JP2018003395A - マンホール用の蓋及び蓋構造 - Google Patents
マンホール用の蓋及び蓋構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018003395A JP2018003395A JP2016130149A JP2016130149A JP2018003395A JP 2018003395 A JP2018003395 A JP 2018003395A JP 2016130149 A JP2016130149 A JP 2016130149A JP 2016130149 A JP2016130149 A JP 2016130149A JP 2018003395 A JP2018003395 A JP 2018003395A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bolt
- hole
- lid
- frame
- insertion hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
Abstract
【課題】枠体への設置作業を円滑に行うことができるマンホール用の蓋及び蓋構造を提供する。【解決手段】環状の環状枠部20の内周から径内方向に延出し且つボルト孔210が形成される固定片部21とを有する枠体に設置されるマンホール用の蓋であって、環状枠部20の内側の領域を開閉可能な円盤状の蓋本体部と、該蓋本体部に形成され且つ鉛直方向で固定片部21に対応する位置に配置される適合部31と、適合部31に連続するように蓋本体部に形成される預部32とを有するとともに、ボルト4を挿通させる挿通孔であって、適合部31におけるボルト孔に対応する位置から預部32に亘って連続する挿通孔が形成され、預部32は、該挿通孔に挿通されたボルト4が配置される持上部321を有し、持上部321は、配置されたボルト4の先端部を固定片部21よりも上方に位置させるように構成される。【選択図】図8
Description
本発明は、地面等に形成されたマンホールを塞ぐマンホール用の蓋及び蓋構造に関する。
従来から、地下設備(例えば、電線や、ガス管、水道管、通信ケーブル等が地下に埋設された設備)の点検や保守を行うために地上から地下へ出入りするためのマンホールが形成されている。かかるマンホールには、いたずらや、転落を防止するために地上側の開口部(以下、地上側開口部という)を開閉するための蓋構造が設置されている。
かかる蓋構造は、マンホールの地上側開口部の縁部に設けられる枠体と、該枠体に載置されて地上側開口部を開閉可能な蓋部とを備えている。枠体は、縁部に沿った形状の枠であり、載置した蓋部をボルトで締結するためのネジ孔が形成された固定部を有する。蓋部は、枠体に締結するためのボルトを挿通するための貫通孔が形成されている。
このような蓋構造では、蓋部が枠体上に配置され、貫通孔に挿通させたボルトが固定部のネジ孔に締め込まれることによって、該蓋部が枠体に固定される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、前記蓋構造では、蓋部を枠体に設置する場合において、作業者が開口部を閉塞するようにして蓋部を枠体上に配置した後に、蓋部の貫通孔を覗き込んで貫通孔と固定孔との位置関係を確認しながら蓋部を動かすことで貫通孔の位置と固定孔の位置とを対応させている。
そして、作業者は、蓋部の向きを調整した後に蓋部の貫通孔の数に応じた固定ねじを用意し、貫通孔が複数形成されている場合には、該固定ねじを各貫通孔に一つずつ挿通し、さらに、各固定ねじを固定孔に締め込むことによって蓋部を枠体に固定している。
このように、従来の蓋構造では、作業者が蓋部の位置や向きを調整した後に、貫通孔の数に応じた固定ねじを用意する必要があるため、蓋部を枠体に設置する作業が煩雑であり、改善の余地がある。
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、枠体への設置作業を円滑に行うことができるマンホール用の蓋及び蓋構造を提供することを課題とする。
本発明のマンホール用の蓋は、環状の環状枠部と、該環状枠部の内部に延出し且つ上方に向けて開口するボルト孔が形成される固定片部とを有する枠体に設置されるマンホール用の蓋であって、前記環状枠部の内側の領域を開閉可能な蓋本体部を有し、該蓋本体部は、前記環状枠部の内側の領域を閉じている状態で前記固定片部に対応する位置に配置可能に構成される適合部と、該適合部に連続する預部とを有し、適合部には、枠体に締結するために前記ボルト孔に螺合させるボルトを挿通させる挿通孔が形成され、前記預部は、該挿通孔に連続するとともに前記ボルトを嵌込可能な預孔が形成され且つ預孔に嵌め込んだボルトの先端部が前記環状枠部の内側の領域を閉じている状態で前記固定片部よりも上方に位置するようにボルトを持ち上げる持上部を有する。
