JP2017506240A - 抗菌剤を含む医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、および式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を含む医薬組成物が開示される。【化1】【選択図】なし
Description
本出願は、2014年2月20日に出願されたインド特許出願第593/MUM/2014号の優先権を主張し、その開示はあたかも本明細書において完全に再記載されているようにその全体が参照により本書に組み込まれる。
本発明は、細菌感染症を予防または治療するための抗菌組成物および方法に関する。
細菌感染症は、依然としてヒト疾患の一因となる主要な原因の1つであり続けている。細菌感染症の治療における主要な課題の1つは、経時的に1種または複数の抗菌剤への耐性を発達させる細菌の能力である。典型的な抗菌剤への耐性を発達させたこうした細菌の例には、ペニシリン耐性肺炎レンサ球菌(Penicillin−resistant Streptococcus pneumoniae)、バンコマイシン耐性腸球菌(Vancomycin−resistant Enterococci)、およびメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin−resistant Staphylococcus aureus)が含まれる。新たに出現した細菌における薬剤耐性の問題は、より高価かつ時にはより毒性であり得る、より新しい抗菌剤へ切り替えることによってしばしば対処される。さらに、細菌は多くの場合やがて同様により新しい抗菌剤への耐性を発達させるのでこれは恒久的な解決ではない可能性がある。一般には、細菌は、非常に急速に増殖しかつそれらが複製するときに耐性遺伝子を伝える能力のため、耐性の発達において特に有能である。
多数のベータ−ラクタム系抗菌剤への細菌株の持続暴露は、ベータ−ラクタマーゼの過剰産生および突然変異に繋がっている。これらの新規の基質特異性拡張型ベータ−ラクタマーゼ(ESBL)は、ペニシリン、セファロスポリン、モノバクタムおよびカルバペネムさえも加水分解する能力がある。単独でまたは他の薬剤と組み合わせて用いられる、既存のベータラクタム系抗菌剤の多くに対するこうした広範な耐性は、深刻な細菌感染症の治療における課題の原因となっている。外膜ポーリンの過小発現および/または流出などの非酵素耐性機序は、カルバペネムに対する耐性も生じ得る。
したがって、既知の療法および方法に対して耐性になってきている感染症を治療するためのより新しい方法の開発の必要がある。驚いたことに、セフェピム、セフピロムおよびある種の窒素を含有する二環式化合物(特許文献1に開示されている)から選択される少なくとも1種の抗菌剤を含む組成物は、高度に耐性の細菌株に対してでさえも、予想外に相乗的な抗菌活性を示すことが発見されている。
したがって、(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物:
またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を含む医薬組成物が提供される。
一つの一般的な態様において、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の1グラム当り約0.25グラムから約4グラムの量で組成物中に存在する、(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を含む医薬組成物が提供される。
別の一般的な態様において、対象における細菌感染症を治療または予防するための方法であって、(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を含む有効量の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、方法が提供される。
別の一般的な態様において、対象における細菌感染症を治療または予防するための方法であって、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の1グラム当り約0.25グラムから約4グラムの量で組成物中に存在する、(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を含む有効量の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、方法が提供される。
さらに別の一般的な態様において、対象における細菌感染症を治療または予防するための方法であって、有効量の(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を前記対象に投与することを含む、方法が提供される。
別の一般的な態様において、対象における細菌感染症を治療または予防するための方法であって、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の1グラム当り約0.25グラムから約4グラムの量で投与される、有効量の(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を前記対象に投与することを含む、方法が提供される。
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細は、下記の説明に記述されている。本発明の他の特徴、目的、および利点は、特許請求の範囲を含めた以下の説明から明らかになるであろう。
ここで例示的な実施形態を参照し、本明細書において具体的な用語を使用してそれらを説明する。しかしながらそれによって本発明の範囲が限定されることは意図されないことが理解されよう。当業者および本開示の所有者が思いつくであろう、本明細書に例示された発明の特徴の改変およびさらなる修正は、本発明の範囲内と考えられる。本明細書および添付の特許請求の範囲において用いられるとき、単数形の「一つの(a、an)」、および「その(the)」には、内容が明確に指示しない限り複数の指示対象が含まれることが留意されなければならない。本明細書に引用された特許、特許出願、および文献を含めた全ての参照は、それらの全体が明示的に参照により本書に組み込まれる。
発明者は、驚いたことに(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を含む医薬組成物が、基質特異性拡張型ベータ−ラクタマーゼ酵素(ESBL)を産生する物を含めた、高度に耐性の細菌に対してさえも、予想外に改善された抗菌有効性を示すことを発見した。
