[第1実施形態]
本発明に係る遊技機の一例であるスロットマシンを実施するための形態を以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
本実施形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。前面扉1bは、筐体1aに対して回動することによって、筐体1aの開口された前面側を開閉することができる。
本実施形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部各々には、たとえば、「黒7」、「網7」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「白チェリー」、および「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。遊技者は、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して各リール2L、2C、2Rを視認できる。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(賭数の設定に使用可能な遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5と、クレジットを用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では遊技状態がRB(BB)の場合には2、通常遊技状態では3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6と、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10と、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rとが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施形態においては、1枚BETスイッチ5と、ストップスイッチ8L、8C、8Rとが、前面扉1bを構成する操作パネルの前面、つまり同一面上に設けられている。
前面扉1bには、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ70が設けられている。遊技者側設定スイッチ70は、前面扉1bの前面側(つまり、前面扉1bの外側)に設けられているため、前面扉1bが閉鎖されたときにはスロットマシン1の前面側に位置することになる。このため、該スロットマシン1で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量を設定することができる。なお、遊技者側設定スイッチ70は、内部にLEDを備えており、点灯および消灯により、操作を受け付けるか否かを報知することができる。例えば、遊技者側設定スイッチ70を点灯させることで、遊技者側設定スイッチ70は操作を受け付けることを報知する。また、例えば、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで、遊技者側設定スイッチ70は操作を受け付けないことを報知する。
前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11と、BB中のメダルの獲得枚数やメダル投入部4へ正規メダル以外の異物が投入されるなどのエラー発生時にその内容を示すエラーコードが表示される遊技補助表示器12とが設けられている。
前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14と、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15と、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16と、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17と、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18と、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19と、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20とが設けられている。リプレイゲームとは、賭数が自動設定された上で開始されたゲームをいう。
MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21が設けられている。ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rがそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作によりエラー状態および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23と、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24とが設けられている。
前面扉1bの内側には、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ(流路切替ソレノイド30よりもホッパータンク34a側に配置)を有するメダルセレクタ(図示略)が設けられている。
前面扉1bの内側には、遊技中の演出態様の基準となる設定を行うための店側設定スイッチ60が設けられている。店員は、前面扉1bを開放するための鍵を所有するため、前面扉1bを開放することによって、店側設定スイッチ60を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、店側設定スイッチ60を操作できない。つまり、店側設定スイッチ60は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。店員は、店側設定スイッチ60を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる設定をすることができる。
店側設定スイッチ60は、図3に示すように、「0」〜「F」までの計16個のチャンネルを切り替えるスイッチである。店員は、ツマミ61を回動操作することで、これらチャンネルを切り替えることができる。各チャンネル「0」〜「F」に対しては、演出における音量および光量の大きさが段階分けされている。チャンネル「0」〜「F」に対応する音量の段階を第1音量段階と称し、チャンネル「0」〜「F」に対応する光量の段階を第1光量段階とも称する。たとえば、チャンネルが「0」であれば、最小の音量に設定される第1音量段階と最小の光量に設定される第1光量段階とに設定される。チャンネルが「F」であれば、最大の音量に設定される第1音量段階と最大の光量に設定される第1光量段階とに設定される。
なお、店側設定スイッチ60の操作に基づき店員が設定する音量および光量の大きさに対する段階を第1音量段階および第1光量段階と称するのに対して、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技者が設定可能な音量および光量の大きさに対する段階を第2音量段階および第2光量段階とも称する。
筐体1aの内部には、リール2L、2C、2Rと、リールモータ32L、32C、32Rと、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)とからなるリールユニット2が設けられている。筐体1aの内部には、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000と、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34aと、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34bと、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cとからなるホッパーユニット34が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられている。満タンセンサ35aは、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出する。
筐体1aの内部には、電源ボックス100が設けられている。電源ボックス100の前面には、BB終了時やAT(Assist Time)の終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36aが設けられている。ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が遊技者に報知されるナビ演出が実行される期間である。AT制御の権利となるナビストックを保有していることを条件にATに制御される。ATは、保有するナビストックの数に基づき所定ゲーム数(本実施形態では1セット50ゲーム)にわたり制御される。このため、ナビストック数は、ATに制御される権利の数を示すことになり、このナビストック数を多く保有すればするほど、長い期間に亘りATに制御される。
さらに、電源ボックス100の前面には、BB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36bと、電源投入時(起動時)に設定変更状態および設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37と、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(払出率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38と、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39とが設けられている。
電源ボックス100には、設定値を変更する際に操作される設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが搭載されている。
店員は、前面扉1bを開放することによって、設定キースイッチ37を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、設定キースイッチ37を操作できない。つまり、設定キースイッチ37は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。
電源ボックス100が設けられた側面と対向する側面の上方位置には、前面扉1bの開閉を検出するためのドア開放検出スイッチ25が設けられている。ドア開放検出スイッチ25は、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を閉鎖しているときにはON状態になる一方で、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を開放しているときにはOFF状態になる。
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、もしくはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。
遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(たとえば3)が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、つまり、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが特定の図柄の組合せであるか否かを判定するために設定されるラインである。なお、本実施形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」とも称し、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動する。再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するともいう。
本実施形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
全てのリール2L、2C、2Rが停止されたときにおいて、有効化された入賞ラインL1〜L5のいずれにも小役を発生させる図柄の組合せが停止していないときには、当該停止時に1ゲームが終了する。一方、有効化された入賞ラインL1〜L5のいずれかに小役を発生させる図柄の組合せが停止しているときには、その小役の入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与(クレジット加算、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合にはメダル払出口9(図1参照)からメダルが排出)されて、1ゲームが終了する。
図4に示すように、スロットマシン1には、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101とが設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、ホッパーモータ34bと、払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが接続されている。
遊技制御基板40には、1枚BETスイッチ5と、MAXBETスイッチ6と、スタートスイッチ7と、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、精算スイッチ10と、リセットスイッチ23と、ドア開放検出スイッチ25と、リールセンサ33L、33C、33Rとが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38とが接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力される。
遊技制御基板40には、クレジット表示器11と、遊技補助表示器12と、ペイアウト表示器13と、1〜3BETLED14〜16と、投入要求LED17と、スタート有効LED18と、ウェイト中LED19と、リプレイ中LED20と、BETスイッチ有効LED21と、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rと、設定値表示器24と、流路切替ソレノイド30と、リールモータ32L、32C、32Rとが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、メインCPU41aと、ROM41bと、RAM41cと、I/Oポート41dとを備えたマイクロコンピュータからなる。
遊技制御基板40には、所定範囲(本実施形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44と、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送信され、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送信されることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56と、店側設定スイッチ60と、遊技者側設定スイッチ70とが接続されており、これらスイッチの検出信号が入力される。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55、可動手段901〜903、および発光報知手段951〜953などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」に切り替えられたときには、サブ制御部91は、「0」の第1音量段階に合わせて、最小の音量で音声を出力するようにスピーカ53、54を制御するとともに、「0」の第1光量段階に合わせて、最小の光量で光を出力するように液晶表示器51や演出効果LED52などを制御する。
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52およびリールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、演出制御基板90に接続された可動手段901〜903の駆動制御を行う可動手段駆動回路99、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、サブCPU91aと、ROM91bと、RAM91cと、I/Oポート91dとを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
[払出率の設定]
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率(賭数設定に用いたメダルの総数と、入賞によって払い出されたメダルの総数との比率)が変わる。詳しくは、内部抽選などにおいて設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わる。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。払出率の点からでは、設定値として6が設定されているときが遊技者にとって最も遊技に関する有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技に関する有利度が段階的に低くなる。
払出率の設定値を変更するためには、前面扉1bを開放させ、筐体1a内に設けられている電源ボックス100の電源スイッチ39を操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、さらに、設定キースイッチ37を操作して、設定キースイッチ37をON状態にしてから、スロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態にしてスロットマシン1の電源をON状態にすると、遊技の進行が不可能な状態である設定変更状態に移行して、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示される。
設定変更状態においては、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。その後、スタートスイッチ7が操作されると、表示値を設定値として確定する。設定キースイッチ37がOFF状態にされると、確定した表示値(設定値)がRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、電源スイッチ39を一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態として電源スイッチ39をONさせる操作を行うことにより、設定変更状態に移行されるため、該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰する。
[可動手段の動作確認]
次に、可動手段901〜903の動作確認について説明する。図5は、可動手段901〜903の動作を説明するための図である。可動手段901〜903は、演出時などに可動する部材である。可動手段901は、初期位置911と可動位置921との間を移動する。初期位置911は液晶表示器51の表示領域には重畳しない位置である。また、可動位置921は液晶表示器51の表示領域に重畳する位置である。可動手段902は、初期位置912と可動位置922との間を移動する。初期位置912は液晶表示器51の表示領域に重畳しない位置である。また、可動位置922は液晶表示器51の表示領域に重畳する位置である。可動手段903は、初期位置913と可動位置923との間を移動する。初期位置913および可動位置923は液晶表示器51の表示領域に重畳しない位置である。
本実施形態では、サブ制御部91は確認動作制御手段として動作し、所定の条件時に可動手段901〜903の動作確認を行う。なお、所定の条件時とは、例えば、スロットマシン1の電源投入時や、可動手段901〜903の動作エラーを検出したときなど、可動手段901〜903の動作や初期位置を確認したいとき等である。
具体的には、サブ制御部91は、可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させる(図5(A)〜(C))。なお、図示する例では、動作確認前に可動手段901〜903は初期位置911〜913に存在しているが(図5(A))、動作確認前に可動手段901〜903が初期位置911〜913に存在していない場合であっても、可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させる(図5(C))。その後、サブ制御部91は、可動手段901〜903を、可動位置921〜923から初期位置911〜913まで移動させる(図5(C)〜(E))。
このように可動手段901〜903の動作確認を行うことで、動作確認後には可動手段901〜903を初期位置911〜913に移動させることができる。また、例えば、動作確認における可動手段901〜903の動作を例えばセンサ(図示せず)で検出することで、可動手段901〜903が正常に動作するか否かを確認することができる。
なお、可動手段901〜903の動作確認では可動手段901〜903が実際に移動するため、動作確認の終了までに時間がかかる。そこで、本実施形態では、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定は、演出制御基板90が動作を行うために必要な設定を行う処理である。例えば、サブ制御部91は初期設定手段として動作し、サブCPU91aが、ROM91bに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定を行うことで、演出制御基板90による各処理を実行することができる。例えば、液晶表示器51に演出画像等を表示させたり、スピーカ53,54から音を出力させたり、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理を行ったりすることができる。
図5に示す例では、可動手段901〜903が初期位置911〜913から可動位置921〜923までに移動する間(図5(A)〜(B))に、演出制御基板90の初期設定を行っている。また、演出制御基板90の初期設定を完了することにより、例えば、液晶表示器51に演出画像を表示させることができる(図5(C)〜(E))。
上述したとおり、確認動作実行期間に可動手段901〜903が移動中であっても、演出制御基板90の初期設定期設定が完了した後には、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理をサブ制御部91が行うことができる。しかしながら、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そこで、本実施形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにし、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。また、本実施形態では、遊技者側設定スイッチ70は、点灯および消灯することができる。そこで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにすることで、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。
図6は、スロットマシン1の電源投入後における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間は、時刻t2以降の期間である。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長い。このように、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t1と時刻t2との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
図7は、例えば可動手段901〜903の動作に不具合があり、通常時よりも可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
通常時の可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までである。しかしながら、図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、通常時よりも長くなり、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までである。
そこで、本実施形態では、可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合には、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間を可動手段901〜903の確認動作実行期間よりも長くする。図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までであり、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間は、時刻t4以降の期間である。
これにより、可動手段901〜903の確認動作実行期間が通常時よりも長くなった場合においても、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなる。従って、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、本実施形態では、可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合には、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間を可動手段901〜903の確認動作実行期間よりも長くする。図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までであり、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までである。また、遊技者側設定スイッチ70を点灯する期間は、時刻t4以降の期間である。
これにより、可動手段901〜903の確認動作実行期間が通常時よりも長くなった場合においても、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。従って、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までの期間の方が長い。このように、可動手段901〜903の確認動作実行期間の長さに応じて、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間の長さに応じて、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t3と時刻t4との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
なお、上述した例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間において、可動手段901〜903を同時に動作させていたが、これに限らない。例えば、可動手段901〜903の確認動作実行期間において、可動手段901〜903を個別に動かすようにしてもよい。具体例としては、初めに可動手段901を可動位置921まで動作させ、その後、可動手段901を可動位置921から初期位置911まで動作させる。続いて、可動手段902を可動位置922まで動作させ、その後、可動手段902を可動位置922から初期位置912まで動作させる。続いて、可動手段903を可動位置923まで動作させ、その後、可動手段903を可動位置923から初期位置913まで動作させる。なお、可動手段901〜903の動作確認順は、どのような順番であってもよい。また、複数の可動手段901〜903の動作確認のタイミングが重なっていてもよい。例えば、可動手段901の動作確認を行っている途中に、可動手段902や可動手段903の動作確認を開始してもよい。
また、可動手段901〜903の動作確認を個別に行う場合には、所定の可動手段901〜903の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間としてもよい。例えば、可動手段901〜903のうち、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理と同時に動作するのが煩わしいのは可動手段901のみである場合、可動手段901の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間としてもよい。
図8は、可動手段901の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とする場合における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
図示する例では、可動手段901の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間である。また、可動手段902の確認動作実行期間は、時刻t1から時刻t5までの期間である。また、可動手段903の確認動作実行期間は、時刻t5から時刻t6までの期間である。
また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間は、時刻t2以降の期間である。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長い。このように、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、可動手段901の確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、可動手段901の確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、可動手段901の確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、可動手段901の確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、可動手段901の確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、可動手段901の確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t1と時刻t2との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
[店側払出率設定処理]
図9を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側払出率設定処理について説明する。店側払出率設定処理は、店員が払出率の設定値を変更する際に実行される処理である。
メイン制御部41は、設定キースイッチ37がON状態にされたか否かを判定する(S110)。つまり、メイン制御部41は、スロットマシン1の電源がOFF状態からON状態に切り替わったときに、設定キースイッチ37がON状態になっているか否かを判定する。もしくは、メイン制御部41は、スロットマシン1の電源がON状態において設定キースイッチ37がON状態に切り替わったか否かを判定する。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFF状態であると判定したときには(S110でN)、店側払出率設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がON状態であると判定したときには(S110でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S111)。つまり、メイン制御部41は、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を閉鎖しているか否かを判定する。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S111でY)、店側払出率設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S111でN)、サブ制御部91に対して設定変更状態に移行することを特定可能な設定開始コマンドを送信する(S112)。その後、メイン制御部41は、設定変更状態に移行する(S113)。
設定変更状態において、メイン制御部41は、RAM41cから現在の設定値を読み出し、読み出した設定値を表示値に変換し(S114)、変換した表示値を設定値表示器24に表示する(S115)。その後、メイン制御部41は、店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されたか否かを判定する(S116)。メイン制御部41は、所定期間内にリセット/設定スイッチ38が操作されたと判定したときには(S116でY)、表示値を1更新し(S117)、更新後の表示値を設定値表示器24に表示する(S115)。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にリセット/設定スイッチ38が操作されなかったと判定したときには(S116でN)、スタートスイッチ7が操作されたか否かを判定する(S118)。メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が操作されなかったと判定したときには(S118でN)、S116の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が操作されたと判定したときには(S118でY)、設定値表示器24に表示された表示値を設定値に変換して、RAM41cに記憶する(S119)。
次に、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して設定変更状態を終了することを特定可能な設定終了コマンドを送信する(S120)。その後、メイン制御部41は、定変更状態を終了し(S121)、店側払出率設定処理を終了する。
このように、店員のみが前面扉1bを開放することができるため、店員以外の者が操作できない設定キースイッチ37を店員が操作することによって、遊技に関する有利度に大きく影響する払出率の設定をすることができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ設定キースイッチ37が操作されたことを条件に、払出率の設定が可能である。
ここで、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって設定キースイッチ37が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて設定キースイッチ37が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施形態においては、これらのような不正行為によって設定キースイッチ37が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには払出率の設定が禁止されるため、払出率の設定が不正に行われてしまうことを防止することができる。
[店側演出設定処理]
図10を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側演出設定処理について説明する。店側演出設定処理は、店員が遊技中の演出態様の基準となる設定を変更する際に実行される処理である。店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、演出における音量の基準となる大きさ(第1音量段階)と、演出における光量の基準となる大きさ(第1光量段階)とを設定することができる。さらに、店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、非節電状態となる通常モードまたは節電状態となる節電モードを設定することができる。
メイン制御部41は、店側設定スイッチ60のチャンネルが切り替えられたか否かを判定する(S130)。メイン制御部41は、店側設定スイッチ60のチャンネルが切り替えられたと判定したときには(S130でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S131)。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S131でY)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S131でN)、演出における音量および光量の基準となる大きさを、切り替え後のチャンネル設定に対応する第1音量段階および第1光量段階に設定する(S132)。なお、このとき設定された第1音量段階および第1光量段階は、即座に演出の音量および光量に反映されず、その後、遊技者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたときに設定画面が表示されたときに反映される。その後、メイン制御部41は、店側演出設定処理を終了する。
このように、店員のみが前面扉1bを開放することができるため、店員以外の者が操作できない店側設定スイッチ60を店員が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる大きさを設定することができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ店側設定スイッチ60が操作されたことを条件に、音量および光量の基準設定が可能である。
ここで、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって店側設定スイッチ60が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて店側設定スイッチ60が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施形態においては、これらのような不正行為によって店側設定スイッチ60が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるため、音量および光量の基準設定が不正に行われてしまうことを防止することができるとともに、店員が意図しない内容で音量および光量の基準設定が行われてしまうことを防止することができる。
メイン制御部41は、店側設定スイッチ60のチャンネルが切り替えられていないと判定したときには(S130でN)、全てのストップスイッチが同時に長押しされたか否かを判定する(S133)。メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされなかったと判定したときには(S133でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされたと判定したときには(S133でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S134)。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S134でY)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S134でN)、サブ制御部91に対してモード選択状態に移行することを特定可能なモード選択開始コマンドを送信する(S135)。
モード選択状態において、メイン制御部41は、店員によって通常モードまたは節電モードが選択されたか否かを判定する(S136)。メイン制御部41は、所定期間内にいずれかのモードが選択されたと判定したときには(S136でY)、選択されたモードを設定する(S137)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して選択されたモードを特定可能なモード特定コマンドを送信する(S138)。これにより、サブ制御部91は、選択されたモードに応じて各種の演出手段を制御する。たとえば、節電モードに設定されたときには、通常モード時に比べて、演出に用いるLEDの数を減らしたり、LEDの光量を下げたりといった制御を行う。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にいずれのモードも選択されなかったと判定したとき(S136でN)、またはモード特定コマンドを送信した後には、終了操作されたか否かを判定する(S139)。この終了操作は、スタートスイッチ7を長押しすることによって行われる。メイン制御部41は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S139でN)、S136の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が長押しされたと判定したときには(S139でY)、サブ制御部91に対してモード選択状態を終了することを特定可能なモード選択終了コマンドを送信し(S140)、店側演出設定処理を終了する。
このように、全てのストップスイッチを店員が同時に長押しすることによって、節電モードの設定をすることができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ全てのストップスイッチが同時に長押しされたことを条件に、節電モードの設定が可能である。
ここで、ストップスイッチは、前面扉1bの外側に配置されるため、たとえば、店員以外の遊技者であっても操作することが可能である。このため、遊技中に遊技者が不意に全てのストップスイッチを同時に長押ししてしまって、節電モードの設定がされてしまう虞がある。
しかし、本実施形態においては、全てのストップスイッチが同時に長押しされたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには節電モードの設定が禁止されるため、店員が意図しないときに節電モードの設定が行われてしまうことを防止することができる。
[音量および光量の設定画面]
図11を参照しながら、音量および光量の設定画面について説明する。
図11に示すように、本実施形態においては、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、液晶表示器51の画面上に音量および光量を調整するための設定画面が表示される。
設定画面では、音量設定領域52aにおいて、遊技者が設定可能な音量の段階(第2音量段階)に対応する「2」〜「14」の数字(数字が大きい方が音量が大きい)が表示される。これを音量表示ともいう。さらに、「2」〜「14」の数字のうち、現在設定されている音量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2音量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2音量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2音量段階を下げることができる。
設定画面では、光量設定領域52bにおいて、遊技者が設定可能な光量の段階(第2光量段階)に対応する「50%」、「75%」、および「100%」の数字(数字が大きい方が光量が大きい)が表示される。これを光量表示ともいう。さらに、「50%」、「75%」、および「100%」の数字のうち、現在設定されている光量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2光量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2光量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2光量段階を下げることができる。
なお、第2音量段階と第2音量段階の切り替えは、ストップスイッチ8Cの操作によって可能である。
さらに、設定画面では、キャラクタ演出領域52cにおいて、遊技中に実際に用いられる演出画面の一部である、味方キャラクタと敵キャラクタのバトル演出の画面が表示される。本実施形態においては、このバトル演出をサンプルに用いて、遊技者が音量および光量を設定することができる。具体的には、遊技者が第2音量段階を上げれば、味方キャラクタの音声(図11の例では、「参ったか!!」の音声)の音量が上がり、遊技者が第2音量段階を下げれば、味方キャラクタの音声の音量が下がる。また、遊技者が第2光量段階を上げれば、バトル演出の画面の光量が上がって明るくなり、遊技者が第2光量段階を下げれば、バトル演出の画面の光量が下がって暗くなる。
このように、遊技中の実際の演出を例にして演出中の音量および光量の設定を行うことができるため、遊技者が容易に設定を行いやすい。
[店側設定スイッチの状態と音量および光量との関係]
図12を参照しながら、店側設定スイッチ60の状態(すなわち設定されているチャンネル)と、音量および光量との関係を説明する。
店側設定スイッチ60のチャンネルは、「0」〜「F」の16段階に分かれている。つまり、店員が設定する音量および光量の段階(第1音量段階、第1光量段階に対応)は、16段階に分かれている。さらに、店側設定スイッチ60のチャンネルに対して、設定画面が表示されたときに最初に強調表示(初期表示ともいう)される数字が対応づけられている。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「2」になり、光量の初期表示が「30%」になる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「9」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「14」になり、光量の初期表示が「100%」になる。遊技者は、初期表示の画面(強調表示された数字)を確認することによって、現在の音量および光量を認識することができる。
なお、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、第2音量段階および第2光量段階の設定が禁止されており、設定画面が表示されない。このため、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、初期表示は対応付けられていない。
