JP2017501859A - シュレム管ステント・篩 - Google Patents

シュレム管ステント・篩 Download PDF

Info

Publication number
JP2017501859A
JP2017501859A JP2016563910A JP2016563910A JP2017501859A JP 2017501859 A JP2017501859 A JP 2017501859A JP 2016563910 A JP2016563910 A JP 2016563910A JP 2016563910 A JP2016563910 A JP 2016563910A JP 2017501859 A JP2017501859 A JP 2017501859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
body portion
stent device
schlemm
canal
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016563910A
Other languages
English (en)
Inventor
バラムラリ アンバティ,
バラムラリ アンバティ,
アラン クランドール,
アラン クランドール,
ブルース, ケイ ゲール,
ブルース, ケイ ゲール,
クリストファー ランバート,
クリストファー ランバート,
Original Assignee
ユニバーシティ・オブ・ユタ・リサーチ・ファウンデイション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユニバーシティ・オブ・ユタ・リサーチ・ファウンデイション filed Critical ユニバーシティ・オブ・ユタ・リサーチ・ファウンデイション
Publication of JP2017501859A publication Critical patent/JP2017501859A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F9/00Methods or devices for treatment of the eyes; Devices for putting-in contact lenses; Devices to correct squinting; Apparatus to guide the blind; Protective devices for the eyes, carried on the body or in the hand
    • A61F9/007Methods or devices for eye surgery
    • A61F9/00781Apparatus for modifying intraocular pressure, e.g. for glaucoma treatment
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/14Eye parts, e.g. lenses, corneal implants; Implanting instruments specially adapted therefor; Artificial eyes
    • A61F2/15Implant having one or more holes, e.g. for nutrient transport, for facilitating handling
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/82Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/82Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/844Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents folded prior to deployment
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2210/00Particular material properties of prostheses classified in groups A61F2/00 - A61F2/26 or A61F2/82 or A61F9/00 or A61F11/00 or subgroups thereof
    • A61F2210/0076Particular material properties of prostheses classified in groups A61F2/00 - A61F2/26 or A61F2/82 or A61F9/00 or A61F11/00 or subgroups thereof multilayered, e.g. laminated structures
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2230/00Geometry of prostheses classified in groups A61F2/00 - A61F2/26 or A61F2/82 or A61F9/00 or A61F11/00 or subgroups thereof
    • A61F2230/0002Two-dimensional shapes, e.g. cross-sections
    • A61F2230/0004Rounded shapes, e.g. with rounded corners
    • A61F2230/0006Rounded shapes, e.g. with rounded corners circular

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Prostheses (AREA)

Abstract

眼ステントデバイス(100)は、シュレム管に挿入されるようなサイズ及び形状に構成される、細長い弧状の本体部分(102)を含むことができる。本体部分(102)は、シュレム管の少なくとも100度の弧に沿って挿入することができる。本体部分(102)は、眼の小柱網から上強膜コレクタチャネルに房水の流れを方向付けるように適合される、複数の貫通穴(104)を含むことができる。【選択図】図2

