JP2017536209A - 事前の知識を使うディクソン磁気共鳴撮像 - Google Patents

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Abstract

本発明は、被験体(118)から磁気共鳴データ(142)を収集するための磁気共鳴撮像システム(100)を提供する。磁気共鳴撮像システムは、磁気共鳴撮像システムを制御するプロセッサ(130)を有する。命令の実行は、プロセッサに、磁気共鳴データを収集するようパルス・シーケンス・データをもって磁気共鳴撮像システムを制御させる。パルス・シーケンス・データは、n点ディクソン磁気共鳴撮像法を使って磁気共鳴データを収集するためのコマンドを含む。命令の実行は、プロセッサに、n点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って前記磁気共鳴データを使って二つの位相候補マップ(144、146)を構築させ(202);前記ボクセルの集合のそれぞれを、オブジェクト・ボクセルの集合(148)中に分割させ;前記オブジェクト・ボクセルの集合内で境界ボクセルの集合(152)および内部ボクセルを識別させ(206);選別位相候補マップ(154)をメモリにおいて生成させ(208);前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部について選別位相マップ値を、最低の脂肪対水比を示す候補位相マップ値を選択することにより前記二つの位相候補マップから選択させ(210);位相候補選択アルゴリズムに従ってオブジェクト・ボクセルの位相マップ値を計算させる(212)。

Description

本発明は磁気共鳴撮像に、詳細には磁気共鳴撮像のディクソン法に関する。
患者の身体内の画像を生成するための手順の一環として原子の核スピンを整列させるために、磁気共鳴撮像(MRI)スキャナは大きな静磁場を使う。この大きな静磁場はB0場と称される。
MRIスキャンの間、送信器コイルによって生成された高周波(RF: Radio Frequency)パルスが局所的な磁場に摂動を引き起こし、核スピンによって発されるRF信号が受信器コイルによって検出される。これらのRF信号がMRI画像を構築するために使われる。これらのコイルはアンテナとも称されることができる。さらに、送信器および受信器コイルは、両方の機能を実行する単一のトランシーバー・コイルに統合されることもできる。トランシーバー・コイルという用語の使用は別個の送信器コイルおよび受信器コイルが使われるシステムをも指すことが理解される。送信されるRF場はB1場と称される。
MRIスキャナはスライスまたは体積の画像を構築できる。スライスはたった1ボクセルの厚さの薄い体積である。ボクセルはそれにわたってMRI信号が平均される小さな体積であり、MRI画像の分解能を表わす。ボクセルは本稿ではピクセルと称されることもある。
磁気共鳴撮像のディクソン法は、別個の水および脂質(脂肪)画像を生成するための技法のファミリーを含む。二点ディクソン法、三点ディクソン法、四点ディクソン法および六点ディクソン法などだがそれに限られないさまざまなディクソン技法が本稿ではまとめてディクソン技法またはディクソン法と称される。ディクソン技法を記述する用語はよく知られており、多くのレビュー論文の主題となってきており、磁気共鳴撮像に関する標準的な教科書にもある。たとえば、非特許文献1は第857頁〜第887頁においていくつかのディクソン技法のレビューを含んでいる。
非特許文献2のジャーナル論文は、水および脂肪の磁化ベクトルが、厳密に反平行なのではなく部分的に反対位相でサンプリングされるディクソン法を開示している。
非特許文献3のジャーナル論文は、水のみおよび脂肪のみの画像がデュアル・エコー収集から生成されるディクソン法を開示している。特許文献1は、水‐脂肪分離を含む磁気共鳴撮像方法に関わる。堅牢な水‐脂肪分離を達成するために、ある化学種が別の化学種として描かれる(水‐脂肪スワップ)確からしさを表わす重み付けマップと、フィールド・マップ変動のなめらかさを特徴付ける重み付けマップとが利用される。
米国特許出願US2011/0254547
Bernstein et al., "Handbook of MRI Pulse Sequences", Elsevier Academic Press, 2004 Xiang, "Two-PointWater-Fat Imaging With Partially-Opposed-Phase (POP) Acquisition: An Asymmetric Dixon Method", Magnetic Resonance in Medicine, 56:572-584 (2006) Berglund et al., "Two-point Dixon Method With Flexible Echo Times", Magnetic Resonance in Medicine, 65:994-1004 (2011) Kolmogorov, Vladimir、"Convergent tree-reweighted message passing for energy minimization"、Pattern Analysis and Machine Intelligence, IEEE Transactions on 28.10 (2006): 1568-1583
本発明は、独立請求項において磁気共鳴撮像システム、コンピュータ・プログラム・プロダクトおよび方法を提供する。実施形態は従属請求項において与えられる。
当業者は理解するであろうが、本発明の諸側面は装置、方法またはコンピュータ・プログラム・プロダクトとして具現されうる。よって、本発明の諸側面は完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)または本稿でみな一般に「回路」「モジュール」または「システム」として言及されうるソフトウェアおよびハードウェア側面を組み合わせた実施形態の形を取ることができる。さらに、本願の諸側面は、コンピュータ実行可能なコードが具現されている一つまたは複数のコンピュータ可読媒体において具現されるコンピュータ・プログラム・プロダクトの形を取ることができる。
一つまたは複数のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが利用されてもよい。コンピュータ可読媒体はコンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体でありうる。本稿で使われるところの「コンピュータ可読記憶媒体」は、コンピューティング装置のプロセッサによって実行可能な命令を記憶しうる任意の有体の記憶媒体を包含する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読な非一時的な記憶媒体と称されることもある。コンピュータ可読記憶媒体は、有体なコンピュータ可読媒体と称されることもある。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピューティング装置のプロセッサによってアクセスされることができるデータを記憶できてもよい。コンピュータ可読記憶媒体の例は、フロッピーディスク、磁気ハードディスクドライブ、固体ハードディスク、フラッシュメモリ、USBサムドライブ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、光ディスク、光磁気ディスクおよびプロセッサのレジスタ・ファイルを含むがこれに限られない。光ディスクの例は、コンパクトディスク(CD)およびデジタル多用途ディスク(DVD)、たとえばCD-ROM、CD-RW、CD-R、DVD-ROM、DVD-RWまたはDVD-Rディスクを含む。コンピュータ可読記憶媒体の用語は、ネットワークまたは通信リンクを介してコンピュータ装置によってアクセスされることのできるさまざまな型の記録媒体をも指す。たとえば、データはモデムを通じて、インターネットを通じてまたはローカル・エリア・ネットワークを通じて取得されてもよい。コンピュータ可読媒体上に具現されるコンピュータ実行可能コードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RFなどを含むがそれに限られない任意の適切な媒体または上記の任意の好適な組み合わせを使って伝送されうる。
コンピュータ可読信号媒体は、たとえばベースバンドにおいてまたは搬送波の一部としてコンピュータ実行可能コードが具現されている伝搬されるデータ信号を含みうる。そのような伝搬される信号は、電磁、光またはその任意の好適な組み合わせを含むがそれに限られない多様な形の任意のものを取りうる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置またはデバイスによってまたは命令実行システム、装置またはデバイスとの関連で使用されるためのプログラムを通信する、伝搬させるまたは転送することができる任意のコンピュータ可読媒体でありうる。
「コンピュータ・メモリ」または「メモリ」は、コンピュータ可読記憶媒体の例である。コンピュータ・メモリは、プロセッサにとって直接アクセス可能な任意のメモリである。「コンピュータ記憶」または「記憶」はコンピュータ可読記憶媒体のさらなる例である。コンピュータ記憶は、任意の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体である。いくつかの実施形態では、コンピュータ記憶はコンピュータ・メモリであってもよいし、逆にコンピュータ・メモリがコンピュータ記憶であってもよい。
