JP2017217163A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の遊技機には、始動入球時に取得した乱数等を記憶する記憶手段や取得した乱数等に基づいて当否判定を行う当否判定手段を有する主制御部と、主制御部から制御信号を受信して遊技演出制御を行う副制御部とを備える。そして、主制御部は、始動入球時に乱数等を判定して事前演出を行うための事前演出用の変動態様を決定し、変動開始時には変動演出を行うための変動演出用の変動態様を決定する。副制御部は、これら変動態様を受信する毎に、当該変動態様に基づいて遊技演出を実行する。然しながら、始動入球時及び変動開始時の両方の時期に、変動演出及び事前演出を決定するための変動態様を決定すると、主制御部の制御負担が増大し、主制御部の負荷が過大となる。【解決手段】主制御部の制御負荷を低減しつつ遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を向上させることにある。【選択図】図42
Description
本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機等に適用することができる。
従来、パチンコ遊技機等の遊技機において、始動口に遊技球が入球すると識別情報を所定の変動態様に基づいて変動表示し、その識別情報が特定態様で停止表示すると、遊技者に所定の利益を付与可能な特別遊技を行うものが知られている。この種の遊技機には、識別情報の変動表示を行う前に、当該識別情報の変動表示の内容の少なくとも一部を事前に報知するものがある。(例えば特許文献1)
特許文献1の遊技機では、始動入球時に取得した乱数等を記憶する記憶手段や取得した乱数等に基づいて当否判定を行う当否判定手段を有する主制御部と、主制御部から制御信号を受信して遊技演出制御を行う副制御部とを備えている。そして、主制御部は、始動入球時に乱数等を判定して事前演出を行うための事前演出用の変動態様を決定し、且つ、変動開始時には変動演出を行うための変動演出用の変動態様を決定する。そして副制御部は、これら変動態様を受信する毎に、当該変動態様に基づいて遊技演出を実行するものとしている。
然しながら、特許文献1の様に、始動入球時及び変動開始時の両方の時期に、変動演出及び事前演出を決定するための変動態様を決定する制御を行うと、主制御部の制御負担が増大し、主制御部の負荷が課題となる。また、主制御部の負荷を低減するため、制御態様を単純化すると、遊技演出の多様性が失われ、遊技興趣を低下する虞もある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、主制御部の制御負荷を低減しつつ遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を向上させることにある。
上述の課題を解決するための第1発明の遊技機は、
所定の取得条件の成立に基づいて取得した取得情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
少なくとも前記取得情報を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択する第1変動態様選択手段と、
少なくとも前記取得情報を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する第2変動態様選択手段と、
前記第1変動態様選択手段が選択した前記第1変動態様に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記識別情報の変動表示を行う前に、前記第2変動態様選択手段が選択した前記第2変動態様に基づいて、前記識別情報の変動表示の内容を示す事前演出を実行する事前演出実行手段と、
前記識別情報が特定態様で停止表示すると、遊技者に有利な特典を付与する特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、
を備えた遊技機であって、
前記取得情報記憶手段、前記当否判定手段、前記第1変動態様選択手段、及び、前記特別遊技実行手段を有する主制御部と、
前記第2変動態様選択手段及び前記事前演出実行手段を有し、前記主制御部からの制御信号を受信して制御する副制御部と、を備え、
前記主制御部は、前記識別情報の変動表示を開始する際に前記第1変動態様を選択し、
前記副制御部は、前記取得条件が成立した際に、前記主制御部から前記取得情報を受信して、前記第2変動態様を選択する
ことを特徴とするものである。
所定の取得条件の成立に基づいて取得した取得情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
少なくとも前記取得情報を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択する第1変動態様選択手段と、
少なくとも前記取得情報を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する第2変動態様選択手段と、
前記第1変動態様選択手段が選択した前記第1変動態様に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記識別情報の変動表示を行う前に、前記第2変動態様選択手段が選択した前記第2変動態様に基づいて、前記識別情報の変動表示の内容を示す事前演出を実行する事前演出実行手段と、
前記識別情報が特定態様で停止表示すると、遊技者に有利な特典を付与する特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、
を備えた遊技機であって、
前記取得情報記憶手段、前記当否判定手段、前記第1変動態様選択手段、及び、前記特別遊技実行手段を有する主制御部と、
前記第2変動態様選択手段及び前記事前演出実行手段を有し、前記主制御部からの制御信号を受信して制御する副制御部と、を備え、
前記主制御部は、前記識別情報の変動表示を開始する際に前記第1変動態様を選択し、
前記副制御部は、前記取得条件が成立した際に、前記主制御部から前記取得情報を受信して、前記第2変動態様を選択する
ことを特徴とするものである。
この様な遊技機によれば、始動口への入球時に取得した取得情報を少なくとも含む変動情報に基づいて第1変動態様を選択する第1変動態様選択手段と、同じく取得情報を少なくとも含む変動情報に基づいて第2変動態様を選択する第2変動態様選択手段と、を備え、識別情報の変動表示は第1変動態様に基づいて実行し、識別情報の変動表示の内容を当該識別情報の変動表示を開始する前に示す事前演出を第2変動態様に基づいて実行するものとしている。また、取得情報記憶手段、当否判定手段、第1変動態様選択手段、及び、特別遊技実行手段は主制御部に構成し、第2変動態様選択手段及び事前演出実行手段は主制御部からの制御信号に基づいて制御を行う副制御部に構成するものとしている。そして、主制御部は、識別情報の変動表示を開始する際に第1変動態様選択手段によって第1変動態様を選択し、副制御部は、始動口に遊技球が入球した際に、主制御部から取得情報を受信して第2変動態様選択手段によって第2変動態様を選択するものとしている。
これにより、当否判定や特別遊技等を実行することで遊技を司る主制御部において、識別情報の変動表示の演出態様を決定するための第1変動態様を選択し、主制御部からの制御信号に基づいて制御を行う従たる副制御部において、識別情報の変動表示の内容を示す事前演出の演出態様を決定するための第2変動態様を選択することを可能とする。またこれにより、識別情報の変動表示に係る第1変動態様については主制御部で決定することで適切な遊技制御を行うと共に、識別情報の変動表示の内容を事前に示す様な事前演出に係る第2変動態様については副制御部で決定することで複数ある制御部を効率的に制御動作させて主制御部の制御負担が過大となるのを防止することが可能となる。
また、主制御部及び副制御部の何れの制御部においても、始動口への遊技球の入球の際に取得した取得情報を含む変動情報に基づいて変動態様(第1変動態様、第2変動態様)を決定するものとしている。これにより、第1変動態様に基づいて実行される識別情報の変動表示の内容を識別可能な第2変動態様を、第1変動態様が選択される前に選択することが可能となる。またこれにより、主制御部の制御負担を抑制しつつ、副制御部の制御処理に基づいて適切な事前演出を実行し、遊技演出を適切に多様化することが可能となる。
また、第2発明の遊技機は、第1発明の遊技機において、
第3変動態様を選択する第3変動態様選択手段と、
前記第3変動態様選択手段が選択した前記第3変動態様に基づいて第2識別情報を変動表示する第2識別情報表示手段と、を備え、
前記第2識別情報は、前記識別情報の変動表示の開始に伴って変動表示を開始すると共に、前記識別情報の変動表示の終了に伴って変動表示を終了し、
前記識別情報が特定態様で停止表示する場合には前記第2識別情報を特別態様で停止表示して前記特別遊技を実行する遊技機であって、
前記主制御部は前記識別情報表示手段を有し、
前記副制御部は前記第2識別情報表示手段及び前記第3変動態様選択手段を有し、
前記副制御部は、前記第2識別情報の変動表示を開始する際に、前記主制御部で選択した前記第1変動態様を受信し、当該第1変動態様に基づいて前記第3変動態様を選択する
ことを特徴とするものである。
第3変動態様を選択する第3変動態様選択手段と、
前記第3変動態様選択手段が選択した前記第3変動態様に基づいて第2識別情報を変動表示する第2識別情報表示手段と、を備え、
前記第2識別情報は、前記識別情報の変動表示の開始に伴って変動表示を開始すると共に、前記識別情報の変動表示の終了に伴って変動表示を終了し、
前記識別情報が特定態様で停止表示する場合には前記第2識別情報を特別態様で停止表示して前記特別遊技を実行する遊技機であって、
前記主制御部は前記識別情報表示手段を有し、
前記副制御部は前記第2識別情報表示手段及び前記第3変動態様選択手段を有し、
前記副制御部は、前記第2識別情報の変動表示を開始する際に、前記主制御部で選択した前記第1変動態様を受信し、当該第1変動態様に基づいて前記第3変動態様を選択する
ことを特徴とするものである。
この様な遊技機によれば、主制御部で表示制御する識別情報と、副制御部で表示制御する第2識別情報と、を備え、第2識別情報は、識別情報の変動表示の開始と共に変動表示を開始し、識別情報の変動表示に終了と共に変動表示を終了するものとしている。そして副制御部は、主制御部から受信した第1変動態様に基づいて第3変動態様を選択し、当該第3変動態様に基づいて第2識別情報を変動表示するものとしている。これにより、主制御部の制御負担を抑制しつつ、副制御部の制御処理に基づいて第2識別情報の変動表示による遊技演出を実行し、遊技演出を適切に多様化することが可能となる。
また、第3発明の遊技機は、第1発明又は第2発明の遊技機において、
前記取得情報の記憶数を判定可能な第1記憶数判定手段と、
前記取得情報の記憶数を判定可能な第2記憶数判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1記憶数判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2記憶数判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記取得情報の記憶数を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記取得情報の記憶数を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する
ことを特徴とするものである。
前記取得情報の記憶数を判定可能な第1記憶数判定手段と、
前記取得情報の記憶数を判定可能な第2記憶数判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1記憶数判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2記憶数判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記取得情報の記憶数を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記取得情報の記憶数を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する
ことを特徴とするものである。
この様な遊技機によれば、主制御部及び副制御部の何れにも取得情報の記憶数を判定可能な記憶数判定手段(第1記憶数判定手段、第2記憶数判定手段)を有し、主制御部及び副制御部の何れも取得情報及び取得情報の記憶数を正確に把握している。そして、主制御部は、当該取得情報及び取得情報の記憶数を少なくとも含む変動情報に基づいて第1変動態様を選択し、同様に副制御部も、当該取得情報及び取得情報の記憶数を少なくとも含む変動情報に基づいて第2変動態様を選択するものとしている。またこれにより、主制御部の制御負担を抑制しつつ、副制御部の制御処理に基づいて適切な事前演出を実行し、識別情報の変動表示の態様と事前演出の態様とが乖離することなく、遊技演出を適切に多様化することが可能となる。
また、第4発明の遊技機は、第1発明乃至第3発明の遊技機において、
遊技状態として、前記識別情報の変動時間の平均時間が所定時間となる第1遊技状態と、前記識別情報の変動時間の平均時間が前記第1遊技状態よりも短い時間となる第2遊技状態と、を有し
前記遊技状態が前記第1遊技状態か前記第2遊技状態かを判定可能な第1遊技状態判定手段と、
前記遊技状態が前記第1遊技状態か前記第2遊技状態かを判定可能な第2遊技状態判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1遊技状態判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2遊技状態判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第1遊技状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第2遊技状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する
ことを特徴とするものである。
遊技状態として、前記識別情報の変動時間の平均時間が所定時間となる第1遊技状態と、前記識別情報の変動時間の平均時間が前記第1遊技状態よりも短い時間となる第2遊技状態と、を有し
前記遊技状態が前記第1遊技状態か前記第2遊技状態かを判定可能な第1遊技状態判定手段と、
前記遊技状態が前記第1遊技状態か前記第2遊技状態かを判定可能な第2遊技状態判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1遊技状態判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2遊技状態判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第1遊技状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第2遊技状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する
ことを特徴とするものである。
この様な遊技機によれば、遊技状態として識別情報の変動時間の平均時間が所定時間となる第1遊技状態と、識別情報の変動時間の平均時間が所定時間よりも短い時間となる第2遊技状態と、を有している。すなわち、第2遊技状態は、第1遊技状態よりも識別情報の変動時間が比較的短くなる遊技状態である。また、主制御部及び副制御部の何れにも遊技状態(第1遊技状態又は第2遊技状態)を判定可能な遊技状態判定手段(第1遊技状態判定手段、第2遊技状態判定手段)を有し、主制御部及び副制御部の何れも取得情報及び遊技状態(第1遊技状態又は第2遊技状態)を正確に把握している。そして、主制御部は、当該取得情報及び遊技状態(第1遊技状態又は第2遊技状態)を少なくとも含む変動情報に基づいて第1変動態様を選択し、同様に副制御部も、当該取得情報及び遊技状態(第1遊技状態又は第2遊技状態)を少なくとも含む変動情報に基づいて第2変動態様を選択するものとしている。またこれにより、主制御部の制御負担を抑制しつつ、副制御部の制御処理に基づいて適切な事前演出を実行し、識別情報の変動表示の態様と事前演出の態様とが乖離することなく、遊技演出を適切に多様化することが可能となる。
また、第5発明の遊技機は、第1発明乃至第4発明の遊技機において、
遊技状態として、前記当否判定手段が当りと判定する確率を第1確率とする第1確率状態と、前記当否判定手段が当りと判定する確率を前記第1確率よりも高い第2確率とする第2確率状態と、を有し、
前記遊技状態が前記第1確率状態か前記第2確率状態かを判定可能な第1確率状態判定手段と、
前記遊技状態が前記第1遊技状態か前記第2遊技状態かを判定可能な第2確率状態判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1確率状態判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2確率状態判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第1確率状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第2確率状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する
ことを特徴とするものである。
遊技状態として、前記当否判定手段が当りと判定する確率を第1確率とする第1確率状態と、前記当否判定手段が当りと判定する確率を前記第1確率よりも高い第2確率とする第2確率状態と、を有し、
前記遊技状態が前記第1確率状態か前記第2確率状態かを判定可能な第1確率状態判定手段と、
前記遊技状態が前記第1遊技状態か前記第2遊技状態かを判定可能な第2確率状態判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1確率状態判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2確率状態判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第1確率状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第2確率状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する
ことを特徴とするものである。
この様な遊技機によれば、遊技状態として、当りと判定する確率を第1確率とする第1確率状態と、当りと判定する確率を第1確率より高い第2確率とする第2確率状態と、を有している。すなわち、第2確率状態は、第1確率状態よりも当りと判定される可能性が高い遊技状態である。また、主制御部及び副制御部の何れにも遊技状態(第1確率状態又は第2確率状態)を判定可能な確率状態判定手段(第1確率状態判定手段、第2確率状態判定手段)を有し、主制御部及び副制御部の何れも取得情報及び遊技状態(第1確率状態又は第2確率状態)を正確に把握している。そして、主制御部は、当該取得情報及び遊技状態(第1確率状態又は第2確率状態)を少なくとも含む変動情報に基づいて第1変動態様を選択し、同様に副制御部も、当該取得情報及び遊技状態(第1確率状態又は第2確率状態)を少なくとも含む変動情報に基づいて第2変動態様を選択するものとしている。またこれにより、主制御部の制御負担を抑制しつつ、副制御部の制御処理に基づいて適切な事前演出を実行し、識別情報の変動表示の態様と事前演出の態様とが乖離することなく、遊技演出を適切に多様化することが可能となる。
本発明の遊技機によれば、主制御部の制御負荷を低減しつつ、適切に遊技演出を多様化し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。以下では、遊技に用いる遊技媒体が遊技球とされ、当該遊技球を遊技盤面に向けて発射することで遊技を進行させることが可能なパチンコ遊技機(弾球遊技機)に、本発明を適用した例を説明する。尚、以下では、始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動表示を行い、当該特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば、賞球)が付与され得る大当り遊技(特別遊技)が実行可能となる所謂「1種タイプ」のパチンコ遊技機を例に説明する。
図1乃至図3に示すように、実施例1のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されており、前面枠51、本体枠52及び外枠53は、一側端側で軸支され夫々開閉可能に構成されている。
また、前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留し貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」ともいう)が設けられており、この他、装飾用の枠ランプ66及びスピーカ67等も設けられている。本実施例では枠ランプ66をフルカラーのLEDによって構成している。
演出ボタン63は遊技者による入力が可能な入力手段として機能するもので、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。遊技演出の実行中に第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bを操作すると、当該操作に基づいて所定の操作対応演出が行われる。尚、演出ボタン63の構成は本実施例の態様に限らず、遊技者が入力を行うことができるものであればたり、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力手段(光電式等)であってもよい。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤面ランプ5が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されている。また、レール部材4の先端には球戻り防止片6が設けられており、一旦遊技領域へ誘導された遊技球が発射装置側へ戻るのを防止することができる。
また、遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置からなる画像表示装置7(演出表示装置)が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L、8C、8R(単に「演出図柄8」ともいう)が表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう)が設けられており、当該演出図柄8L、8C、8Rは、後述の第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。演出図柄表示領域7bは、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなり、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。
また、演出図柄8L、8C、8Rはそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄(識別情報)からなる。演出図柄表示領域7bに停止表示される左、中、右の演出図柄によって、後述(図4参照)の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう)に表示される第1特別図柄の変動表示の結果、及び第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう)に表示される第2特別図柄の変動表示の結果(つまり、特別図柄当否判定(単に「当否判定」ともいう)の結果)を、遊技者が認識し易いように表示する。尚、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄のいずれかを指して単に「図柄」や「識別情報」ということもある。
例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りとなり、その大当りの種別が10R大当りや15R大当りなどの大当りとなった場合には、「777」などの3桁同一のゾロ目で演出図柄を停止表示することが可能である。また、小当りとなった場合には「135」などの予め設定したチャンス図柄や「3★3」などの専用図柄(「小当り演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。また、特別図柄当否判定の結果が大当りとなり、その大当りの種別が2R第2大当りとなった場合に、小当りになったときと同じ演出図柄を停止表示することが可能である。また、外れとなった場合には「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ目図柄で演出図柄を停止表示することが可能である。これにより、遊技者は停止表示した演出図柄を見ることで、遊技の進行状況を容易に把握することが可能となる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7bに表示される演出図柄を見て把握する。尚、左・中・右の図柄表示エリアの位置は夫々区別して設ける必要はなく、左・中・右の演出図柄の表示エリアをそれぞれ図柄表示エリア(演出図柄表示領域7b)の全体としてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様がある。
画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出)を表示するほか、当り遊技に伴って実行される当り遊技演出や、客待ち用のデモ演出などが表示される。尚、演出図柄遊技演出や当り遊技演出やデモ演出等の各種遊技演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とがある。第1演出保留又は第2演出保留の表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43a(図4参照)にて表示される第1特図保留の記憶数及び第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、演出図柄表示領域7bを取り囲むように、センター装飾体10が設けられている。センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。またセンター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらにセンター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の上部であって、装飾部材13の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14が設けられている。図3では、可動装飾部材14の一部分のみが視認可能となっているが、例えば、比較的当りの可能性の高い遊技演出の実行に伴って、可動装飾部材14が下方に落下し、当該可動装飾部材が表示画面7aの前面を覆い、その大部分が視認可能となる。これにより、遊技者は当りへの期待感を高めることとなる。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
第1始動口20の下方には、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口21を備える可変入賞装置22(「可変式始動口」ともいう)が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に第2特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
可変入賞装置22は、可動部材23を備え、可動部材23の動作によって第2始動口21を開閉するものである。この開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)から当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)へと変化可能である。つまり、可動部材23は、所定の動作(開閉動作)を行うことで、第2始動口21への遊技球の入球可能性を変化させるものである。この可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5参照)により駆動される。本実施例では、第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。尚、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口30(「第1可変入球口」ともいう)を備えた第1大入賞装置31が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第1大入賞装置31は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方であってセンター装飾体10の右下部には、第2大入賞口35(「第2可変入球口」ともいう)を備えた第2大入賞装置36が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材(羽根部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第2大入賞装置36は、開閉部材37の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
