JP2017222196A - 更生タイヤ - Google Patents

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石川 純一
Junichi Ishikawa
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Abstract

【課題】耐久性能を向上すること。【解決手段】カーカス層7とカーカス層7よりもタイヤ径方向外側に配置される少なくとも2層のベルト8A,8B,8C,8Dを有するベルト層8とベルト層8よりもタイヤ径方向外側に配置されるトレッドバフ部5とを有する台タイヤ1Bと、台タイヤ1Bのトレッドバフ部5に配置されてトレッド面2Aを構成する更生トレッド1Aと、を含む更生タイヤ1であって、トレッドバフ部5と更生トレッド1Aとの境となる更生界面5Aにおいて、センター界面10がショルダー界面11よりもタイヤ径方向外側に膨出して形成された膨出部をなす。【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤの更生タイヤに関する。
更生タイヤは、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムを貼り替えて再利用される空気入りタイヤであり、例えば、トラック、バスなどに装着される重荷重用更生タイヤ、小型トラックなどに装着される商用車用更生タイヤなどに分類される。
従来、例えば、特許文献1に記載の更生タイヤ(航空機用更生タイヤ)は、更生トレッドの更生界面(接着面)からの剥離とショルダー部における発熱とを抑制し、更生タイヤの耐久性を向上させることを目的としている。この更生タイヤは、正規リムに装着し標準内圧を充填した状態で標準荷重の120%荷重、150%荷重を負荷したときのタイヤ接地端をそれぞれS1,S2、該接地端S1,S2を通りカーカス層に対する垂線をL1,L2、垂線L1,L2上における残ゴムゲージをそれぞれP1,P2、垂線L1,L2上における更生面から台タイヤの内面までの距離をそれぞれR1,R2としたとき、残ゴムゲージP1,P2を距離R1,R2でそれぞれ除した値P1/R1,P2/R2を共に0.20〜0.35の範囲内としている。すなわち、残ゴムゲージP1,P2を厚くしたので、更生面に更生保護層および更生トレッドを貼付け加硫を施すことで更生タイヤを製造するとき、ショルダー部の更生トレッドは台タイヤの更生面に加硫モールドによって充分な押付力で押し付けられ、台タイヤと更生トレッドとの接着を充分なものとすることができる。
また、従来、例えば、特許文献2に記載の更生タイヤは、台タイヤを形成するバフがけにおいて不良の発生を抑制することを目的としている。この更生タイヤは、バフ面の幅方向両端が幅方向中心よりタイヤ径方向に徐々に高く位置するようにバフ面を成形し、更生用トレッドがバフ面の成形された形状に合致するように成形されて貼り付けられる。
特開2010−116111号公報 特開2010−173139号公報
ところで、更生トレッドパターンで、使用する台タイヤの加硫時の成長量の違いにより、トレッド部のセンター領域での押圧力が弱くなり、加圧不足から更生界面での剥離力の低下を招くおそれがある。上述した特許文献1にはこのような課題は示されておらず、特許文献2ではセンター領域での押圧力がさらに弱くなってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、台タイヤと更生トレッドとの剥離力の低下を抑制し、耐久性を向上することのできる更生タイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る更生タイヤは、カーカス層と前記カーカス層よりもタイヤ径方向外側に配置される少なくとも2層のベルトを有するベルト層と前記ベルト層よりもタイヤ径方向外側に配置されるトレッドバフ部とを有する台タイヤと、前記台タイヤの前記トレッドバフ部に配置されてトレッド面を構成する更生トレッドと、を含む更生タイヤであって、前記トレッドバフ部と前記更生トレッドとの境となる更生界面において、タイヤ赤道面を含むセンター界面が当該センター界面のタイヤ幅方向外側のショルダー界面よりもタイヤ径方向外側に膨出して形成された膨出部をなす。
