JP2017517238A - 回転電気機械のための磁束集中を伴う永久磁石を有するロータ - Google Patents

回転電気機械のための磁束集中を伴う永久磁石を有するロータ Download PDF

Info

Publication number
JP2017517238A
JP2017517238A JP2016569759A JP2016569759A JP2017517238A JP 2017517238 A JP2017517238 A JP 2017517238A JP 2016569759 A JP2016569759 A JP 2016569759A JP 2016569759 A JP2016569759 A JP 2016569759A JP 2017517238 A JP2017517238 A JP 2017517238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
ratio
magnetic pole
rotating electrical
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016569759A
Other languages
English (en)
Inventor
リリヤ、ブアルッジャー
ビルジニー、ルロワ
ナム−グック、キム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Valeo Equipements Electriques Moteur SAS
Original Assignee
Valeo Equipements Electriques Moteur SAS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Valeo Equipements Electriques Moteur SAS filed Critical Valeo Equipements Electriques Moteur SAS
Publication of JP2017517238A publication Critical patent/JP2017517238A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • H02K1/2706Inner rotors
    • H02K1/272Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis
    • H02K1/274Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • H02K1/2706Inner rotors
    • H02K1/272Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis
    • H02K1/274Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets
    • H02K1/2753Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets the rotor consisting of magnets or groups of magnets arranged with alternating polarity
    • H02K1/276Magnets embedded in the magnetic core, e.g. interior permanent magnets [IPM]
    • H02K1/2766Magnets embedded in the magnetic core, e.g. interior permanent magnets [IPM] having a flux concentration effect
    • H02K1/2773Magnets embedded in the magnetic core, e.g. interior permanent magnets [IPM] having a flux concentration effect consisting of tangentially magnetized radial magnets
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B31/00Compressor arrangements
    • F25B31/02Compressor arrangements of motor-compressor units
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K2213/00Specific aspects, not otherwise provided for and not covered by codes H02K2201/00 - H02K2211/00
    • H02K2213/03Machines characterised by numerical values, ranges, mathematical expressions or similar information

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

本発明は、複数の交互に配置された北極(N)と南極(S)とを含むとともに複数の永久磁石(3)から構成された、永久磁石を有する回転電気機械用ロータ(1)であって、前記永久磁石(3)は、軸方向に延在するとともに前記ロータ(1)の前記磁性体(2)の周縁部(5)と中央部(6)との間に規則的に配置されて複数の周縁磁極部(10)を画成する第1凹部(4)に配設されており、前記第1凹部(4)は厚さEを有する中央タブ(9)によって隔てられており、前記永久磁石(3)は、前記周縁部(5)に近接した略矩形部分(8)であって前記中央部(6)に近接した略台形部分(7)に隣接する略矩形部分(8)を含む多角形の径方向断面を有している、回転電気機械用ロータ(1)に関する。前記ロータ(1)は、中央タブ(9)の前記厚さEに対する前記台形部分(7)の第1高さhの比率R0(h/E)が、前記電気機械の効率を最大とするように予め決定されている。

