JP2017534655A - Axlチロシン受容体キナーゼ阻害剤「R428」の精製方法 - Google Patents

Axlチロシン受容体キナーゼ阻害剤「R428」の精製方法 Download PDF

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Abstract

1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N3−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基を精製するための方法が記載され、前記方法は以下を含む:a)或る量の未精製1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N3−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミンを、酸と共に、C1−5アルコールおよび水の混合溶媒中に溶解させること、並びに、b)(a)から得られる溶液のpHを、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N3−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基がアルコール−水混合溶媒から沈殿するまで増加させること。

Description

本発明は、方法、具体的には、純度が高く且つ溶媒残留物が少なくなるように所定の医薬品有効成分の遊離塩基を得るための方法、に関する。
Axl(UFO、ARK、およびTyro7としても知られている;ヌクレオチド受入番号NM_021913およびNM_001699;タンパク質受入番号NP_068713およびNP_001690)は、N末端細胞外リガンド結合ドメインおよび触媒ドメインを含有するC末端細胞質領域を含むレセプター型チロシンキナーゼ(RTK)である。Axlおよびその2つの近縁種であるMerTK/NykおよびSky(Tyro3/Rse/Dtk)は、まとめてRTKのTAMファミリーとして知られており、これらは全て、同一のリガンド、Gas6(growth arrest specific-6)、凝固カスケード制御因子プロテインSに対して有意な相同性を有する約76kDaの分泌タンパク質、によって、様々な程度に結合して刺激される。リガンドへの結合に加えて、Axl細胞外ドメインは、細胞凝集を仲介する同種相互作用を起こすことが示されており、これは、Axlの1つの重要な機能が細胞間接着の仲介であり得ることを示唆している。
WO2008/083367では、一群の化合物がAxlの阻害剤として開示されている。そのような阻害は抗悪性腫瘍効果をもたらすことが示されている。この点において、1つの特定の化合物、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン(以下で化合物Aと称する場合がある)は、特に有望であることが示されている。WO2008/083367に記載される化合物Aの小規模合成は、イソプロピルアルコール中で実行され、後に溶媒の蒸発およびHPLCによる精製を伴う。しかし、このような手順は効果であり、規模拡大には適していない。化合物Aの遊離塩基を単離するための他のアプローチが試みられているが、これらは典型的に、余りに多い段階を含み、所望され得るよりも多い溶媒残留物を伴って生成物を与える可能性がある。例えば、トルエンを含む最終溶媒中の化合物Aの合成の後、1つの単離アプローチは、蒸留によるトルエンのメタノールへの交換、続いて、ジクロロメタンの添加、MgSOを用いた乾燥、蒸留によるDCMの除去、メタノールの添加、熱溶媒へのフマル酸の添加、並びにフマル酸塩の沈殿および単離を含んだ。この塩を次に、炭酸カリウム水溶液、エタノールおよびDCMの混合物で処理し、有機相を乾燥させ、濾過および蒸発させて、不純な化合物A遊離塩基を得た。これをエタノール/DCM中に再び溶かし、沸騰エタノールに加え、蒸留によりDCMを除去して、化合物A遊離塩基を沈殿させた。しかし、この複雑な方法の後でさえも、生成物中のエタノールおよびDCMの残留レベルは所望のレベルよりも高く、予測不可能であり、方法の規模によってかなりの影響を受ける。
従って、本発明の目的は、規模拡大が可能であり、許容可能な程度に少ない溶媒残留物を伴う生成物を与える、化合物Aの遊離塩基の精製のための方法を提供することである。
本発明の第一の態様により、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基を精製するための方法が提供され、前記方法は、
a)或る量の未精製1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミンを、酸と共に、C1−5アルコールおよび水の混合溶媒中に溶解させること、並びに
b)(a)から得られる溶液のpHを、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基がアルコール−水混合溶媒から沈殿するまで増加させること、
を含む。
