JP2018003849A - バキュームブレーカ - Google Patents

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Abstract

【課題】空気を円滑に吸入することができるバキュームブレーカを提供する。
【解決手段】バキュームブレーカ1は、通水路2A,2B(管路)に連通する空間10Aを内部に形成するとともに、空間10Aを形成するガイド部12(上壁)を上方に貫通して空間10Aと外側の空間とを連通する通気孔13が形成された本体ケース10と、通気孔13を閉塞自在に本体ケース10内に収納され、通水路2A,2Bに負圧が生じたときに通気孔13を開放する弁体20と、本体ケース10の上方に設けられ、本体ケース10の上部を覆ってガイド部12の上面との間に空気室30Aを形成するキャップ30とを備え、キャップ30の外縁部の下面と本体ケース10の上面との間には、空気室30Aに連通する通気路30Bが形成されており、通気路30Bは、空気室30Aに向かって直線的に傾斜して延びている。
【選択図】図3

Description

本発明はバキュームブレーカに関するものである。
特許文献1は従来のバキュームブレーカを開示している。このバキュームブレーカは、弁箱、弁蓋、2次弁、及び防水キャップを備えている。弁箱及び弁蓋は、液体が流通する管路に連通する内部空間を形成している。この空間の上方には、弁蓋を上下に貫通する通気孔が形成されている。通気孔は、弁箱及び弁蓋の内部の空間と外部の空間とを連通する。2次弁は、弁箱と弁蓋が形成する空間内に収納されており、空間内に水が浸入したときに通気孔を閉塞する。防水キャップは弁蓋の上部を覆って弁蓋との間に空気室を形成している。また、防水キャップは、その外周縁部の下端面と弁蓋上面との間に隙間を形成している。弁蓋の上部に設けられた円筒状に突出する突出部には、筒内の空間と外側の空間を連通する透孔が形成されている。このような構成により、特許文献1のバキュームブレーカは、管路内に負圧が生じたときには、防水キャップと弁蓋の外周縁部の隙間から吸気して、透孔、空気室、通気孔、内部空間を経て管路内に空気を導入することができる。
特開2000−319945号公報
しかし、特許文献1の場合、外周縁部に形成された防水キャップと弁蓋の間の隙間と、弁蓋上部の突出部に形成された透孔とは、上下に段違いになってしまっている。このため、空気の円滑な吸入が阻害されてしまっていた。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、空気を円滑に吸入することができるバキュームブレーカを提供することを解決すべき課題としている。
本発明のバキュームブレーカは、液体が流通する管路に連通する空間を内部に形成するとともに、前記空間を形成する上壁を上方に貫通して前記空間と外側の空間とを連通する通気孔が形成された本体ケースと、
前記通気孔を閉塞自在に前記本体ケース内に収納され、前記管路に負圧が生じたときに前記通気孔を開放する弁体と、
前記本体ケースの上方に設けられ、前記本体ケースの上部を覆って前記上壁の上面との間に空気室を形成するキャップとを備え、
前記キャップの外縁部の下面と前記本体ケースの上壁の上面との間には、前記空気室と連通する通気路が形成されており、
前記通気路は、前記空気室に向かって直線的に傾斜して延びていることを特徴とする。
このバキュームブレーカは、管路内に負圧が生じたときには、通気路から空気を吸入する。通気路から吸入された空気は、空気室、通気孔、本体ケースの内部の空間を経て管路に導入される。通気路は、空気室に向かって直線的に傾斜して延びている。このため、段差等のある場合と比較して比較的小さな流通抵抗で空気を吸入することができる。
したがって、本発明のバキュームブレーカは、空気を円滑に取り込むことができる。
実施例1に係るバキュームブレーカが備えられた水栓を示す斜視図である。 実施例1に係るバキュームブレーカが備えられた水栓を示す分解斜視図である。 実施例1に係るバキュームブレーカが備えられた水栓の縦断面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 実施例1に係るガイド部材を示す平面図である。 図5のVI−VI線断面図である。
本発明における好ましい実施の形態を説明する。
本発明のバキュームブレーカにおいて、前記通気路は、前記本体ケースと前記キャップの側面に開口を有する形態で形成されているとともに、前記開口から前記空気室に向かって上方に傾斜し得る。
