JP2017527794A - X線光学系による試料の走査方法及び試料走査用装置 - Google Patents

X線光学系による試料の走査方法及び試料走査用装置 Download PDF

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Abstract

【課題】試料を走査するための改良された方法及び改良された装置を提供すること。【解決手段】本発明によれば、試料にX線を照射するためのX線光学系を用いて、前記試料を走査する方法であって、工程(a)と、工程(b)と、工程(c)とを備え、前記工程(a)では、第1旋回軸回りに前記X線光学系を旋回させることによって、前記X線光学系の射出点(108)によって規定される、前記試料の中の測定点を第1走査方向へ移動し、前記工程(b)では、前記第1走査方向(92)に沿って、少なくとも2つの測定点(106)で試料(99)から発する放射線(107b)を検出し、前記工程(c)では、検出された放射線(107b)と関連する測定値を結びつけて、全体走査をなす、方法、及び前記試料(99)を走査するための装置(96)であって、X線光学系(100)と、ゴニオメータ(300)と、アクチュエータ(117)と、制御デバイス(97)とを備え、前記X線光学系(100)は、前記試料(99)にX線(107a)を照射するためのものであり、前記ゴニオメータ(300)は、前記X線光学系(100)に接続されたゴニオメータ(300)であって、前記X線光学系(100)を第1旋回軸(336)回りに旋回させるように構成されたものであり、前記アクチュエータ(117)は、前記ゴニオメータ(300)を作動させるように構成された少なくとも1つものであり、前記制御デバイス(97)は、前記試料を操作する方法(90)を実施するように構成されたものである、装置、が提供される。【選択図】図12

Description

本発明は、試料にX線を照射するためのX線光学系によって試料を走査する方法に関する。 本発明は、試料を走査するための装置にも関し、この装置はX線光学系を含む。
従来技術によれば、X線光学系は、測定装置内でX線管の焦点に位置を調整され、所望の方向に一直線に配置される。X線光学系の一例は、ポリキャピラリーX線レンズである。ポリキャピラリーX線レンズは、入射焦点及び射出焦点を含む。
測定装置の基本的な調整において、入射焦点は、X線管上の1つの焦点となる。前記焦点は、陽極に電極ビームを照射することによって生成され、これによりX線が生成される。前記入射焦点が、前記焦点スポットと一直線になるので、照射されるX線の最大量を試料の検査に用いることができる。
前記試料を走査するために、X線光学系の射出焦点は、前記試料上に配置される。試料台を実際に走査するプロセスにおいて、前記試料は前記試料台に配置され、2つの異なる方向(x及びy方向)に移動され、前記試料はこれらの方向に沿って分析される。これは、ラスタ走査とも呼ばれる。
解決しようとする課題
本発明の目的は、試料を走査するための改良された方法及び改良された装置を提供することである。
この目的は、独立項の特徴を有する方法及び装置によって達成される。本発明のさらに好ましい実施形態は、従属項に記載された他の特徴によって示される。
本発明によれば、試料にX線を照射するためのX線光学系を用いて、前記試料を走査する方法であって、工程(a)と、工程(b)と、工程(c)とを備え、前記工程(a)では、第1旋回軸回りに前記X線光学系を旋回させることによって、前記X線光学系の射出点(108)によって規定される、前記試料の中の測定点を第1走査方向へ移動し、前記工程(b)では、前記第1走査方向(92)に沿って、少なくとも2つの測定点(106)で試料(99)から発する放射線(107b)を検出し、前記工程(c)では、検出された放射線(107b)と関連する測定値を結びつけて、全体走査をなす、方法が提供される。
したがって、本発明によれば、前記試料の走査(ラスタ走査)のために、X線光学系を旋回させることによって、試料の測定点の移動が行われる。前記測定点、特にその位置、大きさ及び形状からなる群のうち少なくとも1つは、X線光学系から放射されるX線によって規定される。走査とは、前記試料内の測定点に応じた特性、特に材料特性の計量的検出のことである。すなわち、走査とは、空間的に分解されたデータの取得のことである。少なくとも第1走査方向(しばしば速い方向/軸とも呼ばれる)で、前記試料から放射される放射線の検出のために、前記試料が配置される試料台をさらに動かす必要はない。これにより、より速い走査速度が達成される。
X線光学系は、X線照射のビーム経路に影響を及ぼす一般的な手段である。前記旋回は、旋回軸回りにX線光学系が旋回軸回りに少なくともある程度まで旋回する。この場合、「旋回軸回りに少なくともある程度まで旋回する」とは、回転運動、又は回転運動と並進運動との組み合わせである。しかしながら、ゴニオメータは、X線光学系の旋回角は典型的には非常に小さいため、走査方向に沿った並進運動との関係では、(旋回静止している)旋回軸から遠ざかるか、又は旋回軸に向かう入射点の並進運動は、無視することができる。
試料から発する放射線は、旋回中又は個々の(部分的な)旋回運動後に検出される。試料から発する放射線は、例えば放射され、反射され、又は伝達された放射線であることができる。これは、電磁放射、例えばX線又は粒子線(電子ビーム)を含みうる。前記発する放射線は、X線光学系を離れたX線を測定点に照射した結果である。
さらに、測定値、検出された放射線に相関するもの、ひいては検出された放射線に依存するものは結合されて全体走査をなす。ここでは、全体走査は、(多次元の)データセットとすることができ、例えば、光学的に出力することができる。
測定値を結合して全体走査をなすことは、測定点による空間分解能を考慮して行われる。したがって、前記全体走査は、位置依存性の試料情報を構成する。これは、試料から放射される放射の空間的に分解された検出によって先行される。言い換えれば、検出された放射線に相関する測定値が組み合わされて全体走査が形成され、放射線が検出された場所(測定点、又は測定値の位置情報)の情報と測定値を結び付けている。位置情報は、例えば、少なくとも1つの角度関数の適用を介して、X線光学系の旋回の旋回角の関数として決定することができる。「空間的に分解された」とは、試料の走査すべき試料面内の空間分解能を意味する。例えば、試料の表面に沿って、特にx、y座標の形で存在する。したがって、X線光学系を旋回させることによる試料の走査(たとえば、ラスタ走査)が可能になる。
好ましくは、前記工程(b)のあとに、前記X線光学系(100)を第2旋回軸(376)回りに旋回させることによって、前記試料(99)の測定点(106)を第2走査方向(93)に移動する工程、及び前記工程(a)及び(b)を繰り返す工程を含む。
つまり、試料中の測定点の移動は、X線光学系を旋回させることによって第2走査方向にも生じる。第2走査方向は、第1走査方向とは異なる。さらに、第1旋回軸も第2旋回軸とはまた異なる。次に、第1旋回軸の周りでX線光学系を旋回させることによって、第1走査方向におけるX線光学系の射出点によって規定される試料中の測定点の移動が生じる。第1走査方向は負の符号を有する場合には、X線光学系は第1走査方向に沿って逆旋回される。次に、第1走査方向に沿って少なくとも2つの測定点で試料から発する放射線の検出が行われる。第1走査方向に検出された放射線は、検出された「ライン」と呼ぶことができる。このようにして、ラインは正又は負の第1走査方向において交互に検出され、特に速い走査が達成されることを可能にする。
あるいは、第2走査方向への移動の前、後、又はその間に、X線光学系は負の第1走査方向に逆旋回される。このようにして折り返しが行われる。次に、測定点は正の第1走査方向に移動され、試料から発する放射線は正の第1走査方向に沿って少なくとも2つの測定点で検出される。第1走査方向に沿って検出された各ラインが走査された後の折り返しにより、機械的誤差が抑制される。
測定点の移動及び発する放射線の検出は、連続的に又は不連続的に(徐々に)行うことができる。連続的な移動及び検出により、発する放射線は、測定点が移動している間に検出される。このようにして、工程(a)及び(b)が同時に行われる。検出された放射線と相関する測定値を対応する位置データに割り当てることによって、その後、全体走査の個々の測定点を規定することができる。しかし、測定点が最初に移動して、その後放射線が検出される。したがって、工程(a)は、工程(b)の前に実施される。
本発明に関連して、原点と、これから広がるx軸、y軸及びz軸とを含む空間的に固定された3次元の直交座標系が参照される。それぞれの個々の軸は、他の軸に直交して配置される。
本出願において、特に断らない限り、「方向」という用語は符号に関係なく空間的に固定された(静止した)方向を示す。第1走査方向は特にx方向に延び、第の2走査方向はさらにy方向に延びる。両方の走査方向は、したがって、互いに直角している。
第1走査方向(x方向)は、正又は負の第1走査方向(x軸)の方向を向く方向を指す。
第2走査方向(y方向)は、正又は負の第2走査方向(y軸)の方向を向く方向を指す。
z方向は、正又は負のz軸の方向を向く方向を指す。
z方向は、X線光学系の開始位置における、旋回の中間点におけるX線光学系の光軸の方向を指す。
第1及び第2走査方向は、特に、x、y面とも呼ばれることができる試料面内に広がる。試料面は、特に、z方向に対して直角に広がる。第1及び第2旋回軸は、特に、試料面(及び/又は試料台)に対して平行に延びている
