[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
<パチスロ機の機能フロー>
本発明の第1実施形態を示す遊技機であるパチスロ機について説明する。はじめに、図1を参照して、遊技機の実施の形態に係る機能フローについて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の機能フローを示す図である。
本実施の形態のパチスロ機では、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
所定の開始条件として、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロ機では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定時間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4コマ分に定め、規定時間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1コマ分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロ機では、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。このような内部抽籤手段、リール停止制御手段及び入賞判定手段は、後述する制御手段としての主制御回路が担う。
また、パチスロ機では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの画像表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、あるいはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロ機では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。このような演出内容決定手段及び演出実行手段は、後述する演出制御手段としての副制御回路が担う。
<パチスロ機の構造>
次に、図2を参照して、本実施形態におけるパチスロ機の外観構造について説明する。
[外観構造]
図2は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の外部構造を示す全体斜視図である。
図2に示すように、パチスロ機1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容する筐体としてのキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉自在に取付けられたフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手2cが設けられている(図2では一側面の把手2cのみを示す)。この把手2cは、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて表示された複数(本実施の形態では3つ)のリール3L,3C,3Rが収容されている。
以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。上述の複数(例えば21個)の図柄は、前述のシート材の表面に描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、画像を表示する画像表示手段としての液晶表示装置11とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉自在に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ機1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
ドア本体9の上部には、スピーカユニット150が設けられている。
(スピーカユニット)
ドア本体9の上部には、スピーカユニット150が設けられている。図3は、本発明の実施の形態に係るスピーカユニットの分解斜視図である。スピーカユニット150は、前面側に配置された保護部の一例であるスピーカカバー160と、スピーカカバー160の背面側に配置されたスピーカベース170と、スピーカベース170に取り付けられるスピーカ23TL,23TRと、を備える。
スピーカカバー160は、前面側に膨出する曲面形状に形成された板状体のカバー本体161と、カバー本体161に形成されており、カバー本体161を前面側から背面側に貫通する複数の放音孔162と、を備える。
図4は、本発明の実施の形態に係るスピーカカバーの放音孔の断面図である。放音孔162は、前面側から見て円形状に形成されており、前面側に配された放音孔163と、放音孔163の背面側に配された集音部164と、を備える。
放音孔163は、前面側から背面側に向かって窄まる形状(例えば、円錐形状の頂点側を平面にした形状等)に形成されている。集音部164は、放音孔163の背面側に連通し、背面側から前面側に向かって窄まる形状(例えば、円錐形状の頂点側を平面にした形状等)に形成されている。このように、放音孔162は、放音孔163の背面側に集音部164が連通することで、メガホン形状に形成されている。
また、放音孔162の断面形状において、放音孔163の前面側への開口寸法a1は、集音部164の背面側への開口寸法a2よりも大きい。なお、本実施形態において、放音孔163の前面側への開口寸法a1とは、カバー本体161における放音孔162の中心位置の法線方向前面側から見た、放音孔162の中心位置を挟んで対向する前面側側縁上の2点(P1,P2)間の寸法である。また、集音部164の背面側への開口寸法a2とは、カバー本体161における放音孔162の中心位置の法線方向背面側から見た、放音孔162の中心位置を挟んで対向する背面側側縁上の2点(P3,P4)間の寸法である。
放音孔162の断面形状において、放音孔163の前面側への開口角度b1は、集音部164の背面側への開口角度b2よりも大きい。なお、本実施形態において、放音孔163の前面側への開口角度b1とは、放音孔163の側壁に沿って前面背面方向に延びる第1仮想線L1と、放音孔162の中心線を挟んで第1仮想線と対向する線であり、放音孔163の側壁に沿って前面背面方向に延びる第2仮想線L2と、の角度である。また、集音部164の背面側への開口角度b2とは、集音部164の側壁に沿って前面背面方向に延びる第3仮想線L3と、放音孔162の中心線を挟んで第3仮想線と対向する線であり、集音部164の側壁に沿って前面背面方向に延びる第4仮想線L4と、の角度である。
また、放音孔163の前面側側縁及び集音部164の背面側側縁は、面取り加工されている。これにより、スピーカ23TL,23TR(図3参照)から発生された音は、スムーズに集音部164において集音され、放音孔163において拡散されるので、放音効率をより向上可能となる。
図3に戻って、スピーカベース170は、ドア本体9(図2参照)に固定されるベース本体171と、ベース本体171に形成された前面背面方向に貫通する孔であり、スピーカ23TL,23TRの振動板の外径と略同じ大きさの内径で形成され、スピーカ23TL,23TRが配される位置にそれぞれ設けられた開口172と、開口172の側縁から前面側に延出し、前面側から開口172側に向かって窄まる形状の内部空間を形成しているホーン223と、を備える。
スピーカ23TL,23TRは、後述する副制御回路101(図6参照)に制御され、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。なお、スピーカ23TL,23TRは、ホーン型、コーン型及びドーム型等の任意の構成とすることができるが、特に、ホーン型とすることで、放音孔162のメガホン形状との相乗効果も期待でき、放音効率をより向上可能となる。
図5は、本発明の実施の形態に係るスピーカカバーにおける放音について説明する図である。図5における破線は、スピーカ23TL,23TR(図3参照)から発生された音の伝播経路を模式的に示す線である。スピーカ23TL,23TRから発生された音(以下、発生音とも言う)は、背面側から前面側に伝播し、放音孔162を通って、スピーカカバー160の内部から外部に伝播する。放音孔163の背面側端部の開口範囲内を伝播する発生音は、そのまま放音孔162を通って、スピーカカバー160の内部から外部に伝播する。放音孔163の背面側端部の開口範囲外であって、集音部164の背面側端部の開口範囲内を伝播する発生音は、集音部164の側壁で反射して、放音孔163の窄まった部分(背面側端部の開口)を通って、スピーカカバー160の内部から外部に伝播する。このように、スピーカ23TL,23TRから発生された音は、放音孔162の集音部164において集音され、拡散部の窄まった部分に向かって音圧が高まり、前面側に向かって拡散する。
図2に戻って、液晶表示装置11は、例えば、前面側(パチスロ機1の正面側であり、遊技者に対向する面)遊技上の演出に係る画像や遊技に関する情報を表示するようフロントドア2bのドア本体9の上部に取り付けられている。液晶表示装置11は、映像の表示による演出を実行する他、例えば遊技機のカスタマイズや遊技履歴等の遊技台情報を表示することができる。また、液晶表示装置11には、遊技場の管理者の操作に応じて、ホールメニューが表示される。この場合、液晶表示装置11をタッチパネルで構成し、ホールメニューにおいて、管理者が操作可能なボタン等を表示することができる。
また、フロントドア2bは、3つのリール3L,3C,3Rの一部を視認させることが可能な表示窓4を有する。表示窓4は、3つのリール3L,3C,3Rに対応する3つの左表示窓4L,中表示窓4C,右表示窓4Rによって構成されている。