この更生タイヤによれば、加硫工程において、更生トレッドおよび台タイヤの加硫前の組立体が加圧装置によりタイヤ径方向外方に拡張されるが、このときにセンター界面がショルダー界面よりもタイヤ径方向外側に膨出して形成された膨出部をなすことで、タイヤ赤道面を含む領域で台タイヤと更生トレッドとを相対的に押し付けるに十分な押圧力を得ることができる。この結果、台タイヤと更生トレッドとの相互の剥離力の低下を抑制し、耐久性を向上することができる。
また、本発明の一態様に係る更生タイヤでは、前記台タイヤは、前記トレッドバフ部が、前記センター界面においてタイヤ赤道面における前記ベルト層のタイヤ径方向最外層の前記ベルトからタイヤ径方向外側に3.5mm以上の厚さのゴム材により形成され、かつ前記ショルダー界面において前記ベルト層のタイヤ径方向最外層の前記ベルトのタイヤ幅方向端部からタイヤ径方向外側に1.0mm以上の厚さのゴム材により形成されており、前記更生トレッドは、前記トレッド面に形成される溝の溝底からタイヤ径方向内側に1.0mm以上の厚さのゴム材により形成されることが好ましい。
この更生タイヤによれば、台タイヤにおけるセンター界面をなすゴム材の厚さと、ショルダー界面をなすゴム材の厚さと、更生トレッドにおける溝底のゴム材の厚さを規定することで、タイヤ赤道面を含む領域で台タイヤと更生トレッドとを相対的に押し付けるに十分な押圧力とする効果を顕著に得ることができる。この結果、台タイヤと更生トレッドとの相互の剥離力の低下をより抑制し、耐久性をより向上することができる。
また、本発明の一態様に係る更生タイヤでは、タイヤ赤道面における前記ベルト層のタイヤ径方向最外層の前記ベルトからタイヤ径方向外側に1.0mm以上7.0mm以下の点P0と、前記ベルト層のタイヤ径方向最外層の前記ベルトのタイヤ幅方向端部からタイヤ径方向外側に1.0mm以上7.0mm以下の点P1と、前記ベルト層のタイヤ径方向最外層から2番目の前記ベルトのタイヤ幅方向端部からタイヤ径方向外側に1.0mm以上7.0mm以下の点P2と、を設け、前記点P0と点P1と点P2とを通過する第一仮想円弧と、前記第一仮想円弧のタイヤ径方向外側に2.5mm以上6.0mm以下の範囲離れた位置を通過する第二仮想円弧と、を設けた場合、前記膨出部をなす前記センター界面は、タイヤ赤道面を中心とし前記更生トレッドのトレッド面の接地幅に対して35%以上60%以下の範囲で前記第二仮想円弧上に沿って形成され、前記ショルダー界面は、前記センター界面よりもタイヤ幅方向外側で前記第一仮想円弧と前記第二仮想円弧の間に形成されることが好ましい。
この更生タイヤによれば、第一仮想円弧と第二仮想円弧とを規定し、かつ第一仮想円弧および第二仮想円弧を基準としてセンター界面およびショルダー界面を設け、かつセンター界面の範囲を規定することで、タイヤ赤道面を含む領域で台タイヤと更生トレッドとを相対的に押し付けるに十分な押圧力とする効果をより顕著に得ることができる。この結果、台タイヤと更生トレッドとの相互の剥離力の低下をより抑制し、耐久性をより向上することができる。
また、本発明の一態様に係る更生タイヤでは、前記ショルダー界面は、前記第一仮想円弧上に沿って形成されており、前記センター界面との相互間が直線または少なくとも1つの円弧で連続することが好ましい。
この更生タイヤによれば、ショルダー界面が、第一仮想円弧上に沿って形成されており、相互間が直線または少なくとも1つの円弧で連続することで、ショルダー界面側を極度に高い押圧力とせず、台タイヤと更生トレッドとを相対的に押し付けるに十分な押圧力を得ることができる。
また、本発明の一態様に係る更生タイヤでは、前記ショルダー界面は、前記第一仮想円弧と前記第二仮想円弧の間に形成されており、前記センター界面との相互間が直線または少なくとも1つの円弧で連続することが好ましい。