第2大入賞装置36には、第2大入賞口35に入球した遊技球が通過可能な特定領域39が形成されている。本パチンコ遊技機1では、第2大入賞口35に入球した遊技球の少なくとも1個が特定領域39を通過したことが検知されることに基づいて、後述の高確率状態を発生させている。つまり特定領域39は、確変作動口となっている。このような特定領域39は、第1大入賞装置31には設けられていない。尚、高確率状態は、特別遊技とは別に遊技者に付与される遊技上の特典の一つである。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域には、遊技球が通過可能なゲート28(遊技球通過口)が設けられている。ゲート28への遊技球の通過に基づいて、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると、第2始動口21を開状態とするか否かを判定する普通図柄当否判定が実行されると共に普通図柄が変動表示され、普通図柄当否判定の結果に基づいて停止表示される。当り普通図柄が停止表示すると第2始動口21を開状態となる。さらに、遊技領域3の下部には、複数の一般入賞口27が設けられている。本実施例では、一般入賞口27を4個設けてあり、そのうちの3個を第1始動口20の左方に設けられた左一般入賞口とし、1個を第1大入賞口30の右方に設けられた右一般入賞口としている。第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35および一般入賞口27は、それぞれ賞球の払い出し契機となる入球口であり、各入球口に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(賞球)が払い出される。具体的には、第1始動口20の賞球数は「3」、第2始動口21の賞球数は「1」、第1大入賞口20および第2大入賞口35の賞球数は「15」、一般入賞口27の賞球数は「10」としている。
このように複数の入球口(第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、一般入賞口27及びゲート28)等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2領域)3Bと、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を「左打ち」といい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を「右打ち」という。ここで、複数の入球口のうち、第1始動口20および3個の左一般入賞口27は、遊技領域3のうち左遊技領域3Aを流下する遊技球が入球可能となるように設けてあり、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、右一般入賞口27およびゲート28は、遊技領域3のうち右遊技領域3Bを流下する遊技球が入球可能となるように設けてある本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際には、原則、左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定において当りとなり遊技状態が変化した際には、原則、右打ちにてゲート28、第2始動口21、第1大入賞口30および第2大入賞口35への入球を狙うこととなる。
また、図3および図4に示すように、遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示および停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)と、第2特別図柄を変動表示および停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)と、普通図柄を変動表示および停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)と、が含まれている。また主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43aと、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bと、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44と、が含まれている。さらに主表示器40には、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48と、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の結果が当りになった場合に実行される当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45と、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46と、遊技球の発射方向、すなわち右打ちを行うべき状態か左打ちを行うべき状態かを示す発射方向表示器47と、が含まれている。主表示器40に含まれるこれらの各種表示器は後述の主制御部によって表示制御される。
第1特別図柄の変動表示は、第1始動口20への遊技球の入球に基づいて行われる。第2特別図柄の変動表示は、第2始動口21への遊技球の入球に基づいて行われる。尚、以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部43ということがある。
特別図柄表示部41では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後に停止表示し、停止表示された特別図柄(停止図柄)によって第1始動口20または第2始動口21への入球に基づく抽選(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定識別情報)である場合、すなわち、特別図柄の停止表示の態様が大当りや小当りを示す特定態様(大当り図柄、小当り図柄)である場合には、停止表示された当り図柄の種類に応じた開放パターンで第1大入賞口30または第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当り遊技、小当り遊技、総じて「当り遊技」ともいう)が行われる。尚、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的に、図4に示すとおり、第1特別図柄表示器41aは、「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、第1特別図柄当否判定の結果が10R第1大当り(第1大当り)となった場合には、「ijn」の3個のLEDを点灯して残りを消灯し、2R第2大当り(第2大当り)となった場合には、「jnkl」の4個のLEDを点灯し、2R第3大当り(第3大当り)となった場合には、「ikl」の3個のLEDを点灯して残りを消灯する。また小当りとなった場合には、「mnop」の4個のLEDを点灯し残りを消灯する。また、外れとなった場合には、「lo」の2個のLEDを点灯して残りを消灯する。また、第2特別図柄表示器41bは、「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。停止表示態様については、第1特別図柄表示器41bと同様に、第2特別図柄当否判定の結果に応じて夫々異なる表示態様に定められているが、第2特別図柄当否判定の結果には、第1特別図柄当否判定の結果に含まれている2R大当り及び小当りが存在せず、第1特別図柄当否判定では存在しない15R大当りが含まれている。特別図柄が停止表示される前には所定の変動表示時間(以下「変動時間」という)にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば予め定められた順序で、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様とすることができる。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は、主制御部のRAMに形成される特図保留記憶部(図示せず)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部(図示せず)に記憶され、第2始動口21への入球であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部(図示せず)に記憶される。各々の特図保留記憶部に記憶可能な特図保留(取得情報)の数は所定数までとされており、本実施例におけるその上限値はそれぞれ「4」となっている。これら第1特図保留記憶部および第2特図保留記憶部を、夫々「第1取得情報記憶手段」および「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち特別図柄の変動表示の実行中や特別遊技の実行中である場合であっても、所定数を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保することが可能となっている。
特図保留記憶部に記憶された特図保留の数は、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bに表示される。具体的には、第1特図保留表示器43aは「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものとなっている。例えば、保留数が「0」の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「u□v●」というように「u」のLEDを消灯し「v」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「2」の場合は「u●v□」というように「u」のLEDを赤色で点灯させ「v」のLEDを消灯する表示態様とし、保留数が「3」の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「4(上限数)」の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。
また、第2特図保留表示器43bは「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数「1」〜「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後、停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。尚、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には図4に示す通り、普通図柄表示器42は、「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また判定結果が外れである場合には、「s□t■」というように「t」のLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。尚、外れ普通図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行されるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は主制御部のRAMに形成される普図保留記憶部(図示せず)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部に記憶可能な普図保留の数は所定数までとされており、本実施例におけるその上限値は「4」となっている。普図保留記憶部に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示がその通過時にすぐ実行できない場合、すなわち普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保することができるようになっている。
普図保留記憶部に記憶された普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「q□r●」というように「q」のLEDを消灯し「r」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数「2」〜「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
次に図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行など、遊技進行や遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」ともいい「遊技制御部」ともいう)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板90(「サブ制御部」ともいい「演出制御部」ともいう)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置7や演出表示器102、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2特図保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板100(画像制御部)等を備えている。
また、図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上にはサブ制御基板90を収納したサブ制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、前述した特図保留記憶部(第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部)と普図保留記憶部とが設けられている。また、主制御基板80(遊技制御用マイコン81)のRAM(主制御RAM)の所定アドレスには、各種フラグや各種計数カウンタに用いるための記憶領域が確保されている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35aおよび一般入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。一般入賞口センサ27aは、各一般入賞口27内にそれぞれ設けられて一般入賞口27に入球した遊技球を検知するものである。
またソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33および第2大入賞口ソレノイド38が接続されている。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47および当り表示器48が接続されている。すなわち、これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及びカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン116(「払出制御用マイコン」ともいう)が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたCRユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御されることとなる。尚、本実施例では、発射モータ113の駆動により発射装置112が連続して発射可能な遊技球の数は1分間で約100個となっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
また図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン91(「演出制御用マイコン」)が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。また、サブ制御基板90(演出制御用マイコン91)のRAM(演出制御RAM)の所定アドレスには、各種フラグや各種計数カウンタに用いるための記憶領域が確保されている。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」)のCPUに、画像表示装置7、演出表示器102、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、演出図柄8の変動表示および停止表示にあわせて変動表示および停止表示を行い、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、演出図柄8の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2保留表示器103bも同様に2個のLEDからなる。そして、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、演出第1特図保留表示器103aは第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数および第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。また、演出第2特図保留表示器103bは第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数および第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。これは、キャラクタ図柄を表示画面7a(演出図柄表示部)の略全体に表示したり、可動装飾部材14を動作させて表示画面7aの演出図柄表示領域7b(演出図柄表示部)を被覆したりすることで、演出図柄、第1演出保留表示部、又は第2演出保留表示部の一部または全部が視認できない状態になることがあり得るため、この様な表示器が設けられている。尚、画像制御基板100の画像制御用マイコン101に換えて、または加えて、VDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROMに格納されている。尚、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御用マイコン101に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。前述したように、可動装飾部材14は、センター装飾体10(装飾部材13の後方)に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14を所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう)を、サブ制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。尚、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。また、可動装飾部材14は複数の装飾LED14cを含んで構成されており(図5、図48b参照)、装飾LEDの発光態様(点灯/消灯/点滅や発光色等)を決める発光パターンデータも、可動装飾部材14の動作パターンデータに含まれている。このため、可動装飾部材14の動作には、可動装飾部材14の上下動だけでなく、装飾LED14cの発光(点灯/点滅等)も含まれることとなる。
またサブ制御基板90には、第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63b(図1参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。従って、第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチからの信号がサブ制御基板90に入力される。尚、第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dを総称して単に「演出ボタン検知スイッチ」ともいう。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1における当否判定に係る制御について説明する。特別図柄当否判定の結果として、「大当り」、「小当り」、「外れ」がある。「大当り」のときには、特別図柄表示部41に「大当り図柄」が停止表示される。また「小当り」のときには、特別図柄表示部41に「小当り図柄」が停止表示される。また「外れ」のときには、特別図柄表示部41に「外れ図柄」が停止表示される。大当り又は小当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類に応じた開放パターンにて、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する「特別遊技」が実行される。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」と言い、小当りとなって実行される特別遊技を「小当り遊技」と言う。
本実施例の大当りには複数の種別がある。具体的には、図6に示すように、大当りとして「10R(ラウンド)第1大当り」、「2R第2大当り」、「2R第3大当り」、「15R第4大当り」及び「10R第5大当り」の5種類を設けている。「10R第1大当り」および「10R第5大当り」は、1ラウンド及び2ラウンドにおいて第2大入賞口35を開放し、第3ラウンド〜第10ラウンドにおいて第1大入賞口30を開放する大当り遊技に係る大当りである。ラウンド数が10回で、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放時間が1ラウンドにつき25秒の大当りである。「2R第2大当り」及び「2R第3大当り」は、1ラウンド及び2ラウンドにおいて第2大入賞口35を開放しする大当り遊技に係る大当りである。ラウンド数が2回で、大入賞口(第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が2回で、開放時間が1ラウンドにつき0.9秒の大当りである。「15R第4大当り」は、1ラウンド及び2ラウンドにおいて第2大入賞口35を開放し、第3ラウンド〜第15ラウンドにおいて第1大入賞口30を開放する大当り遊技に係る大当りである。ラウンド数が15回で、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放時間が1ラウンドにつき25秒の大当りである。特別図柄表示部41は、これらの大当り種別に応じた大当り図柄が停止表示される。「2R第2大当り」及び「2R第3大当り」は、第2大入賞口35の開放時間が1ラウンド目と2ラウンド目を合わせても1.8秒であるので、遊技球の入球は可能であるものの、10R第1大当り等の他の大当りと比較して大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)への遊技球の入球可能性が低いものとなっている。
本実施例のパチンコ遊技機1では、発生(当選)した大当りの種別に応じて、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態や時短状態、高ベース状態等に移行させる。すなわち、特別図柄当否判定の結果が大当りで、その大当りの種別が前述の10R第1大当りまたは15R第4大当りとなった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態を後述の「高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」とする。また、特別図柄当否判定の結果が大当りで、その大当りの種別が前述の2R第2大当りとなった場合には、当該大当りとなった際の遊技状態が時短状態(且つ高ベース状態)であれば、「高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」とする。一方、同2R第2大当りとなった場合であって、当該大当りとなった際の遊技状態が非時短状態(且つ低ベース状態)であれば、「高確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態」とする。すなわち、2R第2大当りとなった際の遊技状態によって、2R第2大当りに係る大当り遊技終了後の遊技状態が、異なる遊技状態に設定される。
また、特別図柄当否判定の結果が大当りで、その大当りの種別が前述の10R第5大当りとなった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態を後述の「低確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」とする。また、特別図柄当否判定の結果が大当りで、その大当りの種別が前述の2R第3大当りとなった場合には、当該大当りとなった際の遊技状態が時短状態(且つ高ベース状態)であれば、「低確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」とする。一方、同2R第3大当りとなった場合であって、当該大当りとなった際の遊技状態が非時短状態(且つ低ベース状態)であれば、「低確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態」とする。すなわち、2R第2大当りと同様、2R第3大当りとなった際の遊技状態によって、2R第3大当りに係る大当り遊技終了後の遊技状態が、異なる遊技状態に設定される。
このことから、10R第1大当り、2R第2大当り及び15R第4大当りは「確変大当り」として捉えることができ、2R第3大当り及び10R第5大当りは「非確変大当り(通常大当り、低確率大当り)」として捉えることができる。
また、2R第2大当り及び2R第3大当りは、前述したように第2大入賞口35を1ラウンドにつき0.9秒で開放(短期間開閉)させる大当りであり、このように開放時間が極短時間で開放するため、第2大入賞口35に遊技球が入球する可能性は、他の大当り(10R第1大当りや15R第4大当りや10R第5大当り)と比べて低く、したがって、第2大入賞口35への入球の基づく賞球を獲得できる可能性も低い。このような2R第2大当りは、所謂「突然確変大当り(突確)」と呼ばれるものであり、「出球無し確変大当り」ともいう。また、このような2R第3大当りは、所謂「突然通常大当り(突通)」と呼ばれるものであり、「出球無し通常大当り」ともいう。また、2R第2大当り及び2R第3大当りに係る大当り遊技の開閉態様を、遊技球の入球が困難な程度の極短時間の開閉(一瞬開閉)としてもよい。
また、2R第2大当り及び2R第3大当りは、前述したように第2大入賞口35を1ラウンドにつき0.9秒で開放(短期間開閉)させる大当りであり、このように開放時間が極短時間で開放するため、第2大入賞口35に遊技球が入球する可能性は、他の大当り(10R第1大当りや15R第4大当りや10R第5大当り)と比べて低く、したがって、第2大入賞口35への入球の基づく賞球を獲得できる可能性も低い。このような2R第2大当りは、所謂「突然確変大当り(突確)」と呼ばれるものであり、「出球無し確変大当り」ともいう。また、このような2R第3大当りは、所謂「突然通常大当り(突通)」と呼ばれるものであり、「出球無し通常大当り」ともいう。また、2R第2大当り及び2R第3大当りに係る大当り遊技の開閉態様を、遊技球の入球が困難な程度の極短時間の開閉(一瞬開閉)としてもよい。
一方、小当りは、見かけ上2R第2大当りと2R第3大当りと同じ開放パターンで大入賞口(第2大入賞口35)を開放させる当りである。すなわち小当りでは、第2大入賞口35を0.9秒間開放させる動作を2回行う。また、開放と開放との間の閉鎖時間も、2R第2大当り遊技及び2R第3大当り遊技に係る閉鎖時間(ラウンド間の閉鎖時間)と同じに設定されている。但し、小当り遊技の実行後の遊技状態を小当り遊技の実行前から変化させないものとなっている。そのため、小当り遊技の実行前の遊技状態が通常状態(低確率状態)であれば、小当り遊技の実行後の遊技状態も通常状態となり、小当り遊技の実行前の遊技状態が高確率状態であれば、小当り遊技の実行後の遊技状態も高確率状態となる。そして遊技者から見れば、前述の2R第2大当りと2R第3大当りと小当りとは、大入賞口(第2大入賞口35)の開放パターンを見ても区別することができない。すなわち遊技者は特別図柄当否判定の結果が、2R第2大当りになったのか、2R第3大当りになったのか、小当りになったのか、を、当り遊技中の大入賞口の開放パターンからは認識するのが困難である。また、後述するように、2R第2大当りと小当りとにおいて、当該当りとなった際の遊技状態が非時短状態(通常状態)であれば、演出図柄の変動表示態様及び停止表示態様を共通にすると共に、2R第2大当り遊技及び小当り遊技中に実行される遊技演出を共通の遊技演出とするため、遊技者は、2R第2大当りとなったか、小当りとなったかを識別することが困難である。
そのため、2R第2大当りが実行された場合に、実行された当り遊技が、2R第2大当り遊技であるかどうか、すなわち、当り遊技終了後の遊技状態が高確率状態に移行したかどうかを認識する(判別する)のは困難である。また同様に、小当りが実行された場合に、実行された当り遊技が、小当り遊技であるかどうか、すなわち、当り遊技終了後の遊技状態が変化していない(低確率状態のまま)かどうかを認識する(判別する)のは困難である。その結果、小当りとなった場合、及び2R第2大当りになった場合には、高確率状態であるかもしれないという期待感を持ちつつ遊技を進行することができ、遊技興趣を高めることができる。また、当り遊技終了後の遊技状態が高確率状態であるかもしれないと考えさせ、遊技を終了し難くすることが可能となる。これにより、遊技機の稼働率を向上させることが可能となる。尚、小当りにおいては大入賞口の開放回数を、ラウンド数とは言わず、単に開放回数という。
