JP2017517293A - 衣服 - Google Patents

Abstract

編物電極等のテキスタイルＥＣＧ腕部電極（１１０ＬＡおよび１１０ＲＡ）を有する衣服であって、テキスタイルＥＣＧ腕部電極は、衣服が着用される時にテキスタイルＥＣＧ腕部電極が、大胸筋の最も外側の、肩の筋肉の近位の領域を覆う身体の皮膚に接して位置するように、衣服内に配置されている、衣服が提供される。好ましくは、テキスタイルＥＣＧ腕部電極の衣服内での位置決めは、衣服の大きさに合うように設計されている。【選択図】図２

Description

本発明は、編物のウェアラブル健康モニタリングシステムに関し、より具体的には、テキスタイルＥＣＧ腕部電極（textile ECG arm electrodes）（ＬＡおよびＲＡ）を含むスマート衣服（smart garment）であって、これらテキスタイルＥＣＧ腕部電極は、この衣服が着用される時にテキスタイルＥＣＧ腕部電極が、大胸筋の最も外側の、肩の筋肉（三角筋）より近位の部分の身体の皮膚に接して位置するように、衣服内に配置されている、スマート衣服に関する。

先行技術の、乾式テキスタイル電極を用いたモニタリング用衣服では、加工可能／処理可能なＥＣＧ信号を取得するために水またはゲルを用いて電極を濡らす必要がある。そのため、先行技術の編物電極（knitted electrodes）では、身体から各電極に臨床レベルのＥＣＧ信号を送達できない。

衣服内の編物電極は、導電性糸から作られており、この導電性糸は、ナイロン、裸スパンデックス、被覆スパンデックス、および／または、その他の種類の糸等の他のベース糸と共に編まれている。

モニタリング対象の生体における電極の位置決めは、特にモニタリング対象の生体の運動中の臨床レベルのＥＣＧ信号の取得にとって決定的に重要である。さらに、身体における電極配置の再現性が、別々の測定セッションのＥＣＧ信号を比較することにとって決定的に重要である。

特に、先行技術の編物電極では、ＲＡ（右腕部）位置およびＬＡ（左腕部）位置にあるＥＣＧ電極から、信号の質が高く、安定し、かつ再現可能なＥＣＧ信号および他種の信号を取得できない。

１２誘導ＥＣＧ信号を取得するために使用される編物電極を有する例示的な衣服の図である図１に示すように、電極ＲＡおよびＬＡは、胸部の、各腋窩より近位の各側部に配置されている。胸部の解剖学的構造によって、ＲＡ電極およびＬＡ電極は通常、胸筋、特に大胸筋の上に位置決めされる。図２は、大胸筋３０の位置および心臓２０の一般的な位置を示す図である。‘９６４号に記載されているようなテキスタイル電極を大胸筋３０の厚い部分（massive section）の上に載置する場合、筋肉は、電極のインピーダンスを増大しかつ、したがって、ＲＡ電極およびＬＡ電極１１０によって測定される信号の振幅および品質を実質的に低下するコンデンサとして作用する。

したがって、高品質の信号を取得し、モニタリング対象者の休息中または運動中の臨床レベルのＥＣＧの受信を容易化するために、ＲＡ電極およびＬＡ電極の安定した再現可能な位置決めが必要である。

本明細書において健康モニタリングシステムに関連して使用する「継続的モニタリング」という用語は、モニタリング対象の生体が、目覚めているかまたは眠っておりかつ同様の生体の実質的に全ての共通した活動において活動中である場合に、昼夜を問わず実質的に継続的に生体をモニタリングすることを容易化した健康モニタリングシステムを指す。

本明細書においてウェアラブルな衣料品に関連して使用する「衣服」という用語は、好ましくはモニタリング対象の生体の身体に接して、通常は肌に接してタイトに着用可能なシームレスかつウェアラブルな衣料品を指し、アンダーシャツ、スポーツシャツ、ブラジャー、アンダーパンツ、特別な病院のシャツ、靴下等を含む。通常、「衣服」という用語は、普通の日常的な行為においてセンサが埋め込まれていることが他人から見られないように、ユーザの身体の外面に接して、外側の衣類の下にまたは唯一の衣類として着用される衣料品を指す。衣服の物品には、正確な意味において肌着ではないが、皮膚に直接接触しかつ好ましくはタイトに接触する、Ｔシャツ、ノースリーブシャツもしくは袖付きシャツ、スポーツブラ、タイツ、ダンス用ウェア、および、パンツ等の衣料物品も含まれ得る。

