JP2017506094A - 分子、薬物、ワクチンなどの細胞内および細胞間送達のための方法および機器 - Google Patents

分子、薬物、ワクチンなどの細胞内および細胞間送達のための方法および機器 Download PDF

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Abstract

薬物またはワクチンを送達するための例示的一方法は、プラズマを発生させるために、第1持続時間、第1電圧振幅、および第1立ち上がり時間を有する一連の第1電気信号を電極に印加すること、前記プラズマが接触した皮膚領域に分子、薬物またはワクチンを適用すること、および前記皮膚領域と接触するプラズマを発生させるために、第2持続時間、第2電圧振幅、および第2立ち上がり時間を有する一連の第2電気信号を電極に印加することを含む。第1電気パルスの持続時間は第2電気パルスの持続時間より短い。第2電気パルスの電圧振幅は第1電気パルスより大きい。第2電気パルスの立ち上がり時間は第1電気パルスより短い。

Description

関連出願
本願は、2014年1月30日に出願された「METHOD AND APPARATUS FOR INTRACELLULAR AND INTERCELLULAR DELIVERY OF MOLECULES,DRUGS,VACCINES AND THE LIKE(分子、薬物、ワクチンなどの細胞内および細胞間送達のための方法および機器)」と題する米国仮特許出願第61/933,384号に基づく優先権および恩典を主張し、この仮特許出願は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
ワクチンは近代医学の最も重要な発見の一つであり、医師が患者に提供することのできる最も有益な処置である。しかし、ワクチンによる予防が可能な疾患には、適当な防御免疫応答または治療的免疫応答を引き出す技術の出現が待たれているものもいくつかある。大半のワクチンは抗体応答を引き出すが、細胞内細菌、真菌およびウイルス性疾患ならびにがんを含む慢性疾患を予防し、管理し、または処置するには、CD8 T細胞を含む細胞媒介性免疫応答が必要である。
DNAワクチンは細胞媒介性免疫応答と抗体応答の両方を得ることができる。したがってDNAワクチンは、他の方式のワクチン接種に代わる魅力的な選択肢である。DNAワクチンは、防御を引き出すのに必要な免疫原タンパク質の遺伝子を含有するプラスミド(環状のDNA)、免疫応答を強化するためのタンパク質、ならびに哺乳動物細胞におけるRNAへのその転写およびタンパク質への翻訳に必要なDNA配列、および哺乳動物細胞では増殖せず細菌細胞において増殖するのに必要なDNA配列からなる。DNAワクチンに対する免疫応答はウイルス感染に対する応答に似ているが、DNAが伝播することも疾患を引き起こすこともないので、安全である。また、DNAは製造が比較的容易であり、環境に対して安定でもある。DNAワクチンは、それ以前の従来型手段によるワクチン開発では対処できなかったHSV、AIDS、C型肝炎、がんなどの疾患を予防しまたは処置するために必要な免疫応答を生じさせるために使用することができるだろう。
効率のよい送達および細胞取り込みを促進することは困難であった。それが、DNAワクチンがまだ広くは受け入れられていない主な理由である。DNAワクチンを送達し取り込ませるための送達方法は、脂質による送達、ジェット注射、遺伝子銃およびソノポレーションを含めて、いくつか試験されてきたが、十分な成功は得られていない。
DNAワクチン遺伝学およびエレクトロポレーションをDNAワクチンのインビボ送達に使用する分野における最近の発展により、発現効率は、実生活の場で実用性を持つレベルにまで向上している。エレクトロポレーションでは、皮膚細胞に細孔を開け、皮内注射されたDNAを皮膚細胞中に押し込むために、パルス電流を使用する。エレクトロポレーションは、DNAの細胞取り込みを促進するために、皮膚へのDNA注射、皮膚との直接的な電極接触、および電流の印加を必要とする。薬物送達方法としてのエレクトロポレーションには、痛みや適用時の筋収縮を含むいくつかの短所があり、電流誘発性の組織損傷を引き起こす場合もある。これらの短所がその幅広い採用を制限してきた。
ある研究により、非熱プラズマも皮膚にパルス電場を送達できることが示され、皮内注射されたDNAワクチンの細胞取り込みを、この方法によって安全に促進できることが実証された。しかし、この方法ではDNAを針で皮膚中に注射する必要があり、これには、例えば痛みを伴うとか、処分しなければならない有害廃棄物をもたらすとかといった欠点がある。さらに注射は、極めて限局的な領域に大量の薬物を送達することにより、薬物の相互作用を少数の細胞に限定し、処置の効力を低減することになる。その上、その研究では、特別な設備と高価なヘリウムガスを必要とするプラズマジェットが使用された。ジェットのさらにもう一つの短所は、それによって処置することができる皮膚の表面積が小さいことである。