上記構成のマンホール用の蓋によれば、枠体の固定片部に対応する位置に配置可能である適合部には、枠体のボルト孔に螺合させるボルトを挿通させる挿通孔が形成され、預部には、ボルトを嵌込可能であり且つ適合部の挿通孔に連続する預孔が形成されている。そのため、前記マンホール用の蓋では、適合部に対応する位置と預部に対応する位置との間でのボルトの配置変更が可能となる。
従って、前記マンホール用の蓋は、ボルトを預孔に嵌め込んで預部に対応する位置に配置しておけば、適合部の挿通孔から枠体内を確認できる状態になり、ボルトを適合部に対応する位置に配置すれば、該ボルトをボルト孔に螺合させることができる状態になる。
また、預部が、環状枠部の内側の領域を閉じている状態において、預孔に嵌め込まれているボルトを持ち上げて該ボルトの先端部を固定片部よりも上方に位置させる持上部を有するため、ボルトを預孔に嵌め込んで預部に対応する位置に配置している状態においては、枠体上に配置した蓋本体部を動かせて適合部の挿通孔と固定片部のボルト孔とを対応させる際に、ボルトの先端部と固定片部との干渉が防止される。
従って、前記マンホール用の蓋は、予めボルトをセットした状態で枠体への設置作業を行うことができる。
また、本発明のマンホール用の蓋において、前記持上部は、預部の上面側における預孔のまわりに形成される嵩上部であってもよい。
かかる構成によれば、ボルトが預孔に挿通されると、持上部を構成する嵩上部によってボルトの頭部が支持されるため、持上部で持ち上げられているボルトの姿勢を安定させることができる。
この場合、前記適合部には、該適合部におけるボルトの当接面が前記嵩上部よりも低い場所に位置するように座繰りが形成されていてもよい。
前記マンホール用の蓋では、適合部に形成された座繰りによって当接面と嵩上部との間に高低差が生じるように構成されているため、蓋本体部の厚みを増加させずに嵩上部で持ち上げたボルトの先端部を固定片部よりも上方に配置することができる。
さらに、本発明のマンホール用の蓋において、前記預孔は、前記挿通孔に対して前記蓋本体部の径方向における内側で連続していてもよい。
前記マンホール用の蓋では、預孔が挿通孔に対して蓋本体部の径方向における内側で連続するため、預孔に嵌め込まれたボルトが固定片部よりも前記径方向における内側に配置される。従って、枠体上に配置した蓋本体部を動かしたときのボルトの先端部と固定片部との干渉が確実に防止される。
本発明のマンホール用の蓋構造は、マンホールに設置される枠体と、上記何れかの蓋と、該蓋と前記枠体とを締結するボルトとを有する。
かかる構成によれば、予めボルトを蓋の頂部にセットしておけば、枠体に蓋を設置する際に適合部の挿通孔から枠体内を確認することができ、また、枠体上に配置した蓋本体部を回転させて適合部の挿通孔と固定片部のボルト孔とを対応させる際に、ボルトの先端部と固定片部との干渉を防止することができる。従って、前記マンホール用の蓋構造は、予めボルトをセットした状態で枠体への設置作業を行うことができる。
前記マンホール用の蓋構造において、前記ボルトは、前記挿通孔に挿通されて前記ボルト孔に螺合される雄ねじ部と、該雄ねじ部の軸線方向における一端に設けられ且つ前記挿通孔の孔径よりも外径が大きい頭部と、前記軸線方向で該頭部との間に間隔をあけて前記雄ねじ部に固定され且つ前記挿通孔の孔径よりも外径が大きい押上部とを有し、前記頭部は、前記蓋本体部の上方側に配置され、前記押上部は、前記蓋本体部の下方側に配置されていてもよい。
前記マンホール用の蓋構造では、前記軸線方向における雄ねじ部の一端に設けられ且つ挿通孔の孔径よりも外径が大きい頭部が蓋本体部上に配置されるため、挿通孔に挿通された雄ねじ部を固定片部のボルト孔に締め込むと頭部が下方側に移動する。これにより、適合部が頭部によって下方に押さえつけられることで、蓋が枠体に固定される。
また、ボルトの押上部は、前記軸線方向で頭部との間に間隔をあけた位置で雄ねじ部に固定されているため、蓋本体部と固定片部との間に配置される。さらに、ボルトの押上部は、挿通孔の孔径よりも外径が大きくなっているため、固定片部のボルト孔に締め込んだ雄ねじ部を弛めると押上部が上方側に移動する。これにより、適合部が押上部によって下方側から押し上げられるため、蓋が枠体に対して持ち上げられた状態になる。
このように、単一種のボルトに対する操作によって枠体への蓋の固定と、枠体に対する蓋の持ち上げとを行うことができるようになる。
