JP2017226904A - 緑青処理剤及び緑青処理方法、並びに水処理剤及び水処理方法 - Google Patents

緑青処理剤及び緑青処理方法、並びに水処理剤及び水処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】一剤で銅系部材に発生した緑青を効果的に除去し、また、緑青の発生を効果的に防止することができる緑青処理剤及び緑青処理方法を提供する。レジオネラに対しより即効性が高く、細菌、カビに対しても効果を示し、より広範囲な微生物に対しスライムコントロール効果と殺菌性を発揮すると共に、銅に対する防食効果をも有し、また、鉄系部材の腐食を促進することがない水処理剤及び水処理方法を提供する。【解決手段】ジクロログリオキシムを含む緑青処理剤及び水処理剤。銅系部材が接する水系にジクロログリオキシムを添加する緑青処理方法及び水処理方法。【選択図】図1

Description

本発明は、銅系部材に発生した緑青を除去する、或いは緑青の発生を防止する緑青処理剤及び緑青処理方法に関する。
本発明はまた、レジオネラに対しより即効性が高く、細菌、カビに対しても効果を示し、より広範囲な微生物に対しスライムコントロール効果と殺菌性を発揮すると共に、銅に対する防食効果をも有し、また、鉄系部材の腐食を促進することがない水処理剤及び水処理方法に関する。
冷却水系、ボイラ水系、スクラバー水系、紙パルプ水系、膜処理水系などの水系等に接触する銅系部材には、腐食、孔食の問題がある。銅系部材の腐食、孔食の要因として、緑青やスライムが挙げられる。
従来、銅系部材の緑青除去剤として、ヒドラジンが報告されている(特許文献1)が、ヒドラジンは発癌性が疑われる物質であり、また、PRTR対象物質でもあり、その使用は好ましくない。
ヒドラジンを用いない緑青除去剤としてチオグリコール酸又はその塩とアゾール系銅防食剤を併用するものが報告されている(特許文献2)。また、カルボヒドラジドとアゾール系銅防食剤との併用も報告されている(特許文献3)。これらは、いずれも二剤を併用するものであるため、薬剤管理、薬注制御の面で問題がある。
一方、従来、スライムコントロール剤として用いられている代表的な薬剤としては、次亜塩素酸ナトリム(NaClO)をはじめとする無機ハロゲン化合物があるが、これらはその高い腐食性に問題があり、例えば、レジオネラ等の殺菌に用いる場合、腐食を抑制するために濃度管理を厳密に行う必要がある。また、防食剤の併用が必要であり、防食剤としてはベンゾトリアゾール等のアゾール系化合物が用いられている。
イソチアゾリン化合物は、スライムコントロールやレジオネラ殺菌に広く使用されているが、イソチアゾリン化合物は殺菌において即効性に欠ける問題がある(非特許文献1)。また、イソチアゾリン化合物は金属に対する腐食性もあるために、一般的に防食剤の併用が必要である。
また、後段に生物を用いた排水処理設備がある場合、スライムコントロール剤の効果が高いほど、後段の活性汚泥に悪影響を及ぼすことも問題となる。
このように、従来においては、以下の問題があった。
(1) 防食剤は、スライムコントロール能力がなく、一方で、スライムコントロール剤や殺菌剤は腐食の問題がある。このため、金属、特に銅系部材が用いられている設備中の殺菌・スライムコントロールを行う際には、厳密な濃度管理、防食剤の添加などが必要となる。
(2) 腐食性の弱いスライムコントロール剤や殺菌剤は即効性に欠ける。
(3) レジオネラ等の殺菌には通常迅速な殺菌処理が求められるが、腐食性が弱い薬剤では迅速な殺菌処理を行えない。
(4) スライムコントロール・殺菌処理を行った排水は、通常、排水処理施設で処理されるが、スライムコントロール剤や殺菌剤が高濃度に残留している排水が活性汚泥処理槽に流れ込むと活性汚泥が阻害を受ける。
なお、防食効果と殺菌効果を併せ持つ薬剤として、ダイマー型ピリジニウム化合物(特許文献4)、ビス型四級アンモニウム塩(特許文献5)が報告されているが、より広範囲な微生物に対して即効性のあるスライムコントロール効果と殺菌性を発揮すると共に、より防食性に優れた薬剤が望まれている。
また、次亜塩素酸ナトリムなどの即効性に優れた無機系酸化剤と、イソチアゾリン化合物、ジクロログリオキシド、ジブロモニトロエタノールなどの持続性に優れた有機系殺菌剤(スライムコントロール剤)とを併用する水系の殺菌方法が提案されているが(特許文献6)、この場合も、金属腐食を抑制するための濃度管理が必要となる。