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2014年1月14日に出願された米国仮出願第61/927,051号の利益を主張するものであり、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
緑内障は、米国及び世界における失明の2番目に多い原因であり、ほぼ300万のアメリカ人及び世界で7000万の患者が罹患している。緑内障の最も一般的な原因は、眼圧の上昇である。点眼薬が眼圧の上昇を制御することができないとき、手術がしばしば利用される。線維柱帯切除は、眼内圧力を低減するためにしばしば処方される。線維柱帯切除は、眼の小柱網の一部及び隣接する構造を除去する外科的手技である。これは、眼の中から房水が吸収される結膜の下への房水の排出を可能にする。改善された技術及び代謝拮抗剤の併用は、眼内圧力制御によって測定される長期の成功を増強してきたが、線維柱帯切除は依然として、かなりのリスクプロファイルを有する。
線維柱帯切除と関連付けられる合併症により、水性シャントを含む様々なデバイスは、不十分に制御された緑内障を有する患者のための代替的な外科的治療として評価されている。マイクロステントもまた、眼圧降下薬で現在治療されている軽度〜中度の開放隅角緑内障を有する患者において評価されている。緑内障の外科インプラントデバイスのいくつかの例としては、Moltenoインプラント、Baerveldt(登録商標)インプラント、Ahmedチューブシャント、並びにより最近ではExpress−Shunt、mini−Expressシャント、管形成術、iStent(登録商標)、Cypass Micro−Stent(登録商標)、及びHydrusが挙げられる。ほとんどのインプラントに対する主な適応は、主な医学的又は外科的療法の失敗であるが、一部の眼科医は、一次介入としてのインプラントの使用を推奨している。ほとんどのデバイスは、必要に応じたその後の線維柱帯切除を不可能にしない。より古い型のかかる外科的デバイスは、感染症の高いリスクを有する大きい手術を伴った。より低いリスクを有するより新しいミクロ手術が開発されているが、これらは、眼内圧力を低下させる上でかなり有効性が低いことが判明している。
眼ステントデバイスは、シュレム管に挿入されるようなサイズ及び形状に構成される、細長い弧状の本体部分を含むことができる。本体部分は、シュレム管の少なくとも100度の弧に沿って挿入することができる。また、本体部分は、眼の小柱網から上強膜コレクタチャネルに房水の流れを方向付けるように配向される、複数の貫通穴を含むことができる。
ステントデバイスの一部の実施形態において、本体部分は、本体部分の少なくとも部分的な長さに沿って延在する、内部管腔を有することができる。更なる任意の実施形態において、先端が、本体部分の内周面とともに鋭角を形成するように、本体部分は、本体部分の内周面に向かって偏向される先端を有する挿入端部を有することができる。典型的に、本体部分は、ポリマー材料又は可撓性合金等の柔軟な材料から形成することができる。
なお別の実施形態において、貫通穴は、本体部分の内周面から外周面まで延在する穴軸に沿って延在することができる。一部の実施例において、穴軸は、本体部分と合致するデバイス平面と共平面であり得る。他の実施例において、穴軸は、デバイス平面と非共平面であり得る。
このように、以降の詳細な説明が一層理解され得るように、かつ、当技術分野へのこの貢献が一層評価され得るように、本発明のより重要な特徴を幾分大まかに略述した。本発明の他の特徴は、添付の図面及び特許請求の範囲と合わせた、以下の本発明の詳細な説明により明確となるか、又は本発明の実施により教示され得る。
本発明の一実施形態に従うステントデバイスの上面透視図を示す概略図である。 図1Aの本体区分の分解図である。 図1Aの線1Cで取られた側面断面図である。 デバイス平面に対して非平面の穴軸を示す図1Cから取られた分解断面図である。 図1Aの先端の分解図である。 本発明の実施形態に従うステントデバイスの丸い先端を例示する概略図である。 本発明の実施形態に従う楕円形の貫通穴開口を示す概略図である。 本発明の実施形態に従うステントデバイスを使用して眼内圧力を軽減する方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に従うステントデバイスの挿入を可能にするように、その中に切開を有する眼の前面図である。 本発明の一実施形態に従う、シュレム管に部分的に挿入されたステントデバイスを示す、図5Aの眼の前面図である。 本発明の一実施形態に従う、シュレム管に完全に挿入されたステントデバイスを示す、図5Bの眼の前面図である。 眼の側面断面図である。 シュレム管に隣接する組織領域を例示する、図6Aから取られた分解図である。 本発明の一実施形態に従う、ステントデバイス及びシュレム管にわたる関連する流体流を例示する、図6Bの更なる分解図である。
これらの図面は本発明の種々の態様を示すために提供され、特許請求の範囲により別様で制限されない限り、寸法、材料、構成、配置、又は比率の観点から、範囲を制限することを意図するものではない。
これらの代表的実施形態は、当業者による本発明の実施を可能にするよう十分詳細に記載されてはいるが、他の実施形態も実現され得ること、並びに本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく本発明に対する種々の変更をなし得ることは理解されるべきである。したがって、本発明の実施形態についての以下のより詳細な記載は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定することを意図するものではないが、限定ではなく例示のみを目的として、本発明の特徴及び特性を記載し、本発明の操作の最良の形態を説明し、かつ当業者による本発明の実施を十分に可能にするために、提示される。したがって、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲のみによって規定されるものとする。
定義
本発明の記載及び特許請求において、以下の用語を使用する。
本明細書において使用される際、「前方(anterior)」、「後方(posterior)」、「上位(superior)」、及び「下位(inferior)」等の解剖学的方向用語は、ステントデバイスが埋め込まれ得る対象に対する方向又は場所を説明する。これらの用語は、眼の技術分野及び解剖学的技術分野におけるそれらの通常の意味で使用される。
本明細書において使用される際、「貫通穴」は、各表面における穴の開口が互いに同軸であるように、ステントデバイスの1つの外部表面からステントデバイスを通って別の外部表面まで延在する、穴又はチャネルを指す。具体的には、開口は、細長い本体の長手方向軸に対して典型的に実質的に垂直である穴軸に沿って同軸である。したがって、穴開口は、かかる穴軸に少なくとも部分的に交差し、ほとんどの場合、穴軸に沿って各々中心を合わせられる。ステントデバイスが中実(非管腔性)である場合、貫通穴は、1つの表面から別の反対表面までまっすぐに延在する。ステントデバイスが管腔である場合、貫通穴は、デバイスの外部表面における第1の開口を指し、穴又はチャネルは、ステント壁を通って管腔まで延在し、次いで、反対のステント壁における第2の穴又はチャネルは、反対の外部表面において穴軸に沿って整合される第2の開口まで延在する。このため、管腔ステントデバイスにおける貫通穴は、互いに同軸であるステント壁における2つの開口を含む。貫通穴は、デバイス「を通ってまっすぐに」延在する(つまり、いずれの端部における開口も同軸である)が、穴のプロファイルは、一方の端部から他方まで必ずしも線状ではない。例えば、貫通穴は、一方の開口が他方の開口よりも大きい直径を有するように、フレア状であり得る。他の場合において、貫通穴の直径は、貫通穴の長さに沿って他の方法で異なり得る。例えば、穴プロファイルは、まっすぐな(一定の断面)、内方にフレア状の、外方にフレア状の、砂時計の形状等を含むことができる。