これら表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリール3L,3C,3Rの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓4の背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L,4C,4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う入賞判定ラインとして定義する。
また、上述したリール3L,3C,3R及び液晶表示装置11の前面側には、保護ガラス6が配設されている。これにより、液晶表示装置11を遊技者が直接触れることができないようになっている。
ドア本体9の中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1ベットボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R、選択ボタン、決定ボタン等)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。すなわち、メダル投入口13は、遊技者によってメダルが投入されるためのものである。メダル投入口13から投入されたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ機1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1ベットボタン15は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、遊技者の操作に応じて全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始させるためのものであり、開始操作手段を構成する。
ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応付けて設けられ、遊技者の操作に応じて対応する各リールの回転を停止させるためのものである。これらストップボタン17L,17C,17Rは、停止操作手段を構成する。
また、これらストップボタン17L,17C,17Rは、液晶表示装置11に表示される情報に関する操作を行う際に用いられるようになっており、例えば液晶表示装置11の表示画面上における選択操作を行う際に用いられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
選択ボタン及び決定ボタンは、液晶表示装置11の表示画面上における各種操作を行う際に用いられる。
また、台座部12には、7セグメントLED(LightEmittingDiode)からなる7セグ表示器28が設けられている。この7セグ表示器28は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口21、メダル受皿22、スピーカ23UL,23UR等が設けられている。メダル払出口21は、後述のホッパー装置43の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿22は、メダル払出口21から排出されたメダルを貯める。
スピーカ23UL,23URは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。また、スピーカ23UL,23URは、スピーカユニット150と同様の構成により設けられている。
<パチスロ機の電気的構成>
次に、パチスロ機1の電気的構成について、図6を参照して説明する。図6は、パチスロ機1の電気的構成を示すブロック図である。
図6に示すように、パチスロ機1は、キャビネット2aに配設された主制御基板41と、フロントドア2bに配設された副制御基板42とを有している。主制御基板41には、リール中継端子板51と、設定用鍵型スイッチ52と、キャビネット側中継基板53と、ドア中継端子板54と、電源装置44の電源基板44bとが電気的に接続されている。
リール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板41からステッピングモータに出力される信号を中継する。設定用鍵型スイッチ52は、パチスロ機1の設定を変更する際又はパチスロ機1の設定を確認する際に使用する。
キャビネット側中継基板53には、外部集中端子板56と、ホッパー装置43と、メダル補助収納庫スイッチ57とが電気的に接続されている。このキャビネット側中継基板53は、主制御基板41から外部集中端子板56、ホッパー装置43、メダル補助収納庫スイッチ57に出力される信号を中継する。つまり、外部集中端子板56、ホッパー装置43及びメダル補助収納庫スイッチ57は、キャビネット側中継基板53を介して主制御基板41に接続されている。
外部集中端子板56は、キャビネット2aに取り付けられており、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ機1の外部へ出力するために設けられている。
メダル補助収納庫スイッチ57は、図示しないメダル補助収納庫を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置44の電源基板44bには、電源スイッチ44aが接続されている。この電源スイッチ44aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときにONにする。
ドア中継端子板54には、メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、選択スイッチ67、決定スイッチ68及び副中継基板69が接続されている。つまり、メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、選択スイッチ67、決定スイッチ68及び副中継基板69は、ドア中継端子板54を介して主制御基板41に接続されている。
メダルセンサ46は、メダルが図示しないセレクタ内を通過したことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。ドア開閉監視スイッチ61は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ機1の外部へ出力する。BETスイッチ62は、MAXベットボタン14及び1ベットボタン15(図2参照)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
精算スイッチ63は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。スタートスイッチ64は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
ストップスイッチ基板65は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板65には、ストップスイッチが設けられている。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板66は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器28に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板66には、7セグ表示器28とLED70が接続されている。LED70は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
選択スイッチ67は、選択ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41及び副中継基板69に出力する。決定スイッチ68は、決定ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41及び副中継基板69に出力する。
副中継基板69は、副制御基板42と主制御基板41とを接続する配線を中継する。また、副中継基板69は、副制御基板42と副制御基板42の周辺に配設された複数の基板とを接続する配線を中継する。すなわち、副中継基板69には、副制御基板42と、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、24hドア開閉監視ユニット74と、駆動制御基板78とが電気的に接続されている。
副制御基板42は、ドア中継端子板54と副中継基板69を介して主制御基板41に接続されている。また、副制御基板42は、副中継基板69を介して、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、24hドア開閉監視ユニット74と、駆動制御基板78とに電気的に接続されている。
サウンドI/O基板71は、スピーカ23TL,23TR,23UL,23URへの音声の出力を行う。LED基板72は、副制御回路101(図8参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示すLED群25を発光させて、点滅パターンを表示する。
24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bの開閉の履歴を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bを開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板42(副制御回路101)に出力する。