また、図6に示すように、2R第2大当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに2R第2大当り図柄が停止表示された場合)には、1R及び2Rにおいて、第2大入賞口35を最大0.9秒開放させる。この大当りでは、1R目及び2R目における第2大入賞口35の開放時間の合計が1.8秒である。また、本実施例のパチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。よって、第2大入賞口35の開放時間が1.8秒あれば、第2大入賞口35へ遊技球を入球させることは十分に可能である。またこの2R第2大当りは、第2大入賞口35の総開放時間が1.8秒と短いため、他の大当り(10R第1大当りや15R第4大当り等)のように多くの賞球(遊技利益)を望めるものではない。すなわち他の大当りに比してほとんど賞球の獲得できない大当りである。また、小当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに小当り図柄が停止表示された場合)には、第2大入賞口35において最大0.9秒間の開放を2回行う。すなわち、2R第2大当りと同じ開放パターンにて大入賞口を開放させる。この小当りにおいても、第2大入賞口35の開放時間が合計1.8秒と短いため、2R第2大当りと同様に多くの賞球を望めるものではない。すなわち小当りは、遊技状態の移行という点についても、賞球という点についても、遊技者にとっての特典が小さい(入球による賞球のみ)。
尚、第1特別図柄(特図1)の当否判定において大当りとなった場合における各大当り(種別)への振分確率は、10R第1大当りが40%、2R第2大当りが20%、2R第3大当りが40%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りとなった場合における各大当りへの振分確率は、15R第4大当りが60%、10R第5大当りが40%となっている。すなわち、後述の開放延長機能の作動(高ベース状態の発生)により入球容易となった第2始動口21への入球に基づく当否判定により大当りとなった場合には、第2大入賞口35が一瞬開閉するだけで賞球払い出しの実行可能性の低い2R第2大当り及び2R第3大当りが出現せず、比較的高い確率で15R第4大当りとなる。このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる当否判定(第1特別図柄当否判定)において大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(第2特別図柄当否判定)において大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されている(遊技者に有利な特典が付与される可能性が高い)。すなわち、遊技者は、第2始動口21への入球を期待して遊技を行う。特に第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能の作動中においては顕著である。
ここで実施例1のパチンコ遊技機1は、大当りか、小当りか、外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」、「図柄決定用情報」ともいう)」に基づいて行われる。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は「0〜629」までの範囲で値をとり、大当り種別決定用乱数は「0〜99」までの範囲で値をとる。また、第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数及び大当り種別決定用乱数の他に「変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう)」がある。
変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は「0〜198」までの範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は「0〜240」までの範囲で値をとる。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄及び普通図柄に対する確率変動機能、変動時間短縮機能、及び、開放延長機能の各機能が作動状態又は非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常状態(「低確率状態」ともいう)」という。高確率状態では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が通常状態よりも高くなっている。すなわち、通常状態では通常状態用の大当り判定テーブルを用いて当否判定を行うものの、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が多い高確率状態用の大当り判定テーブルを用いて、当否判定を行う(図8(A)参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。
また、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄の時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄当否判定における当り確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄の変動表示の結果が当りとなる(停止図柄が普通当り図柄となる)確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本実施例では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図8(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における第2始動口21の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動している。具体的に、非時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が0.2秒の開放動作を1回行い、その期間第2始動口が開状態となる。また時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が2.0秒の開放動作を3回行うものとされる。
普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能及び開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、第2始動口21が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる(「高頻度状態」ともいう)。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
高ベース状態(高頻度状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能及び開放回数増加機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも第2始動口21が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生する機能を「高ベース発生機能」ということもできる。
本実施例のパチンコ遊技機1では、前述したように、10R第1大当り、2R第2大当り(但し、時短状態での当りに限る)及び15R第4大当り(総じて「確変大当り」ともいう)の何れかになった場合の特別遊技後の遊技状態は、特別図柄の高確率状態かつ特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態を特に「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。また、当該大当りが「確変大当り」であった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態が再度高確高ベース状態に設定される。尚、本実施例1では、高確高ベース状態は、予め定められた回数(「10,000」回)の特別図柄の変動表示が実行されると、低確低ベース状態に移行するものとされているが、これは特別図柄の変動時間と一日の営業時間とを考慮すると、(一日の営業時間中に10,000回の変動表示を行うことはできず)実質的には、高確高ベース状態は、次回の大当りまで継続するものといえる。また、この高確高ベース状態は、高確率状態であることが遊技者にとって明らかな状態であり、遊技者に認識可能な「確変状態(確変モード)」となる。
また、非時短状態において2R第2大当りとなった場合の特別遊技後の遊技状態は、特別図柄の高確率状態かつ特別図柄の非時短状態かつ低ベース状態となる(図6参照)。つまり、低ベース状態における高確率状態であり、この様な遊技状態を「潜伏確変状態」ともいう。また、2R第3大当り(但し、時短状態での当りに限る)及び10R第5大当りになった場合の特別遊技後の遊技状態は、特別図柄の低確率状態かつ特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態を特に「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。尚、当該大当り遊技に係る大当りの種別によって、大当り遊技終了後の遊技状態は前述した高確高ベース状態や低確高ベース状態等に設定される。
また、非時短状態において2R第3大当りとなった場合の特別遊技後の遊技状態は、特別図柄の低確率状態かつ特別図柄の非時短状態かつ低ベース状態、つまり通常状態(低確低ベース状態)となる(図6参照)。尚、本実施例のパチンコ遊技機1では、遊技状態として「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、「高確高ベース状態」、「高確低ベース状態」の4つの遊技状態を設定可能としている。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域3Bに向けて遊技球を発射すべき(右打ちすべきこと)ことを報知する。
これに対して、低確低ベース状態や高確低ベース状態等の低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。低ベース状態では、高ベース状態と比べて第2始動口21が開放されにくくなっており、第2始動口21への入球よりも第1始動口20への入球の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入球させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域3Aに向けて遊技球を発射すべきこと(左打ちすべきこと)を報知する。
具体的には発射方向表示器47は、「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
以上のように、本実施例のパチンコ遊技機1においては、大当り遊技や小当り遊技が行われていない低確低ベース状態を基準とすると、この低確低ベース状態を「通常遊技状態」もしくは「通常状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技を「通常遊技」として捉えることができる。一方、高確高ベース状態や低確高ベース状態は、低確低ベース状態に比べ遊技者にとって有利な状態であることから、これら高確高ベース状態や低確高ベース状態を「特別遊技状態」もしくは「特別状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技を「特別遊技」として捉えることができる。また、「高確低ベース状態」についても、始動口への入球頻度は低い状態であるものの、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率は通常状態よりも高く設定されており、遊技者にとって有利な状態といえる。従って、「高確低ベース状態」における遊技も同様に、「特別遊技)」としてもよい。
また、大当り遊技は、特別図柄を変動表示させて大当り図柄が停止表示されることで実行され得る遊技であって、遊技者にとっては、大入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)への遊技球の入球により(多量の)賞球を得ることが可能な有利な遊技であることから、大当り遊技を「特別遊技」として捉えることができ、当該大当り遊技が行われる遊技状態を「特別遊技状態」として捉えることができる。
また、低確低ベース状態や高確低ベース状態といった低ベース状態は、前述のように左打ちによって遊技球を左遊技領域3Aに進入させて遊技を進行させる状態であることから、低ベース状態を「左打ち状態」として捉えることができる。一方、低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態および第1大入賞口30や第2大入賞口35への遊技球の入球を狙う大当り遊技が行われる状態は、前述のように右打ちによって遊技球を右遊技領域3Bに進入させて遊技を進行させる状態であることから、高ベース状態や大当り遊技状態を「右打ち状態」として捉えることができる。そして、前述のように、高ベース状態(右打ち状態)では、低ベース状態(左打ち状態)に比べ第2始動口21が開放されやすく、第1始動口20よりも第2始動口21の方が遊技球の入球が容易となり、また、第1始動口20への遊技球の入球に基づく第1特別図柄の当否判定で大当りとなるよりも、第2始動口21への遊技球の入球に基づく第2特別図柄の当否判定で大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されている。このことから、左打ち状態を「通常遊技状態」もしくは「通常状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技を「通常遊技」として捉えることができる。また、右打ち状態を「特別遊技状態」もしくは「特別状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技を「特別遊技」として捉えることができる。
また、高確低ベース状態は、低確低ベース状態と比較すると、ともに低ベース状態である点では一致するものの、高確率状態では特別図柄の確率変動機能が作動して特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる確率が低確率状態よりも高くなることから、高確低ベース状態も「特別遊技状態」もしくは「特別状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技も「特別遊技」として捉えることができる。
[主制御メイン処理]
次に、図10〜図36に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図10に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。尚、初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。尚、実施例及び図面において、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」「第2特図」ということがある。
次に、図10〜図36に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図10に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。尚、初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。尚、実施例及び図面において、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」「第2特図」ということがある。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。尚各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4ms周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。尚、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、割り込み処理(S105)について説明する。図11に示すように、割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が挙げられる。尚コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
次に、割り込み処理(S105)について説明する。図11に示すように、割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が挙げられる。尚コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a等(図5参照))が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検知する下皿満杯検知センサ(図示せず)からの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAMの出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、始動入球時処理(S205)、普図動作処理(S206)、特図動作処理(S207)および電源断監視処理(S208)を実行する。その後、本発明に深く関連しないその他の処理(S209)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10参照)、割り込みパルスが入力されると(約4ms後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]
図12に示すように、始動口センサ検知処理(S204)ではまず、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。遊技球がゲート28を通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4未満であるか否かを判定し(S302)、遊技球がゲート28を通過していなければ(S301でNO)、S305に進む。
図12に示すように、始動口センサ検知処理(S204)ではまず、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。遊技球がゲート28を通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4未満であるか否かを判定し(S302)、遊技球がゲート28を通過していなければ(S301でNO)、S305に進む。
普通図柄保留球数が4未満でなければ(S302でNO)、S305に進む。一方、普通図柄保留球数が4未満であれば(S302でYES)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行う。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H、図7(B))を取得し、その取得乱数値(取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。第2始動口21に遊技球が入球していない場合(S305でNO)にはS309に進むが、第2始動口21に遊技球が入球した場合には(S305でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否かを判定する(S306)。そして、特図2保留球数が4未満でない場合(S306でNO)には、S309に進むが、特図2保留球数が4未満である場合には(S306でYES)、特図2保留球数に「1」を加算する(S307)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S308)を行う。特図2関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)および変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数の値を取得し)、それら取得乱数値(取得情報)を第2特図保留記憶部のうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
続いて始動口センサ検知処理(S204)では、第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。第1始動口20に遊技球が入球していない場合(S309でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入球した場合には(S309でYES)、特図1保留球数(第1特図保留数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否かを判定する(S310)。そして、特図1保留球数が4未満でない場合(S310でNO)には、処理を終えるが、特図1保留球数が4未満である場合には(S310でYES)、特図1保留球数に「1」を加算する(S311)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S312)を行う。特図1関係乱数取得処理(S312)では、特図2関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)および変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部のうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[始動入球時処理]
遊技制御用マイコン81は、図12に示した始動口センサ検知処理(S204)に次いで、図13に示す始動入球時処理(S205)を行う。始動入球時処理(S205)では、まず、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S315)。この処理は、直前の始動口センサ検知処理(S204)におけるS307で特図2保留球数に「1」を加算している場合、特図2保留球数が「1」増加したと判定して(S315でYES)、S316に移行し、増加してなければ(S315でNO)、S319に移行する。S316では、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値等(取得情報)を読み出し(S316)、読み出した取得乱数値等を特図2始動入球コマンドとしてセットし(S318)、S319の処理に移行する。この特図2始動入球コマンドには、始動口センサ検知処理において取得した取得情報を含む。
遊技制御用マイコン81は、図12に示した始動口センサ検知処理(S204)に次いで、図13に示す始動入球時処理(S205)を行う。始動入球時処理(S205)では、まず、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S315)。この処理は、直前の始動口センサ検知処理(S204)におけるS307で特図2保留球数に「1」を加算している場合、特図2保留球数が「1」増加したと判定して(S315でYES)、S316に移行し、増加してなければ(S315でNO)、S319に移行する。S316では、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値等(取得情報)を読み出し(S316)、読み出した取得乱数値等を特図2始動入球コマンドとしてセットし(S318)、S319の処理に移行する。この特図2始動入球コマンドには、始動口センサ検知処理において取得した取得情報を含む。
すなわち、第2始動口35への入球に基づいて取得した第2特別図柄当否判定用乱数の値、大当り種別判定用乱数の値、及び、変動パターン乱数の値を示す情報を含むコマンドデータを特図2始動入球コマンドとして生成する。また、始動入球コマンドには、始動口への入球に基づいて取得した取得情報(取得乱数値)に加え、現在の保留球数(主制御部80における未消化の取得情報の記憶数)を示す記憶数情報、及び、遊技状態(時短状態又は非時短状態、高確率状態又は低確率状態、高ベース状態又は低ベース状態)を示す遊技状態情報を含むコマンドデータとされる。そしてこの始動入球コマンドを、主制御基板80のRAMに設けられたサブ制御基板90へのコマンド送信用の出力バッファにセットする(S318)。すなわち、本実施例1では、始動口への入球時に取得情報の判定処理を行うことなく、当該取得情報(取得情報自体、又は取得情報を示す情報)をサブ制御部90に送信し、後述するように、サブ制御部90で事前判定して所定の事前演出を行うものとしている。
次いでS319では、前述の特図2と同様に、特図1保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S319)。この処理は、直前の始動口センサ検知処理(S204)におけるS311で特図1保留球数に「1」を加算している場合、特図1保留球数が「1」増加したと判定して(S319でYES)、S320に移行し、増加してなければ(S319でNO)、そのまま処理を終える。S320では、現在、低ベース状態であるか否かを判定し(S320)、低ベース状態でなければ(S320でNO)、そのまま処理を終え、低ベース状態であれば(S320でYES)、S321以降の処理に進む。ここで、現在の遊技状態が高ベース状態である場合、第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能が作動しており、特図2の当否判定(図8(B)を参照)が行われやすい状態となっている。また、本実施例1では、後述するように特図2保留の消化(第2特別図柄の変動表示)を特図1保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行するものとしている。このような構成において、例えば特図1の事前判定を行い、その結果を予告等の演出により遊技者に報知し、その事前判定の結果が大当りであることが明示された場合、遊技者は、特図2保留消化の優先を利用して、特図2保留を意図的に無くして(「0」にして)、事前判定の結果が示された特図1に係る大当りを意図的に発生させるといった技術介入が可能となる。このような大当りの発生タイミングを遊技者が調整できることは、遊技の公平性の観点から好ましくない。このため、現在の遊技状態が低ベース状態でなく高ベース状態である場合(S320でNO)、S321以降の特図1の事前判定に係る処理を行わないこととしている。
尚、S321〜S323の処理は、前述したS316〜S318と同様の処理を特図1について行うものである。すなわち、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図1関係乱数取得処理(S312)で取得して第1特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S321)、読み出した取得乱数値等を特図1始動入球コマンドとして生成し、この始動入球コマンドを出力バッファにセットし(S323)、処理を終える。尚、S322の事前判定(保留先読み)は、後述の特図1当否判定処理(S1207)における当否判定(S1603,S1604)に先立って行うものである。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動入球時処理(S205)に次いで、図14に示す普図動作処理(S206)を行う。普図動作処理(S206)では、普通図柄表示器42及び可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401、S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401、S403、S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚、普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
遊技制御用マイコン81は、始動入球時処理(S205)に次いで、図14に示す普図動作処理(S206)を行う。普図動作処理(S206)では、普通図柄表示器42及び可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401、S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401、S403、S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚、普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
図15に示すように、普通図柄待機処理(S402)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、「0」であれば(S501でYES)この処理を終える。一方「0」でなければ(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行う(S502)。また、普通図柄当否判定処理(S502)に次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。また普通図柄変動パターン選択処理に次いで後述の普通図柄乱数シフト処理(S504)を行う。また、普通図柄乱数シフト処理(S504)に次いで、普通図柄変動開始処理を行い(S505)、処理を終える。普通図柄変動開始処理では、S503で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