この更生タイヤによれば、ショルダー界面が、第一仮想円弧と第二仮想円弧の間に形成されていてもよく、ショルダー界面側を極度に高い押圧力とせず、台タイヤと更生トレッドとを相対的に押し付けるに十分な押圧力を得ることができる。
また、本発明の一態様に係る更生タイヤでは、前記第二仮想円弧は、前記ベルト層のタイヤ径方向最外層の前記ベルトからタイヤ径方向外側に3.5mm以上8.0mm以下の範囲離れた位置を通過することが好ましい。
この更生タイヤによれば、台タイヤのバフ時のベルト層露出を要因とする製品故障を十分に避けつつ、更生後のトレッドの過剰な厚さによる発熱を要因とする製品故障も十分に避けつつ、ショルダー界面側を極度に高い押圧力とせず、台タイヤと更生トレッドとを相対的に押し付けるに十分な押圧力を得ることができる。
本発明によれば、耐久性能を向上することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る更生タイヤの子午断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の平面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る更生タイヤの子午断面拡大図である。 図4は、本発明の実施形態に係る更生タイヤの他の例の子午断面拡大図である。 図5は、本発明の実施例に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、本実施形態に係る更生タイヤの子午断面図である。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の平面図である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、更生タイヤ1の回転軸(図示省略)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)CLに向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから離れる側をいう。タイヤ赤道面CLとは、更生タイヤ1の回転軸に直交するとともに、更生タイヤ1のタイヤ幅の中心を通る平面である。タイヤ幅は、タイヤ幅方向の外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向における幅、つまり、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから最も離れている部分間の距離である。タイヤ赤道線とは、タイヤ赤道面CL上にあって更生タイヤ1のタイヤ周方向に沿う線をいう。本実施形態では、タイヤ赤道線にタイヤ赤道面と同じ符号「CL」を付す。なお、以下に説明する更生タイヤ1は、タイヤ赤道面CLを中心としてほぼ対称になるように構成されていることから、更生タイヤ1の回転軸を通る平面で該更生タイヤ1を切った場合の子午断面図(図1、図3、図4)においては、タイヤ赤道面CLの一側(図1、図3、図4において右側)のみを図示して当該一側のみを説明し、タイヤ赤道面CLの他側(左側)の説明は省略する。
図1に示す更生タイヤ1は、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムを貼り替えて再利用される空気入りタイヤであり、例えば、トラック、バスなどに装着される重荷重用更生タイヤ、小型トラックなどに装着される商用車用更生タイヤなどに分類される。
更生タイヤ1は、更生トレッド1Aと、台タイヤ1Bとを含む。台タイヤ1Bは、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムの一部およびサイドウォールゴムの一部を切除し、その外周面をバフ処理して成形された部材である。更生トレッド1Aは、更生タイヤ1の新たなトレッド部2を構成するゴム部材であり、台タイヤ1Bに貼り付けられて設置される。これら、更生トレッド1Aと、台タイヤ1Bとの境の面を更生界面5Aとする。