また、上述のようにいくつかの短所がある針を使用せずに、例えば化学療法薬、増殖因子、免疫調節薬などといった薬物の細胞取り込みを促進することも、望ましいであろう。
薬物またはワクチンを送達するための例示的一方法は、ある皮膚領域上にプラズマを発生させるために、第1電気信号または一連の第1電気信号を電極に印加すること、前記プラズマで処置された皮膚領域に分子、薬物またはワクチンを外用適用すること、および同じ皮膚領域上にプラズマを発生させるために、第2電気信号または一連の第2電気信号を前記電極に印加することを含む。第1電気パルスの持続時間は、第2電気パルスの持続時間より長い。
分子、薬物またはワクチンを細胞中に送達するもう一つの例示的方法は、ある皮膚組織領域上にプラズマを発生させるために、第1電気信号または一連の第1電気信号を電極に印加すること、前記プラズマによって処置された皮膚領域に分子、薬物またはワクチンを外用適用すること、および同じ組織領域上にプラズマを発生させるために、第2電気信号または一連の第2電気信号を前記電極に印加することを含む。第1電気信号は薬物またはワクチンが細胞間(細胞の周囲)に移動することを可能にし、第2電気信号は前記薬物またはワクチンを細胞内(細胞中)に移動させる。
分子、薬物またはワクチンを細胞間および細胞内に送達するための例示的機器は、プラズマ発生装置と、前記プラズマ発生装置に電力を供給するための電源とを含む。プラズマ発生装置に第1電気パルスまたは一連の第1電気パルスを提供するための回路網およびプラズマ発生装置に第2電気パルスまたは一連の第2電気パルスを提供するための回路網も含まれる。加えて、1つ以上の分子、薬物またはワクチンが入っているリザーバも設けられる。第1電気パルスは1つ以上の分子が皮膚または組織の層を通過する原因となり、第2電気パルスは前記1つ以上の分子が前記皮膚または組織中の1つ以上の細胞中に入る原因となる。
細胞間および細胞内に分子、薬物またはワクチンを送達するためのもう一つの例示的機器は、プラズマ発生装置、前記プラズマ発生装置に電力を供給する電源を含む。加えて、前記機器は、分子、薬物またはワクチンの少なくとも1つを細胞間にある皮膚または組織中の細孔に通すための細胞間ポレーション回路網を含む。分子、薬物またはワクチンの少なくとも1つを細胞中に入らせるための細胞内ポレーション回路網も含まれる。この機器は、細胞間に押し込まれ、次に細胞内に押し込まれる1つ以上の分子、薬物またはワクチンが入っているリザーバを含んでもよい。
本発明のこれらの、そして他の特徴および利点は、以下の説明および添付の図面に関して、より良く理解されることになるであろう。
細胞間ポレーション構成で示した細胞間および細胞内ポレーション用機器の例示的一実施形態の概略図である。
皮膚の層と、分子、薬物、ワクチンなどのための例示的細胞間経路とを示す断面図である。
細胞内ポレーション構成で示した細胞間および細胞内ポレーション用機器の例示的一実施形態の概略図である。
皮膚の層と、分子、薬物、ワクチンなどのための例示的細胞内経路とを示す断面図である。
細胞内および細胞内ポレーション用機器のもう一つの例示的実施形態の概略図である。
細胞間および細胞内ポレーションのための例示的手順のブロック線図である。
本出願人は、プラズマを使って、分子、薬物、DNAなどを、皮膚の層を横切って、細胞間(皮膚を通って)と細胞内(細胞中へ)の両方に移動させるための技法を開発した。本出願人は、2013年9月27日に米国仮特許出願第61/883701号を出願し、2014年9月29日に米国非仮特許出願第14/500,144号を出願した。これらの出願の名称はどちらも「Method and Apparatus for Delivery of Molecules Across Layers of the Skin(皮膚の層を横切って分子を送達するための方法および機器)」であり、どちらも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願人の例示的方法では、DNAワクチンの安全な非接触送達および細胞取り込みを提供するためにプラズマを利用し、本明細書ではこれをプラズマポレーションという場合がある。また、本出願人は2013年12月4日に米国仮特許出願第61/911536号を出願し、2014年12月4日には米国非仮特許出願第14/560,343号も出願した。これらの出願の名称はどちらも「Transdermal Delivery of DNA Vaccines Using Non−Thermal Plasma(非熱プラズマを使用するDNAワクチンの経皮送達)」であり、これらはどちらも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
プラズマポレーションでは、組織を通した、そして細胞中への、分子、薬物、ワクチンなどの経皮送達のために、物質の第4の状態である非熱プラズマを使用する。非熱プラズマは、電気を使って大気圧で発生させた部分的にイオン化したガスである。これは、十分に高い電圧の印加下で2つの電極間に存在する空気または他のガスの分解によって発生する。プラズマを発生させるために使用されるパルス電場は皮膚中でおよび細胞内で一時的な細孔を開けることにより、分子(高分子を含む)、薬物、ワクチンなどの経皮送達および細胞取り込みを促進する。いくつかの実施形態において、前記一時的な細孔は約1分〜約5分にわたって開いたままである。