本明細書において使用される際、「外径」は、ステントデバイスの本体部分によって形成される円又は弧の直径を指し、これは、管の中心又は本体部分の中心に合わせて測定される際、眼のシュレム管及び虹彩の直径におよそ一致する。「長半径」は、外径の半分を指す。
本明細書において使用される際、「小径」は、本体部分を形成するために使用されるチューブの直径又は厚さを指す。一部の場合において、本体部分は、円形断面を有するチューブ(管腔を伴う、又は伴わない)で形成され得、小径は、円形断面の直径である。他の場合において、本体部分は、楕円形、正方形、又は他の形状の断面を有する細長い本体であり得る。これらの場合において、小径は、断面にわたる最も長い寸法である。「短半径」は、小径の半分を指す。
本明細書において、及び添付の特許請求の範囲において使用される際、「a」、「an」、「the」という単数形は、文脈が別途明白に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。このため、例えば、「貫通穴(a through-hole)」への言及は、かかる特徴のうちの1つ若しくは2つ以上を含み、「端部(an end)」への言及は、かかる要素のうちの1つ若しくは2つ以上への言及を含み、「挿入する(inserting)」への言及は、かかる工程のうちの1つ若しくは2つ以上への言及を含む。
本明細書において使用される際、「約(about)」及び「およそ(approximately)」という用語は、例えば、数的範囲のエンドポイントにおける所与の値が、エンドポイントを「少し上回る」又は「少し下回る」可能性があることを示すため等に、柔軟性を提供するために使用される。特定の変数に対する柔軟度は、文脈に基づいて、当業者によって容易に判定することができる。
本明細書において使用される際、「実質的に」という用語は、行為、特徴、特性、状態、構造、項目、若しくは結果の完全な又はほぼ完全な度合又は程度を指す。絶対的な完全性からの正確な許容可能な逸脱度は、一部の場合において、具体的な文脈に依存し得る。しかしながら、完全さの近接性は、一般的に、あたかも絶対的かつ総合的な完全さが得られたかのように、同じ全体的な結果を有するためのものである。「実質的に」の使用は、行為、特徴、特性、状態、構造、項目、又は結果の完全な又はほぼ完全な欠如を指すために否定的な意味合いで使用されるとき、等しく適用可能である。
本明細書で使用する場合、「隣接する」とは、2つの構造又は要素の近接性を意味する。特に、「隣接」していると特定される要素は、当接していても又は接続していてもよい。かかる要素はまた、必ずしも互いが接触する必要なく、互いに近傍にあって(near)も、接近して(close to)いてもよい。近接性の正確な程度は、場合によっては具体的な文脈に依存し得る。
本明細書で使用する場合、複数の項目、構造要素、構成要素、及び/又は材料は、便宜上、共通の一覧で示され得る。しかし、これらの一覧は、あたかも一覧の各要素が、別個の独自の要素として個々に認識されるように解釈されるべきである。したがって、かかる一覧の個々の要素は、別途記載のない限り、共通の群の中でのこれらの提示のみに基づき、同じ一覧の任意の他の要素の事実上の均等物として解釈されるべきでない。
濃度、量、及び他の数値データは、範囲の形式で本明細書で提示され得る。かかる範囲の形式は単に、便宜上及び簡潔性のために用いられることを理解されたく、かつ、範囲の限定として明示的に列挙される数値を含むだけでなく、あたかも各数値及び部分範囲が明示的に列挙されているかのように、その範囲内に包含されている個々の数値又は部分範囲全ても含むと柔軟に解釈されるべきである。例えば、約1〜約4.5の数的範囲は、1〜約4.5の明示的に列挙された限界だけでなく、2、3、4等の個々の数字、及び1〜3、2〜4等の副範囲も含むと解釈されるべきである。同じ原理は、「約4.5未満」等の1つの数的値のみを列挙する範囲に適用され、これは、上で列挙される値及び範囲の全てを含むと解釈されるべきである。更に、記載されている範囲の幅又は特性に関係なく、かかる解釈を適用するべきである。
任意の方法又はプロセスの請求項で列挙した任意の工程は、任意の順序で実行してよく、特許請求の範囲に提示される順序に限定されるべきでない。ミーンズ・プラス・ファンクション(means-plus-function)又はステップ・プラス・ファンクション(step-plus-function)の限定は、特定の請求項の限定に対し、以下の条件の全て:a)「〜のための手段(means for)」又は「〜のための工程(step for)」が明示的に列挙され、かつb)対応する機能が明示的に列挙される場合にのみ、用いられるであろう。ミーンズ・プラス・ファンクションを支える構造、材料又は動作は、本明細書における記載で明示的に列挙される。したがって、本発明の範囲は、単に本明細書で与えられる記載及び実施例ではなく、添付の特許請求の範囲及びこれらの法的均等物によってのみ決定されるべきである。
シュレム管ステント・篩
概して図1Aを参照すると、患者の眼におけるシュレム管に挿入可能であるステントデバイス100が例示されている。ステントデバイスは、本明細書においてより詳細に説明されるように、シュレム管に挿入されるようなサイズ及び形状に構成される、細長い弧状の本体部分102を含むことができる。弧状の本体部分は、少なくとも100度の弧に沿って延在することができる。本体部分の弧は、デバイスの挿入時に、シュレム管内の共通の弧に対応することが意図される。また、本体部分は、眼の小柱網から上強膜コレクタチャネルに房水の流れ106を方向付ける複数の貫通穴104を含むことができる。概して、本体部分は、内部管腔を伴う、又は伴わない細長いチューブであり得る。
図6Aは、断面における典型的な眼600の簡略化された図を例示する。具体的には、シュレム管602は、水晶体嚢604の前方、及び角膜608との虹彩606の接合部の近傍に位置する。図6Bは、後方領域から眼の前方領域へ向かう房水の流体流610、並びにシュレム管、及び具体的には眼の前房の角度612とともに、この領域を更に詳細に説明する。小柱網614は、概して角度612とシュレム管602との間に位置する組織を含む一方、上強膜コレクタチャネル616は、シュレム管の略反対に位置する。図6Cは、シュレム管602内に配向されるステントデバイス100を例示する。