副制御基板42には、ロムカートリッジ基板76と、液晶中継基板77とが接続されている。ロムカートリッジ基板76は、演出用の画像(映像)、音声、光(LED群25)及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板77は、副制御基板42と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板41により構成される主制御回路91について、図7を参照して説明する。図7は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、制御手段としての主制御回路91は、主制御基板41上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素とし、遊技の進行を制御するものである。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、後述する副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド信号)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L,3C,3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施の形態では、基本的に滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときに表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板42により構成される副制御回路101について、図8を参照して説明する。図8は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
図8に示すように、副制御部としての副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンド信号に基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行うとともに、図6に示す液晶表示装置11、LED群25、スピーカ23TL,23TR,23UL,23UR等の周辺装置の制御を行うものである。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91(図7参照)から送信されたコマンド信号に応じて、ロムカートリッジ基板76に記憶されている制御プログラムに従い、音、光の出力、液晶表示装置11の表示の制御を行う。ロムカートリッジ基板76は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路91(図7参照)との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクが含まれる。また、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群25(図6参照)等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ23TL,23TR,23UL,23URによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれている。また、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM103は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ23TL,23TR,23UL,23URにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群25の点灯及び消灯を制御する。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。パチスロ機1によれば、音を発生するスピーカ23TL,23TRの前面側にスピーカカバー160が配置されている。スピーカカバー160は、複数の放音孔162を備える。放音孔162は、前面側から背面側に向かって窄まる形状に形成されている放音孔163を有する。
これにより、スピーカから発生された音は、放音孔162の背面側における放音孔163の窄まった部分で、音圧が高まり、前面側に向かって拡散する。よって、放音孔162に拡散部を設けない場合に比べ、効率よく音を遠くまで伝播できる。したがって、放音効率を向上できる遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、放音孔162の放音孔163が背面側に向かって窄まる形状に形成されているので、遊技者に面する前面側からスピーカ23TL,23TRが配された背面側に、異物が侵入するのを防止可能となり、放音効率が低下するのを防止できる。
また、パチスロ機1によれば、スピーカ23TL,23TRから発生された音は、放音孔162の集音部164において集音され、放音孔163の窄まった部分に向かって音圧が高まり、前面側に向かって拡散する。よって、放音孔162に放音孔163及び集音部164を設けない場合に比べ、より効率よく音を遠くまで伝播できる。したがって、放音効率をより向上できる遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、スピーカ23TL,23TRから発生された音は、放音孔162の集音部164において集音され、前面側から外部へより広がりながら拡散する。したがって、放音効率をより向上できる遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、スピーカ23TL,23TRから発生された音は、放音孔162の集音部164において、より音圧が高まり、放音孔163において、前面側から外部へより広がりながら拡散する。したがって、放音効率をより向上できる遊技機を提供できる。
また、パチスロ機1によれば、スピーカカバー160のカバー本体161を前面側に膨出する曲面形状に形成したので、カバー本体161を平面形状に形成した場合に比べ、スピーカカバー160の前面側の面積を広くできるので、より多くの放音孔162を設けることが可能となる。したがって、放音効率をより向上できる遊技機を提供できる。また、スピーカカバー160のカバー本体161を前面側に膨出する曲面形状に形成したことで、カバー本体161の前面側からの衝撃に対する耐久性を、カバー本体161を平面形状に形成した場合に比べ向上できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態において、スピーカカバー160のカバー本体161を曲面形状に形成しているが、これに限らず、カバー本体161を平面形状に形成してもよい。
また、本実施形態において、放音孔162は、放音孔163及び集音部164を備えるが、これに限らず、集音部164を省略し、放音孔163のみであってもよい。
また、本実施形態において、放音孔163は、円錐形状の頂点側を平面にした形状で形成しているが、これに限らず、前面側から背面側に向かって窄まる形状であれば、四角錐形状や三角錐形状等の多角錐形状の頂点側を平面にした形状で形成してもよい。また、集音部164は、円錐形状の頂点側を平面にした形状で形成しているが、これに限らず、背面側から前面側に向かって窄まる形状であれば、四角錐形状や三角錐形状等の多角錐形状の頂点側を平面にした形状で形成してもよい。
また、本実施形態において、放音孔162は、放音孔163及び集音部164をともに円錐形状の頂点側を平面にした形状で形成しているが、これに限らず、放音孔163及び集音部164を互いに異なる形状、例えば、放音孔163を円錐形状の頂点側を平面にした形状で形成し、集音部164を多角錐形状の頂点側を平面にした形状で形成してもよい。また、放音孔162のホーン形状(放音孔163及び集音部164)について、スピーカカバー160のカバー本体161の中心と遠心とで、異なる形状にしてもよい。
また、本実施形態の説明では、遊技機の一例としてパチスロ機を例に説明したが、本発明は、これに限らず、スピーカを備える遊技機であれば、パチンコ遊技機等に適用することもできる。例えば、パチンコ遊技機は、遊技者の遊技操作(例えば、遊技球の発射操作)がされ、遊技媒体である遊技球が遊技盤上の始動口に入球したことに基づいて、内部当籤役(例えば、大当りか否か)が決定されるとともに、図柄表示手段によって図柄の変動表示が開始され、予め定められた停止条件の成立(例えば、図柄の変動時間が終了すること)に基づいて、図柄の変動表示が停止され、所定の図柄の組合せが表示されると、所定の利益(例えば、大当り状態への移行)が付与される。このようなパチンコ遊技機は、上記のような遊技の進行に応じた演出としての音を発生するスピーカを備えるが、このスピーカをスピーカユニット150と同様の構成により設けてもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を示す遊技機であるパチスロ機について説明する。
第2実施形態に係る機能フローについては、図1を用いて説明した第1実施形態と同一であるため、説明は省略する。なお、図1〜8に示す部材と同一の部材、あるいは同一機能の部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
[外観構造]
図9は、本発明の第2実施形態に係るパチスロ機の外部構造を示す全体斜視図、図10は、図2の正面図である。なお、以下の説明の便宜上、図9、図10中に直線の矢印で示した方向をそれぞれ、前側、後側、右側、左側、上側、下側と称することにする。
第2実施形態においては、第1実施形態におけるスピーカユニット150の代わりにドア本体9の上部に、上部発光演出ユニット200が設けられている。ドア本体9の左側の側部には、側部発光演出ユニット300Lが設けられている。ドア本体9の右側の側部には、側部発光演出ユニット300Rが設けられている。側部発光演出ユニット300Lと側部発光演出ユニット300Rとは、左右対称に構成されている。
上部発光演出ユニット200は、内部にLEDやスピーカが配置されており、音と光による演出を行うものである。上部発光演出ユニット200は、LEDやスピーカを覆う上カバー210と、中央に配置されて発光演出を行う中央装飾体214と、中央装飾体214の周囲や上カバー210の上部を装飾する下ドレープ216と、下ドレープ216の前方の一部を覆うとともに上カバー210の上部を装飾する上ドレープ218と、を備えている。上部発光演出ユニット200において、外部からは上カバー210、中央装飾体214、下ドレープ216、上ドレープ218等が遊技者に視認可能である。側部発光演出ユニット300L、300Rは発光演出を行うものであり、内部にLEDを備え、半透明部材からなるカバー310によって覆われている。本実施形態におけるカバー310は、内部のLEDが発光しない場合に、カバー310の内部が見えないように構成されている。なお、上部発光演出ユニット200、側部発光演出ユニット300L及び側部発光演出ユニット300Rの詳細については、後述する。