電極は、皮膚とは接触しておらず、針は必要なく、皮膚のすぐ上での非熱プラズマの発生は迅速かつ無痛である。電極が絶縁されている構成を持つ例示的実施形態では、非熱プラズマは、皮膚に適用されても安全であり無痛である誘電体バリア放電(DBD)によって形成される。本明細書に記載するプラズマポレーション技法は、注射の必要がなく痛みを伴わない、より効率的で迅速な送達手段である。したがって本明細書に記載するプラズマポレーション技法は、分子、薬物、ワクチンなどの効率のよい細胞間送達および細胞内取り込みを促進することができる。
いくつかの例示的実施形態において、プラズマポレーションは、高分子の無針経皮送達のために、平板型DBDまたはDBDジェットプラズマ発生器の使用を必要とする。標的層(角質層、表皮および真皮)への送達を保証するために、プラズマの用量に応じて、高分子の浸透深度を調整することができる。
本明細書に組み込まれる「Method and Apparatus for Delivery of Molecules Across Layers of the Skin(皮膚の層を横切って分子を送達するための方法および機器)」と題する2013年9月27日および2013年9月29日の特許出願に記載されているように、本出願人は、外用適用された最大70kDaまでの分子量を持つデキストラン分子の、生体外ブタ皮膚を横切る経皮送達を、プラズマポレーションが、15分以内に皮膚損傷を生じることなく強化できることを実証した。
プラズマ相では、中性ガス原子(または分子)、電子、陽イオン/陰イオン、およびラジカルが生成する。それらの生成および濃度は、一つには、プラズマを発生させるために使用されるガスの物理的および化学的性質に依存すると共に、プラズマを発生させるために使用される電気パラメータにも依存する。皮膚上の非熱プラズマによって生じる電場の強さは、送達を局在化するために、プラズマ処置の時間、電極と皮膚の間の間隙、印加電圧、パルス持続時間、周波数およびデューティサイクルを変化させることによって調整することができる。これらのパラメータは、皮膚を横切る高分子、薬物、ワクチンなどの深度および送達量の制御を可能にし、よって至適用量による標的皮膚層の処置を可能にする。
本明細書に開示する機器および方法の例示的実施形態では、生体外ブタ皮膚中に皮膚を傷つけることなく表面を通して高分子、薬物、ワクチンなどを経皮送達することを可能にするために、非熱プラズマを使用する。非熱プラズマが可能にする皮膚ポレーションは、エレクトロポレーションに関連して起こりうる痛みおよび他の副作用を伴うことなく、室温および大気圧で、分子、薬物およびワクチンの経皮送達および細胞取り込みを行うための、非侵襲的で安全な手段になる。この方法の応用には使い捨ての電極も針も必要ないので、バイオハザード廃棄物を処分する必要およびバイオハザード消耗品の不正使用が排除される。非熱プラズマを使用することのもう一つの利益は、生成した反応性種がプラズマポレーション中の皮膚を滅菌することである。
図1は、細胞間ポレーション構成で組み立てられた細胞間および細胞内ポレーション機器100の例示的一実施形態の概略図である。機器100は筐体102を含んでいる。複数のプラズマ発生器101が筐体内に配置されている。いくつかの実施形態では、プラズマ発生器101が一次元アレイとして配列されている。いくつかの実施形態では、プラズマ発生器101が二次元アレイとして配列されている。いくつかの実施形態では、プラズマ発生器101が三次元アレイとして配列されている。各プラズマ発生器101は、例えば溶融石英ガラス、フッ化マグネシウム、硝酸アルミニウム、亜硝酸アルミニウム、TEFLON(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)、酸化アルミニウム、アルミナ、ケイ酸塩などの絶縁体104を含んでいる。絶縁体104内には複数の電極108が配置されている。いくつかの実施形態において、電極108はプラズマ112発生用の露出した先端110を有する。いくつかの実施形態において、電極108は銅である。場合によっては、電極108は、例えばチタン、銀、アルミニウム、金、金属合金、カーボンナノファイバー、カーボンナノワイヤまたは他の導電性材料であってもよい。複数の導電体106が電極108を高圧電源105に接続している。いくつかの実施形態において、高圧電源105は1ナノ秒以上から1マイクロ秒以上までの範囲のパルス持続時間を持つ高電圧パルスを生成することができる電源である。いくつかの実施形態において、電源は単一パルスから約5kHzまでの範囲の周波数で作動する。いくつかの実施形態において、電圧振幅は約100Vから約30kVまでの範囲に及ぶ。