ここで図1Bを参照すると、本体部分102は、シュレム管への挿入を可能にする、小径103(即ち、細長い本体部分の断面の外部直径)を有することができる。小径は、実質的な組織損傷を引き起こすことなくシュレム管に挿入されるのに十分に小さいが、シュレム管を通る流体流を増加させるために十分に開放した状態にシュレム管を保持するのに十分に大きくあり得る。典型的に、本体部分は、約100ミクロン〜約500ミクロン、一部の場合において、200ミクロン〜約400ミクロンの小径を有することができるが、他の寸法が有用であり得る。1つの具体的な実施例において、300ミクロン又は360ミクロンの小径を使用することができる。
本体部分は、シュレム管の湾曲におよそ一致するように湾曲させることができる。このため、本体部分の外径は、シュレム管の直径とほぼ同じであり得、シュレム管の直径はまた、虹彩の直径とほぼ同じである。細長い本体部分はまた、患者のシュレム管と略整合する、長半径(即ち、シュレム管の少なくとも180度の弧の半径)を有することができる。この半径は、患者間で若干異なり得るが、約4.5mm〜約10mmの長半径が広く有用であり、ほとんどの場合において、約5mm〜約7mmが使用され得、本体部分の外径を約9mm〜約20mmにする。この範囲内の直径を有する本体部分は、患者のシュレム管の外径におよそ一致することができる。シュレム管の外径は、小角膜、巨大角膜を有する者を含む患者、又は緑内障を有する動物間で異なり得ることに留意されたい。様々なサイズのシュレム管に対応するために、ステントデバイスは、平均外径で作製することができ、本体部分は、本体部分の外径が、患者のシュレム管に一致するように若干拡張又は収縮することができるように、可撓性であり得る。1つの特定の実施形態において、外径は、約12mmであり得る。代替的に、患者のシュレム管を測定することができ、次いで、ステントデバイスを、特定の患者に一致するように、カスタム作製することができる。
本体部分は、種々の長さを有することができる。弧状の本体部分は、上強膜コレクタチャネルに向かって房水の流れに影響を及ぼすのに十分である弧に沿って、延在することができる。一般的に、本体部分は、シュレム管の少なくとも100度、一部の場合においては、少なくとも180度の弧に沿って延在するのに十分に長くあり得る。一実施例において、本体部分は、シュレム管の同様の部分に対応する、少なくとも270度の弧に沿って、延在することができる。別の実施例において、本体部分は、約330度〜約360度の弧に沿ってシュレム管に挿入されるように構成することができる。本体部分が、虹彩全体を取り囲むシュレム管の約360度に沿って延在する、具体的な実施形態が図1に示されている。
本体部分は、約8mm〜約70mm等の任意の好適な長さを有することができるが、10mm〜約40mmが有用であり得る。1つの具体的な実施例において、本体部分は、約36mm〜約38mmの長さであり得る。別の特定の実施形態において、本体部分は、約30mmの長さであり得る。一部の場合において、複数の短縮されたステントデバイスを、セグメント化されたステントシステムの一部として、シュレム管に沿って、種々の場所に挿入することができる。かかるセグメント化は、特定の患者に対する挿入及びカスタマイズのためのより大きい柔軟度を可能にすることができる。例えば、セグメント化は、分離したシュレム管、例えば、先天性緑内障、ぶどう膜炎緑内障、アクセンフェルド・リーガー症候群、又は以前の緑内障手術を呈する患者に対して特に有用であり得る。セグメント化されたステントシステムは、典型的に、1〜2mm離れて離間配置され、かつ先で述べられた同じ全体寸法を利用する、2〜4つのセグメントを含む。
ステントデバイスの一部の実施形態において、本体部分は、本体部分の少なくとも部分的な長さに沿って延在する、内部管腔105を有することができる。管腔は、例えば、流体が複数の貫通穴104間を自由に流れることを可能にすることによって、ステントデバイスを通る房水の流れを改善することができる。一態様において、内部管腔は、各端部がまた、管腔から各端部を通って外部領域までの流体連通を可能にするために開放しているように、本体部分の長さ全体に延在することができる。管腔は、本体部分の小径未満である管腔直径を有することができる。内部管腔は、一般的に、小径の20%〜75%、一部の場合において、40%〜60%である直径を有することができる。例えば、一実施形態において、管腔は、約100ミクロン〜約200ミクロンの直径を有することができる。1つの特定の実施例において、管腔は、150ミクロンの管腔直径を有することができる。しかしながら、代替的な実施形態において、本体部分は、貫通穴に沿ってのみ空隙空間を有する、非管腔性であり得る。一部の場合において、本体部分は、貫通穴を除き、全体を通じて、実質的に同質の中実材料であり得る。代替的に、本体部分は、多孔質又はメッシュ材料で形成することができる。
典型的に、本体部分は、生体適合性ポリマー材料から形成することができる。好適なポリマー材料の非限定的な例としては、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン、ペルフルオロアルコキシ、フッ素化エチレン−プロピレン、カルボタン(carbothane)、ポリウレタン、ポリエチレン、シリコーンエラストマー、ポリイミド、ポリプロピレン、アクリル及びコラマー(コラーゲン/ポリ−HEMA)、並びにこれらの組み合わせが挙げられ得る。一実施例において、シリコーン、ポリプロピレン、及びポリテトラフルオロエチレンが、ポリマー材料として特に有用であり得る。別の代替的な態様において、本体部分は、生体内分解性材料で形成することができる。好適な生体内分解性材料の非限定的な実施例としては、ポリ乳酸・グリコール酸共重合体、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリエチレングリコールポリマー等が挙げられ得る。しかしながら、生体適合性金属合金もまた、好適であり得る。1つの任意の態様において、本体部分は、柔軟な金属から形成することができる。柔軟な金属の非限定的な例としては、Nitinol(Nitinol 55、Nitinol 60等のニッケル−チタン合金)等が挙げられ得る。
材料は、本体部分がシュレム管に挿入されている間に屈曲することを可能にするように、かつまた、本体部分の外径が患者のシュレム管の直径に一致するように拡張又は収縮することを可能にするように、可撓性であり得る。可撓性材料はまた、本体部分が環形状を維持することを可能にするように、形状記憶を有することができる。更に、材料は、最小の劣化を伴って、永続的又は長期的使用を可能にするように、原位置で十分に安定性であり得る。1つの特定の実施例において、本体部分は、PFAチュービング等のチュービングを、チュービングを100℃まで加熱しながら、円形の成形モールドに配置することによって形成することができる。これは、形状記憶を通じて環形状を保持することができる、可撓性の本体部分を創出する。
生体適合性コーティングは、長期的な生体適合性及び/又は流体流を改善するために、本体部分に適用することができる。例えば、生体適合性コーティングは、線維芽細胞遊走及び増殖を最小化すること、並びに炎症を回避することが可能な薬剤を含むことができる。流体流は、本体部分の湿潤性を増加させるコーティングを使用することによって、改善させることができる。生体適合性コーティングにおいて有用な材料の非限定的な例としては、アルブミン、ラパマイシン、ポリエチレングリコール、タクロリムス、抗繊維化薬、防汚剤(例えば、DSMから商業的に入手可能なVITROSTEALTH)、フィブロネクチン、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