本稿で用いるところの「プロセッサ」は、プログラムまたは機械実行可能な命令またはコンピュータ実行可能コードを実行できる電子コンポーネントを包含する。「プロセッサ」を有するコンピューティング装置への言及は、二つ以上のプロセッサまたは処理コアを含む可能性があると解釈されるべきである。プロセッサはたとえば、マルチコア・プロセッサであってもよい。プロセッサはまた、単一コンピュータ・システム内のまたは複数のコンピュータ・システムの間に分散されたプロセッサの集まりを指すこともある。コンピューティング装置という用語は、それぞれが単数または複数のプロセッサを有するコンピューティング装置の集合またはネットワークを指す可能性もあると解釈されるべきである。コンピュータ実行可能コードは、同じコンピューティング装置内にあってもよく、または複数のコンピューティング装置の間に分散されていてもよい複数のプロセッサによって実行されてもよい。
コンピュータ実行可能コードは、プロセッサに本発明のある側面を実行させる機械実行可能な命令またはプログラムを含んでいてもよい。本発明の側面のための動作を実行するためのコンピュータ実行可能コードは、ジャバ、スモールトーク、C++などといったオブジェクト指向プログラミング言語および「C」プログラミング言語といった従来型の手続き型プログラミング言語または同様のプログラミング言語を含む、一つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよく、機械実行可能な命令にコンパイルされてもよい。いくつかの事例では、コンピュータ実行可能コードは高水準言語の形であっても、あるいは事前コンパイルされた形であってもよく、オンザフライで機械実行可能な命令を生成するインタープリターとの関連で使われてもよい。
コンピュータ実行可能コードは、完全にユーザーのコンピュータ上で、部分的にユーザーのコンピュータ上で、スタンドアローンのソフトウェア・パッケージとして、部分的にはユーザーのコンピュータ上で部分的にはリモート・コンピュータ上で、あるいは完全にリモート・コンピュータまたはサーバー上で実行されうる。この最後のシナリオでは、リモート・コンピュータはユーザーのコンピュータに、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を含む任意の型のネットワークを通じて接続されてもよく、あるいは(たとえばインターネット・サービス・プロバイダーを使ってインターネットを通じて)外部コンピュータに接続がされてもよい。
本発明の諸側面は、本発明の実施形態に基づく方法、装置(システム)およびコンピュータ・プログラム・プロダクトのフローチャート図および/またはブロック図を参照して記述される。フローチャート、図および/またはブロック図の各ブロックまたはブロックの一部は、適用可能な場合にはコンピュータ実行可能コードの形のコンピュータ・プログラム命令によって実装されることができることは理解される。さらに、背反でない場合には、異なるフローチャート、図および/またはブロック図におけるブロックの組み合わせが組み合わされてもよいことが理解される。これらのコンピュータ・プログラム命令は、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに与えられて、該コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される該命令が前記フローチャートおよび/またはブロック図の単数または複数のブロックにおいて特定されている機能/工程を実装する手段を作り出すよう、機械を生成してもよい。
これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置または他のデバイスが特定の仕方で機能するよう指令することができるコンピュータ可読媒体に記憶され、それにより、該コンピュータ可読媒体に記憶される命令は、前記フローチャートおよび/またはブロック図の単数または複数のブロックにおいて特定されている機能/工程を実装する命令を含む製造物を作り出してもよい。
コンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置または他のデバイスにロードされて、該コンピュータ、他のプログラム可能な装置または他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させて、前記コンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で実行される前記命令が前記フローチャートおよび/またはブロック図の単数または複数のブロックにおいて特定されている機能/工程を実装するためのプロセスを提供するようなコンピュータ実装されたプロセスを作り出してもよい。
本稿で用いるところの「ユーザー・インターフェース」は、ユーザーまたは操作者がコンピュータまたはコンピュータ・システムと対話することを許容するインターフェースである。「ユーザー・インターフェース」はまた、「ヒューマン・インターフェース装置」と称されてもよい。ユーザー・インターフェースは情報またはデータを操作者に提供し、および/または情報またはデータを操作者から受け取ってもよい。ユーザー・インターフェースは操作者からの入力がコンピュータによって受け取れるようにしてもよく、コンピュータからユーザーに出力を提供してもよい。換言すれば、ユーザー・インターフェースは操作者がコンピュータを制御もしくは操作することを許容してもよく、該インターフェースはコンピュータが操作者の制御または操作の効果を示すことを許容してもよい。データまたは情報のディスプレイまたはグラフィカル・ユーザー・インターフェース上への表示は、情報を操作者に提供することの例である。キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、ポインティング・スティック、グラフィック・タブレット、ジョイスティック、ゲームパッド、ウェブカメラ、ヘッドセット、ペダル、ワイヤードグローブ、リモコンおよび加速度計を通じたデータの受領はみな、操作者からの情報またはデータの受領を可能にするユーザー・インターフェース・コンポーネントの例である。
本稿で用いるところの「ハードウェア・インターフェース」は、コンピュータ・システムのプロセッサが外部のコンピューティング装置および/または装置と対話するおよび/またはこれを制御することを可能にするインターフェースを包含する。ハードウェア・インターフェースは、プロセッサが、制御信号または命令を外部のコンピューティング装置および/または装置に送ることを許容してもよい。ハードウェア・インターフェースは、プロセッサが、外部のコンピューティング装置および/または装置とデータを交換することを可能にしてもよい。ハードウェア・インターフェースの例は、これに限られないが、ユニバーサル・シリアル・バス、IEEE1394ポート、パラレル・ポート、IEEE1284ポート、シリアル・ポート、RS-232ポート、IEEE-488ポート、ブルートゥース(登録商標)接続、無線ローカル・エリア・ネットワーク接続、TCP/IP接続、イーサネット(登録商標)接続、制御電圧インターフェース、MIDIインターフェース、アナログ入力インターフェースおよびデジタル入力インターフェースを含む。
本稿で用いるところの「ディスプレイ」または「表示装置」は、画像またはデータを表示するよう適応された出力装置またはユーザー・インターフェースを包含する。ディスプレイは視覚的、聴覚的およびまたは触覚的データを出力してもよい。ディスプレイの例は、コンピュータ・モニタ、テレビジョン画面、タッチスクリーン、触覚電子ディスプレイ、点字画面、陰極線管(CRT)、蓄積管、双安定ディスプレイ、電子ペーパー、ベクター・ディスプレイ、フラットパネル・ディスプレイ、真空蛍光(vacuum fluorescent)ディスプレイ(VF)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、エネクトロルミネッセント・ディスプレイ(ELD: Electroluminescent display)、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード・ディスプレイ(OLED)、プロジェクターおよびヘッドマウント・ディスプレイを含むがこれに限られない。
磁気共鳴(MR)データは本稿では、磁気共鳴撮像スキャンの間に、原子スピンによって放出された高周波信号の磁気共鳴装置のアンテナを使っての測定として定義される。磁気共鳴データは医療画像データの例である。磁気共鳴撮像(MRI)画像は本稿では、磁気共鳴撮像データ内に含まれる解剖学的データの再構成された二次元または三次元の視覚化として定義される。この視覚化はコンピュータを使って実行されることができる。
ある側面では、本発明は、撮像ゾーン内の被験体から磁気共鳴データを収集するための磁気共鳴撮像システムを提供する。磁気共鳴撮像システムは、機械実行可能命令を記憶するとともにパルス・シーケンス・データを記憶するためのメモリを有する。本稿で使われるところのパルス・シーケンス・データは、特定の磁気共鳴撮像プロトコルに従って磁気共鳴データを収集するよう磁気共鳴撮像システムを制御するために使用されうるデータを包含する。パルス・シーケンス・データはたとえば、実行されうるコマンドの形であってもよく、あるいはタイミング図またはタイミング情報の形であってもよく、それがプログラムによって磁気共鳴撮像システムを制御するためのコマンドに変換されてもよい。パルス・シーケンス・データは、n点ディクソン磁気共鳴撮像法を使って磁気共鳴データを収集するためのコマンドを含む。nは2以上である。一般的なディクソン技法のレビューはたとえば非特許文献1に見出されうる(第857〜887頁参照)。