細胞間ポレーション中は、制御回路網(図示していない)が、高圧電源105に、1つ以上の長い電圧パルスを、中程度の立ち上がり時間による中程度の振幅で印加させる。いくつかの実施形態において、この長いパルスは約100ナノ秒〜100マイクロ秒である。いくつかの実施形態において、前記中程度の振幅は約3キロボルト〜約30キロボルトであり、いくつかの実施形態では、約3〜約10キロボルトである。いくつかの実施形態において、前記中程度の立ち上がり時間は約5V/ns〜約100V/nsである。
いくつかの実施形態では、プラズマが動的方式で適用される。いくつかの実施形態では、プラズマが静的方式で提供され、いくつかの実施形態では、プラズマが動的方式と静的方式の両方で適用される。動的方式とは、処置される領域にプラズマが予め決定されたパターンまたは動きで適用される場合である。予め決定されたパターンまたは動きの一つとして、例えば掃引運動が挙げられる。掃引運動は、処置される表面に沿って電極108を移動させることによって達成することができる。いくつかの実施形態では、電極のアレイが使用され、選択された電極に掃引パターンで信号を送信することによって、掃引運動が達成される。静的方式とは、電極が処置される表面に対して固定された位置に保たれ、同時に通電される場合である。いくつかの実施形態では、分子、粒子、ワクチンなどを細胞間に押し込むために動的方式が使用され、分子、粒子、ワクチンなどを細胞内に押し込むために静的方式が使用される。いくつかの実施形態では、分子、粒子、ワクチンなどを細胞間に押し込むために静的方式が使用され、分子、粒子、ワクチンなどを細胞内に押し込むために動的方式が使用される。いくつかの実施形態では、分子、粒子、ワクチンなどを細胞間および細胞内に押し込むために静的方式が使用される。いくつかの実施形態では、分子、粒子、ワクチンなどを細胞間および細胞内に押し込むために動的方式が使用される。
筐体102は複数の流路120を含む。流路120はガス122が筐体102を通って電極108の下にある領域に流れることを可能にする。ガス122は、高電圧が電極108に印加された時に電極108が発生させるプラズマ112の性質を変化させるために使用することができる。電極108はさまざまな形状をとることができる。いくつかの実施形態において、電極108は鋭い先端を持つ導電性ワイヤであってよく、またいくつかの実施形態において、電極108は、約0.05mm〜約3mmの直径を有するワイヤであってもよい。いくつかの実施形態において、ガス122はヘリウムである。いくつかの実施形態において、ガス122は不活性ガスである。いくつかの実施形態において、ガス122は希ガスである。いくつかの実施形態において、ガス122はHe、Ne、Ar、Xeなどである。いくつかの実施形態において、ガス122は、1つ以上の不活性ガスまたは希ガスを含みうるガスの混合物である。いくつかの実施形態において、ガス122は、プラズマ112を約100ナノ秒〜約100マイクロ秒にわたって持続させることができるガスである。いくつかの実施形態において、プラズマ112はコロナ放電である。いくつかの実施形態では、例えばエタノール、水蒸気などの添加物をガス122に添加してもよい。いくつかの実施形態において、電極108は、先端110が露出した状態で、複数の絶縁体104によって覆われる。筐体102は皮膚130上に距離150の間隔を置いて配置される。いくつかの実施形態において、距離150は約1mm〜約10mmである。
いくつかの実施形態では、分子、薬物、ワクチンなどを、処置領域に適用されるガスと122と混和してもよい。いくつかの実施形態では、ガス122がプラズマの発生に使用され、プラズマ発生器101が遮断され、分子、薬物、ワクチンなどが流路120を通して皮膚の表面に適用される。いくつかの実施形態では、皮膚130の表面をプラズマで処置した後に機器100を取り除き、分子、薬物、ワクチンなどを皮膚130に適用する。いくつかの実施形態では、分子、薬物、ワクチンなどを皮膚130の表面に適用した後、無核の扁平な細胞の層を含む角質層134(図2)を通して、核を含有する細胞136の間に、前記分子、薬物、ワクチンなどを押し込むのを助けるために、機器100を上記の細胞間設定で再び作動させる。長持続時間パルスおよび中程度の振幅により、分子、薬物、ワクチンなどは、例示的細胞間経路138を通って、細胞間に押し込まれる。
図3は、細胞内ポレーション構成での機器100の例示的一実施形態の概略図である。筐体102は皮膚130から距離350に配置される。いくつかの実施形態において、距離350は約1mm〜5mmである。例示的一実施形態では、プラズマ312を大気中で生成させる。大気は、筐体102の下にある乾燥または湿潤周囲空気であってよく、場合によっては、流路120を通過した空気であってもよい。いくつかの実施形態において、ガスは窒素ガスである。いくつかの実施形態において、ガスは、プラズマ312を約1ナノ秒〜約100ナノ秒にわたって持続させることしかできないガスである。いくつかの実施形態において、プラズマ312はコロナ放電である。細胞内ポレーション中、電源は、高い振幅で迅速な立ち上がり時間を持つ短持続時間パルスを提供する。いくつかの実施形態において、前記短持続時間パルスは約1ナノ秒〜100ナノ秒である。いくつかの実施形態において、前記高い振幅は約10キロボルト〜約30キロボルトである。いくつかの実施形態において、前記迅速な立ち上がり時間は約0.5kV/ns〜約5kV/nsである。高い振幅で迅速な立ち上がり時間を持つ短持続時間パルスは、細胞膜に一時的な細孔を生じさせることにより、分子、薬物またはワクチンが細胞中に押し込まれる原因となる。