特開昭61−272392号公報 特開2008−248303号公報 特開2012−12698号公報 特開2001−310191号公報 特開2003−290778号公報 特開2015−117216号公報
抗レジオネラ用空調水処理剤協議会 研究報告書 抗レジオネラ用空調水処理剤に用いられる有機系殺菌剤のレジオネラ属菌に対する殺菌性能 2000年5月 日本防菌防黴学会27回年次大会
本発明は、一剤で銅系部材に発生した緑青を効果的に除去し、また、緑青の発生を効果的に防止することができる緑青処理剤及び緑青処理方法を提供することを課題とする。
本発明はまた、レジオネラに対しより即効性が高く、細菌、カビに対しても効果を示し、より広範囲な微生物に対しスライムコントロール効果と殺菌性を発揮すると共に、銅に対する防食効果をも有し、また、鉄系部材の腐食を促進することがない水処理剤及び水処理方法を提供することを特徴とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ジクロログリオキシムが上記課題を解決することができることが分かり、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 銅系部材に発生した緑青を除去する、或いは緑青の発生を防止する緑青処理剤であって、ジクロログリオキシムを含むことを特徴とする緑青処理剤。
[2] [1]において、ジクロログリオキシムとアゾール系銅用防食剤とを含むことを特徴とする緑青処理剤。
[3] 銅系部材に発生した緑青を除去する、或いは緑青の発生を防止する緑青処理方法であって、ジクロログリオキシムを用いることを特徴とする緑青処理方法。
[4] [3]において、ジクロログリオキシムとアゾール系銅用防食剤を用いることを特徴とする緑青処理方法。
[5] [3]又は[4]において、水系に接する銅系部材の緑青処理方法であって、該水系にジクロログリオキシムを10〜100mg/Lの濃度となるように添加することを特徴とする緑青処理方法。
[6] [5]において、前記水系に更にアゾール系銅用防食剤を0.1〜10mg/Lの濃度となるように添加することを特徴とする緑青処理方法。
[7] 銅系部材が接する水系のスライムコントロール、殺菌及び防食のための水処理剤であって、ジクロログリオキシムを含むことを特徴とする水処理剤。
[8] 銅系部材が接する水系のスライムコントロール、殺菌及び防食を行う水処理方法であって、該水系にジクロログリオキシムを添加することを特徴とする水処理方法。
[9] [8]において、該水系にジクロログリオキシムを1〜100mg/Lの濃度となるように添加することを特徴とする水処理方法。
本発明の緑青処理剤及び緑青処理方法によれば、ジクロログリオキシムの一剤で銅系部材に発生した緑青を、銅系部材の母材に悪影響を及ぼすことなく効果的に除去して孔食を抑制することができ、また、除去した緑青の再付着を防止すると共に新たな緑青の発生を防止することができる。
また、本発明の水処理剤及び水処理方法によれば、以下のような効果が達成される。
1) 銅系部材を防食し、鉄系部材の腐食を促進しない濃度範囲において、広範な細菌やカビに対して高い殺菌、殺カビ効果を示す。
2) レジオネラに対して低濃度で高い即効性を示す。
3) 分解速度が速く、後段処理に悪影響を及ぼさない。
実験例II−1の結果を示すグラフである。 実験例II−2の結果を示すグラフである。 実験例II−3の結果を示すグラフである。 実験例II−4の結果を示すグラフである。 実験例II−5の結果を示すグラフである。 実験例II−6の結果を示すグラフである。 実験例II−7の結果を示すグラフである。 実験例II−8の結果を示すグラフである。 実験例IIIの結果を示すグラフである。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[適用水系]
本発明の緑青処理剤及び緑青処理方法、並びに水処理剤及び水処理方法が適用される水系は、この水系に接して銅系部材が存在する水系であればよく、特に制限はないが、冷却水系、ボイラ水系、スクラバー水系、紙パルプ水系、膜処理水系などが挙げられる。
これらのうち、本発明は特に、滞留時間が短い系において、速効性と、分解性とを両立することができることから、スクラバー水系に有効に適用される。
[緑青処理剤・緑青処理方法]
本発明の緑青処理剤及び緑青処理方法は、ジクロログリオキシムを用いることを特徴とする。
