JP2017224481A - X線管装置、及びx線管システム - Google Patents

X線管装置、及びx線管システム Download PDF

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Abstract

【課題】 X線管の消耗度を確認可能なX線管装置、及びX線管システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の実施形態に係るX線管装置は、真空外囲器内に熱電子を放出するフィラメント、及びフィラメントから放出された熱電子が衝突することでX線を発生する陽極を備えるX線管と、X線管を収納する容器と、フィラメントに電流を流す陰極回路と、陽極に電圧を印加する陽極回路とを備えるX線管装置であって、レーザ光を射出する光源と、光源と光学的に接続され、陰極回路に流れる電流の変化に応じて、光源から受けたレーザ光を変化させる光学素子と、光学素子と光学的に接続され、光学素子を介して伝搬されたレーザ光を陰極回路の電流に対応する信号に変換する変換器と、信号に関する情報を出力する信号処理部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本実施形態は、X線管装置、及びX線管システムに関する。
一般に、X線管装置は、医療等に利用されている。X線管装置は、X線を放出するX線管と、X線管を制御するシステムとを含む。X線管は、内部を真空雰囲気に維持された真空外囲器と、真空外囲器内で互いに対向して設けられた陰極(カソード)及び陽極(アノード)とを備えている。陰極は、フィラメント加熱回路に接続され、このフィラメント加熱回路に高電圧が印加されることで、陽極に向かって熱電子を放出する。陽極は、陰極から放出された熱電子を受けてX線を放出する。システムは、X線管の管球放電等のエラーを記憶し、故障等を検知したときにX線管装置を停止する。
X線管は、高電圧等の負荷を受けるため、定期的に交換する必要がある。医療用に使用されるX線管、例えば、循環器治療やCT用に用いるX線管は、消耗が激しく、定期的に交換することが不可欠である。一般的に、システムが故障等を検知してX線管を停止したときに、X線管が交換されていた。しかしながら、循環器管を用いたカテーテル治療等の分野では、緊急性の高い患者の処置にX線管を用いる事があり、手術中に管球故障が発生する可能性がある。したがって、X線管の消耗度(寿命)を事前に確認可能なX線管装置が望まれている。
特開昭61−29769号公報 実開昭60−175499号公報
本実施形態は、X線管の消耗度を確認可能なX線管装置、及びX線管システムを提供することを目的とする。
本実施形態に係るX線管装置は、真空外囲器内に熱電子を放出するフィラメント、及び前記フィラメントから放出された熱電子が衝突することでX線を発生する陽極を備えるX線管と、前記X線管を収納する容器と、前記フィラメントに電流を流す陰極回路と、前記陽極に電圧を印加する陽極回路とを備えるX線管装置であって、レーザ光を射出する光源と、前記光源と光学的に接続され、前記陰極回路に流れる電流の変化に応じて、前記光源から受けたレーザ光を変化させる光学素子と、前記光学素子と光学的に接続され、前記光学素子を介して伝搬されたレーザ光を前記陰極回路の電流に対応する信号に変換する変換器と、前記信号に関する情報を出力する信号処理部と、を備える。
本実施形態に係るX線管装置は、真空外囲器内に熱電子を放出するフィラメント、及び前記フィラメントから放出された熱電子が衝突することでX線を発生する陽極を備えるX線管と、前記X線管を収納する容器と、前記フィラメントに電流を流す陰極回路と、前記陽極に電圧を印加する陽極回路とを備えるX線管装置であって、レーザ光を射出する光源と、前記光源と光学的に接続され、前記陰極回路及び前記陽極回路とアース電位とに電気的に接続され、前記陰極回路及び前記陽極回路の間に印加される電圧の変化に応じて、前記光源から受けたレーザ光を変化させる光学素子と、前記光学素子と光学的に接続され、前記光学素子を介して伝搬されたレーザ光を前記陰極回路及び前記陽極回路の間に印加される電圧に対応する信号に変換する変換器と、前記信号に関する情報を出力する信号処理部と、を備える。