店側設定スイッチ60のチャンネルに対しては、実際の音量範囲が対応付けられている。なお、図12における実際の音量範囲の欄における括弧内の数字は、遊技者が設定する第2音量段階に対応する音量表示である。つまり、図11の音量設定領域52aにおける数字に対応している。なお、実際の音量範囲の値は大きいほど、音量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「2」〜「14」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「10」〜「22」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。よって、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていく。また、店側設定スイッチ60のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「10」、「11」、「12」・・・「22」と上がっていく。
店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の音量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」に設定されたときには、実際の音量は「2」に固定され、「B」に設定されたときには、実際の音量は「4」に固定され、「C」に設定されたときには、実際の音量は「7」に固定され、「D」に設定されたときには、実際の音量は「10」に固定され、「E」に設定されたときには、実際の音量は「15」に固定され、「F」に設定されたときには、実際の音量は「22」に固定される。
また、店側設定スイッチ60のチャンネルに対しては、実際の光量範囲が対応付けられている。なお、実際の光量範囲は、遊技者が設定する第2光量段階に対応する光量表示の範囲と一致する。つまり、図11の光量設定領域52bにおける数字に対応している。なお、実際の光量範囲の値は大きいほど、光量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「30%」、「65%」、「100%」となる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「50%」、「75%」、「100%」となる。よって、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2光量段階が「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定される。また、店側設定スイッチ60のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって、第2光量段階が「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定される。
店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の光量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」または「B」に設定されたときには、実際の音量は「30%」に固定され、「C」または「D」に設定されたときには、実際の音量は「75%」に固定され、「E」または「F」に設定されたときには、実際の音量は「100%」に固定される。
[遊技者側設定スイッチの点灯・消灯]
図13を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側設定スイッチ70の点灯および消灯の制御について説明する。上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そのため、本実施形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにする。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、ゲーム中においては、設定画面を表示させず、音量および光量の設定を行わせない。すなわち、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する。
よって、遊技者側設定スイッチ70の操作が無効であることを報知するために、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる。
なお、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいてゲーム中であるか否かを判定する。例えば、本実施形態では、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに「内部当選コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。また、ゲームの終了時に「遊技状態コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。よって、サブ制御部91は、「内部当選コマンド」を受信してから「遊技状態コマンド」を受信するまでの期間をゲーム中であると判定することができる。また、サブ制御部91は、「遊技状態コマンド」を受信してから「内部当選コマンド」を受信するまでの期間をゲーム中ではないと判定することができる。
サブ制御部91は、ゲーム中であるか否かを判定する(S201)。ゲーム中ではないと判定した場合(S201でN)、サブ制御部91は、可動手段確認動作実行期間中であるか否かを判定する(S202)。可動手段確認動作実行期間中ではないと判定した場合(S202でN)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が消灯中であるか否かを判定する(S203)。遊技者側設定スイッチ70が消灯中であると判定した場合(S203でY)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70を点灯させ(S204)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。なお、S203で遊技者側設定スイッチ70が消灯中ではないと判定した場合(S203でN)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。
一方、S201でゲーム中であると判定した場合(S201でY)や、S202で可動手段確認動作実行期間中であると判定した場合(S202でY)には、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が点灯中であるか否かを判定する(S205)。遊技者側設定スイッチ70が点灯中であると判定した場合(S205でY)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ(S206)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。なお、S205で遊技者側設定スイッチ70が点灯中ではないと判定した場合(S205でN)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。
上述した遊技者側設定スイッチ点灯処理により、サブ制御部91は、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることができる。これにより、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにする。従って、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、上述した遊技者側設定スイッチ点灯処理により、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることができる。これにより、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の操作が無効であることを遊技者に報知することができる。従って、ゲーム中において、遊技者による無効な操作を防ぐことができる。
なお、上述した遊技者側演出設定処理では、サブ制御部91は、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70を消灯させているが、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。例えば、図5に示す例では、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しているが、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しない例もある。演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70を点灯させると、演出制御基板90の初期設定が完了していないにも関わらず遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されやすくなる。例えば、演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70が操作されると、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で設定画面の表示が行われることもある。そこで、サブ制御部91は、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで遊技者に操作されにくいようにすることができ、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを低減することができる。
また、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。例えば、可動手段901〜903の動作状況によって、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合や、演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了する場合のどちらもある。具体例としては、可動手段901〜903がスムーズに動作した場合には演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了するが、可動手段901〜903の動作中に引っ掛かりがあった場合には確認動作実行期間が長くなり、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合がある。
そこで、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで、確認動作実行期間や演出制御基板90の初期設定が行われているときに遊技者側設定スイッチ70を遊技者に操作されにくいようにすることができる。これにより、例えば、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを低減することができる。
[遊技者側演出設定処理]
図14を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側演出設定処理について説明する。遊技者側演出設定処理は、遊技者が遊技中の演出態様の設定を変更する際に実行される処理である。遊技者側演出設定処理が実行されることによって、遊技者は、演出における音量の大きさ(第2音量段階)と、演出における光量の大きさ(第2光量段階)とを設定することができる。
上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そのため、本実施形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、ゲーム中においては、設定画面を表示させず、音量および光量の設定を行わせない。すなわち、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。
サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されたか否かを判定する(S150)。サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されなかったと判定したときには(S150でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、遊技者側設定スイッチ70が操作されたと判定したときには(S150でY)、サブ制御部91は、ゲーム中であるか否かを判定する(S1501)。ゲーム中であると判定した場合(S1501でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、ゲーム中ではないと判定した場合(S1501でN)、サブ制御部91は、可動手段確認動作実行期間中であるか否かを判定する(S1502)。可動手段確認動作実行期間中であると判定した場合(S1502でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、可動手段確認動作実行期間中ではないと判定した場合(S1502でN)、サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S151)。サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S151でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S151でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S152)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S152でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、遊技者側演出設定処理を終了する。この場合、音量および光量は、遊技者側設定スイッチ70のチャンネル設定(つまり、第1音量段階および第1光量段階)に基づいて設定される。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S152でN)、図11に示した設定画面を液晶表示器51に表示するとともに、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に応じて初期表示を行う(S153)。
たとえば、図11は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「4」〜「9」の範囲内である場合の設定画面の一例が示されている。この場合、音量設定領域52aにおいては、「2」〜「14」の音量表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「50%」、「75%」、および「100%」の光量表示が行われる。さらに、音量設定領域52aにおいては、「10」が強調表示される初期表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「75%」が強調表示される初期表示が行われる。
なお、本実施形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに遊技者側設定スイッチ70が操作されることによって設定画面が表示されるが、その後、前面扉1bが開放した後にも継続して設定画面が表示される。このため、再び前面扉1bが閉鎖した後には、開放前の設定画面が引き続き表示されることになる。つまり、一旦設定画面が表示されると、前面扉1bが開放しても設定画面が表示し続ける。
設定画面を表示した後、サブ制御部91は、遊技者のストップスイッチを用いた変更操作に基づき、音量または光量が変更されたか否かを判定する(S154)。サブ制御部91は、所定期間内に音量または光量が変更されなかったと判定したときには(S154でN)、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、音量または光量が変更されたと判定したときには(S154でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S155)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S155でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S155でN)、変更された対象が音量であったか否かを判定する(S156)。サブ制御部91は、変更された対象が音量ではなく光量であったと判定したときには(S156でN)、演出における光量の大きさを、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した光量設定とに応じた光量に設定する(S158)。なお、図11の光量設定領域52bにおいては、選択された光量に基づき強調表示が移動するとともに、キャラクタ演出領域52cにおいては、選択された光量に基づきバトル演出の画面の光量が変化する。その後、サブ制御部91は、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、変更された対象が音量であったと判定したときには(S156でY)、音量変更操作処理を実行し(S157)、その後、S159の処理に移行する。
サブ制御部91は、S159の処理において、終了操作されたか否かを判定する(S159)。この終了操作は、遊技者側設定スイッチ70を長押しすることによって行われる。
サブ制御部91は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S159でN)、S154の処理に戻る。一方、サブ制御部91は、終了操作されたと判定したときには(S159でY)、設定画面の表示を終了し(S160)、遊技者側演出設定処理を終了する。遊技者側演出設定処理が終了したときには、第1音量段階および第2音量段階に基づき設定された音量と、第1光量段階および第2光量段階に基づき設定された光量とが、演出に反映される。
上述した遊技者側演出設定処理により、サブ制御部91は、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止することができる。これにより、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、上述した遊技者側演出設定処理により、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止することができる。これにより、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、遊技の興趣を高めることができる。
なお、上述した遊技者側演出設定処理では、サブ制御部91は、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止しているが、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止するようにしてもよい。例えば、図5に示す例では、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しているが、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しない例もある。演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可すると、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で設定画面の表示が行われることもある。そこで、サブ制御部91は、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、演出制御基板90の初期設定が終了するまで遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
また、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止するようにしてもよい。例えば、可動手段901〜903の動作状況によって、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合や、演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了する場合のどちらもある。具体例としては、可動手段901〜903がスムーズに動作した場合には演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了するが、可動手段901〜903の動作中に引っ掛かりがあった場合には確認動作実行期間が長くなり、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合がある。
そこで、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、例えば、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
[音量変更操作処理]
図15を参照しながら、図14のS157でサブ制御部91が実行する音量変更操作処理について説明する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中であるか否かを判定する(S170)。本実施形態においては、遊技者の変更操作によって音量が変更されたときには、図11の音量設定領域52aにおいて、選択された音量に基づき強調表示が移動する。さらに、音量設定領域52aにおいて行われるバトル演出を利用して確認音が出力される。
たとえば、図11の例に示すように、「参ったか!!」の音声が確認音として出力される。確認音が出力されることによって、遊技者が変更後の音量を確認することができる。確認音出力中タイマは、確認音の出力時間に合わせてカウントし、カウント値が所定値に達するとタイマアップとなり、カウントを停止する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中でないと判定したときには(S170でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最大の音量へ変更操作したか否かを判定する(S171)。サブ制御部91は、最大の音量へ変更操作されたと判定したときには(S171でY)、すでに最大の音量に変更済みであるか否かを判定する(S172)。
サブ制御部91は、未だ最大の音量に変更済みではないと判定したときには(S172でN)、演出における音量の大きさを、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した音量設定とに応じた音量に設定する(S177)。その後、サブ制御部91は、S177の処理で設定した音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S178)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、すでに最大の音量に変更済みであると判定したときには(S172でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最大の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ60のチャンネル設定に対応した最大音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S178)、S179の処理に移行する。
サブ制御部91は、S171の処理において、最大の音量へ変更操作されていないと判定したときには(S171でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最小の音量へ変更操作したか否かを判定する(S171)。サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されたと判定したときには(S174でY)、すでに最小の音量に変更済みであるか否かを判定する(S175)。
サブ制御部91は、すでに最小の音量に変更済みであると判定したときには(S175でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最小の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ60のチャンネル設定に対応した最小音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S176)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されていないと判定したとき(S174でN)、もしくは未だ最小の音量に変更済みではないと判定したときには(S175でN)、S177の処理に移行する。
サブ制御部91は、S179の処理において、確認音出力中タイマのカウントを開始する(S179)し、音量変更操作処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、S170の処理において、確認音出力中タイマのカウント中であると判定したときには(S170でY)、確認音出力中タイマのカウントを1減算する(S180)。その後、サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント値が所定値に達することによってタイマアップしたか否かを判定する(S181)。サブ制御部91は、タイマアップしていないと判定したときには(S181でN)、音量変更操作処理を終了する。一方、サブ制御部91は、タイマアップしたと判定したときには(S181でY)、確認音の出力を終了し(S182)、音量変更操作処理を終了する。
このように、遊技者側設定スイッチ70を遊技者が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の大きさを設定することができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ70が操作されたことを条件に、設定画面が表示されて音量および光量の設定が可能である。
ここで、前面扉1bが開放したときには、該前面扉1bの外側が隣接するスロットマシンまで近寄る場合がある。このような場合、遊技者以外の他人、たとえば隣に座る遊技者が遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞がある。また、前面扉1bを開放しながらのメダル詰まりの解消作業や、払出率の設定値の変更作業をしているときに、店員が気づかずに遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞もある。
しかし、本実施形態においては、スロットマシン1で遊技する遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止することができる。
さらに、前面扉1bが閉鎖されているときに設定画面が表示された状態で一旦前面扉1bが開放しても、設定画面を表示し続ける。このため、遊技者が設定中にメダル詰まりなどの解消作業によって一旦前面扉1bが開放しても、その後、再び前面扉1bが閉鎖されたときには継続してその続きから音量および光量の設定を行うことができる。よって、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
本実施形態においては、音量および光量の初期表示、つまり設定画面が表示されたときに最初に強調表示される音量および光量が、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて異なる。たとえば、図12に示すように、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「1」から「3」に変更すれば、音量の初期表示も「3」から「6」に変更し、光量の初期表示も「30%」から「60%」に変更する。仮に、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態にかかわらず、音量および光量の初期表示が一定であれば、遊技者は実際の音量および光量を誤認してしまう。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「1」および「3」のいずれにおいても、音量の初期表示が常に「2」であれば、遊技者は実際の音量を誤認してしまう。
しかし、音量および光量の初期表示が、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて変化するため、遊技者は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態を把握しやすく、実際の音量を誤認してしまうことがない。これにより、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
さらに、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで、音量および光量の初期表示が異なるため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
音量および光量の初期表示が、第1音量段階や第1光量段階が最高段階以外であるときには、最高段階以外の第2音量段階(「2」〜「13」)や第2光量段階(「30%」、「65%」、「50%」、「75%」)となり、かつ、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときには最高段階である第2音量段階(「14」)や第2光量段階(「100%」)となる。このため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量や光量を調整できる。さらに、音量や光量が遊技店側の設定よりも大きくなることがない。このため、遊技店側は、第1音量段階や第1光量段階を最高にしておくことで、意図しない大きな音の出力や明るい光での点灯などを防止することができる。
店側設定スイッチ60のチャンネル設定が変更された場合、第1音量段階や第1光量段階は、設定画面の表示時に初めて設定(変更)され、実際の音量や光量が反映される。つまり、店員が店側設定スイッチ60のチャンネル設定を変更しても、そのときには音量や光量に反映されず、その後、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作して設定画面が表示されて、該設定画面の表示が終了したときに初めて音量や光量に反映される。たとえば、通常、遊技者は、第1音量段階や第1光量段階を設定することができないため、第1音量段階や第1光量段階が変更されても遊技者にとっては変更前の音量や光量を望むことがあるが、このような場合であっても、設定画面の表示によって遊技者は音量や光量の変更を認識することができる。このため、遊技者の意図しないタイミングで音量や光量が変更されることを防止することができる。
第2音量段階の設定時においては、バトル演出の音声を用いた確認音が出力されるため、実際の演出音を聞きながらでも音量の設定を確認でき、遊技者は、容易に音量を設定することができる。さらに、第2光量段階の設定時においては、バトル演出の画面の光量が変更するため、実際の演出画面を見ながらでも光量の設定を確認でき、遊技者は、容易に光量を設定することができる。
店側設定スイッチ60のチャンネルとして、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量および光量での設定を防止することができる。
音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にすることができる。このため、遊技者が短期間に連続して変更操作したとしても、遊技者が意図しない音量調整が行われることを防止することができる。
さらに、現在が最小の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに下げようとした場合には、最小の音量の確認音が出力される。また、現在が最大の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに上げようとした場合には、最大の音量の確認音が出力される。このため、遊技者に音量が設定できる範囲を超えて操作をしていることを認識させることができ、注意を促すことができる。
[店側の設定について]
本実施形態においては、店員は、遊技に関する設定として、払出率の設定、演出の音量設定、演出の光量設定、および節電モードの設定をすることができた。しかし、店員は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、店員は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、店員は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。時刻を計時するRTC(real
time clock)を備えたスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、RTCにおける時刻を設定できるものであってもよい。複数種類の演出モード(たとえば、キャラクタAが主役の演出モードとキャラクタBが主役の演出モードなど)に制御可能なスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよい。店員は、サブ側の設定として、メダル詰まり時や不正行為時、もしくは推奨手順でストップスイッチが操作されなかったときに実行されるエラー報知の態様や実行頻度を設定できるものであってもよい。さらに、店員は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。
さらに、上述したようなメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替える手段を備えるものであってもよい。たとえば、図16は、変形例における店側の設定画面を示す図である。図16を参照しながら、メイン側の設定とサブ側の設定との切り替えについて説明する。
スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ店側の設定画面を表示するための呼出操作が店員によってされたときには、図16(a)に示す設定画面であるホールメニュー画面が表示される。ホールメニュー画面では、メイン側の設定を行うためのモードと、サブ側の設定を行うためのモードとのうちのいずれかを選択することができる。
メイン側設定モードが選択されたときには、図16(b)に示すように、メイン側の設定の一例である、払出率の設定と、スイッチの押圧設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。払出率設定が選択されたときには、図16(c)に示すように、1〜6のうちのいずれかの設定値を選択可能な画面が表示される。
一方、サブ側設定モードが選択されたときには、図16(d)に示すように、サブ側の設定の一例である、音量の設定と、光量の設定と、節電モードの設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。音量設定が選択されたときには、図16(e)に示すように、0〜Fのうちのいずれかの段階を選択可能な画面が表示される。
このように、店員は、メイン側の設定とサブ側の設定とを選択的に切り替えることができるため、容易に遊技に関する設定を行うことができる。また、1つの操作(たとえば、呼出操作)に基づいて液晶表示器51の画面上にメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替えるための設定画面(たとえば、ホールメニュー画面)が表示されるため、より分かりやすく、かつ容易に遊技に関する設定を行うことができる。
[遊技者側の設定について]
本実施形態においては、遊技者は、遊技に関する設定として、演出の音量設定および演出の光量設定をすることができた。しかし、遊技者は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよいし、設定した演出モードに登場するキャラクタや音楽などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、節電モードに設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、携帯端末などでインターネットを介して外部サーバに通信することによって遊技履歴の管理などを行うためのパスワードの表示や、該パスワードの入力ができるものであってもよい。
[店側の設定操作について]
本実施形態においては、店員が払出率の設定をするためには、筐体1a内部の電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37を操作することが条件であった。
また、音量や光量の基準設定をするためには、前面扉1bの内側に設けられた店側設定スイッチ60を操作することが条件であった。このため、前面扉1bを開放することができる店員のみが設定キースイッチ37を操作して払出率の設定をすることができ、同様に、前面扉1bを開放することができる店員のみが店側設定スイッチ60を操作して音量や光量の基準設定をすることができた。
しかし、設定時に店員が操作する操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側のいずれの箇所に設けられていてもよいし、筐体1aの外部や前面扉1bの外側に設けられていてもよい。たとえば、前面扉1bの外側に店員のみが解除することができる鍵がかけられた操作手段が設けられていてもよい。
本実施形態においては、仮に、操作手段が筐体1aの外部や前面扉1bの外側に設けられており、店員以外の者が操作手段を操作できたとしても、前面扉1bを開放しない限りは払出率の設定や量および光量の基準設定をすることができない。このため、遊技に関する設定が不正に行われてしまうことを防止することができる。なお、店員のみが前面扉1bを開放できる点からすると、店員のみが操作可能な操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側に設けられていることが好ましい。
さらに、設定時に店員のみが操作可能な操作手段は、節電モードの設定と同様に、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rを店員のみが知っている特殊な順番で操作することによって、遊技に関する設定をすることができるものであってもよい。
なお、節電モードを設定するための操作手段も、筐体1aの内部や前面扉1bの内側のいずれの箇所に設けられていてもよい。
払出率の設定をするための操作手段と、音量および光量の基準設定をするための操作手段と、節電モードを設定するための操作手段とは、本実施形態のように異なる手段であってもよいし、これら全て、もしくは一部が共通する手段であってもよい。
[遊技者側の設定操作について]
本実施形態においては、遊技者が音量および光量の設定をするためには、前面扉1bの外側に設けられた遊技者側設定スイッチ70を操作することが条件であった。
しかし、設定時に遊技者が操作可能な操作手段は、前面扉1bの外側に限らず、筐体1aの側面や上面など、操作することが困難な筐体1aの外部に設けられていてもよい。このようにすれば、前面扉1bが開放したときでも、隣に座る遊技者や店員が操作手段に触れて操作してしまう虞がない。
遊技者が操作可能な操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側に設けられていてもよい。この場合、前面扉1bに穴が形成されているなど、操作手段が外部に露出することによって、遊技者が操作可能になっていればよい。
さらに、遊技者が操作可能な操作手段は、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rを特殊な順番で操作することによって、音量および光量の設定をすることができるものであってもよい。
遊技者が操作可能な操作手段は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(たとえば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)にトリガボタンが設けられたスティックコントローラであってもよい。遊技者は、操作桿を倒すことによって画面上に表示されたアイコンを移動させて項目を選択することができ、トリガボタンを押圧することによって、選択した項目を決定することができるものであってもよい。もしくは、遊技者が操作可能な操作手段は、ジョグダイヤルや十字キーなどであってもよい。
[店側の設定を禁止する手段について]
本実施形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、設定キースイッチ37が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには払出率の設定が禁止されるものであった。店側設定スイッチ60が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるものであった。全てのストップスイッチが長押しされたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図16に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが閉鎖しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが閉鎖しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[遊技者側の設定を禁止する手段について]
本実施形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図16に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[音量および光量の設定について]
本実施形態においては、店員が店側設定スイッチ60を操作することによって、音量および光量の基準設定(第1音量段階、第1光量段階の設定)をすることができた。また、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、音量および光量の設定(第2音量段階、第2光量段階の設定)をすることができた。さらに、音量の設定に関しては、現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合には、限界値の音量(最大の音量、最小の音量)の確認音が出力されるものであった。しかし、このような音量および光量の設定においては、本実施形態の例に限らず、その他の例であってもよい。
たとえば、店員による第1音量段階の設定および遊技者による第2音量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。店員による第1光量段階の設定および遊技者による第2光量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。
音量の設定がされたときに確認音が出力されるものに限らず、演出効果LED52などの点灯手段が確認点灯してもよい。確認音と確認点灯が同時に行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に代わって確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に加えて確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音の音色が変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認点灯が点滅に変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合に、確認音が出力されないものであってもよい。
一の操作が行われてから他の操作が行われるまでの操作間隔が、一の操作に対応する確認音を出力する時間よりも短いときに、他の操作による音量に変更し、他の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力しないようにしてもよい。さらに、確認音を出力しないことが複数回あるときに、一の操作に対応する確認音を出力した後に、最新の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力してもよい。
音量の設定に限らず、光量の設定に対しても、本実施形態や変形例のように、現在が光量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに光量の限界値を超えて設定しようとした場合に、特殊な制御(たとえば、確認点灯の光量が最大や最小になるなどの制御)が行われるものであってもよい。
第2音量段階および第2光量段階を示す表示は、図11に示す例に限らない。たとえば、図17に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示するものであってもよい。この場合、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、まず、初期表示としてバーが表示され、その後の音量調整ボタンの操作(図17では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させる(図17では1つ減らす)ようにしてもよい。
たとえば、図18に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示し、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、音量調整ボタンの操作(図18では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させたバーを最初に表示するようにしてもよい。この場合、増減させる前の仮想的なバーを初期表示とすればよい。このように、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
たとえば、第2音量段階は、第1音量段階が一段階変化するごとに一段階ずつ変化するものに限らず、第1音量段階が複数段階変化したときに一段階変化するものなどであってもよい。つまり、第1音量段階と第2音量段階とは、一対一で変化するものでなくてもよい。
本実施形態においては、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限できるが、遊技者側の音量設定のみを制限するもの、もしくは遊技者側の光量設定のみを制限するものであってもよい。
ストップスイッチによる変更操作によって強調表示する音量や光量が変化して、終了操作されたときに設定内容が演出に反映されたが、これに限らない。たとえば、変更操作によって強調表示する音量や光量が変化するごとに設定内容が演出に反映されてもよい。第1音量段階および第1光量段階は、設定画面が表示されたときに反映されるものに限らず、設定画面の表示開始時では反映されず、遊技者による変更操作があったときに、第1音量段階および第1光量段階の設定を行ってもよい。もしくは、第1音量段階および第1光量段階は、設定画面の表示前に設定しておき(たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネル設定時)、遊技者による変更操作時に、第1音量段階や第1光量段階に基づく音量の変更や光量の変更の設定が行われてもよい。
