JP2017530810A - 高圧消火器 - Google Patents

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Abstract

流体および消火剤の高速ストリームを送達可能な消火装置を含み、流体および消火剤の両方が火災に向けられるシステム(20、300)であって、消火装置が、第1の端部(352)および第2の端部(354)を有する少なくとも1つの外側の第1の管(100、340)であって、所定の長さL、内側直径および外側直径を有する第1の管と、第1の管の内側に配置された空気透過性を有する第2の管、ホースまたはサック(120、350)であって、サックは第1の管端部および第2の管端部を有し、外側の第1の管端部に沿った第1の位置から、外側の第1の管に沿った第2の位置まで延び、外側の第1の管の第2の端部、またはその近傍で終結する、第2の管、ホースまたはサックと、サックと第1の管の内側直径との間に位置する消火剤(160)と、汚染物質が第1の管に入ることを防止するために、第1の管の第2の端部に固定される、取り外し可能な栓または破裂ディスク(190、370)と、第1の管の第1の端部に対して、直接的にまたはマニホルドなどを介して間接的に連結された高圧流体源(180)であって、起動信号を受信すると、高圧流体を送達して、圧力流体が内側管またはサックの第1の端部に入るようにし、流体の流れは、栓を除去するか、またはディスクを破断させてサックから流出して、消火材料を、第1の管の、今や開放された第2の端部から押し出すように構成される、高圧流体源と、を備えるシステム。

Description

本発明は、改良された消火装置および操作方法に関する。
本発明は、従来技術の消火システムに対する以下の利益および利点を提供する。本発明は、少なくとも1つの圧力源として、その加圧された流体を、少なくとも10年〜15年保持することができるガス生成器を用いる。このシステムは、広域に拡散される消火を提供する。
より詳細には、本発明は、流体および消火剤の高速ストリームを送達可能な消火装置を含み、前記流体および前記消火剤の両方が火災に向けられるシステムであって、前記消火装置が、第1の端部および第2の端部を有する少なくとも1つの外側の第1の管であって、所定の長さL、内側直径および外側直径を有する第1の管と、前記第1の管の内側に配置された空気透過性を有する第2の管、ホースまたはサックであって、前記サックは第1の管端部および第2の管端部を有し、前記外側の第1の管端部に沿った第1の位置から、前記外側の第1の管に沿った第2の位置まで延び、前記外側の第1の管の前記第2の端部、またはその近傍で終結する、第2の管、ホースまたはサックと、前記サックと前記第1の管の前記内側直径との間に位置する消火剤と、汚染物質が前記第1の管に入ることを防止するために、前記第1の管の前記第2の端部に固定される、取り外し可能な栓または破裂ディスクと、前記第1の管の前記第1の端部に対して、直接的にまたはマニホルドなどを介して間接的に連結された高圧流体源であって、起動信号を受信すると、高圧流体を送達して、圧力流体が前記内側管またはサックの前記第1の端部に入るようにし、前記流体の流れは、前記栓を除去するか、または前記ディスクを破断させて前記サックから流出して、前記消火材料を、前記第1の管の、今や開放された前記第2の端部から押し出すように構成される、高圧流体源と、を備える。ホース、管、サック、ソックおよびポケットという用語は、互換可能に用いられる。
本発明の消火システムを図式的に示す図である。 本発明の主要な構成要素のうちのいくつかを示す図ある。 外側管、および内側管またはサック、ソックもしくはポケットの端面図ある。 外側管の端部に被さるように配置された内側管またはサックの一部を示す平面図ある。 代替的なステンレス鋼の管の断面を示す図ある。 本発明の一部として用いることができるソックのうちの1つを作成する際に用いられるステップを示す図である。 本発明の一部として用いることができるソックのうちの1つを作成する際に用いられるステップを示す図である。 本発明の一部として用いることができるソックのうちの1つを作成する際に用いられるステップを示す図である。 外側管内の内側管またはソックを示す図あって、ソックの端部が外側管の端部付近に配置されている図ある。 外側管、およびソック内に押し込まれようとしているマニホルドまたはマニホルドの部品を示す図である。 は外側管内に固定されているソックを示す図である。 は縦向きの外側管、およびソックまたはホースを示す図ある。 は管内の消火材料の顆粒を示す図である。 は図6の断面6a−6aに沿って切られた断面を示す図である。 は典型的なマニホルドを示す図ある。 マニホルドの流入口に取り付けられたガスインフレータを示す図ある。 図7のマニホルドに取り付けられた複数の外側管、およびソックを示す図である。 