(上部発光演出ユニット200)
図11は、上部発光演出ユニット200の構成部品を示す分解図である。なお、図11においては、主要な構成部品のみを示し、ネジ、金具、リード線等については、図示を省略する。
上部発光演出ユニット200は、ベース板202と、スピーカ204L、204Rと、左LED基板206Lと、中央LED基板206Cと、右LED基板206Rと、左導光部208Lと、右導光部208Rと、上カバー210と、装飾台212と、中央装飾体214と、下ドレープ216と、上ドレープ218と、を備えている。
ベース板202は、樹脂によって構成され、スピーカ204L、204Rと、左LED基板206Lと、中央LED基板206Cと、右LED基板206Rと、左導光部208Lと、右導光部208Rと、を固定するものである。ベース板202は、正面視した場合に左右方向に延びる略等脚台形形状をなしている。
図12は、ベース板202に、スピーカ204L、204Rと、左LED基板206Lと、右LED基板206Rとを固定した状態を示す説明図であり、図12(a)は正面図、図12(b)は背面図、図12(c)は、左LED基板206L及び右LED基板206Rの正面図である。
図12(a)に示すように、ベース板202における前面側の中央部に、中央LED基板206Cを固定するための固定部202aが形成されている。ベース板202における長手方向の両側部に、円形の孔部202b、202bが形成されている。孔部202b、202bの縁部からは、メガホン形状のホーン部202c、202cが前方に向かって延びている。また、ベース板202の前面における、左側のホーン部202cの周囲には、左導光部208Lを固定するための固定部202e(図16参照)と、ベース板202の板面を貫通する小穴202dが複数箇所に形成されている。また、右側のホーン部202cの周囲にも同様に、右導光部208Rを固定するための固定部202e(図16参照)と、複数の小穴202dとが形成されている。
図12(b)に示すように、スピーカ204L、204Rは、スピーカ面が孔部202b、202bに対向するように、ベース板202の後面側に固定される。
左LED基板206Lは、スピーカ204Lの周囲に配置され、ベース板202の後面側に固定される。右LED基板206Rは、スピーカ204Rの周囲に配置され、ベース板202の後面側に固定される。左LED基板206L及び右LED基板206Rは、複数のLED素子220(図12(c)参照)を実装しており、複数のLED素子220は、複数の小穴202dにそれぞれ対向配置される。
また、図12(c)に示すように、複数のLED素子220は、上部に配置されるLED素子220aのグループと、LED素子220aよりも下方に配置されるLED素子220bのグループとに分けられる。詳細については後述するが、LED素子220aのグループは、左導光部208L及び右導光部208Rにおける第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bに光を発射し、LED素子220bのグループは、左導光部208L及び右導光部208Rにおける第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dに光を発射する。
図11に戻って、中央LED基板206Cは、複数のLED素子220を実装しており、ベース板202の固定部202aに固定される。
なお、中央LED基板206C、左LED基板206L及び右LED基板206Rに実装されているLED素子220は、副中継基板69(図21参照)に接続されており、副中継基板69によって発光制御される。特に、左LED基板206L及び右LED基板206Rに実装されている複数のLED素子220は、副中継基板69によって個別に制御可能である。
左導光部208L及び右導光部208Rは、アクリル樹脂等の透明樹脂によって構成され、透明樹脂の内面反射を利用して、所定の端面に入射した光を、他の端面に効率よく導く光学部材である。
図13は、左導光部208Lの外観を示す斜視図である。左導光部208Lは、第1内側導光部230aと、第1外側導光部230bと、第2内側導光部230cと、第2外側導光部230dと、からなる。なお、左導光部208Lと右導光部208Rとは左右対称であるため、右導光部208Rについての説明は省略する。
第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bは、ベース板202における前面側の上部に配置され、第1内側導光部230aは、ベース板202における中央寄りに、第1外側導光部230bは、ベース板202における左側端部寄りに配置される。第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dは、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bよりも下方に配置される。
第1内側導光部230a、第1外側導光部230b、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dは、それぞれ異なる形状であるが基本構成は同じであり、ベース板202の固定部202e(図16参照)に固定される透明ベース232と、透明ベース232から前方に延びる前方延出部234と、透明ベース232から後方に延びる後方延出部236とによって構成されている。
なお、以下の説明において、第1内側導光部230aの透明ベース232、前方延出部234及び後方延出部236を、透明ベース232a、前方延出部234a及び後方延出部236aと称する。第1外側導光部230bの透明ベース232、前方延出部234及び後方延出部236を、透明ベース232b、前方延出部234b及び後方延出部236bと称する。第2内側導光部230cの透明ベース232、前方延出部234及び後方延出部236を、透明ベース232c、前方延出部234c及び後方延出部236cと称する。第2外側導光部230dの透明ベース232、前方延出部234及び後方延出部236を、透明ベース232d、前方延出部234d及び後方延出部236dと称する。
第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bの前方延出部234a、234bは、板状に形成されており、透明ベース232a、232bの板面に対して垂直方向に延びている。透明ベース232a、232bの板面を前面側から視認した場合に、前方延出部234a、234bは透明ベース232a、232bの板面に沿って弧状に延伸している。後方延出部236a、236bは、板状の形成されており、透明ベース232a、232bの板面に対して垂直方向に延びている。
第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dの前方延出部234c、234dは、先細りの棒状に形成されており、透明ベース232c、232dの板面に対して垂直方向に延びている。また、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dの前方延出部234c、234dの先端部は、半球状に形成されており、その表面が多面体状にカットされている。後方延出部236c、236dは、前方延出部234c、234dに連続した四角柱形の棒状あるいは脚状に形成されており、透明ベース232c、232dの板面に対して垂直方向あるいは屈曲しながら後方に延びている。
第1内側導光部230a、第1外側導光部230b、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dがベース板202に固定された場合に、各導光部の後方延出部236a〜236dの端面が、小穴202dに対向するように位置付けられ、左LED基板206Lに実装されている複数のLED素子220に近接する。
ここで、図12(c)に示すように、左LED基板206Lは、2枚の基板によって構成されている。一方の基板には、第1外側導光部230bの端面に対向する複数のLED素子220aと、第2外側導光部230dの後方延出部236dの端面に対向する複数のLED素子220bとが実装されている。他方の基板には、第1内側導光部230aの後方延出部236aの端面に対向する複数のLED素子220aと、第2内側導光部230cの後方延出部236cの端面に対向する複数のLED素子220bが実装されている。尚、左LED基板206L及び右LED基板206Rはそれぞれ左右2枚の基板で構成されているが、1枚であっても3枚以上であってもよい。
図11に戻って、上カバー210は、ベース板202の前面側に取り付けられ、スピーカ204L、204Rの前方を覆う部材である。
図14は、上カバー210の正面図であり、上カバー210の中央には、正面視矩形の孔部210aが形成されており、上カバー210の両側部には、複数の小孔からなる網目部210b、210bが形成されている。更に、網目部210bの上部にスリット部210c、210cが穿設されている。また、スリット部210c、210cの下方に、複数の小孔210dが穿設されている。
上カバー210の両側部における、網目部210b、スリット部210c、210c及び複数の小孔210dが形成されている領域は、前方に向かって膨出している。このため、上カバー210の中央部は凹状に形成され、この凹状の領域に、装飾台212を介して中央装飾体214が固定される。
