JP2017223529A - 土壌センサ - Google Patents

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石川 忠明
Tadaaki Ishikawa
忠明 石川
大熊 康介
Kosuke Okuma
康介 大熊
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Abstract

【課題】電極部分の電気的特性の変化を土壌側の変化とは独立に測定可能な土壌センサを提供する。【解決手段】土壌センサを、第1の開口端と第2の開口端を有する筒状の筐体と、前記筐体の内壁面に沿って配置され、2つの端部が前記第1の開口端に配置される第1の導電線と、前記筐体の内壁面に沿って配置され、2つの端部が前記第1の開口端に配置される第2の導電線とによって構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、土壌センサに関する。
作物をより良く成育させるには、温度、土壌その他作物に適した環境を提供する必要がある。従来は、作物の生育状態や土の見た目に基づいて、追肥等を調整することが多い。ただし、この手法は、個人の経験則によるところが大きい。
これに対し近年は、過剰な追肥や灌漑を避け、より合理的に栽培を行う手法が主流になりつつある。このため、土壌を採取して成分を分析し、又は、温度センサ、水分量センサ、電気伝導度センサなどの土壌センサを栽培地に埋め込んで土壌の状態の変化を計測し、それらを基に追肥や灌漑等を行うことが試みられている。
水分量や電気伝導度を測定する土壌センサは、一般には、測定プローブとして用いられる2本の電極と、測定のための電気回路と、筺体等から構成される。このうち、測定プローブは、土壌に直接挿入される2本の金属棒で構成される方式と、筺体表面に2本の電気配線を形成する方式とに分類できる。
測定手法には、2本の電極を測定対象である田畑などの圃場の土壌中に挿入した状態で、電気回路で発生させた電気信号を一方の電極に印加して電磁波を発生させ、その土壌中における反射波を他方の電極で受信し、その波形の変化に基づいて周辺土壌の水分量と電気伝導度を計測する手法と、より単純に2本の電極間におけるキャパシタンスと抵抗値に基づいて水分量と電気伝導度を測定する手法がある。因みに,前者の方法は後者の方法に比べ、土壌センサの周辺にある土壌の状態まで測定対象に含めることができる。すなわち、前者の方が、広範囲の土壌の状態の計測に適している。
土壌センサは、土壌から取り出して再利用することも可能であるが、埋め直しや挿入のし直しを行うと、電極周辺にある土壌の状態が初期状態から変化する可能性が大きく、この変化は測定誤差を生じさせる。このため、通常は、栽培期間中、土壌センサの埋め直し等は行わない。一般には、土壌センサによって継続的に計測されるデータを、人又はコンピュータの判定システムが解析し、追肥などの作業を決定する。
露地栽培の場合、1区画を大面積として同一品種を栽培した方が耕うん、収穫等の機械化による作業の効率化を期待できる。一方で、区画の面積が大きいと、地質、地形等の影響により、区画内に土壌状態の差が生じ易い。この差を土壌センサによる計測分析とそれを基にした追肥等の対処で補うには、多数の土壌センサを区画内に設置する必要がある。一方で、土壌センサや付属設備(配線、無線機など)は、耕うん、収穫などの作業時には障害物となる。このため、これらを耕うん、収穫などの作業前に取り除く必要がある。しかし、多数の土壌センサを取り除く作業は多くの手間を必要とする。
特表2005−521428号公報 特開2007−14381号公報
この手間を除くための一案として、発明者は、土壌センサを、作物や土壌にとって有害でない物質、すなわち生分解性材料で構成し、その測定データを可搬式の計測器で計測する手法を提案する。この構成を採用すれば、栽培地に残ってほしくない物質は、可搬式の計測器側にのみ含めることができる。この場合、耕作地に埋設された土壌センサを耕うん機で破砕しても、土壌に影響を与えずに済む。つまり、土壌センサを耕作地から取り除く必要を省くことができる。