第1旋回軸は、特に第1旋回方向に対して直角に延びる。さらに、第2旋回軸は、特に第2旋回方向に対して直角に延びる。第1及び第2旋回軸は、特に、互いに直角に配置される。第2旋回軸は、特に第1旋回軸と交差する。
好ましくは、前記第1旋回軸(336)又は前記第2旋回軸(376)の少なくとも1つが、前記X線光学系(100)の入射点(104)を通る。したがって、陽極(X線管)の焦点上の入射点の最適な調整により、少なくとも1つの旋回軸が焦点を通過する。これは、X線光学系の旋回中に、X線光学系を通って導かれる放射線の強度が維持されることを保証する。したがって、X線光学系が旋回されるとき、試料を照射するために使用されるX線の強度の損失は本質的に発生しない。
好ましくは、X線光学系の旋回中の最大旋回角は±5度(したがって合計10度)、特に最大±3度(したがって合計6度)、好ましくは最大で±3度 ±2度(したがって合計4度)である。これにより、測定点を規定するX線光学系の射出点が、X線光学系の旋回中にz方向にわずかしか移動しないことが保証される。 このようにして、試料内の測定点のz方向への移動が低減され、又は試料のある位置の外に入射点がずれることが防止される。射出点のz方向の移動は、04mm以下、好ましくは02mm以下、特に好ましくは01mm以下である。
さらに、この方法は、試料を第1走査方向及び第2走査方向の少なくとも1つを移動させる工程を含む。X線光学系を同時に回転させずに試料を移動させると、測定点は同じ点の静止座標系のままであるが、試料は測定点に対して移動する。したがって、一方では、例えば、X線光学系を第1旋回軸回りに旋回させることによって測定点を第1走査方向にのみ移動させることができ、その一方で、試料の移動によって試料に対する第2走査方向の測定点の移動が生じる。さらに、試料に対する測定点の比較的大きな移動は、試料の移動によって起こり得るのに対して、測定点の比較的小さな移動は、X線光学系の旋回によって起こり得る。
本発明によれば、前記試料(99)を走査するための装置(96)であって、X線光学系(100)と、ゴニオメータ(300)と、アクチュエータ(117)と、制御デバイス(97)とを備え、前記X線光学系(100)は、前記試料(99)にX線(107a)を照射するためのものであり、前記ゴニオメータ(300)は、前記X線光学系(100)に接続されたゴニオメータ(300)であって、前記X線光学系(100)を第1旋回軸(336)回りに旋回させるように構成されたものであり、前記アクチュエータ(117)は、前記ゴニオメータ(300)を作動させるように構成された少なくとも1つものであり、前記制御デバイス(97)は、前記試料を走査する方法(90)を実施するように構成されたものである、装置が提供される。
X線光学系は、z方向の開始位置に整列させることができ、第1旋回軸は、z方向とは異なる方向に延びる。X線光学系は、例えは、噛み合い及び摩擦による嵌合の少なくとも1つで、好ましくはねじ込み接続による形状により、ゴニオメータに機械的に接続することができる。少なくとも1つのアクチュエータによって、X線光学系は、少なくとも1つの旋回軸回りに旋回することができる。これに特に適したゴニオメータは、PCT/EP2014/052852に記載されており、その内容はこの出願に組み込まれている。 さらに、前記装置は、試料から発する放射線を検出するように構成された検出器を備えることができる。
少なくとも1つの旋回軸は、装置の構造的特性によって予め定められる仮想的で非物理的な旋回軸を指す。X線光学系は、ゴニオメータによって少なくとも近似的に前記旋回軸回りに旋回させることができる。
試料を移動するための装置は、第1走査方向及び第2走査方向の少なくとも一つに向けて構成されていることが好ましい。この目的のために、装置は、第1走査方向及び第2走査方向の少なくとも1つに移動可能な試料台を備えていることがさらに好ましく、例えば、試料ホルダー用の台座を備える。
ゴニオメータが、X線光学系を第2旋回軸回りに旋回するように構成されていることが特に好ましい。これにより、X線光学系を第2旋回軸回りに旋回させることによって、第2走査方向に試料中の測定点を移動することができる。第1走査方向及び第2走査方向に測定するための移動可能な試料台を省くことができる。
X線光学系は、好ましくはX線レンズ、さらに好ましくはキャピラリーレンズ、特に好ましくはポリキャピラリーレンズを含む。ポリキャピラリーレンズは、X線管の焦点内のX線を検出し、これらを試料の測定点に束ねるのに特に適している。
前記X線光学系は、入射点及び射出点を備えることができる。入射点は、X線光学系に関連して決定され、それゆえ所定の空間的な位置を有している入射側の点である。前記入射点は、典型的にはX線光学系から間隔を置いて配置され、したがってビーム伝播に関してX線光学系の上流にある。同様に、射出点は、X線光学系に対して決定され、それゆえ所定の空間的位置を有する出射側点である。前記射出点はまた、典型的には、X線光学系から間隔を置いて配置されるため、ビーム伝搬に関してX線光学系の下流にある。
入射点及び射出点は、X線光学系のX線光学特性によって決定することができる。好ましくは、入射点は入射焦点であり、射出点は射出焦点である。さらに、入射点及び射出点は、例えば、X線光学系の特性によって部分的にのみ決定される点であってもよい。例として、入射点及び射出点が1つのレンズ軸上、例えばX線光学系の対称軸(したがって中心軸)上に配置されているが、X線光学系から前記入射点及び射出点までの距離は、実際のX線光学系によっては決定されない。X線光学系から前記入射点及び射出点までの距離は、さらなる考慮事項(例えば、環境パラメータによって影響を受ける)に基づいて、又は必要に応じて決定することができる。原則として、用途に応じて、入射点と射出点(調整前のX線光学系に関連して決定された位置を含む)として、任意の入射側及び出射側の点を選択することができる。
X線レンズは、その入射点として入射焦点を有し、射出点として射出焦点を有する。キャピラリーレンズは、少なくとも1つの内部キャピラリー、好ましくは複数のキャピラリーを有する。キャピラリーレンズの管は、典型的には、前記管を介して、全反射を用いて、通過するX線が入射焦点を通り、射出焦点に導かれるように配置され、形成される。
X線光学系は、好ましくはHOPG(高度に配向された熱分解黒鉛)光学系又はHAPG(高度に焼き鈍しされた熱分解黒鉛)光学系である。この場合にも、入射点は入射焦点であり、射出点は射出焦点である。
楕円形のモノキャピラリーであるX線光学系が好まれる。前記楕円形のモノキャピラリーは、入射点として光源焦点を含み、射出点として射出焦点を含む。
さらに、X線光学系は、好ましくは、円筒状のモノキャピラリーである。円筒形のモノキャピラリーの入射点及び射出点は、X線光学系に関連して決定された空間的位置を有する入射側及び出射側の点(X線光学系に対して既に一般的に決定されているように)である。好ましくは、少なくとも入射点は、モノキャピラリーの対称軸上にある。
アクチュエータは、好ましくは電気モータ、さらに好ましくはリニアモータ、又はピエゾ素子を備える。安価な電気モータは、最も多様な設計で利用可能である。ピエゾ素子は、特に比較的小さな調整経路で高い精度であることを特徴とする。
ゴニオメータは、少なくとも1つの台形ガイドを備えることが好ましい。前記台形ガイドは、特に二等辺三角形であることがさらに好ましい。「二等辺三角形」及び「台形」という用語は、平行四辺形ガイドと同様のガイドの機能的形状を指し、必ずしもガイドの光学的外観とは関係がない。ゴニオメータが2つの台形ガイドを備える場合、前記2つの台形ガイドは、第1台形ガイド及び第2台形ガイドと呼ぶことができる。
比較的に低コストで場所もとらない及び台形ガイドによって、X線光学系の旋回運動が少なくともある程度の範囲で実施されることができる。台形ガイド機構を通じて、旋回運動に則って、X線光学系は、これよりも相対的に小さな並進運動をする。両方の旋回方向の並進運動を可能な限り等しくかつ小さく保つために、開始位置は、ガイドが二等辺三角形、台形形状を描くように選択することができる。X線光学系の旋回中、台形ガイドの2つの側面は、依然として開始位置に平行に、互いに向かってわずかに旋回される。したがって、台形ガイドは、一般に、等しい長さの一対の対向する辺を有する長方形ガイドと呼ぶこともできる。
実際には、X線光学系の旋回中に、台形ガイド機構に起因するX線光学系の並進運動は無視する。そのためには、旋回角は好ましくは±5度以下、さらに好ましくは±3度以下、特に好ましくは±2度以下である。旋回軸線に対する入射点の平行は、好ましくは最大±02mm/度、さらに好ましくは最大±01mm/度である。ゴニオメータの動きの間に静止している対向部材に対して(そして開始位置から始まって)接続部材の回転は、好ましくは最大±5度、さらに好ましくは最大±3度、特に好ましくは最大±2度である。旋回が小さければ小さいほど、入射点と焦点との間の並進運動の量が少なくなり、その結果、入射点を調整する必要がなくなる。
少なくとも1つの台形ガイドが、一対の(好ましくは連接された)接続部材によって接続された第1対向部材及び第2対向部材を備えることが好ましい。連接接続部は、湾曲ベアリングによって形成されることがさらに好ましい。理想的な機能のために、2つの接続部材は、2つの接続部の間に、前記対向部材と等しい長さで存在する。しかし、回転軸に面している対向部材の側部までの距離は、他の対向部材の側部の対応する距離よりも、接続部材の接続部の間より短い。