以上のように、本発明のマンホール用の蓋及び蓋構造によれば、枠体への設置作業を円滑に行うことができるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の一実施形態にかかるマンホール用の蓋及び該蓋を備える蓋構造について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る蓋構造は、図1及び図2に示すように、地下設備(例えば、電線や、ガス管、水道管、通信ケーブル等が地下に埋設された設備)の点検や保守を行うために地上から地下へ出入りするために形成されたマンホールHに設置されるように構成されており、マンホールHの地上側開口部を開閉可能となっている。
本実施形態に係る蓋構造1は、マンホールHの地上側開口部の縁部に設けられる枠体2と、該枠体2に載置されて地上側開口部を開閉可能な蓋3と、該蓋3と枠体2とを締結するためのボルト4とを備えている。
枠体2は、図3に示すように、環状(本実施形態では、無端環状)の環状枠部20と、該環状枠部20の内周から径方向における内方向側に向けて延出し且つ上方に向けて開口するボルト孔210が形成される固定片部21と、環状枠部20から外方(環状枠部20の径外方向)に向けて延出するアンカー部22とを有する。
環状枠部20には、マンホールHに連通する開口(以下、連通開口とする)が形成されている。また、環状枠部20の内周面には、上方側から下方側になるにつれて内径が徐々に小さくなるように形成された枠側テーパー面200が含まれている(図6参照)。
固定片部21は、環状枠部20の内周面から該環状枠部20の径内方向に向けて延出している。また、固定片部21は、鉛直方向(環状枠部20の中心線に対応する方向)で蓋3に対向する上面と、該上面とは反対側の下面とを有する。
本実施形態に係る固定片部21は、枠側テーパー面200の下端に連設されており、該固定片部21の上面と枠側テーパー面200の下端とが連続している。
ボルト孔210は、固定片部21に形成されたねじ孔で構成されている。また、ボルト孔210は、前記鉛直方向で固定片部21を貫通するように形成されている。そのため、ボルト孔210は、固定片部21の上面と下面とで開口している。
本実施形態に係る枠体2では、環状枠部20の内周面に対して三つの固定片部21が形成されている。各固定片部21は、環状枠部20の周方向において互いに間隔をあけた位置に形成されている。なお、本実施形態では、環状枠部20の周方向で等間隔又は略等間隔となるようにして三つの固定片部21が形成されている。
また、各固定片部21のボルト孔210は、環状枠部20の周方向で並ぶ位置に形成されている。すなわち、環状枠部20の中心から各固定片部21のボルト孔210までの距離は、それぞれ同一又は略同一となっている。
アンカー部22は、環状枠部20の外周全周に亘って連続するように形成されている。アンカー部22は、地中に埋設される部分のことである。
蓋3は、環状枠部20の内側を開閉可能な蓋本体部30を有する。蓋本体部30は、環状枠部20の形状に対応して円盤状に形成されており、環状枠部20上に載置された状態で、外部に露出する外面と、マンホールH内に向けて配置される内面とを有する。
本実施形態に係る蓋本体部30は、環状枠部20の内側の領域を閉じている状態で固定片部21に対応する位置に配置可能に構成される適合部31であって、枠体2に締結するためにボルト孔210に螺合させるボルト4を挿通させる挿通孔310が形成される適合部31と、該適合部31に連続する預部32と、適合部31の挿通孔310へのボルト4の出し入れを行うための出入部33とを有する。
また、蓋本体部30は、外径が外面側から内面側になるにつれて小さくなるように構成されている。すなわち、蓋本体部30は、外面側から内面側になるにつれて中央部側(蓋3の中央部側)に傾斜する蓋側テーパー面34を有する。
本実施形態に係る適合部31は、図5、及び図6に示すように、蓋本体部30の外周に沿う方向(以下、周方向という)で間隔をあけて並ぶ一対の対向面311を有しており、該対向面311の間の領域によって挿通孔310が構成されている。
また、適合部31は、挿通孔310に挿通されたボルト4を受けるための当接面312を有する。当接面312は、挿通孔310の外面側の開口周りに形成されている。また、本実施形態に係る適合部31では、前記周方向で間隔をあけて一対の当接面312が形成されている。
なお、当接面312は、蓋本体部30の外面に座繰りを形成することで構成されている。これに伴い、適合部31には、当接面312から起立する一対の周壁面313が形成されている。また、一対の周壁面313の間隔は、一対の当接面312の間隔よりも広くなっている。