網目部210b、210bは、スピーカ204L、204Rとの対向部位に形成されている。スリット部210c、210cは、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bの前方延出部234a、234bの端面との対向部位に、前方延出部234a、234bの端面と同様に弧状に形成されている。小孔210dは、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dの前方延出部234c、234dの先端部との対向部位に円形に形成されている。
そして、上カバー210が、ベース板202の前面側に取り付けられた場合に、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bの前方延出部234a、234bがスリット部210c、210cに遊嵌して、先端部が上カバー210から突出する。また、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dの前方延出部234c、234dが小孔210dに遊嵌して、先端部が上カバー210から突出する。
装飾台212は、上カバー210の中央に固定される、中央装飾体214を支持する部材である。装飾台212は複数の小孔を有しており、複数の小孔は、上カバー210の中央に固定された場合に、孔部210aを介して中央LED基板206Cに実装されている複数のLED素子220にそれぞれ対向する。すなわち、1つのLED素子220に対して1つの小孔が対向する。
中央装飾体214は、半透過性を有しており、中央LED基板206CのLED素子20が発光することにより、中央装飾体214が発光しているように遊技者に視認される。なお、中央LED基板206CのLED素子20が発光しない場合には、中央装飾体214の内部を視認することが不可能である。
図15に示すように、下ドレープ216は、表面が波形に形成された板状部材からなり、第1下ドレープ216aと、第2下ドレープ216b、216bとを有している。第1下ドレープ216aは、中央装飾体214の周囲を囲むとともに、第1内側導光部230aの前方延出部234aの先端部の領域に配置される。
図15は、下ドレープ216の正面図であり、第1下ドレープ216aにおける、第1内側導光部230aの前方延出部234aの先端部との対向部位にはスリット部216cが形成されている。このため、第1下ドレープ216aが上カバー210に固定された場合、前方延出部234aの先端部がスリット部216cの内部に位置付けられる。
第2下ドレープ216bは、上カバー210に固定された場合、第1外側導光部230bの前方延出部234bの近傍に、前方延出部234bの下部に沿って配置される。
上ドレープ218は、一部が上カバー210の上部に配置され、表面の一部が波形に形成された板状部材からなる(図11参照)。
図16は、図10のXX線断面図であり、上ドレープ218が、上カバー210の上部に配置された場合に、上ドレープ218の表面が波形に形成された部分が上カバー210の上部から下側に斜め下方に延出するように位置付けられる。この際、上ドレープ218と下ドレープ216との間に隙間Wが形成される。また、上部発光演出ユニット200を前方から視認した場合(正面視した場合)に、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bにおける前方延出部234a、234bの先端部を含む領域が上ドレープ218によって覆われる(図27参照)。更に、上部発光演出ユニット200を前方から視認した場合に、前方延出部234の先端部が、第1内側導光部230aに対応するLED素子220aの位置に対してずれた位置に配置されている。具体的には、上ドレープ218を外して、前方延出部234a、234bの先端部の導光面を正面視した場合に、LED素子220aは、この導光面に対してずれた位置に配置されている。
また、上ドレープ218は、着色された樹脂によって構成された透光性を有する部材からなる。このため、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bに対応するLED素子220aが発光した場合に、前方延出部234a、234bの先端部が発光することにより、上ドレープ218全体がぼんやりと発光しているように視認されるとともに、前方延出部234の先端部の弧形ラインが上ドレープ218の表面からぼんやりと浮かぶように視認される。また、前方延出部234a、234bの先端部からの光の一部が隙間Wを通過することにより、上ドレープ218の先端付近が明るくなる。
更に、前方延出部234c、234dの先端部が、上ドレープ218の小孔210dから若干突出しており、前方延出部234c、234dの先端部は半球状で平面カットされていることから、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dに対応するLED素子220bが発光することにより、前方延出部234c、234dの先端部が星屑のように発光する。また、LED素子220bの点灯、消灯を制御することにより、星屑のきらめきを表現することができる。
ところで、遊技者は、上ドレープ218と下ドレープ216との隙間Wをのぞき込むことによって、前方延出部234a、234bの先端部の発光を視認することは可能である。しかし、本実施形態においては、パチスロ機1の前の椅子に座って遊技をしている状態においては、前方延出部234a、234bの先端部の発光を直接視認することできないように、隙間の方向や前方延出部234の先端部の配置、上ドレープ218の長さ等が設定されている。また、前述したように、前方延出部234a、234bの先端部の導光面を正面視した場合に、LED素子220aが導光面に対してずれた位置に配置されているため、LED素子220の光が直接遊技者の目に入ることがなくなる。これにより、遊技者は、前方延出部234の先端部の発光を眩しく感じることが低減される。
なお、上述した実施形態においては、上ドレープ218は着色された樹脂によって半透過性を有するように構成されているが、透光性を有しかつ透明でなければ適用可能である。例えば、透明樹脂に偏光パールと着色材を混ぜてなる乳白色の半透明部材、スモーク加工を施した半透明の部材、偏光部材、更には、透明アクリル板にサンドブラストを施して表面のつや消しを行ったもの、透明アクリル板の表面に偏光性や一部遮光性を有するシート部材を配置したものでもよい。なお、上ドレープ218は、LED素子220が発光しない状態において、上ドレープ218の後方が見えないことが望ましい。更には、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bに対応するLED素子220が発光した場合における前方延出部234の先端部の発光を、遊技者が眩しくない程度に低減できることが望ましい。
また、本実施形態の上部発光演出ユニット200によれば、図16に示すように、隙間Wを、下ドレープ216及び上ドレープ218の2つの部によって形成しているが、例えば、隙間Wを、側面視コ字状の一つの部材によって形成してもよい。また、4つの導光部、すなわち左導光部208L及び右導光部208Rそれぞれの第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bの発光面の長さの和よりも隙間領域における長手方向の長さ寸法が大きい。隙間領域における長手方向の長さ寸法とは、隙間領域の全長、又は上部発光演出ユニット200の左右方向の長さ、を含むものである。
(側部発光演出ユニット300L)
図17及び図18は、側部発光演出ユニット300Lの内部構造を示す図であり、図17は、カバー310を取った側部発光演出ユニット300Lを右側から視認した斜視図、図18は、カバー310を取った側部発光演出ユニット300Lを左側から視認した斜視図、図19はカバー310を取った側部発光演出ユニット300Lを右側から視認した側面図である。なお、図17〜12においては、主要な構成部品のみを示し、ネジ、金具、リード線等については、図示を省略する。また、側部発光演出ユニット300Rについては、側部発光演出ユニット300Lに対して左右対称であるため、詳細な説明を省略する。
側部発光演出ユニット300Lは、カバー310以外に、LED素子320を実装するLED基板部312と、右側導光部314と、中央導光部315と、左側導光部316と、を備える。右側導光部314は、第1〜第5右側導光体314a〜314eを有する。中央導光部315は、第2リフレクタ334を有する。左側導光部316は、第1リフレクタ316aと、左側導光体316bと、を有する。
第1〜第5右側導光体314a〜314e及び左側導光体316bは、左導光部208L及び右導光部208Rと同様に、アクリル樹脂等の透明樹脂によって構成され、透明樹脂の内面反射を利用して、所定の端面から入射した光を他の端面に効率よく導く光学部材である。第1リフレクタ316a及び第2リフレクタ334は、光の透過性が極めて低いもしくは光が透過しない材質によって構成され、光を反射する滑面を有している。
図20、図21及び図22は、LED基板部312の構成を示す図であり、図20は、LED基板部312の構成部品を示す分解図、図21は、LED基板部312右側から視認した斜視図、図22は、LED基板部312を左側から視認した斜視図である。
図20に示すように、LED基板部312は、LED基板330と、ベース板332と、第2リフレクタ334と、下部仕切板335と、を備えている。LED基板330は、複数のLED素子320が実装されたプリント配線基板と、このプリント配線基板を支持する上下方向に延びる略長方形の支持基板とによって構成されている。LED基板330に実装されているLED素子220は、全て同じ方向、すなわち、LED基板330の板面に対して垂直方向を向いている。
ベース板332は、右側導光部314及び下部仕切板335を支持する平板部332aと、第2リフレクタ334を支持するベース壁面部332bと、を備えている。
平板部332aは、LED基板330に対向配置され、平板部332aにおける、LED基板330に実装されている複数のLED素子320との対向部位にはそれぞれ開口332cが形成されている。ここで、平板部332aにおける、第2〜第5右側導光体314b〜314eの端面が対向する部位の開口332cは一つに形成されており、この一つの開口332cに複数のLED素子320が対向する。