磁気共鳴撮像システムはさらに、磁気共鳴撮像システムを制御するプロセッサを有する。前記命令の実行は、前記プロセッサに、磁気共鳴データを収集するようパルス・シーケンス・データをもって磁気共鳴撮像システムを制御させる。この段階において、前記実行可能命令は、前記プロセッサに、前記パルス・シーケンス・データを実行させ、前記パルス・シーケンス・データはn点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って収集される。次に、機械実行可能命令の実行は、前記プロセッサに、n点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って前記磁気共鳴データを使って二つの位相候補マップを構築させる。ディクソン法を実行するとき、ディクソン方程式には複数の解があるので、一般には、二つの位相候補マップが構築される。それらの位相候補マップは「位相マップ」または「B0マップ」と称されてもよい。方程式を正しく解くために、前記二つの位相候補マップが構築され、アルゴリズムの後のほうで、後述するように、各ボクセルについて正しい位相候補が選択される。二つの位相候補マップのそれぞれは画像空間にある。二つの位相候補マップのそれぞれはまた、ボクセルの集合を含む。ボクセルの該集合をもつ前記二つの位相候補マップはディクソン方程式への解を含み、二つの解のそれぞれは対応する脂肪対水比をもつ。二つの位相候補マップのそれぞれにおいて、各ボクセルは位相マップ値をもつ。二つの位相候補マップは、フィールド・マップ候補と称されてもよい。
ディクソン法では、測定された信号についてのモデルが画像領域で定式化される。m=0…M−1として、エコー時間tmにおいてサンプリングされた画像空間での複素合成信号smは次式によってモデル化される。
Figure 2017536209
ここで、wおよびfはエコー時間tm=0における複素数の水(water)および脂肪(fat)信号であり、Δf0はB0場を表わし、追加の位相因子φmは、渦電流もしくは他の効果に起因しうる追加の位相誤差を表わす。二つより多くのエコーをもつディクソン法については、項Δf0は、厳密に、主磁場のその公称値からの逸脱に対応する周波数を表わす。該逸脱の空間分布はしばしば「フィールド・マップ」と称される。本発明における「位相項」という句は、この場合、その後のエコー間の対応する位相差:2πΔf0Δtを指す。ここで、Δtは相続くエコー間のエコー時間の差である。
二点ディクソンについては、上記のモデルは次のようにも書ける。
Figure 2017536209
ここで、位相項φ0,1は今やB0場に起因する位相および渦電流に起因する位相を含む組み合わされた位相項を表わす。ディクソン・データの処理においては、用語「位相項」は今や、二つのエコーの間の位相差:φ1−φ0を指す。三つ以上のエコーについての上記の定式化での差は、この位相差が渦電流にも起因するということである。そのほかは、意味は同一である。式0.2において、緩和は無視している。しかしながら、緩和は、nが3以上のn点ディクソン法では典型的には無視されない。
機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに、オブジェクト識別アルゴリズムを使って前記ボクセルの集合のそれぞれを、オブジェクト・ボクセルの集合中および背景ボクセルの集合中に分割させる。この段階において、各位相候補マップにおけるボクセルは、被験体の画像であるボクセルであると考えられるオブジェクト・ボクセルまたは背景ボクセルの集合のボクセルであることに分類される。背景ボクセルは、被験体を含まない領域であるボクセルである。さまざまな型のオブジェクト識別アルゴリズムが使用されうる。たとえば、信号の強度が使用されてもよく、たとえば特定のボクセル内に何も存在していなければ測定すべき磁気共鳴撮像信号はないであろう。他の場合には、被験体の解剖構造の知識が、境界ボクセルの集合を少なくとも部分的に識別するために使用されてもよい。別の例では、前記ボクセルの集合においてどこでオブジェクトが始まり、背景が始まるかを識別するために、エッジ発見アルゴリズムが使われてもよい。
機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに、選別位相候補マップを前記メモリにおいて生成させる。選別位相候補マップは、前記ボクセルの集合を含む。この例では、前記メモリにおいて、選別位相候補マップを生成しており、該選別位相候補マップは、前記二つの位相候補マップから値が入れられる、あるいは前記二つの位相候補マップを使って計算される。機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに、前記二つの位相候補マップから、前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部について、選別位相マップ値を選択させる。該位相マップ値は、各位相候補マップにおける前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについての位相候補マップ値を比較して、最低の脂肪対水比を示す候補位相マップ値を選択することによって選ばれる。
この段階において、皮膚からなっている可能性が高いかもしれない被験体の境界が、前記二つの位相候補マップのうちの最低の脂肪対水比をもつという想定がされている。これはたとえば、皮膚について合理的である値を選択することにつながる。機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに、位相候補選択アルゴリズムに従ってオブジェクト・ボクセルの位相マップ値を計算させる。位相候補選択アルゴリズムのための入力は、前記二つの位相候補マップと、前記二つの位相候補マップからの前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部についての前記選別位相マップ値とを含む。次いで、前記位相候補選択アルゴリズムは、前記選別位相候補マップをなす位相マップ値を計算するために使われる。これらは、前記境界値をなめらかにして、中間の境界値について解くアルゴリズムを含んでいてもよい。そうしたアルゴリズムは、値を逐次反復式に計算するまたは値を解を伝搬させることによって計算する。
この実施形態は、被験体の表面の構成の知識が、前記二つの位相候補マップから前記選別位相候補マップを計算することにおいて有用である境界値の集合によって使用されうるので、有益でありうる。
もう一つの例では、前記境界ボクセルの集合の要素ではないオブジェクト・ボクセルの値が、前記位相マップ値が計算されるときに入力される所定の値に設定される。たとえば、逐次反復式位相候補推定アルゴリズムが使われる場合、該アルゴリズムを初期化するために前記位相マップ値を0または他の何らかの小さな値に設定することが有用であることがある。
もう一つの実施形態では、前記オブジェクト識別アルゴリズムが前記ボクセルの集合のボクセルをオブジェクト・ボクセルとして識別するのは、そのボクセルが入力データセットにおけるノイズの標準偏差のx倍より大きい絶対値をもち、入力データセットにおける最大振幅の少なくともyの振幅をもつときである。xは第一の所定の値であり、yは1以下である第二の所定の値である。これは、ボクセルがオブジェクトを表わすか背景を表わすかを識別するための一つの可能なアルゴリズムの例である。この例は、実際上うまく機能する例を表わすために含められている。
もう一つの実施形態では、xは3から5の間である。
もう一つの実施形態では、xは3.5から4.5の間である。
もう一つの実施形態では、xは2から4の間である。
もう一つの実施形態では、xは4から6の間である。
もう一つの実施形態では、yは0.06から0.08の間である。
もう一つの実施形態では、yは0.05から0.07の間である。
もう一つの実施形態では、yは0.07から0.09の間である。
もう一つの実施形態では、yは1/14から1/16の間である。
もう一つの実施形態では、yは1/13から1/15の間である。
もう一つの実施形態では、yは1/15から1/17の間である。
xおよびyについての上記の値は、前記二つの位相候補マップにおけるオブジェクト・ボクセルを識別することにおいて有効でありうるxおよびyの例である。
もう一つの実施形態では、前記ボクセルの集合は縁をもつ。前記境界識別アルゴリズムは、前記プロセッサに、前記背景ボクセルの集合を介して前記縁に経路で接続されているオブジェクト・ボクセルから前記境界ボクセルを識別させる。この実施形態は、被験体の内部にある境界ボクセルを識別することを除外しうる。たとえば、このアルゴリズムの使用は、被験体の皮膚を前記境界ボクセルの集合として識別するよう前記アルゴリズムに強制することがあるとともに、肺に存在するような他の境界ボクセルを無視させる。この実施形態はすべての事例に適用可能ではないことがある。たとえば、場合によっては、信号位相分散および対応する振幅減衰のために、被験体またはボディの最上部が非常に弱い信号をもつことがある。このためたとえば、肺によって引き起こされる空洞が背景領域に接続されることになりうる。他の例では、肺の識別は、被験体の解剖構造の知識をも考慮に入れるアルゴリズムを使うことによって回避されうる。たとえば、変形可能な形状モデルは被験体の解剖構造のさまざまな構成要素を識別し、被験体の外側表面または皮膚上の位置をよりよく識別するために使われてもよい。