図15の音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にしているが、これに限らない。たとえば、確認音が出力中に行われた音量の変更操作を有効にするとともに、新たに音量が設定されたときに、その確認音の出力は、先の確認音が終了した後に出力されるようになっていてもよい。これにより、遊技者が短期間に連続して変更操作したときに、確認音が連続して出力されてしまい、遊技者が確認音の認識に誤認を生じる虞がなくなり、現在設定された音量がいずれの音量であるかを把握しやすくできる。さらに、先の確認音が出力中に新たに音量が設定されたときに、この新たな設定に基づく確認音は出力しないようにしてもよい。
[設定画面の表示について]
本実施形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに設定画面が表示された状態で前面扉1bが開放したときには、継続して設定画面が表示されるものであったが、これに限らない。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときに設定画面が表示された状態で前面扉1bが開放したときには一旦設定画面の表示を止め、その後、再び前面扉1bが開放した後に開放前の設定画面を再表示するものであってもよい。このようにしても、設定中に一旦前面扉1bが開放しても、開放前の続きから設定を行うことができ、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
設定画面を表示可能な期間が定められてもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているか否かにかかわらず、設定画面が表示されてから10分経過したときには当該設定画面の表示を止めるものであってもよい。さらに、前面扉1bが開放しているときに限り、設定画面を表示可能な期間が定められてもよい。たとえば、前面扉1bの閉鎖中に10分経過しても設定画面は表示し続けるが、前面扉1bの開放中に10分経過すると設定画面は表示されなくなるものであってもよい。
設定画面を表示可能な期間が過ぎて、設定画面が表示されなった後には、デモ画面などの設定画面以外の所定の画面に切り替わるものであってよい。
設定画面の表示は、遊技者の終了操作に基づき終了するものであってもよいし、時間の経過で終了するものであってもよい。さらに、設定画面の表示は、遊技者の終了操作および時間の経過のいずれによっても終了するものであってもよい。
[デモ演出]
本実施形態のメイン制御部41は、待機状態へ移行する旨を示す待機コマンドを、1ゲーム終了後、賭数が設定されることがなく遊技の終了が推定される時間(本実施形態では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドを送信した後に待機状態に移行するときに送信する。これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信することを含むデモ演出の開始条件が成立したときに、図19に示すように、デモ演出(デモンストレーション演出)を開始する。
図20に示すように、デモ演出の開始条件が成立したことによるデモ演出に関する制御では、サブ制御部91は、待機コマンドを受信した場合に、RAM91cに省電力モードの設定がされているか否かを判定し(Sa01)、省電力モードの設定がされていない場合には、通常モードでデモ演出を開始し(Sa02)、省電力モードの設定がされている場合には、省電力モードでデモ演出を開始する(Sa06)。
Sa02のステップで通常モードのデモ演出を開始した場合は、通常モードのデモ演出に対応する演出パターンを選択して、図19(b)に示すように、当該機種に関連する演出映像を液晶表示器51に表示させるとともに、時間の経過に応じて演出効果LED52、リールLED55の点灯態様を変化させるように制御する。通常モードのデモ演出に対応する演出パターンは、開始から終了までに特定時間(本実施形態では30秒間)を要するように構成されている。また、通常モードのデモ演出を実行する場合には、特定時間を要する演出パターンの演出を繰り返し実行することで、通常モードのデモ演出を継続して実行することができる。
Sa02のステップにおいて通常モードのデモ演出を開始させた後は、MAXBETスイッチ6の操作またはメダル投入部4からのメダルの投入による賭数の設定操作が行われるか(Sa03)、Sa02のステップでデモ演出を開始してから特定時間(本実施形態では、30秒間)が経過するまで、演出パターンにより規定された制御パターンに従って時間経過に応じた制御を行う(Sa04)。そして、賭数の設定操作が行われることなく特定時間が経過した場合には、Sa02のステップに戻って通常モードのデモ演出を最初から開始して、通常モードのデモ演出を賭数の設定操作が行われるまで繰り返し行う。
Sa03のステップにおいて賭数の設定操作が行われた場合には、デモ演出を終了させて(Sa05)、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行う。
一方、Sa06のステップにおいて、省電力モードのデモ演出を開始した場合は、省電力モードのデモ演出に対応する演出パターンを選択して、図19(c)に示すように、「省電力モード中」といったメッセージを液晶表示器51に表示させるとともに、液晶表示器51の輝度を最小値に設定し、演出効果LED52及びリールLED55を消灯状態とするように制御する。省電力モードのデモ演出に対応する演出パターンは、当該パターンによる制御の開始からの経過時間に関わらず開始時の状態で維持するように構成されている。
Sa06のステップにおいて省電力モードのデモ演出を開始させた後は、時間経過に関わらず、賭数の設定操作が行われるまで待機する(Sa07)。そして、賭数の設定操作が行われた場合には、通常モードのデモ演出を開始した場合と同様に、デモ演出を終了させて(Sa05)、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行う。
本実施形態のサブ制御部91は、上述のように省電力モードの設定に応じて通常モード及び省電力モードのいずれかのモードでデモ演出を実行可能となっており、遊技場の店員等により設定された設定に従ってデモ演出を実行することとなる。遊技場の店員等による省電力モードの設定及び確認は、メイン制御部41が上述した当選確率(出玉率)の設定値の設定変更状態または設定確認状態であるときに行うことが可能である。
具体的には、サブ制御部91は、メイン制御部41から設定コマンドを受信して設定変更状態が開始されたことを特定した場合、または、設定確認コマンドを受信して設定確認状態が開始されたことを特定した場合に、図21に示すように、省電力モードの変更状態に移行して省電力モードの変更画面を液晶表示器51に表示させる。省電力モードの変更画面では、通常モードまたは省電力モードを選択可能である旨、選択中のモード、ストップスイッチ8L、8R及びスタートスイッチ7の操作によりモードを選択して決定できる旨のメッセージが表示されるようになっている。省電力モードの変更画面が表示された状態で、通常モードまたは省電力モードのいずれかが選択されて決定された場合には、決定されたモードをデモ演出のモードとしてRAM91cに設定する。その後、メイン制御部41から設定コマンド、設定確認コマンドを受信して設定変更状態または設定確認状態が終了されたことを特定したときに、省電力モードの変更状態を終了して、省電力モードの変更画面の表示を終了する。その後、直ぐに、図22に示すように、RAM91cに設定されているモードのデモ演出、すなわち、デモ演出のモードとして通常モードが設定されている場合には、通常モードのデモ演出を開始させ、省電力モードが設定されている場合には、省電力モードのデモ演出を開始させる。
サブ制御部91は、上述のようにデモ演出の開始条件が成立したときにデモ演出を開始する。当該デモ演出の開始条件は、図23に示すように、デモ演出に移行する前の演出態様すなわち実行中の演出態様毎に定められている。
図23に示すように、実行中の演出態様が、通常背景、特殊背景またはBGM付き特殊背景である場合には、遊技終了または演出メニューの終了から遊技に関連する操作及び演出メニューに関連する操作が行われることなく、60秒経過したことまたは精算操作がされることがデモ演出開始条件である。
図24(a)に示すように、メイン制御部41は、遊技の終了後の60秒間に、遊技に関連する操作が行われなかった場合には、待機コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、通常背景または特殊背景による演出が行われる遊技において停止操作が行われて遊技が終了した後、演出メニューに関連する操作が60秒間行われることなく、待機コマンドを受信した場合または精算操作によるクレジットの精算後に送信された待機コマンドを受信した場合には、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。また、図24(b)に示すように、サブ制御部91は、実行中の演出態様が、BGM付きの特殊背景である場合には、遊技が終了した後、30秒間、遊技に関連する操作及び演出メニューに関連する操作が行われない場合に、BGMを停止させ、さらに30秒間すなわち遊技が終了した後から60秒間、演出メニューに関連する操作が行われることなく、待機コマンドを受信した場合には、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。
また、例えば、図25(a)に示すように、演出メニューの終了後に通常背景、特殊背景またはBGM付き特殊背景による演出を実行中に遊技に関連する操作が行われなかったことによる待機コマンドを受信した場合であって、待機コマンドを受信した際に上述の演出操作経過時間タイマの値が60秒経過前である場合には、演出操作経過時間タイマの値が60秒経過したときにデモ演出を開始させる。
また、図23に示すように、実行中の演出態様が、警告報知である場合には、遊技終了から遊技に関連する操作及び演出メニューに関連する操作が行われることなく、60秒経過したことまたは精算操作がされることがデモ演出開始条件である。図24(c)に示すように、メイン制御部41は、遊技の終了後、60秒間に遊技に関連する操作が行われない場合または精算操作によるクレジットの精算後に送信された待機コマンドを受信した場合に、待機コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、非推奨停止順で停止操作が行われたときに警告報知を開始し、その後、警告報知を継続して、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。
また、特に図示しないが、実行中の演出態様が、入賞の発生を示す入賞報知演出である場合にも、遊技終了から遊技に関連する操作及び演出メニューに関連する操作が行われることなく、60秒経過したことまたは精算操作がされることがデモ演出開始条件である。
メイン制御部41は、遊技の終了後、60秒間に遊技に関連する操作が行われない場合または精算操作によるクレジットの精算後に送信された待機コマンドを受信した場合に、待機コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、いずれかの役が入賞したときに入賞報知演出を開始し、その後、入賞報知演出を継続して、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。
また、図23に示すように、エラー報知後である場合には、遊技に関連する操作及び演出メニューに関連する操作が行われることなく、エラー解除から60秒経過したことがデモ演出開始条件である。図24(d)に示すように、メイン制御部41は、上述のように60秒間遊技に関連する操作が行われない場合に待機コマンドを送信した後、例えば、メダルセレクタ29でメダル詰まりが検出されたとき等にエラーコマンドを送信し、当該エラーが解除されたときに再度エラーコマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始し、最初にエラーコマンドを受信したときにデモ演出を終了させるとともにエラー報知を開始させる。そして、再度エラーコマンドを受信したときにエラー報知を終了させてデモ演出前の演出態様に戻る。その後、上述のエラー解除タイマに基づいて、遊技に関連する操作及び演出メニューに関する操作が行われることなく60秒が経過したときにデモ演出を開始させる。尚、60秒経過前に精算操作がされ、待機コマンドが送信された場合には、待機コマンドを受信することでデモ演出を開始する。
また、図23に示すように、実行中の演出態様が、演出メニューであり、メニューの表示中、履歴の表示中、キャラクタ選択中である場合には、演出メニュー開始操作または演出メニュー中の最後の操作から60秒経過したことがデモ演出開始条件である。図25(b)に示すように、サブ制御部91は、上述のようにストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが5秒以上継続して押し続けられることで演出メニューの開始操作が行われたときに、演出メニューを開始する。その後、メニューの表示中、履歴の表示中、キャラクタ選択中である状態で、演出操作経過時間タイマの値に基づいて演出メニュー開始操作または演出メニュー中の最後の操作から60秒経過したときに、デモ演出を開始させる。尚、演出メニュー中にメイン制御部41から待機コマンドを受信した場合には、デモ演出を実行せず、演出メニューを継続する。
尚、演出メニューにおいて演出内容を設定するためのパスワードの入力、遊技履歴等を2次元コードに変換して出力可能な構成において、図23に示すように、実行中の演出態様が、演出メニューであり、パスワードの入力中、2次元コードの表示中である場合には、演出メニュー中の最後の操作から5分経過したことがデモ演出開始条件である。図25(c)に示すように、サブ制御部91は、演出メニューを開始させた後、当該パスワードの入力中、2次元コードの表示中である状態で、演出操作経過時間タイマの値に基づいて演出メニュー開始操作または演出メニュー中の最後の操作から5分経過したときに、デモ演出を開始させる。尚、演出メニュー中にメイン制御部41から待機コマンドを受信した場合には、デモ演出を実行せず、演出メニューを継続する。
また、図23に示すように、実行中の演出態様が、省電力モードの変更状態である場合には、当該省電力モードの変更状態の終了がデモ演出開始条件である。図24(e)に示すように、メイン制御部41は、設定変更状態に移行する際と終了する際に設定コマンドを送信し、設定確認状態に移行する際と終了する際に設定確認コマンドを送信し、設定変更状態または設定確認状態が終了されて設定コマンドまたは設定確認コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、設定開始を示す設定コマンドまたは確認開始を示す設定確認コマンドを受信した際に、省電力モードの変更状態に移行させる。その後は、図24(e)に示すように、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した際に、変更後のモードに応じたデモ演出を直ちに実行する。
本実施形態のスロットマシン1は、遊技の制御を行うメイン制御部41と、メイン制御部41からから送信されたコマンドに基づいて演出の制御を行うサブ制御部91と、を備え、メイン制御部41は、待機状態への移行時期を特定可能な待機コマンドを送信し、これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信したことに基づいてデモ演出を実行するとともに、サブ制御部91は、省電力モードに制御するか否かを設定可能とされている。
このような構成において、待機コマンドの受信を受けてデモ演出を実行する処理と、通常モードと省電力モードのいずれのモードに制御する処理と、を別個に行う構成とすると、サブ制御部91が行う制御が複雑になってしまうという問題がある。
これに対して、本実施形態のサブ制御部91は、デモ演出を通常モードと省電力モードのいずれのモードで実行させるかを設定可能とされており、待機コマンドを受信した場合等デモ演出の開始条件が成立してデモ演出を実行するときに、通常モードが設定されている場合には通常モードのデモ演出を実行し、省電力モードが設定されている場合には省電力モードのデモ演出を実行するようになっており、省電力モードが設定されることでデモ演出を実行するのに必要な電力を省力化できるとともに、デモ演出を実行する制御の一環として省電力モードに応じた制御が行われることとなるため、サブ制御部91による制御を簡素化できる。
本実施形態では、サブ制御部91は、通常モードのデモ演出として液晶表示器51を用いて特定時間(本実施形態では、30秒間)を要する演出を繰り返し実行し、省電力モードのデモ演出として液晶表示器51の輝度を最小値に設定するとともに「省電力モード中」のメッセージを表示させるとともに、演出効果LED52及びリールLED55を消灯状態とした一定の状態で経過時間に関わらず維持するように制御するようになっており、通常モードのデモ演出の実行に比べて省電力モードのデモ演出を実行する際のサブ制御部91の処理負荷も軽減できるため、さらに省電力モードのデモ演出を実行するのに必要な電力を省力化できる。
本実施形態では、メイン制御部41は、1ゲームが終了した後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施形態では60秒)経過したかを計測して、省電力モードの設定として通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかに関わらず、終了推定時間(本実施形態では60秒)経過したときに待機コマンドを送信し、これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信したときにデモ演出を実行するようになっており、メイン制御部41で計測した期間に応じてサブ制御部91側でデモ演出を開始させることができる。この際、省電力モードの変更画面により通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかによってメイン制御部41側で異なる期間を計測する必要がなく、制御を簡素化できる。
本実施形態では、サブ制御部91は、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効でない状態で、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが5秒以上継続して押し続けられることで、遊技者による操作に応じて演出に関連する事項を表示する演出メニューを液晶表示器51に表示させることが可能であり、演出メニューに関する操作が行われてからの期間を、演出操作経過時間タイマにより計測して、省電力モードの変更画面にて通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかに関わらず、演出操作経過時間タイマにより所定期間(本実施形態では、演出内容に応じて60秒または5分)が計測されたときにデモ演出を実行するようになっており、演出メニューに関連する遊技者の操作を受け付けてから計測した期間に応じてデモ演出を開始させることができる。この際、省電力モードの変更画面により通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかによって異なる期間を計測する必要がなく、制御を簡素化できる。
本実施形態では、サブ制御部は、省電力モードの変更状態の終了後、すなわち、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した後、すぐに通常モード及び省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出を実行するようになっており、省電力モードの変更状態の終了後、すぐに通常モード及び省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出が実行されるので、省電力モードの変更画面により設定されたモードが反映されているか否かを確認することができる。
本実施形態では、サブ制御部91は、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドに基づいて各リールの停止操作の順序を特定し、遊技者に対して推奨する推奨操作態様(本実施形態では、左ストップスイッチ8Lを第1停止とする操作順)以外の操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときには、推奨停止順で停止操作を行うように警告する警告報知を実行するようになっており、当該警告報知を実行した後に遊技が進行しない場合に、該警告報知をデモ演出が開始されるときまで継続するようになっており、推奨操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が適正に行われていないことを確実に認識させることができる。
本実施形態では、サブ制御部91は、いずれかの役が入賞したときに入賞報知演出を実行するようになっており、当該入賞報知演出を実行した後に遊技が進行しない場合に、該入賞報知演出をデモ演出が開始されるときまで継続するようになっており、入賞が発生したことを確実に認識させることができる。
尚、本実施形態では、メイン制御部41は、待機状態に移行する際に待機コマンドを送信し、これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信することでデモ演出の制御を開始するように構成しているが、サブ制御部91がデモ演出の制御を開始する契機とするコマンドは、待機状態に移行するタイミングで送信されることでデモ演出の実行時期を特定可能となるコマンドでも良いし、デモ演出を実行するタイミングまでの時間を計測する起点となるタイミングで送信されることでデモ演出の実行時期を特定可能となるコマンドでも良い。
また、本実施形態では、メイン制御部41は、待機状態に移行する際に待機コマンドを送信するようになっており、当該待機コマンドは、サブ制御部91がデモ演出の実行時期を特定するための専用のコマンドであるが、このような専用のコマンドに替えて、サブ制御部91は、デモ演出の実行時期を特定可能なだけでなく他の制御状態を特定可能となる共用のコマンド(例えば、クレジットの精算終了を示すコマンド等)に基づいてデモ演出の実行時期を特定するように構成しても良い。このような構成においては、サブ制御部は、特定のコマンドを受信したときにデモ演出を実行する構成でも良いし、特定のコマンドを受信してから所定期間が経過したときにデモ演出を実行する構成でも良い。詳しくは、メイン制御部は、1ゲームが終了したとき、クレジットの精算によるメダルの払出が終了したとき、設定変更状態及び設定確認状態が終了したとき等の待機状態に移行するタイミングまでの時間を計測する起点となるタイミングとなったときに特定のコマンドを送信し、サブ制御部は、当該特定のコマンドを受信してからの期間を、サブ制御部91内に設定されたタイマにより計測し、省電力モードの変更画面にて通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかに関わらず、当該タイマに基づいて所定期間が計測されたときにデモ演出を実行するように構成しても良い。このような構成とすることで、サブ制御部で計測した期間に応じてデモ演出を開始させることができる。この際、省電力モードの変更画面により通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかによって異なる期間を計測する必要がなく、制御を簡素化できる。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、省電力モードの変更状態の終了後、すなわち、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した後、すぐに通常モード及び省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出を実行する構成であるが、例えば、図26(a)に示すように、新たに設定されたモードが通常モードであれば、初回から通常モードのデモ演出を実行するのに対して、図26(b)に示すように、新たに設定されたモードが省電力モードの場合には、まず初回は通常モードのデモ演出を1ループ実行し、その後、省電力モードのデモ演出を実行する構成としても良く、このような構成とすることで、省電力モードの変更状態において省電力モードが設定された場合でも省電力モードの変更状態の終了後は一旦通常モードのデモ演出が実行されるので、開店直前に省電力モードに設定されたような状況であっても、開店後すぐの状況ではまず通常モードのデモ演出が実行されるので、開店直後のスロットマシンの見栄えを良くすることができる。
また、省電力モードの変更状態の終了後だけでなく、電源投入後、設定値の設定変更後などの特定状況の後、最初にデモ演出を実行する場合には、省電力モードが設定されている場合であっても、一旦通常モードのデモ演出を実行し、その後省電力モードのデモ演出を実行するようにすることで、開店後すぐの状況ではまず通常モードのデモ演出が実行されることで、開店直後のスロットマシンの見栄えを良くすることができる。
また、本実施形態では、メイン制御部41は、クレジットの精算終了後に待機コマンドを送信し、サブ制御部91は、クレジットの精算終了後に送信された待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始する構成、すなわちクレジットの精算終了後すぐにデモ演出を開始する構成であるが、メイン制御部41は、クレジットの精算終了後、所定期間(例えば、60秒)経過したときに待機コマンドを送信し、サブ制御部91が待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始するようにしたり、メイン制御部41は、クレジットの精算終了時に特定のコマンドを送信し、サブ制御部91が特定のコマンドを受信してから所定期間(例えば、60秒)経過したときにデモ演出を開始する構成、すなわちクレジットの精算終了後、所定期間が経過したときにデモ演出を開始する構成としても良い。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、省電力モードの変更状態の終了後、すなわち、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した後、すぐに通常モード及び省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出を実行する構成であるが、サブ制御部91は、省電力モードの変更状態の終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施形態では60秒)経過したときに、デモ演出を実行する構成としても良い。
また、このような構成においては、図27(a)に示すように、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様が通常背景、特殊背景またはGM付き特殊背景であった場合には、省電力モードの変更状態の終了後、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様とする一方、図27(b)に示すように、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様が演出メニューであった場合には、省電力モードの変更状態の終了後、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様である演出メニューではなく、通常背景等、演出メニューが表示される前の演出態様とするようにしても良く、このようにすることで、演出メニューの実行中に省エネモードの変更状態に移行した場合に、省エネモードの変更状態が終了した後に演出メニューを復帰させるために、現在の演出態様が通常背景、特殊背景等に加え、現在の演出メニューの表示内容まで保持しておく必要がないことから、制御を簡素化できる。
また、本実施形態では、デモ演出中に演出メニューを表示させる操作を行うことでデモ演出が終了する構成であるが、デモ演出中に所定の操作(例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかの操作等)により、図28に示すように、デモ演出を継続しつつ、遊技履歴等の情報を液晶表示器51の一部に表示させ、閲覧できる構成とし、その後、所定期間経過によりデモ演出に戻るようにしても良く、このような構成とすることで、特に、省エネモードのデモ演出の実行中に遊技履歴の閲覧操作等により、デモ演出が終了するのではなく、遊技履歴等の表示以外は、省エネモードのデモ演出が継続し、遊技履歴等の表示後も通常の演出態様に戻るのではなく、省エネモードのデモ演出が引き続き継続するので、さらに省電力モードのデモ演出を実行するのに必要な電力を省力化できる。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、デモ演出中に賭数の設定操作が行われることで、デモ演出を終了させて、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行う構成であるが、賭数の設定操作が行われた際に、所定の遊技開始演出を実行したうえで、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行うようにしても良く、遊技開始演出では、遊技の開始を歓迎する旨を示すメッセージを表示したり、同様の旨を示すキャラクタの映像を表示させても良い。このような構成とすることで、遊技を開始可能な状態に移行されたことを確実に認識させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 本実施形態では、サブ制御部91(確認動作制御手段)は、可動手段901〜903の確認動作を制御する。また、サブ制御部91(特定制御実行手段)は、可動手段901〜903の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても、設定画面を表示しない(特定制御を実行しない)。
上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴い、設定画面が表示されると煩わしい。そのため、本実施形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。これにより、確認動作実行期間において、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴って設定画面が表示されることが無くなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
(2) また、本実施形態のスロットマシン1では、液晶表示器51(表示手段)は、表示領域に演出表示を行うようにしてもよい。また、可動手段901,902は、液晶表示器51の表示領域(例えば、可動位置921,922)に重畳するように動作するようにしてもよい。また、設定スイッチ70の操作に伴って液晶表示器51に設定画面(特定情報)を表示するようにしてもよい。
本実施形態では、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、設定スイッチ70の操作に伴って液晶表示器51に設定画面が表示されることが無い。よって、液晶表示器51に表示される設定画面の視認性を妨げないようにできる。
(3) また、本実施形態のスロットマシン1では、液晶表示器51(表示手段)は、表示領域に演出表示を行うようにしてもよい。また、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定を行うようにしてもよい。例えば、サブCPU91aが、ROM91bに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定を行うことで、演出制御基板90による各処理を実行することができる。例えば、液晶表示器51に演出画像等を表示させたり、スピーカ53,54から音を出力させたり、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理を行ったりすることができる。
このように、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定をおこなうことにより、演出制御基板90の初期設定に長い時間を要さないようにすることができる。
(4) また、本実施形態のスロットマシン1では、演出制御基板90の初期設定が終了するまで、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
(5) また、本実施形態のスロットマシン1では、前面扉1bの開放中は、遊技者側設定スイッチ70が無効としてもよい。これにより、前面扉1bの開放中に、演出に関する設定をいたずらされたり、事故的に演出に関する設定をいじってしまうことを防止することができる。
(6) また、本実施形態のスロットマシン1において、演出制御基板90(演出制御手段)は通常状態と省電力状態とを設定するための設定手段を備え、デモ演出を実行するときに、設定手段により通常状態が設定されているときは通常モードのデモ演出を実行し、設定手段により省電力状態が設定されているときは省電力モードのデモ演出を実行するようにしてもよい。
このように、設定手段によって設定された状態に基づいてデモ演出を実行することで、デモ演出を実行するための処理が好適に行われる。
(7) また、本実施形態のスロットマシン1において、通常モードのデモ演出は、特定時間の演出を繰り返す演出であり、省電力モードのデモ演出は、演出手段(液晶表示器51、演出効果LED52、リールLED55)を特定状態にしておく演出であってもよい。
このように、通常デモ演出と省電力デモ演出とを設けることで、デモ演出を実行するための処理が好適に行われる。
(8) また、本実施形態のスロットマシン1において、ゲーム中にエラー(異常)が発生したときには該ゲームの終了後にエラー信号(セキュリティ信号)を出力し、払出のあるゲーム中にエラーが発生した場合には払出信号の外部出力完了前にエラー信号の出力を開始するようにしてもよい。
このようなタイミングでエラー信号の出力を開始することで、エラーの発生契機を判別することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
上述した例では、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにし、遊技者側設定スイッチ70を消灯させているがこれに限らない。例えば、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにしつつ、遊技者側設定スイッチ70を点灯させるようにしてもよい。また、例えば、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けつつ、遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。
また、上述した例では、遊技者側設定スイッチ70を用いて、遊技中の演出態様の設定を行っているが、これに限らない。例えば、演出用スイッチ56を用いて、遊技中の演出態様の設定を行うようにしてもよい。なお、演出用スイッチ56は、例えば遊技中の演出にも用いられるなど複数の機能を有しているので、演出用スイッチ56の機能の説明を液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。
図29は、遊技中の演出態様の設定に演出用スイッチを用いる場合において、演出用スイッチ56の機能の説明を液晶表示器51に表示させる例を示した図である。図示する例では、液晶表示器51にデモ演出(通常モード)が表示されており、液晶表示器51の表示領域の右下に、演出用スイッチ56の機能の説明が表示されている。
また、上述した例では、特定制御の例として設定画面を表示する例を用いて説明したが、これに限らない。例えば、特定制御としては、履歴の表示や、配当表の表示や、リールの配列表示など、液晶表示器51の表示を変更する制御であってもよい。また、特定制御は、液晶表示器51の表示を変更する制御だけではなく、音声の出力であってもよい。例えば、特定制御は、隠し演出における音声の出力であってもよい。
また、上述した例では、可動手段901〜903は、液晶表示器51の周囲に配置されているが、これに限らず、可動手段901〜903は、液晶表示器51から離れた位置に配置されていてもよい。例えば、リール2Lの左側や、リール2Rの右側など、スロットマシン1の筐体1aであれば可動手段901〜903はどこに配置されていてもよい。また、可動手段901〜903は、液晶表示器51に重畳するように動作するものであってもよく、液晶表示器51とは関係のないところで動作するものであってもよい。
また、上述した例では、サブ制御部91が、可動手段901〜903の確認動作を制御する例を用いて説明したが、これに限らず、メイン制御部41が、可動手段901〜903の確認動作を制御するようにしてもよい。この場合、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して可動手段901〜903の制御を指示するコマンドを送信し、可動手段901〜903の確認動作を制御する。
また、上述した例では、遊技者側設定スイッチ70を用いて特定制御の操作入力を行っているが、これに限らない。例えば、演出用スイッチ56や、MAXベットスイッチ6や、赤外線センサなどによるかざし操作や、タッチパネル等を用いて、特定制御の操作入力を行ってもよい。なお、メイン制御部41に接続されているスイッチ等を用いて特定制御の操作入力を行う場合には、メイン制御部41からサブ制御部91に対して、操作入力に対応するコマンドを送信する。
また、上述した例では、演出制御基板90は1つのサブ制御部91を備えており、1つのサブ制御部91が、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などを実行しているが、これに限らない。例えば、演出制御基板90が複数のサブ制御部91を備え、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などを異なるサブ制御部91が実行してもよい。また、演出制御基板90が複数のサブ制御部91を備えている場合であっても、1つのサブ制御部91が、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などのうち、複数の処理を実行してもよい。
[パチンコ遊技機について]
以上、本実施形態および変形例においては、スロットマシン1について説明したが、スロットマシン1は、以下で説明するパチンコ遊技機200に置き換えてもよい。パチンコ遊技機200は、スロットマシン1と同一の構成を一部含んでおり、同一の構成・処理について説明を省略し、異なる構成・処理について説明する。
パチンコ遊技機200の遊技領域の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置が設けられている。遊技球が所定の入賞口に入賞すると、特別変動表示装置が特別第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方を変動表示させるとともに、演出表示装置では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示などの各種の変動態様で実行される。演出表示装置では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、たとえば「左」、「中」、「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。
パチンコ遊技機200は、遊技球が所定の入賞口に入賞したが、所定の開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する可変表示が終了しているとき)が成立していないときには、所定の上限数の範囲内(たとえば、4個)で保留記憶情報として記憶する。保留記憶情報とは、たとえば、特定遊技状態(たとえば、大当り状態)に制御するか否かなどを特定するための情報である。
パチンコ遊技機200は、保留記憶に起因する可変表示において、演出図柄が特定の図柄組合せ(大当り図柄組合せ)で停止表示されれば「大当り」となり、特定遊技状態に制御される。
このようなパチンコ遊技機200は、図30に示すように、額縁状の外枠100aに対して、前枠(セルともいう)100bとガラス扉100cとがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前枠100bにおける揺動中心とは反対側の端縁付近には、上下1対の係合突起104、106が設けられている。この係合突起104、106は、図示しないばねによって下方向に押圧されている。一方、外枠100aの係合突起104、106に対向する位置に、係合受け片105、107が設けられている。開放状態の前枠100bを外枠100aに押付けることにより係合突起104、106が係合受け片105、107を乗越え、乗越えた状態でばねの付勢力により係合突起104、106が下方に移動し、ロックされる。このようにして、外枠100aに対して、前枠100bを閉鎖することができる。
店員は、鍵を図示しない鍵穴に挿入して解除操作(たとえば時計回りに回転させる)することにより、ばねの付勢力に抗して上下1対の係合突起104、106が上方に押上げられ、その結果係合受け片105、107に対する係合突起104、106の係合が解除されてロック解除することができる。このようにして、外枠100aに対して、前枠100bを開放することができる。
さらに、前枠100bにはガラス扉100c用の係合突起103も設けられており、その係合突起103に対向するガラス扉100c部分には、係合穴102が設けられている。係合突起103は、図示しないばねによって下方に押圧されており、開放状態のガラス扉100cを前枠100bに押付けることにより係合穴102の下縁部分によって係合突起103が押上げられて乗越えることにより、ばねの付勢力により係合突起103が押下げられ、係合突起103と係合穴102とが係合されてロックされる。このようにして、前枠100bに対して、ガラス扉100cを閉鎖することができる。
店員は、鍵を図示しない鍵穴に挿入して解除操作(たとえば反時計回りに回転させる)することにより、ばねの付勢力に抗して係合突起103が引上げられ、係合突起103と係合穴102との係合が解除されてロック解除することができる。このようにして、前枠100bに対して、ガラス扉100cを開放することができる。
このようなパチンコ遊技機200においても、スロットマシン1と同様に以下のような構成を備えていてもよい。
たとえば、外枠100aの内部には、遊技中の演出態様の基準設定を行うための店側設定スイッチ160が設けられていてもよい。通常、外枠100aに対しては、前枠100bが閉鎖しているため、前枠100bを開放するための鍵を所有しない店員以外の者は、店側設定スイッチ160を操作することができない。店員は、店側設定スイッチ160を操作することによって、音量の基準設定(第1音量段階)と光量の基準設定(第1光量段階)をすることができる。
さらに、パチンコ遊技機200では、図10に示す店側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが開放され、かつ店側設定スイッチ160が操作されたことを条件に、音量および光量の基準設定(第1音量段階および第1光量段階の設定)が可能であってもよい。これにより、パチンコ遊技機200においても、不正行為によって店側設定スイッチが操作されたとしても、前枠100bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるため、音量および光量の基準設定が不正に行われてしまうことを防止することができるとともに、店員が意図しない内容で音量および光量の基準設定が行われてしまうことを防止することができる。
たとえば、前枠100bの外側には、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ170が設けられていてもよい。遊技者側設定スイッチ170は、前枠100bが閉鎖されたときにはパチンコ遊技機200の前面側に位置することになるため、該パチンコ遊技機200で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ170を操作することによって、音量の設定(第2音量段階)と光量の設定(第2光量段階)をすることができる。
さらに、パチンコ遊技機200では、図14に示す遊技者側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ170が操作されたことを条件に、図11に示すような設定画面が表示されて音量および光量の設定(第2音量段階および第2光量段階の設定)が可能であってもよい。これにより、パチンコ遊技機200においても、遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ170が操作されたとしても、前枠100bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止することができる。
なお、パチンコ遊技機200における店側演出設定処理および遊技者側演出設定処理では、前枠100bが開放しているか否かを判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであった。しかし、これに限らず、前枠100bに加えてガラス扉100cが開放しているか否かも判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。
[その他]
メイン制御部41は、所定の異常を検出する異常検出手段と、異常の検出に応じて報知を行う異常報知手段と、異常報知手段による報知レベルを設定する報知設定手段とを備えてもよい。そして、異常報知手段は、報知レベルが所定のレベルに設定されている場合、異常検出手段により異常が検出されても報知しない一方、遊技制御基板40および関連する箇所で発生したイベントを時刻に関連付けて記憶する処理などを行う計時関連処理では、異常検出手段により異常が検出されたときには報知レベルに関わらず、該異常の発生を計時情報と紐付けて記憶するようにしてもよい。このような構成により、報知による煩わしさを低減しつつ、異常を確認できる。
また、同様に、サブ制御部91は、所定の異常を検出する異常検出手段と、異常の検出に応じて報知を行う異常報知手段と、異常報知手段による報知レベルを設定する報知設定手段とを備えてもよい。そして、異常報知手段は、報知レベルが所定のレベルに設定されている場合、異常検出手段により異常が検出されても報知しない一方、演出制御基板90および関連する箇所で発生したイベントを時刻に関連付けて記憶する処理などを行う計時関連処理では、異常検出手段により異常が検出されたときには報知レベルに関わらず、該異常の発生を計時情報と紐付けて記憶するようにしてもよい。このような構成により、報知による煩わしさを低減しつつ、異常を確認できる。
