JP2017222691A - 多発性硬化症を治療するための高投与量ラキニモドの使用 - Google Patents

多発性硬化症を治療するための高投与量ラキニモドの使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2017222691A
JP2017222691A JP2017141409A JP2017141409A JP2017222691A JP 2017222691 A JP2017222691 A JP 2017222691A JP 2017141409 A JP2017141409 A JP 2017141409A JP 2017141409 A JP2017141409 A JP 2017141409A JP 2017222691 A JP2017222691 A JP 2017222691A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laquinimod
patient
administration
human patient
score
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2017141409A
Other languages
English (en)
Inventor
バール−ゾハール,ダン
Bar-Zohar Dan
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teva Pharmaceutical Industries Ltd
Original Assignee
Teva Pharmaceutical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=49514859&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2017222691(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Teva Pharmaceutical Industries Ltd filed Critical Teva Pharmaceutical Industries Ltd
Publication of JP2017222691A publication Critical patent/JP2017222691A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/47Quinolines; Isoquinolines
    • A61K31/47042-Quinolinones, e.g. carbostyril
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

【課題】多発性硬化症(MS)に罹患したヒト患者又は臨床的に摘出された症候群(CIS)を呈するヒト患者を治療する方法の提供。
【解決手段】前記多発性硬化症に罹患したヒト患者又は臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者に対して約1.2mgのラキニモド又はその医薬的に許容可能な塩の毎日投与量を経口投与することを含んでなる方法。並びに、ヒト被験者に対して神経保護をするための、ヒト患者で確認される疾患進行までの時間を増加させるための、確認される再発までの時間を増加させるための、又は、脳萎縮を低減するための、約1.2mgのラキニモド又はその医薬的に許容可能な塩及び医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態。
【選択図】なし