複数のガス生成器/ガスインフレータを用いる、本発明の別の実施形態を示す図である。 別の実施形態における制御可能なソレノイドを含む図ある。 本発明と共に用いることができる先行技術のガス生成器の細部を示す図である。 金属の管の出口端を終結させる方法を示す図である。 図9の各要素を別々に示す図である。 プラスチックの外側管の出口端を終結させる別の方式を示す図である。 プラスチックの外側管の出口端を終結させる別の方式を示す図である。 プラスチックの外側管の出口端を終結させる別の方式を示す図である。 プラスチックの外側管の出口端を終結させる別の方式を示す図である。 典型的な車両エンジン室における消火システムの例示的な設置を示す図ある。 多数の形態をとることができる、キャビネットに設置された消火システムを示す図である。 本発明の代替的な実施形態を示す図ある。 T字連結の形状のマニホルドの拡大図である。 外部のまたは外側の保護用管またはハウジングがシステムの一方の側から取り外された状態の、図12の代替的な表現の図ある。 図14の一部の拡大図ある。 内部の、可撓性の、透過性の管またはホースの端部の拡大図である。 透過性のホース、管、ソック、サックまたはポケットの一方の端部がどのようにマニホルドに固定されるかを示す図である。 透過性のホース、管、ソック、サックまたはポケットの一方の端部がどのようにマニホルドに固定されるかを示す図である。 分節リングを示す図である。 システムの1つの終結端がどのように形成されるかを示す図である。 外側の金属管がどのようにマニホルドに固定されるかを示す図ある。 消火剤、外側ホース、および内側ホースを示す断面図ある。 外側管のノズル端における主要な構成要素を示す長手方向断面図である。
図1は、本発明の教示を利用した消火システム20の基本的な要素を示す。好適な実施形態では、システム20は、車両のエンジン室22内の火災を感知して消火するように設計されている。本発明のシステムは、建物、貯蔵室、ファイルキャビネット、電子貯蔵キャビネット、バッテリー、変圧器、サーバ、図書館のキャビネット、美術館のガラス棚、薬品キャビネットなどの火災を感知して消火するために利用可能である。
システム20は、エンジン室22(または指定された場所もしくは空間)内などで起動されると、消火を行う消火装置30を備えている。システムは、火災センサ32、熱センサ34、衝突センサ36、および/または、煙センサもしくは検出器37などの1つまたは複数のセンサを備えており、これらのセンサのそれぞれは、電子および論理モジュール50に伝達される起動信号38を生成することができる。既に発生している、または間もなく発生する火災が、電子かつ論理モジュール50、および、センサによって感知または予期された場合、モジュール50は、起動信号52を生成し、消火装置30による火災の抑制を開始する。また、システム20は、車両(火災抑制装置を備えている場所または空間)の一部である伝達機器60を介して伝達信号62を送信して、警察または消防署に火災を知らせてもよい。
図2は、本発明の主要な構成要素のうちのいくつか、すなわち管、サック、ホースまたはポケット120(サックまたはポケットは互換可能に用いられる)を示す。外側ホースまたは管100は、可撓性の壁を有することが好ましい。例えば、ホースまたは管100は、金属製、または、自己消火性プラスチックなどのプラスチック製である。自己消火性プラスチックは、グラス繊維強化ナイロンあるいはステンレス鋼の波形管を含む金属を組み込むことができる。管100は、開口端102および104を含む。自動車用途のために好適な「内部」管の直径D3は、約25mm〜28mmの範囲に含まれ、現在好適な内部直径は約20mmである。一般的に外部管の直径は、管を製造するために用いられる材料および技術の少なくとも一方によって決定される。管がプラスチックまたはステンレスコイル鋼の場合、外側直径は25mm〜28mmの範囲である。ステンレス鋼は、他のほとんどの材料よりも、エンジン環境における劣化が少ない。
図2に示す外側ホースまたは管100は、ほとんどの管状の材料を代表するように、直線的な側部を有する。図2aは、外側管、および内側ホース、サック(ポケット)の端面図である。外側管100は、少なくとも部分的に円形の形状にすることができる。内側ホース、管またはソックが部分的に楕円形になっているのは、ほとんどのホース、ソック120が、一旦外側管内に配置されると、平たくなることを強調するためである。本発明において、図3に示すような、一定直径の管状部分108によって接合された平行な波形または波106を有する、波形管100aとも称されるステンレス鋼コイル管が、改善された性能を示す。この構成では、波部分106の直径Dは、約3mm〜7mmである。一方、一定直径の管状部分の直径D1は約20mm〜28mmである。以下の議論から理解されるように、管の長さが同じである場合、管100よりも管100aの方が、より多くの量の消火粉体または消火剤を詰めることができる。上述のように、ステンレス鋼は、エンジン室における劣化が他の多くの材料よりも少ないため、管の材料として好適な選択である。管の代替的な材料は、プラスチック、鋼、鉄、強化ゴム、銅または他の材料でもよい。この管の構造は、標準的な金属の波形管と置換可能である。