図4は、皮膚130の層と、分子、薬物、ワクチンなどのための例示的細胞間経路138および分子、薬物、ワクチンなどのための細胞136中への細胞内経路400とを示す断面図である。
図5は、細胞間および細胞内ポレーション用の機器500のもう一つの例示的実施形態の概略図である。機器500は筐体502を含む。電極508は絶縁体504内に配置される。電極508および絶縁体504は、上述したものと類似する材料で作られていてよい。誘電体バリア509は電極508の下にある。筐体502には1つ以上のスペーサー570が取り付けられている。スペーサー570は、誘電体バリア509と皮膚表面530との間に間隙を作り出す。いくつかの実施形態において、スペーサー570は調整可能であり、細胞間ポレーション用の第1高さ範囲および細胞内ポレーションの第2範囲に調整することができる。いくつかの実施形態では、機器500に戻る接地経路を設けるために、スペーサーが接地線(図示していない)を含む。
機器500は制御回路網504を含む。制御回路網504は細胞間ポレーション回路網550および細胞内ポレーション回路網554を含む。電極508は、細胞間ポレーション回路網550および細胞内ポレーション回路網554と回路通信している。
電気部品は、一定の場所にあるものとして、または「電子回路パッケージ」の一部として、説明されているが、これらの部品は、任意の適切な場所に位置することができ、含まれる部品の量は説明より多くても少なくてもよい。電子回路パッケージという用語は、便宜上使用しているに過ぎず、部品の数またはそれらの場所を限定するものではない。
本明細書にいう「回路通信」(circuit communication)は装置間の通信関係を示す。直接的な電気的接続、電磁気的接続および光学的接続、ならびに間接的な電気的接続、電磁気的接続および光学的接続は、回路通信の例である。2つの装置は、一方からの信号が他方によって受信されるのであれば、その信号が他の何らかの装置によって変形されているかどうかにかかわらず、回路通信している。例えば、以下の1つ以上−増幅器、フィルタ、変圧器、オプトアイソレータ、デジタルバッファまたはアナログバッファ、アナログ積分器、他の電子回路網、光ファイバー送受信機またはサテライト−によって隔てられた2つの装置は、一方からの信号が他方に通信されるのであれば、たとえ信号が中間装置によって変形されていても、回路通信している。もう一つの例として、電磁センサは、それが信号からの電磁放射線を受け取るのであれば、信号と回路通信している。最後の一例として、互いに直接的には接続されていないが、どちらも例えばCPUなどの第3の装置と接続して機能する能力を持っている2つの装置は、回路通信している。
また、本明細書にいう電圧と、デジタル化された電圧を表す値は、本願の目的にとっては等価であるとみなされ、それゆえに、本明細書において使用する「電圧」という用語は、信号を指すか、信号を表すプロセッサ中の値を指すか、信号を表す値から決定されたプロセッサ中の値を指す。
本明細書にいう「信号」は、1つ以上の電気信号、アナログ信号またはデジタル信号、1つ以上のコンピュータ命令、ビットまたはビットストリームなどを含むが、それらに限定されるわけではない。
「論理」は、本明細書にいう「回路」と同義であり、1または複数の機能または動作を実行するためのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアおよび/またはそれぞれの組み合わせを含むが、それらに限定されるわけではない。例えば、所望する応用例またはニーズに基づいて、論理は、ソフトウェア制御されたマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ、個別論理、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)または他のプログラム論理装置を含みうる。論理はソフトウェアとして完全に具現化されていてもよい。本明細書に記載し説明する回路は、所望の機能を実行するために、多くの異なる構成を有しうる。
詳細な説明に記載される値は例示であり、それらは特定の設計ごとに必要に応じて決定される。したがって、本明細書に開示し特許請求する発明思想は、本明細書に開示する実施形態を説明するために使用された特定の値または範囲に限定されない。