Description

この出願の全体を通して、様々な出版物をその筆頭著者および発行年により参照する。これら刊行物の完全な引用は、特許請求の範囲の直前にある参照文献の項に提示される。引用された文献および刊行物の開示は、ここに記載する本発明の日における当該技術の状態をより完全に記載するために、それらの全体を本明細書の一部として本願に援用する。
背景
多発性硬化症(MS)は、全世界で百万人以上の人々が罹患している神経疾患である。それは、青年および中年における神経性能力障害の最も共通の原因であり、患者およびその家族、友人、並びに健康管理に責任を有する団体に対して身体的、精神的、社会的および資金的に多大な影響を及ぼしている(EMEAガイドライン、2006年)。
MSは、恐らくは感染によってトリガーされ、且つ遺伝的素因と重畳するある種の自己免疫プロセスによって媒介されると一般に考えられている。それは、中枢神経系(CNS)のミエリンに損傷を与える慢性の炎症症状である。MSの病因は、ミエリン抗原に対する自己反応性T細胞が、循環系からCNS中に浸潤することを特徴としている(Bjartmar, 2002)。MSにおける炎症期に加えて、疾患過程の初期には軸索損失が生じ、これが経時的に広範囲に亘ることにより、その後の進行性かつ永続的な神経障害が導かれ、往々にして重篤な機能不全に至る可能性がある(Neuhaus, 2003)。当該疾患に付随する症状には、疲労、痙攣、運動失調、脱力感、膀胱および腸障害、性的機能不全、疼痛、震顫、発作性徴候、視覚障害、心理学的問題、および認知機能障害が含まれる(EMEA Guideline, 2006)。
種々のMSの疾患段階および/または型が、「多発性硬化症の治療(Duntiz, 1999)」に記載されている。それらの中で、再発寛解型の多発性硬化症(RRMS)が、初期の診断の時点では最も普通の形態である。RRMSの多くの患者は、5〜15年の初期の再発寛解コースを有しており、これは第二の進行性MS(SPMS)疾患コースへと進行する。再発は炎症および脱髄から生じる一方、神経伝導の修復および寛解には、炎症の回復、脱髄した軸索上でのナトリウムチャンネルの再分布、および再ミエリン化が伴う(Neuhaus, 2003; Noseworthy, 2000)。
2001年4月に、国際専門委員会は、アメリカの国立MS協会と共同で、多発性硬化症のための診断基準を推奨した。これらの基準は、マクドナルド基準(McDonald Criteria)として知られるに至った。該マクドナルド基準はMRI技術を使用しており、ポーザー基準および更に古いシューマッハ基準(Schumacher Criteria)(McDonald, 2001)にとって代わることを意図したものである。マクドナルド基準は、国際専門委員会によって2005年3月に改訂され(Polman, 2005)、2010年に再度更新された(Polman, 2011)。
MSの再発段階での疾患修飾療法による介入は、蓄積する神経変性を低減および/または防止することが示唆されている(Hohlfeld, 2000; De Stefano, 1999)。現在では、再発性MS(RMS)に使用するために認可された多くの疾患修飾薬物療法が存在し、これにはRRMSおよびSPMSが含まれる(The Disease Modifying Drug Brochure, 2006)。これらにはインターフェロンβ1−a(Avonex[登録商標]およびRebif[登録商標])、インターフェロンβ1−b(Betaseron[登録商標])、酢酸グラチラマー(Copaxone[登録商標])、ミトキサントロン(mitoxantrone)(Novantrone[登録商標])、ナタリズマブ(natalizumab)(Tysabri[登録商標])、およびフィンゴリモド(fingolimod)(Gilenya[登録商標])が含まれる。これらの殆どは免疫調節剤として働くと考えられている。ミトキサントロンおよびナタリズマブは、免疫抑制剤として働くと考えられている。しかし、それぞれの作用機構は部分的にのみ解明されているに過ぎない。免疫抑制剤または細胞障害剤は、慣用的な治療法が失敗した後に幾人かの患者に使用されている。しかし、これら薬剤により誘導された免疫応答の変化と、MSにおける臨床効果との間の関係は少しも解明されていない(EMEA Guideline, 2006)。
他の治療的アプローチには、当該疾患により生じる症状を改善するために適用される全ての治療を意味する対症療法(EMEA Guideline, 2006)、および副腎皮質ステロイドを用いた急性再発の治療が含まれる。ステロイドは経時的なMSの経過に影響することはないが、それらは幾人かの患者において、発作の持続および重篤度を低減することができる。
<ラキニモド>
ラキニモドは、経口での生体利用性が高い新しい合成化合物であり、多発性硬化症(MS)の治療のための経口処方剤として提唱されている(Polman, 2005; Sandberg-Wollheim, 2005)。ラキニモドおよびそのナトリウム塩は、例えば米国特許第6,077,851号に記載されている。
研究によって、ラキニモドは再発性MSにおいて、活性なMRI病巣の発生を減少させることが示されている。しかし、MRI脳病巣低減単独での臨床的重要さは未解決のままである。幾つかの研究では、MRI病巣は主要な結果測定値として使用されるが、他の研究では、MRI異常と臨床的疾病活性との間の相関が弱いこと、また、このよううな測定値は臨床応答の代理マーカーとしてよりも二次的結果として用いられるべきであることが示唆されている(Rudick, 1999; Miki, 1999; Barkhof, 1999)。更に、ヨーロッパ医薬品部局(EMEA)のような医薬規制組織によれば、MRIの結果と臨床的結果の間の相関は、MRI結果を枢要な研究における有効な指標として容認するほどに十分に強いことは立証されていない。従って、EMEAに従えば、臨床試験のための関連の薬効パラメータは、能力障害の蓄積および再発率(RRMSについて)である(EMEAガイドライン2006)。従って、再発率および能力障害の進行は、現在許容されているRRMSの治療効果の指標であるが、これらはラキニモドについては以前に確立されていない。
EMEA・MSの臨床試験ガイドラインには、更に、RRMSの年間再発率は低く、また一般に、能力障害の進行には数年を要することが述べられている。結局、疾患コースを改変することを意図した製品を用いた確証研究は、再発に悩む患者または能力障害の進行を示す患者の実質的な比率を有するように十分に、大規模でかつ長期に亘るべきである。薬効を証明するためには、2年が最も短い期間であると考えられる。(EMEAガイドライン、2006)
更に、現存の文献は、MSの治療のためのラキニモドの有効投与量に関して異なる結論に到達した。0.4mg/日の経口投与量は、一つの研究(Polman, 2005)では再発性MS(RRMSおよびSPMSを含む)における活性なMRI病巣の発症を低減する一方、もう一つの研究では、同じ投与量が、プラセボに比較してMRI効果も臨床効果ももたないことが示された(Comi, 2007)。
本発明は、多発性硬化症(MS)に罹患したヒト患者または臨床的に摘出された症候群(CIS)を呈するヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を約1.2mgの1日投与量で経口投与し、それによって前記ヒト患者を治療することを含んでなる方法を提供する。
本発明はまた、ヒト被験者に対して神経保護を提供することにより前記ヒト患者を治療する方法であって、該ヒト被験者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を約1.2mgの1日投与量で経口投与し、それによって前記ヒト患者に神経保護を与えることにり前記ヒト被験者を治療することを含んでなる方法を提供する。
本発明はまた、多発性硬化症に罹患したヒト患者または臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者を、確認される疾患進行までの時間を増大させ、確認される再発までの時間を増大させ、または脳萎縮を低減することにより治療する方法であって、該ヒト患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を約1.2mgの1日投与量で経口投与し、それによって前記ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増大させ、確認される再発までの時間を増大させ、または脳萎縮を低減することにより、前記ヒト患者を治療することを含んでなる方法を提供する。
本発明はまた、多発性硬化症に罹患したヒト患者または臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者を治療することにおいて使用するための、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩および医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態、ヒト被験者に対して神経保護を提供することにより前記ヒト被験者を治療することにおいて使用するための、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩および医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態、並びに、多発性硬化症に罹患したヒト患者または臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者を、確認される疾患進行までの時間を増大させ、確認される再発までの時間を増大させ、または脳萎縮を低減することにより治療することにおいて使用するための、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩および医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態を提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、多発性硬化症に罹患したヒト患者または臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者を治療する方法であって、該ヒト患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を約1.2mgの1日投与量で経口投与し、それによって前記ヒト患者を治療することを含んでなる方法を提供する。
一実施形態において、前記ラキニモドの投与は、多発性硬化症に付随する症状または状態を緩和する。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増大し、確認される再発までの時間を増大し、脳萎縮を低減し、再発率を低減し、入院および/またはIVステロイドが必要な確認される再発の率を低減し、能力障害の蓄積を低減し、疲労のレベルの進行を低減もしくは阻止し、機能的状態の劣化を改善もしくは阻止し、全般的健康の悪化を改善もしくは阻止し、MRIでモニターされる疾患活性を低減し、または認識障害を低減するために有効である。
一つの実施形態において、ラキニモドの投与は、ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増大させるために効果的である。もう一つの実施形態において、確認される疾患進行は、クルツケの拡大能力障害状態スケール(EDSS)スコアによって測定される。
一つの実施形態において、前記患者は、ラキニモドの投与前に0〜5.5のEDSSスコアを有していた。もう一つの実施形態において、前記患者は、ラキニモドの投与前に5未満のEDSSスコアを有していた。もう一つの実施形態において、確認される疾患進行は、EDSSスコアの少なくとも1ポイントの増加である。一つの実施形態において、前記患者は、ラキニモドの投与前に5.5以上のEDSSスコアを有していた。もう一つの実施形態において、確認される疾患進行は、EDSSスコアの少なくとも0.5ポイントの増加である。
一つの実施形態において、前記確認される疾患進行までの時間は20〜60%増大する。もう一つの実施形態において、前記確認される疾患進行までの時間は30〜50%増大する。もう一つの実施形態において、前記確認される疾患進行までの時間は少なくとも30%増大する。もう一つの実施形態において、前記確認される疾患進行までの時間は少なくとも40%増大する。更にもう一つの実施形態において、前記確認される疾患進行までの時間は少なくとも50%増大する。
一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、ヒト患者において確認される再発までの時間を増大させるために有効である。もう一つの実施形態において、前記確認される再発までの時間は、少なくとも20%増大する。もう一つの実施形態において、前記確認される再発までの時間は、少なくとも30%増大する。もう一つの実施形態において、前記確認される再発までの時間は、少なくとも40%増大する。もう一つの実施形態において、前記確認される再発までの時間は、少なくとも50%増大する。
もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者における脳萎縮を低減するために有効である。もう一つの実施形態において、脳萎縮は15〜40%低減される。もう一つの実施形態において、脳萎縮は少なくとも20%低減される。もう一つの実施形態において、脳萎縮は少なくとも30%低減される。もう一つの実施形態において、脳萎縮は少なくとも40%低減される。もう一つの実施形態において、脳萎縮は少なくとも50%低減される。
もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において再発率を低減するために有効である。もう一つの実施形態において、前記再発率は少なくとも20%低減される。もう一つの実施形態において、前記再発率は少なくとも30%低減される。もう一つの実施形態において、前記再発率は少なくとも40%低減される。もう一つの実施形態において、前記再発率は少なくとも50%低減される。もう一つの実施形態において、前記再発率は少なくとも60%低減される。更にもう一つの実施形態において、前記再発率は少なくとも70%低減される。
一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において能力障害の蓄積を低減するために有効である。もう一つの実施形態において、前記能力障害の蓄積は、時限25フィート歩行(Timed-25 Foot Walk;T25FW)によって評価される。もう一つの実施形態において、前記能力障害の蓄積は、被験者のMS機能複合(MSFC)スコアの推移によって評価される。もう一つの実施形態において、患者のMSFCスコアは、最初のラキニモド治療の3月以内に改善する。もう一つの実施形態において、患者のMSFCスコアは、最初のラキニモド治療の6月以内に改善する。もう一つの実施形態において、患者のMSFCスコアは、最初のラキニモド治療の12月以内に改善する。もう一つの実施形態において、患者のMSFCスコアは、最初のラキニモド治療の18月以内に改善する。もう一つの実施形態において、患者のMSFCスコアは、最初のラキニモド治療の24月以内に改善する。
一つの実施形態において、ラキニモドの投与は、確認される疾患進行についての患者のリスクを、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して少なくとも30%低減する。もう一つの実施形態において、ラキニモドの投与は、確認される疾患進行についての患者のリスクを、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して少なくとも35%低減する。一つの実施形態において、ラキニモドの投与は、確認される疾患進行についての患者のリスクを、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して少なくとも40%低減する。一つの実施形態において、該リスクの低減は、最初のラキニモド治療の3月以内に起きる。もう一つの実施形態において、該リスクの低減は、最初のラキニモド治療の6月以内に起きる。もう一つの実施形態において、該リスクの低減は、最初のラキニモド治療の12月以内に起きる。もう一つの実施形態において、該リスクの低減は、最初のラキニモド治療の18月以内に起きる。もう一つの実施形態において、該リスクの低減は、最初のラキニモド治療の24月以内に起きる。