本発明の緑青処理剤及び緑青処理方法では、ジクロログリオキシムと共にアゾール系銅用防食剤を併用してもよく、アゾール系銅用防食剤の併用でより一層優れた緑青除去効果ないしは緑青発生防止効果を得ることができる。
この場合、ジクロログリオキシムと併用するアゾール系銅用防食剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、アミノトリアゾールなどを挙げることができ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水系へのジクロログリオキシムの添加濃度としては、水系の水質、アゾール系銅用防食剤の併用の有無などによっても異なるが、10〜100mg/L、特に20〜60mg/L程度とすることが好ましい。ジクロログリオキシムの添加濃度が少な過ぎるとジクロログリオキシムを用いたことによる十分な緑青の除去・発生防止効果を得ることができず、多過ぎても、効果は頭打ちとなる傾向があり、また溶媒である有機化合物由来のTOC、COD負荷が後段の排水処理で増加する点においても好ましくない。
アゾール系銅用防食剤を併用する場合、アゾール系銅用防食剤の添加濃度としては、0.1〜10mg/L、特に1〜2mg/Lの範囲とすることが、薬剤使用量を抑えた上で、良好な添加効果を得る上で好ましい。
本発明により緑青処理を行うには、本発明の緑青処理剤を処理対象の水系に添加し、一定時間循環させる。このとき、ジクロログリオキシムの接触時間は30〜60分で十分であるが、それより長時間でもよい。
処理対象循環水系にジクロログリオキシムを添加する際、新たに循環水を調製してもよいし、しなくてもよい。また、循環水系を停止して添加し、その後循環を再開してもよいし、稼働中の循環水系に添加してもよい。また、連続的に添加してもよく、間欠的に添加してもよい。後述の水処理剤及び水処理方法についても同様である。
ジクロログリオキシムは、処理対象水質の水質に影響を受けず、純水から水道水レベル、それらが濃縮された高塩類濃度の水系のいずれの水系でも効果を発揮する。また、一般的な防食、スケール分散剤の存在は、ジクロログリオキシムの効果を妨げるものではないため、必要に応じてこれらを併用してもよい。更には、腐食性イオンの存在もジクロログリオキシムの効果を妨げるものではないことから、腐食性イオンが存在する水系に対しても、本発明の緑青処理剤は有効である。
また、ジクロログリオキシムは銅に対して防食能を有するため、母材への悪影響が少ない上に、ジクロログリオキシムは分解性もよく、効果発揮後は液中で速やかに分解するので、ブロー水を下流の排水処理へ送給しても排水処理に悪影響を及ぼすことがないという利点もある。
アゾール系銅用防食剤を併用する場合、ジクロログリオキシムとアゾール系銅用防食剤は、別々に添加してもでもよく、同時に添加してもでもよい。また、一剤に配合されたものでもよい。
[水処理剤・水処理方法]
本発明の水処理剤及び水処理方法は、ジクロログリオキシムを用いることを特徴とする。
水系へのジクロログリオキシムの添加濃度としては、水系の水質などによっても異なるが、1〜100mg/L、特に1〜5mg/L程度とすることが好ましい。ジクロログリオキシムの添加濃度が少な過ぎるとジクロログリオキシムを用いたことによる十分なスライムコントロール、殺菌及び防食効果を得ることができず、多過ぎても、効果は頭打ちとなる傾向があり、また溶媒由来の有機化合物が対象系内の生物の基質となったり、後段の排水処理のTOC、COD負荷を上げる点においても好ましくない。また、10mg/L以下の低濃度添加で十分な効果が得られる本発明の利点を有効に得る上でも高濃度添加は好ましくない。
本発明の水処理剤の添加は連続添加であってもよく、間欠添加であってもよい。前述の緑青処理剤及び緑青処理方法の項で説明したように、ジクロログリオキシムは、処理対象水系の水質(純度や塩類濃度)、他の薬剤の存在の有無、腐食性イオンの存在の有無にかかわらず、その効果を有効に発揮させることができる。
ジクロログリオキシムは、アゾール系銅用防食剤と併用してもよく、従って、本発明の水処理剤はジクロログリオキシムとアゾール系銅用防食剤を含むものであってもよく、アゾール系銅用防食剤の併用でより一層優れた銅の防食効果を得ることができる。
