JP2018004149A - ヒーター装置 - Google Patents

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俊祐 坂
幸男 崎野
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幸男 崎野
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Abstract

【課題】コールドドラフトを防止できるヒーター装置を提供する。
【解決手段】通電により発熱する発熱体と、前記発熱体をその全長に亘って収納するケースとを備え、前記ケースは、前記発熱体の下方領域を覆う底部と、窓部に向かって配置される窓側壁部と、前記窓側壁部に対向し、室内に向かって配置される室内側壁部と、前記窓側壁部において前記発熱体の下端よりも下方位置に設けられる冷気吸入口と、前記ケースにおいて前記発熱体の上端よりも上方位置に設けられる暖気排出口とを備え、前記室内側壁部は、前記窓側壁部と共に前記発熱体の全長を挟む収納領域と、前記発熱体の全長に亘って、その下端よりも下方に向かって延びて前記底部に連続する冷気流出防止領域とを含むヒーター装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒーター装置に関する。
特許文献1,2は、建物の窓ガラスの下部にガラス面に沿って設置されて、コールドドラフトを防止したり、窓の結露を防止したりする窓用のヒーター装置を開示する。コールドドラフトとは、窓を有する建物の室内で外気温が低い冬季などに暖房を行うと、窓近傍で外気によって冷やされた低温の空気(冷気)が窓側から室内の中央部側に向かって、室内の床に沿うように室内の下方を流れる現象である。
特許文献1は、コールドドラフトを防止する窓用のヒーター装置として、金属線材を帯板状に配置してなる一対の発熱部と、両発熱部に挟まれ、鉛直方向の熱伝達面を複数備える金属製の放熱部と、これらからなる放熱構造部を収納する細長い直方体状のケースとを備えるものを開示する。このヒーター装置は、ケースの天板に複数の貫通孔が設けられており、発熱部によって加熱された放熱部がケース内の空気を暖めて上昇気流を発生させ、この上昇気流を貫通孔から排出する構成である。
特許文献2は、結露防止用のヒーター装置として、複数枚の帯板状の発熱体を離間して平行配列し、これらの両端を可搬性の枠に固定した発熱体の集合体を開示する。このヒーター装置では、隣り合う発熱体によってつくられる一方の開口部を空気導入口とし、他方の開口部を熱風放出口とする。このヒーター装置は、発熱体の下端と、室内におけるヒーター装置が設置される床面などの面(以下、室内の設置面と呼ぶことがある)間に所定の下部間隔をあけると共に、空気導入口が鉛直方向下方に向かって開口し、かつ熱風放出口が鉛直方向上方に向かって開口する状態(特許文献2の図1)、又は空気導入口が室内の中央部に向かって斜め下向きに開口し、かつ熱風放出口が窓に向かって斜め上向きに開口する状態(特許文献2の図2)に設置されて利用される。
特開2005−172310号公報 特開2003−106677号公報
しかし、上述の従来のヒーター装置では、窓側からの冷気がヒーター装置を超えて、室内の中央部側に向かって流れ出る場合があると考えられる。そのため、上記従来の装置では、室内の居住者に寒さを感じ難くさせるという効果が小さく、コールドドラフトをより確実に防止できることが望まれる。
特許文献1のヒーター装置では、ケースの天板にのみ貫通孔が設けられており、冷気の導入口と上昇気流の排出口とが同じである。そのため、ケース内に冷気を効率よく導入できず、冷気がヒーター装置の上方を超えて室内の中央部側に向かって流れ出ると考えられる。また、特許文献1のヒーター装置は、ケースの両端に外底面から突出する脚を備えており、ケースの外底面と室内の設置面間にこの脚の長さに応じた隙間を有する状態で設置される。この隙間を利用して、冷気がヒーター装置の下方から室内の中央部側に向かって流れ出ることがあると考えられる。
特許文献2のヒーター装置も、上述の下部間隔をあけて設置されるため、発熱体の集合体の下端と室内の設置面間の隙間から冷気が室内の中央部側に向かって流れ出ると考えられる。空気導入口の開口方向を鉛直方向下方や室内に向かう斜め下方とし、冷気を空気導入口に導入し難いことからも、上述の冷気の室内側への流出が生じると考えられる。
そこで、コールドドラフトを防止できるヒーター装置を提供することを目的の一つとする。
本開示の一態様に係るヒーター装置は、
通電により発熱する発熱体と、
前記発熱体をその全長に亘って収納するケースとを備え、
前記ケースは、
前記発熱体の下方領域を覆う底部と、
窓部に向かって配置される窓側壁部と、
前記窓側壁部に対向し、室内に向かって配置される室内側壁部と、
前記窓側壁部において前記発熱体の下端よりも下方位置に設けられる冷気吸入口と、
前記ケースにおいて前記発熱体の上端よりも上方位置に設けられる暖気排出口とを備え、
前記室内側壁部は、
前記窓側壁部と共に前記発熱体の全長を挟む収納領域と、
前記発熱体の全長に亘って、その下端よりも下方に向かって延びて前記底部に連続する冷気流出防止領域とを含む。
上記のヒーター装置は、コールドドラフトを防止できる。
実施形態1のヒーター装置を模式的に示す概略斜視図である。 実施形態1のヒーター装置を図1に示す(II)−(II)切断線で切断した横断面図である。 実施形態1のヒーター装置の使用状態を説明する説明図である。 実施形態2のヒーター装置を模式的に示す概略斜視図である。 実施形態3のヒーター装置の使用状態を説明する説明図である。 実施形態4のヒーター装置を模式的に示す概略正面図である。 実施形態4のヒーター装置に備える制御部を中心とした機能ブロック図である。 実施形態5のヒーター装置の機能ブロック図である。 実施形態6のヒーター装置の機能ブロック図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係るヒーター装置は、
通電により発熱する発熱体と、
前記発熱体をその全長に亘って収納するケースとを備え、
前記ケースは、
前記発熱体の下方領域を覆う底部と、
窓部に向かって配置される窓側壁部と、
前記窓側壁部に対向し、室内に向かって配置される室内側壁部と、
前記窓側壁部において前記発熱体の下端よりも下方位置に設けられる冷気吸入口と、
前記ケースにおいて前記発熱体の上端よりも上方位置に設けられる暖気排出口とを備え、
前記室内側壁部は、
前記窓側壁部と共に前記発熱体の全長を挟む収納領域と、
前記発熱体の全長に亘って、その下端よりも下方に向かって延びて前記底部に連続する冷気流出防止領域とを含む。
「室内側壁部が底部に連続する」とは、板材を曲げたり、溶融状態の材料を成形したりするなどして、室内側壁部の冷気流出防止領域と底部とが一体成形されている場合の他、板材などで室内側壁部と底部とを構成し、これらをボルトなどの締結部材や接着剤などの接合部材を用いて接続し、室内側壁部の冷気流出防止領域と底部とが組み付けられて一体化されている場合を含む。後述の(6)の「室内側壁部が天板部に連続する」場合も同様に一体成形の場合や組み付けられる場合を含む。
上記のヒーター装置は、発熱体をその全長に亘ってケースに収納し、このケースにおける発熱体よりも下方かつ窓側を開口すると共にこのケースの上方を開口し、かつこのケースの室内側を開口しない。この構成により、上記のヒーター装置は、いわゆる煙突効果によって、窓部側からの冷気を窓側壁部に設けられた冷気吸入口からケース内に効率よく、かつ自動的に吸い込める。また、室内側壁部の下方領域と底部とがいわばL字状に設けられているため、冷気吸入口からケース内に導入された冷気は、ケースの底部を経て室内側に向かって流れても室内側壁部の内面にぶつかり、ケース外への流出を阻害される。つまり、室内側壁部の下方領域は、ケース外への冷気の流出を防止する領域としても機能する。そして、上記のヒーター装置は、ケース内に吸い込んだ冷気を、窓側壁部の内面や室内側壁部の内面などに沿って上方に向かわせて発熱体との接触により加熱し、暖気としてケース外に排出できる。暖気は主として室内の上方に流れるため、下方に流れようとする冷気と上方に向かう暖気とが循環するような空気の流れを発生できる。このような上記のヒーター装置は、コールドドラフトを上述の従来のヒーター装置よりも確実に防止でき、室内の居住者に寒さを感じ難くさせる効果が大きいと期待される。また、上記のヒーター装置は、ケースの上方から排出する暖気によって窓部を直接暖められるため、室内の湿度が高い場合でも窓際の温度が露点以下となって結露が生じることを防止できる。結露の防止によって室内の水蒸気量を維持し易く、室内湿度が低下して乾燥し過ぎることも防止できる。