台形ガイドは、以下のように形成されている。第1接続面は、旋回軸に平行に、第1対向部材の側部の連接接続部を通って延びている。同様に、第2接続面は、旋回軸に平行に、第2対向部材の側部の連接接続部を通って延びている。第1接続面は、旋回軸と第2接続面との間に配置される。さらに、別の面が対向部材に接続する第1接続部材の端部を通り抜け、その交差線の両方が旋回軸の方向に接続面と平行に並んでいる。さらに別の面は、第2接続部材の端部を貫通し、対向部材と接続し、その交差線は、旋回軸の内側方向の接続面と平行に並んでいる。第1接続面に沿って、接続部材を通る前記2つの面の間の第1距離は、第2接続面に沿った前記2つの面の間の第2距離よりも小さい。さらに、第1対向部材と連結している第1接続部材の連接接続部と第2対向部材との間の、第1接続部材を通る第1接続面に沿った距離は、第2接続部材の対応する距離に等しい。「従来の」ヒンジでは、接続面は連接接続部の回転軸線を通って、回転軸線は旋回軸方向に延びている。連接接続部は、湾曲ベアリングであることが好ましい。湾曲ベアリングとの接続面は、湾曲ベアリングを通って、好ましくは湾曲ベアリングの端部を通って、接続部材から離れるように延びている。
開始位置では、2つの接続面は、通常、互いに平行に配置される。4つの面を横方向から見て直線とみなせば、これらの4つの面は、二等辺三角形、台形を形成する。
ゴニオメータが動いている間、2つの接続部材と2つの対向部材との間の角度が変化する。このようにして、一方の対向部材は、他方の対向部材に連動してゴニオメータの動きが実行される。
本発明の好ましい実施形態によれば、以下の構成を含む、第1旋回軸回りにX線光学系が少なくともある程度旋回するための第1台形ガイドが提供される。
第1対向部材と、
第2対向部材と、
2つの対向部材を接続する1対の接続部材と、を備える。
第1旋回軸の延長方向に沿って延びる第1接続面内の一対の接続部材である接続部材は、いずれの場合も、それぞれ少なくとも第1端部を介して第1対向部材と接続される。
第1旋回軸の延長方向に沿って延びる第1接続面の側に配置された(第1台形ガイドの領域内の)第2接続面内の一対の接続部材である接続部材は、第1接続面の第1旋回軸に対向する第1接続面から離れて配置され、いずれの場合も、それぞれ少なくとも第2端部を介して第2対向部材と接続される。
第1接続面に沿って、かつ第1旋回軸に対して直角の方向に、一方の接続部材の少なくとも1つの第1端部は、第2接続面に沿った方向に、他方の接続部材の少なくとも1つである第1端部までの間の第1距離を有し、一方の接続部材の少なくとも1つの第2端部は、第1旋回軸に対して直角に、他方の接続部材の少なくとも1つである第2端部までの間の第2距離を有し、第1距離は第2距離より小さい。
第1旋回軸に対して直角に延びる面方向に沿って、それぞれの少なくとも1つの第1端部から、それぞれの接続部材の少なくとも1つの第2端部までの距離は、それぞれ等しい。
第1台形ガイドは、その対向部材の1つを介して受入部材と自動的に接続され、したがって、第1旋回軸回りにするX線光学装置のある程度の回転は、他方の対向部材に連動して受入部材が自動的に接続された対向部材の旋回によって自動的に実現される。
本発明のさらに好ましい実施形態は、以下の構成を含む、第2旋回軸回りにX線光学系が少なくともある程度旋回するための第2台形ガイドが提供される。
第1対向部材と、
第2対向部材と、
2つの対向部材を接続する1対の接続部材とを備える。
第2旋回軸の延長方向に沿って延びる第1接続面内の一対の接続部材である接続部材は、いずれの場合も、それぞれ少なくとも第1端部を介して第1対向部材と接続される。
第2旋回軸の延長方向に沿って延びる第2接続面の側に配置された(第2台形ガイドの領域内の)第1接続面内の一対の接続部材である接続部材は、第1接続面の第2旋回軸に対向する第1接続面から離れて配置され、いずれの場合も、それぞれ少なくとも第2端部を介して第2対向部材と接続されている。
第1接続面に沿って、かつ第2旋回軸に対して直角の方向に、一方の接続部材の少なくとも1つの第1端部は、第2接続面に沿った方向に、他方の接続部材の少なくとも1つである第1端部までの間の第1距離を有し、一方の接続部材の少なくとも1つの第2端部は、第1旋回軸に対して直角に、他方の接続部材の少なくとも1つである第2端部までの間の第2距離を有し、第1距離は第2距離より小さい。
第2旋回軸に対して直角に延びる面方向に沿って、それぞれの少なくとも1つの第1端部から、それぞれの接続部材の少なくとも1つの第2端部までの距離は、それぞれ等しい。
第1台形ガイドは、その対向部材の1つを介して受入部材と自動的に接続され、したがって、第1旋回軸回りにするX線光学装置のある程度の回転は、他方の対向部材に連動して受入部材が自動的に接続された対向部材の旋回によって自動的に実現される。
第1接続面は、それぞれの旋回軸から少し離れて延びている。1つの面に沿って延びる方向とは、前記面に対して平行に延びる方向を示すと理解することもできる。
したがって、対向部材のうちの1つは、台形ガイドの一部であり、前記台形ガイドは、それぞれの旋回軸回りに動く対向部材に連動して旋回運動を行うことができる。受入部材は、平行に移動される対向部材に自動的に接続されており、一体的に接続されていることが好ましい。一対の接続部材である接続部材は、2つの対向部材をお互いに接合する機関である。
接続部材は、接続部材の端部で対向部材と接合されている。この接合は、少なくともある程度、対向部材に連動して接続部材の回転が可能になるように行われる。ここでいう回転には、回転成分及び平行成分を含むことができる。ここで、回転成分は、旋回軸に平行な方向を示すベクトルを含む。ここで、ベクトルは、回転が行われる面に対して直角である。
接続部材は、少なくとも第1端部及び第2端部を備える。各接続部材ごとに複数の第1及び第2少なくとも1つの端部がある場合、第1端部及び第2少なくとも1つの端部は、前記ガイドのそれぞれの旋回軸の方向にずれて配置される。したがって、それぞれの接続部材の第1端部及び第2端部は、両方とも同じ面内にある。したがって、当該面は、それぞれの旋回軸の方向に同様に延びている。
開始位置において、それぞれの台形ガイドの第1及び第2接続面は、通常、互いに平行に配置される。したがって、台形は対称な等脚台形の外観を有する。
装置は、好ましくは2つの台形ガイドを備え、第1対向部材は、それぞれのガイドの第2対向部材と第1旋回軸との間に配置され、少なくとも2つのガイドの第1対向部材のうちの2つ又は第2対向部材のうちの2つは、互いに全く動かないように接続されているか、又は一体となっている。したがって、第1対向部材は、第1回転軸に対向する側に配置され、第2対向部材は、第1回転軸に対向する側に配置される。したがって、2つの台形ガイドは、それぞれの第1又は第2対向部材を介して互いに接続されるか、又は2つの台形ガイドの両方が1つの第1又は第2対向部材に接続される。これにより、2つのガイドを省スペースでコンパクトに入れ子構造にすることができる。互いに全く動かないように接続されていない、又は一体型の実施形態を有さない台形ガイドの2つの対向部材は、典型的には、接続されていない対向部材の接続面の1つと直角の方向に隙間を空けて配置され、これらの間の連動した動きを可能にする。
好ましくは、
第1台形ガイドの第1対向部材は、X線光学系に全く動かないように接続され、
第1台形ガイドの第2対向部材は、第2台形ガイドの第2対向部材に全く動かないように接続されているか、又は第2台形ガイドの第2対向部材と一体となっており、
第2台形ガイドの第1対向部材は、装置を固定するためのものである。
この実施形態は、ゴニオメータのコンパクトな設計をもたらす。X線光学系との不動の接続は、典型的には取り外し可能である。
複数の台形ガイドは、X線光学系が一対の接続部材のそれぞれの2つの接続部材の間でおおよそ中央に位置するように、お互いに連動して配置されることが好ましい。一対の接続部材の接続部材の間に、X線光学装置を中央に配置することより、コンパクトな配置が達成される。この目的のために、ゴニオメータ(好ましくは、少なくとも1つの台形ガイド)は、当該ゴニオメータを通り抜けることができる開口部を有することができ、その中にX線光学系が配置される。
好ましくはゴニオメータが、さらに好ましくは少なくとも1つの台形ガイドが、湾曲ベアリングを含む。ソリッド・ステート・ヒンジは、分離トルクをなくすことを特徴とする。したがって、特に台形ガイドと組み合わせた本発明の方法は大きく改善され、その結果、低振動で正確な旋回を行うことができる。湾曲ベアリングは、特に、「従来の」機構と比較して部品点数の削減を可能にする。
湾曲ベアリングは、好ましくは平坦な構造であり、台形のガイドの主表面(最大表面積を有する面)は、おおよそ1つの特定の方向を向き、それぞれの接続面に沿ってかつ旋回軸に対して直角に広がっている。言い換えれば、湾曲ベアリングは、それぞれの接続面に対して直角に、かつそれぞれの旋回軸の方向に延び、面に沿った主な延長部と共に広がっている。したがって、それぞれの接続面に沿った、旋回軸に直角な方向への湾曲ベアリングの可撓性は、他の方向への可撓性よりも小さい。これにより、比較的わずかな力で所望の方向に特定の曲げが可能になる。接続部材は、好ましくは、湾曲ベアリングに連動しておおよそ固定されている。
好ましくは、台形ガイドは入れ子構造を有する。さらに好ましくは、台形ガイドは、同軸の入れ子構造を有する。好ましくは、台形ガイドは、中空シリンダ形状とすることができる。さらに、前記ガイドの少なくとも1つは、他のガイドの少なくとも1つが配置される開口部を含むことができる。