一つの実施形態において、ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において疲労レベルの進行を低減または阻止するために有効である。もう一つの実施形態において、前記疲労レベルは患者の修正された疲労衝撃スケール(MFIS)スコアによって評価される。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して、前記ヒト患者のMFISスコアを減少させる。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記ラキニモド治療の開始時の患者に比較して、前記ヒト患者のMFISスコアを減少させる。更にもう一つの実施形態において、前記MFISスコアは、前記ラキニモド治療の開始24時間以内に減少される。
一つの実施形態において、ラキニモドの投与は、前記ヒト患者における機能的状態の悪化を改善もしくは阻止するために有効である。もう一つの実施形態において、前記患者の機能的状態は、前記患者の簡略形一般健康調査(SF−36)の被験者報告アンケートスコア(Subject-Reported Questionnaire score)によって測定される。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者のSF−36スコアを、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して減少させた。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者のSF−36スコアを、ラキニモド治療開始時の患者に比較して減少させた。もう一つの実施形態において、前記患者のSF−36精神的コンポーネントサマリースコア(MSC)が減少される。もう一つの実施形態において、前記患者のSF−36身体的コンポーネントサマリースコア(PSC)が減少される。更にもう一つの実施形態において、前記患者のSF−36コア(MSC)は、ラキニモド治療の開始から24月以内に減少される。
一つの実施形態において、ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において全般的健康を改善し、または悪化を阻止するために有効である。もう一つの実施形態において、前記患者の全般的健康は、患者のEQ−5D標準化アンケートスコアによって評価される。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、ヒト患者のEQ−5Dスコアを、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して増大させる。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、ヒト患者のEQ−5Dスコアを、ラキニモド治療の開始時の患者に比較して増大させる。もう一つの実施形態において、前記EQ−5Dスコアは、ラキニモド治療開始の24月以内に増大する。
一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者におけるMRIでモニターされる疾患活性を低減するために有効である。
もう一つの実施形態において、前記MRIでモニターされる疾患活性は、GdE−T1病巣の数、新たなT2病巣の数、新たなT1低強度病巣(ブラックホール)の数、T2病巣体積の変化、GdE−T1病巣体積の変化、またはT1低強度病巣体積(ブラックホール)の変化によって評価される。もう一つの実施形態において、前記MRIでモニターされる疾患活性は、T重み付け画像上で増強される病巣の累積数、T走査上での新たな低強度病巣の累積数、および新たなT病巣の累積数である。もう一つの実施形態において、前記MRIでモニターされる疾患活性は、Gd増強病巣の数、Gd増強された病巣のカウント、T2可視病巣の変化または脳容積における変化である。
一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において認識障害を低減するために有効である。もう一つの実施形態において、前記認識小以外は、記号数字モダリティー検査(SDMT)スコアによって評価される。
一つの実施形態において、前記患者は、ラキニモド治療を開始する前に、少なくとも6月の疾患持続期間を有していた。
一つの実施形態において、前記ラキニモドは多発性硬化症のための単独療法として投与される。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドは、もう一つの多発性硬化症治療との付加療法として投与される。もう一つの実施形態において、前記他の再発寛解多発性硬化症治療は、インターフェロンβ1−a、インターフェロンβ1−b、酢酸グラチラマー、ミトキサントロン、ナタリズマブ、フマル酸ジアルキル、またはフィンゴリモドの投与である。更にもう一つの実施形態において、前記ヒト患者は、再発寛解型多発性硬化症に罹患している。
本発明はまた、ヒト患者に対して神経保護を与えることによりヒトを治療する方法であって、前記ヒト患者に対して、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩の1日投与量を経口投与し、それによって、前記ヒト患者に神経保護を与えることにより前記ヒト患者を治療することを含んでなる方法を提供する。
一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与はニューロンの機能不全を低減し、ニューロンの損傷を低減し、ニューロンの劣化を低減し、および/またはニューロンのアポトーシスを低減する。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、中枢神経系におけるニューロンの機能不全を低減し、中枢神経系におけるニューロンの損傷を低減し、中枢神経系におけるニューロンの劣化を低減し、および/または中枢神経系におけるニューロンのアポトーシスを低減する。更にもう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、末梢神経系(PNS)におけるニューロンの機能不全を低減し、末梢神経系(PNS)におけるニューロンの損傷を低減し、末梢神経系(PNS)におけるニューロンの劣化を低減し、および/または末梢神経系(PNS)におけるニューロンのアポトーシスを低減する。
一つの実施形態において、上記の何れかの方法は、前記患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を、実質的に1.2mgラキニモドの1日投与量で経口投与することを含んでいる。もう一つの実施形態において、この方法は、前記患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を、1.2mgラキニモドの1日投与量で経口投与することを含んでいる。もう一つの実施形態において、該ラキニモドはラキニモドナトリウムの形態で投与される。
一つの実施形態において、前記投与は、24週よりも長い期間に亘るものである。ここに記載した何れかの方法のもう一つの実施形態において、前記投与は36週よりも長い期間に亘るものである。ここに記載した何れかの方法のもう一つの実施形態において、前記投与は48週よりも長い期間に亘るものである。
本発明はまた、多発性硬化症に罹患したヒト患者または臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者を、該ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増大させ、確認される再発までの時間を増大させ、または脳萎縮を低減することにより治療する方法であって、該患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を、約1.2mgラキニモドの1日投与量で投与し、それによって前記ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増大させ、確認される再発までの時間を増大させ、または脳萎縮を低減することにより前記ヒト患者を治療することを含んでなる方法を提供する。
一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記患者において確認される疾患進行までの時間を増大させるために有効である。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において確認される再発までの時間を増大させるために有効である。更にもう一つの実施形態において、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において脳萎縮を低減するために有効である。
一つの実施形態において、前記ラキニモドは多発性硬化症のための単独療法剤として投与される。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドは、もう一つの多発性硬化症治療との付加療法として投与される。更にもう一つの実施形態において、前記他の再発寛解多発性硬化症治療は、インターフェロンβ1−a、インターフェロンβ1−b、酢酸グラチラマー、ミトキサントロン、ナタリズマブ、フマル酸ジアルキル、またはフィンゴリモドの投与である。
一つの実施形態において、前記ヒト患者は再発寛解型の多発性硬化症に罹患している。もう一つの実施形態において、前記方法は、前記患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を実質的に1.2mgラキニモドの1日投与量で経口投与することを含んでなるものである。もう一つの実施形態において、前記方法は、前記患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を1.2mgラキニモドの1日投与量で経口投与することを含んでなるものである。更にもう一つの実施形態において、前記ラキニモドはラキニモドナトリウムの形態で投与される。
一つの実施形態において、前記投与は24週よりも長期間に亘るものである。もう一つの実施形態において、ここに記載する何れかの方法のもう一つの実施形態において、前記投与は36週よりも長期間に亘るものである。ここに記載する何れかの方法のもう一つの実施形態において、前記投与は48週よりも長期間に亘るものである。
ある実施例において、前記ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩は、錠剤の形態で投与される。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩はカプセルの形態で投与される。
本発明はまた、多発性硬化症に罹患したヒト患者または臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者を治療することにおいて使用するための、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩および医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態を提供する。
本発明はまた、ヒト被験者に対して神経保護を提供することにより前記ヒト被験者を治療することにおいて使用するための、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩および医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態を提供する。
本発明はまた、多発性硬化症に罹患したヒト患者または臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者を、確認される疾患進行までの時間を増大させ、確認される再発までの時間を増大させ、または脳萎縮を低減することにより治療することにおいて使用するための、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩および医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態を提供する。
一つの実施形態において、前記経口単位投与量医薬形態は、実質的に1.2mgのラキニモドを含有する。もう一つの実施形態において、前記経口単位投与量医薬形態は1.2mgのラキニモドを含有する。
ある実施形態において、前記経口単位投与量医薬形態は錠剤の形態にある。もう一つの実施形態において、前記経口単位投与量医薬形態はカプセルの形態にある。
本発明はまた、再発寛解型多発性硬化症ヒト患者が、所定の期間内に確認される再発を経験する可能性を低減する方法であって、該方法は前記患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を、約1.2mgの1日投与量で経口投与し、それによって前記再発寛解型多発性硬化症のヒト患者が所定期間内に確認される再発を経験する可能性を低減すことを含んでなる方法を提供する。一つの実施形態において、前記所定の期間は12月である。もう一つの実施形態において、前記所定の期間は24月である。
一つの実施形態において、前記再発率または再発の可能性(リスク)は、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して少なくとも20%低減される。もう一つの実施形態において、前記再発率または再発の可能性(リスク)は、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して少なくとも25%低減される。もう一つの実施形態において、前記再発率または再発の可能性(リスク)は、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して少なくとも30%低減される。更にもう一つの実施形態において、前記再発率または再発の可能性(リスク)は、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して少なくとも70%低減される。
一つの実施形態において、前記再発は、入院またはIVステロイド治療を必要とする重篤な再発である。もう一つの実施形態において、前記患者の入院を必要とする年間再発率は、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して少なくとも20%、または少なくとも25%低減される。
本発明は更に、再発寛解型多発性硬化症のヒト患者において、再発の重篤度または持続期間を減少させる方法であって、前記患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を約1.2mgラキニモドの一日投与量で経口投与し、それによって前記再発寛解型多発性硬化症のヒト患者における重篤度または持続期間を減少させることを含んでなる方法を提供する。
一実施形態において、ラキニモドの投与は、患者が再発から解放される可能性を増大させる。もう一つの実施形態において、ラキニモドを受けている患者は、ラキニモド知慮いうを受けていない患者に比較して、再発から解放されるの約55%良好な可能性を有する。
本発明の更なる実施形態において、初年度の治療についての患者の年間再発率は、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して低減される。一つの実施形態において、この低減幅は少なくとも20%である。
一実施形態において、患者が入院を必要とするほどの重篤な再発を経験する患者のリスクは、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して低減される。もう一つの実施形態において、該リスクは少なくとも20%または少なくとも30%低減される。もう一つの実施形態において、IVステロイド治療を必要とするほど重篤な再発を経験する患者のリスクは、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して低減される。もう一つの実施形態において、該リスクは、ラキニモド治療を受けていない患者に比較して少なくとも20%または少なくとも30%低減される。
本発明はまた、再発寛解型多発性硬化症ヒト患者のクオリティー・オブ・ライフおよび全般的健康を改善するための方法であって、該患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を、約1.2mgラキニモドの1日投与量で経口投与し、それによって前記患者のクオリティー・オブ・ライフおよび全般的健康を改善することを含んでなる方法を提供する。