図15に示すように、普通図柄待機処理(S402)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、「0」であれば(S501でYES)この処理を終える。一方「0」でなければ(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行う(S502)。また、普通図柄当否判定処理(S502)に次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。また普通図柄変動パターン選択処理に次いで後述の普通図柄乱数シフト処理(S504)を行う。また、普通図柄乱数シフト処理(S504)に次いで、普通図柄変動開始処理を行い(S505)、処理を終える。普通図柄変動開始処理では、S503で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
図16に示すように、普通図柄当否判定処理(S502)ではまず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、時短フラグがONか否か(すなわち遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S602)。S602で、時短フラグがONである、すなわち時短状態であると判定された場合(S602でYES)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」〜「239」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。一方、S602で、時短フラグがONでない、すなわち、非時短状態であると判定された場合(S602でNO)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」、「1」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。そして、S605で、普図当否判定(S603,S604)の結果が、当り(普図当り)か否かを判定し(S605)、外れと判定された場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定された場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
図16に示すように、普通図柄当否判定処理(S502)ではまず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、時短フラグがONか否か(すなわち遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S602)。S602で、時短フラグがONである、すなわち時短状態であると判定された場合(S602でYES)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」〜「239」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。一方、S602で、時短フラグがONでない、すなわち、非時短状態であると判定された場合(S602でNO)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」、「1」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。そして、S605で、普図当否判定(S603,S604)の結果が、当り(普図当り)か否かを判定し(S605)、外れと判定された場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定された場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
普通図柄変動パターン選択処理(S503)に次いで普通図柄乱数シフト処理(S504)を実行する。図17に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S504)ではまず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
普通図柄変動パターン選択処理(S503)に次いで普通図柄乱数シフト処理(S504)を実行する。図17に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S504)ではまず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
図18に示すように、普通図柄変動中処理(S404)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していなければ(S801でNO)処理を終える。一方、経過していれば(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットする(S802)とともに、普図動作ステータスを「3」にセットする(S803)。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S804)、この処理を終える。
図18に示すように、普通図柄変動中処理(S404)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していなければ(S801でNO)処理を終える。一方、経過していれば(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットする(S802)とともに、普図動作ステータスを「3」にセットする(S803)。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S804)、この処理を終える。
[普通図柄確定処理]
図19に示すように、普通図柄確定処理(S406)ではまず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでなければ(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、この処理を終える。一方、普図当りフラグがONであれば(S901でYES)、続いて時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中か否かを判定する(S902)。そして時短状態中であれば(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S903)。時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
図19に示すように、普通図柄確定処理(S406)ではまず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでなければ(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、この処理を終える。一方、普図当りフラグがONであれば(S901でYES)、続いて時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中か否かを判定する(S902)。そして時短状態中であれば(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S903)。時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、非時短状態中であれば(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットする(S906)。非時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、0.2秒の開放を1回行う開放パターンである。従って、第2始動口開放カウンタに「1」をセットする。そして、開放パターンのセット(S903、S906)に続いて、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]
図20に示すように、普通電動役物処理(S407)ではまず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
図20に示すように、普通電動役物処理(S407)ではまず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当り終了フラグがONでなければ(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口21を開放させる時期(タイミング)に至ったか否かを判定し(S1003)、至っていなければ(S1003でNO)処理を終え、至っていれば第2始動口21を開放させ(S1004)、処理を終える。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時期(タイミング)に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1005)、至っていなければ(S1005でNO)処理を終え、至っていれば(S1005でYES)第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする(S1006)。
そして第2始動口21の閉鎖処理(S1006)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1007)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。「0」でなければ(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方「0」であれば(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行う(S1009)とともに、普図当り終了フラグをセットして(S1010)処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、時短状態中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、非時短状態中であれば第2始動口21の開放が1回なされると「0」になる。
これに対してS1001において普図当り終了フラグがONであれば(S1001でYES)、S903又はS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFするとともに(S1011)、普図当りフラグをOFFし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S1013)処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(図13)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S205)に次いで特図動作処理(S206)を行う。特図動作処理(S206)では、図21に示すように、特別図柄表示器41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄待機処理(S1102)を行い、「特図動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄変動中処理(S1104)を行い、「特図動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄確定処理(S1106)を行い、「特図動作ステータス」が「4」である場合には(S1101、S1103、S1105で共にNO、S1107でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図動作ステータス」が「5」である場合には(S1101、S1103、S1105、S1107の全てがNO)、小当り遊技としての特別電動役物処理2(S1109)を行う。尚、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S205)に次いで特図動作処理(S206)を行う。特図動作処理(S206)では、図21に示すように、特別図柄表示器41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄待機処理(S1102)を行い、「特図動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄変動中処理(S1104)を行い、「特図動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄確定処理(S1106)を行い、「特図動作ステータス」が「4」である場合には(S1101、S1103、S1105で共にNO、S1107でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図動作ステータス」が「5」である場合には(S1101、S1103、S1105、S1107の全てがNO)、小当り遊技としての特別電動役物処理2(S1109)を行う。尚、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]
図22に示すように、特別図柄待機処理(S1102)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図2保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1206でYES)、即ち、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶もない場合には、画像表示装置7の表示領域7aに待機画面(デモ画面)用の画像(以下、単に「待機画面」という)を表示する待機画面表示処理中であるか否かを判定し(S1211)、そうであれば(S1211でYES)処理を終え、そうでなければ(S1211でNO)待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
図22に示すように、特別図柄待機処理(S1102)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図2保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1206でYES)、即ち、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶もない場合には、画像表示装置7の表示領域7aに待機画面(デモ画面)用の画像(以下、単に「待機画面」という)を表示する待機画面表示処理中であるか否かを判定し(S1211)、そうであれば(S1211でYES)処理を終え、そうでなければ(S1211でNO)待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
S1201において特図2保留球数が「0」でない場合(S1201でNO)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図2当否判定処理(S1202)、特図2変動パターン選択処理(S1203)、特図2乱数シフト処理(S1204)、特図2変動開始処理(S1205)をこの順に行う。また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)、即ち、第2始動口21に係る乱数カウンタ値の記憶はないが、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。このように本実施例では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1201でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化(第2特別図柄の変動表示)は、第1特図保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行される。そして本実施例では、第2特図保留に基づく当否判定で大当りとなる方が、第1特図保留に基づく当否判定で大当りとなるよりも、遊技者にとって利益の大きい大当り(本実施例では15R第4大当り)になりやすくなっている(図8(B))。
[特図2当否判定処理]
図23に示すように、特図2当否判定処理(S1202)ではまず、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1301)。次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1302)。そして、高確率状態でなければ(S1302でNO)、すなわち通常状態であれば、大当り判定テーブル(図8(A))のうち通常状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「3」及び「397」)に基づいて当否判定を行う(S1303)。一方、高確率状態であれば(S1302でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1304)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値は、「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
図23に示すように、特図2当否判定処理(S1202)ではまず、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1301)。次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1302)。そして、高確率状態でなければ(S1302でNO)、すなわち通常状態であれば、大当り判定テーブル(図8(A))のうち通常状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「3」及び「397」)に基づいて当否判定を行う(S1303)。一方、高確率状態であれば(S1302でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1304)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値は、「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
当否判定(S1303、S1304)の結果が「大当り」と判定された場合(S1305でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1307)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1308)、大当りフラグをONにして(S1309)、処理を終える。一方、大当り判定(S1303、S1304)の結果が「大当り」でないと判定された場合(S1305でNO)、外れ図柄を決定し(S1306)、処理を終える。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。ここで、当否判定(特別図柄当否判定)や大当り種別決定判定を、夫々「判定」といってもよいし、当否判定を行い何れの大当り図柄となるかを含めて「判定」といってもよい。また、これらの結果を「判定結果」ということもある。
ここで、ラウンド表示器45は、2R用ランプ、10R用ランプ及び15R用ランプの3個のLEDで構成されている。そして、例えば2R第2大当りとなると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、2R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R▲10△15R△」(例えば、▲:点灯、△:消灯とする)の様な表示態様となる。また、10R第1大当り、10R第3大当り又は10R第5大当りとなると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、10R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R△10R▲15R△」の様な表示態様となる。また、15R第4大当りとなると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、15R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R△10R△15R▲」の様な表示態様となる。
[特図2変動パターン選択処理]
特別図柄待機処理(図22)では、特図2当否判定処理(S1202)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1203)。図24及び図25に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1203)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1401)。S1401で、時短状態でないと判定した場合(S1401でNO)、すなわち非時短状態であれば、次いで、大当りフラグがONか否かを判定する(S1402)。S1402で、大当りフラグがONであると判定した場合(S1402でYES)、非時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ大当り(但し、2R第2大当り、2R第3大当りを除く)に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1403)。本実施例では、変動パターンP1乃至P3の何れかが選択される。尚、本実施例では、変動パターンが決まれば変動時間も決まるものとされている。次いで、S1404の処理に移行する。
特別図柄待機処理(図22)では、特図2当否判定処理(S1202)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1203)。図24及び図25に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1203)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1401)。S1401で、時短状態でないと判定した場合(S1401でNO)、すなわち非時短状態であれば、次いで、大当りフラグがONか否かを判定する(S1402)。S1402で、大当りフラグがONであると判定した場合(S1402でYES)、非時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ大当り(但し、2R第2大当り、2R第3大当りを除く)に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1403)。本実施例では、変動パターンP1乃至P3の何れかが選択される。尚、本実施例では、変動パターンが決まれば変動時間も決まるものとされている。次いで、S1404の処理に移行する。
一方、S1402で、大当りフラグがONでないと判定した場合(S1402でNO)、次いで第2特別図柄の保留数が「1」又は「2」の何れかであるかを判定する(S1405)。ここでいう保留数とは、本処理により変動パターンを決定している情報も含めた記憶数であるので、保留記憶の数は「1」〜「4」の何れかの値とされる。そして、S1405で、保留数が「1」又は「2」の何れかであると判定した場合(S1405でYES)、第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「1、2」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1406)。本実施例では、変動パターンP6乃至P9の何れかが選択される。一方、S1405で、保留数が「1」又は「2」の何れでもない、すなわち「3」又は「4」の何れかであると判定した場合(S1405でNO)、第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「3、4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1407)。本実施例では、変動パターンP10乃至P13の何れかが選択される。また、第1保留数外れ用テーブルは、第2保留数外れ用テーブルよりも、比較的長時間の変動時間の変動パターンを選択する可能性が高く設定されている。また、選択可能な最も短時間の変動時間(12000ms)も、第2保留数外れ用テーブルのもの(4000ms)よりも長い時間とされている。
また、S1401で、時短状態であると判定した場合(S1401でYES)、大当りフラグがONか否かを判定する(S1408)。S1408で、大当りフラグがONであると判定した場合(S1408でYES)、時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ大当り(但し、2R第2大当り、2R第3大当りを除く)に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1409)。本実施例では、変動パターンP14乃至P16の何れかが選択される。
一方、S1408で、大当りフラグがONでないと判定した場合(S1408でNO)、次いで保留数が「1」か否かを判定する(S1410)。ここでいう保留数も前述と同様であり、保留数は「1」〜「4」の何れかの値とされている。S1410で、保留数が「1」であると判定した場合(S1410でYES)、第3保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「1」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。本実施例では、変動パターンP19乃至P22の何れかが選択される。また、S1410で、保留数が「1」でない、すなわち、保留数が「2乃至4」の何れかであると判定した場合(S1410でNO)、第4保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「2〜4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。本実施例では、変動パターンP23乃至P26の何れかが選択される。ここで、時短状態でかつ外れの場合に選択される変動パターンは、非時短状態でかつ外れの場合に選択される変動パターンと比較して、短い変動パターンが選択される可能性が高くされている。これは、時短状態において変動時間の短い変動パターンがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早める(時短中の遊技を迅速に進行させる)ためである。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図23に示すその他の処理を行い(S1404)、処理を終える。尚、その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする等の処理を行う。また、この処理でセットされた変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御部90に送信される。
[特図2乱数シフト処理]
図26に示すように、特図2乱数シフト処理(S1204)ではまず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2特図保留記憶部85bがアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部85bの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。
図26に示すように、特図2乱数シフト処理(S1204)ではまず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2特図保留記憶部85bがアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部85bの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。
特図2乱数シフト処理(S1204)を実行した後は、図22に示す特図2変動開始処理(S1205)を実行する。特図2変動開始処理(S1205)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
図22の特別図柄待機処理(S1102)において、特図2保留球数が「0」であり、かつ、特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)には、特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。
[特図1当否判定処理]
図27に示すように、特図1当否判定処理(S1207)では、判定値として、RAMの第1特図保留記憶部の最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1601)。S1601に続くS1602〜S1605の処理は、図23に示した特図2当否判定処理(S1202)と同様の流れで処理を行うので、説明を省略する。特図1当否判定処理では、特図2当否判定処理と異なり、当否判定の結果が小当りとなりうるため、S1606以降の処理が異なっている。
図27に示すように、特図1当否判定処理(S1207)では、判定値として、RAMの第1特図保留記憶部の最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1601)。S1601に続くS1602〜S1605の処理は、図23に示した特図2当否判定処理(S1202)と同様の流れで処理を行うので、説明を省略する。特図1当否判定処理では、特図2当否判定処理と異なり、当否判定の結果が小当りとなりうるため、S1606以降の処理が異なっている。