ステントデバイスが、虚脱又はそうでなければ閉塞したシュレム管を開放するように作用する一方、貫通穴は、流体をシュレム管にわたって自由に流れさせるためのチャネルとして作用する。各貫通穴は、本体部分を通ってまっすぐに延在し、房水が小柱網から上強膜コレクタチャネルに流れるための経路を提供する。内部管腔を有する実施形態において、管腔はまた、房水が複数の貫通穴間を流れることを可能にすることができる。貫通穴は、本体部分の内周面から外周面まで延在する穴軸に沿って、延在することができる。貫通穴は、房水の流れを改善するように、様々な方法で配設することができる。図面に示されるように、貫通穴は、本体部分の弧の中心から半径方向に外へ延在することができる。
貫通穴は、穿孔、機械加工、レーザ切断、又は他の方法等の任意の好適な方法によって形成することができる。1つの特定の実施例において、貫通穴は、レーザを使用して本体部分に切り込むことができる。一部の実施形態において、貫通穴は、貫通穴の長さに沿って、実質的に均一な直径を有することができる。しかしながら、一部の場合において、貫通穴は、穴長さに沿って異なる断面を有することができる。例えば、貫通穴は、貫通穴の一方の開口が他方の開口よりも大きい直径を有するように、フレア状であり得る。図1Bを参照すると、必須ではないが、貫通穴104は、貫通穴が、本体部分の内周面114における内径112よりも、本体部分102の外周面110において大きい外径108を有するように、フレア状であり得る。貫通穴の外方へのフレア状は、流れを増強し、閉塞の発生を低減させることができる。
貫通穴はまた、様々なサイズを有することができる。典型的に、フレア状の穴の内径から外径への差異は、140%〜200%であり得るが、他の差異が好適であり得る。貫通穴はまた、様々なサイズを有することができる。一部の実施形態において、貫通穴は、約50ミクロン〜約200ミクロンの直径を有することができる。1つの特定の実施形態において、貫通穴は、100ミクロンの直径を有することができる。上で説明されるように、貫通穴はまた、各開口において異なる直径を有することができる。図1Bは、本体部分の内周面上で100ミクロンの直径、及び外周面上で150ミクロンの直径を有する、貫通穴の実施例を示す。
更に、貫通穴104は、本体部分の周囲の周辺で離間配置することができる。例えば、貫通穴は、均等に離間配置されるか、又は非均一に離間配置することができる。複数の貫通穴はまた、本体部分の全周の周辺で、又は本体部分のある区分の周辺のみで離間配置することができる。1つの特定の実施形態において、複数の貫通穴は、実質的に本体部分の全周の周辺で均等に離間配置することができる。貫通穴の離間配置はまた、上強膜コレクタチャネルに向かう流体流に影響を及ぼすことができる。一部の場合において、過剰なIOPの重篤性に依存して、貫通穴の離間距離を調節することによって、速度流体流(rate fluid flow)をカスタマイズすることが望ましくあり得る。デバイスの全周の周辺で貫通穴を離間配置することは、外科医が、流体を排出するコレクタチャネル場所との流体流の整合に関して懸念する必要なしに、縁の周辺のどこにでもデバイスを挿入することを可能にすることができる。貫通穴間の離間距離はまた、異なり得る。一般的に、貫通穴は、約400ミクロン〜約600ミクロンの距離115だけ離間配置することができる。一般的なガイドラインとして、隣接する貫通穴間の穴距離は、最も大きい穴直径の0.5〜10倍、及び一部の場合において、1〜6倍に維持することができる。1つの特定の実施形態において、複数の貫通穴は、実質的に本体部分の長さ全体の周辺で均等に離間配置することができる。
代替的な実施形態において、穴軸は、デバイス平面に対してある角度で配向することができる。他の構成を使用することができるが、穴軸は、デバイス平面に対して共通の角度で各々角度付けることができる。このため、穴軸は、ステントデバイスに沿って様々な角度で配向することができる。貫通穴104は、本体部分102の内周面114から外周面110まで延在する穴軸116に沿って、延在することができる。一部の実施例において、穴軸は、本体部分と合致するデバイス平面118と共平面であり得る。他の実施例において、穴軸は、デバイス平面と非共平面であり得る。図1Cは、デバイス平面118に対して非平行である穴軸116を有する貫通穴104を例示する。図1Dに示されるように、穴軸116は、角度θだけデバイス平面118からオフセットされ得る。オフセット角度は、小柱組織のより近くに内開口120を配向することができる一方、外開口122は、デバイス平面に対して平行である穴軸と比較して、上強膜組織のより近くに配向され得る。具体的には、図1Dは、左側が眼ステントの内周面114であり、右側が眼ステントの外周面110であり、上領域が挿入時に眼の前方領域に面する状態で配向される。図6Cに戻って参照すると、ステントデバイス100は、およそ90度反時計回りに回転して示されている。したがって、ステントデバイスがシュレム管602に挿入されるにつれて、貫通穴104は、貫通穴がデバイス弧の中心から外方に半径方向に延在するため後方に曲がる。環の内側の貫通穴は、若干上位であり得る(即ち、前房に面する)一方、環の外側の穴進入口は、若干下位であり得る(即ち、シュレム管の排出を行うコレクタチャネル616に面する)。この進入斜角は、前房から小柱網614を通ってコレクタチャネル616までの流れを容易にする。換言すると、本体部分の外周面110における貫通穴の開口は、内周面114における開口に対して後方である。かかる配設は、貫通穴の開口を、小柱網614及び上強膜コレクタチャネル616の場所により近く一致させることができる。他の実施形態において、貫通穴は、直径が内周面においてより大きくなるように、反対方向においてフレア状であり得る。
再度図1Dを参照すると、穴軸116は、デバイス平面118に対して約0度〜約180度の角度θで配向させることができる。一部のかかる実施形態において、穴軸は、デバイス平面に対して約10度〜約60度の角度で配向させることができる。1つの特定の実施例において、穴軸は、デバイス平面に対して約30度の角度で配向させることができる。このため、一部の実施形態において、穴軸は、デバイス平面に対して非平行であり得る。
ここで図1Eを参照すると、本体部分102は、先端表面が、本体部分の外周面110とともに鋭角βを形成するように、先端が本体部分の内周面114に向かって偏向されている状態の少なくとも1つの挿入端部124を有することができる。同様に、余角(complimentary angle)αが、外周面に対して垂直である軸126と先端との間に形成される。例えば、一部の実施形態において、角度βは、約30度〜約60度であり得る。1つの具体的な実施例において、角度βは、約45度であり得る。1つの代替例において、両方の端部は、偏向された先端を含むことができる。偏向された先端は、挿入中にシュレム管を通る貫通を容易にし、かつシュレム管の外周方向壁の損傷を回避することができる。一部の場合において、反対側の端部は、平坦な端部(即ち、0度の角度)又は丸い先端を有することができる。具体的には、図2は、細長い本体部分102の一方又は両方の端部上に形成することができる丸い先端126を例示する。