本発明の更なる実施形態において、再発寛解型多発性硬化症ヒト患者へのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩の、約1.2mgの1日投与量での経口投与は、該患者が疾患または疾患活性から解放される可能性を改善する。一つの実施形態において、該患者が疾患から解放される可能性は、前記ラキニモド治療を受けていない患者に比較して、少なくとも50%または少なくとも55%増大する。もう一つの実施形態において、前記患者が疾患から解放される可能性は、前記ラキニモド治療を受けていない患者に比較して、少なくとも40%または少なくとも45%増大する。
一つの実施形態において、該方法は、前記患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を、実質的に1.2mgラキニモドの1日投与量で経口投与することを含んでいる。もう一つの実施形態において、前記方法は、前記患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を、1.2mgラキニモドの1日投与量で経口投与することを含んでいる。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドはラキニモドナトリウムの形態で投与される。
ある実施形態において、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩は、錠剤の形態で投与される。もう一つの実施形態において、前記ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩は、カプセルの形態で投与される。
ある実施形態において、ラキニモドの薬効は、ラキニモド治療を受けていない患者に対する比較として測定される。もう一つの実施形態において、ラキニモドの薬効は、ラキニモド治療開始時の患者との比較として測定される。
本発明はまた、再発寛解型多発性硬化症ヒト患者が所定の期間内に確認される再発を経験する可能性を低減することに使用するための、再発寛解型多発性硬化症ヒト患者において再発の重篤度または持続を低減するための、再発寛解型多発性硬化症ヒト患者の生活の質および全般的健康を改善するための、または再発寛解型多発性硬化症ヒト患者が疾患または疾患活性から解放される可能性を改善するための、約1.2mgラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩および医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態を提供する。一つの実施形態において、前記経口単位投与量医薬形態は、実質的に1.2mgのラキニモドを含有する。もう一つの実施形態において、前記経口単位投与量医薬形態は、実質的に1.2mgのラキニモドを含有する。
ある実施形態において、前記経口単位投与量医薬形態はタブレットの形態にある。もう一つの実施形態において、前記経口単位投与量医薬形態はカプセルの形態にある。
上記の実施形態について、ここに開示した各実施形態は、他の開示された実施形態の各々に適用可能である考えられる。
この出願で用いられるラキニモドの医薬的に許容可能な塩には、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、マンガン塩、銅塩、亜鉛塩、アルミニウム塩および鉄塩が含まれる。ラキニモドの塩形成および該塩の調製方法は、例えば、米国特許出願公開番号2005/0192315、PCT国際出願公開番号WO 2005/074899に記載されており、これらを本明細書の一部として本願に援用する。
投与量単位は、一つの化合物またはその化合物の混合物を含有してよい。投与量単位は、錠剤、カプセル、丸薬、粉末および顆粒のような経口投与量形態のために調製することができる。
ラキニモドは、意図した投与形態に関して適切に選択され、且つ従来の医薬プラクティスと一致した、適切な医薬的希釈剤、増量剤、賦形剤、またはキャリア(ここでは一纏めに医薬的許容可能なキャリアと称する)との混合物で投与することができる。この単位は、経口投与に適した形態であろう。ラキニモドは単独で投与することができるが、一般には医薬的に許容可能なキャリアと混合され、錠剤もしくはカプセル、リポソームの形態で、または凝集粉末として同時投与される。適切な固体キャリアには、乳糖、蔗糖、ゼラチンおよび寒天が含まれる。カプセルまたは錠剤は、容易に製剤化することができ、また容易に飲み込まれ、または咀嚼されるように製造できる;他の固体形態には、顆粒およびバルクパウダーが含まれる。錠剤は、適切なバインダ、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、香料、流動誘発剤および融解剤を含有してよい。
本発明の経口投与形態を処方するために使用され得る技術、医薬的に許容可能なキャリアおよび賦形剤の特定の例は、例えば米国特許出願公開番号2005/074899、PCT国際出願公開番号WO2005/074899、WO2007/047863、およびWO2007/146248に記載されている。これらの参考文献は、それらの全体を本面最初の一部として本願に援用する。
本発明において有用な投与形態を製造するための一般的な技術および組成物は、次の参照文献に記載されている:7現代の薬学、第9章および第10章(Banker & Rhodes, Editors, 1979);医薬投与形態:錠剤(Lieberman et al., 1981);アンセル(Ansel)、医薬投与形態への手引き第2版(1976);レミングトンの薬学(Remington's Pharmaceutical Sciences)第17版(Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985);薬学における進歩(David Ganderton, Trevor Jones, Eds., 1992);薬学における進歩第7巻(David Ganderton, Trevor Jones, James McGinity, Eds., 1995);医薬投与形態のための水性ポリマーコーティング(Drugs and the Pharmaceutical Sciences, Series 36 (James McGinity, Ed., 1989));医薬粒子キャリア:治療的応用:薬物および薬学第61巻(Alain Rolland, Ed., 1993);胃腸管への薬物送達(Ellis Horwood Books in the Biological Sciences. Series in Pharmaceutical Technology; J. G. Hardy, S. S. Davis, Clive G. Wilson, Eds.);現代の医薬および薬学第40巻(Gilbert S. Banker, Christopher T. Rhodes, Eds.)。これらの参考文献の内容は、それらの全体を、本明細書の一部として本願に援用する。
錠剤は、適切なバインダ、潤滑剤、崩壊剤、着色剤、香料、流動誘発剤剤および溶融剤を含有してよい。例えば、錠剤またはカプセルの投与形態での経口投与について、活性薬物成分は、経口用で無毒の医薬的に許容可能な不活性キャリア、例えば乳糖、ゼラチン、寒天、澱粉、蔗糖、グルコース、メチルセルロース、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトール、微結晶セルロース等と組み合わせることができる。適切なバインダには、澱粉、ゼラチン、グルコースもしくはβラクトースのような天然の糖、コーンスターチ、天然および合成のガム、例えばアカシア、トラガカンス、またはアルギン酸ナトリウム、ポビドン、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、およびワックス等が含まれる。これらの投与量形態において使用される潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、およびタルク等が含まれる。崩壊剤には、澱粉、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム、クロスカルメロースナトリウム、澱粉グリコール酸ナトリウム等が含まれる。
<用語>
ここで使用するとき、別途述べない限り、次の用語の各々は以下の定義を有するものとする。
ここで使用するとき、「ラキニモド」とは、ラキニモド酸またはその医薬的に許容可能な塩を意味する。「塩」とは本化合物の塩であり、当該化合物の酸または塩基の塩を作製することによって修飾されたものである。この点において、「医薬的に許容可能な塩」の用語は、本発明の化合物についての、相対的に非毒性の無機もしくは有機の酸もしくは塩基の付加塩を言う。
ここで使用するとき、数値または範囲の関係での「約」は、明細書に記載し、または請求項に記載した数値または範囲の±10%を意味する。
数値または範囲の関係での「実質的に」は、明細書または請求項に記載の数値または範囲の±5%を意味する。
「ラキニモド1.2mgの投与量」は、製剤の形態にかかわらず、製剤中のラキニモド酸の量が1.2mgであることを意味する。従って、塩の形態、例えばラキニモドナトリウム塩における場合、1.2mgラキニモドの投与量を与えるのに必要な塩形態の重量は、追加の塩イオンの存在に起因して1.2mgよりも大きいであろう。
「被験者に投与する」とは、疾病、傷害または状態に関連した症状を緩和、治癒または低減するために、医薬、薬物、または療法を患者に与え、施し、または適用することを意味する。経口投与は、本化合物を患者に投与する一つの方法である。
ここで使用するとき、ある目的を達成するために有効な量における「有効な」とは、本開示の方法で使用したときに、過度の副作用(例えば毒性、刺激性またはアレルギー性の反応)を伴わずに、合理的な利益/リスク比に見合った、表示された治療反応を生じるために十分なある成分の量を言う。例えば、多発性硬化症を治療するために有効な量。特定の有効量は、治療される特定の状態、患者の身体的条件、治療される哺乳類のタイプ、治療の持続期間、併用療法(もしあれば)、用いる特定の処方、および化合物またはその誘導体の構造のような因子と共に変化するであろう。
ここで使用するとき、「治療する」または「治療すること」とは、例えば、疾患および/または状態の症状の抑制、退行、または停止を誘導し、或いはその症状を寛解もしくは軽減させることを包含する。ここで用いるとき、被験者における疾患進行または合併症の「抑制」とは、被験者における疾患進行および/または合併症を低減することを意味する。ここで用いる条件または状態を「寛解させる」または「緩和する」とは、かかる条件または状態の症状を除去または低減することを意味するべきである。加えて、ここで使用する「治療」または「治療する」とは、物質、即ちラキニモドの、少なくとも1月間に亘る周期的投与を意味し、特に1月未満の周期的投与は排除する。
CISを呈する患者に適用されるときの「治療する」とは、臨床的に明確な多発性硬化症(CDMS)の発症を遅延させること、CDMSへの進行を遅延させること、CDMSへの転換リスクを低減すること、または多発性硬化症に合致する最初の臨床的発症を経験し、CDMSに発展する高いリスクをもった患者における再発の頻度を低減することを意味することができる。
ここで用いるとき、疾患または状態に罹患した患者にのような「罹患した」とは、疾患または状態を有すると確定的に診断された患者を意味する。例えば、「多発性硬化症に罹患した患者」とは、多発性硬化症を有すると確定的に診断された患者意味する。疾患または状態の診断は、当該技術で知られた適切な方法の何れかを用いて行うことができる。多発性硬化症について、この診断は、改定マクドナルド基準(Polman, 2011)によって定義される。従って、本発明野方法の実施形態において、該方法は、患者が多発性硬化症患者であるかどうかを決定する工程を含んでいる。
ここで使用するとき、「再発性多発性硬化症に罹患した患者」とは、再発性多発性硬化症(RMS)を有すると臨床的に診断された患者を意味し、ここでのRMSには再発寛解型多発性硬化症(RRMS)および二次的進行性多発性硬化症(Secondary Progressive multiple sclerosis;SPMS)を含むものである。
ここで使用する「MSを発症するリスクにある患者」(即ち、臨床的に明確なMS)とは、MSについての何れか既知のリスク因子を呈示する患者である。MSについての既知のリスク因子には、臨床的に摘出された症候群(CIS)、病巣を伴わないMSを示唆する一回の発作、臨床的発作を伴わない病巣の存在(CNS、PNS、またはミエリン鞘の何れかにおけるもの)、環境因子(地理学的位置、気候、食事、毒素、日光)、遺伝的性質(HLA−DRB1、IL7R−α、およびIL2R−αをコードする遺伝子の変化)、および免疫学的成分(エプスタイン・バーウイルスのようなウイルス感染、高アビディーのCD4T細胞、CD8T細胞、抗NF−L、抗CSF・114(Glc))の何れか一つが含まれる。
ここで使用する「臨床的に摘出された症候群(CIS)」とは、1)例えば下記症状の発作として現れる、MSを示唆する一回の臨床的発作(ここでは「最初の臨床的事象」および「最初の脱髄事象」と互換的に使用される):視神経炎、視野のぶれ、複視、不随意急速眼球運動、失明、平衡感覚喪失(loss of balance)、震顫、運動失調、眩暈、手足不器用症(clumsiness of a limb)、協調運動障害(lack of co-ordination)、一以上の四肢の虚弱(weakness of one or more extremity)、筋緊張変化、筋硬直、痙攣、刺痛、感覚異常、灼熱感、筋肉痛(muscle pains)、顔面痛、三叉神経痛、穿刺痛(stabbing sharp pains)、灼熱性刺痛(burning tingling pain)、口重(slowing of speech)、言葉の不明瞭化、発声リズムの変化(changes in rhythm of speech)、嚥下障害、疲労、膀胱トラブル(尿意逼迫、頻尿、残尿および失禁を含む)、腸トラブル(便秘、腸制御の喪失を含む)、性交不能、性的覚醒減退、感覚喪失、熱過敏症(sensitivity to heat)、短期記憶の喪失(loss of short term memory)、集中力の喪失、または判断力または推理力の喪失;および2)MSを示唆する少なくとも一つの病巣を意味する。特別な例において、CIS診断は1回の臨床的発作、およびMSを示唆する直径6mm以上の少なくとも二つの病巣に基づくであろう。
「再発寛解型の多発性硬化症」または「RRMS」は、完全な回復、または回復の際に続発性および残留性の欠陥を伴う明確に定義された急性の発作により特徴付けられ、ここでの各疾患と再発の間の期間は、疾患進行のないことにより特徴づけられる(Lublin, 1996)。
「確認される再発」とは、1以上の新たな神経学的異常または1以上の先に観察された神経学的異常の再発または悪化の出現として定義され、ここでの臨床状態の変化は少なくとも48時間継続し、且つその直前には、以前の再発の開始から少なくとも30日の神経学的状態の改善が存在する。この基準は、症状の24時間の持続のみを要求する再発の臨床的定義とは異なる(EMEA Guideline, 2006)。研究中の再発の定義は、以下で述べるような客観的な神経学的評価によって裏付けられなければならないので、神経学的欠陥は、偽再発を排除するために十分に長く持続しなければならない。
ある事象は、被験者の症状に、次のうちの少なくとも一つと一致する観察される客観的な神経学的変化が伴うときにのみ再発である:即ち、以前の評価に比較したときのEDSSスコアにおける少なくとも0.5の増加、以前の評価に比較したときの7つのFS関数のうちの2以上のスコアにおける1等級の増大、以前の評価に比較したときの一つのFSのスコアにおける2等級の増大。
加えて、患者は、発熱または他の医学的異常のような何れかの急性の代謝変化を受けていてはならない。腸/膀胱機能または認識機能における変化は、完全にEDSSまたはFSスコアの変化の原因であってはならない。
「再発率」とは、単位時間当たりの確認された再発の回数である。「年間再発率」とは、各患者の確認された再発回数を、該患者が薬物研究の対象とされた日数で除し且つ365を乗じた平均値である。
「拡大された能力障害状態スケール」または「EDSS」は、多発性硬化症の状態を分類および標準化するために屡々使用される評価システムである。このスコアは正常な神経学的検査を表す0.0から、MSによる死亡を表す10.0に亘る。このスコアは、身体的機能を制御する中枢神経系の領域である機能的システム(FS)の、神経学的試験および検査に基づいている。これら機能的システムは:錘体路(歩行する能力)、小脳(協調)、脳幹(言語能力および嚥下)、感覚(接触および痛み)、腸および膀胱機能、視覚、精神、その他(MSによる何れか他の神経学的所見)である(Kurtzke JF, 1983)。