S1605で、当否判定の結果が「大当り」と判定した場合(S1605でYES)、次いで、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1609)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1610)、大当りフラグをONにし(S1611)、処理を終える。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。また、第1特別図柄(特図1)の当否判定にて大当りと判定した場合は、10R第1大当り、2R第2大当り及び2R第3大当りのうち何れかが実行される。また、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りと判定した場合は、15R第4大当り及び10R第5大当りの何れかが実行される(図8(B))。
一方、S1605で当否判定の結果が「大当り」でないと判定した場合(S1605でNO)、次いで、小当りか否かを判定する(S1606)。すなわち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)が、小当り判定値である「101」〜「105」の何れかと一致するか否かを判定する(図8(A))。そしてS1606で、「小当り」でないと判定した場合(S1606でNO)、外れ図柄を決定し(S1612)、処理を終える。つまり、当否判定の結果が「大当り」でもなく「小当り」でもない場合は、その結果は「外れ」となる。一方、S1606で、小当り判定の結果が「小当り」であると判定した場合(S1606でYES)、小当り図柄を決定し(S1607)、小当りフラグをONにして(S1608)、処理を終える。尚、小当りか否かを決める乱数を、特別図柄当否判定用乱数とは別に設けてもよい。
[特図1変動パターン選択処理]
図28及び図29に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1208)ではまず、S1701で、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1701)。そして、時短状態でなければ(S1701でNO)、すなわち非時短状態であれば、大当りフラグがONか否かを判定し(S1702)、大当りフラグがONであると判定した場合(S1702でYES)、次いで、2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)であるかどうかを判定する(S1703)。S1703で、2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)であると判定した場合(S1703でYES)、非時短2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1706)。尚、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。具体的には、本実施例1では必ず変動パターンP4が選択される。
図28及び図29に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1208)ではまず、S1701で、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1701)。そして、時短状態でなければ(S1701でNO)、すなわち非時短状態であれば、大当りフラグがONか否かを判定し(S1702)、大当りフラグがONであると判定した場合(S1702でYES)、次いで、2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)であるかどうかを判定する(S1703)。S1703で、2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)であると判定した場合(S1703でYES)、非時短2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1706)。尚、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。具体的には、本実施例1では必ず変動パターンP4が選択される。
一方、S1703で、2R大当りでないと判定した場合(S1703でNO)、非時短大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ大当り(但し、2R第2大当り、2R第3大当りを除く)に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1704)。具体的には、本実施例1では必ず変動パターンP1乃至P3の何れかが選択される。S1702で、大当りフラグがONでないと判定した場合(S1702でNO)、次いで、小当りフラグがONか否かを判定する(S1707)。そして、小当りフラグがONであると判定した場合(S1707でYES)、非時短小当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ小当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1711)。具体的には、本実施例1では必ず変動パターンP5が選択される。
また、S1707で、小当りフラグがONでないと判定した場合(S1707でNO)、保留数が1又は2の何れかであるかどうかを判定する(S1708)。S1708で、保留数が1又は2の何れかであると判定した場合(S1708でYES)、非時短第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ外れ且つ保留数1,2に該当する部分)を参照して、変動パターンを選択する(S1709)。具体的には、変動パターンP6乃至P9の何れかが選択される。一方、S1708で、保留数が1又は2の何れでもない、すなわち保留数が3又は4であると判定した場合(S1708でNO)、非時短第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ外れ且つ保留数3,4に該当する部分)を参照して、変動パターンを選択する(S1710)。具体的には、変動パターンP10乃至P13の何れかが選択される。
またS1701において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1701でYES)には、図29に示すように、参照する変動パターンテーブルを時短状態中用のテーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は、上記ステップS1702〜S1711と同様の流れで処理(S1712〜S1720)を行う。すなわち、大当りであれば図9の時短状態且つ大当りに該当する部分を参照し、小当りであれば図9の時短状態且つ小当りに該当する部分を参照し、外れであれば図9の時短状態且つ外れに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する。
尚、時短状態中の変動パターンテーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態に該当する部分)では、外れ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」〜「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。また、大当りとなった場合に、非時短状態中よりも変動時間の短い変動パターンが選択され易くなっている。つまり、時短状態中の変動パターンテーブルは、非時短状態中の変動パターンテーブルよりも特別図柄の変動時間の平均値が短くなるようなテーブルとなっている。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図28に示すその他の処理(S1705)を行ってこの処理を終える。尚、その他の処理(S1705)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送られる。
[特図1乱数シフト処理]
図30に示すように、特図1乱数シフト処理(S1209)ではまず、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S2002)。そして、第1特図保留記憶部85aの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第1特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。
図30に示すように、特図1乱数シフト処理(S1209)ではまず、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S2002)。そして、第1特図保留記憶部85aの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第1特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。
特図1乱数シフト処理(S1209)を実行した後は、図22に示す特図1変動開始処理(S1210)を実行する。特図1変動開始処理(S1210)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄変動中処理]
図31に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)ではまず、特別図柄の変動時間(図22のS1203又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
図31に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)ではまず、特別図柄の変動時間(図22のS1203又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、変動停止コマンドをセットする(S1902)。そして、確変フラグがONか否か判定し(S1903)、ONであれば(S1903でYES)、確変カウンタを1減算し(S1904)、確変カウンタの値が「0」か否かを判定する(S1905)。S1905で確変カウンタが「0」であると判定した場合、確変フラグをOFFし、S1907の処理に移行する。一方、確変フラグがONでないと判定した場合(S1903でNO)、及び確変カウンタが「0」でないと判定した場合(S1905でNO)、S1907の処理に移行する。
そしてS1907では、時短フラグがONか否かを判定し(S1907)、時短フラグがONであると判定した場合(S1907でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示回数をカウントする時短カウンタの値を1減算し(S1908)、時短カウンタの値が「0」か否かを判定し(S1909)、「0」であれば(S1909でYES)、時短フラグをOFFにし(S1910)、S1911の処理に進む。また、時短フラグがONでないと判定した場合(S1907でNO)、及び時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1909でNO)、S1911の処理に進む。S1911では、特図動作ステータスを「3」にセットする(S1911)。そして、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い(S1912)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]
図32に示すように、特別図柄確定処理(S1106)ではまず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、続いて大当りの種別が15R大当り(15R第4大当り)か否かを判定する(S2002)。S2002で、大当りの種別が15R大当りであると判定した場合(S2002でYES)、大当り遊技中に実行するラウンドの回数をカウントするラウンドカウンタの値に「15」をセットし(S2003)、S2007の処理に移行する。
図32に示すように、特別図柄確定処理(S1106)ではまず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、続いて大当りの種別が15R大当り(15R第4大当り)か否かを判定する(S2002)。S2002で、大当りの種別が15R大当りであると判定した場合(S2002でYES)、大当り遊技中に実行するラウンドの回数をカウントするラウンドカウンタの値に「15」をセットし(S2003)、S2007の処理に移行する。
S2002で、大当りの種別が15R大当りでないと判定した場合(S2002でNO)、次いで大当りの種別が10R大当り(10R第1大当り、10R第3大当り又は10R第5大当り)か否かを判定する(S2004)。S2004で、10R大当りであると判定した場合(S2004でYES)、ラウンドカウンタの値に「10」をセットし(S2005)、S2007の処理に移行する。一方、S2004で、大当り種別が10R大当りでないと判定した場合(S2004でNO)、大当り種別は2R大当り(2R第2大当り)であるため、ラウンドカウンタの値に「2」をセットし(S2006)、S2007の処理に移行する。S2007では、大当りの種類に応じた大入賞口開放パターンをセットし(S2007)、S2008の処理に移行する。ここで、前述したように、大入賞口開放パターンは、大当りの種別に応じて定められている(図6参照)。そして、夫々の大当り遊技において、S2007でセットした大入賞口開放パターンに基づく大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放動作が実行される。
S2008では、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットする(S2008)。オープニングコマンドは、大当りの種別によって定められており、10R第1大当り用オープニングコマンド、2R第2大当り用オープニングコマンド、2R第3大当り用オープニングコマンド、15R第4大当り用オープニングコマンド、10R第5大当り用オープニングコマンド等、各大当りに対応して夫々設けられている。このセットされたオープニングコマンドによって、この後、対応するオープニング演出が実行される。そして、S2009で大当り遊技のオープニング期間を開始し(S2009)、特図動作ステータスを「4」にセットし(S2010)、処理を終える。
一方、S2001で、大当りフラグがONでないと判定した場合(S2001でNO)、次いで、小当りフラグがONかどうかを判定する(S2011)。S2011で、小当りフラグがONであると判定した場合(S2011でYES)、小当り用開放カウンタの値に「2」をセットし(S2012)、小当り用大入賞口開放パターンをセットする(S2013)。この小当り用大入賞口開放パターンは、前述した通り、2R第2大当り用の大入賞口開放パターン及び2R第3大当り用の大入賞口開放パターンと共通の開放パターン(開閉パターン)とされている。次いで、S2014でオープニングコマンドをセットし(S2014)、オープニング期間を開始し(S2015)、特図動作ステータスを「5」にセットし(S2016)、処理を終える。一方、S20111で、小当りフラグがONでないと判定した場合(S2011でNO)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2017)、処理を終える。
[特別電動役物処理(大当り遊技)]
図33に示すように、特別電動役物処理(S1107)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2101)、確変フラグがONであると判定した場合(S2101でYES)、確変フラグをOFFし(S2102)、次いで、時短フラグがONか否かを判定する(S2103)。S2103で、時短フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、時短フラグをOFFし(S2104)、S2105の処理に移行する。尚、S2101でNOと判定された場合、確変フラグをOFFにすることなくS2103の処理に移行し、S2103でNOと判定された場合、時短フラグをOFFにすることなくS2105の処理に移行する。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態かつ非時短状態に制御される。本実施例では非時短状態中は常に低ベース状態であるので、大当り遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
図33に示すように、特別電動役物処理(S1107)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2101)、確変フラグがONであると判定した場合(S2101でYES)、確変フラグをOFFし(S2102)、次いで、時短フラグがONか否かを判定する(S2103)。S2103で、時短フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、時短フラグをOFFし(S2104)、S2105の処理に移行する。尚、S2101でNOと判定された場合、確変フラグをOFFにすることなくS2103の処理に移行し、S2103でNOと判定された場合、時短フラグをOFFにすることなくS2105の処理に移行する。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態かつ非時短状態に制御される。本実施例では非時短状態中は常に低ベース状態であるので、大当り遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
次に、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞口30の開放が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。大当り終了フラグがONでなければ(S2105でNO)、次いでラウンドの開始時期か否かを判定する(S2106)。これは、前述した大当り種別毎に設定した大入賞口開放パターンに基づいて判定する。例えば、1ラウンド目の開始前であれば、オープニング期間が終了して1ラウンド目の最初の開放処理を実行するタイミングであるか否かによって判定する。また、既に1ラウンド目を開始した後であれば、前のラウンドが終了し、かつ、所定のインターバル期間が終了している否かによって判定する。尚、ラウンドを、単に「R」ともいい、「ラウンド遊技」ともいう。
S2106で、ラウンド開始時期であると判定した場合(S2106でYES)、対応するラウンドのラウンド開始コマンドをセットし(S2107)、大入賞口開放処理を行う(S2108)。これにより、大入賞口30が開放状態となり所定のラウンドが開始することとなる。尚、S2107では、1ラウンド目の開始であれば「1R開始コマンド」、2ラウンド目の開始であれば「2R開始コマンド」のように、開始するラウンドを特定可能なラウンド開始コマンドがセットされる。セットされたラウンド開始コマンドは、S201の出力処理により、サブ制御部90に送信される。S2108の大入賞口開放処理では、実行される大当りの種別に応じて定められた大入賞口開放パターン、すなわち、前述のS2007でセットした大入賞口開放パターンに基づいて大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させるべく、開閉部材を動作(開動作)させる。
一方、S2106で、ラウンド開始時期でないと判定した場合(S2106でNO)、S2112の処理に移行する。ここで、ラウンド開始時期でないと判定する場合として、例えば、1ラウンド開始前のオープニング期間中やラウンド遊技中、ラウンド遊技終了後のインターバル期間中(大入賞口閉鎖処理中)等を挙げることができる。S2112では、大入賞口開放動作中か否か、すなわち、S2108の処理によって開放された大入賞口が未だ開放中(ラウンド遊技中)であるか否かを判定する(S2112)。S2112で大入賞口開放動作の実行中(ラウンド遊技中)でないと判定した場合(S2112でNO)、S2116の処理に移行し、大入賞口開放動作の実行中(ラウンド遊技中)であると判定した場合(S2112でYES)、次いで、開放動作中の大入賞口(第2大入賞口35)に遊技球が入球したかどうかを判定する(S2127)。
S2127で、大入賞口に遊技球が入球したと判定した場合(S2127でYES)、大入賞口に遊技球が入球したことを示す入球コマンドをセットし(S2128)、S2113の処理に移行する。一方、S2127で、大入賞口に遊技球が入球していないと判定した場合(S2127でNO)、入球コマンドをセットすることなくS2113の処理に移行する。S2128でセットされた「入球コマンド(大入賞口入球コマンド)」は、S201の出力処理で主制御部80からサブ制御部90に送信される。「入球コマンド(大入賞口入球コマンド)」を受信したサブ制御部90は、当該入球コマンドに基づいて所定の遊技演出を実行する。
S2113では、実行中のラウンド遊技の終了条件(ラウンド終了条件)が成立したか否かを判定する(S2113)。ここで、本実施例のラウンド終了条件として、(1)実行中のラウンド遊技において定められた大入賞口の開放時間(例えば、25sや0.9s)、つまりラウンド遊技の実行時間が経過したこと、(2)実行中のラウンド遊技において大入賞口に予め定められた規定数(例えば、10球)の遊技球が入球したこと、の2つの条件が定められている。そして、何れか一方の条件が成立すると、当該先に成立した条件に基づいてラウンド終了条件が成立したこととなる。S2113で、ラウンド終了条件が成立していないと判定した場合(S2113でNO)、処理を終える。
一方、S2113で、ラウンド終了条件が成立したと判定した場合(S2113でYES)、対応するラウンドのラウンド終了コマンドをセットし(S2114)、S2115の処理に移行する。尚、S2114では、1ラウンド目の終了であれば「1R終了コマンド」、2ラウンド目の終了であれば「2R終了コマンド」のように、終了するラウンドを特定可能なラウンド終了コマンドがセットされる。セットされたラウンド終了コマンドは、S201の出力処理により、サブ制御部90に送信される。
S2115では、大入賞口閉鎖処理を行い(S2115)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開閉部材を動作(閉動作)させて、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖状態とする。また、大入賞口閉鎖処理では、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖状態に保つ閉鎖時間、すなわちインターバル時間をセットする。次いで、S2116でインターバル時間が経過したか否かを判定し(S2116)、経過していない(インターバル期間中である)と判定した場合(S2116でNO)、処理を終える。一方、S2116でインターバル時間が経過したと判定した場合(S2116でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2117)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2118)。S2118で、ラウンドカウンタの値が「0」でないと判定した場合(S2118でNO)、処理を終える。一方、ラウンドカウンタの値が「0」であると判定した場合(S2118でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットすると共に(S2119)、大当りのエンディング期間を開始し(S2120)、大当り終了フラグをONにし(S2121)、処理を終える。尚、ラウンドカウンタの値は、実行する大当り遊技における全てのラウンド遊技を終了すると「0」になる。
そして、S2105において、大当り終了フラグがONであると判定した場合(S2105でYES)、大当り遊技における最終ラウンドが終了しているので、大当りのエンディング時間が経過したか否か、すなわち、前述のS2120の処理で開始したエンディング期間の終了タイミングか否かを判定し(S2122)、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2122でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2122でYES)、大当り終了フラグをOFFにし(S2123)、後述する遊技状態設定処理(S2124)を行う。次いで、大当りフラグをOFFにし(S2125)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2126)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図21)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。
[遊技状態設定処理]
図34に示すように、遊技状態設定処理(S2124)ではまず、今回終了した大当り遊技が10R第1大当り、2R第2大当り又は15R第4大当りに係るものであるか否か、すなわち、確変大当りに係るものであるか否かを判定する(S2201)。確変大当りであると判定した場合(S2201でYES)、確変フラグをONにするとともに(S2202)、確変カウンタに「10,000」をセットする(S2203)。次いで、終了したのが確変大当りのうち2R第2大当りかどうかを判定し(S2204)、2R第2大当りでない、すなわち、10R第1大当りか15R第4大当りであると判定した場合(S2204でNO)、S2205の処理に移行する。
図34に示すように、遊技状態設定処理(S2124)ではまず、今回終了した大当り遊技が10R第1大当り、2R第2大当り又は15R第4大当りに係るものであるか否か、すなわち、確変大当りに係るものであるか否かを判定する(S2201)。確変大当りであると判定した場合(S2201でYES)、確変フラグをONにするとともに(S2202)、確変カウンタに「10,000」をセットする(S2203)。次いで、終了したのが確変大当りのうち2R第2大当りかどうかを判定し(S2204)、2R第2大当りでない、すなわち、10R第1大当りか15R第4大当りであると判定した場合(S2204でNO)、S2205の処理に移行する。
一方、S2204で、終了したのは2R第2大当りであると判定した場合(S2204でYES)、次いで、大当り遊技前は時短状態であったかどうか、すなわち、2R第2大当りとなった際に遊技状態が時短状態であったかどうかを判定する(S2207)。S2207で、大当り遊技前の遊技状態は時短状態であったと判定した場合(S2207でYES)、S2205の処理に移行する。S2205では、時短フラグをONにし(S2205)、次いで、時短カウンタに「10,000」をセットし(S2206)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後の遊技状態が「高確高ベース状態」に設定される。一方、S2207で、大当り遊技前は時短状態でない、すなわち、2R第2大当りとなった際の遊技状態は非時短状態(低ベース状態)であると判定した場合(S2207でNO)、時短フラグをONにすることなく、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後の遊技状態が、「高確低ベース状態」に設定される。この様に、非時短状態において2R第2大当りとなった場合には、高確率状態且つ非時短状態とし、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しないものとしている。これにより、後述する非時短状態(低確定ベース状態)において小当りとなった場合の小当り遊技後の遊技状態(低確低ベース状態)と、2R第2大当りに係る大当り遊技後の遊技状態(高確高ベース状態)と、を識別困難とすることを可能としている。
ここで、確変カウンタにセットする値は、高確率における特別図柄当否判定を実行可能な回数である。本実施例においてセットする「10,000」という値(10,000回)は、高確率状態における大当り確率や、遊技店の1日の営業時間及び当該営業時間内に実行可能な特別図柄当否判定回数を考慮すると、実質的には次回の大当りが発生するまで、又は営業時間が終了するまで、高確率状態を保証しているのと同じことである。従って、遊技状態が高確率状態に設定された場合には、次回の大当りが発生するまで高確率状態が保証されるといってもよい(実質的に同義である)。また、確変フラグがONの場合であって、時短フラグがONに設定される場合は、時短カウンタにも同様に「10,000」がセットされるため、この高確率状態が設定されている間、時短状態(開放延長状態)もともに設定される。尚、本実施例の様に、確変カウンタ及び時短カウンタに「10,000」の値を設定して、実質的に次回まで高確高ベース状態を設定するようにしてもよいし、確変フラグ及び時短フラグがONの場合には、カウンタに値をセットすることなく、実際に次回大当りが発生するまで高確高ベース状態を設定する様な制御を採用してもよい。
一方、S2201で、確変大当りでないと判定した場合(S2201でNO)、次いで、終了したのは2R第3大当りかどうかを判定する(S2208)。S2208で、2R第3大当りでない、すなわち、10R第5大当りであると判定した場合(S2208でNO)、S2209の処理に移行する。S2208で、終了したのが2R第3大当りであると判定した場合(S2208でYES)、次いで、大当り遊技前は時短状態であったか、すなわち、2R第3大当りとなった際の遊技状態が時短状態であったかどうかを判定する(S2211)。S2211で、2R第3大当りとなった際の遊技状態が時短状態であったと判定した場合(S2211でYES)、S2209の処理に移行する。S2209では、確変フラグをONにすることなく、時短フラグをONにし(S2209)、時短カウンタに「100」をセットし(S2210)、処理を終える。