また、外部出力基板1000は、外部の機器(例えばホールコンピュータ)に対して、セキュリティ信号や払出信号などの外部出力信号を出力する。外部出力基板1000は、ゲーム中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、ゲームの終了後にセキュリティ信号を出力する。また、外部出力基板1000は、1枚のメダルを払出する毎に、払出信号を出力する。
また、外部出力基板1000は、払出処理のあるゲーム中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、払出信号の出力が完了する前にセキュリティ信号の出力を開始する。これにより、異常の発生契機を判別することができる。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態について説明する。第1実施形態で用いられた符号と同一の符号については説明を省略する。
図31は、第2実施形態のスロットマシンの正面図である。
第2実施形態のスロットマシン1において、前面扉1bにおける液晶表示器51の表示領域51aの手前側(遊技者側)の上部位置には、上下方向に進退移動可能な第1役物302が設けられており、当該第1役物302の前面には、演出態様に応じて点灯される演出用LED303L、303C、303Rが設けられている。さらに、第1役物302の手前側(遊技者側)には、透明な上部パネル300が表示領域51aの全面にわたって設けられており、当該上部パネル300と表示領域51aとの間の空間に第1役物302が配置されるとともに、当該上部パネル300を介して、第1役物302、表示領域51a、透視窓3に対応する透過領域51b及びリール2L、2C、2Rを遊技者側から視認できるようになっている。また、第1役物302は、上部パネル300と表示領域51aとの間の空間に配置されることで、遊技者等が触れることができないようになっている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルなどが印刷された下部パネル200bが設けられており、当該下部パネル200bの略中央には、前後方向に進退移動可であり、遊技者が触れて操作可能な演出用スイッチ401を備えた第2役物400が設けられている。
演出用スイッチ56の内部には、演出用スイッチ56の操作が有効である旨を点灯により報知する演出用LED56a(図34参照)が設けられており、演出用スイッチ401の内部には、演出用スイッチ401の操作が有効である旨を点灯により報知する演出用LED402(図34参照)が設けられている。
前面扉1bの内側には、第1役物302の可動部302Cを駆動させる駆動部302L、302R、第2役物400の移動部410を駆動させる駆動機構(図示略)が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図33に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイa」、「リプレイb」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。尚、以下では、「赤7」、「青7」、「白7」をまとめて単に「7」という場合があり、「チェリーa」、「チェリーb」をまとめて単に「チェリー」という場合があり、「リプレイa」、「リプレイb」をまとめて単に「リプレイ」と言う場合がある。
図34は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図34に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
遊技制御基板40において、第2実施形態では、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する制御用クロック生成回路42aと制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する乱数用クロック生成回路43aとが設けられている。
さらに、第2実施形態における演出制御基板90には、第1役物302を動作させるための演出用モータ304L、304R及び第2役物400を動作させるための演出用モータ404に対してサブ制御部91から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)を伝送するモータ駆動回路99aと、その他の回路等、が搭載されている。
モータ駆動回路99bは、演出態様に応じてサブCPU91aにより生成された制御信号に基づいて、各々の演出用モータ304L、304R、404に対してモータ駆動信号を出力するようになっており、演出態様に応じて選択された制御信号パターンをサブCPU91aが出力することで、演出態様に応じて第1役物302及び第2役物400の動作がサブ制御部91により制御されることとなる。演出用モータ304L、304R、404のモータ駆動信号は、リールモータ32L、32C、32Rのモータ駆動信号の様に、ステッピングモータの位相信号である。モータ駆動信号により演出用モータ304L、304R、404の各励磁相が励磁されることで、演出用モータ304L、304R、404が回転するようになっており、演出用モータ304L、304R、404は、モータ駆動信号のステップレートが短いほど弱いトルクかつ高速で回転され、モータ駆動信号のステップレートが長いほど強いトルクかつ低速で回転されることとなる。
演出制御基板90には、前述した演出用スイッチ56、401、第1役物302を構成する後述の位置センサ305a、305b、第2役物400を構成する後述の役物センサ403a、403bが接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。また、演出制御基板90には、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55、第1役物302を構成する演出用LED303L、303C、303R、演出用モータ304L、304R、第2役物400を構成する演出用LED402、演出用モータ404等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。尚、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55、演出用LED303L、303C、303R、演出用モータ304L、304R、演出用LED402、演出用モータ404等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
図35は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインターフェイス501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインターフェイス501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインターフェイス機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインターフェイスである。クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリア等を提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを搭載している。乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施形態では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。タイマ回路509は、16ビットプログラマブルタイマであり、設定されたタイマ値を制御用クロックCCLKの入力に基づいてダウンカウントし、0000Hに達したときに割込コントローラへの割込要求信号を出力する。本実施形態では、タイマ回路509を用いて定期的な割込要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、割込端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポートを内蔵する。また、図34に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポートを内蔵する。シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
メイン制御部41は、例えば、ROM41bの記憶領域のうちプログラム等が格納されていない領域へのアクセスがあったとき、RAM41cの記憶領域のうちアクセス禁止が設定された領域へのアクセスがあったとき、すなわち正常な動作ではアクセスすることのないメモリ領域へのアクセスがあったときにイリーガルアクセスリセットを発生させることで、遊技の進行を不能化させるようになっており、ROM41bの未使用領域や動作とは関係しない領域、RAM41cの未使用領域等に不正なプログラムが格納された場合であっても、不正なプログラムが実行されてしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、内部または外部によるリセットが発生することで起動することとなるが、この際、ROM41bに割り当てられ、割込処理の先頭アドレスが設定されるベクタテーブルに設定された値が、未使用を示す値であるか、プログラム等が実際に格納された領域を示す値であるか、を判定し、いずれの値でもない場合には起動しないようになっており、割込の発生等により本来意図していない処理が実行されてしまうことを事前に防止できる。
メイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
本実施形態のスロットマシン1において、設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
尚、設定キースイッチ37がon状態で電源投入された場合に、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態に移行する構成においては、設定変更状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされなくなっても、設定変更状態を維持することが好ましく、これにより、設定変更中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定変更状態に移行させるための操作を必要とせず、設定変更操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定変更状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態を終了して遊技の進行が可能な状態に移行する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
尚、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37がon状態となったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態に移行する構成においては、設定確認状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされなくなっても、設定確認状態を維持することが好ましく、これにより、設定確認中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定確認状態に移行させるための操作を必要とせず、設定確認操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定確認状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態を終了して遊技の進行が可能な状態に復帰する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。
本実施形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
エラー状態は、リセット操作(リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作)により解除される通常エラー状態と、前述した設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない特殊エラー状態と、を含み、RAM異常エラー状態は、特殊エラー状態であり、一度RAM異常エラー状態に制御されると、設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域のうちの使用可能領域は、重要ワーク、特別ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されており、重要ワーク、特別ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域の順で配置されている。
本実施形態においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFFの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているとき、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているとき、設定変更終了時、特定の遊技状態の終了時、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化0は、設定キースイッチ37がOFFの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているとき、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているときに行う初期化であり、初期化0では、使用可能領域全ての領域が初期化される。初期化1は、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないときに行う初期化であり、初期化1では、使用可能領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2は、特定の遊技状態の終了時に行う初期化であり、初期化2では、使用可能領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化3では、使用可能領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。尚、設定値や遊技状態を示すデータの格納領域は、特別ワークに割り当てられており、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、すなわちRAM41cのデータが正常で設定変更される場合には、設定値や遊技状態を示すデータが保持されることとなる。また、後述のタイマカウンタの格納領域は、特別ワークに割り当てられており、ゲームの終了時や特定の遊技状態の終了時には初期化されることなく保持されることとなる。
本実施形態におけるメイン制御部41は、リセットの発生により起動すると、起動時設定を行う。起動時設定では、メイン制御部41が備えるステータスフラグを初期化する。ステータスフラグは、命令の演算結果や実行結果の状態を保持するデータであり、特に割込の禁止/許可を設定する割込マスタ許可フラグを含む。割込マスタ許可フラグの初期値は割込の禁止を示す値であるため、メイン制御部41は、割込が禁止された状態で起動することとなる。その後、後述のHWパラメータを参照して各種機能を設定した後、プログラム/データ領域に格納されたプログラムに従って、リセットが発生したときに、割込禁止の状態で起動するとともに、その後、最初に実行する初期設定処理を開始する。
そして、メイン制御部41は、初期設定処理において、起動時に設定キースイッチ37がONの状態であれると判定された場合に、設定変更処理に移行し、設定変更処理の開始時にRAM41cの初期化を行う。この際、RAM41cのデータが正常であれば、重要ワーク及び特別ワークを保持してそれ以外の領域を初期化することで、設定変更後も変更前の制御状態(設定値や遊技状態等)の一部を保持することができる一方で、RAM41cのデータが正常でない場合には、重要ワーク及び特別ワークを含む使用可能領域の全ての領域を初期化することで、RAM41cのデータに異常を確実に解消することができるようになっている。
また、メイン制御部41は、設定変更処理の終了後、遊技単位毎にゲームの進行に応じて段階的に処理を行うメイン処理を実行する。また、メイン処理では、遊技単位毎にRAM41cの初期化を行うとともに、設定変更処理の終了時にもRAM41cの初期化を行う。そして、設定変更処理の終了後、メイン処理においてRAM41cの初期化を行う処理の前の段階からメイン処理を開始するようになっており、設定変更処理の終了後のRAM41cの初期化と、遊技単位毎のRAM41cの初期化と、を共通の処理にて行うことが可能となる。
以下、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施形態では、いずれかの役に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、本実施形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
尚、本実施形態では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施形態においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間(本実施形態では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していれば、ウェイトを発生させず、その時点で当該ゲームにおける遊技のためのリールの回転を開始させる。一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していなければ、ウェイトを発生させて、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間に到達するまで待機し、規定時間に到達した時点でリールの回転を開始させる。
本実施形態においてメイン制御部41は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する制御を行う。これら外部出力信号は、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板を介してホールコンピュータなどのホール機器に出力されるようになっている。
メイン制御部41は、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態が遊技者にとって有利なRB(レギュラーボーナス)中の旨を示すRB中信号、遊技状態が遊技者にとって有利なBB(ビッグボーナス)中の旨を示すBB中信号、後述するARTの開始を示すART信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号をそれぞれ出力する。
外部出力基板1000には、リレー回路、パラレル・シリアル変換回路、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタが設けられている。遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、ART信号は、リレー回路を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板に出力される。これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、パラレル・シリアル変換回路にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換されて情報提供端子板に出力される。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施形態では、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技状態コマンド、ART状態コマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール加速情報1コマンド、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了コマンド、入賞枚数コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
遊技状態コマンドは、当該ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。内部当選コマンドは、第1の内部当選コマンドと、第2の内部当選コマンドと、を含み、内部抽選において後述のナビ報知の対象となる報知対象役が当選した場合に、ナビ報知が行われる状態であれば、当選した報知対象役の種類も遊技者にとって有利な停止順も特定可能な第1の内部当選コマンドが送信され、ナビ報知が行われない状態であれば、当選した報知対象役の種類は特定可能であるが遊技者にとって有利な停止順は特定不能な第2の内部当選コマンドが送信される。
遊技状態コマンド、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したことを特定可能である。
フリーズコマンドは、当該ゲームにおいて遊技の進行を所定期間にわたり遅延させるフリーズ状態に制御されるか否か、フリーズ状態に制御される場合にはその種類を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、内部当選コマンドの送信後に送信される。
リール加速情報1コマンドは、遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨を特定可能なコマンドであり、遊技の進行に伴いリールの回転を開始するときに送信する。尚、フリーズ状態の終了に伴ってリールの回転を開始するときにも送信されるため、フリーズコマンドによりフリーズ状態の開始が特定された後、リール加速情報1コマンドを受信することで遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨だけではなく、フリーズ状態の終了も特定可能となる。
停止操作時コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。
滑りコマ数コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作がされてから停止するまでに移動する滑りコマ数を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する停止操作時コマンドが送信された後に送信される。
停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する滑りコマ数コマンドが送信された後に送信される。
停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドは、いずれも停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、を特定可能であり、かつ各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信されるので、これらコマンドを受信することで、いずれかのリールの停止操作がされたこと及び停止するリールを特定可能である。
遊技終了コマンドは、遊技が終了された旨を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信される。
入賞枚数コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときであり、遊技終了コマンドの送信後に送信される。
遊技終了コマンド、入賞枚数コマンドは、いずれも遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、1ゲームを進行させるのに必要な全ての操作が終了したことを特定可能である。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施形態では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理が10回実行される毎に、スイッチの検出状態に基づいて生成されるとともに、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55、演出用LED303L、303C、303R、402、演出用モータ304L、304R、404等の各種演出装置の出力制御を行う。制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様、演出用LED303L、303C、303R、402の点灯態様、演出用モータ304L、304R、404の駆動パターン等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
メイン制御部41は、遊技補助表示器12の点灯態様を変化させることにより遊技者にとって有利な操作態様(停止順、停止タイミング等)等を識別可能に報知するナビ報知を実行可能である。また、サブ制御部91は、ナビ報知が実行される場合に、ナビ報知により報知される操作態様を液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって報知するナビ演出を実行可能である。
また、ナビ演出は、スタートスイッチ7が操作され、ゲームが開始したときから第3停止操作が行われるまでの期間にわたり実行されるが、操作態様に応じて第1停止操作がされること、第2停止操作がされることで終了する構成でも良い。
図36は、メイン制御部41が用いるメモリ領域のアドレスマップである。図36に示すように、メイン制御部41が用いるメモリ領域は、ROM41bに割り当てられたメモリ領域(0000H〜7FFFH)と、RAM41cに割り当てられたメモリ領域(8000H〜FFFFH)と、を含む。
ROM41bのメモリ領域は、プログラム及び固定データが格納されるプログラム/データ領域(0000H〜26FFH)と、プログラムのタイトル、バージョン等の任意のデータを設定可能なROMコメント領域(2700H〜277FH)と、後述するCALLV命令のサブルーチンの上位アドレス及びタイマ割込処理(メイン)の先頭アドレスが設定されるベクタテーブル領域(2780H〜27A7H)と、メイン制御部41の内部機能をハードウェア的に設定するためのパラメータが設定されるHWパラメータ領域(27A8H〜27FFH)と、アクセスが禁止される未使用領域(2800H〜7FFFH)を含む。
RAM41cのメモリ領域は、ワークとして使用可能な使用可能領域(8000H〜81FFH)と、メイン制御部41に搭載されている各機能を制御するためのレジスタ群が格納される内部機能レジスタ領域(9000H〜9080H)と、アクセスが禁止される未使用領域(8200H〜8FFFH、9081H〜FFFFH)と、を含む。
ROM41bにおけるHWパラメータ領域に設定されるパラメータは、プログラム/データ領域で使用するROM領域の最終アドレス(HPRGEND)、アクセス禁止するRAM領域の開始アドレス(HRAMSTAT)及び最終アドレス(HRAMEND)を含む。
図37は、メイン制御部41のROM41bにおけるプログラム/データ領域及びRAM41cにおける使用可能領域のアドレスマップである。
図37(a)に示すように、ROM41bにおけるプログラム/データ領域は、遊技の進行に係わる遊技プログラムが記憶される遊技プログラム領域と、遊技プログラムが用いる遊技データが記憶される遊技データ領域と、未使用領域1と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムが記憶される非遊技プログラム領域と、非遊技プログラムが用いる非遊技データが記憶される非遊技データ領域と、未使用領域2と、を含む。
尚、遊技の進行とは、遊技を構成する一連のプロセスを進行させることであり、スロットマシンであれば、賭数を設定してゲームを開始可能とする段階、ゲームを開始してリールを回転させる段階、リールを停止させて表示結果を導出させる段階、表示結果に応じてメダル等の価値を付与する段階を進行させることである。
遊技の進行に係わる遊技プログラム領域と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムと、がそれぞれ別個に割り当てられているとともに、遊技プログラム領域及び非プログラム領域のうちROM41bの記憶領域において後方に割り当てられていた非プログラム領域の手前の領域は、少なくとも16バイト以上の未使用領域1が割り当てられているため、遊技の進行に係わる遊技プログラム領域と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムと、を記憶領域の違いに応じて容易に特定することができる。
また、遊技プログラム領域と遊技データ領域、非遊技プログラム領域と非遊技データ領域はそれぞれ連続する領域に割り当てられる一方、遊技の進行に係わる遊技プログラム領域及び遊技データ領域と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラム及び非遊技データ領域と、が少なくとも16バイト以上の未使用領域1を挟んで連続しない領域に割り当てられているため、遊技の進行に係わる遊技プログラム領域及び遊技データ領域と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラム及び非遊技データ領域と、を記憶領域の違いに応じて容易に特定することができる。
尚、上記において記憶領域の前後とは、記憶領域に割り当てられたアドレス値の大小関係であり、アドレスが小さい方が前方となり、アドレスが大きい方が後方となる。このため、一の記憶領域よりも後方に割り当てられた記憶領域とは、一の記憶領域よりもアドレス値が大きい記憶領域が該当し、一の記憶領域よりも前方に割り当てられた記憶領域とは、一の記憶領域よりもアドレス値が小さい記憶領域が該当する。
また、非遊技プログラム領域よりも後方に遊技プログラムが割り当てられ、非遊技プログラム領域よりも後方に割り当てられた遊技プログラムの手前に未使用領域が割り当てられた構成としても良く、このような構成においても遊技の進行に係わる遊技プログラム領域と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムと、を記憶領域の違いに応じて容易に特定することができる。
また、遊技プログラム領域と、非遊技プログラム領域と、が未使用領域1を挟んで隣接する領域に割り当てる構成としても良く、このような構成であっても、遊技の進行に係わる遊技プログラム領域と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムと、を記憶領域の違いに応じて容易に特定することができる。
また、ROM41bのプログラム/データ領域の未使用領域1、2には、全ての領域に0値が格納されているため、遊技プログラム領域及び遊技データ領域と、非遊技プログラム領域及び非遊技データと、未使用領域1、2と、を容易に区別することができるとともに、未使用領域1、2に不正なデータが格納されている場合でも容易に発見することができる。
尚、ROM41bのプログラム/データ領域の未使用領域1、2における全ての領域に1が格納される構成としても良く、このような構成とした場合でも、遊技プログラム領域及び遊技データ領域と、非遊技プログラム領域及び非遊技データと、未使用領域1、2と、を容易に区別することができるとともに、未使用領域1、2に不正なデータが格納されている場合でも容易に発見することができる。
また、遊技プログラム領域及び非遊技プログラム領域はいずれも、アドレスを2進数表記した場合に下位4桁の値が同じ0のアドレス(0H)から開始するようになっており、ROM41bのプログラム/データ領域のうち遊技の進行に係る遊技プログラム領域と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラム領域と、を他の領域と容易に区別することができる。
また、遊技プログラム領域及び非遊技プログラム領域はいずれも、アドレスを2進数表記した場合に下位4桁の値が同じ0のアドレスから開始するだけでなく、16進数表記した場合に下位1桁の値が同じ0のアドレス(0H)から開始するので、アドレスを2進数表記した場合だけでなく、16進数表記した場合にも遊技プログラム領域と、非遊技プログラム領域と、を他の領域と容易に区別することができる。
尚、遊技プログラム領域及び非遊技プログラム領域がいずれも、アドレスを2進数表記したか、16進数表記したか、に関わらず、下位N(Nは1以上の自然数)桁が同じ値のアドレスから開始する構成であれば、遊技プログラム領域と、非遊技プログラム領域と、を他の領域と容易に区別することが可能であり、例えば、下位N(Nは1以上の自然数)桁の値が同じ1のアドレスから開始する構成でも同様の効果が得られるものである。
図37(b)に示すように、RAM41cの使用可能領域は、遊技プログラムがワークとして用いる遊技RAM領域と、遊技プログラムがデータを退避する遊技スタック領域と、未使用領域3と、非遊技プログラムがワークとして用いる非遊技RAM領域と、非遊技プログラムがデータを退避する非遊技スタック領域と、未使用領域4と、を含む。尚、本実施形態では、遊技スタック領域と非遊技スタック領域とをそれぞれ異なる領域に個別に備える構成であるが、遊技プログラム及び非遊技プログラムが共用する一のスタック領域を備える構成としても良い。
遊技RAM領域と、非遊技RAM領域と、は少なくとも16バイト以上の未使用領域3を挟んで連続しない領域に割り当てられているため、遊技の進行に係わる遊技プログラムが用いる遊技RAM領域と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムが用いる非遊技RAM領域と、を記憶領域の違いに応じて容易に特定することができる。
以下では、遊技プログラム領域、遊技データ領域及び遊技RAM領域をまとめて遊技領域と称す場合があり、非遊技プログラム領域、非遊技データ領域及び非遊技RAM領域をまとめて非遊技領域と称す場合がある。また、未使用領域1及び未使用領域2、未使用領域3及び未使用領域4をまとめて未使用領域と称す場合がある。
メイン制御部41は、HWパラメータ領域に設定されるパラメータに基づいて、ROM41bのプログラム/データ領域のうちアクセスが禁止された領域へのアクセスがあったとき、RAM41cの使用可能領域のうちアクセスが許可に設定されていない領域へのアクセスがあったとき、ROM41bのうちプログラム/データ領域以外の領域へのアクセスがあったとき、RAM41cのうち使用可能領域以外の領域へのアクセスがあったときに、すなわち正常な動作ではアクセスすることのないメモリ領域へのアクセスがあったときにイリーガルアクセスリセットを発生させることで、遊技の進行を不能化させるので、ROM41bの未使用領域や動作とは関係しない領域、RAM41cの未使用領域等に不正なプログラムが格納された場合であっても、不正なプログラムが実行されてしまうことを防止できる。
特に本実施形態では、ROM41bのうちプログラムによってアクセスが許可されたプログラム/データ領域に遊技プログラム領域と、非遊技プログラム領域と、が割り当てられ、遊技プログラム領域よりも後方の非遊技プログラム領域の手前の領域に未使用領域1が割り当てられるとともに、HWパラメータ領域に設定されるパラメータに基づいて、プログラム/データ領域のうち遊技プログラム領域の先頭アドレスから非遊技プログラムの最終アドレスまでの領域を含む一かたまりの領域(遊技プログラム領域から非遊技データ領域までの領域)へのアクセスを一括して許可に設定する一方で、それ以外の領域、すなわちプログラム/データ領域のうち遊技プログラムや遊技データ、非遊技プログラム、非遊技データが格納されていない非遊技データよりも後の領域へのアクセスが禁止されるため、不正プログラムや不正データによる意図しない制御が行われてしまうことを防止できる。
また、ROM41bのうちプログラムによってアクセスが許可されたプログラム/データ領域において非遊技プログラム領域よりも後方に遊技領域が割り当てられ、非遊技プログラム領域よりも後方の遊技プログラム領域の手前の領域に未使用領域が割り当てられるとともに、HWパラメータ領域に設定されるパラメータに基づいて、プログラム/データ領域のうち非遊技プログラム領域の先頭アドレスから遊技プログラムの最終アドレスまでの領域を含む一かたまりの領域へのアクセスを一括して許可に設定する一方で、それ以外の領域へのアクセスが禁止されるようにしても、不正プログラムや不正データによる意図しない制御が行われてしまうことを防止できる。
尚、プログラム/データ領域に遊技プログラム領域と、非遊技プログラム領域と、が割り当てられ、遊技プログラム領域よりも後方の非遊技プログラム領域の手前の領域に未使用領域1が割り当てられるとともに、プログラム/データ領域のうち遊技プログラム領域を含む一かたまりの領域(遊技プログラム領域から遊技データ領域までの領域)、非遊技プログラムを含む一かたまりの領域(非遊技プログラム領域から非遊技データ領域までの領域)へのアクセスをそれぞれ許可に設定し、他の領域へのアクセスを禁止する構成としても良く、このような構成とした場合でも、プログラム/データ領域のうち遊技プログラムや非遊技プログラムが格納されていない領域へのアクセスが禁止されるため、不正プログラムや不正データによる意図しない制御が行われてしまうことを防止できる。また、ROM41bのうちプログラムによってアクセスが許可されたプログラム/データ領域において非遊技プログラム領域よりも後方に遊技領域が割り当てられ、非遊技プログラム領域よりも後方の遊技プログラム領域の手前の領域に未使用領域が割り当てられるとともに、プログラム/データ領域のうち遊技プログラム領域を含む一かたまりの領域(遊技プログラム領域から遊技データ領域までの領域)、非遊技プログラムを含む一かたまりの領域(非遊技プログラム領域から非遊技データ領域までの領域)へのアクセスをそれぞれ許可に設定し、他の領域へのアクセスを禁止する構成としても良く、このような構成とした場合でも、プログラム/データ領域のうち遊技プログラムや非遊技プログラムが格納されていない領域へのアクセスが禁止されるため、不正プログラムや不正データによる意図しない制御が行われてしまうことを防止できる。
また、上記では、プログラム/データ領域においてアクセスを許可する領域そのものを設定する構成であるが、プログラム/データ領域においてアクセスを禁止する領域を設定することで、間接的にアクセスを許可する領域が設定される構成としても良い。
メイン制御部41は、HWパラメータ領域に設定されるパラメータに基づいて、プログラム走行を許可する指定エリア以外の領域においてユーザプログラムが実行された場合、すなわち正常な動作ではユーザプログラムが実行されることのない領域でユーザプログラムが実行された場合に、IAT回路506aがIAT発生信号を出力することで、遊技の進行を不能化させるので、ROM41bの未使用領域や動作とは関係しない領域、RAM41cの未使用領域等に不正なプログラムが格納された場合であっても、不正なプログラムが実行されてしまうことを防止できる。
特に本実施形態では、ROM41bのうちプログラムによってアクセスが許可されたプログラム/データ領域に遊技プログラム領域と、非遊技プログラム領域と、が割り当てられ、遊技プログラム領域よりも後方の非遊技プログラム領域の手前の領域に未使用領域1が割り当てられるとともに、HWパラメータ領域に設定されるパラメータに基づいて、プログラム/データ領域のうち遊技プログラム領域、非遊技プログラム領域の各々について、IAT回路506aがプログラム走行を許可する指定エリアとして設定する一方で、それ以外の領域、すなわちプログラム/データ領域のうち遊技プログラムや非遊技プログラムが格納されていない領域でのプログラム走行が禁止されるため、不正プログラムや不正データによる意図しない制御が行われてしまうことを防止できる。
また、ROM41bのうちプログラムによってアクセスが許可されたプログラム/データ領域において非遊技プログラム領域よりも後方に遊技領域が割り当てられ、非遊技プログラム領域よりも後方の遊技プログラム領域の手前の領域に未使用領域が割り当てられるとともに、HWパラメータ領域に設定されるパラメータに基づいて、プログラム/データ領域のうち遊技プログラム領域、非遊技プログラム領域の各々について、IAT回路506aがプログラム走行を許可する指定エリアとして設定する一方で、それ以外の領域でのプログラム走行が禁止されるようにしても、不正プログラムや不正データによる意図しない制御が行われてしまうことを防止できる。
尚、プログラム/データ領域に遊技プログラム領域と、非遊技プログラム領域と、が割り当てられ、遊技プログラム領域よりも後方の非遊技プログラム領域の手前の領域に未使用領域1が割り当てられるとともに、HWパラメータ領域に設定されるパラメータに基づいて、プログラム/データ領域のうち遊技プログラム領域の先頭アドレスから非遊技プログラムの最終アドレスまでの領域を含む一かたまりの領域(遊技プログラム領域から非遊技データ領域までの領域)について、IAT回路506aがプログラム走行を許可する指定エリアとして一括して設定し、他の領域でのプログラム走行が禁止される構成としても良く、このような構成とした場合でも、プログラム/データ領域のうち遊技プログラムや非遊技プログラムが格納されていない領域でのプログラム走行が禁止されるため、不正プログラムや不正データによる意図しない制御が行われてしまうことを防止できる。また、ROM41bのうちプログラムによってアクセスが許可されたプログラム/データ領域において非遊技プログラム領域よりも後方に遊技領域が割り当てられ、非遊技プログラム領域よりも後方の遊技プログラム領域の手前の領域に未使用領域が割り当てられるとともに、HWパラメータ領域に設定されるパラメータに基づいて、プログラム/データ領域のうち非遊技プログラム領域の先頭アドレスから遊技プログラムの最終アドレスまでの領域を含む一かたまりの領域(遊技プログラム領域から非遊技データ領域までの領域)について、IAT回路506aがプログラム走行を許可する指定エリアとして一括して設定し、他の領域でのプログラム走行が禁止されるようにしても、不正プログラムや不正データによる意図しない制御が行われてしまうことを防止できる。
また、上記では、プログラム/データ領域においてプログラム走行を許可する領域そのものを設定する構成であるが、プログラム/データ領域においてプログラム走行を禁止する領域を設定することで、間接的にプログラム走行を許可する領域が設定される構成としても良い。
メイン制御部41にプログラム/データ領域に格納されたプログラムを実行させる命令として、CALL命令を含む。
CALL命令は、指定されたアドレスに格納されたサブルーチンを呼び出して実行させる命令である。メイン制御部41は、CALL命令によりサブルーチンを呼び出す場合には、呼び出し元のアドレスをスタック領域に格納し、指定されたアドレスに格納されたサブルーチンを呼び出して実行する。そして、当該サブルーチンの終了後、スタック領域に格納されている呼び出し元のアドレス、すなわちCALL命令を実行した呼び出し元のプログラムに復帰する。
また、CALL命令は、通常のCALL命令と、特殊なCALL命令であるCALLV命令と、を含む。通常のCALL命令は、上位アドレス及び下位アドレスの双方を指定して指定された上位アドレス及び下位アドレスによりアドレスを特定してサブルーチンを呼び出す命令であるのに対して、CALLV命令は、下位アドレスのみ指定することで、ROM41bのベクタテーブル領域に予め設定された上位アドレス及び指定された下位アドレスによりアドレスを特定してサブルーチンを呼び出す命令であり、通常のCALL命令に比較して少ないデータ量でサブルーチンを呼び出すことが可能となる。
ROM41bに格納された遊技プログラムのうち特に使用頻度の高いサブルーチンは、ROM41bの遊技プログラム領域のうち先頭アドレスが特定値(例えば00H)となる領域に格納されている。一方、ROM41bのベクタテーブル領域には、CALLV命令で呼び出すサブルーチンの上位アドレスとして特定値が設定されている。そして、メイン制御部41は、先頭アドレスの上位アドレスが特定値となるサブルーチンを呼び出すときに、CALLV命令を用いて下位アドレスのみ指定することで、上位アドレスとしてベクタテーブル領域に設定された特定値を特定し、下位アドレスとして指定された下位アドレスを特定し、上位及び下位を合わせたアドレスに格納されたサブルーチンを呼び出して実行する。このため、遊技プログラムのうち特に使用頻度の高いサブルーチンを呼び出す際に用いるアドレスの一部を構成する上位アドレスが特定値として予めベクタテーブルに設定されており、ベクタテーブルに設定された特定値に基づいてアドレスが特定されるため、上位アドレス及び下位アドレスの双方を指定してプログラムを呼び出す通常のCALL命令に比較して少ないデータ量にてサブルーチンを呼び出すことが可能となり、これらのサブルーチンを呼び出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。
尚、ROM41bに格納された非遊技プログラムのうち特に使用頻度の高いサブルーチンを、ROM41bの非遊技プログラム領域のうち先頭アドレスが特定値となる領域に格納するとともに、ROM41bのベクタテーブル領域に、CALLV命令で呼び出すサブルーチンの上位アドレスとして特定値を設定し、メイン制御部41が先頭アドレスの上位アドレスが特定値となるサブルーチンを呼び出すときに、CALLV命令を用いて下位アドレスのみ指定することで、これらのサブルーチンを呼び出して実行する構成とした場合でも、上位アドレス及び下位アドレスの双方を指定してプログラムを呼び出す通常のCALL命令に比較して少ないデータ量にてサブルーチンを呼び出すことが可能となり、これらのサブルーチンを呼び出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。
また、CALLV命令で呼び出す際に用いる上位アドレスを、ベクタテーブル領域ではなく、メイン制御部41の特定のレジスタに設定する構成としても良い。
また、CALLV命令に限らず、アドレスの一部が、ベクタテーブル領域に格納された値、特定のレジスタに設定された値等を用いて特定され、アドレスの残りの部分を指定することで、サブルーチンの格納アドレスが特定可能となる特殊なCALL命令を用いる構成であれば、サブルーチンを呼び出す際にアドレスを指定するためのプログラムの無駄を削減することができる。
メイン制御部41は、システムリセット信号の入力によるシステムリセット、WDT506bによるWDTリセット、前述のイリーガルアクセスリセットが発生することで起動することとなるが、この際、ベクタテーブル領域に設定された値、すなわちCALLV命令のサブルーチンの上位アドレス及びタイマ割込処理(メイン)の先頭アドレスが、プログラム領域のうちプログラム等が実際に格納された領域を示す値であるか、またはFFFFH(未使用のベクタテーブル領域に設定される値)であるか、を判定し、ベクタテーブル領域に設定された値がプログラムが設定される領域外を示す値でもなく、FFFFHでもない場合には、起動しないようになっており、割込の発生等により本来意図していない処理が実行されてしまうことを事前に防止できる。