「タイトに」（“tightly”）という用語は、満足のいく信号を取得するために身体に対して一定の圧力が加えられる必要がある電極または他種のセンサが存在している衣服の特定の部分が、必要に応じてタイトであるように設計されていることを意味する。しかしながら、この衣服の他の全部分が同様にタイトでなくてもよい。任意選択的に、組み込んだストラップまたは他の締付け手段によって衣類の特定の部分の締付けまたは解放を容易化する用意があるため、多少の締まりが必要であることによって衣服全体の交換が必要にはならない。

本明細書においてＥＣＧ測定に関連して使用する「臨床レベルのＥＣＧ」という表現は、即時のさらなる調査または治療介入が必要な危険な心臓障害（例えば、不整脈、心筋虚血、心不全）の疑いがあることを、ほとんどの心臓病医が明確に結論するために必要な、専門的に許容可能な誘導数、感度、および、特異度を指す。これは、現在のところ、動き／姿勢補正素子と、適切なアルゴリズムを有するリアルタイム処理装置とに結合された少なくとも１２誘導のＥＣＧであり、好ましくは１５誘導のＥＣＧである。

本発明の目的は、ＲＡ電極およびＬＡ電極の安定しかつ再現可能な位置決めを提供し、モニタリング対象者の休息中、または、走ること、跳ぶこともしくは歩くことを含む運動中の臨床レベルのＥＣＧを容易化することにより、高品質なＥＣＧ信号を取得するための装置および方法を提供することである。本発明のこの目的は、モニタリング対象の身体における実質的に再現可能な位置から確実にＥＣＧ信号を取得することである。

本発明の目的は、胸筋、特に大胸筋によって引き起こされる電気インピーダンスの増大が最小化されかつ電極による高品質のＥＣＧ信号の取得を妨げないように、通常、モニタリング対象の身体に対してＲＡ電極およびＬＡ電極を位置決めする装置および構成を提供することである。最適な位置決めは、大胸筋の最も外側の、肩の筋肉（三角筋）より近位の部分に位置決めすることである。

本発明の教示によれば、編物電極等のテキスタイルＥＣＧ腕部電極（１１０_ＬＡおよび１１０_ＲＡ）を含む衣服であって、これらテキスタイルＥＣＧ腕部電極は、この衣服が着用される時にテキスタイルＥＣＧ腕部電極が、大胸筋の最も外側の、肩の筋肉より近位の領域を覆う身体の皮膚に接して位置するように衣服内に配置されている、衣服が提供される。

好ましくは、テキスタイルＥＣＧ腕部電極の衣服内での位置決めは、衣服の大きさに合うように設計されている。

本発明は、本明細書の以下の詳細な説明および添付の図面に基づき十分に理解される。図面は、説明および例示目的のみのものであり、したがって、本発明を限定するものではない。

（先行技術）ＥＣＧ信号を取得するために使用される編物電極を有する衣服の図である。 本発明のいくつかの実施形態に係る、ＥＣＧ電極ＲＡおよびＬＡの提案位置を例示する図である。

ここで、本発明の好ましい実施形態を示す添付の図面を参照し、以下に本発明をさらに十分に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で実施され得、本明細書に記載の実施形態に限定して解釈されるべきではない。むしろ、これら実施形態は、その開示内容が詳細かつ完全になり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えられるように提供される。

実施形態は、本発明の例または具現化である。「一実施形態」、「実施形態」、または、「いくつかの実施形態」という様々な表現が、必ずしも全て同じ実施形態に言及するわけではない。本発明の様々な特徴が単一の実施形態との関連において説明され得るが、これら特徴は、別々にまたは任意の適切な組合せにおいても提供され得る。反対に、本発明は、明確になるように別々の実施形態との関連において本明細書で説明され得るが、本発明は、単一の実施形態においても具現化され得る。

