JP2017536146A - 内視鏡の挿入可能な部分内に配置されたトルク発生要素またはトルク送出要素を含む内視鏡および内視鏡に挿入可能な外科用切断アセンブリ - Google Patents

内視鏡の挿入可能な部分内に配置されたトルク発生要素またはトルク送出要素を含む内視鏡および内視鏡に挿入可能な外科用切断アセンブリ Download PDF

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Abstract

【要約】手術部位で組織を除去するための内視鏡は、患者の哺乳類腔所に挿入可能な長尺管状体を含む。器具チャンネルが、この管状体の遠位端の第1開口部と近位端の第2開口部との間を延伸し、吸入チャンネルを含む外科用切断アセンブリであってその遠位端を介して内視鏡に入る物質を除去するよう構成された外科用切断アセンブリを収容するよう寸法決めかつ構成されている。トルクを発生するよう構成されたトルク発生要素が遠位端内に配置され、発生されたトルクを結合構成要素に与えるよう構成されている。結合構成要素は長尺管状部材の遠位端に位置決めされ、トルク発生要素の作動に応答して外科用切断アセンブリの切断要素を作動させるよう構成されている。

Description

関連出願
本願は、2014年9月30日付けで提出され、「内視鏡の挿入可能な部分内に配置されたトルク発生要素またはトルク送出要素を含む内視鏡および内視鏡に挿入可能な外科用切断アセンブリ」と題した米国仮特許出願第14/501,942号の優先権を主張し、その開示全体はあらゆる目的でここに引用して援用する。
結腸癌は米国において三番目の癌の原因であるが、癌関連の二番目の死亡原因である。結腸癌は、米国人口のうち35%もの割合で発生する既存の結腸ポリープ(腺腫)から発生する。結腸ポリープには、良性、前癌性、または癌性がある。結腸鏡検査は、世界中で発病率が増加している結腸癌の優れた判別検査ツールであると広く考えられている。文献によれば、結腸鏡検査の判別検査における1%の増加は、結腸癌発病率の3%の減少に繋がる。結腸鏡検査に対する現在の需要は、医療制度が適切な判別検査を行う能力を超えている。過去数十年における結腸癌判別検査の増加にもかかわらず、該当する人口の55%しか判別検査を受けておらず、推奨されている80%には遠く及ばないため、数百万人の患者が危険にさらされている。
適切な資源の欠如によって、結腸鏡検査を行う操作者は、典型的には最も大きいポリープだけしか標本として採取せず、将来的に結腸鏡検査を行う前に結腸癌に転化しうる小型で検出可能性がより低いポリープを残してしまうことで患者に関して標本偏差を引き起こす。この標本偏差のおかげで、標本採取されたポリープから陰性の結果が得られたとしても、患者が本当に癌を患っていないことを保証するものではない。既存のポリープ切除技法は精度を欠き、厄介で長時間を要する。
現時点では、結腸ポリープの切除には、内視鏡内に形成された作業チャンネルを介して患者の体内に導入されるスネアを使用する。スネアの先端部がポリープの茎の周りに通され、ポリープを結腸壁から切断する。切断が終了すると、切断されたポリープは、操作者により回収されるまで患者の腸壁に置かれる。この標本を回収するには、まずスネアを内視鏡から取り除き、生検鉗子またはサクションを内視鏡の同じチャンネルを介して送り込んでこの標本を回収する。
従って、生検用のポリープ除去の正確性およびスピードを向上させる改良型内視鏡器具の必要性が存在する。
患者から無茎性ポリープを患者から正確に除去でき、複数ポリープの標本を効率的に採取できる改良型内視鏡器具が提供される。特に、前記改良型内視鏡器具は、別の切断工具および別の標本回収工具を交互に使用することなく、1つまたは複数のポリープのデブリードマンを行いかつ前記デブリードマンを行ったポリープを回収できる。この標本採取は結腸鏡検査と統合できる。幾つかの実装例では、前記内視鏡器具は患者体内から組織を切断しかつ除去できる。こうした幾つかの実装例では、前記内視鏡器具は、軟性内視鏡を介してアクセスした患者体内から実質的に同時に組織を切断しかつ除去できる。
一側面では、内視鏡の単一の器具チャンネル内に挿入できる内視鏡器具は、作動チャンネルを備えた軟性内視鏡が到達した被験者内の部位で物質を切除するよう構成された動力駆動器具ヘッドを含む。前記動力駆動器具ヘッドは、第1遠位端および第1近位端を含む。前記動力駆動器具ヘッドの前記第1遠位端には、前記切除された物質がこの軟性内視鏡器具に進入する経路である物質進入ポートが形成されている。本体が、前記動力駆動器具ヘッドの前記第1近位端に結合されると共に、前記動力駆動器具ヘッドを駆動するよう構成されている。前記本体は、第2遠位端および第2近位端を備えた柔軟部を含む。前記柔軟部の前記第2近位端には物質排出ポートが形成されている。吸入チャンネルが、前記動力駆動器具ヘッドの前記物質進入ポートから前記柔軟部の前記物質排出ポートまで延伸する。前記柔軟部の前記第2近位端は真空源に結合され、前記内視鏡器具が軟性内視鏡の器具チャンネル内に配置されている際には、前記物質進入ポートを介して前記吸入チャンネルに入る前記切除された物質は、前記物質排出ポートで前記吸入チャンネルから除去される。
幾つかの実装例では、前記本体は動力アクチュエータをさらに含む。前記動力アクチュエータが、前記動力駆動器具ヘッドの前記第1近位端に結合されると共に、前記動力駆動器具ヘッドを駆動するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記動力アクチュエータは、液圧式動力アクチュエータ、空気圧式動力アクチュエータ、または電動アクチュエータのいずれかである。幾つかの実装例では、前記動力アクチュエータは、電動モーター、テスラモーター、および羽根ローターのうち少なくとも1つを含む。幾つかの実装例では、前記内視鏡器具は、前記動力アクチュエータに動力を供給するよう構成されたエネルギー蓄積要素を含む。幾つかの実装例では、前記吸入チャンネルは、前記動力駆動器具ヘッドと、前記動力アクチュエータと、前記柔軟部とによって形成されている。
幾つかの実装例では、前記動力アクチュエータは、液圧式動力アクチュエータまたは空気圧式動力アクチュエータのいずれかである。幾つかの実装例では、前記柔軟部は、前記動力アクチュエータを作動させるために注水を供給するよう構成された流体吸入管状部材と、前記アクチュエータを作動させるための前記流体を除去するよう構成された流体出口管状部材とを含む。幾つかの実装例では、前記柔軟部は、前記吸入チャンネルの近位部を形成する吸入管状部材を含む。
幾つかの実装例では、前記動力アクチュエータは中空部分を含み、前記中空部分は、前記動力駆動器具ヘッドの前記物質進入ポートと前記柔軟部の前記物質排出ポートとを流体結合する。
幾つかの実装例では、前記器具は、その作動時に、前記内視鏡の前記器具チャンネルの壁部に接触するよう構成されている係合アセンブリを含む。幾つかの実装例では、前記係合アセンブリは、変形するよう構成された柔軟性リング構造体を含む。
幾つかの実装例では、前記動力駆動器具ヘッドは、外側構造体と前記外側構造体内に配置された切断シャフトとを含み、前記切断シャフトは、前記動力アクチュエータに結合されると共に前記動力アクチュエータが作動されると、前記外側構造体に対して回転するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記切断シャフトは中空部分および前記物質進入ポートを含む。
幾つかの実装例では、前記柔軟部は中空の柔軟トルクケーブルを含む。前記柔軟トルクケーブルは、前記動力駆動器具ヘッドの前記第1近位端に結合されるよう構成された遠位部分と、動力アクチュエータに結合するよう構成された近位部分とを備えている。幾つかの実装例では、前記柔軟トルクケーブルは前記吸入チャンネルの一部を形成する。前記柔軟トルクケーブルの前記遠位部分は、前記動力駆動器具ヘッドの前記物質進入ポートに流体結合されており、前記柔軟トルクケーブルの前記近位部分は前記物質排出ポートを含む。
幾つかの実装例では、前記器具は約5mm未満の外径を備えている。幾つかの実装例では、前記柔軟部は、前記動力駆動器具ヘッドの少なくとも40倍の長さである。幾つかの実装例では、前記動力アクチュエータの外径は約4mm未満である。
別の様態では、内視鏡器具は、被験者の体内の部位で物質を切除するよう構成された動力駆動器具ヘッドを含む。前記動力駆動器具ヘッドは、切断先端部と、物質が前記内視鏡器具の遠位端に進入できるよう構成された物質進入ポートとを含んでいる。本体が前記動力駆動器具ヘッドに結合されている。前記本体は、前記内視鏡器具の近位端からの物質の排出を許容するよう構成された物質排出ポートを備えた長尺中空の柔軟性管状部材を含む。吸入チャンネルが、前記動力駆動器具ヘッドの前記物質進入ポートから前記長尺中空の柔軟性管状部材の物質排出ポートまで延伸している。前記柔軟部の前記第2近位端は真空源に流体結合するよう構成されており、前記動力駆動器具ヘッドの前記物質進入ポートを介して前記吸入チャンネルに入る前記切除された物質は、前記物質排出ポートを介して前記内視鏡器具から除去される。前記内視鏡器具は、内視鏡の蛇行状器具チャンネル内を進むよう構成されている。幾つかの実装例では、前記器具は約5mm未満の外径を備え、前記柔軟性管状部材は少なくとも72インチの長さである。
幾つかの実装例では、前記本体は動力アクチュエータをさらに含み、前記動力アクチュエータは、前記動力駆動器具ヘッドの前記第1近位端に結合されると共に、前記動力駆動器具ヘッドを駆動するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記動力アクチュエータは電動アクチュエータであり、電源に結合するよう構成された導電線をさらに含む。幾つかの実装例では、前記吸入チャンネルは、前記動力駆動器具ヘッドと、前記動力アクチュエータと、前記柔軟部とによって形成されている。幾つかの実装例では、前記柔軟性管状部材は前記吸入チャンネルの近位部を形成する。
幾つかの実装例では、前記動力アクチュエータは、液圧式動力アクチュエータまたは空気圧式動力アクチュエータのいずれかであり、前記動力アクチュエータを作動させるために流体を供給するよう構成された流体吸入管状部材と、前記動力アクチュエータを作動させるために供給される前記流体を除去するよう構成された流体出口管状部材とをさらに含む。
幾つかの実装例では、前記器具は、その作動時に、前記内視鏡の前記器具チャンネルの壁部に接触するよう構成されている係合アセンブリを含む。幾つかの実装例では、前記係合アセンブリは、真空が掛けられると前記器具チャンネルに接触しない係合位置に移動するよう構成されている真空作動構造体であって、真空が掛けられていないときは前記器具チャンネルに接触しない後退位置に移動するよう構成されている真空作動構造体を含む。
幾つかの実装例では、前記動力駆動器具ヘッドは、外側構造体と前記外側構造体内に配置された切断シャフトとを含み、前記切断シャフトは、前記動力アクチュエータに結合されると共に前記動力アクチュエータが作動されると、前記外側構造体に対して回転するよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記柔軟性管状部材は中空の柔軟トルクケーブルを含む。前記柔軟トルクケーブルは、前記動力駆動器具ヘッドの前記第1近位端に結合されるよう構成された遠位部分と、前記内視鏡器具の外部に位置した動力アクチュエータに結合するよう構成された近位部分とを備えている。幾つかの実装例では、前記柔軟トルクケーブルはさらに前記吸入チャンネルの一部を形成し、前記柔軟トルクケーブルの前記遠位部分は、前記動力駆動器具ヘッドの前記物質進入ポートに流体結合されており、前記柔軟トルクケーブルの前記近位部分は前記物質排出ポートを含む。幾つかの実装例では、前記器具は、前記柔軟トルクケーブルを囲む外装を含む。幾つかの実装例では、前記器具は、前記柔軟トルクケーブルを囲む外装を含む。
別の様態によれば、内視鏡と共に使用するよう適合された軟性の内視鏡生検回収器具は、ハウジングと、前記ハウジングに結合されたデブリードマン要素と、前記デブリードマン要素によりデブリードマンされた物質を回収するための前記ハウジング内に配置された標本回収導管とを含む。様々な実施形態では、改良型軟性内視鏡は、デブリードマン要素と、前記デブリードマン要素によりデブリードマンされた物質を回収するための標本回収導管とを含む一体型の内視鏡生検回収器具を備えるよう構成できる。
別の様態では、患者の体内からポリープを回収するための方法は、内視鏡の単一の器具チャンネル内に内視鏡器具を配置する段階と、前記内視鏡を患者の体内に挿入する段階と、前記内視鏡器具のデブリードマン要素を作動して前記患者体内のポリープを切断する段階と、前記内視鏡器具の標本回収要素を作動して前記患者体内から前記切断されたポリープを除去する段階とを含む。
さらに別の様態によれば、内視鏡は、柔軟ハウジングにより分離された第1端部および第2端部を含む。器具チャンネルが前記第1端部から前記第2端部まで延伸し、内視鏡器具が前記内視鏡の前記第1端部で前記器具チャンネルに結合されている。前記内視鏡器具は、部分的に器具チャンネル内に配置されたデブリードマン要素と標本回収導管とを含む。
別の様態では、内視鏡の単一の器具チャンネルに挿入可能な内視鏡器具は、被験者内の部位で物質を切除するよう構成された切断アセンブリを含み。前記切断アセンブリは、外側カニューレと、当該外側カニューレ内に配置された内側カニューレとを含む。前記外側カニューレは、切除される物質が前記切断アセンブリに入る際に通過する開口部を形成する。前記内視鏡器具は、前記外側カニューレに結合された柔軟性外側チュービングも含む。前記柔軟性外側チュービングは、前記外側カニューレを前記内側カニューレに対して回転させるよう構成されている。前記柔軟性外側チュービングの外径は、前記内視鏡器具を挿入できる前記器具チャンネルよりも小さくできる。前記内視鏡器具は、前記柔軟性外側チュービング内に配置された部分を備えた柔軟性トルクコイルも含む。前記柔軟性トルクコイルは前記内側カニューレに結合された遠位端部を含み。前記柔軟性トルクコイルは、前記内側カニューレを前記外側カニューレに対して回転させるよう構成されている。さらに、前記内視鏡器具は、前記柔軟性トルクコイルの近位端に結合されると共に駆動アセンブリと係合するよう構成された近位コネクタを含み、当該駆動アセンブリは、作動すると前記近位コネクタと、前記柔軟性トルクコイルと、前記内側カニューレとを回転させるよう構成されている。さらに前記内視鏡器具は、真空源に係合するよう構成された吸入ポートを備えた吸入チャンネルを含む。前記吸入チャンネルは、前記柔軟性トルクコイルの内壁および前記内側カニューレの内壁により部分的に形成されており、前記内側カニューレに形成された開口部から前記吸入ポートまで延伸する。さらに、前記内視鏡器具は、前記柔軟性トルクコイルの外壁と前記柔軟性外側チュービングの内壁との間に形成された第1部分を備えた洗浄チャンネルであって、前記吸入チャンネルに洗浄流体を運ぶよう構成された洗浄チャンネルを含む。
幾つかの実装例では、前記近位コネクタは中空であり、前記近位コネクタの内壁は前記吸入チャンネルの一部を形成する。幾つかの実装例では、前記近位コネクタは硬質の円柱構造体であり、前記駆動アセンブリの駆動レセプタクル内に配置されるよう構成されている。前記近位コネクタは、前記駆動アセンブリに係合するよう構成された結合器と、前記内側カニューレを前記外側カニューレの遠位端に向けて付勢するよう構成された張力調整バネとを含むことができる。幾つかの実装例では、前記張力調整バネが前記内側カニューレの切断部分を前記外側カニューレの前記開口部に隣接して位置決めするように、前記張力調整バネは寸法決めかつ付勢されている。幾つかの実装例では、前記近位コネクタは、前記柔軟性トルクコイルに回転可能に流体結合されている。
幾つかの実装例では、前記内視鏡器具は、洗浄進入ポートを含む潅注コネクタと、当該潅注コネクタおよび前記柔軟性外側チュービングに結合された管状部材とをさらに含む。前記管状部材の内壁および前記柔軟性トルクコイルの前記外壁は、前記洗浄チャンネルの前記第1部分に流体結合される前記洗浄チャンネルの第2部分を形成できる。幾つかの実装例では、前記内視鏡器具は、前記柔軟性外側チュービングを前記管状部材に結合させる回転結合器であって、前記柔軟性外側チュービングを前記管状部材に対して回転させかつ前記外側カニューレに形成された前記開口部を前記内側カニューレに対して回転させるよう構成された回転結合器も含む。幾つかの実装例では、前記潅注コネクタは、前記柔軟性トルクコイルが内部に配置された内側穴を形成する。
幾つかの実装例では、前記内視鏡器具は、前記柔軟性トルクコイルが内部に配置されたライニングも含み、当該ライニングの外壁は前記洗浄チャンネルの一部を形成するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記内側カニューレは、前記外側カニューレに対して軸の周りに回転するよう構成されており、前記吸入チャンネルは、前記内側カニューレの前記開口部で吸引力を掛けるよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記柔軟性トルクコイルは複数のスレッドを含む。前記複数のスレッドそれぞれは、当該複数のスレッドの1つまたは複数の隣接するスレッドが巻かれている方向とは反対方向に巻くことができる。幾つかの実装例では、前記柔軟性トルクコイルは複数の層を含む。前記複数の層それぞれは、当該複数の層の1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻くことができる。幾つかの実装例では、各層は1つまたは複数のスレッドを含むことができる。
幾つかの実装例では、前記柔軟性外側チュービングは、前記内視鏡器具が挿入される内視鏡の長さを超える長さを備えている。幾つかの実装例では、前記柔軟性外側チュービングは、当該柔軟性外側チュービングの外径より少なくとも100倍の長さを備えている。幾つかの実装例では、前記柔軟部は、前記切断アセンブリの少なくとも40倍の長さである。
別の様態では、内視鏡アセンブリは、軟性内視鏡器具を含み、当該軟性内視鏡器具は、被験者内の部位で物質を切除するよう構成された切断アセンブリであって、外側カニューレと、当該外側カニューレ内に配置された内側カニューレとを含み、前記外側カニューレは、切除される物質が前記切断アセンブリに入る際に通過する開口部を形成する、切断アセンブリを含む。柔軟性外側チュービングが、前記外側カニューレに結合されると共に前記外側カニューレを前記内側カニューレに対して回転させるよう構成され、当該柔軟性外側チュービングは、前記軟性内視鏡器具を挿入できる前記器具チャンネルよりも小さい外径を備えている。吸入チューブが、前記柔軟性外側チュービング内に配置された部分を備えている。前記吸入チューブは、前記内側カニューレに結合された遠位端を備えており、前記吸入チューブは、前記切断アセンブリによって切除された前記物質が除去される際に通過する吸入チャンネルの一部分を形成する。前記吸入チャンネルは、前記吸入チャンネルの内壁および前記内側カニューレの内壁により部分的に形成されており、前記内側カニューレに形成された開口部から前記吸入チューブの近位端まで延伸する。洗浄チャンネルが、前記吸入チューブの外壁と前記柔軟性外側チュービングの内壁との間に形成された第1部分を備え、前記吸入チャンネルに洗浄流体を運ぶよう構成されている。前記内視鏡アセンブリは、前記軟性内視鏡器具が挿入可能な内視鏡も含む。前記内視鏡は、遠位端および近位端を備えた長尺管状体を含み、前記遠位端は、患者の哺乳類腔所に挿入されるよう寸法決めされると共に前記哺乳類腔所の画像を捕捉するよう構成されたカメラを含む。前記遠位端は、前記長尺管状体の長さの半分未満である遠位先端部から所定の長さを延伸する。器具チャンネルが、前記遠位端の第1開口部と前記近位端の第2開口部との間を延伸する。前記器具チャンネルは、吸入チャンネルを含む着脱可能な外科用切断アセンブリを収容するよう寸法決めかつ構成され、当該吸入チャンネルは、当該外科用切断アセンブリの遠位端を介して前記内視鏡に入る物質を除去するために、当該外科用切断アセンブリの近位端で吸引源に流体結合するよう構成されている。トルク発生要素が、トルクを発生するよう構成されると共に前記遠位端内に配置されており、前記発生されたトルクを前記トルク発生要素の作動に応答して結合構成要素に与えるよう構成されている。前記結合構成要素は、前記長尺管状部材の前記遠位端に位置決めされ、前記トルク発生要素の作動に応答して前記外科用切断アセンブリの切断要素を作動させるよう構成されている。
別の態様によれば、手術部位で組織を除去するための内視鏡は、遠位端および近位端を備えた長尺管状体を含む。前記遠位端は患者の哺乳類腔所に挿入できる。前記近位端は、前記患者の前記哺乳類腔所の外部に残るよう構成される。器具チャンネルが、前記遠位端の第1開口部と前記近位端の第2開口部との間を延伸すると共に、吸入チャンネルを含む着脱可能な外科用切断アセンブリを収容するよう寸法決めかつ構成され、当該吸入チャンネルは、当該外科用切断アセンブリの遠位端を介して前記内視鏡に入る物質を除去するために、当該外科用切断アセンブリの近位端で吸引源に流体結合するよう構成されている。トルク発生要素が、トルクを発生するよう構成されると共に前記遠位端内に配置され、前記トルク発生要素は、前記トルク発生要素の作動に応答して前記発生されたトルクを結合構成要素に与えるよう構成されている。前記結合構成要素は、前記長尺管状部材の前記遠位端に配置されている。前記結合構成要素は、前記トルク発生要素の作動に応答して前記外科用切断アセンブリの切断要素を作動させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記結合構成要素の長さは、前記内視鏡を前記患者の哺乳類腔所に挿入できるよう寸法決めされる。
幾つかの実装例では、前記結合構成要素は磁気結合器を含み、当該磁気結合器は、前記外科用切断アセンブリの磁気結合要素と磁気結合し、前記外科用切断アセンブリの当該磁気結合器を、前記外科用切断アセンブリの前記第1部分に対して回転させるのに十分な磁力を備えている。幾つかの実装例では、前記磁気結合器の内径は前記器具チャンネルの直径を上回るよう寸法決めされている。幾つかの実装例では、前記磁気結合器の前記外壁は前記トルク発生要素に回転可能に係合するよう構成された摩擦要素を含む。幾つかの実装例では、前記トルク発生要素は電気回転アクチュエータを含み、前記内視鏡は、当該電気回転アクチュエータに電流を送るよう構成された電線をさらに含む。幾つかのこうした実装例では、前記磁気結合器は、前記トルク発生要素の回転可能部分を形成できる。幾つかのこうした実装例では、前記トルク発生要素は、液圧駆動回転アクチュエータまたは空気圧駆動回転アクチュエータのいずれかであり、前記内視鏡は、前記トルク発生要素に流体を送出するよう構成された流体送出チャンネルと、前記トルク発生要素から前記流体を除去するよう構成された流体除去チャンネルとをさらに含む。
幾つかの実装例では、前記トルク発生要素は、前記外科用切断アセンブリの内側カニューレを、前記外科用切断アセンブリの外側カニューレに対して回転させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記トルク発生要素は、前記トルク発生要素によって発生された前記トルクを直線運動に変換する直線運動アセンブリに結合するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記トルク発生要素は、前記結合構成要素を第1位置から第2位置まで前記近位端から前記遠位端向に向かう方向に移動させるため第1方向に回転され、かつ、前記結合構成要素を前記第2位置から前記第1位置まで移動させるため第2方向に回転させるよう構成されており、前記トルク発生要素は、前記第1方向の回転と前記第2方向の回転とを交互に行い、前記外科用切断アセンブリの内側カニューレを、当該内側カニューレの遠位先端部が前記外科用切断アセンブリの外側カニューレの遠位先端部から第1の所定距離で離間する第1開放位置と、前記内側カニューレの前記遠位先端部が前記外側カニューレの前記遠位先端部から第2の所定距離未満で離間する第2閉鎖位置との間で往復運動させるよう構成されており、前記第2の所定距離が前記第1の所定距離より小さい。
幾つかの実装例では、前記器具チャンネルは、前記外科用切断アセンブリを、前記器具チャンネルの前記近位端で前記第2開口部を介して収容するように形成されている。幾つかの実装例では、前記器具チャンネルは、前記外科用切断アセンブリの対応するキーに係合するよう構成された少なくとも1つの溝を含むよう構成して、前記外科用切断アセンブリの外側カニューレの開口部の配向が前記内視鏡のカメラに対して位置合わせされることを保証する。
幾つかの実装例では、前記結合構成要素は、前記外科用切断アセンブリの内側カニューレに取り付けられた結合部材に磁気結合する磁気結合器であり、前記結合構成要素は、前記トルク発生要素により発生された前記トルクを、前記内側カニューレに取り付けられた前記結合部材を介して前記外科用切断アセンブリの前記内側カニューレに伝達する。
幾つかの実装例では、前記内視鏡は、前記外科用切断アセンブリの外側カニューレに係合するよう構成された可動結合アセンブリをさらに含み、当該可動結合アセンブリは前記外側カニューレを前記内側カニューレに対して回転させるよう構成されている。幾つかの実装例では、前記可動結合アセンブリは、前記外側カニューレを複数の所定位置間で回転させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記内視鏡は、アクチュエータによって作動されるよう構成された展開要素を含み、当該展開要素は、前記管状体内に配置された前記外科用切断アセンブリを、第1の未展開位置に維持するよう構成され、さらに、前記展開要素が作動されると、前記外科用切断アセンブリを当該第1の未展開位置から第2の展開位置まで展開するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記展開要素は、前記外科用切断アセンブリが前記第1の未展開位置に維持される閉状態と、前記外科用切断アセンブリが前記第2の展開位置まで展開される開位置との間を移動するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリが前記第2の展開位置にあるときは、前記外科用切断アセンブリの外側カニューレは、前記内視鏡の前記遠位端から前記内視鏡の長手方向軸に沿って外側に延伸し、前記内視鏡のカメラから一定距離で離間して配置された切断窓を備え、当該切断窓は当該カメラにより捕捉される画像内で表示されうる。
幾つかの実装例では、前記内視鏡は、前記トルク発生要素を作動させる少なくとも1つのアクチュエータを含む作動コンソールをさらに含む。幾つかの実装例では、前記結合構成要素は、前記器具チャンネルの長手方向軸がその内部を延伸する内壁であって、前記器具チャンネルの一部分が内部に配置される内壁を備える。
幾つかの実装例では、前記トルク発生要素および前記結合構成要素は、前記内視鏡の前記遠位端の領域内に配置され、当該領域は、前記長尺管状体の前記遠位先端部と、前記操縦可能アセンブリがその内部に配置された前記長尺管状体の一部分との間に延伸する。
幾つかの実装例では、前記内視鏡は、前記近位端から前記器具チャンネルを形成する前記管状体の壁部内に形成された開口部まで延伸する洗浄チャンネルを含むことができる。当該洗浄チャンネルは、前記外科用切断器アセンブリ内に形成された洗浄経路に流体接続するよう構成されている。前記外科用切断アセンブリは、前記外科用切断器アセンブリが前記内視鏡の前記器具チャンネルに挿入されるときに、前記内視鏡の前記近位端に入る洗浄流体が、前記外科用切断器アセンブリの外側カニューレと内側カニューレとの間に形成された前記洗浄経路に流入できるよう構成できる。
別の態様によれば、手術部位で組織を除去するための内視鏡は、遠位端および近位端を備えた長尺管状体を含む。前記遠位端は患者の哺乳類腔所に挿入されるよう寸法決めされる。前記遠位端は、前記長尺管状体の遠位先端部から前記操縦可能アセンブリがその内部に配置される前記長尺管状体の一部分まで延伸している。前記内視鏡は、前記遠位端の第1開口部と前記近位端の第2開口部との間を延伸する器具チャンネルを含み、当該器具チャンネルは、吸入チャンネルを含む着脱可能な外科用切断アセンブリを収容するよう寸法決めかつ構成され、当該吸入チャンネルは、当該外科用切断アセンブリの遠位端を介して前記内視鏡に入る物質を除去するために、当該外科用切断アセンブリの近位端で吸引源に流体結合するよう構成されている。前記内視鏡は、トルクを発生するよう構成されると共に前記遠位端内に配置されたトルク発生要素を含む。前記トルク発生要素は、前記トルク発生要素の作動に応答して前記発生されたトルクを結合構成要素に与えるよう構成されている。前記結合構成要素は、前記長尺管状部材の前記遠位端に位置決めされ、前記トルク発生要素の作動に応答して前記外科用切断アセンブリの切断要素を作動させるよう構成されている。
別の態様によれば、手術部位で組織を除去するための内視鏡は、遠位端および近位端を備えた長尺管状体を含む。前記遠位端は患者の哺乳類腔所に挿入できる。前記近位端は、前記患者の前記哺乳類腔所の外部に残るよう構成される。前記内視鏡は、前記長尺管状体内に形成される器具チャンネルであって、前記近位端の第1開口部と前記遠位端の第2開口部との間を延伸する器具チャンネルを含む。前記器具チャンネルは、吸入チャンネルを形成する着脱可能な外科用切断アセンブリを収容するよう寸法決めかつ構成され、当該吸入チャンネルは、当該外科用切断アセンブリの遠位端を介して前記内視鏡に入る物質を除去するために、当該外科用切断アセンブリの近位端で吸引源に流体結合するよう構成されている。 前記内視鏡は、トルク発生要素により発生されたトルクを前記外科用切断アセンブリの内側カニューレに送出し、前記内側カニューレを前記外科用切断アセンブリの外側カニューレに対して動かして、前記外科用切断アセンブリに入る物質を切除するよう構成された柔軟性トルク送出要素を含む。前記柔軟性トルク送出要素は、前記近位端から前記長尺管状体の前記遠位端に向かって延伸する。前記内視鏡は、前記柔軟性トルク送出要素により送出された前記トルクを前記外科用切断アセンブリの結合部材に与えるために、前記柔軟性トルク送出要素に回転可能に結合された結合構成要素を含み、前記柔軟性トルク送出要素が作動されると、、当該結合構成要素によって、前記外科用切断アセンブリの前記結合部材は、前記内側カニューレを前記外側カニューレに対して動かすよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク送出コイルは、柔軟性トルクコイルまたは柔軟性トルクロープのいずれかである。幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク送出要素は、1つまたは複数のスレッドからなる複数層を含み、当該複数層それぞれは、それら複数層のうち1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻かれている。
幾つかの実装例では、前記結合構成要素の長さは、前記内視鏡を前記患者の哺乳類腔所に挿入できるよう寸法決めされる。
幾つかの実装例では、前記結合構成要素は、前記器具チャンネルの遠位部分を囲む磁気結合器である。前記磁気結合器は、前記外科用切断アセンブリの結合部材と磁気結合し、前記外科用切断アセンブリの前記磁気結合器を、前記外科用切断アセンブリの前記第1部分に対して移動させるのに十分な磁力を備えている。幾つかの実装例では、前記結合構成要素の内壁は、前記器具チャンネルの直径より大きい内径を備え、前記器具チャンネルの一部分は前記結合構成要素内に配置される。幾つかの実装例では、前記結合構成要素の外壁は、前記柔軟性トルク送出要素に回転可能に係合するよう構成された摩擦要素を含む。幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク送出要素は、前記器具チャンネルの外径より大きい内径を備えた内壁を備え、前記器具チャンネルの一部分が前記柔軟性トルク送出要素の当該内壁の内部に配置され、前記結合構成要素は前記柔軟性トルク送出要素に回転可能に結合されている。前記結合構成要素は前記長尺管状部材の前記遠位端に向かって位置決めされ、前記外科用切断アセンブリの磁気結合器に磁気結合するよう構成されている。
前記長尺管状体の内部に形成されかつ前記近位端の第3開口部から前記長尺管状体の前記遠位端に向かって延伸するトルク送出要素チャンネルをさらに含み、前記柔軟性トルク送出要素は、前記トルク送出要素チャンネル内に配置されるよう寸法決めされている。幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク送出要素は、前記外科用切断アセンブリの内側カニューレを、前記外科用切断アセンブリの外側カニューレに対して回転させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク送出要素は、前記トルク発生要素によって送出された前記トルクを直線運動に変換する直線運動アセンブリに結合するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク送出要素は、前記結合構成要素を第1位置から第2位置まで前記近位端から前記遠位端向に向かう方向に移動させるため第1方向に回転され、かつ、前記結合構成要素を前記第2位置から前記第1位置まで移動させるため第2方向に回転させるよう構成されており、前記柔軟性トルク送出要素は、前記第1方向の回転と前記第2方向の回転とを交互に行い、前記外科用切断アセンブリの内側カニューレを、当該内側カニューレの遠位先端部が前記外科用切断アセンブリの外側カニューレの遠位先端部から第1の所定距離で離間する第1開放位置と、前記内側カニューレの前記遠位先端部が前記外側カニューレの前記遠位先端部から第2の所定距離未満で離間する第2閉鎖位置との間で往復運動させるよう構成されており、前記第2の所定距離が前記第1の所定距離より小さい。
前記器具チャンネルは、組織を除去するために前記外科用切断アセンブリを収容するように形成されており、前記外科用切断アセンブリは、前記結合部材を介して柔軟性吸入チューブに結合された前記内側カニューレを含む。前記器具チャンネルは、前記外科用切断アセンブリの対応するキーに係合するよう構成された少なくとも1つの溝を含むよう構成して、前記外科用切断アセンブリの前記外側カニューレの切断窓を前記内視鏡のカメラレンズに対して位置合わせさせる。
幾つかの実装例では、前記内視鏡は、前記外科用切断アセンブリの外側カニューレに係合するよう構成された可動結合アセンブリをさらに含み、当該可動結合アセンブリは前記外側カニューレを前記内側カニューレに対して回転させるよう構成できる。幾つかの実装例では、前記可動結合アセンブリは、前記外側カニューレを複数の所定位置間で回転させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記内視鏡は、アクチュエータによって作動されるよう構成された展開要素を含む。当該展開要素は、前記管状体内に配置された前記外科用切断アセンブリを、第1の未展開位置に維持するよう構成され、さらに、前記展開要素が作動されると、前記外科用切断アセンブリを当該第1の未展開位置から第2の展開位置まで展開するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記展開要素は、前記外科用切断アセンブリが前記第1の未展開位置に維持される閉状態と、前記外科用切断アセンブリが前記第2の展開位置まで展開される開位置との間を移動するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリが前記第2の展開位置にあるときは、前記外科用切断アセンブリの外側カニューレは、前記内視鏡の前記遠位端から前記内視鏡の長手方向軸に沿って外側に延伸し、前記内視鏡のカメラから一定距離で離間して配置された切断窓を備え、当該切断窓は当該カメラにより捕捉される画像内で表示されうる。
幾つかの実装例では、前記内視鏡は、前記近位端から前記器具チャンネルを形成する前記管状体の壁部内に形成された開口部まで延伸する洗浄チャンネルを含むことができる。当該洗浄チャンネルは、前記外科用切断器アセンブリ内に形成された洗浄経路に流体接続するよう構成されている。前記外科用切断アセンブリは、前記外科用切断器アセンブリが前記内視鏡の前記器具チャンネルに挿入されるときに、前記内視鏡の前記近位端に入る洗浄流体が、前記外科用切断器アセンブリの外側カニューレと内側カニューレとの間に形成された前記洗浄経路に流入できるよう構成できる。
前記結合構成要素は、前記内視鏡の前記遠位端の領域内に配置され、当該領域は、前記長尺管状体の前記遠位先端部と、前記操縦可能アセンブリがその内部に配置された前記長尺管状体の一部分との間に延伸する。
別の態様によれば、医療用具は、患者の哺乳類腔所に挿入可能な内視鏡の一部分内に配置されたトルク発生要素またはトルク送出要素を備えた当該内視鏡の器具チャンネル内に挿入可能な外科用切断アセンブリを含む。前記外科用切断アセンブリは、前記患者の前記哺乳類腔所内の手術部位で物質を切除するよう構成されている。前記外科用切断アセンブリは、切断窓を含む外側カニューレと、当該外側カニューレ内に配置された内側カニューレとを含む。前記外科用切断アセンブリは、前記外側カニューレの近位端に結合された柔軟性外側チュービングを含む。前記内側カニューレおよび前記外側チュービングは、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の前記器具チャンネルの長さを上回る第1長さを備えている。前記外科用切断アセンブリは、前記内側カニューレの前記近位端に結合された遠位端を備えた結合部材を含む。前記外科用切断アセンブリは、前記柔軟性外側チュービングの内壁内に配置されると共に前記結合部材を介して前記内側カニューレに流体結合された吸入チュービングであって、前記内側カニューレ、前記結合部材、および前記吸入チュービングは、前記外科用切断アセンブリが挿入可能な前記内視鏡の前記器具チャンネルの前記長さを上回る第2長さを備えている。前記内側カニューレ、前記結合部材、および前記吸入チュービングは、前記外科用切断アセンブリによって切除される前記物質が、前記患者の前記哺乳類腔所内の前記手術部位から前記哺乳類腔所の外部へ除去される際に通過する吸入チャンネルを形成する。前記外科用切断アセンブリは、静止部と可動部と含むシールを含み、当該可動部が前記結合部材に結合される一方、前記静止部が前記外側チュービングに結合され、前記シールは、前記外側カニューレに対する前記結合部材の回転を許容する。
幾つかの実装例では、前記結合部材は1つまたは複数の磁気表面を含むと共に、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の磁気結合要素に磁気結合するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記結合部材は、前記内側カニューレの長手方向軸の周りを回転するよう構成され、前記内側カニューレは、前記外側カニューレに対して前記長手方向の周りを回転するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記結合部材は、前記内視鏡の前記結合構成要素の回転に応答して回転するように構成されている。
幾つかの実装例では、前記内側カニューレおよび前記結合部材の長さが前記外側カニューレの長さより大きい。幾つかの実装例では、前記結合部材が、前記柔軟性外側チュービングの内部に配置されるよう寸法決めされている。
幾つかの実装例では、前記シールは、前記結合部材を前記吸入チューブに接続するが、前記結合部材と前記吸入チューブとを回転分離するよう構成された別の部分を含む。幾つかの実装例では、前記吸入チュービングは吸引源に流体結合するよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記シールの前記静止部は前記シールの外壁である。前記シールの前記外壁は、前記外側カニューレを前記内壁に摩擦係合するよう構成されている摩擦要素を含む。幾つかの実装例では、前記外側チュービングは編組チュービングであり、当該編組チュービングは、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の外部に延伸した前記編組チュービングの近位端が回転するときに、前記外側カニューレを回転させるよう構成されている。幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリは、前記外側チュービングの外壁に形成された溝またはキーの少なくとも一方をさらに含み、前記溝またはキーは、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の前記器具チャンネル内に形成された対応する溝またはキーに係合するよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリは洗浄チャンネルを含む。前記洗浄チャンネルは、前記外側カニューレの内壁と前記内側カニューレの外壁との間に形成された第1洗浄チャンネル部と、前記外側チュービングの内壁と、前記結合部材の外壁と、前記吸入チュービングの外壁との間に形成された第2洗浄チャンネル部とを含む。
幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリは、洗浄進入ポートを含む潅注コネクタと、当該潅注コネクタおよび前記柔軟性外側チュービングに結合された管状部材とをさらに含む。前記管状部材内に配置される前記吸入チュービングおよび前記吸入チュービングの前記外壁は、前記洗浄チャンネルの前記第1部分および前記洗浄チャンネルの第2部分に流体結合された第3洗浄チャンネル部を形成する。幾つかの実装例では、前記洗浄チャンネルは、前記洗浄進入ポートから前記外側カニューレの前記切断窓まで延伸する。
幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリの前記洗浄チャンネルは洗浄源から流体を受け取るよう構成されており、当該流体は局所薬物または治療薬のいずれかである。
幾つかの実装例では、前記洗浄チャンネルは、吸引を促進するための洗浄流体を供給するために前記流体を第1流速で受け取り、前記哺乳類腔所内の部位で前記洗浄流体を吹きつけるための第2流速で受け取るよう構成されており、前記洗浄流体は前記外側カニューレの前記切断窓から前記部位に流入する。幾つかの実装例では、前記医療用具は、前記洗浄流体を前記洗浄チャンネルに送出する流速と、前記吸入チャンネルを介して物質を吸引する洗浄流速とを管理するよう構成された流速管理要素を含むことができる。前記流速管理要素は、この洗浄流速の増大が閾値洗浄流速を超えたことの検出に応答してこの吸入洗浄流速を減少するよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記外側カニューレは、前記内視鏡の前記挿入可能な部分内に形成された可動結合アセンブリに係合するよう構成された少なくとも1つの係合部材を含んでいる。前記可動結合アセンブリは、前記外側カニューレを前記内視鏡に対して回転させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリは、前記外側カニューレを前記外側チュービングに結合すると共に前記外側カニューレと前記外側チュービングとを回転分離する回転シールをさらに含む。
幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリは、前記結合部材に磁気結合するよう構成された少なくとも1つの磁石を含む外側結合要素をさらに含む。前記外側結合要素は、前記結合部材に隣接して配置され、それを介して前記外側チュービングおよび前記結合部材が配置される内壁を備えている。幾つかの実装例では、前記外側結合要素は、前記内視鏡の前記結合構成要素に係合するよう構成され、前記内視鏡の前記結合構成要素は、前記外側結合要素を移動させるよう構成されている。幾つかの実装例では、前記内視鏡の前記結合構成要素は、前記外科用切断アセンブリの前記外側結合要素と物理的に係合して、前記外側結合要素を前記外科用切断アセンブリの前記外側チュービングに対して移動させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリの前記結合部材は、前記内側カニューレに結合された第1端部から、前記吸気チューブに結合された第2端部まで延伸する第1長さを備えている。幾つかの実装例では、前記第1長さは、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の前記結合構成要素の対応する長さより長い。幾つかの実装例では、前記結合部材は、前記内側カニューレの前記第1端部が前記結合構成要素の近位端に隣接する第1位置から、前記結合部材の前記第2端部が前記結合構成要素の遠位端に隣接する第2位置まで延伸する距離にわたって前記結合構成要素に回転可能に結合するよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリの前記結合部材は、前記内側カニューレに結合された第1端部から、前記外科用切断アセンブリが挿入可能な前記内視鏡の前記結合構成要素の対応する長さより短い前記吸気チューブに結合された第2端部まで延伸する第1長さを備えることができる。幾つかの実装例では、前記結合部材は、前記内側カニューレの前記遠位端が前記結合構成要素の近位端に隣接する第1位置から、前記結合部材の前記第2端部が前記結合構成要素の遠位端に隣接する第2位置まで延伸する距離にわたって前記結合構成要素に回転可能に結合するよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記結合器は第1結合器であり、前記外科用切断アセンブリは、前記外側カニューレを前記結合部材に結合するよう構成された第2結合器をさらに含み、前記第1結合器および前記第2結合器は、前記結合部材の、前記外側チュービングおよび前記外側カニューレに対する回転を許容するよう構成されている。幾つかの実装例では、前記結合部材は、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の結合構成要素に接触するよう構成され、かつ当該結合構成要素が回転さするときに回転するよう構成されている。
さらに別の態様では、患者の哺乳類腔所から病巣を回収する方法は、軟性内視鏡を患者の哺乳類腔所への開口部に挿入する段階を含む。内視鏡器具は、前記哺乳類腔所内から病巣の少なくとも一部分を切除するため前記軟性内視鏡の器具チャンネル内に配置または挿入される。前記内視鏡器具は、外側カニューレと、当該外側カニューレ内に配置された内側カニューレと、前記外側カニューレの半径方向壁の一部分に沿って形成された切断窓とを備えた切断アセンブリを含み、前記内側カニューレは前記軟性内視鏡の長さに沿って延伸する長さを備えた柔軟性トルク要素に回転可能に結合され、当該柔軟性トルク要素は、作動されると内側カニューレにトルクを与えて、前記病巣の前記部分を切除するため前記外側カニューレに対して回転させる。次に、前記内視鏡器具が前記器具チャンネル内に配置されているときに、洗浄流体が前記軟性内視鏡の外部に残る前記内視鏡器具の潅注ポートから供給される。前記潅注ポートは、回転結合器を介して前記外側カニューレに流体結合され、当該回転結合器は、前記潅注ポートを前記外側カニューレに接続された外側チュービングに結合する。前記回転結合器の一部分が回転すると、前記回転結合器は、前記外側チュービングおよび前記外側カニューレの前記潅注ポートに対する回転を許容できる。すると、前記外側カニューレは、前記回転結合器の前記部分の回転を介して、前記外側カニューレの前記開口部が前記軟性内視鏡のカメラを介して可視となる位置まで回転する。次に、前記外側カニューレの前記切断窓は、前記哺乳類腔所の前記病巣に配置される。次に、前記内側カニューレを前記外側カニューレに対して回転させるため前記柔軟性トルク要素が作動され、前記内側カニューレが前記切断窓に隣接して回転する際に、前記内側カニューレは前記病巣の前記部分を切断する。前記外科用切断アセンブリの標本回収要素が作動され、前記病巣の切断された部分を、前記内側カニューレの内壁および前記柔軟性トルク要素により形成された吸入チャンネルを介して前記哺乳類腔所から除去する。
幾つかの実装例では、前記内視鏡器具を前記軟性内視鏡の前記器具チャンネル内に配置する段階は、前記内視鏡器具の遠位端を前記軟性内視鏡の前記器具チャンネルに挿入する段階を含む。
幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク要素に結合される近位コネクタであって、前記内視鏡器具の近位端に配置された近位コネクタが、前記柔軟性トルク要素にトルクを与えるよう構成された駆動アセンブリに係合する。
幾つかの実装例では、真空源が前記内視鏡の前記遠位端に流体結合して、前記外側カニューレの前記開口部を介して前記内視鏡器具に入る病巣の部分を前記内視鏡器具から除去する。
幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク要素は、1つまたは複数のスレッドからなる複数層を備えた柔軟性トルクコイルを含み、前記複数層それぞれは、前記複数層のうち1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻かれており、前記吸入チャンネルは前記柔軟性トルクコイルの内壁により部分的に形成される。
幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク要素を作動させかつ前記内視鏡器具の前記標本回収要素を作動させる段階は、前記柔軟性トルク要素を作動させかつ前記内視鏡器具の前記標本回収要素を同時に作動させる段階を含む。
幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク要素を作動させる段階は、前記病巣の少なくとも一部分を切断するのに十分なトルクを前記内側カニューレに与える段階を含む。幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク要素を作動させる段階は、フットペダルを介して前記切断アセンブリの前記内側カニューレを前記外側カニューレに対して回転させるため前記柔軟性トルク要素を作動する段階を含む。
幾つかの実装例では、前記病巣は第1病巣であり、前記哺乳類腔所は結腸である。前記第1病巣の少なくとも一部分を切断した時点で、前記内視鏡器具を前記軟性内視鏡から除去することなく、前記外側カニューレの前記開口部は前記結腸内の第2病巣に配置される。前記柔軟性トルク要素を作動させて、前記外側カニューレ対して前記内側カニューレを回転させ、前記内側カニューレは前記第2病巣の少なくとも一部分を切断する。前記内視鏡器具の前記標本回収要素を作動して前記結腸内から前記第2病巣の前記切断部分を除去する。
別の様態では、患者の体内から病巣を除去するための方法は、軟性内視鏡を患者の開口部に挿入する段階と、外科位置から病巣を除去するため、前記軟性内視鏡の器具チャンネル内に内視鏡器具を配置する段階であって、前記内視鏡器具は、前記外側カニューレと、当該外側カニューレ内に配置された内側カニューレと、前記外側カニューレの半径方向壁の一部分に沿って形成された開口部とを備えた切断アセンブリを含み、前記内側カニューレは前記軟性内視鏡の長さに沿って延伸する長さを備えた柔軟性トルク要素に回転可能に結合され、当該柔軟性トルク要素は作動されると前記内側カニューレにトルクを与える、配置する段階と、前記外側カニューレの前記開口部を前記病巣に配置する段階と、前記内側カニューレを前記外側カニューレに対して回転させるため前記柔軟性トルク要素を作動する段階であって、前記内側カニューレが前記開口部に隣接して回転する際に、前記内側カニューレが前記病巣の一部分を切断する、作動する段階と、前記内視鏡器具の標本回収要素を作動して、前記病巣の前記切断された部分を、前記内側カニューレの内壁と前記柔軟性トルク要素により形成された吸入チャンネルを介して患者から除去する段階とを含む。
幾つかの実装例では、この方法は、前記内視鏡器具が前記器具チャンネル内に配置されているときに、洗浄流体を前記軟性内視鏡の外部に残る前記内視鏡器具の潅注ポートから供給する段階を含む。前記潅注ポートは、回転結合器を介して前記外側カニューレに流体結合され、当該回転結合器は、前記潅注ポートを前記外側カニューレに接続された外側チュービングに結合し、前記回転結合器の一部分が回転すると、前記回転結合器は、前記潅注ポートに対する前記外側チュービングおよび前記外側カニューレの回転を許容する。
幾つかの実装例では、前記方法は、前記外側カニューレを、前記回転結合器の前記部分の回転を介して、前記外側カニューレの前記開口部が前記軟性内視鏡のカメラを介して可視となる位置まで回転する段階を含む。
幾つかの実装例では、前記内視鏡器具を前記軟性内視鏡の前記器具チャンネル内に配置する段階は、前記内視鏡器具の遠位端を前記軟性内視鏡の前記器具チャンネルに挿入する段階を含む。
幾つかの実装例では、前記方法は、前記柔軟性トルク要素に結合される近位コネクタであって、前記内視鏡器具の近位端に配置された近位コネクタを、前記柔軟性トルク要素にトルクを与えるよう構成された駆動アセンブリに係合させる段階を含む。
幾つかの実装例では、前記方法は、真空源を前記内視鏡器具の前記遠位端に流体結合する段階であって、前記外側カニューレの前記開口部を介して前記内視鏡器具に入る前記病巣の切断部分を前記内視鏡器具から除去する、流体結合する段階を含む。
幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク要素は、1つまたは複数のスレッドからなる複数層を備えた柔軟性トルクコイルを含み、前記複数層それぞれは、前記複数層のうち1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻かれており、前記吸入チャンネルは前記柔軟性トルクコイルの内壁により部分的に形成される。
幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク要素を作動させかつ前記内視鏡器具の標本回収要素を作動させる段階は、前記柔軟性トルク要素を作動させかつ前記内視鏡器具の前記標本回収要素を同時に作動させる段階を含む。
幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク要素を作動させる段階は、前記病巣の少なくとも一部分を切断するのに十分なトルクを前記内側カニューレに与える段階を含む。幾つかの実装例では、前記柔軟性トルク要素を作動させる段階は、フットペダルを介して前記切断アセンブリの前記内側カニューレを前記外側カニューレに対して回転させるため前記柔軟性トルク要素を作動する段階を含む。
幾つかの実装例では、前記病巣は第1病巣であって、この方法は、さらに、前記第1病巣の少なくとも一部分を切断した時点で、前記内視鏡器具を前記軟性内視鏡から除去することなく、前記外側カニューレの前記開口部を別の手術部位の第2病巣に配置する段階と、前記柔軟性トルク要素を作動させて、前記外側カニューレ対して前記内側カニューレを回転させ、前記内側カニューレが前記第2病巣の少なくとも一部分を切断する段階と、前記内視鏡器具の前記標本回収要素を作動させて前記患者内から前記第2病巣の前記切断部分を除去する段階とをさらに含む。
別の態様によれば、患者の哺乳類腔所内から病巣を切除する方法は、軟性内視鏡を患者の哺乳類腔所への開口部に挿入する段階を含み、当該軟性内視鏡は当該内視鏡の遠位端内に配置された結合構成要素を含み、前記軟性内視鏡は、当該遠位端を介して開口部に挿入される。前記方法は、外科用切断アセンブリを前記軟性内視鏡の器具チャンネル内に配置する段階を含む。前記外科用切断アセンブリは、前記哺乳類腔所への前記開口部の外部に残る前記内視鏡の近位端において、前記器具チャンネルへの前記器具チャンネル開口部を介して前記器具チャンネルに挿入される。前記外科用切断アセンブリは、外側カニューレと、当該外側カニューレ内に配置された内側カニューレと、前記外側カニューレの半径方向壁の一部分に沿って形成された切断窓とを備えた切断器アセンブリを含んでおり、前記内側カニューレの近位端は結合部材に結合されており、当該結合部材は前記軟性内視鏡の長さに沿って延伸する吸入チューブに流体結合され、前記結合部材は前記軟性内視鏡の前記結合構成要素と回転可能に結合するよう構成されている。この方法は、前記外科用切断アセンブリの前記外側カニューレを回転させることで、前記切断窓を、切除される前記哺乳類腔所内の前記病巣に配置する段階を含む。前記方法は、トルクを前記内視鏡の前記結合構成要素に与える段階を含む。トルクは、前記内視鏡の前記遠位端内に配置されたトルク送出要素か、前記内視鏡の前記近位端から前記内視鏡の前記遠位端まで延伸する柔軟性トルク要素の一方を介して与えられる。前記トルクによって、前記内視鏡の前記結合構成要素は回転しかつ前記外科用切断アセンブリの前記結合部材および前記内側カニューレを前記外側カニューレに対して回転させ、前記外側カニューレの前記切断窓で前記病巣の少なくとも一部を切除する。前記方法は、標本回収要素を作動させて前記、内側カニューレの内壁と、前記結合部材の内壁と、前記吸入チューブとによって形成される吸入チャンネルを介して前記病巣の前記切除部分を除去するために吸引力を与える段階を含む。
幾つかの実装例では、前記方法は、前記トルク発生要素を作動させる段階を含む。幾つかの実装例では、前記トルク発生要素を作動させる段階は、流体流入チャンネルを介して前記トルク発生要素に流体を供給する段階と、前記トルク発生要素から流体流出チャンネルを介して前記流体を除去する段階とを含む。幾つかの実装例では、前記トルク発生要素を作動させる段階は、前記トルク発生要素から前記軟性内視鏡外部の電源まで延伸する電線を介して前記トルク発生要素まで電流を供給する段階を含む。
幾つかの実装例では、前記方法は、前記内視鏡の外部に配置されかつ前記トルク送出要素に接続された回転アクチュエータを作動させる段階を含む。前記トルク送出要素は、前記回転アクチュエータが発生した前記トルクを前記結合構成要素に送出するよう構成されている。前記トルク送出要素は、1つまたは複数のスレッドからなる複数層を備えた柔軟性トルクコイルまたは柔軟性トルクロープを含む。前記複数の層それぞれは、当該複数の層の1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻かれている。
幾つかの実装例では、前記結合構成要素は少なくとも1つの磁石を含み、前記方法は、前記内視鏡の前記結合構成要素と前記内視鏡の前記結合部材を磁気結合する段階をさらに含む。
幾つかの実装例では、前記方法は、洗浄流体を前記内視鏡内に形成された洗浄流体送出チャンネルを介して前記外科用切断アセンブリに供給する段階をさらに含み、前記洗浄流体送出チャンネルは、前記内視鏡の近位端に進入ポートと、前記内視鏡の前記遠位端に向かって配置された流体出口ポートであって、前記外科用切断アセンブリの洗浄流入口に流体結合された流体出口ポートとを含み、前記外科用切断アセンブリの当該洗浄流入口は、前記切断器アセンブリの前記外側カニューレと前記内側カニューレとの間に形成された洗浄経路に流体結合される。
幾つかの実装例では、前記トルク発生要素、前記結合構成要素、または前記トルク送出要素に冷却効果をもたらすため、前記洗浄流体送出チャンネルの一部は、前記トルク発生要素、前記結合構成要素、または前記トルク送出要素の少なくとも1つに隣接して配置されている。
幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリの前記外側カニューレを回転させることで、前記哺乳類腔所内の切除される前記病巣に前記切断窓を配置する段階は、前記内視鏡の前記遠位端に配置される可動結合アセンブリを作動させる段階を含み、当該可動結合アセンブリは、前記外側カニューレに係合するよう構成され、前記外側カニューレを前記内視鏡に対して回転させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、前記外科用切断アセンブリの前記外側カニューレを回転させることで、前記哺乳類腔所内の切除される前記病巣に前記切断窓を配置する段階は、前記外側カニューレに結合された外側チュービングを回転させる段階を含み、当該外側チュービングは、前記外側カニューレを前記外側チュービングの回転に基づいて前記内視鏡に対して回転させるよう構成されている。
この発明の概要は、詳細な説明で後にさらに説明する幾つかの概念を単純化した形式で導入することを意図している。この発明の概要は、請求項に記載した主題の重要または必須の特徴を示すことを意図したものではなく、請求項に記載した主題の範囲を限定することを意図したものでもない。また、請求項に記載した主題は、従来技術の問題に関わるいかなるものまたはすべての利点を提供するものでもなく、従来技術の問題のいかなるものまたはすべてを解決する実装例に限定されない。
本開示は例示的に示したものであり、添付図面を参照して説明する。
図1Aは、体内で形成しうる様々な種類のポリープを示す。 図1Bは、本開示の実施形態による内視鏡の部分透視図を示す。 図1Cは、本開示の実施形態による内視鏡器具の透視図を示す 図2Aおよび2Bは、本開示の実施形態による、図1に示した内視鏡と結合する内視鏡器具の側面透視図を示す。 図3Aおよび3Bは、本開示の実施形態による、図1に示した内視鏡と結合する例示的な内視鏡器具の側面透視図を示す。 図4Aは、本開示の実施形態による、内視鏡と結合できる内視鏡器具の分解組立図を示す。 図4Bは、内視鏡に結合された内視鏡器具の透視図を図示し、内視鏡器具と関連付けられた様々な導管を示す。 図5は、本開示の実施形態による、図1に示した内視鏡と結合される別の内視鏡器具の側面透視図を示す。 図6は、本開示の実施形態による例示的な内視鏡器具の拡大図を示す。 図7は、本開示の実施形態による、図6に示した内視鏡器具の切断工具の外側ブレードの透視図を示す。 図8は、本開示の実施形態による、図6に示した内視鏡器具の切断工具の外側ブレードの透視図を示す。 図9は、本開示の実施形態による、図6に示した内視鏡器具のローターの透視図を示す。 図10は、本開示の実施形態による、図6に示した内視鏡器具のケーシングの透視図を示す。 図11は、本開示の実施形態による、図6に示した内視鏡器具のキャップの透視図を示す。 図12は、本開示の実施形態による、図6に示した内視鏡器具の結合部材の透視図を示す。 図13は、内視鏡に結合された内視鏡器具の透視図を示し、内視鏡器具と関連付けられた様々な導管を示す。 図14は、内視鏡に結合された内視鏡器具の別の透視図を示し、内視鏡器具と関連付けられた様々な導管を示す。 図15は、本開示の幾つかの実施形態による、内視鏡器具を動作させるための様々な構成要素を図示した概念的システムアーキテクチャ図である。 図16Aは、本開示の実施形態による例示的な内視鏡器具の分解組立図を示す。 図16Bは、本開示の実施形態による、図16Aに示した内視鏡器具の断面図を示す。 図16Cは、本開示の実施形態による例示的な内視鏡器具の例示的な係合アセンブリの概略図を示す。 図16Dは、本開示の実施形態による、非係合状態となっている図16Cに示した係合アセンブリの切開図を示す。 図16Eは、本開示の実施形態による、係合アセンブリが内視鏡の器具チャンネルに係合するよう配置されている図16Aに示した係合アセンブリの切開図を示す。 図17Aは、本開示の実施形態による例示的な内視鏡器具の分解組立図を示す。 図17Bは、本開示の実施形態による、図17Aに示した内視鏡器具の断面図を示す。 図18Aは、本開示の実施形態による、テスラローターを使用した例示的な内視鏡器具の分解組立図を示す。 図18Bは、本開示の実施形態による、図18Aに示した内視鏡器具の断面図を示す。 図19Aは、本開示の実施形態による、動力アクチュエータ/真空源システムに結合された例示的な内視鏡器具を示す。 図19Bは、本開示の実施形態による、図19Aに示した動力アクチュエータ/真空源システムの断面図を示す。 図19Cは、本開示の実施形態による、図19Aに示した内視鏡器具の例示的なヘッド部の分解組立図を示す。 図19Dは、本開示の実施形態による、係合アセンブリを備えた内視鏡器具の部分の切開図を示す。 図19Eは、本開示の実施形態による、非係合位置にある図19Dに示した係合アセンブリの切開図を示す。 図19Fは、本開示の実施形態による、係合位置にある図19Dに示した係合アセンブリの切開図を示す。 図20は、本開示の実施形態による、内視鏡器具を動作させるための様々な構成要素を図示した概念的システムアーキテクチャ図である。 図21A〜21Eは、本開示の実施形態による内視鏡アセンブリの複数の面を示す。 図22A〜22Hは、本開示の実施形態による例示的な柔軟性ケーブルの様々な実装例を示す。 図23AA〜23BBは、本開示の実施形態による切断工具の例示的な実装例を示す。 図24A〜24Cは、本開示の実施形態による結合構成要素の駆動シャフトの様々な面を示す。 図25は、本開示の実施形態による例示的なハウジング構成要素を示す。 図26A〜26Eは、本開示の実施形態による例示的なスリーブベアリングを示す。 図27A〜27Cは、本開示の実施形態によるケーシングの一部を形成する例示的な底部プレートを示す。 図28A〜28Cは、本開示の実施形態によるケーシングの一部を形成する例示的な側部プレートを示す。 図29AA〜29EE は、本開示の実施形態によるフェルールの様々な面を示す。 図30AA〜30AAは、本開示の実施形態による先端部が圧入される内視鏡アセンブリの複数の面を示す。 図31AA〜31ABおよび31B〜31Cは、本開示の実施形態による先端部が圧入される内視鏡アセンブリの複数の面を示す。 図32は、本開示の実施形態による内視鏡用具の例示的な柔軟部の上面図を示す。 図33は、本開示の実施形態によるトルクロープを使用する内視鏡用具の例示的な切断アセンブリの断面図である。 図34A〜34Cは、本明細書に記載した内視鏡用具の一実装例の柔軟部領域の異なる構成の断面図である。 図35AA〜ACは、本開示の実施形態による内視鏡用具の部分の様々な図を示す。 図36は、本開示の実施形態による内視鏡用具の一実装例の柔軟部領域の断面図である。 図37は、本開示の実施形態による内視鏡用具の一実装例の断面図を示す。 図38Aおよび38Bは、本開示の実施形態による内視鏡用具の一実装例の遠位部分の様々な図である。 図39A及び39Bは、本開示の実施形態による図38Aおよび38Bに示された内視鏡用具の遠位部分のB-B断面およびC-C断面についての断面図を示す。 図40A〜40Bは、本開示の実施形態による内視鏡用具と、当該内視鏡用具を駆動するよう構成された駆動アセンブリの一部分との透視図を示す 図41は、本開示の実施形態による図40A〜40Bに示した内視鏡用具の上面図と、駆動アセンブリの部分の上部露出図とを示す。 図42は、本開示の実施形態による図40A〜40BのA-A断面についての内視鏡用具と駆動アセンブリの部分の断面図を示す。 図43は、本開示の実施形態による図40Aに示した内視鏡の駆動コネクタおよび駆動アセンブリの部分の拡大図を示す。図43は、本開示の実施形態による図40A〜40Bに示した内視鏡の駆動コネクタおよび駆動アセンブリの部分の拡大図を示す。 図44は、本開示の実施形態による図40A〜40Bに示した内視鏡用具および駆動アセンブリの一部分の透視図を示す。 図45は、本開示の実施形態によるB-B断面についての内視鏡用具と駆動アセンブリの部分の断面図を示す。 図46は、本開示の実施形態による内視鏡用具の回転結合器部分の拡大断面図を示す。 図47Aおよび図47Bは、本開示の実施形態による内視鏡用具の回転結合器の上面図および断面図を示す。 図48は、本開示の実施形態による駆動アセンブリ内で動作するため挿入される内視鏡用具の一部の透視図である。 図49は、本開示の実施形態による内視鏡用具と、当該内視鏡用具を駆動するよう構成された駆動アセンブリの別の実装例を示す。 図50Aは、本開示の実施形態による図49に示した内視鏡用具と駆動アセンブリの側面図である。 図50Bは、本開示の実施形態による図49に示した内視鏡用具と駆動アセンブリのA-A断面についての断面図である。 図51は、本開示の実施形態による一体型トルク発生要素又はトルク送出要素を含んだ内視鏡器具の透視図を示す 図52Aは、本開示の実施形態による、図51に示した内視鏡と当該内視鏡の器具チャンネルに挿入される外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの遠位端の上面図である。 図52Bは、図52Aに示した基準線B-Bに沿った内視鏡アセンブリの一部分の断面図である。 図53Aは、図51に示した内視鏡アセンブリの部分の透視図である。 図53Bは、図53Aに示した内視鏡アセンブリの部分の断面図である。 図53Cは、図53Aに示した内視鏡アセンブリの部分の拡大断面図を示す。 図53Dは、図53Aに示した内視鏡に挿入される外科用切断アセンブリの透視図である。 図53Eは、図53Dに示した外科用切断アセンブリの一部分の断面図である。 図53Fは、図53Dに示した外科用切断アセンブリの側部断面図である。 FIG. 図54Aは、本発明の実施形態による、内視鏡と外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの一部分の断面透視図であって、ここでは内視鏡が、一体型トルク発生要素を含んでいる。 図54Bは、図54Aに示した内視鏡のトルク発生要素の拡大図である。 図55Aは、内視鏡と外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの一部分の透視図であって、ここでは内視鏡が、本発明の実施形態による一体型トルク送出要素を含んでいる。 図55Bは、本開示の実施形態による、図55Aに示した内視鏡用具の部分と内視鏡に挿入される外科用切断アセンブリの断面図である。 図56Aは、本開示の実施形態による、一体型のトルク発生アセンブリを備えた内視鏡を含む内視鏡アセンブリの一部分の透視図であって、当該トルク発生アセンブリは、内視鏡に挿入された外科用切断アセンブリが往復運動で組織を切断することを可能とする。 図56Bは、図56Aに示したトルク発生アセンブリの拡大透視図である。 図57A〜57Cは、本発明の実施形態による、内視鏡と、往復運動で組織を切断する内視鏡に挿入された外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの一部分の側面透視図である。 図58Aは、内視鏡と、外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの断面透視図であって、ここでは内視鏡が、本発明の実施形態によるアクチュエータを使用して外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させるよう構成されている。 図58Bは、図58Aに示した外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させるための内視鏡の構成要素の透視図である。 図59Aは、図58Aに示した外科用切断アセンブリの透視図である。 図59Bは、図58Aに示した外科用切断アセンブリの断面透視図である。 図60Aは、本開示の実施形態による外科用切断アセンブリの透視図である。 図60Bは、図60Aに示した外科用切断アセンブリの断面透視図である。 図61は、図53Bに示した内視鏡と、図53Bに示した外科用切断アセンブリに似た外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリを示す。 図62は、患者の哺乳類腔所内から物質を切除するための方法を示したフローチャートである。 図63Aは、本開示の実施形態による外科用切断アセンブリの遠位端の透視図である。 図63Bは、図63Aに示した遠位部分外科用切断アセンブリの分解組立図である。 図63Cは、図63Aに示した外科用切断アセンブリの遠位部分の断面透視図である。 図63Dは、図63Aに示した外科用切断アセンブリの第1結合器を含む図63Bの部分の拡大図である。 図63Eは、図63Aに示した外科用切断アセンブリの第2結合器を含む図63Bの部分の拡大図である。 図63Fは、図63Aに示した外科用切断アセンブリの第2結合器の側面図である。 図63Gは、第1位置にある結合部材を含む図63Aの外科用切断アセンブリの透視図を示す。 図63Hは、第2位置にある結合部材を含む図63Aの外科用切断アセンブリの透視図を示す。 図64Aは、本開示の実施形態による図63Aに示した内視鏡と外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの断面透視図である。 図64Bは、図64Aに示した内視鏡の遠位部分の透視図である。 図64Cは、図64Aに示した内視鏡アセンブリの透視図である。 図64Dは、図64Aに示した内視鏡の遠位先端部の透視図である。 図65は、本開示の実施形態による外科用切断アセンブリの断面図である。
本明細書で記載する技術は、患者から単一および複数のポリープ並びに新生物の標本を正確かつ効率的に採取できる改良型の軟性内視鏡器具に関する。特に、この改良型内視鏡器具は、患者の体内の治療部位からこの内視鏡器具を除去することなく、1つまたは複数のポリープから標本のデブリードマンを行いかつデブリードマンを行った標本を回収できる。
図1Aは、体内で形成しうる様々な種類のポリープを示す。ほとんどのポリープはスネアポリープ切除術によって除去できるが、特に大型のポリープおよび/または無茎性若しくは平坦ポリープは生検鉗子で断片的に、または内視鏡的粘膜切除術(EMR)を用いて一括して除去しなければならない。ある最近の研究は、陥凹型無茎性ポリープ(depressed sessile polyps)が、悪性病変を保持する割合が33%と最も高いと結論づけている。同じ研究は、非ポリープ状の腫瘍性障害(無茎性ポリープ)がポリープを持つ患者の22%または大腸鏡検査を受けた全患者の10%を占めていたことも発見した。結腸ポリープの切除には多くの障害が存在し、具体的には、無茎性ポリープを除去する際の困難性、多数のポリープの除去に要する時間、2つ以上のポリープの切除に対する償還差額(reimbursement differential)の欠如である。到達が困難な無茎性ポリープを切除するのは難題であり、複数のポリープは患者一人にかかる時間が増えるので、ほとんどのポリープはその大きさが増えるにつれ組織が残された状態で断片的に除去されることになり、残った組織の病理が解明されないという標本偏差の一因となり、偽陰性の増加につながってしまう。
結腸鏡検査は完璧な判別検査ツールではない。現在の結腸鏡検査の実施では、内視鏡操作者は、最大のポリープ(有柄性ポリープ(stalked polyps))を除去して、検出および到達が困難な無茎性/平坦ポリープを残すことで患者を標本偏差に曝すことになってしまう。無茎性ポリープは、現在の技法では内視鏡的に除去することは極めて困難か不可能であり、しばしば取り残されてしまう。現在の医療では推定で有柄性ポリープの28%および無茎性(平坦)ポリープの60%が検出、生検、または除去されず、これが標本偏差と結腸鏡判別検査の6%の偽陰性率につながっている。ポリープ切除用の現在の結腸鏡検査器具は、無茎性ポリープを適切に除去できないこと及び多数のポリープを完全に除去する際の非能率によって制限を受けている。診療文献によれば、10mmより大きい無茎性ポリープは悪性の危険度がより高い。不完全な切除後に残された無茎性ポリープの断片は新たなポリープに成長し、悪性の危険が継続する。
最近では、内視鏡的粘膜切除術(EMR)が無茎性ポリープを除去するために使用されてきた。EMRには、注射液を使用して周囲の粘膜を持ち上げた後、スネアを広げてポリープを切り、最後に生検鉗子または回収器具を用いてポリープを除去することが含まれる。概ね5.2フィートの結腸鏡の全長を介した注射針およびスネアの導入および除去は、鉗子について繰り返し行う必要がある。
本開示は、現世代の結腸鏡とともに動作する柔軟な電動器具を導入することで、スネア、ホットバイオプシー、及びEMRを含む既存のポリープ除去用具の革新的代替物を送出でき、且つ任意のポリープを切断し除去できる内視鏡用具に関する。本明細書で記載した内視鏡用具は、医師による無茎性又は大型ポリープへの処置が向上し、多数のポリープを短時間で除去可能とするように設計できる。本明細書で記載した内視鏡用具を採用することで、医師は結腸直腸ガンをより効率的に早期診断できるようになる。
本開示は、図面と合わせて読まれるべき次の説明を介すれば完全に理解されるはずである。この説明では、類似の番号は本開示の異なる実施形態においても類似の要素を示す。この説明において、請求項は実施形態に関連して説明する。当業者であれば、本明細書に記載された方法、装置、およびシステムは例示的なものにすぎず、本開示の趣旨と範囲を逸脱することなく変更可能であることは容易に理解するはずである。
図面を参照すると、図1Bは、本開示の実施形態による内視鏡の部分透視図を示す。本開示は、任意種類の内視鏡と共に使用するよう適合された内視鏡器具に関するものだが、本開示の教示は、便宜上、結腸鏡のような下部消化管鏡と共に使用する内視鏡器具に関するものとする。しかし、本開示の検査鏡は、消化管鏡と共に使用する内視鏡器具に限定されるものではなく、気管支鏡、胃鏡および喉頭鏡または患者を治療するために使用できる他種類の医療用具を含むがそれらに限定されない任意種類の軟性内視鏡に及ぶ。
様々な実施形態によれば、典型的な下部消化管鏡(lower GI scope )100は、第1端部すなわちヘッド部102から第2端部すなわちハンドル部まで延伸する概ね柔軟な部材を含む。ヘッド部102は旋回させて、ヘッド部102の先端部104を半球空間内の任意方向に配向するよう構成できる。ハンドル部は、操作者が2つの操舵輪を用いて結腸鏡を結腸内の対象領域に向けて導き、かつ結腸分節の間の角を曲がることを可能とする制御手段を備えている。
一連の器具が検査鏡の先端部104の前面106に配置されており、それらは、概して水路108と呼ばれる上記領域を水で洗浄するための1つまたは複数の水路108A-108Nと、概して光源110と呼ばれる1つまたは複数の光源110A-110Nと、カメラレンズ112と、幾つかの動作を実行するために内視鏡器具を挿入できる器具チャンネル120とを含むがそれらに限定されない。器具チャンネル120は、使用している内視鏡100の種類によって様々な大きさとすることができる。様々な実施形態では、器具チャンネル120の直径は約2mmから6mm、より具体的には約3.2mmから4.3mmまでの範囲とすることができる。幾つかのより大型の検査鏡であれば、2つの用具を患者に同時に挿入できるように2つの器具チャンネル120を具備していてもよい。しかし、より大型の検査鏡は患者に不快感を与えることもあり、小さい腔所を介して患者の体内に挿入するには大きすぎることがある。
図1Cは、本開示の実施形態による内視鏡器具150の透視図を示す。内視鏡器具150は、図1Bに示した内視鏡100の器具チャンネル120を介して送り込まれるよう構成されている。内視鏡器具150は、図1Bに示した内視鏡100の器具チャンネル120などの内視鏡の器具チャンネル内に挿入されるよう構成されている。幾つかの実装例では、器具チャンネル120内に挿入できるよう構成された内視鏡器具150の部分は、当該内視鏡の器具チャンネル120の内径より小さい外径となるよう寸法決めすればよい。幾つかの実装例では、内視鏡器具150は、当該内視鏡を巻いたり曲げたりした際に器具チャンネル内に摺動挿入できるほど十分に小さい外径となるよう寸法決めできる。この内視鏡が巻かれたり曲げられたりすると、器具チャンネルは、1つまたは複数の湾曲部または曲がりを含む蛇行状経路を形成できる。1つの代表的な実装例では、内視鏡は、当該内視鏡が直線状となった状態で内径が約4.3mmとなる器具チャンネルを含む。しかし、この内視鏡が巻かれたり曲げられたりすると、この内視鏡の曲がりの近傍部分は、約4.3mmの内径より小さい隙間となることがある。幾つかの実装例では、この内視鏡は、それを直線状にしたときに得られる4.3mmでなく約3.8mmとなりうる隙間を備えるようにしてよい。幾つかの実装例では、この内視鏡は、約3.2 mmでよい隙間を備えることができる。従って、実装例によっては、内視鏡器具150は、一緒に使用する内視鏡が巻かれたり曲げられたりした場合でも、その内視鏡の器具チャンネル内に摺動挿入できるよう寸法決めできる。
幾つかの実装例では、内視鏡器具150は、被験者の体内の部位で物質を切除するよう構成された動力駆動器具ヘッド160を含む。動力駆動器具ヘッド160は、遠位端162および近位端161を含む。動力駆動器具ヘッド160の遠位端162には、切除された物質が内視鏡器具150に進入できる物質進入ポート170が形成されている。動力駆動器具ヘッド160は、組織および他の物質を切断するよう構成された切断部を遠位端162に含むことができる。本明細書では、ポートは、物質が出入りできる任意の穴、開口部、またはギャップを含むことができる。幾つかの実装例では、この物質進入ポートは、切除された物質が内視鏡器具150に入る際に通過する開口部でよい。幾つかの実装例では、切除される物質は、器具ヘッドがその物質を切断できる物質進入ポート内に吸引できる。
本体152は、ヘッド部155および柔軟部165を含む。本体152のヘッド部155の遠位端156は、動力駆動器具ヘッド160の近位端161に結合されている。幾つかの実装例では、本体152のヘッド部155は、動力駆動器具ヘッド160を駆動するよう構成されている。ヘッド部155の近位端158は、柔軟部165の遠位端162に結合できる。柔軟部165の近位端176には物質排出ポート175が形成されている。柔軟部165は、中空の柔軟管状部材を含むことができる。
