JP2018018998A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭化珪素基板中の基底面転位に起因する信頼性の低下を抑制することが可能な半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置1は、炭化珪素基板11と、炭化珪素基板11上に配置され、炭化珪素からなるエピ層12と、を備える。エピ層12は、第1エピ層18と、第1エピ層18上に配置される第2エピ層と、を含む。第1エピ層18は、イオン注入領域91を含む。第2エピ層は、第1導電型を有するドリフト領域13と、第1導電型とは異なる第2導電型を有する一対のボディ領域14と、を含む。ドリフト領域13の一対のボディ領域14に挟まれる領域を、エピ層12の厚み方向に垂直な一平面に対して<0001>方向に投影した第1投影像αが、イオン注入領域91を上記一平面に対して<0001>方向に投影した第2投影像βに包含される。【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置に関するものである。
炭化珪素(SiC)層を動作層として含む半導体装置は、たとえば炭化珪素基板上にエピ層を形成し、当該エピ層中にpn接合を形成することによって製造することができる。炭化珪素基板中には、基底面転位が存在する。炭化珪素基板中の基底面転位がエピ層に進展すると、通電によって半導体装置のオン抵抗が増大するという問題が生じる。
このような問題に対し、エピ層の厚さをd、炭化珪素基板の(0001)面からのオフ角をαとする場合に、半導体装置の動作に用いられるpn接合領域を、エピ層のステップフロー方向の上流側にd/tanαだけずらした領域が、イオン注入領域に包含されるように、炭化珪素基板中にイオン注入領域を形成する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、上記位置関係となるように炭化珪素基板中にイオン注入領域を形成することで、上記オン抵抗の上昇が防止できるとされている。
特開2013−183064号公報
炭化珪素基板中の基底面転位は、刃状転位(または螺旋転位)に転換され、エピ層中を進展し、貫通転位となる場合がある。このような転位(貫通転位)は、半導体装置の信頼性を低下させる。炭化珪素基板中にイオン注入領域を形成する上記特許文献1の対応では、基底面転位から転換された刃状転位(または螺旋転位)の進展を抑制できない。そのため、炭化珪素基板中の基底面転位に起因する信頼性の低下を抑制できないという問題がある。
炭化珪素基板中の基底面転位に起因する信頼性の低下を抑制することが可能な半導体装置を提供することを目的の1つとする。
本発明に従った半導体装置は、c面に対するオフ角が0°を超え8°以下である主面を有する炭化珪素基板と、炭化珪素基板の上記主面上に配置され、炭化珪素からなるエピ層と、を備える。エピ層は、第1エピ層と、第1エピ層上に配置される第2エピ層と、を含む。第1エピ層は、イオン注入領域を含む。第2エピ層は、第1導電型を有するドリフト領域と、第1導電型とは異なる第2導電型を有する一対のボディ領域と、を含む。ドリフト領域の一対のボディ領域に挟まれる領域を、エピ層の厚み方向に垂直な一平面に対して<0001>方向に投影した第1投影像が、イオン注入領域を上記一平面に対して<0001>方向に投影した第2投影像に包含される。
上記半導体装置によれば、炭化珪素基板中の基底面転位に起因する信頼性の低下を抑制することができる。
MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の構造の一例を示す概略断面図である。 MOSFETの製造方法の一例を概略的に示すフローチャートである。 MOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 MOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 MOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 MOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 MOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 MOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 MOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 MOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 MOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 実施の形態2のMOSFETの構造の一例を示す概略断面図である。 