「感染症」または「細菌感染症」と言う語は、本明細書で使用する場合、その増殖が阻害された場合に、対象にとって利益をもたらすであろう、対象内または対象上の、細菌の存在が含まれる。したがって、「感染症」と言う語は、細菌の存在を指すことに加えて望ましくない、他の叢の存在も指す。「感染症」と言う語には、細菌によって引き起こされた感染症が含まれる。
「治療する」、「治療すること」または「治療」と言う語は、本明細書で使用する場合、予防および/または療法の目的のために、医薬組成物、あるいは1種または複数の薬学的に活性な成分を含めた、薬物の投与を指す。「予防的治療」と言う語は、まだ感染していないが、感染を受けやすい、またはそうでなければ感染症の危険がある(細菌感染症を予防している)対象を治療することを指す。「療法的治療」と言う語は、すでに感染症を患っている対象に治療を施すことを指す。「治療する」、「治療すること」または「治療」という語は本明細書で使用する場合、(i)細菌感染症、または細菌感染症の1種もしくは複数の症状を軽減または解消する、あるいは(ii)細菌感染症、または細菌感染症の1種もしくは複数の症状の進行を遅らせる、あるいは(iii)細菌感染症、または細菌感染症の1種もしくは複数の症状の重症度を軽減する、あるいは(iv)細菌感染症の臨床徴候を抑制する、あるいは(v)細菌感染症の有害症状の徴候を抑制するために、追加の薬学的に活性または不活性の成分と共にまたは無しで、本明細書において述べられた組成物、あるいは薬学的に活性な成分のうちの1種または複数を投与することも指す。
「薬学的有効量」または「治療的有効量」または「有効量」という語は、本明細書で使用する場合、治療効果を有する量または対象において治療効果を生み出すために必要な量を指す。例えば、抗菌剤または医薬組成物の「治療的有効量」または「薬学的有効量」または「有効量」は、臨床試験結果、モデル動物感染症調査、および/またはin vitroでの調査(例えばアガーまたはブロス培地)によって判断され得るように所望の治療効果を生み出すために必要な抗菌剤または医薬組成物の量である。こうした有効量は、これに限らないが、関与した微生物(例えば細菌)、対象の特性(例えば身長、体重、性別、年齢および病歴)、感染症の重症度および使用した抗菌剤の特定の種類を含めた、いくつかの要因に依存する。予防的治療に関して、予防的有効量は、細菌感染症を予防することにおいて効果的であろう量である。
「投与」または「投与すること」と言う語は、例えば、組成物またはその活性成分または他の薬学的に活性な成分を感染症の部位に送達するために働く、任意の適切な方法によるものを含めた、組成物、あるいは1種または複数の薬学的に活性な成分の対象への送達を指しかつ含む。投与の方法は、例えば、医薬組成物の構成要素または薬学的に活性もしくは不活性の成分の種類/性質、潜在的なまたは実際の感染症の部位、関与した微生物、感染症の重症度、対象の年齢および体調などの種々の要因に依存して変わり得る。本発明に従って組成物または薬学的に活性な成分を対象に投与する手段の幾つかの非限定的な例には、経口、静脈内、局所、呼吸器内(intrarespiratory)、腹腔内、筋肉内、非経口、舌下、経皮、鼻腔内、エアロゾル、眼球内、気管内、直腸内、膣、遺伝子銃、経皮パッチ、点眼薬および口内洗浄剤が含まれる。複数の成分(活性または不活性)を含む医薬組成物の場合では、こうした組成物を投与する手段のうちの1つは、成分(例えば錠剤、カプセル、溶液、粉末などの適した単位剤形の形態)を混合することおよび次いで剤形を投与することによる。あるいは、成分は、組成物が全体として相乗的かつ/または所望の効果を提供するようにこれらの成分が有益な治療レベルに到達する限り別々に(同時にまたは順々に)投与してもよい。
「増殖」と言う語は、本明細書で使用する場合、1種または複数の微生物の増殖を指しかつ微生物(例えば細菌)の繁殖または集団拡大が含まれる。「増殖」と言う語には、微生物の生きた状態を保持する過程を含めた、微生物の進行中の代謝過程の維持も含まれる。
「有効性」という語は、本明細書で使用する場合、対象における所望の生物学的効果を生み出すための治療、または組成物、または1種もしくは複数の薬学的に活性の成分の能力を指す。例えば、組成物のまたは抗菌剤の「抗菌有効性」と言う語は、対象における細菌感染症を予防または治療するための組成物または抗菌剤の能力を指す。
「相乗的」または「相乗効果」と言う語は、本明細書で使用する場合、それらの組み合わせられた効果がそれらの個別の効果より大きくなる2種以上の薬剤の相互作用を指す。
「抗菌剤」と言う語は、本明細書で使用する場合、(i)細菌の増殖を阻害、減少、または予防すること、(ii)対象における感染症を生み出す細菌の能力を阻害または減少すること、あるいは(iii)環境における感染性を増大または存続する細菌の能力を阻害または減少することの能力がある任意の物質、化合物、物質の組み合わせ、または化合物の組み合わせを指す。「抗菌剤」と言う語は、細菌の感染性または毒性を低下する能力がある化合物も指す。
「ベータラクタム系抗菌剤」と言う語は、本明細書で使用する場合、抗菌特性を有しかつそれらの分子構造内にベータラクタム核を含有する化合物を指す。
「ベータ−ラクタマーゼ」または「ベータ−ラクタマーゼ酵素」と言う語は、本明細書で使用する場合、ベータラクタム環を分解する任意の酵素またはタンパク質あるいは任意の他の物質を指す。「ベータ−ラクタマーゼ」と言う語には、細菌によって産生されかつベータラクタム系化合物におけるベータラクタム環を、部分的にまたは完全に、加水分解する能力を有する酵素が含まれる。
「基質特異性拡張型ベータ−ラクタマーゼ」(ESBL)と言う語には、本明細書で使用する場合、ペニシリン、セファロスポリン、アズトレオナムなどの種々のベータラクタム系抗菌剤に対する細菌耐性を与える能力がある、それらのベータ−ラクタマーゼ酵素が含まれる。
「ベータ−ラクタマーゼ阻害剤」と言う語は、本明細書で使用する場合、1種または複数のベータ−ラクタマーゼ酵素の活性を、部分的にまたは完全に、阻害する能力がある化合物を指す。
「コロニー形成単位」または「CFU」と言う語は、本明細書で使用する場合、1mlの試料当りの生存可能な細菌細胞の数の推定値を指す。典型的には、「細菌のコロニー」は、一緒に増殖している個別の細菌の集団を指す。