この内視鏡器具は、動力駆動器具ヘッド160の物質進入ポート170から柔軟部165の物質排出ポート175まで延伸する吸入チャンネルを含むこともできる。幾つかの実装例では、この吸入チャンネルは、動力駆動器具ヘッド160と、本体152のヘッド部155と、本体の柔軟部165とにより形成されている。柔軟部165の近位端176は真空源に結合され、内視鏡器具150が内視鏡の器具チャンネル内に配置されている際には、物質進入ポート170を介して吸入チャンネルに入る切除された物質は、物質排出ポート175で吸入チャンネルから除去される。
ヘッド部155は、内視鏡器具150が内視鏡の器具チャンネルに摺動挿入できるように構成された外径を備えたハウジングを含んでいる。幾つかの実装例では、ヘッド部155は、動力駆動器具ヘッド160を駆動するよう構成された動力アクチュエータを含むことができる。幾つかの実装例では、動力アクチュエータはヘッド部155内に設けられている。幾つかの実装例では、動力アクチュエータは、内視鏡の器具チャンネルに挿入できる内視鏡器具150の部分の外部に配置されている。幾つかの実装例では、動力アクチュエータは、当該動力アクチュエータが発生する運動を動力駆動器具ヘッドに伝達可能なシャフトを介して動力駆動器具ヘッドを駆動できる。幾つかの実装例では、動力アクチュエータは内視鏡器具150の一部ではなく、動力駆動器具ヘッド160に結合されている。幾つかの実装例では、このシャフトは柔軟性シャフトでよい。幾つかの実装例では、この柔軟性シャフトは柔軟性トルクコイルとすることができ、その付加的な詳細は図19A-19Cを参照して後述する。
内視鏡器具150は、内視鏡の器具チャンネル内に挿入できるよう寸法決めできる。幾つかの実装例では、内視鏡器具150は、内視鏡が被験者に挿入されているときに当該内視鏡の器具チャンネルに挿入できるように寸法決めすればよい。幾つかのそうした実装例では、例えば結腸鏡のような内視鏡は曲げられたり湾曲されたりすることがあり、よって内視鏡器具150は、曲げられたり湾曲されたりした内視鏡に挿入できるように寸法決めする必要がある。
幾つかの実装例では、内視鏡器具150のヘッド部155および動力駆動器具ヘッド160は、実質的に硬くすなわち剛性があるが、柔軟部165は比較的柔軟またはしなやかとすればよい。ヘッド部155および動力駆動器具ヘッド160は実質的に剛体でよい。従って、そうした幾つかの実装例では、ヘッド部155および動力駆動器具ヘッド160は、少なくとも厚さと長さを寸法決めすることで、内視鏡の器具チャンネルに内視鏡器具150が挿入されている間は、内視鏡器具150は急な曲がりや湾曲を通過できるようになる。幾つかの実装例では、動力駆動器具ヘッド160の長さは約0.2インチ〜2インチ、約0.2インチ〜1インチ、または実装例によっては、0.4インチ〜0.8インチの間とすることができる。幾つかの実装例では、動力駆動器具ヘッド160の外径は約4.0インチ〜1.5インチ、約0.6インチ〜1.2インチ、および0.8インチ〜1インチの間とすることができる。幾つかの実装例では、本体のヘッド部155の長さは約0.5インチ〜3インチ、約0.8〜2インチ、および1インチ〜1.5インチの間とすればよい。
柔軟部165の長さは、ヘッド部および動力駆動器具ヘッド160の長さよりかなりおよび/または比較的長くてよい。幾つかの実装例では、柔軟部165は十分長くして、内視鏡器具の組み合わせた長さが、この器具を挿入できる内視鏡の器具チャンネルの長さを上回るようにできる。従って、柔軟部165の長さは、約36インチ、約45インチ、または約60インチを上回る長さを備えることがある。他種類の内視鏡と共に使用するよう構成された内視鏡器具に関しては、柔軟部の長さは36インチ未満でもよいが、そうした内視鏡器具の本体が、当該器具が組み合わせて使用される内視鏡の長さと概ね同じかまたはそれを上回るような長さとすればよい。
柔軟部165の外径は、この内視鏡器具を内視鏡の器具チャンネルに挿入できるように構成することができる。幾つかの実装例では、柔軟部165の外径は、内視鏡の器具チャンネルの対応する内径より小さくなるように寸法決めできる。幾つかの実装例では、内視鏡器具は、当該内視鏡を巻いたり曲げたりした際にその内視鏡内に摺動挿入できるほど十分に小さい外径となるよう寸法決めすればよい。例えば、内視鏡は、当該内視鏡が直線状となった場合は内径が約4.3mmとなる器具チャンネルを含むことができる。しかし、この内視鏡が巻かれたり曲げられたりすると、この内視鏡の曲がりの近傍部分は、約4.3mmの内径より小さい隙間となることがある。幾つかの実装例では、この内視鏡は、僅か3.2 mmでよい隙間を備えることができる。従って、実装例によっては、内視鏡器具は、内視鏡が巻かれたり曲げられたりした場合でも、その内視鏡の器具チャンネル内に摺動挿入できるよう寸法決めできる。
図2Aおよび2Bならびに3Aおよび3Bは、本開示の実施形態による、図1Bに示した内視鏡と結合する内視鏡器具の側面透視図を示す。内視鏡器具220は、内視鏡100の器具チャンネル120を介して送り込まれるよう構成されている。図2Aおよび2Bに示したように、内視鏡器具220は内視鏡100の先端部104の外に突出でき、図3Aおよび3Bは、内視鏡器具220を内視鏡内に引き込ませて、内視鏡器具220のいずれの部分も内視鏡100の先端部104から突出しないようにできることを示す。図4を参照して詳述するように、内視鏡器具220は、内視鏡器具220を内視鏡100から除去することなく、ポリープを切断またはデブリードマンし、デブリードマンを行ったポリープを治療部位から得ることができる。
図4Aは、本開示の実施形態による、内視鏡100と共に使用するよう適合された内視鏡器具220の分解組立図を示す。内視鏡器具220は、患者の体内で成長したポリープのデブリードマンを行うためのデブリードマン要素と、手術部位からデブリードマンを施されたポリープを回収するための標本回収要素とを含む。内視鏡器具220はキャップ420に結合されたチュービング410を含む。様々な実施形態では、キャップ420はチュービング410と密封係合することができる。このキャップは、心棒430の第1部分において心棒430と一直線に合わせることができる。様々な実施形態では、心棒430は実質的に中空でよい。心棒430はローター440に結合でき、ローター440は心棒430を回転させるよう構成されている。心棒430の第2部分は、外側ブレード460と相互作用するよう構成できる内側ブレード450を含む。幾つかの実装例では、外側ブレード460は洗浄チャンネル(図示しない)を形成するギャップにより内側ブレードから離間できる。図2Aおよび3Aに関連してすでに示したように、ケーシング470は、キャップ420およびローター440を取り囲むよう構成されている。ワッシャー、ベアリング、シールなどの他の構成要素も内視鏡器具220に含めてよいことは理解すべきである。
図4Bは、内視鏡内視鏡器具の器具チャンネルに部分的に挿入された内視鏡器具の概略図である。様々な実施形態では、これらキャップ、コネクタ、ローター、およびケーシングは、射出成形プラスチック製でよい。心棒およびカニューレは外科手術用の鋼材から作製すればよく、チュービングはシリコンから作製すればよい。しかし、これらの材料は使用可能な材料の例にすぎないことは理解すべきである。通常の技能を備えた当業者であれば、上述のものに代えて他の材料を使用してもよいことは理解するはずである。
図4Aのチュービング410は、図4Aおよび4Bの内視鏡100の器具チャンネル120を通過するように寸法決めできる。チュービング410は、1つまたは複数の空気圧流体流入導管412と、1つまたは複数の空気圧流体排出導管414と、1つまたは複数の洗浄導管416と、1つまたは複数の吸引導管418とを含むことができる。空気圧流体流入導管412は、ローター440を空気圧で駆動するために加圧空気を供給するよう構成されており、空気圧流体排出導管414は、患者の体内に大量の空気が侵入しないように空気圧流体流入導管412によって供給された空気を除去する。洗浄導管416は、水などの洗浄流体を内側ブレード450と外側ブレード460との間に供給して、内側ブレード450と外側ブレード460との間の領域の潤滑を助ける。さらに、洗浄流体は、次に内側ブレード450の外側から内側ブレード450の内部に流れる。内側ブレード450の内部は、キャップ420を介してチュービング410の吸引導管418と一直線上に合わせることができ、内側ブレード450に入る流体は内側ブレード450を通過してチュービング410の吸引導管418に流入できることは理解すべきである。内側ブレード450の内部および吸引導管418を通過する洗浄流体は、デブリードマンを施されたポリープと患者の身体から他の廃棄物とが除去される経路となる吸引導管418を潤滑する助けとなる。上述したように、チュービング410は第1端部でキャップ420に結合されているが、第2端部(図示しない)では1つまたは複数の構成要素に結合されている。例えば、空気圧空気流入導管412は圧縮空気源に結合でき、洗浄流体導管416は給水源に結合できる。さらに、空気圧流体排出導管414は圧縮空気源に結合してもよいし、排気のため単に患者の身体外部に露出させてもよい。
様々な実施形態では、吸引導管418は、切断したポリープを捕捉し後の検査目的で保管するよう構成された使い捨てカートリッジに結合できる。様々な実施形態では、この使い捨てカートリッジは複数の収集容器を含むことができる。操作者が、切断ポリープの標本を収集する収集容器を選択できるようにしてもよい。収集容器が選択されると、吸引導管418は、患者の体内から収集された物質をその収集容器に送る。よって、操作者は、各ポリープの標本を個別の収集容器に収集できる。こうすることで個々のポリープの癌の性質を特定できる。
キャップ420は、チュービング410の第1端部内に嵌合するよう寸法決めできる。様々な実施形態で、チュービング410の第1端部は、キャップ420と結合するよう構成されたコネクタを含むことができる。様々な実施形態では、キャップ420はチュービング410のコネクタに圧入してもよい。従って、キャップ420は、チュービング410の導管に一致した対応する導管を含むことができる。従って、キャップ420は、チュービング410の導管に一致した対応する導管を含むことができる。従って、圧縮空気源からの圧縮空気は、チュービング410の空気圧空気流入導管412とキャップ420の対応する空気圧空気流入導管とを介してローター440に供給できる。ローター440は、圧縮空気が衝突してローター440を回転させる1つまたは複数のブレード442を含むことができる。ローターブレード442に衝突した空気は、キャップの対応する空気圧空気排出導管とチュービング410の空気圧空気流入導管414とを介して排出される。ローター440の回転速度は、空気の量と空気がローター440に供給される圧力とに依存する。様々な実施形態では、ローター440が回転する速度は、内視鏡100の操作者により制御されるようにしてもよい。本開示は、ローターを動作させるための空気圧手段を開示しているが、幾つかの実施形態は、ローターを動作させるための液圧手段を含んでもよい。こうした実施形態では、圧縮空気に代えて水のような流体を空気圧空気流入導管412に供給すればよい。
上述したように、心棒430はローター440に結合されており、ローター440が回転すると心棒430も回転する。様々な実施形態で、心棒430の第1端部は、ローター440と共に対応して回転する内側ブレード450を含む。内側ブレード450は、外側ブレード460の直径内部に嵌るように寸法決めできる。様々な実施形態では、洗浄流体源から供給される洗浄流体は、チュービング410の洗浄流体導管416とキャップ420の対応する導管とを介して、内側ブレード450と外側ブレード460との間の空間に沿って、内側ブレード450の内径により画定された吸引導管418内に供給される。吸引導管418は真空源に結合されているので、流体や他の物質は吸引導管を介して吸引されることは理解すべきである。こうすることで、洗浄流体は、吸引導管418の少なくとも大部分の長さ部分を、内側ブレード450の先端部452から、心棒430、キャップ420、およびチュービング410を介して、上述した使い捨てカートリッジ内まで潤滑できる。
内側ブレード450は外側ブレード460に対して回転でき、内側ブレード450と外側ブレード460との相互作用によって、ポリープは内側ブレード450との接触時に切断される。様々な実施形態では、ポリープを切除するための他の機構を使用してもよく、これらにはローター440、内側ブレード450、または外側ブレード460の使用が含まれても含まれなくてもよい。
デブリードマン要素は、概してポリープのデブリードマンを行うよう構成すればよい。デブリードマンは、例えば、ポリープまたは患者身体の表面からのポリープの一部を切り離す動作を含むことができる。従って、全体的または部分的な切断、スネアリング、細断、薄く切ること、粉砕することに限定されないがそれらを含む動作もデブリードマンの例である。従って、デブリードマン要素は、患者身体の表面からポリープを切断し、スネアし、細断し、薄切りし、または粉砕できる構成要素でよい。従って、デブリードマン要素は、鉗子、挟み、ナイフ、スネア、シュレッダー、またはポリープに対してデブリードマンを実行できる他の任意要素でよい。幾つかの実施形態では、デブリードマン要素が操作者によって発生された機械的力の伝達により動作されるようにデブリードマン要素は手動で作動させてもよいし、或いは、タービン、電動モーター、もしくは他の任意の力発生要素を用いてデブリードマン要素が自動的に作動されるようにしてもよい。例えば、デブリードマン要素は、液圧、空気圧、または電気により作動させればよい。様々な実施形態では、内視鏡のチュービングまたはチャンネルを通過する別の導管を用いて、電動モーターなどの電動アクチュエータに給電するための電線を配線できるようにしてもよい。
様々な実施形態によれば、デブリードマン要素は、ローター440と、ローターブレード442と、心棒430とからなるタービンアセンブリを含むことができる。操作者は、圧縮空気をタービンアセンブリに供給することで内視鏡器具のデブリードマン要素を作動させることができる。操作者は、ポリープのデブリードマンを開始する準備が整えば、タービンアセンブリを作動してデブリードマン要素を作動させる。図4に開示した実施形態のような幾つかの実施形態では、デブリードマン要素の作動は、内側ブレード450を外側ブレード460に対して回転させるものとしてよい。作動させると、操作者は内視鏡器具220をデブリードマンが行われるポリープに近づけ、内側ブレード450でポリープに対してデブリードマンを行い、デブリードマンが行われたポリープの部分をポリープが成長していた領域付近に残しておくことができる。次に、操作者はタービンアセンブリの動作を停止し、吸引導管418を介して吸引を実行することができる。次に、操作者は切断したポリープの近くに内側ブレードを移動させ、切断したポリープが吸引導管418を介して回収されるようにすればよい。様々な実施形態では、この内視鏡器具の吸引要素は、デブリードマン要素の動作時に作動させることで、デブリードマンされた物質が吸引要素によって回収されるようにしてもよい。
上述の実施形態はタービンアセンブリを使用するデブリードマン要素を収容しているが、本開示の範囲はそうした実施形態に限定されるものではない。むしろ、当業者であれば、デブリードマン要素は、手動で動作するか或いはポリープに対してデブリードマンを行う他の任意手段を用いてよく、デブリードマンされたポリープが上述の吸引導管を介して手術部位から回収できるようにしてもよいことは理解すべきである。デブリードマン要素の例は、スニップ、ブレード、ソー、もしくはタービンアセンブリに駆動されうるまたはされない他の任意の鋭利な工具を含むことができるがそれらに限定されない。小片に切断されたポリープは、内視鏡から内視鏡器具を除去することなく吸引導管を介して回収できるので、ポリープを小片に切断可能なデブリードマン要素の使用が望ましいことがあることは理解すべきである。
切断工具ブレードのうち少なくとも1つを回転させるタービンアセンブリの幾何学的形状および組立は、流体力学に基づかせることができる。ベルヌーイの式を用いて流体圧力と流量速度との間の変換を説明できる。この式によれば、流量速度は次の式によって初期流体圧力と関連付けられる。
ここでVは速度、Pは圧力、Dは質量密度である。
流体が計算された速度に達するようにするには、流体が内部を流動するチャンネルが経験的に求められたL/D比である2を満たすように、排出地点で流体が形成されていればよい。ここで、「D」は流れのぬれ径(wetted diameter)であり、「L」はチャンネルの長さである。
ローターブレードと流体との相互作用をさらに理解するため、エアジェットがローターブレードに平面で衝突するようにローターブレードが作製されているものと仮定する。運動量の式を用いて発生する力を求めることができる。
ここで mは衝突するエアジェットの質量の流れであり、Vは体積である。
制御体積(ブレード間の体積)が一定であると仮定すれば、ブレード上に発生する力は次について解くことができる。
量VoutおよびVinは衝動タービン内で同じであり、運動量の変化は流体の方向変化のみによってもたらされる。質量の流れ mは、指定されるポンプにより決定される。実際の数値はローターの速度も考慮する必要がある。最終的には、ブレードとエアジェットとの単一の相互作用によって生み出される力は次の通り。
ここで「θ」は入ってくるエアジェットと出て行くエアジェットとの角度の差である。理論的に考慮すれば、最大トルク量は180°の「θ」値により生成できるが、それを行うには入ってくるエアジェットを次のブレードの裏に送出することになる。従って、流体が滑らかに出るためには、この角度は180から15°〜20°少ない設計値とするのが最適である。最終的に、この力は回転トルクへ定義できる。
考慮できる第2の力は、ノズルからタービンホイールへのエアジェットの方向転換に起因する。タービンに動力を供給するには、エアジェットの方向からブレードの方向へとエアジェットを90°回転させればよい。エアジェットの回転は、噴射速度の関数である静止したハウジングへの力を生成する。また、噴射速度は掛けられた圧力に比例する。
この力には、ハウジングと内視鏡との間の接続により反作用が生じることがあり、そうならない場合は、動作時にタービンアセンブリが放出されてしまうことがある。
有限要素解析(FEM)に基づいた計算解析は、最大の応力が存在する領域は、急な角が存在するブレードの基部付近である。空気入力チャンネルの設計は、内視鏡の既存の空気ノズルチャンネルにより単純化できる。既存の内視鏡の空気ノズルは、加圧空気を対物レンズ上に向けて水分を除去しかつ検査対象の腔所を拡張し、または加圧水を対物レンズ上に向けて破片(debris)を除去する。
ここで図4Bを参照すると、内視鏡器具と関連付けられた様々な導管が示された、内視鏡に結合された内視鏡器具の透視図が図示されている。特に、空気圧空気流入導管412は加圧空気をローターアセンブリに供給することが図示されており、空気圧空気排出導管412(ここでは図示しない)は、ローターアセンブリからの空気を内視鏡100の外部に排出する。洗浄チャンネル416は洗浄流体を内視鏡器具220内に送ることが示されており、当該内視鏡器具において、洗浄流体は吸引導管418に入り、当該吸引導管は患者体内からの物質を内視鏡外の収集要素まで運ぶ。図4Bで示したように、洗浄流体は、洗浄流体流入口419から吸引導管418に流入することができる。洗浄流体流入口419は、吸引導管に沿った任意箇所に配置すればよいことは理解すべきである。吸引導管に掛けられる吸引力のおかげで、洗浄流体は吸引導管に強制流入され、その際に、吸引導管内を流動する物質が、洗浄流体流入口419を介して吸引導管の外へ流出することはない。さらに、幾つかの実施形態では、洗浄チャンネルは、吸引力が吸引導管に掛けられている間だけ洗浄流体を内視鏡器具に供給するようにしてもよい。
図5は、本開示の実施形態による、図1に示した内視鏡と結合される別の内視鏡器具の側面透視図を示す。アドオン内視鏡器具500は、内視鏡100の先端部104の器具チャンネル120を形成する壁部に結合するよう寸法決めされている。様々な実施形態では、アドオン内視鏡器具500は、内視鏡104の先端部104において内視鏡100の器具チャンネル120に締りばめまたは圧入によって着脱可能に取り付けできる。他の実施形態では、アドオン内視鏡器具500は、当業者には周知の他の取り付け手段を用いて内視鏡100に結合してもよい。
図6を参照すると、アドオン内視鏡器具500の拡大図を示す。このアドオン内視鏡器具は、外側ブレードまたは支持部材510と、外側ブレード510内に配置された内側ブレード520と、内側ブレード520に結合されかつケーシング540に取り囲まれたローター530とを含む。このケーシングは、コネクタ560にさらに結合されたキャップ550に結合されている。幾つかの実施形態では、コネクタ560は、内視鏡100の器具チャンネル120の内径に係合するよう寸法決めできる。幾つかの実施形態では、この内視鏡器具の他の任意構成要素を内視鏡100と係合させて、この内視鏡器具を器具チャンネル120に固定するように構成してもよい。
図7〜12は、本開示の複数の実施形態による、図6に示したアドオン内視鏡器具の個別の構成要素の透視図を示す。図1〜4に関連して開示した内視鏡器具220とは対照的に、アドオン内視鏡器具500は、内視鏡100の器具チャンネル120の第1端部内に嵌合するよう適合できる。
様々な実施形態では、器具チャンネル120の第2端部は、器具チャンネル120を介して物質を吸引させる真空源に結合できる。吸引導管が真空源から内視鏡の器具チャンネルを介して延伸し、さらにコネクタ560、キャップ550、およびローター530を介して内側ブレード520の第1端部まで延伸しており、この第1端部は内側ブレード520の内径により画定された開口部を備えている。コネクタ560、キャップ550、ケーシング540、およびローター530は、一直線に並んだそれぞれの中心穴566、556、546、および536を備えており、物質は内側ブレード520の開口部から器具チャンネル120の第2端部を介して真空源まで流動可能とされている。
さらに、アドオン内視鏡器具500のケーシング540は、図10に示したように空気圧空気流入ポート542と空気圧空気排出ポート544とを含む。空気圧空気流入ポート542は、内視鏡100の全長に沿って患者の身体外部まで通じている空気圧空気流入導管を介して圧縮空気源から圧縮空気を受け取るよう構成でき、空気圧空気排出ポート544は、ローター530に衝突する空気を、内視鏡100の全長に沿って患者の身体外部まで通じている空気圧空気排出導管を介して排出するよう構成できる。こうすることで、図1〜4に関連して上述したように、ローターは、圧縮空気源からの圧縮空気の供給によって作動可能となる。ローターおよび本明細書で開示された関連要素は圧縮空気の使用に関わるが、このローターは液圧駆動してもよい。こうした実施形態では、空気圧空気導管は、水のような液体をローター周囲の領域との間で往き来させるよう構成してもよい。
ここで図13も参照すると、空気圧空気流入および排出導管は、アドオン内視鏡器具から内視鏡100の器具チャンネル120を介して空気圧空気源まで延伸してよい。こうした実施形態では、空気圧空気流入および排出導管並びに吸引導管用に別個の導管を含むチュービングが、内視鏡の外部から内視鏡の内部のアドオン内視鏡器具まで延伸してよい。このチュービングは、内視鏡の器具チャンネルを介して送り込まれ、アドオン内視鏡器具500に結合できるようにしてよい。こうした実施形態では、アドオン内視鏡器具500は予め形成したチャンネルを備えた付加的な構成要素を備えるよう構成でき、これら予め形成したチャンネルは、チュービングのそれぞれのチャンネルを、アドオン内視鏡器具の関連付けられた空気圧空気流入および排出開口部とアドオン内視鏡器具内に形成された吸引導管とに結合する。さらに、洗浄流体チャンネルもチュービング内に形成して、洗浄流体をアドオン内視鏡器具500に供給できるようにしてもよく、洗浄流体は、アドオン内視鏡器具から吸引導管内に進路変更される。
様々な実施形態では、外側ブレード510の先端部は鋭くできるが、患者の身体の腔所に進入する際に患者に不快感を与えることがある。従って、アドオン内視鏡器具を患者の身体に挿入する前に、ゲルキャップまたは他の類似構造体のようなガード構造体(図示しない)を外側ブレードに装着して、患者の身体の表面に外側ブレードが接触することによる外傷を防止してもよい。この内視鏡器具が患者の身体に挿入されると、ガード構造体は外側ブレード510から解放できる。様々な実施形態では、ガード構造体は、患者の身体に入った時点で溶解するようにしてもよい。
ここで図14を参照すると、本開示の複数の実施形態による内蔵型ポリープ除去アセンブリを備えた改良型内視鏡が図示されている。改良型内視鏡1400は多くの側面で従来の内視鏡に類似しているが、この改良型内視鏡は、内視鏡1400の器具チャンネル内に内蔵型ポリープ除去アセンブリ1440を含みうる点で異なる。改良型内視鏡1400は多くの側面で従来の内視鏡に類似しているが、この改良型内視鏡は、内視鏡1400の器具チャンネル内に内蔵型ポリープ除去アセンブリ1440を含みうる点で異なる。ポリープ除去アセンブリ1440は、ケーシング1444内に封入されたローターブレードを備えたローター1442を具備したタービンアセンブリを含み、ケーシング1444は、空気圧または液圧流体にローター1442を作動させるための1つまたは複数の流入および流出ポートを備えている。これら流入ポートはその設計よって、流体がローターブレードと適切な角度で相互作用してローターが所望速度で確実に駆動されうるようになっている。
さらに、ポリープ除去アセンブリ1440は、ポリープ除去アセンブリ1440をチュービング1470に結合するよう構成されたコネクタ1420に結合できる。チュービング1470は、空気圧空気流入導管1412と、空気圧空気排出導管(図示しない)と、洗浄流体導管1416と、タービンアセンブリの中心を通過している吸引導管1418とを含むことができる。チュービング1440の寸法決めは、チュービング1440が確実にコネクタ1420に結合されて、チュービング1440の1つまたは複数の導管がコネクタ1440内の対応する導管に結合されるようにすればよい。コネクタ1420は洗浄流体流入開口部419を含むよう設計でき、チュービングがコネクタに結合されているときは、この開口部により洗浄流体がチュービング1440の吸引導管1418に流入可能となる。
内視鏡1400のタービンアセンブリは着脱可能のデブリードマンアセンブリ1460に結合でき、タービンアセンブリの動作時に、心棒およびカニューレを含むデブリードマンアセンブリを動作可能とするよう構成されている。
本開示の他の実施形態では、内視鏡は、一回の操作で、容易に、1つまたは複数のポリープのデブリードマンを行い、これらポリープに関連したデブリードマンされた物質を除去するよう設計できる。様々な実施形態では、この内視鏡は、デブリードマンされた物質を除去し、洗浄流体を供給し、空気圧または液圧流体の少なくとも一方を供給しかつ除去するための1つまたは複数の別個のチャンネルを含むことができる。さらに、この内視鏡は、当該内視鏡の一端に固定的または着脱可能に結合できるデブリードマン要素を含むことができる。様々な実施形態では、このデブリードマン要素の動作に基づいて、別個のデブリードマン要素チャンネルをデブリードマン要素用に設計してもよい。さらに、この内視鏡は光源およびカメラを含むことができる。一実施形態では、内視鏡は、デブリードマン要素を作動するために、既存のチャンネルを利用して空気圧または液圧流体を内視鏡器具のアクチュエータに供給してもよい。例えば、図1に示した内視鏡では、水路108A-Nを改造して、流体を空気圧または液圧的にアクチュエータに供給してもよい。そうした実施形態では、内視鏡器具は、内視鏡の既存のチャンネル108に関連付けられた開口部に結合可能な第1端部を備えたコネクタを含むことができ、このコネクタの他端はアクチュエータの開口部に曝されている。
本開示の様々な実施形態では、内視鏡器具は、組織の一定の層の存在を検出するようさらに構成できる。これは、医師がポリープのデブリードマンを行う場合に、特に用心して腸の穿孔を防止するのに有効となりうる。幾つかの実施形態では、内視鏡器具は、組織の種類を特定するため、内視鏡の外部にあるセンサ処理構成要素と通信可能なセンサを備えてもよい。このセンサは、密度情報に加え温度情報も収集し、こうした情報に対応した信号を、感知した組織の種類を識別可能なセンサ処理ユニットに与えることができる。幾つかの実装例では、このセンサは電気センサでよい。
さらに、この内視鏡器具は、医師が患者体内の特定の領域に印をつけられるようにする注入可能染料要素を備えていてもよい。他の実施形態では、医師は、注入可能染料を利用しなくてもデブリードマン要素を使用して特定の領域に印を付けることができる。
本開示は、内視鏡の先端部に取り付けられる工具および内視鏡の全長に沿って送り込みできる工具を含むがそれらに限定されないものを含む内視鏡器具の様々な実施形態を開示するが、本開示の範囲はそうした実施形態または内視鏡器具一般に限定することを意図したものでない。本開示の範囲は、むしろ単一の工具を使って患者の体内からポリープのデブリードマンを行いかつ除去できる任意の装置まで拡張される。従って、本開示の範囲は、本明細書に記載された内視鏡器具の幾つかまたはすべての構成要素を用いて作製できる改良型内視鏡にまで拡張される。例えば、一体型タービンアセンブリを備えかつデブリードマン要素に結合されるよう構成された改良型内視鏡も本明細書に開示されている。さらに、この内視鏡は、その全長を延伸する予め形成した導管も含むことができ、吸引導管だけを使い捨てチュービングにより形成してもよく、空気進入および排出導管ならびに洗浄導管は改良型内視鏡内に永続的に形成されている。他の実施形態では、吸引導管も予め形成されているが、複数の患者に対して使用できるように洗浄かつ清浄にできるよう作製できる。同様に、デブリードマン要素も内視鏡の一部としてもよいが、複数の患者に対して使用できるように洗浄かつ清浄可能としてもよい。さらに、当業者であれば、内視鏡器具を構成する構成要素の一部または全部を、患者の体内からポリープのデブリードマンを行いかつ除去するのに使用する既存の内視鏡または新たに設計した内視鏡に組み込んでよいことは理解するはずである。
ここで図15を参照すると、本開示の幾つかの実施形態による、内視鏡器具を動作させるための様々な構成要素を図示した概念的システムアーキテクチャ図を示す。内視鏡システム1500は、内視鏡器具220を備えた内視鏡100であって、給気測定システム1510と、洗浄システム1530と、ポリープ除去システム1540とに結合できる内視鏡100を含んでいる。上述のように、内視鏡100内で延伸するチュービングは、1つまたは複数の空気圧空気流入導管412および1つまたは複数の空気圧空気排出導管414を含むことができる。空気圧空気流入導管412は給気測定システム1510に結合されており、この給気測定システムは、1つまたは複数のセンサと、ゲージと、弁と、ローター440を駆動するため内視鏡100に供給される空気のような気体の量を制御する他の構成要素とを含む。幾つかの実施形態では、ローター440に供給する空気量は、給気測定システム1510を用いて制御すればよい。さらに、ローター440を作動するための給気は、内視鏡100を使用する医師が手動で制御できる。一実施形態では、医師は、フットペダルまたは手動レバーを使ってローター440に給気できる。
しかし、空気圧空気排出導管414は、いずれの構成要素にも結合しなくてもよい。その結果、ローター440から排出される空気は、単に内視鏡から空気圧空気排出導管414を介して大気中に排出すればよい。幾つかの実施形態では、空気圧空気排出導管414は給気測定システム1510に結合させて、空気圧空気排出導管414を出る空気が、空気圧空気流入導管412を介してローターに再度供給されるようにしてもよい。類似の構成を液圧駆動タービンシステムに用いてもよいことは理解すべきである。
さらに、内視鏡100は、洗浄流体導管416を介して洗浄システム1530に結合できる。洗浄システム1530は、洗浄源1532に結合された流量計1534であって、洗浄源1532から内視鏡100に流動する流体の量を制御するための流量計1534を含むことができる。
上述のように、内視鏡100は、患者の体内からポリープを除去するための吸引導管418もさらに含むことができる。吸引導管418は、ポリープを格納するよう構成できるポリープ除去システム1540に結合できる。様々な実施形態では、除去されたポリープが個別に検査できるように、医師が、標本をポリープ除去システム1540内の1つまたは複数のカートリッジ1542に収集可能としてもよい。
本開示の様々な実施形態では、内視鏡は、柔軟ハウジングにより分離された第1端部および第2端部と、第1端部から第2端部まで延伸する器具チャンネルと、デブリードマン要素および器具チャンネル内に配置された標本回収導管を含む内視鏡器具とを含む。この内視鏡器具は、標本回収導管が内部に部分的に配置された柔軟性チュービングをさらに含むことができ、この柔軟性チュービングは、内視鏡器具の第1端部から第2端部まで延伸している。この柔軟性チュービングは、空気圧空気流入導管および流体洗浄導管も含むことができる。様々な実施形態では、このデブリードマン要素は、タービンアセンブリおよび切断工具を含んでもよい。内視鏡が内蔵型内視鏡器具を備えるよう構成された様々な実施形態では、器具チャンネルの直径は、既存の内視鏡の器具チャンネルの直径より大きくすればよい。こうすることで、デブリードマンされた物質の大きい部分は、吸引導管を詰まらせることなく患者の体内から吸引できる。
他の実施形態では、内視鏡は、柔軟ハウジングにより分離された第1端部および第2端部と;第1端部から第2端部まで延伸する器具チャンネルと;内視鏡の第1端部で器具チャンネルに結合された内視鏡器具であって、部分的に器具チャンネル内に配置されたデブリードマン要素と標本回収導管とを含む内視鏡器具とを含むことができる。幾つかの実施形態では、この内視鏡器具は、内視鏡器具に着脱可能に取り付けできる。
本開示の他の実施形態では、内視鏡システムは、柔軟ハウジングにより分離された第1端部および第2端部と第1端部から第2端部まで延伸する器具チャンネルとを含む内視鏡と、内視鏡の第1端部で器具チャンネルに結合された内視鏡器具とを含む。この内視鏡器具は、デブリードマン要素と、内視鏡の長さより長い柔軟性チュービングとを含むことができる。さらに、柔軟性チュービングは、標本回収導管と、空気圧空気流入導管と、流体洗浄導管と、内視鏡の第2端部に近位で標本回収導管と結合するよう構成された使い捨てカートリッジと、内視鏡の第2端部に近位で空気圧空気流入導管と結合するよう構成された加圧空気源と、内視鏡の第2端部に近位で流体洗浄導管と結合するよう構成された流体洗浄源とを含むことができる。様々な実施形態では、この内視鏡は、少なくとも1つのカメラ源および少なくとも1つの光源も含むことができる。本開示の幾つかの実施形態では、空気圧空気流入導管は、内視鏡の第1端部に近位でデブリードマン要素のタービンアセンブリに加圧空気を供給し、流体洗浄導管は、内視鏡の第1端部に近位で洗浄流体を標本回収導管に供給する。
図16Aは内視鏡器具1600の部分分解組立図を示し、この内視鏡器具は、図1Bに示した内視鏡100のような内視鏡の器具チャンネル内に挿入できるよう構成されている点で図1Cに示した内視鏡器具150に似ている。図16Bは、図16Aに示した内視鏡器具の部分断面図を示す。図16Aおよび16Bに示したように、内視鏡器具1600のヘッド部は、動力アクチュエータ1605と、切断シャフト1610および外側構造体1615を含んだ動力駆動器具ヘッド1680と、柔軟性管状部材1630の遠位端に結合された貫通コネクタ1620とを含むことができる。柔軟性管状部材1630は、内視鏡器具1600の末端部を形成する。従って、図16Aおよび16Bは、内視鏡器具1600のヘッド部を示す。
内視鏡器具1600は、柔軟性管状部材1630の近位端から動力駆動器具ヘッド1680の遠位端1614まで延伸する吸入チャンネル1660を形成するよう構成されている。幾つかの実装例では、柔軟性管状部材1630の近位端は、真空源に流体結合するよう構成できる。こうすることで、柔軟性管状部材1630の近位端で吸引力が掛けられると、動力駆動器具ヘッド1680の遠位端1614におけるまたは遠位端付近の物質は、遠位端において内視鏡器具1600に入り、吸入チャンネル1660を通過して、柔軟性管状部材1630の近位端まで流動できる。
動力アクチュエータ1605は、動力駆動器具ヘッド1680を駆動するよう構成でき、この動力駆動器具ヘッドは、外側構造体1615内部に配置された切断シャフト1610を含む。幾つかの実装例では、動力アクチュエータ1605は、切断シャフト1610に機械的に結合した駆動シャフト1608を含むことができる。幾つかの実装例では、切断シャフト1610が駆動シャフト1608により駆動されるように、1つまたは複数の結合要素を用いて駆動シャフト1608を切断シャフト1610の近位端1611に結合できる。動力アクチュエータ1605は電動アクチュエータでもよい。幾つかの実装例では、この電動アクチュエータは、電流を電動アクチュエータ1605に供給するための導電線を収容するよう構成された電気端子1606を含むことができる。幾つかの実装例では、電動アクチュエータは電動モーターを含むことができる。幾つかの実装例では、この電動モーターはマイクロサイズモーターでよく、数ミリメートル未満の外径を備えたものとしてよい。幾つかの実装例では、動力アクチュエータ1605は約3.8mm未満の外径を備えている。動力アクチュエータ1605は、専有面積が小さいことに加え、一定のトルクおよび回転速度パラメータを満たすよう構成できる。幾つかの実装例では、動力アクチュエータ1605は、被験者体内から組織を切除するのに十分なトルクを発生かつ/または十分な速度で回転するよう構成できる。これら要件を満たすモーターの例は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州フォールリバー所在のマクソン・プレシジョン・モーターズ社(Maxon Precision Motors, Inc.)が製造するマイクロモーターを含む。電動モーターの他の例には、交流モーター、直流モーター、圧電モーターなどを含む任意種類の電動モーターが含まれる。
動力アクチュエータ1605が動力駆動器具ヘッド1680を駆動できるように、動力駆動器具ヘッドは動力アクチュエータ1605に結合するよう構成されている。上述したように、切断シャフト1610の近位端1611は、動力アクチュエータ1605の駆動シャフト1608に結合するよう構成できる。近位端1611の反対側の切断シャフト1610の遠位端1614は、切断先端部1612を含むことができる。切断先端部1612は、組織を切断可能な1つまたは複数の鋭利な表面を含むことができる。幾つかの実装例では、切断シャフト1610は中空とすることができ、切断先端部1612においてまたはその付近に物質流入ポート1613を形成でき、切断された物質が、この切断先端部から物質流入ポート1613を介して内視鏡器具1610に入ることができる。幾つかの実装例では、切断シャフト1610の近位端1611は、物質進入ポート1613から流入する物質が切断シャフト1610から出られるよう寸法決めされた1つまたは複数の流出口1614を含むことができる。図16Aおよび16Bに示したように、流出口1614は切断シャフト1610の壁に形成されている。幾つかの実装例では、これら流出口1614は、物質進入ポート1613を介して切断シャフト1610に入る物質が、流出口1614を介して切断シャフト1610から流出できるように寸法決めできる。幾つかの実装例では、駆動シャフト1608に近位の切断シャフト1610の部分は中実にして、切断シャフト1610に入るすべての物質が流出口1614を介して切断シャフト1610から流出できるようにしてもよい。
外側構造体1615は中空として、切断シャフトが外側構造体1615の内部に配置できるように構成できる。従って、外側構造体1615は、切断シャフト1610の外径より大きい内径を備えている。幾つかの実装例では、外側構造体1615は、切断シャフト1610が、外側構造体1615の内壁に接触することなく、外側構造体1615内部で自由に回転できるよう寸法決めされる。外側構造体1615は、外側構造体1615の遠位端1617に開口部1616を含み、切断シャフト1610が外側構造体1615内に配置されると、切断シャフト1610に形成された切断先端部1612および物質進入ポート1613が露出するようになっている。幾つかの実装例では、切断シャフト1610が外側構造体1615内で回転するときに熱の発生を抑制する助けとするため、切断シャフト1610の外表面および外側構造体1615の内表面には耐熱性被覆を施してもよい。外側構造体1615の近位端は、動力アクチュエータ1605を収容するハウジングに取り付けられるよう構成されている。