更生タイヤ1の更生トレッド1Aは、台タイヤ1Bと更生界面5Aを境にタイヤ径方向外側に配置されてタイヤ径方向の最も外側でトレッド部2が露出し、その外周表面であるトレッド面2Aが更生タイヤ1の輪郭となる。つまり、トレッド面2Aは、走行時に路面と接触する踏面となる。トレッド面2Aは、タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝3や、タイヤ周方向に交差してタイヤ幅方向に延在し、タイヤ周方向に複数並ぶ幅方向溝(ラグ溝ともいう)4が形成されている。本実施形態の更生タイヤ1では、周方向溝3は、タイヤ赤道面CLを境としてタイヤ赤道面CLの近傍に2本設けられ、それぞれがジグザグ形状に形成されている。また、幅方向溝4は、タイヤ幅方向の両側にて一端がトレッド部2内で終端し、他端が接地端Tを貫通してタイヤ幅方向の外側に開放して形成されている。
ここで、接地端Tとは、接地領域のタイヤ幅方向の両最外端をいい、図2では、接地端Tをタイヤ周方向に連続して示している。接地領域は、更生タイヤ1を正規リムにリム組みし、かつ正規内圧を充填するとともに正規荷重の70%をかけたとき、この更生タイヤ1のトレッド部2のトレッド面2Aが乾燥した平坦な路面と接地する領域である。正規リムとは、JATMAで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいは、ETRTOで規定する「Measuring Rim」である。また、正規内圧とは、JATMAで規定する「最高空気圧」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「INFLATION PRESSURES」である。また、正規荷重とは、JATMAで規定する「最大負荷能力」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「LOAD CAPACITY」である。
更生タイヤ1の台タイヤ1Bは、一般的な空気入りタイヤの構成要素と同様に、トレッドバフ部5と、トレッドバフ部5の両側から順次連続するサイドウォール部6およびビード部(図示せず)とを含んで構成されている。さらに、更生タイヤ1は、カーカス層7およびベルト層8を有する。
トレッドバフ部5は、台タイヤ1Bの最もタイヤ径方向外側に設けられたゴム材からなり、更生タイヤ1として上述した更生トレッド1Aが貼り付けられる部分である。すなわち、トレッドバフ部5のタイヤ径方向外側面は、更生トレッド1Aとの境の更生界面5Aをなす。サイドウォール部6は、更生タイヤ1におけるタイヤ幅方向の両外側に露出するゴム材からなる。また、図には明示しないが、ビード部は、スチールコードであるビードコードをリング状に巻くことにより形成されたビードコアと、カーカス層7がビードコアの位置でタイヤ幅方向外側に折り返されることにより形成された空間に配置されたビードフィラとを有する。
カーカス層7は、タイヤ幅方向において、トレッドバフ部5、両サイドウォール部6および両ビード部を連続して跨ぎつつ、タイヤ幅方向の両側端が一対のビード部に対して巻き返され、かつタイヤ周方向にトロイド状に掛け回されてタイヤの骨格を構成するものである。本実施形態のカーカス層7は、スチールあるいは有機繊維材(例えば、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなど)で形成されたカーカスコードがゴム材で被覆されたものである。カーカスコードは、タイヤ赤道面CLに直交してタイヤ子午線方向(ラジアル方向)に沿いつつタイヤ周方向に複数並設されている。なお、カーカスコードのタイヤ赤道面CL(タイヤ周方向)に対する角度は、実質的に90°であって、タイヤ赤道面CLに対する90°を基準に−5°から+5°の範囲の角度を含む。このカーカス層7は、更生タイヤ1に空気を充填した際に圧力容器としての役目を果たすと共に、その内圧によって更生タイヤ1に負荷される荷重を支える。なお、本実施形態では、カーカス層7は、単層構造として図示しているが、多層構造として構成されていてもよい。