各周壁面313は、前記周方向において互いに離間する方向に向けて凸となるように湾曲している。また、各周壁面313の上端は、蓋本体部30の外面につながっている。
なお、本実施形態に係る蓋3では、蓋本体部30の外周縁部に三つの適合部31が形成されており、該適合部31は、それぞれ蓋本体部30の周方向において等間隔又は略等間隔で配置されるように形成されている。
預部32には、蓋本体部30の外面側と内面側とで開放し且つボルト4を嵌込可能な預孔320が形成されている。預孔320は、挿通孔310に連続している。本実施形態に係る預孔320は、挿通孔310に対して蓋本体部30の径方向(以下、径方向という)における内側で連続している。
また、預部32は、蓋本体部30が連続開口を閉じた状態において、預孔320に嵌め込まれているボルト4の先端部が固定片部21よりも上方に位置するように該ボルト4を持ち上げる持上部321を有する。
なお、本実施形態では、蓋本体部30の外面の一部が預部32の上面によって構成されている。そのため、預部32は、預孔320に嵌め込まれたボルト4(ボルト4の後述する頭部41)を上面で受けるように構成されている。すなわち、持上部321は、預部32の上面によって構成されている。
また、本実施形態に係る蓋本体部30では、上述のように、蓋本体部30の外面に座繰りを形成することによって適合部31の当接面312が構成されているため、預部32の上面は、適合部31の当接面312よりも高い位置に形成されている。すなわち、持上部321としての預部32の上面は、当接面312よりも嵩上げされるように構成された嵩上部322でもある。
なお、本実施形態に係る預部32は、前記径内方向で適合部31の対向面311に連続する一対の連設面323と、該一対の連設面のそれぞれに連続する終端面324とを有する。一対の連設面323は、前記周方向で互いに対向しており、互いの間隔が一対の対向面311の間隔と対応するように構成されている。そのため、預部32において、預孔320は、一対の連設面323の間の領域によって構成されている。
また、本実施形態では、適合部31に対応して三つの預部32が蓋本体部30の外周縁部に形成されている。
出入部33には、蓋本体部30の外面側と内面側とで開放し且つボルト4を挿込可能な挿込口330が形成されている。挿込口330は、挿通孔310に連続している。本実施形態に係る挿込口330は、挿通孔310に対して蓋本体部30の前記径方向における外側で連続するように形成されている。
また、挿込口330は、蓋本体部30の外側端に対応する位置で前記径方向における外側に向けて開放するように構成されている。そのため、出入部33では、前記径方向において、該蓋本体部30の外側端に対応する位置から挿込口330にボルト4を該ボルト4の径方向で抜挿可能に構成されている。
なお、本実施形態に係る出入部33は、前記径方向における外側で適合部31の対向面311に連続する一対のガイド面331を有する。一対のガイド面331は、前記周方向で互いに対向しており、互いの間隔が一対の対向面311の間隔と対応するように構成されている。そのため、出入部33において、挿込口330は、一対のガイド面331の間の領域によって構成されている。
また、本実施形態では、適合部31に対応して三つの出入部33が蓋本体部30の外周縁部に形成されている。
蓋側テーパー面34は、蓋3が枠体2上に配置された状態において、枠側テーパー面200に係合するように構成されている。
本実施形態では、蓋本体部30の最大外径が環状枠部20の最大内径と略同一となるように設定され、さらに、蓋本体部30の厚みが環状枠部20の枠側テーパー面200の深さ(高さ)よりも小さくなるように設定されている。そのため、蓋3が枠体2上に載置されると、蓋側テーパー面34が枠側テーパー面200の上方に係止し、蓋3の内面と固定片部21との間には隙間が形成された状態となる。
なお、本実施形態に係る蓋本体部30は、枠体2への取り付けや、枠体2からの取り外しを行う際にバール等の工具を掛止するための掛止部Fを有する。掛止部Fは、蓋本体部30の外面で開放する凹部を形成することで構成されている。
ボルト4は、軸状であり且つ挿通孔310に挿通されてボルト孔210に螺合される雄ねじ部40と、該雄ねじ部40の軸線方向における一端に設けられ且つ前記径方向で雄ねじ部40から延出する頭部41と、前記軸線方向で該頭部41との間に間隔をあけて雄ねじ部40に固定され且つ前記径方向で雄ねじ部40から延出する押上部42と、雄ねじ部40に挿通され且つ頭部41と押上部42との間に配置される一対の圧接部材43とを有する。