(2)上記のヒーター装置の一例として、
前記底部は、前記室内における前記ヒーター装置を設置する面に接して配置される外底面を有する形態が挙げられる。
上記形態は、ケースの外底面と室内の設置面間に実質的に隙間なく設置され、上述の下部間隔などに起因する冷気の室内側への流出が実質的に生じない。従って、上記形態は、コールドドラフトをより確実に防止できる。
(3)上記のヒーター装置の一例として、
前記底部の外底面から前記室内における前記ヒーター装置を設置する面に向かって突出する脚部を備える形態が挙げられる。
上記形態は、ケースの外底面と室内の設置面間に脚部の長さに応じた隙間が設けられるものの、上述の煙突効果によって窓部側からの冷気をケース内に吸い込めるため、上記冷気の室内側への流出を防止できる。また、上記形態は、ケースの外底面が室内の設置面から脚部の長さに応じて離間して配置されるため、ケースの外底面に結露水が付着するなどの不具合を回避し易い。
(4)上記のヒーター装置の一例として、
前記暖気排出口は、前記室内の天井及び前記窓部の少なくとも一方に向かって開口する形態が挙げられる。
上記形態は、暖気排出口からの暖気を窓部に接触させ易く、暖気によって窓部を暖められる。従って、上記形態は、コールドドラフト及び結露をより確実に防止できる。
(5)上記のヒーター装置の一例として、
前記ケースの少なくとも一方の端部から前記ケースの長手方向に延び、前記底部の仮想延長面に交差するように設けられる延長壁部を備える形態が挙げられる。
上記形態は、窓部の全長に対してケースの全長が短い場合でも、ケースの一端又は両端から延びる延長壁部によって、窓部側からの冷気が室内の中央部側に流れ出ることを阻止できる。また、延長壁部によって上記冷気を冷気吸入口に寄せ集めて、吸入し易いことも期待できる。従って、上記形態は、コールドドラフトをより確実に防止できる。
(6)上記のヒーター装置の一例として、
前記ケースは、前記底部に対向し、前記発熱体の上方領域を覆う天板部を備え、
前記室内側壁部は、前記発熱体の全長に亘って、その上端よりも上方に向かって延びて前記天板部に連続する領域を含み、
前記窓側壁部には、前記冷気吸入口及び前記暖気排出口が設けられており、前記底部と前記天板部とを上下逆向きに設置可能である形態が挙げられる。
上記形態は、コールドドラフトを防止できる上に、上下逆向きに設置可能であるため、設置状態の選択の自由度が高く、利用し易い。
(7)上記のヒーター装置の一例として、
前記窓側壁部に設けられる窓側温度センサ部と、
前記窓側温度センサ部からの温度情報に基づいて、前記発熱体への通電状態を制御する制御部とを備える形態が挙げられる。
上記形態は、窓部側からの冷気に接触し得る窓側壁部の温度に応じて自動的に発熱体への通電制御を行う。例えば、上記形態は、窓側壁部の温度が低く、窓部側からの冷気が生じていると考えられる場合にはヒーター装置を作動し、窓側壁部の温度が高く、上記冷気が生じていないと考えられる場合には発熱体への通電を停止するといった操作を自動的に行う。従って、上記形態は、コールドドラフトや結露をより確実に防止できると共に、室内の居住者に足元が寒いといった不快感を与えることやスイッチの切り忘れによる消費電力の増大、ひいては電気料金の増大などを低減できる。
(8)上記のヒーター装置の一例として、
前記窓側壁部に設けられる窓側温度センサ部と、
前記室内における前記窓部から離れた位置の温度情報を取得し、この室内側の温度情報と前記窓側温度センサ部からの温度情報とを用いて窓側と室内側との温度差を求め、前記温度差に基づいて前記発熱体への通電状態を制御する制御部とを備える形態が挙げられる。
上記形態は、窓側と室内側との温度差に応じて自動的に発熱体への通電制御を行う。例えば、上記形態は、温度差が大きく、窓部側からの冷気が生じていると考えられる場合にはヒーター装置を作動し、温度差が小さい又は窓側の温度が高く、上記冷気が生じていないと考えられる場合には発熱体への通電を停止するといった操作を自動的に行う。従って、上記形態は、コールドドラフトや結露をより確実に防止できると共に、上述の居住者の不快感や消費電力などを低減できる。室内側の温度情報は、ケースの室内側壁部に温度センサ部を別途設けたり(後述する実施形態5参照)、通信部を備えて外部から取得したりすることなどが挙げられる。
(9)上記のヒーター装置の一例として、
前記ヒーター装置を含む電気製品の電気使用状態を管理する管理システムと通信を行う通信部と、
前記通信部が受信した前記管理システムからの命令に基づいて、前記発熱体への通電状態を制御する制御部とを備える形態が挙げられる。
上記形態では、管理システムが室内の電気暖房器などの運転状態を考慮して発熱体への通電制御を自動的に行う。従って、上記形態は、コールドドラフトや結露をより確実に防止できると共に、上述の居住者の不快感や消費電力などを低減できる。
(10)上記のヒーター装置の一例として、
前記底部から前記発熱体の下端までの高さをhとし、前記発熱体における上下方向の最大の大きさをdとし、前記高さhが前記大きさdの1.5倍以下である形態が挙げられる。
上記形態は、ケース内における発熱体の下端位置が高過ぎず、煙突効果を得易いと期待される。従って、上記形態は、コールドドラフトをより確実に防止できる。
(11)上記のヒーター装置の一例として、
前記発熱体の発熱量は、71.5W/m未満である形態が挙げられる。ここでの発熱量とは、発熱体1mあたりの熱量(W)とする。
上述の煙突効果を有する構成では、ケース内に導入した冷気をケースに囲まれた状態で加熱できるため、発熱量が小さい発熱体であっても効率よく加熱できる。従って、上記形態は、コールドドラフトを防止できる上に、省エネルギー化に寄与する。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図中、同一符号は同一名称物を示す。
[実施形態1]
以下、図1から図3を参照して、実施形態1のヒーター装置1Aを説明する。図2は、ヒーター装置1Aを、ケース3の長手方向(発熱体2の軸方向でもある)に直交する平面で切断した横断面図である。
(概略)
実施形態1のヒーター装置1Aは、代表的には、窓部w(図3)を有する建物(戸建ての住宅やマンションなどの集合住宅、各種の施設など)の室内において、窓際に設置されて利用される細長いもの(図1)である。ヒーター装置1Aは、通電により発熱する発熱体2と、発熱体2をその全長に亘って収納するケース3とを備える。ケース3は、発熱体2の下方領域を覆う底部30と、窓部wに向かって配置される窓側壁部32と、窓側壁部32に対向し、室内に向かって配置される室内側壁部34とを備える(図3も参照)。代表的には、ケース3は、底部30に対向し、発熱体2の上方領域を覆う天板部36、底部30、窓側壁部32、室内側壁部34、これらで囲まれる開口部を覆う一対の端板部38,38を備え、その内部を発熱体2の収納空間とする直方体状の容器である。