本発明の方法は、未精製試料から化合物A遊離塩基の比較的純粋な形態を回収するための容易な手段を提供する。用語「未精製」とは、本明細書で使用される場合、使用目的のために望まれるよりも(遊離塩基に関して)純度が低い、化合物Aの形態を単に指す。未精製試料は、例えば、化合物Aが合成された反応混合物から得られ得る。化合物A遊離塩基は、有害且つ/または水不混和性の有機溶剤を使用する必要無しに、得ることができる。さらに、化合物A−酸性塩を単離した後に塩を壊して遊離塩基に戻す追加段階を介して進む必要も無い。段階(b)中のpH増加は、低溶解性の化合物Aの遊離塩基の生成をもたらし、これが沈降して、より可溶性の化合物A−酸性塩が溶液中に残る。前記方法は、高収率で適切な純粋生成物をもたらし、且つ、溶媒残留物が少なく、例えば、エタノールが混合溶媒中のC1−5アルコールとして使用された場合、10,000ppmエタノールを有意に下回る。さらに、本発明の方法は、化合物A遊離塩基の薬剤的に最も有用な多形形態に関して高い多形純度を有する、生成物をもたらす。
用語「未精製化合物A」は、化合物Aの塩形態を含むことが意図される。従って、本発明の方法は、化合物Aの塩の試料から化合物A遊離塩基を精製するために使用され得る。そのような実施形態において、段階(a)で溶解される酸は、追加の酸の添加を必要とする場合がないように、単純に、未精製化合物Aとして使用される化合物A塩の共役酸であってよいことは理解されよう。
本発明の方法において、アルコール−水混合溶媒(すなわち、C1−5アルコールおよび水の混合溶媒)中のアルコールは、他の直鎖または分岐鎖C1−5アルコールも使用可能ではあるが、メタノールまたはエタノールであることが好ましい。好ましいアルコールはエタノールであり、それに基づく混合溶媒は、未精製の投入材料からの化合物Aの良好な抽出を与える。
好ましい実施形態では、アルコール−水混合溶媒は、段階(b)の実行に先立ち、60〜80体積%、好ましくは70〜80体積%のアルコールを含有するように、(必要であれば)調製される。このレベルの溶媒組成は、段階(b)の沈殿において有効に働くことが分かっている。70〜80%の範囲外のアルコール含量も、本発明の方法が成功裏に使用されることを可能にし得るが(例えば、60体積%のエタノールは有益な結果をもたらすことが分かっている);70〜80%の範囲内のアルコール含量が、さらに良い結果を予想外にも与えることが分かっている。段階(a)で使用されるアルコール−水混合溶媒組成が必要とされるアルコール体積含有率を既に有している場合、この調製段階は必要でない場合がある。しかし、段階(a)においてより少ないアルコール含量の混合溶媒を使用することが必要または望ましい場合、段階(b)が実行される前にさらなるアルコールを加えることにより、アルコール含量を必要なレベルにまで上げることができる。化合物Aが中で合成された反応混合物の形態で未精製の化合物Aが存在している場合、これはし
ばしば、非極性溶媒(例えば、トルエンまたはジクロロメタン)中の溶液の形態をとり得る。そのような場合、非極性溶媒とアルコール−水混合溶媒との間のきれいな相分離、並びにそれによる、非極性溶媒および不純物の効率的な除去、並びに化合物Aの最小限の損失を確実とするために、より少ないアルコール含量の混合溶媒が段階(a)で使用され得る。
アルコール−水混合溶媒は、段階(b)の実行に先立ち、例えば、73〜77体積%のアルコール、好ましくはおよそ75体積%のアルコールを含有するように、(必要であれば)調製され得る。特にエタノールの場合、そのような溶媒組成は段階(b)において驚くほど効率的な沈殿を与えることが分かっている。
段階(b)において、(a)から得られた溶液のpHは、例えば、7.5〜9.5に増加され得る。特に、pHは、7.8〜8.8、好ましくはおよそ8.5に増加され得る。記載される範囲内へのpHの増加は、不純物の最小限の共沈を伴って、化合物A遊離塩基の効率的な沈殿をもたらすことが分かっている。
(a)から得られた溶液のpHは、段階(b)で塩基の溶液を用いて増加されることが好都合であり得る。適切な有機塩基も使用され得るが、塩基は無機塩基であることが好ましい。好ましい塩基としては、NaOHおよびKOHが挙げられ、特にKOHが好ましい。KOHを含む塩基の使用は、化合物A遊離塩基中の不溶性の不純物の出現を減少させることに繋がる。
いくつかの実施形態では、段階(b)中、具体的には沈殿が開始した後に、pHを2回以上増加させることが必要であり得る。これは、化合物A遊離塩基の沈殿がpHの低下をもたらす可能性があるためである。未精製の化合物Aが段階(a)において、化合物Aが中で合成された反応混合物の形態で存在している場合、反応混合物の他の成分が溶液をある程度緩衝し得るため、これはさほど問題にならない場合がある。
好ましい実施形態では、段階(b)におけるpHの増加に使用される塩基の溶液は、未精製の化合物Aがこの段階のために存在しているアルコール−水混合溶媒と実質的に同一の溶媒組成を有するアルコール−水混合溶媒を用いる。これにより、塩基添加の結果としてアルコール−水混合溶媒の組成が変化しないことが確実となる。沈殿はアルコール含量に敏感である可能性があるため、この予防策の配備は有用であり得る。