貫通穴は、しばしば、略円形の断面を有することができるが、これは、必須ではない。図3は、楕円形の断面を有する貫通穴302を有するステントデバイス300の一部分を例示する。代替的な形状の貫通穴に関して本明細書において述べられるものと同じ原理が、この貫通穴構成に適用される。
本明細書において説明されるステントデバイスは、上昇した眼内圧力を有する患者における緑内障を治療するために使用することができる。シュレム管及び小柱網は、ヒトの眼における房水流出の約90パーセントを占める。図6A〜6C関して先で記載されたように、これらの構造は、虹彩606と強膜618との間の接合部に位置する。この接合部又は角部の前房内の領域は、「角度」又は虹彩角度612として知られる。小柱網614は、眼の周囲の周辺を走るくさび形状の構造である。小柱網の外壁は、角膜608の周囲の周辺を走るチューブ様構造である、シュレム管602の内壁と合致する。
開放角緑内障を有する患者において、上昇した眼内圧力の原因は、シュレム管602の虚脱及び小柱網614の閉塞であると考えられている。本明細書において説明されるステント・篩デバイス100は、シュレム管602を開放し、かつ小柱網614からシュレム管602をわたってシュレム管の周辺の上強膜コレクタチャネル616の中への流体の流れ620を可能にすることができる。ステントデバイスは、眼からの流体排出のための複数の流れチャネルを提供し、このため、眼内圧力を軽減することができる。
このため、図4によって略述され、概して図5A〜5Cによって例示されるように、眼内圧力を低減する方法400は、外科医によって、患者のシュレム管にステントデバイスを埋め込むことを含むことができる。ステントデバイスは、任意の好適な外科的手法を使用してシュレム管に挿入することができる。非限定的な例としては、外部的(例えば、強膜切開を通じて)又は内部的(例えば、隅角レンズでの角度の視覚化の下で前房を通じて)のいずれかで、手動的な外科的操作又は注射器を含む。具体的には、外科医は、シュレム管へのアクセスを提供するように、眼402に切開を形成することができる。図5Aは、眼504の強膜切開を介した切開502を例示する。切開は、角膜内、外側からの強膜弁下の(外部手法と称される)、若しくは内側から隅角視覚化の下で角度内への(内部手法と称される)強膜切開を通じて角膜強膜縁(即ち、角膜と強膜との間の境界)内、又は他の好適なアクセス組織内であり得る。該方法はまた、ステントデバイス506の一方の端部を、切開502を通ってシュレム管508に挿入すること404を含むことができる。図5Bに例示されるように、次いで、外科医は、図5Cに例示されるようにステントデバイス全体がシュレム管内にあるようになるまで、デバイス506の残りの長さをシュレム管508に送給する406(図4を参照)ことができる。したがって、ステントデバイスの本体部分の端部のうちの少なくとも一方は、挿入端部として構成することができる。この挿入端部は、挿入を改善するように様々な方法で形状化される先端を有することができる。角度付けられた先端は、先端の外周面側でシュレム管壁に引っ掛かる可能性を低減しつつ、先端の内周面側に狭い挿入点を提供することによって、ステントデバイスの挿入の容易性を改善することができる。一度ステントが完全に挿入されると、切開は、閉鎖、及び任意に縫合することができる。
一部の実施形態において、本体部分の両方の端部は、図1A及び1Eに示されるように、角度付けられた先端を有する挿入端部であり得る。これは、外科医が、特定の患者及び外科的条件に基づいて、いずれの方向にもステントデバイスを挿入することを可能にすることができる。他の実施形態において、端部のうちの一方は、非挿入端部であり得る。非挿入端部は、平坦な先端(本体部分の表面とともに90度の角度を形成する)、又は図2に関連して先で説明されるように、丸い先端を有することができる。
(実施例1):
シュレム管ステント・篩は、円形の成形型に30mmの長さのPFAチュービング(Upchurch Scientificによって製造され、IDEX Health and Scienceを通じて購入される)を配置し、チュービングを100℃まで加熱して、12mmの直径を有する本体部分を形成することによって製作した。本体部分は、360ミクロンの小径、及び150ミクロンの管腔直径を有した。貫通穴は、COレーザシステム(Universal Laser Systems VLS3.60)を使用して形成した。貫通穴は、100ミクロンの直径で作製し、約400ミクロン離して離間配置させた。穴軸は、本体部分のデバイス平面と共平面であった。
(実施例2):
シュレム管ステント・篩は、デバイスの挿入性、及びデバイスにわたる流体の流動性を確認するために、2つの死体眼への挿入によって試験した。トリプタンブルー(Tryptan blue)を前房に注入し、着色が結膜に進入したことを観察し、ステントデバイスにわたる流れを確認した。
(実施例3):
実施例1のステント・篩を、生きているウサギの眼に挿入した。結膜を、上円蓋部近傍で切り、強膜を露出させた。深部強膜切除を実施し、シュレム管の領域を露出させた。ステントインプラントは、シュレム管の長さ全体を通ることが意図されたが、挿入時の管の周辺のおよそ1/4の回転で著しい抵抗に遭った。インプラントを除去し、2つの片を周囲のおよそ1/4で切断し、2つの四半分の環インプラントを得た。1つの四半分の環インプラントを、露出したシュレム管開口の各方向に挿入した。その後、強膜弁を縫合し、両方のウサギ眼(一方は手術し、一方は手術していない)は、1週間、局所的なデキサメタゾンを受けた。
眼内圧力(IOP)を、2週間、両方の眼で毎日測定し、手術した眼と手術していない眼との間に著しい圧力差異は、検出されなかった。埋め込まれた眼の平均圧力は、1.60±0.17kPa(12.0±1.3mmHg)であった一方、インプラントを有しない眼の平均圧力は、1.59±0.16kPa(11.9±1.2mmHg)であった。このため、ステントは、正常なベースライン圧力から予期された、正常なウサギ眼のIOPを上昇させなかった。
次いで、ウサギを安楽死させ、眼を摘出し、切開し、ヘモトキシリン(hemotoxylin)及びエオシンで染色した。分析により、最小の線維組織が明らかとなり、及びインプラントの部位の周辺の炎症が無いことが明らかとなり、これは、良好な生体適合性を証明した。
説明される特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の実施例において、任意の好適な様態で組み合され得る。先行する説明において、説明される技術の実施例の完全な理解を提供するために、種々の構成の実施例等の多数の具体的な詳細を提供した。しかしながら、当業者は、該技術が、具体的な詳細のうちの1つ若しくは2つ以上を伴わずに、又は他の方法、構成要素、デバイス等を伴って、実践され得ることを認識するであろう。他の例において、該技術の態様を曖昧にすることを回避するために、公知の構造又は動作は、詳細には図示又は説明されていない。
前述の詳細な説明は、特定の代表的実施形態を参照して本発明について記載している。しかし、添付の特許請求の範囲に説明されている本発明の範囲を逸脱することなく、種々の修正及び変更を行うことができることが理解されるであろう。詳細な説明及び添付図面は、制限するものではなく、単に例示的なものとしてみなされるものとし、かかる全ての修正又は変更は、たとえあったとしても、本明細書で記載及び説明される本発明の範囲内に収まることが意図されている。