この場合、ジクロログリオキシムと併用するアゾール系銅用防食剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、アミノトリアゾールなどを挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アゾール系銅用防食剤を併用する場合、アゾール系銅用防食剤の添加濃度としては、0.1〜10mg/L、特に1〜2mg/Lの範囲とすることが、薬剤使用量を抑えた上で、良好な添加効果を得る上で好ましい。
アゾール系銅用防食剤を併用する場合、ジクロログリオキシムとアゾール系銅用防食剤は、別々に添加してもでもよく、同時に添加してもでもよい。また、一剤に配合されたものでもよい。
前述の通り、ジクロログリオキシムは分解性がよく、水処理後に残留したジクロログリオキシムは速やかに分解するため後段処理に悪影響を及ぼすことがなく、特に生物処理に対しても悪影響を及ぼしにくいため、本発明の水処理剤が添加された水は、生物処理等で問題なく排水処理することができる。
本発明の水処理方法では、更に、ジクロログリオキシムと共に、他の薬剤、例えばスケール分散剤、他のスライムコントロール剤や殺菌剤、防食剤を併用添加してもよく、従って、本発明の水処理剤は、ジクロログリオキシムと共に、これらの他の薬剤を含むものであってもよい。
以下に実施例及び比較例に代わる実験例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
なお、以下の実験例において用いた野木町水の脱塩素処理水の水質は下記表1に示す通りである。
Figure 2017226904
また、この野木町水の脱塩素処理水に水質調整のために添加した塩化物イオン源としてはNaClを用い、硫酸イオン源としてはNaSOを用いた。
[実験例I:緑青処理]
<実験例I−1>
純水中に硫酸銅(青緑色)粉末を添加し、表2に示す薬剤を表2に示す濃度となるように添加して(No.4では薬剤添加せず。)、緑青除去能を評価する実験を行った。
緑青除去能は、薬剤添加後の各試験液の色と硫酸銅粉末沈渣の褐変の有無を目視観察して評価した。結果を表2に示す。
Figure 2017226904
表2より明らかなように、薬剤無添加の場合とカルボヒドラジド添加の場合には沈渣の褐変は起こらなかったが、ジクロログリオキシムを添加した場合には、褐変が認められ、緑青を改質して除去できることが確認された。
<実験例I−2>
(緑青テストピースの作成)
脱脂した銅テストピース(30mm×50mm×1mm)にカッターで傷を入れた後、野木町水の脱塩素処理水に塩化物イオンと硫酸イオンをそれぞれ1000mg/L添加すると共に、ベンゾトリアゾール0.5mg/Lと、NaClOを残留塩素濃度として2mg/L as Cl添加した液1Lに入れて、30℃で、150r.p.mの撹拌下に7日間浸漬することで銅テストピースに緑青を発生させて緑青テストピースを作成した。
(緑青除去試験)
腐食しやすい環境における効果を評価するために、野木町水の脱塩素処理水に塩化物イオンと硫酸イオンを各々500mg/L添加した試験液300mg/Lに、上記の緑青テストピースを浸漬し、室温でスターラーによりゆるやかに撹拌した。ここへ、ジクロログリオキシム50mg/Lを添加し、目視により、緑青テストピースと試験液の変化を経時観察した。結果を表3に示す。
Figure 2017226904
表3より、ジクロログリオキシムは、銅表面に生じた緑青を一剤のみで改質して除去可能であることが分かる。
<実験例I−3>
(緑青テストピースの作成)
脱脂した銅テストピース(30mm×50mm×1mm)にカッターで傷を入れた後、野木町水の脱塩素処理水に塩化物イオンと硫酸イオンをそれぞれ1000mg/L添加すると共に、NaClOを残留塩素濃度として10mg/L as Cl添加した液1Lに入れて、30℃で、150r.p.mの撹拌下3日間浸漬することで、銅テストピースに緑青を発生させて緑青テストピースを作成した。
(緑青除去試験)
実験例I−2と同様に腐食しやすい環境における効果を評価するために、野木町水の脱塩素処理水に塩化物イオンと硫酸イオンを各々500mg/L添加した試験液300mg/Lに、上記の緑青テストピースを浸漬し、室温でスターラーによりゆるやかに撹拌した。ここへ、ジクロログリオキシム及び/又はベンゾトリアゾールを表4に示す濃度となるように添加して(No.5では薬剤添加せず。)、撹拌下に60分間処理した後、緑青テストピースの色変化を目視観察すると共に試験液の銅濃度を原子吸光分析により測定し、結果を表4に示した。