Description

本発明は、回転電気機械のための永久磁石を有するロータに関する。
また、本発明は、このタイプのロータを含む回転電気機械に関する。
本発明は、電気トラクションモータ、又は電気自動車及びハイブリッド自動車の装備品用モータの分野において、特有ではあるが非制限的な適用例を有している。
永久磁石を有する同期機は、その出力、比出力及び出力密度に関する性能向上の結果として、自動車の分野においてこれらは近年広く用いられるようになっている。
このような電気機械は、広範囲のパワー及び速度に製造され得るとともに、完全電気方式車両、及びマイルド・ハイブリッドやフル・ハイブリッドとして知られる低CO排出型の車両のいずれにおいても、適用可能である。
マイルド・ハイブリッドへの適用は、一般に、およそ8〜20kWの電気機械、例えば、熱機関の前面に設けられるとともにこれに駆動ベルトにより連結された電気モータに関する。このようなタイプの電気モータについて、特に再始動に際して、電気トルクに、追加出力を提供するアシストを提供することにより、熱動力化部の容積を縮小(エンジンを小型化)することができる。また、例えば都市のような状況における、低速度でのトラクションを、まさにこの電気モータによって保証することができる。
フル・ハイブリッドへの応用は、一般に、車両のトラクション系統における電動機の統合レベルよりも更に完全な統合レベルを有する直列及び/又は並列型構造のための30〜50kWのモータに関する。
ネオジム−鉄−ホウ素(NeFeB)、サマリウム−鉄(SmFe)又はサマリウム−コバルト(SmCo)等のタイプの磁石等の希土類永久磁石を有する機械は、磁束に関して顕著な性能を有する。なぜならば、希土類磁石は、1テスラを超える残留磁気を有し得るからである。
しかしながら、いわゆる「磁束集中」構造を呈するロータを含む永久磁石を有する機械により、例えば焼結フェライト又はボンドフェライトから得られる磁石のような、より弱い残留磁気を有する磁石によって顕著な磁束を得ることが可能となった。
自動車に適用するために設計された電気機械のロータにおいて希土類磁石を利用することはもはや経済的に実行可能ではないので、フェライトをベースとした磁石が別の選択肢となる。
しかしながら、フェライトの残留磁気又は誘導は希土類磁石の場合よりも弱いので、同等の磁束を得るためには、フェライト磁石の体積を増大させる必要がある。特許出願FR2982093号明細書において、部分的に台形の形状を有する磁束集中型永久磁石を有するロータが提案されており、これにより、ロータ内の磁石の体積が増大可能とされている。
しかしながら、このようなタイプのロータの寸法や磁気特性を、例えば特定の寸法的及び機械的制約に適合させつつ磁束を向上させるために、最適化する必要が依然として存在している。
この目的のために、本発明は、複数の交互に配置された北極と南極とを含むとともに複数の永久磁石から形成された回転電気機械用ロータであって、前記永久磁石は、軸方向に延在するとともに前記ロータの前記磁性体の周縁部と中央部との間に規則的に配置され複数の周縁磁極部を画成する第1凹部に配設されており、前記第1凹部は厚さEを有する中央舌部によって隔てられており、前記永久磁石は、前記周縁部に近接した略矩形部分であって前記中央部に近接した略台形部分に隣接する略矩形部分を含む多角形の径方向断面を有している、回転電気機械用ロータを提案する。中央舌部の前記厚さEに対する前記台形部分の第1高さhの比率R0が、前記電気機械の性能を最大とするように予め決定されている。
比率R0を最適化することにより、電気機械の性能を向上させるとともに、特に電気機械が高速で回転する際に顕著となる機械的制約に適合することが可能となる。
いくつかの非制限的な実施形態によれば、ロータは、また、以下の中から1つ又は複数の追加の特徴を含み得る。
非制限的な実施形態によれば、前記比率R0は、1.9〜7、特に2〜6であり得る。
このような比率により、特に電気機械が高速で回転している際に、機械的応力に耐えつつ、ロータの中央部を介した磁束の漏洩を制限することができる。
非制限的な実施形態によれば、前記比率R0は、3〜5である。