実施の形態2のMOSFETの製造方法の一例を概略的に示すフローチャートである。 実施の形態2のMOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 実施の形態2のMOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。 実施の形態2のMOSFETの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願の半導体装置は、c面に対するオフ角が0°を超え8°以下である主面を有する炭化珪素基板と、炭化珪素基板の上記主面上に配置され、炭化珪素からなるエピ層と、を備える。エピ層は、第1エピ層と、第1エピ層上に配置される第2エピ層と、を含む。第1エピ層は、イオン注入領域を含む。第2エピ層は、第1導電型を有するドリフト領域と、第1導電型とは異なる第2導電型を有する一対のボディ領域と、を含む。ドリフト領域の一対のボディ領域に挟まれる領域を、エピ層の厚み方向に垂直な一平面に対して<0001>方向に投影した第1投影像が、イオン注入領域を上記一平面に対して<0001>方向に投影した第2投影像に包含される。
エピ層中にドリフト領域の一対のボディ領域に挟まれる領域であるJFET(Junction Field Effect Transistor)領域が形成される半導体装置においては、JFET領域内の刃状転位(または螺旋転位)を低減することにより、上記信頼性の低下を抑制することができる。炭化珪素基板中の基底面転位から転換された刃状転位(または螺旋転位)は、エピ層中を<0001>方向に進展する。この刃状転位(または螺旋転位)の進展方向を考慮して、JFET領域内に進展する刃状転位(または螺旋転位)を低減することにより、半導体装置の信頼性の低下を抑制することができる。
本願の半導体装置においては、エピ層中にイオン注入領域が形成される。イオン注入領域は、イオン注入によって結晶構造が乱れた領域となっている。そのため、炭化珪素基板に含まれる基底面転位から転換された刃状転位(または螺旋転位)は、イオン注入領域において、その進展が阻害される。本願の半導体装置においては、JFET領域を、エピ層の厚み方向に垂直な一平面に対して<0001>方向に投影した第1投影像が、イオン注入領域を上記一平面に対して<0001>方向に投影した第2投影像に包含される。そのため、JFET領域に向けて進展する刃状転位(または螺旋転位)の進展が、イオン注入領域によって阻害される。その結果、JFET領域に進展する刃状転位(または螺旋転位)が低減される。
このように、本願の半導体装置によれば、炭化珪素基板中の基底面転位に起因する信頼性の低下を抑制することができる。
上記半導体装置において、炭化珪素基板は4H構造を有していていもよい。炭化珪素基板のc面に対するオフ方向は<11−20>方向であってもよい。このようにすることにより、炭化珪素基板上に半導体装置の製造に適した高品質なエピ層を形成することが容易となる。
上記半導体装置において、炭化珪素基板、第1エピ層およびイオン注入領域の導電型は第1導電型であってもよい。炭化珪素基板、第1エピ層およびイオン注入領域の導電型をドリフト領域と同じ導電型とすることにより、高性能な半導体装置を得ることが容易となる。
上記半導体装置において、上記第1導電型はn型であり、上記第2導電型はp型であってもよい。このようにすることにより、オン抵抗の小さい半導体装置を得ることが容易となる。
上記半導体装置において、上記イオン注入領域において多数キャリアを生成する不純物の濃度は、イオン注入領域以外の第1エピ層内の領域において多数キャリアを生成する不純物の濃度に比べて1×1019cm−3以上1×1021cm−3以下だけ大きく設定されてもよい。上記濃度差を1×1019cm−3以上とすることにより、刃状転位(または螺旋転位)の進展を十分に阻害することができる。上記濃度差を1×1021cm−3以下とすることにより、イオン注入領域の形成による半導体装置の信頼性への影響を許容可能な範囲に抑制することができる。 上記濃度差は、3×1019cm−3以上5×1020cm−3以下とすることがより好ましい。
上記半導体装置において、エピ層は、炭化珪素基板の上記主面上に接触するように配置されるバッファ層をさらに含んでいてもよい。第1エピ層はバッファ層であってもよい。このような構造を採用することで、炭化珪素基板中の基底面転位に起因する信頼性の低下を抑制することができる。