本実施形態に係るX線管システムは、真空外囲器内に熱電子を放出するフィラメント、及び前記フィラメントから放出された熱電子が衝突することでX線を発生する陽極を備えるX線管と、前記X線管を収納する容器と、前記フィラメントに電流を流す陰極回路と、前記陽極に電圧を印加する陽極回路とを備える本体部と、レーザ光を射出する光源と、前記光源と光学的に接続され、前記本体部の電流または電圧の変化に応じて、前記光源から受けたレーザ光を変化させる光学素子と、前記光学素子と光学的に接続され、前記光学素子を介して伝搬されたレーザ光を前記本体部の電流または電圧に対応する信号に変換する変換器と、前記信号に関する情報を出力する信号処理部と、前記信号処理部から出力された前記情報を通信回線経由で供給するサーバと、を備える。
図1は、本実施形態に係るX線管装置の一構成例を示す模式図である。 図2は、本実施形態に係るX線管装置の変形例1を示す模式図である。 図3は、本実施形態に係るX線管装置の変形例2を示す模式図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るX線管システムの一構成例を示す模式図である。
X線管システムは、X線管装置1と、通信回線400と、サーバ500とで構成される。X線管装置1は、通信回線400を介して、サーバ500と接続されている。サーバ500は、通信回線400を介してX線管装置1から取得したデータを記憶する。また、サーバ500は、通信回線400を介して他の外部機器と接続されていても良く、必要に応じて、外部機器に対して記憶しているデータを供給できる。
X線管装置1は、本体部10と、本体部10の電流を検出する電流検出部20と、本体部10の電圧を検出する電圧検出部30と、電流検出部20及び電圧検出部30からの出力される信号を処理する信号処理部40とを、備えている。電流検出部20、及び電圧検出部30は、それぞれ、信号処理部40に電気的に接続されている。
本体部10は、X線管容器101と、X線管容器101内に収納されたX線管102と、コイル状に巻かれた電流検出コイル103aを有するカソード(コモン)高圧回路(陰極回路)103と、フィラメントトランス104と、アノード高電圧配線(陽極回路)121と、カソード高圧配線123と、を備えている。本体部10は、X線管102に高電圧に供給するために、図示しない高電圧発生装置に接続されている。なお、本体部10は、X線管容器101内に、絶縁液が充填されていることが望ましい。なぜならば、X線管容器101内に絶縁が充填されることで、本体部10は、高電圧を絶縁し、且つX線管102を冷却できるためである。
X線管102は、真空外囲器111と、真空外囲器111内に収納された陰極113及び陽極115と、を備えている。陰極113は、フィラメント131と、収束電極133とを含む。フィラメント131は、カソード高圧回路103に電気的に接続されている。カソード高圧回路103は、フィラメントトランス104を介した図示しないフィラメント加熱回路からの出力により、フィラメント電流が流れる。さらに、カソード高圧回路103は、図示しない高電圧発生装置のマイナス極に接続されたカソード高圧配線123に電気的に接続され、管電流が流れる。フィラメント131は、カソード高圧回路103を介して供給されるフィラメント電流により熱電子を放出する温度に加熱され、この温度の状態で高電圧発生装置により高電圧、例えば、―75kVの負の高電圧が印加されることで熱電子を放出する。収束電極133は、カソード高圧回路103に接続され、フィラメント131から放出された熱電子を陽極115に収束する。陽極115は、図示しない高電圧発生装置のプラス極に接続されたアノード高電圧配線121に電気的に接続されている。陽極115は、フィラメント131に対向して配置された陽極ターゲットに、フィラメント131から放出された熱電子が衝突することでX線を放出する。
電流検出部20は、X線管装置1に流れる電流、例えば、フィラメント電流および管電流を検出する。電流検出部20は、レーザダイオード201と、光ファイバ203a、203bと、光学素子205と、変換器207とを備えている。レーザダイオード201は、本体部10(X線管容器101)の外部に設けられ、光ファイバ203aにレーザ光を射出する。レーザダイオード201から射出されるレーザ光は、特定の偏光面を有する直線偏光である。光ファイバ203a、及び203bは、例えば、シングルモードファイバである。