この場合、通気路が上面に開口する場合や、下方に傾斜する場合と比較して、ゴミ等の異物の自然落下による侵入を抑制できる。また、使用者の目線よりも低い位置に配置することで通気路内を視認できなくすることができるので、意図的な異物の挿入などの悪戯行為の誘発防止を図ることができる。
本発明のバキュームブレーカにおいて、前記本体ケースは、円筒状に形成された筒部、及び前記筒部の上部開口を閉塞して前記上壁を構成する上壁部を有しており、
前記上壁部の上面には、外周面におねじ部が形成され、前記通気孔の上側開口を囲う形態で上方に突出する円筒状の突出部が設けられており、
前記キャップは、内周面にめねじ部が形成された有底筒状に形成され、前記めねじ部が前記おねじ部に螺合して前記本体ケースに取り付けられており、
前記突出部は、周方向の少なくとも1箇所を上下に切り欠いた切欠き部を形成し得る。
この場合、キャップにより通気孔を上方から好適に覆いつつ、突出部の外周側と内周側が切欠き部により好適に連通される。このため、空気を好適に吸入することができる。
本発明のバキュームブレーカにおいて、前記突出部は、外周面の前記切欠き部に隣接する部位の少なくとも1箇所を面取りした面取り部を形成し得る。
この場合、面取り部によって通気路と切欠き部がより円滑に繋がるので、空気をより円滑に吸入することができる。
次に、本発明のバキュームブレーカを具体化した実施例1について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、便宜上、鉛直方向を上下方向とする。
<実施例1>
実施例1のバキュームブレーカ1は、図1〜図4に示すように、水栓2に一体に設けられている。水栓2は、主に屋外で使用される散水用の水栓である。水栓2は、着脱自在に設けられた図示しないハンドルを取り付けて操作部3を操作することによって弁部4を開閉し、水道管に接続される基端部5から先端部6に向かって水を流通する。先端部6にはホースカップリング7が取り付けられており、散水用のホースを取り付けることができるようになっている。
バキュームブレーカ1は、水栓2の弁部4と先端部6の間に設けられている。バキュームブレーカ1は、図1〜図4に示すように、本体ケース10、弁体20、及びキャップ30を備えている。本体ケース10は、水栓2の通水路2A,2B(本発明に係る管路として例示する。)に連通する空間10Aをその内部に形成している。弁体20は本体ケース10内の空間10Aに収納されている。キャップ30は本体ケース10の上方に設けられている。
図3及び図4に示すように、本体ケース10は、円筒状に形成された本体部11(本発明に係る筒部として例示する。)と、この本体部11の上部開口を閉塞するガイド部12(本発明に係る上壁部として例示する。)とを有している。本体部11は、その上端部の内周面にめねじが形成されている。ガイド部12は、その外周面におねじが形成されており、本体部11に螺合により取り付けられて本体部11の上部開口を閉塞している。
図5及び図6に示すように、ガイド部12は、中心軸に沿って上下に貫通する通気孔13を形成している。通気孔13は、ガイド部12の中心軸回りに複数(図5中6箇所)設けられている。また、ガイド部12の中心には、軸方向に上下に貫通するガイド孔12Aが形成されている。ガイド部12の上面はすり鉢状に陥没して形成されている。各通気孔13の上側開口はこのすり鉢状面に開口している。さらに、ガイド部12の底面には、ガイド孔12A及び通気孔13の下側開口を囲う形態の環状に形成されて下方に突出する弁座12Bが設けられている。
また、ガイド部12の上面には突出部14が設けられている。突出部14は、本体ケース10の外径よりも縮径された円筒状に形成されており、通気孔13の上側開口を囲う形態で上方に突出する。突出部14は、その外周面におねじ部14Aを形成している。また、突出部14は切欠き部14Bを形成している。切欠き部14Bは、円筒状をなす突出部14を所定幅で上下方向に切欠いて形成されており、円筒状をなす突出部14の内側の空間と外側の空間を連通している。切欠き部14Bは、突出部14の周方向に等間隔に複数(図5中4箇所)形成されている。
図3及び図4に示すように、本体部11には流入口15が形成されている。流入口15は、水栓2の弁部4側の通水路2Aと連通しており、弁部4が開放されたときに水道管からの水が流入する。流入口15は、通水路2Aを形成する筒体17の上端に開口して形成されている。筒体17は、本体部11の底壁から空間10A内に突出して設けられている。筒体17には渡し部17Aが形成されている。渡し部17Aは、筒体17の中心軸に直交する形態で、筒体17内に架け渡されている。渡し部17Aは弁体20の誤組み付け防止のために設けられている。また、流入口15には切欠き15Aが形成されている。