非制限的な実施形態の第1変形例によれば、前記比率R0は、実質的に3.14に等しい。
非制限的な実施形態の第2変形例によれば、前記比率R0は、実質的に4.44に等しい。
非制限的な実施形態の別の変形例によれば、前記比率は、実質的に5.36に等しくてもよい。
このような比率R0は、毎分回転数がおよそ22,000の回転速度に到達可能な機械に特に適している。
このような比率R0は、例えば10kW〜60kWの出力を有する機械等の、高出力機械にも適している。
このような比率R0は、また、ロータの外径が115mm以上である機械に対して設計される。
これらの種々の機械は、例えば可逆式機械である。
このような種々の電気機械について、このような比率により、特に電気機械がその最大速度で回転している際の機械的応力に耐えつつ、ロータの中央部を介した磁束の漏洩を最小化することができる。
非制限的な実施形態によれば、第1凹部は、ある周縁磁極部を隣接する周縁磁極部から隔てる開口によって、前記周縁部に開口しており、前記2つの周縁磁極部は、互いに対向するとともに永久磁石を前記第1凹部に保持するように設計された第1及び第2脚部を形成し、前記脚部は底面を含み、前記磁極部は、2つの長手面を含むとともに各長手面と脚部の前記底面との接合部において円形凹部を有している。
非制限的な実施形態によれば、円形凹部は、前記長手面と前記底面との前記接合部から始まって、磁極部の前記長手面に沿って延在している。
非制限的な実施形態によれば、円形凹部は、前記長手面と前記底面との前記接合部から始まって、脚部の前記底面に沿って延在している。
非制限的な実施形態によれば、円形凹部は、その中心が磁極部の前記長手面と脚部の前記底面との前記接合部に配置されるように規定されている。
非制限的な実施形態によれば、脚部の前記高さに対する前記円形凹部の前記直径の比率R1が、0.4〜1である。
非制限的な実施形態によれば、脚部の前記幅に対する脚部の前記高さの比率R2が、0.4〜2である。
非制限的な第1変形実施形態によれば、前記比率R1は実質的に0.7に等しく、且つ、前記比率R2は実質的に0.5に等しい。
非制限的な第2変形実施形態によれば、前記比率R1は実質的に0.5に等しく、且つ、前記比率R2は実質的に1.6に等しい。
ロータは、10個の永久磁石、特には12個の永久磁石を含み得る。
また、上述の特徴のいずれかひとつによるロータを含む回転電気機械が、提案される。
電気機械は、オイルにより冷却され得る。
第1の非制限的な実施形態によれば、前記回転電気機械は、可逆式機械である。
第2の非制限的な実施形態によれば、前記回転電気機械は、電気空調圧縮機用電動機である。
電気機械は、4kW〜60kW、特に10kW〜60kWの出力を有するタイプであり得る。
また、本発明は、複数の交互に配置された北極と南極とを含むとともに複数の永久磁石から形成された回転電気機械用ロータであって、前記永久磁石は、軸方向に延在するとともに前記ロータの前記磁性体の周縁部と中央部との間に規則的に配置されて複数の周縁磁極部を画成する第1凹部に配設されるており、前記第1凹部は、厚さEを有する中央舌部によって隔てられており、前記永久磁石は、前記周縁部に近接した略矩形部分であって前記中央部に近接した略台形部分に隣接する略矩形部分を有する多角形の径方向断面を有している、回転電気機械用ロータに関する。中央舌部の前記厚さEに対する前記台形部分の第1高さhの比率R0が、特に前記電気機械が高速で回転する際の機械的応力に耐え得るものとしつつ前記中央部を介した磁束の漏洩を最小限とするように、予め決定されている。
上述の特徴は、本発明に対して単独で或いは組み合わせて適用可能である。
また、本発明は、
− 上述の電気機械と、
− 前記機械に流体、特には熱交換流体、例えば加圧オイルを運ぶように設計されたポンプと、
を含む、特にハイブリッド自動車である、自動車用のシステムに関する。
システムは、流体が機械にポンプを介して流入する前に当該流体を冷却することを可能とする冷却回路を含み得る。
システムは変速機を含んでいてもよく、この場合、ポンプは、また、流体を当該変速機に運ぶように設計される。
システムは、電気機械が変速機のシャフトを作動させるように構成され得る。