ベルト層8は、複数のベルト8A,8B,8C,8Dを積層して構成され、カーカス層7のタイヤ径方向外側にてタイヤ周方向に掛け廻されて配置される。各ベルト8A,8B,8C,8Dは、スチールあるいは有機繊維材(例えば、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなど)から成る複数のベルトコードがゴム材で被覆されたものである。ベルトコードは、タイヤ赤道面CL(タイヤ周方向)に対する角度が、例えば10°以上55°以下や45°以上70°以下のものがあり、タイヤ径方向で重なり合うベルト同士で交差するように設けられている。なお、本実施形態では、ベルト層8は、4層のベルト8A,8B,8C,8Dから成る多層構造として図示しているが、これに限らず、ベルト層8は、少なくとも2層のベルトがベルトコードを交差して配置される構成であればよい。
本実施形態の更生タイヤ1は、リモールド方式により製造される。リモールド方式により製造される更生タイヤ1では、まず、残溝が寿命に達した空気入りタイヤのトレッド部が切除され、その外周面にバフ処理が施されてトレッドバフ部5が形成された台タイヤ1Bが得られる。このバフ処理は、空気入りタイヤに内圧を付与した状態で行われる。なお、バフ処理されたトレッドバフ部5の表面をバフ面といい、本実施形態では上述したトレッドバフ部5のタイヤ径方向外側面である更生界面5Aとなる。
次に、更生トレッド1Aをなすゴム材が、台タイヤ1Bにおけるトレッドバフ部5の更生界面5Aに配置される。このとき、ストリップ状の未加硫ゴムがトレッドバフ部5の更生界面5Aに螺旋状に巻き付けられてもよいし、基礎となる板状のゴム部材がトレッドバフ部5の更生界面5Aに巻き付けられてそのタイヤ径方向外側にストリップ状の未加硫ゴムが螺旋状に巻き付けられてもよい。
次に、加硫工程が行われる。この加硫工程では、更生トレッド1Aおよび台タイヤ1Bの加硫前の組立体が、タイヤ成形金型を有するタイヤ加硫モールド(図示省略)に充填される。そして、更生トレッド1Aおよび台タイヤ1Bの加硫前の組立体が加圧装置によりタイヤ径方向外方に拡張されて、更生トレッド1Aをなすゴム材がタイヤ成形金型に押圧される。さらに、更生トレッド1Aおよび台タイヤ1Bの加硫前の組立体が加熱されることにより、更生トレッド1Aをなすゴム材が加硫されて、タイヤ成形金型の形状が転写される。加硫後は、更生トレッド1Aおよび台タイヤ1Bが一体に成型された更生タイヤ1がタイヤ加硫モールドから取り出される。
本実施形態の更生タイヤ1は、上述した構成において、台タイヤ1Bにおけるトレッドバフ部5の更生界面5Aが、センター界面10と、ショルダー界面11と、サイド界面12とを含む。センター界面10は、タイヤ赤道面CLを中心とするセンター界面領域BCの範囲に形成される。ショルダー界面11は、センター界面領域BCのタイヤ幅方向両外側のショルダー界面領域BSの範囲に形成される。サイド界面12は、ショルダー界面11のタイヤ幅方向外側にて、ショルダー界面11からタイヤ径方向内側に向けて傾斜して形成されている。ショルダー界面領域BSは、センター界面10のタイヤ幅方向外側端からタイヤ幅方向外側の範囲であって、サイド界面12がタイヤ径方向内側に傾斜し始めて肩落ちする位置をタイヤ幅方向外側端とする。
そして、本実施形態の更生タイヤ1は、台タイヤ1Bのトレッドバフ部5と更生トレッド1Aとの境となる更生界面5Aにおいて、センター界面10がショルダー界面11よりもタイヤ径方向外側に膨出して形成された膨出部をなす。
この更生タイヤ1によれば、上述した加硫工程において、更生トレッド1Aおよび台タイヤ1Bの加硫前の組立体が加圧装置によりタイヤ径方向外方に拡張されるが、このときにセンター界面10がショルダー界面11よりもタイヤ径方向外側に膨出して形成された膨出部をなすことで、タイヤ赤道面CLを中心とする領域で台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとを相対的に押し付けるに十分な押圧力を得ることができる。この結果、台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとの相互の剥離力の低下を抑制し、耐久性を向上することができる。