第2の主要な構成要素は、端部122および124を有する空気透過性の内側ホース、ソック、ポケットまたはサック120である。内側ホースの空気透過性の度合いは、消火材料がポケットに容易に入り込むことを防ぐように設定される。本発明において選択されるサックまたはポケットのための材料は、コーティングされていない織布材料である。1つの適切な材料は、以下の特性を有する。番手がポリアミド6.6、235dtexであり、コーティングされておらず、布の織密度が、経糸および緯糸共に285±15本/dmである。
内側管またはサック120の長さは、外側管100の長さよりも短くてもよいし、同じでもよいし、管100よりも長くてもよい。図1では、内側ホースまたはサック、および外側管は、実質的に同じ長さで示されている。また、図1は、より長い内側ホースまたはサックを破線120bで示し、図4dは、外側管よりも短い内側管またはサックを示す。端部122、およびポケット120の短い部分は、ポケット120の残りのより細い部分132の大部分よりも大きい直径を有する。直径D3は、例えば、図4cおよび図4dに示すように、端部102が端部102に被さるようにその上に配置されることが可能となるのに十分に大きい。遷移面124は、内側管の太い部分122から細い部分132への遷移を示す。図2bにおいて、内側ホース、サック(ポケット)の被さった端部が、122aとして示されている。外側管との強固な連結を形成するために、任意選択の接着層128が、ポケット120のロールオーバー部分122aの下に破線で示される。図2aに一時的に戻る。内側ホースの端部122が外側管の端部102付近に一旦配置されると、その形状は、外側管の外部の形状となることになる。図2aの場合、この形状は円形である。上述したように、内側ホースまたはソック120が外側管内に配置されると、内側ホース120よりも長い、細い部分132が、平坦になる傾向がある。外側管に消火材料が充填されると、細い部分132が平坦になり、遷移部分の大部分も平坦になる。サックを内側ホース管に固定するために、端部クランプ131が用いられてもよく、このクランプは図4dにおいて二重点線で示される。
図面の多くにおいて理解されるように、内側管またはソック120は、縫合線134である連結接合部を含む。選択された内側ホースまたはソックの材料に応じて、この接合は溶接接合または熱接合でもよい。また、理解されるように、縫合線または接合部は、ソック120の細い部分132を、その端部124において閉じる。図4は、示されたような形状に形成された、さもなければ、示されたような形状に切り出された織布材料のパネル140を示す。材料は、平坦になると、太い端部122aおよび細い部分132aを有することになる。材料の中心線142は、折り目としても機能する。図4aにおいて、織布材料のロープもしくは細い部品146、または、内側管140のために使用される材料の、巻かれたまたは小さく切り出された折り畳み部が、縫い目144により材料140に縫い付けられている。次いで、材料140は、中央線(折り目)において折り返され、図4bに示す形状を達成する。その後、材料の2つの半体は、接合部130において縫合または接合されて、内側管またはホースを形成する。
再び図4cを参照する。上述したように、この図は、外側管100内に配置された内側ホースまたはソック120を示す。以下は、これを達成する1つの方式である。この内側ホースまたはソックは、内側管が図4cに示すような位置になるまで、外側管内を滑る。内側ホースまたはソック120が図4cに示すような位置になると、上述したように、ホースまたはソック120の端部122aが外側管の端部102に被さる。内側ホースまたはソックの太い部分122が外側管100の端部102に固定された状態を維持するために、外側管内にマニホルド150が配置される。図4dでは、マニホルド150は、外側管および内側ホースまたはソックから離れている。矢印152は、マニホルドが外側管内に動くときの、マニホルドが動く方向を示す。図4dでは、マニホルド150は移動されて、ソックの隣接する部分を外側管100の内壁に対して挟むロック係合となっている。その後、ロープがピンと張られ、それにより内側ホースまたはソック120を伸長する。ロープ146は、内側管またはソックが張られた状態で、外側管の端部104に沿って湾曲して、外側管に固定される。ロープ146の湾曲している部分は、プラスチックまたは金属のクランプまたはタイ148により、恒久的にまたは一時的に固定されてよい。外側管が非常に長い場合、ロープのサイズを、少なくとも外側管よりもわずかに長くなるように長くしてもよい。ロープ146は、重しが付けられ、外側管が縦向きになった状態で、外側管100の中に落とされてもよい。その後、ロープが引っ張られ、それにより内側管またはソック120が外側管内に移動し、内側管またはソックの端部が、図に示すように外側管にかぶさるように配置される。