これにより、今回の大当り遊技後の遊技状態が低確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)になる。この低確高ベース状態は、特別図柄の変動表示が100回行われること(特別図柄当否判定が100回行われること)、及び次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。尚、時短カウンタ及び確変カウンタは、第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数とを合算した回数を計数するものである。また、S2211で、2R大当りとなった際の遊技状態が非時短状態(低ベース状態)であったと判定した場合(S2211でNO)、時短フラグをONすることなく、処理を終える。すなわち、非時短状態(低ベース状態)において、2R第3大当りとなった場合、当該大当り遊技後の遊技状態は非時短状態(低ベース状態)に設定される。
[特別電動役物処理2(小当り遊技)]
図35に示すように、特別電動役物処理2(S1109)ではまず、小当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当り終了フラグは、小当り遊技において第2大入賞口35の開放が全て終了したことを示すフラグである。小当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放動作中かどうかを判定する(S2302)。S2302で、開放動作中でないと判定した場合(S2302でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時期(タイミング)に至ったか否か、すなわち小当りのオープニングの時間が経過して1回目の開放動作を開始する時期であるかどうかを判定する(S2303)。S2303で、大入賞口の開放動作の開始時期でないと判定した場合(S2303でNO)、処理を終える。一方、S2303で、大入賞口の開放動作の開始時期であると判定した場合(S2303でYES)、S2305の処理に移行する。S2305では、開放開始コマンドをセットし(S2305)、大入賞口の開放動作を開始し(S2306)、処理を終える。これにより、小当りの開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35を開放させるべく第2大入賞装置36を作動させる。
図35に示すように、特別電動役物処理2(S1109)ではまず、小当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当り終了フラグは、小当り遊技において第2大入賞口35の開放が全て終了したことを示すフラグである。小当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放動作中かどうかを判定する(S2302)。S2302で、開放動作中でないと判定した場合(S2302でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時期(タイミング)に至ったか否か、すなわち小当りのオープニングの時間が経過して1回目の開放動作を開始する時期であるかどうかを判定する(S2303)。S2303で、大入賞口の開放動作の開始時期でないと判定した場合(S2303でNO)、処理を終える。一方、S2303で、大入賞口の開放動作の開始時期であると判定した場合(S2303でYES)、S2305の処理に移行する。S2305では、開放開始コマンドをセットし(S2305)、大入賞口の開放動作を開始し(S2306)、処理を終える。これにより、小当りの開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35を開放させるべく第2大入賞装置36を作動させる。
また、S2302で、第2大入賞口35の開放動作中であると判定した場合(S2302でYES)、次いで、開放動作中の第2大入賞口35に遊技球が入球したかどうかを判定する(S2307)。S2307で、第2大入賞口35に遊技球が入球したと判定した場合(S2307でYES)、大入賞口に遊技球が入球したことを示す入球コマンド(大入賞口入球コマンド)をセットし(S2308)、S2309の処理に移行する。一方、S2307で、第2大入賞口35に遊技球が入球していないと判定した場合(S2307でNO)、入球コマンドをセットすることなく、S2309の処理に移行する。尚、S2308でセットされた入球コマンド(大入賞口入球コマンド)は、S201の出力処理により、主制御部80からサブ制御部90に送信される。「入球コマンド(大入賞口入球コマンド)」を受信したサブ制御部90は、当該入球コマンドに基づいて所定の遊技演出を実行する。
S2309では、小当り遊技の終了条件が成立したかどうかを判定する(S2309)。ここで、小当り遊技の終了条件は、(1)小当り遊技の開放動作中における第2大入賞口35への入球個数(2回の開放において入球した遊技球を全て足した数)が、規定の最大入球個数(本実施例1では10個)に達した場合、又は(2)小当り遊技用の大入賞口開放パターン(図6参照)を全て終えた場合、に成立する。すなわち、これら条件(1)及び条件(2)のうち何れか先に成立した条件に基づいて小当り遊技を終了する。S2309で、小当り遊技の終了条件が成立していないと判定した場合(S2309でNO)、処理を終える。一方、S2309で、小当り遊技の終了条件が成立したと判定した場合(S2309でYES)、次いで、小当り終了処理を行う(S2310)。小当り終了処理(S2310)では、小当り遊技を終了させる処理として、小当り遊技のエンディングコマンドをセットし、次いで、小当り遊技のエンディング期間を開始し(S2311)、小当り終了フラグをONにし(S2312)、処理を終える。
また、S2301において、小当り終了フラグがONであると判定した場合(S2301でYES)、小当り遊技のエンディング時間が経過したか否かを判定し(S2313)、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2313でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2313でYES)、小当り終了フラグをOFFにし(S2314)、小当りフラグをOFFにし(S2315)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2316)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図20)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。
尚、小当り遊技の開始に際して確変フラグや時短フラグをONからOFFに切り変えることはしない。また、小当り遊技の終了に際しては、遊技状態設定処理(S2121、図34)を行わない。すなわち、本パチンコ遊技機1では、小当り遊技の実行前と実行後において遊技状態を変化させない。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図動作処理(S207)に次いで電源断監視処理(S208)を行う。電源断監視処理(S208)では図36に示すように、まず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がなければ(S2601でNO)、処理を終了する。一方、電源断信号の入力があれば(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変か否か、大当り遊技中か否か、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶するとともに(S2602)、電源断フラグをONし(S2603)、その後は割り込み処理(図11)に戻ることなくループ処理をする。
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図動作処理(S207)に次いで電源断監視処理(S208)を行う。電源断監視処理(S208)では図36に示すように、まず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がなければ(S2601でNO)、処理を終了する。一方、電源断信号の入力があれば(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変か否か、大当り遊技中か否か、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶するとともに(S2602)、電源断フラグをONし(S2603)、その後は割り込み処理(図11)に戻ることなくループ処理をする。
[サブ制御メイン処理]
次に、演出制御用マイコン91の動作について説明する。尚、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、サブ制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、サブ制御基板90のROMから図37に示すサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
次に、演出制御用マイコン91の動作について説明する。尚、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、サブ制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、サブ制御基板90のROMから図37に示すサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
続いて、S4002で、電源断信号がONでかつサブ制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そして、この判定結果がNOであれば(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMの初期化をし(S4003)、S4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、サブ制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMを初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。尚、このS4001〜S4003は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また、本実施例1では、演出制御用マイコン91においても、図11に示す遊技制御用マイコン81による電源断監視処理(S208)と同様の処理を行うこととしており、停電などで電源断信号がONになると、そのときの演出制御に係るデータがサブ制御基板90のRAMに記憶されるものとなっている。つまり、停電などの電源断発生時における演出制御に係るデータがバックアップされるものとなっている。このため、停電等の電源断から復帰した後の電源投入時(電断復帰時)に、サブ制御基板90のRAMの初期化(S4003)が行われない限り、演出制御用マイコン91による演出制御の状態は電源断発生前の状態に復帰する。
S4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値はサブ制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。尚、演出決定用乱数には、実行する演出図柄遊技演出の態様(変動演出パターン)を決定する変動演出決定用乱数や予告演出を決定する予告演出決定用乱数、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するときなどとすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、サブ制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM内の出力バッファに格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106、及びランプ制御基板107に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置7、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出や、大当り遊技に伴う特別遊技演出等)を実行する。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、S4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)、及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。これらの制御処理を実行することで、画像表示装置7の表示画面7a(演出図柄表示領域7b)上で実行される演出図柄等の表示制御や、各種ランプの点灯制御や、可動装飾部材の動作制御や、スピーカからの音声出力制御等を行うことが可能となる。
[受信割り込み処理]
受信割り込み処理(S4008)では、図38に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。一方、S4101で、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをサブ制御基板90のRAMに格納し(S4102)、処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
受信割り込み処理(S4008)では、図38に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。一方、S4101で、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをサブ制御基板90のRAMに格納し(S4102)、処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
2msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図39に示すように、2msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。続いて、後述の10msタイマ割り込み処理で作成したランプデータを出力するランプデータ出力処理を行う(S4202)。次いで、可動装飾部材14(電気的駆動源)を駆動するための駆動データを出力する駆動データ出力処理を行う(S4203)。この駆動データも、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
2msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図39に示すように、2msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。続いて、後述の10msタイマ割り込み処理で作成したランプデータを出力するランプデータ出力処理を行う(S4202)。次いで、可動装飾部材14(電気的駆動源)を駆動するための駆動データを出力する駆動データ出力処理を行う(S4203)。この駆動データも、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図40に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)では、まず、後述する受信コマンド解析処理(S4302)を行う。次いで、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてサブ制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行い(S4303)、当該スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を行う(S4305)。
10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図40に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)では、まず、後述する受信コマンド解析処理(S4302)を行う。次いで、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてサブ制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行い(S4303)、当該スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を行う(S4305)。
[受信コマンド解析処理]
図41に示すように、受信コマンド解析処理(S4302)ではまず、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4395)、始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4395でNO)、S4401の処理に移行し、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4395でYES)、後述する入球時演出開始処理を行い(S4400)、S4401の処理に移行する。入球時演出開始処理(S4400)は、S4395で受信した始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド又は特図2始動入球コマンド)に含まれる各種情報(特別図柄当否判定用乱数値、大当り種別判定用乱数値、変動パターン乱数値等の遊技情報)を、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、シフトメモリ形式でサブ制御基板90のRAMの所定の演出保留情報記憶領域に記憶する。
図41に示すように、受信コマンド解析処理(S4302)ではまず、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4395)、始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4395でNO)、S4401の処理に移行し、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4395でYES)、後述する入球時演出開始処理を行い(S4400)、S4401の処理に移行する。入球時演出開始処理(S4400)は、S4395で受信した始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド又は特図2始動入球コマンド)に含まれる各種情報(特別図柄当否判定用乱数値、大当り種別判定用乱数値、変動パターン乱数値等の遊技情報)を、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、シフトメモリ形式でサブ制御基板90のRAMの所定の演出保留情報記憶領域に記憶する。
例えば、受信した始動入球コマンドが特図1の保留球数「4」に対応する特図1始動入球コマンドである場合、その特図1始動入球コマンドに含まれる各種情報を、特図1演出保留情報記憶領域のうち保留数4に対応する領域に、特図1演出保留情報として記憶する。そして、詳しくは後述するが、記憶した各種情報に基づいて事前判定を行い、事前判定結果に基づいて当該取得情報に係る変動表示を開始する前に予告演出等の遊技演出を行う。サブ制御基板90における演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)は、前述の主制御基板(主制御部)80における特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致するものである。このことから、サブ制御基板90の演出保留情報記憶領域(「第2保留記憶手段」ともいう)も「取得情報記憶手段」といえる。
次に、S4401では、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、後述する変動演出開始処理(S4402)を行って、S4406の処理に移行し、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、変動演出開始処理を行うことなく、S4406の処理に移行する。S4406では、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S4406)、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4406でYES)、演出図柄を停止表示して変動演出を終了させる変動演出終了処理を行う(S4407)。変動演出終了処理(S4407)では、演出図柄8を停止表示して変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをサブ制御基板90のRAM内の出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7a上で変動表示していた演出図柄8を停止表示して、変動演出(演出図柄遊技演出)を終了させる。一方、S4406で、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4406でNO)、変動演出終了処理を行うことなく、S4408の処理に移行する。尚、変動演出とは、特別図柄の変動表示に合わせて行われる種々の演出を指す。
続いて、S4408では、主制御基板80から当り遊技関連コマンドを受信したか否かを判定する(S4408)。ここで、当り遊技関連コマンドとは、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)の実行にあたり主制御基板80からサブ制御部90に送信されるコマンドのことであり、具体的には、当り遊技の開始(大当りの発生)に際して送信されるオープニングコマンド、ラウンドの開始に際して送信されるラウンド開始コマンド、当り遊技中に大入賞口に遊技球が入球した場合に送信される入球コマンド、ラウンドの終了に際して送信されるラウンド終了コマンド、当り遊技の終了に際して送信されるエンディングコマンド等が該当する。S4408では、これらの当り遊技関連コマンドの何れかを受信したかどうかを判定し、受信していなければ(S4408でNO)、S4410の処理に移行し、受信していれば(S4408でYES)、当該受信したコマンドの種類に応じた演出(当り遊技関連演出)の実行に係る処理を行う(S4409)。
例えば、受信したコマンドがオープニングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたオープニング演出を指定するオープニング演出コマンドをサブ制御基板90のRAMの出力バッファにセットし、ラウンド開始コマンドであれば、当該コマンドに基づき特定されるラウンドに応じたラウンド演出を指定するラウンド演出コマンドをサブ制御基板90のRAMの出力バッファにセットし、エンディングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたエンディング演出を指定するエンディング演出コマンドをサブ制御基板90のRAMの出力バッファにセットする。これらのセットした当りに係る各種の演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、当り遊技の進行状況に合わせて、オープニング演出やラウンド演出(開放動作中演出)等の当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)に関連する演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。最後にS4410の処理を行い、本処理を終える。S4410では、その他の処理として、前述した各種コマンドを除いた他の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行う(S4410)。
[入球時演出開始処理]
次に、図42を用いて入球時演出開始処理(S4400)について説明する。入球時演出開始処理(S4400)は、始動口への入球があったことを示す始動入球コマンドを、主制御部から受信した際に実行する処理でる。本処理により、主制御部80が始動口への入球に基づいて取得した取得情報を、サブ制御部90(副制御部)において事前判定し、当該取得情報に係る変動表示において実行される変動態様(大当り可能性、リーチ有無、リーチ種別等)や、当該取得情報に係る変動表示の結果を変動表示の開始前に事前に予告する(所謂「先読み演出(事前演出)」)ことが可能となる。また本処理により、画像表示装置7の表示画面7aに表示される演出保留(第1演出保留9a及び第2演出保留9b)の表示制御(表示個数や演出保留の表示態様の変化に関する制御)を行う。
次に、図42を用いて入球時演出開始処理(S4400)について説明する。入球時演出開始処理(S4400)は、始動口への入球があったことを示す始動入球コマンドを、主制御部から受信した際に実行する処理でる。本処理により、主制御部80が始動口への入球に基づいて取得した取得情報を、サブ制御部90(副制御部)において事前判定し、当該取得情報に係る変動表示において実行される変動態様(大当り可能性、リーチ有無、リーチ種別等)や、当該取得情報に係る変動表示の結果を変動表示の開始前に事前に予告する(所謂「先読み演出(事前演出)」)ことが可能となる。また本処理により、画像表示装置7の表示画面7aに表示される演出保留(第1演出保留9a及び第2演出保留9b)の表示制御(表示個数や演出保留の表示態様の変化に関する制御)を行う。
具体的に、図42に示す通り、入球時演出開始処理(S4402)ではまず、S5001で、演出制御用マイコン91が事前演出決定用の事前演出決定用乱数を取得する事前演出決定用乱数取得処理を行い(S5002)、S5002処理に移行する。主制御部80から始動入球コマンドを受信したタイミングで、S5001の処理を行い、図示しない事前演出決定用乱数(0〜99の範囲)から所定の値(取得情報)を取得することとなる。また、後述の事前演出決定処理(S5009)において、この取得した値に基づいて事前演出を実行するか否か、及び実行する場合にはその実行態様等を決定する。
S5002では、演出制御用マイコン91により、主制御部80から受信した始動入球コマンドを解析し、S5003の処理に移行する。始動入球コマンドには、主制御部80で選択する予定の特別図柄又は第2特別図柄)の変動パターンや特別図柄当否判定の結果等を特定(予測)するための情報(第1特別図柄及び第2特別図柄の何れのコマンドかを示す情報、特別図柄当否判定用乱数の値、大当り種別決定用乱数の値、変動パターン乱数の値、第1特別図柄及び第2特別図柄の保留数情報、及び現在の遊技状態情報)が含まれている。S5003では、受信した始動入球コマンドが特図2始動入球コマンドかどうかを判定し(S5003)、特図2始動入球コマンドであると判定した場合(S5003でYES)、当該始動入球コマンドで特定する情報(乱数値等)に基づいて、後述する特図2事前判定処理を行い(S5004)、後述する特図2変動パターン事前選択処理(S5005)を行い、S5008の処理に移行する。
一方、S5003で、受信したのは特図2始動入球コマンドでない、すなわち、特図1始動入球コマンドであると判定した場合(S5003でNO)、当該始動入球コマンドで特定する情報(乱数値等)に基づいて、後述する特図1事前判定処理を行い(S5006)、後述する特図1変動パターン事前選択処理(S5007)を行い、S5008の処理に移行する。サブ制御部90において、事前演出(先読み演出)を選択・決定するための変動パターン(変動態様)を選択するための処理(S5005、S5007)を、「第2変動パターン選択手段(「第2変動態様選択手段」)ともいう」という。S5008では、図53に示す事前演出を決定するためのテーブルをセットし(S5004)、当該セットされた事前演出決定用テーブルと、始動入球コマンドに含まれる情報に基づいて選択した変動パターン(第2変動パターン)と、S5001で取得した事前演出決定用乱数の値と、に基づいて、事前演出を実行するかどうか、及び、実行する場合にはどの演出態様の事前演出を実行するかを決定し(S5009)、S5010の処理に移行する。
S5010では、事前演出決定処理で実行することを決定した事前演出を実行するための事前演出開始コマンドをセットし(S5010)、次いで、画像表示装置7の表示画面7aに表示される演出保留(第1演出保留及び第2演出保留)の表示制御を行うための演出保留表示コマンドをセットし(S5011)、処理を終える。また、事前演出開始コマンドや演出保留表示コマンドは、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信される。そして、画像制御用マイコン101は、事前演出表示や演出保留表示に関する演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。具体的には、始動入球コマンド解析処理(S5002)で解析した保留情報に基づいて、第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85bに記憶されている取得情報の数を遊技者に示すため、当該記憶されている取得情報の数と同じ数を示す第1演出保留及び第2演出保留を表示する制御を行う。これにより、遊技者は、現在の保留数を容易に把握することが可能となる。また、事前演出の実行態様が、演出保留の表示態様に関するものである場合は、対応する演出保留の表示態様を、決定した事前演出態様とする。