また、図3に示すように、本体部11には吐水口16が形成されている。吐水口16は、本体部11の周壁の下部に開口して形成されている。吐水口16は、流入口15よりも下方において、側方に開口して形成されている。吐水口16は、水栓2の先端部6側の通水路2Bと連通しており、流入口15から流入した水を先端部6側に吐出する。
図3及び図4に示すように、弁体20は、空間10A内を上下に移動自在に収納されている。具体的には、弁体20は、弁座12Bと流入口15との間を上下に移動自在に、空間10A内に配置されている。弁体20は、円板状に形成されたディスク部21と、このディスク部21の中心から上方に延びるロッド部22とを有している。弁体20は、ガイド部12のガイド孔12Aにロッド部22が挿入されて上下の移動を案内される。弁体20は、ロッド部22を下方に向けて組み付けようとしたときには、ロッド部22が上述の渡し部17Aに干渉するようにされている。これにより、弁体20の上下逆向きの組み付けが不能とされている。
弁体20は、ディスク部21の両面にシール部材23,24が取り付けられている。ディスク部21の上面のシール部材23は、弁体20が上方に移動して弁座12Bに当接したときのシール材として機能する。弁体20が弁座12Bに当接したとき、通気孔13と空間10Aとの連通が遮断され、通気孔13が閉塞される。また、ディスク部21の下面のシール部材24は、弁体20が下方に移動して流入口15に当接したときのシール材として機能する。なお、流入口15にディスク部21が当接したときには、流入口15に切欠き15Aが形成されていることにより、流入口15は完全には閉塞されない。換言すると、ディスク部21が流入口15に当接したとき、空間10Aと上流側の通水路2Aは流入口15の切欠き15Aにより連通しているものの、開放時よりも極めて大きな流通抵抗が生じる状態にある。
図3及び図4に示すように、キャップ30は、本体ケース10の上部を覆い、ガイド部12の上面との間に空気室30Aを形成する。本実施例1において、キャップ30は、本体ケース10の本体部11の外径と略同径に形成された有底筒状をなしている。キャップ30は、内周面にめねじ部30Cが形成されており、開口を下方に向けて、本体ケース10の上部の突出部14の外周面に螺合により取り付けられている。キャップ30の外縁部である周壁の下面と、ガイド部12の上面との間には、通気路30Bが形成されている。通気路30Bは空気室30Aに連通している。そして、通気路30Bは、空気室30Aに向かって直線的に傾斜して延びている。
また、本実施例1において、通気路30Bは、本体ケース10とキャップ30の側面である外周面に開口する形態で形成されているとともに、外周面の開口から空気室30Aに向かって上方に傾斜して形成されている。具体的には、図3及び図4に示すように、キャップ30は、周壁の下面に、径方向内側に向かって上方に傾斜する傾斜面部30Dを全周に有している。また、ガイド部12は、その上面のキャップ30の傾斜面部30Dと対向する部位において、径方向内側に向かって上方に傾斜する傾斜面部12Cを全周に有している。また、傾斜面部30Dと傾斜面部12Cの傾斜角度は略同等とされており、これら傾斜面部30Dと傾斜面部12Cとの間に形成される通気路30Bは、略等幅で上方に傾斜して延びている。
また、図5に示すように、本実施例1において、突出部14の外周面には面取り部14Cが形成されている。面取り部14Cは、切欠き部14Bに隣接する部位に形成されている。各面取り部14Cは、各切欠き部14Bの開口を中心に、突出部14の中心軸方向に平面取りする形態で形成されている。すなわち、本実施例1に係る面取り部14Cは、各切欠き部14Bの両側方に形成されている。また、面取り部14Cの下端は、切欠き部14Bの下端よりも下方に位置している。換言すると、面取り部14Cは、切欠き部14Bの下方において、左右の面取り部14Cが連結された形態で形成されている。また、図5に示すように、本実施例1において、面取り部14Cは、突出部14の中心軸を挟んで反対側に形成された他の面取り部14Cと互いに平行な面を形成している。このため、ガイド部12を本体部11に螺合する際に、スパナなどの締結用の工具をかけることができるようになっている。さらに、面取り部14Cの下端は、突出部14の下端と一致している。