ところで、土壌センサとは用途に違いがあるが、使い捨てを前提としたセンサーデバイスの一例として、特許文献1及び2に記載の構造がある。これらのセンサーデバイスは、試料液を測定対象とする。
また、土壌センサを生分解性材料で構成する場合、作物の栽培期間中に、測定プローブ部の分解が進んでしまうが、特許文献1及び2に記載のセンサーデバイスは1測定毎に使い捨てることを想定するものであり、長期的な使用が想定されていない。当然、特許文献1及び2に記載のセンサーデバイスでは、各電極の腐食や変形等に起因する測定データの変化と土壌本来の状態の変化を判別する必要性は考慮されていない。
そこで、本発明は、電極部分の電気的特性の変化を土壌側の変化とは独立に測定可能な土壌センサを提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本明細書は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、「第1の開口端と第2の開口端を有する筒状の筐体と、前記筐体の内壁面に沿って配置され、2つの端部が前記第1の開口端に配置される第1の導電線と、前記筐体の内壁面に沿って配置され、2つの端部が前記第1の開口端に配置される第2の導電線とを有し、前記第1の導電線と前記第2の導電線は互いに絶縁されている、土壌センサ」である。
本発明によれば、第1の導電線及び第2の導電線の電気的特性の変化を土壌側の変化とは独立に測定することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
実施例1に係る土壌センサの概略構成を示す斜視図。 図1のII−II線の位置で土壌センサを破断した断面図。 図1のIII−III線の位置で土壌センサを破断した断面図。 実施例1に係る土壌センサの上面と測定動作を説明する図。 実施例2に係る土壌センサの上面構成を説明する図。 実施例3に係る土壌センサの概略構成を示す斜視図。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施の態様は、後述する形態例に限定されるものではなく、その技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。
(1)実施例1
(1−1)土壌センサ
図1に、本実施例に係る土壌センサ10の概略構成を示す。土壌センサ10は、筐体11と、鍔部12と、2本の導電線13及び14で構成される。筐体11は筒状の部材である。本実施例の場合、筐体11は円筒形状である。筐体11は、第1の開口端11Aと第2の開口端11Bを有する。筐体11は、透水性の材料で構成される。
筐体11の第1の開口端11Aには、鍔部12が取り付けられている。本実施例1の場合、鍔部12は略円板状である。本実施例の場合、筐体11と鍔部12は1つの部材として形成されている。もっとも、筐体11と鍔部12は、それぞれ独立した部材であっても良い。独立した部材として構成される場合、筐体11と鍔部12は、それぞれに設けられた構造の機械的な結合により、又は、接着剤や他の結合部材により互いに結合される。この場合、接着剤や結合部材も生分解性材料である。
鍔部12の中央部には、上面側から下面側に貫通する穴が設けられている。すなわち、鍔部12は、環状構造を有する。鍔部12に設けられる穴の形状は、第1の開口端11Aにおける筐体11の形状と同じである。使用時において、鍔部12は地表面に位置し、筐体11が土壌内に埋もれるのを防ぐ役割を果たす。本実施例の場合、鍔部12は、透水性の材料で構成される。
筐体11の第2の開口端11Bは、土壌センサ10を土壌中に挿入する際に、土壌内に最初に挿入される部位である。この第2の開口端11Bを通じて筐体11の内部に土壌が入り込む。
2本の導電線13及び14は、絶縁体である筐体11の内壁面及び鍔部12の上面に沿って配置される。導電線13及び14は、いずれも線状の導電体であり、その中間部分は筐体11の内部で折り曲げられている。このため、導電線13の端部13A及び13Bと導電線14の端部14A及び14Bは、いずれも鍔部12の表面に露出される。
