JP2017223258A - Seal - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動車や一般機械、産業機械等における回転体の外周をシールリップによって密封する密封装置に関する。 The present invention relates to a sealing device that seals an outer periphery of a rotating body in a car, a general machine, an industrial machine, or the like with a seal lip.
機器の回転軸の外周をシールリップによって密封する密封装置として、従来から、例えば図3に示すようなものが知られている。すなわちこの密封装置100は、金属製の補強環101にゴム弾性体(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)からなるシールリップ102が一体に成形され、シールリップ102のリップ頭部102aの外周面に、緊迫力を補償するためのガータスプリング103が装着された構造を備えている。
2. Description of the Related Art Conventionally, as a sealing device that seals the outer periphery of a rotating shaft of a device with a sealing lip, a device as shown in FIG. That is, in the
そしてこの密封装置100は、シールリップ102が密封空間A側を向いた状態で機器の軸孔内周に取り付けられ、シールリップ102のリップ頭部102aの内径端が、不図示の回転軸の外周面に摺動可能に密接されることによって、密封空間A内の密封対象油が軸周から大気B側へ漏洩するのを阻止するものである(例えば下記の特許文献1参照)。
The
近年、自動車においては、燃費の向上を目的として、回転軸に対する密封装置100のシールリップ102の摺動トルクの低減が求められている。そこで、摺動トルクの低減を図るには、シールリップ102の根元とリップ頭部102aの間の、腰部102b(内周がくびれた部分)の肉厚を薄くすることによってシールリップ102の剛性を低下させ、回転軸の外周面に対する緊迫力を低下させることが有効であるが、シールリップ102の腰部102bの肉厚を薄くすると、このシールリップ102の加硫成形に用いられる金型の成形用キャビティのうち、腰部102bと対応する部分が狭くなって、成形の際に、成形用キャビティ内での未加硫ゴム材料の賦形の流れが悪くなって充填不足による成形不良が生じやすくなるため、腰部102bの大幅な薄肉化を図ることは困難であった。
In recent years, in automobiles, reduction of sliding torque of the sealing
また、ガータスプリング103を保持しているホルダー部102cの径方向高さを減少させることも、回転軸の外周面に対するシールリップ102の緊迫力の低下に有効であるが、この場合は、シールリップ102の外周からガータスプリング103が脱落しやすくなってしまう可能性があった。
In addition, reducing the radial height of the
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、シールリップの薄肉化による摺動トルクの十分な低減を可能とした密封装置を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above points, and a technical problem thereof is to provide a sealing device capable of sufficiently reducing a sliding torque by thinning a seal lip. .
上述した技術的課題を解決するため、請求項1の発明に係る密封装置は、密封空間側へ向けて延びる腰部の先端側に形成されたリップ頭部の内径端が回転体の外周面に摺動可能に密接されるシールリップと、前記リップ頭部の外周面に形成されたスプリング装着溝に装着されたガータスプリングと、を備え、前記腰部の外周面に、軸方向へ延びる複数のリブが円周方向任意の間隔で形成されたことを特徴とするものである。 In order to solve the above technical problem, the sealing device according to the invention of claim 1 is such that the inner diameter end of the lip head formed on the distal end side of the waist extending toward the sealed space side slides on the outer peripheral surface of the rotating body. A seal lip that is movably brought into close contact with a garter spring mounted in a spring mounting groove formed on the outer peripheral surface of the lip head, and a plurality of ribs extending in the axial direction are provided on the outer peripheral surface of the waist. It is characterized by being formed at arbitrary intervals in the circumferential direction.
また、請求項2の発明に係る密封装置は、請求項1に記載の構成において、スプリング装着溝のシールリップ先端側の肩部に、外径方向へ突出した複数のスプリング保持突起が円周方向任意の間隔で形成されたことを特徴とするものである。 According to a second aspect of the present invention, there is provided the sealing device according to the first aspect, wherein a plurality of spring holding protrusions projecting in the outer diameter direction are provided on the shoulder portion of the spring mounting groove on the tip side of the seal lip in the circumferential direction. It is characterized by being formed at an arbitrary interval.
本発明に係る密封装置によれば、リブによって、シールリップの腰部の剛性が補われるため、腰部自体は薄肉にすることができ、これによって回転体の外周面に対する緊迫力、ひいては摺動トルクの低減を図ることが可能である。 According to the sealing device of the present invention, since the rigidity of the waist portion of the seal lip is supplemented by the rib, the waist portion itself can be thinned, and thereby, the tightening force on the outer peripheral surface of the rotating body, and consequently the sliding torque. Reduction can be achieved.