雄ねじ部40は、挿通孔310に挿通された状態においては蓋本体部30の内面から下方側に突出した状態となり、預孔320に挿通された状態においては固定片部21よりも上方に配置された状態となる長さとなっている。
また、雄ねじ部40の外径は、挿通孔310、預部32、挿込口330のそれぞれの前記周方向における幅よりも小さくなっている。
頭部41と押上部42とは、雄ねじ部40の軸線方向における互いの間隔が、蓋本体部30の厚みよりも大きくなるようにして配置されている。また、頭部41及び押上部42の外径は、挿通孔310、預部32、挿込口330のそれぞれの前記周方向における幅よりも大きくなっている。
圧接部材43は、ワッシャーである。一対の圧接部材43のうちの一方の圧接部材43は、蓋本体部30の外面側に配置され、他方の圧接部材43は、蓋本体部30の内面側に配置される。
そして、一方の圧接部材43の外形は、挿通孔310、預部32、挿込口330のそれぞれの前記周方向における幅よりも大きく且つ周壁面313の記周方向における幅よりも小さくなっている。他方の圧接部材43の外形は、挿通孔310、預部32、挿込口330のそれぞれの前記周方向における幅よりも大きくなっている。
雄ねじ部40の軸線方向での長さは、適合部31の上面から固定片部21の下面までの距離よりも長くなるように設定されている。また、雄ねじ部40の軸線方向での長さは、預部32の上面から固定片部21の上面までの距離よりも短くなるように設定されている。
本実施形態に係る蓋構造1の構成は、以上の通りの構成である。続いて、本実施形態に係る蓋構造1における枠体2への蓋3の設置作業について添付図面を参照しつつ説明する。
枠体2に蓋3を設置するにあたり、各挿通孔310にボルト4を挿通する。本実施形態では、頭部41が蓋本体部30の外面側、押上部42が蓋本体部30の内面側に配置されるようにして雄ねじ部40を蓋本体部30の外縁端から挿込口330内に挿入し、預孔320まで移動させる。そして、図7及び図8に示すように、嵩上部322(持上部321)上に頭部41を載置する。
蓋本体部30を環状枠部20上に配置すると、各ボルト4は、固定片部21よりも環状枠部20の径方向において内側に位置し且つ雄ねじ部40の先端が固定片部21よりも上方に位置した状態になる。
そして、蓋本体部30を回転させて適合部31の位置を前記鉛直方向で固定片部21に対応する位置に配置する。すなわち、挿通孔310とボルト孔210とを対応させた状態にする。
続いて、ボルト4を嵩上部322に対応する位置から適合部31に対応する位置に移動させると、該ボルト4は、ボルト孔210に対応する位置に配置されるとともに、下方側(固定片部21に接近する方向)に移動するため、ボルト孔210に締め込むことができる状態になる。そして、図6に示すように、各ボルト4をボルト孔210に締め込むと蓋3が枠体2に固定される。
より具体的には、挿通孔310に挿通した状態の雄ねじ部40を固定片部21のボルト孔210に締め込むと頭部41が下方側に移動するため、適合部31が頭部41によって下方に押さえつけられることで、蓋3が枠体2に固定される。これにより、枠体2への蓋3の設置作業が完了する。
このとき、テーパー同士が嵌合し、蓋と固定片部との間には隙間が生じている。
なお、蓋3を枠体2から取り外す場合や、枠体2に対する蓋3の傾きを正す場合においては、固定片部21のボルト孔210に締め込んだ雄ねじ部40を弛めると押上部42が上方側に移動するため、適合部31が押上部42によって下方側から押し上げられることで、図9に示すように、蓋3が枠体2に対して持ち上げられた状態になる。
以上のように、本実施形態に係る蓋3及び蓋構造1では、枠体2の固定片部21に対応する位置に配置可能である適合部31には、枠体2のボルト孔210に螺合させるボルト4を挿通させる挿通孔310が形成され、預部32には、ボルト4を嵌込可能であり且つ適合部31の挿通孔310に連続する預孔320が形成されているため、適合部31に対応する位置と預部32に対応する位置との間でのボルト4の配置変更が可能となる。
そのため、ボルト4を預孔320に嵌め込んで預部32に対応する位置に配置しておけば、適合部31に形成される挿通孔310から枠体2内を確認できる状態になり、ボルト4を適合部31に対応する位置に配置すれば、該ボルト4をボルト孔210に螺合させることができる状態になる。