段階(a)において、C1〜5アルコールおよび水の混合溶媒中の未精製化合物Aおよび酸の溶解は、高温(例えば60℃超、好ましくは65℃超、より好ましくは70℃超)で実行され得る。増強されたおよび/またはより迅速な溶解は、このようにして獲得され得る。溶解を高温で実行するかどうかにかかわらず、(a)から得られた溶液の温度は、pHが増加している間(すなわち段階(b)中)、70℃以上に維持されることが好ましい。これは、化合物Aと酸との間で形成された塩が溶解されたままであることを確実にするためであり、結果として、前記塩による段階(b)で形成される遊離塩基沈殿物の汚染が防止される。好ましい実施形態では、(a)から得られた溶液の温度は、化合物A遊離塩基の沈殿が開始するまで、段階(b)において73℃以上に維持される。場合によっては、溶液が沈殿の間、少なくともその初期段階の間に、約75℃に維持される場合、より良い結果が得られることがある。沈殿が進行中となった後、溶液の冷却を試みてもよいが、理想的には沈殿の進行を監視するべきである。有用な結果は、例えば混合物が最初の4〜5時間に亘り(平均して)1時間当たり約8〜9℃/時ずつ冷却するように、例えば混合物を75℃から周囲温度まで自然冷却させることによって、得られた。
本発明の方法は以下のさらなる段階を含んでもよい:
c)段階(b)で得られた沈殿した1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基を、酸と共に、C1〜5アルコールおよび水の混合溶媒中に再溶解させる段階、並びに
d)(c)から得られた溶液のpHを、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基がアルコール−水混合溶媒から沈殿するまで増加させる段階。
段階(c)および(d)は、段階(b)で得られた化合物A遊離塩基の再沈殿を提供する。これにより、化合物A遊離塩基の純度におけるさらなる増加がもたらされる。段階(a)および段階(b)単独の方法の後、約98%w/wの純度が得られた。段階(c)および(d)による再沈殿の後、純度は99%w/w超に増加した。さらに、段階(c)および(d)によって、化合物A遊離塩基の所望の多形形態に関してさらにより高い多形純度を有する生成物がもたらされる。
再沈殿の手順を実行する際、段階(d)での化合物A遊離塩基の沈殿中に、必要に応じてpHをさらに増加させて、段階(d)で化合物A遊離塩基の沈殿が開始するレベル以上にpHを維持することが有用な場合がある。段階(b)に関する上記のように、化合物A遊離塩基の沈殿がpHの低下をもたらす可能性があるため、これが必要となる場合がある。これは、例えば、さらなる塩基の添加についてモニターされ、さらなる塩基の添加によって減弱され得る。段階(a)に関しての上記の高温条件は、段階(c)においても採用され得る。同様に、段階(b)に関しての上記の温度条件および冷却条件も、段階(d)の実行において有益に採用され得る。
段階(a)および/または段階(c)で使用される酸は、フマル酸、クエン酸および塩酸から選択され得る。当業者であれば分かることであるが、他の酸を使用してもよい。
ある実施形態では、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(S)−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基(すなわち、化合物A遊離塩基のS−鏡像異性体)が、未精製の或る量の1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(S)−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン(すなわち、化合物Aの未精製S−鏡像異性体)から精製される。
有用なことに、未精製の化合物Aは、フェニルN’−シアノ−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)カルバムイミデートと3−ヒドラジノ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジンとの間の反応の生成物であり得る。このような反応は、先行技術(例えばWO2008/083367)に記載されている。この反応はあらゆる適切な溶媒中で実行され得る。未精製の化合物Aは、固体形態または溶液形態(「開始溶液」と称される)で、段階(a)において存在し得る。上記のように、段階(a)はその後に化合物Aの液相抽出を含み、非極性溶媒中に不純物が保持され得ることから、非極性溶媒を使用することが好都合であり得る。
従って、実施形態において、未精製の化合物Aの開始溶液は、段階(a)においてアルコール−水混合溶媒と接触させられる。未精製の化合物Aの開始溶液は、フェニルN’−シアノ−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)カルバムイミデートと3−ヒドラジノ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジンとの間の反応から得られる生成物溶液を含み得る。上記で説明したように、開始溶液は段階(a)で使用されるアルコール−水混合溶媒以外の溶媒を採用することが好都合であり得る。ある実施形態では、開始溶液の溶媒は、段階(a)で使用されるアルコール−水混合溶媒と実質的に不混和性であり得る。通常、開始溶液の溶媒は段階(b)の前に除去されることが好都合である。