「薬学的に不活性な成分」または「担体」または「賦形剤」と言う語は、化合物の投与を容易にするため、例えば、化合物の溶解性を増加するために用いられる化合物または材料を指しかつ含む。固体担体の典型的な、非限定的な例には、デンプン、ラクトース、リン酸二カルシウム、スクロース、およびカオリンが含まれる。液体担体の典型的な、非限定的な例には、滅菌水、食塩水、緩衝液、非イオン性界面活性剤、および食用油が含まれる。さらに、当技術分野において一般的に使用される種々のアジュバントも含まれ得る。これらのおよび他のこうした化合物は、文献、例えば、Merck Index(Merck & Company、ニュージャージー州、ローウェー)に記載されている。医薬組成物における種々の構成要素の含有に関する考察は、例えば、Gilmanら(Goodman and Gilman’s:The Pharmacological Basis of Therapeutics、第8編、Pergamon Press.、1990年)に記載されており、その全体が参照により本書に組み込まれる。
「対象」と言う語は、本明細書で使用する場合哺乳動物を含めた、脊椎動物または無脊椎動物を指す。「対象」と言う語には、ヒト、動物、鳥、魚、または両生類が含まれる。「対象」の典型的な、非限定的な例には、ヒト、ネコ、イヌ、ウマ、ヒツジ、雌ウシ、ブタ、子ヒツジ、ラット、マウスおよびモルモットが含まれる。
「薬学的に許容可能な誘導体」と言う語は、本明細書で使用する場合、対象へ投与すると、親化合物を(直接または間接的に)提供する能力がある、本明細書に述べられた化合物の任意の薬学的に許容可能な塩、プロドラッグ、代謝産物、エステル、エーテル、水和物、多形体、溶媒和物、錯体、および付加物を指しかつ含む。例えば、「抗菌剤またはその薬学的に許容可能な誘導体」と言う語には、対象へ投与すると、抗菌剤を(直接または間接的に)提供する能力がある、抗菌剤の全ての誘導体(塩、プロドラッグ、代謝産物、エステル、エーテル、水和物、多形体、溶媒和物、錯体、および付加物など)が含まれる。
「薬学的に許容可能な塩」と言う語は、本明細書で使用する場合、遊離化合物の所望の薬理学的活性を有しかつ生物学的にも他の点でも望ましくないことがない所与の化合物の1種または複数の塩を指す。一般には、「薬学的に許容可能な塩」と言う語は、不適当な毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに適し、かつ妥当な利益/危険比に見合った塩を指す。薬学的に許容可能な塩は、当技術分野においてよく知られている。例えば、その全体が参照により本書に組み込まれる、S.M.Berge、ら(J.Pharmaceutical Sciences、66、1〜19、1977年)は、種々の薬学的に許容可能な塩を詳細に記述している。
「立体異性体」と言う語は、本明細書で使用する場合、同一の分子式を有するが空間内の原子および/または官能基の配置において異なる異性体の分子を指しかつ含む。立体異性体は、エナンチオマー(異なる異性体が互いの鏡像である)とジアステレオマー(異なる異性体が互いの鏡像ではない)とにさらに分類され得る。ジアステレオマーには、配座異性体、メソ化合物、シス−トランス(E−Z)異性体、および非エナンチオマーの光学異性体などの異性体が含まれる。
当業者は、本明細書に述べられた種々の化合物(例えば、式(I)の化合物、セフェピムおよびセフピロムを含む)が存在する場合がありかつしばしばそれらの薬学的に許容可能な誘導体(塩、プロドラッグ、代謝産物、エステル、エーテル、水和物、多形体、溶媒和物、錯体、および付加物など)として用いられることを理解するであろう。
一つの一般的な態様において、(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物:
またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を含む医薬組成物が提供される。
式(I)の化合物は、本発明に従ってそれ自体、その立体異性体または薬学的に許容可能な誘導体を含めた種々の形態で用いてよい。式(I)の化合物(CAS登録番号:1427462−70−1)は、下記を含めた異なる名称によっても化学的に既知で有り得る:(a)「trans−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボニトリル」、(b)「(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボニトリル」、または(c)「硫酸,モノ[(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]エステル」。「式(I)の化合物」の参照は、(a)「trans−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボニトリル」、(b)「(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボニトリル」、または(c)「硫酸,モノ[(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]エステル」として化学的に既知の化合物を含むことが意図される。
式(I)の化合物は、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な誘導体の形態でも用いてよい。適した式(I)の化合物の薬学的に許容可能な誘導体の典型的な、非限定的な例には、そのナトリウム塩(「硫酸,モノ[(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]エステルのナトリウム塩」または「硫酸,モノ[(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]エステル,ナトリウム塩(1:1);CAS登録番号:1427462−59−6」としても知られる)、カリウム塩(「硫酸,モノ[(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]エステルのカリウム塩」または「硫酸,モノ[(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]エステル,カリウム塩(1:1);CAS登録番号:1427462−60−9」としても知られる)、および「1−ブタンアミニウム,N,N,N−トリブチル−,(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イルサルフェート(1:1);CAS登録番号:1427462−72−3」などの他の塩が含まれる。