また、預部32が、環状枠部20の内側の領域を閉じている状態において、預孔320に嵌め込まれているボルト4を持ち上げて該ボルト4の先端部を固定片部21よりも上方に位置させる持上部321を有するため、ボルト4を預孔320に嵌め込んで預部32に対応する位置に配置している状態においては、枠体2上に配置した蓋本体部30を回転させて適合部31の挿通孔310と固定片部21のボルト孔210とを対応させる際に、ボルト4の先端部と固定片部21との干渉が防止される。
さらに、本実施形態では、預孔320が挿通孔310に対して前記径方向における内側で連続しているため、預孔320に嵌め込まれたボルト4が固定片部21よりも前記径方向において内側に配置される。従って、枠体2上に配置した蓋本体部30を動かしたときのボルト4の先端部と固定片部21との干渉を防止し易くなる。
このように、蓋3及び蓋構造1は、予めボルト4をセットした状態で枠体2への設置作業を行うことができるため、枠体2への設置作業を円滑に行うことができるという優れた効果を奏し得る。
また、前記持上部321が預部32の上面側における預孔320のまわりに形成される嵩上部322で構成されているため、ボルト4が預孔320に挿通されると、持上部321を構成する嵩上部322によってボルト4の頭部41が支持されるため、持上部321で持ち上げられているボルト4の姿勢を安定させることができる。
さらに、蓋3及び蓋構造1では、前記適合部31に座繰りを形成することで当接面312が嵩上部322よりも低い位置に形成されている。そのため、蓋3及び蓋構造1は、適合部31に形成された座繰りによって当接面312と嵩上部322との間に高低差が生じるように構成されているため、蓋本体部30が厚みを増加させずに嵩上部322で持ち上げたボルト4の先端部を固定片部21よりも上方に配置できるようにすることができる。なお、本実施形態では、蓋本体部30の外面に対して座繰りを形成することで、当接面312と嵩上部322との間に高低差を生じさせている。
さらに、前記マンホール用の蓋構造1において、ボルト4は、雄ねじ部40に対して蓋本体部30の適合部31を下方に押さえつけるための頭部41と、枠体2に対して蓋3を持ち上げるための押上部42とが設けられている。そのため、本実施形態に係る蓋構造1は、単一種のボルト4に対する操作によって枠体2への蓋3の固定と、枠体2に対する蓋3の持ち上げとを行うことができる。
なお、本発明の蓋構造1は、上記一実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を行うことは勿論である。
上記実施形態において、ボルト孔210は、前記鉛直方向で固定片部21を貫通するように形成されていたが、この構成に限定されない。例えば、ボルト孔210は、前記鉛直方向で蓋3側に向けて開口していれば、固定片部21に対して非貫通であってもよい。すなわち、ボルト孔210は、少なくとも固定片部21の上端で開口していればよい。
上記実施形態において、環状枠部20の内周面には、三つの固定片部21が形成されていたが、この構成に限定されない。例えば、環状枠部20の内周面には、一つ、又は二つの固定片部21が形成されていたり、四つ以上の固定片部21が形成されていてもよい。
なお、ボルト4による枠体2への蓋3の固定によって枠体2に対する蓋3のがたつきを防止するには、三つ以上であり且つ奇数個の固定片部21を環状枠部20の内周面に形成し、環状枠部20の周方向において各固定片部21が等間隔又は略等間隔で配置されるように構成されることが好ましい。
上記実施形態では、枠体2が円環状であり、蓋本体部30が円盤状(平面視において円形状)であったが、平面視において枠体2が多角環状であり、蓋本体部30が多角形盤状であってもよい。
また、上記実施形態において、環状枠部20は、無端環状となっていたが、この構成に限定されず、例えば、周方向における一部が途切れた形状であってもよい。
上記実施形態において、挿込口330は、蓋本体部30の外側端に対応する位置で前記径方向における外側に向けて開放していたが、この構成に限定されない。例えば、挿込口330は、図10に示すように、蓋本体部30の外縁端で開放していなくてもよい。この場合、ボルト4は、雄ねじ部40を挿込口330に挿通した後に、該雄ねじ部40に対して圧接部材43を挿通し、さらに、押上部42材を固定すればよい。
上記実施形態において、挿通孔310には、前記径方向における内側に預孔320が連続し、前記径方向における外側に挿込口330が連続していたが、この構成に限定されない。例えば、挿通孔310には、図11に示すように、前記周方向における両側に預孔320が連続していてもよいし、図12に示すように、前記周方向における一方側又は他方側のみに預孔320が連続していてもよい。