細胞間ポレーション回路網550は、中程度の振幅と中程度の立ち上がり時間とを有する長いパルスを提供するための回路網を含む。いくつかの実施形態において、前記長いパルスは約100ナノ秒〜約100マイクロ秒である。いくつかの実施形態において、前記中程度の振幅は約3キロボルト〜約30キロボルトであり、いくつかの実施形態では、約3キロボルト〜約10キロボルトである。いくつかの実施形態において、前記中程度の立ち上がり時間は約5V/ns〜約100V/nsである。中程度の振幅と中程度の立ち上がり時間とを持つ長持続時間パルスは、分子、薬物またはワクチンが細胞間ポレーションによって組織を通って細胞の間に押し込まれる原因となる。
細胞内ポレーション回路網554は、高い振幅および迅速な立ち上がり時間を持つ短いパルスを提供するための回路網を含む。いくつかの実施形態において、前記短持続時間パルスは約1ナノ秒〜約100ナノ秒である。いくつかの実施形態において、前記高い振幅は約10キロボルト〜約30キロボルトである。いくつかの実施形態において、前記迅速な立ち上がり時間は約0.5kV/ns〜約10kV/nsであり、いくつかの実施形態では、約0.5kV/ns〜約5kV/nsである。高い振幅および迅速な立ち上がり時間を持つ短持続時間パルスは、分子、薬物またはワクチンが細胞内ポレーションゆえに細胞中に押し込まれる原因となる。
制御回路網504は、分子、薬物、ワクチン、ナノ粒子、カプセル化された分子などを皮膚の表面に送達するための送達回路網552も含む。筐体502は、分子、薬物、ワクチン、ナノ粒子、カプセル化された分子などを保持するためのリザーバ560を含む。加えて、筐体502は、リザーバ560と皮膚表面530との間に流路520を含む。1つ以上のバルブ562が流路520の上流に配置されている。加えて、分子、薬物またはワクチンをリザーバ560から押し出すために、駆動部564がリザーバ560の近傍に配置されている。作動中は、分子、薬物、ワクチン、ナノ粒子、送達媒体、カプセル化された分子などを皮膚の表面に送達する時に、送達回路網が前記1つ以上のバルブ562を開き、リザーバ560の容積を減少させることで、分子、薬物またはワクチンを皮膚の表面に到達させる。
作動中は、例えばDNAワクチンに使用する場合などといったいくつかの実施形態において、角質層の扁平な細胞間および核を有する細胞間で一時的な細孔の形成(ポレーション)を誘発するために、細胞間ポレーション回路網550を作動させる。ワクチンを皮膚表面530に送達するために、送達回路網552を作動させる。ワクチンが皮膚表面530に適用されたら、前記ワクチンが細胞中に押し込まれることになるように、細胞内ポレーション回路網554を作動させる。いくつかの実施形態では、細胞間ポレーション回路網を作動させる前に、ワクチンを皮膚表面530に適用する。いくつかの実施形態では、送達回路網552を作動させる前および作動させた後に、細胞間ポレーション回路網550を作動させる。
例えば薬物送達などといったいくつかの実施形態では、皮膚に細孔を開けるために細胞間回路網550を作動させ、皮膚表面530に薬物を適用するために、送達回路網552を作動させることができる。いくつかの実施形態では、上記の工程後に、細胞間回路網550の2回目の作動を行ってもよい。いくつかの実施形態では、薬物を皮膚表面530に適用するために送達回路網552を作動させ、次に、細孔を通して薬物を細胞間に押し込むために、細胞間回路網550を作動させてもよい。
いくつかの実施形態において、筐体502は、高電圧パルスによって発生するプラズマの性質を改変するために皮膚530と電極508との間の領域に例えばヘリウムなどのガスを適用するための第2流路(図示していない)を含んでもよい。
本明細書に記載する実施形態は皮膚に関して説明されているが、本明細書に記載する発明思想は、他の組織または器官にも応用可能である。加えて、分子、薬物およびワクチンを特に取り上げたが、本明細書に記載する例示的応用例である粒子は、DNAワクチンに応用可能であり、角質層中の細胞などの細胞間に物品を移動させ、次に表皮または真否中の細胞などの細胞中にそれを移動させることが望ましいであろう場合には、増殖因子、抗腫瘍薬、化学療法薬、免疫調節薬、粒子などの適用に応用可能である。
図6は、細胞間および細胞内ポレーションの例示的手順のブロック線図である。この例示的手順は、論理、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせで行うことができる。加えて、この手順はある順序で表されているが、これらのブロックは異なる順序で実行してもよい。さらに、追加のステップを使用するか、使用するステップ数を減らしてもよい。
例示的手順600はブロック602で始まる。ブロック604では、一時的な細胞間細孔を生成させるためのプラズマを発生させるために、中程度の振幅および中程度の立ち上がり時間を有する長い電圧パルスが印加される。ブロック606では、分子、薬物またはワクチンが組織に適用される。分子、薬物またはワクチンは、前記細孔を通って細胞間に進む。いくつかの実施形態では、細孔を通して分子、薬物またはワクチンを押し込むために、長い電圧パルスが再印加される。ブロック608では、細胞膜に一時的な細孔を形成させることによって分子、薬物またはワクチンを細胞中に押し込むプラズマを発生させるために、高い振幅および迅速な立ち上がり時間を有する短いパルス電圧が、電極に印加される。手順はブロック610で終わる。