上記半導体装置において、エピ層は、炭化珪素基板の上記主面上に接触するように配置されるバッファ層をさらに含んでいてもよい。ドリフト領域は、バッファ層上に接触して配置される第1ドリフト領域と、第1ドリフト領域上に配置される第2ドリフト領域と、を含んでいてもよい。第1エピ層は、第1ドリフト領域であってもよい。一対のボディ領域は、第2ドリフト領域の一部を挟むように配置されてもよい。このような構造を採用することで、炭化珪素基板中の基底面転位に起因する信頼性の低下を抑制することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本発明にかかる半導体装置の一実施の形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1を参照して、実施の形態1における半導体装置であるMOSFETについて説明する。図1を参照して、MOSFET1は、基板11と、エピ層12と、ゲート絶縁膜20と、ゲート電極30と、層間絶縁膜40と、ソース電極60と、ドレイン電極70と、ソース配線80とを備えている。
基板11は、炭化珪素(4H−SiC)からなっている。基板11は、たとえば窒素(N)などのn型不純物を含むことにより、導電型がn型となっている。基板11に含まれるn型不純物の濃度は、たとえば1×1019cm−3である。基板11は、第1の主面11Aと第2の主面11Bとを有する。第1の主面11Aとc面({0001}面)とのなす角、すなわち第1の主面11Aのc面に対するオフ角は0°を超え8°以下である。第1の主面11Aのc面に対するオフ方位は、たとえば<11−20>方向である。
エピ層12は、炭化珪素からなっている。エピ層12は、基板11の第1の主面11A上にエピタキシャル成長により形成された層である。基板11およびエピ層12は、炭化珪素層10を構成する。主面12Aは、c面に対するオフ角が0°を超え8°以下である炭化珪素層10の表面(主面)である。エピ層12は、バッファ層18と、ドリフト領域13と、ボディ領域14と、ソース領域15と、コンタクト領域16とを含む。
バッファ層18は、基板11の第1の主面11A上に接触するように配置される炭化珪素層である。バッファ層18の導電型はn型である。バッファ層18は、窒素などのn型不純物を、たとえば1×1017cm−3以上1×1019cm−3以下の濃度で含んでいる。バッファ層18の厚みは、たとえば20nm以上500nm以下である。バッファ層18は、本実施の形態における第1エピ層である。
バッファ層18内には、イオン注入領域91が配置される。イオン注入領域91は、窒素、リン(P)などのn型不純物がバッファ層18にイオン注入により注入されて形成された領域である。イオン注入領域91の厚みは、たとえば0.1μm以上2μm以下である。イオン注入領域91のn型不純物の濃度は、イオン注入領域91以外のバッファ層18内の領域のn型不純物の濃度に比べて1×1019cm−3以上1×1021cm−3以下だけ大きく設定することができる。イオン注入領域91は、バッファ層18の基板11とは反対側の主面18Aの一部を含むように形成される。
エピ層12の基板11とは反対側の主面12Aを含むように、ボディ領域14が配置されている。ボディ領域14は、主面12Aに沿って互いに所定の間隔をおいて複数形成されている。ボディ領域14は、たとえばアルミニウム(Al)、硼素(B)などのp型不純物を含むことにより導電型がp型となっている。
主面12Aを含み、かつ各ボディ領域14に取り囲まれるように、ソース領域15が配置されている。ソース領域15は、たとえばリン(P)などのn型不純物を含むことにより、導電型がn型となっている。
主面12Aを含み、かつソース領域15に取り囲まれるように、コンタクト領域16が配置されている。コンタクト領域16は、たとえばAl、Bなどのp型不純物を含むことにより、導電型がp型となっている。
エピ層12において、バッファ層18、ボディ領域14、ソース領域15およびコンタクト領域16以外の領域は、ドリフト領域13となっている。ドリフト領域13は、たとえば窒素などのn型不純物を含むことにより、導電型がn型となっている。ソース領域15は、ドリフト領域13に比べて高いn型不純物の濃度を有している。また、コンタクト領域16は、ボディ領域14に比べて高いp型不純物の濃度を有している。ドリフト領域13、ボディ領域14、ソース領域15およびコンタクト領域16は、本実施の形態における第2エピ層を構成する。
そして、ドリフト領域13の一対のボディ領域14に挟まれる領域であるJFET領域を、エピ層12の厚み方向に垂直な一平面(バッファ層18のドリフト領域13側の主面18Aを含む平面)に対して<0001>方向(破線aおよびbに沿う方向)に投影した第1投影像αが、イオン注入領域91を上記一平面(バッファ層18のドリフト領域13側の主面18Aを含む平面)に対して<0001>方向(破線cに沿う方向)に投影した第2投影像βに包含される。
ゲート絶縁膜20は、たとえば二酸化珪素(SiO)などの酸化物からなる酸化膜である。ゲート絶縁膜20は、主面12A上に接触して配置されている。ゲート絶縁膜20は、一のボディ領域14に取り囲まれて配置されるソース領域15上から、一のボディ領域14に隣接する他のボディ領域14に取り囲まれて配置されるソース領域15上にまで延在している。