EDSSの「確認される進行」、またはEDSSスコアにより測定された「確認される疾患進行」は、ベースラインEDSSが≦5.0の患者についてはベースラインEDSSから≧1ポイントの増加として、或いはベースラインEDSSが5.5の患者については≧0.5ポイントのEDSSの増加として定義される。確認される進行と看做されるためには、少なくとも3月間持続しなけばならない。加えて、再発の間は進行の確認はできない。
「有害事象」または「AE」とは、医薬製品を投与された臨床試験患者における、治療との因果関係を持たない何らかの有害な医学的出来事を意味する。従って、有害事象とは、調査対象である医薬製品に関連すると看做されるものであっても、そうでなくとも、調査対象である医薬製品の使用と一時的に関連した異常な実験室的所見、症状、または疾患を含む、何らかの好ましくない且つ意図しない徴候であり得る。
「歩行運動指数」または「AI」とは、25フィート歩行のために必要な時間および補助の程度により可動性を評価するために、ハウザー等(Hauser et al.)によって開発された評価スケールである。スコアは、0(無症候で十分に活動的)〜10(寝たきり)に亘っている。患者は、目印を付した25歩のコースをできるだけ早く安全に歩くように依頼される。審査官は、時間および必要とされた補助の種類(例えばイヌ、歩行器、松葉杖)を記録する(Hauser, 1983)。
「ED−5D」は、健康状態および治療の範囲に適用可能な健康上の成果の尺度として使用するための、標準化されたアンケート手段である。それは、ヘルスケア並びに集団健康調査の臨床的および経済的評価に使用することができる、健康状態についての単純な説明プロファイルおよび単一の指標値を提供する。EQ−5Dは、「EuroQoL」グループにより開発されたものであり、該グループは、当初は英国、フィンランド、オランダ、ノルウエーおよびスウェーデンにおける7つのセンターからの国際的な多言語の学際的研究者を含んでいる。このEQ−5Dアンケートは、パブリックドメインに公開されており、EuroQoLから入手できる。
「Gd-増強病巣」とは、血液−脳関門の破壊から生じる病巣を言うものであり、ガドリニウム造影剤を使用する造影研究において現れる。ガドリニウム増強病巣は典型的には病巣形成の6週間以内に生じるので、ガドリニウム増強は病巣の年齢に関する情報を提供する。
「記号数字モダリティー試験」または「SDMT」とは、5分間評価を用いる認識機能の尺度であり、単純な置き換え作業により脳機能不全について迅速にスクリーニングするも該SDMTは、例えば、Smith, 1982; Christodoulou, 2003; Benedict, 2004; Benedict 2005; Benedict 2006; Houtchens, 2007; Benedict 2007; Warlop 2009; and Toledo, 2008に記載されている。
「磁化移動撮像」または「MTI」は、バルク水プロトンとマクロ分子プロトンとの間の磁化相互作用(双極子および/または化学交換を介した)に基づいている。オフ共鳴放射線周波数(off resonance radio frequency pulse)パルスをマクロ分子プロトンに印加することによって、これらプロトンの飽和が、次いでバルク水プロトンへと移動される。その結果は、組織マクロ分子とバルク水の間でのMTの大きさに依存した、信号における減少である(可視プロトンの正味の磁化が低下される)。「MT」または「磁化移動」とは、拘束された運動を有する水の水素核から多くの自由度で移動する水の水素核への、縦方向磁化の移動を言う。MTIでは、マクロ分子の存在または不存在(例えば膜または脳組織における)を見ることができる(Mehta, 1996; Grossman, 1994)。
「磁化共鳴スペクトロスコピー」または「MRS」とは、磁気共鳴撮像(MRI)に関連した特殊な技術である。RMSは、身体組織における異なる代謝物のレベルを測定するために使用される。このMR信号は、「励起される」アイソトープの異なる分子配列に対応した共鳴スペクトルを生じる。このサインは、一定の代謝障害、特に脳を冒す疾患を診断するため( Rosen, 2007)、並びに腫瘍代謝に関する情報を与えるため(Golder, 2007)に使用される。
「修正疲労衝撃スケール(MFIS)」または「MFIS」は、MSをもつ人々の生活に対する疲労の影響を評価するために開発された、実証された特定の被験者報告による成果の尺度である。この手段は、身体的、認識的、精神的機能に関して疲労の影響の評価を提供する。完全な長さのMFISは21項目からなるのに対して、省略バージョンは5項目を有している(Fisk et al, 1994)。
「MS機能的複合体」または「MSFC」は、MSについての臨床的成果の尺度である。該MSFCは、MSの三つの重要な臨床的ディメンジョンを含んでいる:即ち、脚機能/歩行運動、腕/手機能、および認識機能である。コンポーネント測定に関するスコアは標準スコア(zスコア)に変換され、これは単一のMSFCスコアを形成するために平均化される(Fischer, 1999)。
「FS−36」は、36項目の質問を伴った多目的の短縮型健康調査であり、これは機能的健康および快適性スコアの8スケールプロファイル、並びに心理学的測定に基づく身体的および精神的健康概要測定、並びに優先度ベースの健康ユーティリティー指標を生じる。それは、特定の年齢群、疾患群、または治療群をターゲットとするものとは対照的に、包括的な測定である。この調査はロードアイランド州プロビデンス市のクオリティーメトリック社(QualityMetric, Inc. of Providence, RI)により開発されたものであり、この会社から入手できる。
「T1重み付けMRI画像」とは、病巣を可視化させるT1コントラストを強調したMR画像を言う。T1重み付け画像における異常領域は「低信号」であり、暗いスポットとして見える。これらのスポットは、一般に古い病巣である。
「T2重み付けMRI画像」とは、病巣を可視化させるT2コントラストを強調したMR画像を言う。T2病巣は、新しい炎症活動を表す。
「医薬的に許容可能なキャリア」とは、合理的な利益/リスク比に釣り合って、過大な副作用(例えば毒性、刺激性およびアレルギー反応)を伴わずに、ヒトおよび/または動物に使用するために適したキャリアまたは賦形剤を言う。それは、患者に対して問題の化合物を送達するための、医薬的に許容可能な溶媒、懸濁剤、または担体であることができる。
パラメータ範囲が与えられる場合は、当該範囲内の全ての整数、およびその十分の一の倍数値もまた、本発明によって提供されるものである。例えば、「20〜60%」には、20.0%、20.1%、20.2%、20.3%、20.4%等、60%までが含まれる。
本発明は、以下の実験の詳細を参照することによって更に良く理解されるであろうが、当業者は、詳述された測定の実験が、後述の特許請求の範囲においてより完全に記載された本発明の単なる例示であることを容易に理解するであろう。
実験の詳細
実施例1: アレグロ(ALLEGRO)およびブラボ(BRAVO)臨床試験(第III相)
アレグロ(ALLEGRO)およびブラボ(BRAVO)は、例えばPCT国際出願公開番号WO/2010/147665(Tarcic et al.)に報告された二つの臨床試験である。
アレグロは、プラセボに対するラキニモド0.6mgの有効性、安全性および耐容性を評価するために、RRMSをもった被験者において二重盲検設計で行われた研究である。この研究では、治療の継続期間は24月であり、登録された1,106人の患者をラキニモド0.6mgおよびプラセボアームの間で均等に分配した。
主要な指標は年間再発率(ARR)である。二次指標は、ガドリニウム増強(GdE)T1病巣および新規T2病巣、3月で確認される拡大された能力障害状態スケール(EDSS)進行までの時間、多発性硬化症機能的複合(MSFC)z-スコアである。アレグロ(ALLEGRO)においては、前記一次指標と三つの重要な二次指標が合致した。
異なる指標に関するラキニモド療法の効果を、下記の表1に要約する。
Figure 2017222691
ブラボ(BRAVO)は、プラセボに対するラキニモド0.6mgの有効性、安全性および耐容性を評価するため、評価者盲検評価におけるIFN−β−1a(Avonex;登録商標)の参照アームと共に、RRMSの被験者において二重盲検設計で行われた研究である。この研究では、治療の継続期間は24月であり、登録された1,331人の被験者を三つの治療アーム間で均等に分配した。主要な指標は、年間再発率(ARR)である。二次指標は、脳萎縮、ガドリニウム増強(GdE)T1病巣および新規T2病巣、3月で確認されるEDSS進行までの時間、およびMSFCzスコアである。
BRAVO研究は、その主要な指標に合致しなかった。その結果は、プラセボに比較したときに、ラキニモドで治療した患者において、ARRにおける17.7%の低下を示した(p=0.0746)。該研究のためのサンプルサイズを評価するために用いた基本的な仮定の一つは、プラセボ群に比較したときに、ラキニモドでの治療は患者集団ARRを25%以上減少させるであろうということであった。従って、BRAVO研究は、17.7%の統計的に有意な減少を検出するような能力は備わっていない。
比較例のアボネックス(Avonex;登録商標)は、25.9%の減少を示した(p=0.0067)。無作為割当てプロセスの範囲内では如何なる欠陥も見られなかったが、ベースライン特性を検討した結果、ベースライン磁気共鳴撮像(MRI)所見[GdE−T1病巣≧1、およびT2病巣の平均体積(cm)]におけるラキニモドおよびプラセボの両アーム間の相違が明らかになった。このベースラインの不均衡を考慮して、これら二つのベースラインMRIパラメータが、追加の共変量として当該モデルに加えられた。この訂正された事後的分析を用いて、ブラボ研究の主要な指標は、ラキニモドがARRを21.3%低下させた(p=0.0264)点において、アレグロ研究で得られたものと非常に類似した結果を示した。比較例のアボネックス(Avonex;登録商標)は、訂正後のプラセボに比較して、ARRにおいて28.6%の減少を示した(p=0.0264)。この訂正された結果は、ラキニモドの真の治療効果をより十分に表しているというのが発明者の評価である。
異なる指標に関する、ラキニモドおよび比較例のアボネックス(Avonex;登録商標)の治療効果が下記の表2に要約されている。
Figure 2017222691
実施例2: 臨床試験(第III相)−MS進行の予防における経口ラキニモドの評価
複数国、複数センター、無作為割当てされた二重盲検で、平行群プラセボ対照研究の後に、再発寛解型の多発性硬化症(RRMS)を持った被験者について、ラキニモドの2種類の経口投与量(0.6mg/日または1.2mg/日)の薬効、安全性および耐容性を評価するために積極的治療(臨床試験MS−LAQ−305)が行われた。
<研究の持続期間>
・スクリーニング期間: 1月以下
・二重盲検プラセボ対照(DBPC)期間(期間1): 少なくとも15月であるが、1日1回で24月以下の、ラキニモド0.6mgまたはこれに見合った経口プラセボの何れかの経口投与。全ての被験者についてのDBPC期間は、全ての進行中の登録された被験者が少なくとも15月の治療を完了するときに、終了が宣言される。
・積極的治療(AT)期間(期間2): この期間(24月)において、DBPC期間の間に毎日0.6mgまたは1.2mgの経口ラキニモドの何れかに割り当てられる被験者は同じ治療割り当てを継続される一方、プラセボに割り当てられる被験者は毎日1.2mgの経口ラキニモドを受ける。
<研究集団>
再発寛解型多発性硬化症(RRMS)の被験者
<研究設計>
適合する被験者(約1,800人)は、1:1:1で、以下の治療アームのうちの一つにランダムに割り当てられる。
1.ラキニモド0.6mg: 一方は0.6mgラキニモドを含有し、他方はこれに見合ったプラセボを含有する二つのカプセルが、毎日1回経口で投与される。
2.ラキニモド1.2mg: 0.6mgのラキニモドを含有する二つのカプセルが、毎日1回経口投与される。
3.見合った量のプラセボ: プラセボ(0.6mgに見合う量)を含有する二つのカプセルが、毎日1回経口投与される。
この研究は、二つの治療期間、二重盲検プラセボ対照(DBPC)治療および積極的治療(AT)の期間を含んでいる。期間1において研究薬物で24月を完了した被験者、または期間1の終了が宣言されるときに研究薬物で少なくとも15月が完了する被験者は、期間2へと継続する。
期間1の間、被験者は、−1月(スクリーニング)、0月(ベースライン)、1月、2月、3月の時点で、その後は期間1の通院完了まで3月毎に研究サイトで評価される。
期間1の終了が宣言される時に、当該研究における少なくとも15月を完了する患者は、期間1の完了通院に出席することを要求される。既に行われている完了通院は、この通院の前月中に通院を完了した被験者については反復されない。
期間1の通院を完了する前に本研究の薬物での治療を停止した被験者は、早期の治療中断(ETD)被験者と看做される。期間1の間、ETD被験者は予定通院に従って追跡を継続する(期間1の通院が完了するまで)。何らかの理由で追跡を完了してない被験者は、早期の治療中断(ESD)患者と看做される。
期間1の完了通院は、期間2のベースライン通院としての役割を果たす。期間2の間、患者は0AT(ベースライン、期間1の完了通院)、1AT、2AT、3ATにおいて、その後は3月毎に期間2の完了/ETDまで研究サイトで評価される。期間2の間にETDである被験者は、AEまたは再発の解明が指示されたときにのみ追跡される。
特定の時点において、以下の判定が行われる。
1. バイタルサインは研究通院毎に測定される。
2. 身体検査は−1月(スクリーニング)、0月(ベースライン)、1月、3月、および6月の時点、その後は6月毎、ETD(もし適用可能であれば)、および期間1の完了通院まで行われる。期間2の間、身体検査は0AT(ベースライン、期間1の完了通院)、1AT,3AT,6AT,その後は6月毎に期間2の完了/ETDまで行われる。
3. 次の安全性に関する臨床実験室試験が行われる。
(a)期間1および期間2の間の全ての予定通院における、完全な血液カウント(CBC)の差。
(b)血清化学[電解質、肝臓酵素、尿、クレアチニン、計算された糸球体濾過速度(GFR)−スクリーニング時および各MRI走査の前、グルコース、全タンパク質、アルブミン、直接および全ビリルビン、並びに膵臓アミラーゼ]−DBPC期間およびAT期間の際の全ての計画された来院時において。計算された糸球体濾過速度(GFR)は、両研究期間において、スクリーニング時および各MRI走査の前に行われる。
(c)脂質プロファイル(総コレステロール、HDL、ldl、トリグリセリド)−ベースラインにおいて、並びにDBPC期間およびAT期間の間は12月毎。
(d)尿検査−スクリーニング通院時
(e)妊娠能力のある女性での血清β−hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピンβ)−DBPC期間およびAT期間における各計画された研究通院時
(f)妊娠能力のある女性での尿β−hCG試験−ベースライン(月0)時、並びにDBPC期間およびAT期間における全ての予定通院時
(g)月3来院後に開始して、予定通院の間で、妊娠能力のある女性には、28(±2)日毎に迅速な尿β−hCG試験を行なう。被験者は、予定された試験が行われた後72時間以内に接触されて、該試験に関する特定の質問をされる。妊娠が疑われる場合(陽性の尿βhCG試験結果)、招集者は該被験者に対して、研究薬物が中断されたことを確認し、またDBPC期間およびAT期間のうちに被験者ができる限り早く(10日以内に)全ての研究薬物をもって当該サイトに来ることを確認する。
4.ECGは、−1月(スクリーニング)、0月(ベースライン、最初の投与量の前に10分沖で3回記録)、その後、期間1の完了通院およびETD通院(可能な時)まで6月毎に行われる。期間2においては、ECGは0AT月(ベースライン、期間1の完了通院)、1AT月、2AT月、3AT月、6AT月、およびその後は期間2の完了/ETDまで6月毎に行われる。
5.胸部X線撮影が、−1月(スクリーニング)に行われる。(スクリーニング通院前の6月以内に行われないとき)。
6.有害事象(AEs)は、期間1および2の研究全体を通してモニターされる。
7.併用医薬は、期間1および2の研究全体を通してモニターされる。
8.被験者は、0月(ベースライン)および15月にMRI走査を受け、またその前3か月以内にMRIが行われなかった場合には、追加のMRIがETD来院時(可能なら)および期間1の完了来院時に行われた。期間2において、MRIは0AT月(ベースライン、期間1の完了来院)および期間2の完了ETDにおいて行われた。ETDの場合、その前3か月以内にMRIが行われなかった場合には、追加のMRIが行われる。