第二の態様により、本発明は、本発明の第一の態様の方法によって入手される、または入手可能な、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基、または1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(S)−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基を提供する。
次に、本発明を、ただの例示として添付の図面を参照してより詳細に説明する。
図1は、段階(a)、(b)、(c)および(d)を用いる本発明の方法によって得られた化合物A遊離塩基の試料からの、XRPDの結果を示している。 図2は、所望の多形形態を有する化合物A遊離塩基の参照試料のXRPDを示している。
化合物Aの合成
化合物Aの合成における最終段階への経路をスキーム1に示す。Bをトルエンに溶解させ、30℃でDPCCと反応させた。変換が完了した際、化合物Fを添加し、温度を65℃に上昇させた。
スキーム1
3つの実験(0.1gのB)を3つの異なる溶媒(トルエン、イソプロパノールおよびアセトニトリル)中で組み立てた。最良の結果は、少なくともDの溶解性の点で、トルエンにおいてであった。全ての反応物を一晩放置したところ、ほとんどの場合、反応混合物は褐色溶液となり、小さな沈殿固体が縁のあたりに存在した。BのDへの変換は概して99%超であり、化合物Aの収率は概して約70%以上であった(HPLC)。
ワークアップ
化合物Aのフマル酸塩物質を、50%メタノール/水中、75%メタノール/水中、50%エタノール/水中および75%エタノール/水中の溶解性について試験した。フマル酸塩は全ての場合において溶解した(加熱)。NaOHを添加することで再沈殿させる試みは、75%エタノール/水から、成功した。
好ましい溶媒混合物はエタノール/水であった。化合物Aがエタノール/水相に移っているであろう反応混合物の抽出を行った。エタノール、水およびフマル酸(理論収量との比較で1当量)の50℃の反応混合物への添加によりエタノール/水/トルエンの1:1:1混合物を得たところ、トルエン相における生成物の相分離および最小損失がもたらされた。
化合物A遊離塩基の沈殿
沈殿させる前に、粒子除去のために反応混合物を(熱)濾過した。およそ75%のエタノール/水混合物を得るために、相当量のエタノールを用いて生成物を「洗浄(wash in)」した。最初に、75℃で、1M NaOH(水溶液)を添加し、pHを9.1に調整することにより、沈殿を行った。懸濁液を一晩放冷させた。化合物Aが、62%の収率、97.3%の純度で単離された。同様の実験でpHを10.5に調整した場合、ほぼ同じ収率が得られたが(63%)、純度は93.9%に下がった。さらに、フマル酸の持ち越し汚染がいくらか検出された。
NaOHの代わりにKOHを添加した場合、pHがより高い溶液となった。従って、1
M KOH(水溶液)を用い、75℃でpH9に調整することにより、沈殿を行った。一晩冷却した後、化合物A遊離塩基が56%の収率、95.3%の純度で単離された。
後者の実験におけるpHは塩基水溶液(aqueous base)で調整されたため、実際のエタノール/水比は63〜67%であると算出された。従って、10gのBから開始して反復を行い、ワークアップの後、溶液を2つの部分に分割した。両方の場合で、pHを75%エタノール/水中で1M KOHで調整することにより、エタノール/水の比を一定に保った。第一の実験はpH8.5に調整し、第二の実験はpH9.0に調整した。一晩沈殿させた後、pHはそれぞれ9.3および10.1と測定された。pH増加の理由は温度の低下である。第一の実験は50%の収率、98.7%の純度という結果であった。第二の実験は43%の収率、98.5%の純度という結果であった。エタノール/水の比を75%エタノールに維持することが明確に有益であり、pH8.5での沈殿が最良の結果を与えると結論された。
後者の実験の規模拡大を20gのBまで実行した。これは満足に進行し、収率は21.2g(54%)であり、純度は97.6%であった。さらに、120gのBまでの規模拡大を実行した。これも満足に進行し、174.9gの湿潤固体が単離された。小試料の乾燥に基づいて、収率は51%、純度は98.7%と測定された。
化合物A遊離塩基の再沈殿
97.6%の純度を有する上記の実験からの材料を用いて、再沈殿を試験した。この材料を2×10gに分割し、pH9.0またはpH8.5で沈殿させた。溶媒混合物は75%エタノール/水に、フマル酸の含量は0.75当量に、温度は75℃に、塩基は75%エタノール/水中の1M KOHに、時間は一晩に、設定した。
pH9.0の実験は7.5gの遊離塩基(75%の回収率)を生成し、純度は99.3%、アッセイ(assay)は98.8%、残留エタノールは14,600ppm、含水量は0.20%であった。このようにして得られた化合物A遊離塩基の試料に対してXRPDを行った。結果を図1に示す。参照試料XRPDとの良好な比較(図2)が観察できる。pHを8.5に調整した後に放冷した実験において、望まれるよりも多い化合物Aが冷却後の濾液中に存在したように、化合物が沈殿した際にpHが低下したことから、このpHが最適よりも潜在的に低いことが分かった。