Figure 2017226904
表4より次のことが分かる。
1)ジクロログリオキシムを添加しない系では緑青の褐変は認められず、緑青の改質は起こらないと考えられた(No.5,6)。
2)ジクロログリオキシムを50mg/L添加すると、緑青部分は茶色〜褐色に、母材部分は橙色を帯びた茶色(赤褐色)になる(No.1〜4)。
3)ベンゾトリアゾールが共存すると緑青部分も母材とほぼ同じ色になるので、より均質化していると考えられる(No.2〜4)。
4)ベンゾトリアゾールを添加してもジクロログリオキシムを添加しないと液中の銅濃度の上昇はおこらず、むしろ低下傾向が認められた(No.6)。
以上より、ジクロログリオキシムとアゾール系銅用防食剤の併用により、緑青除去効果に対する相乗効果が認められる。また、銅の溶出はアゾール系銅用防食剤無添加に比べて抑制傾向にあり、その点からもアゾール系銅用防食剤の併用が有効であることが分かる。
[実験例II:スライムコントロール及び防食]
<実験例II−1>
野木町水の脱塩素処理水に塩化物イオンと硫酸イオンをそれぞれ500mg/L添加した試験液(試験開始時pH7.0)に、ジクロログリオキシム、Cl−MIT(5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン)、又はNaClOをその添加濃度を変えて添加した液に、脱脂した銅テストピース(30mm×50mm×1mm)(面積31cm)を投入して30℃で146r.p.mの撹拌下に7日間浸漬処理した。試験前後のテストピースの重量(mg)から、1日当たり、テストピース面積1dm当たりの腐食減量(mdd)を算出し、薬剤添加濃度と腐食減量との関係を図1(a)〜(c)に示した。なお、ジクロログリオキシムの添加濃度は、0又は5mg/LのRUN1と、0、2、4又は10mg/LのRUN2とで、それぞれ試験を行った。
図1より明らかなように、Cl−MITは銅に対して十分な防食性を示さず、濃度が高くなると腐食を促進する傾向があり(図1(b))、NaClOは銅の腐食を促進する(図1(c))が、ジクロログリオキシムは銅に対して防食性を示す(図1(a))ことが分かる。
<実験例II−2>
実験例II−1において、銅テストピースの代りに、同一の大きさの鉄テストピースを用い、試験液にジクロログリオキシムを添加しない場合と、ジクロログリオキシムを5mg/L添加した場合について同様に浸漬試験を行って腐食減量を求め、結果を図2に示した。
図2より、ジクロログリオキシムは鉄の腐食を促進しないことが分かる。
<実験例II−3>
野木町水の脱塩素処理水に塩化物イオンと硫酸イオンをそれぞれ500mg/L添加した試験液(試験開始時pH7.0)に、10%ジクロログリオキシムのDEGME(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)溶液を40mg/L(ジクロログリオキシムとして4mg/L)、又は、DEGME(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)40mg/Lを添加し、この液にベンゾトリアゾールをそれぞれ添加濃度を変えて添加した液に、脱脂した銅テストピース(30mm×50mm×1mm)(面積31cm)を投入して30℃で150r.p.mの撹拌下に7日間浸漬処理した。試験前後のテストピースの重量から実験例II−1と同様に腐食減量を求め、ベンゾトリアゾール濃度との関係を図3に示した。
図3より、ベンゾトリアゾールを併用するとジクロログリオキシム単独よりも銅の腐食性が低下することが分かる。
特に、ベンゾトリアゾール濃度1mg/Lでは、ベンゾトリアゾール単独よりもジクロログリオキシム併用により腐食性はより低下した。
<実験例II−4>
野木町水の脱塩素処理水に塩化物イオンと硫酸イオンをそれぞれ750mg/L添加した試験液(試験開始時pH7.0)に、ジクロログリオキシム4mg/L又はNaClO2mg/L as Clを添加し、この液にベンゾトリアゾールをそれぞれ添加濃度を変えて添加した液に、脱脂した銅テストピース(30mm×50mm×1mm)(面積31cm)を投入して30℃で150r.p.mの撹拌下に7日間浸漬処理した。試験前後のテストピースの重量から実験例II−1と同様に腐食減量を求め、ベンゾトリアゾール濃度との関係を図4に示した。