実施形態1のヒーター装置1Aでは、特に、窓部w側からの冷気をケース3内に導入する開口部(冷気吸入口33)をケース3の下方かつ窓側に備え、導入した冷気を発熱体2によって暖め、生じた暖気をケース3外に排出する開口部(暖気排出口35)をケース3の上方に備えると共に、ケース3の室内側を開口しない構成である。詳しくは、ケース3は、図2に示すように、窓側壁部32において発熱体2の下端よりも下方位置に設けられる冷気吸入口33と、ケース3において発熱体2の上端よりも上方位置に設けられる暖気排出口35とを備える。室内側壁部34は、窓側壁部32と共に発熱体2の全長を挟む収納領域342と、発熱体2の全長に亘って、その下端よりも下方に向かって延びて底部30に連続する冷気流出防止領域340とを含む。ヒーター装置1Aは、このような特定の形状のケース3を備えることで、いわゆる煙突効果を生じ、窓部w側からの冷気をケース3内に自動的に吸い込み、ケース3の上方から窓部wに向かって暖気を排出する。以下、詳細に説明する。
以下の説明では、ケース3の長手方向に沿った大きさを長さ、ケース3の長手方向に直交し、窓側壁部32から室内側壁部34に向かう方向に沿った大きさを幅、ケース3の長手方向に直交し、底部30から天板部36に向かう方向(ヒーター装置1Aの設置状態では上下方向)に沿った大きさを高さと呼ぶ。
(発熱体)
発熱体2は、窓部wの長さ方向に沿って配置されることが望ましいため、窓部wの長さに対応したある程度長い電気ヒーターを好適に利用できる。この例の発熱体2は、ニクロム線などの発熱線材とMgOなどの絶縁粉末とを円筒状のパイプに収納した本体部20と、パイプの外周面から径方向に突出するフィン部22とを備えるシーズヒーターである(図2)。この例のシーズヒーターは、帯板状のフィン部22がパイプの外周に螺旋を描くように設けられた丸棒状のものであるが(図1では簡略化して円筒状で示す)、その他の公知のシーズヒーターを利用できる。発熱源として炭素繊維、導電性粉末と樹脂又はゴムとを含む混合物などを用いた公知の電気ヒーターや、特許文献1,2に記載されるような帯板状の電気ヒーターなどを利用してもよい。
発熱体2の発熱量は適宜選択できる。発熱体2の発熱量が大きいほど、冷気の加熱速度を大きくしたり、暖気の温度をより高めたりし易いと考えられるものの、消費電力の増大、ひいては電気料金の増大を招く。実施形態1のヒーター装置1Aでは、上述のように煙突効果を奏するケース3を備えて、冷気を効率よく加熱可能なため、発熱体2には、従来コールドドラフトの防止に必要とされる発熱量よりも小さい発熱量のものを利用できる。例えば、発熱体2の発熱量が71.5W/m未満のものを利用できる。発熱体2の発熱量が小さいほど消費電力を低減できるため、65W/m以下、更に60W/m以下とすることができる。コールドドラフトのより確実な防止という観点からは、ケース3の大きさなどにもよるが、発熱体2の発熱量は30W/m以上、更に50W/m以上が好ましいと考えられる。
発熱体2の個数は適宜選択できるが、実施形態1のヒーター装置1Aは上述のように冷気の加熱効率が良いため少なくてよく、この例では1本である。発熱体2を、複数としたり、特許文献1,2に記載されるような、複数の帯板状の発熱体を離間して並列配置させた集合体としたりすることもできる。
発熱体2の長さL2(図1)は、上述のようにある程度長いことが好ましく、例えば、窓部wの規格長さの0.5倍以上、更に0.7倍以上、0.75倍以上、0.8倍以上とすることができる。発熱体2の長さL2を窓部wの規格長さと同等程度とすることもできる。発熱体2の幅及び高さ(ここでは外径d、図2)は適宜選択できる。
その他、発熱体2には、電源(図示せず)からの商用電力を供給するコード4が接続される。コード4にスイッチ40を備えると、利用者が発熱体2への通電開始及び停止を容易に行える。コード4及びスイッチ40は公知のものを利用できる。コード4をケース3外に引き出せるように、ケース3(図1では端板部38)には貫通孔を設けるとよい。ヒーター装置1Aを使用する際には、コード4の先端のプラグを室内のコンセント口(図示せず)に差し込み、電源から発熱体2に電力供給が可能な状態とする。
(ケース)
<全体構成>
ケース3は、ヒーター装置1Aが室内に設置された状態において、室内の設置面側に配置される底部30と、底部30から立設するように配置される窓側壁部32、室内側壁部34、及び一対の端板部38,38と、底部30と対向するように配置される天板部36とを備え、所定の位置に開口部を有する。この例のケース3は、細長い直方体状の容器であるが、上述の棒状や帯状などといった発熱体2の全長を収納可能な大きさを有し、煙突効果を有する範囲で、ケース3の形状を変更できる。本例のように直方体状であれば、ケース3の形状が単純でケース3の製造性に優れる上に、安定した設置状態を維持し易い。
<大きさ>
ケース3は、発熱体2を収納可能な長さL(図1),幅W(図2),高さH(図2)を有するものとする。
ケース3の長さLは発熱体2の長さL2以上であればよいが、窓部wの規格長さに近いことが好ましい。例えば、ケース3の長さLを窓部wの規格長さと同等、又はそれ以上とすることもできる。ケース3の長さLが窓部wの長さに対して十分に大きいことで、ケース3自体を、窓部w側からの冷気が室内の中央部側に流れ出ることを阻止する効果を奏することができるからである。この例では、ケース3の長さLは、発熱体2の長さL2よりも長く(L>L2)、ケース3はその両端部に若干の空間を設けて発熱体2を収納している。そのため、ケース3における発熱体2の収納領域A2の長さ(発熱体2の長さL2に等しい)は、ケース3の長さLよりも短い。
ケース3の幅Wは、発熱体2を挟むように配置される窓側壁部32、室内側壁部34のそれぞれについて、発熱体2との間に空気の流路が設けられるように、発熱体2の幅(ここでは発熱体2の外径dに等しい)よりも大きいこと(W>d)が好ましい。一方、ケース3の幅Wが小さければ、ケース3の小型化、軽量化を期待できる。この例では、ケース3の幅Wが発熱体2の幅(外径d)よりも若干大きく、ケース3はその両側に若干の空間を設けて発熱体2を収納している。
ケース3の高さHは、発熱体2の下端から上端までを覆うことができ、かつ発熱体2の下端よりも下方に冷気吸入口33を設けられるように、発熱体2の高さ(ここでは発熱体2の外径dに等しい)よりも大きいこと(H>d)が好ましい。ケース3の高さHは、例えば発熱体2の高さの1倍超2.5倍以下程度であれば、ケース3の小型化、軽量化も期待できる。
また、ケース3の高さHは、ケース3の幅Wよりも大きい(H>W)、つまりケース3が縦長の容器であると、煙突効果を生じ易く好ましい。発熱体2の発熱量などにもよるが、ケース3の高さHは、例えばケース3の幅Wの1倍超3倍以下程度であれば、ケース3の小型化、軽量化も期待できる。
ケース3の小型化を考慮すると、発熱体2の下端位置は、底部30から離れ過ぎないことが好ましいと考えられる。例えば、ケース3における底部30から発熱体2の下端までの高さをhとし、発熱体2における上下方向の最大の大きさ(ここでは外径)をdとし、高さhが上記大きさdの1.5倍以下であることが挙げられる。発熱体2が底部30に近いほど、ケース3を小型にできると考えられることから、高さhは、上記大きさdの1.4倍以下、更に上記大きさdの1.2倍以下、上記大きさdの1倍以下とすることができる。一方、冷気吸入口33の形成領域の確保を考慮すると、高さhは、上記大きさdの0.2倍以上、更に上記大きさdの0.3倍以上、上記大きさdの0.4倍以上とすることができる。ケース3の下方に高さhを有する領域(窓側では冷気吸入口33の形成領域、室内側では冷気流出防止領域340)を備えるように、ケース3の高さHを調整する。この例では、ケース3は、底部30から発熱体2の下端までの高さhが0.2×外径d以上1.5×外径d以下を満たすように、発熱体2を収納している。
ケース3内には、発熱体2を上述の所定の位置に維持するように、発熱体2の位置決め部(図示せず)を備える。位置決め部は、例えば、発熱体2の各端部に配置されて、本体部20の各端部を支持する一対の支持部と、支持部に延設されて、ケース3(例えば底部30)との取付箇所を有する固定脚部とを備えるものが挙げられる。ボルトなどの締結部材などを用いて、固定脚部を底部30に固定するとよい。支持部は、例えば、本体部20が挿通される貫通孔を有する板材としたり、本体部20を受ける樋状としたりすることが挙げられる。細長い本体部20の両端部が位置決め部によって支持されることで、発熱体2は、ケース3内における上記所定の位置に安定して維持される。