内側管またはソック120が外側管内に張られた後、消火材料186が外側管内に配置される。図4eの構成を開口端104が上を向いた状態の縦位置で示す図5を参照する。矢印154は、外側管内に配置される消火材料186を表す。消火材料186は、内側管ソック120と、管100の内壁158との間の空間156を満たし、内側管を好適である平坦な状態に保つ。
図6は、内側管またはソックと、外側管100との間の空間156を満たす、あるタイプの消火材料160を示す。消火材料は、顆粒状または液体でもよい(液体の場合、内側管は、その長さに沿った破断可能な不透過性カバーを有するべきである)。本発明と共に用いることができるあるタイプの顆粒状の消火材料は、Caldic Furex製のABC 40である。推進剤が、水をはじく成分を有しない場合、疎水性のために、少量のシリコンが添加される。代わりに水を吸収するための乾燥剤が添加されてよい。当該技術分野において知られているように、リン酸アンモニウムは、難燃剤であり、熱可塑性組成物に含まれることが多い。
図6aは、充填された外側管100を切断した断面図であり、内側管またはソック120の細い端部124、およびより太い部分の一部を圧縮して、空間156を満たす消火材料を示す。
図7は、単一の流入口172と、複数の流出口174a、174bおよび174cとを有する多孔マニホルド170を示す。図4dおよび図4eでは、単一の流入口および単一の流出口を有する単純なマニホルド150が示されていた。マニホルド150および170は、機能的には等価である。図7aにおいて、ガス生成器180が、流入口172に固定されている。流入口172は、ガス生成器180の出口ポートを受ける開始部分において、大きな直径を有する。流出口172a〜172cは、ソックの端部122を外側管に対して挟む力を強化するために、球根状の端部を有する。ガス生成器180が、流入口172内に挿入される。ガス生成器は、入手可能な電気的に着火される任意のガス生成器でもよく、それらの多くはエアバッグおよびシートベルト分野において用いられている。上述したように好適な実施形態では、ガス生成器は、内部に、アルゴン、ヘリウム、窒素またはそのいくつかの組み合わせなどの一定量の加圧不活性ガス204が貯蔵される冷却ガス生成器である。消火システムの一部として用いる場合、貯蔵圧力は、約30リットルの不活性ガスを送出する能力を有する約400バールである。このようなガスは、95〜97%のアルゴン、および3〜5%のヘリウムでもよい。理解されるように、貯蔵圧力のレベル、貯蔵されるガスの量、ガスの混合および消火材料の量は、それぞれの設置に応じて変動する。このようなガス生成器の1つが、図8に示されている。このタイプのガス生成器の動作は、よく知られている。火災センサ、熱センサ、煙センサおよび衝突センサの少なくとも1つのうち、1つまたは全てから起動信号を受信すると、着火部220が起動される。着火部の起動により、圧力管202内に貯蔵されたガス204が、2つの反対向きの放射状の出口ポート230から流出する。図8に示す、ガス生成器180の他の構成要素は、閉鎖キャップ206、スロットル208、圧力管密封ボール210、短絡クリップ220b、着火部ハウジング220a、保持リング222、ピストン224、スクリーン226d、放射状流ハウジング228および放射状流の出口ポート230である。管に入るガスの流れを制御するために、スロットルは、開口を有するワッシャのように単純化することができる。約1〜1.5mmの開口のサイズが、管へ制御された流れを提供することが知られている。
外側管100の端部104を終結させると共にロープ146を固定するために、図9および図9aに示されている付加的な機械設備が用いられる。外側管が、一定の直径のステンレス鋼管100または波管つまり波形管100aの場合、端部104は、ステンレス鋼ワイヤ製の、約1.5mm間隔のワイヤの行列を形成するスクリーン190によって終結される。スクリーンワイヤの直径は約0.2mm直径である。スクリーンの寸法は、当然ながら消火材料の選択に応じて変動する。スクリーンは、より広くかつより長い粉体流を生成し、さらに、他の顆粒状の消火材料内に形成される恐れのある塊を粉砕する。