また、本実施形態の更生タイヤ1では、台タイヤ1Bは、トレッドバフ部5が、センター界面10(センター界面領域BC)においてタイヤ赤道面CLにおけるベルト層8のタイヤ径方向最外層のベルト8Dのベルトコード表面からタイヤ径方向外側に3.5mm以上の厚さのゴム材により形成され、かつショルダー界面11(ショルダー界面領域BS)においてベルト層8のタイヤ径方向最外層のベルト8Dのタイヤ幅方向端部8Daのベルトコード表面からタイヤ径方向外側に1.0mm以上の厚さのゴム材により形成されることが好ましい。さらに、本実施形態の更生タイヤ1では、更生トレッド1Aは、トレッド面2Aに形成される溝(周方向溝3や幅方向溝4)の溝底からタイヤ径方向内側に1.0mm以上のゴム厚さHAのゴム材により形成されることが好ましい。
この更生タイヤ1によれば、台タイヤ1Bにおけるセンター界面10をなすゴム材の厚さと、ショルダー界面11をなすゴム材の厚さと、更生トレッド1Aにおける溝底のゴム材の厚さを上記のごとく規定することで、タイヤ赤道面CLを中心とする領域で台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとを相対的に押し付けるに十分な押圧力とする効果を顕著に得ることができる。この結果、台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとの相互の剥離力の低下をより抑制し、耐久性をより向上することができる。
また、本実施形態の更生タイヤ1では、タイヤ赤道面CLにおけるベルト層8のタイヤ径方向最外層のベルト8Dのベルトコード表面からタイヤ径方向外側に1.0mm以上7.0mm以下の点P0と、ベルト層8のタイヤ径方向最外層のベルト8Dのタイヤ幅方向端部8Daのベルトコード表面からタイヤ径方向外側に1.0mm以上7.0mm以下の点P1と、ベルト層8のタイヤ径方向最外層から2番目のベルト8Cのタイヤ幅方向端部8Caのベルトコード表面からタイヤ径方向外側に1.0mm以上7.0mm以下の点P2と、を設け、前記点P0と点P1と点P2とを通過する第一仮想円弧R1と、第一仮想円弧R1のタイヤ径方向外側に2.5mm以上6.0mm以下の範囲離れた位置を通過する第二仮想円弧R2と、を設ける。この場合、膨出部をなすセンター界面10は、タイヤ赤道面CLを中心とし更生トレッド1Aのトレッド面2Aの接地幅TWに対して35%以上60%以下の範囲で第二仮想円弧R2上に沿って形成され、ショルダー界面11は、センター界面10よりもタイヤ幅方向外側で第一仮想円弧R1と第二仮想円弧R2の間に形成されることが好ましい。
この更生タイヤ1によれば、第一仮想円弧R1と第二仮想円弧R2とを規定し、かつ第一仮想円弧R1および第二仮想円弧R2を基準としてセンター界面10およびショルダー界面11を設け、かつセンター界面10の範囲を規定することで、タイヤ赤道面CLを中心とする領域で台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとを相対的に押し付けるに十分な押圧力とする効果をより顕著に得ることができる。この結果、台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとの相互の剥離力の低下をより抑制し、耐久性をより向上することができる。
また、本実施形態の更生タイヤ1では、ショルダー界面11は、第一仮想円弧R1上に沿って形成されており、相互間が直線または少なくとも1つの円弧で連続することが好ましい。
この更生タイヤ1によれば、ショルダー界面11が、第一仮想円弧R1上に沿って形成されており、相互間が直線または少なくとも1つの円弧で連続することで、ショルダー界面11側を極度に高い押圧力とせず、台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとを相対的に押し付けるに十分な押圧力を得ることができる。