ゲート電極30は、ゲート絶縁膜20上に接触して配置される。ゲート電極30は、たとえば不純物が添加されたポリシリコンなどの導電体からなっている。ゲート電極30は、一のボディ領域14に取り囲まれて配置されるソース領域15上から、一のボディ領域14に隣接する他のボディ領域14に取り囲まれて配置されるソース領域15上にまで延在している。
層間絶縁膜40は、SiOなどの絶縁体からなっている。層間絶縁膜40は、ゲート絶縁膜20上においてゲート電極30を取り囲むように形成されている。そして、層間絶縁膜40およびゲート絶縁膜20を厚み方向に貫通するように、コンタクトホール40Aが形成されている。すなわち、コンタクトホール40Aの側壁面は、ゲート絶縁膜20および層間絶縁膜40から構成される。コンタクトホール40Aからは、ソース領域15およびコンタクト領域16が露出している。
ソース電極60は、コンタクトホール40Aから露出するエピ層12の主面12A(より具体的にはソース領域15およびコンタクト領域16の表面)およびコンタクトホール40Aを規定する側壁面を構成する層間絶縁膜40の表面を覆うとともに、層間絶縁膜40上にまで延在するように配置されている。ソース電極60は、導電体からなっている。具体的には、ソース電極60は、たとえばTi(チタン)、AlおよびSi(珪素)を含む金属膜であって、たとえばTiAlSi合金からなっている。
ドレイン電極70は、基板11の第2の主面11B上に接触して配置されている。ドレイン電極70は、導電体からなっている。具体的には、ドレイン電極70は、たとえばTi、AlおよびSiを含む金属膜であって、たとえばTiAlSi合金からなっている。
ソース配線80は、ソース電極60および層間絶縁膜40を覆うように形成されている。ソース配線80は、たとえばAlなどの導電体からなっている。ソース配線80は、ソース電極60を介してソース領域15と電気的に接続されている。
次に、本実施の形態における半導体装置であるMOSFET1の動作について説明する。図1を参照して、ゲート電極30に印加される電圧が閾値電圧未満の状態、すなわちMOSFET1がオフの状態では、ソース電極60とドレイン電極70との間に電圧が印加されても、ボディ領域14とドリフト領域13とで形成されるpn接合が逆バイアスとなり、非導通状態となる。一方、ゲート電極30に閾値電圧以上の電圧が印加されてMOSFET1がオンの状態になると、ボディ領域14においてゲート絶縁膜20を挟んでゲート電極30に対向する表面層に半転層が形成される。その結果、ソース領域15とドリフト領域13とが電気的に接続された状態となり、ソース電極60とドレイン電極70との間に電流が流れる。以上のように、MOSFET1は動作する。
ここで、本実施の形態のMOSFET1においては、上述のように、第1投影像αが第2投影像βに包含されるようにイオン注入領域91が形成される。そのため、ドリフト領域13の一対のボディ領域14に挟まれる領域であるJFET領域に向けて進展する刃状転位(または螺旋転位)の進展が、イオン注入領域91によって阻害される。その結果、JFET領域に進展する刃状転位(または螺旋転位)が低減され、基板11中の基底面転位に起因する信頼性の低下が抑制される。
ここで、イオン注入領域91は、たとえばSCM(Scanning Capacitance Microscopy)、SSRM(Scanning Spreading Resistance Microscopy)などの手法を用いて観測することができる。
次に、本実施の形態におけるMOSFET1の製造方法の一例について説明する。図2を参照して、まず、工程(S10)として基板準備工程が実施される。この工程(S10)では、図3を参照して、たとえば所望の濃度でn型不純物を含む4H−SiCからなるインゴットがスライスされることにより、基板11が準備される。基板11の第1の主面11Aは、c面に対するオフ角が0°を超え8°以下である表面である。
次に、工程(S20)としてバッファ層形成工程が実施される。この工程(S20)では、図3を参照して、工程(S10)において準備された基板11の第1の主面11A上にエピタキシャル成長により炭化珪素からなる第1エピ層としてのバッファ層18が形成される。エピタキシャル成長におけるステップフローの方向は、たとえば<11−20>方向とすることができる。
次に、工程(S30)としてイオン注入領域形成工程が実施される。この工程(S30)では、図3および図4を参照して、たとえばPイオンなどのn型不純物となるべきイオンが、バッファ層18の主面18Aを含む領域に注入される。イオン注入の加速電圧および注入時間は、所望のイオン注入領域91の厚みおよび不純物濃度に合わせて設定される。これにより、バッファ層18内にイオン注入領域91が形成される。
次に、工程(S40)として第2エピ層形成工程が実施される。この工程(S40)では、図4および図5を参照して、工程(S30)においてイオン注入領域91が形成されたバッファ層18の主面18A上に、エピタキシャル成長により炭化珪素からなるドリフト領域13が形成される。エピタキシャル成長におけるステップフローの方向は、たとえば工程(S20)の場合と同様に<11−20>方向とすることができる。ドリフト領域13は、所望のn型不純物を含むように形成される。