本質的に、スクリーン190は、フィルタおよび粉砕機として機能する。スクリーン190は、管の開口端102の中心に配置され、管に押し込まれて窪みを形成する。スクリーンの端部は、ロープ146によってしっかりと保持される。シリコンプラスチックキャップ192が、スクリーンによって形成された窪みに押し込まれる。シリコンキャップは、消火材料を十分に保護するように、定位置に保持され、管が加圧されると、圧力が高まるのを防ぐために迅速に除去される。シリコンキャップ192は、プラスチック管または金属の管のために用いることができる。所望であれば、管100または100aの遠位端104は、金属によって管の中心の直径よりも細い直径に成形され、それにより細い出口ノズル(図示せず)を形成してもよい。
図7aおよび図7bに示される消火システム20は、2つの管を用いる。第3の管が破線で示される。明らかなことであるが、2つの管100のみが望ましい場合、マニホルド170が2つの出口のみを有するか、または図示する3つの出口のうちの中央の出口が塞がれることになる。図7cは、マニホルド150aによって接合された複数の生成器/インフレータ180および180aを含む、本発明の別の実施形態を示す。生成器/インフレータは、共に動作してもよく、または火が再着火した場合に起動される二次インフレータであってもよい。図7dは、制御可能なソレノイド181などの制御弁と連通する生成器/インフレータ180を示す。火災が感知されると、ソレノイドが開状態になり、これにより火災を終結させることが可能になる。センサが、火災が消火されたことを示すと、ソレノイド181が閉じられる。火災が再燃した場合、ソレノイドが開き、消火材料が、再燃した火災を再び消火することができる。
図10〜図10cは、一定の直径のプラスチックの外側管100の終結を示す。管の断面が図10に示される。図10は、プラスチック管100の出口端14を示す。端部252および254を有する中空の円筒形状の金属の拡散器250が、中空の本体156によって接合されている。端部252および254は、フランジとして形成される。拡散器が、図10aにおいて分離されて示される。拡散器の内側の直径は、金属の管の内側の直径に近似することになり、これは上述のように25mm〜28mmの範囲である。拡散器を管100に挿入する前に、図10bに示すようなスクリーン190が拡散器の端部254の周囲に巻かれ、拡散器250およびスクリーン190は、管100の開口端104に押し込まれる。その後、キャップ192が拡散器の中心に挿入され、この向きが破線で示されている。クランプ148が、スクリーン、キャップ、拡散器およびロープを固定する。ソック120は、他の図において示される向きと同じ向きであるとなるが、この図10bにおいては省略されている。図10cは、管の組み立てられた端部104の直交図である。
図11は、車両のエンジン室200を有する2管の消火システム20の例示的な配置を示す。図示するエンジン室は、多くの車両に典型的なものであり、エンジン202、防火壁204、ラジエータ207および他の構成要素を含む。防火システム20は、エンジン室200内に配置される。ガス生成器180は、防火壁204に固定される。この例示的なシステム20においては2つの管100が用いられ、図示したように、両方の管が湾曲している。管が一回で湾曲しているのか、複数回で湾曲しているのか、または真っ直ぐになるのかは、各管の出口端104の所望の場所に応じて異なる。図11aは、キャビネット内の消火システムを示す。
システムの動作は以下の通りである。a)火災または火災とされる条件を感知すると、ガス生成器180を起動するために、起動信号が生成される。より正確にいえば、起動信号がガス生成器の着火部によって受信される。b)ガス生成器180により、マニホルド150または170にガスが解放され、ガスは、ソックポケット120の大きな開口端122に流れる。図6が参照される。図6においては、管100の終結端104が完全には示されていない。キャップ192のみが管の端部104に示されている。ガスが内側管、ホースまたはソック120の端部122に入ると、ガスは、2つの材料層230aおよび230bを分離して、ソック120の端部122から端部124への流路を迅速に形成する傾向がある。加圧されたガスがソック120の端部124に到達すると、圧力ガスがキャップまたは栓192を管の外に押し出す。管から離れるキャップ192の動きが矢印234によって示される。ガスは、ソック120を形成する織布材料からも流出する。消火材料を各管の出口端103の外に押し出す(矢印136を参照)。消火材料の粒子の流れは、図11において破線340によって示されている。本発明の一般的な用途の可能性を示す図11aが手短に参照される。図11aでは、システム20が、キャビネット、建物、貯蔵室、ファイルキャビネット、電子貯蔵キャビネット、バッテリー、変圧器、サーバ、図書館のキャビネット、美術館のガラス棚、薬品キャビネット342などの内部または付近に設けられる。符号342は、本発明を使用することができる他の全ての空間を示す。