本発明の好ましい実施形態は、2つの台形ガイドが、回転できる入れ子構造を有することである。前記ガイドは、X線光学系の(光学)軸回りに、好ましくはX線レンズのレンズ軸(例えば、入射点と射出点を結ぶ接続線)回りに互いに連動して回転して配置される。前記ガイドは、好ましくは内側のガイドが外側のガイドの複数の接続部材の間に配置されるような入れ子構造を有する。この結果、非常にコンパクトな設計の装置が得られる。
好ましくは、ゴニオメータは一体型の構成を有する。前記一体型の構成は、例えば、旋削、フライス削り、穿孔及びワイヤ侵食からなる群から選ばれる少なくとも1つの方法によって形成することができる。前記方法は、低コストでの生産を可能にし、この方法を通して、装置は従来の調整器よりもコスト上の利点を得ることができる。
好ましくは、アクチュエータは、以下のように設計されている。
前記第1台形ガイドの前記第1対向部材に第1駆動力を導入することを含み、前記第1枢動力は、前記第1走査方向の成分を含み(その結果、X線光学系を第1旋回軸回りにある程度回転させることができる)、さらに好ましくは、アクチュエータは、以下のように設計されている。
第1台形ガイドの第1対向部材に第2枢動力を導入することを含み、前記第2駆動力は、前記第2走査方向の成分を含み(第2旋回軸回りにX線光学系をある程度の旋回され得る結果として)、前記第2駆動力は第1台形ガイドの接続部材を介して第1及び第2台形ガイドの第2対向部材に導かれる。
これにより、ゴニオメータの一方の側だけが省スペース化される。成分の量は、それぞれの調整力の量におおよそ対応することが好ましい。
前記調整力は、第1対向部材の旋回を引き起こす。それぞれのアクチュエータは、例えば、走査方向に対して正の向きにゴニオメータを旋回させるための第1対向部材に対して正の向きの圧縮力、及び走査方向に対して負の方向にゴニオメータを旋回させるための対向部材上のけん引力を印加する。アクチュエータの力、及び湾曲ベアリングの弾性回復力は、少なくとも互いに補償するか、又は過補償することができる。
前記装置のz方向の好ましい長さは、30mm〜150mmであり、さらに好ましくは40mm〜70mmであり、好ましい直径はz方向に対しておおよそ垂直に20mm〜100mm、さらに好ましくは30mm〜50mmである。
本発明は、添付図面を用いた例示的な実施形態によって以下に説明される。これらは次のとおりである。
装置の断面図である。 装置の断面図の詳細図である。 平行移動機構の正面図である。 平行移動機構の側面図である。 平行移動機構の第1斜視図である。 平行移動機構の第2斜視図である。 ゴニオメータの正面図である。 ゴニオメータの側面図である。 ゴニオメータの第1斜視図である。 ゴニオメータの第2斜視図である。 好ましい実施形態によるプロセスフローを示す図である。 プロセスフローの概略図である。 試料中の測定点の説明である。 測定グリッドである。
X線光学装置100によって試料99を走査するための本発明による方法は、図11〜図14及び関連する図の説明によって説明される。
図1は、本発明の好ましい実施形態である装置96の、Y軸の負の方向からY軸に対向して見た断面図である。中央に十字を持つ円は、矢印の方向に見える矢印を表し、一方、中央に点を持つ円は、矢印とは反対の方向の視点を表す。
装置96は、試料99にX線を照射するためのX線光学系100、例えばキャピラリーレンズ100(ポリキャピラリーレンズ)を含む。さらに、装置96は、X線光学系100に接続されたゴニオメータ300を含み、ゴニオメータ300は、第1旋回軸336回りにX線光学系100を旋回できるように構成されている。装置96は、さらに、ゴニオメータ300を動作させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータ117、例えば電気モータ、及び少なくとも1つのアクチュエータ117を制御する制御デバイス97を備える。
ゴニオメータ300は、第2旋回軸376回りにX線光学系100を旋回できるように構成することができる。
ゴニオメータ300は、X線光学系100の空間的整列のために特に有利に設計されたデバイス98の一部とすることができ、以下に詳しく説明する。
デバイス98は、第1収容部118、第2収容部119、及び(装置96を固定するための)ホルダー120を有する収容内に配置することができる。装置96は、横断面にはないレンズ収納の中にキャピラリーレンズ100をさらに備える。
前記デバイス98及び前記レンズ100は、典型的には、減圧(不完全真空)を伴う領域で操作される。典型的には、第1収納部118の外面に沿って真空状態に封止される。ここで、ホルダー120は、真空の外側に配置される。第2収納部119のデバイスに面する側部は、真空の側にあり、他方の側部は真空の外側にある。したがって、少なくとも1つのアクチュエータ117は、真空の外側に配置される。さらに、平行移動機構200の動作のための調整部材114(例えば、微細なねじ機構)は、真空の外側から操作することができる。調整部材114及び少なくとも1つのアクチュエータ117の調節力に対する反力は、弾性部材115によって加えることができる。調整部材114及び弾性部材115は、第2収納部119内のグリースを使用して封止されることができる。
可視調節部材114によって、デバイス98は、第1平行移動方向221の平行移動が行われるように操作することができる。さらに、アクチュエータ117によって、レンズ100の第1旋回軸336(黒丸として示されている)回りに少なくともある程度旋回することができる。レンズ100の旋回によって生じるレンズ100のz方向への移動は、通常は無視することができる。別の調節部材(図示せず)によって、第2平行移動方向261(黒丸として投影されて示されている)における平行移動が実行され得るように、デバイス98を操作することができる。さらに、別のアクチュエータ(図示せず)によって、レンズ100を第2旋回軸376回りに少なくともある程度旋回させることができる。
図示されている例では、2つの平行移動方向221、261、及び2つの旋回軸336、376は、x、y方向に延び、それゆえx、y面内に延びる。
具体的には、図示されたように、第1平行移動方向221及び第2旋回軸376は、x方向、第2平行移動方向261及び第1旋回軸336を、y方向に延在することができる。したがって、2つの平行移動方向221、261、及び2つの旋回軸336、376は、互いに直角になることができる。
図示されている開始位置では、レンズ100は、z方向に受入部材110によって整列され、z方向に互いに間隔を置いて配置された入射点104及び射出点108を含む。図示されているX線光学系100はキャピラリーレンズ100を含むので、光学的入口点104は入射焦点104であり、射出点108は射出焦点108である。したがって、X線光学系100の1つの軸101は、図示されている前記レンズのレンズ軸101の場合には、z方向に整列され、レンズ100はz方向にはX線が通過可能である。さらに、レンズ100の入射焦点104は、2つの旋回軸336、376の交点にある受容部材110によって位置が決められている。第2収納部119内の窓122は、X線をほとんど干渉なしに通過させつつ、真空封止をすることができる。
入射焦点104を第1所定の点102(例えば陽極の焦点)に調整する前に、入射焦点104が第1所定の点102からz方向にずれているかどうかのチェックが最初に行われる。必要であれば、わずかなずれは、受入部材110とレンズ100との間の位置124にある様々な厚さのスペーサ(図示せず)によって、他の調整をする前に補正することができる。
前記調整のために、最初に、平行移動221、261の入射焦点104は、所定の点102に調整され、それにより所定の点102と一致させられる。ここで、旋回軸336、376は、入射焦点104と一緒に移動されるので、旋回軸336、376の交点も所定の点に応じて移動する。このようにして、レンズ100の旋回軸336、376回りのその後の旋回において、入射焦点104は所定の点102に調整されたままであることが保証される。
射出焦点108を試料中の測定点に調整するために、射出焦点108と試料中の所望の測定点との間の距離は、ほとんどゼロに等しくなるまで減少される。これは、例えば、試料テーブルをz方向に調整することによって実施することができる。前記調整の結果、入射焦点は所定点104に調整され、射出焦点108は中央の測定点105に調整される。
装置96と旋回軸336、376との間に示される距離、2つの焦点104、108との間に示される距離、及び所定の点102と中央の測定点105との間に示される距離は、図中には正確には示されていない。
図2は、図1に図示されている装置96の断面図の詳細図である。X線光学系100の空間的整列のためのデバイス98は、既に説明したように、たいていの場合、平行移動機構200及びゴニオメータ300を含む。
平行機構200は、レンズ100を第1平行移動方向221に平行移動させる第1平行機構220と、レンズ100を第2平行移動方向261に平行移動させる第2平行機構260とを備える。
図示されたように、2つの機構は、第1平行四辺形ガイド220及び第2平行四辺形ガイド260として機能することができる。
ゴニオメータ300は、第1旋回軸336回りにレンズ100を少なくともある程度旋回させるための第1ゴニオメータ320、及び第2旋回軸376回りにレンズ100を少なくともある程度旋回させるための第2ゴニオメータ360を備える。図示されたように、これらの2つの機構320、360は、第1対称台形ガイド320及び第2対称台形ガイド360として機能することができる。「対称台形ガイド」は、平行四辺形ガイドと同様に、ガイドの機能的な配置(図示された開始位置にある)を指し、必ずしもガイドの光学的外観を指すものではない。