次に、工程(S50)として動作領域形成工程が実施される。この工程(S50)では、図5および図6を参照して、まず、たとえばAlイオンなどのp型不純物となるべきイオンが、エピ層12(ドリフト領域13)の主面12Aを含む領域に注入される。これにより、エピ層12内にボディ領域14が所望の間隔で複数形成される。次に、たとえばPイオンなどのn型不純物となるべきイオンが、上記ボディ領域14の厚みよりも浅い領域に注入される。これにより、各ボディ領域14内にソース領域15が形成される。次に、たとえばAlイオンなどのp型不純物となるべきイオンが、ソース領域15内にソース領域15の厚みと同等の厚みとなるように注入される。これにより、各ソース領域15内にコンタクト領域16が形成される。また、エピ層12において、ボディ領域14、ソース領域15およびコンタクト領域16のいずれも形成されない領域であってバッファ層18以外の領域が、ドリフト領域13として残存する。
次に、工程(S60)として活性化アニール工程が実施される。この工程(S60)では、図6を参照して、炭化珪素層10が所定の温度に加熱される。これにより、工程(S50)において注入された不純物が活性化し、不純物が注入された領域に所望のキャリアが生成する。このように工程(S10)〜(S60)が実施されることにより、図6に示す炭化珪素層10が得られる。
次に、図2を参照して、工程(S70)としてゲート絶縁膜形成工程が実施される。この工程(S70)では、図6および図7を参照して、工程(S60)が実施された炭化珪素層10が、たとえば酸素を含む雰囲気中において加熱される。これにより、エピ層12の主面12Aを覆うようにSiOからなる熱酸化膜であるゲート絶縁膜20が形成される。
次に、工程(S80)として、ゲート電極形成工程が実施される。この工程(S80)では、図7および図8を参照して、たとえばLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)により、適量の不純物を含むポリシリコンからなるゲート電極30がゲート絶縁膜20上に接触して形成される。
次に、工程(S90)として層間絶縁膜形成工程が実施される。この工程(S90)では、図8および図9を参照して、たとえばLPCVDによりSiOからなる層間絶縁膜40がゲート電極30およびゲート絶縁膜20上を覆うように形成される。層間絶縁膜40は、たとえばTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)を原料として形成することができる。
次に、図2を参照して、工程(S100)としてコンタクトホール形成工程が実施される。この工程(S100)では、図9および図10を参照して、層間絶縁膜40およびゲート絶縁膜20を貫通するコンタクトホール40Aが形成される。具体的には、コンタクトホール40Aを形成すべき領域に開口を有するマスク層を形成し、当該マスク層をマスクとして用いて、たとえばRIE(Reactive Ion Etching)を実施することにより、コンタクトホール40Aを形成することができる。コンタクトホール40Aからは、エピ層12の主面12A(より具体的にはソース領域15およびコンタクト領域16の表面)が露出する。
次に、図2を参照して、工程(S110)として金属膜形成工程が実施される。この工程(S110)では、図10および図11を参照して、コンタクトホール40Aから露出するエピ層12の主面12A(より具体的にはソース領域15およびコンタクト領域16の表面)に接触するようにソース電極60となるべき金属膜が形成される。具体的には、コンタクトホール40Aから露出するエピ層12の主面12Aおよびコンタクトホール40Aの側壁を覆い、層間絶縁膜40上にまで延在するように、たとえばTi膜、Al膜およびSi膜がこの順に成膜される。また、同様の構造を有する金属膜が、基板11の主面11Bを覆うように成膜される。金属膜の成膜は、たとえばスパッタリングにより実施することができる。
次に、図2を参照して、工程(S120)として合金化アニール工程が実施される。この工程(S120)では、工程(S110)において形成された金属膜が加熱されて合金化される。これにより、エピ層12とオーミック接触するソース電極60、および基板11とオーミック接触するドレイン電極70が得られる。
次に、工程(S130)として、配線形成工程が実施される。この工程(S130)では、図11および図1を参照して、たとえば蒸着法により、Alなどの導電体からなるソース配線80が、ソース電極60に接触するように形成される。以上の手順により、本実施の形態のMOSFET1を製造することができる。