変形例として、システムはディファレンシャルギアを含んでいてもよく、この場合、ポンプは、また、流体を当該ディファレンシャルギアに運ぶように設計される。
システムは、電気機械がディファレンシャルギアのシャフトを作動させるように構成され得る。
本発明とその別の応用例は、以下の説明を読み、添付図面を精査することでより良く理解されるであろう。
本発明の非制限的な実施形態による、永久磁石を有するロータの単純化した径方向断面を示す図。 非制限的な第1実施形態による、永久磁石と協働する図1のロータの磁極部の一部の構造を示す図。 非制限的な第2実施形態による、永久磁石と協働する図1のロータの磁極部の一部の構造を示す図。 非制限的な第3実施形態による、永久磁石と協働する図1のロータの磁極部の一部の構造を示す図。 永久磁石と協働する図3のロータの2つの磁極部を示す図。
特に指定のない限り、異なる図面において、構造又は機能に関して同一の要素には、同じ参照符号が付されている。
図1に示す非制限的な実施形態による永久磁石を有するロータ1の単純化した断面は、磁性体2における永久磁石3の配置を明瞭に示しており、磁石3は、周縁部5と中央部6との間で規則的に配置された第1収納部4内にあることにより、複数の交互配置された北極Nと南極Sを形成している。永久磁石は、フェライトからなる。
非制限的な例によれば、このようなタイプのロータを有する機械の第1の特定の実施形態は、電気空調圧縮機用電動機である。この圧縮機は、冷却回路における冷却流体の流通を確保するように使用されるとともに、流体が気相にある場合にこれを圧縮することによる空調機能に関与する。
非制限的な例によれば、このようなタイプのロータを有する機械の第2の特定の実施形態は、いわゆるマイルド・ハイブリッドタイプの自動車に適用される8〜20kWのモータ/発電機である。この機械は、可逆式機械として知られている。モータとして機能する場合、当該機械は熱機関の始動、熱機関のトルクのアシスト及び低速時の車両の電気的牽引のために設計され得る。
図1に示す機械の特定の非制限的な実施形態によれば、10個の永久磁石3を含むロータ1は、複数のノッチを有するステータ(図示せず)の内部で回転する。磁石3は、磁束集中型のロータ構造を得るように、径方向に配設される。ステータとロータ1は、磁性体2を形成する金属プレートのセットを用いて従来通りに作製される。非制限的な例において、シリコン鉄金属プレートが使用される。
図1に示すように、ロータ1の中央部6に近接した磁石3の一部は、楔形状を含んでいる。したがって、ロータ1における磁石3の径方向断面は、ロータ1の中央部に近接した略台形部分7と、周縁部5に近接した略矩形部分8と、を有している。
第1凹部4が、ある周縁磁極部10を隣接する周縁磁極部10から隔てる開口12によって、周縁部5に開放している。これら2つの周縁磁極部10は、互いに対向するとともに永久磁石3を第1凹部4に保持するように設計された第1及び第2脚部13、14を形成している。
磁極部10は、磁石3、特にはその略矩形部分8の両側に延在する2つの長手面100を含み、関連する脚部13、14は、底面130、140を含んでいる。磁極部10の長手面100は、脚部13、14の底面に直交している。
磁石3を収納する凹部4は、厚さEを有する隔壁を形成する中央舌部9によって隔てられている。厚さEは、ロータの中央部6を介した磁束の漏洩を最小限とするように、小さい値として選択される。この特定の実施形態において、厚さEは一定であるが、ある実施形態においては変化してもよいことに留意されたい。これらの舌部9は、第1凹部4により磁性体2に画成された周縁磁極部10を、径方向に保持している。磁極部10自体が磁石3を径方向に保持しているので、磁石3及び磁極部10上のロータ1の回転の結果から得られる向心力に耐えるように、舌部9は、最小の機械的抵抗を有していなければならない。したがって、舌部の厚さEは、特に電気機械が高速で回転している際に、舌部が機械的応力σに耐えることを許容するように十分なものでなくてはならない。