上記実施形態において、預孔320は、図13に示すように、蓋本体部30の外面と内面とで開放していたが、この構成に限定されず、蓋本体部30の外面のみで開放する凹部によって構成されていてもよい。すなわち、預部32では、持上部321が預孔320内でボルト4の雄ねじ部40の先端を受け止めるように構成されていてもよい。この場合、預孔320内にボルト4が嵌め込まれると、該持上部321が預孔320内でボルト4の先端部を支持して蓋本体部30の外面側に持ち上げた状態となる。
なお、図13では、蓋3を枠体2に固定する機能のみを有するボルト4を図示しているが、蓋3を枠体2に固定する機能と、蓋3を枠体2に対して持ち上げる機能とを兼ねたボルト4を備える構成とする場合は、例えば、挿込口330が押上部42や、圧接部材43を挿通できるようになっていればよい。
上記実施形態において、各挿通孔310には、蓋3を枠体2に固定する機能と、蓋3を枠体2に対して持ち上げる機能とを兼ねたボルト4が挿通されていたが、例えば、蓋3を枠体2に固定する機能のみを有するボルト4や、蓋3を枠体2に対して持ち上げる機能のみを有するボルト4が挿通されてもよい。
上記実施形態では、蓋3を枠体2に設置する際に、挿通孔310にボルト4を挿通させていたが、例えば、予め挿通孔310にボルト4が挿通された状態の蓋3を用いてもよい。
1…蓋構造、2…枠体、3…蓋、4…ボルト、20…環状枠部、21…固定片部、22…アンカー部、30…蓋本体部、31…適合部、32…預部、33…出入部、34…蓋側テーパー面、40…部、41…頭部、42…押上部、43…圧接部材、200…枠側テーパー面、210…ボルト孔、310…挿通孔、311…対向面、312…当接面、313…周壁面、320…預孔、321…持上部、322…嵩上部、323…連設面、324…終端面、330…挿込口、331…ガイド面、F…掛止部、H…マンホール
Claims (6)
- 環状の環状枠部と、該環状枠部の内部に延出し且つ上方に向けて開口するボルト孔が形成される固定片部とを有する枠体に設置されるマンホール用の蓋であって、前記環状枠部の内側の領域を開閉可能な蓋本体部を有し、該蓋本体部は、前記環状枠部の内側の領域を閉じている状態で前記固定片部に対応する位置に配置可能に構成される適合部と、該適合部に連続する預部とを有し、前記適合部には、前記枠体に締結するために前記ボルト孔に螺合させるボルトを挿通させる挿通孔が形成され、前記預部は、該挿通孔に連続するとともに前記ボルトを嵌込可能な預孔が形成され且つ該預孔に嵌め込んだ前記ボルトの先端部が前記環状枠部の内側の領域を閉じている状態で前記固定片部よりも上方に位置するようにボルトを持ち上げる持上部を有するマンホール用の蓋。
- 前記持上部は、前記預部の上面側における前記預孔のまわりに形成される嵩上部である請求項1に記載のマンホール用の蓋。
- 前記適合部には、該適合部におけるボルトの当接面が前記嵩上部よりも低い場所に位置するように座繰りが形成されている請求項2に記載のマンホール用の蓋。
- 前記預孔は、前記挿通孔に対して前記蓋本体部の径方向における内側で連続する請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のマンホール用の蓋。
- マンホールに設置される枠体と、前記請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の蓋と、該蓋と前記枠体とを締結するボルトとを有するマンホール用の蓋構造。
- 前記ボルトは、前記挿通孔に挿通されて前記ボルト孔に螺合される雄ねじ部と、該雄ねじ部の軸線方向における一端に設けられ且つ前記挿通孔の孔径よりも外径が大きい頭部と、前記軸線方向で該頭部との間に間隔をあけて前記雄ねじ部に固定され且つ前記挿通孔の孔径よりも外径が大きい押上部とを有し、前記頭部は、前記蓋本体部の上方側に配置され、前記押上部は、前記蓋本体部の下方側に配置される請求項5に記載のマンホール用の蓋構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016130149A JP2018003395A (ja) | 2016-06-30 | 2016-06-30 | マンホール用の蓋及び蓋構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016130149A JP2018003395A (ja) | 2016-06-30 | 2016-06-30 | マンホール用の蓋及び蓋構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018003395A true JP2018003395A (ja) | 2018-01-11 |