光学素子205は、一端部に光ファイバ203aが接続され、他端部に光ファイバ203bが接続され、光ファイバ203aを介して伝搬したレーザ光を光ファイバ203bに伝搬する。光学素子205は、電流が流れることで発生する磁場により、内部を通過するレーザ光の偏光状態を変化させる磁気光学的効果、いわゆる、ファラデ効果を生じる物質である。偏光状態は、直線偏光、楕円偏光、及び円偏光等を指す。したがって、光学素子205は、ファラデ定数の大きい透明な部材、例えば、石英、又はニオブ酸リチウム等で形成されている。光学素子205は、X線管容器101内でカソード高圧回路103のフィラメント電流が流れる配線の近傍や、管電流が流れるコモン回路の近傍等に配置されている。例えば、光学素子205は、X線管容器101内に配置され、その周囲に電流検出コイル103aが巻かれている。この場合、光学素子205は、電流検出コイル103aに電流が流れることによって発生する磁場に応じて、光ファイバ203aを介して伝搬したレーザ光の偏光状態を変化させる。つまり、光学素子205を通過するレーザ光の偏光状態は、電流の大きさ、あるいは磁場の大きさに依存する。このため、光学素子205を通過した後のレーザ光の偏光状態を検出することにより、電流あるいは磁場の変化を検出することができる。なお、光学素子205は、電流検出コイル103aで生じる磁力を強めるために、金属、例えば、鉄で形成された中空の円筒の中心に設置されていてもよい。この場合、この円筒は、周囲に電流検出コイル103aが巻かれて配置されている。
変換器207は、レーザ光の偏光状態をカソード高圧回路103の電流値に相関のある光の強度に変換し、この光の強度を電気信号に変換して、電気信号を信号処理部40に出力する。変換器207は、本体部10(X線管容器101)の外部に設けられ、光ファイバ203bに接続されている。例えば、変換器207は、光の偏光状態に基づく光の強度を規定したポラライザに、光学素子205を通過したレーザ光を照射し、ポラライザを通過したレーザ光をフォトダイオード等で電気信号に変換して、信号処理部40に出力する。なお、変換器207は、カソード高圧回路103の電流に基づくレーザ光の強度、レーザ光の位相、及びレーザ光の偏光状態を電流値に変換し、この電流値を電気信号に変換して信号処理部40に出力してもよい。
電圧検出部30は、X線管102に印加されている管電圧を検出する。電圧検出部30は、カソード電圧検出部31と、アノード電圧検出部32とを備えている。
カソード電圧検出部31は、陰極113側に印加される電圧を検出する。カソード電圧検出部31は、レーザダイオード311と、光ファイバ313a、313bと、光結合器315a、315bと、光学素子317と、変換器319と、を備えている。レーザダイオード311は、本体部10(X線管容器101)の外部に設けられ、光ファイバ313aにレーザ光を射出する。レーザダイオード311から射出されるレーザ光は、特定の偏光面を有する直線偏光である。光ファイバ313a、及び313bは、例えば、シングルモードファイバで形成される。
光学素子317は、本体部10(X線管容器101)の内部に設けられ、一端部に光結合器315aを介して光ファイバ313aが接続され、他端部に光結合器315bを介して光ファイバ313bが接続され、光ファイバ313aを介して伝搬したレーザ光を光ファイバ313bに伝搬する。さらに、光学素子317は、カソード高圧回路103とアースとの間に設けられ、カソード高圧回路103とアースとに電気的に接続されている。光学素子317は、絶縁効果を有するため、カソード高圧回路103とアースとに繋がる配線がロウ材、例えば、InAgを用いて形成されている。光学素子317は、物理的に偏光板としての機能があり、電圧が印加されることで光の偏光状態が変化する透明な誘電体によって形成されている。一例では、光学素子317は、例えば、電気光学カー効果、又はポッケルス効果などの電気光学効果を生じる物質で形成されている。例えば、光学素子317は、電気光学カー効果を生じる物質として、例えば、ニオブ酸リチウム、タンタル酸ニオブ酸カリウム(KTN)等で形成されている。また、光学素子317は、ポッケルス効果を生じる物質として、例えば、二水素リン酸アンモニウム(ADP)、リン酸二水素カリウム(KDP)等ポッケルス素子で形成されている。光学素子317は、管電圧により、光ファイバ313aを介して伝搬したレーザ光の偏光状態を変化させる。つまり、光学素子317を通過するレーザ光の偏光状態は、管電圧の大きさに依存する。このため、光学素子317を通過した後のレーザ光の偏光状態を検出することにより、管電圧の変化を検出することができる。