遊技プログラムとは、前述のように遊技の進行に係わるプログラムであり、当該プログラムに基づく処理を実行しないと、遊技の進行に支障をきたす処理を実行するためのプログラムである。一方、非遊技プログラムとは、前述のように遊技の進行に係わらないプログラムであり、遊技プログラムから呼び出されて当該プログラムに基づく処理が実行されずに遊技プログラムに復帰した場合でも、遊技を進行させることが可能な処理を実行するためのプログラムである。
本実施形態においてメイン制御部41のCPU41aは、図38に示すように、遊技プログラムに基づく処理において非遊技プログラムを呼び出して非遊技プログラムに基づく処理を実行し、非遊技プログラムに基づく処理の終了後、遊技プログラムに基づく処理に復帰する。
図38に示すように、CPU41aは、原則として遊技プログラムに基づく処理を実行するにあたり、遊技データ領域の遊技データを参照して遊技プログラムに基づく処理を実行するとともに、遊技RAM領域をワークとして使用し、遊技RAM領域の内容を参照及び更新することが可能である。また、CPU41aは、原則として非遊技プログラムに基づく処理を実行するにあたり、非遊技データ領域の遊技データを参照して非遊技プログラムに基づく処理を実行するとともに、非遊技RAM領域をワークとして使用し、非遊技RAM領域の内容を参照及び更新することが可能である。
また、CPU41aは、遊技プログラムに基づく処理を実行するにあたり、非遊技データ領域を参照することはなく、非遊技RAM領域を更新することはないが、非遊技RAM領域を参照することは可能であり、非遊技プログラムに基づく処理を実行するにあたり、遊技データ領域を参照することはなく、遊技RAM領域を更新することはないが、遊技RAM領域を参照することは可能である。
また、遊技プログラムに基づく処理は、非遊技RAM領域のうち遊技プログラムに必要な特定の領域(例えば、異常の検知を示すエラーフラグの設定領域等)のみ参照可能とされており、非遊技プログラムに基づく処理は、遊技RAM領域のうち非遊技プログラムに必要な特定の領域(例えば、内部当選フラグの設定領域、遊技状態の設定領域等)のみ参照可能とされている。また、非遊技RAM領域のうち遊技プログラムに基づく処理が参照可能な特定の領域、遊技RAM領域のうち非遊技プログラムに基づく処理が参照可能な特定の領域は、連続するアドレス領域に割り当てられることが好ましいが、一部または全部が連続しないアドレス領域に割り当てられる構成であっても良い。
このように本実施形態では、遊技の進行に係る遊技プログラムが記憶される遊技プログラム領域と、遊技プログラムが参照する遊技データが読み出し可能に記憶される遊技データ領域と、遊技プログラムが参照するワークデータが読み出し及び書き込み可能に記憶される遊技RAM領域と、遊技プログラムによって呼び出されるプログラムであり、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムが記憶される非遊技プログラム領域と、非遊技プログラムが参照する非遊技データが読み出し可能に記憶される非遊技データ領域と、非遊技プログラムが参照するワークデータが読み出し及び書き込み可能に記憶される非遊技RAM領域と、がそれぞれ別個に割り当てられているため、遊技プログラム、遊技データ及び遊技プログラムのワークデータと、非遊技プログラム、非遊技データ及び非遊技プログラムのワークデータと、を記憶領域の違いに応じて容易に特定することができる。
また、遊技プログラム領域及び遊技データ領域と、非遊技プログラム領域及び非遊技データ領域と、を分けることで、それぞれの機能に応じてROM41bに占める領域をコンパクトに管理することができるため、各領域において該当するデータを特定することがさらに容易となる。
また、本実施形態では、遊技プログラムを実行する際に、非遊技RAM領域を参照することが可能であり、非遊技プログラムを実行する際に、遊技RAM領域を参照することが可能であるため、遊技プログラムを実行するにあたり、非遊技プログラムが使用していたデータを簡単に利用することができ、非遊技プログラムを実行するにあたり、遊技プログラムが使用していたデータを簡単に利用することができる。一方で、遊技プログラムを実行する際に、非遊技RAM領域を更新することは不可能であり、非遊技プログラムを実行する際に、遊技RAM領域を更新することは不可能であるため、遊技プログラムが非遊技プログラムの処理に影響を及ぼすことなく、非遊技プログラムが遊技プログラムの処理に影響を及ぼすことがない。
また、本実施形態では、遊技プログラムに基づく処理は、非遊技RAM領域のうち遊技プログラムに必要な特定の領域(例えば、異常の検知を示すエラーフラグの設定領域等)のみ参照可能とされており、非遊技プログラムに基づく処理は、遊技RAM領域のうち非遊技プログラムに必要な特定の領域(例えば、内部当選フラグの設定領域、遊技状態の設定領域、RTの設定領域等)のみ参照可能とされているので、遊技プログラムが非遊技RAM領域において参照可能なデータ、非遊技プログラムが参照可能なデータが特定の領域に制限されているため、遊技プログラムまたは非遊技プログラムの参照先を容易に特定することができる。
また、本実施形態では、遊技プログラムが非遊技プログラムを呼び出して非遊技プログラムを実行する際に、遊技プログラムが実際に使用していたレジスタであるか否かに関わらずレジスタの全ての領域を保護する処理が行われるため、遊技プログラムに復帰する際に、非遊技プログラムが呼び出された時点の状態から確実に復帰することができる。
また、本実施形態では、遊技プログラムに基づく処理から非遊技プログラムを呼び出した場合に、非遊技プログラムの最初に、遊技プログラムが使用していたレジスタの値を保護し、非遊技プログラムの最後に、保護されているレジスタの値を復帰させるようになっているため、遊技プログラムの容量を削減することができる。
尚、遊技プログラムに基づく処理から非遊技プログラムを呼び出す直前に遊技プログラムが使用していたレジスタの値を保護し、非遊技プログラムに基づく処理が全て終了した後に、遊技プログラムに復帰した最初の段階で保護されているレジスタの値を復帰させる構成としても良く、このような構成とすることで、非遊技プログラムの呼び出し前にレジスタの保護処理が行われ、非遊技プログラムからの復帰後にレジスタの復旧処理が行われるため、非遊技プログラムによってレジスタに記憶されたデータが遊技プログラムに影響を及ぼすことがない。
次に、図39、図40に基づいて、第1役物302について説明する。図39に示すように、第1役物302は、液晶表示器51の表示領域51aの前面側を上下方向に移動可能な可動部302C、当該可動部302Cの両側であって前面扉の内部における液晶表示器51の両側にそれぞれ配置される可動部302Cの駆動部302L、302R等から構成される。
可動部302Cの前面側には、演出用LED303L、303C、303Rが遊技者側から視認可能に配置されており、可動部302Cの両側部分には、駆動部302L、302Rと連結される案内片305L、305Rが設けられている。案内片305L、305Rは、前面扉1bの表示領域51aの両側において前面扉1bの前方側から内部側に挿通された上下方向に延びるスリット状孔301L、301Rを通されて、前面扉1bの内部側で駆動部302L、302Rに連結されるようになっている。尚、可動部302Cには、遊技者側から視認可能な液晶表示器や可動部上で動作する構造物等が搭載されても良い。
駆動部302L、302Rは、可動部302Cの案内片305L、305Rを上下方向に案内する案内軸325L、325Rと、案内軸325L、325Rの上下端を回転可能に軸支する上軸受部321L、321R及び下軸受部322L、322Rと、案内軸325L、325Rの下部に固着された従動ギヤ327L、327Rと、当該従動ギヤ327L、327Rを駆動ギヤを介して駆動させる演出用モータ304L、304Rと、可動部302Cの位置を検出する位置センサ305a、305bと、から構成されている。
案内軸325L、325Rの周面には、凹状の溝部が螺旋状に形成される一方で、可動部302Cの案内片305L、305Rには、当該溝部と摺動可能に係合して可動部302Cを案内軸325L、325Rに支持する支持部が設けられており、演出用モータ328L、328Rを駆動させることにより案内軸325L、325Rが軸心周りに回転され、案内片305L、305Rの支持部が案内軸325L、325Rの溝部に対して相対的に移動することで、可動部302Cが案内軸325L、325Rに沿って上下方向に移動可能になっている。
位置センサ305a、305bは、該当する位置センサの検出位置に可動部302Cがあるか否かを検出するセンサであり、位置センサ305aは、図39に示すように、可動部302Cが初期位置にあることを検出可能な位置に配置され、位置センサ305bは、図40(a)に示すように、可動部302Cが上下移動する範囲の最下位置にあることを検出可能な位置に配置される。尚、位置センサの配置は、可動部302Cが特定の位置にあることを検出可能な位置であればよく、本実施形態の初期位置、最下位置に限られず、図40(b)に示すように、可動部302Cが上下移動する範囲の中間位置にあることを検出可能な位置であっても良い。また、位置センサの個数は、可動部302Cが特定の位置にあることを検出可動であれば、複数個であっても単数個であっても良い。
演出用モータ304L、304Rは、ステッピングモータにて構成されており、可動部302Cが位置センサ305aにより検出されたとき、すなわち可動部302Cが初期位置にあるときから演出用モータ304L、304Rを回転駆動させるステップ数により、可動部302Cの位置(初期位置からの位置)を特定可能であり、図40に示すように、サブ制御部91からの駆動信号により可動部302Cを任意の位置に移動させることが可能とされている。
演出用LED303L、303C、303Rは、サブ制御部91から出力される制御信号により点灯パターンを制御可能であり、演出用LED303Cは、例えば、図40(a)に示すように、遊技者にとって有利な特典に関する情報や、図40(b)に示すように、遊技者にとって有利な状況である可能性を示唆するメッセージを表示可能になっている。
サブ制御部91は、演出態様に応じて所定のパターンで駆動信号を出力することで、演出用モータ304L、304Rを所定の速さで回転駆動させること、すなわち可動部302Cを所定の速さで上下移動させることが可能となっている。演出態様に応じた駆動信号のパターンには、演出用モータ304L、304Rを所定の第1速度で順方向(可動部302Cが下方に移動する方向)に回転駆動させる第1パターン、第1速度よりも速い所定の第2速度で演出用モータ304L、304Rを順方向に回転駆動させる第2パターン、演出用モータ304L、304Rを第1速度で逆方向(可動部302Cが上方に移動する方向)に回転駆動させる第3パターンが含まれる。
次に、図41〜図43に基づいて、第2役物400について説明する。図41に示すように、第2役物400は、前面扉1bの下部パネル200bの略中央に設けられており、遊技者により操作可能な演出用スイッチ401と、当該演出用スイッチ401が下部パネル200bの表示面200aと略一致する第1位置(図41(a)参照)と該第1位置から遊技者側に進出して下部パネル200bの表示面200aから突出する第2位置(図41(b)参照)との間で進退移動可能な移動部410と、当該移動部410を進退移動させる駆動部411、当該駆動部411のカム機構を駆動させる演出用モータ404、移動部410が特定の位置にあるか否かを検出する役物センサ403a、403b等から構成される。
図42に示すように、移動部410は、有底筒状に形成されており、当該移動部410の底面410a側が移動方向の前方になるように配置され、移動部410の底面410aの外面に演出用スイッチ401が設けられている。移動部410における移動方向の後部分には、移動部410の移動を規制する規制アーム474a、474bが、移動部410の中心軸を挟んで対向する位置から後側に向けて延設されており、これら規制アーム474a、474bそれぞれの後端の対向面には、円柱状の突起部475a、475bが内側に向けて突設されている。
駆動部411は、円筒形状に形成されたカム部材421と、移動部410を前方に付勢する圧縮バネ472a〜472dを有する。カム部材421の外周面には、カム部材421の径方向の内側に凹む凹部441が形成されている。カム部材421の外周面と凹部441との段差部分には、カム部材421の軸方向(前後方向)に対し平行に延びる2つの平行面442a、442bと、カム部材421の軸方向に対し傾斜した方向に延びる曲面状の2つの傾斜面443a、443bと、平行面442a、442bの後端部と傾斜面443a、443bの後端部とを両端としてカム部材421の軸方向に対し直交方向に延びる2つの直交面444a、444bとが形成されている。
これら2つの平行面442a、442b、2つの傾斜面443a、443b及び2つの直交面444a、444bは、それぞれ回転軸422を挟んで対向する位置に配置されている。また、平行面442a、442bの前端部と傾斜面443a、443bの前端部との間は離れており、突起部475a、475bの移動を規制できるようになっている。
このように構成されたカム部材421は、演出用モータ404の前後方向を向く回転軸の先端部に回転軸を中心として回転可能に設けられ、移動部410は、圧縮バネ472a〜472dにより付勢された状態でカム部材421を覆うように配置されて、移動部410の突起部475a、475bがカム部材421の凹部441に挿入される。突起部475a、475bが凹部441の段差部分と当接することで、突起部475a、475bの移動が規制されることとなる。
演出用モータ404は、ステッピングモータにて構成されており、移動部410が役物センサ403bにより検出されたとき、すなわち移動部410が初期位置である第1位置にあるときから演出用モータ404を回転駆動させるステップ数により、移動部410の位置(初期位置からの位置)を特定可能であり、所定のステップ数だけ演出用モータ404を回転駆動させることで、移動部410を第1位置から第2位置へ移動させることが可能とされている。
役物センサ403a、403bは、該当する役物センサの検出位置に移動部410があるか否かを検出する位置センサであり、役物センサ403aは、移動部410が初期位置である第1位置にあることを検出可能な位置に配置され、役物センサ403bは、移動部410が進退移動する範囲の最前位置である第2位置にあることを検出可能な位置に配置される。尚、役物センサの配置は、移動部410が特定の位置にあることを検出可能な位置であればよく、本実施形態の第1位置、第2位置に限られず、移動部410が進退移動する範囲の中間位置であっても良い。また、役物センサの個数は、移動部410が特定の位置にあることを検出可動であれば、複数個であっても単数個であっても良い。
次に、第2役物400を構成する移動部410の移動制御内容について、図42及び図43に基づいて説明する。
まず、図42(a)に示すように、駆動初期状態においては、カム部材421は突起部475a、475bの周面が直交面444a、444bにそれぞれ当接する状態であり、圧縮バネ472a〜472dによる移動部410の第2位置側(前方)への移動が規制されていることで、移動部410は第1位置(初期位置)に維持される。
ここで、サブ制御部91が、移動部410を後述する第1速度よりも速い第2速度で第1位置から第2位置へ移動させるバネ駆動制御を実行する場合、図42(b)に示すように、サブ制御部91は、演出用モータ404によりカム部材421を第2方向(図42(b)中矢印方向参照)に所定角度回転させる。これにより、直交面444a、444bが突起部475a、475bより第2方向側に移動して、突起部475a、475bの周面に対する直交面444a、444bによる規制が解除されると、突起部475a、475bが平行面442a、442bに沿って圧縮バネ472a〜472dによる付勢力により前方へと移動する。これにより、移動部410とともに演出用スイッチ401が第1位置から第2位置へ勢いよく飛び出し、圧縮バネ472a〜472dによる付勢力により第2位置に維持される。
また、図42(c)に示すように、移動部410が第2位置にあるときに、移動部410を第2位置から第1位置へ移動させる戻し駆動制御を実行する場合、演出用モータ404によりカム部材421を第2方向(図42(c)中矢印方向参照)に所定角度回転させる。これにより、カム部材412の移動部410の傾斜面443a、443bが第2方向側に移動し、傾斜面443a、443bが突起部475a、475bに当接する。さらに、カム部材421を第2方向(図42(c)中矢印方向参照)に所定角度回転させることで、演出用モータ404によりカム部材421が第2方向へ回転するにつれて、突起部475a、475bの周面がカム部材421と接する位置が、傾斜面443a、443bに沿って後方へと変化するので、圧縮バネ472a〜472dによる付勢力を抑えつつ突起部475a、475bが傾斜面443a、443bに沿って移動することで、移動部410が第1位置に移動する。そして、移動部410が第1位置に移動された後、起部475a、475bが直交面444a、444bに当接している状態で、演出用モータ404の回転駆動を停止させることで、移動部410は第1位置すなわち初期位置に維持されることとなる。
次に、サブ制御部91が、移動部410を第2速度よりも遅い第1速度で第1位置から第2位置へ移動させる低速移動制御を実行する場合、図43(a)に示すように、サブ制御部91は、演出用モータ404によりカム部材421を第1方向(図43(a)中矢印方向参照)に回転させる。これにより、直交面444a、444bが突起部475a、475bよりも第1方向側に移動して、突起部475a、475bに対する直交面444a、444bによる規制が解除されると、傾斜面443a、443bと当接し、さらにカム部材421が第1方向へ回転されるにつれて、突起部475a、475bの周面が傾斜面443a、443bと当接する位置が、傾斜面443a、443bに沿って前方へと変化するので、突起部475a、475bが傾斜面443a、443bに沿って移動しながら圧縮バネ472a〜472dによる付勢力により前方へと移動する。この場合、突起部475a、475bは、圧縮バネ472a〜472dの付勢力に起因する傾斜面443a、443bから後方への抵抗を常に受けることとなるので、傾斜面443a、443bの移動速度、すなわち演出用モータ404の回転速度に応じた速度で移動部410が第2位置に移動することとなり、上述したバネ駆動制御の場合に比べて遅い速度で移動部410が飛び出す。
この状態で、サブ制御部91は、移動部410を第2位置から第1位置に移動させる場合には、上述の戻し駆動制御を実行することで、バネ駆動制御を実行した場合でも低速移動制御を実行した場合でも、共通の戻し駆動制御により所定の速度で移動部410を第1位置に移動させることが可能である。
このように、第2役物400では、サブ制御部91がカム部材421の回転方向を切替えることによって、移動部410の前方への移動速度を変化させることができる。また、サブ制御部91は、低速移動制御においてカム部材421の回転速度を変化させることにより、移動部410を第1位置から第2位置へ所定速度で移動させる低速移動制御(図43参照)と、移動部410を所定速度よりも速い速度で第1位置から第2位置へ移動させるバネ駆動制御(図43参照)と、を実行することができる。また、サブ制御部91は、バネ駆動制御または低速移動制御により移動部410を第1位置から第2位置へ移動させた後、共通の戻し駆動制御により移動部410を第2位置から第1位置に移動させることができる。
本実施形態の第1役物302及び第2役物400は、後述するようにサブ制御部91により、演出パターンに応じて作動パターンが設定されることで、所定作動パターンに従って作動させることが可能であり、第1役物302の可動部302Cの作動態様、第1役物302の演出用LED303L、303C、303Rの点灯態様、及び第2役物400の移動部410の作動態様、第1役物302の演出用LED402の点灯態様により、遊技者にとって有利な特典が付与された可能性、特典が付与される可能性、特典の内容(ゲーム数やメダルの枚数、権利数等)、内部抽選で当選した役の種類、内部抽選で小役または再遊技役が当選した可能性等を示唆させることが可能である。
遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
次に、本実施形態のスロットマシン1が搭載するリールモータ32L、32C、32Rの構成、及びリールモータ32L、32C、32Rの励磁状態の制御について、図44〜46に基づいて説明する。
図44は、リールモータ32L、32C、32Rの構成を示す図である。リールモータ32L、32C、32Rは、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32bと、これに対向するロータ32aとで構成されている。尚、ロータ32aは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
メイン制御部41は、前述したタイマ割込処理(メイン)において各リールモータの各励磁相φ1〜φ4の励磁状態を更新する処理を行い、それに応じてモータ駆動回路45から位相信号が出力されるようになっており、リールモータ32L、32C、32Rは、この位相信号を受け、ステータ32bの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ=約1.07(360/336)度)ずつロータ32aを回転させる。
図45は、リールの回転開始時においてリールを加速させる際のリールモータの励磁パターンを示すタイミングチャートである。
1ステップは、一の励磁パターンが適用される単位であり、定速回転時においては、1ステップ毎に前述した所定の角度(約1.07(360/336)度)ずつロータ32aが回転することとなり、本実施形態のステッピングモータでは、前述のように336ステップの周期でリールが1周するようになっており、リールには21の図柄が配置されていることから、16ステップ毎に1図柄移動することとなる。励磁パターンの更新は、メイン制御部41が行うタイマ割込処理(メイン)にて行うようになっており、カウント数は、次回励磁パターンの更新を行うまでのタイマ割込処理(メイン)の回数であり、(カウント数)×0.56ms(タイマ割込処理(メイン)の間隔)が、当該ステップの励磁パターンが継続する励磁時間(ステップレート)となる。また、ステップ数は、対応する励磁時間が連続して適用される回数を示す。また、図中のφ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を各々示す。
メイン制御部41は、図45に示すように、リールモータ32L、32C、32Rの始動時において、各励磁相φ1〜φ4が消磁された状態から後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、最初のステップにて(φ1、φ2)を励磁状態とし、1ステップ毎に、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)、(φ1)…の順番で、φ1〜φ4を1相、2相、1相、2相と交互に励磁パターンを更新する。
また、徐々に定速回転のステップレート(2.24ms)に近づくように、各ステップのステップレートを短縮していく。この際、一律にステップレートを短縮するのではなく、長いステップレートと短いステップレートを織り交ぜて、徐々に短いステップレートを多くしていくことにより、リールをスムーズに加速させるようになっている。
定速状態に移行後は、図45に示すように、1−2相励磁方式の励磁パターンを2.24msのステップレートにて更新する定速回転の励磁パターン(以下、定速回転パターンという)によりリールモータを駆動して各リール2L、2C、2Rを回転させる。詳しくは、ロータ32aの回転方向に沿って、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)、(φ1)、(φ1、φ2)…の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップごとに交互にφ1〜φ4の励磁パターンを更新して、ロータ32aを回転させることにより、リール2L、2C、2Rを回転させる。
リールの停止制御を行う場合には、図46に示すように、停止操作等の停止条件の成立後、停止位置に応じたブレーキ開始位置に到達するまでは、定速回転のステップレート(2.24ms)を維持し、ブレーキ開始位置に到達した際に、定速回転時のステップレート(2.24ms)よりも長いステップレート(3.36ms)を適用し、ブレーキをかけてロータ32aを減速させ、次のステップ(4ステップ手前のステップ)で全ての励磁相φ1〜φ4を励磁する全相励磁を開始する。これによりロータ32aに急制動がかけられることで、オーバーシュート(脱調)した結果、停止位置でロータ32aが停止することとなる。
本実施形態では、停止制御において全相励磁を行った後、5ステップ分オーバーシュートして滑るため、図46に示すように、回転方向に対して停止位置よりも6ステップ手前のステップでブレーキを開始し、停止位置よりも5ステップ手前で全相励磁を開始することとなる。そして、リールが停止位置で停止した後、全相励磁を解除し、各励磁相をOFF状態としたまま次のリール回転開始まで待機する。
このように本実施形態では、位相信号の出力状態を変化させることで、各励磁相φ1〜φ4の励磁状態が変化し、これによりリールモータ32L、32C、32Rが駆動させるようになっており、これによりリールを回転及び停止させることができるようになっている。すなわち位相信号の出力状態が変化することでリールが動作する状態となり、位相信号の出力状態を変化させないことによりリールが停止した状態となる。
次に、本実施形態におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を、図47〜図51に基づいて以下に説明する。
メイン制御部41は、リセットの発生により起動すると、起動時設定を行う。起動時設定では、メイン制御部41が備えるステータスフラグを初期化する。ステータスフラグは、命令の演算結果や実行結果の状態を保持するデータであり、特に割込の禁止/許可を設定する割込マスタ許可フラグを含む。割込マスタ許可フラグの初期値は割込の禁止を示す値であるため、メイン制御部41は、割込が禁止された状態で起動することとなる。
その後、メイン制御部41は、HWパラメータを参照して各種機能を設定した後、プログラム/データ領域に格納されたプログラムに従って、図47のフローチャートに示す初期設定処理を行う。初期設定処理では、まず、割込マスタ許可フラグの値を割込禁止を示す値に設定することで割込を禁止する(Sa1)。前述のようにメイン制御部41は、割込禁止の状態で起動することとなるが、Sa1では、再度、割込を禁止する。次いで、初期化データをセットし(Sa2)、パラレル出力ポート513を含む各出力ポートを初期化する(Sa3)。次いで、内蔵レジスタの設定を行う(Sa4)。
次いで、電源電圧が正常か否かを判定する(Sa5)。電源電圧が正常でない場合には正常になるまで判定を繰り返す。電源電圧が正常である場合には割込ベクタの上位アドレスをセットする(Sa6)。そして、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa7)、スタックポインタを初期化する(Sa8)。
次いで、RAMパリティを計算する(Sa9)。そして、計算したRAMパリティ1〜3が0になるか否かを判定する(Sa10)。RAMパリティ1〜3が0にならない場合にはSa13のステップに進み、破壊診断用データをクリアする(Sa13)。一方、RAMパリティ1〜3が0になる場合には、破壊診断用データをRAM41cから取得し(Sa11)、取得した破壊診断用データが正しいか否かを判定し(Sa12)、破壊診断用データ1〜3をクリアする(Sa13)。
次いで、設定キースイッチ37がON状態か否かを判定する(Sa14)。設定キースイッチ37がON状態の場合には、タイマ割込の設定を行う(Sa19)。具体的には、所定時間毎に定期的にタイマ割込が実行されるようにメイン制御部41に内蔵されているタイマ回路509のレジスタの設定を行なう。本実施形態では約0.56msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定されることで、約0.56ms毎に定期的にタイマ割込が発生することとなる。また、タイマ回路509ではレジスタの設定が行われることにより、タイマが初期化され、初期値から計時を開始することになる。Sa19のステップにおけるタイマ割込の設定が終了すると設定変更処理に移行する。
一方、設定キースイッチ37がOFF状態の場合には、RAM41cの記憶内容が破壊されているか否かを判定する(Sa15)。Sa15のステップでは、後述するRAM異常フラグが設定されているか否か、Sa10、Sa12の判定に基づきRAM41cの記憶内容が破壊されているか否かを判定する。尚、RAM41cの記憶内容が破壊されていない場合とは、RAM異常フラグがセットされておらず、かつSa10のステップにおいてRAMパリティが0であると判定され、さらにSa12のステップにおいて破壊診断用データが正しいと判定された場合である。
そして、Sa15のステップにおいてRAM41cの記憶内容が破壊されていないと判定した場合には、電断前の状態において停止操作が有効であったか否かをRAM41cのデータに基づいて判定する(Sa16)。Sa16のステップにおいて、電断前の状態において停止操作が有効であったと判定された場合には、停止操作を一時的に無効化するための無効化フラグをRAM41cに設定し(Sa17)、電断前の状態で有効な状態であった停止操作の受付を無効化する(Sa18)。
次いで、Sa18のステップにおいて停止操作の受付を無効化した後、及びSa16のステップにおいて電断前の状態において停止操作が有効でなかったと判定された場合には、復帰コマンドをサブ制御部91に送信する(Sa19)。
Sa19のステップの後、全てのレジスタを復帰させ(Sa20)、Sa19のステップと同様のタイマ割込の設定を行う(Sa21)。そして、初期設定処理を終了してタイマ割込処理(メイン)の処理に移行する。これにより電断前に実行していた処理に復帰することとなる。
また、Sa15のステップにおいてRAM41cの記憶内容が破壊されている場合には、RAMの開始アドレス(0000h)をレジスタにセットし(Sa22)、指定したアドレスから使用可能領域の最終アドレス(0FFFh)までの領域、すなわち使用可能領域の全ての領域を初期化する(Sa23)。
次いで、RAM41cの記憶内容が正常でないことを示すRAM異常フラグをRAM41cにセットし(Sa24)、RAM異常を示すエラーコマンド(RAM異常)をサブ制御部91に対して送信し、エラー処理に移行する。エラー処理では、遊技の進行が不能化される。また、RAM異常フラグが設定されて移行したエラー状態では、設定キースイッチ37をON状態にして電源スイッチ39をONにすることによって、設定変更処理に移行させることにより解除することができる。一方、設定キースイッチ37をON状態にせずに電源スイッチ39をONにした場合には、RAM異常フラグが設定されたままであり、再びエラー状態となる。
次に、メイン制御部41が実行する設定変更処理について、図48に基づいて説明する。
図48に示すように、メイン制御部41は、まず、RAMの開始アドレス(0000h)をレジスタにセットする(Sb1)。次いで、図47に示すSa15のステップと同様にRAM41cの記憶内容が破壊されているか否かを判定する(Sb2)。RAMの内容が破壊されていない場合、すなわちRAM内容が異常でない場合には、設定変更開始時の初期化対象RAMの先頭アドレスをレジスタにセットする(Sb3)。すなわちSb1で設定したアドレスを変更する。RAMの内容が破壊されている場合、すなわちRAM内容が異常である場合には、Sb4のステップに進む。
次いで、Sb1またはSb3のステップで指定したアドレスから使用可能領域の最終アドレスまでの領域を初期化する(Sb4)。Sb1のステップでは、RAMの開始アドレスがセットされるため、この場合にはSb4のステップにおいて、使用可能領域全ての領域が初期化されることとなる。一方、Sb3のステップでは、設定変更開始時の初期化対象RAMの先頭アドレスがセットされるため、この場合にはSb4のステップにおいて、使用可能領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化されることとなる。
次いで、設定変更状態の開始を示す設定コマンド(開始)をサブ制御部91に送信し(Sb5)、割込を許可する(Sb6)。
次いで、リセット/設定スイッチ38がOFFからONに変化したか否かを判定する(Sb7)。リセット/設定スイッチ38がOFFからONに変化した場合にはレジスタの設定値を更新(1〜5の場合は1加算し、6の場合は1に更新)する(Sb8)。リセット/設定スイッチ38が変化しなかった場合には、スタートスイッチ7がOFFからONに変化したか否かを判定する(Sb9)。スタートスイッチ7が変化しなかった場合には、Sb7のステップに戻る。一方、スタートスイッチ7がOFFからONに変化した場合には設定キースイッチ37がOFF状態か否かを判定する(Sb10)。設定キースイッチ37がOFF状態になっていない場合には、設定キースイッチ37がOFF状態になるまで判定を繰り返す。設定キースイッチ37がOFFになっている場合には、レジスタにセットしている設定値のデータをRAM41cに格納する(Sb11)。
次いで、設定変更状態の終了を示す設定コマンドをサブ制御部91に送信する(Sb12)。そして、設定変更終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをレジスタにセットし(Sb13)、メイン処理に移行する。
次に、メイン制御部41が実行するメイン処理について、図49に基づいて説明する。尚、メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。
図49に示すように、メイン処理では、まず、割込を禁止する(Sc1)。次いで、初期化対象RAMの最終アドレスをセットする(Sc2)。
次いで、指定したアドレスで示すRAMの領域をクリアする(Sc3)。この際、設定変更処理後にメイン処理が開始された場合は、設定変更終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスが設定され、Sc2のステップでは、設定変更終了時の初期化対象RAMの最終アドレス(0FFFh)が設定されるため、使用可能領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化されることとなる。また、特定の遊技状態の終了時ではない遊技の終了時には、後述のSc10のステップにおいて遊技終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスが設定され、Sc2のステップでは、最終アドレスとしてスタックポインタが示すアドレスが設定されるため、使用可能領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化されることとなる。また、特定の遊技状態の終了時であり、かつ遊技の終了時には、後述のSc11のステップにおいて特定の遊技状態の終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスが設定され、Sc2のステップでは、最終アドレスとしてスタックポインタが示すアドレスが設定されるため、使用可能領域のうち未使用領域及び未使用スタック領域が初期化されることとなる。
Sc3のステップにおけるRAMの初期化の後、割込を許可し(Sc4)、遊技開始待ち処理を実行する(Sc5)。遊技開始待ち処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
次いで、内部抽選処理を実行する(Sc6)。内部抽選処理では、Sc5のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか(すなわち、表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理を行う。
次いで、リール制御処理を実行する(Sc7)。リール制御処理では、スタートスイッチ7の操作に応答して各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、Sd2のステップにおける内部抽選の結果及び遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
次いで、遊技終了時設定処理を実行する(Sc8)。遊技終了時設定処理では、Sc7の処理において全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。そして、入賞が発生したと判定した場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。入賞が発生した場合にはメダルの払い出し等が終了した後に次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、入賞が発生しなかった場合にはリールが停止した後に、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
遊技終了時設定処理が終了すると、特定の遊技状態の終了時か否かを判定し(Sc9)、特定の遊技状態の終了時でない場合には、遊技終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをセットして(Sc10)、Sc1のステップに戻る。また、特定の遊技状態の終了時である場合には、特定の遊技状態の終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをセットして(Sc11)、Sc1のステップに戻る。
このように本実施形態では、メイン制御部41は、リセットが発生したときに、割込禁止の状態で起動するとともに、その後、最初に実行する初期設定処理の開始時にもプログラムにて割込の禁止を行うようになっており、何らかの原因で割込が禁止されない状態でメイン制御部41が起動した場合でも意図しない割込が発生してしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、その起動後に、タイマ回路509におけるタイマ割込の設定の後、割込を許可するようになっており、タイマ割込が正常に動作しない状態で割込が発生してしまうことを防止できる。また、タイマ回路509ではタイマ割込の設定が行われることにより、タイマが初期化され、初期値から計時を開始するようになっており、起動後、初回の割込が発生するまでの時間と、2回目以降の割込が発生するまでの時間と、がずれてしまうようなことがなく、一定の時間間隔でタイマ割込を発生させることができる。また、メイン制御部41は、初期設定処理においてタイマ回路509の設定をプログラムにて初期値に更新するようになっており、起動時に、何らかの原因でタイマ回路509の設定が書き換わっていた場合であっても、意図しない割込が発生してしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、その起動時に設定キースイッチ37がONの状態であれば設定変更処理に移行し、設定変更処理の開始時にRAM41cの初期化を行う。この際、RAM41cのデータが正常であれば、重要ワーク及び特別ワークを保持してそれ以外の領域を初期化することで、設定変更後も変更前の制御状態(設定値や遊技状態等)の一部を保持することができる一方で、RAM41cのデータが正常でない場合には、重要ワーク及び特別ワークを含む使用可能領域の全ての領域を初期化することで、RAM41cのデータに異常を確実に解消することができる。
また、メイン制御部41は、RAM異常が判定された場合にRAM異常フラグが設定されるので、RAM異常エラーの発生後に電断して、再度電源投入がされた場合に、RAMパリティが0であり、破壊診断用データが正常と判定された場合でも、RAM異常フラグに基づいてRAM41cのデータが破壊されているか否かを判定することが可能となる。
また、メイン制御部41は、設定変更処理の終了後、遊技単位毎にゲームの進行に応じて段階的に処理を行うメイン処理を実行する。また、メイン処理では、遊技単位毎にRAM41cの初期化を行うとともに、設定変更処理の終了時にもRAM41cの初期化を行う。そして、設定変更処理の終了後、メイン処理においてRAM41cの初期化を行う処理の前の段階からメイン処理を開始するようになっており、設定変更処理の終了後のRAM41cの初期化と、遊技単位毎のRAM41cの初期化と、を共通の処理にて行うことが可能となる。
また、メイン制御部41は、RAM41cの初期化を行う場合に、初期化が終了するまで割込を禁止するようになっており、RAM41cの初期化の実行中にタイマ割込処理(メイン)が発生することにより、初期化した内容が変更されたり、タイマ割込処理(メイン)で行われる処理が正常に行われなくなってしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、メイン処理において外部出力信号の出力状態を更新し、更新された出力状態に基づいて、その後のタイマ割込処理(メイン)にて外部出力信号の出力状態を変更するとともに、外部出力信号の出力状態を更新する場合に、更新が終了するまで割込を禁止するようになっており、外部出力信号の出力状態が完了する前にタイマ割込処理(メイン)が発生することにより、意図しないデータを示す外部出力信号が出力されてしまうことを防止できる。
次に、メイン制御部41が上述のメイン処理のSc7のステップにおいて実行するリール制御処理の制御内容について、図50に基づいて説明する。
図50に示すように、リール制御処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(本実施形態では、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(Sd1)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。
そして、Sd1のステップにおいてウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定し(Sd2)、全リールについて停止制御テーブルを設定するテーブル設定処理を行う(Sd3)。
Sd3のステップにおけるテーブル設定処理が完了した後、各リールモータの回転開始時の設定を行い、上述のリール始動時のパターンで各リールモータを励磁させて各リールの回転を開始させる(Sd4)。
そして、回転中の全リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行するか、リールの回転異常が検出されるまで待機する(Sd5〜Sd8、Sd10〜Sd11)。
Sd5のステップでは、回転中のリールについてリールセンサ33L、33C、33Rの出力に基づいてリール基準位置が検出された否かを判定し、いずれかのリールにおけるリール基準位置が検出された場合には、当該リールを再始動させる制御を行った回数を計数するリール再始動カウンタを初期化して0に戻す(Sd6)。Sd6のステップの後、リール基準位置が検出されたリールについて定速回転に移行したか否かを判定する(Sd7)。定速回転に移行したか否かは、リール回転開始時からのステップ数が、定速回転へ移行するのに必要なステップ数以上であるか否かにより判定する。
Sd7のステップにおいて定速回転に移行したと判定した場合には、回転中の全リールについてリール基準位置が検出されたか否かを判定し(Sd8)、回転中の全リールについてリール基準位置が検出されていない場合には、Sd5のステップに戻り、回転中の全リールについてリール基準位置が検出されている場合、すなわち回転中の全リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行している場合には、停止操作の受付を有効化する(Sd9)。
Sd5のステップにおいて、リール基準位置が検出されなかった場合には、回転中のリール毎に回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数(本実施形態では、400ステップであり、リールが1周するために要する336ステップよりも大きな値に設定されている。)以下か否かを判定し(Sd10)、いずれかのリールについてリール基準位置が検出されずに回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、リールの回転異常として、該当するリールのリール再始動カウンタが3未満か否かを判定する(Sd11)。
Sd11のステップにおいて、リール再始動カウンタが3未満である場合には、リール基準位置が検出されることなく回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたリールのリールモータについては、その時点での励磁パターンを一旦クリアしてリール始動時の励磁パターンを新たに設定することで、Sd4のステップと同様にリール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させて当該リールを再始動させる(Sd12)とともに、当該リールのリール再始動カウンタに1加算して、Sd5のステップに戻る。その後、再始動されたリールが正常に回転された場合には、Sd5においてリール基準位置が検出されることとなる。
また、Sd5のステップでは、複数のリールが回転中である場合には、各リールについてリール基準位置が検出されたか否かを判定し、Sd10のステップにおいてリール基準位置が検出されなかったリールについて、順次ステップ数が所定ステップ数以下か否かを判定して、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、他のリールについてリール基準位置が検出されることなく回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたか否かに関わらず、Sd12のステップにおいて当該リールから順次リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させて再始動の制御を行う。一方で、Sd12のステップにて再始動されたリールが正常に回転されなかった場合には、Sd5においてリール基準位置が検出されることがなく、当該リールを再始動させる制御(Sd12)及びリール再始動カウンタに1加算する制御(Sd13)を繰り返し行う。そして、Sd11のステップにおいてリール再始動カウンタが3以上となった場合、すなわち同一のリールについてリールを再始動させる制御が3回繰り返し実行されたものの当該リールが正常に回転されなかった場合には、全てのリールの回転を停止させて(Sd25)、リール回転エラーを示すコード設定し(Sd26)、ゲームを進行させないように不能化するエラー状態に制御し(Sd32)。その後、所定のクリア操作により当該エラー状態が解除されると、再びSd4のステップに戻り、リールの回転を再開させる。
Sd9のステップにおいて停止操作の受付が有効化されると、回転中のリールについて停止操作が検出されるか、リールの回転異常等が検出されるまで待機する(Sd14〜16、Sd19〜Sd20、Sd23、Sd24)。