図5、図7aおよび図7bが再び参照する。図から理解されるように、内部または内側のホース、管、サックまたはポケット120および外部の可撓性管100または100aは、マニホルド100または170の同じ流出口において終結する。より詳細には、内側管またはホース120がまず流出口上に配置され、外側管100、100aがサック120の端部を覆って配置される。以下の実施形態では、内側管またはホース120および外部管100はそれぞれ独立して終結する。
代替的な消火システム300を示す図12が参照される。このシステムの主要な構成要素は、ブラケット180bを用いて、防火壁(図示せず)のような車両の便利な部分に取り付けられるインフレータまたはガス生成器180を含む。インフレータ180は、T字形のマニホルド310と流体連通している。このマニホルドは、第1の管312および第2の管すなわちクロスする管314を含む。管312は、インフレータおよび管314の両方に連結されている。管314は、2つの端部316および318を有する。端部316は、中空のねじ式コネクタ310を支持し、端部318は、もう1つの中空のねじ式コネクタ322を支持している。マニホルド310は、複数の短い管324を含み、そのそれぞれは、各管がクロス管314と流体連通する各ねじ式コネクタ320および322の中心から延びる。平面状の円形封止部326が、各管324の周囲に配置され、コネクタ320、322の嵌合面328と当接する。
この実施形態の他の主要な構成要素は、可撓性かつ透過性を有する1つまたは複数の内側管350(内側管またはホース120とほぼ同じ)を保護する、管100とほぼ同じ1つまたは複数の保護用外側管またはハウジング340と、上述したような消火剤とを含む。この代替的な実施形態では、管またはハウジングは、ステンレス鋼の波形管である。これらの波形のサンプルが符号341によって示される。この波形状の利点の一つは、所望の形状に容易に曲げることができることにある。複数のブラケット390が必要とされることもある。代替的には、適切なコーナーコネクタを有する硬質のプラスチックまたは金属のパイプが用いられてもよい。各種図面において、パイプのカーブした部分342を、別個のコーナーコネクタと見なすこともできる。透過性の管またはホース350は、上述したように、ホース、管、ソック、ポケットとも称される。管350は、ほぼ平面状であり、図2bおよび図6において管120として概ね示したように、保護用管340内に配置される。システム300は、複数の片面ねじ式継手360および両面ねじ式継手362をさらに含む。さらに、システムは、その一方の端部において片面継手360を含むノズル370を有する。ノズルは、複数の穴または流出口または開口372を含む。後で理解されるように、各保護用外側管340のそれぞれの端部は、消火剤が管340から出ることを防ぐための破断可能な封止部418を含む。管340には、外側管100が充填されたのと同様に消火剤が充填される。ノズルはピン416を含み、ピン416は、封止部の破断を支援することにより、消火を行うために消火剤が急速に流れることを促す。上述したように、管340を隣接する取付け面に対してさらに固定するために、複数のブラケット390が用いられてもよい。
図14は、図12とほぼ同様であるが、内部の透過性の管、ホース、ソック、ポケット350の細部を明らかにするために、左手側の管240が取り除かれている。また、図14は、左手側の管350を、継手、インフレータおよびノズルのうちのいくつかと共に示している。内部の透過性の管350は、第1の端部352および反対側の第2の端部354を有する。管350は、横にされた状態で平坦になることが好ましい。図14において理解されるように、端部352は、マニホルド310の管324と連結できるように、丸い形状にされる。この関係は図15にも示されている。高レベルの流体圧力が端部352において送出されることを鑑みると、端部352は管324にしっかりと固着されることが望ましい。図17は、より大きな直径の環状のフランジまたはリップ381を含んでよい円筒形の中空コネクタ(管ライナーとも称される)380を基準として配置されている、管350の一部の端部352を示す。符号382は、コネクタ380の中空の端部382を示す。管250の区分の近くに配置されているのは、圧着リング386である。図17における各種の矢印は、組み立て中に各部品がどのように共に移動するかを示す。