Claims (23)

  1. シュレム管の少なくとも100度の弧に沿って、眼の前記シュレム管に挿入されるようなサイズ及び形状に構成される細長い弧状の本体部分を備える、眼ステントデバイスであって、前記本体部分が、前記眼の小柱網から上強膜コレクタチャネルに房水の流れを方向付けるように構成される、複数の貫通穴を含む、眼ステントデバイス。
  2. 前記本体部分が、約200ミクロン〜約400ミクロンの小径を有する、請求項1に記載のステントデバイス。
  3. 前記本体部分が、約5mm〜約7mmの長半径を有する、請求項1に記載のステントデバイス。
  4. 前記本体部分が、約36mm〜約38mmの長さである、請求項1に記載のステントデバイス。
  5. 前記本体部分が、前記本体部分の少なくとも部分的な長さに沿って延在する、内部管腔を有する、請求項1に記載のステントデバイス。
  6. 前記管腔が、約100ミクロン〜約200ミクロンの直径を有する、請求項5に記載のステントデバイス。
  7. 前記本体部分が、非管腔性である、請求項1に記載のステントデバイス。
  8. 前記本体部分が、前記シュレム管の少なくとも270度の弧に沿って、前記シュレム管に挿入されるように構成される、請求項1に記載のステントデバイス。
  9. 前記本体部分が、前記シュレム管の約330度〜約360度の弧に沿って、前記シュレム管に挿入されるように構成される、請求項1に記載のステントデバイス。
  10. 先端が、前記本体部分の内周面とともに鋭角を形成するように、前記本体部分が、前記本体部分の前記内周面に向かって偏向される前記先端を有する挿入端部を有する、請求項1に記載のステントデバイス。
  11. 前記角度が、約30度〜約60度である、請求項10に記載のステントデバイス。
  12. 前記本体部分が、ポリマー材料から形成される、請求項1に記載のステントデバイス。
  13. 前記本体部分が、柔軟な金属から形成される、請求項1に記載のステントデバイス。
  14. 前記本体部分が、生体適合性コーティングでコーティングされる、請求項1に記載のステントデバイス。
  15. 前記貫通穴が、前記本体部分の内周面から外周面まで延在する穴軸に沿って延在する、請求項1に記載のステントデバイス。
  16. 前記穴軸が、前記本体部分と合致するデバイス平面と共平面である、請求項15に記載のステントデバイス。
  17. 前記穴軸が、前記本体部分と合致するデバイス平面に対して、約0度〜約180度の角度で配向される、請求項15に記載のステントデバイス。
  18. 前記角度が、約10度〜約60度である、請求項17に記載のステントデバイス。
  19. 前記貫通穴が、前記本体部分の内周面よりも前記本体部分の外周面においてより大きい直径を有するように、前記貫通穴がフレア状である、請求項1に記載のステントデバイス。
  20. 前記貫通穴が、約50ミクロン〜約200ミクロンの直径を有する、請求項1に記載のステントデバイス。
  21. 前記貫通穴が、約400ミクロン〜約600ミクロン離れて離間配置される、請求項1に記載のステントデバイス。
  22. 前記複数の貫通穴が、前記本体部分の実質的に全周の周辺で均等に離間配置される、請求項1に記載のステントデバイス。
  23. 眼における眼内圧力を低減する方法であって、
    a)シュレム管にアクセスするように前記眼に切開を形成することと、
    b)請求項1に記載のステントデバイスを前記シュレム管に挿入することと、を含む、方法。
JP2016563910A 2014-01-14 2015-01-14 シュレム管ステント・篩 Pending JP2017501859A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201461927051P 2014-01-14 2014-01-14
US61/927,051 2014-01-14
PCT/US2015/011394 WO2015108970A1 (en) 2014-01-14 2015-01-14 Schlemm's canal stent-sieve