従って、後の実行において、pHを75%エタノール/水中の1M KOHを用いて調整したところ、pH8.0において自然沈殿が観察された。塩基を添加せずにpHを安定化させた後(pH7.5で安定)、塩基を添加して8.5に調整した。塩基の添加により、pHは再度8.5で安定化した。安定なpHが20分間観察されたら、その懸濁液を一晩放冷した。85分後、温度は46℃であり、一晩の冷却の後、pHは9.4(22.0℃)と測定された。2.63gが単離され(88%の回収率)、純度は99.4%であり、残留エタノールは8,800ppmであった。
この再沈殿は非常に上手くいき、良く制御されていた。
考察および結論
エタノール、水およびフマル酸(理論収量との比較で1当量)を、化合物Aの合成から得られた反応混合物に添加して、1:1:1の溶媒比(トルエン:エタノール:水)を得ることにより、生成物の最小損失およびいくらかの不純物の除去を伴い、トルエンが除去された、分離溶液(50℃において)がもたらされることが分かった。トルエンでの余分な洗浄は、生成物の最小損失を伴ってさらなる不純物を除去し、過剰なトルエンは共沸蒸留によって除去することができた。
エタノールをエタノール/水相に添加して、近似の75%エタノール/水混合物を得た。沈殿は、75%エタノール/水中の1M KOHを用いた8.5へのpH調整により、75℃で行った。最後の沈殿法を用いて、97.6%〜98.9%の純度が得られ、50%〜54%収率が得られた。
以下の要素が沈殿にとって重要であることが分かった:
塩基:NaOHを用いてpHを調整した場合、いくらかの不溶性物質が形成された。KOHに交換した場合、これは問題とならなかった。
pH:pHが高いほど、化合物はより不純となる。pH8.5が最良の結果を与えることが示された。pHは、おそらくは反応混合物からの緩衝によって、化合物が沈殿する際に有意に低下しない。
アルコール/水比:KOH水溶液の代わりに75%エタノール/水中の1M KOHを用いてpHを調整することによって、エタノール/水比を75%に保った場合、純度における大きな向上が認められた。
温度:温度の影響が存在する。例えば、化合物Aのフマル酸塩は70℃超で溶解し、73℃未満で沈殿することは効果的でないと思われる。沈殿物を75℃で成熟させ、ゆっくりと冷却することは、有益であり得る。当業者には理解されることであるが、さらに良好な結果は、当然、より制御された様式で冷却する場合に得られ得る。
再沈殿を検討するために、1g規模に対するスクリーニング実験を行った。より大規模の実験も行ったところ、85〜88%の回収率および99.4%〜99.7%の純度、並びに7,400〜8,800ppmの残留エタノールレベルが得られた。
以下のパラメータが再沈殿にとって重要であることが分かった:
塩基:全ての再沈殿実験において、KOHが効果的であることが分かった。
pH:沈殿が開始する際、pHが低下する場合がある。従って、pHを制御および調整することは有益である。上記の実験において、沈殿が開始した後、pHが安定化するまで待つことが有用であった。3つの大きな実験のうち2つにおいて、自然沈殿がpH8.0で認められたことから、pH7.8で播種(seed)してあることが有益であり得る。pH8.5への最終調整およびこのpHでの安定化は、満足な純度および回収率を得るのに十分であった。pHは冷却時に上昇するため、最終pHが9.2から9.8まで変動したとしても、単独ロットの品質は同様であった。熱センサを含有する、WTW、pH3110pHメータを用いて、pH測定を行った。pHメータは20℃で較正した。
時間:結晶を高温で成長させた後、制御された様式でゆっくりと冷却させることは有益であった。
アルコール/水の比:75%エタノール/水を上記の実験で使用したが、より多くの水を加えた場合にも良好な残留エタノールレベルが見られた。より多くの水は否定的な意味で純度に影響し得るが、出発物質が高い純度を既に有している場合、これはそれほど重要ではない。
温度:73℃超における化合物の沈殿は、特に沈殿物がこの温度で成熟させられる場合、良好な結果を与える。
全体として、本発明の方法は簡便であり、好ましくない溶媒の使用を回避し、いくつかの溶媒交換を回避する。化合物Aのフマル酸(または他の酸)塩の単離は必要ではなく;その代わりに、化合物A遊離塩基を直接単離し、乾燥無しに再沈殿させることができる。最終反応および最も大きな再沈殿実験の全収率は、まずまずの43%であった。残留エタノールは10,000ppmを有意に下回った。
分析法
HPLC分析を下記の通りに行った:A1−BのDへの変換を測定するためのHPLC法;A2−DおよびFの化合物Aへの変換、並びに化合物Aの純度を測定するためのHPLC法。
A1:BのDへの変換に対するHPLC、IPC法
HPLCカラム:Phenomenex Gemini NX、C18、3μm、150×4.6mm
流速:1.0mL/分
注入量:3μL
検出波長:240nm
カラム温度:30℃
オートサンプラー温度:20℃
移動相A:MQ−水中0.1%DEA
移動相B:アセトニトリル
試料溶媒:メタノール/MQ−水(1:1)中0.1%TFA
試料調製:10μLの反応混合物を蒸発させ、1mLのSS中に再溶解させた
勾配プロファイル