また、本実施形態の更生タイヤ1では、ショルダー界面11は、第一仮想円弧R1と第二仮想円弧R2の間に形成されており、相互間が直線または少なくとも1つの円弧で連続することが好ましい。
この更生タイヤ1によれば、ショルダー界面11が、第一仮想円弧R1と第二仮想円弧R2の間に形成されていてもよく、ショルダー界面11側を極度に高い押圧力とせず、台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとを相対的に押し付けるに十分な押圧力を得ることができる。
なお、膨出部をなすセンター界面10が、点P0から点P1と点P2との間まで第二仮想円弧R2上に沿って形成されていることで、センター界面10の範囲が、ベルト層8のタイヤ径方向最外層のベルト8Dのタイヤ幅方向端部8Daとベルト層8のタイヤ径方向最外層から2番目のベルト8Cのタイヤ幅方向端部8Caとの間に至り設定される。このため、台タイヤ1Bにおいて押圧力に最も寄与するタイヤ径方向最外層のベルト8Dおよびタイヤ径方向最外層から2番目のベルト8Cを含む領域で台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとを相対的に押し付けるため、台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとの相互の剥離力の低下をより抑制し、耐久性をより向上することができる。
また、本発明の一態様に係る更生タイヤ1では、第二仮想円弧R2は、ベルト層8のタイヤ径方向最外層のベルト8Dからタイヤ径方向外側に3.5mm以上8.0mm以下の範囲離れた位置を通過することが好ましい。
この更生タイヤ1によれば、台タイヤ1Bのバフ時のベルト層8の露出を要因とする製品故障を十分に避けつつ、更生後のトレッド部2の過剰な厚さによる発熱を要因とする製品故障も十分に避けつつ、ショルダー界面11側を極度に高い押圧力とせず、台タイヤ1Bと更生トレッド1Aとを相対的に押し付けるに十分な押圧力を得ることができる。
なお、本実施形態の更生タイヤ1において、更生トレッド1Aは、両接地端T間のタイヤ幅方向寸法を接地幅TWとし、接地端Tから接地幅TWのタイヤ幅方向の25%の範囲にのみ幅方向溝4が設けられている。幅方向溝4は、タイヤ周方向に対して45度以上の角度で延在して設けられる。そして、図2に示すように、この幅方向溝4の一端がタイヤ幅方向最内側に至る位置を境にタイヤ幅方向内側をトレッドセンター領域TCとし、タイヤ幅方向外側をトレッドショルダー領域TSとする。すなわち、トレッドセンター領域TCの範囲に周方向溝3のみが設けられ、トレッドショルダー領域TSの範囲に幅方向溝4のみが設けられている。このとき、トレッド面2Aのタイヤ赤道面CLでのタイヤ周方向長LCと、周方向溝3の溝底からトレッド面2Aまでの更生トレッド1Aのトレッドセンター領域TCのゴム厚HCと、幅方向溝4の溝底からトレッド面2Aまでの更生トレッド1Aのトレッドショルダー領域TSのゴム厚HSと、トレッドセンター領域TCのタイヤ幅方向寸法と、トレッドショルダー領域TSのタイヤ幅方向寸法と、周方向溝3を除くトレッドセンター領域TCのゴム体積VCと、幅方向溝4を除くトレッドショルダー領域TSのゴム体積VSとが、0.7<VC/(HC×TC×LC)<1、かつVC/(HC×TC×LC)>VS/(HS×TS×LC)の関係を満たすことが好ましい。なお、ゴム体積VC,VSを算出する範囲は、ゴム厚HC,HSと、タイヤ幅方向寸法TC,TSと、タイヤ周方向長LCで囲まれる範囲内である。
本実施例では、条件が異なる複数種類の試験タイヤについて、耐久性能に関する性能試験が行われた(図5参照)。
この性能試験では、タイヤサイズ11R22.5 16PRの更生タイヤを同一加硫条件にて加硫後、更生界面の剥離力を測定し、判定基準に対して合格したものを効果有とした。更生界面の剥離力の測定方法および判定基準は、JIS K 6329「更生タイヤ」に基づく。