Family
ID=60948694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016130149A Pending JP2018003395A (ja) | 2016-06-30 | 2016-06-30 | マンホール用の蓋及び蓋構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018003395A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108265756A (zh) * | 2018-03-20 | 2018-07-10 | 嘉兴恒力建材科技有限公司 | 一种带液位监测功能的井盖 |
CN110970328A (zh) * | 2019-11-18 | 2020-04-07 | 长江存储科技有限责任公司 | 密封环安装治具及安装方法 |
-
2016
- 2016-06-30 JP JP2016130149A patent/JP2018003395A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108265756A (zh) * | 2018-03-20 | 2018-07-10 | 嘉兴恒力建材科技有限公司 | 一种带液位监测功能的井盖 |
CN108265756B (zh) * | 2018-03-20 | 2024-01-30 | 嘉兴恒力建材科技有限公司 | 一种带液位监测功能的井盖 |
CN110970328A (zh) * | 2019-11-18 | 2020-04-07 | 长江存储科技有限责任公司 | 密封环安装治具及安装方法 |
CN110970328B (zh) * | 2019-11-18 | 2022-06-07 | 长江存储科技有限责任公司 | 密封环安装治具及安装方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10060463B2 (en) | Clip and fastening structure | |
JP2018003395A (ja) | マンホール用の蓋及び蓋構造 | |
KR101257726B1 (ko) | 플라즈마 챔버의 캐소드 체결구 | |
KR102180552B1 (ko) | 건축용 통신 단자함 도어구조 | |
CA2745940A1 (en) | Sealing reducing washer | |
US20210332623A1 (en) | Hinge assembly for a switch cabinet | |
WO2024131641A1 (zh) | 电机端盖与机壳固定结构 | |
MX2013004506A (es) | Elemento, preferentemente elemento de cierre. | |
US20160315456A1 (en) | Mounting Holder for a Line Bushing and Assembly Having a Mounting Holder | |
KR20070113419A (ko) | 케이블 고정구 | |
JP6112592B1 (ja) | コンクリート製品の吊り上げ具 | |
CN108945786A (zh) | 用于封闭孔的封闭盖以及用于夹紧相应的封闭盖的设备 | |
KR101680158B1 (ko) | 공동주택 케이블 트레이용 매입너트 | |
KR20190002968A (ko) | 슬라이딩 도어용 피봇홀더 선택 설치형 연동장치 | |
JP2016199952A (ja) | 柱筋位置決め装置 | |
JP4166769B2 (ja) | デッキプレート用配設材支持具 | |
JP2015061970A (ja) | 設置物固定具 | |
JP5859290B2 (ja) | 設置物固定具 | |
US20200412116A1 (en) | Adjustable moutning lug for electrical box | |
KR100806932B1 (ko) | 송배전케이블 이설장치 | |
JP6534346B2 (ja) | 浴室部材の締結構造 | |
KR101453835B1 (ko) | 소음 및 이탈을 방지하는 테이퍼 타입의 맨홀 | |
KR100356409B1 (ko) | 맨홀뚜껑 잠금장치 | |
KR200375107Y1 (ko) | 옥내 천장 배선용 접속함의 커버 | |
JP6713193B2 (ja) | 浴室部材の締結構造 |