次に、図53を用いて、サブ制御部90が選択した変動パターン(第2変動パターン)に基づいて実行する事前演出を選択する処理についてう説明する。事前演出は、当該特別図柄の変動表示の実行中に行われる遊技演出の内容や、当該特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる可能性等を、事前演出に係る特別図柄の変動表示を開始する前に、遊技者に示す演出である。
事前演出は、S5009の処理において、後述する変動パターン事前選択処理で事前選択した変動パターン(第2変動パターン)、S5001で取得した事前演出決定用乱数の値、及び、S5008でセットした事前演出決定テーブル(図53)に基づいて選択される。ここで、本実施例1では、事前演出(先読み演出)として、特別図柄の変動表示(演出図柄遊技演出)の実行中にリーチが発生することを事前に報知する「リーチ発生事前予告」を有している。事前演出として、この「リーチ発生事前予告」が実行された場合には、変動演出パターンとして、リーチ演出が発生する演出図柄遊技演出(リーチA、B、スーパーリーチA、B)が実行されることとなる。「リーチ発生事前予告」の実行態様(演出態様)としては、未消化の保留情報(取得情報)を示す演出保留のうち、リーチ発生を事前報知する演出保留の表示態様を特定の態様とすることで、当該演出保留に係る演出図柄遊技演出においてリーチが発生することを遊技者に示すことが可能となる。例えば、○形の演出保留の内部に「リーチ」の文字やリーチ発生を想起させるキャラクタを表示する態様を挙げることができる。
また、他の事前演出として、変動演出パターンとして実行される演出図柄遊技演出の種別(種類)を示す「変動演出種事前予告」を有している。「リーチ発生事前予告」の実行態様(演出態様)としては、未消化の保留情報(取得情報)を示す演出保留のうち、変動演出種を報知する演出保留の表示態様を特定の態様とすることで、当該演出保留に係る演出図柄遊技演出の種別を報知することが可能となる。例えば、演出図柄遊技演出としてキャラクタ演出Bが実行されると判定した場合には、演出保留の表示態様をキャラクタ演出Bに出現するキャラクタとする等してキャラクタ演出Bが実行されることを示すことが可能である。また、他の事前演出として、連続する特別図柄の変動表示において所定の事前演出を連続して行い、その連続回数によって、事前報知対象の大当り可能性を報知する「連続予告」を有している。また、他の事前演出として、大当りの発生を事前に報知する「大当り確定予告」を有している。事前演出として、「大当り確定予告」が実行された場合には、当該事前予告を行う演出図柄遊技演出において必ず当り演出図柄が停止表示され、大当りとなる。
また、事前演出決定用乱数として、リーチ発生事前予告決定用乱数、変動演出種事前予告決定用乱数、連続予告決定用乱数、大当り確定予告決定用乱数を有している。これらは全て、乱数範囲が0〜99とされている。そして、S5001の事前演出決定用乱数取得処理において、これらの事前演出決定用乱数から夫々値を取得する。事前演出決定処理では、変動パターン選択処理で選択した変動パターン(第2変動パターン)が何れであるかを判定し、例えば、選択した変動パターンが「P2」であると、図53のP2及びP15用の事前演出決定テーブルを参照して、実行する事前演出を決定する。
具体的に、選択した変動パターンは「P2」であるので、事前判定結果は「大当り」であり、変動演出パターンの判定により、演出図柄遊技演出として「スーパーリーチA」又は「スーパーリーチB」の何れかが実行されると判定される。取得したリーチ発生事前予告決定用乱数の値が「0〜39」であると、リーチ発生事前予告を実行し、「40〜99」であるとリーチ発生事前予告を実行しない。尚、リーチ発生事前予告が実行されるかどうかに拘らず、本演出図柄遊技演出ではリーチ(スーパーリーチ)が発生することとなる。また、取得した変動演出種事前予告決定用乱数の値が「40〜89」である場合、変動演出種事前予告を実行し、「0〜39、90〜99」である場合、変動演出種事前予告を実行しない。変動演出種事前予告を実行する場合、文字表示又はキャラクタ表示によって「スーパーリーチ」が発生することが事前報知される。
また、取得した連続予告決定用乱数の値が「0〜9、40〜69」である場合、連続予告を実行し、「10〜39、70〜99」である場合、連続予告を実行しない。また、取得した大当り確定予告決定用乱数の値が「35〜44」である場合、大当り確定予告を実行し、「0〜34、45〜99」である場合、大当り確定予告を実行しない。尚、変動パターン「P2」は大当りに係る変動パターンであるから、所定割合で大当り確定予告を実行可能としているが、事前判定結果が外れである変動パターン(例えば「P8」)の場合、大当り確定予告決定用乱数の値が「0〜99」の何れであっても、大当り確定予告を実行しない。その他の変動パターンが選択された場合も、図53の事前予告決定テーブルに従って、実行する事前演出を決定する。
[特図2事前判定処理]
次に図43を用いて特図2事前判定処理(S5004)について説明する。特図2事前判定処理では、特図2始動入球コマンドに含まれる情報(特別図柄当否判定用乱数の値、及び大当り種別決定用乱数の値)に基づいて、当該情報に係る変動表示を開始する前に(主制御部80で当否判定を行う前に)、サブ制御部90で事前判定を行う。またこの事前判定の結果(大当り、小当り、外れ、大当り種別)等に基づいて、後に主制御部80で選択される変動パターンを正確に予測することが可能となる。またこれにより、後に実行される変動演出を正確に反映した(予告する)事前演出を行うことが可能となる。
次に図43を用いて特図2事前判定処理(S5004)について説明する。特図2事前判定処理では、特図2始動入球コマンドに含まれる情報(特別図柄当否判定用乱数の値、及び大当り種別決定用乱数の値)に基づいて、当該情報に係る変動表示を開始する前に(主制御部80で当否判定を行う前に)、サブ制御部90で事前判定を行う。またこの事前判定の結果(大当り、小当り、外れ、大当り種別)等に基づいて、後に主制御部80で選択される変動パターンを正確に予測することが可能となる。またこれにより、後に実行される変動演出を正確に反映した(予告する)事前演出を行うことが可能となる。
具体的に、特図2事前判定処理(S5004)ではまず、特図2始動入球コマンドに含む特別図柄当否判定用乱数の値を読み出し(S5101)、次いで、事前判定に係る取得情報の変動表示の開始時に第2確変フラグがONであるかどうかを判定する(S5102)。第2確変フラグは、サブ制御部90において遊技状態が高確率状態か低確率状態かを把握するためのフラグで、高確率状態であれば第2確変フラグはONにされ、低確率状態であれば第2確変フラグはOFFにされている。また、この第2確変フラグは、主制御部80から所定タイミングで受信する遊技状態情報に基づいてON又はOFFに設定される。また、「事前判定に係る特別図柄の変動表示の開始時に第2確変フラグがONであるかどうか」とは、今現在の第2確変フラグがONかどうかではなく、事前判定に係る取得情報についての特別図柄の変動表示を開始する際に第2確変フラグがONかどうかを判定するものである。
これは、確変カウンタの残り回数と、事前判定の係る取得情報の記憶順序(記憶位置)によって、判定するものであり、例えば、確変カウンタの残り回数が2回(後2回変動表示すると高確率状態を終了し低確率状態となる)のときに、保留3に記憶された取得情報を事前判定する場合、現在は高確率状態であるが、この事前判定に係る取得情報の変動表示を行う際には、低確率状態に移行している。すなわち、第2確変フラグがOFFとなっている。また、これらの判定を行うため、サブ制御部90に第2確変カウンタ及び第2時短カウンタを有し、主制御部80で計数する確変カウンタや時短カウンタのカウント値に対応する値を、記憶・計数している。
S5102で、事前判定に係る取得情報の変動表示に開始時に第2確変フラグがONでないと判定した場合(S5102でNO)、すなわち低確率状態となっていると判定した場合、大当り判定テーブル(図8(A))のうち通常状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「3」及び「397」)に基づいて低確率事前判定を行う(S5103)。尚、図8(A)及び(B)に示す大当り判定テーブル及び大当り種別判定テーブルは、主制御部80及びサブ制御部90の両制御部に記憶されており、何れの制御部においても特別図柄当否判定及び大当り種別判定を実行可能となっている。尚、サブ制御部に記憶されるテーブルを「事前判定用テーブル」ともいう。一方、S5102で、事前判定に係る取得情報の変動表示に開始時に第2確変フラグがONであると判定した場合(S5102でYES)、すなわち高確率状態であると判定した場合、大当り判定テーブル(図8(A))のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて高確率事前判定を行う(S5104)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値は、「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
事前判定(S5103、S5104)の結果が「大当り」と判定された場合(S5105でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を事前判定し(S5106)、S5107の処理に移行する。一方、事前判定(S5103、S5104)の結果が「大当り」でないと判定された場合(S5105でNO)、S5107の処理に移行する。S5107では、事前判定の結果(大当り、小当り、外れ、大当り種別)を記憶し(S5107)、処理を終える。
[特図2変動パターン事前選択処理]
次に、図44を用いて特図2変動パターン事前選択処理について説明する。特図2変動パターン事前選択処理では、特図2始動入球コマンドに含まれる情報に基づいて事前判定した事前判定結果、サブ制御部90で記憶する遊技状態(特図2始動入球コマンドに含む遊技状態情報でもよい)、及び、サブ制御部90で記憶する保留数(特図2始動入球コマンドに含む保留数情報でもよい)に基づいて、当該情報に係る変動表示を開始する前に(主制御部80で変動パターンを選択する前に)、サブ制御部90で事前選択を行う。また、サブ制御部90で事前選択した変動パターン(第2変動パターン)に基づいて、後に主制御部80で選択される変動パターンを正確に予測することが可能となる。またこれにより、後に実行される変動演出を正確に反映した(予告する)事前演出を行うことが可能となる。
次に、図44を用いて特図2変動パターン事前選択処理について説明する。特図2変動パターン事前選択処理では、特図2始動入球コマンドに含まれる情報に基づいて事前判定した事前判定結果、サブ制御部90で記憶する遊技状態(特図2始動入球コマンドに含む遊技状態情報でもよい)、及び、サブ制御部90で記憶する保留数(特図2始動入球コマンドに含む保留数情報でもよい)に基づいて、当該情報に係る変動表示を開始する前に(主制御部80で変動パターンを選択する前に)、サブ制御部90で事前選択を行う。また、サブ制御部90で事前選択した変動パターン(第2変動パターン)に基づいて、後に主制御部80で選択される変動パターンを正確に予測することが可能となる。またこれにより、後に実行される変動演出を正確に反映した(予告する)事前演出を行うことが可能となる。
特図2変動パターン事前選択処理(S5005)ではまず、事前判定に係る取得情報の変動表示の開始時の遊技状態が時短状態であるかどうか、すなわち、第2時短フラグがONであるかどうかを判定する(S5201)。第2時短フラグは、サブ制御部90(第2遊技状態記憶手段)において遊技状態が時短状態か非時短状態かを把握するためのフラグで、時短状態であれば第2時短フラグはONにされ、非時短状態であれば第2時短フラグはOFFにされている。また、この第2時短フラグは、主制御部80から所定タイミングで受信する遊技状態情報に基づいてON又はOFFに設定される。また、「事前判定に係る特別図柄の変動表示の開始時に第2時短フラグがONであるかどうか」とは、今現在の第2時短フラグがONかどうかではなく、事前判定に係る取得情報についての特別図柄の変動表示を開始する際に第2時短フラグがONかどうかを判定するものである。
これは、時短カウンタの残り回数と、事前判定の係る取得情報の記憶順序(記憶位置)によって、判定するものであり、例えば、時短カウンタの残り回数が2回(後2回変動表示すると時短状態を終了し非時短状態となる)のときに、保留3に記憶された取得情報を事前判定する場合、現在は時短状態であるが、この事前判定に係る取得情報の変動表示を行う際には、非時短状態に移行している。すなわち、第2時短フラグがOFFとなっている。
S5201で、事前判定に係る取得情報の変動表示の開始時の遊技状態は時短状態でないと判定した場合(S5201でNO)、次いで、事前判定の結果が大当りかどうかを判定する(S5202)。S5202で、事前判定結果が大当りであると判定した場合(S5202でYES)、非時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ大当り(但し、2R第2大当り、2R第3大当りを除く)に該当する部分)を参照して、始動入球コマンドに含まれる変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S5203)。本実施例では、主制御部80から受信した変動パターン乱数の値に基づいて、変動パターンP1乃至P3の何れかが選択される。次いで、S1404の処理に移行する。
尚、図9に示す変動パターンテーブル(変動パターン選択テーブル)は、主制御部80及びサブ制御部90の両制御部に記憶されており、何れの制御部においても変動パターンの選択を実行可能としている。尚、サブ制御部に記憶されるテーブルを「事前判定用変動パターンテーブル」ともいう。一方、S5202で、事前判定の結果が大当りでないと判定した場合(S5202でNO)、次いでサブ制御部90(第2保留記憶手段)で記憶する保留数が「1」又は「2」の何れかであるかを判定する(S5205)。そして、S5205で、保留数が「1」又は「2」の何れかであると判定した場合(S5205でYES)、第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「1、2」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを事前選択する(S5206)。本実施例では、始動入球コマンドに含まれる変動パターン乱数の値に基づいて、変動パターンP6乃至P9の何れかが選択される。
一方、S5205で、保留数が「1」又は「2」の何れでもない、すなわち「3」又は「4」の何れかであると判定した場合(S5205でNO)、第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「3、4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを事前選択する(S5207)。本実施例では、始動入球コマンドに含まれる変動パターン乱数の値に基づいて、変動パターンP10乃至P13の何れかが選択される。
また、S5201で、事前判定に係る取得情報の変動表示の開始時の遊技状態は時短状態であると判定した場合(S5201でYES)、事前判定の結果が大当りかどうかを判定する(S5208)。S5208で、事前判定の結果が大当りであると判定した場合(S5208でYES)、時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ大当り(但し、2R第2大当り、2R第3大当りを除く)に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを事前選択する(S5209)。本実施例では、始動入球コマンドに含まれる変動パターン乱数の値に基づいて、変動パターンP14乃至P16の何れかが選択される。
一方、S5208で、事前判定の結果が大当りでないと判定した場合(S5208でNO)、次いでサブ制御部90(第2保留記憶手段)で記憶する保留数が「1」かどうかを判定する(S5210)。S5210で、保留数が「1」であると判定した場合(S5210でYES)、第3保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「1」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを事前選択する(S5211)。本実施例では、始動入球コマンドに含まれる変動パターン乱数の値に基づいて、変動パターンP19乃至P22の何れかが選択される。また、S5210で、保留数が「1」でない、すなわち、保留数が「2乃至4」の何れかであると判定した場合(S5210でNO)、第4保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「2〜4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを事前選択する(S5212)。本実施例では、始動入球コマンドに含まれる変動パターン乱数の値に基づいて、変動パターンP23乃至P26の何れかが選択される。前述のようにしてサブ制御部90で、変動パターンの事前選択を行った後は、S5204で、事前選択した変動パターン(第2変動パターン)を記憶し(S5204)、処理を終える。
[特図1事前判定処理]
次に図46を用いて特図1事前判定処理(S5006)について説明する。特図1事前判定処理では、特図1始動入球コマンドに含まれる情報(特別図柄当否判定用乱数の値、及び大当り種別決定用乱数の値)に基づいて、当該情報に係る変動表示を開始する前に(主制御部80で当否判定を行う前に)、サブ制御部90で事前判定を行う。またこの事前判定の結果(大当り、小当り、外れ、大当り種別)等に基づいて、後に主制御部80で選択される変動パターンを正確に予測することが可能となる。
次に図46を用いて特図1事前判定処理(S5006)について説明する。特図1事前判定処理では、特図1始動入球コマンドに含まれる情報(特別図柄当否判定用乱数の値、及び大当り種別決定用乱数の値)に基づいて、当該情報に係る変動表示を開始する前に(主制御部80で当否判定を行う前に)、サブ制御部90で事前判定を行う。またこの事前判定の結果(大当り、小当り、外れ、大当り種別)等に基づいて、後に主制御部80で選択される変動パターンを正確に予測することが可能となる。
具体的に、特図1事前判定処理(S5006)ではまず、特図1始動入球コマンドに含む特別図柄当否判定用乱数の値を読み出し(S5301)、S5302の処理に移行する。S5302〜S5305の処理は、図43に示した特図2事前判定処理(S5004)と同様の流れで処理を行うので、説明を省略する。特図1事前判定処理では、特図2事前判定処理と異なり、事前判定の結果が小当りとなりうるため、S5305以降の処理が異なっている。S5305で、事前判定の結果が「大当り」であると判定した場合(S5305でYES)、次いで、始動入球コマンドに含まれる大当り種別決定用乱数の値を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を事前判定し(S5307)、S5308の処理に移行する。一方、S5305で、事前判定の結果が「大当り」でないと判定した場合(S5305でNO)、次いで、事前判定の結果が小当りかどうかを判定し(S5306)、S5308の処理に移行する。尚、小当りであると判定した場合(S5306でYES)、事前判定結果は小当りであり、小当りでないと判定した場合(S5306でNO)、事前判定結果は外れである。308の処理に移行する。S5308では、事前判定の結果を記憶し(S5308)、処理を終える。
[特図1変動パターン事前選択処理]
次に、図47及び図48を用いて、特図1変動パターン事前選択処理(S5007)について説明する。特図1変動パターン事前選択処理では、特図1始動入球コマンドに含まれる情報に基づいて事前判定した事前判定結果、サブ制御部90で記憶する遊技状態(特図2始動入球コマンドに含む遊技状態情報でもよい)、及び、サブ制御部90で記憶する保留数(特図1始動入球コマンドに含む保留数情報でもよい)に基づいて、当該情報に係る変動表示を開始する前に(主制御部80で変動パターンを選択する前に)、サブ制御部90で事前選択を行う。また、サブ制御部90で事前選択した変動パターン(第2変動パターン)に基づいて、後に主制御部80で選択される変動パターンを正確に予測することが可能となる。またこれにより、後に実行される変動演出を正確に反映した(予告する)事前演出を行うことが可能となる。
次に、図47及び図48を用いて、特図1変動パターン事前選択処理(S5007)について説明する。特図1変動パターン事前選択処理では、特図1始動入球コマンドに含まれる情報に基づいて事前判定した事前判定結果、サブ制御部90で記憶する遊技状態(特図2始動入球コマンドに含む遊技状態情報でもよい)、及び、サブ制御部90で記憶する保留数(特図1始動入球コマンドに含む保留数情報でもよい)に基づいて、当該情報に係る変動表示を開始する前に(主制御部80で変動パターンを選択する前に)、サブ制御部90で事前選択を行う。また、サブ制御部90で事前選択した変動パターン(第2変動パターン)に基づいて、後に主制御部80で選択される変動パターンを正確に予測することが可能となる。またこれにより、後に実行される変動演出を正確に反映した(予告する)事前演出を行うことが可能となる。
特図1変動パターン事前選択処理(S5007)ではまず、S5401で、事前判定に係る取得情報の変動開始時の遊技状態が時短状態かどうか(時短フラグがONかどうか)を判定する(S5401)。そして、S5401で、変動開始時の遊技状態が時短状態でなければ(S5401でNO)、ついで、事前判定の結果が大当りかどうかを判定する(S5402)。S5402で、事前判定の結果が大当りであると判定した場合(S5402でYES)、次いで、大当り種別事前判定の結果が2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)であるかどうかを判定する(S5403)。S5403で、2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)であると判定した場合(S5403でYES)、非時短2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ2R大当り(2R第2大当り又は2R第3大当り)に該当する部分)を参照して、始動入球コマンドに含む変動パターン乱数の値に基づいて変動パターンを事前選択する(S5405)。本実施例1では、必ず変動パターンP4が事前選択され、主制御部80における変動パターン選択処理においても同様に必ず変動パターンP4が選択される。
一方、S5403で、大当り種別事前判定の結果が2R大当りでないと判定した場合(S5403でNO)、非時短大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ大当り(但し、2R第2大当り、2R第3大当りを除く)に該当する部分)を参照して、始動入球コマンドに含まれる変動パターン乱数の値に基づいて変動パターンを事前選択する(S5404)。本実施例1では変動パターン乱数の値に基づいて変動パターンP1乃至P3の何れかが事前選択される。S5402で、事前判定の結果が大当りでないと判定した場合(S5402でNO)、次いで、事前判定の結果が小当りかどうかを判定する(S5407)。そして、小当りであると判定した場合(S5407でYES)、非時短小当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ小当りに該当する部分)を参照して、始動入球コマンドに含まれる変動パターン乱数の値に基づいて変動パターンを事前選択する(S5411)。具体的には、本実施例1では必ず変動パターンP5が事前選択され、主制御部80における変動パターン選択処理においても同様に必ず変動パターンP5が選択される。
また、S5407で、事前判定の結果が小当りでないと判定した場合(S5407でNO)、サブ制御部90(第2保留記憶手段)で記憶する(計数する)保留数が1又は2の何れかであるかどうかを判定する(S5408)。S5408で、保留数が1又は2の何れかであると判定した場合(S5408でYES)、非時短第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ外れ且つ保留数1,2に該当する部分)を参照して、変動パターンを事前選択する(S1709)。具体的には、始動入球コマンドに含まれる変動パターン乱数の値に基づいて、変動パターンP6乃至P9の何れかが選択される。一方、S5408で、保留数が1又は2の何れでもない、すなわち保留数が3又は4であると判定した場合(S5408でNO)、非時短第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ外れ且つ保留数3,4に該当する部分)を参照して、変動パターンを事前選択する(S1710)。具体的には、始動入球コマンドに含まれる変動パターン乱数の値に基づいて、変動パターンP10乃至P13の何れかが選択される。
また、S5401において、事前判定に係る取得情報の変動表示を開始する際の遊技状態が時短状態であると判定した場合(S5401でYES)には、参照する変動パターンテーブルを時短状態中用のテーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は、上記ステップS5402〜S5411と同様の流れで処理(S5412〜S5420)を行う。すなわち、事前判定結果が大当りであれば図9の時短状態且つ大当りに該当する部分を参照し、事前判定結果が小当りであれば図9の時短状態且つ小当りに該当する部分を参照し、事前判定結果が外れであれば図9の時短状態且つ外れに該当する部分を参照して、指導入球コマンドに含まれる変動パターン乱数の値に基づいて変動パターンを事前選択する。
前述した特図事前判定処理(特図1事前判定処理及び特図2事前判定処理)、並びに、変動パターン事前選択処理(特図1変動パターン事前選択処理及び特図2変動パターン事前選択処理)により、サブ制御部90において、変動パターンを事前選択し、当該事前選択した変動パターン(変動態様)に基づいて決定した事前演出を実行することが可能となる。また、特別図柄の変動表示を開始する際に主制御部80によって選択される変動パターン(第1変動パターン)と同じ(又は選択される変動パターンを含む変動パターン群を示す)変動パターン(第2変動パターン)を、特別図柄の変動表示を開始する前に、サブ制御部90によって選択することを可能としている。尚、「変動パターン群」とは、主制御部80が選択する変動パターンを含む、選択可能性のある複数の変動パターンをいう。例えば、始動入球時と変動開始時との保留数の変化によって異なる変動パターンを選択するような場合に、サブ制御部90は、主制御部80で選択されるであろう変動パターンを、「変動パターン群」で特定することが可能である。
また、図50に示すように、主制御部80には、始動入球時に取得した(未消化の)取得情報を所定個数(第1特別図柄:4個、第2特別図柄:4個の計8個)を限度に記憶する第1保留記憶手段と、遊技状態(確率状態(第1確変フラグ)、時短状態(第1時短フラグ)、ベース状態(第1ベースフラグ))を記憶する第1遊技状態記憶手段とを備えている。また、主制御部80には、変動パターン(第1変動パターン、第1変動態様)を選択するための手段(第1変動パターン選択手段、第1変動態様選択手段)として、始動入球時に取得した特別図柄当否判定用乱数に基づいて第1当否判定を行う第1当否判定手段と、第1当否判定の結果が大当りの場合に、始動入球時に取得した大当り種別決定用乱数に基づいて大当り種別を判定する第1当り種別判定手段と、未消化の保留数(保留記憶数)を判定する第1保留数判定手段と、主制御部80で選択した変動パターン(第1変動パターン)を判定する第1変動パターン判定手段と、現在の(第1遊技状態記憶手段に記憶される)遊技状態を判定する第1遊技状態判定手段と、を備えている。
また、主制御部80は、始動入球時に取得した取得情報、具体的には、取得した特別図柄当否判定用乱数、大当り種別決定用乱数、及び、変動パターン乱数の値を、始動入球コマンドとして、取得情報を取得した際にサブ制御部90に送信するものとしている。また、サブ制御部90には、主制御部80と同様に、受信した始動入球コマンドに含まれる取得情報(「事前判定用情報」ともいう)を所定個数(第1特別図柄:4個、第2特別図柄:4個の計8個)を限度に記憶する第2保留記憶手段と、遊技状態(確率状態(第2確変フラグ)、時短状態(第2時短フラグ)、ベース状態(第2ベースフラグ))を記憶する第2遊技状態記憶手段と、を備えている。
また、サブ制御部90には、変動パターン(第2変動パターン、第2変動態様)を、主制御部80に先んじて事前選択するための手段(第2変動パターン選択手段、第2変動態様選択手段)として、受信した始動入球コマンドに含まれる特別図柄当否判定用乱数に基づいて第2当否判定(事前判定)を行う第2当否判定手段(事前判定手段)と、第2当否判定(事前判定)の結果が大当りの場合に、始動入球コマンドに含まれる大当り種別決定用乱数に基づいて大当り種別を事前判定する第2当り種別判定手段(当り種別事前判定手段)と、未消化の保留数(保留記憶数)を判定する第2保留数判定手段と、サブ制御部90で選択した変動パターン(第2変動パターン)を判定する第2変動パターン判定手段と、事前判定に係る取得情報が変動表示を開始する際の(第2遊技状態記憶手段に記憶される)遊技状態を判定する第2遊技状態判定手段と、を備えている。