9.拡大された能力障害状態スケール(EDSS)スコア、機能的システム(FS)および時限25フィート歩行(Timed-25 Foot Walk;T25FW)を含む神経学的評価が、−1月(スクリーニング)、0月(ベースライン)、およびその後期間1の完了通院まで3月毎およびEDT通院(適用可能であれば)に行われる。期間2では、EDSS,FSおよびT25FWが、0AT月(ベースライン期間1の完了通院)時に、その後は期間2の完了/ETDまで3月毎に行われる。
10.記号数字モダリティー検査(SDMT)は、0月(ベースライン)、6月、12月、15月、24月、ETD通院(適用可能であれば)、および期間1の完了通院の時点で行われる。期間2の間、SDMTは、0AT月(ベースライン期間1の完了通院)時に、その後は期間2の完了/ETDまで6月毎に行われる。
11.一般的健康状態が、月0(ベースライン)、ETD通院時(適用可能なとき)、および期間1の完了通院時に、EuroQoL(EQ−5D)質問票により評価される。期間2においては、月0AT(ベースライン;期間1の完了対印字)および期間2の完了/ETDにおいてEQ−5Dが行われる。
12.一般健康状態が、月9(ベースライン)、およびその後は6月毎、ETD通院時(適用可能なとき)に期間1の完了通院時まで、短縮形の一般健康調査(SF−36)被験者報告アンケートにより評価されるであろう。期間2においては、月0AT(ベースライン;期間1の完了通院時)、およびその後は期間2の完了/ETDまで6月毎に、SF−36が行われる。
13.薬物動態学(PK)研究:ラキニモド血漿濃度の分析のための血液サンプルが、月1、6、および12において全ての被験者から採取される。
14.再発が、本研究の全体を通して確認/モニターされる。
<再発治療>
再発について許可された治療は、連続5日間までの、メチルプレドニゾロン1グラム/日の静脈投与である。
<再同意の基準>
期間1の際、以下の基準の何れかに合致する被験者には、現在利用なMS薬物療法と、本研究を終了する機会が告知され、彼/彼女が本研究への参加を継続することを選ぶのであれば、同じ治療割り当てにおいて、指定されたインフォームドコンセント様式書類に署名するよう求められる。
・被験者が、確認される多発性硬化症(MS)再発を経験する(プロトコルに定義される通り)。
・被験者が、≦5.0のベースラインEDSSをもった被験者については≧1ポイントのEDSSにおける増加として、また5.5のベースラインEDSSをもつ被験者についてはベースラインから≧0.5ポイントのEDSSにおける増加として定義される、確認される疾患進行(CDP)を経験する。この増大は、少なくとも3月間持続するべきである。進行は、再発の間は確認できない。
再同意フォームに署名しない被験者については、研究薬物での治療(ETD)を中断し、期間1の計画された来院に従って追跡調査を続ける(期間1の完了通院まで)。
<補助的研究>
・遺伝薬理学的(PGx)評価:PGxパラメータのための血液サンプルは、DBPC相の間に、好ましくは第0月(基底ラインDBPC期間)または第0月後の期間1の間の何れか他の訪問時に、インフォームドコンセントの様式書類にサインした全ての患者から採取した。
・全血サンプルおよび血清サンプル(選別された国および現場において)が、ラキニモドでの治療に対する免疫学的応答の評価のため、および作用の潜在的メカニズムの更なる研究のために、期間1の0月、1月、3月および12月の時点で採取された。
・磁気転写率(MTR)(選別された国および現場において)が、0月(ベースライン)および15月の時点で評価される。直前3月以内にMRIが行われなかった場合には、期間1の完了通院およびETD通院(適用可能であれば)の時点で追加のMRIが行われる。
・頸椎の3D・T1−w(選別された国および現場において)が、0月(ベースライン)および15月の時点で評価される。直前3月以内にMRIが行われなかった場合には、期間1の完了通院およびETD通院(適用可能であれば)の時点で追加のMRIが行われる。
<算入/除外の基準>
算入基準:
1. 被験者は、再発開始疾患または再発寛解型疾患コースと共に、改訂版マクドナルド基準(Polman, 2011)により定義された、確認および記録されたMS診断を有していなければならない。
2. 被験者は、スクリーニング通院時および無作為割当て通院時の両方において、クルツケのEDSSスコアで0〜5.5の値を持った外来被験者でなければならない。
3. 被験者は、無作為割当て前の60日間に、安定な精神的状態において記録された再発があってはならず、また、副腎皮質ステロイド治療[静脈注射(IV)、筋肉注射(IM)および/または経口]または副腎皮質刺激ホルモン療法があってはならない。
4. 被験者は、無作為割当て前の12月以内に、少なくとも1回の記録された再発を経験していなければならない。
5. 被験者の年齢は、18歳〜55歳(両端を含む)でなければならない。
6. 被験者は、無作為割当ての前に、少なくとも6月で且つ12年以下の罹病期間(最初の症状から)を有していなければならない。
7. 子供を妊娠する能力のある女性は、治療の最後の投与後30日までは、許容可能な出産コントロール法を実施しなければならない[この研究における許容可能な出産コントロール法には次のものが含まれる:即ち、外科的不妊法、子宮内避妊器具、経口避妊薬、避妊パッチ、長期作用性注射避妊薬、パートナーの精管切除、または二重バリア法(殺精子剤を伴うコンドームまたはペッサリー)である]。
8. 被験者は、研究に入る前に、記載されたインフォームドコンセントに署名および日付を入れることができなければならない。
9. 被験者は、当該研究の継続のためのプロトコー要件に従う意思があり、且つそのための能力がなければならない。
除外基準:
1. 進行形態のMSを有する被験者。
2. 視神経脊髄炎を有する被験者
3. 無作為割当て前の6月以内における、実験的または研究的薬物(フマル酸ジメチルおよびテリフルノミドを含む)の使用、および/または薬物の臨床研究への参加。
4. 無作為割当ての6月以内での、免疫抑制剤[フィンゴリモド(Gilenya;登録商標)を含む]、または細胞毒性剤[シクロホスファミドを含む]の使用。
5. 無作為割当ての2年以内での、ナタリズマブ(natalizumab)(Tysabri[登録商標])、フィンゴリモド(fingolimod)(Gilenya[登録商標])または抗B細胞療法の使用。
6. 無作為割当ての2月以内での、酢酸グラチラマー(Copaxone;登録商標)、インターフェロンβ(1aまたは1bの何れか)、または静脈免疫グロブリン(IVIG)での以前の治療。
7. 無作為割当ての2月以内での、慢性の(連続30日超)全身(IV,IMまたはPO)副腎皮質ステロイド治療。
8. ミトキサントロン(Novantrone[登録商標])、クラドリビン(cladribine)、またはアレムツズマブ(alemtuzumab;CAMPATH-1H)の以前の使用。
9. ラキニモドの以前の使用。
10.以前の全身放射線照射、または全リンパ球放射線照射。
11. 以前の肝細胞治療、自家骨髄移植、または同種異系間の骨髄移植。
12. 無作為割当て2週間以内における、CYP3A4の中程度/強力な抑制剤の使用。
13. 無作為割当て2週間以内での、CYP3A4の誘導剤の使用。
14. 妊娠または授乳。
15. スクリーニング時における、ALTまたはASTの何れかの、≧3xULN血清レベル。
16. スクリーニング時に≧2xULNである、血清直接ビリルビン。
17. 医学的経歴、身体検査、ECG、検査室での試験MRIまたは胸部X線により決定された、安全性および完全な研究参加を妨げる臨床的に有意または不安定な医学的または外科的状態を持っている被験者。このような状態には次のものが含まれる:
・研究プロトコールにより許された標準の治療によっては十分にコントロールできない心臓血管障害または肺障害
・ベースラインMRIで示される障害を含む、本研究における被験者の参加を脅かすMS以外の中枢神経系(CNS)障害。
・研究医薬の吸収に影響する可能性のある胃腸系障害。
・腎疾患
・急性または慢性の何れかの形態の肝疾患
・既知のヒト免疫不全ウイルス陽性の状態
・薬物および/またはアルコールの乱用履歴
・不安定な精神疾患
・無作為割当て前5年間における、基底細胞癌を除く何らかの悪性疾患
18. ガドリニウム(Gd)に対する感受性の既往履歴。
19. スクリーニング訪問の時点での、GFR≦60mL/分。
20. 成功裏にMRI走査ニングを受けることができない。
21. 無作為割当て前3月以内に慢性脳脊髄静脈不全(CCSVI)のための血管内治療を受けた被験者。
22. ラキニモドカプセルの投与を妨げる既知の薬物過敏性、例えば、マンニトール、メグルミンまたはステアリルフマル酸ナトリウムに対する過敏性。
<結果測定>
一次結果測定
DBPC期間の際に確認される疾患進行(CPD)までの時間、ここでのCDPは、≦5.0のベースラインEDSSを有する被験者については、ベースラインから≧1ポイントのEDSSにおける増大として定義され、または5.5のベースラインEDSSを有する被験者については、ベースラインから≧0.5ポイントのEDSSの増大として定義される。この増大は、少なくとも3月間維持されるべきである。進行は、再発の間は確認することができない。
二次結果測定
・ベースラインから15月までの脳容積のパーセント変化によって定義される脳萎縮(ETDを行った患者について、被験者が9月または治療を完了したことを条件に、ETD通院からのMRIが解析に含められる)。
・DBPC期間において、最初に確認される再発までの時間。
安全性および耐容性の結果測定
1.有害事象
2.バイタルサイン
3.ECG所見
4.臨床的実験室パラメータ
5.研究から早期に中断された被験者の比率(%)、中断の理由、およびETDまでの時間
6.AEsにより研究から早期に中断された被験者の比率、および中止までの時間
追加の探索指標
探索指標には、認識(SDMT)、MRIおよび生活の質が含まれる。MRI指標は、15月および24月に行われる走査に基づいて解析される。探索指標には次のものが含まれる:
・記号数字モダリティー試験(Digit Modalities Test;SDMT)スコアにおける
ベースラインからの変化
・年間再発率(ARR)
・ベースラインから24月までの脳容積のパーセント変化により定義される
脳萎縮
・GdE−T1病巣の数
・新たなT2病巣の数
・新たなT1低強度病巣(ブラックホール)の数
・T2病巣容積におけるベースラインからの変化
・GdE−T1病巣容積におけるベースラインからの変化
・T1低強度病巣容積(ブラックホール)におけるベースラインからの変化
・EuroQoL(EQ−5D)アンケートにより評価される一般的健康状態
・短縮形の一般健康調査(SF-36)の被験者報告アンケートにより評価された、
一般健康状態および健康関連の生活の質
・時限25フィート歩行(T25FW)により評価される能力障害における
ベースラインからの変化
一次指標解析
本研究の一次指標は、期間1におけるCDPまでの時間である。ラキニモドの各用量(0.6mgおよび1.2mg) vs.プラセボの間の比較についての一次解析が、ベースライン調節されたCoxの比率ハザード(PH)モデル(SAS(登録商標) PROC PHREG)を使用して行われる。ベースラインにおける分類上のEDSS(≦4または>4)およびベースラインにおけるT2容積は、共変量として当該モデルに含められる。加えて、EDSSの確認される進行までの時間は、治療群により層別化されたカプラン−メイヤー(Kaplan-Meier)曲線によって呈示される。比率ハザード仮説の妥当性が、一次解析モデルにおけるlog(時間)相互作用によって、およびそれらの各々を5%レベルで試験することによって、投与量の二つの時間依存性共変量を含めることにより確認される。一定の投与量についてPH仮説が拒絶される場合は、この投与量における統計的推論のためにlogランク試験(SAS[登録商標] PROC LIFTEST)が用いられる。
二次指標解析
ベースライン(PBVC)から15月までのパーセント脳容積変化によって測定される脳萎縮の解析は、共変量(SAS[登録商標] PROC GLM)のベースライン調節された解析を利用しながら、ラキニモド(0.6mgおよび1.2mg) vs. プラセボの間の二つの対比に基づいている。治療群に加えて、ベースラインにおける正規化された脳容積、ベースラインでのGdE病巣の指標(>1 vs.0)、ベースラインにおけるT2容積およびCGRが、共変量として使用される。
期間1における確認される再発までの時間の解析は、ベースライン調節されたCoxの比率ハザードモデル回帰(SAS[登録商標]PROC PHREG)を利用した、ラキニモド0.6mgおよび1.2mg vs.プラセボの間の二つの対比に基づいている。治療群に加えて、ベースラインEDSSスコア、以前の2年再発(+1)、CGR、ベースラインにおけるGdE病巣の指標(>1 vs.0)およびT2容積が、共変量として用いられる。この比率ハザード仮説の妥当性は、一次解析モデルにおけるlog(時間)相互作用およびそれらの各々を5%レベルで試験することにより、投与量の二つの時間依存性共変量を含めることによって確認される。
<結果>
この臨床研究は、0.6mg/日のラキニモド治療に比較したとき、1.2mg/日のラキニモド治療は、全ての指標に関して、RRMS患者を治療することにおいて改善された薬効を示すことを示している。即ち、0.6mg/日のラキニモド治療に比較すると、1.2mg/日のラキニモド治療は、CDPまでの時間および確認される再発までの時間を短縮することにおいて、ベースラインからのパーセント脳容積変化によって測定される脳萎縮を低減することにおいて、再発率を低減することにおいて、能力障害の進行を遅延させることにおいて、またRRMS患者における新規なMRI病巣の発症を低減することにおいて、より有効である。
本研究によれば、0.6mgのラキニモドまたはプラセボの経口投与で毎日治療されたRRMS患者に比較して、1.2mgのラキニモドの毎日の経口投与で治療されたRRMS患者は、CDPまでの経過時間が延長される。加えて、0.6mgのラキニモドまたはプラセボの経口投与で毎日治療されたRRMS患者に比較して、1.2mgのラキニモドの毎日経口投与で治療されたRRMS患者は、ベースラインから15月までのパーセント脳容積変化により測定したときに、減少した脳萎縮を有する。更に、0.6mgのラキニモドまたはプラセボの経口投与で毎日治療されたRRMS患者に比較して、1.2mgのラキニモドの経口投与で毎日治療された患者は、最初の確認される再発までの経過時間が延長する。更にまた、0.6mgのラキニモドまたはプラセボの経口投与で毎日治療されたRRMS患者に比較して、1.2mgのラキニモドの経口投与で毎日治療されたRRMS患者は減少した回数の確認された再発を有しており、これは再発率に直接関連する。
更に、0.6mgのラキニモドまたはプラセボの経口投与で毎日治療されたRRMS患者と比較すると、1.2mgのラキニモドの経口投与で毎日治療されたRRMS患者は、改善された記号数字モダリティー試験(DSDMT)スコア、低下した年間再発率、ベースラインから月24までの脳医容積のパーセント変化により測定されたときの低下した脳萎縮、MSFCスコアまたは時限25フィート歩行(T25FW)により評価される能力障害の減少した蓄積、RRMS患者においてMRIでモニターされる疾患活性[T−重み付け画像での増強病巣の累積数、T走査上での新規な低強度病巣の累積数、新規なT病巣の累積数、GdE−T1病巣の数、新規なT2病巣の数、新規なT1低強度病巣(ブラックホール)の数、T2病巣容積におけるベースラインからの変化からの変化、GdE−T1病巣容積におけるベースラインからの変化、およびT1低強度病巣容積(ブラックホール)におけるベースラインからの変化によって測定されるもの]を有する。
なお更に、1.2mg/日のラキニモドで治療された患者の疲労および機能状態は、0.6mg/日のラキニモドまたはプラセボで治療された患者に比較して、維持もしくは改善された。最後に、0.6mgのラキニモドまたはプラセボの経口投与で毎日治療されたRRMS患者に比較して、1.2mgラキニモドの経口投与で毎日治療されたRRMS患者は、短縮形一般健康調査(SF−36)の被験者報告アンケートにより評価したときに、改善された機能状態および一般的健康を示す。
最後に、1.2mgラキニモドの毎日の経口投与は、0.6mgラキニモドまたはプラセボの毎日の経口投与に比較して、患者に対する神経保護を提供することにおいてより効果的である。
参照文献
Figure 2017222691
Figure 2017222691
Figure 2017222691
Figure 2017222691
Figure 2017222691
Figure 2017222691
Figure 2017222691
Figure 2017222691
Figure 2017222691
Figure 2017222691