本明細書に開示する例示的実施形態のもう一つの利益は、細胞間ポレーションのための角質層のプラズマポレーションが多数の細孔を生成または開口させうることであり、実際、電極の設計に応じて、何百万もの細孔が生成しうる。注射されたワクチンまたは分子が1つ以上の針注射部位に集中するのに対して、本明細書に開示するワクチンまたは分子の外用適用は、生成または開口した各細孔に配置されうる。したがって、ワクチンまたは分子の用量が注射の場所に集中するのではなく、同じ体積のワクチンまたは分子が占めることのできる離散部位の数が指数関数的に増加しうる。このパラグラフでは、ワクチンおよび分子について議論したが、この例示的手順は、他の化学物質、分子、ノンパーティ(nonparties)、カプセル化された分子などでも、うまく機能する。唯一の制約は、物質が生成または開口した細孔を通り抜ける必要があることである。
生体動物でいくつかの実験を行った。生体動物実験には5〜7月齢のユカタンミニブタを利用した。実験対照には、後続処置のないプラスミドDNAの皮内注射、およびプラスミドDNAの皮内注射とそれに続くエレクトロポレーション(最新技術)を含めた。実験試料には、プラスミドDNAの皮内注射とそれに続くマイクロ秒プラズマ;プラスミドDNAの皮内注射とそれに続くナノ秒プラズマ;プラスミドDNAの皮内注射とそれに続くコロナアレイプラズマ;マイクロ秒プラズマ、それに続く外用プラスミドDNA適用、それに続くマイクロ秒プラズマ;マイクロ秒プラズマ、それに続く外用プラスミドDNA適用、それに続くナノ秒プラズマ;ナノ秒プラズマ、それに続く外用プラスミドDNA適用、それに続くナノ秒プラズマ;コロナアレイプラズマ、それに続く外用プラスミドDNA適用、それに続くコロナアレイプラズマ;およびナノ秒プラズマ、それに続く外用プラスミドDNA適用、それに続くナノ秒プラズマを含めた。
以下の一覧表に実験結果を掲載する。1列目には「試料」という見出しがつけられており、その実験がストレート対照(straight control)であるか、エレクトロポレーション対照実験であるか、プラズマ処置実験であるかを特定している。「処置」はプラズマ処置データを示す。「対照」はそのデータが対照データであることを示し、「EP」はエレクトロポレーション対照データを示す。「送達」という見出しをつけた2列目は、分子が皮膚に注射されたか、それとも外用適用されたかを示す。3列目は使用した電源を特定している。4〜11列目は使用した設定を特定している。11列目は生発現データを示す。12列目は標準化した発現データを示しており、これは、DNAを一切与えずプラズマ処置も行わなかった皮膚からの蛍光信号の強度を差し引くことによって決定された。最後の列である13列目は、後処置なしの注射対照と比較したプラズマ処置試料またはエレクトロポレーション試料における発現量の増加パーセンテージを特定している。
Figure 2017506094
一覧表からわかる通り、マイクロ秒パルスプラズマ、それに続く外用適用、およびそれに続くマイクロ秒パルスプラズマは、注射対照より高い効力を有していた。電源の設定を最適化すれば効力は増加するであろうと考えられる。同様に、コロナアレイパルスプラズマ、それに続く外用処置、およびそれに続くコロナアレイプラズマも、注射対照より高い効力を有していた。電源の設定を最適化すれば効力は増加するであろうと考えられる。同様に、ナノ秒パルスプラズマ、それに続く外用処置、およびそれに続くナノ秒パルスプラズマも、注射対照より高い効力を有していた。電源の設定を最適化すれば効力は増加するであろうと考えられる。
これらの実験結果により、マイクロ秒パルスプラズマ、それに続く外用処置、およびそれに続くナノ秒パルスプラズマは非常に良好な効力を持つことが実証された。電源の設定を最適化すればこの手順による効力も増加するであろうと考えられる。
本発明をその実施形態の説明によって例証し、実施形態をかなり詳細に説明したが、本願請求項の範囲をそのような詳細に制限しまたはいかなる形でも限定することは、本出願人の意図するところではない。さらなる利点および変更実施形態は当業者にはすぐにわかるであろう。例えばフレキシブルで着用可能な電極を開発することができ、非熱プラズマの発生を経皮送達用に最適化することができる。本明細書に記載する方法は、DNAワクチンだけでなく、他の高分子(例えば抗体、薬物)の細胞取り込みを引き起こすためにも使用することができる。それゆえに本発明は、より広いその態様において、ここに示し、説明した具体的詳細、代表的な機器、および例示のための実施例に限定されない。したがって、本出願人の一般発明思想の要旨または範囲から逸脱することなく、そのような詳細から離れることができる。

Claims (20)

  1. 分子、粒子、薬物またはワクチンを送達する方法であって、
    プラズマを発生させるために、第1持続時間を有する1つ以上の第1電気パルスを電極に印加すること、
    前記プラズマが接触した皮膚領域に分子、薬物またはワクチンを適用すること、および