別の一般的な態様において、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の1グラム当り約0.25グラムから約4グラムの量で組成物中に存在する、(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を含む医薬組成物が提供される。
セフェピム、セフピロムおよび式(I)の化合物から選択される抗菌剤のどちらも、それらの遊離形態またはそれらの薬学的に許容可能な誘導体の形態(塩、プロドラッグ、代謝産物、エステル、エーテル、水和物、多形体、溶媒和物、錯体、および付加物など)で組成物中に存在してよい。セフェピムの薬学的に許容可能な誘導体の典型的な、非限定的な例には、セフェピム塩酸塩が含まれる。セフピロムの薬学的に許容可能な誘導体の典型的な、非限定的な例には、セフピロム硫酸塩が含まれる。セフェピム、セフピロムおよび式(I)の化合物から選択される抗菌剤の特定の量は、それらの当量の遊離形態に基づいて計算される。
組成物中の式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、およびセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の個々の量は、臨床要件に応じて異なってよい。一部の実施形態において、組成物中の式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体は、約0.01グラムから約10グラムの量で存在する。一部の他の実施形態において、組成物中のセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤は、約0.01グラムから約10グラムの量で存在する。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
一部の他の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
一部の他の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約2グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
一部の他の実施形態において、本発明による医薬組成物は、約2グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を含む。
本発明による医薬組成物および方法は、活性ならびに非活性の(または不活性の)成分を使用する。一部の実施形態において、活性成分は、(a)セフェピム、セフピロムまたはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体からなる。本発明による医薬組成物は、担体または賦形剤などの1種または複数の薬学的に許容可能な非活性成分を含んでいてよい。こうした担体または賦形剤の典型的な、非限定的な例には、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、滑石、セルロース、クロスカルメロースナトリウム、グルコース、ゼラチン、スクロース、炭酸マグネシウム、湿潤剤、乳化剤、可溶化剤、緩衝剤、潤滑剤、防腐剤、安定剤、結合剤などが含まれる。
本発明による医薬組成物または活性成分は、固体、半固体、液体およびエアロゾル剤形などの、種々の剤形に製剤化してよい。幾つかの剤形の典型的な、非限定的な例には、錠剤、カプセル、粉末、溶液、懸濁液、坐剤、エアロゾル、顆粒、エマルション、シロップ、エリキシルなどが含まれる。
要件に応じて、本発明による医薬組成物は、バルク形態で調製および包装もしてよい。あるいは、本発明の医薬組成物は、単位剤形で調製および包装してよい。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、粉末または溶液の形態である。一部の他の実施形態において、本発明による医薬組成物は、投与に先立って適合した再構成希釈剤(reconstitution diluent)の添加によって再構成され得る粉末または溶液の形態で存在する。一部の他の実施形態において、本発明による医薬組成物は、投与に先立って適合した再構成希釈剤で希釈してよい凍結組成物の形態である。適した適合した再構成希釈剤の典型的な、非限定的な例には、水が含まれる。
一部の他の実施形態において、本発明による医薬組成物は、経口または非経口投与のためにすぐに使用できる形態で存在する。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、経口投与に適した剤形で存在する。経口投与に適した剤形の典型的な、非限定的な例には、錠剤、カプセル、粉末、溶液、懸濁液、顆粒、エマルション、シロップ、エリキシルなどが含まれる。
本発明による組成物は、活性成分および/または賦形剤がどちらも共に(例えば混合剤として)または別々の構成要素として存在してよい種々の剤形に製剤化してよい。組成物中の種々の成分が混合物として調製された場合、こうした組成物は、こうした混合物を任意の適した投与経路を用いて対象に投与することによって送達され得る。あるいは、本発明による医薬組成物は、1種または複数の成分(活性または非活性成分など)が別々の構成要素として存在する剤形にも製剤化してよい。成分が混合物にはならないが、別々の構成要素になる組成物または剤形では、こうした組成物/剤形はいくつかの手段において投与してよい。1つの可能な手段において、成分は、所望の割合で混合してよくかつ混合物は、適した再構成希釈剤において再構成され次いで必要に応じて投与される。あるいは、構成要素または成分(活性または不活性)は、当量の混合物の投与によって達成されるであろう治療レベルまたは効果と同じまたは相当する治療レベルまたは効果を達成するために適切な割合で別々に(同時にまたは順々に)投与してよい。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物は、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、および式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な誘導体が、混合剤としてまたは別々の構成要素として組成物中に存在するような剤形に製剤化される。一部の他の実施形態において、本発明による医薬組成物は、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、および式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な誘導体が、別々の構成要素として組成物中に存在するような剤形に製剤化される。