図2から分かるように、ゴニオメータ300は、開始位置において、平行移動機構200とレンズ軸101との間に同軸に配置することができることが好ましい。
いずれの場合でも、機構220、260、320、360は、旋回軸336、376と第2対向部材224、264、324、364との間に配置された第1対向部材222、262、322、362を備える。
具体的には、第1平行四辺形ガイド220は、2つの接続部材226によって共に接続された第1対向部材222と第2対向部材224とを備える。第2平行四辺形ガイド260は、2つの接続部材266によって互いに接続された第1対向部材262及び第2対向部材264を備える。2つの接続部材266のうち、図2では、レンズ100の後ろに広がるもの1つのみが図示されている。図示されているように、2つの第2対向部材224、264は、互いに一体的に接続することができ、したがって、1つの対向部材として機能する。加えて、第1対向部材262は、第2収納部119内の前記デバイスを固定する役目を果たす。これは、一例として、ねじ込み接続(図示されていない)によって行うことができる。2つの第1対向部材222、262の間には、ギャップ112が存在する。その結果、第1対向部材222、262の間の連動が可能になる。
第1台形ガイド320は、第1対向部材322と第2対向部材324とを備え、それらは2つの接続部材326によって互いに接続されている。第2台形ガイド360は、第1対向部材362と第2対向部材364とを備え、それらは2つの接続部材366によって互いに接続されている。2つの接続部材366のうち、図2ではレンズ100の後ろで、かつ接続部材266の前に広がるもの1つのみが図示されている。図示されるように、2つの第2対向部材324、364は、互いに一体的に接続されてよく、したがって、1つの対向部材として機能する。第1対向部材322は、受入部材110と一体化として機能し、それゆえレンズ100を受け取り固定する役目を果たす。この例では、レンズ100は、ねじ込み接続部126によって受容部材110にねじ込まれる。2つの第1対向部材322、362の間には、間隙112が存在し、第1対向部材322、362の間の連動が可能になる。
平行移動機構200は、第1対向部材222及び第1対向部材362を介してゴニオメータ300と接続され、これらは連動しない。この例では、これらは一緒にねじ止めされている。
したがって、本体系によれば、第1対向部材222、262、322、362は、旋回軸336、376と第2対向部材224、264、324、364との間に配置される。言い換えれば、第2対向部材224、264、324、364は、第1対向部材222、262、322、362から正のz方向に間隔を置いて配置されている。
接続部材226、266、326、366と対向部材222、262、322、362、224、264、324、364との間の接続は、湾曲ベアリング116を用いられることが好ましい。これらの図の説明は、上記の接続をより詳細に説明する。
湾曲ベアリング116を使用することにより、平行移動機構200とゴニオメータ300の両方が一体型の構成となることができる。
図3は、平行移動機構200の正面図であり、y軸の負の方向にy軸に対向して見た図である。図3において、第1平行四辺形ガイド220の第1対向部材222は、第2平行四辺形ガイド260の第1対向部材262によって一部が隠されているので、第1対向部材222、262の間のギャップ112(図4参照)は、一部しか見えない。
図4は、平行移動機構200をx軸方向、すなわち正のx方向に見た側面図である。
湾曲ベアリング116は、接続部材226、266を対向部材222、262、224、264に接続し、当該接続は、接続部材226、266の、少なくとも1つの第1端部232、272と(図示されている例では、2つの端部232、272の両方)、少なくとも1つの第2端部234、274(図示されている例では、2つの端部234、274の両方)とを介して行われる。湾曲ベアリング116は、それぞれの平行移動方向221、261に曲げるための力が、他の空間方向よりもだいたいの場合小さくなるように、その曲げ強度又は弾性が決められている。
第1平行四辺形ガイド220において、接続部材226は、第1平行移動方向221に沿って延びる第1接続面228において、2つの第1端部232を介して、第1対向部材222に接続される。この図示された例において、第1接続面228はx、y面である。第1接続面228から間隔を置いて配置され、平行な第2接続面230において、接続部材226は、2つの第2端部234を介して第2対向部材224にそれぞれ接続されている。第2対向部材224及び第2接続面230は、第1対向部材222及び第1接続面228に対して正のz方向にずれている。
第1平行移動方向221では、一方の連結部材226のうちの2つの第1端部232は、他方の連結部材226のうちの2つの第1端部232から第1距離240に存在する。当該方向では、一方の接続部材226のうちの2つの第2端部234はまた、他方の接続部材226のうちの2つの第2端部234から第2距離242を有する。第1距離240は、平行四辺形ガイドを形成するため、第2距離242と等しい。
この結果は、第1平行移動方向221の方向に沿って、かつ2つの接続面229、230に直角な面内で、接続部材226のそれぞれの第1端部232とそれぞれの第2端部234の間のそれぞれの距離244、246は、等しい。
接続面228、230に対して平行方向に、かつ第1平行移動方向221に対して直角の方向に、それぞれの接続部材226の2つの第1端部232及び2つの第2端部234は、したがってこの例ではy方向に、互いにずれている。
第1平行移動方向221にレンズ100を平行移動させるために、調整部材114によって第1調整力238が第1対向部材222に導入され、第1調整力238は、第1平行移動方向221の成分を含む。例示的な実施形態に示される第1調整力238は、正のx方向に(単一の)成分を含む。したがって、第1調整力238による湾曲ベアリング116の曲がりと、このような第2対向部材224に対する第1対向部材222の平行移動が、達成される。
前記平行移動は、力の平衡が達成されたときに終了する。これは、一方では正のx方向に働く第1調整力238の、ならびに、他方では湾曲ベアリング116の曲げに起因する力及び弾性部材115によって供給され、負のx方向に第1対向ベアリング239に作用する弾性力(図示せず)の結果である。弾性部材115に負荷をかけることによって、負のx方向に平行移動もすることができる。
第2平行四辺形ガイド260において、接続部材266は、第1接続面268の中で、第2平行移動方向261に沿って延び、2つの第1端部272を介していずれの場合にも第1対向部材262に接続される。示された例では、第1接続面268はx、y面である。第1接続面268と平行に、第1接続面268と間隔を置いて配置される第2接続面270において、接続部材266は、2つの第2端部274を介して第2対向部材264に接続されている。第2対向部材264及び第2接続面270は、第1対向部材262及び第1接続面268に対して正のz方向にずれている。第2平行移動方向261において、一方の接続部材266の2つの第1端部272は、他方の接続部材266の2つの第1端部272から第1距離280を有する。当該方向では、一方の接続部材266の2つの第2端部274も、他方の接続部材266の2つの第2端部274から第2距離282を有する。第1距離280は、平行四辺形ガイドを形成するため、第2距離282に等しい。この結果、第2平行移動方向261の方向及び2つの接続面269、270に対して直角の面内の、接続部材266のそれぞれの第1端部272と第2端部274との間のそれぞれの距離284、286は、等しい。それぞれの接続部材266の2つの第1端部272及び2つの第2端部274は、接続面268、270に平行な方向で且つ第2平行移動方向261に対して直角に、それゆえにこの例ではx方向に、互いにずれている。
例示的な実施形態では、平行四辺形ガイド220、260の第1接続面228及び268ならびに第2接続面230、270は同一である。
調整部材114によって第2平行移動方向261にレンズ100を平行移動させるために、第2調整力278が第1平行四辺形ガイド220の第1対向部材222に導入され、第2調整力278は、第2平行移動方向261の成分を含む。例示的な実施形態に示される第2調整力278は、正のy方向に(単一の)成分を含む。第2調整力278は、第1及び第2平行四辺形ガイド220、260のうちの同一の第2対向部材224、264に、第2平行移動方向261の曲げに強い第1平行四辺形ガイド220の湾曲ベアリング116を介して伝達される。それゆえ、第2調整力278によって、第2平行四辺形ガイド260の湾曲ベアリング116曲がり、したがって第2対向部材264に対する第2対向部材264の第2平行移動方向261の平行移動が達成される。
前記平行移動は、第2平行移動方向261における力の平衡が達成されたときに終了する。これは、一方では正のy方向に作用する第2調整力278の、ならびに、他方では湾曲ベアリング116の曲げに起因する力及び弾性部材115によって供給され、負のy方向に第1対向ベアリング279に作用する弾性力(図示されていない)の結果である。弾性部材115に負荷をかけることによって、負のy方向の平行移動も行うことができる。
詳細C及びDでは、湾曲ベアリング116が詳細に図示されている。湾曲ベアリング116は、対向部材222、224、262、264及び接続部材226、266に対しての回転移動が必要に応じて含まれることを破線で示している。