Sd14のステップにおいて、回転中のリールの停止操作が検出されなかった場合には、回転中のリールについてリール基準位置が検出されたか否かを判定し(Sd15)、回転中のいずれかのリールにおけるリール基準位置が検出されなかった場合には、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数以下であるか否かを判定し(Sd23)、リール基準位置が検出されることなく前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、回転中の全てのリールの停止操作の受付を無効化したうえで(Sd24)、Sd12のステップに戻り、当該リールを再始動させる。
また、Sd15のステップでは、複数のリールが回転中である場合には、各リールについてリール基準位置が検出されたか否かを判定し、Sd23のステップにおいてリール基準位置が検出されなかったリールについて、順次ステップ数が所定ステップ数以下か否かを判定して、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、他のリールについてリール基準位置が検出されることなく前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたか否かに関わらず、Sd12のステップにおいて当該リールから順次リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させて再始動の制御を行う。
その後、回転中の全リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行している場合には、停止操作の受付を有効化された場合には、再び回転中のリールについて停止操作が検出されるか、リールの回転異常等が検出されるまで待機する(Sd14〜16、Sd19〜Sd20、Sd23、Sd24)。一方、リールを再始動させる制御が3回繰り返し実行されたものの当該リールが正常に回転されなかった場合には、全てのリールの回転を停止させて(Sd25)、リール回転エラーを示すコード設定し(Sd26)、エラー状態に制御し(Sd32)。その後、所定のクリア操作により当該エラー状態が解除されると、再びSd4のステップに戻り、リールの回転を再開させる。
Sd18のステップにおいては回転中投入エラー(リール回転中、すなわちメダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入を検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し、Sd19のステップにおいては回転中払出エラー(リール回転中、すなわちメダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出を検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し、Sd19、Sd20のステップにおいていずれのエラーの発生も判定されなければ、Sd14のステップに戻る。
Sd19のステップにおいて回転中投入エラーの発生が判定された場合、またはSd20のステップにおいて回転中払出エラーが判定された場合には、リールの回転を一時的に停止し(Sd21)、リール回転中投入・払出エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(Sd22)、エラー状態に制御し(Sd32)。その後、所定のクリア操作により当該エラー状態が解除されると、再びSd4のステップに戻り、リールの回転を再開させる。
Sd15のステップにおいて、いずれかのリールにおけるリール基準位置が検出された場合には、RAM41cを参照して上述の起動処理(メイン)により無効化フラグが設定されているか否かを判定し(Sd16)、無効化フラグが設定されている場合には、回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出されるか、リールの回転異常が検出されるまで待機し(Sd15〜Sd17、Sd23)、Sd17のステップにおいて回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出された場合には、回転中のリールに対応する停止操作を有効化し(Sd18)、上述の無効化フラグをクリアする。
一方、Sd15のステップにおいて回転中のいずれかのリールにおけるリール基準位置が検出されなかった場合には、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数以下であるか否かを判定し(Sd23)、リール基準位置が検出されることなく前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、回転中の全てのリールの停止操作の受付を無効化したうえで(Sd24)、Sd12のステップに戻り、当該リールを再始動させる。その後、回転中の全リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行して停止操作の受付を有効化された場合には、再び回転中のリールについて停止操作が検出されるか、リールの回転異常等が検出されるまで待機する(Sd14〜16、Sd19〜Sd20、Sd23、Sd24)。一方、リールを再始動させる制御が3回繰り返し実行されたものの当該リールが正常に回転されなかった場合には、全てのリールの回転を停止させて(Sd25)、リール回転エラーを示すコード設定し(Sd26)、エラー状態に制御し(Sd32)。その後、所定のクリア操作により当該エラー状態が解除されると、再びSd4のステップに戻り、リールの回転を再開させる。
また、Sd14のステップにおいて、いずれかのリールの停止操作が検出された場合には、停止操作に対応するリールのリールモータにおける、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止操作位置をRAM41cに設定して(Sd27)、当該リールの停止操作の受付を無効化し(Sd28)、停止操作に対応するリールの回転が停止するまで待機する(Sd29)。
そして、停止操作に対応するリールの回転が停止すると、全てのリールが停止したか否かを判定し(Sd30)、全てのリールが停止していなければ、テーブル設定処理を実行し、回転中のリール毎に停止制御テーブルを再度設定したうえで(Sd31)、Sd14のステップに戻り、全てのリールが停止していれば、リール制御処理を終了して、メイン処理の制御(図49のフローチャート)に復帰する。
このように、本実施形態のリール制御処理では、リールの回転を開始させた後、全てのリールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することでリールの停止操作の受付を有効化する。一方、停止操作の受付が有効化される前に、いずれかのリールについてリール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、当該リールについてリール始動時の励磁パターンによりリールモータの励磁状態を再度変化させることでリールを再始動させる再始動制御を行い、3回にわたり再始動制御を行っても、回転開始からのステップ数が所定ステップ数以内でリール基準位置が検出されない場合には、リールの回転を停止し、エラー状態に制御して遊技の進行を不能化する。
また、停止操作の受付が有効化された後、いずれかのリールについてリール基準位置が検出されることなく、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、全てのリールの停止操作の受付を無効化し、当該リールを再始動させる再始動制御を行い、その結果、当該リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することでリールの停止操作の受付を有効化する。一方で、3回にわたり再始動制御を行っても、回転開始からのステップ数が所定ステップ数以内でリール基準位置が検出されない場合には、リールの回転を停止し、エラー状態に制御して遊技の進行を不能化する。
また、停止操作の受付が有効化された状態で、電断して復帰した場合には、全リールにおけるリール基準位置が検出されるまで待機し、全リールにおけるリール基準位置が検出された場合には、停止操作の受付を有効化する。また、いずれかのリールについてリール基準位置が検出されることなく、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、全てのリールの停止操作の受付を無効化し、当該リールを再始動させる再始動制御を行い、その結果、当該リールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することでリールの停止操作の受付を有効化する。一方で、3回にわたり再始動制御を行っても、回転開始からのステップ数が所定ステップ数以内でリール基準位置が検出されない場合には、リールの回転を停止し、エラー状態に制御して遊技の進行を不能化する。
また、複数のリールが回転中である状態において、いずれかのリールについて回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、他のリールについてリール基準位置が検出されることなく前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたか否かに関わらず、当該リールから順次リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させてリールの回転を開始させるようになっている。
次に、メイン制御部41により実行される電断処理(メイン)の制御内容について図51に基づいて説明する。
メイン制御部41は、上述の初期設定処理が実行された後、メイン処理を実行し、当該メイン処理を実行している間に、タイマ割込処理(メイン)において電断を検出したことに応じて電断処理(メイン)を実行する。
電断処理(メイン)においては、まず、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Se1)。
次いで、破壊診断用データ(本実施形態では、5A(H))をセットして(Se2)、パラレル出力ポート513を初期化する(Se3)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してRAM41cにセットし(Se4)、RAM41cへのアクセスを禁止し(Se5)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電圧低下信号の出力状況を監視した状態で待機する(Se6)。この状態で、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)からプログラムをスタートさせる。一方、電圧低下信号が入力されたまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。
以上の処理によって、AC100Vの電力供給が停止される場合には、電断処理(メイン)が実行され、電断前のレジスタがスタック領域に退避されるとともに、RAM41cの内容も保持されるため、スロットマシン1への電力供給が再開された際に実行される起動処理(メイン)において、電断前の制御状態に復帰させることが可能となる。さらに電断前の制御状態において停止操作が有効であったか否も特定できるようになっている。
本実施形態では、図52(a)に示すように、停止状態にある各リールモータをリール始動時の励磁パターンにより励磁状態を変化させることで、各リールの回転が開始され、リールが正常に回転している場合には、少なくとも1周することでリール基準位置が検出されることとなる。そして、回転中の全てのリールについて、リール基準位置が検出され、かつ定速回転パターン移行することにより、回転中のリールの停止操作の有効化条件が成立する。この有効化条件の成立に伴って、回転中のリールの停止操作の受付が有効化され、この状態でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、停止操作が有効に受け付けられて該当するリールの停止制御が行われることとなる。一方、図52(b)に示すように、停止状態にある各リールモータ32L、32C、32の回転を開始させた後、いずれか少なくとも1つのリールについて、リール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数がリール1周分を超える所定ステップ数を超えた場合には、当該リールが回転異常の状態であると判断され、該当リールについては、再度、リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させてリールの回転が再始動させる再始動制御が行われる。そして、再度リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態の変化を開始させてからのステップ数が所定のステップ数以内にリール基準位置が検出され、全てのリールについて、リール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することにより、回転中のリールの停止操作の有効化条件が成立して、停止操作の受付が有効化されることとなる。
また、図53に示すように、停止操作の受付が有効化された状態において、リールが正常に回転しなくなり、回転中のリールについてリール基準位置が検出されることなく、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、当該リールが回転異常の状態であると判断され、全てのリールについて停止操作の受付が無効化されて、リール基準位置が検出されないリールについては、再度、リール始動時の励磁パターンからリールモータの励磁状態を変化させることで、当該リールの回転が再始動される。そして、再度リール始動時の励磁パターンによりリールモータの励磁状態の変化を開始させてから所定ステップ数以内にリール基準位置が検出され、全てのリールについて、リール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することにより、回転中のリールの停止操作の有効化条件が成立して、回転中のリールの受付が有効化されることとなる。
また、図54に示すように、停止操作の受付が有効化された状態において、リールが正常に回転しなくなり、当該リールにおけるリール基準位置が検出されることなく、当該リールのリールモータの励磁状態を変化させるステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、当該リールが回転異常の状態であると判断され、全てのリールについて停止操作の受付が無効化され、リール基準位置が検出されないリールについては、再度、リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させることで、当該リールの回転が再始動されることとなる。そして、当該リールについて連続して最大3回、再始動させたにもかかわらず、所定ステップ数以内にリール基準位置が検出されなかった場合には、回転中の全てのリールが停止されるとともにエラー制御を開始して、ゲームの進行を不能化させる。
また、図55(a)に示すように、停止操作の受付が有効な状態で生じた電断から復帰した際には、電断時の励磁パターンであり、かつ電断時の励磁状態から復帰することとなるが、電断復帰時から停止操作の受付が無効となる。その後、リールが正常に回転されて、回転中の全てのリールについて前回リール基準位置が検出されてからの所定ステップ数以内にリール基準位置が検出されることにより、回転中のリールの停止操作の有効化条件が成立する。この有効化条件の成立に伴って、回転中のリールの停止操作の受付が有効化され、この状態でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、停止操作が有効に受け付けられて該当するリールの停止制御が行われることとなる。一方、図55(b)に示すように、リールモータのトルクが足りず、リールが正常に回転しない場合等、いずれかのリールについてリール基準位置が検出されることなく、前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、当該リールが回転異常の状態であると判断され、該当リールについては、再度、リール始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させられることで、リールの回転が再始動される。そして、全てのリールについて、リール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することにより、回転中のリールの停止操作の有効化条件が成立して、回転中のリールの受付が有効化されることとなる。
また、複数のリールが回転中である状態において、いずれかのリールについて回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合には、他のリールについてリール基準位置が検出されることなく前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたか否かに関わらず、当該リールから順次リールが再始動されるようになっており、例えば、複数のリールについて、異なるタイミングでリールの回転異常が生じた場合でも、後に回転異常が判断されたリールの再始動を待たずに、先に回転異常が判断されたリールから順次再始動されることとなる。
本実施形態のメイン制御部41は、リールの回転が開始された後、回転中の全てのリールについてリール基準位置及び定速回転が検出されることで停止操作の有効化条件が成立したときに、ストップスイッチ8L、8C、8Rによる回転中のリールの停止操作を受け付ける停止操作が有効な状態となる一方で、リールの回転が開始された後、リール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が1周分を超える所定ステップ数を超えた場合には、リールの回転異常と判断されるようになっている。
このような構成において、リールの回転異常が1度でも生じた場合に、リールの回転異常と判断して、エラー状態として遊技の進行を不能化してしまうと、一時的にリールの回転が滞ったのみで、その後正常回転させることが可能となる状況でも、遊技の進行が不能化されてしまうこととなり、遊技を円滑に進行させることに支障をきたすという問題がある。
これに対して、本実施形態では、リールの回転が開始された後、回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行しており、停止操作の有効化条件が成立した状況において、リールの回転異常と判断されたときに、リール始動時の励磁パターンによりリールモータの励磁状態を再度変化させることでリールを再始動させる再始動制御を行うので、回転異常と判定される度に、遊技の進行が不能化されることがなく、遊技を円滑に進行させることができる。
また、回転異常と判断されてから、再始動制御を行った後に停止操作の有効化条件が成立するまでの期間においては停止操作の受付を無効化するので、リールの回転が正常でない状況でリールの停止制御が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、停止操作の有効化条件が成立した状態で電断が生じて電力供給が停止された後、電力供給が再開されて電断から復帰したときに、電断前の制御状態からリールモータの励磁状態を変化させる制御を再開することとなるが、その後、リール基準位置が検出されることで正常回転が特定された場合には、そのときから停止操作の受付を有効化するため、瞬停などが発生しても、回転中のリールについて正常回転が維持されていれば、電力供給が再開されて直ぐに遊技を進行させることが可能となる。
また、停止操作の有効化条件が成立した状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、リールを回転させるためのトルクが足りず、リールが回転されないために回転異常と判定されても、当該リールについて再始動制御が行われ、すぐに遊技の進行が不能化されることがないため、遊技を円滑に進行させることができる。
また、このような場合には、電力供給が再開されたときから、リールの回転異常と判定されて再始動制御が行われた後に、回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することで有効化条件が成立するまでの期間においては、停止操作の受付を無効化するので、電力供給が再開した後、リールが正常回転であるかが不明な状況においてリールの停止制御が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、リール基準位置が検出され、かつリールの回転が定速回転に移行することで、停止操作の有効化条件が成立したと判断するようになっており、リールが定速回転に到達していないにも関わらず、停止操作により回転中のリールの停止制御が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させる再始動制御の後、リール基準位置が検出されず、停止操作の有効化条件が成立しない場合に、再始動制御を繰り返し実施し、再始動制御を所定回数(本実施形態では3回)行っても停止操作の有効化条件が成立しない場合に、エラー状態に制御して遊技を不能化するようになっており、再始動制御によってもリールが正常回転とならない場合、すなわち再始動制御では、問題を解決できない状況であれば、遊技を不能化させることができる。
また、本実施形態では、停止操作の有効化条件が成立した状態で複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合に、回転異常が判定されたリールから順次再始動制御を行うようになっており、複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合でも、各リールを極力早い段階で正常回転とすることができる。
尚、本実施形態では、メイン制御部41が、停止操作の有効化条件が成立した状態で複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合に、回転異常が判定されたリールから順次再始動制御を行う構成であるが、例えば、いずれかのリールの回転異常が判定された場合に、残りのリールの回転異常が判定され得る期間(所定ステップ数分の期間)が経過するまで、再始動制御を遅延させる構成、すなわち停止操作の有効化条件が成立した状態で複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合に、最も早く回転異常が判定されたリールの再始動制御を、最も遅く回転異常が判定されたリールの再始動制御まで遅延させる構成としても良く、このような構成とすることで、複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合にも、回転異常が判定された複数のリールを同じタイミングで再始動させることができるので、再始動時の見栄えが良くなる。
また、本実施形態では、リール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数がリール1周を超える所定ステップ数(400ステップ)を超えた場合に、リールの回転異常を特定する構成であるが、当該所定ステップ数は、リールが1周するために要するステップ数よりも大きな値、すなわち、リールが正常回転している場合にリール基準位置が検出されるまでに要するステップ数よりも大きな値であれば良い。
また、本実施形態では、リール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合に、当該リールを再始動させる制御を所定回数(本実施形態では3回)行っても停止操作の有効化条件が成立しない場合に、リール回転異常と判定して遊技を不能化する構成であるが、停止操作の有効化条件が成立しない場合に、リールを再始動させる制御を少なくとも1回以上行う構成であれば、頻繁に遊技が不能化されることを防止することができる。
また、本実施形態では、回転開始後、リール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することで停止操作の受付が有効化される構成であるが、少なくともリール基準位置が検出されることで停止操作の受付が有効化される構成であれば良い。
また、本実施形態では、リール回転開始時からのステップ数が、定速回転へ移行するのに必要なステップ数以上であるか否かにより定速回転に移行したか否かを判定する構成であるが、リール基準位置が検出され、次回リール基準位置が検出されるまでのステップ数または時間に基づいて一定速度を満たすか否かを判定することにより、定速回転に移行したか否かを判定する構成としても良い。
次に、メイン制御部41が遊技の進行制御等に用いる時間間隔を計測するためのタイマカウンタについて、図56〜図58に基づいて説明する。
メイン制御部41は、計時開始条件が成立したときに、RAM41cに割り当てられたタイマカウンタのタイマ値として計時時間に応じた初期値を設定するとともに、タイマ割込処理(メイン)において定期的にタイマ値を減算し、タイマ値が0となることで計時時間が経過したことを特定するようになっている。
詳しくは、メイン制御部41は、メイン処理において計時開始条件が成立したときに、当該条件に応じたタイマカウンタが割り当てられた領域に計時時間に応じたタイマ値の初期値を設定する。設定されたタイマ値は、タイマ割込処理(メイン)の時間カウンタ更新処理において、約2.24ms毎に0となるまで1ずつ減算される。
そして、メイン処理では、図56に示すように、該当するタイマカウンタのアドレスを取得し(Sf1)、取得した値を読み出し(Sf2)、読み出した値が0でないか否かを判定し(Sf3)、読み出した値が0であると判定した場合に、計時時間が経過したことを特定する。
本実施形態において用いるタイマカウンタは、図57に示すように、初期値が1バイト以下の1バイトタイマA、1バイトタイマB、1バイトタイマC、初期値が1バイトを超え、2バイト以下の2バイトタイマA、2バイトタイマB、2バイトタイマC、2バイトタイマDを含む。
1バイトタイマは、1バイト以内のタイマ値にて計測可能な比較的短い期間を計測するためのタイマであり、例えば、外部出力信号の出力期間を計測する外部出力信号タイマ、LEDの出力更新期間を計測するLED更新タイマ、停止操作の検出後、再度の停止操作が有効化されるまでの期間を計測する停止無効タイマ、リール停止後、メダルの払出が開始するまでの期間を計測する払出待ちタイマ、投入メダルセンサ31のONが検出されてからの期間を計測する投入検出タイマ、投入口センサ26のONが検出されてからの期間を計測する投入口検出タイマ、払出センサ34cのONが検出されてからの期間を計測する払出検出タイマ、リール回転開始後、停止操作が有効となるまでの期間を計測する始動時タイマなどがある。このうち停止無効タイマ、払出待ちタイマ、始動時タイマは、これらのタイマによる計測期間が1遊技の終了するタイミングを跨ぐことはないが、外部出力信号タイマ、LED更新タイマ、投入検出タイマ、投入口検出タイマ、払出検出タイマは、これらのタイマによる計測時間が1遊技の終了するタイミングを跨ぐことがある。
2バイトタイマは、1バイト以内のタイマ値では計測できない比較的長い期間を計測するためのタイマであり、例えば、1遊技に必要な規定時間(約4.1秒)を計測する1遊技時間タイマ、外部出力信号のうちセキュリティ信号の最低出力期間を計測するセキュリティ信号タイマ、遊技終了からの期間を計測する待機時間タイマ、ホッパーモータ34bの駆動後、払出センサ34cが検出されない期間を計測するホッパーエンプティタイマなどがある。このうち待機時間タイマ、ホッパーエンプティタイマは、これらのタイマによる計測期間が1遊技の終了するタイミングを跨ぐことはないが、1遊技時間タイマ、セキュリティ信号タイマは、これらのタイマによる計測時間が1遊技の終了するタイミングを跨ぐことがある。
このようにタイマカウンタは、1遊技の終了するタイミング、すなわち遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミング(1遊技の終了時または特定の遊技状態の終了時においてRAM41cの一部が初期化されるタイミング)を跨ぐ計測期間を計測するタイマカウンタと、遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのないタイマカウンタと、を含むが、いずれのタイマカウンタも遊技の進行に応じたタイミングでは初期化されることのない特別ワークに割り当てられている。
これらタイマカウンタのうち1バイトタイマA〜Cは、RAM41cの連続する3バイトの領域(804CH〜804EH)に1バイトずつ割り当てられており、2バイトタイマA〜Dは、RAM41cの連続する8バイトの領域(804FH〜8055h)に2バイトずつ割り当てられている。さらに、1バイトタイマA〜C、2バイトタイマA〜DもRAM41cの連続する領域に割り当てられている。以下では、1バイトタイマA〜Cが割り当てられた領域を1バイトタイマ群と呼び、2バイトタイマA〜Dが割り当てられた領域を2バイトタイマ群と呼ぶ。すなわち1バイトタイマ群及び2バイトタイマ群はいずれも、所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定されている。尚、所定の規則で連続するアドレスが割り当てられる領域とは、例えば、開始アドレス及び開始アドレスからN(Nは自然数)ずつ加算されるアドレスが割り当てられる領域である。
図58は、時間カウンタ更新処理の制御内容を示すフローチャートである。
時間カウンタ更新処理では、まず、1バイト用処理回数として、更新すべき1バイトのタイマカウンタの数(本実施形態では3)をセットし(Sg1)、1バイトタイマ群の先頭アドレス(804CH)にポインタをセットする(Sg2)。
次いで、指定アドレス(ポインタが示すアドレス)に格納された1バイトの値が0でなければ指定アドレスの1バイトの値を1減算し(Sg3)、Sg1のステップで設定した処理回数を1減算し(Sg4)、減算後の処理回数が0か否かを判定する(Sg5)。
Sg5のステップで減算後の処理回数が0でない場合、すなわち全ての1バイトタイマの更新が終了していない場合には、ポインタを1加算し(Sg6)、Sg3のステップに戻る。これにより、未処理の1バイトタイマのアドレスにポインタが移動し、指定アドレスの1バイトの値が0でなければ減算される。
Sg5のステップで減算後の処理回数が0の場合、すなわち全ての1バイトタイマの更新が終了した場合には、2バイト用処理回数として、更新すべき2バイトのタイマカウンタの数(本実施形態では4)をセットし(Sg7)、ポインタを1加算する(Sg8)。これにより、2バイトカウンタ群の先頭アドレス(804FH)にポインタが移動する。
次いで、指定アドレス(ポインタが示すアドレス)及び次のアドレスからなる領域に格納された2バイトの値が0でなければ指定アドレス及び次のアドレスの2バイトの値を1減算し(Sg9)、Sg7のステップで設定した処理回数を1減算し(Sg10)、減算後の処理回数が0か否かを判定する(Sg11)。
Sg11のステップで減算後の処理回数が0でない場合、すなわち全ての2バイトタイマの更新が終了していない場合には、ポインタを2加算し(Sg12)、Sg9のステップに戻る。これにより、未処理の2バイトタイマのアドレスにポインタが移動し、指定アドレス及び次のアドレスの2バイトの値が0でなければ減算される。
Sg11のステップで減算後の処理回数が0の場合、すなわち全ての2バイトタイマの更新が終了した場合には、処理を終了する。
このように本実施形態では、RAM41cに割り当てられたタイマカウンタの値を定期的に更新し、特定の値(0)となることで時間の経過を特定するようになっている。従来は、複数種類の時間間隔を計測する場合に、計時を要する複数種類の処理内で、タイマ値の設定及び更新を行っており、複数種類のタイマ値を更新するためのプログラムをそれぞれの処理内に設ける必要があるため、プログラム容量が増大する要因となっていた。また、複数種類のタイマカウンタは、それぞれが用いられる処理毎のデータ群として割り当てられているため、一の処理においてまとめて更新するためには、それぞれの関連性のないアドレスの値を読み出す必要があった。
これに対して本実施形態では、複数種類のタイマカウンタ値が格納される領域がRAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定されるとともに、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、現在の指定アドレスに対して定数を加算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新するので、複数種類のアドレスをそれぞれ指定して当該アドレスの値を更新する処理を個々の処理で行う場合よりもプログラム容量を削減することができる。
尚、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、所定の演算を行うことで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する構成であれば良く、例えば、現在の指定アドレスに対して定数を加算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する構成でも良いし、基準アドレスに対して処理数に応じた値(例えば、1バイトカウンタであれば、処理数1の場合に+1、処理数2の場合に+2、処理数3の場合に+3…)を加算または減算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する構成でも良い。
また、本実施形態では、1バイトタイマA〜C、2バイトタイマA〜Dの7種類のタイマカウンタの値を備える構成であるが、少なくとも2種類以上のタイマカウンタの値をRAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定し、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、所定の演算を行うことで複数種類のタイマ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより2種類以上のタイマ値を更新する構成であれば、上記のようにプログラム容量を削減することができる。
また、1バイトタイマまたは2バイトタイマの一方のみ、タイマカウンタの値をRAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定し、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、所定の演算を行うことで複数種類のタイマ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する構成でも良い。
また、メイン制御部41が備える一部のタイマカウンタのみ、タイマ値をRAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定し、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、所定の演算を行うことで複数種類のタイマ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する構成でも良い。
また、本実施形態では、計測する期間の種類毎に別個のタイマカウンタを備える構成であるが、例えば、計測する期間が重複しない複数種類の期間について一のタイマカウンタを共用する構成としても良い。
また、本実施形態では、メイン制御部41が実行する処理として、遊技の進行状況に関わらず予め定められた処理を定期的に行うタイマ割込処理(メイン)と、遊技の進行状況に応じて段階的に異なる処理を行うメイン処理と、を含み、メイン制御部41は、メイン処理において計時条件が成立した場合にタイマカウンタに初期値を設定し、タイマ割込処理(メイン)において複数種類のタイマ値を更新するようになっており、メイン処理を構成する各処理内に複数種類のタイマ値を更新する処理を設ける必要がないため、複数種類のタイマ値の更新に係るプログラム容量を削減することができる。
尚、本実施形態では、メイン処理に定期的に割り込んでタイマ割込処理(メイン)を実行する構成であるが、定期的に行うタイマ割込処理内で、遊技の進行状況に関わらず予め定められた処理を行う定期処理と、遊技の進行状況に応じて段階的に異なる処理を行うメイン処理と、の双方を行う構成としても良く、このような構成においても、メイン制御部41は、メイン処理において計時条件が成立した場合にタイマカウンタに初期値を設定し、定期処理において複数種類のタイマ値を更新する構成とすることで、メイン処理を構成する各処理内に複数種類のタイマ値を更新する処理を設ける必要がないため、複数種類のタイマ値の更新に係るプログラム容量を削減することができる。
また、本実施形態では、時間カウンタ更新処理において、指定アドレスの値が0でないことを条件に当該アドレスの値を更新するようになっており、タイマ値が異常な値に更新されてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、時間カウンタ更新処理において、更新するタイマカウンタの数と同数の処理数を設定し、設定した処理数分、タイマ値を更新する処理を繰り返し実行する構成であるため、更新するタイマカウンタの数の管理が容易になるとともに、例えば、更新間隔が異なる複数種類のタイマカウンタを備える場合などに、設定する処理数に応じて更新するタイマ値の種類を任意に設定することができる。
尚、処理数、すなわち更新するタイマカウンタの数は、プログラムに設定されていても良いし、テーブルに設定された値を読み出して設定するようにしても良い。
また、最初に処理数を設定することなく、最後に更新するタイマカウンタを予め設定するとともに、当該タイマカウンタのアドレスに到達するまでタイマ値を更新する処理を繰り返し実行する構成としたり、最後に更新するタイマカウンタの次のアドレスに特定のエンド値(例えば、FFh)を格納し、指定アドレスから読み出された値が特定のエンド値となるまでタイマ値を更新する処理を繰り返し実行する構成としても良い。
また、本実施形態では、1バイトのタイマカウンタと、2バイトのタイマカウンタと、を備え、1バイトのタイマ値を更新する処理と、2バイトのタイマ値を更新する処理と、を別個に備えるため、1バイトのタイマ値を更新する処理と、2バイトのタイマ値を更新する処理と、を共通化する場合よりもプログラムの容量やRAM41cにおいてタイマ値が占有する容量を削減することができる。
尚、本実施形態では、2バイトのタイマカウンタを備えることで1バイトを超える初期値に対応する相対的に長い時間を計測する構成であるが、例えば、更新間隔が異なるタイマカウンタ、例えば、タイマ割込処理(メイン)4回に1回更新する第1のタイマカウンタと、14回に1回更新する第2のタイマカウンタと、を備えることにより、2バイトのカウンタを設けることなく、相対的に長い時間間隔を計測する構成としても良く、このようにすることで、1バイトのタイマ値を更新する処理と、2バイトのタイマ値を更新する処理と、それぞれ設ける必要がなくなるため、タイマ値の更新に係るプログラム容量を削減できる。
また、本実施形態では、複数種類のタイマカウンタがRAM41cにおいて遊技の進行に応じて初期化されることのない特別ワークに割り当てられており、遊技の進行に応じて初期化されることがないため、遊技の進行状況に関わらず、遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐ期間の時間を計測することができる。
特に、本実施形態では、計測期間が1遊技の終了するタイミング、すなわち遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのあるタイマカウンタだけでなく、計測期間が遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのないタイマカウンタについても他のタイマカウンタとともに特別ワークに割り当てられた領域に格納されているため、タイマカウンタの管理が容易になるとともに、計測期間が遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのないタイマカウンタを、計測期間が遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのあるタイマカウンタに変更する等、後の設計変更等によりタイマカウンタの用途を容易に変更することができる。また、上記のように計測する期間が重複しない複数種類の期間について一のタイマカウンタを共用する構成であれば、遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのある計測期間と、遊技の進行に応じてRAM41cの一部が初期化されるタイミングを跨ぐことのない計測期間と、を一のタイマカウンタにて計測することが可能となる。
本実施形態では、スロットマシン1に供給される電源電圧が電断検出回路98により監視され、電源電圧の低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号がサブCPU91aに対して出力されるようになっており、サブCPU91aに対して電圧低下信号が出力されたときには、その時点におけるゲームの進行状況を示す各種データをRAM91cに設定する。これにより、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始された際に、その前に電断が生じたときの状態に復帰可能であり、電断時のゲームの進行状況を把握することができるようになっている。
そして、サブ制御部91は、スロットマシン1への供給される電力が停止された場合に、スロットマシン1への電力供給が再開された際に、最初に初期制御を実行して起動時の処理を行う。初期制御では、サブ制御部91の起動処理を実行した後、メイン制御部41から受信したコマンドの種類、すなわちメイン制御部41の制御状態に応じて異なるタイミングで、上述の第1役物及び第2役物の初期動作処理を実行する。初期動作処理では、第1役物及び第2役物が正常に作動するか否かを判定し、その後、第1役物及び第2役物400を用いた演出を行う際に、初期動作処理における判定結果に応じた制御を実行する。
以下に、サブ制御部91が実行する初期制御、第1役物302及び第2役物400の初期動作処理について、図59〜図57に基づいて説明する。
図59に示すように、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が再開され、リセット回路95からリセット信号が入力されると、起動処理を開始し(Sh1)、サブCPU91aの内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等の初期化、RAM91cへのアクセスの設定、RAM91cが正常か否かの判定等を行って、電断前の制御状態を復帰させる。スロットマシン1への電力供給が再開され、リセット回路95からリセット信号が出力されるタイミングは、メイン制御部41にリセット信号が入力されるタイミングよりも早いタイミングであり、かつメイン制御部41にリセット信号が入力されるまでに、サブ制御部91が起動処理を完了するのに十分な期間が経過したタイミングである。尚、当該起動処理では、後述する役物正常フラグ1、2及び役物異常フラグ1、2がクリアされて、第1役物302及び第2役物400の演出での作動は、不許可に設定される。また、RAM91cが正常でないと判定される場合には、電断前の制御状態を復帰させることなく、サブエラー状態に移行しサブ制御部91のエラーを報知する。
Sh1のステップにおいて起動処理が正常に終了して電断前の制御状態に復帰された後は、メイン制御部41からエラーコマンド(RAM異常)を受信したか(Sh2)、設定コマンド(開始)を受信したか(Sh3)、復帰コマンドを受信したか(Sh4)を判定しつつ、エラーコマンド(RAM異常)、設定コマンド(開始)、復帰コマンドのうちのいずれかが受信されるまで待機する(Sh2〜Sh4)。
Sh4のステップにおいて、復帰コマンドを受信した場合は、RAM91cに設定されているゲームの進行状況を示す各種データに基づいて、電断前はゲーム中であったか否かを判定する(Sh5)。詳しくは、電断前の状態が、ゲームの開始操作がされた後、全てのリールが停止するまでの状態であったか否かを判定し、ゲームの開始操作がされた後、全てのリールが停止するまでの状態であった場合に、電断前はゲーム中であったと判定する。そして、電断前はゲーム中であったと判定した場合は、電断前の制御状態に応じた演出の出力制御を開始して、電断前に実行していた演出を再開させる(Sh6)。
尚、本実施形態では、RAM91cに設定されているゲームの進行状況を示す各種データに基づいて、電断前はゲーム中であったか否かを特定する構成であるが、例えば、ゲーム中の状態で電断から復帰された旨を特定可能な復帰コマンドをメイン制御部41が送信するように構成し、当該復帰コマンドに基づいて電断前はゲーム中であったか否かをサブ制御部91が特定する構成としても良い。
Sh6のステップにおいて演出出力の制御を開始させた後は、ゲームが進行されて全てのリール2L、2C、2Rの停止操作が行われることで、メイン制御部41から入賞枚数コマンドを受信するまで待機して(Sh7)、入賞枚数コマンドを受信する毎に、当該入賞枚数コマンドに基づいて再遊技役が入賞したか否かを判定し(Sh8)、再遊技役が入賞せずにゲームが終了されるまで、Sh6のステップにおいて開始させた演出の出力制御を継続させつつ待機する(Sh7、Sh8)。
Sh5のステップにおいて電断前はゲーム中でなかったと判定した場合、Sh8のステップにおいて再遊技役が入賞することなくゲームが終了したと判定した場合は、後述する第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行させる(Sh9)。
また、Sh3のステップにおいて、設定コマンド(開始)を受信したと判定した場合は、液晶表示器51等の演出装置における演出出力を、設定変更中である旨を報知する設定変更報知に設定し(Sh14)、液晶表示器51に設定変更中である旨を示す画像を表示させるとともにスピーカ53、54から設定変更中である旨を示す音声を出力させて設定変更中である旨を報知させる。その後、設定コマンド(終了)を受信するまで待機し(Sh15)、設定コマンド(終了)を受信することで、設定変更報知を所定期間にわたって継続させた後に終了させる所定期間報知を設定したうえで(Sh16)、Sh9のステップに移動して、第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行する。尚、所定期間報知が設定されることで、一時的に所定期間報知と並行して初期動作処理が実行されることとなる。
また、Sh2のステップでRAM異常を示すエラーコマンドを受信した場合は、液晶表示器51等の演出装置における演出出力を、RAM41cの異常が生じている旨を報知するエラー報知(RAM異常)に設定し(Sh17)、液晶表示器51にRAM異常エラーを示すエラーコードを表示させるとともにスピーカ53、54からRAM異常エラーを示す音声を出力さてRAM異常エラーが生じている旨を報知させる。一度RAM異常エラーを示すエラー報知が設定した後は、スロットマシン1への電力供給が停止されるまでエラー報知を解除することはない。また、この期間においては、初期動作処理も行われることはない。