変換器319は、本体部10(X線管容器101)の外部に設けられ、光ファイバ313bに接続されている。変換器319は、光の偏光状態をX線管102の管電圧に相関のある電圧値に変換し、電圧値を電気信号に変換して、この電気信号を信号処理部40に出力する。また、変換器319は、変換器207と同様に、光の偏光状態を光の強度に変換し、この光の強度を電気信号に変換して、電気信号を信号処理部40に出力してもよい。さらに、変換器319は、カソード高圧回路103の電流に基づくレーザ光の強度、レーザ光の位相、及びレーザ光の偏光状態を電圧値に変換し、この電圧値を電気信号に変換して信号処理部40に出力してもよい。
アノード電圧検出部32は、陽極115側に印加される電圧を検出する。アノード電圧検出部32は、レーザダイオード321と、光ファイバ323a、323bと、光結合器325a、325bと、光学素子327と、変換器329と、を備えている。レーザダイオード321、光ファイバ323a、及び323bは、電圧検出部30のレーザダイオード311、光ファイバ313a、及び313bと同様の構成が適用できる。
光学素子327は、本体部10(X線管容器101)の内部に設けられ、一端部に光結合器325aを介して光ファイバ323aが接続され、他端部に光結合器325bを介して光ファイバ323bが接続され、光ファイバ323aを介して伝搬したレーザ光を光ファイバ323bに伝搬する。さらに、光学素子327は、アノード高電圧配線121とアースとの間に設けられ、アノード高電圧配線121とアースとに電気的に接続されている。また、光学素子327は、光学素子317と直列に接続されている。光学素子327は、絶縁効果を有するため、アノード高電圧配線121とアースとに繋がる配線がロウ材、例えば、InAgを用いて接続されている。光学素子327は、光学素子317と同様に、電気光学効果を生じる物質で形成されている。
変換器329は、本体部10(X線管容器101)の外部に設けられ、光ファイバ323bに接続されている。変換器329は、変換器319と同様の構成が適用できる。
信号処理部40は、電流検出部20及び電圧検出部30に電気的に接続され、電流検出部20及び電圧検出部30の電流及び電圧を計測する。そして、信号処理部40は、計測した電流、及び電圧のデータから本体部10の状態を判定し、電流、及び電圧の情報や、本体部10の状態を保存および出力する。例えば、信号処理部40は、電流検出部20の変換器207に電気的に接続され、変換器207から受けた電気信号を電流値に変換する。このように、信号処理部40は、電流値を時系列に計測する。さらに、信号処理部40は、電圧検出部30の変換器319、329に電気的に接続され、変換器319、329から受けた電気信号を電圧値に変換する。このように、信号処理部40は、電圧値を時系列に計測する。信号処理部40は、計測した電流値及び電圧値の大きさの変動や、X線管装置1の駆動時間等のパラメータからフィラメント131の寿命を判定する。信号処理部40は、電流値および電圧値の大きさの変動と、X線管装置1の駆動時間と、判定したフィラメント131の寿命とを接続回線41、例えば、LANケーブル、又は無線LAN等を介して通信回線400経由でサーバ500に送信する。なお、信号処理部40は、サーバ500を含んでいてもよいし、又は、サーバ500に含まれていてもよい。
本実施形態では、X線管装置1は、駆動した際に、X線管102に管電圧が印加され、管電流が流れる。X線管装置1は、電流検出部20によりカソード高圧回路103の電流を検出し、信号処理部40で電流を計測する。加えて、X線管装置1は、電圧検出部30によりX線管102に印加された電圧を検出し、信号処理部40で電圧を計測する。X線管装置1は、信号処理部40で計測した電流、電圧、およびフィラメントの寿命等の情報をサーバ500に、通信回線400を介して送信する。サーバ500は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、スマートフォン、およびタブレット等の外部機器からの要求に応じて、X線管装置1の電流値、電圧や、フィラメントの寿命等の情報を外部機器に供給する。