図5及び図6は、平行移動機構200の斜視図である。レンズ軸101と平行移動機構200が同軸構造であることがはっきりと見える。さらに、平行移動機構200及びデバイス98全体を通り抜ける開口部134が見える。開口部134は、ゴニオメータ300を受け入れる役目を果たす。さらに、第2収納部119内の平行移動機構200及びデバイス98を固定する役目を果たすねじ穴130が、第1対向部材262(図6)の中に見える。第1対向部材222(図5)の貫通孔132は、平行移動機構200をゴニオメータ300に接続する役目を果たす。第1対向部材262(図6)の貫通孔132によって、第1対向部材262にねじを通すことができ、それらのねじ頭を第1対向部材222内に収容することができる。平行移動機構200は、後述するゴニオメータ300と同様に、1つの部品として構成されている。
図7は、負のy方向にy軸に対して対向して見たゴニオメータ300の正面図である。この図において、第1対称台形ガイド320の第1対向部材322は、第2対称台形ガイド360の第1対向部材362によって一部が隠されており、第1対向部材322と362との間のギャップ112(特に図8参照)が一部しか見えない。図8は、x軸の方向に、すなわち正のx方向に見たゴニオメータ300の側面図である。
湾曲ベアリング116は、接続部材326、366を対向部材322、362、324、364、366に接続する。当該接続は、少なくとも1つの第1端部332、372(図示されている例では、2つの端部332、372の両方)及び少なくとも1つの第2端部334、374(図示されている例では、2つの端部334、374の両方)を介してなされている。湾曲ベアリング116は、第1旋回軸336回りに(すなわち、x方向へ)、又は第2旋回軸376回りに(すなわち、y方向へ)曲げるための力が、他の空間方向へ曲げる場合の力よりもだいたいの場合小さくなるように、その曲げ強度又は弾性が決められている。
第1台形ガイド320では、第1旋回軸336に平行に延びる第1接続面328の接続部材326が、それぞれ第1対向部材322と2つの第1端部332を介して接続されている。同様に、第1旋回軸336と平行に、かつ第1接続面328から間隔を空けて配置されている第2接続面330において、接続部材326は、それぞれ2つの第2端部334を介して第2対向部材324に接続されている。図示された例では、第2接続面330はx、y面である。さらに、図示された開始位置において、第1接続面328は第2接続面330と平行である。第2対向部材324及び第2接続面330は、第1対向部材322及び第1接続面328に対して正のz方向にずれている。
第1接続面328に沿って、第1旋回軸336(この例ではx方向)に対して直角の方向では、一方の接続部材326の2つの第1端部332は、他方の接続部材326の2つの第1端部332に対して第1距離340を有する。第2接続面330に沿って、第1旋回軸336(この例ではx方向)に直角の方向において、一方の接続部材326の2つの第2端部334もまた、他方の接続部材326の2つの第2端部334に対して第2距離342を有する。第1距離340は、第2距離342より小さい。
第1旋回軸336に対して直角に延びる面321に沿った方向では、接続部材326のそれぞれの第1端部332と第2端部334との間のそれぞれの距離344、346は等しい。第1旋回軸336の方向にあるそれぞれの接続部材326の2つの第1端部332及び2つの第2端部334は、それゆえ、y方向に互いにずれている。
アクチュエータ117によって第1旋回軸336回りにレンズ100のゴニオメータの動きを実行するために、第1旋回力338が第1対向部材322に導入され、第1旋回力338は、第1旋回軸336に対して直角で第1接続面328に平行な成分を有する。例示的な実施形態として図示される第1枢動力338は、正のx方向に(単一の)成分を含む。したがって、第1枢動力338によって、第1対向部材322が第1旋回軸336回りに少なくともある程度旋回することにより、湾曲ベアリング116の曲げ、ひいては第1対向部材322のゴニオメータの動きが達成される。第2台形ガイド360が操作されない場合、レンズ100は、面321内である程度旋回する。
ゴニオメータの動きは、力の平衡が達成されたときに終わる。これは、一方では正のx方向に働く第1枢動力338の、ならびに、他方では湾曲ベアリング116の曲げに起因する力及び弾性部材115によって供給され、負のx方向に第1対向ベアリング239に作用する弾性力(図示せず)の結果である。結合された対向ベアリング339に作用する弾性部材は、傾斜位置によって、x、y面内の弾性力を第1カウンタ部材322に印加し、第1対向部材322は、第1駆動力338及び第2枢動力378(図8を参照)を弱める。弾性部材115に予め応力を加えることにより、第1旋回軸336回りに、対向する旋回方向へのゴニオメータの動きを確実にすることができる。
第2台形ガイド360において、接続部材366は、第2旋回軸376と平行に延びる第1接続面368内で2つの第1端部372を介して、それぞれ第1対向部材362に接続される。図示された例では、第1接続面368はx、y面である。同様に、第2旋回軸376と平行に延び、第1接続面368から間隔を空けて配置されている第2接続面370において、接続部材366は、それぞれ2つの第2端部374を介して第2対向部材364に接続されている。図示された開始位置では、第2接続面370は、第1接続面368と平行である。第2対向部材364及び第2接続面370は、第1対向部材362及び第1接続面368に対して正のz方向にずれている。
第1接続面368に沿って延び、第2旋回軸376(この例ではy方向)に対して直角の方向では、一方の接続部材366の2つの第1端部372は、他方の接続部材366の2つの第1端部372に対して第1距離380を有する。第2接続面370に沿って、第2旋回軸376(この例ではy方向)に対して直角な方向では、一方の接続部材366の2つの第2端部374は、他方の接続部材366の第2端部374を含む。第1距離380は第2距離382より小さい。
第2旋回軸376に対して直角に延びる面361のコースに沿った方向では、接続部材366のそれぞれの第1端部372と第2端部374との間のそれぞれの距離384、386は等しい。それぞれの接続部材366の2つの第1端部372と2つの第2端部374は、第2旋回軸376の方向に、すなわちこの例ではx方向に互いにずれている。
さらにアクチュエータ117によって、第2旋回軸376回りにレンズ100のゴニオメータ移動を実行するために、第2旋回力378が第1台形ガイド320の第1対向部材322に導入され、第2枢動力378は、第2旋回軸376に直角で、かつ第2接続面370に平行な成分を含む。例示的な実施形態に図示される第2旋回力378は、正のy方向の(単一の)成分を含む。第2枢動力378は、第2旋回軸376に対して直角、かつ第2接続面370に平行な方向に曲がりにくい第1台形ガイド320の湾曲ベアリング116を介して、第1及び第2台形ガイド320、360の共通の第2対向部材324、364に伝達される。したがって、第2枢動力378によって、第2台形ガイド360の湾曲ベアリング116が曲がり、それゆえ、第2旋回軸376回りの、第2対向部材324、364及び第1対向部材322のゴニオメータの動きが少なくともある程度達成される。第1台形ガイド320が操作されない場合、レンズ100は面361内である程度回転する。
さらにアクチュエータ117によって、第2旋回軸376回りにレンズ100のゴニオメータ移動を実行するために、第2旋回力378が第1台形ガイド320の第1対向部材322に導入され、第2枢動力378は、第2旋回軸376に直角で、かつ第2接続面370に平行な成分を含む。例示的な実施形態に図示される第2旋回力378は、正のy方向の(単一の)成分を含む。第2枢動力378は、第2旋回軸376に対して直角、かつ第2接続面370に平行な方向に曲がりにくい第1台形ガイド320の湾曲ベアリング116を介して、第1及び第2台形ガイド320、360の共通の第2対向部材324、364に伝達される。したがって、第2枢動力378によって、第2台形ガイド360の湾曲ベアリング116が曲がり、それゆえ、第2旋回軸376回りの、第2対向部材324、364及び第1対向部材322のゴニオメータの動きが少なくともある程度達成される。第1台形ガイド320が操作されない場合、レンズ100は面361内である程度回転する。ゴニオメータの動きは、力の平衡が達成されたときに終わる。これは、一方では正のy方向に働く第2駆動力378の、ならびに、他方では湾曲ベアリング116の曲げに起因する力及び弾性部材115によって供給され、結合された対向ベアリング339に作用するとりわけ負のy方向の弾性力(図示せず)の結果である。既に説明したように、結合された対向ベアリング339に作用する弾性部材115は、傾斜位置のために、x、y面内の弾性力を第1対向部材322に加え、第1枢動力338及び第2枢動力378を弱める。弾性部材115に予め応力を加えることにより、第2旋回軸376回りに対向する旋回方向におけるゴニオメータの動きを行うことができる。