導電線13及び14のうち鍔部12の表面に露出する部分である端部13A、13B及び14A、14Bは、本実施例の場合、円筒状の筐体11の軸中心から放射方向に延びるように配置される。本実施例の場合、導電線13及び14は同じ金属で構成される。導電線13及び14を構成する金属には、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、その他の一般に土壌に多く含まれる金属のいずれか1つが使用される。これらの材料は、長期的には分解され、土壌に吸収されるが、鉄(Fe)、アルミニウム等は、土壌内にもともと多く含まれる金属であるので、吸収されても土壌に悪影響を与えることはない。
図2及び図3に、筐体11の内部構造を示す。図2は、導電線13と導電線14が筐体11の内壁面に沿って独立に配置された様子を表している。図3は、導電線13の中間部分が筐体11の内側で折り曲げられ、それらの端部13A及び13Bが鍔部12に露出する様子を示している。導電線14も図3と同様に配置される。本実施例の場合、導電線13のパターンと導電線14のパターンは、筐体11の軸中心に対して対称位置に配置される。
図2及び図3に示すように、筐体11のうち第2の開口端11Bの側の内壁面はテーパー状に加工されている。すなわち、内壁面の内径は、第2の開口端11Bに近いほど大きく、反対に筐体11の奥に進むほど小さくなるように加工されている。この構成により、筐体11を栽培地に差し込む際の抵抗を小さくでき、筐体11の内部に土を取り込み易くなる。
本実施例の場合、筐体11と鍔部12は、いずれも生分解性の材料で構成される。例えば、筐体11と鍔部12は、ヤシの繊維であるコイアその他の植物由来の材料、又は、多孔質性の生分解性プラスチックで構成される。多孔質性であることで透水性が得られる。勿論、植物由来の場合も透水性がある。本実施例の場合、筐体11の外径は約30mmであり、筒の長さは約150mmである。また、鍔部12の外径は約40〜50mmである。勿論、これらの寸法は一例である。
導電線13及び14は、様々な手法で筐体11に形成することができる。例えば蒸着その他の方法により導体パターン(薄膜)として筺体11の表面に直接形成する方法、予め導体パターン(薄膜)が形成された薄いフィルムを筐体11の内壁面や鍔部12の上面に貼り付ける方法、筐体11や鍔部12を構成する繊維に線状(例えば任意の位置の断面が同一径)に形成された導電線を編み込む方法を用いることができる。
なお、導電線13及び14は1本の線として配線されていれば、その配置形状は任意である。例えばV字状に配置されていても良い。また、筐体11の内壁面における折り曲げ部は、W字のように2個以上であっても良い。本実施例では、金属の使用量を少なくして土壌に与える影響の軽減や製造コストの低減のため、図3に示すような単純なU字形状を採用する。なお、配線パターンは直線の組み合わせに限らず曲線を含んで良い。
(1−2)使用形態
図4を用いて、土壌センサ10を使用した測定手法を説明する。図4は、土壌センサ10のうち筐体11の部分は土壌内に埋め込まれており、鍔部12の表面だけが土壌の上に露出された状態を表している。鍔部12の表面には、前述したように、導電線13の端部13A、13Bと導電線14の端部14A、14Bが、いずれも放射状に配置されている。勿論、配置方向は一例である。
土壌センサ10による測定データの取得には、本実施例の場合、可搬式計測器20を使用する。可搬式計測器20には、人による搬送を想定する装置の他(すなわち、移動機構を備えない装置の他)、地面上を自走可能な機構を備える装置、いわゆるドローンのように空中を移動可能な機構を備える装置を使用する。
可搬式計測器20には、電流計や電圧計の他、土壌の状態を測定するユニット、土壌センサ10を構成する2本の導電線13及び14の劣化状態を測定するユニットを含む。このうち、電流計又は電圧計と土壌の状態を測定するユニットは既知の装置である。なお、土壌の状態を測定するユニットと2本の導電線13及び14の劣化状態を測定するユニットは同一ユニットとして構成されても良い。