    前記皮膚領域の近傍でプラズマを発生させるために、第2持続時間を有する1つ以上の第2電気パルスを電極に印加すること
    を含み、前記1つ以上の第1電気パルスの前記持続時間は、前記1つ以上の第2電気パルスの前記持続時間より長い、方法。
  2. 前記1つ以上の第1電気パルスの持続時間が約500ナノ秒〜約100マイクロ秒である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記1つ以上の第1電気パルスの振幅が約3キロボルト〜約30キロボルトである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記1つ以上の第1電気パルスの立ち上がり時間が約5V/ns〜約100V/nsである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記1つ以上の第2電気パルスの持続時間が約1ナノ秒〜約500ナノ秒である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記1つ以上の第2電気パルスの持続時間が約10ナノ秒未満である、請求項1に記載の方法。
  7. 第2電気パルスの持続時間が約500ナノ秒未満である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記1つ以上の第2電気パルスの振幅が約10キロボルト〜約30キロボルトである、請求項1に記載の方法。
  9. 前記1つ以上の第2電気パルスの立ち上がり時間が約0.5kV/ns〜約10kV/nsである、請求項1に記載の方法。
  10. 前記薬物またはワクチンが前記1つ以上の第1電気パルスの1つの後に適用される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記1つ以上の第1電気パルス中の前記電極と前記皮膚との間の距離が、前記1つ以上の第2電気パルス中の前記電極と前記皮膚との間の距離より大きい、請求項1に記載の方法。
  12. 薬物またはワクチンを細胞中に送達する方法であって、
    ある皮膚組織領域上でプラズマを発生させるために、1つ以上の第1電気信号を電極に印加すること
    前記プラズマと接触した皮膚領域に薬物またはワクチンを適用すること、および
    前記組織領域に対して、1つ以上の第2電気信号を電極に印加すること
    を含み、
    前記1つ以上の第1電気信号が、前記薬物またはワクチンが細胞間に移動することを可能にし、
    前記1つ以上の第2電気信号が、前記薬物またはワクチンを細胞内に移動させる、方法。
  13. 前記薬物またはワクチンが前記1つ以上の第1電気信号の1つの後に適用される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記1つ以上の第1電気信号中の電極と皮膚の間の距離が、前記1つ以上の第2電気信号中の電極と皮膚の間の距離より大きい、請求項12に記載の方法。
  15. 分子、粒子、薬物またはワクチンを細胞間および細胞内に送達するための機器であって、
    プラズマ発生装置、
    前記プラズマ発生装置に電力を供給するための電源、
    前記プラズマ発生装置に1つ以上の第1電気パルスを提供するための回路網、
    前記プラズマ発生装置に1つ以上の第2電気パルスを提供するための回路網、および
    1つ以上の分子、粒子、薬物またはワクチンが入っているリザーバ、
    を備え、
    前記1つ以上の第1電気パルスは前記1つ以上の分子、粒子、薬物またはワクチンが組織の層を通過する原因となり、
    前記1つ以上の第2電気パルスは前記1つ以上の分子、粒子、薬物またはワクチンが前記組織中の1つ以上の細胞中に入る原因となる、機器。
  16. プラズマ発生装置、
    前記プラズマ発生装置に電力を供給するための電源、
    分子、薬物またはワクチンの少なくとも1つを細胞間にある組織中の細孔に通すための細胞間ポレーション回路網、
    分子、薬物またはワクチンの少なくとも1つを細胞中に入らせるための細胞内ポレーション回路網、および
    1つ以上の分子、粒子、薬物またはワクチンが入っているリザーバ、
    を備える、分子、粒子、薬物またはワクチンを細胞間および細胞内に送達するための機器。
  17. 前記プラズマ発生装置が筐体を備え、前記リザーバが前記筐体内に配置されている、請求項16に記載の機器。
  18. 前記プラズマ発生器が表面から離れるように間隔を置くための1つ以上のスペーサーをさらに備える、請求項16に記載の機器。
  19. 前記1つ以上のスペーサーは調整可能であって、前記細胞間ポレーション回路網の使用中は第1の高さに設定し、前記細胞内ポレーション回路網の使用中は第2の高さに設定することができる、請求項18に記載の機器。
  20. 前記プラズマ発生装置の近傍にガス供給源をさらに備える、請求項16に記載の機器。
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