本実施形態によれば、X線管装置1は、電流検出部20と、電圧検出部30とを備えている。電流検出部20は、X線管容器101内に、光学素子205を備え、電圧検出部30は、X線管容器101内に、光学素子317、327を備えている。これらにより、X線管装置1は、高電圧を絶縁した状態で、管電圧、管電流、及びフィラメント電流等を、レーザ光を利用して計測することができる。このため、ユーザは、X線管装置1の電流、電圧、およびフィラメントの寿命等のX線管102の消耗度に関する情報を容易に確認することができ、これらの情報を確認することで、X線管102の交換時期を判断することができる。したがって、X線管装置1は、新たに絶縁トランス等を設置する必要がないために、絶縁トランス等の重量、およびコストを増加することなく、事前にX線管102の交換を可能にする。
さらに、電流検出部20、及び電圧検出部30で検出したX線管102の電流及び電圧のデータは、通信回線を介して外部機器で確認することができる。このため、ユーザは、遠隔地にいた場合であっても、必要に応じて外部機器を利用してX線管102の消耗度等を容易に確認することができる。
次に本実施形態に係るX線管装置の変形例について説明する。以下に説明する変形例において、上記の構成例と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
(変形例1)
図2は、本実施形態に係るX線管装置の変形例1を示す模式図である。変形例1のX線管装置1は、光源、例えば、レーザダイオード201、311、及び321から出力されるレーザ光の強度の変動による電流、および電圧の計測値を補正できる点が前述の図1に示した構成例と異なる。
電流検出部20は、レーザダイオード201と光学素子205との間に設けられたビームスプリッタ202と、レーザダイオード201およびビームスプリッタ202を光学的に接続する光ファイバ203cと、ビームスプリッタ202および変換器207を光学的に接続する203dとをさらに備えている。レーザダイオード201は、光ファイバ203cにレーザ光を射出する。ビームスプリッタ202は、レーザダイオード201からのレーザ光を、第1レーザ光及び第2レーザ光に分割し、光ファイバ203aに第1レーザ光を伝搬するとともに、光ファイバ203dに第2レーザ光を伝搬する。変換器207は、第1レーザ光と、第2レーザ光と、を比較する比較器を備えている。この比較器は、例えば、第1レーザ光及び第2レーザ光の位相差や、偏光度、偏光面、および偏光状態などの相違に応じた光学特性を有する光を出射する光学系である。変換器207は、光学系からの出射光を受けて対応する電気信号に変換して、この電気信号を信号処理部40に出力する。
変形例1の電圧検出部30において、カソード電圧検出部31は、レーザダイオード311および光学素子317の間に設けられたビームスプリッタ312と、レーザダイオード311およびビームスプリッタ312を光学的に接続する光ファイバ313cと、ビームスプリッタ312および変換器319を光学的に接続する313dと、をさらに備えている。変換器319は、上記の変換器207と同様に構成されている。
カソード電圧検出部31と同様に、アノード電圧検出部32は、レーザダイオード321および光学素子327の間に設けられたビームスプリッタ322と、レーザダイオード321およびビームスプリッタ322を光学的に接続する光ファイバ323cと、ビームスプリッタ322および変換器329を光学的に接続する323dと、をさらに備えている。変換器329は、上記の変換器207と同様に構成されている。
信号処理部40は、光源の状態変化に伴うレーザ光の強度、位相や、偏光状態等の変動を補正する機能を備えている。例えば、信号処理部40は、レーザダイオード201のレーザ光の強度と、光学素子205を介して伝搬したレーザ光の強度との比を導出し、この比を予め規定されている変換規則に従って電流値に変換する。このように電流値を計測することで、信号処理部40は、レーザダイオード201の状態変化に伴うレーザ光の強度、位相や、偏光状態等の変動を補正できる。