また、可搬式計測器20には、導電線13及び14の4つの端部13A、13B、14A、14Bに接触して電気的な閉回路を形成する信号線21A、21B、22A、22Bと4つの測定端子23A、23B、24A、24Bが設けられる。これらの他、可搬式計測器20には、測定開始前に鍔部12の表面から土壌やゴミを風圧で吹き飛ばすブロワーを設けても良い。
信号線21Aの一端は測定端子23Aに接続され、他端は可搬式計測器20に接続される。信号線21Bの一端は測定端子23Bに接続され、他端は可搬式計測器20に接続される。同様に、信号線22Aの一端は測定端子24Aに接続され、他端は可搬式計測器20に接続される。信号線22Bの一端は測定端子24Bに接続され、他端は可搬式計測器20に接続される。
通常、土壌センサ10が耕作地に埋め込まれている間に、導電線13及び14の表面には酸化膜が形成される。このため、測定端子23A、23B、24A、24Bの表面(特に、端部13A、13B、14A、14Bとの接触する面)には、酸化膜を破って2本の導電線13及び14に電気的に接続できるような突起が設けられている。
測定時、可搬式計測器20の4つの測定端子23A、23B、24A、24Bは、それぞれ対応する端部13A、13B、14A、14Bに位置決めされ、電気的に接続される。可搬式計測器20は、導電線13及び14の一方に直流電圧又は交流電圧を印加し、他方の導電線に現れる電圧を測定する。これにより、導電線13と導電線14の間や周辺に存在する土壌の抵抗値、キャパシタンスその他の電気的特性が測定される。ここでの電気的特性は、土壌の水分量やイオンなど水溶性成分の量の影響を受けて変化する。
可搬式計測器20は、測定された電気的特性と予め測定された基準値との比較により、単位体積当たりの水分量や電気伝導度を計算する。当該処理動作は、既存の土壌センサと同様である。前述したように、筺体11は透水性を有するので、測定された水分量や電気伝導度は土壌センサ10近傍の土壌の水分量や電気伝導度とほぼ等しい。
ところで、土壌センサ10が埋め込まれている期間は長期に亘る。しかも、土壌センサ10に使用する導電線13及び14は、環境への負担の少ない鉄(Fe)やアルミニウム(Al)で構成されている。このため、導電線13及び14は、長期の使用中に分解が進むことになる。具体的には、導電線13及び14が徐々に細くなったり、変形したりする。導電線13及び14の線幅が細くなると直流抵抗値は上昇し、導電線13及び14が変形するとインダクタンスが変化する。すなわち、導電線13及び14の電気的特性は、栽培期間中の分解(劣化)の進行に伴い変化する。
そこで、本実施例の可搬式計測器20は、土壌の電気的特性を測定する前に、導電線13及び14の電気的特性を個別に測定する。例えば導電線13の電気的特性を測定する場合、可搬式計測器20は、信号線21A及び21Bを通じて、鍔部12の表面に露出する2つの端部13A及び13Bの間に電圧を印加し、導電線13の電気的特性を測定する。同様に、導電線14の電気的特性を測定する場合、可搬式計測器20は、信号線22A及び22Bを通じて、鍔部12の表面に露出する2つの端部14A及び14Bの間に電圧を印加し、導電線14の電気的特性を測定する。
例えば導通状態を確認する場合、可搬式計測器20は、導電線13及び14のそれぞれに直流電圧を印加する。また、周波数応答特性を測定する場合、可搬式計測器20は、導電線13及び14の状態の推定に適した周波数帯域の電圧を印加する。可搬式計測器20は、電圧の印加によって検出される測定値と初期値を比較し、その変化量から導電線13及び14の状態を推定する。推定には、例えば事前に収集した変化量と導電線の状態との関係を使用する。ここでの関係は、例えば可搬式計測器20の不図示の記憶装置に格納されている。
本実施例の場合、可搬式計測器20は、推定された導電線13及び14の状態に基づいて土壌の水分量や電気伝導度の確度を計算し、提示する機能を備える。これにより、測定値の保証が可能になる。また、可搬式計測器20には、推定された導電線13及び14の状態に基づいて測定された土壌の水分量や電気伝導度を補正する機能も設けられる。また、導電線13及び14の劣化が基準値以上進んでいる場合には、当該状態を利用者に報知する機能を設けても良い。