結合された対向ベアリング339の代わりに、平行移動機構200と同様に、第2分離された対向ベアリングを使用することもできる。ゴニオメータ300が、少なくとも1つのアクチュエータ117による迅速な操作に、より迅速に追従することができる変形例では、結合された対向ベアリング339を省略することができ、したがって弾性部材115を省略することができる。それぞれのアクチュエータ117は、ゴニオメータ300を旋回させるために第1対向部材322に圧力を加え、ゴニオメータ300を反対方向に旋回させるために対向部材322にけん引力を加える。アクチュエータ117の力と、湾曲ベアリング117の弾性回復力とは、互いに部分的に補償するか又は過補償することができる。
制御デバイス97による少なくとも1つのアクチュエータ117の制御は、典型的には、経路制御によって行われ、これは、調整されるべき経路(移動)がアクチュエータ117に依存することを意味する。
例示的な実施形態では、台形ガイド320、360の第1接続面328及び368、ならびに第2接続面330、370は、図示の開始位置において互いに平行である。
詳細D及びEでは、湾曲ベアリング116が詳細に図示されている。 これらは、必要に応じて、対向部材322、324、362、364及び接続部材326、366への回転移動を含み、これらは、破線で示されている。
図9及び図10は、ゴニオメータ300の斜視図である。レンズ軸101を中心とするゴニオメータ300の同軸構造がはっきりと見える。さらに、ゴニオメータ300及び前記デバイス98全体を通り抜ける開口部134が見える。開口部134を介して、X線がデバイス98を通り抜けることができる。さらに、第1対向部材362には、ゴニオメータ300と平行移動機構200とを接続するためのねじ穴130が見える。
図1、図2、図5、図6、図9及び図10に具体的に示されているように、平行移動機構200及びゴニオメータ300は、おおよそ中空の円筒形状を有し、互いに同軸に配置され、ゴニオメータ300は 平行移動機構200の中に配置されている。
したがって、装置96(図1及び2と対照)内では、レンズ100は、受入部材110に接続され(又は受入部材110にねじ込まれる)、受取部材110は、第1台形ガイド320の第1対向部材322とともに一体として構成されている。第2台形ガイド360の接続部材366及びその湾曲ベアリング116によって、第2対向部材324、364は、第2台形ガイド360の第1対向部材362に接続される。第2台形ガイド360の第1対向部材362は、第1平行ガイド220の第1対向部材222に接続(又はねじ接続)されている。第1平行四辺形ガイド220の連結部材226及びその湾曲ベアリング116によって、第1対向部材222は、第1及び第2平行四辺形ガイド220、260の一体型の構成とともに第2対向部材224、264に接続される。第2台形ガイド260の接続部材266及びそれらの湾曲ベアリング116によって、第2対向部材224、264は、第2台形ガイド360の第1対向部材262に接続される。 そして第2平行四辺形ガイド260の第1対向部材262は、装置96の第2収納部119に接続(又はねじ接続)される。
したがって、デバイス98を介して、一方でX線レンズ100の入射焦点104の焦点102への調整が実施され、及び他方でゴニオメータ300(双軸ゴニオメータ)の調整が実施され、構成され 第1及び第2旋回軸336、376の周りでX線レンズ100を旋回させるためのものである。デバイス98は、とりわけ、最も狭い空間及び技術的制限の下でさえも、そのコンパクトさ、真空気密性及び優れた入手容易性を特徴とする。 これは、特に、湾曲ベアリング116によるデバイス98の実装によってもまた達成される。
同軸構造により、設置スペースを最大限に活用し、デバイスの統合を容易にする。
デバイス98は、2つの機構(軸)のそれぞれが1つの塊とされるので、部品の数が非常に少数であること特徴とする。図示されている実施形態もまた、生産に即した設計と最適化を特徴とする。すべての励起源の励起点を相互に標準化することができる場合、多数の励起源を1つのデバイスの中で使用することもまたできる。
以下に図11〜図14を用いて、本発明による方法90を、本発明の好ましい実施形態に基づいて説明する。
試料99にX線107aを照射するためのX線光学系100を用いて試料99を走査するための方法90は、図11に図式的に示される以下の工程を含むことができる
最初に、工程400において、開始測定点109は、X線レンズ100の射出焦点108が開始測定点109(図13参照)と一直線になる試料100の隅に配置されている(図13参照)。これは、予め設定された測定範囲の端部まで負のx方向に沿って、射出焦点108とこれと一致する測定点106を負の第1走査方向92bに移動させることによって達成される。加えて、射出焦点108、すなわち一致する測定点106も、予め設定された測定範囲の端部まで負のy方向に沿って負の第2走査方向93bに移動される。
次に、試料99から放射される放射線107bの検出の工程402が行われる。放射線107bは、例えば放射、反射、又は伝達されることができる。これは、電磁放射、例えばX線又は粒子線(電子ビーム)を含むことができる。放射線107bは、検出器94(図12参照)によって検出され、検出され放出された放射107bと相関する測定値とともに制御デバイス97に伝達される。放射線107bは、X線光学系100から放射されるX線107aを測定点106に照射することによって生じる。
ここでは、試料99は、X線光学系100の旋回中、及びX線107aによるそれぞれの測定点106の占有後にのみ連続的に照射することができる。試料99から発する放射線107bの検出は、同様にX線光学系100の旋回中に連続的に、またそれぞれの測定点106の占有後にも同様に行われる。
工程404において、測定点106は、正の第1走査方向92a(図13参照)で1刻みだけ移動される。次に、相関値の伝達と共に、試料99から放射される放射線107bの検出の工程402が実行される。
判定406において、正の第1走査方向92aにおける測定範囲の端部に達したかどうかのチェックが行われる。 そうでない場合には、測定範囲の端部に達するまで、工程404及び402が繰り返される。
判定406によって測定範囲の端部に達した場合には、判定408が続き、正の第2走査方向93aにおける測定範囲の端部に達したかどうかが照会される。この場合、工程410に従った制御デバイス97によって、検出された放射線と相関する測定値との結合が起こり、全体的な走査が形成される。全体走査は、例えば、モニタ(図示せず)を介して出力することができる。
判定408により測定範囲の端部に達していない場合、工程412にしたがって、正の走査方向93a(図13参照)の方向に測定点106を1刻み移動した後、 工程402にしたがって放射線107bの検出が行われる。
判定406において、正の第1走査方向92aにおける測定範囲の端部に達したかどうかのチェックが行われる。そうでない場合には、測定範囲の端部に達するまで、工程404及び402が繰り返される。
判定416において、負の第1走査方向92bにおける測定範囲の端部に達したかどうかのチェックが行われる。そうでない場合には、測定範囲の端部に達するまで、工程414及び402が繰り返される。
判定416により測定範囲の端部に達した場合には、判定408に進み、正の第2走査方向93aにおける測定範囲の端部に達したかどうかを問い合わせる。この場合には、制御デバイス97によって工程410に基づき全体の走査を形成するための結合が行われる。
判定408によって測定範囲の端部に達していない場合、工程412にしたがって、正の第2走査方向93aの方向に測定点106を1刻みで移動することが行われる。次に、図11に示す最初の工程の後にこの方法を続行する。
この実施形態を通して、図13による蛇行走査が達成される。
蛇行走査の代替として、負の第1判定408(したがって、まだ到達していない正の第2走査方向93aにおける測定範囲の端部を伴う)の後の方法90を継続することができ、測定点106の負の第1走査方向92bの方向への移動が測定範囲の開始まで行われる点で異なる。したがって、X線光学系100は逆旋回される。これは、工程412の前又は後に、測定点106の正の第2走査方向93aの方向への1刻みで移動することと実行することと、同時に行われ得る。次に、この方法は、放射線が検出される工程402(図11の工程400に続く)で継続される。次に、方法は、図11の上部に示されているように、工程404、402及び判定406で継続される。したがって、正の第1走査方向92aにおける走査された「線」に続いて、常に折り返しが行われ、次の走査で再び正の第1走査方向92aに走査される。走査は常に正の第1走査方向92aで行われるので、機械的な不正確さに起因する測定誤差を回避することができる。
第1旋回軸336及び第2旋回軸376の少なくとも一方は、X線光学系100の入射点104を通り抜け、入射点104は、まず、管の焦点102と一直線になるようにされているので、X線レンズ100が旋回している間、X線レンズ100によって捕捉された放射線量107aは変化しない。
方法90は、試料99を第2走査方向93に移動させる工程を含むことができる。このようにして、X線光学系100を第2旋回軸376回りに旋回させることによる第2走査方向93の測定点106の移動をなくすことができる。試料99の第2走査方向93への移動は、例えば試料台103を試料99と共に負の第2走査方向93bに移動させることによって行うことができる。 このようにして、測定点106は、正の第2走査方向93aに、試料99に対して移動する。