もう一つの実施形態では、前記境界識別アルゴリズムは、前記プロセッサに、前記背景ボクセルの集合から選ばれた少なくとも一つの背景ボクセルに隣接する前記オブジェクト・ボクセルの集合から選ばれたオブジェクト・ボクセルを識別することによって、前記境界ボクセルの集合を識別させる。下記では、位相に関係した何らかの処理は、実際の処理は、iが虚数単位であるとして、関係式phasor=exp(i*phase)によって位相(phase)に関係付けられるフェーザー(phasor)に対して実行されるという点で理解される。
もう一つの実施形態では、前記位相候補選択アルゴリズムは、前記プロセッサに、前記オブジェクト・ボクセルの前記位相マップ値を計算することを、前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについて初期に選ばれた位相マップ値を使って前記オブジェクト・ボクセルの位相マップ値を補間し、次いで前記オブジェクト・ボクセルの位相マップ値を前記二つの位相候補マップを用いて補正することによって逐次反復式アルゴリズムに従って実行させる。たとえば、初期には内部ボクセルが特定の値に設定されてもよい。たとえば、0に等しくなるよう設定されてもよい。次いで、前記境界ボクセルの集合の値が、他のオブジェクト・ボクセルの値を補間するために使われる。これが次いで、前記オブジェクト・ボクセルのそれぞれについての前記二つの位相マップ値と比較されてもよく、次いで前記選別位相候補マップにおける前記位相マップ値が、前記二つの位相候補マップを使って補正されてもよい。次いで、補間は再び実行されてもよく、前記二つの位相候補マップとの比較も。これは、前記選別位相候補マップにおけるオブジェクト・ボクセルの解がある解に収束するまで繰り返されてもよい。
もう一つの実施形態では、前記逐次反復式アルゴリズムは、前記選別位相候補マップにおける前記位相マップ値に最も近い前記二つの位相候補マップからの位相マップ値を選ぶことによって、前記内部ボクセルの集合の各ボクセルについての暫定位相マップ値を選択することを含む。次に、逐次反復式アルゴリズムは、各オブジェクト・ボクセルについての位相マップ値を暫定位相マップ値で置き換えることをも含む。逐次反復式アルゴリズムはさらに、空間的平滑化フィルタを使ってオブジェクト・ボクセルの位相マップ値を平滑化することを含む。逐次反復式アルゴリズムはさらに、前記オブジェクト・ボクセルの集合の各ボクセルについての位相マップ値が所定の基準に収束するまで、該逐次反復式アルゴリズムを繰り返すことを含む。所定の基準(単数または複数)はたとえば、逐次反復ループ当たりの諸ボクセルの値の最大の変化あるいは値が全体的にどのくらい変化するかを測る統計的測度であってもよい。
もう一つの実施形態では、オブジェクト・ボクセルの位相マップ値は空間的平滑化フィルタを使って補間される。
もう一つの実施形態では、前記逐次反復式アルゴリズムは、前記選別位相候補マップにおける局所的なボクセルの値に最も近い前記二つの位相候補マップからの位相マップ値を選ぶことによって、局所的なボクセルについての前記選別位相マップ値を選択することを含む。前記局所的なボクセルは、前記内部ボクセルの集合から選ばれ、前記境界ボクセルの集合から所定の距離以内である。逐次反復式アルゴリズムはさらに、前記局所的なボクセルを前記内部ボクセルの集合から前記境界ボクセルの集合に移すことを含む。逐次反復式アルゴリズムはさらに、前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについての選別位相マップ値を使って前記オブジェクト・ボクセルの集合内の内部ボクセルの値を補間することを含む。逐次反復式アルゴリズムはさらに、前記内部ボクセルの集合全部が前記境界ボクセルの集合の要素になるまで逐次反復式アルゴリズムを繰り返すことを含む。この実施形態では、前記境界ボクセルの集合近くのオブジェクト・ボクセルの値が計算される。これは、前記二つの位相候補マップからのボクセルのどれが選択されるべきかを正確に決定するために、既知の境界条件に隣接する真の位相マップの値が使用できると想定されるからである。ひとたびボクセルが選択されたら、それに隣接する値ボクセルを計算するために、これが使用されることができる。このように、この実施形態は、さまざまなボクセルを通じた伝搬として解を計算する。
もう一つの実施形態では、前記メモリはさらに事前の位相マップを有している。位相候補選択アルゴリズムは前記プロセッサに、最小化アルゴリズムを解くことによってオブジェクト・ボクセルの位相マップ値を計算させる。最小化アルゴリズムは、境界ボクセルの位相マップ値の、事前の位相マップにおける対応するボクセルからの逸脱を測る第一のペナルティー項を有する。最小化アルゴリズムは、オブジェクト・ボクセルの位相マップの空間変動を測る第二のペナルティー項を有する。この例では、選別位相候補マップの計算は、事前の位相マップからの事前の知識を使うことによって改善される。
もう一つの実施形態では、位相候補選択アルゴリズムは、前記プロセッサに、TRWSアルゴリズムに従って内部ボクセルの位相マップ値を計算させる。
もう一つの実施形態では、機械実行可能命令は、前記プロセッサにさらに、磁気共鳴データおよび前記選別位相マップを用いて磁気共鳴画像を再構成させる。この段階において、ディクソン法が完了し、磁気共鳴画像が再構成される。
もう一つの側面では、本発明は、撮像ゾーン内の被験体から磁気共鳴データを収集するために磁気共鳴撮像システムを制御するプロセッサによる実行のための機械実行可能命令を有するコンピュータ・プログラム・プロダクトを提供する。磁気共鳴撮像システムは、パルス・シーケンス・データを記憶するためのメモリを有する。パルス・シーケンス・データは、n点ディクソン磁気共鳴撮像法を使って磁気共鳴データを収集するためのコマンドを含む。nは2以上である。前記命令の実行は、前記プロセッサに、磁気共鳴データを収集するようパルス・シーケンス・データをもって磁気共鳴撮像システムを制御させる。機械実行可能命令の実行は、前記プロセッサにさらに、n点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って前記磁気共鳴データを使って二つの位相候補マップを構築させる。二つの位相候補マップのそれぞれは画像空間にある。二つの位相候補マップのそれぞれは、ボクセルの集合を含む。ボクセルの該集合は同一であってもよい。各ボクセルは位相マップ値をもつ。
機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに、オブジェクト識別アルゴリズムを使って前記ボクセルの集合のそれぞれを、オブジェクト・ボクセルの集合中および背景ボクセルの集合中に分割させる。機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに、前記境界識別アルゴリズムを使って境界ボクセルの集合および内部ボクセルを前記オブジェクト・ボクセルの集合内で識別させる。機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに、選別位相候補マップを前記メモリにおいて生成させる。選別位相候補マップは、前記ボクセルの集合を含む。前記選別位相候補マップは、前記二つの位相候補マップのいずれかと異なる値をもっていてもよい独自のボクセルの集合をもつ。機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに、前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部について、前記二つの位相候補マップから選別位相マップ値を選択させる。該位相マップ値は、前記二つの位相候補マップのそれぞれにおける前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについての候補位相マップ値を比較することによって、最低の脂肪対水比を示す候補位相マップ値を選択することによって、選ばれる。機械実行可能命令の実行はさらに、前記プロセッサに、位相候補選択アルゴリズムに従ってオブジェクト・ボクセルの位相マップ値を計算させる。
位相候補選択アルゴリズムのための入力は、前記二つの位相候補マップと、前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部についての前記選別位相マップ値とを含む。
もう一つの側面では、本発明は、撮像ゾーン内の被験体から磁気共鳴データを収集するために有用な、磁気共鳴撮像システムを動作させる方法を提供する。本方法は、磁気共鳴データを収集するようパルス・シーケンス・データをもって磁気共鳴撮像システムを制御する段階を含む。パルス・シーケンス・データは、n点ディクソン磁気共鳴撮像法を使ってまたはそれに従って磁気共鳴データを収集するためのコマンドを含む。nは2以上である。nは整数であってもよい。本方法はさらに、n点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って前記磁気共鳴データを使って二つの位相候補マップを構築する段階を含む。二つの位相候補マップのそれぞれは画像空間にある。二つの位相候補マップのそれぞれは、ボクセルの集合を含む。二つの位相候補マップのそれぞれにおけるボクセルの該集合は異なる値を有していてもよい。前記ボクセルの集合の各ボクセルは位相マップ値をもつ。各ボクセルの値は他とは異なっていてもよい。本方法はさらに、オブジェクト識別アルゴリズムを使って前記ボクセルの集合のそれぞれを、オブジェクト・ボクセルの集合中および背景ボクセルの集合中に分割することを含む。