貫通コネクタ1620は、流出口1614を形成する切断シャフト1610の部分の周囲に同心円状に配置できる。幾つかの実装例では、貫通コネクタ1620は中空として、切断シャフト1610の流出口1614の周りの領域を囲むよう構成して、切断シャフト1610の流出口1614を出る物質が貫通コネクタ1620内に収まるようにしてもよい。貫通コネクタ1620は、管状部材1630の遠位端を収容するよう構成可能な排出ポート1622を含むことができる。こうすることで、貫通コネクタ1620内の物質は、柔軟性管状部材1630の遠位端に流入できる。貫通コネクタ1620は、切断シャフト1610と管状部材1630との間の流体連通を可能とする流体結合器の役目を果たすことができる。
管状部材1630は、貫通コネクタ1620の排出ポート1622に結合するよう構成できる。切断シャフト160と、貫通コネクタ1620と、柔軟性管状部材1630とを介して、吸入チャンネル1660は、切断シャフト1610の物質進入ポート1613から管状部材1630の近位端まで延伸している。幾つかの実装例では、管状部材1630は、管状部材1630の近位端で真空源に結合するよう構成できる。こうすることで、真空源が管状部材1630の近位端に吸引力を掛けると、物質が切断シャフト1610の物質進入ポート1613を介して吸入チャンネルに入り、真空源に向かって吸入チャンネル1660を流動し、内視鏡器具1600を出る。このように、吸入チャンネル1660は、内視鏡器具の一端から内視鏡器具1600の他端まで延伸している。幾つかの実装例では、真空源を管状部材1630に掛けることで、治療部位の物質が治療部位から吸引され、吸入チャンネル1660を通過して、内視鏡器具1600から取り出されている間に、内視鏡器具1600は、内視鏡の器具チャンネルおよび治療を受けている被験者内部に配置された状態を維持できる。幾つかの実装例では、切断シャフト1610、貫通コネクタ1620、または管状部材1630の1つまたは複数の表面を処理して流体の流れを向上させてもよい。例えば、切断シャフト1610、貫通コネクタ1620、または管状部材1630の内表面に超疎水性物質を被覆して、患者の内部から除去された物質が、吸引導管を詰まらせる可能性を減少させることができる。
動力アクチュエータ1605に結合できる様々な種類の器具ヘッドの例は、例えば、米国特許第4,368,734号、米国特許第3,618,611号、米国特許第5,217,479号、米国特許第5,931,848号、および米国特許出願公開第2011/0087260号に開示されている。他の幾つかの実装例では、器具ヘッドは、動力アクチュエータ1650のような動力アクチュエータにより駆動されうる任意種類の切断先端部であって、組織を内視鏡器具1600内に形成された吸入チャンネルを介して治療部位から除去できるよう組織を小片に切断可能な、任意種類の切断先端部を含むことができる。幾つかの実装例では、動力駆動器具ヘッド1680は、治療部位からの物質がそれを介して除去されうる部分を含むことができる。幾つかの実装例では、吸入チャンネルの外周は、数マイクロメートルから数ミリメートル程度とすればよい。
幾つかの実装例では、動力アクチュエータ1620が動作に電流を使用する場合、この電流は、動力アクチュエータを電源に電気的に結合する1つまたは複数の導電線を介して供給できる。幾つかの実装例では、電源は内視鏡器具1600の外部に設けてもよい。幾つかの実装例では、内視鏡器具1600は、電気エネルギーを電気アクチュエータに供給するよう構成されたバッテリなどのエネルギー蓄積要素を含むことができる。幾つかの実装例では、エネルギー蓄積要素は内視鏡器具の内部に配置できる。幾つかの実装例では、エネルギー蓄積要素または他の電源は十分な電流を動力アクチュエータに供給して、切断シャフト1610が組織物質を切断できるよう動力アクチュエータに所望のトルク量および/または速度を発生させるよう構成できる。幾つかの実装例では、組織を切断するのに十分なトルク量は約2.5 N mm以上とすることができる。幾つかの実装例では、切断シャフトの回転速度は1000〜5000回の毎分回転数とすることができる。しかし、これらのトルク範囲および速度範囲は例であって、いかなる意味でも限定を意図したものではない。
内視鏡器具1600は、図示したシール1640およびベアリング1625などの他の構成要素または部材を含むことができる。幾つかの実装例では、内視鏡器具1600は、図示されていないが内視鏡器具1600に含めてよい他の構成要素を含むことができる。こうした構成要素の例には、センサ、ケーブル、ワイヤに加え、例えば、内視鏡器具を挿入可能な内視鏡の器具チャンネルの内壁と係合する構成要素などの他の構成要素が含まれる。さらに、この内視鏡器具は、動力アクチュエータと、貫通コネクタ1620と、内視鏡器具1600の他の構成要素とのうち1つまたは複数を収容するハウジングを含むことができる。幾つかの実装例では、内視鏡器具1600の末端部は、図1Cに示した柔軟部165と似た柔軟性ハウジングも含むことができ、この柔軟性ハウジングは、柔軟性管状部材1630などの1つまたは複数の柔軟性管状部材に加え、他の任意のワイヤ、ケーブル、または他の構成要素を保持できる。
幾つかの実装例では、内視鏡器具は、この器具が挿入される内視鏡の器具チャンネルと係合するよう構成できる。幾つかの実装例では、内視鏡器具のヘッド部の外表面は、内視鏡の器具チャンネルの内壁と係合可能であり、内視鏡器具には、器具チャンネルに支持されていない場合に起こりうる不要または望ましくない動きが発生しない。幾つかの実装例では、内視鏡器具の本体のヘッド部は、本体のヘッド部を器具チャンネルの内壁に固定する固定機構を含むことができる。幾つかの実装例では、この固定機構は、内壁に係合する摩擦要素の展開を含むことができる。この摩擦要素は、シール、Oリング、クリップなどでよい。
図16Cは、例示的な内視鏡器具の係合アセンブリの概略図を示す。図16Dは、非係合状態となっている係合アセンブリの切開図を示す。図16Eは、内視鏡の器具チャンネルに係合するよう配置された状態の係合アセンブリの切開図を示す。図16Cおよび16Dで示したように、係合アセンブリ1650は、その外表面1656の周りに円柱状溝1654が形成されたハウジング部1652を含む。溝1654は、柔軟性シール要素1670が溝1654内部に部分的に収容できるよう寸法決めされている。円柱状操作部材1660は、ハウジング部1652を取り囲むよう構成されている。円柱状操作部材1660は、ハウジング部1652の長さ方向に摺動できる。円柱状操作部材1660は、固定部材1670の表面を押圧することで固定部材1670に係合するよう構成されている。操作部材1660は固定部材1670に力を加えて、固定部材1670がより平坦でより幅広くなるよう固定部材1670を変形させることができる。固定部材1670は幅広になると、固定部材1670の外表面が、内視鏡器具が挿入された内視鏡の器具チャンネルの内表面に係合できるよう構成されている。こうすることで、円柱状操作部材1660が操作されると、内視鏡器具1600は器具チャンネルに係合でき、よって内視鏡器具1600が器具チャンネルに対して移動するのを防止する。これにより、操作者が被験者を治療している間、安定性を確保する助けとなる。幾つかの実装例では、複数の係合アセンブリ1650を内視鏡器具1600の様々な部分に沿って配置できる。
図17Aは、本開示の実施形態による例示的な内視鏡器具1700の分解組立図を示す。図17Bは、内視鏡器具1700の断面図を示す。内視鏡器具1700は、図16Aおよび16Bに示した内視鏡器具1600に似ており、図1Bに示した内視鏡100などの内視鏡の器具チャンネル内に挿入されるよう構成できる。しかし、内視鏡器具1700は、動力アクチュエータ1705内を延伸する吸入チャンネル1760を形成している点で内視鏡器具1600とは異なる。こうすることで、内視鏡器具1700の物質進入ポート1713に入る物質は、内視鏡器具1700内を流動し、直線的にこの内視鏡器具から流出できる。
図17Aおよび17Bに示したように、内視鏡器具1700は、異なる動力アクチュエータ1705と、異なる切断シャフト1710と、異なる貫通コネクタ1720とを含むことを除けば内視鏡器具1600と似ている。動力アクチュエータ1705は、図16Aに示した動力アクチュエータ1605に似ているが、動力アクチュエータ1705は、中空で動力アクチュエータ1705の全長に亘って延伸する駆動シャフト1708を含む点で異なる。動力アクチュエータ1705は、図16Aに示した動力アクチュエータ1605に似ているが、動力アクチュエータ1705は、中空で動力アクチュエータ1705の全長に亘って延伸する駆動シャフト1708を含む点で異なる。構成要素の幾つかが異なるため、この内視鏡器具の組み付け様態も異なる。
幾つかの実装例では、動力アクチュエータ1605は、モーターの全長を延伸する中空シャフトを備えることができる任意のアクチュエータでよい。駆動シャフト1708の遠位端1708aは、第1開口部を含み、切断シャフト1710の近位端1711に結合している。切断シャフト1610とは異なり、切断シャフト1710は、切断シャフト1710の基部に流体出口1714を含む。結果的に、切断シャフト1710は全長に亘って中空である。駆動シャフト1708の近位端1708bは貫通コネクタ1720に結合するよう構成されており、貫通コネクタ1720は、駆動シャフト1708の近位端と一直線に合わせられたチャンネルを形成する中空穴1722を含むので駆動シャフトと中空穴1722とが流体結合されている点で貫通コネクタ1620とは異なる。中空穴1722は柔軟性管状部材1730に結合するよう構成されており、この柔軟性管状部材は柔軟性管状部材1630と同様に、遠位端の貫通コネクタから、真空源に結合するよう構成された近位端まで延伸している。
図17Aおよび17Bに示したように、駆動シャフト1708は中空とすることができ、駆動シャフト1708には、駆動シャフト1708の遠位端1708aの第1開口部と、近位端1708bにおける第2開口部とが形成されている。切断シャフト1710も中空であり、切断シャフト1710の基部1710aには開口部1714が形成されている。駆動シャフト1708の遠位端1708aは、切断シャフト1710の基部1710aに結合するよう構成されており、駆動シャフト1708の第1開口部は、切断シャフト1710の基部1710aの開口部と一直線に合わせられている。こうすることで、駆動シャフト1708は切断シャフト1710に流体結合できる。切断シャフト1710の遠位端1710bは、切断先端部1712と物質進入ポート1713とを含んでいる。
駆動シャフト1708の近位端1708aは、貫通コネクタ1720を介して柔軟性管状部材1730の遠位端に流体結合している。幾つかの実装例では、柔軟性管状部材が駆動シャフトとともに回転しないように、貫通コネクタ1720は駆動シャフトと柔軟性管状部材とを結合する。柔軟性管状部材の近位端は、真空源に流体結合するよう構成できる。
図17Bに示したように、内視鏡器具1700には、物質進入ポート1713から切断シャフトと、駆動シャフトと、貫通コネクタ1720とを通って、柔軟性管状部材1730の第2端部まで延伸する吸入チャンネル1760が形成されている。こうすることで、物質進入ポート1713に入る物質は、内視鏡器具内の全長を流動し、内視鏡器具の第2端部において内視鏡器具を出ることができる。
内視鏡器具1700の他の構成要素は、図16Aおよび16Bに示した内視鏡器具1600に示したものと似ている。例えば、外側構造体1715、符号化要素1606、シール、およびベアリングは、図16に示した外側構造体1615、符号化要素1606、シール1640、およびベアリング1625と本質的に類似している。幾つかが図示されている他の構成要素も、内視鏡器具を構成するため且つこの器具の適切な機能を実現するために含めてもよい。
図18Aは、本開示の実施形態による例示的な内視鏡器具1800の分解組立図を示す。図18Bは、内視鏡器具1800の断面図を示す。内視鏡器具1800は、図17Aおよび17Bに示した内視鏡器具1700に似ており、図1Bに示した内視鏡100などの内視鏡の器具チャンネル内に挿入されるよう構成できる。しかし、内視鏡器具1800は、内視鏡器具1800が空気圧または液圧式動力アクチュエータ1805を含む点で内視鏡器具1700とは異なる。
幾つかの実装例では、動力アクチュエータ1802は、テスラローター1805と、ハウジング1806と、ハウジング1806と共にテスラローター1805を収容するコネクタ1830とを含むテスラタービンを含む。テスラローター1805は、テスラローター1805がハウジング内に嵌合するように互いから離間されかつ寸法決めされた複数のディスク1807を含むことができる。幾つかの実装例では、テスラローターは、直径が2.5mm〜3.5mmで厚さが0.5 mm〜1.5 mmの7〜13個のディスクを含むことができる。幾つかの実装例では、これらディスクは、0.2mm〜1mmの範囲のギャップにより離間されている。テスラタービン1802は、テスラローター1805の中心に沿って延伸する中空駆動シャフト1808も含むことができる。幾つかの実装例では、切断シャフト1810がテスラローターにより駆動されるよう、駆動シャフト1808の遠位端1808aは、切断シャフト1810に結合するよう構成されている。すなわち、幾つかの実装例では、切断シャフト1810は、テスラローター1805の駆動シャフト1808の回転時に回転する。幾つかの実装例では、切断シャフト1810は、図16Aに示した切断シャフト1610に似た流出口を含むことができる。幾つかのこうした実装例では、貫通コネクタは、切断シャフトと、図16Aに示した貫通コネクタ1630に似た柔軟性部分とを流体結合する。
テスラタービン1802のコネクタ1830は、少なくとも1つの流体吸入ポート1832と少なくとも1つの流体出口ポート1834とを含むことができる。幾つかの実装例では、流体が流体吸入ポート1832を介してテスラタービン1802に流入でき、テスラローター1805を回転させ、流体出口ポート1834を介してテスラタービン1802から出ることができるように、流体吸入ポート1832および流体出口ポート1834は構成されている。幾つかの実装例では、流体吸入ポート1832は、流体をテスラローターに流体吸入ポート1832を介して供給するよう構成された流体吸入管状部材1842に流体結合されている。流体出口ポート1834は、流体出口管状部材1844に流体結合され、テスラタービン1802に供給された流体を除去するよう構成されている。テスラタービン1802に供給されそこから除去される流体の量は、テスラローター1805が十分なトルクを生成できると共に十分な速度で回転して、切断シャフト1810に治療部位の組織を切断させるよう構成できる。幾つかの実装例では、この流体は空気でもよいし、任意の他の安定した気体でよい。幾つかの実装例では、この流体は水のような任意の安定した液体でよい。流体がテスラタービン1802のような空気圧または液圧アクチュエータへどのように供給されこのアクチュエータから除去されるかに関する付加的詳細は、図4A〜15に関連して上述されている。
コネクタ1830は、中空駆動シャフト1808の近位端1808bに形成された開口部に結合するよう構成された吸引ポート1836も含む。さらに、吸引ポート1836は、図17Aに示した柔軟性管状部材1730に似た柔軟性管状部材1846の遠位端に結合するよう構成されており、これは近位端で真空源に結合するよう構成されている。幾つかの実装例では、柔軟性管状ハウジングが、流体吸入管状部材184、流体出口管状部材1844、および柔軟性管状部材1846のうち1つまたは複数を含むことができる。幾つかの実装例では、この柔軟性管状ハウジングは、内視鏡器具のヘッド部から内視鏡器具1800の末端部の近位端まで延伸する他の管状部材および構成要素を含むことができる。
切断シャフト1810および外側構造体1815は、図17Aに示した内視鏡器具1700の切断シャフト1710および外側構造体1715に似ている。切断シャフト1810は中空であり、切断シャフト1810の近位端1810bには開口部が形成されている。切断シャフト1810の近位端1810bは、駆動シャフト1808の遠位端1808aに結合するよう構成されており、駆動シャフト1808の遠位端1808aの開口部は、切断シャフト1810の近位端1808bに形成された開口部と一直線に合わせられている。こうすることで、駆動シャフト1808は切断シャフト1810に流体結合できる。切断シャフト1810の遠位端1810bは、図16Aおよび17Aに示した切断シャフト1610および1710と同様に、切断先端部1812および物質進入ポート1813を含んでいる。
幾つかの実装例では、洗浄開口部1852をハウジング1806に形成できる。洗浄開口部1852は、吸入チャンネル1860に流体結合されるよう構成されている。幾つかのこうした実装例では、洗浄開口部1852は、外側構造体1815の壁部と切断シャフト1810の壁部とを分離するギャップ(明確には図示されていない)に流体結合されるよう構成されている。こうすることで、テスラタービン1802に供給される流体は、洗浄開口部1852を介してギャップ内に流入できる。この流体は、当該流体がそれを介して吸入チャンネル1860に進入可能な切断シャフト1810の物質進入ポート1813に向かって流動できる。幾つかの実装例では、吸入チャンネル1860は真空源に流体結合されているので、テスラタービン1802からの流体を、物質進入ポート1813の近くの他の物質と共に、洗浄流体として吸入チャンネル1860に沿って流動するように方向付けることができる。こうすることで、洗浄流体は、吸入チャンネル1860を洗浄して閉塞を生じる可能性を減少できる。
さらに、洗浄流体は、外側構造体1815と切断シャフト1810とを分離するギャップ内で流れるので、この洗浄流体は熱の発生を抑える役目も果たす。幾つかの実装例では、切断シャフト1810および外側構造体1815の一方または両方には耐熱層を施して、この切断シャフトおよび外側構造体が熱くなるのを防止できる。幾つかの実装例では、切断シャフト1810および外側構造体1815の一方または両方は耐熱スリーブで囲むことができ、切断シャフト1810および外側構造体1815が熱くなるのを防止できる。
幾つかの実装例では、テスラタービンの代わりに他の種類の液圧または空気圧式の動力アクチュエータを利用してもよい。幾つかの実装例では、多羽根ローターを用いることもできる。幾つかのそうした実装例では、この動力アクチュエータは、図18Bに示した管状部材1842および1844に似た流体吸入管状部材および流体出口管状部材に流体結合されるよう構成できる。
図16A、17A、および18Aに示した内視鏡器具1600、1700、および1800に関連して上述したように、内視鏡器具は一定の寸法要件を満たすよう構成されている。特に、内視鏡器具は十分長くして、内視鏡に完全に挿入されると、動力駆動器具ヘッドは一端において内視鏡の前面を越えて延伸でき、内視鏡器具の末端部が内視鏡の他端の外へ延伸する一方で、切断先端部が露出し、末端部は真空源に結合できる。従って、幾つかの実装例では、この内視鏡器具は、この内視鏡器具が挿入される内視鏡より長く構成できる。さらに、内視鏡によっては器具チャンネルの直径が異なるので、この内視鏡器具もその外径が十分に小さくなるよう構成でき、この内視鏡器具は、それを挿入しようとする内視鏡の器具チャンネルに挿入できる。
結腸鏡のような幾つかの内視鏡は、僅か数ミリメートルでよい内径を備えた器具チャンネルを備えることができる。幾つかの実装例では、この内視鏡器具の外径は約3.2 mm未満とすることができる。この場合、この内視鏡器具の一部である動力アクチュエータの外径は、この内視鏡器具の外径より小さくなるよう構成できる。同時に、これら動力アクチュエータは、被験者体内の治療部位で組織を切断するのに十分な速度で回転しつつ、十分なトルクを発生できるよう構成できる。
幾つかの他の実装例では、この内視鏡器具の構成によって、動力アクチュエータがこの内視鏡器具内にまったく収容されてないか、内視鏡の器具チャンネルに挿入できる内視鏡器具の部分内には少なくとも収容されないようにできる。この内視鏡器具は、この内視鏡器具の動力駆動器具ヘッドを内視鏡の外部に位置する動力アクチュエータに結合するよう構成された柔軟性ケーブルを含む。
図19Aは、動力アクチュエータ/真空源システム1980に結合された例示的な内視鏡器具1900を示す。この内視鏡器具は、ヘッド部1902および端末部を含む。端末部は、ヘッド部1902にトルクを与えることができる柔軟性ケーブル1920を含む。動力アクチュエータ/真空源システム1980は、動力アクチュエータ1925と、結合器1935と、第1端部1932で結合器1935に結合すると共に第2端部1934で真空源に結合するよう構成された真空チュービング1930とを含む。幾つかの実装例では、柔軟性ケーブル1920は中空として、流体をヘッド部1902から結合器1935まで運ぶよう構成できる。
図19Bは、図19Aの動力アクチュエータ/真空システム1980の断面図を示す。動力アクチュエータ1925は、柔軟性ケーブル1920の近位端1922に機械的に結合した駆動シャフト1926を含む。幾つかの実装例では、駆動シャフト1926および柔軟性ケーブル1920は結合器1935を介して機械的に結合されている。結合器1935は、真空チュービング1930の第1端部1932が流体結合された真空ポート1936を含む。真空チュービング1930と柔軟性ケーブルとが流体結合されるように、結合器1935を取り囲むことができる。こうすることで、真空チュービング1930内に掛けられた吸引力を、柔軟性ケーブル1920の全長を介して内視鏡器具1900のヘッド部1902にも掛けることができる。さらに、柔軟性ケーブル1920内の物質は、柔軟性ケーブルを通って結合器1935を介して真空チュービング1930まで流れることができる。幾つかの実装例では、柔軟性ケーブルと真空チュービングとはヘッド部1902内で結合してもよい。そうした実装例では、結合器1935は、ヘッド部1902内に配置できるほど小型に構成すればよい。
図19Cは、図19Aに示した内視鏡器具1900の例示的なヘッド部の分解組立図を示す。ヘッド部は、ハウジングキャップ1952と、収集部1954と、切断シャフト1956と、シャフト結合器1958と、ヘッド部ハウジング1960とを含む。幾つかの実装例では、収集部1954は、収集部1954内に配置される切断シャフト1956と結合できるように遠位端に向かって僅かにテーパー状に形成されている。シャフト結合器1958は、切断シャフトを柔軟性ケーブル1920の遠位端に結合するよう構成されている。ヘッド部1960およびハウジングキャップ1952は、シャフト結合器1958を収容するよう構成されている。
図19Dは、係合アセンブリを備えた内視鏡器具1900の部分の切開図を示す。幾つかの実装例では、ヘッド部ハウジング1960は、器具チャンネルの内壁と係合する係合アセンブリを含むことができる。この係合アセンブリは、図16Cに示した係合アセンブリ1650に類似したものでよい。幾つかの実装例では、この係合アセンブリは、真空源を介して作動させることができる。図19Eは、非係合位置にある図19Dに示した係合アセンブリの切開図を示す。図19Fは、係合位置にある図19Dに示した係合アセンブリの切開図を示す。
この係合アセンブリは一対の真空作動部材1962を含み、この部材1962は、器具チャンネル1990の壁部と係合するよう外側に拡張する拡張位置と、器具チャンネル1990の壁部に概ね平行に配置される後退位置との間で回転するよう構成されている。溝1964は、柔軟性ケーブル1920内に形成された吸入チャンネル1970に流体結合されている。幾つかの実装例では、流体チャンネル1966は、溝1964を吸入チャンネル1970に流体結合する。真空源が吸入チャンネル1970に掛けられると、吸引力が部材1962に掛かり、それらを後退位置(図19Eに示した)から拡張位置(図19Fに示した)に移動させる。幾つかの実装例では、この係合アセンブリは、真空作動部材1964により支持される外側リングも含むことができる。外側リング1966は、内視鏡器具を内視鏡の器具チャンネルに沿って案内する助けなるよう構成できる。特に、この外側リングは、内視鏡器具が一方に傾くことで動力駆動器具ヘッドが器具チャンネルに当たることを防止できる。
内視鏡器具1900は、図16A〜18Aにそれぞれ示された内視鏡器具1600、1700、および1800に似ているが、内視鏡器具1900は、内視鏡器具1900のヘッド部1902内に動力アクチュエータを含まない点で異なる。その代わり、内視鏡器具1900は、内視鏡器具1900の動力駆動器具ヘッド1904にトルクを与えるための柔軟性ケーブル1920を含む。幾つかの実装例では、動力駆動器具ヘッド1904は、図16A〜18Aに示した動力駆動器具ヘッドに似たものでよい。幾つかの実装例では、柔軟性ケーブル1920は中空として、流体が柔軟性ケーブル1920内を流動可能とすることができる。こうした幾つかの実装例では、柔軟性ケーブル1920の近位端1922は真空源に結合するよう構成できる一方、柔軟性ケーブル1920の遠位端1921は動力駆動器具ヘッド1904に結合するよう構成できる。こうすることで、物質進入ポート1907に入る流体は、動力駆動器具ヘッド1904内を流動して柔軟性ケーブル1920に入り、流体はそこから柔軟性ケーブル1920内を流動し、柔軟性ケーブル1920の近位端1922において内視鏡器具1900から除去される。
幾つかの実装例では、柔軟性ケーブル1920のような柔軟性ケーブルを、内視鏡器具内に収容された動力アクチュエータおよび駆動シャフトの代わりに用いてもよい。例えば、図16A、17A、および18Aに示した内視鏡器具1600、1700、及び1800は、動力駆動器具ヘッドの切断シャフトに遠位端で結合された柔軟性ケーブルであって、内視鏡器具の外部に配置された動力アクチュエータに近位端で結合される柔軟性ケーブルを利用するように構成できる。内視鏡器具の外部に配置された動力アクチュエータは、動力アクチュエータ1605、1705、または1805よりかなり大きくてよい。この動力アクチュエータが作動されると、この動力アクチュエータにより生成されるトルクは、この動力アクチュエータから柔軟性ケーブルを介して動力駆動器具ヘッドに伝達されうる。柔軟性ケーブル1920は、動力アクチュエータから切断シャフトへトルクを伝達するよう構成されている。幾つかの実装例では、柔軟性ケーブル1920は、多数のスレッドおよび多数の層を備えた微細なコイルとするかまたはそうしたコイルを含み、柔軟性ケーブルの一端の回転を柔軟性ケーブルの反対端に伝えることができる。このケーブルの柔軟性により、コイルは、コイルの曲がった部分でも性能を維持できる。柔軟性ケーブル1920の例としては、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタアナ所在のアサヒ・インテック・ユーエスエー社(ASAHI INTECC USA, INC)製のトルクコイルが含まれる。幾つかの実装例では、柔軟性ケーブル1920は外装で囲んで、柔軟性ケーブルの外側表面と他の表面との摩擦接触を避けることができる。幾つかの実装例では、柔軟性ケーブル1920はポリテトラフルオロエチレン(PFTE)で被覆して、柔軟性ケーブルの外側表面と他の表面との摩擦接触を減少させることができる。
図20は、本開示の幾つかの実施形態による、内視鏡器具を動作させるための様々な構成要素を図示した概念的システムアーキテクチャ図である。内視鏡システム2000は、柔軟性末端部2004を含む内視鏡器具2002を備えた内視鏡100を含む。この内視鏡器具は、例えば、図4A-14、16A、17A、18A、および19Aに示した内視鏡器具220、1600、1700、1800、または1900でよい。また、このシステムは、内視鏡100の動作を制御する内視鏡制御ユニット2005と、内視鏡器具2002の動作を制御する器具制御ユニット2010とを含んでいる。
さらに、この内視鏡器具は、真空源1990と、標本収集ユニット2030と、組織感知モジュール2040とを含んでいる。真空源1990は、吸入チャンネルの一部をなす柔軟性管状部材に流体結合するよう構成されている。こうすることで、内視鏡器具から吸入チャンネルを介して真空源1990に向かって流動する物質は、2030標本収集ユニットで収集されうる。組織感知モジュールは、内視鏡器具2000の遠位端に設けられた組織センサに通信可能に結合できる。幾つかのそうした実装例では、組織感知モジュールを器具制御ユニット2010に通信可能に結合して、組織感知モジュールが、制御ユニット2010に動力アクチュエータの作動を停止させる1つまたは複数の信号を送信できるように構成できる。
動力アクチュエータが電気的に作動されると共に内視鏡器具内部に配置される幾つかの実装例では、この動力アクチュエータは器具制御ユニット2010に電気的に結合できる。幾つかのこうした実装例では、この動力アクチュエータは1つまたは複数の電気ケーブルを介してこの制御ユニットに結合される。幾つかの実装例では、動力アクチュエータはバッテリで動作させてもよく、その場合は、チュービングは、制御ユニットから動力アクチュエータまたは動力アクチュエータを作動させるためのバッテリまで延伸するケーブルを含むことができる。
動力駆動器具ヘッドが、この動力駆動器具ヘッドを内視鏡の外部に配置された動力アクチュエータに結合する柔軟性トルクコイルに結合されている幾つかの実装例では、動力アクチュエータは器具制御ユニットの一部としてよい。
本開示の様々な実施形態では、内視鏡は、柔軟ハウジングにより分離された第1端部および第2端部と、第1端部から第2端部まで延伸する器具チャンネルと、デブリードマン要素および器具チャンネル内に配置された標本回収導管を含む内視鏡器具とを含む。この内視鏡器具は、標本回収導管が内部に部分的に配置された柔軟性チュービングをさらに含むことができ、この柔軟性チュービングは、内視鏡器具の第1端部から第2端部まで延伸している。この柔軟性チュービングは、空気圧空気流入導管および流体洗浄導管も含むことができる。様々な実施形態では、このデブリードマン要素は、タービンアセンブリおよび切断工具を含んでもよい。内視鏡が内蔵型内視鏡器具を備えるよう構成された様々な実施形態では、器具チャンネルの直径は、既存の内視鏡の器具チャンネルの直径より大きくすればよい。こうすることで、デブリードマンされた物質の大きい部分は、吸引導管を詰まらせることなく患者の体内から吸引できる。
他の実施形態では、内視鏡は、柔軟ハウジングにより分離された第1端部および第2端部と;第1端部から第2端部まで延伸する器具チャンネルと;内視鏡の第1端部で器具チャンネルに結合された内視鏡器具であって、部分的に器具チャンネル内に配置されたデブリードマン要素と標本回収導管とを含む内視鏡器具とを含むことができる。幾つかの実施形態では、この内視鏡器具は、内視鏡器具に着脱可能に取り付けできる。
本開示の他の実施形態では、内視鏡システムは、柔軟ハウジングにより分離された第1端部および第2端部と第1端部から第2端部まで延伸する器具チャンネルとを含む内視鏡と、内視鏡の第1端部で器具チャンネルに結合された内視鏡器具とを含む。この内視鏡器具は、デブリードマン要素と、内視鏡の長さより長い柔軟性チュービングとを含むことができる。さらに、柔軟性チュービングは、標本回収導管と、空気圧空気流入導管と、流体洗浄導管と、内視鏡の第2端部に近位で標本回収導管と結合するよう構成された使い捨てカートリッジと、内視鏡の第2端部に近位で空気圧空気流入導管と結合するよう構成された加圧空気源と、内視鏡の第2端部に近位で流体洗浄導管と結合するよう構成された流体洗浄源とを含むことができる。様々な実施形態では、この内視鏡は、少なくとも1つのカメラ源および少なくとも1つの光源も含むことができる。本開示の幾つかの実施形態では、空気圧空気流入導管は、内視鏡の第1端部に近位でデブリードマン要素のタービンアセンブリに加圧空気を供給し、流体洗浄導管は、内視鏡の第1端部に近位で洗浄流体を標本回収導管に供給する。
図19A〜19Cに関して上述したように、内視鏡器具は、当該内視鏡用具の外部に配置された動力アクチュエータにより駆動されるよう構成可能な柔軟性ケーブルを含むことができる。この柔軟性ケーブルはトルクコイルまたはロープでよい。
図21AA〜21Fは内視鏡アセンブリの複数の面を示す。具体的には、図21AA〜21Fは、ハウジング2150に収容された動力アクチュエータ2120に結合された内視鏡用具2110の様々な図を示す。図21に示したように、動力アクチュエータ2120は、プーリーシステムを介して柔軟性ケーブルに動作可能に結合したモーターでよい。底部プレート2152、1つまたは複数の側部プレート2154、および上部プレート2156などの1つまたは複数の構造体を含むケーシング2150がモーター2120を収容できる。結合構成要素2130は、内視鏡用具2110を通過する流体を除去するための吸引機構を提供しつつ、柔軟性ケーブル2114をモーター2120に結合するよう構成できる。結合構成要素2130は、内視鏡用具2110内の流体を除去かつ収集できる吸引ポート2170を含むことができる。図21Bでは、タイミングベルト2164に結合された一対のプーリー2160および2162は、モーターからの回転エネルギーが、柔軟性ケーブル2114の一端に伝達されるように構成されている。柔軟性ケーブル2114の他端は切断部材2112に結合できる。柔軟性ケーブル2114に関する付加的な詳細は、図22A〜22Hに関して本明細書で説明する。
図22A〜22Hは例示的な柔軟性ケーブルの様々な実装例を示す。幾つかの実装例では、この柔軟トルクケーブルは3つの別々のスレッドまたはワイヤから作製できる。内側ワイヤは左巻き(left-hand wound)とすることができ、中央ワイヤは右巻きとすることができ、外側ワイヤは左巻きとすることができる。幾つかの実装例では、内側ワイヤは右巻きとすることができ、中央ワイヤは左巻きとすることができ、外側ワイヤは右巻きとすることができる。幾つかの実装例では、前記柔軟トルクケーブルは2つの別々のスレッドまたはワイヤから作製できる。そうした幾つかの実装例では、内側ワイヤは左巻きとすることができ、外側ワイヤは右巻きとすることができる。他の幾つかの実装例では、内側ワイヤは右巻きとすることができ、外側ワイヤは左巻きとすることができる。幾つかの実装例では、ワイヤロープのストランドはZ撚りまたはS撚りで撚ることができる。柔軟性ケーブル1920の例としては、アサヒ・インテック・ユーエスエー社製のワイヤロープおよびトルクコイルが含まれる。幾つかの実装例では、トルクロープまたはコイルの外径は、内視鏡用具が組み合わせて使用される内視鏡の作動チャンネルのサイズによって限定される。計算に入れる必要がある他のサイズ考慮点には、吸入チャンネル、洗浄チャンネルなどに十分に空間を確保することが含まれる。幾つかの実装例では、トルクコイルまたはトルクロープの外径は0.1mmと4 mmとの間とすればよい。幾つかの実装例では、トルクコイルまたはロープの外径は0.5 mm〜2.0 mmとすればよい。
図21Dを再び参照すると、結合構成要素2130の断面図が示されている。結合構成要素2130は、内視鏡用具の一端を、プーリー2160および2162を介して動力アクチュエータ2120に結合しかつ吸引ポート2170にも結合する。結合構成要素2130は収集チャンバ2181を含み、このチャンバには、内視鏡用具2110の吸入チューブ2118内の流体を結合構成要素2130から吸引する前に収集できる。この結合構成要素は収集チャンバ2181を含み、プーリー2162と係合するよう構成された駆動シャフト2186を含むこともできる。柔軟性ケーブルまたはトルクロープ2114は駆動シャフト2186の一端に結合できる。駆動シャフト2186の反対側の端部はプーリー2162に結合して、この駆動シャフトがモーター2120に動作可能に結合されることになる。こうすることで、モーターが回転すると、プーリーおよびタイミングベルト2164は、駆動シャフト2186と次にトルクロープ2114とを回転させるように構成されている。図24A〜24Cは、結合構成要素2130の駆動シャフトの様々な面を示す。図24A〜24Cに示したように、駆動シャフト2186は、柔軟性ケーブルの一端を開口部2406を介して収容するよう構成できる。一対の孔2402a及び2402bは、柔軟性ケーブルを駆動シャフト2186に固定するための止めネジまたは他の固定部材を収容するよう構成できる。
結合構成要素2130は内視鏡用具の柔軟部を、開口部2502を介して吸引ポート2170に結合するハウジング構成要素2500をさらに含む。図25は例示的なハウジング構成要素2500を示す。
図26A〜26Eは例示的なスリーブベアリングを示す。
図27A〜27Cは、ケーシングの一部を形成する例示的な底部プレート2152を示す。図28A〜28Dは、ケーシングの一部を形成する例示的な側部プレートを示す。この側部プレートは貫通マウントとしても機能する。
幾つかの実装例では、この結合構成要素は内視鏡用具の一部である。幾つかの実装例では、この結合構成要素は、圧縮管継手部材2182を介して内視鏡用具の柔軟部に結合されている。
内視鏡用具の柔軟部は外側チュービングを含み、このチュービングは、吸入チューブ2118と、トルクロープ2114と、トルクロープ2114の外周を囲む外装2116とを含む。この外装は、摩擦または捩れの形成を低減する助けとなる。吸入チューブ2118は切断工具2190に結合するよう構成されており、切断工具2190に開口部2193を介して入る物質は、吸入チューブ2118を介して内視鏡用具2110の全長を通過できる。
図21E〜21Fに示すように、トルクロープは、切断工具の一部を形成する内側カニューレ2192に結合されるよう構成されている。内側カニューレ2192は、外側カニューレ2191に囲まれるかまたは内部に配置できる。開口部2193は、切断工具2190の一端で外側カニューレ2191内に形成されている。切断工具2190の詳細は本明細書に記載されている。図23AA〜23BBは切断工具の代表的な実装例を示す。切断工具は、既存の医療用具で使用される任意種類の切断工具でよい。図23AA〜23BBに示した切断工具は例示目的のみで示したものであり、本開示はそうした大きさ、形状、または寸法に限定することを意図したものではない。市販の切断工具を使用できる。幾つかの実装例では、こうした切断工具は長さが調節可能である。幾つかの実装例では、内側カニューレはフェルールに固着できる一方で、外側カニューレは外側吸入チューブに結合できる。幾つかの実装例では、外側カニューレと吸入チャンネルとの間の接続部は封止して、物質がその接続部から漏れることを防止できる。
幾つかの実装例では、トルクロープ2114は、フェルール2194を介して内側カニューレ2192に結合される。このフェルールはトルクロープを内側カニューレに結合する構成要素として、トルクロープ内の回転エネルギーが内側カニューレに伝達されるようにすればよい。フェルールの形状、大きさ、及び寸法に関する付加的な詳細が図29AA〜29EEに示されている。内視鏡用具2110で使用されるトルクロープまたは柔軟性ケーブルの大きさによって、フェルールの形状および大きさは変更すればよい。さらに、図29AA〜29EEに示したフェルールは例示目的のみで示したものであり、図示した大きさ、形状、または寸法に限定することを意図したものではない。幾つかの実装例では、トルクロープの端部は皮下チュービングに挿入し、その短い長さまで固着できる。そうすることでフェルールを遠位端に接着し、近位端(駆動シャフトに向かって)にクランプすることが容易になる。幾つかの実装例では、ロクタイト・ブラック・マックスのような黒鉛入りシアノアクリレートを使用できる。類似の他種類の材料もその代わりに使用できる。
図30AA〜30Cは先端部が圧入される内視鏡アセンブリの複数の面を示す。幾つかの実装例では、内視鏡用具の柔軟部は、展開可能なバルーン構造体を含むことができ、このバルーン構造体は内視鏡の内壁に係合できる。このバルーン構造体は空気源に結合された給気線3006に結合でき、空気が供給されると、バルーンが拡張し内視鏡の内壁に係合できる。幾つかの実装例では、このバルーン構造体は図30AA〜30ABに示したように非対称に拡張できる。幾つかの実装例では、この空気源はフットペダルを介して作動させることができる。洗浄線3002は洗浄流体を供給するよう構成できる。洗浄流体は切断工具に向かって流動でき、そこで洗浄流体は吸引チャンネル3004を通過できる。洗浄流体は吸引チャンネルが詰まるのを防止できる。図30Cに示すように、柔軟性ケーブルまたはトルクロープは、切断工具の一端でボタンに圧入できる。
図31AA〜31ABおよび31B〜31Cは先端部が圧入される内視鏡アセンブリの複数の面を示す。幾つかの実装例では、内視鏡用具の柔軟部は、展開可能なバルーン構造体を含むことができ、このバルーン構造体は内視鏡の内壁に係合できる。このバルーン構造体は給気源に結合でき、空気が供給されると、バルーンが拡張し内視鏡の内壁に係合できる。幾つかの実装例では、このバルーン構造体は図31AAおよび31ABに示したように対称に拡張できる。洗浄線は洗浄流体を供給するよう構成できる。洗浄線は洗浄流体を供給するよう構成できる。洗浄流体は切断工具に向かって流動でき、そこで洗浄流体は吸引チャンネルを通過できる。洗浄流体は吸引チャンネルが詰まるのを防止できる。図31Cに示すように、柔軟性ケーブルまたはトルクロープは、切断工具の一端に溶接できる。