図18は、リング、ホースおよびコネクタ380が組み立てられた構成を示す。図18では、ホースの開口端352が、コネクタ380の上に嵌められ、肩部に当接している。矢印388は、管および管ライナーが、マニホルド310の一部である短い管324の上にどのように嵌められるべきであるかを示す。その後、圧着リング386が締められて、ホース350、管ライナー380および圧着リング386がマニホルドの管324に対して固定される。固定された管352、管ライナー388が、図14および図15にも示されている。上述したように、各管350は基本的に平面状であり、これは、そのそれぞれの端部354についても当てはまる。図16は、管350の端部354を示す。端部354は開放可能であるが、閉じられているかまたは部分的に閉じられている端部が好ましい。図16は、継ぎ目392によって部分的に閉じられた端部354を示す。インフレータが起動され、管が部分的にまたは完全に開放されると、加圧ガスが管350の端部まで迅速に送達され、その後、破断可能な封止部を押圧する。管の端部354に縫合またはその他の手段で固定されたロープまたはねじ146が示される。ロープまたはねじ146は、可撓性のホース350を外部管344内で位置決めするために用いられる。可撓性の管が外側管340に一旦挿入されると、ノズルおよびそれに対応する継手360が、外部の、おそらくは波形の管の端部394に固定されたとき、ねじまたはロープ146を固定することができる。ホース350の終結端はまた、終結端412の近傍で見ることができる。
図12に示す実施形態において上述したように、外部管またはハウジング340は、波形管であり、管のうちのいくらかの部分のみが波形で示される。単純なねじ式のコネクタ/継手は、継手を波形のパイプに接合させるのに適していない。図20は、管340のノズル端における各種の構成要素を示し、構成要素の、波形管に対する典型的な連結を示す。管340は、任意の数の隣接する山400および谷402(高所および低所)を含む。図20に示すように、片面継手360が、管340の終結端412の上に嵌められる。分節リングまたはワッシャ414は、谷402内に配置されるように操作される。両面継手362が、端部412に当接して配置され、片面継手が、コネクタ362のねじ部の対向面に連結されて締められ、片面継手360の肩部420と対向するねじ部の端部との間に挟まれた分節リングによる、端部412における流体密封の接合を形成する。ノズル370と対応付けられた片面継手は、破断可能な封止部を挟んで、両面継手362のねじ部の対向面に対して固定される。封止部が十分な可撓性であれば、管340が加圧された場合に封止部が圧力下で破断可能であり、またはピン416の端部との接触に応じて、難燃剤160を解放する。図21は、ホース340のマニホルド端部に対してマニホルド310がどのように固定されるかを示す。上述したように、分節リング414および片面継手369が用いられている。片面継手は、ねじ式コネクタ322のねじ部315に対して固定される。分節リングは、肩部420と、ねじ式コネクタ322の平坦な端部との間に挟まれる。
図22は、消火剤160を示す、外側管、および平らにされた管350を切った断面図であり、図6aとほぼ同様である。図23は、管340の長手方向軸に沿って切断した断面図であり、ノズル370、継手360および362に加えて、平面状に延びる管350の上に配置された消火剤160を示す。矢印430は、インフレータ180から受け取った膨張ガスを示す。矢印432は、透過性の管350を通って流れ、管340の内部を加圧することができるガスを示す。決定可能なレベルの圧力において、破断可能な封止部418が破裂し、消火剤がノズルから流出する。矢印434は、破断可能な破裂ディスク418を加圧するガスの圧力を示す。矢印436は、ノズルから出る消火剤を示す。
当然のことながら、本発明の範囲を逸脱することなく、上記で説明した本発明の実施形態において多数の変更および修正を実行してもよい。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることを意図されている。

Claims (18)

  1. 流体および消火剤の高速ストリームを送達可能な消火装置を含み、前記流体および前記消火剤の両方が火災に向けられるシステム(20、300)であって、前記消火装置が、
    第1の端部(352)および第2の端部(354)を有する少なくとも1つの外側の第1の管(100、340)であって、所定の長さL、内側直径および外側直径を有する第1の管と、
    前記第1の管の内側に配置された空気透過性を有する第2の管、ホースまたはサック(120、350)であって、前記サックは第1の管端部および第2の管端部を有し、前記外側の第1の管端部に沿った第1の位置から、前記外側の第1の管に沿った第2の位置まで延び、前記外側の第1の管の前記第2の端部、またはその近傍で終結する、第2の管、ホースまたはサックと、
    前記サックと前記第1の管の前記内側直径との間に位置する消火剤(160)と、
    汚染物質が前記第1の管に入ることを防止するために、前記第1の管の前記第2の端部に固定される、取り外し可能な栓または破裂ディスク(190、370)と、