一つの一般的な態様において、本発明による医薬組成物は、細菌感染症の治療または予防において用いられる。
別の一般的な態様において、対象における細菌感染症を治療または予防するための方法であって、有効量の本発明による医薬組成物を前記対象に投与することを含む方法が提供される。セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、および式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、別々の構成要素として組成物中に存在する剤形の場合、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体は、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の投与の前、後または同時に投与してよい。一部の実施形態において、本発明による組成物は、経口または非経口で投与される。
別の一般的な態様において、対象における細菌感染症を治療または予防するための方法であって、(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を前記対象に投与することを含む方法が提供される。
一部の実施形態において、対象における細菌感染症を治療または予防するための方法であって、投与される式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体の量が、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の1グラム当り約0.25グラムから約4グラムである、(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を前記対象に投与することを含む方法が提供される。
一部の実施形態において、本発明による方法では、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体は、約0.01グラムから約10グラムの量で投与される。
一部の他の実施形態において、本発明による方法では、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤は、約0.01グラムから約10グラムの量で投与される。
一部の実施形態において、対象における細菌感染症を治療または予防するための方法であって、(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、および(b)、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を、以下の量:
(i)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(ii)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(iii)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(iv)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(v)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(vi)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(vii)約2グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(viii)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(ix)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(x)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(xi)約2グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤
のうちのいずれか一つで前記対象に投与することを含む方法が提供される。
(i)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(ii)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(iii)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(iv)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(v)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(vi)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(vii)約2グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(viii)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(ix)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(x)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(xi)約2グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤
のうちのいずれか一つで前記対象に投与することを含む方法が提供される。
一部の実施形態において、本発明による方法では、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体は、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の投与の前、後または同時に投与される。