上述のように、本実施例1に係る突出部14は、切欠き部14B、及び面取り部14Cを形成している。切欠き部14Bは、突出部14を上下に切り欠いて形成されており、突出部14の円筒形状の内外の空間を連通する。面取り部14Cは、突出部14の外周面を軸芯方向に面取りして形成されている。そして、切欠き部14Bの下端は、面取り部14Cの下端および突出部14の外周面の下端より上方に位置し、面取り部14Cの下端は、突出部14の外周面の下端と一致している。すなわち、面取り部14Cの下端には、切欠き部14Bの形成されていない部分が設けられている。この面取り部14Cの基端の部分は、傾斜面部12Cの上端面から上方に僅かに突出する形態をなしている。この部分は、通気路30Bに小枝などの異物を挿入しようとした際の引っかかりとして機能し、それ以上の挿入防止を図っている。
次に、上記のように構成された実施例1のバキュームブレーカ1の作用効果について説明する。水栓2の操作部3が操作されて弁部4が開放されると、水道管から通水路2Aに通水される。通水路2Aの水は、流入口15から流入して空間10A内に進入し、吐水口16から通水路2Bへと流通する。空間10A内に水が進入したときには、空間10A内の水位が上昇して弁体20に浮力が生じる。そして、浮力により上方に移動した弁体20は弁座12Bに当接して通気孔13を閉塞する。このとき、弁体20は、ロッド部22がガイド部12のガイド孔12Aに案内されて空間10A内を上方に平行移動するので、弁座12Bに好適に当接することができる。
通水路2A,2B内に負圧が生じたときには、通気路30Bから空気室30A、通気孔13を経て空間10A,通水路2A,2B内に空気が吸入されて負圧状態を解消する。この通気路30Bは、空気室30Aに向かって直線的に傾斜して形成されている。このように、通気路30Bと空気室30Aは段差なく連通しているので、比較的小さな流通抵抗で空気を吸入することができる。また、通気路30Bは、空気室30Aに向かって上方に傾斜して形成されているので、通気路30Bからのゴミなどの異物の侵入を抑制することができる。
また、通気路30Bと空気室30Aは、突出部14が形成する切欠き部14Bを介して連通しており、切欠き部14Bは、突出部14を所定幅で縦方向に切欠いて形成している。このため、突出部14の内周側と外周側の各空間を孔で連通する場合と比較して、空気をより円滑に吸入できる。また、切欠き部14Bは、突出部14の中心軸回りに複数形成されているので、より効率よく空気を吸入することができる。さらに、各切欠き部14Bの両側方に面取り部14Cが形成されているため、より広い範囲の通気路30Bから切欠き部14Bに好適に空気を吸入できる。
また、ガイド部12は、中心軸に沿って上下に貫通する通気孔13を形成しており、通気孔13はガイド部12の中心軸回りに複数設けられている。このため、空気を効率よく吸入できる。また、ガイド部12の上面はすり鉢状に陥没して形成されているので、ガイド部12の上面を陥没させず平面状に形成する場合と比較して、空気室30Aの空間を大きく設定することができる。これにより、空気室30Aを通過する空気の速度を抑制でき、圧力損失や空気の流れに対する慣性力の影響などを低減することができる。その結果、より円滑な吸気を実現することができる。また、各通気孔13は、ガイド部12の上面のすり鉢状面に開口しているので、平面的に形成された面に開口する場合と比較して開口面積を大きくすることができ、吸気効率を向上させることができる。また、ガイド部12の上面を陥没させて形成しているので、通気孔13の長さを短くすることができ、通気孔13を流通する空気の流通抵抗を低減することができる。
また、通水路2A,2B内に負圧が生じたとき、弁体20は、通水路2A,2Bに連通する空間10Aと外部空間との圧力差により弁座12Bから離間して下方に移動し、流入口15に当接する。上述のように、流入口15には切欠き15Aが形成されているので、弁体20が流入口15に当接した状態でも、通水路2A内には徐々に空気が侵入して負圧状態を解消することができる。一方、通水路2Bは、通水路2Aよりも速やかに負圧状態が解消される。すなわち、通水路2A,2B内に負圧が生じたときには、水栓2の先端側の通水路2Bの負圧状態が先に解消されるので、空間10A内の水は吐水口16から通水路2B側に吐出される。その後は、空間10A内には空気が吸入されているので、流入口15の切欠き15Aから空気が好適に吸入され、通水路2A内の負圧状態が解消される。すなわち、バキュームブレーカ1では、流入口15を流通して先端部6から吐出された水が再び通水路2A内に侵入することが確実に防止される。