(1−3)効果
前述したように、本実施例で使用する土壌センサ10の筐体11は、土壌中に放置しても土に戻る材質で構成されるため、栽培終了後に土壌センサ10を回収する必要が無い。このため、土壌センサ10の取り除きに要するコストを削減できる。
また、少なくとも筺体11は透水性を有するため、水分と共に水溶している成分が周囲の栽培地から筺体11内に侵入することができる。このため、筺体11の内空間を充填する土は周囲の土壌と同じ比率の水分と水溶成分を含むこととなる。水分量と水溶成分の量が変化することで、土壌の導電率及び誘電率は変化するので、導電線13と導電線14の間の電気的特性を測定することで、栽培地の土壌の水分量と電気伝導度を計測することができる。
また、本実施例の土壌センサ10では、導電線13の2つの端部13A及び13Bと導電線14の2つの端部14A及び14Bのいずれもが、筺体11の第1の開口端11Aの部分から鍔部12の上面に露出している。このため、端部13A及び13Bの間と端部14A及び14Bの間にそれぞれ電圧を印加することができ、導電線13及び14の抵抗値等の電気的特性を測定することができる。そして、この測定値の変化を監視することにより、腐食、変形等による導電線13及び14の劣化を推定することができる。さらに、導電線13及び14の電気的特性の変化に基づいて、測定された土壌の電気的特性の確度を保証したり、測定結果を補正したりできる。
(2)実施例2
土壌センサ10を構成する導電線13及び14に使用する金属の量は、環境への負担の軽減の観点からも製造コストの軽減の観点からも少ない方が望ましい。一方で、実施例1のように、端部13A、13B、14A、14Bにおける線幅が狭い場合、測定端子23A、23B、24A、24Bの位置決めには高い精度が要求される。また、測定端子23A、23B、24A、24Bと端部13A、13B、14A、14Bとの電気的接続が不十分な場合、接触抵抗が大きくなる等の問題が生じ、電気的特性の測定が不正確になる。
そこで、本実施例における土壌センサ10の場合には、図5に示すように、鍔部12の上面に設ける端部13A、13B、14A、14Bの先端部分を、扇型の端子33A、33B、34A、34Bとする。扇型の端子33A、33B、34A、34Bは互いに絶縁されている。扇型の33A、33B、34A、34Bは、線状の端部13A、13B、14A、14Bに比して面積が大きいため、測定端子23A、23B、24A、24Bの位置精度が低くても、十分な電気的接合を実現できる。なお、端子33A、33B、34A、34Bの形状は一例であり、導電線13及び14の線幅よりも広い形状を有していれば良い。
(3)実施例3
前述の実施例においては、いずれも筐体11の第1の開口端11Aに鍔部12を設ける場合について説明した。しかし、図6に示すように、鍔部12を設けない構成を採用しても良い。この場合、導電線13の端部13A及び13Bと導電線14の端部14A及び14Bは、いずれも第1の開口端11Aの端面部分に設けられる。このような構成によっても、導電線13及び14の電気的特性の変化を個別に測定することができる。
(4)実施例4
前述の実施例においては、導電線13及び14の中間部分の表面が筐体11内の土壌と直接接触する構成を想定している。しかし、導電線13及び14の中間部分の表面がコーティングされていても良い。コーティング材は、透水性を有し、かつ、土壌に吸収されても悪影響を与えない材料の中から選択する。このような構成によっても、導電線13及び14の電気的特性の変化を個別に測定することができる。
(5)実施例5
前述の実施例においては、導電線13及び14がいずれも同じ金属で構成される場合について説明した。しかし、導電線13と導電線14を異なる金属で構成しても良い。例えば導電線13を鉄(Fe)で構成し、導電線14をアルミニウム(Al)で構成しても良い。
この場合、導電線13と導電線14の間に、筐体11内に存在する土の水分量に応じた起電力が発生する。ここでの起電力は、水分量が多いほど大きくなる。従って、本実施例の場合、可搬式計測器20によって導電線13と導電線14の間の電圧を測定することにより、土壌の水分量を測定することができる。