図1に明瞭に示されるように、ロータ1は、磁極部10に配設された複数の第2凹部11を更に含んでいる。これらの第2凹部11は、ロータ1の磁場の制御に関与するという機能の他に、磁極部10の質量を低減させる。結果として、これらの磁極部10によって舌部9にかかる機械的応力σを減少させ、これにより磁石3の質量を増加させることが同時に可能となる。
楔形状の磁石3を有するロータ1を含む電気機械に対して実施された試験及びコンピュータ・シミュレーションにより、発明者らは、中央舌部9の厚さEに対する前記台形部分7の第1高さhの比率R0が、機械の性能を最適化し得るパラメータであるとともに、高速で回転する電気機械に適合されたロータ1の永久磁石を適性寸法とし得るパラメータであると知見するに至った。
実施された試験によると、比率R0が3〜5であれば、0〜22,000rpm(毎分回転数)の速度域において及ぼされる遠心力に対する抵抗力という観点において、磁石3及び中央舌部9について申し分のない結果を得られるとわかった。
舌部9の厚さEは、以下の式による機械的応力σを受けることに留意されたい。
σ=F/V=(m×Ra×w2/pp)/(E×L)
すなわち、
E=(m×Ra×w2/pp)/(σ×L)[1]
ここで、Fは遠心力(F=m×Ra×w^2)、mは鉄を加えた磁石の質量、Raはロータの重心に対する半径、wは角速度(rd/s)、ppは磁極の対の数、Vは舌部の体積、σは機械的応力、Lはロータの長さである。
また、比率R0は、電気レベルにおいて、
h/E=(Bs+Bp)/(Baim×2)[2]
により定義されることに留意されたい。ここで、Bsは舌部で飽和した磁気誘導、Bpは磁極部で飽和した磁気誘導、Baimは磁石の残留誘導である。Baimは、フェライト磁石の温度に依存することに留意されたい。
まずは式[2]から比率R0=h/Eを決定し、次いで式[1]により厚さEを決定する。高さhはこのようにして導かれる。
したがって、非制限的な例として、Bs=2.2T及びBP=1.8Tであるフェライト磁石を採用するものとする。
電気圧縮機用電動機(およそ10,000rpmの速度)用のロータ1の場合、比率R0=h/E=4.44が得られ、ここで25℃のフェライト磁石温度についてBaim=0.45Tである。この場合、機械は、圧縮機の冷媒により好適に冷却される。
可逆式機械(およそ16,000rpmの速度)用のロータ1の場合、比率R0=h/E=3.14が得られ、ここで120℃のフェライト磁石温度についてBaim=0.35Tである。この場合、機械は、自動車の変速機のオイルにより冷却される。
可逆式電気機械(到達可能な回転速度が実質的に18,000rpm〜20,000rpm)用のロータ1の場合、比率R0=h/E=5.36が得られ、ここで90℃のフェライト磁石温度についてBaimは0.4T〜0.5Tである。このようなタイプの電気機械は、例えば自動車の変速機又はディファレンシャルギアから得られるオイルにより冷却され得る。
楔形状の磁石3を有するロータ1を含む電気機械に対して実施された試験及びコンピュータ・シミュレーションにより、発明者らは、磁石に及ぼされる遠心力により引き起こされる大きな機械的応力σ1が、脚部13、14のグリップにおいて、磁石の隅部32に集中することを発見した。
このような大きな機械力を原因とするロータ1の劣化を回避すべく、非制限的な実施形態によれば、磁極部10は、円形凹部18を、各長手面100と脚部13、14の底面130、140との接合部において有している。したがって、磁極部10は、2つの凹部18を含んでいる。接合部は、永久磁石3の隅部32において形成されることに留意されたい。
これらの円形凹部18により、機械的応力の減少が得られる。したがって、これにより、磁石3を凹部4に保持する脚部13、14の長さL1を縮小することが可能となる。また、脚部13、14の幅L1の縮小は、開口部12の幅を拡大するという結果をもたらす。この拡大により、開口12における磁束の漏洩が減少するという効果が得られ、これにより発生する磁束が増加する。
円形凹部18の種々の変形例を、図2乃至図4において径方向断面で示し、以下に説明する。これらの図は、磁極部10とその一方の脚部13の一部、及び永久磁石3の一部を示す。以下の説明は、第2脚部14にも適用されることを理解されたい。