図5に示す従来例の更生タイヤは、膨出部を有していない。図5に示す比較例1の更生タイヤは、膨出部をショルダー界面に有する。一方、図5に示す各実施例の更生タイヤは、膨出部をセンター界面に有する。
図5の試験結果に示すように、実施例1〜実施例11の更生タイヤは、耐久性能が改善されていることが分かる。
1 更生タイヤ
1A 更生トレッド
1B 台タイヤ
2 トレッド部
2A トレッド面
5 トレッドバフ部
5A 更生界面
7 カーカス層
8 ベルト層
8A,8B,8C,8D ベルト
8Da タイヤ径方向最外層のベルトのタイヤ幅方向端部
8Ca タイヤ径方向最外層から2番目のベルトのタイヤ幅方向端部
10 センター界面
11 ショルダー界面
P0 タイヤ赤道面におけるベルト層のタイヤ径方向最外層のベルトからタイヤ径方向外側の点
P1 ベルト層のタイヤ径方向最外層のベルトのタイヤ幅方向端部からタイヤ径方向外側の点
P2 ベルト層のタイヤ径方向最外層から2番目のベルトのタイヤ幅方向端部からタイヤ径方向外側の点
R1 第一仮想円弧
R2 第二仮想円弧
TW 接地幅

Claims (6)

  1. カーカス層と前記カーカス層よりもタイヤ径方向外側に配置される少なくとも2層のベルトを有するベルト層と前記ベルト層よりもタイヤ径方向外側に配置されるトレッドバフ部とを有する台タイヤと、前記台タイヤの前記トレッドバフ部に配置されてトレッド面を構成する更生トレッドと、を含む更生タイヤであって、
    前記トレッドバフ部と前記更生トレッドとの境となる更生界面において、タイヤ赤道面を含むセンター界面が当該センター界面のタイヤ幅方向外側のショルダー界面よりもタイヤ径方向外側に膨出して形成された膨出部をなす、更生タイヤ。
  2. 前記台タイヤは、前記トレッドバフ部が、前記センター界面においてタイヤ赤道面における前記ベルト層のタイヤ径方向最外層の前記ベルトからタイヤ径方向外側に3.5mm以上の厚さのゴム材により形成され、かつ前記ショルダー界面において前記ベルト層のタイヤ径方向最外層の前記ベルトのタイヤ幅方向端部からタイヤ径方向外側に1.0mm以上の厚さのゴム材により形成されており、前記更生トレッドは、前記トレッド面に形成される溝の溝底からタイヤ径方向内側に1.0mm以上の厚さのゴム材により形成される、請求項1に記載の更生タイヤ。
  3. タイヤ赤道面における前記ベルト層のタイヤ径方向最外層の前記ベルトからタイヤ径方向外側に1.0mm以上7.0mm以下の点P0と、前記ベルト層のタイヤ径方向最外層の前記ベルトのタイヤ幅方向端部からタイヤ径方向外側に1.0mm以上7.0mm以下の点P1と、前記ベルト層のタイヤ径方向最外層から2番目の前記ベルトのタイヤ幅方向端部からタイヤ径方向外側に1.0mm以上7.0mm以下の点P2と、を設け、前記点P0と点P1と点P2とを通過する第一仮想円弧と、
    前記第一仮想円弧のタイヤ径方向外側に2.5mm以上6.0mm以下の範囲離れた位置を通過する第二仮想円弧と、
    を設けた場合、
    前記膨出部をなす前記センター界面は、タイヤ赤道面を中心とし前記更生トレッドのトレッド面の接地幅に対して35%以上60%以下の範囲で前記第二仮想円弧上に沿って形成され、
    前記ショルダー界面は、前記センター界面よりもタイヤ幅方向外側で前記第一仮想円弧と前記第二仮想円弧の間に形成される、
    請求項1または2に記載の更生タイヤ。
  4. 前記ショルダー界面は、前記第一仮想円弧上に沿って形成されており、前記センター界面との相互間が直線または少なくとも1つの円弧で連続する、請求項3に記載の更生タイヤ。
  5. 前記ショルダー界面は、前記第一仮想円弧と前記第二仮想円弧の間に形成されており、前記センター界面との相互間が直線または少なくとも1つの円弧で連続する、請求項3に記載の更生タイヤ。
  6. 前記第二仮想円弧は、前記ベルト層のタイヤ径方向最外層の前記ベルトからタイヤ径方向外側に3.5mm以上8.0mm以下の範囲離れた位置を通過する、請求項3から5のいずれか1つに記載の更生タイヤ。
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