本方法は、境界識別アルゴリズムを使って境界ボクセルの集合および内部ボクセルを前記オブジェクト・ボクセルの集合内で識別することを含む。本方法はさらに、選別位相候補マップを生成することを含む。選別位相候補マップは、前記ボクセルの集合を含む。これはたとえば、コンピュータのメモリにおいてなされてもよい。本方法はさらに、前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部について、選別位相マップ値を前記二つの位相候補マップから選択する段階を含む。位相マップ値は、前記二つの位相候補マップのそれぞれにおける前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについての候補位相マップ値を比較し、最低の脂肪対水比を示す候補位相マップ値を選択することによって、選ばれる。これは個々の各ボクセルについてなされる。各ボクセルについての脂肪対水比は比較され、最低の値をもつものが選択される。本方法はさらに、位相候補選択アルゴリズムに従ってオブジェクト・ボクセルの位相マップ値を計算することを含む。位相候補選択アルゴリズムのための入力は、前記二つの位相候補マップと、前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部についての前記選別位相マップ値とを含む。
本発明の上述した実施形態の一つまたは複数が、それらが互いに背反でない限り、組み合わされてもよいことは理解される。
以下の好ましい実施形態では、本発明は単に例として、付属の図面を参照して記述される。
磁気共鳴撮像システムの例を示す図である。 図1のシステムを動作させる方法を示すフローチャートを示す図である。 第一の位相候補マップの例を示す図である。 第二の位相候補マップの例を示す図である。 選別位相候補マップの第一の例を示す図である。 選別位相候補マップの第二の例を示す図である。 磁気共鳴画像の第一の例を示す図である。 磁気共鳴画像の第二の例を示す図である。
これらの図面における同様の番号の要素は等価な要素であるか、同じ機能を実行する。先に論じた要素は、機能が等価であれば後の図では必ずしも論じられない。
図1は、磁石104をもつ磁気共鳴撮像システム100の例を示している。磁石104は超伝導の円筒型磁石であり、その中心を貫いてボア106がある。異なる型の磁石を使うことも可能である。たとえば、分割円筒型磁石およびいわゆる開放型磁石の両方を使うことも可能である。分割円筒型磁石は標準的な円筒型磁石と同様であるが、磁石のアイソ面(iso-plane)へのアクセスを許容するために、クライオスタットが二つのセクションに分割されている。そのような磁石はたとえば、荷電粒子ビーム療法との関連で使用されることがある。開放型磁石は一方が他方の上にある二つの磁石セクションをもち、その間の空間は被験体を受け入れるのに十分大きい。二つのセクションの配置はヘルムホルツ・コイルと同様である。開放型磁石は、被験者がそれほど閉じ込められないので人気がある。円筒型磁石のクライオスタット内部には、超伝導コイルの集合がある。円筒型磁石104のボア106内には、磁場が磁気共鳴撮像を実行するために十分強くかつ一様である撮像ゾーン108がある。
磁石のボア106内にはまた、磁石104の撮像ゾーン108内の磁気スピンを空間エンコードするよう磁気共鳴データの取得のために使われる一組の傾斜磁場コイル〔磁場勾配コイル〕110もある。傾斜磁場コイル110は傾斜磁場コイル電源112に接続されている。傾斜磁場コイル110は代表的であることが意図されている。典型的には、傾斜磁場コイル110は、三つの直交する空間方向における空間エンコードのために、三つの別個の組のコイルを含む。傾斜磁場電源は傾斜磁場コイルに電流を供給する。傾斜磁場コイル110に供給される電流は、時間の関数として制御され、ランプ状またはパルス状にされてもよい。
撮像ゾーン108に隣接して、撮像ゾーン108内の磁気スピンの配向を操作するためおよびやはり撮像ゾーン108内のスピンからの電波送信を受信するための高周波コイル114がある。高周波アンテナは複数のコイル要素を含んでいてもよい。高周波アンテナはチャネルまたはアンテナと称されてもよい。高周波コイル114は高周波トランシーバー116に接続される。高周波コイル114および高周波トランシーバー116は、別個の送信および受信コイルならびに別個の送信機および受信機によって置き換えられてもよい。高周波コイル114および高周波トランシーバー116が代表的であることは理解される。高周波コイル114は専用の送信アンテナおよび専用の受信アンテナをも代表することが意図されている。同様に、トランシーバー116は別個の送信機および受信機を表していてもよい。高周波コイル114は複数の受信/送信要素を有していてもよく、高周波トランシーバー116は複数の受信/送信チャネルを有していてもよい。
磁石104のボア106内には、任意的なアクチュエーター122に取り付けられている被験体台120がある。アクチュエーター122は被験体台および被験体118を、撮像ゾーン108を通じて動かすことができる。トランシーバー116、傾斜磁場コイル電源112およびアクチュエーター122はみな、コンピュータ・システム126のハードウェア・インターフェース128に接続されているものとして見られる。
コンピュータ記憶134およびコンピュータ・メモリ136の内容は交換可能であってもよい。いくつかの例では、コンピュータ記憶134の内容がコンピュータ・メモリ136に複製されてもよい。
コンピュータ記憶134は、n点ディクソン磁気共鳴撮像法において使うための磁気共鳴データを収集するパルス・シーケンス命令140を含むものとして示されている。コンピュータ記憶134はさらに、該パルス・シーケンス命令140を使って磁気共鳴撮像システム100によって収集された磁気共鳴データ142を含むものとして示されている。コンピュータ記憶134はさらに、磁気共鳴データ142から計算された第一の位相候補マップ144および第二の位相候補マップ146を含むものとして示されている。コンピュータ記憶134はさらに、第一の位相候補マップ144および第二の位相候補マップ146の両方におけるオブジェクト・ボクセルの集合148の識別情報を含むものとして示されている。たとえば、148が、両方の画像における特定のボクセルの識別情報であることができる。
コンピュータ記憶134はさらに、内部ボクセルの集合150を含むものとして示されている。内部ボクセルの集合は、オブジェクト・ボクセルの集合148の要素であるボクセルの識別情報であることができる。コンピュータ記憶134はさらに、境界ボクセルの集合152を含むものとして示されている。境界ボクセルの集合は、内部ボクセルの集合150の要素ではない、オブジェクト・ボクセルの集合148から選ばれたボクセルであってもよい。コンピュータ記憶134はさらに、境界ボクセルの集合152および第一144および第二146の位相候補マップについての値を使って計算された、選別位相候補マップ154を含むものとして示されている。コンピュータ記憶134はさらに、選別位相候補マップおよび磁気共鳴データ142からn点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って計算された磁気共鳴画像156を含むものとして示されている。nは2以上の整数である。
コンピュータ・メモリ136は、制御モジュールを含むものとして示されている。制御モジュールは、プロセッサ130が磁気共鳴撮像システム100の動作および機能を制御できるようにするとともに、n点ディクソン磁気共鳴撮像法を実行してそれに従って磁気共鳴データを解析する方法を実行できるようにするコンピュータ実行可能コードを含んでいる。コンピュータ・メモリ136はさらに、磁気共鳴データ142から第一144および第二146の位相候補マップを生成できる位相候補生成モジュール162を含むものとして示されている。コンピュータ・メモリ136はさらに、第一144および第二146の位相候補マップにおけるオブジェクト・ボクセル148の識別を可能にするオブジェクト識別アルゴリズム・モジュール164を含むものとして示されている。
コンピュータ・メモリ136はさらに、第一の位相候補マップ144、第二の位相候補マップ146および選別位相候補マップ154内の境界ボクセルの集合152の値から選別位相候補マップ154の値を計算または推定できる位相候補選択アルゴリズム166を含むものとして示されている。コンピュータ・メモリ136はさらに、画像再構成モジュール168を含むものとして示されている。画像再構成モジュールは、プロセッサ130が磁気共鳴データ142および第一144および第二146の位相候補マップから磁気共鳴画像156を計算できるようにするコンピュータ実行可能コードを含む。ディクソン法を実行するとき、磁気共鳴画像156はいくつかの事例では、二つ以上の磁気共鳴画像であってもよい。たとえば、脂肪および水組織が同じ画像においてプロットされてもよく、あるいはいくつかの場合には脂肪および水が別個の画像においてプロットまたは表示されてもよい。