<窓側壁部と吸気吸入口>
上述の高さHを有する窓側壁部32において、発熱体2の下端よりも下方位置に冷気吸入口33が設けられる。
窓側壁部32の高さ方向における冷気吸入口33の形成範囲は、ケース3の底部30から発熱体2の下端からまでの範囲で適宜選択できる。図1に示すように冷気吸入口33を形成する開口縁のうち、下端縁が底部30に接する位置であると、窓部w側からの冷気をケース3内に効率よく導入できて好ましい。窓部w側からの冷気は、室内の中央部の温度に比較して低温であるため密度が相対的に大きく、より下方に流れ易いからである。
窓側壁部32の長手方向における冷気吸入口33の形成範囲は、図1に示すように窓側壁部32の長手方向における発熱体2の収納領域A2を含むことが好ましい。特に冷気吸入口33は、図1に示すように収納領域A2の全域に亘って設けられることが好ましい。窓部w側からの冷気をケース3内に十分に導入できる上に、導入された冷気がケース3内の発熱体2に素早く接触できると考えられるからである。その他、以下の形態とすることができる。
(α)冷気吸入口33が、窓側壁部32の全長に亘って設けられた形態。
(β)冷気吸入口33が、発熱体2の収納領域A2の一部にのみ設けられた形態。この形態では、窓側壁部32の長手方向における冷気吸入口33の形成範囲の長さが、発熱体2の長さL2の50%以上100%未満、更に60%以上、70%以上であることが好ましいと考えられる。
(γ)冷気吸入口33が、発熱体2の収納領域A2以上、窓側壁部32の全長未満の範囲で設けられた形態。
この例の冷気吸入口33は、比較的小さい矩形状の開口部が複数離間して並列配列された開口部群である場合を示す。その他、後述する図4,図5に示すように一つの連続する開口部としたり、複数の開口部群とする場合に各開口部の大きさや形状を変更したり、個数を変更したりすることができる。冷気吸入口33を開口部群とすると、一つあたりの開口部の開口面積が小さいため、埃などの異物や結露水などがケース3内に入り難い、意匠性にも優れるといった効果が期待できる。冷気吸入口33の開口形状も適宜変更できるが、図1,図4,図5に示すように矩形状とすると単純である上に、開口面積を十分に確保し易い。
冷気吸入口33の開口面積(開口部群の場合には合計面積)は、発熱体2の発熱量やケース3の容積、底部30から発熱体2の下端までの高さhなどに応じて調整するとよい。
<室内側壁部>
室内側壁部34は、開口部を有しておらず、底部30から天板部36まで連続する側壁を構成する。室内側壁部34における上述の冷気吸入口33に対応する箇所は、図2に示すように、冷気吸入口33を塞ぐように存在する。また、室内側壁部34における発熱体2の下端よりも下方領域は底部30に連続しており、室内側壁部34と底部30とがL字状に設けられる。このような室内側壁部34の下方領域は、冷気吸入口33から導入された冷気が底部30を経て室内側壁部34に向かって流れても、室内側壁部34を超えてケース3外に流れ出ることを阻止でき、冷気流出防止領域340として機能する。室内側壁部34における発熱体2の下端よりも上方領域は、窓側壁部32の上方領域と共に発熱体2を覆う収納領域342として機能する。
<暖気排出口>
ケース3の上方には暖気排出口35が設けられる。この例の暖気排出口35は窓部wに向かって開口するように設けられている。この例では、図2に示すように室内側壁部34の高さH34が窓側壁部32の高さH32よりも若干高く、両側壁部32,34の上端縁が高さ方向にずれている。天板部36は、これら上端縁からそれぞれ延びる天板片36a,36bを備える。天板片36aは、窓側壁部32の上端縁から室内側壁部34側(図2では右側)に向かって延びる。天板片36bは、室内側壁部34の上端縁から窓側壁部32側(図2では左側)に向かって、かつ天板片36aの端縁領域に重複するように延びる。両天板片36a,36bの端部領域が上下方向に離間して重複されて設けられる開口部を暖気排出口35とする。
ケース3の長手方向における暖気排出口35の形成範囲は、図1に示すようにケース3(天板部36)の全長に及ぶことが好ましい。ケース3の全長に亘って暖気を排出できて、窓部wの長さ方向の範囲に対してより長い範囲に暖気を排出できるからである。暖気排出口35の開口形状は、代表的には矩形状が挙げられる。図1,図5に示すように矩形状であると、開口形状が単純である上に、開口面積を十分に確保し易い。開口形状は適宜変更可能である(後述参照)。
暖気排出口35の開口面積は、発熱体2の発熱量やケース3の容積などに応じて適宜選択するとよい。開口面積が大きいほど暖気を広い範囲に亘って排出し易く、開口面積がある程度小さいと高い温度の暖気を排出し易い。この例の上記開口面積は、高さH32,H34の差とケース3の長さLとの積で表されることから、高さH32,H34や長さLを調整することで、所望の開口面積とすることができる。
その他、以下の形態とすることができる。
(δ)天板部36を備えていない形態。
この場合、暖気排出口35は、窓側壁部32の上端縁、室内側壁部34の上端縁、一対の端板部38,38の上端縁で形成され、室内の天井に向かって開口する。この形態は、開口面積が大きな暖気排出口35を有し、窓部wの高さが大きい場合などでも、冷気と暖気とが循環するような空気の流れを形成し易いと考えられる。
(ε)天板部36を窓側壁部32から室内側壁部34に連続する平板状とし、天板部36の表裏に貫通する貫通孔を設け、この貫通孔を暖気排出口35とする形態。
この場合、暖気排出口35は室内の天井に向かって開口する。この形態は、暖気排出口35の形状、大きさ、個数(複数の開口部群の場合)、形成範囲、開口面積(開口部群の場合には合計面積)を調整し易い。後述する図4では、天板部36を格子板とし、暖気排出口35を複数の開口部群とする場合を例示する。この形態は、窓部wの高さが大きい場合などでも、冷気と暖気とが循環するような空気の流れを形成し易いと考えられる。
更に、この形態では、窓側壁部32における発熱体2の上端よりも上方位置に、その表裏に貫通する貫通孔を設けることができる。この場合、暖気排出口35は室内の天井と窓部wとの双方に向かって開口する。天板部36から窓側壁部32に連続する貫通孔とすれば、暖気排出口35は室内の天井から窓部wに亘って、これらに向かうように開口する。即ち、暖気排出口35は窓部wに対して斜め上方に向かうように開口するため、上述の窓部wに向かって開口する形態と同様に、窓部wの高さが小さい場合などに窓部wに暖気を接触させ易いと考えられる。
(ζ)窓側壁部32における発熱体2の上端よりも上方位置に、その表裏に貫通する貫通孔を設け、この貫通孔を暖気排出口35とする形態。
この形態は、窓側壁部32に冷気吸入口33及び暖気排出口35の双方を備え、図1に示す形態と同様に、暖気排出口35は窓部wに向かって開口する(後述する図5、実施形態3も参照)。この場合、図1に示す形態と同様に、例えば、暖気排出口35を窓側壁部32の全長に亘って設けることができる。また、この場合、例えば、天板部36を天板片36a,36bとせず、一枚の平板状などとすることができる(図5)。
(η)暖気排出口35が、天板部36や窓側壁部32における発熱体2の収納領域A2の全域にのみ設けられた形態。
(θ)暖気排出口35が、天板部36や窓側壁部32における発熱体2の収納領域A2の一部にのみ設けられた形態。この形態では、天板部36や窓側壁部32の長手方向における暖気排出口35の形成範囲の長さが、発熱体2の長さL2の50%以上100%未満、更に60%以上、70%以上であることが好ましいと考えられる。
(ι)暖気排出口35が、発熱体2の収納領域A2を超え、天板部36や窓側壁部32の全長未満の範囲で設けられた形態。
<構成材料>
ケース3の構成材料は、代表的には、アルミニウムやその合金、鋼やステンレス鋼などの鉄系材料といった金属が挙げられる。金属製のケース3は、耐熱性や強度に優れる。発熱体2の発熱量によっては、上記構成材料に樹脂(好ましくは耐熱性樹脂など)を利用できる。