Sh9のステップにおいて第1役物302及び第2役物400の初期動作処理が終了した後は、演出の出力制御が開始済みであるか否かを判定し(Sh10)、演出の出力制御が開始済みでない場合は、演出の出力制御を開始させ(Sh11)、演出の出力制御が開始済みである場合は、演出の出力制御を継続させる。そして、初期動作処理の結果に応じて第1役物302及び第2役物400による演出を許可または不許可に設定した後(Sh12)、演出用スイッチ56の操作受付を有効化して(Sh13)、初期制御を終了させる。
そして、サブ制御部91は、初期制御を終了させた後、メイン制御部41から受信するコマンドに応じた演出の制御を行う。また、サブ制御部91は、演出用スイッチ56の操作受付が有効化された後、賭数または再遊技が設定されておらず、いずれのリール2L、2C、2Rも回転されていない状態において、演出用スイッチ56の操作により所定の演出を実行可能である旨を示す画像を液晶表示器51の表示領域51aの一部に表示して、演出用スイッチ56の操作を促す操作促進演出を実行する。当該操作促進演出が実行されているときに、遊技者等により演出用スイッチ56が操作されることで、所定の演出、例えば液晶表示器51にゲームの履歴を表示するとともに、当該履歴を特定可能な2次元コードを出力する演出、スロットマシン1における役を構成する図柄の組合せ及び配当を表示する演出、ゲームに関するキャラクタを表示する演出等を実行する。
尚、本実施形態のサブ制御部91が実行する初期制御では、演出用スイッチ56の操作受付が有効化された後において、操作促進演出を実行するようになっており、演出用スイッチ56の操作受付が有効化される前の状態、すなわちサブ制御部91が初期制御を実行している状態において、操作促進演出が実行されることがないようになっている。また、演出用スイッチ56の操作受付が有効化される前の状態において、演出用スイッチ56の操作受付が有効に受付されることがなく、演出用スイッチ56の操作により所定の演出が実行されることはない。
また、本実施形態のサブ制御部91が実行する初期制御では、Sh1のステップにおいて起動処理を実行した後、設定コマンド(開始)を受信した(Sh3)後に設定コマンド(終了)を受信すること(Sh15)、または起動処理を実行した後、復帰コマンドを受信すること(Sh4)を条件として、Sh9のステップで初期動作処理を実行するようになっているので、設定コマンド(開始)及び設定コマンド(終了)、または復帰コマンドを正常に受信できなかった場合には、初期制御が終了されることがなく、サブ制御部91による演出、例えば、第1役物302、第2役物400等を用いた演出、液晶表示器51を用いた演出が実行されない。
次いで、サブ制御部91が実行する第1役物302及び第2役物400の駆動制御及び初期動作処理について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて特定されるゲームの進行状況に応じて、第1役物302及び第2役物400を用いた演出を実行可能であり、当該演出において、第1役物302及び第2役物400を動作させる動作パターンとして、図60に示すように、演出パターンA〜Hが予め設定され、初期動作処理において第1役物302及び第2役物400を動作ささせるための動作パターンとして検査パターンが予め設定される。サブ制御部91より演出パターンA〜H、検査パターンが設定されることにより、当該パターンに基づいて第1役物302及び第2役物400が作動することとなる。
演出パターンAでは、第1役物302の可動部302Cを初期位置から最下位置に高速で進出させるように演出用モータ304L、304Rを駆動させた後、可動部302Cを最下位置から初期位置に所定の速度(定速)で後退させるように演出用モータ304L、304Rを駆動させることで、可動部302Cを高速で進出させて定速で後退させる一方、第2役物400の移動部410を第1位置から第2位置に低速で進出させるように演出用モータ404を駆動させた後、移動部410を第2位置から第1位置に所定の速度(定速)で後退させるように演出用モータ404を駆動させることで、移動部410を低速で進出させて定速で後退させる。演出パターンBでは、第1役物302の可動部302Cを演出パターンAと同様に、高速で進出させて定速で後退させる一方、第2役物400の移動部410を第1位置から第2位置に上述のバネ駆動制御により進出させるように演出用モータ404を駆動させた後、移動部410を第2位置から第1位置に演出パターンAと同様の定速で後退させるように演出用モータ404を駆動させることで、移動部410をバネ駆動制御により進出させて定速で後退させる。演出パターンCでは、第1役物302の可動部302Cを初期位置から最下位置に演出パターンAの高速に比べて低速で進出させるように演出用モータ304L、304Rを駆動させた後、可動部302Cを最下位置から初期位置に演出パターンAと同様の定速で後退させるように演出用モータ304L、304Rを駆動させることで、可動部302Cを低速で進出させて定速で後退させる一方、第2役物400の移動部410を、演出パターンAと同様に、移動部410を低速で進出させて定速で後退させる。演出パターンDでは、第1役物302の可動部302Cを演出パターンCと同様に低速で進出させて定速で後退させる一方、第2役物400の移動部410を演出パターンBと同様にバネ駆動制御により進出させて定速で後退させる。演出パターンEでは、第1役物302の可動部302Cを演出パターンAと同様に高速で進出させて定速で後退させる一方、第2役物400の移動部410を第1位置から移動させない。演出パターンFでは、第1役物302の可動部302Cを演出パターンCと同様に低速で進出させて定速で後退させる一方、第2役物400の移動部410を第1位置から移動させない。演出パターンGでは、第1役物302の可動部302Cを初期位置から移動させない一方、第2役物400の移動部410を演出パターンAと同様に低速で進出させて定速で後退させる。演出パターンHでは、第1役物302の可動部302Cを初期位置から移動させない一方、第2役物400の移動部410を演出パターンBと同様にバネ駆動制御により進出させて定速で後退させる。検査パターンでは、第1役物302の可動部302Cを演出パターンAと同様に高速で進出させて定速で後退させる一方、第2役物400の移動部410を第1位置から第2位置に演出パターンAの低速よりも高速で進出させるように演出用モータ404を駆動させた後、移動部410を第2位置から第1位置に演出パターンAと同様の定速で後退させるように演出用モータ404を駆動させることで、移動部410を検査用の高速で進出させて定速で後退させる。
このように、第1役物302の可動部302Cは、演出パターンA、B、Eが設定された場合には高速で進出され、演出パターンC、D、Fが設定された場合には高速に比べて速度が遅い低速で進出されることで、演出パターンA〜Fに応じて異なる速度で進出される一方で、検査パターンが設定された場合には、演出パターンA〜Fに応じて異なる速度のうちの高速で進出されるようになっている。また、演出パターンA〜Fが設定された場合も、検査パターンが設定された場合も、定速で後退されることで、演出パターン及び検査パターンによらず共通の速度で後退されるようになっている。
第2役物400の移動部410は、演出パターンA、C、Gが設定された場合には低速で進出される一方で、検査パターンが設定された場合には、低速よりも高速な検査用の速度で進出されるようになっている。また、演出パターンA〜D、G、Hが設定された場合も、検査パターンが設定された場合も、定速で後退されることで、演出パターン及び検査パターンによらず共通の速度で後退されるようになっている。
次に、サブ制御部91が初期制御において第1役物302及び第2役物400を動作させる初期動作処理の制御内容について説明する。
図61に示すように、初期動作処理では、まず、第1役物302の動作パターンを検査パターンに設定し(Si1)、その後所定時間が経過するまでの間に、位置センサ305a、305bの出力が所定順序で変化したか否か、すなわち第1役物302の可動部302Cが位置センサ305aにより検出された後、位置センサ305bにより検出され、さらにその後、位置センサ305aにより再度検出されたか否かを判定する(Si2、Si3)。Si1のステップにおいて第1役物302の動作パターンが検査パターンに設定されることにより、第1役物302の可動部302Cを初期位置から最下位置に高速で進出させ、定速で初期位置に後退させるように、演出用モータ304L、304Rに対してモータ駆動信号が出力されることとなる。
この状態で、Si2のステップにおいて、所定時間が経過するまでの間に、位置センサ305a、305bの出力が所定順序で変化したと判定した場合は、可動部302Cが正常に進出及び後退して第1役物302が正常に動作した旨を示す役物正常フラグ1をRAM91cに設定し(Si4)、Si3のステップにおいて、位置センサ305a、305bの出力が所定順序で変化する前に、所定時間が経過したと判定した場合は、可動部302Cが正常に進出及び後退せず、第1役物302が正常に動作しなかった旨を示す役物異常フラグ1をRAM91cに設定する(Si5)。尚、サブ制御部91は、役物正常フラグ1または役物異常フラグ1をRAM91cに新たに設定するときに、すでに役物正常フラグ1または役物異常フラグ1が設定されている場合には、すでに設定されていた役物正常フラグ1または役物異常フラグ1を解除したうえで、新たな役物正常フラグ1または役物異常フラグ1を設定するようになっており、役物正常フラグ1または役物異常フラグ1のいずれか一方のみがRAM91cに設定される。
その後、サブ制御部91は、RAM91cに設定されているカウンタであって、第2役物400を初期動作させた回数を計数するリトライ回数カウンタを0に設定し(Si6)、第2役物400の動作パターンを検査パターンに設定し(Si7)、その後所定時間が経過するまでの間に、役物センサ403a、403bの出力が所定順序で変化したか否か、すなわち第2役物400の移動部410が役物センサ403aにより検出された後、役物センサ403bにより検出され、さらにその後、役物センサ403aにより再度検出されたか否かを判定する(Si8、Si9)。Si7のステップにおいて第2役物400の動作パターンが検査パターンに設定されることにより、第2役物400の移動部410を第1位置から第2位置に検査用速度(高速)で進出させ、定速で第1位置に後退させるように、演出用モータ404に対してモータ駆動信号が出力されることとなる。
この状態で、Si8のステップにおいて、所定時間が経過するまでの間に、役物センサ403a、403bの出力が所定順序で変化したと判定した場合は、移動部410が正常に進出及び後退して、第2役物400が正常に動作した旨を示す役物正常フラグ2をRAM91cに設定する(Si12)。
一方で、Si9のステップにおいて、役物センサ403a、403bの出力が所定順序で変化する前に所定時間が経過したと判定した場合は、リトライ回数カウンタに1加算し(Si10)、リトライ回数カウンタが所定数(本実施形態では、3)未満か否かを判定する(Si11)。そして、リトライ回数カウンタが所定数未満であった場合には、Si7からSi10のステップを繰り返し実行して、第2役物400の動作パターンを検査パターンに設定した後に役物センサ403a、403bの出力が所定順序で変化する前に所定時間が経過することが、所定回数(本実施形態では、3回)に達した場合に、移動部410が正常に進出及び後退せず、第2役物400が正常に動作しなかった旨を示す役物異常フラグ2をRAM91cに設定する(Si13)。尚、役物正常フラグ2及び役物異常フラグ2は、役物正常フラグ1及び役物異常フラグ1と同様に、いずれか一方のみがRAM91cに設定されるようになっている。
役物正常フラグ2または役物異常フラグ2が設定されることで、サブ制御部91は、初期動作処理を終了させて、初期制御の制御に戻る。
このような制御によれば、図62に示すように、スロットマシン1への電力供給が開始されると、メイン制御部41は、初期設定処理を開始させ、RAM41cが正常な状態で電断前の状態に復帰したときに、サブ制御部91に対して復帰コマンドを送信して、メイン処理に移行して通常のゲームに関する制御を実行する。
これに対して、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されると、メイン制御部41が起動する前に初期制御を開始させて、初期制御を行っている旨を示す初期画面を液晶表示器51に表示させつつ起動処理を実行し、所定のコマンドを受信するまで待機する。そして、所定のコマンドとして復帰コマンドを受信することで、第1役物302の初期動作を開始させ、役物正常フラグ1または役物異常フラグ1が設定された後、第2役物400の初期動作を開始させ、役物正常フラグ2または役物異常フラグ2が設定されることで、これらのフラグの設定状況に応じてその後の演出での第1役物302及び第2役物400の作動の許可または不許可の設定を行う。
具体的には、役物正常フラグ1が設定されている場合には、第1役物302の可動部302Cの作動及び演出用LED303L、303C、303Rの点灯を許可に設定し、役物異常フラグ1が設定されている場合には、第1役物302の可動部302Cの作動を不許可に設定する一方で演出用LED303L、303C、303Rの点灯を許可に設定する。また、役物正常フラグ2が設定されている場合には、第2役物400の移動部410の作動及び演出用LED402の点灯を許可に設定し、役物異常フラグ2が設定されている場合には、第2役物400の移動部410の作動を不許可に設定する一方で演出用LED402の点灯を許可に設定する。
このように、本実施形態のサブ制御部91は、初期制御において、メイン制御部41がメイン処理に移行するときに送信される復帰コマンドを受信したときに、第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行する。また、サブ制御部91は、初期動作処理において設定された役物正常フラグ1または役物異常フラグ1及び役物正常フラグ2または役物異常フラグ2に基づいて第1役物302及び第2役物400の初期動作が正常に行われたか否かを判定し、その判定結果に応じて、その後の演出における第1役物302及び第2役物400の作動の許可または不許可をRAM91cに設定する。
図63に示すように、メイン制御部41は、規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7が操作されることで、リールの回転制御を開始し、また、内部当選コマンドをサブ制御部91に送信し、さらに当該ゲームにおいてフリーズ状態に制御する場合に、フリーズコマンドをサブ制御部91に対して送信する。その後、リールの停止操作が有効な状態で停止操作行われる毎に停止コマンドをサブ制御部91に対して送信し、全てのリール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、入賞枚数コマンドをサブ制御部91に対して送信し、所定時間にわたるフリーズ状態の制御を開始する。
これに対して、サブ制御部91は、受信したフリーズコマンドに基づいて演出パターンA〜Hかのいずれかの一のパターンを選択する。演出パターンとして、例えば、演出パターンAが選択された場合には、その後、受信した停止コマンドに基づいて第3停止操作が行われたと判定したときに、初期制御によりRAM91cに設定されている第2役物400の許可状況を参照して、第2役物400の作動が許可されている場合は、選択された演出パターン応じた動作パターンを設定し、第2役物400を作動させるとともに、液晶表示器51により第2役物400における演出用スイッチ401の操作を要求する操作要求演出を実行して、演出用スイッチ401が操作されるか所定時間が経過するまで待機する。
第2役物400では、演出パターンAの動作パターンが設定されることで、第2位置まで進出され、その後、操作要求演出に従って遊技者が演出用スイッチ401を操作するために十分な時間(例えば、5秒間)にわたり移動部410が第2位置で維持される。また、演出用スイッチ401の演出用LED402が点灯されることで、遊技者による演出用スイッチ401の操作が促される。そして、操作要求演出が終了された後に、移動部410が第1位置へ後退される。
また、サブ制御部91は、遊技者による演出用スイッチ401が操作されたこと、または所定時間が経過したことを条件として、初期制御によりRAM91cに設定されている第1役物302の許可状況を参照して、第1役物302の作動が許可されている場合には、選択された演出パターンAの動作パターンを設定し、第1役物302を作動させるとともに、遊技者に付与される特典の内容を液晶表示器51でも結果報知として報知する。
第1役物302では、演出パターンAの動作パターンが設定されることで、可動部302Cが最下位置、すなわちリール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)において入賞ラインLNと重なる位置まで進出された後、演出用LED303L、303C、303Rが所定の点灯態様(例えば、演出用LED303L、303Rを点灯させるとともに、演出用LED303Cを、図40(a)に示すように、「+100」を表示するように点灯させる態様)で点灯されることで、遊技者に付与される特典の内容を報知する。そして、可動部302Cは、当該特典の内容を遊技者が認識するために十分な時間にわたり最下位置で維持された後、メイン制御部41でのフリー状態の制御が終了するまでに、演出用LED303Cを消灯させつつ初期位置へ後退される。
一方で、図64に示すように、例えば、演出パターンとして演出パターンAが選択された場合に、その後、受信した停止コマンドに基づいて第3停止操作が行われたと判定したときに、初期制御によりRAM91cに設定されている第2役物400の許可状況を参照して、第2役物400の作動が許可されていない場合には、第2役物400の動作パターンを設定せずに、液晶表示器51により演出用スイッチ401の操作要求演出を実行して、演出用スイッチ401が操作されるか所定時間が経過するまで待機する。
第2役物400では、動作パターンが設定されないことで、移動部410が作動することはなく、第1位置で維持される一方で、演出用スイッチ401の演出用LED402が点灯されることで、遊技者による演出用スイッチ401の操作が促される。
その後、サブ制御部91は、遊技者による演出用スイッチ401が操作されたこと、または所定時間が経過したことを条件として、上述の図63に係る場合と同様に、第1役物302の作動が許可されている場合には、選択された演出パターンAの動作パターンを設定し、第1役物302を作動させ、液晶表示器51でも結果報知を実行する。
このように、サブ制御部91が実行する初期制御における初期動作処理にて役物正常フラグ1が設定され、第1役物302の作動が許可された場合は、その後、メイン制御部41によりフリーズ状態に制御されるときに、サブ制御部91は、第1役物302の可動部302Cを初期位置から最下位置までの範囲で作動させるとともに、演出用LED303L、303C、303Rを点灯させる。また、役物正常フラグ2が設定され、第2役物400の作動が許可された場合は、その後、メイン制御部41によりフリーズ状態に制御されるときに、サブ制御部91は、第2役物400の移動部410を第1位置から第2位置までの範囲で作動させるとともに、演出用LED402を点灯させる。
一方で、サブ制御部91が実行する初期制御における初期動作処理にて役物正常フラグ2が設定され、第2役物400の作動が許可されていない場合は、その後、メイン制御部41によりフリーズ状態に制御されるときに、サブ制御部91は、第2役物400の移動部410を作動させることなく、演出用LED402を点灯させる演出のみを実行する。また、特に図示しないが、初期動作処理にて役物正常フラグ1が設定され、第1役物302の作動が許可されていない場合は、その後、メイン制御部41によりフリーズ状態に制御されるときに、サブ制御部91は、第1役物302の可動部302Cを作動させることなく、演出用LED303L、303C、303Rを点灯させる演出のみを実行する。
また、本実施形態のメイン制御部41は、図65に示すように、設定キースイッチ37がon状態でスロットマシン1への電力供給が開始されると、初期設定処理において設定変更処理を開始させて設定変更状態に移行し、設定コマンド(開始)をサブ制御部91に対して送信する。その後、上述のようにリセット/設定スイッチ38の操作により設定値が選択され、スタートスイッチ7の操作により設定が確定され、設定キースイッチ37がoff状態にされることで、設定変更状態を終了させてメイン処理に移行し、遊技を進行可能な状態とする。
これに対して、サブ制御部91は、起動処理において第1役物302及び第2役物400の演出での作動を不許可に設定し、起動処理の後に、設定コマンド(開始)を受信することで、設定変更中である旨を示す報知画面を液晶表示器51に表示させて設定変更が行われている旨を報知する。その後、設定コマンド(終了)を受信することで、その後、所定期間にわたり設定変更報知を継続させるとともに、初期動作処理を開始して、第1役物302及び第2役物400の初期動作を実行して、初期動作処理の結果に応じてその後の演出での第1役物302及び第2役物400の作動の許可または不許可の設定を行う。
このように、サブ制御部91は、メイン制御部41が設定変更状態であるとき、すなわちメイン制御部41がゲームを進行させることが不能な特別な制御を実行している状態で起動したときは、第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行せず、第1役物302及び第2役物400の初期動作を制限して、設定変更状態が終了された後に、初期動作処理を実行し、第1役物302及び第2役物400の初期動作を行う。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41が設定変更状態を終了させた後、所定期間が経過するまで設定変更報知を継続するとともに、第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を開始することで、設定変更報知と第1役物302及び第2役物400の初期動作を並行して行う。
また、本実施形態のメイン制御部41は、図66に示すように、スロットマシン1への電力供給が開始され、初期設定処理においてRAMが破壊されていると判定した場合に、エラー処理を開始し、RAM異常によるエラー状態に制御するとともに、エラーコマンド(RAM異常)をサブ制御部91に対して送信する。RAM異常によるエラー状態は、設定変更処理に移行されない限り解除されることがないので、スロットマシン1への電力供給が継続される期間にわたり、ゲームの進行が不能化な状態が継続されることとなる。その後、設定キースイッチ37がon状態でスロットマシン1への電力供給が開始されて設定変更処理が実行されることで、エラーが解除される。
これに対して、サブ制御部91は、起動処理において第1役物302及び第2役物400の演出での作動を不許可に設定し、起動処理の後に、エラーコマンド(RAM異常)を受信することで、RAM異常が生じている旨を示す報知画面を液晶表示器51に表示させ、RAM異常を報知するエラー報知を開始し、スロットマシン1への電力供給が停止されるまで継続してRAM異常を報知する。その後、上述のようにメイン制御部41において設定変更処理が実行されて、設定コマンド(終了)を受信することで、第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を開始して、初期動作処理の結果に応じてその後の演出での第1役物302及び第2役物400の作動の許可または不許可の設定を行う。
尚、メイン制御部41においてRAM異常によるエラー処理が行われている状態で、スロットマシン1への電力供給が停止され、その後、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、設定キースイッチ37がon状態でない場合、すなわち設定変更状態に移行しない場合には、メイン制御部41により、再度、エラーコマンド(RAM異常)が送信されることとなり、サブ制御部91は、エラーコマンド(RAM異常)を受信することで、再度、RAM異常を報知するエラー報知を実行する。
このように、サブ制御部91は、メイン制御部41においてRAM異常が生じてエラー処理を実行しているとき、すなわちメイン制御部41がゲームを進行させることが不能な状態で起動したときは、第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行せることがなく、第1役物302及び第2役物400の初期動作を制限する。
このような可動手段に関する技術として、特開2013−048847号公報には、可動役物の初期動作を行う技術が開示されている。この特開2013−048847号公報に開示された技術では、遊技機の起動状況に関わらず一律に可動役物の初期動作を実行させる。そのため、ゲームを進行させることが不能な状態で遊技機が起動したときも可動手段の初期動作が実行されることとなる。従って、上記公報に開示された技術では、可動手段の初期動作を制限することができない。
また、本実施形態のメイン制御部41は、図67に示すように、メイン処理においてリール制御処理を実行しているとき、すなわちゲームの進行に伴うリール2L、2C、2Rの回転中に、スロットマシン1への電力供給が停止された場合は、その後、スロットマシン1への電力供給が開始されることで、電力供給が停止されたときのリール制御処理に復帰し、ゲームの進行に伴うリール制御処理を再開する。そして、回転中のリールの第3停止操作が行われることで、1ゲームを終了させ、入賞枚数コマンドをサブ制御部91に対して送信し、遊技開始待ち処理に移行させる。
これに対して、サブ制御部91は、起動処理において第1役物302及び第2役物400の演出での作動を不許可に設定し、起動処理の後に、復帰コマンドを受信することで、電断前の制御状態に復帰されたRAM91cに設定されている各種データに基づいて、電断前のメイン制御部41に制御状況が、ゲームの開始後、全てのリールが停止するまでの状態であったか、すなわちゲーム中であったかを判定し、電断前にゲーム中であった場合に、電断前に実行していた演出態様での演出出力制御を開始させる。その後、再遊技役以外の役が入賞したことまたはいずれの役も入賞しなかった旨を示す入賞枚数コマンドを受信することで、第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を開始して、初期動作処理の結果に応じてその後の演出での第1役物302及び第2役物400の作動の許可または不許可の設定を行う。
このように、サブ制御部91は、メイン制御部41において電断前にゲームが進行されていた場合、すなわち電断前の状態が、ゲームの開始後、全てのリールが停止するまでの状態であった場合には、電断から復帰した後、全てのリール2L、2C、2Rが停止されてゲームが終了されるまでの期間に初期動作処理を実行せることがなく、第1役物302及び第2役物400の初期動作を制限する。そして、全てのリール2L、2C、2Rが停止された後、すなわちゲームが終了された後に初期動作処理を実行させて、第1役物302及び第2役物400の初期動作を行う。また、前述のようにナビ演出は、ゲームの開始から第3停止操作までの期間にわたり実行されることとなるため、ナビ演出が実行されている状態で電断が発生した場合でも、その後、電断から復帰した後、ナビ演出が終了するまでの期間に初期動作処理を実行させることがなく、第1役物302及び第2役物400の初期動作を制限する。
本実施形態のサブ制御部91は、初期位置から最下位置の範囲で移動可能な可動部302Cを有する第1役物302、移動部410を有する第2役物400を備えており、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、可動部302Cや移動部410が正常に作動するか否かを判定するために初期動作させる初期動作処理を実行可能な構成である。
このような構成では、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側においてゲームの進行が可能な状態か否かに関わらず、一律に、サブ制御部91が第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行する構成とすると、例えば、メイン制御部41のRAM41cに異常が生じている場合など、ゲームの進行が不能な場合であれば、第1役物302及び第2役物400の初期動作を行う必要がないが、このような場合であってもサブ制御部91において第1役物302及び第2役物400の初期動作を行うための不要な制御が実行されることとなる。
これに対して、本実施形態では、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側においてゲームの進行が可能なメイン処理の制御が行われている状態(通常状態)の場合には、初期動作処理を実行し、メイン制御部41がゲームの進行が不能な特別な制御を実行している状態(特別状態、本実施形態では、設定変ゲームの進行が不能な設定変更状態、RAM異常の発生によりゲームの進行が不能なRAM異常エラー状態)の場合には、初期動作処理を実行しないようになっているので、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41が特別状態の場合に、不要な初期動作処理の制御を行わずに済む。
また、このような構成を第1役物302、第2役物400のように可動部が動作する演出装置を備えるとともに、電源投入時に初期動作を行うことが可能なパチンコ遊技機に適用しても良く、この場合でも電力供給が開始されたときに、メイン制御部41が特別状態の場合に、不要な初期動作処理の制御を行わずに済む。
尚、本実施形態では、メイン制御部41側においてゲームの進行が可能なメイン処理の制御が行われている状態(通常状態)とは、メイン処理の制御が行われている状態であり、場合には、ゲームの進行が不能な特別な制御を実行している状態(特別状態)とは、設定変更処理が実行されている状態、RAM異常によるエラー処理が実行されている状態であるが、特別状態は、ゲームの進行が不能な制御状態であれば、設定変更処理やRAM異常によるエラー処理以外の制御状態、例えば、メイン制御部41側において設定値を確認する状態であってゲームの進行が不能な設定確認状態や、リール2L、2C、2Rの回転に異常があってゲームの進行が不能なリール回転エラー状態、その他の異常であってゲームの進行が不能なエラー状態であっても良く、このような構成とすることで、本実施形態と同様に、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41がゲームの進行が不能な状態の場合に、不要な初期動作処理の制御を行わずに済む。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、メイン制御部41側がゲームの進行が不能な特別な制御を実行している状態(特別状態)として、設定変更状態、RAM異常の発生によりゲームの進行が不能なRAM異常エラー状態である場合には、第1役物302の可動部302Cの初期動作処理を実行しない構成であるが、サブ制御部91は、設定変更状態、AM異常エラー状態のうちのいずれかの状態、すなわち特別状態のうち一部の状態についてのみ初期動作を行わない構成でも良い。
また、本実施形態では、メイン制御部41側がゲームの進行が不能な特別な制御を実行している特別状態であるエラー状態のうちのRAM異常エラー状態である場合には第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行しない構成であるが、サブ制御部91は、RAM異常エラー状態以外のエラー状態、例えば、リール2L、2C、2Rの回転に異常があってゲームの進行が不能なリール回転エラー状態、その他の異常であってゲームの進行が不能なエラー状態についてのみ初期動作を行わない構成でも良いし、RAM異常エラー状態を含む全てのエラー状態について初期動作を行わない構成でも良い。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側においてゲームの進行が可能なメイン処理の制御が行われている状態(通常状態)の場合には、第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行し、メイン制御部41がゲームの進行が不能な特別な制御を実行している状態(特別状態)の場合には、初期動作処理を実行せず、その後、メイン制御部41側が特別状態から通常状態に移行したときに、初期動作処理を実行する構成であるが、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側が特別状態である場合には、その後スロットマシン1への電力供給が停止されるまでにメイン制御部41側が通常状態に移行しても初期動作処理を実行しない構成、すなわちサブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側が通常状態で復帰した場合にのみ初期動作処理を実行する構成であっても良い。
また、本実施形態のサブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41がゲームの進行が不能な特別な制御を実行している状態(特別状態、本実施形態では、設定変更状態)となった場合には、該特別状態の解除条件(本実施形態では、設定変更状態において設定キースイッチ37がoff状態にされること)が成立して、通常状態(本実施形態では、メイン処理)に移行したときに第1役物302及び第2役物400の初期動作を実行することで、通常状態に移行して、その後の演出において第1役物302が作動され得る状態となり、初期動作により第1役物302及び第2役物400が正常に作動するか否かの判定が必要となったときに、初期動作制御を実行させることができる。
また、本実施形態のサブ制御部91は、メイン制御部41が特別状態(本実施形態では、設定変更状態)の解除条件(本実施形態では、設定変更状態において設定キースイッチ37がoff状態にされること)が成立して通常状態(本実施形態では、メイン処理)に移行した後、メイン制御部41が特別状態に制御されていたことを、通常状態に移行したときから所定期間にわたり報知する所定期間報知を実行可能であり、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41が特別状態に制御された場合には、該特別状態の解除条件が成立して通常状態に移行したときに、所定期間報知と並行して第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行するようになっており、通常状態に移行後の所定期間報知と初期動作処理とが並列して実行されることで、所定期間報知及び初期動作処理に要する時間が短縮され、ゲームを速やかに開始可能となる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、メイン制御部41での制御状況を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信可能である一方、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて演出の制御を行うことが可能な構成であり、メイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が開始され、初期設定処理においてRAM41cが正常であることが判定されることで、通常状態であるメイン処理に移行したときに、正常にメイン処理に復帰した旨を示す復帰コマンドをサブ制御部91に対して送信し、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始された後、復帰コマンドを受信したときに第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行するようになっており、スロットマシン1への電力供給が開始されても復帰コマンドを受信しない場合、すなわちメイン制御部41側で通常状態に移行したことが確認できない場合にはサブ制御部91側において第1役物302及び第2役物400の初期動作を制限することができる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、メイン制御部41での制御状況を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信可能である一方、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて演出の制御を行うことが可能な構成であり、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がon状態でスロットマシン1への電力供給が開始され、特別状態である設定変更状態に制御するときに、設定変更状態の制御を開始する旨を示す設定コマンド(開始)をサブ制御部91に対して送信し、設定変更状態の制御が行われている状態で、設定キースイッチ37がoff状態とされることにより設定変更状態が終了されてメイン処理に移行したとき、すなわち特別状態の解除条件が成立して通常状態であるメイン処理に移行したときに、設定変更状態が終了された旨を示す設定コマンド(終了)をサブ制御部91に対して送信するようになっている一方で、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始され、設定コマンド(開始)を受信して特別状態に移行したことが特定された後、設定コマンド(終了)を受信したときに第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を実行するようになっており、スロットマシン1への電力供給が開始されても設定コマンド(終了)を受信しない場合、すなわちメイン制御部41側で通常状態に移行したことが確認できない場合にはサブ制御部91側において第1役物302及び第2役物400の初期動作を制限することができる。
また、本実施形態のサブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始された後、復帰コマンドを受信するか、設定コマンド(開始)、設定コマンド(終了)の順で両方のコマンドを受信する前にこれらのコマンド以外のコマンドを受信した場合、すなわちメイン制御部41が電源投入時に送信する所定のコマンドを正常に受信できなかった場合には、その後演出を実行させないようになっているので、スロットマシン1への電力供給が開始されてもメイン制御部41が電源投入時に送信する所定コマンドを受信しない場合、すなわちメイン制御部41側で通常状態に移行したことが確認できない場合にはサブ制御部91側において演出の実行を制限することができる。
また、本実施形態のサブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始された後復帰コマンドを受信する前に復帰コマンド以外のコマンドを受信した場合、すなわち復帰コマンドを正常に受信できなかった場合には、その後演出を実行させないようになっているので、スロットマシン1への電力供給が開始されても所定コマンドを受信しない場合、すなわちメイン制御部41側で通常状態に移行したことが確認できない場合にはサブ制御部91側において演出の実行を制限することができる。
また、本実施形態のサブ制御部91は、ゲームの進行が不能な特別状態である設定変更状態において、第1役物302の初期動作を実行しない構成であるとともに、設定変更状態において設定変更状態である旨を示す表示を液晶表示器51の表示領域51aに表示して、設定変更状態である旨を報知する設定変更報知を実行可能であり、第1役物302は、初期動作において液晶表示器51の表示領域51aと重なる位置に可動部302Cを動作するようになっており、特別状態において初期動作が行われないので、液晶表示器51の表示領域51aに表示された設定変更状態である旨を示す表示の視認が妨げられることがない。
また、本実施形態のサブ制御部91は、第1役物302の可動部302Cの位置を検出可能な位置センサ305a、305bを備えており、初期動作処理により第1役物302の可動部302Cが正常に動作するか否かを位置センサ305a、305bの出力が検出された順序に基づいて判定可能であり、可動部302Cが正常に動作しない旨が判定された場合に、その後第1役物302を用いた演出において可動部302Cの動作を不許可に設定して、その後第1役物302を用いた演出において可動部302Cの動作を制限するので、可動部302Cが正常に動作しない状態で可動部302Cが動作してしまうことを防止できる。第2役物400も同様である。
尚、本実施形態では、初期動作処理により可動部302Cが正常に動作しない旨が判定された場合に、その後第1役物302を用いた演出において可動部302Cの動作を不許可に設定して、可動部302Cの動作を制限する構成であるが、初期動作処理により可動部302Cが正常に動作しない旨が判定された場合に、可動部302Cの動作を制限する制御として、例えば、可動部302Cの動作を制限し、かつ正常に動作しない旨を報知する制御でも良いし、可動部302Cの動作のみ制限し、他の演出を実行可能とする制御でも良い。第2役物400も同様である。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、初期動作処理により可動部302Cまたは移動部410が正常に動作しない旨が判定された場合に、可動部302Cまたは移動部410の動作を制限するのみで他の演出を実行可能とする構成であるが、初期動作処理により可動部302Cまたは移動部410が正常に動作しない旨が判定された場合に、初期動作処理により可動部302Cまたは移動部410が正常に動作する旨が判定されるまで他の演出を含め実行不能とする構成としても良い。
また、本実施形態のサブ制御部91は、遊技者が操作可能な演出用スイッチ56を備え、当該演出用スイッチ56が操作されたときに所定の演出として、例えばゲームの履歴を液晶表示器51に表示させることが可能であり、スロットマシン1への電力供給が開始されてサブ制御部91において初期制御を終了させる際に、演出用スイッチ56の操作の受け付けを有効化する、すなわちサブ制御部91において初期制御を実行している期間において演出用スイッチ56の操作を受け付けないようになっているので、初期制御における初期動作処理によって第1役物302の可動部302Cが動作している状態において所定の演出が実行されて、ゲームの履歴等が液晶表示器51に表示されることを防止できる。これにより、演出用スイッチ56の操作により表示された内容の視認が、第1役物302の可動部302Cの初期動作によって妨げられてしまうことを防止できる。
また、本実施形態のサブ制御部91は、遊技者が操作可能な演出用スイッチ56を備え、当該演出用スイッチ56が操作されたときに所定の演出として、例えばゲームの履歴を液晶表示器51に表示させることが可能であり、演出用スイッチ56が操作されることで所定の演出が実行可能である旨を液晶表示器51に表示して演出用スイッチ56の操作を促す演出を実行可能であり、初期動作制御が行われている期間において演出用スイッチ56の操作を促す演出を実行しないようになっており、初期動作処理によって可動部302Cが動作している状態において所定の演出が実行されることを防止できる。これにより、演出用スイッチ56の操作により表示された内容の視認が、第1役物302の可動部302Cの初期動作によって妨げられてしまうことを防止できる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、初期設定処理を実行し、RAM41cのデータが正常か否かを判定して、RAM41cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、ゲームの進行を不能化させるようになっており、スロットマシン1への電力供給が開始されたときにRAM異常が発生したままゲームが進行してしまうことを防止できる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、RAM異常エラー状態においてスロットマシン1への電力供給が停止されても、電力供給が再開された後、初期設定処理においてRAM41cのデータが正常か否かを判定することで、再びRAM異常エラー状態に制御するようになっており、RAM異常エラー状態が解消されないままゲームが進行してしまうことを防止できる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、RAM異常エラー状態に一度制御した後は、スロットマシン1への電力供給が開始されて設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されることで、RAM異常エラー状態を解除するようになっているとともに、設定変更状態に移行するときに設定コマンド(開始)をサブ制御部91に対して送信した後、当該設定変更状態を終了させてゲームの進行が可能なメイン処理に移行するときに設定コマンド(終了)をサブ制御部91に対して送信するようになっており、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されて、設定コマンド(終了)を受信したときに、第1役物302の初期動作処理を実行するようになっているので、スロットマシン1への電力供給が開始されても設定コマンド(終了)を受信しない場合、すなわちメイン制御部41側でゲームの進行が可能なメイン処理に制御された状態(通常状態)に移行したことが確認できない場合にはサブ制御部91側において第1役物302及び第2役物400の初期動作が行われることを制限することができる。
本実施形態のメイン制御部41は、図67に示すように、メイン処理においてリール制御処理を実行しているとき、すなわちゲームの進行に伴うリール2L、2C、2Rの回転中に、スロットマシン1への電力供給が停止された場合は、その後、スロットマシン1への電力供給が開始されることで、電力供給が停止されたときのリール制御処理に復帰し、ゲームの進行に伴うリール制御処理を再開する。そして、回転中のリールの第3停止操作が行われることで、1ゲームを終了させ、入賞枚数コマンドをサブ制御部91に対して送信し、遊技開始待ち処理に移行させる。
これに対して、サブ制御部91は、起動処理において第1役物302及び第2役物400の演出での作動を不許可に設定し、起動処理の後に実行する初期制御において、復帰コマンドを受信することで、電断前の制御状態に復帰されたRAM91cに設定されている各種データに基づいて、電断前のメイン制御部41に制御状況がゲームの開始後、全てのリールが停止するまでの状態であったか、すなわちゲーム中であったかを判定し、電断前にゲーム中であった場合に、電断前に実行していた演出態様での演出の出力制御を開始させる。その後、再遊技役以外の役が入賞したことまたはいずれの役も入賞しなかった旨を示す入賞枚数コマンドを受信することで、第1役物302及び第2役物400の初期動作処理を開始して、初期動作処理の結果に応じてその後の演出での第1役物302及び第2役物400の作動の許可または不許可の設定を行う。
このように、サブ制御部91は、メイン制御部41において電断前にゲーム中であった場合、すなわち電断前にいずれかのリール2L、2C、2Rが回転中であった可能性がある場合には、その後、電断から復帰した後、全てのリール2L、2C、2Rが停止されてゲームが終了されるまでの期間に初期動作処理を実行せることがなく、第1役物302及び第2役物400の初期動作を制限する。そして、全てのリール2L、2C、2Rが停止された後、すなわちゲームが終了された後に初期動作処理を実行させて、第1役物302及び第2役物400の初期動作を行う。