一部の実施形態において、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、およびセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤は、経口または非経口で投与される。
本発明による方法では、本明細書に開示された医薬組成物および/または他の薬学的に活性な成分は、組成物、またはその構成物質、または活性成分を所望の部位に送達するのに役立つ、任意の適切な方法によって投与してよい。投与の方法は、例えば、医薬組成物の構成要素および活性成分の性質、潜在的なまたは実際の感染症の部位、関与した微生物(例えば細菌)、感染症の重症度、対象の年齢および体調などの種々の要因に依存して変わり得る。本発明による組成物を対象に投与することの幾つかの非限定的な例には、経口、静脈内、局所、呼吸器内、腹腔内、筋肉内、非経口、舌下、経皮、鼻腔内、エアロゾル、眼球内、気管内、直腸内、膣、遺伝子銃、経皮パッチ、点眼薬、点耳薬または口内洗浄剤が含まれる。一部の実施形態において、本発明による組成物あるいは1種または複数の活性成分は経口または非経口で投与される。
一部の実施形態において、対象におけるセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の抗菌有効性を増加するための方法であって、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体と同時投与することを含む方法が提供される。
一部の実施形態において、対象におけるセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の抗菌有効性を増加するための方法であって、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体の量が、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の1グラム当り約0.25グラムから約4グラムである、セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤を、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体と同時投与することを含む、方法が提供される。
多様な種類の細菌感染症が、本発明による組成物および方法を用いて治療または予防され得る。本発明による方法および/または医薬組成物を用いて治療または予防され得る細菌感染症の典型的な、非限定的な例には、大腸菌感染症、ペスト菌(肺ペスト)、ブドウ球菌感染症、抗酸菌感染症、細菌性肺炎、細菌性赤痢、セラチア感染症、カンジダ感染症、クリプトコッカス感染症、炭疽病、結核あるいは緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、アシネトバクター−バウマニ(Acinetobacter baumannii)またはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin resistant Staphylococcus aureus)(MRSA)などによって引き起こされた感染症が含まれる。
本発明による医薬組成物および方法は、例えば、皮膚および軟組織感染症、発熱性好中球減少症、尿路感染症、腹腔内感染症、気道感染症、肺炎(院内)、菌血症、髄膜炎、外科感染症などを含めた、いくつかの感染症の治療または予防において有用である。
一部の実施形態において、本発明による医薬組成物および方法は、耐性細菌によって引き起こされた感染症の治療または予防において用いられる。一部の他の実施形態において、本発明による組成物および方法は、1種または複数のベータ−ラクタマーゼ酵素を産生する細菌によって引き起こされた感染症の治療または予防において用いられる。
一般には、本明細書に開示された医薬組成物および方法は、既知の抗菌剤またはそれらの既知の組成物のうちの1種または複数に対する感受性が少ないまたは感受性ではないと考えられる細菌によって引き起こされた感染症を予防または治療することにおいても有効である。種々の抗菌剤に対する耐性を発達させたことが知られているこうした細菌の幾つかの非限定的な例には、アシネトバクター(Acinetobacter)、大腸菌(Escherichia coli)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、エンテロバクター(Enterobacter)、クレブシエラ(Klebsiella)、シトロバクター(Citrobacter)などが含まれる。
以下の実施例は、現在最もよく知られている本発明の実施形態を例示する。しかしながら、以下は単に本発明の原理の適用の典型または例証にすぎないことを理解すべきである。非常に多くの修正ならびに代替の組成物、方法、およびシステムが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく当業者によって案出され得る。添付の特許請求の範囲は、こうした修正およびアレンジを扱うことが意図される。したがって、本発明が上記に詳細に記述されている一方で、以下の実施例は、現在本発明の最も実用的かつ好ましい実施形態と考えられるものに関連してさらなる詳細を提供する。
実施例1
発明による組み合わせの相乗的な殺効果を、タイムキル調査(time kill studies)を実行することにより調査した。典型的なタイムキル調査では、新しく増殖した培養物を、カチオン調節ミュラーヒントンブロス培地(Cation adjusted Muller Hinton broth medium)(BD、米国)において必要な細胞密度(初期開始接種原)まで希釈した。必要な濃度の抗菌剤(単独または組み合わせのいずれか)を、培養物を含有する培地に加えた。試料を、37℃で振動条件下で(120rpm)インキュベートした。生理食塩水中に希釈することおよびトリプチックソイ寒天プレート(BD、米国)上にプレーティングすることによって生存可能細菌数の計数を2時間ごとに行った。プレートを、生存可能細菌数に到達するまで24時間インキュベートした。これらの調査の結果を、抗菌活性を1ml当りのLog CFU(コロニー形成単位)を単位として表わす、表1および2に概説する。一般には、1Log CFU/mlの低下は、細菌の90%殺菌に相当する。同様に、2Log CFU/ml減少は、細菌の99%殺菌を示し、3Log CFU/ml減少は、細菌の99.9%殺菌に等しい。