ケース3は、金属板や金属などを適宜な形状に成形した複数の分割片の組物とすると、発熱体2を収納した状態を容易に構築でき、製造性に優れて好ましい。分割数や分割位置などは適宜選択できる。分割片の接続には、ボルトなどの締結部材や接着剤などの接合部材を用いるとよい。例えば、底部30と室内側壁部34とは、一枚の金属板をL字状に曲げて一体成形物としたり、L字状の鋳造材としたり、二つの板材を直交するように組み付けた組物としたりすることができる。この例では、金属板から構成される複数の分割片(平板材、曲げなどを行った成形材を含む)の組物である。
(設置形態)
この例のケース3は、室内におけるヒーター装置1Aを設置する面(室内の設置面)に底部30を直接接触させて設置する直置き型である(図3)。そのため、底部30は、室内の設置面に接して配置される外底面30dを有する。
その他、図2に二点鎖線で仮想的に示すように、ケース3の底部30の外底面30dから室内の設置面に向かって突出する脚部5を備える脚有り型とすることができる。脚有り型では、脚部5の高さh5に応じて、底部30の位置を室内の設置面よりも高くできる。底部30が室内の設置面から離間して配置されることで、外底面30dに結露水が付着したり、外底面30dと室内の設置面間に埃が溜まったりするなどの不具合を回避し易い。具体的な高さh5は3mm以上、更に5mm以上が挙げられる。但し、脚有り型では、ケース3の外底面30dと室内の設置面間に高さh5の隙間が生じる。実施形態1のヒーター装置1Aでは、煙突効果によって窓部w側からの冷気をケース3内に効率よく吸い込めるものの、ケース3の下方に設けられる上記隙間が大き過ぎると、窓部w側からの冷気が上記隙間から室内の中央部側に向かって流れ出る可能性がある。そのため、脚部5の高さh5は、15mm以下、更に10mm以下、8mm以下が好ましい。脚部5をねじ式などとして、高さ調整可能な構成とすることもできる。高さ調整によって直置き型に近付けることもでき、冷気の取込量の調整などにも利用できる。また、脚有り型とする場合、ケース3の底部30にその内外に貫通する貫通孔(図示せず)を設け、この貫通孔も冷気吸入口とすることができる。この場合、窓部w側からの冷気がケース3の下方に設けられる上述の隙間に流れ込んでも、この貫通孔から上記冷気を吸い込めて、ケース3の下方を抜けて室内の中央部側に流れ出ることを低減できると期待される。この底部30の冷気吸入口は、比較的小さな貫通孔を複数備える開口部群としてもよいし、大きな一つの貫通孔としてもよい。窓側壁部32の下方領域から底部30の窓側領域に連続する貫通孔を設け、窓側壁部32から底部30に連続する冷気吸入口を備えることもできる。
その他、ケース3の底部30における窓側壁部32に近い領域が室内側壁部34に近い領域よりも低くなるように、傾斜させたり、段差を設けたりすることができる。この場合も、上述の結露水の付着や、埃の蓄積などの不具合を回避し易い。
(設置場所)
実施形態1のヒーター装置1Aは、上述のように窓際、具体的には図3に示すように窓部wの下方である室内の床面100や窓直下の棚面(図示せず)、出窓の場合には出窓の天板面(図示せず)などに設置されて利用される。
(使用状態)
利用者は、窓部w側からの冷気が気になる場合などに、図3に示すようにヒーター装置1Aを窓部wの下方に設置する。詳しくは、ケース3の窓側壁部32が窓部wに向き、室内側壁部34が室内側に向き、窓部wの長さ方向にケース3の長手方向(発熱体2の軸方向に実質的に等しい)が平行するように、窓部wの長さ方向に沿ってヒーター装置1Aを設置する。図3では、説明の便宜上、窓部wを有する建物の側壁102と窓側壁部32間に大きな隙間を有するが、ヒーター装置1Aは、窓部wにできるだけ近付けて設置することが好ましいと考えられる。
利用者がヒーター装置1Aのスイッチ40(図1)をONにすると、発熱体2が所定の温度に加熱され、ケース3内の空気が暖められる。この加熱によって生じた暖気は、密度が小さいため、ケース3の上方に設けられた暖気排出口35から窓部wに向かって排出される(図3の破線矢印参照)。一方、窓部w側からの冷気は、密度が大きいため、室内の下方に向かって流れる(図3の黒太線矢印参照)。ケース3内(特に上方)は、暖気の生成及び排出によってケース3外よりも低圧であるため、窓部w側からの冷気は、ケース3の下方の冷気吸入口33から吸い込まれる。吸い込まれた冷気は、ケース3内で窓側壁部32に沿って、又は底部30を経て室内側壁部34に沿って上方に流れ、発熱体2に加熱されて順次暖気になる。このような煙突効果を利用して、窓部w側からの冷気がケース3を超えて室内の中央側に流れることを防止して、利用者は快適に過ごすことができる。室内の温度が高くなるなどして、利用者がヒーター装置1Aの使用をやめる場合にはスイッチ40をOFFにする。
(効果)
実施形態1のヒーター装置1Aは、発熱体2をその全長に亘ってケース3に収納し、このケース3をいわゆる煙突効果を有する特定の形状とする。このようなヒーター装置1Aを利用すれば、窓部w側からの冷気を窓側壁部32に設けられた冷気吸入口33からケース3内に効率よく、かつ自動的に吸い込める。また、室内側壁部34の下方領域が底部30に連続するため、上記冷気がケース3内を通過してケース3外に流出することも防止でき、ケース3内に導入された冷気を効率よく暖気にできる。この暖気によって、窓部wを暖めたり、窓部w側からの冷気を暖めたりできる。そのため、実施形態1のヒーター装置1Aは、コールドドラフトを上述の従来のヒーター装置よりも確実に防止でき、室内の居住者が窓部w側からの冷気によって寒さを感じ難くできる効果が大きいと期待される。また、実施形態1のヒーター装置1Aは、暖気を利用して、結露防止、室内湿度の低下防止を期待できる。
その他、この例のヒーター装置1Aは以下の点から、窓部w側からの冷気が室内側に流出することをより低減できる。
(1)直置き型であるため、ケース3の外底面30dと室内の設置面間の隙間から上記冷気の流出が実質的に生じない。
(2)暖気排出口35が窓部wに向かって開口するため、暖気によって窓部wを効率よく暖められる。この点から、結露もより確実に防止できる。
(3)ケース3における底部30から発熱体2の下端までの高さhを発熱体2の外径dの1.5倍以下とするため、煙突効果をより得易い。
[実施形態2]
図4を参照して、実施形態2のヒーター装置1Bを説明する。
実施形態2のヒーター装置1Bの基本的構成は、実施形態1と同様であり、発熱体2と、冷気吸入口33及び暖気排出口35が設けられ、煙突効果を有する特定の形状のケース3とを備える。実施形態2のヒーター装置1Bは、ケース3が短い場合でも、窓部w側からの冷気が室内の中央部側に流れ出ることを防止可能な構成を備える。具体的には、ヒーター装置1Bは、ケース3の少なくとも一方の端部からケース3の長手方向に延び、底部30の仮想延長面に交差するように設けられる延長壁部6を備える。以下、延長壁部6を詳細に説明し、実施形態1と同様の構成及び効果は詳細な説明を省略する。
延長壁部6は、ケース3が設置されると、窓際における室内の設置面から立設するように配置される部材である。代表的には、延長壁部6には矩形状の平板材が利用できる。延長壁部6の形状は適宜変更できるが、図4に示すように矩形状の平板材とすると単純であり、延長壁部6の製造性に優れる上に、延長壁部6の面積も十分に確保し易い。
図4では、ケース3の高さH(図2)と同等程度の高さを有する平板材を延長壁部6とする場合を例示する。この場合、ヒーター装置1Bが嵩高くならず、持ち運びなどを行い易い。一方、延長壁部6の高さをケース3の高さHよりも大きくすれば、大型化、重量の増大を招くものの、上述の冷気の室内側への流出防止効果をより確実に得られる。ケース3の長手方向に延設される延長壁部6に加えて、ケース3の高さ方向に延設される縦壁部(図示せず)を別途設けることができる。この縦壁部は、例えば、室内側壁部34をその高さ方向に延ばすように設けることが挙げられる。縦壁部を設けることで、暖気を窓部w側にガイドし易かったり、ケース3の上を超えて冷気が室内側に流れ出ることを防止し易くなったりできると期待される。大きな延長壁部6や縦壁部などを備える場合には、延長壁部6などを折り畳み可能な構成とすると、ヒーター装置1Bの不使用時に小型にできて好ましい。