ここで、本実施の形態の工程(S30)においては、イオン注入領域91が、工程(S40)〜(S50)において形成されるJFET領域(ドリフト領域13の一対のボディ領域14に挟まれる領域)との関係において、第1投影像αが第2投影像βに包含されるように形成される(図1参照)。そのため、基板11に含まれる基底面転位から転換された刃状転位(または螺旋転位)がJFET領域へと進展するためには、イオン注入領域91を通過する必要がある。そして、イオン注入領域91において刃状転位(または螺旋転位)の進展が阻害されるため、JFET領域への刃状転位(または螺旋転位)の進展が抑制される。その結果、本実施の形態のMOSFET1の製造方法によれば、基底面転位に起因する信頼性の低下が抑制されたMOSFET1を製造することができる。
(実施の形態2)
次に、本願の半導体装置の他の実施の形態である実施の形態2について説明する。図12は、実施の形態2の半導体装置であるMOSFET1の構造を示す概略断面図である。図12および図1を参照して、実施の形態2のMOSFET1は、基本的には実施の形態1の場合と同様の構造を有し、同様の効果を奏する。しかし、実施の形態2のMOSFET1は、イオン注入領域91の形成位置において実施の形態1の場合とは異なっている。
図12を参照して、本実施の形態のMOSFET1のバッファ層18内には、イオン注入領域91は形成されておらず、ドリフト領域13内にイオン注入領域91が形成されている。本実施の形態のドリフト領域13は、バッファ層18の主面18A上に接触して配置されるエピ層である第1ドリフト領域131と、第1ドリフト領域131のバッファ層18とは反対側の主面131A上に接触して配置される第2ドリフト領域132とを含む。すなわち、実施の形態1におけるドリフト領域13が、バッファ層18側とゲート絶縁膜20側とに分割されている。本実施の形態において、第1ドリフト領域131が第1エピ層であり、第2ドリフト領域132、ボディ領域14、ソース領域15およびコンタクト領域16が第2エピ層を構成する。
そして、ドリフト領域13の一対のボディ領域14に挟まれる領域であるJFET領域を、エピ層12の厚み方向に垂直な一平面(第1ドリフト領域131の第2ドリフト領域132側の主面131Aを含む平面)に対して<0001>方向(破線aおよびbに沿う方向)に投影した第1投影像αが、イオン注入領域91を上記一平面(第1ドリフト領域131の第2ドリフト領域132側の主面131Aを含む平面)に対して<0001>方向(破線cに沿う方向)に投影した第2投影像βに包含される。
本実施の形態のMOSFET1においても、上述のように、第1投影像αが第2投影像βに包含されるようにイオン注入領域91が形成される。そのため、ドリフト領域13の一対のボディ領域14に挟まれる領域であるJFET領域に向けて進展する刃状転位(または螺旋転位)の進展が、イオン注入領域91によって阻害される。その結果、JFET領域に進展する刃状転位(または螺旋転位)が低減され、基板11中の基底面転位に起因する信頼性の低下が抑制される。
次に、実施の形態2におけるMOSFET1の製造方法の一例について説明する。図13および図2を参照して、実施の形態2におけるMOSFET1の製造方法は、基本的には実施の形態1の場合と同様の手順で実施される。しかし、実施の形態2においては、ドリフト領域13内にイオン注入領域91が形成される点において実施の形態1の場合とは異なっている。
具体的には、図13を参照して、まず実施の形態1の場合と同様に工程(S10)および(S20)が実施された後、工程(S21)として第1エピ層形成工程が実施される。この工程(S21)では、図14を参照して、工程(S20)において形成されたバッファ層18の主面18A上にエピタキシャル成長により炭化珪素からなる第1エピ層としての第1ドリフト領域131が形成される。エピタキシャル成長におけるステップフローの方向は、たとえば<11−20>方向とすることができる。
次に、工程(S31)としてイオン注入領域形成工程が実施される。この工程(S31)では、図14および図15を参照して、たとえばPイオンなどのn型不純物となるべきイオンが、第1ドリフト領域131の主面131Aを含む領域に注入される。イオン注入の加速電圧および注入時間は、所望のイオン注入領域91の厚みおよび不純物濃度に合わせて設定される。これにより、第1ドリフト領域131内にイオン注入領域91が形成される。
次に、工程(S41)として第2エピ層形成工程が実施される。この工程(S41)では、図15および図16を参照して、工程(S31)においてイオン注入領域91が形成された第1ドリフト領域131の主面131A上に、エピタキシャル成長により炭化珪素からなる第2ドリフト領域132が形成される。エピタキシャル成長におけるステップフローの方向は、たとえば工程(S31)の場合と同様に<11−20>方向とすることができる。第2ドリフト領域132は、所望のn型不純物を含むように形成される。その後、工程(S50)〜(S130)が実施の形態1の場合と同様に実施される。以上の手順により、本実施の形態のMOSFET1を製造することができる。