図20、図21に示すように、ベース壁面部332bは、右側に湾曲した板状に形成されており、平板部332aに対して垂直に立設している。また、ベース壁面部332bは、平板部332aを正面視した場合に、平板部332aの長手方向に沿って延びており、一端部が平板部332aの左側面の上部近傍に位置し、他端部が平板部332aの左側面の下部に位置し、中央部が右側に膨らむような、弧状に形成される。
また、平板部332aを側面視した場合に、図19に示すように、ベース壁面部332bは中央部が高く、中央部から両側部に向かって緩やかに低くなるように構成されている。
第2リフレクタ334は、図22に示すように、ベース壁面部332bの左側の面に対向しかつ隙間を空けた状態でベース壁面部332bに固定される。この時、第2リフレクタ334の滑面は左側を向いている。また、第2リフレクタ334は、ベース壁面部332bよりも若干大きく形成されており、カバー310が取り付けられた場合に、カバー310の裏面に第2リフレクタ334の先端部が当接あるいは近接するように設計されている。
下部仕切板335は、ベース板332における第2リフレクタ334の下部に取り付けられ、下部仕切板335の一端部がベース壁面部332bの他端部の下方に位置し、その位置から右上方向に延びて平板部332aの右側面まで到達する。平板部332aにおける下部仕切板335の下部の領域には開口332cが形成されており、この開口332cに対向するLED基板330の領域に複数のLED素子320が配置されている。
図23は、第1〜第5右側導光体314a〜314eの外観構造を示す斜視図である。
第1右側導光体314aは、その裏面に平滑面を有し、表面が岩肌状に形成された凹凸面を有する板状に形成されている。
第2右側導光体314bは、ベース板332に固定するための固定部(図示せず)と、ベース壁面部332bに対向する導光壁面部340bと、を有する。同様に、第3右側導光体314cは、ベース板332に固定するための固定部(図示せず)と、ベース壁面部332bに対向する導光壁面部340cと、を有する。第4右側導光体314dは、ベース板332に固定するための固定部(図示せず)と、一部がベース壁面部332bに対向し、一部が導光壁面部340cに対向する導光壁面部340dと、を有する。第5右側導光体314eは、ベース板332に固定するための固定部(図示せず)と、一部がベース壁面部332bに対向し、一部が導光壁面部340dに対向する導光壁面部340eと、を有する。導光壁面部340b、340c、340d、340は、板状に形成されており、ベース板332からカバー310の裏面に向かって延出する。導光壁面部340b、340c、340d、340の導光面、すなわち第2〜第5右側導光体314b〜314eの先端面は、カバー310の一部を構成するサイドレンズ310bの裏面に対向する。
導光壁面部340bは、ベース壁面部332bの右側に、ベース壁面部332bに対して若干の隙間を空けて対向配置されている。導光壁面部340cは、導光壁面部340bの下方に配置され、導光壁面部340dは、導光壁面部340cの下方に配置され、導光壁面部340eは、導光壁面部340dの下方に配置される。
図24は、左側導光部316の構成を示す斜視図である。第1リフレクタ316aは、第2リフレクタ334を小型にした形状であり、左側導光体316bは、表面に、先端が尖った上下方向に延びる突条が前後方向に並べられた凹凸面を備えた、板状の光学部材である。第1リフレクタ316aは、カバー310の裏面に固定され、図18に示すように、第2リフレクタ334に対して所定の間隔を開けて、LED基板330の平板部332aに配置される。左側導光体316bは、第1リフレクタ316aの左側の面に対向し、所定の間隔を開けて第1リフレクタ316aに固定される。
ところで、図20に示すように、ベース板332の平板部332aにおいて、開口332cは、ベース板332における第1右側導光体314aに対向する領域、第2右側導光体314b〜第5右側導光体314eの固定部に対向する領域、左側導光体316bのベース板332側の端面に対向する領域、第1リフレクタ316aと第2リフレクタ334との間の領域に形成されている。また、LED基板330には、開口332cに対応する位置にLED素子320が実装されている。
このため、複数のLED素子320は、第1右側導光体314aに対応する第1グループ、第2右側導光体314bに対応する第2グループ、第3右側導光体314cに対応する第3グループ、第4右側導光体314dに対応する第4グループ、第5右側導光体314eに対応する第5グループ、左側導光体316bに対応する第6グループ、第1リフレクタ316aと第2リフレクタ334との間の開口332cに対応する第7グループ、下部仕切板335より下側に配置されている第8グループに分けることができる。複数のLED素子320は、個々に独立して発光制御が可能であるとともに、グループ毎に発光制御が可能である。
図25は、カバー310の構成を示す分解斜視図である。カバー310は、第1サイドカバー310aと、サイドレンズ310bと、サイドカラーレンズ310cと、サイド隠しレンズ310dと、を備えている。
第1サイドカバー310aは、非透過性の材料によって構成されており、LED基板部312におけるベース壁面部332bの左側に配置され、第2リフレクタ334及び左側導光体316bを覆うものである。第1サイドカバー310aには、第1開口360、第2開口361及び第3開口362が形成されている。
サイドレンズ310bは、透光性を有する着色樹脂によって半透過性を有するように構成されており、LED基板部312におけるベース壁面部332bの右側に配置され、第1〜第5右側導光体314a〜314e及び第1〜第5グループのLED素子320を覆うものである。
サイドカラーレンズ310cは、有色の半透過性の樹脂材料によって構成されており、第1サイドカバー310aの裏側に固定され、第1開口360をカバーするものである。サイド隠しレンズ310dは、第1サイドカバー310aの裏側に固定され、第2開口361及び第3開口362をカバーするものである。サイドカラーレンズ310c及びサイド隠しレンズ310dが第1サイドカバー310aの裏側に固定された場合、第1サイドカバー310aの表側において、第1サイドカバー310aの外面と、サイドカラーレンズ310c及びサイド隠しレンズ310dの外面とが面一になる。
なお、図25に示す、第2サイドカバー310eは、下部仕切板335の下方に配置されている複数のLED素子320の周りをカバーするものである。第2サイドカバー310eは、遊技状態(例えばボーナス、大当り、ARTなど)を示すシートを内部に有するカバーであり、対応する遊技状態中に複数のLED素子320が点灯することで、遊技状態を報知する。その際、点灯したLEDによる光は下部仕切板335によりその上部へ向かうことを遮られ、カバー体の点灯のみの報知を実行可能とする。
そして、第1サイドカバー310aと、サイドレンズ310bと、サイドカラーレンズ310cと、サイド隠しレンズ310dとを組み合わせることにより、ケース状のカバー310が作成される。
図26は、図10のYY線断面図である。カバー310とLED基板部312とを組み合わせることにより、第1開口360は、第1リフレクタ316aと第2リフレクタ334との間の領域が対向する部分に配置され、第2右側導光体314bの導光方向に対してほぼ直交する方向に向けられる。第2開口361及び第3開口362は、第1開口360の左側に並んで配置される。
また、第1サイドカバー310aにおける第1開口360の右側の外周部363は、ベース壁面部332b及び第2リフレクタ334の先端部に対向する。
第1サイドカバー310aにおける第1開口360と第2開口361との境界部364は、第1リフレクタ316a及び左側導光体316bの先端部に対向する。
また、岩肌状に形成された第1右側導光体314aの表面、及び第2〜第5右側導光体314b〜314eの先端面は、サイドレンズ310bの裏面に対向する。
サイドレンズ310bの裏面における第2右側導光体314bの先端面が対向する部位には、レーザー加工による凹部365が形成されている。なお、図示していないが、サイドレンズ310bの裏面における第3〜第5右側導光体314c〜314eの先端面が対向する部位にも同様に、凹部365が形成されている。凹部365の底面は滑面として形成されており、カバー310がLED基板部312に取り付けられた場合に、第2〜第5右側導光体314b〜314eの先端部が凹部365内に遊嵌し、凹部365の底面と第2〜第5右側導光体314b〜314eの先端面とが一律の距離を保った状態で維持される。また、凹部365の周囲は岩肌状の凹凸面に形成されている。
また、上述したように側部発光演出ユニット300Lの内部に、第1リフレクタ316aと第2リフレクタ334と下部仕切板335とが配置されており、しかも、第1リフレクタ316a、第2リフレクタ334及び下部仕切板335が第1サイドカバー310a当接あるいは近接している。これらの部材は光を透過しないことから、光を遮断する仕切板として機能する。
このため、側部発光演出ユニット300Lの発光領域は4つに分けられる。すなわち、第2リフレクタ334より右側の第1発光領域と、第1リフレクタ316aと第2リフレクタ334との間の第2発光領域と、第1リフレクタ316aより左側の第3発光領域と、下部仕切板335より下側の第4発光領域に分けられる。第1発光領域にはサイドレンズ310bの領域が対応し、第2発光領域にはサイドカラーレンズ310cの領域が対応し、第3発光領域にはサイド隠しレンズ310dの領域が対応し、第4発光領域には第2サイドカバー310eの領域が対応する。
第1発光領域には、第1〜第5グループのLED素子320が配置されており、第2発光領域には、第7グループのLED素子320が配置されており、第3発光領域には、第6グループのLED素子320が配置されており、第4発光領域には、第8グループのLED素子320が配置されている。そして、各LED素子320の発光制御を行うことにより、側部発光演出ユニット300Lにおいて発光演出が実行される。