図4では、延長壁部6を蝶番などでケース3の端部に取り付け、折り畳み可能な構成とする場合を例示する。この場合、ヒーター装置1Bの不使用時や延長壁部6の不使用時には小型にできて好ましい。また、蝶番などで取り付けると、延長壁部6の表面と窓側壁部32の外表面とがつくる開き角度を容易に変更できる。図4では、上記開き角度が180°であり、延長壁部6の表面と窓側壁部32の外表面とが実質的に面一である状態を示すが、上記開き角度を180°未満、または180°超とすることもできる。
又は、延長壁部6は、ボルトなどの締結部材、その他ケース3と係合可能な構造などを利用して着脱可能な構成とすることができる。この場合、ケース3には、ボルトの取付孔や延長壁部6との係合部(一方がフック、他方が掛止孔など)などを予め設けておく。又は、延長壁部6はケース3に一体に成形されて、着脱不可能な構成とすることができる。この場合、延長壁部6は窓側壁部32を構成する板材に連続する形態、又は、室内側壁部34を構成する板材に連続する形態などが挙げられる。
延長壁部6は、ケース3の一端部のみに備える形態、図4に示すようにケース3の両端部に備える形態のいずれも利用できる。両端部に備える場合、各端部に備える延長壁部6の長さや大きさなどを図4に示すように等しくすることもできるし、異ならせることもできる。延長壁部6を備えることで、特にケース3の両端部に備えることで、窓部w側からの冷気をケース3の冷気吸入口33に寄せ集めて、吸入し易くできると期待される。
延長壁部6におけるケース3との接続箇所は、図4に示すように窓側壁部32の他、室内側壁部34、端板部38とすることができる。いずれの場合も、延長壁部6は、底部30の仮想延長面に対して交差するように、代表的には図4に示すように直交するように設けられる。延長壁部6における上記仮想延長面に対する交差角度を鋭角又は鈍角とすることができるが、上記冷気の室内側への流出防止という観点からは、上記交差角度は直角及びその近傍が好ましいと考えられる。
実施形態2のヒーター装置1Bは、延長壁部6を備えるため、窓部wの全長に対してケース3の全長が短い場合、例えばケース3の長さL(図1)が窓部wの規格長さの0.4倍以上0.7倍以下程度である場合でも、窓部w側からの冷気がケース3の端部から室内の中央部側に流れ出ることを防止できる。従って、実施形態2のヒーター装置1Bは、コールドドラフトをより確実に防止できる。また、ケース3の全長が短い場合には、小型化、軽量化を図ることができる上に、発熱体2を短くできて消費電力の低減も期待できる。
[実施形態3]
図5を参照して、実施形態3のヒーター装置1Cを説明する。
実施形態3のヒーター装置1Cの基本的構成は、実施形態1と同様であり、発熱体2と、冷気吸入口33及び暖気排出口35が設けられ、煙突効果を有する特定の形状のケース3とを備える。実施形態3のヒーター装置1Cは、底部30と天板部36とを上下逆向きに設置可能な構成である。詳しくは、ヒーター装置1Cでは、ケース3が底部30に対向し、発熱体2の上方領域を覆う天板部36を備え、室内側壁部34が発熱体2の全長に亘って、その上端よりも上方に向かって延びて天板部36に連続する領域(冷気流出防止領域346)を含む。窓側壁部32には、冷気吸入口33及び暖気排出口35の双方が設けられている。以下、上下逆配置可能な構成を詳細に説明し、実施形態1と同様の構成及び効果は詳細な説明を省略する。以下の説明では、図5の右下図に示す設置状態を正配置、左上図に示す状態を逆配置と呼ぶ。
この形態では、正配置における天板部36を逆配置で底部30としても使用する。そのため、天板部36は、底部30と同様、平板状などの安定性に優れる形状とすることが挙げられる。正配置において、底部30から下方に突出する脚部5(図2)を有し、天板部36から上方に突出する突部(図示せず)を有し、逆配置ではこの突部を脚部5とする構成などとすることもできる。この場合、脚部5の高さh5の範囲や突部の突出長さの範囲で、底部30や天板部36を湾曲板などとすることもできる。
この形態では、正配置でも逆配置でも窓部w側からの冷気の導入及び暖気の排出ができるように、窓側壁部32に冷気吸入口33及び暖気排出口35を備える。いずれの配置状態でも両口33,35のいずれもが冷気の導入及び暖気の排出が可能なように各口33,35の大きさ、形状、配置位置などを選択するとよい。図5では、冷気吸入口33及び暖気排出口35の大きさ及び形状が実質的に等しく、窓側壁部32の高さH32の二等分線を中心として、窓側壁部32における上下対称位置に各口33,35が設けられると共に、窓側壁部32の上下方向の中心部に発熱体2が位置する場合を例示する。この場合、冷気吸入口33及び暖気排出口35の開口面積及び発熱体2における上下方向の位置を、正配置(図5の右下図)でも逆配置(図5の左上図)でも変わらず一定にできる。そのため、いずれの配置状態でも、コールドドラフト防止効果、結露防止効果などを同様に得られる。なお、図5では、両口33,35の形成範囲がケース3における発熱体2の収納領域A2よりも短い場合を例示するが、各口33,35の形成範囲などは適宜変更できる(上述の(α)〜(γ)、(η)〜(ι)など参照)。その他、脚部5及び上述の突部を備える場合、冷気吸入口33の一部を底部30に備え、暖気排出口35の一部を天板部36に備えることができる。この場合、いずれの配置状態でも、窓側壁部32に加えて、底部30及び天板部36の双方に貫通孔などを備える。
この形態では、正配置でも逆配置でも、ケース3内に導入された冷気がケース3内を経てケース3外に流出しないように、室内側壁部34は、発熱体2の下端よりも下方領域を底部30に連続させると共に、発熱体2の上端よりも上方領域を天板部36に連続させる。そして、上記下方領域を正配置時の冷気流出防止領域340とし、上記上方領域を逆配置時の冷気流出防止領域346とする。正配置における室内側壁部34の上方の冷気流出防止領域346に関する事項は、上述の下方の冷気流出防止領域340を参照するとよい。
実施形態3のヒーター装置1Cは、上下逆配置できるため、例えば、図5の右下図に示す正配置では、ケース3の右側にコード4を配置でき、図5の左上図に示す逆配置では、ケース3の左側にコード4を配置できる。そのため、実施形態3のヒーター装置1Cは、コンセント口の位置などに応じて配置状態を選択でき、配置状態の選択の自由度が高く、この点で利用し易い。この例のように窓側壁部32に対して上下対称に冷気吸入口33及び暖気排出口35を備えると共に、上下逆にしても発熱体2の上下方向の位置が実質的に変わらない構成とすると、正配置でも逆配置でもコールドドラフトを同様に防止できて好ましい。この例のようにコード4を端板部38から引き出す構成とすると、上下逆配置してもコード4を取り回し易い。
[実施形態4]
図6,図7を参照して、実施形態4のヒーター装置1Dを説明する。図6は、ケース3の窓側壁部32の一部を切り欠いて、ケース3内が見えるように示す模式図である。
実施形態4のヒーター装置1Dの基本的構成は、実施形態1と同様であり、発熱体2と、冷気吸入口33及び暖気排出口35(図1など)が設けられ、煙突効果を有する特定の形状のケース3とを備える。実施形態4のヒーター装置1Dは、発熱体2への通電状態を自動的に制御可能な構成を備える。具体的には、ヒーター装置1Dはケース3の窓側壁部32に設けられる窓側温度センサ部7と、窓側温度センサ部7からの温度情報に基づいて、発熱体2への通電状態を制御する制御部10Dとを備える。以下、窓側温度センサ部7及び制御部10Dを詳細に説明し、実施形態1と同様の構成及び効果は詳細な説明を省略する。