図2に示す非制限的な第1変形実施形態によれば、前記円形凹部18は、長手面100と底面130との接合部15から始まり、磁極部100の長手面100に沿って延在している。
図面から理解されるように、円形凹部18は、磁極部10の長手面100に鋭いエッジをつけることなく連結された端部16を含んでいる。これにより、機械的観点からみて脆弱な先端を有するということが回避される。
また図示のように、円形凹部18は、脚部13との接触面に接している。図示の非制限的な例において、接触面は、永久磁石3の上面30と脚部13の底面130との間に配設された小さな薄片17の上面である。小さな薄片17は、磁石3の上部及び脚部13に及ぼされる機械力を分散し、且つ変形によって磁石3の変位を吸収するという機能を有する。機械を非常に高速で回転させた場合、磁石3は、実際に、遠心力の影響を受けてロータの回転軸から離れるように移動しようとする。他の例において、小さな薄片17が存在しない場合、接触面は磁石3の上面30である。
磁石3の幅に応じて円形凹部18をオフセットすることが可能であるが、これにより磁石3に対する脚部13の支持面及び磁石3上の厚さE1(E1は脚部13の高さに相当する)を縮小しないようにすることができるということに留意されたい。
図3に示す非制限的な第2変形実施形態によれば、前記円形凹部18は、前記長手面100と前記底面130との接合部から始まって、脚部13の底面130、140に沿って延在している。
図面から理解されるように、円形凹部18は、脚部13の底面130に鋭いエッジをつけることなく連結された端部16を含んでいる。これにより、機械的観点からみて脆弱な先端を有るということが回避される。
また図示のように、円形凹部は、脚部13に直交する面に接している。図示の非制限的な例において、直交面は、永久磁石3の側面31と磁極部10の長手面100との間に配設された小さな薄片17の側面である。他の例において、小さな薄片17が存在しない場合、直交面は磁石3の側面31である。
磁石3の高さに応じて円形凹部18をオフセットすることが可能であるが、これにより磁石3に対する脚部13の支持面及び脚部13の高さE1が縮小するということに留意されたい。
図4に示す非制限的な第3変形実施形態によれば、前記円形凹部18は、その中心Cが前記長手面100と前記底面130、140との接合部に位置するようにして規定される。図示のように、中心Cは、磁石3の隅部32に対向している。
図面から理解されるように、円形凹部18は、底面130に鋭いエッジをつけることなく連結された第1端部16と、長手面100に鋭いエッジをつけることなく連結された第2端部16’とを含んでいる。
楔形状の磁石3を有するロータ1を含む電気機械に対して実施された試験及びコンピュータ・シミュレーションにより、発明者らは、脚部13、14の高さE1に対する円形凹部の半径D1の比率R1(D1及びE1は図5に示されている)が、機械的応力σ1を最小としつつ機械の性能を最適化し得る(磁束を最大化し得る)パラメータであると知見するに至った。これは、脚部13、14の幅L1に対する脚部13、14の高さE1の比率R2(L1は図5に示されている)にも同じく当てはまる。
実施された試験によると、比率R1(D1/E1)が0.4〜1であり、且つ比率R2(E1/L1)が0.4〜2であれば、磁性的観点及び機械的観点から最適な円形凹部の満足のいく折衷物に達し得ることがわかった。
(非制限的な例において10,000rpmの回転速度を有する)圧縮機用電動機用のロータ1の場合、非制限的な例によればR1=0.7且つR2=0.5が得られる。
(非制限的な例において18,000rpmの回転速度を有する)オルタネータ−スタータ用のロータ1の場合、非制限的な例によればR1=0.5且つR2=1.6が得られる。
本発明の説明は上述の適用例、実施形態及び実施例に限定されないということを理解されたい。上記説明で特定した数値や上述のタイプのロータを含む回転電気機械に関する対応する他の試験又はシミュレーションと異なるものに基づいた他の実施形態も、それらが以下の請求の範囲に由来するものであれば、本発明の趣旨を逸脱しない。