さらに、第1走査方向92及び第2走査方向93の少なくとも一方における試料99の移動もまた、測定グリッド502内の試料99上の測定点106を1つのグリッド領域500から次のグリッドグリッド領域500へ移動させるため、実行され得る。したがって、測定点106の1つのグリッド領域500から次のグリッド領域500への相対的に大きな移動は、サンプル99の移動によって行うことができ、一方、それぞれのグリッド領域500内でのグリッド領域500の端部への比較的小さな移動は、X線光学系100の旋回によって実行される。したがって、X線光学系100の比較的大きな旋回に起因する射出焦点108のz方向への移動の結果として起こり得る測定の不正確さが抑制される。
この方法によって、X線光学系100を旋回させることにより、測定点106の非常に迅速で低振動の移動を達成することができる。これは、湾曲ベアリング116は、従来のヒンジとは異なり、接着摩擦を克服する際にいかなる接着摩擦も生じず、したがって、分離トルクをもたないため、特に台形ガイド320、360内の湾曲ベアリング116の使用によって、可能にされる
90 X線光学装置による試料の走査方法
92 第1走査方向
92a 正の第1走査方向
92b 負の第1走査方向
93 第2走査方向
93a 正の第2走査方向
93b 負の第2走査方向
94 検出器
96 装置
97 制御デバイス
98 デバイス
99 試料
100 X線光学系/キャピラリーレンズ
101 レンズ軸
102 所定の点/焦点
103 試料台
104 入射点/入射焦点
105 中央測定点
106 測定点
107a (進行する)X線
107b (発散する)放射線
108 射出点/射出焦点
109 測定開始点
110 受取部材
112 ギャップ
114 調整部材
115 弾性部材
116 湾曲ベアリング
117 アクチュエータ
118 第1収納部
119 第2収納部
120 ホルダー
122 窓
124 スペーサの位置
126 ねじ込み接続
128 窪み
130 ねじ穴
132 貫通孔
134 開口部
200 平行移動機構
220 第1平行機構/第1平行四辺形ガイド
221 第1平行移動方向
222 第1対向部材
224 第2対向部材
226 接続部材
228 第1接続面
230 第2接続面
232 第1端部
234 第2端部
238 第1調整力
239 第1対向ベアリング
240 第1距離
242 第2距離
244 第1接続部材の第1端部と第2端部との間の距離
246 第2接続部材の第1端部と第2端部との間の距離
260 第2平行機構/第2平行四辺形ガイド
261 第2平行移動方向
262 第1対向部材
264 第2対向部材
266 接続部材
268 第1接続面
270 第2接続面
272 第1端部
274 第2端部
278 第2調整力
279 第2対向部材
280 第1距離
282 第2距離
284 第1接続部材の第1端部と第2端部との間の距離
286 第2接続部材の第1端部と第2端部との間の距離
300 ゴニオメータ
320 第1ゴニオメータ/第1台形ガイド
321 第1旋回軸に直角な面
322 第1対向部材
324 第2対向部材
326 接続部材
328 第1接続面
330 第2接続面
332 第1端部
334 第2端部
336 第1旋回軸
338 第1枢動力
339 複合カウンターベアリング
340 第1距離
342 第2距離
344 第1接続部材の第1端部と第2端部との間の距離
346 第1接続部材の第1端部と第2端部との間の距離
360 第2ゴニオメータ/第2台形ガイド
361 第2旋回軸に対して直角に延びる面
362 第1対向部材
364 第2対向部材
366 接続部材
368 第1接続面
370 第2接続面
372 第1端部
374 第2端部
376 第2旋回軸
378 第2駆動力
380 第1距離
382 第2距離
384 第1接続部材の第1端部と第2端部との間の距離
386 第2接続部材の第1端部と第2端部との間の距離
400 開始測定点の占有
402 放射線の検出
404 第1走査方向の正の測定点の移動
406 正の第1走査方向の測定範囲の端部に達したかどうかの判定
408 正の第2走査方向の測定範囲の端部に達したかどうかの判定
410 全体走査を形成するための結合
412 正の第2走査方向における測定点の移動
414 負の第1走査方向における測定点の移動
416 負の第1走査方向の測定範囲の端部に達したかどうかの決定
500 グリッドエリア
502 測定グリッド

Claims (15)

  1. 試料にX線を照射するためのX線光学系を用いて、前記試料を走査する方法であって、
    工程(a)と、工程(b)と、工程(c)とを備え、
    前記工程(a)では、第1旋回軸回りに前記X線光学系を旋回させることによって、前記X線光学系の射出点(108)によって規定される、前記試料の中の測定点を第1走査方向へ移動し、
    前記工程(b)では、前記第1走査方向(92)に沿って、少なくとも2つの測定点(106)で試料(99)から発する放射線(107b)を検出し、
    前記工程(c)では、検出された放射線(107b)と関連する測定値を結びつけて、全体走査をなす、
    方法。
  2. 前記工程(b)のあとに以下の工程を含む、請求項1に記載の方法。
    ・前記X線光学系(100)を第2旋回軸(376)回りに旋回させることによって、前記試料(99)の測定点(106)を第2走査方向(93)に移動する工程
    ・前記工程(a)及び(b)を繰り返す工程
  3. 前記第1旋回軸(336)又は前記第2旋回軸(376)の少なくとも1つが、前記X線光学系(100)の入射点(104)を通る、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記方法は、前記試料(99)を前記第1走査方向(92)又は前記第2走査方向(93)の少なくとも1つの方向に移動する工程を含む、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の方法(90)。
  5. 前記試料(99)を走査するための装置(96)であって、
    X線光学系(100)と、ゴニオメータ(300)と、アクチュエータ(117)と、制御デバイス(97)とを備え、
    前記X線光学系(100)は、前記試料(99)にX線(107a)を照射するためのものであり、
    前記ゴニオメータ(300)は、前記X線光学系(100)に接続されたゴニオメータ(300)であって、前記X線光学系(100)を第1旋回軸(336)回りに旋回させるように構成されたものであり、
    前記アクチュエータ(117)は、前記ゴニオメータ(300)を作動させるように構成された少なくとも1つものであり、 前記制御デバイス(97)は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の方法(90)を実施するように構成されたものである、
    装置。
  6. 前記ゴニオメータ(300)が、前記X線光学系(100)を第2旋回軸(376)回りに旋回させるように構成されている、請求項5に記載の装置(96)。
  7. 前記X線光学系(100)が、X線レンズ、好ましくはキャピラリーレンズ、さらに好ましくはポリキャピラリーレンズである、請求項5又は請求項6に記載の装置(96)。
  8. 前記アクチュエータ(117)は、電気モータ、好ましくはリニアモータ又は圧電素子を含む、請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の装置(96)。
  9. 前記ゴニオメータが、少なくとも1つの台形ガイド(320、360)を備える、請求項5〜請求項8のいずれか一項に記載の装置(96)。
  10. 前記少なくとも1つの台形ガイド(320、360)は、一対の連結部材(326、366)(320、360)によって連結されている第1対向部材(322、362)と第2対向部材(324、364)とを含む、請求項9に記載の装置(96)。
  11. 2つの台形ガイド(320、360)を備えている装置(96)であって、
    前記各ガイド(320、360)の前記第2対向部材(324、364)と前記第1旋回軸(336)との間に前記第1対向部材(322、362)が配置され、
    前記第1対向部材(322、362)は、前記台形ガイド(320、360)の前記第2対向部材(324、364)と第1旋回軸(336)の間に配置され、
    少なくとも2つの台形ガイドの、前記第1対向部材(322、362)のうちの2つ又は前記第2対向部材(324、364)のうちの2つは、互いに固定して接続されているか又は一体型の構造体となる、
    請求項10に記載の装置(96)。
  12. 前記第1台形ガイド(320)の前記第1対向部材(322)は、X線光学系(100)に固定して接続され、
    前記第1台形ガイド(320)の前記第2対向部材(324)は、前記第2台形ガイド(360)の第2対向部材(364)に固定して接続されているか、又は前記第2台形ガイドと一体型の構造体となり、
    第2台形ガイド(360)の第1対向部材(362)は、前記装置(96)を固定するためのものである、
    請求項10又は請求項11に記載の装置(96)。
  13. 前記ゴニオメータ(300)が、好ましくは前記台形ガイド(320、360)の少なくとも1つが、湾曲ベアリング(366)を備える、請求項5〜請求項12の少なくとも一項に記載の装置(96)。
  14. 前記台形ガイド(320、360)は、入れ子構造を有する、請求項9〜請求項13のいずれか一項に記載の装置(96)。
  15. 前記ゴニオメータ(300)が一体型の構成を有する、請求項5〜請求項14のいずれか一項に記載の装置(96)。
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