図2は、図1の磁気共鳴撮像システム100を動作させる方法の例を示すフローチャートを示している。第一に、段階200において、磁気共鳴撮像システム100は、磁気共鳴データ142を収集するようパルス・シーケンス・データ140をもって制御される。次に、段階202において、n点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って前記磁気共鳴データ142を使って二つの位相候補マップ144、146が構築される。二つの位相候補マップ144、146のそれぞれは画像空間にある。それらはいずれもボクセルの集合を含む。それらの位相候補マップの各ボクセルは位相マップ値をもつ。次に、段階204において、両方の位相候補マップ144、146におけるボクセルの集合が、オブジェクト・ボクセルの集合および背景ボクセルの集合に分割される。これは、オブジェクト識別アルゴリズム164を使ってなされる。第一の位相候補マップ144におけるオブジェクト・ボクセルは、第二の位相候補マップ146におけるオブジェクト・ボクセルと同じである。よって、第一の位相候補マップ144および第二の位相候補マップ146における背景ボクセルも同じである。次に、段階206において、境界ボクセルの集合および内部ボクセルが前記オブジェクト・ボクセルの集合内で識別される。境界識別アルゴリズムは種々の形を取ることができ、図1には示されていない。これは単なるエッジ識別アルゴリズムであってもよく、あるいはより複雑なアルゴリズムであってもよい。次に、段階208において、選別位相候補マップ154がメモリ134または136において生成される。選別位相候補マップは、前記ボクセルの集合を含む。すなわち、選別位相候補マップはメモリにおいて生成され、二つの位相候補マップ144、146と同じ寸法およびボクセルをもつ。アルゴリズムの残りの部分において、選別位相候補マップの値が充填される。次に、段階210において、選別位相マップ154における境界ボクセルの集合の少なくとも一部について、選別位相マップ値が、二つの位相候補マップ144、146から選択される。位相マップ値は、前記二つの位相候補マップのそれぞれにおける前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについての候補位相マップ値を比較することによって、最低の脂肪対水比を示す候補位相マップ値を選択することによって、選ばれる。境界値のそれぞれについて、アルゴリズムは二つの候補マップ144、146における対応するボクセルを見に行く。そして最低の脂肪対水比をもつ値が選択されて、その特定のボクセルにおける選別位相マップ値にコピーされる。最後に、段階212において、オブジェクト・ボクセルの位相マップ値が、位相候補選択アルゴリズムに従って計算される。位相候補選択アルゴリズムは、前記二つの位相候補マップ144、146を入力された状態のまま残しており、選別位相マップ154における前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部についての前記選別位相マップ値をも使う。境界ボクセルの値は、選別位相マップの推定を改善するために使われる境界条件のはたらきをする。
ディクソン法は、水と脂肪の分離のためおよび脂肪分率の決定のためにますます重要になりつつある。FFEおよびTSE方法はいずれも使われており、前記技法はさまざまな解剖構造について使用される。
ディクソン・スキャンでは、B0変動、渦電流および可能性としては他の効果に対応して位相項が生じる。ディクソン・データの処理においてはこれらの位相項に対処する必要があり、よってこれらの位相項が決定される必要がある。ディクソン・データの処理においては、各ボクセルについて、これらの位相項についての複数の(典型的には二つの)候補が得られる。この位相の曖昧さを解決する必要がある。
上述した選択方法はしばしば正しい候補を選択することに失敗し、出力体積の一部における水と脂肪の入れ替わりを生じる。これは臨床使用においてしばしば起こる。
本稿に記載される例は、選択プロセスにおいて位相マップ属性についてのより多くの、よりよい事前の知識を使うことによって、水と脂肪の入れ替わりの可能性を減らしうる。本発明において使われる事前の知識は次のような成分からなる。その最初の二つは既知の方法においても使われる。
位相は体積の大きな部分について0に比較的近いべきである。
位相マップの空間的ななめらかさ。
人体についての事前の知識。この発明について使われる知識は、皮膚がほぼ2〜3mmの厚さの層であり、脂肪より有意に多い水を含むということである。よって、ほぼこの層内にあるボクセルについては、二つの候補の間の選択がその情報に基づくものとされることができる。
任意の選択方法が、単に皮膚層において二つの相異なる候補を二つの同一の候補で置き換えることによって、皮膚の事前の知識から裨益することができる。ここで、水候補が、脂肪候補を置き換えるべく選択される。皮膚における選択はさまざまな実際上の理由により間違っていることがありうるので、この手法はこの事前の知識の使用においていくぶん制約しすぎであるかもしれない。初期化または「ガイド」法として、必要であればアルゴリズムは初期の選択から逸脱することが許容される。詳しくはこれがどのように達成されるかは、選ばれるフィールド・マップ選択方法に依存する。下記では二つの方法が記述される:逐次反復式フィルタリングおよびTRWSである。
逐次反復式フィルタリング
逐次反復式フィルタリングの方法については、前記初期化方法が適応されることができる。一方、手順の残りの部分は同じままである。提案される初期化方法の処理段階は以下の段階の一つまたは複数を含んでいてもよい。
ボクセルを、その絶対値(実際には諸エコーにわたる最大の絶対値)がノイズの標準偏差の5倍より大きい場合は、「オブジェクト・ボクセル」として指定する。他のすべてのボクセルは「背景ボクセル」と称される。
ボクセルを、オブジェクト・ボクセルであり、かつ少なくとも一つのその近傍ボクセル(視野の端のボクセルを除き2Dでは4個、3Dでは6個)が背景ボクセルである場合には、皮膚ボクセルまたは境界ボクセルであるとして指定する。
このようにして決定された皮膚ボクセルについて、その候補の一つの脂肪/水比が0.1未満である場合のボクセルのみを、事前情報のために受け入れる。代替として、すべての皮膚または境界ボクセルを使うこともできる。
こうして選択された皮膚ボクセルについて、最低の脂肪/水比をもつ候補を選択する。選別フェーザー候補マップのオブジェクト・ボクセルを、段階3で決定された対応する値で充填する。この初期マップの他のすべてのボクセルを、その後の平滑化動作に寄与しないよう、値0に設定する。
こうして得られた初期マップは、逐次反復式フィルタリング方法の標準的な設定をもって空間的に平滑化される。
このようにして0でない値で埋められていないすべてのボクセルは値1(位相0に対応)に設定される。
最後の段階のため、皮膚ボクセルが影響をもたない領域については、皮膚初期化アルゴリズムは「位相0」初期化方法と等しいことが明らかである。皮膚ボクセルがない非常に特異な状況については、皮膚初期化は同方法と完全に等価になりさえする。
このアルゴリズムでは、肺または身体の他の中空部のエッジも「皮膚」として、あるいはより正確には水ボクセルとして扱われる。いくつかの例では、これは意図される。他の例では、肺または身体の他の中空部のエッジを無視するよう、アルゴリズムに修正を加えることができる。
逐次反復式フィルタリングのための例を下記に示す。3Dスキャンからの、肺の一部を含む一つのスライスが示されている。位相候補について図3および図4を参照。図5は、(皮膚の事前の知識なしでの)従来の逐次反復式選択手順の結果を示している。図6は、皮膚についての事前の知識を使う逐次反復式方法の結果を示している。
図3は、第一の位相候補マップ144の例を示している。図4は、第二の位相候補マップ146の例を示している。第一の位相候補マップ144および第二の位相候補マップ146はいずれも同じ磁気共鳴データから計算されたものである。両方の図において、ボクセルが背景ボクセル300とオブジェクト・ボクセルの集合148とに分割できることが見て取れる。また、この画像は胴体の断面を示している。磁気共鳴信号を与えない、いくつかの内部の肺ボクセル302があることが見て取れる。背景ボクセル300とオブジェクト・ボクセル148の間には、境界ボクセルの集合152がある。境界ボクセル152はこの場合、皮膚である。外側皮膚層の内容は知られている。画像144および146において境界ボクセルの集合152をなすボクセルは比較されることができ、次いで、最低の脂肪対水比を示すボクセルの値が選択されて、選別位相候補マップに入れられる。
図5は、従来技術500の選別位相候補マップを示している。図5に示される位相候補マップ500は、境界ボクセルの集合152の既知の値を境界条件として使わなかったアルゴリズムを使って選ばれたものである。位相候補マップ500が計算されたときに物理的でない解があったために画像の脂肪として識別された部分と水として識別された部分の間の急峻な遷移が生じていることが見て取れる。その結果、脂肪組織と水組織の間の現実でない遷移をもつ非物理的なアーチファクト502が生じた。
図6は、本稿で例解される例に従って計算された選別位相候補マップ154の例を示している。この例では、図5の非物理的なアーチファクト502は存在しないことが見て取れる。境界ボクセルの集合152の既知の値を使うことが、選別位相候補マップ154における各ボクセルについて数値アルゴリズムが適正な位相マップ値を選ぶことを助けたのである。
図7は、図5からの位相マップ500を使って計算された磁気共鳴画像700を示している。この磁気共鳴画像700にも同じ非物理的なアーチファクト502が存在することが見て取れる。