Claims (15)

  1. 複数の交互に配置された北(N)極と南(S)極とを含むとともに、複数の永久磁石(3)から形成された回転電気機械用ロータ(1)であって、前記永久磁石(3)は、軸方向に延在するとともに前記ロータ(1)の前記磁性体(2)の周縁部(5)と中央部(6)との間に規則的に配置されて複数の周縁磁極部(10)を画成する第1凹部(4)に配設されており、前記第1凹部(4)は、厚さEを有する中央舌部(9)によって隔てられており、前記永久磁石(3)は、前記周縁部(5)に近接した略矩形部分(8)であって前記中央部(6)に近接した略台形部分(7)に隣接する略矩形部分(8)を含む多角形の径方向断面を有している、回転電気機械用ロータにおいて、
    中央舌部(9)の前記厚さEに対する前記台形部分(7)の第1高さhの比率R0(h/E)が、特に前記電気機械が高速で回転する際に、機械的応力に耐え得るものとしつつ、前記中央部を介した磁束の漏洩を最小限とするように予め決定されている、
    ことを特徴とするロータ。
  2. 前記比率R0は、1.9〜7、特に2〜6、例えば3〜5である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のロータ。
  3. 前記比率R0は、実質的に3.14に等しい、
    ことを特徴とする請求項2に記載のロータ。
  4. 前記比率R0は、実質的に5.36に等しい、
    ことを特徴とする請求項1に記載のロータ。
  5. 第1凹部(4)は、ある周縁磁極部(10)を隣接する周縁磁極部(10)から隔てる開口(12)によって、前記周縁部(5)に開口しており、前記2つの周縁磁極部(10)は、互いに対向するとともに永久磁石(3)を前記第1凹部(4)に保持するように設計された第1及び第2脚部(13、14)を形成し、前記脚部(13、14)は、底面(130、140)を含み、前記磁極部(10)は、2つの長手面(100)を含むとともに各長手面(100)と脚部(13、14)の前記底面(130、140)との接合部(15)において円形凹部(18)を有している、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のロータ。
  6. 円形凹部(18)は、前記長手面(100)と前記底面(130、140)との前記接合部(15)から始まって、前記磁極部(100)の前記長手面(100)に沿って延在している、
    ことを特徴とする請求項5に記載のロータ。
  7. 円形凹部(18)は、前記長手面(100)と前記底面(130、140)との前記接合部(15)から始まって、脚部(13、14)の前記底面(130、140)に沿って延在している、
    ことを特徴とする請求項5に記載のロータ。
  8. 円形凹部(18)は、その中心(C)が磁極部(10)の前記長手面(100)と脚部(13、14)の前記底面(130、140)との前記接合部(15)に配置されるように規定されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載のロータ。
  9. 脚部(13、14)の前記高さ(E1)に対する前記円形凹部(18)の前記直径(D1)の比率R1が、0、4〜1である、
    ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載のロータ。
  10. 脚部(13、14)の前記幅(L1)に対する脚部(13、14)の前記高さ(E1)の比率R2が、0.4〜2である、
    ことを特徴とする請求項5乃至9のいずれか一項に記載のロータ。
  11. 前記比率R1は実質的に0.7に等しく、且つ、前記比率R2は実質的に0.5に等しい、
    ことを特徴とする請求項9または10に記載のロータ。
  12. 前記比率R1は実質的に0.5に等しく、且つ、前記比率R2は実質的に1.6に等しい、
    ことを特徴とする請求項9または10に記載のロータ。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載のロータ(1)を含むことを特徴とする、回転電気機械。
  14. 前記回転電気機械は、可逆式機械である、
    ことを特徴とする請求項13に記載の回転電気機械。
  15. 前記回転電気機械は、電気空調圧縮機用電動機である、
    ことを特徴とする請求項13に記載の回転電気機械。
JP2016569759A 2014-06-05 2015-06-02 回転電気機械のための磁束集中を伴う永久磁石を有するロータ Pending JP2017517238A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR1455111A FR3022088B1 (fr) 2014-06-05 2014-06-05 Rotor a aimants permanents a concentration de flux pour machine electrique tournante
FR1455111 2014-06-05
PCT/FR2015/051450 WO2015185847A2 (fr) 2014-06-05 2015-06-02 Rotor a aimants permanents a concentration de flux pour machine electrique tournante