このように、本実施例1に係るバキュームブレーカ1は、空気を円滑に吸入することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1では、通気路が、空気室に向かって直線的に上方に傾斜する形態を例示したが、空気室に向かって下方に傾斜する形態であってもよい。
(2)実施例1では、筒部としての本体部11と、上壁部としてのガイド部12とを備えて構成される本体ケース10を例示したが、本体ケースの構成はこれに限定されるものではない。本発明に係る本体ケースは、例えば、筒部と上壁部が一体に形成された構成や、2つの有底筒状の部材の開口端同士を接続する構成等の他の構成であってもよい。
(3)実施例1では、本体ケースの上壁部上面に円筒状の突出部を設けてキャップを取り付けるようにしたが、キャップの取付形態はこれに限定されるものではない。例えば、上壁部上面の中央部に円柱状の部材を立設し、この円柱状部材の先端にキャップを取り付ける形態などの他の形態であってもよい。なお、円柱状部材を立設させる場合には、この円柱状部材の外周面の周囲に通気孔を開口させる形態とすることができる。
(4)実施例1では、円筒状に形成された突出部を上下に切り欠いた切欠き部を形成し、この切欠き部が通気路と空気室を連通する形態を例示したが、空気の流通経路の形態は、通気路が空気室に向かって直線的に傾斜する限り特に限定されず、例えば上記(3)の構成など、種々の構成を採用することができる。
(5)実施例1では、突出部の切欠き部に隣接する部位を面取りした面取り部を形成したが、本発明において、突出部及び切欠き部を設けた場合に面取り部を形成することは必須の構成ではない。
(6)実施例1では、キャップ30の傾斜面部30Dとガイド部12の傾斜面部12Cの傾斜角度は略同等としたが、異なる傾斜角度であってもよい。また、一方が傾斜面を有していれば、他方は水平面であってもよい。
(7)実施例1では、水栓に一体に設けられたバキュームブレーカとしたが、これに限定されず、例えば、管路の所望位置に取り付けられるバキュームブレーカであってもよい。
1…バキュームブレーカ
2…水栓
2A…弁部側の通水路
2B…先端部側の通水路
3…操作部
4…弁部
5…基端部
6…先端部
7…ホースカップリング
10…本体ケース
10A…本体ケース内の空間
11…本体部
12…ガイド部
12A…ガイド孔
12B…弁座
12C…傾斜面部
13…通気孔
14…突出部
14A…おねじ部
14B…切欠き部
14C…面取り部
15…流入口
16…吐水口
17…筒体
17A…渡し部
20…弁体
21…ディスク部
22…ロッド部
23…弁座側のシール部材
24…流入口側のシール部材
30…キャップ
30A…空気室
30B…通気路
30C…めねじ部
30D…傾斜面部

Claims (4)

  1. 液体が流通する管路に連通する空間を内部に形成するとともに、前記空間を形成する上壁を上方に貫通して前記空間と外側の空間とを連通する通気孔が形成された本体ケースと、
    前記通気孔を閉塞自在に前記本体ケース内に収納され、前記管路に負圧が生じたときに前記通気孔を開放する弁体と、
    前記本体ケースの上方に設けられ、前記本体ケースの上部を覆って前記上壁の上面との間に空気室を形成するキャップとを備え、
    前記キャップの外縁部の下面と前記本体ケースの上壁の上面との間には、前記空気室に連通する通気路が形成されており、
    前記通気路は、前記空気室に向かって直線的に傾斜して延びていることを特徴とするバキュームブレーカ。
  2. 前記通気路は、前記本体ケースと前記キャップの側面に開口を有する形態で形成されているとともに、前記開口から前記空気室に向かって上方に傾斜することを特徴とする請求項1記載のバキュームブレーカ。
  3. 前記本体ケースは、円筒状に形成された筒部、及び前記筒部の上部開口を閉塞して前記上壁を構成する上壁部を有しており、
    前記上壁部の上面には、外周面におねじ部が形成され、前記通気孔の上側開口を囲う形態で上方に突出する円筒状の突出部が設けられており、
    前記キャップは、内周面にめねじ部が形成された有底筒状に形成され、前記めねじ部が前記おねじ部に螺合して前記本体ケースに取り付けられており、
    前記突出部は、周方向の少なくとも1箇所を上下に切り欠いた切欠き部を形成していることを特徴とする請求項1又は2記載のバキュームブレーカ。
  4. 前記突出部は、外周面の前記切欠き部に隣接する部位の少なくとも1箇所を面取りした面取り部を形成していることを特徴とする請求項3記載のバキュームブレーカ。
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