図8は、図6の選別位相候補マップ154を使って計算された磁気共鳴画像156を示している。この画像156には非物理的なアーチファクトがないことが見て取れる。図8は、本稿に記載された例を使うことでいかにして、n点ディクソン磁気共鳴撮像法を使っての脂肪または水の不適正な識別に起因する非物理的なアーチファクトをもつ可能性が低減された磁気共鳴画像156を生成することができるかを示している。
TRWS法
TRWS(tree reweighted search[ツリー重み変更探索])は、非特許文献4に記載されている最適化アルゴリズムである。TRWS法のディクソン磁気共鳴撮像への応用は非特許文献3に記載されている。
フィールド・マップ選択問題について、TRWSは、フィールド・マップの空間的ななめらかさを保証する最適化問題を定式化することによって、位相値(フィールド・マップ)を選択するために使用できる。本稿に含まれる例では、TRWSは、皮膚のボクセルに関係した選択が皮膚における(水の解に基づく)事前選択によって案内されること保証する項を加えることによってコスト関数を修正することによって適用されうる。そのような方法の最初の三つの段階は上記の逐次反復式フィルタリング方法のものと同一であろう。上記の逐次反復式方法の段階4は次のように修正される。
こうして選択された皮膚ボクセルについて、最低の脂肪/水比をもつ候補を、事前の知識として使われるよう選択する。
次いで、上記の逐次反復式方法の方法は次のように進行することになる。bsが空間位置sにおける位相を表わすとする。bsは位相φまたはその対応するフェーザーeを表わすことができ、離散的なある数(典型的には2だが応用によってはより多数)の値を取ることができる。bs pが位相項についての事前の知識(prior knowledge)を表わし、Δstが近傍ボクセルs,tの間の空間距離であるとする。すると、問題は次の関数の最小を見出すこととして定式化できる。
Figure 2017536209
ここで、ベクトルbはすべてのボクセルsについての位相項bsを含む。σb,sは事前の位相マップからの逸脱における不確かさを表わし、σg,stは位相勾配のペナルティー項における不確かさを表わす。両者は空間依存であるよう選ばれることができる。Esはボクセルsの近傍ボクセルの集合を表わす。ここでは複数の選択ができるが、典型的には3Dでは6個の近傍ボクセルが使われ、2Dでは4個の近傍ボクセルが使われる。冪p1,2は典型的には1または2に選ばれることができる。値1は冪2よりも大きな逸脱に対して低いペナルティーを課すことになる。
第一項は事前の位相マップに関係し、第二項は空間的ななめらかさ属性に関係する。すべてのボクセルおよびボクセル対についてσg,stΔst≪σp,sである場合には、なめらかさ項のみが事実上使用される。さらにσg,stがボクセルs,tのデータ振幅のうちの最小に反比例するとされ、p2が2に等しいとされる場合には、最小化されるべき関数は、任意定数のほかはBerglund[1]によって使われたものと等価である。
Figure 2017536209
その点で、問題定式化はBerglundのものより有意に一般的になっている。第一式において与えられる関数の形はTRWSアルゴリズムによって効率的に解くことができる。
皮膚の事前の知識を使うという具体的なコンテキストにおいては、最適化されるべき関数の第一項は境界(皮膚)位置におけるボクセルのみを含む。値bs pは水の解に関係した位相またはフェーザーを含む。
諸例は、ディクソン・スキャンにおいて使用されうるが、入れ替わりの可能性がより高いスキャンおよびについて特に関心がある。たとえば、肺および/またはわきのしたに近いスキャンや大きな視野をもつスキャンなどである。これらは典型的には、均一性楕円体の端近くでのB0不均一性のため、より大きな位相を経験する。本方法は、分離した身体部分、たとえば下脚ステーション(lower legs stations)でのスキャン(の一部)についても非常に有用でありうる。
本発明について図面および上記の記述において詳細に図示し、記述してきたが、そのような図示および記述は、制約ではなく、例解または例示するものと考えられるものである。本発明は開示された実施形態に限定されるものではない。
図面、本開示および付属の請求項を吟味することにより、開示された実施形態に対する他の変形が特許請求される発明を実施する際に当業者によって理解され、実施されることができる。請求項において「有する/含む」の語は他の要素やステップを排除するものではなく、単数形の表現は複数を排除するものではない。単一のプロセッサまたは他のユニットが請求項に記載されるいくつかの項目の機能を充足してもよい。ある種の施策が互いに異なる従属請求項において記載されているというだけの事実がそのような施策の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。コンピュータ・プログラムは、他のハードウェアと一緒にまたは他のハードウェアの一部として供給される、光学式記憶媒体または半導体媒体のような好適な媒体上で記憶/頒布されてもよいが、インターネットまたは他の有線もしくは無線の遠隔通信システムを介するなどして、他の形で頒布されてもよい。請求項に参照符号があったとしても範囲を限定するものと解釈すべきではない。
100 磁気共鳴システム
104 磁石
106 磁石のボア
108 測定ゾーンまたは撮像ゾーン
110 傾斜磁場コイル
112 傾斜磁場コイル電源
114 高周波コイル
116 トランシーバー
118 被験体
120 被験体台
122 アクチュエーター
125 スライス
126 コンピュータ・システム
128 ハードウェア・インターフェース
130 プロセッサ
132 ユーザー・インターフェース
134 コンピュータ記憶
136 コンピュータ・メモリ
140 パルス・シーケンス命令
142 磁気共鳴データ
144 第一の位相候補マップ
146 第二の位相候補マップ
148 オブジェクト・ボクセルの集合
150 内部ボクセルの集合
152 境界ボクセルの集合
154 選別位相候補マップ
156 磁気共鳴画像
160 制御モジュール
162 位相候補生成モジュール
164 オブジェクト識別アルゴリズム・モジュール
166 位相候補選択アルゴリズム
168 画像再構成モジュール
200 磁気共鳴データを収集するようパルス・シーケンス・データをもって磁気共鳴撮像システムを制御
202 n点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って磁気共鳴データを使って二つの位相候補マップを構築
204 ボクセルの集合のそれぞれを、オブジェクト識別アルゴリズムを使って、オブジェクト・ボクセルの集合および背景ボクセルの集合の中に分割
206 境界識別アルゴリズムを使って、境界ボクセルの集合および内部ボクセルを前記オブジェクト・ボクセルの集合内で識別
208 選別位相候補マップをメモリにおいて生成
210 選別位相マップにおける境界ボクセルの集合の少なくとも一部について、選別位相マップ値を、二つの位相候補マップから選択
212 位相候補選択アルゴリズムに従って、オブジェクト・ボクセルの位相マップ値を計算
300 背景ボクセル
302 内部の肺ボクセル
500 従来技術の選別位相候補マップ
502 非物理的なアーチファクト
600 磁気共鳴画像
700 磁気共鳴画像

Claims (14)

  1. 撮像ゾーン内の被験体から磁気共鳴データを収集するための磁気共鳴撮像システムであって、当該磁気共鳴撮像システムは:
    ・機械実行可能命令およびパルス・シーケンス・データを記憶するためのメモリであって、前記パルス・シーケンス・データは、n点ディクソン磁気共鳴撮像法を使って磁気共鳴データを収集するためのコマンドを含み、nは2以上の整数である、メモリと;
    当該磁気共鳴撮像システムを制御するプロセッサとを有しており、前記命令の実行は、前記プロセッサに、
    ・磁気共鳴データを収集するよう前記パルス・シーケンス・データをもって当該磁気共鳴撮像システムを制御する段階と;
    ・n点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って前記磁気共鳴データを使って二つの位相候補マップを構築する段階であって、前記二つの位相候補マップのそれぞれは画像空間にあり、前記二つの位相候補マップのそれぞれはボクセルの集合を含み、各ボクセルは位相マップ値をもつ、段階と;
    ・オブジェクト識別アルゴリズムを使って前記ボクセルの集合におけるオブジェクト・ボクセルの集合を識別する段階と;
    ・境界識別アルゴリズムを使って前記オブジェクト・ボクセルの集合内で境界ボクセルの集合および内部ボクセルを識別する段階と;
    ・前記メモリにおいて、前記ボクセルの集合を有する選別位相候補マップを生成する段階と;
    ・前記二つの位相候補マップから、前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部について、選別位相マップ値を選択する段階であって、該位相マップ値は、前記二つの位相候補マップのそれぞれにおける前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについての位相候補マップ値を比較して、最低の脂肪対水比を示す候補位相マップ値を選択することによって選ばれる、段階と;
    ・位相候補選択アルゴリズムに従って前記オブジェクト・ボクセルの位相マップ値を計算する段階であって、該候補選択アルゴリズムのための入力は、前記二つの位相候補マップと、前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の前記少なくとも一部についての前記選別位相マップ値とを含む、段階とを実行させる、