この構成の場合、一般的な電池と同様に、アルミニウム(Al)で構成された導電線14は使用中に溶解し、徐々に小さくなる。このため、栽培終了時点における導電線14の寸法が小さくなり、固体として導電線14が土中に残る期間を他の実施例に比して短縮することができる。
(6)他の実施例
本発明は、上述した実施例に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば導電線の本数は3本以上でも良い。また、上述した実施例は、本発明を分かりやすく説明するための一例であり、必ずしも全ての構成を備える必要はない。また、ある実施例の一部を他の構成に置き換えることができる。また、ある実施例の構成に他の構成を加えることもできる。
10…土壌センサ、
11…筐体、
11A…第1の開口端、
11B…第2の開口端、
12…鍔部、
13…導電線、
13A、13B…端部、
14…導電線、
14A、14B…端部、
20…可搬式計測器、
21A、21B、22A、22B…信号線、
23A、23B、24A、24B…測定端子。

Claims (9)

  1. 第1の開口端と第2の開口端を有する筒状の筐体と、
    前記筐体の内壁面に沿って配置され、2つの端部が前記第1の開口端に配置される第1の導電線と、
    前記筐体の内壁面に沿って配置され、2つの端部が前記第1の開口端に配置される第2の導電線と
    を有し、
    前記第1の導電線と前記第2の導電線は互いに絶縁されている、
    土壌センサ。
  2. 請求項1に記載の土壌センサにおいて、
    前記筐体は、透水性と生分解性を有する材質で構成され、
    前記第1及び第2の導電線は、生分解性を有する金属で構成される
    ことを特徴とする土壌センサ。
  3. 請求項2に記載の土壌センサにおいて、
    前記第1及び第2の導電線は同じ金属で形成され、前記金属は鉄又はアルミニウムである
    ことを特徴とする土壌センサ。
  4. 請求項2に記載の土壌センサにおいて、
    前記第1の導電線は鉄で形成され、前記第2の導電線はアルミニウムで形成される
    ことを特徴とする土壌センサ。
  5. 請求項1に記載の土壌センサにおいて、
    前記第1及び第2の導電線は、前記筐体の内側でU字状に折り曲がっている
    ことを特徴とする土壌センサ。
  6. 請求項1に記載の土壌センサにおいて、
    前記筐体における前記第1の開口端には鍔部が設けられており、前記第1及び第2の導電線の端部は、前記鍔部の上面に沿って配置される
    ことを特徴とする土壌センサ。
  7. 請求項6に記載の土壌センサにおいて、
    前記鍔部の上面に配置される前記第1及び第2の導電線は、前記第1及び第2の導電線の線幅より広い形状の端子を有する
    ことを特徴とする土壌センサ。
  8. 請求項1に記載の土壌センサにおいて、
    前記第1及び第2の導電線を構成する導体パターンは、前記筐体の内壁面上に直接形成されている
    ことを特徴とする土壌センサ。
  9. 請求項1に記載の土壌センサにおいて、
    前記第1及び第2の導電線を構成する導体パターンは、前記筐体の内壁面上に配置されたフィルム上に形成されている
    ことを特徴とする土壌センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20200083329A (ko) 2018-12-28 2020-07-08 서울대학교산학협력단 공배양용 3d 하이드로젤 스캐폴드

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200083329A (ko) 2018-12-28 2020-07-08 서울대학교산학협력단 공배양용 3d 하이드로젤 스캐폴드

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