図4より、NaClO添加系はベンゾトリアゾール濃度0.1mg/Lでは防食性が不十分であるが、ジクロログリオキシム添加系では防食性を上げることができ、NaClOで効果が不十分な範囲でも、ベンゾトリアゾールとジクロログリオキシムの併用により十分な効果が得られることが分かる。
<実験例II−5>
以下の通り、有機系スライムコントロール剤として腐食性のあるジブロモニトロエタノール(DBNE)を用い、これにジクロログリオキシムを添加した際の腐食低減有無を明らかにする試験を行い、結果を図5に示した。
野木町水の脱塩素処理水に塩化物イオンと硫酸イオンをそれぞれ500mg/L添加した試験液(試験開始時pH8.0)に、75%ジブロモニトロエタノールのジエチレングリコール溶液をジブロモニトロエタノールの添加濃度が10mg/Lとなるように添加すると共に、10%ジクロログリオキシムのDEGME(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)溶液をジクロログリオキシムの添加濃度が1、2、3、5又は10mg/Lとなるように添加した後(ただし、ブランクではジクロログリオキシムを添加せず。)、脱脂した銅テストピース(30mm×50mm×1mm)(面積31cm)を投入して30℃で150r.p.mの撹拌下に7日間浸漬処理した。試験前後のテストピースの重量から実験例II−1と同様に腐食減量を求めた(添加1)。
別に、75%ジブロモニトロエタノールのジエチレングリコール溶液と10%ジクロログリオキシムのDEGME(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)溶液を添加する代りに、あらかじめジブロモニトロエタノールとジクロログリオキシムをDEGMEに溶解した配合薬品を作成し、その配合薬品をジブロモニトロエタノール濃度が10mg/L、ジクロログリオキシム濃度が2.7mg/Lとなるように添加したこと以外は上記と同様に行って、銅テストピースの腐食減量を求めた(添加2)。
ジクロログリオキシム添加濃度と腐食減量との関係を示す図5より、ジクロログリオキシムの添加でジブロモニトロエタノールの腐食性も低減することができることが分かる。また、その効果は、予め一剤化されたものでも、各々別々に添加する場合でも同等であることが分かる。
<実験例II−6>
0.2Mリン酸緩衝液(pH7)に、菌(Pseudomonas ptida)懸濁液を添加し、30℃にて、90r.p.mで振とうし、0時間のコロニーフォミングユニット(CFU)測定後、ジクロログリオキシム、Cl−MIT又はNaClOを所定の濃度で添加し、同様の条件下で1分、30分、24時間後のCFUを計測した。
CFU計測用の培地には、ペプトンイーストエキストラクト培地を用い、30℃で培養した。
結果を図6(a),(b),(c)に示す。
図6(a)〜(c)から明らかなように、Cl−MITは即効性がなく(図6(b))、NaClOは1mg/L as Cl以上の添加で短時間で99%以上を殺菌できる(図6(c))が、NaClOは腐食の問題がある。これに対して、ジクロログリオキシムは、低濃度の添加でCl−MITよりも即効性があり、1時間以内に99%以上の殺菌性を示す(図6(a))。
<実験例II−7>
以下の通り、レジオネラに対するジクロログリオキシムとCl−MITとの殺菌性の比較試験を行い、結果を図7に示した。
対象菌:Legionella pneumophyla GIFU 9246
A660 0.1を滅菌水道水で10倍希釈
評価薬剤:ジクロログリオキシム 1mg/L
Cl−MIT 1mg/L
試験方法: 対象菌をBCYEα寒天培地にて培養し、生育したコロニーを滅菌水に懸濁させて、660nm吸光度0.1の菌液を作成した。この菌液1mLを滅菌水9mLに添加して試験液とした。
試験液に評価薬剤を最終濃度1mg/Lになるよう100μL未満の容量で添加し(ブランクは無添加)、30℃で90r.p.m.で振とうした。
評価薬剤の添加直後、1時間後、24時間後に、試験液から100μLのサンプル液をそれぞれ採取し、BCYEα寒天培地に塗沫し、37℃で培養した。
3〜5日後CFUを計測し、1mL当たりに換算した。
図7より、ジクロログリオキシムは、レジオネラに対して殺菌力の即効性に優れることが分かる。
<実験例II−8>
0.2Mリン酸緩衝液(pH7)に胞子(Aspergillus niger)懸濁液を添加し、30℃にて、90r.p.mで振とうし、0時間のコロニーフォミングユニット(CFU)測定後、ジクロログリオキシム、Cl−MIT又はNaClOを所定の濃度で添加し、同様の条件下で1分、30分、24時間後のCFUを計測した。