    磁気共鳴撮像システム。
  2. 前記オブジェクト識別アルゴリズムが前記ボクセルの集合のボクセルをオブジェクト・ボクセルとして識別するのは、そのボクセルが前記二つの位相候補マップにおけるノイズの標準偏差のx倍より大きい絶対値をもち、n個の入力データセットにおける最大振幅の少なくともy倍の振幅をもつときであり、xは第一の所定の値であり、yは1以下である第二の所定の値である、請求項1記載の磁気共鳴撮像システム。
  3. xは:3から5の間、3.5から4.5の間、2から4の間、4から6の間のいずれかであり、yは0.06から0.08の間、0.05から0.07の間、0.07から0.09の間、1/14から1/16の間、1/13から1/15の間、1/15から1/17の間のいずれかである、請求項2記載の磁気共鳴撮像システム。
  4. 前記ボクセルの集合は縁をもち、前記境界識別アルゴリズムは、前記プロセッサに、前記背景ボクセルの集合を介して前記縁に経路で接続されているオブジェクト・ボクセルから前記境界ボクセルを識別させる、請求項1ないし3のうちいずれか一項記載の磁気共鳴撮像システム。
  5. 前記境界識別アルゴリズムは、前記プロセッサに、前記背景ボクセルの集合から選ばれた少なくとも一つの背景ボクセルに隣接する前記オブジェクト・ボクセルの集合から選ばれたオブジェクト・ボクセルを識別することによって、前記境界ボクセルの集合を識別させる、請求項1ないし4のうちいずれか一項記載の磁気共鳴撮像システム。
  6. 前記位相候補選択アルゴリズムは、前記プロセッサに、前記オブジェクト・ボクセルの前記位相マップ値を計算することを:
    ・前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについて初期に選ばれた位相マップ値を使って前記オブジェクト・ボクセルの位相マップ値を補間し;
    ・前記オブジェクト・ボクセルの位相マップ値を前記二つの位相候補マップを用いて補正することによって逐次反復式アルゴリズムに従って実行させる、
    請求項1ないし5のうちいずれか一項記載の磁気共鳴撮像システム。
  7. 前記逐次反復式アルゴリズムは:
    ・前記選別位相候補マップにおける位相マップ値に最も近い前記二つの位相候補マップからの位相マップ値を選ぶことによって、前記内部ボクセルの集合の各ボクセルについての暫定位相マップ値を選択し;
    ・各オブジェクト・ボクセルについての位相マップ値を前記暫定位相マップ値で置き換え;
    ・空間的平滑化フィルタを使って前記オブジェクト・ボクセルの位相マップ値を平滑化し;
    ・前記オブジェクト・ボクセルの集合の各ボクセルについての位相マップ値が所定の基準に収束するまで、該逐次反復式アルゴリズムを繰り返すことを含む、
    請求項6記載の磁気共鳴撮像システム。
  8. 前記オブジェクト・ボクセルの位相マップ値は前記空間的平滑化フィルタを使って補間される、請求項7記載の磁気共鳴撮像システム。
  9. 前記逐次反復式アルゴリズムは:
    ・前記選別位相候補マップにおける局所ボクセルの値に最も近い前記二つの位相候補マップからの位相マップ値を選ぶことによって、局所ボクセルについての選別位相マップ値を選択する段階であって、前記局所ボクセルは、前記内部ボクセルの集合から選ばれ、前記境界ボクセルの集合から所定の距離以内である、段階を実行し;
    ・前記局所ボクセルを前記内部ボクセルの集合から前記境界ボクセルの集合に移し;
    ・前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについての選別位相マップ値を使って前記オブジェクト・ボクセルの集合内の内部ボクセルの値を補間し;
    ・前記内部ボクセルの集合全部が前記境界ボクセルの集合の要素になるまで該逐次反復式アルゴリズムを繰り返すことを含む、
    請求項6記載の磁気共鳴撮像システム。
  10. 前記メモリはさらに事前の位相マップを有しており、前記位相候補選択アルゴリズムは前記プロセッサに、最小化アルゴリズムを解くことによってオブジェクト・ボクセルの位相マップ値を計算させ、前記最小化アルゴリズムは、前記境界ボクセルの位相マップ値の、前記事前の位相マップにおける対応するボクセルからの逸脱を測る第一のペナルティー項を有し、前記最小化アルゴリズムは、前記オブジェクト・ボクセルの位相マップ値の空間変動を測る第二のペナルティー項を有する、請求項6記載の磁気共鳴撮像システム。
  11. 前記位相候補選択アルゴリズムは、前記プロセッサに、TRWSアルゴリズムに従って前記内部ボクセルの位相マップ値を計算させる、請求項6または10記載の磁気共鳴撮像システム。
  12. 前記機械実行可能命令は、前記プロセッサにさらに、前記磁気共鳴データおよび前記選別位相マップを用いて磁気共鳴画像を再構成させる、請求項1ないし11のうちいずれか一項記載の磁気共鳴撮像システム。
  13. 撮像ゾーン内の被験体から磁気共鳴データを収集するために磁気共鳴撮像システムを制御するプロセッサによる実行のための機械実行可能命令を有するコンピュータ・プログラムであって、前記磁気共鳴撮像システムは、パルス・シーケンス・データを記憶するためのメモリを有し、前記パルス・シーケンス・データは、n点ディクソン磁気共鳴撮像法を使って磁気共鳴データを収集するためのコマンドを含み、nは2以上であり、前記命令の実行は、前記プロセッサに:
    ・磁気共鳴データを収集するよう前記パルス・シーケンス・データをもって前記磁気共鳴撮像システムを制御する段階と;
    ・n点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って前記磁気共鳴データを使って二つの位相候補マップを構築する段階であって、前記二つの位相候補マップのそれぞれは画像空間にあり、前記二つの位相候補マップのそれぞれはボクセルの集合を含み、各ボクセルは位相マップ値をもつ、段階と;
    ・オブジェクト識別アルゴリズムを使って前記ボクセルの集合においてオブジェクト・ボクセルの集合を識別する段階と;
    ・境界識別アルゴリズムを使って前記オブジェクト・ボクセルの集合内で境界ボクセルの集合および内部ボクセルを識別する段階と;
    ・選別位相候補マップを前記メモリにおいて生成する段階であって、前記選別位相候補マップは前記ボクセルの集合を含む、段階と;
    ・前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部についての選別位相マップ値を、前記二つの位相候補マップから選択する段階であって、該位相マップ値は、前記二つの位相候補マップのそれぞれにおける前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについての候補位相マップ値を比較することによって、最低の脂肪対水比を示す候補位相マップ値を選択することによって、選ばれる、段階と;
    ・位相候補選択アルゴリズムに従って前記オブジェクト・ボクセルの位相マップ値を計算する段階であって、前記位相候補選択アルゴリズムのための入力は、前記二つの位相候補マップと、前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の前記少なくとも一部についての前記選別位相マップ値とを含む、段階とを実行させる、
    コンピュータ・プログラム。
  14. 撮像ゾーン内の被験体から磁気共鳴データを収集するよう磁気共鳴撮像システムを動作させる方法であって、当該方法は:
    ・磁気共鳴データを収集するようパルス・シーケンス・データをもって前記磁気共鳴撮像システムを制御する段階であって、前記パルス・シーケンス・データは、n点ディクソン磁気共鳴撮像法を使って磁気共鳴データを収集するためのコマンドを含み、nは2以上である、段階と;
    ・n点ディクソン磁気共鳴撮像法に従って前記磁気共鳴データを使って二つの位相候補マップを構築する段階であって、前記二つの位相候補マップのそれぞれは画像空間にあり、前記二つの位相候補マップのそれぞれはボクセルの集合を含み、各ボクセルは位相マップ値をもつ、段階と;
    ・オブジェクト識別アルゴリズムを使って前記ボクセルの集合においてオブジェクト・ボクセルの集合を識別する段階と;
    ・境界識別アルゴリズムを使って前記オブジェクト・ボクセルの集合内で境界ボクセルの集合および内部ボクセルの集合を識別する段階と;
    ・前記ボクセルの集合を含む選別位相候補マップを生成する段階と;
    ・前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の少なくとも一部についての選別位相マップ値を、前記二つの位相候補マップから選択する段階であって、該位相マップ値は、前記二つの位相候補マップのそれぞれにおける前記境界ボクセルの集合の各ボクセルについての候補位相マップ値を比較し、最低の脂肪対水比を示す候補位相マップ値を選択することによって、選ばれる、段階と;
    ・位相候補選択アルゴリズムに従って前記オブジェクト・ボクセルの位相マップ値を計算する段階であって、前記位相候補選択アルゴリズムのための入力は、前記二つの位相候補マップと、前記選別位相マップにおける前記境界ボクセルの集合の前記少なくとも一部についての前記選別位相マップ値とを含む、段階とを含む、
    方法。
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