発明による組み合わせの相乗的な殺効果を、タイムキル調査(time kill studies)を実行することにより調査した。典型的なタイムキル調査では、新しく増殖した培養物を、カチオン調節ミュラーヒントンブロス培地(Cation adjusted Muller Hinton broth medium)(BD、米国)において必要な細胞密度(初期開始接種原)まで希釈した。必要な濃度の抗菌剤(単独または組み合わせのいずれか)を、培養物を含有する培地に加えた。試料を、37℃で振動条件下で(120rpm)インキュベートした。生理食塩水中に希釈することおよびトリプチックソイ寒天プレート(BD、米国)上にプレーティングすることによって生存可能細菌数の計数を2時間ごとに行った。プレートを、生存可能細菌数に到達するまで24時間インキュベートした。これらの調査の結果を、抗菌活性を1ml当りのLog CFU(コロニー形成単位)を単位として表わす、表1および2に概説する。一般には、1Log CFU/mlの低下は、細菌の90%殺菌に相当する。同様に、2Log CFU/ml減少は、細菌の99%殺菌を示し、3Log CFU/ml減少は、細菌の99.9%殺菌に等しい。
表1は、CMY型、SHV、TEMベータ−ラクタマーゼ酵素を産生する高度に耐性の大腸菌7MP株に対する発明による組み合わせの抗菌活性を詳述する。いかなる抗菌剤も使用しないアッセイを、対照として用いた。表1から分かるように、セフェピム、セフピロム(4mcg/ml)、および式(I)の化合物のナトリウム塩(4mcg/ml)は、単独で使用した場合に、調査の継続期間全体を通して大腸菌の細菌数の低下において効力が無かった。しかしながら、驚いたことにセフェピムまたはセフピロムから選択された抗菌剤、および式(I)の化合物のナトリウム塩の組み合わせは、大腸菌の耐性株の相乗的な殺菌を示したことが観察された。データは、セフェピムまたはセフピロム(4mcg/ml)から選択された抗菌剤、および式(I)の化合物のナトリウム塩(4mcg/ml)の組み合わせが、調査の継続期間全体を通して細菌数を有意に減少したことを明らかにする。セフェピム(4mcg/ml)および式(I)の化合物のナトリウム塩(4mcg/ml)の組み合わせは、イミペネムと比較して作用のより長い継続期間(最大活性が8時間の終わりに見られた)を示した。
Claims (27)
- 式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の1グラム当り約0.25グラムから約4グラムの量で前記組成物中に存在する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、約0.01グラムから約10グラムの量で前記組成物中に存在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤が、約0.01グラムから約10グラムの量で前記組成物中に存在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 以下の量:
(i)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(ii)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(iii)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(iv)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(v)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(vi)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(vii)約2グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(viii)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(ix)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(x)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、あるいは
(xi)約2グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムのセフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤
のうちのいずれか一つの、(a)セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される少なくとも1種の抗菌剤、および(b)式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の医薬組成物。 - 式(I)の化合物が、「(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボニトリル」またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体である、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 式(I)の化合物が、「硫酸,モノ[(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]エステル」またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体である、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 式(I)の化合物が、「硫酸,モノ[(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]エステル」のナトリウムもしくはカリウム塩またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体として存在する、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤が混合剤としてまたは別々の構成要素として前記組成物中に存在するような剤形に製剤化される、請求項1から9のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤が別々の構成要素として前記組成物中に存在するような剤形に製剤化される、請求項10に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が、粉末または溶液の形態である、請求項1から11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が、経口または非経口投与において使用するための適合した再構成希釈剤の添加によって再構成され得る粉末または溶液の形態である、請求項12に記載の医薬組成物。