図32は、内視鏡用具の例示的な柔軟部の上面図を示す。幾つかの実装例では、図32に示した柔軟部は、図30AA〜30Cおよび31AA〜31ABおよび31B〜31Cに示した実装例とともに使用できる。柔軟部分3202は、柔軟性ケーブルが通過する中央チャンネル3204を含む。さらに、柔軟部3202は、2つの吸入チャンネル3406aおよび3406bと、洗浄チャンネル3408と、給気チャンネル3410とを含む。
幾つかの実装例では、トルクロープの動作速度は可変である。幾つかの代表的な実装例では、トルクロープの動作速度は0.5k毎分回転数〜20k毎分回転数の範囲内でよい。幾つかの実装例では、トルクロープの動作速度は1k毎分回転数〜4k毎分回転数の範囲内でよい。幾つかの実装例では、トルクロープの動作速度は可変である。幾つかの代表的な実装例では、トルクロープは、5〜100mN*m(ミリニュートンメートル)のトルクで動作できる。幾つかの実装例では、トルクロープは、20〜50mN*m(ミリニュートンメートル)のトルクで動作できる。幾つかの実装例では、トルクロープは、20〜50mN*m(ミリニュートンメートル)のトルクで動作できる。しかし、当業者であれば、柔軟性ケーブルのトルク及び運転速度は、内視鏡用具の性能に基づいて変更できることは理解するはずである。幾つかの実装例では、吸引量、切断器の種類、切断器の開口部の大きさなどを含む様々な要素が、内視鏡用具の性能の一因となる。よって、柔軟性ケーブルを動作させるトルク及び運転速度は、複数の要因に依存する。
図33は、トルクロープを使用する内視鏡用具の例示的な切断アセンブリの断面図である。切断アセンブリ3300は、外側カニューレ3302と、外側カニューレ3302内に配置された内側切断器3306を含む内側カニューレ3304と、PTFEベアリング3308と、準適応性バルーン(semi-compliant balloon)3310と、多腔型押出し品3312とを含む。トルクロープ3314は内側切断器3306に結合できる。外側カニューレの直径は、0.05インチから内視鏡の器具チャンネルを通過する適切な大きさまでの間とすることができる。
図34A〜34Cは、本明細書に記載した内視鏡用具の一実装例の柔軟部領域の異なる構成の断面図である。柔軟部領域は、吸入内腔3402と、膨張内腔3404と、灌注または洗浄内腔3406と、トルクロープとを含むことができる。
図35AA〜35ACは、内視鏡用具の部分の様々な図を示す。内視鏡用具は、外側カニューレ1と、内側切断器2と、内側カニューレ3と、トルクロープ4と、三腔型押出し品5と、バルーン6と、PTFEワッシャー7と、2つの側部アーム8と、近位プラグ9と、PTFEガスケット10と、ガスケットキャップ11とを含むことができる。
図36は、本明細書に記載した内視鏡用具の一実装例の柔軟部領域の断面図を示す。この柔軟部領域は、外側膨張ジャケット3602と、外側コイル3604と、トルクコイル3606と、トルクコイル内に配置された多腔型押出し品3608とを含むことができる。多腔型押出し品3608は、灌注内腔3610と吸入内腔3612とを含むことができる。
図37は、本明細書に記載した内視鏡用具の一実装例の断面図を示す。この内視鏡用具は、外側カニューレ3702と、内側切断器3704と、内側トルクコイル3706と、外側コイル3708と、外側膨張ジャケットおよびバルーン3710と、多腔型押出し品3712とを含む。ウオームギヤなどのギヤ3714は、トルクコイルに係合して内側切断器を駆動できる。
図38A及び38Bは、本明細書に記載した内視鏡用具の一実装例の遠位部分の様々な図を示す。この内視鏡用具は、開口部3804を形成する外側切断器3802を含む。さらに、この内視鏡用具は、外側切断器内に配置された内側切断器3806を含む。この内側切断器はトルクコイル3808に結合されている。このトルクコイルは、PET熱収縮3810または他の種類のチュービング内に配置される。外側切断器3802を内側切断器3806に対して回転可能とするため、外側切断器は編組シャフト3812に結合されている。
図39A及び39Bは、図38A及び38Bに示された内視鏡用具の遠位部分のB-B断面およびC-C断面についての断面図を示す。
幾つかの実装例では、内視鏡の単一の器具チャンネル内に挿入できる内視鏡器具は、被験者内の部位で物質を切除するよう構成された動力駆動器具ヘッドまたは切断アセンブリを含むことができる。この切断アセンブリは、外側カニューレと、当該外側カニューレ内に配置された内側カニューレとを含む。この外側カニューレは、切除される物質が切断アセンブリに入る際に通過する開口部を形成する。この内視鏡器具は、外側カニューレに結合された柔軟性外側チュービングであって、外側カニューレを内側カニューレに対して回転させるよう構成された柔軟性外側チュービングも含む。この柔軟性外側チュービングの外径は、内視鏡器具を挿入できる器具チャンネルよりも小さくできる。この内視鏡器具は、柔軟性外側チュービング内に配置された部分を備えた柔軟性トルクコイルも含む。この柔軟性トルクコイルは内側カニューレに結合された遠位端を含み。この柔軟性トルクコイルは、内側カニューレを外側カニューレに対して回転させるよう構成されている。さらに、この内視鏡器具は、柔軟性トルクコイルの近位端に結合されると共に駆動アセンブリと係合するよう構成された近位コネクタを含み、この駆動アセンブリは、作動すると近位コネクタと、柔軟性トルクコイルと、内側カニューレとを回転させるよう構成されている。さらにこの内視鏡器具は、真空源に係合するよう構成された吸入ポートを備えた吸入チャンネルを含む。この吸入チャンネルは、柔軟性トルクコイルの内壁および内側カニューレの内壁により部分的に形成されており、内側カニューレに形成された開口部から吸入ポートまで延伸する。さらに、この内視鏡器具は、柔軟性トルクコイルの外壁と柔軟性外側チュービングの内壁との間に形成された第1部分を備えた洗浄チャンネルであって、吸入チャンネルに洗浄流体を運ぶよう構成された洗浄チャンネルを含む。
幾つかの実装例では、近位コネクタは中空であり、近位コネクタの内壁は吸入チャンネルの一部を形成する。幾つかの実装例では、近位コネクタは硬質の円柱構造体であり、駆動アセンブリの駆動レセプタクル内に配置されるよう構成されている。近位コネクタは、駆動アセンブリに係合するよう構成された結合器と、内側カニューレを外側カニューレの遠位端に向けて付勢するよう構成された張力調整バネとを含むことができる。幾つかの実装例では、張力調整バネが内側カニューレの切断部分を外側カニューレの開口部に隣接して位置決めするように、張力調整バネは寸法決めかつ付勢されている。幾つかの実装例では、近位コネクタは、柔軟性トルクコイルに回転可能に流体結合されている。幾つかの実装例では、内側カニューレの遠位端が外側カニューレの内側遠位壁に接触するよう、張力調整バネは寸法決めかつ付勢されている。これにより、柔軟性トルクコイルの回転による内側カニューレの遠位端でのむち打ち(whip)により発生される横方向または望ましくない動きを制限できる。
幾つかの実装例では、内視鏡器具は、洗浄進入ポートを含む潅注コネクタと、当該潅注コネクタおよび柔軟性外側チュービングに結合された管状部材とをさらに含む。管状部材の内壁および柔軟性トルクコイルの外壁は、洗浄チャンネルの第1部分に流体結合される洗浄チャンネルの第2部分を形成できる。幾つかの実装例では、この内視鏡器具は、柔軟性外側チュービングを管状部材に結合させる回転結合器であって、柔軟性外側チュービングを管状部材に対して回転させかつ外側カニューレに形成された開口部を内側カニューレに対して回転させるよう構成された回転結合器も含む。幾つかの実装例では、潅注コネクタは、柔軟性トルクコイルが内部に配置された内側穴を形成する。幾つかの実装例では、潅注コネクタは、柔軟性トルクコイルが内部に配置された内側穴を形成する。
幾つかの実装例では、内視鏡器具は、柔軟性トルクコイルが内部に配置されたライニングも含み、このライニングの外壁は洗浄チャンネルの一部を形成するよう構成されている。幾つかの実装例では、内側カニューレは、当該内側カニューレの長手方向軸を中心にかつ外側カニューレに対して回転するよう構成されており、吸入チャンネルは、内側カニューレの開口部で吸引力を掛けるよう構成されている。
幾つかの実装例では、柔軟性トルクコイルは複数のスレッドを含む。これら複数のスレッドそれぞれは、これら複数のスレッドの1つまたは複数の隣接するスレッドが巻かれている方向とは反対方向に巻くことができる。幾つかの実装例では、柔軟性トルクコイルは複数の層を含む。これら複数の層それぞれは、これら複数の層の1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻くことができる。幾つかの実装例では、各層は1つまたは複数のスレッドを含むことができる。柔軟性トルクコイルに関する付加的な詳細は、少なくとも図22A〜22Hに関する柔軟性ケーブルの本明細書の記載に関連して上述されている。
幾つかの実装例では、柔軟性外側チュービングは、内視鏡器具が挿入される内視鏡の長さを超える長さを備えている。幾つかの実装例では、柔軟性外側チュービングは、当該柔軟性外側チュービングの外径より少なくとも100倍の長さを備えている。幾つかの実装例では、柔軟部は、切断アセンブリの少なくとも40倍の長さである。
図40A〜40Bは、内視鏡用具4000と、当該内視鏡用具を駆動するよう構成された駆動アセンブリ4050の一部分との透視図を示す。図41、42、および43もここで参照すると、図41は、図40A〜40Bに示した内視鏡用具4000の上面図と、駆動アセンブリ4050の部分の上部露出図とを示す。図42は、A-A断面についての内視鏡用具4000と駆動アセンブリ4050の部分の断面図を示す。図43は、内視鏡の駆動コネクタおよび駆動アセンブリ4050の部分の拡大図を示す。図44は、図40A〜40Bに示した内視鏡用具4000および駆動アセンブリの一部分の透視図を示す図45は、B-B断面についての内視鏡用具と駆動アセンブリの部分の断面図を示す。図46は、この内視鏡用具の回転結合器部分の拡大断面図を示す。図47Aおよび図47Bは、この内視鏡用具の回転結合器の上面図および断面図を示す。
内視鏡器具4000は、図40A〜47Bに示したように、内視鏡の器具チャンネル内に挿入されるよう構成できる。内視鏡の例は、結腸鏡などの胃鏡、喉頭鏡または他の軟性内視鏡を含むことができる。こうした内視鏡用具は、器具チャンネル内に挿入されるよう成形、寸法決め、かつ構成された柔軟部4002を含むことができる一方で、内視鏡用具4000の残りの部分は、内視鏡の器具チャンネルの外部に残るよう構成できる。柔軟部4002は、器具チャンネル内に嵌合するよう成形かつ寸法決めでき、内視鏡が患者に挿入されているときは器具チャンネルにより形成された蛇行状経路を通るよう構成できる。結腸鏡の場合は、結腸鏡は少なくとも60度、場合によっては90度を超える一連の湾曲部を形成できる。
内視鏡用具4000は、被験者体内の部位で物質を切除するよう構成された切断アセンブリ4010を含むことができる。切断アセンブリ4010は、図1Cおよび本明細書および図面の他の箇所に記載された切断アセンブリ160に類似したものでもよい。幾つかの実装例では、切断アセンブリ4010は、外側カニューレと、当該外側カニューレ内に配置された内側カニューレとを含む。この外側カニューレは、切除される物質が切断アセンブリ4010に入る際に通過する開口部4012を形成できる。幾つかの実装例では、開口部4012は、外側カニューレの半径方向壁の一部を貫通して形成している。幾つかの実装例では、この開口部は、外側カニューレの半径範囲の一部のみ、例えば半径方向壁の円周の最大3分の1を延伸するようにしてよい。吸入チャンネル4090は吸入ポート4092と開口部4012との間を延伸しているので、吸入ポート4092で吸引力を掛けると開口部4012で吸引力が掛けられることになる。この吸引力によって物質が外側カニューレの開口部内に導入され、次に切断アセンブリの内側カニューレにより切断可能となる。
この内側カニューレは、開口部4012に隣接して配置されるように構成された切断部を含むことができ、開口部4012を介して切断アセンブリに入る切除される物質は内側カニューレの切断部によって切除できる。内側カニューレは中空で、内側カニューレの内壁は、内視鏡用具の全長にわたり延伸可能な吸入チャンネルの一部を形成できる。内側カニューレの遠位端は切断部を含むことができる一方、内側カニューレの近位端は開口させることができ、切断部を介して内側カニューレの遠位端に入る物質は内側カニューレの近位端を通過できる。幾つかの実装例では、内側カニューレの遠位端は、外側カニューレの遠位端の内側表面と接触できる。これによって、幾つかの実装例では、内側カニューレが概ね長手方向軸に沿って外側カニューレに対して回転でき、内側カニューレの回転時に内側カニューレをより安定させる。幾つかの実装例では、開口部の大きさが、内側カニューレにより切断または切除される物質の大きさを決定する。よって、開口部の大きさは、柔軟性トルクコイルの内周により形成される吸入チャンネルのサイズに部分的に基づいて決定される。
内視鏡用具4000は柔軟性トルクコイル4080を含むことができ、当該柔軟性トルクコイル4080はその遠位端において内側カニューレの近位端に結合するよう構成されている。この柔軟性トルクコイルは、多数のスレッドおよび多数の層を備えた微細なコイルを含み、これが柔軟性トルクコイルの一端の回転を柔軟性トルクコイルの反対端に伝えることができる。この柔軟性トルクコイルのスレッドの層それぞれは、そのスレッドの層に隣接するスレッドの層それぞれが巻かれている方向とは反対方向に巻くことができる。幾つかの実装例では、この柔軟性トルクコイルは、時計回り方向に巻かれた第1のスレッドの層と、反時計回りに巻かれた第2のスレッドの層と、時計回り方向に巻かれた第3のスレッドの層とを含むことができる。幾つかの実装例では、第1のスレッドの層は、第2のスレッドの層によって第3のスレッドの層から分離されている。幾つかの実装例では、各スレッドの層は1つまたは複数のスレッドを含むことができる。幾つかの実装例では、これらスレッドの層は異なる材料製としたり、厚さ、長さなどの異なる特徴を備えたりすることができる。
トルクコイル4080の柔軟性により、コイルは、トルクコイル4080の曲がった部分でも性能を維持できる。柔軟性トルクコイル4080の例としては、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタアナ所在のアサヒ・インテック・ユーエスエー社(ASAHI INTECC USA, INC)製のトルクコイルが含まれる。幾つかの実装例では、柔軟性トルクコイル4080は外装またはライニングで囲んで、柔軟性トルクコイル4080の外側表面と他の表面との摩擦接触を避けることができる。幾つかの実装例では、柔軟性トルクコイル4080はポリテトラフルオロエチレン(PFTE)で被覆して、柔軟性トルクコイル4080の外側表面と他の表面との摩擦接触を減少させることができる。柔軟性トルクコイル4080は、内視鏡用具が挿入される内視鏡の器具チャンネルの直径より小さい外径となるよう寸法決め、成形、または構成できる。例えば、幾つかの実装例では、この柔軟性トルクコイルの外径は1〜4ミリメートルの範囲内でよい。この柔軟性トルクコイルの長さは、内視鏡の長さを超えるように寸法決めできる。幾つかの実装例では、柔軟性トルクコイル4080の内壁は、切断アセンブリ4010の内側カニューレの内壁により形成された吸入チャンネルの部分に流体結合される吸入チャンネルの別の部分を形成するよう構成できる。柔軟性トルクコイル4080の近位端は近位コネクタアセンブリ4070に結合でき、その詳細は後述する。
内視鏡用具4000は、外側カニューレの近位端に結合可能な柔軟性外側チュービング4086を含むことができる。幾つかの実装例では、柔軟性外側チュービング4086の遠位端は、結合構成要素を用いて、外側カニューレの近位端に結合できる。幾つかの実装例では、外側カニューレは、柔軟性外側チュービングの回転に応答して回転するように構成できる。幾つかの実装例では、柔軟性外側チュービング4086は、内視鏡器具4000が挿入される内視鏡の器具チャンネルよりも小さい外径を備えた中空の編組チュービングとすることができる。幾つかの実装例では、柔軟性外側チュービング4086の長さは、内視鏡の長さを超えるように寸法決めできる。柔軟性外側チュービング4086は、柔軟性外側チュービング4086の一部分が延伸する穴を形成できる。柔軟性外側チュービング4086は、当該柔軟性外側チュービング4086内に部分的に配置される柔軟性トルクコイルに対する柔軟性外側チュービング4086の回転を促進する編組、スレッド、または他の特徴を含むことができる。
内視鏡用具4000は、柔軟性外側チュービング4086の近位端に結合するよう構成された回転結合器4030を含むことができる。回転結合器4030は、内視鏡用具の操作者が、回転結合器4030に結合されたまたはその一体部分である回転タブ4032を介して柔軟性外側チュービング4086を回転できるよう構成してよい。回転タブ4032を回転させることで、操作者は、柔軟性外側チュービングおよび外側カニューレを内視鏡の長手方向軸に沿ってかつ内視鏡および切断アセンブリ4010の内側カニューレに対して回転できる。幾つかの実装例では、内視鏡器具が内視鏡に挿入されていて、内視鏡が患者体内に留置されているときに、操作者は外側カニューレを回転させたいと望むことがある。操作者が開口部を介して切除のために内視鏡器具に入る物質を見ることができるように、操作者は外側カニューレを回転させて、外側カニューレの開口部を、開口部が形成された外側カニューレの半径方向壁の部分が内視鏡のカメラに位置合わせできる位置に配置したいと望むことがある。これが可能になるのは、開口部が、外側カニューレの軸方向壁に形成された開口部でなく、外側カニューレの側部に延伸する半径方向壁に沿って形成されていることが部分的な理由である。
幾つかの実装例では、回転結合器4030の近位端4034は、潅注コネクタ4040に結合できる。幾つかの実装例では、回転結合器4030は、回転結合器4030の遠位端4036を回転結合器4030の近位端4034に対して回転可能とする回転ルアー構成要素でよい。こうすることで、柔軟性外側チュービング4086が回転する際に、回転結合器4030の近位端4034が結合された構成要素が回転しない。幾つかの実装例では、回転結合器4030の近位端4034は、当該回転結合器4030の近位端4034を潅注コネクタ4040に結合するよう構成された外側管状部材4044に結合できる。回転結合器4030は、柔軟性トルクコイル4080の一部がその内部を延伸する回転結合器4030の中央部に沿った穴を形成できる。幾つかの実装例では、回転結合器4030は、オス・オス回転ルアー結合器とすることができる。幾つかの実装例では、この回転結合器は1200psiまでの圧力を扱うよう構成できる。
潅注コネクタ4040は、洗浄流体を内視鏡用具4000内に導入するよう構成できる。潅注コネクタ4040は、水容器のような洗浄源と係合するよう構成された潅注ポート4042を含む。幾つかの実装例では、潅注コネクタ4040は、流体送出システムで使用されかつ医療機器業界の標準に準拠するYポートであって、柔軟性外側チュービング4086または潅注コネクタ4040の遠位端を回転結合器4030の近位端4034に結合する役目を果たす外側管状部材4044に結合するよう寸法決めされたYポートでよい。幾つかの実装例では、この潅注コネクタは、潅注コネクタ4040の近位端4046と遠位端4048との間に中空チャンネルを形成でき、当該中空チャンネルは、柔軟性トルクコイル4080が潅注コネクタ4040内に形成されたこの中空チャンネルを通過できるよう寸法決めされている。
上述のように、近位コネクタアセンブリ4070は、柔軟性トルクコイル4080の近位端に結合されるよう構成されている。近位コネクタアセンブリ4070は、トルクを近位コネクタアセンブリ4070および柔軟性トルクコイル4080を介して内側カニューレに与えるよう構成された駆動アセンブリ4050と係合するよう構成できる。近位コネクタアセンブリ4070は吸入チャンネルの一部をさらに形成でき、かつ吸入チャンネルに入る物質を容易に除去するように吸入チャンネルを真空源に流体接続するよう構成できる。幾つかの実装例では、近位コネクタアセンブリ4070の近位端は、内視鏡用具4000に入る物質が内視鏡用具4000から回収されうる吸入ポート4092を含むことができる。
幾つかの実装例では、内視鏡用具4000は、駆動アセンブリ4050により駆動されるように構成できる。駆動アセンブリ4050は、エネルギー源からの回転エネルギーを内視鏡用具4000に与えるように構成されている。駆動アセンブリ4050は、第1かさ歯車4054および第2かさ歯車4056を収容できるハウジング4060を含むことができ、これらかさ歯車は、第1かさ歯車4054の回転が第2かさ歯車4056を回転させるよう位置決めされている。第2かさ歯車4056は、内視鏡用具4000の近位コネクタアセンブリ4070を収容しかつ係合するよう寸法決めされ、成形された駆動レセプタクルに結合できる。幾つかの実装例では、第1かさ歯車4054は、回転入力シャフト4052を介してモーター(図示しない)または他の回転源に結合できる。
近位コネクタアセンブリ4070は、中空駆動シャフト4072と、中空駆動シャフト4072が貫通する結合器4076と、中空駆動シャフト4072に結合された張力調整バネ4074とを含むことができる。駆動シャフト4072の遠位端は、柔軟性トルクコイル4080の近位端に結合できる。幾つかの実装例では、駆動シャフト4072および柔軟性トルクコイル4080は、互いに永久的に結合できる。幾つかの実装例では、駆動シャフト4072および柔軟性トルクコイル4080の結合には、駆動シャフト4072の回転時に柔軟性トルクコイル4080の回転を許容しかつ柔軟性トルクコイル4080を通過する物質の駆動シャフト4072の通過を許容する結合器、圧入、突合わせ溶接などの溶接または他の任意の取り付け手段を用いればよい。駆動シャフト4072の近位端は吸入ポート4092を形成できる。幾つかの実装例では、吸入ポート4092は真空源に係合して、開口部4012に入る物質を、吸入チャンネル4090を通過させかつ吸入ポート4092を介して内視鏡用具から排出させることができる。
六角形結合器などの結合器4076は、中空駆動シャフトと結合するよう構成できる。幾つかの実装例では、この六角形結合器は中空駆動シャフトの一部である。結合器4076は、駆動レセプタクル4058の内壁と係合するよう構成された外壁を含むことができる。駆動レセプタクル4058は、第2かさ歯車4056に結合されかつ第2かさ歯車4056の回転時に回転するよう構成されている。幾つかの実装例では、駆動レセプタクル4058は中空の円柱形チューブでよい。幾つかの実装例では、駆動レセプタクル4058の近位端4059は、当該駆動レセプタクル4058の近位端の内壁により形成された開口部を含むことができ、その直径は駆動レセプタクル4058残り部分の内径より小さい。幾つかの実装例では、駆動レセプタクル4058の近位端4059を通過する開口部の直径は駆動シャフト4072を受け入れる大きさはあるが、駆動シャフト4072に結合された張力調整バネ4074が、その開口部を通過できないほどには小さい。幾つかの実装例では、駆動レセプタクルの残り部分の内径は、結合器4076に係合するよう寸法決めされる。
張力調節バネ4074を付勢することによって、内視鏡用具4000の動作時に、張力調節バネ4074は、駆動シャフト4072と、柔軟性トルクコイル4080と、内側カニューレとが内視鏡用具4000の近位端に向かって摺動するのを防止できる。幾つかの実装例では、張力調節バネ4074がない場合、内側カニューレが内視鏡用具4000の遠位端から離れる方向に摺動することがある。これは、開口部4012で切除される物質によって掛けられる力が原因である場合がある。幾つかの実装例では、張力調節バネ4074は、内側カニューレが開口部4012で切除される物質に接触する際に内側カニューレが遠位端から離れる方向に摺動するのを防止する反対力(countering force)を与える。幾つかの実装例では、張力調節バネ4074は、内側カニューレの遠位端を付勢して、外側カニューレの遠位端の内壁に接触させるよう構成できる。幾つかの実装例では、内側カニューレの遠位端が外側カニューレの内側遠位壁に接触するよう、張力調整バネ4074は寸法決めかつ付勢されている。。これにより、柔軟性トルクコイルの回転による内側カニューレの遠位端でのむち打ち(whip)により発生される横方向または望ましくない動きを制限できる。
ハウジング4060は、吸入端部キャップ4062およびロッキングカラー4064に係合するよう構成できる。幾つかの実装例では、吸入端部キャップ4062の構成によって、真空源は、駆動シャフト4072の吸入ポート4092と確実に接続を維持できる。幾つかの実装例では、吸入端部キャップ4062の構成によって、真空源と駆動シャフト4072の吸入ポート4092との間で確実な接続が維持される一方で、駆動シャフト4072が回転可能となる。幾つかの実装例では、吸入端部キャップ4064の開口部を介して駆動シャフト4072の吸入ポートへの到達が可能(accessible)となるような様態で、吸入端部キャップ4062はハウジング4060の一部に固定されるよう構成できる。幾つかの実装例では、真空源が駆動シャフト4072の近位端と共に回転しないように、真空源は端部キャップ4064に結合できる。幾つかの実装例では、1つもしくは複数のベアリングまたはブッシングを使用して、真空源を駆動シャフト4072と共に回転させることなく、駆動シャフト4072の吸入ポート4092と真空源との間の流体結合を促進できる。
ロッキングカラー4064は、潅注コネクタ4040を近位コネクタアセンブリ4070に固定するよう構成できる。幾つかの実装例では、ロッキングカラー4064は、潅注コネクタ4040の近位端4046を駆動アセンブリ4050のハウジング4060に固定するよう構成できる。ロッキングカラー4064は、近位コネクタアセンブリ4070が、駆動レセプタクル4058から分離して内視鏡用具4000の遠位端方向に移動するのを防止するようさらに構成できる。幾つかの実装例では、ロッキングカラー4064は、その内部に柔軟性トルクコイル4080が配置されたライニング4082を、柔軟性トルクコイル4080、駆動シャフト4072、またはハウジング4060に固定するよう構成できる。幾つかの実装例では、ライニング4082は熱収縮として作用して、柔軟性トルクコイルで発生する熱の内視鏡用具の他の構成要素への放散を減少させる。幾つかの実装例では、ライニング4082の外壁は洗浄チャンネルの一部を形成できる一方、ライニング4082の内壁は、吸入チャンネルを通過する物質が柔軟性トルクコイルの壁から漏れ出すのを防止するのに役立つことができる。幾つかの実装例では、ライニング4082は、さらに、洗浄チャンネルを通過する洗浄流体が柔軟性トルクコイル4080の壁を通って吸入チャンネル4090に流入するのを防止するのに役立つ。
潅注コネクタ4040の遠位端4048は、外側チュービング4044の内壁に係合するよう構成できる。幾つかの実装例では、潅注コネクタ4040の遠位端4048は、外側チュービング4044の近位端に圧入できる。幾つかの実装例では、潅注コネクタ4040の遠位端4048と外側チュービングとを接続するコネクタを使用できる。外側チュービング4044の内壁およびライニング4082の外壁は、洗浄チャンネル4096の一部を形成できる。外側チュービング4044は、潅注コネクタ4040の遠位端4048から回転結合器4030の近位端4034に延伸できる。外側チュービング4044の遠位端は、回転結合器4030の近位端4034に係合するよう構成できる。
幾つかの実装例では、洗浄チャンネルは、洗浄進入ポートから外側カニューレの開口部まで延伸できる。洗浄チャンネルは、外側管状部材の内壁と、回転結合器と、外側チュービングの内壁と、外側カニューレの内壁とにより形成できる。幾つかの実装例では、洗浄チャンネルは、内側カニューレの外壁および柔軟性トルクコイル4080の外壁によっても形成できる。幾つかの実装例では、内視鏡器具4000は、柔軟性トルクコイル4080の周囲に装着されるよう寸法決めされた中空ライニング4082も含むことができる。幾つかの実装例では、内視鏡器具4000は、柔軟性トルクコイル4080の周囲に装着されるよう寸法決めされた中空ライニング4082も含むことができる。幾つかの実装例では、中空ライニング4082は、洗浄チャンネル4096と吸入チャンネル4090との間のバリアとして作用できる。幾つかの実装例では、中空ライニング4082は、空気または他の流体が柔軟性トルクコイル4080のスレッドを介して浸出するのを防止できる。幾つかの実装例では、中空ライニング4082は、空気または他の流体が柔軟性トルクコイル4080のスレッドを介して浸出するのを防止できる。さらに、この中空ライニングは、空気が柔軟性トルクコイル4080のスレッドを介して逃げまたは進入することを防止することで、吸入チャンネルは、当該吸入チャンネルの全長にわたって吸引力を維持できる。
上述のように、切断アセンブリ4010は外側カニューレを含む。編組チュービング4086は外側カニューレに結合されており、回転結合器4030の回転タブ4032の回転が外側カニューレを回転させることになる。この外側カニューレは、当該外側カニューレの遠位端に開口部4012を含んでいる。この開口部は外側カニューレの半径方向壁の一部に形成されており、さらに外側カニューレの半径範囲の一部のみを延伸させてよい。吸入チャンネル4090は吸入ポート4092と開口部4012との間を延伸しているので、吸入ポート4092で吸引力を掛けると開口部4012で吸引力が掛けられることになる。この吸引力によって物質が外側カニューレの開口部内に導入され、次に切断アセンブリの内側カニューレにより切断可能となる。幾つかの実装例では、吸入された物質は収集カートリッジ内に収集される。幾つかの実装例では、この収集カートリッジは、吸入チャンネルの近位端に流体結合できる。
内側カニューレは、外側カニューレ内に配置されると共に、吸入チャンネル4090内の吸引力により開口部4012内に吸引されまたはそれ以外の様態で入る物質を切除するよう構成されている。内側カニューレは、部分的には切断表面と開口部を形成する外側カニューレの壁との相互作用に基づいて、開口部4012で物質を切断、切除、切り取り、デブリードマン、または削り落とすことができる。幾つかの実装例では、切断面の開口部4012に対する回転運動が、物質の切断、切除、切り取り、または削り落としを可能にする。この柔軟性トルクコイルは、内側カニューレに結合され、内側カニューレを内側カニューレの長手方向軸に沿って回転させる。外側カニューレが外側チュービングに結合され、かつ内側カニューレまたは柔軟性トルクコイルに回転可能に結合されていないので、内側カニューレは外側カニューレに対して回転する。内側カニューレの外壁と外側カニューレの内壁との間のギャップは、洗浄流体が、潅注コネクタ4040から、外側チュービング4044と、回転結合器4030と、柔軟性外側チュービング4086とによって部分的に形成される洗浄チャンネル部分を介して内側カニューレの切断面に向かって流れる洗浄チャンネルの一部分を形成する。内側カニューレは、切り取られたまたは切除された物質および洗浄流体が内側カニューレの切断面から吸入ポート4092に向けてその内部で流動できる吸入チャンネルの一部を形成できる。
切断アセンブリ4010の長さは、内視鏡が患者に挿入されているときに内視鏡用具4000が内視鏡の全長を通過できるように寸法決めできる。幾つかの実装例では、内視鏡は患者体内に留置でき、さらに内視鏡は60度を上回る湾曲部を含むことができる。また、切断アセンブリ4010の長さは数センチメートルを超えないようにしてよい。幾つかの実装例では、切断アセンブリ4010の長さは、内視鏡用具4000の長さまたは内視鏡用具を挿入できる内視鏡の柔軟部の長さ1%未満でよい。上述したように、組織感知能力を切断アセンブリに実装でき、組織センサの一部として機能させることができる。
1つまたは複数のシール、ベアリング、および他の構成要素を使用できることは理解すべきである。シールを用いて圧力を維持し、流体の漏れを防ぎ、または構成要素同士をしっかりと係合させることができる。幾つかの実装例では、ベアリングを用いれば、内視鏡用具の構成要素または性能に悪影響を与えることなく構成要素を互いに対して回転させることができる。
図45は、B-B断面についての内視鏡用具と駆動アセンブリの部分の断面図を示す。図45に示したように、第2かさ歯車4056は、駆動アセンブリ4050の駆動レセプタクル4058と係合するよう構成できる。内視鏡用具4000の近位コネクタ4070は、結合器4076および駆動シャフト4072を含み、駆動レセプタクル4058内部に挿入配置できる。結合器4076の外壁は駆動レセプタクル4058の内壁に係合するよう寸法決めされており、駆動レセプタクル4058が回転すると、結合器4076も回転する。結合器4076は駆動シャフト4072に結合されているので、駆動レセプタクル4058が回転すると駆動シャフト4072も回転する。駆動シャフトの内壁は、吸入チャンネル4090の一部を形成する。
図46は、この内視鏡用具の回転結合器部分の拡大断面図を示す。図47Aおよび図47Bは、この内視鏡用具の回転結合器の上面図および断面図を示す。
図46〜47Bに示したように、外側チュービング4044は回転結合器4030に係合するよう構成されている。外側チュービング4044はライニング4082を囲み、当該ライニングは柔軟性トルクコイル4080を囲んでいる。柔軟性トルクコイル4080の内壁は、吸入チャンネル4090の一部を形成できる。外側チュービング4044の内壁とライニング4082の外壁または外面との間のギャップは、洗浄チャンネルの一部を形成できる。タブ4032は、この内視鏡用具の操作者により回転されるよう構成できる。幾つかの実装例では、内視鏡用具が内視鏡の器具チャンネル内に挿入されている間に、操作者はタブ4032を回転させ、外側カニューレを内側カニューレおよび内視鏡に対して回転させることができる。こうすることで、操作者は、外側カニューレを所望の位置まで回転させることで、外側カニューレを貫通して形成された開口部を位置決めできる。幾つかの実装例では、外側カニューレが内視鏡に対して回転可能とする機構を用意することによって、内視鏡用具が内視鏡の器具チャンネル内に挿入されている間は、操作者は開口部の位置を懸念する必要はないが、それは、内視鏡用具が内視鏡に挿入されている間は操作者が外側カニューレを回転させることによって開口部の位置を調節できるからである。
図48は、駆動アセンブリ内で動作するため挿入される内視鏡用具の一部の透視図である。駆動アセンブリ4800は、内視鏡用具4000の近位コネクタ4070を収容するよう構成された駆動インターフェース4810を含む。近位コネクタ4070は駆動インターフェース4810の駆動レセプタクルに係合して、駆動アセンブリ4800が発生した回転エネルギーを内視鏡用具4000の切断アセンブリに伝達できる。駆動アセンブリ4800は、内視鏡用具4000の潅注ポート4042への洗浄流体の流入を制御するためのポンプ4820または他の流体移動装置を含むことができる。幾つかの実装例では、ポンプ4829は蠕動ポンプでよい。幾つかの実装例では、このポンプは容積式流体ポンプでよい。幾つかの実装例では、ポンプ4829と潅注ポート4042との間にバルブを配置して、内視鏡用具に入る洗浄流体の量を制御できる。幾つかの実装例では、ポンプ4829の動作速度が、内視鏡用具に流体が入る割合を決定できる。この駆動アセンブリは、ピンチ弁4380も含むことができる。幾つかの実装例では、このピンチ弁は、吸入チャンネルに掛けられる吸引力の印加を制御するよう構成できる。
幾つかの実装例では、制御スイッチのようなアクチュエータを用いて駆動アセンブリ4800を作動させることができる。幾つかの実装例では、このアクチュエータは、駆動アセンブリ4800を制御するためのフットペダル、ハンドスイッチ、または他の任意の作動手段でよい。幾つかの実装例では、このアクチュエータはポンプ4820などの駆動手段に結合でき、このアクチュエータが作動されると、ポンプ4820が回転を開始してトルクを発生し、それが駆動インターフェース4810を介して内視鏡用具の近位コネクタに伝達される。近位コネクタに掛けられたトルクは、柔軟性トルクコイルを介して内側カニューレに伝達されることで、内側カニューレを外側カニューレに対して回転可能である。幾つかの実装例では、このアクチュエータはピンチ弁4830などのピンチ弁に結合でき、吸入チャンネルに掛けられる吸引力の量を制御できる。幾つかの実装例では、このアクチュエータは、駆動手段およびピンチ弁を同時に作動させるよう構成できるので、吸引力が吸入チャンネルを介して掛けられている間、内側カニューレは回転することになる。幾つかの実装例では、このアクチュエータは、洗浄進入ポート4042を介した洗浄流体の内視鏡用具内への流れを制御する洗浄制御スイッチまたは弁に結合してもよい。幾つかの実装例では、このアクチュエータは、駆動手段と、吸入のためのピンチ弁と、洗浄のための洗浄制御スイッチとを同時に作動させるよう構成できるので、吸引力が吸入チャンネルを介して掛けられておりかつ洗浄流体が内視鏡用具に供給されている間、内側カニューレは回転することになる。
幾つかの実装例では、洗浄流体の内視鏡用具内を通過する流れを制御できるように、別個の洗浄制御スイッチを構成してもよい。操作者は、洗浄チャンネルに供給される洗浄流体の量を洗浄制御スイッチを介して制御できる。
図40A〜48に示した駆動アセンブリの構成は駆動アセンブリの一構成例である。内視鏡用具4000は、他の駆動アセンブリ構成により駆動されるよう構成できることは理解すべきである。幾つかの実装例では、他の駆動アセンブリ構成と係合させるため内視鏡用具4000の近位コネクタ部分を改造してもよい。幾つかの実装例では、内視鏡用具400は、内視鏡の器具チャンネル内にこの内視鏡用具を挿入する前に組み立てできる1つまたは複数の異なる構成要素としてひとまとめで提供されるよう構成できる。幾つかの実装例では、内視鏡用具4000の近位コネクタは、当該内視鏡用具の1つまたは複数構成要素が駆動アセンブリの構成要素と係合された後に、その内視鏡用具の操作者によって組み立て可能である。
図49は、内視鏡用具と、当該内視鏡用具を駆動するよう構成された駆動アセンブリの別の実装例を示す。図49は、内視鏡用具と、当該内視鏡用具を駆動するよう構成された駆動アセンブリの別の実装例を示す。図50Aは、図49に示した内視鏡用具と駆動アセンブリの側面図である。図50Bは、図49に示した内視鏡用具と駆動アセンブリのA-A断面についての断面図である。内視鏡用具4910は内視鏡用具4000と類似しているが、内視鏡用具4910が異なる近位コネクタ4912を備える点で内視鏡用具4000と異なる。この実装例では、近位コネクタ4912は、図40A〜43に示した柔軟性トルクコイル4000の柔軟性トルクコイルに似た柔軟性トルクコイルに結合でき、さらに、駆動アセンブリ4950と係合するよう構成された近位コネクタ係合構造体4914を含む。この近位コネクタ係合構造体は、駆動アセンブリ4950と係合するよう寸法決めでき、さらに、駆動アセンブリ4950と係合するよう構成された1つまたは複数の係合表面を含むことができる。これら係合表面は、近位コネクタ4912内に含まれる駆動シャフトに結合でき、駆動アセンブリ4950が回転力を係合表面に印加すると、駆動シャフトが回転し、するとこれが内視鏡用具4900の柔軟性トルクコイルと切断アセンブリとを回転させる。幾つかの実装例では、係合表面4914は、駆動アセンブリ4950と係合するよう構成された外壁と、駆動シャフトの外壁と係合するよう構成された内壁とを備えた円柱状物体でよい。幾つかの実装例では、近位コネクタ4910は、当該近位コネクタ4910および内視鏡用具4910が駆動アセンブリ4950に対して回転しないようにするフィン4916または他の構造体も含むことができる。幾つかの実装例では、フィン4916の一側部は、取付構造体4936aおよび4936b上に配置されるか係合できる。こうすることで、回転力が駆動アセンブリにより係合表面に掛けられると、フィン4916は、近位コネクタ4910が駆動アセンブリ4950に対して回転するのを防ぐ。取付構造体4936はその構成によって、駆動アセンブリ4950の様々な構成要素が、取付構造体4936に取り付けられまたは当該構造体から支持されることができる。