    前記第1の管の前記第1の端部に対して、直接的にまたはマニホルドなどを介して間接的に連結された高圧流体源(180)であって、起動信号を受信すると、高圧流体を送達して、圧力流体が前記内側管またはサックの前記第1の端部に入るようにし、前記流体の流れは、前記栓を除去するか、または前記ディスクを破断させて前記サックから流出して、前記消火材料を、前記第1の管の、今や開放された前記第2の端部から押し出すように構成される、高圧流体源と、を備えるシステム。
  2. 前記透過性の第2のホース、管またはサック(120、350)からの前記流体の流れが、前記第2の管、ホースまたはサックの長さ方向に沿っている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記高圧流体が、アルゴン、ヘリウム、窒素、二酸化炭素、もしくはそれらの組み合わせのうちの1つからなるガスすなわち流体である、請求項1または2に記載のシステム。
  4. 前記高圧流体源に動作可能に連結される第2の内側管と、消火剤を内部に有する第2の外側管とをさらに備え、前記第2の外側管の端部が別の栓(190)または破断可能なディスク(418)によって一時的に閉塞されている、請求項1から3のいずれかに記載のシステム。
  5. 前記第1の外側管が波形管(340)であり、リングまたはワッシャが、前記第1の外側管の端部付近の前記波形のうちの1つに配置され、第1の継手が、前記リングまたはワッシャの後部に配置され、前記第1の継手は、前記マニホルドまたは前記第1の外側管の出口端と対応付けられた第2の継手に対して固定されるように構成され、互いに固定された前記第1の継手および前記第2の継手により、前記継手と、前記リングまたはワッシャと、前記波形の管の外側面との間に流体密封が形成される、請求項1から4のいずれかに記載のシステム。
  6. 前記外側管の出口端における前記第2の継手(322、362)は、前記流体がそこを通って流れることを可能にする複数の開口(370)を有するノズル(370)と連結するように構成される、請求項1から5のいずれかに記載のシステム。
  7. 前記破断可能なディスクが、前記ノズルと前記第2の継手との間に位置する、請求項1から6のいずれかに記載のシステム。
  8. 前記ノズルがピンを含み、前記ピンの端部が、前記破断可能なディスクの近傍に配置され、前記ピンは、前記破断可能なディスクを破断させるように構成される、請求項1から7のいずれかに記載のシステム。
  9. 前記第1の管および前記第2の管が、直線形状または曲線形状であり、前記高圧流体源から、同じ方向または異なる方向に延びている、請求項4に記載のシステム。
  10. 前記高圧流体源が、火工技術的に起動されるガス生成器である、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記第1の管が、プラスチック、鉄、および、波形状の金属またはプラスチックのうちの1つである、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記システムが、エンジン室または貯蔵室を含む、火災が維持される恐れのある空間に固定的に位置する、請求項1に記載のシステム。
  13. 前記消火剤は、粉体である、請求項1に記載のシステム。
  14. 乾燥剤をさらに含む、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記消火剤が、疎水効果のために付加される乾燥粉体シリコンである、請求項1に記載のシステム。
  16. 前記第1の管の第2の端部、かつ、他の任意の同様な管の端部に、スクリーンをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  17. 空間内で既に発生した火災または予期された火災を消火する方法であって、
    a)前記火災または前記予期された火災を感知すると共に、この事象を通知する起動信号を生成するステップと、
    b)高圧流体源と、1つまたは複数の管と、前記外側管のそれぞれにおける空気透過性の内側管またはホースと、前記内側ホース、管またはソックの外側面と前記1つまたは複数の外側管の内側直径との間に設けられた所定量の消火剤とを備える消火システムを、前記火災の前に前記空間内に配置するステップと、
    c)前記火災または前記予期された火災の感知に応答して、前記加圧流体源を起動するステップと、
    d)流体の高速ストリームを、前記ソックの第1の端部に送出することで前記ガス消火材料を各管から放出させ、前記火災を消火するかまたは火災の発生を防止するステップと、を含む方法。
  18. 前記消火剤の主要な構成要素がリン酸アンモニウムである、請求項1に記載のシステム。
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