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017517238A true JP2017517238A (ja) 2017-06-22

Family

ID=52589456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016569759A Pending JP2017517238A (ja) 2014-06-05 2015-06-02 回転電気機械のための磁束集中を伴う永久磁石を有するロータ

Country Status (7)

Country Link
US (1) US10320248B2 (ja)
EP (1) EP3152816B1 (ja)
JP (1) JP2017517238A (ja)
CN (1) CN106464050B (ja)
ES (1) ES2747378T3 (ja)
FR (1) FR3022088B1 (ja)
WO (1) WO2015185847A2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106340983A (zh) * 2016-11-09 2017-01-18 沈阳工业大学 内置切向式永磁电机转子冲片
CN107222047B (zh) 2017-08-09 2023-07-21 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 切向电机、切向电机转子及其转子铁芯
CN108736610B (zh) * 2018-08-09 2019-07-16 珠海格力电器股份有限公司 电机转子和永磁电机
CN109474096A (zh) * 2018-12-25 2019-03-15 南京埃斯顿自动化股份有限公司 一种内嵌辐条式永磁转子的伺服电机

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH089599A (ja) 1994-06-17 1996-01-12 Yaskawa Electric Corp 永久磁石形回転子
JP5240593B2 (ja) * 2011-07-08 2013-07-17 株式会社安川電機 回転電機
FR2982093B1 (fr) * 2011-10-27 2017-11-03 Valeo Equip Electr Moteur Rotor de machine electrique tournante et machine electrique tournante comprenant un rotor
FR2983658B1 (fr) 2011-12-01 2014-09-12 Valeo Equip Electr Moteur Rotor de machine electrique tournante et machine electrique tournante comprenant un tel rotor
FR2983657B1 (fr) * 2011-12-01 2014-09-05 Valeo Equip Electr Moteur Rotor de machine electrique tournante et machine electrique tournante comprenant un tel rotor
KR101331654B1 (ko) * 2012-04-23 2013-11-20 삼성전기주식회사 로터 어셈블리
EP2953240B1 (en) * 2013-01-31 2017-08-02 Mabuchi Motor Co., Ltd. Rotor and motor
JP6083523B2 (ja) * 2013-05-21 2017-02-22 日本電産株式会社 ロータおよびモータ

Also Published As

Publication number Publication date
US10320248B2 (en) 2019-06-11
EP3152816B1 (fr) 2019-07-31
CN106464050A (zh) 2017-02-22
WO2015185847A2 (fr) 2015-12-10
CN106464050B (zh) 2018-12-14
US20170141629A1 (en) 2017-05-18
WO2015185847A3 (fr) 2016-02-04
FR3022088A1 (fr) 2015-12-11
ES2747378T3 (es) 2020-03-10
FR3022088B1 (fr) 2016-06-03
EP3152816A2 (fr) 2017-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102629809B (zh) 永磁式旋转电机
JP6161793B2 (ja) 永久磁石式回転電機及びその製造方法
US8546990B2 (en) Permanent magnet synchronous rotating electric machine and rotor core
JP5288698B2 (ja) 永久磁石式リラクタンス型回転電機
JP4640422B2 (ja) ランデルロータ型モータ
JP6211524B2 (ja) 回転電気機械の回転子および回転子を備えた回転電気機械
CN109004780B (zh) 内置式永磁电机
JP6042976B2 (ja) 回転電機
JP6140722B2 (ja) 回転電気機械のためのロータ、および、このタイプのロータを備える回転電気機械
WO2015161668A1 (zh) 永磁同步电机及其转子
EP2882079A2 (en) Permanent magnet rotor in a rotating electrical machine
US20110316378A1 (en) Synchronous rotating electrical machine with permanent magnets and flux concentration
JP2006014563A (ja) ディスク型回転電機のロータ構造およびロータ製造方法
US8796895B2 (en) Electric motor and electric vehicle having the same
KR20160066841A (ko) 계자권선형 구동모터의 회전자
CN105324918B (zh) 旋转电机
JP2015503318A (ja) 回転電気機械のためのロータ、および、このタイプのロータを備える回転電気機械
KR102300264B1 (ko) 영구자석 동기 모터
JP2017517238A (ja) 回転電気機械のための磁束集中を伴う永久磁石を有するロータ
US20160226355A1 (en) Magnetic inductor electric motor
JP2016521113A (ja) 回転電機のロータ及びこれを備えた回転電機
KR102343297B1 (ko) 영구자석 동기 모터
JP2003309953A (ja) インナーロータ型回転電機の永久磁石ロータ
EP3468000A1 (en) Permanent magnet synchronous motor and electric vehicle
CN107437851B (zh) 永磁同步电机和电动汽车