駆動アセンブリ4950は、引き込み式アーム4922と、1つまたは複数のバネ荷重ベアリング4932と、駆動ベルト4932と、駆動輪4936と、1つまたは複数の静止ベアリング4940とを含むことができる。引き込み式アーム4922は、第1位置と第2位置との間を回転するよう構成できる。バネ加重ベアリング4924は引き込み式アーム4922へのその取付と配置によって、引き込み式アーム4922が図49および50A〜Bに示した第1位置にあるときは、バネ加重ベアリング4924が力を近位コネクタ4912に掛けて、駆動アセンブリ4950が作動されている間は、当該近位コネクタが定位置に維持されるようにできる。バネ加重ベアリング4924はその配置によって、内視鏡用具4910の近位コネクタ4912が駆動アセンブリ4950と係合するときは、バネ加重ベアリング4924が、近位コネクタ4912内に配置された駆動シャフト(図示しない)の係合構成要素4916に係合することができる。係合構成要素4916は近位コネクタ4912上で重要な位置に設けることができ、引き込み式アーム4922が第1位置にあるときは、バネ加重ベアリング4924が係合構成要素4916に接触する。係合構成要素4916は円柱形状とし、近位コネクタ4912内に配置される駆動シャフトを囲むことができる。係合構成要素4916は、近位コネクタ4912の外壁の一部を形成できる。幾つかの実装例では、係合構成要素4916は近位コネクタ4912の長手方向軸に沿って回転し、近位コネクタ4912に対して回転できる。幾つかの実装例では、駆動輪4936はエラストマー摩擦駆動輪でよい。
モーターまたは他の駆動源などの駆動手段は、駆動手段が作動されたときに動作する駆動ベルト4934を介して、取付シャフト4930に取り付けられた駆動輪4936を駆動できる。駆動ベルト4934は駆動輪4936を回転させることができる。近位コネクタ4912の係合構成要素4916は、内視鏡器具が駆動アセンブリ4950内に配置されたときに駆動輪4936に接触する。駆動輪4936の回転により係合構成要素4916が回転している間、駆動アセンブリ4950の静止ベアリング4940は、近位コネクタ4912を所定位置に保持するよう位置決めできる。静止ベアリング4940は、駆動輪4936および係合構成要素4916の接触を維持させる力を与えることもできる。
図50Bに示したように、引き込み式アームが第1位置すなわち係合位置にあるときは、バネ加重ベアリング4924は1つまたは複数の係合構成要素4916と第1側部で接触し、駆動輪4936は係合構成要素4916と第2側部で接触する。バネ加重ベアリングによって、係合構成要素4916は駆動輪の回転時に回転可能になる。フィン4914は駆動アセンブリの取付構造体に当接し、内視鏡用具が回転するのを防止する。引き込み式アームが第2位置または分離位置にあるときは、バネ加重ベアリング4924は1つまたは複数の係合構成要素4916に接触しない。よって、内視鏡用具は駆動アセンブリ内にしっかりと位置決めされておらず、従って、駆動手段を作動しても内視鏡用具内の柔軟性トルクコイルが回転しない。
内視鏡器具の外径は、内視鏡が被験者に挿入されているときに当該内視鏡の器具チャンネルに挿入できるように寸法決めすればよい。さらに、内視鏡用具が、器具チャンネルの様々な位置で器具チャンネルの内壁に接触して内視鏡器具の安定性を維持するのに十分な大きさとなるように、内視鏡器具を寸法決めできる。内視鏡器具の外径が器具チャンネルの内径よりかなり小さい場合は、内視鏡器具と器具チャンネルの内径との間に大きなスペースができることがあり、これにより内視鏡器具は動作時に動いたり、振動したり、それ以外の態様である程度の不安定性が生じたりすることがある。
本明細書に示す図面は例示目的のみを意図したものであって、本願の範囲をいかなる意味でも限定することを意図したものではない。さらに、本明細書で示した寸法は例示的な寸法にすぎず、特定の要件に基づいて変更できることは理解すべきである。例えば、寸法は吸入率、洗浄流動、与えられるトルク量、切断速度、切断効率などを変化させるために変更できる。さらに、図面における詳細は開示の一部であることは理解すべきである。さらに、形状、材質、大きさ、構成、およびその他の詳細は例示目的で示したのみであって、通常の技能を備えた当業者であれば、設計の選択によって、本開示の形状、材質、大きさ、および構成のいずれも変更できることは理解すべきである。本開示の目的では、「結合された」という用語は、2つの部材を互いに直接または間接的に接続することを意味する。そうした接続は本質的に固定でも可動でもよい。こうした接続は2つの部材でも、2つの部材と単一の一体物として一体形成された複数の付加的な中間部材とでも、2つの部材または2つの部材と互いに取り付けられた複数の付加的な中間部材とでも達成できる。そうした接続は本質的に永久的でもよいし、固定でも解放可能でもよい。
本開示は、任意種類の内視鏡と共に使用するよう適合された内視鏡器具に関するものだが、本開示の教示は、便宜上、結腸鏡のような下部消化管鏡と共に使用する内視鏡器具に関するものとする。しかし、本開示の検査鏡は、消化管鏡と共に使用する内視鏡器具に限定されるものではなく、気管支鏡、胃鏡および喉頭鏡または患者を治療するために使用できる他種類の医療用具を含むがそれらに限定されない任意種類の軟性内視鏡に及ぶ。
一体型トルク発生要素
本開示の幾つかの側面は、患者の哺乳類腔所に挿入される内視鏡の挿入可能部分の中に形成されるトルク発生要素を含むよう構成された内視鏡に関する。このトルク発生要素は、トルクを発生し、その発生したトルクを内視鏡に除去可能に挿入できる外科用切断アセンブリに与えるよう構成でき、この外科用切断アセンブリはそうした内視鏡と共に使用するため構成、設計、又は他の態様で組み立てられている。図52A〜53Cおよび54A〜54B並びに本明細書におけるそれらに対応する記載は、一体型トルク発生要素を含む内視鏡に関する一方で、図53D〜53Fおよび本明細書におけるそれらに対応する記載は、図53Aに示した内視鏡に挿入可能な外科用切断アセンブリに関する。本開示の他の側面は、内視鏡に除去可能に挿入できる外科用切断アセンブリにトルクを送出するよう構成された、内視鏡の挿入可能部分内に形成されるトルク送出要素を含むよう構成された内視鏡に関する。図55A〜55Bおよび本明細書におけるそれらに対応する記載は、一体型トルク送出要素を含む内視鏡に関する。さらに、本開示の幾つかの側面は、トルク発生要素又はトルク送出要素の一方を含む内視鏡であって、回転エネルギーを直線運動に変換して往復運動を用いて組織を切断しかつ除去するよう構成された内視鏡に関する。図56A〜57Cおよび本明細書におけるそれらに対応する記載は、往復運動を用いて組織を切断かつ除去する外科用切断アセンブリを提供するために、回転エネルギーを直線運動に変換するよう構成された内視鏡を含む内視鏡アセンブリに関する。本開示の付加的な側面は、内視鏡および外科用切断アセンブリを含む内視鏡アセンブリに関し、ここでは内視鏡が、回転アクチュエータを用いて外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させるよう構成されている。図58A〜59Bおよび本明細書におけるそれらに対応する記載は、そうした内視鏡アセンブリに関する。本開示の付加的側面は、互いに磁気的又はそれ以外の態様で結合される外側結合器および内側結合器を含む外科用切断アセンブリに関する。図60A〜60Bおよび本明細書におけるそれらに対応する記載は、そうした外科用切断アセンブリに関する。
本明細書に記載された外科用切断アセンブリは、図40Aおよび40Bに関して記載された内視鏡器具または用具に実質的に類似したものでよい。しかし、後述するこの外科用切断アセンブリは、内視鏡の外部から外科用切断アセンブリの内側カニューレまで延伸してトルクを送出する柔軟性トルクコイルを含んではいない。むしろ、この外科用切断アセンブリは、内側カニューレ又は切断アセンブリに接続される結合部材を含むと共に、内視鏡自体の結合構成要素に結合するよう構成されている。内視鏡の結合構成要素は、トルクを、内視鏡に一体化されたトルク発生要素から、または図40Aおよび40Bに関連して上述したような内視鏡に含まれるが外科用切断アセンブリの一部ではない柔軟性トルクコイルなどのトルク送出要素から外科用切断アセンブリの結合部材に与えるよう構成されている。
図14に関連して上述したように、図14は、内蔵型ポリープ除去アセンブリ1440を含む改良型内視鏡1400の一実装例を示す。改良型内視鏡1400は、着脱可能な外科用切断アセンブリを駆動するよう構成された回転アクチュエータなどのトルク発生要素を含むよう構成してもよい。
図51は、本開示の実施形態による一体型トルク発生要素又はトルク送出要素を含んだ内視鏡の透視図を示す内視鏡5100は、患者の1つ又は複数の哺乳類腔所に嵌るよう寸法決めでき、成形できる。幾つかの実装例では、内視鏡5100は、患者の特定の哺乳類腔所に嵌るよう寸法決めでき、成形できる。例えば、内視鏡5100は、患者の結腸に挿入できる軟性内視鏡である。しかし、本開示は結腸鏡に限定されるものではない。従って、この内視鏡は、喉頭鏡、気管支鏡、下部消化管鏡、子宮鏡などでもよい。幾つかの実装例では、この内視鏡は、この内視鏡が挿入されている患者の哺乳類腔所により形成された蛇行状経路を通過できる軟性内視鏡でよい。
内視鏡5100は、遠位端5110および近位端5114を含むことができる。
内視鏡5100の遠位端5110は、内視鏡5100が患者に挿入されるときに患者の哺乳類腔所に最初に挿入される遠位先端部5112を含む。近位端5114は、患者の哺乳類腔所に挿入されないよう寸法決めできる。遠位端5110は、長尺管状体5116を介して近位端5114に接続できる。長尺管状体は柔軟性として、遠位端および長尺管状体5116の一部分が、患者の結腸または蛇行状経路を形成する他の腔所などの哺乳類腔所に挿入できるようにしてもよい。幾つかの実装例では、内視鏡5100は、既存の結腸鏡と似た寸法を備えることができる。幾つかの実装例では、近位端5114は、医療専門家もしくは内視鏡のユーザが内視鏡および内視鏡の1つまたは複数の特徴を制御するのに使用するハンドル5120または他の構成要素に結合するかその近くに配置すればよい。幾つかの実装例では、この内視鏡は、内視鏡5100の遠位先端部5112を操縦するための1つまたは複数の操縦制御手段5122を含むことができる。さらに、内視鏡5100は、洗浄流体、カメラ機能、1つまたは複数の照明要素などを含むがそれには限定されない1つもしくは複数の機能を内視鏡に与える接続ハウジングと、1つもしくは複数のポートと、プラグまたは他の接続機構とを含むことができる。
ここで図52Aを参照すると、図51に示した内視鏡5100と内視鏡5100の器具チャンネル5140に挿入される外科用切断アセンブリ5320とを含む内視鏡アセンブリ5199の遠位端の上面図である。内視鏡5100の遠位先端部5112は、カメラ5130と、2つの光源5132および5134と、1つまたは複数の洗浄チャンネル5136と、器具チャンネル5140とを含む。幾つかの実装例では、内視鏡5100は、1つまたは複数の器具チャンネルを含むことができる。
図52Bは、図52Aに示した基準線B-Bに沿った内視鏡アセンブリの一部分の断面図である。内視鏡アセンブリ5199は、内視鏡5100と、外科用切断アセンブリ5320とを含む。外科用切断アセンブリ5320の付加的な詳細は、少なくとも図53A〜53F関連して後述する。内視鏡5100の長尺管状体5116および遠位端5110の遠位先端部5112は、外科用切断アセンブリなどの1つまたは複数の器具を内視鏡5100の近位端から挿入できる器具チャンネル5140の一部分を形成する。器具チャンネル5140は内視鏡内に形成される穴であって、内視鏡5100の遠位先端部5112に形成された第1開口部と内視鏡の近位端5114に形成された第2開口部との間を延伸する穴でよい。器具チャンネル5140は、内視鏡5100の管状体5116の全長に沿って延伸する。幾つかの実装例では、器具チャンネル5140は円柱状でよく、外科用切断アセンブリを収容できる大きさの直径だが、カメラ、光源、洗浄チャンネルなどの他の構成要素およびチャンネルを含むための十分な空間を内視鏡5100内に設けつつ、内視鏡5100内に形成できる小ささに寸法決定された直径を備えることができる。さらに、器具チャンネル5140は、後に詳述するように、内視鏡5100内に挿入または形成されるトルク発生要素またはトルク送出要素にも十分な空間を確保するよう寸法決めできる。
幾つかの実装例では、これら器具は内視鏡の遠位端5110を介して挿入できるが、これができるのは、内視鏡5100が患者の哺乳類腔所に挿入される前のみであり、これはいったん内視鏡が哺乳類腔所に挿入されると、遠位端における器具チャンネルの開口部はすでに利用できないからである。
内視鏡5100は、結合構成要素5150を含むことができる。この結合構成要素は、内視鏡5100の遠位端にまたはその近くに配置できる。幾つかの実装例では、この結合構成要素は、内視鏡5100の遠位先端部5112に配置できる。
幾つかの実装例では、結合構成要素5150は、器具チャンネル5140の一部分の周りに配置されるよう構成できる。結合構成要素5150は、柔軟性外側チュービング5140の一部分が内部に形成される穴を形成するよう構成できる。結合構成要素5150の内壁により形成された穴の直径は、器具チャンネル5140の直径より大きくできる。このようにして、器具チャンネル5140のこの部分の外径は、結合構成要素5150の穴の内部に配置される。幾つかの実装例では、結合構成要素5150は円筒状とすることができる。幾つかの実装例では、結合構成要素5150の内側穴は円筒形状とすることができる一方で、結合構成要素5150の外壁は1つまたは複数の側面または表面を含むことができる。結合構成要素5150は器具チャンネル5140と位置合わせできる。すなわち、器具チャンネル5140の一部分が内部に形成される穴の長手方向軸は、器具チャンネル5140の対応する長手方向軸に平行となることができる。さらに、結合構成要素5150、器具チャンネル5140、及び内視鏡5100に対応する長手方向軸のそれぞれは、互いに平行とすることができる。
内視鏡5100の器具チャンネル5140は、器具チャンネル5140の係合部分を含むことができる。器具チャンネル5140の係合部分は、内視鏡に挿入された外科用切断アセンブリ5320が内視鏡の結合構成要素5150に係合するよう構成された器具チャンネル5140の部分であり、トルク発生要素が発生したトルクまたはトルク送出要素が送出したトルクが、外科用切断アセンブリ5320に移動、伝達、またはそれ以外の態様で与えられるようにする。幾つかの実装例では、器具チャンネル5140の係合部分は、内視鏡の遠位先端部の近くに位置決め、配置、または他の態様で形成できる。幾つかの実装例では、器具チャンネル5140の係合部分は、内視鏡の遠位先端部の近くに位置決め、配置、または他の態様で形成でき、器具チャンネル5140の係合部分に係合するよう構成された外科用切断アセンブリ5320の構成要素により、外科用切断アセンブリ5320の硬質の切断器に組織を切断させることができる。反対に、器具チャンネル5140の係合部分が内視鏡の遠位端から離れた部分に配置されて、1つまたは複数の湾曲部が係合部分と遠位先端部との間に形成される場合、外科用切断アセンブリ5320は、組織を切断するため切断器にトルクを与えるよう構成された柔軟性トルク送出要素を含むよう設計できる。本明細書の記載は、トルク及びトルクを外科用切断アセンブリ5320に与えることに言及しているが、このトルクは、回転運動を利用して組織を切断する外科用切断アセンブリには特に関連性が高い。しかし、この記載は回転運動に基づく切断アセンブリに限定されるものではなく、本明細書の教示は往復運動に基づく切断アセンブリにも適用できる。往復運動に基づく切断アセンブリの詳細は後述する。
幾つかの実装例では、内視鏡5100の結合構成要素5150は、内壁および外壁を含む円柱状リング構造体とすることができる。結合構成要素5150は器具チャンネル5140の係合部分の周りに配置して、結合構成要素の内壁は、器具チャンネル5140を形成する内視鏡5100の壁部の一部分を形成できる。
幾つかの実装例では、結合構成要素5150は、内視鏡がその設計によって挿入される患者の哺乳類腔所の蛇行状経路をこの内視鏡が通過できるように寸法決めかつ位置決めできる。幾つかの実装例では、この結合構成要素の寸法は、内視鏡の曲げ半径に基づかせることができる。幾つかの実装例では、結合構成要素の寸法、特に結合構成要素の高さを定めることで、内視鏡が患者の哺乳類腔所に挿入でき、この哺乳類腔所よって形成された蛇行状経路を通過できる。結合構成要素の高さが大きすぎると、結合構成要素5150は、結合構成要素5150がその内部に形成、設置、または他の態様で配置される長尺管状体が、哺乳類腔所によって形成された湾曲部を通過することを阻むことがある。幾つかの実装例では、結合構成要素5150は、長尺管状体の形状をとる材料から製造できる。幾つかのこうした実装例では、結合構成要素5150は、別のやり方では長尺管状体が哺乳類腔所の通過を阻止してしまう高さよりも大きな高さを備えることが可能になる。
結合構成要素5150は、外科用切断アセンブリ5320の対応する構成要素に結合することによって、トルクを内視鏡5100から外科用切断アセンブリ5320に与えるよう構成できる。結合構成要素5150は、外科用切断アセンブリ5320に与えるトルクを、回転アクチュエータのようなトルク発生要素から受け取るか、または、トルク送出要素が結合されたトルク発生要素からのトルクを送出するよう構成されたトルクコイル若しくはトルクロープなどのトルク送出要素から受け取ることができる、結合構成要素がトルクをそれから受け取るよう構成されたトルク発生要素またはトルク送出要素の詳細は後述する。
幾つかの実装例では、結合構成要素5150は磁気結合器とするか、或いはそれを含むことができる。結合構成要素5150は磁界を備えた磁石でよい。幾つかの実装例では、結合構成要素5150はその配置によって、磁界力の強度を十分なものとすることで、内視鏡の器具チャンネルに挿入されるよう構成された外科用切断アセンブリ5320の結合部材に磁気的に結合できるようにする。結合構成要素5150は、外科用切断アセンブリ5320の結合部材と磁気的に結合するようよう構成でき、結合構成要素5150が回転するときは、外科用切断アセンブリ5320の結合部材も、外科用切断アセンブリ5320の結合部材に作用する結合構成要素5150の磁界によって回転する。
図53Aは、図51に示した内視鏡アセンブリの部分の透視図である。図53Bは、図53Aに示した内視鏡アセンブリの部分の断面図である。図53Cは、図53Aに示した内視鏡アセンブリの部分の拡大断面図である。図53A〜53C及び図52Bを参照すると、外科用切断アセンブリ5320は、内視鏡5100の器具チャンネル5140内に配置される。
外科用切断アセンブリ5320は、内視鏡5100の器具チャンネル5140に挿入するよう構成されている。よって、外科用切断アセンブリ5320は、器具チャンネル5140の寸法に対応するよう寸法決めかつ成形できる。外科用切断アセンブリ5320は、器具チャンネルの内径または他の対応する寸法より小さい外径または寸法を備えることができる。さらに、幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリ5320は、内視鏡5100の遠位先端部における器具チャンネルの開口部と、内視鏡5100の近位端5114における器具チャンネルの開口部との間の長さでよい器具チャンネルの対応する長さを上回る長さを備えてもよい。
図53Dは、図53Aに示した内視鏡に挿入される外科用切断アセンブリの透視図である。図53Eは、図53Dに示した外科用切断アセンブリの一部分の断面図である。図53Fは、図53Dに示した外科用切断アセンブリの側部断面図である。図53D〜図53Fをここで参照すると、外科用切断アセンブリ5320は、外科用切断アセンブリ5320の遠位端に外側カニューレ5322および内側カニューレ5330を含む切断器部分と、結合部材5336と、切断器部分から外科用切断アセンブリ5320の近位端まで延伸する長尺柔軟性チュービング部分(後述する編組チュービング5325及び吸入チューブ5333を含むことを示す)とを含むことができる。外側カニューレ5322は、遠位先端部5323aを含むことができ、外側カニューレ5322の遠位先端部5323aの半径方向壁に沿った開口部5324を形成できる。内側カニューレ5330は外側カニューレ5322内に配置できるので、内側カニューレ5330は、外側カニューレ5322内で外科用切断アセンブリ5320の長さに沿って延伸する長手方向軸の周りで回転またはその長手方向軸に沿って移動できる。内側カニューレ5330は、外側カニューレ5322の開口部5324に入る組織を切断するよう構成された刃先を、内側カニューレ5330の遠位先端部5333に含むことができる。外側カニューレ5322は器具チャンネル5140の直径より小さい外径を含むことができ、内側カニューレ5330は外側カニューレ5322の内径より小さい外径を備えることができる。外側カニューレ5322の内壁と内側カニューレ5330の外壁との間のギャップ5339は、外科用切断アセンブリ5320の洗浄チャンネルの一部を形成できる。
外側カニューレ5322の近位端5323bは、長尺編組チュービング5325に結合できる。長尺編組チュービング5325は、外科用切断アセンブリ5320の外側カニューレ5322から近位端まで延伸できる。長尺編組チュービング5325は、長尺編組チュービング5325の近位端の一部で与えられる回転を、外側カニューレ5322に伝達できるように構成できる。このようにして、近位端における長尺編組チュービング5325の部分を回転させることによって、外側カニューレ5322の開口部5324は、外科用切断アセンブリ5320が挿入される内視鏡5100に対して回転できる。さらに、編組チュービング5325の内壁は、外側カニューレ5322と内側カニューレ5330との間に延伸するギャップ5339に流体結合する洗浄チャンネルの別の部分を形成できる。
内側カニューレ5330の近位端5331bは、結合部材5340の遠位端5341aに結合するよう構成できる。結合部材5340は内側カニューレに結合できるので、結合部材5340が回転すると、内側カニューレ5130も回転できる。さらに、内側カニューレ5130の穴は、内側カニューレ5330により切断された組織が外科用切断アセンブリ5120に沿って吸入される吸入チャンネル5332の一部分を形成する。結合部材5340は、内側カニューレ5330により形成される吸入チャンネル5332の部分に流体結合された穴を形成するよう構成でき、吸入チャンネル5332に内側カニューレ5330の切断先端部を介して入る物質が結合部材5340内を流動できるようになる。結合部材5340の近位端5314bは吸入チューブ5333に流体結合できる。吸入チューブ5333は、結合部材5340の近位端5341aから外科用切断アセンブリ5320の近位端まで延伸できる長尺管でよい。吸入チューブ5333は、長尺編組チュービング5325内に配置でき、吸入チューブ5333の外壁は、長尺編組チュービング5325の内壁とともに洗浄チャンネル5327の一部を形成できる。幾つかの実装例では、吸入チューブ5333及び編組チュービング5325は、内視鏡5100が患者の哺乳類腔所に挿入された時点で、器具チャンネル5140により形成された蛇行状経路を通過できるほど十分に屈曲するよう構成された材料製とすることができる。
外科用切断アセンブリ5320は、結合部材5340の近位端5341aを吸入チューブ5333の遠位端5334aに結合するよう構成された回転シール5336を含むことができる。回転シール5336は、結合部材5340の回転時に吸入チューブ5333の回転を防止するように設計かつ構成できる。幾つかの実装例では、回転シール5336は、内側カニューレ5330、結合部材5340、及び吸入チューブ5333を編組チュービング5325および外側カニューレ5322に結合するよう構成してもよい。幾つかの実装例では、回転シール5336の外側リングは、外側カニューレ5322の近位端5323bを編組チュービング5325の遠位端に結合できる。幾つかの実装例では、回転シール5336の外側リングの外表面は、外側リングを外側カニューレの一部分または編組チュービングの内壁と摩擦係合させる摩擦要素を含むことができ、外側カニューレおよび内側カニューレが、回転可能に結合されていなくても横方向に一体的に動くことができる。回転シール5336は、外側リングに接続された内側リングを含むこともできる。幾つかの実装例では、内側リングは外側リングから独立して回転でき、その逆もまた同じである。内側リングは回転部分および静止部分を備えてもよい。回転部分は結合部材5340の近位端5341aに結合できる一方、静止部分は吸入チューブ5333の遠位端5334aに結合できる。回転部分及び静止部分は流体結合して、内側カニューレ5330及び結合部材5340を通過する流体が吸入チューブ5333を流動できるようにできる。外側リングおよび内側リングは流体分離された状態とするか流体不結合として、吸入チャンネル5332内を通過する流体が、回転シール5336を介して洗浄チャンネルに流入できないようにし、洗浄チャンネル5327からの流体が回転シール5336を介して吸入チャンネル5332に流入しないようにできる。回転シールは結合部材を吸入チューブに結合することが本明細書では記載されているが、結合部材の回転を吸入チューブから分離できる一方で結合部材の吸入チューブへの流体結合は許容する任意の構成要素を使用できる。外科用切断アセンブリの付加的な詳細及び他の側面は後述する。
幾つかの実装例では、この外科用切断アセンブリは、上述した内視鏡用具4000に、これら外科用切断アセンブリも内視鏡器具も、外側カニューレと、内側カニューレと、外側カニューレに結合された外側編組チュービングと、外側カニューレおよび外側編組チュービングの内壁と内側カニューレおよび吸入チューブ(内視鏡用具内で柔軟性トルクコイルによって形成される)の外壁との間に形成された洗浄チャンネルと、を含むことができる点で類似している。この外科用切断アセンブリは、それが柔軟性トルクコイルまたはロープ含まず、その代わり、内視鏡の結合構成要素に磁気的に結合可能な結合部材を介して内側カニューレに結合される柔軟性吸入チューブを備えている点で異なる。
外科用切断アセンブリは、外側編組チュービング5325の近位端に結合するよう構成された回転結合器(回転結合器4030に似たもの)を含むことができる。回転結合器は、外科用切断アセンブリの操作者が、回転結合器に結合されたまたはその一体部分である回転タブ(回転タブ4032に似たもの)を介して外側編組チュービング5325を回転できるよう構成してよい。回転タブを回転させることで、操作者は、外側編組チュービング5325および外側カニューレ5322を内視鏡の長手方向軸に沿って、内視鏡および外科用切断アセンブリ5320の内側カニューレ5330に対して回転できる。幾つかの実装例では、内視鏡が患者体内に留置された状態で内視鏡器具が内視鏡に挿入されているときに、操作者は外側カニューレを回転させたいと望むことがある。操作者が開口部を介して切除のために内視鏡器具に入る物質を見ることができるように、操作者は外側カニューレを回転させて、外側カニューレの開口部を、開口部または切断窓が形成された外側カニューレの半径方向壁の部分が内視鏡のカメラに位置合わせできる位置に配置したいと望むことがある。これが可能になるのは、開口部が、外側カニューレの軸方向壁に形成された開口部でなく、外側カニューレの側部に延伸する半径方向壁に沿って形成されていることが部分的な理由である。
幾つかの実装例では、回転結合器4030の近位端(近位端4034に似ている)は、潅注コネクタ(潅注コネクタ4040に似ている)に結合できる。幾つかの実装例では、回転結合器は、回転結合器の遠位端を回転結合器の近位端に対して回転可能とする回転ルアー構成要素でよい。こうすることで、外側編組チュービング5325が回転する際に、回転結合器の近位端が結合された構成要素が回転しない。幾つかの実装例では、回転結合器の近位端は、当該回転結合器の近位端を潅注コネクタに結合するよう構成された外側管状部材(外側管状部材4044に似ている)に結合できる。回転結合器は、吸入チューブ5333の一部がその内部を延伸する回転結合器の中央部に沿った穴を形成できる。幾つかの実装例では、回転結合器は、オス・オス回転ルアー結合器とすることができる。幾つかの実装例では、この回転結合器は1200psiまでの圧力を扱うよう構成できる。
潅注コネクタ(潅注コネクタ4040に似ている)は、洗浄流体を外科用切断アセンブリ5320内に導入するよう構成できる。潅注コネクタ4040は、水容器のような洗浄源と係合するよう構成された潅注ポート(潅注ポート4042に似ている)を含む。幾つかの実装例では、潅注コネクタは、流体送出システムで使用されかつ医療機器業界の標準に準拠するYポートであって、外側編組チュービング5325または潅注コネクタの遠位端を回転結合器の近位端に結合する役目を果たす外側管状部材に結合するよう寸法決めされたYポートでよい。幾つかの実装例では、この潅注コネクタは、潅注コネクタの近位端と遠位端との間に中空チャンネルを形成でき、当該中空チャンネルは、吸入チューブ5333が潅注コネクタ内に形成されたこの中空チャンネルを通過できるよう寸法決めされている。
図54Aは、内視鏡と外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの一部分の断面透視図であって、ここでは内視鏡が、本発明の実施形態による一体型トルク発生要素を含んでいる。図54Aに示した内視鏡アセンブリ5499は、図51〜53Aに示した内視鏡アセンブリ5100でよい。図54Bは、図54Aに示した内視鏡のトルク発生要素の拡大図である。図54A〜図54Bをここで参照すると、この内視鏡アセンブリは、内視鏡5400および図53A〜53Fに示した外科用切断アセンブリ5320を含む。内視鏡5400は、柔軟性長尺管状体5416の遠位部分に結合された遠位先端部5412を含む。長尺管状体5416は、内視鏡5400の器具チャンネル5440に結合構成要素5450を介して挿入可能な外科用切断アセンブリ5320に与えることができるトルクを発生するよう構成されたトルク発生要素5420を含むことができる。
幾つかの実装例では、トルク発生要素5420は、トルクまたは回転エネルギーを発生するよう構成された回転アクチュエータでよい。幾つかの実装例では、トルク発生要素5420は、液圧または空気圧式回転アクチュエータでよい。幾つかの実装例では、液圧または空気圧式回転アクチュエータは、流体を当該回転アクチュエータに供給することで回転するよう構成されたローターを含むことができる。幾つかの実装例では、この回転アクチュエータは、真空源を用いて作動させることができる。回転アクチュエータは、長尺管状体内に嵌合するよう寸法決めできる。さらに、回転アクチュエータは、長尺管状体内に嵌合しつつ、長尺管状体の、患者の哺乳類腔所内における湾曲部の通過を許容するよう寸法決めできる。幾つかの実装例では、回転アクチュエータは、結合構成要素5450を含むよう構成できる。幾つかの実装例では、結合構成要素5450は、トルク発生要素の一部分を形成してもよい。幾つかの実装例では、図53A〜53Cに示した結合構成要素5150は、回転するよう構成された回転アクチュエータ5420の内側部分を形成できる。幾つかの実装例では、結合構成要素5450は回転アクチュエータのシャフトに結合でき、回転アクチュエータのシャフトが回転すると、結合構成要素5450も回転できる。このトルク発生要素として使用できる液圧または空気圧式の回転アクチュエータの例は、日本国東京都所在のクロダニューマティクス株式会社が提供するベーン形回転アクチュエータを含むことができる。回転アクチュエータ5420は、図4Aに示したローター440の特徴に似た1つまたは複数の特徴を備えることができる。図4Aに関連して記載したように、ローター440は、内視鏡に挿入される内視鏡器具内に形成されている。しかし、対照的に、回転アクチュエータ5420は、内視鏡自体に形成されるよう構成され、かつトルク発生要素を含まないが回転アクチュエータ5420が発生したトルクを結合構成要素5150を介して受け取る外科用切断アセンブリ5320などの内視鏡器具に与えることができるトルクを発生するよう構成される。
幾つかの実装例では、長尺管状体5416は、流体をトルク発生要素5420に送出するよう構成された少なくとも1つの流体送出チャンネル5452と、流体をトルク発生要素5420から除去するよう構成された少なくとも1つの流体除去チャンネル5454とを含むことができる。流体送出チャンネル5452および流体除去チャンネル5454は長尺管状体内に形成でき、互いに対しておよび内視鏡5400内に形成された1つまたは複数のチャンネルに対して平行に延伸できる。幾つかの実装例では、流体送出チャンネル5452および流体除去チャンネル5454は、長尺管状体5416内に形成するが、流体送出チャンネル5452および流体除去チャンネル5454が長尺管状体5416内に形成された他のチャンネルと交差しないようにできる。幾つかの実装例では、流体送出チャンネル5452および流体除去チャンネル5454のそれぞれは、長尺管状体5416の近位端に形成された対応する開口部を備えることができる。流体送出チャンネル5452は、トルク発生要素5420を駆動するための流体を与えるよう構成された流体源に流体結合できる。そうした幾つかの実装例では、流体除去チャンネル5454は、流体送出チャンネル5452により供給された流体をトルク発生要素5420から除去するよう構成できる。幾つかの実装例では、この流体は、水のような液体または液圧式回転アクチュエータを駆動するための使用に適した他の液体でよい。幾つかの実装例では、流体送出チャンネル5452は、加圧空気を空気圧式回転アクチュエータに供給して、空気圧式回転アクチュエータを駆動させるよう構成できる。そうした幾つかの実装例では、流体除去チャンネル5454は、流体送出チャンネルによりそれまでに供給された空気を空気圧式回転アクチュエータから除去するよう構成できる。
幾つかの実装例では、トルク発生要素5420は、トルクを発生するよう構成された圧電回転アクチュエータでよい。幾つかの実装例では、トルク発生要素は、ステップモーター、サーボモーターなどに限定されないがそれらを含む電動モーターでよい。こうした幾つかの実装例では、電動モーターに給電するための電線用の1つまたは複数のチャンネルは、長尺管状体内に形成できる。幾つかの実装例では、電動モーターはバッテリ駆動式として、長尺管状体が、セル、バッテリ、または電荷を蓄積できる他の構成要素などの1つまたは複数のエネルギー蓄積要素を含むことができる。こうした幾つかの実装例では、内視鏡はバッテリ充電ポートを含んでもよいし、エネルギー蓄積要素が内視鏡から取り外しできるよう構成してもよい。トルク発生要素として使用できるモーターの例は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州フォールリバー所在のマクソン・プレシジョン・モーターズ社(Maxon Precision Motors, Inc.)が製造する直流モーターを含む。これらの直流モーターのサイズは、4mm未満から12mm以上にわたることがある。典型的な結腸鏡の長尺管状体は約13mmの外径を備えることがあるので、これらのモーターは長尺管状体内に内蔵できる一方で、他の特徴のチャンネルを設ける空間を確保できる。幾つかの実装例では、アメリカ合衆国ニューヨーク州ビクターに所在のニュースケール・テクノロジーズ社(New Scale Technologies, Inc.)製のスクイグル(SQUIGGLE)マイクロメーターおよびM3-Rマイクロメーターを使用できる。幾つかの実装例では、スクイグル・マイクロメーターを用いて、図56〜57Cに関連して上述する直線運動を発生させることができる。
幾つかのこうした実装例では、結合構成要素5450は、トルク発生要素の一部分を形成できる。トルク発生要素は、ステーターおよびローターを含むフレームレスモーターでよい。幾つかのこうした実装例では、結合構成要素5450は、フレームレスモーターのステーター部分を形成できる。結合構成要素5450は、内視鏡内に嵌合されるように寸法決めでき、かつ結合構成要素5450が内視鏡の遠位先端部5421に向かう器具チャンネルの部分を囲むように配置されうる。結合構成要素5450は、構成要素5450が作動するときに結合構成要素5450が回転するよう、外科用切断アセンブリ5320の結合部材5349と係合するように構成できる。結合構成要素は、電源への電気接続を介して与えられる電流によって作動できる。幾つかの実装例では、この電気接続は、内視鏡外部の電源からとしてもよい。幾つかの実装例では、この電気接続は、内視鏡内に設けられたバッテリまたは他の電源からとしてもよい。
幾つかの実装例では、内視鏡5400の長尺管状体5416は、内視鏡5400の遠位先端部5421の近くに配置された腔所を形成できる。この腔所は、トルク発生要素を収容するよう寸法決めかつ成形できる。腔所は、流体送出チャンネル5452および流体除去チャンネル5454に流体結合された開口部を含むことができる。トルク発生要素の配置によって、流体送出チャンネル5452および流体除去チャンネル5454の開口部がトルク発生要素に流体結合され、トルク発生要素5420へ流体が供給および除去されると、トルク発生要素5420にトルクを発生させることができる。
トルク発生要素5420またはこのトルク発生要素が内部に配置される腔所は、内視鏡5400が内部に挿入される患者の哺乳類腔所により形成された蛇行状経路を内視鏡が通過できるよう寸法決めできる。さらに、トルク発生要素は遠位先端部の近くの位置で内視鏡内に配置でき、トルク発生要素の一部とするかまたはそれに結合された結合構成要素5450は、トルク発生要素5420によって発生されたトルクを外科用切断アセンブリへ提供でき、外科用切断アセンブリの内側カニューレの遠位端は、内視鏡5400の遠位端5412を超えて延伸でき、内側カニューレ5330の近位端は内視鏡5400の結合構成要素5450に回転可能に結合され、外科用切断アセンブリは、トルク発生要素5420により発生されたトルクを送出するよう構成できるトルク送出要素を含まない。
図55Aは、内視鏡と外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの一部分の透視図であって、ここでは内視鏡が、本発明の実施形態による一体型トルク送出要素を含んでいる。図55Bは、本開示の実施形態による、図55Aに示した内視鏡用具の部分と内視鏡に挿入される外科用切断アセンブリの断面図である。図55A〜図55Bをここで参照すると、内視鏡アセンブリ5599は、内視鏡5500および外科用切断アセンブリ5320のような外科用切断アセンブリを含む。内視鏡5500は内視鏡5400に似ているが、内視鏡5500はトルク発生要素5400を備えていないが、その代わり、トルク送出要素から外科用切断アセンブリ5320へトルクを与えるよう構成された結合構成要素5550に結合されたトルク送出要素5560を含む点で異なる。
トルク送出要素5560は、内視鏡5500の近位端の外部に延伸するトルク送出要素の近位端で掛けられるトルクを、内視鏡5500内に配置されたトルク送出要素の遠位端まで送出可能な柔軟性トルクコイルまたはトルクロープでよい。トルク送出要素は、図19A〜19Cに関して上述した柔軟性ケーブル1920および図40に関して上述したトルクコイル4080に類似したものでよい。トルク送出要素5560は、複数層のスレッドを含むことができる。スレッド層それぞれは、隣接するスレッド層が巻かれている方向とは反対方向に巻くことができる。トルク送出要素5560は、これらスレッド層の巻かれた方向に基づいて第1方向に回転を発生させるよう構成できる。幾つかの実装例では、トルク送出要素5560は、好適な方向に回転エネルギーを送出するよう設計できるが、好適な方向とは反対方向に回転エネルギーを送出可能としてもよい。トルク送出要素5560は柔軟性ケーブル1920またはトルクコイル4080に似ているが、トルク送出要素5560は、内視鏡5500の近位端の外部に延伸するトルク送出要素の近位端で与えられる回転エネルギーを、内視鏡5500の長尺管状5516内に配置されたトルク送出要素の遠位端まで送出可能な任意種類のトルク送出要素とすることができる。
トルク送出要素5560の近位端は、回転エネルギーを発生するよう構成されたトルク発生要素に結合するよう構成できる。トルク発生要素は、回転エネルギーをトルク送出要素5560に与えてトルク送出要素の遠位端まで送出可能な任意の回転アクチュエータでよい。トルク送出要素5560のサイズおよび形状は、トルク送出要素5560が十分な回転エネルギーを送出して、内視鏡5500に挿入可能な外科用切断アセンブリ5320の内側カニューレ5330を、患者の哺乳類腔所内の手術部位から組織を切断するのに十分な速度で回転させるようにすればよい。