おおよその保持時間
フェノール:2分
D:11.0分
:15.9分
HPLC法A2:
HPLCカラム:Zorbax Eclipse XDB−C18、4.6×100mm流速:1.0mL/分
注入量:10μL
検出波長:255nm
カラム温度:55℃
オートサンプラー温度:20℃
移動相A:MQ−水中0.1%TFA
移動相B:メタノール/アセトニトリル(1:1)中0.1%TFA
試料溶媒:メタノール/MQ−水(1:1)中0.1%TFA
名目上の濃度:180μg/mL
試料調製(IPC):8μLの反応混合物を蒸発させ、1mLのSS中に再溶解させた。
勾配プロファイル
おおよその保持時間
フェノール:4.4分
F:5.1分
D:6.9分
化合物Aの保持時間は10.4分であった。
残留エタノールを、下記のA3に従って、ガスクロマトグラフィー分析により測定した。
A3:GCによる残留エタノール分析
カラム:アジレント社製DB−1、品番123−1064(60m×320μm ID×3.0μm)
キャリアガス:ヘリウム
様式:定圧1.2bar
乾燥器:初期温度:40℃
初期等温時間:9.0分
速度1:26.3℃/分
温度1:145℃
等温時間:7.0分
速度2:67.5℃/分
最終温度:280℃/分
最終等温時間:11.0分
入口:様式:スプリット
ライナー:スプリット/スプリットレス
スプリット比:5.0
温度:250℃
ガス節約器:オフ
検出器(FID)温度:280℃
流速:40.0mL/分
空気流量:450.0mL/分
様式:一定のメイクアップ
メイクアップ:30.0mL/分
注入器:体積:1.0μL
試料希釈剤:DMSO
試料調製:約5mLのDMSO中に約100mgの正確に秤量した化合物Aを超音波処理により溶解させる。放冷し、DMSOで体積(5.0mL)まで満たす。
ニードル洗浄溶媒:DMSO
メタノール/ジクロロメタン(3:1)を溶媒として使用するカール・フィッシャー滴定を用いて水分析を行った。抽出時間は180秒であった。
XRPD解析:Cu Kα X線照射を使用するPanalytical Xpert
Pro回折計およびPixcel検出系を用いて行った。試料を低密度ポリエチレンフィルムの間に保持し、透過モードにおいて周囲温度で分析した。装置パラメータ:範囲3〜40°2θ、刻み幅0.013°、計数時間99秒、約22分間の実行時間)。XRPDパターンを、HighScore Plus 2.2cソフトウェアを用いて識別、マニピュレートおよび指標付けした。

Claims (23)

  1. 1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基を精製するための方法であって、
    a)或る量の未精製1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミンを、酸と共に、C1−5アルコールおよび水の混合溶媒中に溶解させること、並びに
    b)(a)から得られる溶液のpHを、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基がアルコール−水混合溶媒から沈殿するまで増加させること、
    を含む、前記方法。
  2. アルコール−水混合溶媒中のアルコールがエタノールである、請求項1に記載の方法。
  3. アルコール−水混合溶媒が、段階(b)の実行に先立ち、60〜80体積%のアルコール、好ましくは70〜80体積%のアルコールを含有するように、必要であれば調製される、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. アルコール−水混合溶媒が、段階(b)の実行に先立ち、73〜77体積%のアルコール、好ましくはおよそ75体積%のアルコールを含有するように、必要であれば調製される、請求項3に記載の方法。
  5. 段階(b)において、(a)から得られた溶液のpHが7.5〜9.5に増加される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 段階(b)において、pHが7.8〜8.8、好ましくはおよそ8.5に増加される、請求項5に記載の方法。
  7. 段階(b)において、(a)から得られた溶液のpHが塩基の溶液を用いて増加される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 段階(b)でのpHの増加に使用される塩基の溶液が、未精製の1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミンがこの段階において存在しているアルコール−水混合溶媒と、実質的に同一の溶媒組成を有するアルコール−水混合溶媒を使用する、請求項7に記載の方法。
  9. 段階(b)において、(a)から得られた溶液のpHが水酸化カリウムを含む塩基を用いて増加される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 段階(a)において、C1〜5アルコールおよび水の混合溶媒中の未精製の1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−
    ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミンおよび酸の溶解が高温で実行される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 段階(b)において、pHが増加されている間、(a)から得られた溶液の温度が70℃以上に維持される、請求項10に記載の方法。
  12. 段階(b)において、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基の沈殿が開始するまで、(a)から得られた溶液の温度が73℃以上に維持される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 以下のさらなる段階を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法:
    c)段階(b)で得られた沈殿した1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基を、酸と共に、C1〜5アルコールおよび水の混合溶媒中に再溶解させる段階、並びに
    d)(c)から得られた溶液のpHを、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基がアルコール−水混合溶媒から沈殿するまで増加させる段階。
  14. 段階(d)における1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基の沈殿の間、pHが必要に応じてさらに増加されことで、段階(d)において1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基の沈殿が開始するレベル以上にpHが維持される、請求項13に記載の方法。
  15. 段階(a)で使用される酸がフマル酸、クエン酸および塩酸から選択される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(S)−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基が、未精製の或る量の1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(S)−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミンから精製される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 未精製の1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミンが、フェニルN’−シアノ−N−(7−(ピロリジン−1−イル
    )−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)カルバムイミデートと3−ヒドラジノ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジンとの間の反応の生成物である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 未精製の1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミンの開始溶液が、段階(a)におけるアルコール−水混合溶媒と接触させられる、請求項17に記載の方法。
  19. 未精製の1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミンの開始溶液が、フェニルN’−シアノ−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)カルバムイミデートと3−ヒドラジノ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジンとの間の反応から得られる生成物溶液を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 開始溶液が段階(a)で使用されるアルコール−水混合溶媒以外の溶媒を使用する、請求項18または請求項19に記載の方法。
  21. 開始溶液の溶媒が段階(a)で使用されるアルコール−水混合溶媒と不混和性である、請求項20に記載の方法。
  22. 開始溶液の溶媒が段階(b)に先立ち除去される、請求項20または請求項21に記載の方法。
  23. 請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法によって入手される、または入手可能な、1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基、または1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(S)−(ピロリジン−1−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン遊離塩基。
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