次に、側部発光演出ユニット300Lの発光態様について説明する。すべてのLED素子320が消灯しているとき、カバー310が偏光性を有するために内部が視認困難となっている。このため、遊技者がLED素子320の点灯時の点灯態様を予測することが困難になる。
第1グループのLED素子320のみが発光した場合、カバー310に対して遠い位置にある第1右側導光体314aが発光することから、第1右側導光体314aからカバー310の裏面までの距離が長く、しかも、第1右側導光体314a及びカバー310の裏面が岩肌状であることから光が散乱しやすくなる。このため、サイドレンズ310bの領域全体が比較的弱い光で発光し、光によって岩肌がぼんやりと表示される。
第2グループのLED素子320のみが発光した場合、第2右側導光体314bの先端面が発光する。この時、第2右側導光体314bの先端面の周囲が暗いことから、第2右側導光体314bの先端面のライン形状がサイドレンズ310bに明瞭に映し出される。
第1グループと第2グループのLED素子320が発光した場合には、サイドレンズ310bの領域全体が比較的弱い光で発光するとともに、サイドレンズ310bに対して近い位置にある第2右側導光体314bの先端面が発光する。ここで、第2右側導光体314bの先端面の明るさが周囲よりも明るいことから、サイドレンズ310bに第2右側導光体314bの先端面によるライン形状が映し出される。しかも、カバー310における、第2右側導光体314bの先端面との対向部は滑面であり、この滑面の周囲が岩肌状に形成されているため、ライン形状とその周囲のコントラスト差が明確に表示可能になる。
第3グループ〜第5グループのLED素子320が発光した場合にも、第2グループと同様に、サイドレンズ310bに第3〜第5右側導光体314c〜314eの先端面の形状が映し出される。そして、第2グループ〜第5グループのLED素子320の発光を切り替えることによって、第2〜第5右側導光体314b〜314eの先端面の組み合わせによって形成される模様を変化させることが可能になり、演出効果を高めることが可能になる。
図27は、第1グループ〜第5グループのLED素子320が発光した場合の一例を示す説明図であり、図27に示すように、カバー310に、右側導光部314における第2〜第5右側導光体314b〜314eの端面形状が映し出される。
第6グループのLED素子320が発光した場合には、サイド隠しレンズ310dの領域が発光する。この際、左側導光体316bは、表面が明るく発光するため、サイド隠しレンズ310dの全体が発光する。第7グループのLED素子320が発光した場合には、第2リフレクタ334によって光が、第2右側導光体314bの導光方向に対してほぼ直交する方向に導かれる。これにより、サイドカラーレンズ310cの領域が発光する。なお、第8グループのLED素子320が発光した場合には、第2サイドカバー310eの領域が発光する。
このように構成された側部発光演出ユニット300L、300Rによれば、複数のLED素子320を個別に、あるいはグループ毎に制御することにより、多様な発光演出を行うことが可能になる。また、右側導光部314や左側導光部316を用い、発光箇所をカバー310に近づけたり遠ざけたりすることにより、所定の模様をはっきりと表示したり、ぼんやり表示させたりすることが可能になり、更に多様な発光演出を行うことが可能になる。
なお、上述した側部発光演出ユニット300L、300Rによれば、カバー310の裏面が岩肌状に形成されていることにより、LED素子320の非点灯時において、カバー310の内側が見えにくくなるが、それに限るものではない。例えば、上部発光演出ユニット200の上ドレープ218と同様に、着色樹脂によって構成したり、表面を波状に形成したりしてもよい。要は、カバー310がLED素子320の非点灯時においてカバー310の内側が見えにくくなる程度に偏光するのであれば、本実施形態のように透明樹脂に偏光パールを所定量含有させた形態や、カバー310にスモーク加工を施す等、偏光する方法について問うものではない。
なお、第2実施形態に係るパチスロ機1の電気的構成について、図6〜図8に示す第1実施形態のパチスロ機1の電気的構成と基本的に同じであるが、次の点を更に備えている。第2実施形態に係るパチスロ機1のサウンドI/O基板71は、スピーカ204L,204R,23UL,23URへの音声の出力を行う。また、ロムカートリッジ基板76は、演出用の画像(映像)、音声、光(LED素子220,230)及び通信のデータを管理するための基板であり、プログラム記憶領域には、LED素子220,230等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスクが記憶されている。
また、副制御部としての副制御回路101は、LED素子220,230の制御を行うものである。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ204L,204R,23UL,23URにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED素子220,230の点灯及び消灯を制御する。
以上説明したように構成された本実施形態によれば、上ドレープ218が第1内側導光部230a、第1外側導光部230bの正面視前方を覆うため、発光箇所が見え難くなり、遊技者が眩しく感じることによる演出効果の低減を抑えることが可能になる。また、上ドレープ218が透光性を有する有色の材質で構成されているため、第1内側導光部230a、第1外側導光部230bからの光を遮るかあるいは散乱させる一方で、導光体として作用する。このため、上ドレープ218全体が淡く光っているように演出することが可能になり、演出効果の高い発光演出が可能なパチスロ機1を提供することが可能になる。
また、本実施形態によれば、第1内側導光部230a、第1外側導光部230bにおける左右方向の長さ寸法の和は、隙間Wの領域における左右方向の長さ寸法よりも短い寸法であるため、第1内側導光部230a、第1外側導光部230bを、上ドレープ218の長手方向全体に設けなくても上ドレープ218を発光させることが可能になる。これにより、高い演出効果を発揮しつつ、第1内側導光部230a、第1外側導光部230bに掛かるコストの低減を図ることが可能になる。
また、本実施形態によれば、LED素子220aによる演出に加えてLED素子220bによる演出を行うことが可能になり、その分演出の幅が大きくなって演出効果を高めることが可能になる。また、LED素子220aとLED素子220bとが同一の発光基板(左LED基板206L、右LED基板206R)に配設されるため、発光基板に掛かるコストの低減を図ることが可能になる。更に、発光基板を固定することにより、LED素子220aとLED素子220bとの位置決めが同時に行われるため、組立に掛かるコストの低減を図ることが可能になる。
また、本実施形態によれば、透明ベース232を規定の位置に固定することによって、複数の前方延出部234の先端部を複数の小孔210dにそれぞれ対向させることが可能になる。このように、複数のLED素子220bをそれぞれ個別に発光可能とした場合でも、複数の前方延出部234の先端部の位置決めが容易に可能になり、その分、取付コストの低減を図ることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明の遊技機は、主に、遊技機本体から前方側に延出し、遊技者に視認可能な第1の部材と、当該第1の部材に対して所定の隙間を開けて配置され、前記第1の部材によって少なくとも一部が隠される第2の部材と、第1の発光部と、当該第1の発光部からの光を導光する導光面を有し、前記隙間に光を出射させる第1の導光部と、を備え、前記第1の部材は、透光性を有する有色の材質で構成されるとともに、前記第2の部材との間に、前記第1の導光部における前記導光面が位置し、当該導光面の少なくとも一部を正面視においてその前方が覆われるように、前記第1の導光部の前方に配置されることを特徴とするものであるが、第1の部材、第2の部材、第1の発光部、第1の導光部、等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。
また、本発明の遊技機についてパチスロ機を例に説明したが、本発明は、パチンコ機にも適用可能であり、更には、アーケードゲーム機にも適用可能である。
[付記1]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」と言う)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」と言う)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
このような遊技機では、演出としてスピーカを通じて音を発生させる。スピー力から発生される音は、遊技者の興味を惹かせるために、演出として重要度が増している。一方、遊技機に設けられるスピーカは、遊技者の接触等により破損するのを防止する必要がある。そこで、キャビネットに設けられた複数のスピーカ孔の裏側面にスピーカが配置された遊技機が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の遊技機によれば、複数のスピーカ孔が設けられたキャビネットの裏側面にスピーカを配置したので、スピーカが遊技者の接触等により破損するのを防止できる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2014−100161号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、キャビネットの裏側面にスピーカを配置すると、スピーカから発生される音の放音効率が低下するという問題がある。遊技機が設置される遊技場は、多数の遊技機が設置され、これらの遊技機からそれぞれ大音量の音が発生されている。このため、放音効率が悪いと、演出として発生されたスピーカからの音を遊技者が聞きにくくなり、演出効果が低下してしまう。