ここで、本実施の形態の工程(S31)においては、イオン注入領域91が、工程(S41)〜(S50)において形成されるJFET領域(ドリフト領域13の一対のボディ領域14に挟まれる領域)との関係において、第1投影像αが第2投影像βに包含されるように形成される(図12参照)。そのため、基板11に含まれる基底面転位から転換された刃状転位(または螺旋転位)がJFET領域へと進展するためには、イオン注入領域91を通過する必要がある。そして、イオン注入領域91において刃状転位(または螺旋転位)の進展が阻害されるため、JFET領域への刃状転位(または螺旋転位)の進展が抑制される。その結果、本実施の形態のMOSFET1の製造方法によれば、基底面転位に起因する信頼性の低下が抑制されたMOSFET1を製造することができる。
上記実施の形態1においてはイオン注入領域がバッファ層内に形成される場合について説明し、実施の形態2においてはイオン注入領域がドリフト領域内に形成される場合について説明したが、イオン注入領域は、バッファ層内およびドリフト領域内の両方に形成されてもよい。これにより、より確実に刃状転位(または螺旋転位)の進展を阻害することができる。
また、上記実施の形態においては、本願の半導体装置の一例として、MOSFETについて説明したが、本願の半導体装置はこれに限られず、他の構造の半導体装置であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願の半導体装置は、信頼性の向上が求められる半導体装置に、特に有利に適用され得る。
1 MOSFET
10 炭化珪素層
11 基板
11A,11B 主面
12 エピ層
12A 主面
13 ドリフト領域
131 第1ドリフト領域
131A 主面
132 第2ドリフト領域
14 ボディ領域
15 ソース領域
16 コンタクト領域
18 バッファ層
18A 主面
20 ゲート絶縁膜
30 ゲート電極
40 層間絶縁膜
40A コンタクトホール
60 ソース電極
70 ドレイン電極
80 ソース配線
91 イオン注入領域

Claims (7)

  1. c面に対するオフ角が0°を超え8°以下である主面を有する炭化珪素基板と、
    前記炭化珪素基板の前記主面上に配置され、炭化珪素からなるエピ層と、を備え、
    前記エピ層は、
    第1エピ層と、
    前記第1エピ層上に配置される第2エピ層と、を含み、
    前記第1エピ層は、イオン注入領域を含み、
    前記第2エピ層は、
    第1導電型を有するドリフト領域と、
    前記第1導電型とは異なる第2導電型を有する一対のボディ領域と、を含み、
    前記ドリフト領域の前記一対のボディ領域に挟まれる領域を、前記エピ層の厚み方向に垂直な一平面に対して<0001>方向に投影した第1投影像が、前記イオン注入領域を前記一平面に対して<0001>方向に投影した第2投影像に包含される、半導体装置。
  2. 前記炭化珪素基板は4H構造を有し、
    前記炭化珪素基板のc面に対するオフ方向は<11−20>方向である、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記炭化珪素基板、前記第1エピ層および前記イオン注入領域の導電型は前記第1導電型である、請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1導電型はn型であり、
    前記第2導電型はp型である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記イオン注入領域において多数キャリアを生成する不純物の濃度は、前記イオン注入領域以外の第1エピ層内の領域において多数キャリアを生成する不純物の濃度に比べて1×1019cm−3以上1×1021cm−3以下だけ大きい、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記エピ層は、前記炭化珪素基板の前記主面上に接触するように配置されるバッファ層をさらに含み、
    前記第1エピ層は前記バッファ層である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記エピ層は、前記炭化珪素基板の前記主面上に接触するように配置されるバッファ層をさらに含み、
    前記ドリフト領域は、
    前記バッファ層上に接触して配置される第1ドリフト領域と、
    前記第1ドリフト領域上に配置される第2ドリフト領域と、を含み、
    前記第1エピ層は、前記第1ドリフト領域であり、
    前記一対のボディ領域は、前記第2ドリフト領域の一部を挟むように配置される、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
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