以下、本発明に係る密封装置の好ましい実施の形態について、図1及び図2を参照しながら説明する。図示の実施の形態における密封装置1は、金属製の補強環11にゴム弾性体(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)によって一体的に成形されたシールリップ12と、シールリップ12のリップ頭部123の外周に装着されたガータスプリング13とを備える。
Hereinafter, a preferred embodiment of a sealing device according to the present invention will be described with reference to FIGS. 1 and 2. The sealing device 1 in the illustrated embodiment includes a
詳しくは、補強環11は、例えば鋼板などを打ち抜きプレス成形することにより製作されたものである。
Specifically, the reinforcing
シールリップ12は、補強環11の内径端11aに一体的に加硫接着された根元121と、この根元121から密封空間A側を向いて延び根元121側が相対的に大径となる円錐筒状をなして延び、内周面122aがくびれた形状の腰部122と、腰部122の先端側に形成され、内周面が略V字の断面形状をなす内径端123aが回転軸2の外周面と摺動可能に密接されるリップ頭部123とを備え、リップ頭部123の外周面には、ガータスプリング13を装着するための、円周方向へ無端状に延びるスプリング装着溝123bが形成されている。なお、回転軸2は、請求項1に記載された回転体に相当するものである。
The
ガータスプリング13は、金属製のコイルスプリングを環状に繋げたものであって、シールリップ12のリップ頭部123のスプリング装着溝123bに嵌着され、回転軸2の外周面に対するシールリップ12の緊迫力を補償するものである。
The
シールリップ12における腰部122の外周面には、根元121側の端部からスプリング装着溝123b側の端部へかけて軸方向へ延びる多数のリブ124が円周方向等間隔で形成されている。
A large number of
シールリップ12におけるスプリング装着溝123bの肩部のうちシールリップ12の先端側に位置する肩部123cに、外径方向へ突出した複数のスプリング保持突起125が円周方向所定間隔で形成されている。このスプリング保持突起125の径方向の高さhは、好ましくは、スプリング装着溝123bに装着されたガータスプリング13の外径dよりも大きいものとなっている。
A plurality of
シールリップ12の根元121からは、シールリップ12とは反対側、すなわち装着状態において大気B側を向き、先端側が小径となる円錐筒状をなして延びるダストリップ14が形成されている。
From the
なお、シールリップ12におけるリップ頭部123の内周面のうち、内径端123aより大気B側(ダストリップ14側)の斜面123dには、リップ頭部123の内径端123aと回転軸2の外周面との摺動部を密封空間A側から大気B側へ漏れようとする油を、回転軸2の回転によって密封空間A側へ押し戻すねじポンプ作用を発現する多数のねじ突条を形成しても良い。
Of the inner peripheral surface of the
以上の構成を備える密封装置1は、シールリップ12が密封空間A側を向くように不図示のハウジングの内周面に装着されると共に、シールリップ12におけるリップ頭部123の内径端123aが、ハウジングの内周に挿通された回転軸2の外周面と摺動可能に密接されることによって、密封空間A内の密封対象油が軸周から大気B側へ漏洩するのを防止するものである。また、ダストリップ14は、大気B側のダストがシールリップ12側へ浸入するのを防止するものである。
The sealing device 1 having the above configuration is mounted on the inner peripheral surface of a housing (not shown) so that the
ここで、自動車においては、燃費の向上を目的として、回転軸2の外周面に対するシールリップ12の摺動トルクを一層低減することが求められており、摺動トルクの低減を図るには、シールリップ12の腰部122の肉厚を薄くすることによってシールリップ12の剛性を低下させ、回転軸2の外周面に対する緊迫力を低下させることが有効である。
Here, in the automobile, for the purpose of improving the fuel efficiency, it is required to further reduce the sliding torque of the
そして本発明に係る密封装置1によれば、腰部122の外周面に、根元121側の端部からスプリング装着溝123b側の端部へかけて延びる多数のリブ124が形成されているので、腰部122の肉厚を十分に薄くすることができ、その結果、緊迫力を有効に低下させることができる。その理由は、シールリップ12の腰部122の肉厚を薄くすると、このシールリップ12の加硫成形に用いられる金型の成形用キャビティのうち、腰部122と対応する部分が狭くなるが、リブ124と対応する部分によって、成形用キャビティ内での未加硫ゴム材料の流れが補償され、充填不足による成形不良が防止されるからである。
According to the sealing device 1 according to the present invention, a large number of
また、上述のように腰部122が薄肉化されたことに加え、リップ頭部123も従来に比較して薄肉であり、しかもスプリング保持突起125が円周方向へ連続したものではなく、円周方向所定間隔で形成されていることによっても、シールリップ12の剛性を低下させることができる。
Further, in addition to the thinning of the
したがって、以上の構成を備える密封装置1によれば、回転軸2の外周面に対するシールリップ12の緊迫力を低下させ、摺動トルクを低減させて、燃費の向上に貢献することができる。
Therefore, according to the sealing device 1 having the above configuration, it is possible to reduce the tightening force of the
また、スプリング保持突起125が円周方向へ連続したものではないため、このスプリング保持突起125の軸方向肉厚や径方向の高さhを大きくしても、回転軸2の外周面に対するシールリップ12の緊迫力が増大することはなく、したがって、スプリング装着溝123bに装着されたガータスプリング13の外径dよりも大きく、かつ所要の軸方向肉厚を有するものとすることによって、ガータスプリング13の脱落を有効に防止することができる。
Further, since the
1 密封装置
12 シールリップ
121 根元
122 腰部
123 リップ頭部
123c 肩部
124 リブ
125 スプリング保持突起
13 ガータスプリング
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
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