そこで、本発明は、このような問題点を解決し、放音効率を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。本発明の遊技機(例えば、後述のパチスロ機1等)は、
音を発生するスピーカ(例えば、後述のスピーカ23TL,23TR等)の前面側に保護部(例えば、後述のスピーカカバー160等)が配置された遊技機であって、前記保護部は、複数の放音孔(例えば、後述の放音孔162等)を備え、前記放音孔は、前面側から背面側に向かって窄まる形状に形成されている拡散部(例えば、後述の放音孔163等)を有することを特徴とする。
このような構成の遊技機は、音を発生するスピーカの前面側に保護部が配置されている。保護部は、複数の放音孔を備える。放音孔は、前面側から背面側に向かって窄まる形状に形成されている拡散部を有する。
これにより、スピーカから発生された音は、放音孔の背面側における拡散部の窄まった部分で、音圧が高まり、前面側に向かって拡散する。よって、放音孔に拡散部を設けない場合に比べ、効率よく音を遠くまで伝播できる。したがって、放音効率を向上できる遊技機を提供できる。
また、遊技機は、遊技者や店員が頻繁に移動するため、非常にほこりが発生しやすいところで設置されている。また、遊技機に近い位置に、遊技者が座っており、遊技者は、たばこを吸ったり、飲み物を飲んだり、あるいは食べ物を食べるなど、細かなゴミが散乱するケースも多い。このような場合、ゴミやほこりなどの異物が、保護部の放音孔からスピーカ側に侵入しやすく、これによって、放音効率が低下し、演出効果が落ちてしまう。しかしながら、本発明によれば、放音孔の拡散部が背面側に向かって窄まる形状に形成されているので、遊技者に面する前面側からスピーカが配された背面側に、異物が侵入するのを防止可能となり、放音効率が低下するのを防止できる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記放音孔は、前記拡散部の背面側に配されており、前記拡散部と連通し、背面側から前面側に向かって窄まる形状に形成されている集音部(例えば、後述の集音部164等)を有することを特徴とする。
これにより、スピーカから発生された音は、放音孔の集音部において集音され、拡散部の窄まった部分に向かって音圧が高まり、前面側に向かって拡散する。よって、放音孔に拡散部及び集音部を設けない場合に比べ、より効率よく音を遠くまで伝播できる。したがって、放音効率をより向上できる遊技機を提供できる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記放音孔の断面形状において、前記拡散部の前面側への開口寸法(例えば、後述の開口寸法a1等)が、前記集音部の背面側への開口寸法(例えば、後述の開口寸法a2等)よりも大きいことを特徴とする。
これにより、スピーカから発生された音は、放音孔の集音部において集音され、前面側から外部へより広がりながら拡散する。したがって、放音効率をより向上できる遊技機を提供できる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記放音孔の断面形状において、前記拡散部の前面側への開口角度(例えば、後述の開口角度b1等)が、前記集音部の背面側への開口角度(例えば、後述の開口角度b2等)よりも大きいことを特徴とする。
これにより、スピーカから発生された音は、放音孔の集音部において、より音圧が高まり、拡散部において、前面側から外部へより広がりながら拡散する。したがって、放音効率をより向上できる遊技機を提供できる。
本発明の遊技機は、前記構成に加えて、前記保護部は、前面側に膨出する曲面形状に形成されていることを特徴とする。
これにより、保護部を平面形状に形成した場合に比べ、保護部の前面側の面積を広くできるので、より多くの放音孔を設けることが可能となる。したがって、放音効率をより向上できる遊技機を提供できる。
また、保護部を前面側に膨出する曲面形状に形成したことで、保護部の前面側からの衝撃に対する耐久性を、保護部を平面形状に形成した場合に比べ向上できる。
[発明の効果]
本発明によれば、放音効率を向上できる遊技機を提供できる。
[付記2]
[背景技術]
従来、パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機が知られている。パチスロ機においては、メダルやコインなどの遊技媒体が投入され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じてメダルやコインが払い出される。パチンコ遊技機においては、遊技者が発射装置により遊技媒体である遊技球を遊技領域に発射し、遊技領域に設けられた入賞口等に遊技球が入賞すると、所定の数の遊技球が払い出される。遊技者は、所持する遊技媒体を増やすことを目的として遊技を継続して行う。
パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機においては、遊技者が対向する遊技機本体の前面側の周囲に発光装置を配置し、発光装置の発光態様を変化させることによって遊技の雰囲気を盛り上げることが一般的に行われている。また、発光装置による演出効果を高めるために、発光装置に対して様々な工夫が施されている。
例えば、特許文献1に記載された技術によれば、複数個の発光体においてそれぞれ、発光体と導光部との間隔が異なる配置とすることによって、簡単な構成で変化に富んだ演出性を発揮できる、という技術について記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2003−52914号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献1に記載された技術においては、複数の発光体の光が、最前方において面一に形成された発光表示部に導光される。このため、発光演出のコントラスト差を大きく出すことはできず、高い演出効果を望めないおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、演出効果の高い発光演出が可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備えている。
透光性及び偏光性を有する第1の外装部(例えば、サイドレンズ310b)と、
当該第1の外装部の内側に設けられ、個別に発光可能な第1の発光手段(例えば、第2グループ〜第5グループのLED素子320)及び第2の発光手段(例えば、第1グループのLED素子320)を含む複数の発光手段と、
前記第1の発光手段の光を導光する、前記第1の発光手段側から前記第1の外装部側に延設された第1の導光部(例えば、第2〜第5右側導光体314b〜314e)と、
前記第2の発光手段の光を導光する、前記第2の発光手段側から前記第1の外装部側に延設された第2の導光部(例えば、第1右側導光体314a)と、を備え、
前記第1の導光部の端面と前記第1の外装部との距離は、前記第2の導光部の端面と前記第1の外装部との距離よりも短いことを特徴とする遊技機。
(1)によれば、第1の外装部が偏光性を有するため、発光手段の非点灯時は、内部が発光手段の発光時よりも見え難く、第1の発光手段及び第2の発光手段がともに発光したときには、第1の外装部から遠い第2の導光部の端面の方がより淡く、第1の外装部に近い第1の導光部の端面の方がより明るく発光させることができる。これにより、第1の発光手段による発光演出と第2の発光手段による発光演出とにおいてコントラスト差を大きく出すことが可能となる。また、第1の発光手段のみを発光させることでスポット的な発光演出を行ったり、第2の発光手段のみを発光させることで内部をぼんやりと発光させるなど、多様で演出効果の高い発光演出が可能となる。
(2) (1)において、前記複数の発光手段は、第3の発光手段(例えば、第7グループのLED素子320)を含み、
当該第3の発光手段の光を、前記第1の導光部の導光方向に略直交する方向で導光する第3の導光部(例えば、第2リフレクタ334)と、
前記第3の導光部により導光された光が到達する第2の外装部(例えば、サイドカラーレンズ310c)と、を備え、
前記第1の発光手段、前記第2の発光手段及び前記第3の発光手段は、一の基板(例えば、LED基板330)上に、発光方向が略同一方向となるように配設され、
前記第3の導光部は、前記第1の発光手段からの光及び前記第2の発光手段からの光を前記第2の外装部に向かわないように仕切る仕切部であることを特徴とする遊技機。
(2)によれば、第3の導光部によって、第1の導光部の導光方向に直交する方向に導かれる光を発光する第3の発光手段を含めて、複数の発光手段を同一基板上でかつ発光方向が略同一方向となるように設けているため、生産コストの低減を図ることができる。また、第3の導光部が、第3の発光手段の光を第1の導光部の導光方向に直交する方向に導くため、第3の発光手段の発光方向とは異なる方向にある第2の外装部を点灯させることが可能になり、より高い演出効果を得ることができる。しかも、第3の導光部自体を、直交しない方向の光を入射させない仕切部としたため、別途、第1、第2の発光手段の光が第3の導光部側に漏れないように遮蔽するための壁部を備える必要がなくなり、その分、コスト低減を図ることができる。
(3) (1)、(2)において、前記第1の外装部における前記第1の導光部に対向する部位には、前記第1の導光部の端面に対応するように他の位置とは異なる加工が施されたことを特徴とする遊技機。
(3)によれば、例えば、第1の外装部に凹凸をつけて偏光性をもたせ、第1の導光部の発光に対応する部分を平面にするというように外装部に加工を施したため、第1の発光手段による発光演出と第2の発光手段による発光演出とにおいて、よりコントラスト差を出すことが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、演出効果の高い発光演出が可能な遊技機を提供することが可能になる。