本実施形態のメイン制御部41は、ゲームが開始されてリール2L、2C、2Rを回転させた後、遊技者による停止操作に応じてリール2L、2C、2Rを停止さることで、各リール2L、2C、2Rに跨る入賞ラインLN上に導出された図柄の組合せに基づいて、入賞が発生したか否かを判定する構成であり、サブ制御部91は、リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)において入賞ラインLNと重なる位置に移動可能な可動部302Cを有する第1役物302を備えている。
このような構成においては、図68に示すように、可動部302Cが入賞ラインLNと重なる位置に移動されたときやその移動途中で、入賞ラインLN上に図柄が導出される領域Aに、可動部302Cの少なくとも一部が侵入することによって、可動部302Cの少なくとも一部が入賞ラインLN上のリール2L、2C、2Rと重なるので、入賞ラインLNを通過するリールの視認性が妨げられてしまう。
また、このような構成においては、ゲームの開始に伴い、リール2L、2C、2Rが回転されて少なくとも1つのリールの停止操作が有効となっている期間において、可動部302Cが入賞ラインLN上に図柄が導出される領域A外にあるとき、例えば、液晶表示器51の表示領域51a上や無効ラインLM1上に図柄が導出される領域Bにあるときには、入賞ラインLNを通過するリール上に可動部302Cが重なることがないので、遊技者が入賞ラインLN上に特定の図柄を狙って導出させる目押しの妨げとなることがない一方で、可動部302Cが入賞ラインLN上に図柄が導出される領域Aにあるときには、入賞ラインLNを通過するリール上に可動部302Cが重なることで、目押しが妨げられてしまう。
また、全てのリール2L、2C、2Rの停止操作が無効な状態の期間においては、入賞ラインLNを通過するリール上に可動部302Cが重なる場合であっても目押しの妨げとなること無く、入賞ラインLNと重なる位置に可動部302Cを移動させる演出を実行することが可能である。
このため、本実施形態では、第1役物302は、リール2L、2C、2Rの手前側における入賞ラインLNと重なる位置まで可動部302Cを移動させることなく演出を実行する第1の演出と、リール2L、2C、2Rの手前側における入賞ラインLNと重なる位置まで可動部302Cを移動させることがある演出を実行する第2の演出とを実行可能であり、サブ制御部91は、メイン制御部41がゲーム中であり、少なくとも1つ以上のリールの停止操作が有効であるときに、第2の演出を行う制御を実行しないようになっており、第1役物302による演出の実行によりゲームが妨げられてしまうこと、特に可動部302Cが入賞ラインLNと重なることによって入賞ラインLNを通過するリールの視認性が妨げられてしまうことを防止できる。
尚、本実施形態では、サブ制御部91は、メイン制御部41がゲーム中であるときに、入賞ラインLNと重なる位置まで可動部302Cを移動させることがある第2の演出を行わせないように制限する構成であるが、サブ制御部91は、例えば、図68に示すように、無効ラインLM1上に図柄が導出される領域Bに可動部302Cが重なる演出をゲーム中に実行可能である一方で、少なくとも入賞ラインLNを通過するリール上に可動部302Cが重なる演出、すなわち、図68に示すように、入賞ラインLN上に図柄が導出される領域Aに可動部302Cが重なる演出が実行されることを制限する構成であっても良く、このような構成であっても、可動部302Cが入賞ラインLNと重なることによって入賞ラインLNを通過するリールの視認性が妨げられてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、サブ制御部が、メイン制御部41がゲーム中であるときに、リールの停止操作が有効となる前の期間においても、入賞ラインLNと重なる位置まで可動部302Cを移動させることがある第2の演出を行わせないように制限する構成であるが、少なくともリールの停止操作が有効な期間において、入賞ラインLNと重なる位置まで可動部302Cを移動させることがある第2の演出を行わせないように制限する構成であれば、可動部302Cが入賞ラインLNと重なることによって入賞ラインLNを通過するリールの視認性が妨げられることにより、目押しの妨げとなってしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、ゲームが開始されてリール2L、2C、2Rを回転させた後、遊技者による停止操作に応じてリール2L、2C、2Rを停止さることで、各リール2L、2C、2Rに跨る入賞ラインLN上に導出された図柄の組合せに基づいて、入賞が発生したか否かを判定する構成であり、サブ制御部91は、リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)において入賞ラインLNと重なる位置に移動可能な可動部302Cを有する第1役物302を備えており、このような構成では、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側においてゲームが進行されている状態か否かに関わらず、一律に、サブ制御部91が第1役物302の初期動作処理を実行する構成とすると、例えば、メイン制御部41の側においてゲームが進行されている途中に電断が発生した場合など、電断からの復帰時において初期動作がゲームの妨げとなる虞がある。
これに対して、本実施形態では、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、電断前の状態に復帰されたRAM91cに設定されている各種データに基づいて、電断前にゲーム中であったか否かを判定し、電断前にゲーム中でなかった場合、すなわちスロットマシン1への電力供給が開始されたときに、ゲーム中でないと判定される場合には、第1役物302の初期動作処理を実行し、RAM91cに設定されている各種データに基づいて、電断前にゲーム中であった場合、すなわちスロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側においてゲーム中と判定される場合には、第1役物302の初期動作処理を実行しないようになっているので、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41がリール2L、2C、2Rの制御を実行してゲームを進行させている場合に初期動作処理が行われて、入賞ラインLNを通過するリール上に可動部302Cが重なることで、第1役物302の初期動作ゲームの妨げとなってしまうことを防止できる。
特に本実施形態では、初期動作により第1役物302が入賞の発生が判定されることとなる入賞ラインLNと重なる位置に移動することとなるが、リールの回転中に初期動作が行われることによって入賞ラインLNと重なる位置に第1役物が移動するようなことがなく、初期動作によって入賞ラインLNを通過するリールの視認性が妨げられてしまうことを防止できる。
尚、本実施形態では、電断前にゲーム中であったか否かを判定し、電断前にゲーム中でなかった場合には、第1役物302の初期動作処理を実行し、電断前にゲーム中であった場合には、第1役物302の初期動作処理を実行しない構成であるが、少なくとも電断前の状態がリールの停止操作が有効な状態である場合に、第1役物302の初期動作処理を実行しない構成であれば、メイン制御部41がリール2L、2C、2Rの制御を実行してゲームを進行させている場合に初期動作処理が行われることで、第1役物302の初期動作ゲームの妨げとなってしまうことを防止できる。
また、本実施形態の第1役物302は、リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)において入賞ラインLNと重なる位置に移動可能な可動部302Cを有する構成であるが、役物の構成は、可動部302Cが動作することでリール2L、2C、2Rの手前側における入賞ラインLNと重なる位置を跨いで演出を実行可能な構成でも良いし、リール2L、2C、2Rの手前側に入賞ラインLNと重なる位置に、液晶表示器等の表示領域や、光の入射により画像を表示可能な導光板等が配置され、入賞ラインLNと重なる位置で画像や光による演出を実行可能な構成でも良い。このような構成であっても、本実施形態と同様に、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41がリール2L、2C、2Rの制御を実行してゲームを進行させている場合に初期動作処理が行われることで、第1役物302の初期動作ゲームの妨げとなってしまうことを防止できる。
本実施形態のサブ制御部91は、遊技者にとって有利な操作態様(停止順、停止タイミング等)等を識別可能に液晶表示器51に表示された画像によって報知するナビ演出として、図69に示すように、液晶表示器51の表示領域51aのうちリール2L、2C、2Rの上方の領域Cに、遊技者にとって有利な操作態様を示唆するナビ画像(例えば、第1停止が中リール、第2停止が左リール、第3停止が右リールであることを示唆する「213」及びベルが当選したことを示唆する「ベル」の画像)を表示することが可能な構成である。一方で、サブ制御部91は、液晶表示器51の表示領域51aの手前側を移動可能な可動部302Cを有する第1役物302を備える構成である。
このような構成においては、可動部302Cが入賞ラインLNと重なる位置に移動されたときやその移動途中で、ナビ演出において遊技者にとって有利な操作態様を示唆するナビ画像が表示される領域Cに、可動部302Cの少なくとも一部が侵入することによって、可動部302Cの少なくとも一部がナビ画像と重なるので、遊技者にとって有利な操作態様を示唆するナビ画像の視認性が妨げられてしまう。
また、このような構成においては、ゲームの開始に伴い、リール2L、2C、2Rが回転されて少なくとも1つのリールの停止操作が有効となっている期間において、遊技者にとって有利な操作態様として特定の図柄(例えば「赤7」)を入賞ラインLNに停止させることが示唆されるナビ画像が液晶表示器51に表示されている状態で、可動部302Cがナビ画像の表示される領域C外にあるときには、ナビ画像に可動部302Cが重なることがないので、ナビ画像により示唆される図柄を狙って導出させる目押しの妨げとなることがない一方で、可動部302Cが領域C上にあるときには、ナビ画像に可動部302Cが重なることで、目押しが妨げられてしまう。
これに対して、本実施形態では、第1役物302は、リール2L、2C、2Rの手前側における入賞ラインLNと重なる位置まで可動部302Cを移動させることなく演出を実行する第1の演出と、リール2L、2C、2Rの手前側における入賞ラインLNと重なる位置まで可動部302Cを移動させることがある演出を実行する第2の演出とを実行可能であり、サブ制御部91は、メイン制御部41がゲーム中であり、少なくとも1つ以上のリールの停止操作が有効であるとき、すなわちナビ演出が実行されている可能性があるときに、第2の演出を行う制御を実行しないようになっており、第1役物302による演出の実行によりナビ演出の視認性が妨げられてしまうこと、特に、液晶表示器51の表示領域51a上のナビ演出が行われる領域Cと可動部302Cが重なることによってナビ演出の視認性が妨げられてしまうことを防止できる。
尚、本実施形態では、サブ制御部91は、メイン制御部41がゲーム中であるときに、入賞ラインLNと重なる位置まで可動部302Cを移動させることがある第2の演出を行わせないように制限する構成であるが、図69に示すように、ナビ演出を表示させる領域Cのうち遊技者にとって有利な操作態様が表示される領域を領域C’として、サブ制御部91は、メイン制御部41がゲーム中であるときに、少なくとも遊技者にとって有利な操作態様が表示される領域C’に可動部302Cが重なる演出を行わせないように制限する構成であれば良く、領域C’以外の領域Cに可動部302Cが重なる演出をゲーム中に実行可能な構成としても良い。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、メイン制御部41がゲーム中であるときに、入賞ラインLNと重なる位置まで可動部302Cを移動させることがある第2の演出を行わせないように制限する構成であるが、少なくともナビ演出が表示されている期間において入賞ラインLNと重なる位置まで可動部302Cを移動させることがある第2の演出を行わせないように制限する構成であれば、液晶表示器51の表示領域51a上のナビ演出が行われる領域Cと可動部302Cが重なることによってナビ演出の視認性が妨げられてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、遊技者にとって有利な操作態様としてリールの停止操作順を示唆するナビ画像を、表示領域51aにおけるリール2L、2C、2Rの上方付近の部分に表示させる構成であるが、表示領域51aの他の部分に、例えば、特定の図柄を入賞ラインLNに導出させるために停止操作を行うタイミング等の遊技者にとって有利な操作態様を表示させる構成であっても良く、このような構成においては、遊技者にとって有利な操作態様が表示される領域に可動部302Cが重なる演出を行わせないように制限することで、ナビ演出の視認性が妨げられてしまうことを防止できる。
また、前述のようにサブ制御部91は、液晶表示器51の表示領域51aの手前側を移動可能な可動部302Cを有する第1役物302を備えており、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、可動部302Cが正常に作動するか否かを判定するために初期動作させる初期動作処理を実行可能な構成である。このような構成では、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、ナビ演出が実行されている状態か否かに関わらず、一律に、サブ制御部91が第1役物302の初期動作処理を実行する構成とすると、例えば、ナビ演出が実行てれている途中に電断が発生した場合などに、電断からの復帰時において初期動作がナビ演出の妨げとなる虞がある。
これに対して、本実施形態では、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、電断前の状態に復帰されたRAM91cに設定されている各種データに基づいて、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、電断前にメイン制御部41側においてゲーム中と判定される場合、すなわちメイン制御部41側においてナビ報知が実行されている可能性がある場合には、第1役物302の初期動作処理を実行せず、電断前にメイン制御部41側においてゲーム中でないと判定される場合、すなわちナビ演出の実行中である可能性がない場合には、第1役物302の初期動作処理を実行する構成である。このような構成では、メイン制御部41がナビ報知を伴うゲーム中である場合には、サブ制御部91は第1役物302の初期動作処理を実行しないので、ナビ演出において遊技者にとって有利な操作態様を示唆するナビ画像が表示される領域C上に可動部302Cが重なることがなく、ナビ演出の実行中に電断が発生した場合など、電断からの復帰時において初期動作がナビ演出により報知される操作態様の特定の妨げとなってしまうことを防止できる。
また、このような構成を第1役物302のように可動部が操作態様(例えば、右打ち、左打ち等)を報知する報知手段の手前側の領域で演出を実行可能な演出装置を備えるとともに、電源投入時に初期動作を行うことが可能なパチンコ遊技機に適用しても良く、この場合でもナビ演出の実行中に電断が発生した場合など、電断からの復帰時において初期動作がナビ演出により報知される操作態様の特定の妨げとなってしまうことを防止できる。
尚、本実施形態の第1役物302が、液晶表示器51の表示領域51aの手前側を移動可能な可動部302Cを有する構成であるが、液晶表示器51の表示領域51aの手前側に、液晶表示器等の表示領域や、光の入射により画像を表示可能な導光板等が配置され、液晶表示器51の表示領域51aの手前側で画像や光による演出を実行可能な構成でも良い。このような構成であっても、本実施形態と同様に、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、ナビ演出の実行中に電断が発生した場合など、電断からの復帰時において初期動作がナビ演出により報知される操作態様の特定の妨げとなってしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、ゲーム中にナビ演出が実行されるとともに、電断前にゲーム中と判定される場合には、第1役物302の初期動作処理を実行せず、電断前にゲーム中でないと判定される場合には、第1役物302の初期動作処理を実行する構成であるが、電断前にナビ演出の実行中か否かを判定し、電断前にナビ演出の実行中と判定される場合には、第1役物302の初期動作処理を実行せず、電断前にナビ演出の実行中でないと判定される場合には、第1役物302の初期動作処理を実行する構成としても良く、このような構成であっても、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、ナビ演出の実行中に電断が発生した場合など、電断からの復帰時において初期動作がナビ演出により報知される操作態様の特定の妨げとなってしまうことを防止できる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、全てのリール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、入賞の有無や入賞の種類を特定可能な入賞枚数コマンドをサブ制御部91に対して送信し、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、電断前の状態に復帰されたRAM91cに設定されている各種データに基づいて、メイン制御部41側がゲーム中と判定した場合には、その後、ゲームが終了したことを条件に第1役物302の初期動作を実行するので、第1役物302の初期動作がゲームの進行やナビ演出により報知される操作態様の特定の妨げとなってしまうことを防止しつつ、第1役物302が正常に動作するか否かを確認することができる。また、ゲームが終了しても、再遊技役が入賞した場合には、初期動作を行わず、その後、再遊技役が入賞せずにゲームが終了したときに、第1役物302の初期動作を実行するので、再遊技役が入賞してすぐにゲームが開始した場合でも、第1役物302の初期動作がゲームの進行やナビ演出により報知される操作態様の特定の妨げとなってしまうことを防止できる。
尚、サブ制御部91は、電断前にゲーム中であった場合に、電断から復帰した後、再遊技役以外の役が入賞した旨またはいずれの役も入賞しなかった旨を示す入賞枚数コマンドを受信するまでの期間において、第1役物302の可動部302Cを移動させる初期動作を実行することなく制限する構成であるが、電断前に規定の賭数が設定されている場合は、電断から復帰された後からスタートスイッチ7が操作されて、リール2L、2C、2Rの回転が開始されるまでの期間も、リールの回転が開始された後から、再遊技役以外の役が入賞したことまたはいずれの役も入賞しなかった旨を示す入賞枚数コマンドを受信するまでの期間と同様に、第1役物302の初期動作を実行せずに制限する構成としても良い。このような構成とすることで、電断前に賭数が設定されており、電断から復帰した後、直ぐにスタートスイッチ7が操作されてゲームが開始される場合であっても、第1役物302の初期動作が実行されることがないので、入賞ラインLNに可動部302Cが重なることがなく、の視認性が妨げられることを回避できる。
また、メイン制御部41は、電断前にゲーム中であった場合に、電断から復帰した後のゲーム終了時に第1役物302の初期動作の実行に十分な長さの所定期間にわたり遊技の進行を遅延させるフリーズ状態に制御する構成としても良い。このような構成とすることで、サブ制御部91は、電断から復帰してゲーム中となる場合に、当該ゲームの終了時、すなわちメイン制御部41によりフリーズ状態に制御されている所定期間において第1役物302の初期動作を実行することとなり、初期動作中にメイン制御部41側でゲームが開始されることを回避できる。
また、本実施形態のサブ制御部91は、電断中もRAM91cのデータを保持可能であり、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、電断前の状態に復帰されたRAM91cに設定されている各種データに基づいて、メイン制御部41側がゲーム中か否かを判定するようになっており、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側の制御状態を特定可能なコマンドを送信せずとも、電力供給前の制御状態に復帰するか否かを特定可能な復帰コマンドを送信するのみで、サブ制御部91側でメイン制御部41がゲーム中であるかを判定し、その判定結果に応じて初期動作を実行するか否かを判断することができる。
尚、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側の制御状態がゲーム中か否かを特定可能な復帰コマンドを送信し、サブ制御部91は、当該復帰コマンドに基づいてメイン制御部41がゲーム中であるかを判定し、その判定結果に応じて初期動作を実行するか否かを判断する構成としても良い。
本実施形態では、サブ制御部91は、初期位置から最下位置の範囲で移動可能な可動部302Cを有する第1役物302を備えており、可動部302Cを少なくとも異なる2種類の速度で移動させることが可能であるとともに、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、第1役物302の可動部302Cを所定動作パターンで初期動作させて、可動部302Cに不具合が生じているか否かを検出する初期動作処理を実行可能である。
このような構成では、初期動作処理において第1役物302の可動部302Cを、演出により動作させるときよりも遅い速度で動作させる構成とすると、遅い速度で動作させる場合には、速い速度で動作させる場合よりも駆動トルクが大きい分、速い速度で動作させた場合に生じる不具合を検出できない虞がある。第2役物400についても同様の虞がある。
これに対して、本実施形態では、サブ制御部91は、第1役物302の可動部302Cを作動させる作動パターンとして、初期位置から最下位置に可動部302Cを低速で進出させる作動パターン、または初期位置から最下位置に可動部302Cを低速よりも速い高速で進出させる作動パターンのいずれかを選択して、可動部302Cを作動させることが可能であり、スロットマシン1への電力供給が開始されたときの初期動作処理において、可動部302Cを高速で進出させる作動パターンを選択して、可動部302Cを高速で初期動作させる制御を行うようになっているので、初期動作処理において、可動部302Cを低速で進出させる作動パターンよりも速い高速で進出させる作動パターン、すなわち可動部302Cを低速で進出させる作動パターンよりも可動部302Cを駆動させる駆動トルクが小さい作動パターンにて、可動部302Cを初期位置から最下位置まで進出させて初期動作を行わせる制御を行うこととなるので、可動部302Cの不具合の検出精度を高めることができる。第2役物400についても同様である。
また、このような構成を第1役物302、第2役物400のように可動部が動作する演出装置を備えるとともに、電源投入時に初期動作を行うことが可能なパチンコ遊技機に適用しても良く、この場合でも初期動作処理において、可動部302Cを低速で進出させる作動パターンよりも速い高速で進出させる作動パターン、すなわち可動部302Cを低速で進出させる作動パターンよりも可動部302Cを駆動させる駆動トルクが小さい作動パターンにて、可動部302Cを初期位置から最下位置まで進出させて初期動作を行わせる制御を行うこととなるので、可動部302Cの不具合の検出精度を高めることができる。
また、本実施形態のサブ制御部91は、第1役物302の可動部302Cを初期位置から最下位置に進出させるときに、低速で進出させる作動パターンおよび低速よりも速い高速で進出させる作動パターンを含む複数の作動パターンのいずれかの作動パターンを選択して、可動部302Cを初期位置から最下位置に進出させる制御を行うことが可能であり、い、可動部302Cを最下位置から初期位置に後退させるときには、可動部302Cを低速で進出させた場合も、可動部302Cを高速で進出させた場合も、同様に定速で可動部302Cを後退させる1種類の作動パターンで駆動制御を行うので、可動部302Cを初期位置から最下位置に進出させるときには複数の作動パターンにより動作態様に変化を持たせつつ、最下位置から初期位置に後退させるときには共通の作動パターンを用いることにより制御を簡素化することができる。第2役物400についても同様である。
また、本実施形態のサブ制御部91は、第1役物302に設けられ初期位置から最下位置の範囲で移動可能な可動部302C、及び第2役物400に設けられ第1位置から第2位置の範囲で移動可能な移動部410をそれぞれ制御可能であり、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、可動部302C及び移動部410を所定の順番で初期動作させる初期動作処理を実行することで、可動部302Cを初期動作させて、可動部302Cが正常に作動したか否かを判定した後、続けて、移動部410を初期動作させて、移動部410が正常に作動したか否かを判定するようになっており、全ての可動部材(可動部302C及び移動部410)を初期動作させる制御が完了する前に先に初期動作された可動部材が正常に動作しない旨が判定された場合でも、全ての可動部材に初期動作を行わせる制御を実行するので、初期動作処理の途中で、いずれかの可動部材について正常に動作しない旨が判定された場合でも全ての可動部材に初期動作を行わせる制御が実行されるので、初期動作の制御が複雑とならない。
尚、本実施形態では、可動部302C及び移動部410を所定の順番で初期動作させる初期動作処理を実行する構成であるが、可動部302C及び移動部410を同時に初期動作させる初期動作処理を実行する構成としても良く、このような構成とすることで、初期動作に要する時間を短縮することができる。
また、本実施形態のサブ制御部91は、第1役物302の可動部302Cの位置を検出可能な位置センサ305a、305bを備えており、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに実行する初期制御において、第1役物302の初期動作処理を実行して、位置センサ305a、305bの出力が所定順序で変化する前に、所定時間が経過したと判定した場合は、可動部302Cが正常に進出及び後退せず、第1役物302が正常に動作しなかった旨を示す役物異常フラグ1をRAM91cに設定し、その後の演出における第1役物302の可動部302Cの作動を不許可に設定する一方で演出用LED303L、303C、303Rの点灯を許可に設定することで、第1役物302の可動部302Cの動作を制限する制御を行うようになっているので、第1役物302の可動部302Cが正常に動作しない状態で第1役物302の可動部302Cが動作してしまうことを防止できる。第2役物400についても同様である。
尚、本実施形態では、サブ制御部91は、初期動作処理にて役物異常フラグ1が設定されることで、その後の演出における第1役物302の可動部302Cの作動を不許可に設定する一方で演出用LED303L、303C、303Rの点灯を許可に設定することで、第1役物302の可動部302Cの動作を制限する構成であるが、例えば、第1役物302の可動部302Cの作動を制限し、かつ正常に動作しない旨を報知する制御でも良いし、可動部302Cの動作のみ制限し、他の演出である演出用LED303L、303C、303Rの実行可能とする制御でも良い。また、第1役物302のうち一部のみが正常に動作しない場合には、正常に動作しない部分のみ動作を制限し、他の部分については演出を実行可能とする制御でも良い。第2役物400についても同様である。
また、本実施形態のサブ制御部91は、初期動作処理において第1役物302の作動パターンが設定された後、位置センサ305a、305bの出力が所定順序で変化する前に、所定時間が経過したと判定される場合に、第1役物302が正常に動作しなかったと判定する構成であるが、例えば、第1役物302の可動部302Cが移動途中で一時的に引っ掛りが生じる等により、初期動作処理において第1役物302の作動パターンが設定された後、作動パターンに対応する所定タイミングにおいて位置センサ305a、305bの各出力が検出されなかったことや、例えば、演出用モータ内部でのステップ数と回転角度のずれが生じること等により所定ステップ数で可動部302Cが所定位置まで移動できなくなっていること等より、初期動作処理において第1役物302の作動パターンが設定された後、位置センサ305aの出力が検出された後、位置センサ305bの出力が検出されることなく、再び位置センサ305aの出力が検出されたことなどにより、第1役物302が正常に動作しなかったと判定する構成であっても良く、これらの状況のうちいずれかが検出されることで、第1役物302が正常に動作しなかったと判定する構成であっても良いし、これらの状況のうちいずれか複数の状況が検出されることで、第1役物302が正常に動作しなかったと判定する構成であっても良いし、これらの状況のうちいずれかが検出されることで、更に他の状況が検出されるか否かを判定し、当該状況が検出されることで、第1役物302が正常に動作しなかったと判定する構成であっても良い。第2役物400についても同様である。
また、本実施形態では、第1役物302において可動部302Cが初期位置にあることを検出可能な位置に配置される位置センサ305a、可動部302Cが最下位置にあることを検出可能な位置に配置される位置305bを設けて、2つの位置センサの出力に基づいて第1役物302が正常に作動するか否かを判定する構成であるが、第1役物302の可動部302Cが初期位置、最下位置以外の特定位置にあることを検出可能な第3の位置センサを設けて、3つの位置センサの出力に基づいて第1役物302が正常に作動するか否かを判定する構成としても良いし、例えば、初期位置を検出可能な位置センサ305aのみの出力に基づいて第1役物302が正常に作動するか否かを判定する構成であっても良い。第2役物400についても同様である。
本実施形態では、スロットマシン1は、初期位置から最下位置の範囲で移動可能な可動部302Cを有し、遊技者等が外部から接触不可能に設けられた第1役物302と、第1位置から第2位置の範囲で移動可能な移動部410を有し、当該移動部410に設けられた演出用スイッチ401を遊技者等が外部から接触可能に設けられた第2役物400と、を備えており、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、移動部410が正常に作動するか否かを判定するために当該可動部302C及び移動部410を初期動作させる制御を実行することが可能である。
このような構成では、第2役物400の移動部410は、初期動作時において、外部からの接触がなければ正常に動作する状況であっても、外部からの接触により正常に動作しなくなる可能性があり、このような場合に正常に動作可能であっても正常に動作しないと判定される虞がある。
これに対して、本実施形態では、サブ制御部91は、第1役物302の初期動作においては、第1役物302の可動部302Cの作動パターンを設定して、可動部302Cを作動させる制御を開始した後、初期動作が正常に完了せず、可動部302Cが正常でないと判定された場合に、該可動部302Cが正常に動作しない旨を示す役物異常フラグ1をRAM91cに設定する一方で、第2役物400の初期動作においては、第2役物400の移動部410の作動パターンを設定して、移動部410を作動させる制御を開始した後、初期動作が正常に完了せず、移動部410が正常でないと判定された場合に、再度、移動部410の作動パターンを設定して、移動部410を再作動させる制御を開始させる制御を行うことが可能であり、移動部410を再作動させる制御を規定回数(本実施形態では、3回)行っても、移動部410を作動させる制御を開始した後、初期動作が正常に完了せず、移動部410が正常でないと判定された場合に、該移動部410が正常に動作しない旨を示す役物異常フラグ2をRAM91cに設定するようになっているので、外部から接触不能な第1役物302については、初期動作が1回でも正常に完了しない場合に正常に動作しない旨が判定される一方で、外部から接触可能な第2役物400については、初期動作が正常に完了しない場合に再度初期動作を行い、再度初期動作を行う制御を規定回数行っても初期動作が正常に完了しない場合に正常に動作しない旨が判定されるので、例えば、移動部410が初期動作のときに外部から偶然接触されてしまい、その後、接触されない状況等、初期動作時に外部からの接触がなければ正常に動作する状況であって外部からの接触により正常に動作しない状況であるにも関わらず、正常に動作しない旨が判定されてしまうことを防止できる。
また、このような構成を第1役物302のように外部から接触不能な可動部が動作する演出装置と、第2役物400のように外部から接触可能な可動部が動作する演出装置と、を備えるとともに、電源投入時に初期動作を行うことが可能なパチンコ遊技機に適用しても良く、この場合でも移動部410が初期動作のときに外部から偶然接触されてしまい、その後、接触されない状況等、初期動作時に外部からの接触がなければ正常に動作する状況であって外部からの接触により正常に動作しない状況であるにも関わらず、正常に動作しない旨が判定されてしまうことを防止できる。
尚、本実施形態のサブ制御部91は、初期動作において、第1役物302については、可動部302Cを1回作動させて、初期動作が正常に完了せず、可動部302Cが正常でないと判定された場合に、該可動部302Cが正常に動作しない旨を示す役物異常フラグ1をRAM91cに設定する一方で、第2役物400については、移動部410を規定回数(本実施形態では、3回)まで作動させることが可能であり、当該規定回まで動作させても、初期動作が正常に完了せず、移動部410が正常でないと判定された場合に、該移動部410が正常に動作しない旨を示す役物異常フラグ2をRAM91cに設定する構成であるが、第1役物302についても、可動部302Cを第1規定回数(例えば、2回)まで作動させることが可能にして、当該第1規定回数まで動作させても、初期動作が正常に完了せず、可動部302Cが正常でないと判定された場合に、該可動部302Cが正常に動作しない旨を示す役物異常フラグ1をRAM91cに設定する構成としても良く、このような構成において、第2役物400については、可動部302Cを作動させる第1規定回数より多い第2規定数(例えば、3回)まで移動部410を作動させることを可能にして、当該第2規定回まで動作させても、初期動作が正常に完了せず、移動部410が正常でないと判定された場合に、該移動部410が正常に動作しない旨を示す役物異常フラグ2をRAM91cに設定するように構成することが好ましい。このような構成では、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、初期動作処理において、外部から接触不能な第1役物302の可動部302Cについては、再度初期動作を行う制御を第1規定回数まで行っても初期動作が正常に完了しない場合に正常に動作しない旨が判定される一方で、外部から接触可能な第2役物400の移動部410については、再度初期動作を行う制御を第1規定回数よりも多い第2規定回数まで行っても初期動作が正常に完了しない場合に正常に動作しない旨が判定されるので、本実施形態の構成と同様に、初期動作時に外部からの接触がなければ正常に動作する状況であって外部からの接触により正常に動作しない状況であるにも関わらず、正常に動作しない旨が判定されてしまうことを防止できる。
尚、本実施形態のスロットマシン1は、外部から接触不可能な第1役物302と外部から接触可能な第2役物400を備える構成であるが、外部から接触不可能な役物及び外部から接触可能な役物をそれぞれ1個または複数個備える構成であっても良く、1つの役物が外部から接触不可能な第1の可動部及び外部から接触可能な第2の可動部を備える構成であっても良い。このような構成においては、外部から接触可能な役物または可動部について初期動作を行う場合に、外部から接触不可能な役物または可動部について初期動作を行う場合よりも多い回数作動させても初期動作が正常に完了しない場合に正常に動作しない旨が判定されるように構成することで、本実施形態と同様に、初期動作時に外部からの接触がなければ正常に動作する状況であって外部からの接触により正常に動作しない状況であるにも関わらず、正常に動作しない旨が判定されてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、初期動作処理により、第1役物302の可動部302Cが正常に動作しない旨を示す役物異常フラグ1がRAM91cに設定された場合に、その後の演出において第1役物302の作動を不許可に設定し、当該第1役物302の動作を制限する制御を行うので、第1役物302の可動部302Cが正常に動作しない状態で第1役物302が動作してしまうことを防止できる。第2役物400についても同様である。
尚、本実施形態では、サブ制御部91は、役物異常フラグ1が設定されている場合に、その後の演出において第1役物302の作動を制限する制御を実行する一方で、第1役物302に備えられた演出用LED303L、303C、303Rの点灯は制限せずに役物異常フラグ1が設定されていない場合と同様の態様で点灯させるようになっているが、役物異常フラグ1が設定されている場合に、第1役物302の作動及び演出用LED303L、303C、303Rの点灯をともに制限する構成としても良い。第2役物400についても同様である。
また、本実施形態では、第1役物302は、演出態様に応じて点灯される演出用LED303L、303C、303Rを備えており、サブ制御部91は、演出用LED303L、303C、303Rの点灯を制御可能であり、初期動作処理において役物異常フラグ1が設定されたことで、第1役物302の作動を制限する制御を実行する場合でも、演出用LED303L、303C、303Rを点灯させる制御を行うようになっているので、第1役物302を用いた演出の制限を最小限にとどめることができる。第2役物400についても同様である。
また、実施例では遊技機としてスロットマシンを例に説明したが、上記実施例で開示した構成、特に第1役物302、第2役物400の初期動作に関連する制御についての構成を、他の遊技機、例えば、遊技領域に遊技球を発射させることで遊技が行われ、発射された遊技球が遊技領域内に設けられた入賞口に入って入賞が発生することで、賞球として遊技球が払い出されるパチンコ遊技機等に適用しても良い。
以上説明した第1実施形態と第2実施形態を組み合わせた構成例について説明する。まず、第1実施形態をベースとして、第2実施形態を組み合わせた構成例について説明する。
第1実施形態で説明したように、サブ制御部91は確認動作制御手段として動作し、所定の条件時に可動手段901〜903の確認動作を行う。この所定の条件時とは、例えば、スロットマシン1の電源投入時や、可動手段901〜903の動作エラーを検出したときなど、可動手段901〜903の動作や初期位置を確認したいとき等である。
従って、確認動作制御手段は、スロットマシン1の電源投入時に確認動作を行う初期動作制御手段を含む。そして、スロットマシン1の電源投入時の可動手段901〜903の確認動作を実行するか否かや、その制御内容について、第2実施形態の図59に示した初期制御の制御内容、及び図61に示した初期動作処理の制御内容等を適用する。
上記制御内容等を適用することにより、第1実施形態におけるサブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、遊技(ゲーム)の進行が可能な通常状態(メイン処理の制御が行われている状態)の場合には可動手段901〜903の初期動作処理を実行し、遊技(ゲーム)の進行が不能な特別状態(設定変更状態、RAM異常エラー状態)の場合には可動手段901〜903の初期動作処理を実行しない。
なお、第1実施形態で説明したように、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにすることで、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。すなわち、可動手段901〜903の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者の操作を受け付け可能である旨の報知を行わない(遊技者側設定スイッチ70を消灯)。
以上より、第1実施形態をベースとして、第2実施形態を組み合わせた構成例は以下の通りである。
遊技が可能な遊技機(スロットマシン1)であって、
可動手段(可動手段901〜903)と、
前記可動手段の動作を制御する可動手段制御手段(サブ制御部91)と、
遊技者の操作を受け付ける受付手段(遊技者側設定スイッチ70)と、
前記受付手段の受付に応じて特定制御(設定画面の表示)を行う特定制御実行手段(サブ制御部91)と、
遊技者の操作を受け付け可能である旨を報知する受付報知手段(遊技者側設定スイッチ70を点灯)と、
を備え、
前記可動手段制御手段は、
前記可動手段の確認動作を制御する(可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させ、その後、初期位置911〜913まで移動させる)確認動作制御手段(サブ制御部91)を含み、
前記確認動作制御手段は、前記遊技機への電力供給が開始されたときに、前記可動手段(可動手段901〜903)に初期動作を行わせる初期動作制御(可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させ、その後、初期位置911〜913まで移動させる)を実行可能な初期動作制御手段(サブ制御部91)を含み、
前記受付報知手段は、前記確認動作制御手段が前記可動手段の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者の操作を受け付け可能である旨の報知を行わなず(遊技者側設定スイッチ70を消灯)、
前記初期動作制御手段は、前記遊技機への電力供給が開始されたときに、遊技(ゲーム)の進行が可能な通常状態(メイン処理の制御が行われている状態)の場合には前記初期動作制御(初期動作処理)を実行し、遊技(ゲーム)の進行が不能な特別状態(設定変更状態、RAM異常エラー状態)の場合には前記初期動作制御(初期動作処理)を実行しない、遊技機。
このような構成によれば、可動手段が動作している状態で、特定制御が行われることを防止することができる。
次に、第2実施形態をベースとして、第1実施形態を組み合わせた構成例について説明する。図61に示した初期動作処理は、遊技機に電力供給が開始されたときに実行される確認動作である。そして、初期動作処理は関数化されているため、スロットマシン1の電源投入時以外であっても、関数コールを行うことにより実行させることは可能である。よって、初期動作制御手段は確認動作制御手段に含まれる。なお、スロットマシン1の電源投入時以外の確認動作は、例えば第1役物302の可動部302C及び第2役物400の移動部410の動作エラーを検出したときなどに行われる。確認動作制御手段は、第1役物302の可動部302C及び第2役物400の移動部410の動作や初期位置を確認する。
また、第2実施形態において、遊技者等により演出用スイッチ56が操作されることで、所定の演出、例えば液晶表示器51にゲームの履歴を表示するとともに、当該履歴を特定可能な2次元コードを出力する演出、スロットマシン1における役を構成する図柄の組合せ及び配当を表示する演出、ゲームに関するキャラクタを表示する演出等を実行するものを特定制御実行手段とする。
第2実施形態では、演出用スイッチ56の操作により所定の演出を実行可能である旨を示す画像を液晶表示器51の表示領域51aの一部に表示して、演出用スイッチ56の操作を促す操作促進演出を実行する。この操作促進演出を実行するものを、遊技者の操作を受け付け可能である旨を報知する受付報知手段とする。
第2実施形態では、演出用スイッチ56の操作受付が有効化される前の状態、すなわちサブ制御部91が初期制御及び確認動作を実行している状態において、操作促進演出が実行されることがないようになっている。
従って、第2実施形態における受付報知手段は、確認動作制御手段が可動手段の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者の操作を受け付け可能である旨の報知を行わない。
以上より、第2実施形態をベースとして、第1実施形態を組み合わせた構成例は以下の通りである。
遊技が可能な遊技機(スロットマシン1)であって、
可動手段(可動部302C、移動部410)と、
前記可動手段の動作を制御する可動手段制御手段(サブ制御部91)と、
遊技者の操作を受け付ける受付手段(遊技者側設定スイッチ70)と、
前記受付手段の受付に応じて特定制御(所定の演出)を行う特定制御実行手段(サブ制御部91)と、
遊技者の操作を受け付け可能である旨を報知する受付報知手段(演出用スイッチ56の操作により所定の演出を実行可能である旨を示す画像を液晶表示器51の表示領域51aの一部に表示する)と、
を備え、
前記可動手段制御手段は、
前記可動手段の確認動作を制御する(第1役物302の確認動作においては、第1役物302の可動部302Cの作動パターンを設定して、可動部302Cを作動させる制御、及び第2役物400の移動部410の作動パターンを設定して、移動部410を作動させる制御)確認動作制御手段(サブ制御部91)を含み、
前記確認動作制御手段は、前記遊技機への電力供給が開始されたときに、前記可動手段(可動部302C、移動部410)に初期動作を行わせる初期動作制御(第1役物302の初期動作においては、第1役物302の可動部302Cの作動パターンを設定して、可動部302Cを作動させる制御、及び第2役物400の移動部410の作動パターンを設定して、移動部410を作動させる制御)を実行可能な初期動作制御手段(サブ制御部91)を含み、
前記受付報知手段は、前記確認動作制御手段が前記可動手段の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者の操作を受け付け可能である旨の報知を行わなず(操作促進演出を実行しない)、
前記初期動作制御手段は、前記遊技機への電力供給が開始されたときに、遊技(ゲーム)の進行が可能な通常状態(メイン処理の制御が行われている状態)の場合には前記初期動作制御(初期動作処理)を実行し、遊技(ゲーム)の進行が不能な特別状態(設定変更状態、RAM異常エラー状態)の場合には前記初期動作制御(初期動作処理)を実行しない、遊技機。
このような構成によれば、可動手段が動作している状態で、特定制御が行われることを防止することができる。
以上説明した本実施形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本実施形態においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
また、本実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。また、本実施形態では、リール2L、2C、2Rは縦方向に回転するリールであるが、リール2L、2C、2Rは横方向や斜め方向など、どの方向に回転するリールであってもよい。
また、本実施形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
また、本実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。