本明細書で「一実施形態」、「実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の一実施形態」、または、「他の実施形態」に言及することは、それら実施形態に関して説明される具体的な特徴、構造、または、特質が本明細書の少なくとも１つの実施形態に含まれることを意味するが、必ずしもすべての実施形態に含まれることを意味しない。本明細書で用いられる表現および専門用語は、限定として解釈されるべきではなく、単に説明目的のためであることがわかる。

「底」、「上」、「横」、「縦」、「下側」、「最上部」等の方向が関連する説明では、立位の人が衣服を着用していることが想定される。

衣服内の編物電極は、導電性糸から作られており、各導電性糸は、ナイロン、裸スパンデックス、被覆スパンデックス、および／または、その他の種類の糸等の他のベース糸と共に編まれている。本明細書に記載の方法では、サントーニ編機（Santoni knitting machine）または同等の機械の使用が想定される。

図１は、身体の事前に設定された位置の局所的な身体の皮膚表面に対して押圧されかつ乾燥状態で動作するように設計された典型的な１２誘導編物電極１１０を有する編物衣服等のスマート衣服１００の図である。他の信号の中で、この電極は概して、高品質のＥＣＧを提供するように適合されており、モニタリング対象者の休息中、または、移動しているか、跳んでいるかもしくは歩いている間の臨床レベルのＥＣＧの受信を容易化する。図１に示す例では、電極ＲＡ，ＬＡ，Ｖ１，Ｖ２，Ｖ３，Ｖ４，Ｖ５，Ｖ６，ＲＬおよびＬＬが示されている。

本発明の一実施形態では、左腕部（ＬＡ）電極１１０_ＬＡおよび右腕部（ＲＡ）電極１１０_ＲＡのそれぞれが、大胸筋の最も外側の、肩の筋肉（三角筋）より近位の部分を覆う身体の皮膚表面に接して位置するように、衣服上に配置されている。

図２を再度参照する。各大胸筋３０の厚い部分３２のそれぞれの上方に位置する編物電極１１０_ＬＡおよび１１０_ＲＡが示されている。大胸筋３０が、電極１１０_ＬＡおよび電極１１０_ＲＡによって測定された信号の振幅および品質を実質的に低下するコンデンサとして作用するため、編物電極１１０_ＬＡおよび１１０_ＲＡは、電極１１０_ＬＡおよび１１０_ＲＡの面積の大部分（または全面積）が大胸筋３０の厚い部分３２の上方に離れて、肩の筋肉（三角筋）より近位に位置するように、モニタリング用編物衣服内で位置決めされている。それにより、各編物電極１１０_ＬＡおよび１１０_ＲＡの電気抵抗のキャパシタンス成分は、実質的に低減される。

編物電極１１０_ＬＡおよび１１０_ＲＡの衣服内での位置決めが衣服の大きさに合うように設計されていることに留意されたい。

以上のように本発明を実施形態および例によって説明したが、これら実施形態および例が様々に変形され得ることが自明であろう。そのような変形形態は、本発明の精神および範囲からの逸脱とみなされるべきではなく、当業者にとって自明であり得るそのような変更は、特許請求の範囲に含まれることが意図されている。

本出願は、米国特許法第１１９条（ｅ）に基づき、米国仮特許出願第６１／９８０，５９５号（出願日：２０１４年４月１７日）の利益を主張するものであり、この文書の開示内容は参照により本明細書に含まれる。

本出願はまた、国際出願第ＰＣＴ／ＩＬ２０１３／０５０９６４（‘９６４）号（出願日：２０１３年１１月２３日）に関連するものであり、この文書の開示内容は全体として、参照により本明細書に含まれる。

Claims (3)

1. テキスタイルＥＣＧ腕部電極（１１０_ＬＡおよび１１０_ＲＡ）を備える衣服であって、
   前記テキスタイルＥＣＧ腕部電極は、前記衣服が着用される時に前記テキスタイルＥＣＧ腕部電極が、大胸筋の最も外側の、肩の筋肉より近位の領域を覆う身体の皮膚に接して位置するように、前記衣服内に配置されている、
   衣服。
2. 前記テキスタイルＥＣＧ腕部電極は、編物電極である、請求項１に記載の衣服。
3. 前記テキスタイルＥＣＧ腕部電極の前記衣服内での位置決めは、前記衣服の大きさに合うように設計されている、請求項１に記載の衣服。

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