Claims (67)

  1. 多発性硬化症に罹患したヒト患者または臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者を治療する方法であって、前記ヒト患者に対して、約1.2mgラキニモドの毎日投与量でラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を経口投与し、それによって前記ヒト患者を治療することを含んでなる方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、多発性硬化症に関連した状態の症状を緩和するために有効である方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増大させ、確認される再発までの時間を増大させ、脳萎縮を低減し、再発率を低減し、入院および/またはIVステロイドを必要とする確認される再発率を減少し能力障害の蓄積を低減し、疲労のレベルの進行を低減もしくは抑制し、機能的状態の悪化を改善もしくは抑制し、一般的健康の悪化を改善もしくは抑制し、MRIでモニターされる疾患活性を減少し、認識障害を低減する方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、前記量のラキニモドの投与は、ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増大させる方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、前記確認される疾患進行が、クルツケの拡大された能力障害状態スケール(EDSS)スコアによって測定される方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、前記患者は、ラキニモドの投与前には5以下のEDSSスコアを有する方法。
  7. 請求項5に記載の方法であって、前記患者は、ラキニモドの投与前には5.5以上のEDSSスコアを有する方法。
  8. 請求項6に記載の方法であって、前記確認される疾患進行は、EDSSスコアの少なくとも1ポイントの増加である方法。
  9. 請求項7に記載の方法であって、前記確認される疾患進行は、EDSSスコアの少なくとも0.5ポイントの増加である方法。
  10. 請求項4〜9の何れか1項に記載の方法であって、前記確認される疾患進行までの時間が20〜60%増加する方法。
  11. 請求項4〜9の何れか1項に記載の方法であって、前記確認される疾患進行までの時間が少なくとも50%増加する方法。
  12. 請求項3に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において確認される再発までの時間を増加させるために有効である方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、前記確認される再発までの時間が少なくとも20%増加する方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、前記確認される再発までの時間が少なくとも30%増加する方法。
  15. 請求項3に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者における脳萎縮を低減するために有効である方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、前記脳萎縮が少なくとも20%低減される方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、前記脳萎縮が少なくとも30%低減される方法。
  18. 請求項3に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者における再発率を低減するために有効である方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、前記再発率が少なくとも30%低減される方法。
  20. 請求項19に記載の方法であって、前記再発率が少なくとも70%低減される方法。
  21. 請求項3に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者における能力障害の蓄積を低減するために有効である方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、前記能力障害の蓄積は時限25フィート歩行(T25FW)によって評価される方法。
  23. 請求項3に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者における疲労のレベルの進行を低減または抑制するために有効である方法。
  24. 請求項23に記載の方法であって、前記疲労のレベルは、患者の修正疲労衝撃スケール(MFIS)スコアによって評価される方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、該ラキニモド治療を受けない患者に比較して、前記ヒト患者のMFISスコアを減少させる方法。
  26. 請求項24または25に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、該ラキニモド治療の開始時の患者に比較して、前記ヒト患者のMFISスコアを減少させる方法。
  27. 請求項24〜26の何れか1項に記載の方法であって、前記MFISスコアが、ラキニモド治療開始の24月以内に減少する方法。
  28. 請求項3に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者における機能状態の悪化を改善または抑制するために有効である方法。
  29. 請求項28に記載の方法であって、前記患者の機能状態は、前記患者の簡略形一般健康調査(SF−36)の被験者報告アンケートスコアによって測定される方法。
  30. 請求項29に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、該ラキニモド治療を受けない患者に比較して、前記ヒト患者のSF−36スコアを減少させる方法。
  31. 請求項29または30に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、該ラキニモド治療の開始時の患者に比較して、前記ヒト患者のMFISスコアを減少させる方法
  32. 請求項29〜31の何れか1項に記載の方法であって、前記患者のSF−36精神的コンポーネントサマリースコア(MSC)が減少する方法。
  33. 請求項29〜32の何れか1項に記載の方法であって、前記患者のSF−36身体的コンポーネントサマリースコア(PSC)が減少する方法。
  34. 請求項29〜32の何れか1項に記載の方法であって、SF−36スコアは、ラキニモド治療開始の24月以内に減少する方法。
  35. 請求項3に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与が、前記ヒト患者の一般的健康の悪化を改善または抑制するために有効である方法。
  36. 請求項35に記載の方法であって、前記患者の一般的健康が、前記患者のEQ−5D標準化アンケートスコアによって評価される方法。
  37. 請求項36に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与が、ラキニモド治療を受けていない患者と比較して、前記ヒト患者のEQ−5Dスコアを増加させる方法。
  38. 請求項36または37に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与が、ラキニモド治療開始時の前記患者と比較して、前記ヒト患者のEQ−5Dスコアを増大させる方法。
  39. 請求項36〜38の何れか1項に記載の方法であって、前記EQ−5Dスコアが、前記ラキニモド治療開始の24月以内に増大する方法。
  40. 請求項3に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与が、前記ヒト患者においてMRIでモニターされる疾患活性を低下させるために有効である方法。
  41. 請求項40に記載の方法であって、前記MRIでモニターされる疾患活性が、GdE−T1病巣の数、新たなT2病巣の数、新たなT1低強度病巣(ブラックホール)の数、T2病巣容積の変化、GdE−T1病巣容積の変化、またはT1低強度病巣容積(ブラックホール)の変化によって評価される方法。
  42. 請求項3に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与が、前記ヒト患者の認識障害を低減するために有効である方法。
  43. 請求項42に記載の方法であって、前記認識障害は、記号数字モダリティー試験(SDMT)スコアにより評価される方法。
  44. 請求項1〜43の何れか1項に記載の方法であって、前記患者は、ラキニモド治療を開始する前に少なくとも6月の疾患持続期間を有していた方法。
  45. 請求項1〜44の何れか1項に記載の方法であって、前記ラキニモドは、多発性硬化症のための単独療法として投与される方法。
  46. 請求項1〜44の何れか1項に記載の方法であって、前記ラキニモドは、他の多発性硬化症治療と共に補助療法として投与される方法。
  47. 請求項46に記載の方法であって、前記他の再発寛解型多発性硬化症の治療はインターフェロンβ1−a、インターフェロンβ1−b、酢酸グラチラマー、ミトキサントロン、ナタリズマブ、フマル酸ジアルキル、またはフィンゴリモドの投与である方法。
  48. 請求項1〜47の何れか1項に記載の方法であって、前記ヒト患者は再発寛解型多発性硬化症に罹患している方法。
  49. ヒト被験者に神経保護を提供することによりヒト被験者を治療するための方法であって、前記ヒト被験者に対して、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を経口投与することを含んでなり、それによって、前記ヒト被験者に神経保護を提供することにより前記ヒト被験者を治療する方法。
  50. 請求項49に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、ニューロンの機能不全を低減し、ニューロンの損傷を低減し、ニューロンの劣化を低減し、および/またはニューロンのアポトーシスを低減する方法。
  51. 請求項50に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、中枢神経系におけるゆーろんの機能不全を低減し、中枢神経系におけるニューロンの損傷を低減し、中枢神経系におけるニューロンの劣化を低減し、中枢う神経系におけるニューロンのアポトーシスを低減する方法。
  52. 多発性硬化症に罹患し、または臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者を、該ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増加させ、確認される再発までの時間を増加させ、脳萎縮を低減することによって治療する方法であって、前記患者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を、約1.2mgラキニモドの毎日投与量で経口投与するを含んでなり、それによって、前記ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増加させ、確認される再発までの時間を増加させ、または脳萎縮を低減することにより前記ヒト患者を治療する方法。
  53. 請求項52に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増加するために有効である方法。
  54. 請求項52に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において確認される再発までの時間を増加するために有効である方法。
  55. 請求項52に記載の方法であって、前記ラキニモドの投与は、前記ヒト患者において脳萎縮を低減するために有効である方法。
  56. 請求項52〜55の何れか1項に記載の方法であって、前記ラキニモドは多発性硬化症の単独療法として投与される方法。
  57. 請求項52〜55の何れか1項に記載の方法であって、前記ラキニモドは他の多発性硬化症治療と共に補助療法として投与される方法。
  58. 請求項57に記載の方法であって、前記他の再発寛解型多発性硬化症の治療は、インターフェロンβ1−a、インターフェロンβ1−b、酢酸グラチラマー、ミトキサントロン、ナタリズマブ、フマル酸ジアルキル、またはフィンゴリモドである方法。
  59. 請求項52〜58の何れか1項に記載の方法であって、前記ヒト患者は再発寛解型の多発性硬化症に罹患している方法。
  60. 請求項1〜59の何れか1項に記載の方法であって、前記ヒト患者または被験者に対して、ラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩を、1.2mgラキニモドの毎日投与量で経口投与することを含んでなる方法。
  61. 請求項1〜60の何れか1項に記載の方法であって、ラキニモドは、ラキニモドナトリウムの形態で投与される方法。
  62. 請求項1〜61の何れか1項に記載の方法であって、前記投与は24週よりも長い期間のものである方法。
  63. 請求項1〜62の何れか1項に記載の方法であって、前記ラキニモドは錠剤またはカプセルの形態で投与される方法。
  64. 多発性硬化症に罹患しまたは臨床的に摘出された症候群を呈するヒト患者を治療することにおいて使用するための、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩、および医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態。
  65. ヒト被験者に対して神経保護を提供することにより、ヒト被験者を治療することにおいて使用するための、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩および医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態。
  66. ヒト患者において確認される疾患進行までの時間を増加させ、確認される再発までの時間を増加させ、または脳萎縮を低減することによって、ヒト被験者を治療することにおいて使用するための、約1.2mgのラキニモドまたはその医薬的に許容可能な塩および医薬的に許容可能なキャリアの経口単位投与量医薬形態。
  67. 錠剤またはカプセルの形態の、請求項64〜66の何れか1項に記載の経口単位投与量医薬形態。
JP2017141409A 2012-05-02 2017-07-21 多発性硬化症を治療するための高投与量ラキニモドの使用 Withdrawn JP2017222691A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261641389P 2012-05-02 2012-05-02
US61/641,389 2012-05-02