内視鏡5500は、トルク送出要素を配置するよう構成されたトルク送出チャンネル5558を含む。トルク送出チャンネルは、トルク送出要素の外径より僅かに大きい内径を備えるよう寸法決めできる。幾つかの実装例では、トルク送出チャンネル5558は、トルク送出要素5560の動作時にトルク送出要素5560が発生する熱を吸収するPTFEなどの吸熱材料または他の材料で裏打ちできる。トルク送出チャンネルは、内視鏡の遠位端から内視鏡の近位端に形成される開口部まで延伸できる。トルク送出チャンネルは、器具チャンネル5540の長手方向軸と平行に延伸する長手方向軸を備えることができる。幾つかの実装例では、トルク送出チャンネル5558が内視鏡内の他の構成要素と交差または他の態様で干渉しないように、内視鏡内でトルク送出チャンネルを形成できる。トルク送出チャンネルの遠位端は、トルク送出要素5558の遠位端を、トルク伝達アセンブリ5564に結合させるよう構成された開口部を含むことができる。
トルク伝達アセンブリ5564は、結合構成要素5550および第2結合器5566を含むことができる。幾つかの実装例では、トルク送出要素5560の遠位端は第2結合器5566に結合可能として、トルク送出要素5560からのトルクが第2結合器5566に伝達されて、第2結合器5566を回転させる。幾つかの実装例では、トルク送出要素5560は、圧入などの摩擦に基づいた嵌入または何らかの接着材もしくは他の結合機構を用いて第2結合器5566に結合できる。幾つかの実装例では、トルク送出要素5560の外壁は、第2結合器5566の内壁5568に取り付けられている。幾つかの実装例では、結合構成要素5550および第2結合器5566は円筒状の構造とすることができる。幾つかの実装例では、結合構成要素5550の半径方向壁および第2結合器5566の半径方向壁5569の外側部分は、回転エネルギーを第2結合器5566からの結合構成要素5550へ、さらに結合構成要素5550から第2結合器5566へ与えるよう構成された溝、隆起縁部、または他の係合部材を含むことができる。こうすることで、トルク送出要素5560からのトルクは第2結合器5566を回転させることができ、これが結合構成要素5550を回転させることができ、これが内視鏡5500の器具チャンネル5540内に配置された外科用切断アセンブリ5320の内側カニューレ5330を回転させることができる。
外科用切断アセンブリ5320は、外側カニューレ5522と、内側カニューレ5330と、内側カニューレ5330に結合された結合部材5340と、結合部材の近位端に結合された吸入チューブ5333と、外側カニューレ5522の近位端5323bに結合された編組チュービング5325であって、その内部に吸入チューブ5531および結合部材5340が配置された編組チュービング5325とを含む。幾つかの実装例では、内側カニューレ5330は外側カニューレ5522よりも長くしてよく、内側カニューレ5330の一部分と、結合部材5340と、吸入チュービング5333とは、外科用切断アセンブリ5320の編組チュービング5325内に配置される。これによって結合部材5340が、内視鏡5500の結合構成要素5550に隣接できるが、結合部材は、外側カニューレ5522でなく外科用切断アセンブリ5320の編組チュービング5325によって結合構成要素5550から分離される。幾つかの実装例では、内側カニューレ5330および結合部材5340の長さは、外側カニューレ5522の長さより長くして、結合部材5340の一部分が、編組チュービング5325によって結合部材5550から確実に分離されるようにする。
動作時には、トルク送出要素5560がトルク発生要素によって作動されると、トルク送出要素5560は、トルク発生要素5560の近位端でトルク発生要素により発生されるトルクを受け取り、そのトルクをトルク送出要素5560の遠位端まで伝達できる。トルク送出要素5560は第2結合器5566に回転可能に結合されて、トルク送出要素5560からのトルクが第2結合器5566に伝達される。第2結合器5566は結合構成要素5550に回転結合でき、これが内視鏡の器具チャンネルの一部の周りに配置されるよう構成できる。第2結合器5566のトルクは結合構成要素5550に伝達できる。結合構成要素は回転して、その結合構成要素がその内側部分に磁石を含むため磁界を形成できる。結合構成要素5550の内側部分は器具チャンネルの一部分を囲み、かつ、結合構成要素5550が、当該結合構成要素に隣接した内視鏡の器具チャンネルの部分の軸に実質的に平行に延伸する長手方向軸に沿って回転するように配置できる。外科用切断アセンブリが器具チャンネルに挿入されると、外科用切断アセンブリは器具チャンネル内に十分深く挿入できるので、外側カニューレの遠位先端部が、内視鏡の遠位先端部の外部に延伸し、内側カニューレに取り付けられた結合部材は、結合構成要素5550に隣接する器具チャンネルの部分の中に配置される。内側カニューレに取り付けられた結合部材5340は、結合構成要素の磁界に影響を受けることができる材料製とするか、結合部材の外側半径方向壁上にその材料を含むことができる。幾つかの実装例では、結合部材は、金属や例えばアニール鉄のような金属合金などの磁化可能な強磁性体材料から製作できる。外科用アセンブリの結合部材5340が結合構成要素5550に隣接して配置されると、磁気結合作用が発揮され、結合構成要素と結合部材5340とが磁気結合される。上述したように、動作時に、トルク送出要素を介して伝達されるトルクによって結合構成要素が回転されると、結合構成要素の回転が結合部材を回転させ、これが内側カニューレを回転させる。
外科用切断アセンブリ5320の外側カニューレ、内側カニューレ、および結合部材5340の長さと、結合構成要素5550の長さと、内視鏡の遠位先端部における器具チャンネル5540の開口部に対する結合構成要素5550の位置とは、内視鏡アセンブリの操作性および性能に影響を与えうる特徴である。結合構成要素5550の長さを選択する際の一つの制約は、内視鏡の曲げ半径である。結合構成要素5550は、内視鏡の曲げ半径が閾値量より大きくなることを防がない長さとなるよう寸法決めすればよい。閾値量は内視鏡の種類に固有でありうる。例えば、結腸が形成する屈曲は、患者の子宮道の屈曲より遙かに急角度となるので、結腸鏡は、その曲げ半径が子宮鏡よりも小さくなることがある。幾つかの実装例では、結腸鏡は、垂直(y)軸で約180度、水平(x)軸で約160度屈曲するよう構成できる。結腸鏡は、y軸で約180度未満、x軸で約160度未満の角度を屈曲するよう構成できるが、これは、特にS字結腸を直腸に接続する接合点において結腸が形成する蛇行状経路を通過する内視鏡の機能に悪影響を与えることがある。よって、結合構成要素の長さは、結腸鏡が垂直および平行軸に沿って少なくとも閾値量で屈曲可能となるように寸法決定すべきである。さらに、外側カニューレの長さおよび内側カニューレと結合部材との組合せ長さは十分短くして、内視鏡が患者の哺乳類腔所に挿入されているときに外科用切断アセンブリが内視鏡に挿入可能となるようにすべきである。しかし、結合部材が内視鏡の結合構成要素に隣接して位置決めされ、結合部材が結合構成要素に磁気結合可能となるように、内側カニューレおよび結合部材の長さは十分大きくすべきである。
図56Aは、本開示の実施形態による、一体型のトルク発生アセンブリを備えた内視鏡を含む内視鏡アセンブリの一部分の透視図であって、当該トルク発生アセンブリは、内視鏡に挿入された外科用切断アセンブリが往復運動で組織を切断することを可能とする。図56Bは、図56Aに示したトルク発生アセンブリの拡大透視図である。内視鏡アセンブリ5699は、内視鏡5600と、外科用切断アセンブリ5720とを含む。この内視鏡は内視鏡5500などの他の内視鏡に似ているが、この内視鏡が、回転アクチュエータ5610と、回転運動を直線運動に変換する回転/直線運動変換アセンブリ5620と、回転/直線運動変換アセンブリ5620と係合するよう構成された外表面を備えた結合構成要素5650とを含んだ直線運動発生アセンブリを含む点で異なる。回転アクチュエータ5610は、本明細書に記載されたものと似た液圧もしくは空気圧式アクチュエータまたは回転アクチュエータでよい。幾つかの実装例では、回転アクチュエータは、回転/直線運動変換アセンブリ5620に結合するシャフトを含む。
回転/直線運動変換アセンブリ5620は、回転アクチュエータ5610のシャフトに結合された第1ギヤ5622を含むことができる。第1ギヤ5622は、第2ギヤ5624の対応する係合要素と係合するよう構成された係合要素を含むことができる。第1ギヤの配向は、回転アクチュエータのシャフトの回転軸を横断する方向である。第2ギヤ5624の配向は第1ギヤの配向を横断する方向であり、第2ギヤ5624に結合されたギヤ結合器5630が、結合構成要素がその周りに配置される結合構成要素および器具チャンネルの長手方向軸を横切る軸に沿って回転するよう構成されている。ギヤ結合器5630は、構成要素結合器5650の外壁に形成された対応する構造体5652と係合するよう構成された1つまたは複数の構造体5632をギヤ結合器5630の外壁に含むことができる。構造体5632は構造体5652と摩擦係合するよう構成されており、ギヤ結合器5630が回転すると、構造体5632および構造体5652は互いに係合して、結合構成要素を、器具チャンネルおよび結合構成要素5550の長さに沿って延伸する長手方向軸に沿って移動させる。回転アクチュエータ5610が回転する方向が、結合構成要素5650が長手方向軸に沿って移動する方向を決定する。幾つかの実装例では、回転アクチュエータは、結合構成要素を第1位置から第2位置まで移動させるため第1方向に回転させ、次に結合構成要素を第2位置から第1位置まで戻すため第1方向とは反対の第2方向に回転させるよう構成されている。幾つかの実装例では、回転/直線運動変換アセンブリ5620は、回転アクチュエータ5610並びに第1および第2ギヤ5622および5624を所定位置に維持するよう構成された支持構造体5612も含むことができる。
図56Aに示した回転/直線運動変換アセンブリ5620は、回転/直線運動変換アセンブリの一実装例であることは理解すべきである。回転/直線運動変換アセンブリ5620は、回転アクチュエータにより発生された回転運動を直線運動に変換するよう集合的に構成された任意の数の構成要素を含むことができ、この変換により内視鏡の結合構成要素は、第1位置と第2位置との間を繰り返し移動でき、内側カニューレが、内視鏡の器具チャンネルに挿入される外科用切断アセンブリの外側カニューレの切断窓または開口部に入る物質を切断または切除できるようになる。
幾つかの実装例では、回転アクチュエータおよび回転/直線運動変換アセンブリを使用する代わりに、内視鏡は、直線運動を発生するよう構成されたアクチュエータを含むことができる。例えば、アメリカ合衆国ニューヨーク州ビクターに所在のニュースケール・テクノロジーズ社製のスクイグル・マイクロメーターまたはスクイグル・モーターが作動する原理を用いて、結合構成要素を器具チャンネルの長手方向軸に沿って直線運動させることができる。外科用切断アセンブリ5320の結合部材が結合構成要素に磁気結合できるので、結合構成要素が長手方向軸に沿って直線運動すると、結合部材およびそれに結合された内側カニューレも長手方向軸に沿って直線運動することになる。
図57A〜57Cは、本発明の実施形態による、内視鏡と、往復運動で組織を切断する内視鏡に挿入された外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの一部分の側面透視図である。図57Aは、内視鏡5700と、外科用切断アセンブリ5720とを含む内視鏡アセンブリ5799を示す。外科用切断アセンブリ5720は外科用切断アセンブリ5320に似ているが、内側カニューレが、外側カニューレに対して長手方向軸に沿って回転するのとは対照的に、外側カニューレに対して直線的に移動するよう構成されている点で異なる。内視鏡アセンブリ5799の様々な構成要素は図示されていない。図57Aでは、外科用切断アセンブリ5720の結合部材5740は、第1位置に配置されていることが示されている。この位置では、結合部材5740の遠位端5742は遠位先端部の近くに位置している。結合部材5740が第1位置に位置しているときは、外科用切断アセンブリ5720の内側カニューレ5730は閉位置にある。閉位置では、内側カニューレ5730の遠位先端部は外側カニューレ5722の遠位端の内壁に接触するかまたは近くに位置し、図示したように、内側カニューレ5730は外側カニューレ2722の開口部5724を塞ぐ。
図57Bでは、外科用切断アセンブリ5720の結合部材5740は第2位置に配置されていることが示されている。この位置では、結合部材5740の遠位端5742は、結合部材5740が図57Aに示した第1位置にあったときと比べて遠位先端部から離れて位置している。結合部材5740が第2位置に配置されているときは、外科用切断アセンブリ5720の内側カニューレ5730は半閉位置にある。半閉位置では、図示したように、内側カニューレ5730の遠位先端部は、内側カニューレ5730が外側カニューレ2722の開口部5724の一部分を塞ぐように配置される。
図57Cでは、外科用切断アセンブリ5720の結合部材5740は、第3位置に配置されていることが示されている。この位置では、結合部材5740の遠位端5742は、結合部材5740が図57Cに示した第2位置にあったときと比べて遠位先端部から離れて位置している。結合部材5740が第3位置に配置されているときは、外科用切断アセンブリ5720の内側カニューレ5730は開位置にある。開位置では、図示したように、内側カニューレ5730の遠位先端部は、内側カニューレ5730が外側カニューレ2722の開口部5724を塞がないように配置される。
図58Aは、内視鏡と、外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの断面透視図であって、ここでは内視鏡が、本発明の実施形態によるアクチュエータを使用して外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させるよう構成されている。図58Bは、図58Aに示した外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させるための内視鏡の構成要素の透視図である。内視鏡アセンブリ5899は、内視鏡5800と、外科用切断アセンブリ5820とを含む。内視鏡5800は図51〜57に示した任意の内視鏡に似ているが、内視鏡5800が、外科用切断アセンブリ5859の外側カニューレ5822を外側カニューレの長さに沿って延伸する外側カニューレの長手方向軸に対して可動結合(articulate)するよう構成された可動結合アセンブリ5859を含む点で異なる。可動結合アセンブリ5859は内視鏡5800の遠位端内に配置され、トルク発生要素5860と、当該トルク発生要素に結合された第1ギヤ5862と、第1ギヤ5862に結合された第2ギヤ5864とを含むことができる。第2ギヤは、内部に1つまたは複数の係合要素5878が形成された内側半径方向壁5876を含むことができる。これら係合要素5878は溝またはリブであって、外側カニューレ5822に形成された補完的な係合要素5823に係合するよう構成された溝またはリブを含むことができる。幾つかの実装例では、補完的な係合要素はリブまたは溝でよい。
トルク発生要素5860は、一方向または両方向に回転するよう構成された回転アクチュエータでよい。幾つかの実装例では、回転アクチュエータは、外側カニューレ5822を回転させるのに十分なトルクを発生するよう構成された電動モーターでよい。幾つかの実装例では、回転アクチュエータは、内視鏡の操作者がこの回転アクチュエータを作動可能とするスイッチまたは他の入力機構によって制御できる。幾つかの実装例では、回転アクチュエータ5860は、外側カニューレ5822を1つまたは複数の所定位置まで回転するよう構成されている。幾つかの実装例では、これら所定の位置は、内視鏡5800のカメラの位置に対するものとしてよい。例えば、一つの位置は、カメラが切断窓を示す画像を捕捉できるように、外側カニューレの切断窓または開口部5824を配向できる。幾つかの実装例では、可動結合アセンブリ5859は、内視鏡5800の遠位先端部内に形成できる。幾つかの実装例では、可動結合アセンブリ5859は内視鏡5800内に配置して、内視鏡5800内に配置された外科用切断アセンブリ5820の内側カニューレ5830を回転させるよう構成された結合構成要素5850を回転させるよう構成されたトルク発生要素またはトルク送出要素を含む内視鏡の他の構成要素に、可動結合アセンブリ5859が干渉しないようにすることができる。結合構成要素5850は、図51A〜57Bに示した他の結合構成要素に似たものとすることができる。
可動結合アセンブリ5859を介して外側カニューレ5822を回転させるには、本明細書で記載したように、外側カニューレに結合されかつ洗浄チャンネルの一部を形成するよう構成された外側チュービング5825を回転させないよう注意する必要があることは理解すべきである。幾つかの実装例では、回転シール5826が外側チュービング5825を外側カニューレ5822に結合できる。回転シール5826は、外側チュービングが外側カニューレ5822と回転するのを防止しつつ、外側カニューレ5822のその長手方向軸周りの回転を許容できる。
幾つかの実装例では、内視鏡5800は、内視鏡5800内に挿入可能な外科用切断アセンブリに流体を供給するよう構成された内視鏡内に形成された専用洗浄チャンネルを含むことができる。幾つかの実装例では、専用洗浄チャンネルは、内視鏡の長尺管状体の近位端に形成された洗浄流体流入口と、当該管状体の本体内に形成された洗浄流体流出口との間を延伸できる。洗浄流体流出口はその配置によって、当該洗浄流体流出口が内視鏡の器具チャンネルに挿入可能な外科用切断アセンブリに流体結合可能とすることができる。幾つかの実装例では、洗浄流体流出口は、外科用切断アセンブリに形成された洗浄経路への開口部と係合するよう構成できる。幾つかの実装例では、洗浄流体流出口は、器具チャンネルを形成する半径方向壁に形成できる。幾つかの実装例では、洗浄流体流出口は、可動結合アセンブリ5859の近くまたはその内部に形成できる。幾つかの実装例では、洗浄流体流出口は、外側カニューレの近くまたはその内部に形成された開口部に流体接続でき、外側カニューレが可動結合アセンブリ5859に係合すると、洗浄流体流出口が、外科用アセンブリの外側カニューレの内壁および内側カニューレの外壁によって形成された洗浄経路に流体結合できる。幾つかの実装例では、内視鏡内に形成された洗浄チャンネルからの洗浄流体は、外科用切断アセンブリの吸入チャンネルに掛けられる吸引力によって、外科用切断アセンブリに入るよう構成できる。吸入チャンネルが洗浄流体流出口に流体結合されている幾つかの実装例では、洗浄流体は、内視鏡の洗浄流体流出口から、外科用切断アセンブリ内の開口部へ流動できる。幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリ内の開口は吸入チャンネルに流体結合でき、吸入チャンネルに掛けられた吸引力によって、洗浄流体が外科用切断アセンブリの開口部に流入でき、外側カニューレの切断窓を介して吸入チャンネルに入ることができる。外科用切断アセンブリは、外側カニューレに近い位置で洗浄流体口を含むことができる。幾つかの実装例では、洗浄流体口は、外側カニューレが外科用切断アセンブリの外側チュービングに結合される場所に配置できる。
幾つかの実装例では、1つまたは複数のシールを配置して、この流体が内視鏡の遠位端に形成された器具チャンネルの開口部から逃げないようにできる。幾つかの実装例では、さらに1つまたは複数のシールを配置して、洗浄流体が内視鏡の近位端に形成された器具チャンネルの開口部から逃げないようにできる。洗浄チャンネルは洗浄流体を運び、外科用切断アセンブリの吸入チャンネルを洗浄するように構成できる。幾つかの実装例では、洗浄チャンネルは、後述する局所薬剤を供給するようにも構成できる。幾つかの実装例では、制御機構が、洗浄チャンネルに供給される流体の量を制御できる。制御機構は内視鏡の操作者によって制御できる。幾つかの実装例では、制御機構はアクチュエータでよい。
図59Aは、図58Aに示した外科用切断アセンブリの透視図である。図59Bは、図58Aに示した外科用切断アセンブリの断面透視図である。外科用切断アセンブリ5820は、外側カニューレ5822と、当該外側カニューレ内に配置された内側カニューレと、当該内側カニューレに結合される結合部材5840であって、当該結合部材5840が、外科用切断アセンブリが挿入される内視鏡の回転結合構成要素に隣接して配置されるときに回転するよう構成された結合部材5840とを含むことができる。外科用切断アセンブリは、結合部材5840を、吸入チャンネル5832の一部分を形成する内壁を備えた吸入チューブ5831に流体結合するよう構成された回転シール5836をさらに含むことができる。外側カニューレは、内視鏡5800の可動結合アセンブリの補完的な係合要素に係合するよう構成された1つまたは複数の係合要素5823をを含むことができる。さらに、外側カニューレ5822は外側チュービング5825に回転シール(図59Aおよび59Bでは図示されていない)を介して結合でき、これは、外側カニューレを外側チュービング5825に対して回転させるよう構成されている。外側チュービング5825の内壁および吸入チューブ5831の外壁は、洗浄流体を、吸入チャンネルの一端を形成する外側カニューレの開口部まで送出する洗浄チャンネルの第1部分を形成できる。外側カニューレ582の内壁および内側カニューレ5830の外壁は、第1部分に流体結合される洗浄チャンネルの第2部分を形成する。
図60Aは、本開示の実施形態による外科用切断アセンブリの透視図である。図60Bは、図60Aに示した外科用切断アセンブリの断面透視図である。外科用切断アセンブリ6020は図59Aに示した外科用切断アセンブリ5820に似ているが、外科用切断アセンブリ6020が外側結合要素6044を備えている点で異なる。外側結合要素は、外科用切断アセンブリが挿入されるよう構成された内視鏡の器具チャンネルの内径より小さい外径を備えることができる。さらに、外側結合要素6040は、トルクを外側結合要素に与えることができる補完的な結合構成要素に係合するよう構成できる。
外側結合要素6044は、外科用切断アセンブリ6020の他の構成要素を内部に配置できる中空穴を含むことができる。例えば、外側編組チュービング6029の一部分は、外側結合要素の回転を許容しつつ、外側編組チュービングの外側結合要素に対する静止状態を維持できる、回転シールまたは他の構成要素を介して外側結合要素に結合できる。
外科用切断アセンブリ5320と同様に、外側編組チュービング6029は外側カニューレ6022に結合できる一方で、当該外側カニューレ内に配置された内側カニューレ6030は、内側結合部材6040を介して吸入チューブ6031に結合できる。内側結合部材6040を外側結合要素6044に結合して、内側結合部材6040が外側結合要素6044と共に移動できるようにする。内側結合部材6040を外側結合要素6044に結合できるので、この外側結合要素が回転すると、内側結合部材6040も回転する。幾つかの実装例では、内側結合部材6040は外側結合要素6044に磁気結合できる。そのためには、外側結合要素6044の内側部分は、内側結合部材6040に対する磁力を発生する1つまたは複数の磁石を含むよう構成できる。
内側結合部材6040を外側結合要素6044に位置合わせでき、内側結合部材6040は外側結合要素6044に隣接して位置決めできる。幾つかの実装例では、内側結合部材および内側カニューレは外側カニューレおよび外側結合要素に対して寸法決めでき、内側カニューレの遠位先端部が外側カニューレの切断窓または開口部に隣接するときは、内側結合部材は、外側結合要素に隣接できるが、外側カニューレに結合された外側チュービングによって外側結合要素から分離されている。幾つかの実装例では、内側結合部材を吸入チューブに流体結合する一方で内側結合部材を吸入チューブから回転分離した状態を維持する回転シール6036は、外側リングまたは半径表面を含むよう構成でき、それで、内側結合部材6040および外側結合要素6044が組み付けられることによって、これらを互いに位置合わせした状態を維持するので、内側結合部材6040が、外科用切断アセンブリ6020の一部でなく外科用切断アセンブリが挿入される内視鏡の一部である外側結合部材に磁気結合したときに、内側結合部材6040は、外側結合要素6044に与えられる回転エネルギーによりよく応答できる。
外科用切断アセンブリ6020が挿入できる内視鏡は、外側結合要素6044が回転エネルギーまたはトルクをそれから受け取るよう構成された補完的な結合構成要素を含むことができる。補完的な結合構成要素は、外側結合要素6044がローターとして作用するフレームレスモーターのステーターとなることができる。幾つかの実装例では、補完的な結合構成要素は、トルク発生要素の回転部分または内視鏡のトルク発生要素またはトルク送出要素からのトルクを与えるよう構成された回転部材となることができる。幾つかの実装例では、補完的な結合構成要素は、摩擦または他の物理的接触を介して外側結合要素にトルクを伝達できる。幾つかの実装例では、補完的な結合構成要素は、器具チャンネルの周りに配置する必要はない。その代わり、補完的な結合構成要素は、回転エネルギーをトルク発生要素またはトルク送出要素から外側結合要素6044に伝達するように設計し、内視鏡内に位置決めできる。補完的な結合構成要素は、外側結合要素6044の外側半径方向壁に接触できる外表面を備えたホイールまたは回転要素でよい。
本明細書で記載したように、図52A〜60Bのような外科用切断アセンブリは、洗浄流体が内視鏡の外部から内視鏡の遠位先端部まで供給される通路となる洗浄チャンネルを含むか、それを形成できる。遠位先端部における洗浄流体は、外側カニューレに形成された開口部または切断窓に流入し、内側カニューレの内壁および吸入チューブに部分的に形成された吸入チャンネルを通過できる。この洗浄流体が外側カニューレに形成された開口部を介して内側カニューレに流動するには、一般に吸引力が吸入チューブの近位端に掛けられ、洗浄流体を吸入チャンネルに流入させる差圧を形成する。幾つかの実装例では、洗浄チャンネルは、薬剤送出チャンネルとして使用できる。そのためには、洗浄流体は一般に水であるが、患者の哺乳類腔所内の手術部位などの任意部位で投与される薬液と取り換え可能である薬液が外側カニューレの遠位先端部に近づくときに薬剤が吸入チャンネルに吸引されてしまうのを防ぐため、吸入チャンネルに掛かる吸引力は停止または減少させられる。さらに、薬液が送出される圧力または流速はかなり高い割合まで増強でき、薬液は内側カニューレと外側カニューレとの間に形成されるギャップから十分大きな力または圧力で流出して、薬液が送出される哺乳類腔所内の部位に向けて噴出、吹きつけ、または送出できる。幾つかの実装例では、薬液は、外側カニューレの開口部の位置に基づいた方向で外科用切断アセンブリから出る。上述のように、外側カニューレは、外側カニューレに遠位端で結合された外側編組チュービングであって、内視鏡の近位端で器具チャンネルの開口部から延伸する近位端を備えた外側編組チュービングを介して回転させることができる。幾つかの実装例では、洗浄チャンネルは、吸引を促進するための洗浄流体を供給するために流体を第1流速で受け取り、哺乳類腔所内の部位で外側カニューレの開口部または切断窓を介して洗浄流体を吹きつけるための第2流速で受け取るよう構成できる。
上述したように、内視鏡は、内視鏡の長尺本体内に形成された専用洗浄チャンネルを含んでいてもよい。幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリは、内視鏡内に形成された洗浄チャンネルから洗浄流体を受け取るための洗浄流体口を含むことができる。幾つかの実装例では、洗浄流体口は外側カニューレに近い場所に配置することができる。幾つかの実装例では、洗浄流体口は、外側カニューレが外科用切断アセンブリの外側チュービングに結合される場所に配置できる。幾つかの実装例では、洗浄流体は、外側カニューレの内壁および内側カニューレの外壁によって部分的に形成された外科用切断アセンブリの洗浄経路に入るように構成できる。幾つかの実装例では、洗浄経路の開始点は、内視鏡内に形成された洗浄流体流出口に流体結合された洗浄流体口である。
幾つかの実装例では、内視鏡の器具チャンネルは、内視鏡に挿入できる外科用切断アセンブリの対応するキーに係合するよう構成された少なくとも1つの溝を含むよう構成でき、それにより、外科用切断アセンブリの外側カニューレの開口部の配向が内視鏡のカメラレンズに対して位置合わせされることを保証する。幾つかの実装例では、外側チュービングの近位端は、器具チャンネル内に挿入された外科用切断アセンブリの一部分の長さと、外側カニューレの切断窓の配向とを示す印を含むことができる。こうすることで、外科用切断アセンブリを挿入する医療専門家は、外側チュービングの近位端を回転させて外側カニューレの切断窓を所望位置に配置できるようになる。
外科用切断アセンブリは、図40A〜49Bに関連して上述した内視鏡用具400に類似したものでよいことは理解すべきである。幾つかの実装例では、図51〜60Bに関連して説明した外科用切断アセンブリは、内視鏡用具400とは、これら外科用切断アセンブリが柔軟性トルクコイルの代わりに吸入チューブを備えている点で異なる。上述したように、吸入チューブは、内側カニューレに結合される結合部材に流体結合できる。幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリには、結合部材を吸気チューブに流体結合するが、吸気チューブからの結合部材の回転分離を許容するシールまたは他の結合構成要素を含めることができる。さらに、吸気チューブの近位端は吸引源に接続されるよう構成でき、その際に図40A〜49Bに関連して記載した近位コネクタに似た柔軟性トルクコイルを駆動するよう構成された近位コネクタに結合する必要はない。
幾つかの実装例では、図50A〜60Bに関連して説明した内視鏡では、外科用切断アセンブリを内視鏡の近位端の開口部から挿入することが記載されている。しかし、幾つかの他の実装例では、外科用切断アセンブリを、内視鏡の遠位端における開口部を介して内視鏡に挿入するよう構成することもできる。幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリは吸入チューブまたは外側チュービングを含まないようにしてもよい。むしろ、外科用切断アセンブリは、外側カニューレと、内側カニューレと、当該内側カニューレを当該外側カニューレに対して動かす(例えば、平行移動、回転など)よう構成された結合部材とを含むことができる。幾つかの実装例では、外側カニューレは、外側カニューレを内視鏡に対して回転させるよう構成された可動結合アセンブリに係合するよう構成できる。可動結合アセンブリは、制御機構を介して内視鏡の操作者によって制御または作動可能である。操作者は、外側カニューレおよび外側カニューレの切断窓などの配向を回転または可動結合させることができる。外科用切断アセンブリは、アクチュエータにより作動されるよう構成された内視鏡の展開要素と係合するよう構成できる。この展開要素は、外科用切断アセンブリを後退位置に付勢するよう構成できる。幾つかの実装例では、操作者は、患者の哺乳類腔所に内視鏡を挿入する前に、外科用切断アセンブリを内視鏡内の後退位置に装填できる。展開要素は、管状体内に配置された外科用切断アセンブリを、未展開位置または後退位置に維持するよう構成できる。展開要素は、その展開要素が作動されると、外科用切断アセンブリを未展開位置から展開位置まで展開するようさらに構成できる。幾つかの実装例では、展開要素は、外科用切断アセンブリが未展開位置に維持される閉状態と、外科用切断アセンブリが第2の展開位置まで配置される開位置との間を移動するよう構成されている。幾つかの実装例では、展開要素は、内視鏡の遠位端を覆う摺動カバーでよい。幾つかの実装例では、展開要素は、付勢状態と弛緩状態との間を移動可能なバネでよい。
幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリが展開位置にあるときは、外科用切断アセンブリの外側カニューレは、内視鏡の遠位端から内視鏡の長手方向軸に沿って外側に延伸して、切断窓がカメラにより捕捉される画像内で表示できるようにする。
図61は、図53Bに示した内視鏡5300と、図53Bに示した外科用切断アセンブリに似た外科用切断アセンブリ6120と、を含む内視鏡アセンブリ6199を示す。図61に示したように、外科用切断アセンブリ6120の結合部材6140の長さは、内視鏡5300の対応する結合構成要素5350より長い。結合部材6140の長さを結合構成要素5350の長さより長くすることにより、内視鏡および外科用切断アセンブリが患者の哺乳類腔所に挿入できるよう寸法決めする必要があるため、結合構成要素5350および結合部材6140の寸法には制約があるが、外科用切断アセンブリの操作者は、外科用切断アセンブリ6120を、内視鏡の器具チャンネルの長手方向軸に沿って、結合部材6140の長さに基づいた距離にわたって移動させることができる。結合部材6140の一部が結合構成要素5350に隣接して配置されている限りは、結合部材6140は、結合構成要素5350に磁気結合するよう構成できる。これによって、操作者はより大きな自由度と、内視鏡の器具チャンネルの長手方向軸に沿った外科用切断アセンブリのより大きな移動距離が得られる一方で、内側カニューレを外側カニューレ6112に対してなお回転させることができる。
幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリ6120の結合部材は、内側カニューレに結合された第1端部から吸気チューブに結合された第2端部まで延伸する第1長さを備えている。幾つかの実装例では、第1長さは、外科用切断アセンブリが挿入できる内視鏡の結合構成要素の対応する長さより長くしてよい。結合部材6140は、内側カニューレの第1端部が結合構成要素の近位端に隣接する第1位置から、結合部材の第2端部が結合構成要素の遠位端に隣接する第2位置まで延伸する距離にわたって内視鏡5300の結合構成要素に回転可能に結合するよう構成できる。
幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリの結合部材は、内側カニューレ6130に結合された第1端部から、吸気チューブ6132に結合された第2端部まで延伸する第1長さを備えることができ、これは外科用切断アセンブリを挿入できる内視鏡の結合構成要素の対応する長さより短い。幾つかの実装例では、結合部材6140は、内側カニューレの遠位端が結合構成要素の近位端に隣接する第1位置から、結合部材の第2端部が結合構成要素5350の遠位端に隣接する第2位置まで延伸する距離にわたって結合構成要素5300に回転可能に結合するよう構成されている。
内視鏡の対応する結合構成要素5350より長い外科用切断アセンブリの結合部材6140を提供することで、外科用切断アセンブリの操作者は、外科的切除を行う上でより高い操縦性を得ることになる。結合部材6140の長さは、内部に外科用切断アセンブリを挿入する必要がある空間と、内視鏡が哺乳類腔所に挿入される際に内視鏡が辿りうる蛇行状経路とによって制限されるので、幾つかの実装例では入れ子式チューブまたは結合器を使用してもよい。外科医は、結合部材または外科用切断アセンブリの長さを入れ子式に伸ばして到達距離を長くできる。さらに、入れ子式チューブの使用によって様々な露光が可能となり、外科医による操作の幅が増える。
概して、内視鏡の大きさおよび寸法は、内視鏡の種類と、内視鏡が挿入される患者の哺乳類腔所の大きさおよび形状によって変更できる。例えば、内視鏡は、患者の結腸内を通過するよう構成された結腸鏡でよい。この結腸鏡は、結腸に達する際に通過する開口の内部に挿入できるよう寸法決めされた外径を備えることができる。さらに、この結腸鏡は、結腸の長さに沿って挿入され、結腸が形成する蛇行状経路を通過できるのに十分な曲げやすさまたは柔軟さを備えるようにしてもよい。結腸は、90度を超えるものもある幾つかの湾曲部を含むことがあることは理解すべきである。結腸鏡の長さは、患者の結腸の長さと概ね同じかそより長くなるよう寸法決めすればよい。幾つかの実装例では、結腸鏡の長さは3フィートと8フィートとの間とすることができる。本明細書で記載した開示は結腸鏡に関する詳細を述べたものだが、通常の技能を備えた当業者であれば、気管支鏡、喉頭鏡、子宮鏡、任意の胃腸鏡または患者の哺乳類腔所に挿入できる他の種類の医療用具でよいことは理解すべきである。
ここで図62を参照すると、患者の哺乳類腔所内から物質を切除するための方法を示したフローチャートを示す。要約すると、軟性内視鏡が患者の哺乳類腔所への開口部に挿入され、この軟性内視鏡は、この内視鏡の遠位端を介して開口部に挿入される(ブロック6205)。外科用切断アセンブリが軟性内視鏡の器具チャンネル内に配置される(ブロック6210)。外科用切断アセンブリの外側カニューレの切断窓が、哺乳類腔所内の切除される物質に位置決めされる(ブロック6215)。次に、内側カニューレを外側カニューレに対して回転させるためにトルクを与える(ブロック6220)。次に、切除された物質を、吸入チャンネルを介して除去するため外科用切断アセンブリの標本回収要素が作動される(ブロック6225)。
詳細には、この方法は、軟性内視鏡を患者の哺乳類腔所への開口部に挿入する段階を含み、軟性内視鏡は、この内視鏡の遠位端を介して開口部に挿入される(ブロック6205)。軟性内視鏡は、内視鏡の遠位端を介して開口部に挿入できる。医療専門家が内視鏡を挿入すればよい。幾つかの実装例では、哺乳類腔所は、患者の結腸、患者の喉頭、患者の子宮、患者の肺、胃、患者の食道もしくは十二指腸、または消化管の他の任意部位などの哺乳類腔所でよい。
この方法は、外科用切断アセンブリを軟性内視鏡の器具チャンネル内に配置する段階を含む(ブロック6210)。内視鏡の器具チャンネルは、内視鏡の近位端の開口部と内視鏡の遠位端の別の開口部との間を延伸できる。外科用切断アセンブリは、内視鏡の近位端の器具チャンネル開口部を介して器具チャンネルに挿入できる。内視鏡が哺乳類腔所に挿入された後でも、内視鏡のこの端部は哺乳類腔所への開口部の外部に残る。上述のように、外科用切断アセンブリは、図51〜61Bに関して上述した外科用切断アセンブリのうちのいずれでもよい。幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリは、図40A〜50Bに関して上述した内視鏡器具でよい。外科用切断アセンブリは、外側カニューレと、外側カニューレ内に配置された内側カニューレと、外側カニューレの半径方向壁の一部分に沿って形成された切断窓とを備えた切断器アセンブリを含むことができる。内側カニューレの近位端は、軟性内視鏡の長さに沿って延伸する吸入チャンネルに流体結合できる。内側カニューレは、外側カニューレの切断窓に入る物質を切断するため、外側カニューレに対して回転するよう構成できる。
この方法は、外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させることで、切断窓を、切除される哺乳類腔所内の物質に配置する段階を含む(ブロック6215)。幾つかの実装例では、外側カニューレは外側チュービングの遠位端に結合できる。外側チュービングは、外側チュービングの遠位端を回転させることによって外側カニューレを回転するよう構成された編組チュービングまたは他の任意のチューブまたはコイルでよい。幾つかの実装例では、外側チュービングは柔軟性トルクコイルでよい。
この方法は、内側カニューレを外側カニューレに対して回転させるために柔軟性トルク要素を介してトルクを与える段階を含む(ブロック6220)。このトルクは、内視鏡の遠位端内に配置されたトルク送出要素か、内視鏡の近位端から内視鏡の遠位端まで延伸する柔軟性トルク要素のいずれかを介して与えることができる。このトルクによって、内視鏡の結合構成要素は回転し、かつ外科用切断アセンブリの結合部材および内側カニューレを外側カニューレに対して回転させて、外側カニューレの切断窓で物質の少なくとも一部を切除する。幾つかの実装例では、この物質は、哺乳類腔所内に形成された病巣、繊維組織、または他の腫瘤もしくは出現物でよい。
幾つかの実装例では、この方法は、トルク発生要素を作動させる段階を含む。幾つかの実装例では、トルク発生要素を作動させる段階は、流体流入チャンネルを介してトルク発生要素に流体を供給する段階と、トルク発生要素から流体流出チャンネルを介して流体を除去する段階とを含む。幾つかの実装例では、トルク発生要素を作動させる段階は、トルク発生要素から軟性内視鏡外部の電源まで延伸する電線を介してトルク発生要素まで電流を供給する段階を含む。
幾つかの実装例では、この方法は、内視鏡の外部に配置されかつトルク送出要素に接続された回転アクチュエータを作動させる段階を含む。トルク送出要素は、回転アクチュエータが発生したトルクを結合構成要素に送出するよう構成されている。トルク送出要素は、1つまたは複数のスレッドからなる複数層を備えた柔軟性トルクコイルまたは柔軟性トルクロープを含み、複数層それぞれは、これら複数層のうち1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻かれている。
幾つかの実装例では、軟性内視鏡は、当該内視鏡の遠位端内に配置された結合構成要素を含む。結合構成要素は少なくとも1つの磁石を含むことができ、この方法は、内視鏡の結合構成要素と内視鏡の結合部材を磁気結合する段階をさらに含む。幾つかの実装例では、回転アクチュエータにより発生されたまたはトルク送出要素により送出されたトルクは結合構成要素に与えられ、これが結合構成要素を回転させる。結合部材は、外科用切断アセンブリの結合部材に磁気結合できる。結合部材は内側カニューレに結合でき、よって、結合部材の回転が内側カニューレを回転させることができる。
この方法は、切除された物質を、吸入チャンネルを介して除去するため外科用切断アセンブリの標本回収要素を作動する段階を含む(ブロック6225)。吸引源を吸入チャンネルの近位端に掛けて、外側カニューレの切断窓を介して内視鏡に入りかつ内側カニューレにより切除された物質が、吸入チャンネル内で外科用切断アセンブリを介して吸引されるようにすることができる。幾つかの実装例では、吸入チャンネルは、内側カニューレの内壁と、結合部材の内壁と、吸入チューブの内壁とによって形成できる。内側カニューレが外科用切断アセンブリの柔軟性トルク送出要素を介して回転される幾つかの実装例では、吸入チャンネルは、内側切断器の内壁と柔軟性トルク送出要素の内壁により形成できる。
幾つかの実装例では、患者の哺乳類腔所内から病巣を切除する方法は、軟性内視鏡を患者の哺乳類腔所への開口部に挿入する段階を含み、軟性内視鏡は当該内視鏡の遠位端内に配置された結合構成要素を含み、軟性内視鏡は、当該遠位端を介して開口部に挿入される。この方法は、外科用切断アセンブリを軟性内視鏡の器具チャンネル内に配置する段階を含む。外科用切断アセンブリは、哺乳類腔所への開口部の外部に残る内視鏡の近位端において、器具チャンネルへの器具チャンネル開口部を介して器具チャンネルに挿入される。外科用切断アセンブリは、外側カニューレと、外側カニューレ内に配置された内側カニューレと、外側カニューレの半径方向壁の一部分に沿って形成された切断窓と、結合部材に結合された内側カニューレの近位端とを備えた切断器アセンブリを含み、結合部材は、軟性内視鏡の長さに沿って延伸する吸入チューブに流体結合され、結合部材は、軟性内視鏡の結合構成要素と回転可能に結合するよう構成されている。この方法は、外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させることで、切断窓を、切除される哺乳類腔所内の病巣に配置する段階を含む。この方法は、トルクを内視鏡の結合構成要素に与える段階を含む。トルクは、内視鏡の遠位端内に配置されたトルク送出要素か、内視鏡の近位端から内視鏡の遠位端まで延伸する柔軟性トルク要素の一方を介して与えられる。トルクによって、内視鏡の結合構成要素は回転しかつ外科用切断アセンブリの結合部材および内側カニューレを外側カニューレに対して回転させ、外側カニューレの切断窓で病巣の少なくとも一部を切除する。この方法は、標本回収要素を作動させて、内側カニューレの内壁と、結合部材の内壁と、吸入チューブとによって形成される吸入チャンネルを介して病巣の切除部分を除去するために吸引力を与える段階を含む。
幾つかの実装例では、この方法は、トルク発生要素を作動させる段階を含む。幾つかの実装例では、トルク発生要素を作動させる段階は、流体流入チャンネルを介してトルク発生要素に流体を供給する段階と、トルク発生要素から流体流出チャンネルを介して流体を除去する段階とを含む。幾つかの実装例では、トルク発生要素を作動させる段階は、トルク発生要素から軟性内視鏡外部の電源まで延伸する電線を介してトルク発生要素まで電流を供給する段階を含む。
幾つかの実装例では、この方法は、内視鏡の外部に配置されかつトルク送出要素に接続された回転アクチュエータを作動させる段階を含む。トルク送出要素は、回転アクチュエータが発生したトルクを結合構成要素に送出するよう構成されている。トルク送出要素は、1つまたは複数のスレッドからなる複数層を備えた柔軟性トルクコイルまたは柔軟性トルクロープを含み、複数層それぞれは、これら複数層のうち1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻かれている。
幾つかの実装例では、結合構成要素は少なくとも1つの磁石を含み、この方法は、内視鏡の結合構成要素と内視鏡の結合部材を磁気結合する段階をさらに含む。
幾つかの実装例では、この方法は、洗浄流体を内視鏡内に形成された洗浄流体送出チャンネルを介して外科用切断アセンブリに供給する段階をさらに含み、洗浄流体送出チャンネルは、内視鏡の近位端に進入ポートと、内視鏡の遠位端に向かって配置された流体出口ポートであって、外科用切断アセンブリの洗浄流入口に流体結合された流体出口ポートとを含み、外科用切断アセンブリの洗浄流入口は、切断器アセンブリの外側カニューレと内側カニューレとの間に形成された洗浄経路に流体結合される。
幾つかの実装例では、トルク発生要素、結合構成要素、またはトルク送出要素に冷却効果をもたらすため、洗浄流体送出チャンネルの一部は、トルク発生要素、結合構成要素、またはトルク送出要素の少なくとも1つに隣接して配置されている。
幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させることで、哺乳類腔所内の切除される病巣に切断窓を配置する段階は、内視鏡の遠位端に配置される可動結合アセンブリを作動させる段階を含み、可動結合アセンブリは、外側カニューレに係合するよう構成され、外側カニューレを内視鏡に対して回転させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させることで、哺乳類腔所内の切除される病巣に切断窓を配置する段階は、外側カニューレに結合された外側チュービングを回転させる段階を含み、外側チュービングは、外側カニューレを外側チュービングの回転に基づいて内視鏡に対して回転させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、患者の哺乳類腔所からポリープを回収する方法は、軟性内視鏡を患者の哺乳類腔所への開口部に挿入する段階を含む。内視鏡器具は、哺乳類腔所内から病巣の少なくとも一部分を切除するため軟性内視鏡の器具チャンネル内に配置または挿入される。内視鏡器具は、外側カニューレと、外側カニューレ内に配置された内側カニューレと、外側カニューレの半径方向壁の一部分に沿って形成された切断窓とを備えた切断アセンブリを含み、内側カニューレは、軟性内視鏡の長さに沿って延伸する長さを備えた柔軟性トルク要素に回転可能に結合され、柔軟性トルク要素は、作動されると、トルクを内側カニューレに与えて、病巣の一部分を切除するために外側カニューレに対して回転させる。次に、内視鏡器具が器具チャンネル内に配置されているときに、洗浄流体が軟性内視鏡の外部に残る内視鏡器具の潅注ポートから供給される。この潅注ポートは、回転結合器を介して外側カニューレに流体結合され、当該回転結合器は、潅注ポートを外側カニューレに接続された外側チュービングに結合する。回転結合器の一部分が回転すると、回転結合器は、外側チュービングおよび外側カニューレの潅注ポートに対する回転を許容する。すると、外側カニューレは、回転結合器のその部分の回転を介して、外側カニューレの開口部が軟性内視鏡のカメラを介して可視となる位置まで回転する。次に、外側カニューレの切断窓は、哺乳類腔所の病巣に配置される。次に、内側カニューレを外側カニューレに対して回転させるため柔軟性トルク要素が作動され、内側カニューレが切断窓に隣接して回転する際に、内側カニューレは病巣のその部分を切断する。内視鏡器具の標本回収要素が作動され、病巣の切断された部分を、内側カニューレの内壁および柔軟性トルク要素により形成された吸入チャンネルを介して哺乳類腔所の内部から除去する。
幾つかの実装例では、内視鏡器具を軟性内視鏡の器具チャンネル内に配置する段階は、内視鏡器具の遠位端を軟性内視鏡の器具チャンネルに挿入する段階を含む。
幾つかの実装例では、柔軟性トルク要素に結合される近位コネクタであって、内視鏡器具の近位端に配置された近位コネクタが、柔軟性トルク要素にトルクを与えるよう構成された駆動アセンブリに係合する。
幾つかの実装例では、真空源が内視鏡の遠位端に流体結合され、外側カニューレの開口部を介して内視鏡器具に入るポリープの部分を内視鏡器具から除去する。
幾つかの実装例では、柔軟性トルク要素は、1つまたは複数のスレッドからなる複数層を備えた柔軟性トルクコイルを含み、複数層それぞれは、これら複数層のうち1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻かれており、吸入チャンネルは柔軟性トルクコイルの内壁により部分的に形成される。
幾つかの実装例では、柔軟性トルク要素を作動させかつ内視鏡器具の標本回収要素を作動させる段階は、柔軟性トルク要素を作動させかつ内視鏡器具の標本回収要素を同時に作動させる段階を含む。
幾つかの実装例では、柔軟性トルク要素を作動させる段階は、ポリープの少なくとも一部分を切断するのに十分なトルクを内側カニューレに与える段階を含む。幾つかの実装例では、柔軟性トルク要素を作動させる段階は、フットペダルを介して切断アセンブリの内側カニューレを外側カニューレに対して回転させるため柔軟性トルク要素を作動する段階を含む。
幾つかの実装例では、病巣は第1ポリープであり、哺乳類腔所は結腸である。第1ポリープの少なくとも一部分を切断した時点で、内視鏡器具を軟性内視鏡から除去することなく、外側カニューレの開口部は結腸内の第2ポリープに配置される。柔軟性トルク要素を作動させて、外側カニューレ対して内側カニューレを回転させ、内側カニューレが第2ポリープの少なくとも一部分を切断する。内視鏡器具の標本回収要素を作動して結腸内から第2ポリープの切断部分を除去する。
幾つかの実装例では、患者内からポリープを除去する方法は、軟性内視鏡を患者の開口部に挿入する段階と、手術部位からポリープを除去するため、軟性内視鏡の器具チャンネル内に内視鏡器具を配置する段階であって、内視鏡器具は、外側カニューレと、外側カニューレ内に配置された内側カニューレと、外側カニューレの半径方向壁の一部分に沿って形成された開口部とを備えた切断アセンブリを含み、内側カニューレは軟性内視鏡の長さに沿って延伸する長さを備えた柔軟性トルク要素に回転可能に結合され、柔軟性トルク要素は作動されると内側カニューレにトルクを与える、配置する段階と、外側カニューレの開口部をポリープに配置する段階と、内側カニューレを外側カニューレに対して回転させるため柔軟性トルク要素を作動する段階であって、内側カニューレが開口部に隣接して回転する際に、内側カニューレがポリープの一部分を切断する、作動する段階と、内視鏡器具の標本回収要素を作動して、ポリープの切断された部分を、内側カニューレの内壁と柔軟性トルク要素により形成された吸入チャンネルを介して患者から除去する段階とを含む。
幾つかの実装例では、この方法は、内視鏡器具が器具チャンネル内に配置されているときに、洗浄流体を軟性内視鏡の外部に残る内視鏡器具の潅注ポートから供給する段階を含む。潅注ポートは、回転結合器を介して外側カニューレに流体結合され、回転結合器は、潅注ポートを外側カニューレに接続された外側チュービングに結合し、回転結合器の一部分が回転すると、回転結合器は、潅注ポートに対する外側チュービングおよび外側カニューレの回転を許容する。
幾つかの実装例では、この方法は、外側カニューレを、回転結合器のその部分の回転を介して、外側カニューレの開口部が軟性内視鏡のカメラを介して可視となる位置まで回転する段階を含む。
幾つかの実装例では、内視鏡器具を軟性内視鏡の器具チャンネル内に配置する段階は、内視鏡器具の遠位端を軟性内視鏡の器具チャンネルに挿入する段階を含む。
幾つかの実装例では、この方法は、柔軟性トルク要素に結合される近位コネクタであって、内視鏡器具の近位端に配置された近位コネクタを、柔軟性トルク要素にトルクを与えるよう構成された駆動アセンブリに係合させる段階を含む。
幾つかの実装例では、この方法は、真空源を内視鏡器具の遠位端に流体結合する段階であって、外側カニューレの開口部を介して内視鏡器具に入るポリープの切断部分を内視鏡器具から除去する、流体結合する段階を含む。
幾つかの実装例では、柔軟性トルク要素は、1つまたは複数のスレッドからなる複数層を備えた柔軟性トルクコイルを含み、複数層それぞれは、これら複数層のうち1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻かれており、吸入チャンネルは柔軟性トルクコイルの内壁により部分的に形成される。
幾つかの実装例では、柔軟性トルク要素を作動させかつ内視鏡器具の標本回収要素を作動させる段階は、柔軟性トルク要素を作動させかつ内視鏡器具の標本回収要素を同時に作動させる段階を含む。
幾つかの実装例では、柔軟性トルク要素を作動させる段階は、ポリープの少なくとも一部分を切断するのに十分なトルクを内側カニューレに与える段階を含む。幾つかの実装例では、柔軟性トルク要素を作動させる段階は、フットペダルを介して切断アセンブリの内側カニューレを外側カニューレに対して回転させるため柔軟性トルク要素を作動する段階を含む。
幾つかの実装例では、ポリープは第1ポリープであって、この方法は、第1ポリープの少なくとも一部分を切断した時点で、内視鏡器具を軟性内視鏡から除去することなく、外側カニューレの開口部を別の手術部位の第2ポリープに配置する段階と、柔軟性トルク要素を作動させて、外側カニューレ対して内側カニューレを回転させ、内側カニューレが第2ポリープの少なくとも一部分を切断する段階と、内視鏡器具の標本回収要素を作動させて患者内から第2ポリープの切断部分を除去する段階とをさらに含む。
幾つかの実装例では、患者の哺乳類腔所内から病巣を切除する方法は、軟性内視鏡を患者の哺乳類腔所への開口部に挿入する段階を含み、当該軟性内視鏡は、この内視鏡の遠位端内に配置された結合構成要素を含み、この内視鏡は遠位端を介して開口部内に挿入される。この方法は、外科用切断アセンブリを軟性内視鏡の器具チャンネル内に配置する段階を含む。外科用切断アセンブリは、哺乳類腔所への開口部の外部に残る内視鏡の近位端において、器具チャンネルへの器具チャンネル開口部を介して器具チャンネルに挿入される。外科用切断アセンブリは、外側カニューレと、外側カニューレ内に配置された内側カニューレと、外側カニューレの半径方向壁の一部分に沿って形成された切断窓とを備えた切断器アセンブリを含んでおり、内側カニューレの近位端は結合部材に結合されており、結合部材は軟性内視鏡の長さに沿って延伸する吸入チューブに流体結合され、結合部材は軟性内視鏡の結合構成要素と回転可能に結合するよう構成されている。この方法は、外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させることで、切断窓を、切除される哺乳類腔所内の病巣に配置する段階を含む。この方法は、トルクを内視鏡の結合構成要素に与える段階を含む。トルクは、内視鏡の遠位端内に配置されたトルク送出要素か、内視鏡の近位端から内視鏡の遠位端まで延伸する柔軟性トルク要素の一方を介して与えられる。トルクによって、内視鏡の結合構成要素は回転しかつ外科用切断アセンブリの結合部材および内側カニューレを外側カニューレに対して回転させ、外側カニューレの切断窓で病巣の少なくとも一部を切除する。この方法は、標本回収要素を作動させて、内側カニューレの内壁と、結合部材の内壁と、吸入チューブとによって形成される吸入チャンネルを介して病巣の切除部分を除去するために吸引力を与える段階を含む。
幾つかの実装例では、この方法は、トルク発生要素を作動させる段階を含む。幾つかの実装例では、トルク発生要素を作動させる段階は、流体流入チャンネルを介してトルク発生要素に流体を供給する段階と、トルク発生要素から流体流出チャンネルを介して流体を除去する段階とを含む。幾つかの実装例では、トルク発生要素を作動させる段階は、トルク発生要素から軟性内視鏡外部の電源まで延伸する電線を介してトルク発生要素まで電流を供給する段階を含む。
幾つかの実装例では、この方法は、内視鏡の外部に配置されかつトルク送出要素に接続された回転アクチュエータを作動させる段階を含む。トルク送出要素は、回転アクチュエータが発生したトルクを結合構成要素に送出するよう構成されている。トルク送出要素は、1つまたは複数のスレッドからなる複数層を備えた柔軟性トルクコイルまたは柔軟性トルクロープを含み、複数層それぞれは、これら複数層のうち1つまたは複数の隣接する層が巻かれている方向とは反対方向に巻かれている。
幾つかの実装例では、結合構成要素は少なくとも1つの磁石を含み、この方法は、内視鏡の結合構成要素と内視鏡の結合部材を磁気結合する段階をさらに含む。
幾つかの実装例では、この方法は、洗浄流体を内視鏡内に形成された洗浄流体送出チャンネルを介して外科用切断アセンブリに供給する段階をさらに含み、洗浄流体送出チャンネルは、内視鏡の近位端に進入ポートと、内視鏡の遠位端に向かって配置された流体出口ポートであって、外科用切断アセンブリの洗浄流入口に流体結合された流体出口ポートとを含み、外科用切断アセンブリの洗浄流入口は、切断器アセンブリの外側カニューレと内側カニューレとの間に形成された洗浄経路に流体結合される。
幾つかの実装例では、トルク発生要素、結合構成要素、またはトルク送出要素に冷却効果をもたらすため、洗浄流体送出チャンネルの一部は、トルク発生要素、結合構成要素、またはトルク送出要素の少なくとも1つに隣接して配置されている。
幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させることで、哺乳類腔所内の切除される病巣に切断窓を配置する段階は、内視鏡の遠位端に配置される可動結合アセンブリを作動させる段階を含み、可動結合アセンブリは、外側カニューレに係合するよう構成され、外側カニューレを内視鏡に対して回転させるよう構成されている。
幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリの外側カニューレを回転させることで、哺乳類腔所内の切除される病巣に切断窓を配置する段階は、外側カニューレに結合された外側チュービングを回転させる段階を含み、外側チュービングは、外側カニューレを外側チュービングの回転に基づいて内視鏡に対して回転させるよう構成されている。
図63Aは、本開示の実施形態による外科用切断アセンブリの遠位部分の透視図である。図63Bは、図63Aに示した遠位部分外科用切断アセンブリの分解組立図である。図63Cは、図63Aに示した外科用切断アセンブリの遠位部分の断面透視図である。図63Dは、図63Aに示した外科用切断アセンブリの第1結合器を含む図63Bの部分の拡大図である。図63Eは、図63Aに示した外科用切断アセンブリの第2結合器を含む図63Bの部分の拡大図である。図63Fは、図63Aに示した外科用切断アセンブリの第2結合器の側面図である。
図53A〜61に関連して上述した他の外科用切断アセンブリと同様に、外科用切断アセンブリ6320は内視鏡に挿入可能に構成されており、さらに内視鏡を介して駆動すなわち作動されるよう構成されている。幾つかの実装例では、外科用切断アセンブリ6320は、内視鏡の回転アクチュエータまたはトルク発生要素を介して作動するか、内視鏡を介して外科用切断アセンブリにトルクを送出するよう構成されたトルク送出要素を介して作動できる。
図63A〜図63Fをここで参照すると、外科用切断アセンブリは、遠位端325および近位端6326を備えた外側カニューレ6322を含むことができる。切断窓または開口部6328は、遠位端6325に向かう半径方向壁に沿って形成されている。外側カニューレの外表面は、外科用切断アセンブリ6320が挿入される内視鏡の部分内に形成された対向する構造体に係合するよう構成された1つまたは複数のキー構造体6330を含むことができる。外側カニューレは、洗浄チャンネルまたは経路6338の一部分を形成する内壁6324をさらに含む。
外科用切断アセンブリ6320は、外側カニューレ6332内に配置されるよう構成された内側カニューレ6322をさらに含む。内側カニューレは、当該内側カニューレの遠位端に切断先端部を含んでいる。内側カニューレ6332は外側カニューレ6322内に配置されており、内側カニューレ6332の切断先端部は外側カニューレの切断窓6328に隣接し、内側カニューレが外側カニューレに対して回転すると、切断窓6328に入る物質は、内側カニューレ6332の切断先端部によって切除または切断される。
外科用切断アセンブリ6320は結合部材6350も含む。結合部材6350は、少なくとも1つのキー構造体6352が形成された外壁を含む。キー構造体6352は、外側カニューレ6322に形成されたキー構造体6330と位置合わせできる。結合部材6350は内壁6356も含むことができる。結合部材は、結合部材6350の外壁と内壁との間に形成された1つまたは複数の流体経路6354aおよび6354bもさらに含むことができる。外科用切断アセンブリ6320は、外科用切断アセンブリ6320が挿入される内視鏡の対応する構成要素に係合するよう構成されている。結合部材6350は、内視鏡の対応する構成要素が回転するときに回転するように構成されている。結合部材6350は内側カニューレ6332に結合でき、結合部材6350が回転すると、内側カニューレ6332も外側カニューレ6322に対して回転できる。幾つかの実装例では、結合部材6350は、内側カニューレに圧入、溶接、結合器、または結合部材6350を内側カニューレ6332に結合する任意の他の手段を介して結合できる。結合部材6350および内側カニューレ6332が回転するときに外側カニューレが回転するのを防止するため、外側カニューレ6322は、内側カニューレ6332および結合部材6350に対して外側カニューレを回転させるよう構成された内視鏡の可動結合アセンブリに係合するよう構成可能である。可動結合アセンブリの詳細は図58Aおよび58Bに対して上述されている。
外科用切断アセンブリ6320は、結合部材6350を外側カニューレ6330に結合するよう構成された第1結合器6140をさらに含むことができる。第1結合器6140は、キー構造体6330および6352と位置合わせできる対応するキー構造体6342を含むことができる。第1結合器6140は、洗浄チャンネル6354aおよび6354b内を流動する洗浄流体を、外側カニューレ6322の内壁6324および内側カニューレ6332の外壁によって形成される領域まで到達させる一方で、洗浄流体が外科用切断アセンブリ6320の外部に漏れないようにするよう構成できる。幾つかの実装例では、第1結合器6140は、内側カニューレ6332を結合部材6350に結合し、さらに、内側カニューレ6332の内壁6334および結合部材6350の内壁6356により部分的に形成された吸入チャンネルに流入する物質が漏れたり流出したりしないようにするよう構成できる。幾つかの実装例では、第1結合器6140の内壁が、内側カニューレに摩擦係合するよう構成された複数の隆条を含むことができる。第1結合器6140の隆条間の溝は、洗浄流体が結合部材6350から、外側カニューレ6322と内側カニューレ6332との間の領域まで流れるのを許容する流体経路として作用できる。
外科用切断アセンブリ6320は、結合部材6350に結合するよう構成された外側チュービング6370をさらに含むことができる。外側チュービング6370は、図53A〜61に関して上述した外側チュービングに類似したものでよい。洗浄経路6354aおよび6354bを通過する洗浄流体は、外側チュービングを介して供給できる。幾つかの実装例では、外側チュービングの内壁および吸入チュービング6380の外壁は、内視鏡の外部に残る外科用切断アセンブリの近位端から、外科用切断アセンブリ6320の切断窓6328まで延伸する洗浄チャンネル6338の一部分を形成できる。
吸入チュービング6380は、結合部材6350の内壁に結合できる。幾つかの実装例では、吸入チュービングは結合部材6350の内壁に流体結合され、切断窓6328を介して外科用切断アセンブリに入る物質は、吸入チュービング6380により形成された吸入チャンネルの一部分に流入できる。
外科用切断アセンブリ6320は、外側チュービング6370および吸入チュービング6380を結合部材6350に結合するよう構成された第2結合器6360を含むことができる。第2結合器6360は、結合部材6350が、外側チュービング6370および吸入チュービング6380に対して回転できるよう構成されている。第2結合器6360は、第2結合器6360の長さに沿って延伸する1つまたは複数の開口部6364aおよび6364bを含むことができる。開口部6364aおよび6364bは、外側チュービング6370と吸入チュービング6380との間を流れる洗浄流体が、結合部材6350の流体経路6354aおよび6354bを介して外側カニューレ6322と内側カニューレ6332との間に領域まで流動できるよう寸法決めかつ構成できる。
第2結合器6360は、結合部材6350に係合するよう構成された第1部分6465と、外側チュービング6470に係合するよう構成された第2部分6466と、吸入チュービング6480に係合するよう構成された第3部分6467とを含むことができる。第3部分6467の内壁は、吸入チャンネルの一部分を形成できる。
図63Gは、第1位置にある結合部材を含む外科用切断アセンブリ6320の透視図を示す。図63Hは、第2位置にある結合部材を含む外科用切断アセンブリ6320の透視図を示す。外科用切断アセンブリが内視鏡の器具チャンネルに挿入される際は、キー構造体6330、6342、および6352がすべて互いに位置合わせされるよう、外科用切断アセンブリを配置できる。こうすることで、キー構造体は、これらキー構造体と係合するよう構成された対応する溝またはロッキング構造体と係合できる。幾つかの実装例では、器具チャンネルは、器具チャンネルの近位端から器具チャンネルの遠位端に向かって延伸する溝またはロッキング構造体であって、キー構造体6330、6342、および6352と係合するよう構成された溝またはロッキング構造体を含むことができる。
内視鏡を作動させて外科用切断アセンブリに切断を開始させると、内視鏡の結合構成は、外科用切断アセンブリ6320の結合部材6350を回転させて、今度はそれが内側カニューレ6332を外側カニューレ6322に対して回転させることになる。第1結合器63046140および第2結合器6360は、結合部材6350が、外側カニューレ6322および外側チュービング6370の両方に対して回転できるようにする。幾つかの実装例では、外側カニューレ6322は静止状態を維持できるが、それは外側カニューレ6322のキー構造体6330が、配置されている内視鏡の可動結合アセンブリと係合でき、内視鏡の結合構成要素が外科用切断アセンブリ6320の結合部材6350に係合する際に、それが外側カニューレに隣接するからである。
図64Aは、内視鏡と本開示の実施形態による図63Aに示した外科用切断アセンブリとを含む内視鏡アセンブリの断面透視図である。図64Bは、図64Aに示した内視鏡の遠位部分の透視図である。図64Cは、図64Aに示した内視鏡アセンブリの透視図である。図64A〜図64Cをここで参照すると、内視鏡アセンブリ6400は、図51A〜61に関連して上述した他の内視鏡に似た内視鏡6400を含む。内視鏡6400は、内視鏡6400の器具チャンネル6410内に配置される外科用切断アセンブリ6320の結合部材6350に結合するよう構成された結合構成要素6422を含むことができる。
内視鏡6400は、トルク伝達要素6420を介して結合構成要素6422に結合されるトルク発生要素6412を含む。トルク伝達要素6420は、トルク発生要素6412によって発生されたトルクを結合構成要素6422に伝達することができる。結合構成要素6422は、器具チャンネルの一部分が結合構成要素6422の内壁内に配置されるように位置決めできる。外科用切断アセンブリ6320の外側カニューレ6322が内視鏡6400内に形成された対応する構造体に係合するときに、結合構成要素6422の内壁内に配置される器具チャンネルの部分が、外科用切断アセンブリ6320の結合部材6350が配置される部分に対応できる。結合構成要素6422および結合部材6350は、1つまたは複数の作動機構を介して互いと接触できる。幾つかの実装例では、内視鏡6400の結合構成要素6422の内径は、作動時にサイズが縮小するよう設計かつ構成でき、結合構成要素の内壁が外科用切断アセンブリの結合部材6350と係合できる。幾つかの実装例では、結合部材は、結合部材がそれを介して結合構成要素6422と係合できる作動機構を含んでいてもよい。幾つかの実装例では、結合部材のキー構造体6352は、結合構成要素の対応する係合構成要素に係合するよう構成でき、結合構成要素が回転すると、係合構成要素は結合部材6350のキー構造体6352と接触し、結合部材を回転させる。幾つかの実装例では、係合構成要素は、結合構成要素の内壁に形成されたリブ、フィン、溝、または他の構造体でよい。これら係合構成要素は、外科用切断アセンブリ6320が内視鏡の器具チャンネル6410に挿入されている最中は外側カニューレには係合しないよう構成できるが、いったん外科用切断アセンブリ6320が挿入されて、トルク発生要素6412が作動されると、結合構成要素に係合できるようにしてもよい。
図64Bに示したように、結合構成要素6422の内壁6424は、外科用切断アセンブリ6320の結合部材6350のキー構造体6352に係合するよう構成された溝構造体6426を含む。
図64Cは、図64Aに示した内視鏡の遠位先端部の透視図である。内視鏡6400の遠位先端部6402は、器具チャンネル6410の開口部を含む。図示したように、トルク発生要素6412の作動時に結合部材6350が回転するときに、外側カニューレの切断窓の配向を可動結合しかつ外側カニューレを静止状態に維持するため、内視鏡6400は、外側カニューレ6322のキー構造体6330に係合するよう構成された少なくとも1つの溝構造体6436を含む可動結合要素6434を含むことができる。
図65は、本開示の実施形態による外科用切断アセンブリの断面図である。外科用切断アセンブリ6520は、内視鏡に挿入できる遠位端6550と、外科用切断アセンブリ6520が内視鏡に挿入された後も内視鏡の外部に残る近位端6560とを含む。外科用切断アセンブリ6520は、外科用切断アセンブリ6520の遠位先端部に形成された切断窓6524と、外科用切断アセンブリ6520の近位端から遠位端6550に向かって延伸する吸入チューブ6540とを含む。外科用切断アセンブリ6520の残り部分は、図42に示した内視鏡器具4000に実質的に類似しており、図65に示した参照番号は図42に関して上述した記載に一致する。外科用切断アセンブリ6500の近位端は、図51A〜61に関して上述した外科用切断アセンブリに類似したものでよい。柔軟性トルクコイル4080を含む図42に示した内視鏡器具4000とは対照的に、外科用切断アセンブリ6500は吸気チューブを含んでいる。吸入チューブは、流体を外科用切断アセンブリの遠位端から吸入ポート4902まで吸入できるようにする任意種類のチュービングでよい。

Claims (29)

  1. 医療用具であって:
    患者の哺乳類腔所に挿入可能な内視鏡の一部分内に配置されたトルク発生要素またはトルク送出要素を備えた当該内視鏡の器具チャンネル内に挿入可能な外科用切断アセンブリであって、前記患者の前記哺乳類腔所内の手術部位で物質を切除するよう構成された外科用切断アセンブリを含み、当該外科用切断アセンブリが、
    切断窓を含む外側カニューレと;
    前記外側カニューレ内に配置された内側カニューレと;
    前記外側カニューレの近位端に結合された柔軟性外側チュービングであって、前記外側カニューレおよび当該外側チュービングが、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の前記器具チャンネルの長さを上回る第1長さを備えた、柔軟性外側チュービングと;
    前記内側カニューレの前記近位端に結合された遠位端を備えた結合部材と;
    前記柔軟性外側チュービングの内壁内に配置されると共に前記結合部材を介して前記内側カニューレに流体結合された吸入チュービングであって、前記内側カニューレ、前記結合部材、および前記吸入チュービングは、前記外科用切断アセンブリが挿入可能な前記内視鏡の前記器具チャンネルの前記長さを上回る第2長さを備え、前記内側カニューレ、前記結合部材、および前記吸入チュービングは、前記外科用切断アセンブリによって切除される前記物質が、前記患者の前記哺乳類腔所内の前記手術部位から前記哺乳類腔所の外部へ除去される際に通過する吸入チャンネルを形成する吸入チュービングと;
    静止部と可動部とを含み、当該可動部が前記結合部材に結合される一方、前記静止部が前記外側チュービングに結合された結合アセンブリであって、前記内視鏡の遠位端に一体的な対応する結合構成要素の作動に応答して、前記結合部材を前記外側チュービングに対して移動させるよう構成され、前記内視鏡の前記対応する結合構成要素は、前記内視鏡の前記器具チャンネルに隣接して配置されるかまたは前記器具チャンネルを囲む、結合アセンブリとを含む、医療用具。
  2. 前記結合部材は1つまたは複数の磁気表面を含むと共に、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の磁気結合要素に磁気結合するよう構成されている、請求項1に記載の医療用具。
  3. 前記結合部材は、前記内側カニューレの長手方向軸の周りを回転するよう構成され、前記内側カニューレは、前記外側カニューレに対して前記長手方向の周りを回転するよう構成されている、請求項2に記載の医療用具。
  4. 前記結合部材は、前記内視鏡の前記結合構成要素の回転に応答して回転するように構成されている、請求項3に記載の医療用具。
  5. 前記内側カニューレおよび前記結合部材の長さが前記外側カニューレの長さより大きい、請求項1に記載の医療用具。
  6. 前記結合部材が、前記柔軟性外側チュービングの内部に配置されるよう寸法決めされている、請求項1に記載の医療用具。
  7. 前記結合器は、前記結合部材を前記吸入チューブに接続するが、前記結合部材と前記吸入チューブとを回転分離するよう構成された別の部分を含む、請求項1に記載の医療用具。
  8. 前記結合器の前記静止部は前記結合器の外壁を含み、前記結合器の当該外壁は、前記外側チュービングの前記内壁と摩擦係合するよう構成された摩擦要素を含む、請求項1に記載の医療用具。
  9. 前記外側チュービングは編組チュービングであり、当該編組チュービングは、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の外部に延伸した前記編組チュービングの近位端が回転するときに、前記外側カニューレを回転させるよう構成されている、請求項1に記載の医療用具。
  10. 前記外側チュービングの外壁に形成された溝またはキーの少なくとも一方をさらに含み、前記溝またはキーは、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の前記器具チャンネル内に形成された対応する溝またはキーに係合するよう構成されている、請求項1に記載の医療用具。
  11. 前記外側カニューレの内壁と前記内側カニューレの外壁との間に形成された第1洗浄チャンネル部と、
    前記外側チュービングの内壁と、前記結合部材の外壁と、前記吸入チュービングの外壁との間に形成された第2洗浄チャンネル部と、を含む洗浄チャンネルをさらに含む、請求項1に記載の医療用具。
  12. 洗浄進入ポートを含む潅注コネクタと;
    前記潅注コネクタおよび前記柔軟性外側チュービングに結合された管状部材であって、前記管状部材内に配置される前記吸入チュービングおよび前記吸入チュービングの前記外壁は、前記洗浄チャンネルの前記第1部分および前記洗浄チャンネルの前記第2部分に流体結合された第3洗浄チャンネル部を形成する、管状部材とをさらに含む、請求項11に記載の内視鏡器具。
  13. 前記洗浄チャンネルは、前記洗浄進入ポートから前記外側カニューレの前記切断窓まで延伸する、請求項12に記載の医療用具。
  14. 前記外科用切断アセンブリの前記洗浄チャンネルは洗浄源から流体を受け取るよう構成されており、当該流体は局所薬物または治療薬のいずれかである、請求項11に記載の医療用具。
  15. 前記洗浄チャンネルは、吸引を促進するための洗浄流体を供給するために前記流体を第1流速で受け取り、前記哺乳類腔所内の部位で前記洗浄流体を吹き付けるための第2流速で受け取るよう構成されており、前記洗浄流体は前記外側カニューレの前記切断窓から前記部位に流入する、請求項14に記載の医療用具。
  16. 前記洗浄流体を前記洗浄チャンネルに送出する流速と、前記吸入チャンネルを介して物質を吸引する洗浄流速とを管理するよう構成された流速管理要素をさらに含み、前記流速管理要素は、この洗浄流速の増大が閾値洗浄流速を超えたことの検出に応答してこの吸入洗浄流速を減少するよう構成されている、請求項11に記載の医療用具。
  17. 前記外側カニューレは、前記内視鏡の前記挿入可能な部分内に形成された可動結合アセンブリに係合するよう構成された少なくとも1つの係合部材を含み、当該可動結合アセンブリは、前記外側カニューレを前記内視鏡に対して回転させるよう構成された、請求項1に記載の内視鏡。
  18. 前記外科用切断アセンブリは、前記外側カニューレを前記外側チュービングに結合すると共に前記外側カニューレと前記外側チュービングとを回転分離する回転結合器をさらに含む、請求項1に記載の医療用具。
  19. 前記外科用切断アセンブリは、前記結合部材に磁気結合するよう構成された少なくとも1つの磁石を含む外側結合要素をさらに含み、当該外側結合要素は、前記結合部材に隣接して配置され、それを介して前記外側チュービングおよび前記結合部材が配置される内壁を備える、請求項1に記載の医療用具。
  20. 前記外側結合要素は、前記内視鏡の前記結合構成要素に係合するよう構成され、前記内視鏡の前記結合構成要素は、前記外側結合要素を移動させるよう構成されている、請求項19に記載の医療用具。
  21. 前記内視鏡の前記結合構成要素は、前記外科用切断アセンブリの前記外側結合要素と物理的に係合して、前記外側結合要素を前記外科用切断アセンブリの前記外側チュービングに対して移動させるよう構成されている、請求項20に記載の医療用具。
  22. 前記吸入チュービングは吸引源に流体結合するよう構成されている、請求項1に記載の医療用具。
  23. 前記外科用切断アセンブリの前記結合部材は、前記内側カニューレに結合された第1端部から、前記吸気チューブに結合された第2端部まで延伸する第1長さを備え、当該第1長さは、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の前記結合構成要素の対応する長さより長い、請求項1に記載の医療用具。
  24. 前記結合部材は、前記内側カニューレ結合部材の前記第1端部が前記結合構成要素の近位端に隣接する第1位置から、前記結合部材の前記第2端部が前記結合構成要素の遠位端に隣接する第2位置まで延伸する距離にわたって前記結合構成要素に回転結合するよう構成されている、請求項23に記載の医療用具。
  25. 前記外科用切断アセンブリの前記結合部材は、前記内側カニューレに結合された第1端部から、前記吸気チューブに結合された第2端部まで延伸する第1長さを備え、当該第1長さは、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の前記結合構成要素の対応する長さより短い、請求項1に記載の医療用具。
  26. 前記結合部材は、前記結合部材の前記内側カニューレ第2端部の前記遠位端が前記結合構成要素の近位端に隣接する第1位置から、前記結合部材の前記第2端部が前記結合構成要素の遠位端に隣接する第2位置まで延伸する距離にわたって前記結合構成要素に回転結合するよう構成されている、請求項25に記載の医療用具。
  27. 前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡は、結腸鏡、気管支鏡、子宮鏡、喉頭鏡、または胃鏡のいずれかである、請求項1に記載の内視鏡。
  28. 前記結合器は第1結合器であり、前記外科用切断アセンブリは、前記外側カニューレを前記結合部材に結合するよう構成された第2結合器をさらに含み、前記第1結合器および前記第2結合器は、前記結合部材の、前記外側チュービングおよび前記外側カニューレに対する回転を許容するよう構成されている、請求項1に記載の医療用具。
  29. 前記結合部材は、前記外科用切断アセンブリを挿入可能な前記内視鏡の結合構成要素に接触するよう構成され、かつ当該結合構成要素が回転さするときに回転するよう構成されている、請求項28に記載の医療用具。
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