CFU計測用の培地には、ポテトデキストロース培地を用い、30℃で培養した。
結果を図8(a),(b),(c)に示す。
図8(a)〜(c)から明らかなように、Cl−MITは即効性がなく(図8(b))、NaClOは2mg/L as Cl以上の添加で即効性を示すが、NaClOは腐食の問題がある。これに対して、ジクロログリオキシムは、4mg/Lの添加でCl−MITよりも即効性を示し、1時間以内に90%以上の防カビ性を示す(図8(a))。
[実験例III:ジクロログリオキシムの分解性]
以下の通り、ジクロログリオキシムを純水に溶解させ、経時的にその溶液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析して、ジクロログリオキシムの残存量を側定し、結果を図9に示した。
マグネチックスターラーと温度計とpH計を備える1Lのビーカーに、500mLの純水を入れ激しく撹拌した。ここへジクロログリオキシム粉末0.05g(濃度100mg/Lに相当する)を一度に投入した。経時的に、反応温度とpHを測定し、一定量をサンプリングしてHPLCで分析し、ジクロログリオキシムのピーク面積を測定した。検出には紫外検出器(波長220nm)を用いた。基準となる100mg/Lのジクロログリオキシム溶液は、ジクロログリオキシムをHPLCの溶離液でメスアップして調製した。そして反応液試料と同量をHPLCで分析してジクロログリオキシムのピーク面積を測定した。
残存率(%)は、各時間毎のジクロログリオキシムのピーク面積を、ジクロログリオキシム100mg/Lの溶液のピーク面積で割った値の百分率である。
図9に示されるように、ジクロログリオキシムは15分でその95%が加水分解するため、後段処理に悪影響を及ぼしにくいことが分かる。
[実験例IV:ジクロログリオキシムの殺菌効果の消失]
菌液として、供試菌(Ps.putida)を滅菌水に懸濁させて、660nm吸光度0.1の菌液を調製した。この菌液1mLを0.2Mリン酢緩衝液(pH7.0)9mLに添加して試験液とした。
この試験液を30℃に加温後、ジクロログリオキシムを表5に示す濃度で添加し(No.1では添加せず。)、30℃で90r.p.mで15分間振とう後CFUの測定を行い、殺菌率を算出した。さらに同じ菌液を再添加し、15分間振とう後CFU測定を行い、殺菌率を算出した。結果を表5に示す。
Figure 2017226904
表5より、ジクロログリオキシムは15分接触で優れた殺菌効果を発揮したが、菌を再添加すると殺菌効果は大幅に低下することが分かる。この結果から、残留ジクロログリオキシムは、後段の生物処理に悪影響を及ぼしにくいことが分かる。

Claims (9)

  1. 銅系部材に発生した緑青を除去する、或いは緑青の発生を防止する緑青処理剤であって、ジクロログリオキシムを含むことを特徴とする緑青処理剤。
  2. 請求項1において、ジクロログリオキシムとアゾール系銅用防食剤とを含むことを特徴とする緑青処理剤。
  3. 銅系部材に発生した緑青を除去する、或いは緑青の発生を防止する緑青処理方法であって、ジクロログリオキシムを用いることを特徴とする緑青処理方法。
  4. 請求項3において、ジクロログリオキシムとアゾール系銅用防食剤を用いることを特徴とする緑青処理方法。
  5. 請求項3又は4において、水系に接する銅系部材の緑青処理方法であって、該水系にジクロログリオキシムを10〜100mg/Lの濃度となるように添加することを特徴とする緑青処理方法。
  6. 請求項5において、前記水系に更にアゾール系銅用防食剤を0.1〜10mg/Lの濃度となるように添加することを特徴とする緑青処理方法。
  7. 銅系部材が接する水系のスライムコントロール、殺菌及び防食のための水処理剤であって、ジクロログリオキシムを含むことを特徴とする水処理剤。
  8. 銅系部材が接する水系のスライムコントロール、殺菌及び防食を行う水処理方法であって、該水系にジクロログリオキシムを添加することを特徴とする水処理方法。
  9. 請求項8において、該水系にジクロログリオキシムを1〜100mg/Lの濃度となるように添加することを特徴とする水処理方法。
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