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015510436A Division JP2015515985A (ja) 2012-05-02 2013-05-01 多発性硬化症を治療するための高投与量ラキニモドの使用

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017222691A true JP2017222691A (ja) 2017-12-21

Family

ID=49514859

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015510436A Withdrawn JP2015515985A (ja) 2012-05-02 2013-05-01 多発性硬化症を治療するための高投与量ラキニモドの使用
JP2017141409A Withdrawn JP2017222691A (ja) 2012-05-02 2017-07-21 多発性硬化症を治療するための高投与量ラキニモドの使用

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015510436A Withdrawn JP2015515985A (ja) 2012-05-02 2013-05-01 多発性硬化症を治療するための高投与量ラキニモドの使用

Country Status (21)

Country Link
US (3) US20130303569A1 (ja)
EP (1) EP2844255A4 (ja)
JP (2) JP2015515985A (ja)
KR (1) KR20150013658A (ja)
CN (2) CN105832733A (ja)
AR (1) AR090885A1 (ja)
AU (1) AU2013256352A1 (ja)
BR (1) BR112014027010A2 (ja)
CA (1) CA2870684A1 (ja)
CL (1) CL2014002935A1 (ja)
EA (1) EA201492010A1 (ja)
HK (1) HK1206246A1 (ja)
IL (1) IL235337A0 (ja)
MX (1) MX2014013039A (ja)
PE (1) PE20150161A1 (ja)
PH (1) PH12014502447A1 (ja)
SG (1) SG11201406594UA (ja)
TW (2) TW201347762A (ja)
UY (1) UY34775A (ja)
WO (1) WO2013166166A1 (ja)
ZA (1) ZA201408820B (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8889627B2 (en) 2011-10-12 2014-11-18 Teva Pharmaceutical Industries, Ltd. Treatment of multiple sclerosis with combination of laquinimod and fingolimod
CN104093310A (zh) 2012-02-03 2014-10-08 泰华制药工业有限公司 拉喹莫德用于治疗一线抗TNFα疗法失败的克罗恩氏病患者的用途
EP2744498A4 (en) 2012-02-16 2014-12-03 Teva Pharma N-ETHYL-N-PHENYL-1,2-DIHYDRO-4,5-DI-HYDROXY-1-METHYL-2-OXO-3-CHINOLINE CARBOXAMIDE AND THE PREPARATION AND USE THEREOF
US20130259856A1 (en) * 2012-03-27 2013-10-03 Teva Pharmaceutical Industries, Ltd. Treatment of multiple sclerosis with combination of laquinimod and dimethyl fumarate
TW201400117A (zh) 2012-06-05 2014-01-01 Teva Pharma 使用拉喹莫德治療眼發炎疾病
TW201410244A (zh) 2012-08-13 2014-03-16 Teva Pharma 用於治療gaba媒介之疾病之拉喹莫德(laquinimod)
WO2014058979A2 (en) * 2012-10-12 2014-04-17 Teva Pharmaceuticals Usa, Inc. Laquinimod for reducing thalamic damage in multiple sclerosis
BR112015010193A2 (pt) 2012-11-07 2017-07-11 Teva Pharma sais de amina de laquinimod
PE20151526A1 (es) * 2013-02-15 2015-11-20 Teva Pharma Tratamiento de formas progresivas de esclerosis multiple con laquinimod
KR20150143499A (ko) 2013-03-14 2015-12-23 테바 파마슈티컬 인더스트리즈 리미티드 라퀴니모드 나트륨의 결정 및 이의 개선된 제조방법
AR098924A1 (es) * 2013-12-23 2016-06-22 Teva Pharma Tratamiento de la esclerosis múltiple con una combinación de laquinimod y teriflunomida
MX2016013944A (es) * 2014-04-29 2017-01-09 Teva Pharma Laquinimod para el tratamiento de pacientes con esclerosis multiple recidivante-remitente (rrms) con un alto estado de discapacidad.
WO2017027512A1 (en) * 2015-08-13 2017-02-16 Teva Pharmaceutical Industries Ltd. Use of laquinimod to treat traumatic brain injury
US20190108912A1 (en) * 2017-10-05 2019-04-11 Iquity, Inc. Methods for predicting or detecting disease
MX2021000094A (es) * 2018-07-20 2021-03-25 Merck Patent Gmbh Compuesto de amino-pirimidina sustituido para usarse en un metodo para tratamiento y prevencion de esclerosis multiple.

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6077851A (en) * 1998-04-27 2000-06-20 Active Biotech Ab Quinoline derivatives
SI1797109T1 (sl) * 2004-09-09 2016-07-29 Yeda Research And Development Co., Ltd. Zmesi polipeptidov, sestavki, ki jih vsebujejo, in postopki za njihovo pripravo ter njihove uporabe
US20080118553A1 (en) * 2006-06-12 2008-05-22 Anton Frenkel Tannate salt form of polypeptide mixtures, their preparation and use
MX2011013902A (es) * 2009-06-19 2012-02-23 Teva Pharma Tratamiento de esclerosis multiple con laquinimod.
US20130035390A1 (en) * 2010-01-13 2013-02-07 Ramot At Tel-Aviv University Ltd. Treatment of multiple sclerosis
US8889627B2 (en) * 2011-10-12 2014-11-18 Teva Pharmaceutical Industries, Ltd. Treatment of multiple sclerosis with combination of laquinimod and fingolimod
PE20151526A1 (es) * 2013-02-15 2015-11-20 Teva Pharma Tratamiento de formas progresivas de esclerosis multiple con laquinimod

Also Published As

Publication number Publication date
IL235337A0 (en) 2014-12-31
SG11201406594UA (en) 2014-11-27
TW201347762A (zh) 2013-12-01
US20160000775A1 (en) 2016-01-07
CN105832733A (zh) 2016-08-10
CA2870684A1 (en) 2013-11-07
US20130303569A1 (en) 2013-11-14
AU2013256352A1 (en) 2014-11-27
EP2844255A1 (en) 2015-03-11
US20150265592A1 (en) 2015-09-24
WO2013166166A1 (en) 2013-11-07
ZA201408820B (en) 2016-06-29
MX2014013039A (es) 2015-02-04
BR112014027010A2 (pt) 2017-06-27
EA201492010A1 (ru) 2015-06-30
KR20150013658A (ko) 2015-02-05
HK1206246A1 (en) 2016-01-08
EP2844255A4 (en) 2015-10-14
TW201804997A (zh) 2018-02-16
PH12014502447A1 (en) 2015-01-12
UY34775A (es) 2013-11-29
JP2015515985A (ja) 2015-06-04
PE20150161A1 (es) 2015-02-22
AR090885A1 (es) 2014-12-10
CN104284663A (zh) 2015-01-14
CL2014002935A1 (es) 2015-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017222691A (ja) 多発性硬化症を治療するための高投与量ラキニモドの使用
JP2017061482A (ja) ラキニモドおよびインターフェロンβを組み合わせた多発性硬化症の治療
JP2017095476A (ja) 多発性硬化症患者において疲労を軽減し、機能状態を改善し、生活の質を改善するための、ラキニモド(laquinimod)の使用
JP2018021045A (ja) 多発性硬化症のラキニモドでの治療
JP2017200927A (ja) ラキニモドおよびフマル酸ジメチルを併用した多発性硬化症の治療
JP2017081930A (ja) ラキニモドおよび酢酸グラチラマーを組み合わせた多発性硬化症の治療
US20160296511A1 (en) Laquinimod for reducing thalamic damage in multiple sclerosis
JP2015522077A (ja) ラキニモドおよびファムプリジンの組合せによる多発性硬化症の治療
JP2016510343A (ja) ラキニモドを用いる多発性硬化症の治療
KR20170005434A (ko) 높은 장애 상태를 갖는 재발-완화형 다발성 경화증(rrms) 환자 치료용 라퀴니모드

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171005

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20180329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180530