窓側温度センサ部7は、コールドドラフト防止や結露防止のためにヒーター装置1Dの作動の要否などを判断する指標となる温度を測定する。この目的から、窓側温度センサ部7は、ヒーター装置1Dにおいて窓部w側からの冷気により確実に接触する箇所に設けることが望まれる。そこで、ヒーター装置1Dでは、窓側温度センサ部7を窓部wに向けて配置される窓側壁部32に設ける。特に、図6に示すように、窓側壁部32における冷気吸入口33の近傍に窓側温度センサ部7を配置すると、窓側の温度を精度よく測定でき、ヒーター装置1Dの作動の要否などをより適切に判断できると考えられる。図6では、窓側壁部32の外表面における冷気吸入口33の近傍に窓側温度センサ部7を配置する場合を例示するが、窓側壁部32の内面に窓側温度センサ部7を配置することもできる。窓側温度センサ部7は、測定した温度情報を制御部10Dに伝達可能な適宜なもの、公知のものなどを利用できる。
制御部10Dは、図7に示すように、各種の情報を入力する入力部(図示せず)と、窓側温度センサ部7からの温度情報といった入力情報や記憶情報などに基づき判定を行う判定部11と、設定値などの入力情報などを記憶する記憶部12と、判定結果に基づいて発熱体2に指令を出す通電命令部15とを備える。制御部10Dは、例えば、以下のように構成することが挙げられる。入力部は、窓側温度センサ部7からの温度情報を随時入力する。判定部11は、温度情報と記憶部12から呼び出した閾値(設定値)とを比較し、冷気吸入口33近傍の温度が閾値よりも小さいか否か判定する。上記温度が閾値よりも小さいと判定された場合、窓部w側からの冷気がケース3の窓側に向かって流れていると考えられ、コールドドラフトなどを防止するために発熱体2への通電や電力の変更が望まれる。そのため、通電命令部15は、発熱体2に通電開始指令や供給電力の変更指令を出す。上記温度が閾値よりも大きいと判定された場合、ケース3の窓側の温度が高く、窓部w側から冷気が流れていないと考えられ、発熱体2への通電が不要である。そのため、通電命令部15は停止指令を出す。
発熱体2への通電継続(ON)、通電停止(OFF)を切り替え可能な構成の他、ヒーター装置1Dにサイリスタなどの半導体リレーを備えてデューティ制御などを行い、発熱体2への供給電力を0%から100%の間で調整可能な構成とすることができる。供給電力が0%の場合がOFFであり、供給電力が0%超100%以下の場合がONである。この場合、複数の閾値を設けて記憶部12に記憶させておき、判定部11が取得した温度情報と各閾値とをそれぞれ比較し、通電命令部15が比較結果に応じて発熱体2への供給電力を所定の値とする変更指令を出すように、制御部10Dを構成するとよい。この供給電力の調整可能な構成については、後述する実施形態5,6にも同様に適用できる。
実施形態4のヒーター装置1Dは、ケース3の窓側の温度に応じて自動的に発熱体2の通電制御を行う。そのため、ヒーター装置1Dを用いれば、例えば、室内の居住者が窓部w側からの冷気を感じる前にこの冷気を暖気にすることができ、コールドドラフトや結露をより確実に防止でき、好ましくは実質的に生じないようにできる。また、室内湿度の低下も防止できる。従って、ヒーター装置1Dを利用すれば、利用者がコールドドラフトや結露などによる不快感を持ってからスイッチ40を操作する場合に比較して、上記不快感をより生じ難くできると期待される。また、ヒーター装置1Dを用いれば、スイッチ40の切り忘れによる消費電力の増大、ひいては電気料金の増大も低減できる。ケース3における窓側の温度状況に応じて、発熱体2への供給電力を多段階に調整可能な構成とすれば、コールドドラフトや結露を防止できながら、消費電力の更なる低減による省エネルギー化が期待できる(この点は後述する実施形態5,6も同様)。
[実施形態5]
図8を参照して、実施形態5のヒーター装置1Eを説明する。図8及び後述する図9では、制御部10E,10Fが分かり易いように強調して示す模式図である。
実施形態5のヒーター装置1Eの基本的構成は、実施形態4と同様であり、発熱体2と、煙突効果を有する特定の形状のケース3とを備え、自動的に通電制御を行う。特に、実施形態5のヒーター装置1Eは、窓側の温度と室内側の温度(窓部wから離れた位置の温度)との温度差に基づいて、発熱体2への通電状態を制御する制御部10Eを備える。詳しくは、ケース3の窓側壁部32に設けられる窓側温度センサ部7と、室内における窓部wから離れた位置の温度情報を取得し、この室内側の温度情報と窓側温度センサ部7からの温度情報とを用いて窓側と室内側との温度差を求め、この温度差に基づいて発熱体2への通電状態を制御する制御部10Eとを備える。この例のヒーター装置1Eは、更に、ケース3の室内側壁部34に設けられる室内側温度センサ部8を備え、室内における窓部wから離れた位置の温度を室内側温度センサ部8で測定する。制御部10Eは、室内側温度センサ部8からの温度情報を取得するように構成される。以下、温度センサ部7,8及び制御部10Eを詳細に説明し、実施形態1,4と同様の構成及び効果は詳細な説明を省略する。
窓側温度センサ部7の基本的事項は、実施形態4を参照するとよく、上述のように、窓側温度センサ部7は、窓部wに向けて配置される窓側壁部32、特に冷気吸入口33の近傍に配置されることが好ましい。
室内側温度センサ部8の基本的事項は、配置箇所を除いて、窓側温度センサ部7と同様とすることができる。
その他、室内側温度センサ部8をヒーター装置1Eに備えていない構成とすることができる。この場合、室内側温度センサ部8は、室内における窓部wから離れた適宜な位置(窓部w側からの冷気を測定しない位置)に設けられて、その温度情報を外部に発信可能であり、ヒーター装置1Eは、通信部(図示せず)を備え、室内側温度センサ部8からの温度情報を受信可能な構成とすることが挙げられる。この場合、室内側温度センサ部8は、温度情報を制御部10Eなどの外部に発信可能な送信部を備える装置などに設けられているものが好適に利用できる。このような装置として、例えば、室内の窓部wから離れた位置に設置される室内空調機や電気暖房器などであって、電気製品の電気使用状態を管理するHEMS(Home Energy Management System)などの管理システムに制御されているものなどが挙げられる。室内空調機では、例えば、室内の天井付近の温度を測定できる。電気暖房器では、設置位置にもよるが、例えば、室内の中央部の温度を測定できる。
制御部10Eは、図8に示すように、各種の情報を入力する入力部(図示せず)と、窓側温度センサ部7及び室内側温度センサ部8からの温度情報に基づき温度差を演算する温度差演算部13と、演算情報や記憶情報などに基づき判定を行う判定部11と、設定値などの入力情報などを記憶する記憶部12と、判定結果に基づいて発熱体2に指令を出す通電命令部15とを備える。制御部10Eは、例えば、以下のように構成することが挙げられる。入力部が各温度センサ部7,8からの温度情報を随時入力する。温度差演算部13は、温度情報から窓側の温度と室内側の温度との温度差を演算する。判定部11は、この演算値と記憶部12から呼び出した閾値(設定値)とを比較し、温度差が閾値よりも大きいか否かを判定する。上記温度差が閾値よりも大きいと判定された場合、窓側の温度が低く、窓部w側からの冷気がケース3の窓側に向かって流れていると考えられ、コールドドラフトなどを防止するために発熱体2への通電や電力の変更が望まれる。そのため、通電命令部15は、発熱体2に通電開始指令や供給電力の変更指令を出す。上記温度差が閾値よりも小さいと判定された場合、窓側と室内側とが均一的な温度になっていたり、昼間などで窓側の温度が高くなっていたりして、窓部w側から冷気が流れていないと考えられ、発熱体2への通電が不要である。そのため、通電命令部15は停止指令を出す。一例として、温度差を(室内側の温度−窓側の温度)とし、閾値を0℃とし、温度差が0℃以上である場合に発熱体2への通電継続(ON)とし、温度差が0℃未満であり、窓側の温度が高い場合に通電停止(OFF)にすることが挙げられる。上述の発熱体2への供給電力を多段階に調整可能な構成では、温度差が大きいほど、発熱体2への供給電力を大きくするように調整することが挙げられる。温度差と供給電力との相関データを予め設定して、記憶部12としてルックアップテーブルに記憶させておいてもよい。