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017501859A true JP2017501859A (ja) 2017-01-19

Family

ID=53543393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016563910A Pending JP2017501859A (ja) 2014-01-14 2015-01-14 シュレム管ステント・篩

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20160331588A1 (ja)
EP (1) EP3094291A4 (ja)
JP (1) JP2017501859A (ja)
KR (1) KR20160108469A (ja)
AU (1) AU2015206573A1 (ja)
CA (1) CA2936659A1 (ja)
WO (1) WO2015108970A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7492623B2 (ja) 2018-02-22 2024-05-29 アルコン インコーポレイティド 眼用インプラントおよび送達システム

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7909789B2 (en) 2006-06-26 2011-03-22 Sight Sciences, Inc. Intraocular implants and methods and kits therefor
EP2531138B1 (en) 2010-02-05 2016-11-30 Sight Sciences, Inc. Intraocular implants and related kits and methods
US8894603B2 (en) 2012-03-20 2014-11-25 Sight Sciences, Inc. Ocular delivery systems and methods
US10299958B2 (en) 2015-03-31 2019-05-28 Sight Sciences, Inc. Ocular delivery systems and methods
CN105997341B (zh) * 2016-04-21 2019-03-08 温州医科大学附属眼视光医院 一种青光眼内引流替代仿生支架的制备及其使用方法
WO2018232248A1 (en) 2017-06-16 2018-12-20 Massachusetts Institute Of Technology Modular glaucoma implant
US11504270B1 (en) 2019-09-27 2022-11-22 Sight Sciences, Inc. Ocular delivery systems and methods
US11672702B2 (en) 2020-05-15 2023-06-13 Eyeflow, Inc. Method and apparatus for implant in the conventional aqueous humor outflow pathway of a mammalian eye
JP2023522480A (ja) * 2020-05-15 2023-05-30 アイフロー・インコーポレーテッド 哺乳類の眼の従来の房水排出路内の移植物のための方法及び装置
KR102388341B1 (ko) * 2020-06-26 2022-04-19 가톨릭대학교 산학협력단 관직경 조절이 가능한 방수유출장치
EP4176855A1 (en) * 2021-11-09 2023-05-10 Valsigna GmbH Glaucoma implant device
US11975769B2 (en) * 2021-11-22 2024-05-07 Transtex Inc. Aerodynamic apparatuses for trailer

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010540096A (ja) * 2007-09-24 2010-12-24 イバンティス インコーポレイテッド 眼内移植片および眼内移植方法
US20120035524A1 (en) * 2010-06-09 2012-02-09 Silvestrini Thomas A Expandable ocular devices
JP2013502250A (ja) * 2009-08-20 2013-01-24 グリースハーバー オフサルミック リサーチ ファンデーション 緑内障の治療のための器具および移植物
JP2013518679A (ja) * 2010-02-05 2013-05-23 サイト サイエンシーズ, インコーポレイテッド 眼内移植物ならびに関連するキットおよび方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR0010055A (pt) * 1999-04-26 2002-04-09 Gmp Vision Solutions Inc Dispositivo de derivação e uso do mesmo
US20090008286A1 (en) * 2007-07-02 2009-01-08 Purdue Pharma L.P. Dispenser with a Spout
US8734377B2 (en) * 2007-09-24 2014-05-27 Ivantis, Inc. Ocular implants with asymmetric flexibility
CH700161A2 (de) * 2008-12-22 2010-06-30 Grieshaber Ophthalmic Res Foun Implantat zum einführen in den schlemmschen kanal eines auges.

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010540096A (ja) * 2007-09-24 2010-12-24 イバンティス インコーポレイテッド 眼内移植片および眼内移植方法
JP2013502250A (ja) * 2009-08-20 2013-01-24 グリースハーバー オフサルミック リサーチ ファンデーション 緑内障の治療のための器具および移植物
JP2013518679A (ja) * 2010-02-05 2013-05-23 サイト サイエンシーズ, インコーポレイテッド 眼内移植物ならびに関連するキットおよび方法
US20120035524A1 (en) * 2010-06-09 2012-02-09 Silvestrini Thomas A Expandable ocular devices

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7492623B2 (ja) 2018-02-22 2024-05-29 アルコン インコーポレイティド 眼用インプラントおよび送達システム

Also Published As

Publication number Publication date
CA2936659A1 (en) 2015-07-23
AU2015206573A1 (en) 2016-09-01
EP3094291A4 (en) 2017-09-20
WO2015108970A1 (en) 2015-07-23
US20160331588A1 (en) 2016-11-17
KR20160108469A (ko) 2016-09-19
EP3094291A1 (en) 2016-11-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017501859A (ja) シュレム管ステント・篩
US11344448B2 (en) Ocular implant with stiffness qualities, methods of implantation and system
CN111405875B (zh) 手动可调的眼内流动调整
CN106456364B (zh) 眼睛引流装置及其制造方法
US10010450B2 (en) Methods, systems and devices for treating glaucoma
KR101522549B1 (ko) 유체 통로를 개방시키기 위한 장치 및 방법
US9480598B2 (en) Expanding ocular implant devices and methods
US11833077B2 (en) Modular glaucoma implant
US20110118835A1 (en) Branched ocular implant
US20030060752A1 (en) Glaucoma device and methods thereof
CN111757718A (zh) 用于调节眼压的眼部疾病用植入装置
JP2013502250A (ja) 緑内障の治療のための器具および移植物
WO2002102274A2 (en) Glaucoma device and methods thereof
Siewert et al. Development of a microstent system for minimally invasive glaucoma surgery
CN118159229A (zh) 用于微创青光眼手术的装置、套件和方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160914

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180831

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20181114

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190115

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190423