同様に、信号処理部40は、電圧検出部30のレーザダイオード311、321の状態変化に伴うレーザ光の強度、位相や、偏光状態等の変動を補正できる。
また、信号処理部40は、光学素子205、317、327にそれぞれ伝搬される前のレーザ光を第2レーザ光(基準光)としてモニタしながら、光学素子205、317、327をそれぞれ通過した第1レーザ光と比較することで、光源の状態変化に影響されること無く、電流や電圧の変化を検出することができる。
(変形例2)
図3は、本実施形態に係るX線管装置の変形例2を示す模式図である。変形例2のX線管装置1は、電流を測定するための光学素子として光ファイバを使用する点が異なる。
変形例2の電流検出部20は、レーザダイオード201と、変換器207と、レーザダイオード201及び変換器207を光学的に接続する光ファイバ206とで構成されている。レーザダイオード201は、光ファイバ206にレーザ光を射出する。光ファイバ206は、ファラデ定数の大きい透明な部材(電気光学素子)、例えば、石英ファイバで形成されている。光ファイバ206は、X線管容器101内で電流検出コイル103aの中心を通して設けられている。光ファイバ206は、電流検出コイル103aに電流が流れることによって発生する磁場により、レーザダイオード201から射出されたレーザ光の偏光状態を変化させ、変換器207に伝搬する。光ファイバ206は、シングルモードファイバで形成されている。
変形例2によれば、X線管装置1は、電流検出部20に、レーザダイオード201及び変換器207を光学的に接続し、且つファラデ定数の大きい透明な部材で形成された光ファイバ206を備えている。そのため、X線管装置1は、前述の実施形態と比較して、部材点数を削減することができる。
なお、前述の実施形態のX線管装置1は、中性点接地型の高電圧回路のみならず、片側接地の高電圧回路にも適用できる。
さらに、前述の実施形態では、X線管装置1は、一例として、フィラメント電流と、管電流の両方が流れる回路に、電流検出コイル103aが形成されている構成としたが、フィラメントが2つ有るX線管102の場合、カソードのコモン回路に管電流検出用のコイルを設け、各フィラメントの反カソードコモン側回路にフィラメント電流検出用の検出コイルをそれぞれ設けるように構成されていてもよい。この場合は、X線管装置1は、管電流検出用のコイルと、フィラメント電流検出用の検出コイルとのそれぞれに光学素子が配置される。
また、X線管装置1は、管電圧、管電流、およびフィラメント電流を検出できるとしたが、これらの他に、管容器温度、冷却媒体の流量、温度、陽極の回転数や振動を検出し、接続回線41を介して通信回線経由でサーバ500に送信できるように構成されていてもよい。
なお、この発明は、上記実施形態そのものに限定されるものでなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…X線管装置、10…本体部、20…電流検出部、30…電圧検出部、31…カソード電圧検出部、32…アノード電圧検出部、40…信号処理部、101…X線管容器、102…X線管、103…カソード高圧回路、104…フィラメントトランス、121…アノード高電圧配線(陽極回路)、123…カソード高圧配線、111…真空外囲器、113…陰極、115…陽極、131…フィラメント、133…収束電極、201、311、321…レーザダイオード、203a、203b、206、313a、313b、323a、323b…光ファイバ、205…光学素子、202、312、322…ビームスプリッタ、207、319、329…変換器、315a、315b、325a、325b…光結合器、317、327…光学素子、400…通信回線、500…サーバ。

Claims (13)

  1. 真空外囲器内に熱電子を放出するフィラメント、及び前記フィラメントから放出された熱電子が衝突することでX線を発生する陽極を備えるX線管と、前記X線管を収納する容器と、前記フィラメントに電流を流す陰極回路と、前記陽極に電圧を印加する陽極回路とを備えるX線管装置であって、
    レーザ光を射出する光源と、
    前記光源と光学的に接続され、前記陰極回路に流れる電流の変化に応じて、前記光源から受けたレーザ光を変化させる光学素子と、