実施形態5のヒーター装置1Eは、窓側と室内側との温度差に応じて自動的に発熱体2の通電制御を行う。特に、ヒーター装置1Eは、コールドドラフトが生じ得る温度状況下(上記温度差が大きい場合)には適切に作動でき、かつコールドドラフトが生じ難い温度状況下(上記温度差が小さい場合)には発熱体への通電を停止できる。そのため、ヒーター装置1Eを用いれば、実施形態4と同様に又はそれ以上に、コールドドラフトや結露の防止、室内湿度の低下防止及び消費電力や電気料金の低減を図ることができると共に、室内の居住者にコールドドラフトや結露による不快感を生じ難くできると期待される。また、この例のようにヒーター装置1Eのケース3自体に窓側温度センサ部7と室内側温度センサ部8との二つのセンサを備えることで、通信機構が不要であり、簡素な構成にできる。
[実施形態5]
図9を参照して、実施形態6のヒーター装置1Fを説明する。
実施形態6のヒーター装置1Fの基本的構成は、実施形態4と同様であり、発熱体2と、煙突効果を有する特定の形状のケース3とを備え、自動的に通電制御を行う。特に、実施形態6のヒーター装置1Fは、HEMSなどの管理システムによってヒーター装置1Fを含む電気製品が電気使用状態を管理されている場合に、この管理システムからの命令を受けて、発熱体2への通電状態を制御する制御部10Fを備える。詳しくは、上記管理システムと通信を行う通信部9と、通信部9が受信した管理システムからの命令に基づいて、発熱体2への通電状態を制御する制御部10Fとを備える。以下、制御部10Fを詳細に説明し、実施形態1,4と同様の構成及び効果は詳細な説明を省略する。
制御部10Fは、図9に示すように、各種の情報を入力する入力部(図示せず)と、入力情報などに基づき判定を行う判定部11と、入力情報などを記憶する記憶部12と、判定結果に基づいて発熱体2に指令を出す通電命令部15とを備える。制御部10Fは、例えば、以下のように構成することが挙げられる。通信部9は、管理システムからの情報を随時取得する。判定部11は、上記情報に基づいて制御命令の有無を判定する。通電命令部15は、判定結果に基づいて、発熱体2への通電開始指令や供給電力の変更指令、又は停止指令を出す。上述の発熱体2への供給電力を多段階に調整可能な構成では、制御命令に応じて、発熱体2への供給電力を調整することが挙げられる。
実施形態6のヒーター装置1Fでは、管理システムが室内の室内空調機や電気暖房器などの運転状態を考慮して、自動的に発熱体2の通電制御を行う。特に、管理システムは、室内で暖房を行う各種の電気製品からの情報を利用して、室内の温度状況をより適切に把握した上で、ヒーター装置1Fの作動の要否などを判断して、制御命令を出すことができる。そのため、ヒーター装置1Fを用いれば、実施形態4と同様に又はそれ以上に、コールドドラフトや結露の防止、室内湿度の低下防止及び消費電力や電気料金の低減を図ることができると共に、室内の居住者にコールドドラフトや結露による不快感を生じ難くできると期待される。
なお、実施形態1に示すスイッチ40と、実施形態4から実施形態6に示す制御部10Dから10Fから選択される二つ以上の制御部とを備え、手動による通電制御モード、複数の自動制御モードから利用者が選択可能な構成とすることができる。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1A,1B,1C,1D,1E,1F ヒーター装置
2 発熱体 20 本体部 22 フィン部
3 ケース
30 底部 30d 外底面 32 窓側壁部 33 冷気吸入口
34 室内側壁部 340,346 冷気流出防止領域 342 収納領域
35 暖気排出口 36 天板部 36a,36b 天板片 38 端板部
4 コード 40 スイッチ
5 脚部 6 延長壁部 7 窓側温度センサ部 8 室内側温度センサ部
9 通信部
10D,10E,10F 制御部
11 判定部 12 記憶部 13 温度差演算部 15 通電命令部
100 床面 102 側壁
w 窓部

Claims (11)

  1. 通電により発熱する発熱体と、
    前記発熱体をその全長に亘って収納するケースとを備え、
    前記ケースは、
    前記発熱体の下方領域を覆う底部と、
    窓部に向かって配置される窓側壁部と、
    前記窓側壁部に対向し、室内に向かって配置される室内側壁部と、
    前記窓側壁部において前記発熱体の下端よりも下方位置に設けられる冷気吸入口と、
    前記ケースにおいて前記発熱体の上端よりも上方位置に設けられる暖気排出口とを備え、
    前記室内側壁部は、
    前記窓側壁部と共に前記発熱体の全長を挟む収納領域と、
    前記発熱体の全長に亘って、その下端よりも下方に向かって延びて前記底部に連続する冷気流出防止領域とを含むヒーター装置。
  2. 前記底部は、前記室内における前記ヒーター装置を設置する面に接して配置される外底面を有する請求項1に記載のヒーター装置。
  3. 前記底部の外底面から前記室内における前記ヒーター装置を設置する面に向かって突出する脚部を備える請求項1に記載のヒーター装置。
  4. 前記暖気排出口は、前記室内の天井及び前記窓部の少なくとも一方に向かって開口する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヒーター装置。
  5. 前記ケースの少なくとも一方の端部から前記ケースの長手方向に延び、前記底部の仮想延長面に交差するように設けられる延長壁部を備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のヒーター装置。
  6. 前記ケースは、前記底部に対向し、前記発熱体の上方領域を覆う天板部を備え、
    前記室内側壁部は、前記発熱体の全長に亘って、その上端よりも上方に向かって延びて前記天板部に連続する領域を含み、
    前記窓側壁部には、前記冷気吸入口及び前記暖気排出口が設けられており、前記底部と前記天板部とを上下逆向きに設置可能である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のヒーター装置。
  7. 前記窓側壁部に設けられる窓側温度センサ部と、
    前記窓側温度センサ部からの温度情報に基づいて、前記発熱体への通電状態を制御する制御部とを備える請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のヒーター装置。
  8. 前記窓側壁部に設けられる窓側温度センサ部と、
    前記室内における前記窓部から離れた位置の温度情報を取得し、この室内側の温度情報と前記窓側温度センサ部からの温度情報とを用いて窓側と室内側との温度差を求め、前記温度差に基づいて前記発熱体への通電状態を制御する制御部とを備える請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のヒーター装置。
  9. 前記ヒーター装置を含む電気製品の電気使用状態を管理する管理システムと通信を行う通信部と、
    前記通信部が受信した前記管理システムからの命令に基づいて、前記発熱体への通電状態を制御する制御部とを備える請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のヒーター装置。
  10. 前記底部から前記発熱体の下端までの高さをhとし、前記発熱体における上下方向の最大の大きさをdとし、前記高さhが前記大きさdの1.5倍以下である請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のヒーター装置。
  11. 前記発熱体の発熱量は、71.5W/m未満である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のヒーター装置。
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