- 細菌感染症の治療または予防において使用するための請求項1から13のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 対象における細菌感染症を予防または治療するための方法であって、前記対象に有効量の請求項1から13のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与するステップを含む、方法。
- 対象における細菌感染症を治療または予防するための方法であって、前記対象に有効量の請求項11に記載の医薬組成物を投与するステップを含み、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の投与の前、後または同時に投与される、方法。
- 投与される式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体の量が、前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の1グラム当たり約0.25グラムから約4グラムである、請求項17に記載の方法。
- 式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、約0.01グラムから約10グラムの量で投与される、請求項17または18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤が、約0.01グラムから約10グラムの量で投与される、請求項17または18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、および式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、以下の量:
(i)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(ii)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(iii)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約0.5グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(iv)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(v)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(vi)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(vii)約2グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約1グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(viii)約0.25グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(ix)約0.5グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、
(x)約1グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤、あるいは
(xi)約2グラムの式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体、および約2グラムの前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤
のうちのいずれか一つで投与される、請求項17から20のいずれか一項に記載の方法。 - 式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体が、前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の投与の前、後または同時に投与される、請求項17から21のいずれか一項に記載の方法。
- 式(I)の化合物が、「(2S,5R)−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−カルボニトリル」またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体である、請求項17から22のいずれか一項に記載の方法。
- 式(I)の化合物が、「硫酸,モノ[(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]エステル」またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体である、請求項17から22のいずれか一項に記載の方法。
- 式(I)の化合物が、「硫酸,モノ[(1R,2S,5R)−2−シアノ−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]エステル」のナトリウムもしくはカリウム塩またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体として存在する、請求項17から22のいずれか一項に記載の方法。
- 投与される式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは薬学的に許容可能な誘導体の量が、前記セフェピム、セフピロムまたはその薬学的に許容可能な誘導体から選択される抗菌剤の1グラム当たり約0.25グラムから約4グラムである、請求項26に記載の方法。
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