    前記光学素子と光学的に接続され、前記光学素子を介して伝搬されたレーザ光を前記陰極回路の電流に対応する信号に変換する変換器と、
    前記信号に関する情報を出力する信号処理部と、を備えるX線管装置。
  2. 前記陰極回路は、前記光学素子の周囲にコイル状に巻かれたコイルを有している、請求項1に記載のX線管装置。
  3. 前記光学素子は、前記陰極回路に電流が流れることで発生する磁場に応じて、前記光源から受けたレーザ光の偏光状態を変化させる、請求項1又は2に記載のX線管装置。
  4. 真空外囲器内に熱電子を放出するフィラメント、及び前記フィラメントから放出された熱電子が衝突することでX線を発生する陽極を備えるX線管と、前記X線管を収納する容器と、前記フィラメントに電流を流す陰極回路と、前記陽極に電圧を印加する陽極回路とを備えるX線管装置であって、
    レーザ光を射出する光源と、
    前記光源と光学的に接続され、前記陰極回路及び前記陽極回路とアース電位とに電気的に接続され、前記陰極回路及び前記陽極回路の間に印加される電圧の変化に応じて、前記光源から受けたレーザ光を変化させる光学素子と、
    前記光学素子と光学的に接続され、前記光学素子を介して伝搬されたレーザ光を前記陰極回路及び前記陽極回路の間に印加される電圧に対応する信号に変換する変換器と、
    前記信号に関する情報を出力する信号処理部と、を備えるX線管装置。
  5. 前記光学素子は、電圧が印加されることでレーザ光の偏光状態を変化させる、請求項4に記載のX線管装置。
  6. 前記光学素子は、ポッケルス素子で形成されている、請求項4又は5に記載のX線管装置。
  7. 前記光学素子は、前記容器の内側に設けられ、
    前記光源、前記変換器、及び前記信号処理部は、前記容器の外側に設けられている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のX線管装置。
  8. 前記光源と前記光学素子とを光学的に接続する第1光ファイバと、前記光学素子と前記変換器とを光学的に接続する第2光ファイバとをさらに備え、
    前記第1光ファイバ、及び第2光ファイバは、シングルモードファイバで形成されている、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のX線管装置。
  9. 前記変換器は、前記光学素子を介して伝搬するレーザ光の偏光状態を光の強度に変換するポラライザを有する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のX線管装置。
  10. 前記光源から射出されたレーザ光を第1レーザ光と第2レーザ光とに分割するビームスプリッタをさらに備え、
    前記変換器は、前記光学素子を介して伝搬した第1レーザ光と、前記光源から直接伝搬した第2レーザ光とを比較する比較器を備える、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のX線管装置。
  11. 前記光学素子は、前記光源と前記変換器とを光学的に接続する単一の光ファイバである、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線管装置。
  12. 前記光学素子は、シングルモードファイバで形成されている、請求項11に記載のX線管装置。
  13. 真空外囲器内に熱電子を放出するフィラメント、及び前記フィラメントから放出された熱電子が衝突することでX線を発生する陽極を備えるX線管と、前記X線管を収納する容器と、前記フィラメントに電流を流す陰極回路と、前記陽極に電圧を印加する陽極回路とを備える本体部と、
    レーザ光を射出する光源と、
    前記光源と光学的に接続され、前記本体部の電流または電圧の変化に応じて、前記光源から受けたレーザ光を変化させる光学素子と、
    前記光学素子と光学的に接続され、前記光学素子を介して伝搬されたレーザ光を前記本体部の電流または電圧に対応する信号に変換する変換器と、
    前記信号に関する情報を出力する信号処理部と、
    前記信号処理部から出力された前記情報を通信回線経由で供給するサーバと、を備えるX線管システム。
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