これにより、主制御部80が変動パターンを選択する前に、主制御部80で選択される変動パターンに対応する(を示す)変動パターンを、サブ制御部90で事前に選択することが可能となる。またこれにより、遊技球の入球時に事前演出を行うために主制御部80で事前判定等を行う必要がない。すなわち、主制御部80では、事前演出を行うための事前判定手段等(当否判定手段等)を備えない。また、事前判定及び事前演出を行うにあたり、主制御部80では、始動口への入球に基づいて取得した取得情報(特別図柄当否判定用乱数等)をサブ制御部90に送信するだけでよいため、事前演出に係る主制御部80の負担を軽減することが可能となる。従って、主制御部80は、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を実行するかどうかの当否判定処理や、特別図柄の変動開始時に当否判定の結果を示す当該特別図柄の変動パターンを決定する処理等に処理能力を割くことが可能となる。これにより、遊技者の利益付与に関する制御処理(当否判定処理、変動パターン決定処理、特別電動役物処理等)を極力主制御部で処理し、利益を付与するかどうかを遊技者に示すための遊技演出に関する制御処理(事前演出処理、演出図柄の表示制御処理等)を極力サブ制御部で処理することが可能となる。またこれにより、主制御部の制御負担を軽減し、制御部(主制御部、サブ制御部)の役割分担を明確化することが可能となる。
また、サブ制御部90では、前述した処理により、主制御部80が選択する変動パターン(「第1変動パターン」、「第1変動態様」ともいう)に対応する変動パターン(「第2変動パターン」、「第2変動態様」ともいう)を正確に選択することが可能であるため、主制御部の制御負担を軽減しつつ、遊技演出を多様化しても正確な事前演出を実行することが可能となる。これにより、事前演出の信頼度を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。尚、主制御部80において変動パターンを選択する処理を「第1変動パターン選択手段(第1変動態様選択手段)」といい、サブ制御部90において変動パターンを選択する処理を「第2変動パターン選択手段(第2変動態様選択手段)」という。
[変動演出開始処理]
次に、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される変動演出開始処理(S4402)について説明する。図49に示すように、変動演出開始処理(S4402)ではまず、S4501で、演出制御用マイコン91が変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数処理(S4501)を行う。本実施例1では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングで、S4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値に基づいて、実行する演出図柄遊技演出の態様や予告演出、停止表示する演出図柄等を決定する。
次に、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される変動演出開始処理(S4402)について説明する。図49に示すように、変動演出開始処理(S4402)ではまず、S4501で、演出制御用マイコン91が変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数処理(S4501)を行う。本実施例1では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングで、S4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値に基づいて、実行する演出図柄遊技演出の態様や予告演出、停止表示する演出図柄等を決定する。
次に、S4502で、演出制御用マイコン91により変動開始コマンドを解析する(S4502)。変動開始コマンドには、第1特別図柄または第2特別図柄の変動パターン選択処理(第1変動パターン選択手段)で選択された変動パターンを特定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを特定する情報)が含まれている。そして、変動パターンを特定する情報には、図9に示す変動パターン情報(P1乃至P22)や、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の当否判定結果や、大当り種別を指定する図柄情報(大当り種別判定結果)等が含まれている(図8参照)。また、変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄に対応するものと第2特別図柄に対応するものとが存在することから、変動パターン指定コマンドを解析することで、今回開始する演出図柄遊技演出(演出図柄の変動表示)が第1特別図柄に係るものなのか第2特別図柄に係るものなのかを判別することが可能となる。尚、これらの変動パターン情報や当否判定結果や遊技状態情報や図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
続いて、S4503で、演出制御用マイコン91が現在のモードステータスを参照する(S4503)。モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」〜「5」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA〜Eに対して割り当てられている。
ここで演出モードとは、画像表示装置7における演出の態様であり、演出モードが異なると、予告演出やリーチ演出等の遊技演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なる等、画像表示装置7に表示される画像が異なり、演出図柄遊技演出(変動演出)も演出モードに応じた態様で実行されるものとすることができる。また、複数の遊技演出(予告演出やリーチ演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能としてもよい。本実施例1では、演出モードA〜Eの5種類の演出モードを有している。演出モードA,Bは、低確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードCは、低確高ベース状態に制御されているときに実行される。また、演出モードDは高確高ベース状態又は高確低ベース状態に制御されているときに実行される。これら、演出モードA〜Dは、何れも、遊技状態を遊技者が認識可能な演出モードであり、演出モードA又はBを実行することで、遊技状態が低確低ベース状態(通常状態、通常モード)であることを示唆し、演出モードCを実行することで、遊技状態が低確高ベース状態(時短状態、時短モード)であることを示唆し、演出モードDを実行することで、遊技状態が、高確高ベース状態又は高確低ベース状態、すなわち高確率状態であることを示唆する。尚、高確高ベース状態と、高確低ベース状態とを示唆する演出モードとして、異なる演出モードを設けてもよい。
また、演出モードEは、大当り遊技終了後の遊技状態が高確率状態か低確率状態かを報知しない非報知状態とするときに実行される。すなわち、演出モードEは、遊技者に遊技状態を示唆するためのものではなく、遊技者に遊技状態を認識困難とさせるための演出態様である。またこの演出モードEは、2R第2大当り遊技又は小当り遊技の終了後であって、所定のときに実行され、その際の遊技状態は、低確低ベース状態又は高確低ベース状態とされる。従って、演出モードがA〜Dのいずれであるかを確認することで、遊技者は現在の遊技状態がどういった状態であるかを把握したり、予測したりすることが可能となる。また、演出モードEが実行された場合には、高確率状態に期待して遊技を行うこととなる。
次に、S4504で、画像表示装置7、盤面ランプ5、可動装飾部材14等を用いて行う変動演出のパターン(変動演出パターン)を決めるための変動演出パターン決定テーブル(一例として図51を示す)をセットする(S4504)。具体的には、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)と主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、使用する変動演出パターン決定テーブルをセットする。例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターンP1)」(図9を参照)であった場合、図51に示す変動演出パターン決定テーブルがセットされる。本実施例では、演出モード(モードステータス)に対応した複数の変動演出パターン決定テーブルがサブ制御基板90のROMに予め格納されているので、S4504では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。変動演出パターン決定テーブルは、主に、演出図柄遊技演出の実行態様(演出図柄の変動態様等)を決定するためのもので、複数の変動演出パターン決定テーブルがサブ制御基板90のROMに予め格納されている。S4504では、それら複数の変動演出パターン決定テーブルのうちの何れかをセットする。
次いで、S4505で、S4501において取得した変動演出決定用乱数の値、及び、S4504でセットした変動演出パターン決定テーブル(図51)に基づいて、変動パターン情報「P1」に対応する「キャラクタ演出C」を選択する(S4505)。次いで、S4506で、選択した変動演出パターン(キャラクタ演出C)を実行するための、変動演出開始コマンド(キャラクタ演出C開始コマンド)をサブ制御基板90のRAM内の出力バッファにセットし(S4506)、処理を終える。S4506でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドに基づき特定される変動演出パターン、すなわちS4505で設定された変動演出パターンに対応する所定の画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる変動演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。また、演出表示器102での2個のLEDによる変動表示(点滅表示)も実行する。
尚、図51の変動演出パターン決定テーブルに基づいて変動演出パターンを決定する場合、主制御部80で選択してサブ制御部90が受信した変動パターン情報が示す変動パターン(第1変動パターン)が、P9又はP22の場合、演出決定用乱数の値に拘らず実行される変動演出パターンは「ノーマル変動A」とされる。また、変動パターン情報が示す変動パターンが、P13場合、演出決定用乱数の値に拘らず実行される変動演出パターンは「ノーマル変動B」とされる。また、変動パターン情報が示す変動パターンが、P26の場合、演出決定用乱数の値に拘らず実行される変動演出パターンは「ノーマル変動C」とされる。
また、変動パターン情報が示す変動パターンが、P3、P8、P12、P16、P21、又は、P25の場合であって、演出決定用乱数の値が「0〜49」の場合、実行される変動演出パターンは「リーチA」とされる。また、変動パターン情報が示す変動パターンが、P3、P8、P12、P16、P21、又は、P25の場合であって、演出決定用乱数の値が「50〜99」の場合、実行される変動演出パターンは「リーチB」とされる。また、変動パターン情報が示す変動パターンが、P2、P7、P11、P15、P20、又は、P24の場合であって、演出決定用乱数の値が「0〜49」の場合、実行される変動演出パターンは「スーパーリーチA」とされる。また、変動パターン情報が示す変動パターンが、P2、P7、P11、P15、P20、又は、P24の場合であって、演出決定用乱数の値が「50〜99」の場合、実行される変動演出パターンは「スーパーリーチB」とされる。また、変動パターン情報が示す変動パターンが、P4又はP5の場合、演出決定用乱数の値に拘らず実行される変動演出パターンは「キャラクタ演出A」とされる。また、変動パターン情報が示す変動パターンが、P17又はP18の場合、演出決定用乱数の値に拘らず実行される変動演出パターンは「キャラクタ演出B」とされる。また、変動パターン情報が示す変動パターンが、P1、P6、P10、P14、P19又はP23の場合、演出決定用乱数の値に拘らず実行される変動演出パターンは「キャラクタ演出C」とされる。尚、これら変動演出パターンは、当否判定の結果によって、各演出の結末が異なるもとされる。例えば、キャラクタ演出Aを実行した際に、当否判定の結果が大当りであれば大当りを示す結末となり、外れであれば外れを示す結末となる。
また、「変動演出パターン」としては、演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄8の変動態様(演出図柄遊技演出の実行態様)が設定される。これにより、演出図柄遊技演出において、リーチ演出を実行する場合(リーチ有演出図柄遊技演出)と、特定のキャラクタを用いて行うキャラクタ演出を実行する場合(キャラクタ演出図柄遊技演出)、リーチ演出やキャラクタ演出を実行しない場合(リーチ無演出図柄遊技演出)とがある。尚、リーチ演出とは、例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りであることを示す場合の演出図柄8の表示態様として、3個の演出図柄8L、8C、8Rがすべて同一(ゾロ目)となる態様(大当り態様、特定態様)を設けている場合において、3個の演出図柄8L、8C、8Rのうちの2個が大当り態様を構成する図柄で停止表示(仮停止)され、残り1個が変動表示を続けている状態で、残り1個の演出図柄が大当り態様を完成させる図柄で停止表示されるか否かを示す演出のことをいう。
またS4505では、S4501において取得した演出図柄決定用乱数及び図示しない停止図柄決定テーブルに基づいて、停止表示する演出図柄8(「停止演出図柄」ともいう)を決定し、これを設定する。演出図柄遊技演出の結果として停止表示される演出図柄8は、特別図柄当否判定の結果が、例えば15R第4大当り(確変大当り)のときは「777」等の奇数図柄のゾロ目とされ、10R第5大当り(通常大当り)のときは「666」等の偶数図柄のゾロ目とされる。また、リーチ有り外れのときは「787」等の3個の演出図柄8L、8C、8Rのうち1個の演出図柄が他の演出図柄と異なるバラケ目、リーチ無し外れのときは「635」等の3個の演出図柄8L、8C、8Rのうち少なくとも1個の演出図柄が他の演出図柄が異なるバラケ目が選択されるようになっている。また、本実施例1では、2R大当りのときと、小当りのときとにおいて、外れのときと同じ態様(バラケ目)で3個の演出図柄8L、8C、8Rを停止表示するものとしている。但し、2R第2大当り及び小当りについては、「135」等の予め定めたチャンス目(ばらけ目)や「3★3」等の専用図柄等を停止表示してもよい。2R大当り及び小当りに係る演出図柄の停止態様を同じ態様(共通の表示態様、共通の停止図柄)とすることで、演出図柄からは2R第2大当りと小当りとを識別するのを困難にすることが可能となる。尚、前述の演出図柄8の停止表示態様は一例であり、大当りとなったときに停止演出図柄として何を停止表示するかは適宜変更可能である。
本実施例のパチンコ遊技機1には、演出図柄8の変動態様(変動演出パターン)として、ノーマル変動A、ノーマル変動B、ノーマル変動C、リーチA、リーチB、スーパーリーチ(「SPリーチ」ともいう)A、スーパーリーチB、キャラクタ演出A、キャラクタ演出B、キャラクタ演出C等が設定されており、S4505で、変動演出パターン決定テーブルに基づいて、これらのうち何れの演出を行うかが決定される。そして、リーチ有演出図柄遊技演出が実行される場合には、変動パターン指定コマンド及び変動演出パターン決定テーブルに基づいて、何れかのリーチ演出が設定される。ここで、演出図柄遊技演出として、スーパーリーチ演出やキャラクタ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出が実行される場合と比較して、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、スーパーリーチ演出はリーチ(ノーマルリーチ)演出と比較して大当り信頼度(大当りとなる可能性)の高い遊技演出であるといえる。尚、リーチ演出は、主として、変動時間が30000ms以上の変動パターン(図9を参照)を指定する変動パターン指定コマンドを受信した場合に設定(実行)され得る。
また、変動演出パターンの決定と共に、変動演出パターン(演出図柄遊技演出)に伴って実行される予告演出を有している。この予告演出は、実行中の演出図柄遊技演出の結果が大当り態様で停止表示する可能性を、演出図柄が停止表示する前(変動表示中)に示す演出である。本実施例1では、予告演出決定用乱数として、会話予告決定用乱数、ステップアップ予告決定用乱数、カットイン予告決定用乱数を有しており、これらの予告演出決定用乱数の取得値と図52の各予告決定テーブルを用いて実行する予告演出を決定する。また各予告決定用乱数は、変動演出開始処理(S4402)における演出決定用乱数取得処理(S4501)により所定の値が取得される。
また、変動演出開始処理(S4402)における変動演出パターン決定テーブルセット処理(S4504)において、主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、使用する予告決定テーブルをセットする。例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターン1)」であり、且つ予告決定テーブルとして、図52に示すのP1及びP14用会話予告決定テーブル、P1及びP14用ステップアップ予告決定テーブル、P1及びP14用カットイン予告決定テーブルをセットするものとする。次いで、S4501で取得した演出決定用乱数(予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数)及びS4504でセットした会話予告決定テーブル等に基づいて、特別図柄(演出図柄)の変動表示中において実行する会話予告演出を決定する。具体的に、複数の会話予告演出のうち何れを実行するか、又は会話予告演出を実行しないかを判定する(S4505)。ここで、会話予告決定用乱数は、その乱数範囲が0〜99とされ、取得した値によって4種類の会話予告演出のうち何れを実行するか又は会話予告演出を実行しないかを決定する。
例えば、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターン情報がP1(変動パターン1)で、図52に示すP1及びP14用の会話予告決定テーブルがセットされる。そして、取得した会話予告決定用乱数の値が「0〜9」(選択確率:10%)の何れかであると、会話予告演出は実行されない。また取得した値が「10〜14」(5%)の何れかであると、ランクK2の「リーチ!?」の会話予告演出を、所定のタイミングで演出図柄表示領域7bに表示する。また、取得した値が「15〜44」(30%)の何れかであると、ランクK3の「チャンス」の会話予告演出を、所定のタイミングで演出図柄表示領域7bに表示する。また、取得した値が「45〜99」(55%)の何れかであると、ランクK4の「激熱」の会話予告演出を、所定のタイミングで演出図柄表示領域7bに表示する。
尚、ランクは、その予告演出が実行された際に大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高い順に、K4>K3>K2>K1と設定されている。従って、本会話予告演出では、ランクK4に係る「激熱」の演出態様が、最も高い大当り可能性(特別遊技実行可能性)を示す予告演出となる。また、変動パターンP1及びP14は、大当りに係る変動パターンであるので、大当り信頼度の高い会話予告演出の実行可能性が、大当り信頼度の低い会話予告演出の実行可能性よりも高く設定されている。
次に、S4501で取得したステップアップ予告決定用乱数の値と、S4504でセットしたステップアップ予告決定テーブルとに基づいて、複数のステップアップ予告演出のうち何れを実行するか、又はステップアップ予告演出を実行しないかを判定する。ここで、ステップアップ予告決定用乱数は、その乱数範囲が0〜99とされ、取得した値によって5種類のステップアップ予告演出のうち何れを実行するか又はステップアップ予告演出を実行しないかを決定する。ここで、「ステップアップ予告演出」とは、ステップ1〜ステップ5までの5段階に変化する演出であり、本実施例1では、5人(5種類)のキャラクタが、ステップ1〜ステップ5にかけて順に1人ずつ表示し、ステップ5で5人全員を集合して表示する演出としている。これは時系列的な演出であるので、ステップが進むほど実行時間が長いものとされている。具体的なステップアップ予告演出の決定方法は、前述の会話予告演出と同様であるので説明を省略する。尚、ランクは、その予告演出が実行された際に大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高い順に、S5>S4>S3>S2>S1と設定されている。
次に、S4501で取得したカットイン予告決定用乱数の値と、S4504でセットしたカットイン予告決定テーブルとに基づいて、複数のカットイン予告演出のうち何れを実行するか、又はカットイン予告演出を実行しないかを判定する。ここで、カットイン予告決定用乱数は、その乱数範囲が0〜99とされ、取得した値によって3種類のカットイン予告演出のうち何れを実行するか又はカットイン予告演出を実行しないかを決定する。ここで「カットイン予告演出」とは、特別図柄当否判定の結果が大当りとなる可能性を示す予告演出であり、演出図柄の変動表示中の所定タイミングでキャラクタA、B、又はCの何れかが突然表示(カットイン)され、その表示されたキャラクタの種類や表示タイミングによって、大当りとなる可能性を示すものである。例えば、表示されるキャラクタが、キャラクタC(高)>B(中)>A(低)の順で大当りとなる可能性(特別遊技実行可能性)として高い可能性を示すものとし、且つキャラクタが変動表示の後のタイミング(停止表示に近い時期)に表示されるほど、大当りとなる可能性として高い可能性を示すものとすることが可能である。具体的なカットイン予告演出の決定方法は、前述の会話予告演出と同様であるので説明を省略する。尚、ランクは、その予告演出が実行された際に大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高い順に、C3>C2>C1と設定されている。
[他の態様]
実施例1では、主制御部80で取得した特別図柄当否判定用乱数、大当り種別決定用乱数、及び変動パターン乱数を主制御部80で事前判定することなく、特別図柄当否判定用乱数、大当り種別決定用乱数、及び変動パターン乱数の値を含む始動入球コマンドをサブ制御部90に送信し、サブ制御部90で事前判定を行うものとして。然しながらこの様な態様に限らない。例えば、これらの乱数のうち一部(例えば特別図柄当否判定用乱数)は主制御部で事前判定し、一部の乱数(大当り種別決定用乱数、変動パターン乱数)はそのままサブ制御部90に送信して、サブ制御部90では、受信した主制御部の事前判定結果と、受信した乱数に基づいてサブ制御部で事前判定した事前判定結果と、に基づいて、事前判定用の変動パターン(第2変動パターン)を決定するものとしてもよい。これによっても、主制御部80の制御負担を軽減することが可能となる。
実施例1では、主制御部80で取得した特別図柄当否判定用乱数、大当り種別決定用乱数、及び変動パターン乱数を主制御部80で事前判定することなく、特別図柄当否判定用乱数、大当り種別決定用乱数、及び変動パターン乱数の値を含む始動入球コマンドをサブ制御部90に送信し、サブ制御部90で事前判定を行うものとして。然しながらこの様な態様に限らない。例えば、これらの乱数のうち一部(例えば特別図柄当否判定用乱数)は主制御部で事前判定し、一部の乱数(大当り種別決定用乱数、変動パターン乱数)はそのままサブ制御部90に送信して、サブ制御部90では、受信した主制御部の事前判定結果と、受信した乱数に基づいてサブ制御部で事前判定した事前判定結果と、に基づいて、事前判定用の変動パターン(第2変動パターン)を決定するものとしてもよい。これによっても、主制御部80の制御負担を軽減することが可能となる。
また、実施例1では、主制御部80及びサブ制御部90の何れの制御部においても、時短状態(非時短状態)、当否判定結果(事前判定結果)、大当り種別、及び保留数に基づいて、変動パターン(第1変動パターン、第2変動パターン)を決定するものとしている。然しながらこの様な態様に限らない。例えば、これらに加えて、又はこれらの一部に替えて、演出モード(変動時間の平均時間や、演出図柄の演出態様が異なるモード)を特定する演出モードフラグを備え、実行中の演出モードを変動パターンの決定要素としてもよい。また、高ベース状態か低ベース状態かを特定可能なベース状態フラグを備え、ベース状態を変動パターンの決定要素としてもよい。
実施例1では、確変大当りと小当りとで共通演出等を行い、両当り遊技の識別を困難とした。また、実施例2では確変大当りと通常大当りと小当りとで共通演出を行い、これら当り遊技の識別を困難とした。然しながらこの様な態様に限らない。例えば、小当りの有無を問わず、確変大当りと通常大当りとで共通演出を行い、これらの大当り遊技の識別を困難としてもよい。
また、実施例1及び2では、開放時間が通じて1.8秒という比較的短時間の大当り及び小当りにおいて、共通演出を行い、これらの当り遊技の識別を困難とした。然しながら、共通演出を実行する対象は短開放に係る当り遊技に限らない。例えば、比較的長い開放時間(例えば20秒)を複数回行うような大当り遊技を複数設け、これらの大当り遊技において共通演出を行って、当り遊技の識別を困難としてもよい。この場合において、特定条件を、大入賞口への遊技球の入球数とする場合には、特定ラウンドにおける入球数としてもよいし、特定条件成立に係る所定個数を、実施例1及び2に比べて多い数に設定してもよい(例えば10個や20個等)。
また、前述した実施例では、高確率状態を発生させるにあたり、確変カウンタに「10000」をセットして、特別図柄当否判定の実行回数が10,000回になるまで、換言すると、実質的に次回の大当りが発生するまで、高確率状態が保証される仕様(所謂「V確ループ機」)としていたが、確変カウンタにセットする値は、遊技機の仕様(スペック)に応じて適宜設定することが可能である。例えば、遊技球が特定領域を通過したことに基づいて確変カウンタにセットする値を「150」とし、高確率状態での特別図柄当否判定の実行回数が「150」になると、次回以降の特別図柄当否判定が低確率状態で行われることとなる仕様、すなわち、次回大当り発生まで高確率状態が保証されるとは限らない仕様の遊技機(所謂「ST機」)に本発明を適用することも可能である。あるいは、確変カウンタの他に、例えば、高確率状態での大当りの発生回数を計数するカウンタ(大当りカウンタ)を設け、大当り発生回数(大当りカウンタのカウント値)が所定回数(例えば「5」)になると、その所定回数目(例えば「5回目」)の大当りに係る大当り遊技の終了後は必ず(強制的に)低確率状態になる仕様の遊技機(所謂「確変セット機」)に本発明を適用することも可能である。
また、前述した実施例では、第2特図保留を第1特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図2優先の制御処理としたが、これに限らず、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図1優先の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留及び第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処置、所謂入球順(記憶順)消化の制御処理としてもよい。
前述した遊技機において、遊技球が入球可能な始動口と、第1態様と第1態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な可変式始動口と、のうち少なくとも一方を設け、始動口又は可変式始動口への遊技球の入球に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段を設けてもよい。また、遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な可変入球口と、始動口への入球に基づいて第1当否判定を実行する第1当否判定手段と、可変式始動口への入球に基づいて第2当否判定を実行する第2当否判定手段と、第1当否判定又は第2当否判定の結果が当りになると可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、を備えるものとしてもよい。また、可変式始動口への遊技球の入球頻度が所定の頻度の第1遊技状態と、第1遊技状態よりも可変式始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態とに設定する遊技状態設定手段とを備えるものとしてもよい。ここで、「所定の頻度」には0を含むものとする。
また、前述した実施例では、大当り図柄の種類に基づいて確率変動機能を作動させるか否かを決定する1種タイプのパチンコ遊技機に本発明を適用したものを例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、大入賞口(Vアタッカー)に確変作動口としての特定領域を備え、大当り遊技中に遊技球が特定領域を通過するか否かによって確率変動機能を作動させるか否かを決定する1種タイプのパチンコ遊技機にも本発明を適用することが可能である。あるいは、特別図柄当否判定の結果が小当りとなることで入球可能となる大入賞口内に特定領域を備え、小当り遊技の際にその大入賞口に入球した遊技球が特定領域をすると、大当りとなって大当り遊技が実行される1種2種タイプのパチンコ遊技機にも本発明を適用することも可能である。また、本発明は、パチンコ遊技機だけでなく、遊技媒体としての遊技コインを投入した後、所定の遊技開始操作に基づいて複数の回胴(リール)を回転させ、前記複数の回胴の回転を所定の回転停止操作に基づいて停止させ、停止された前記複数の回胴により示される図柄の表示態様に基づいて所定の特典を付与可能な回胴式遊技機(スロットマシン)にも本発明を適用することが可能である。
[その他]
前述した遊技機において、「遊技球が入球可能な始動口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な可変入球口と、
始動口への遊技球の入球に基づいて取得した取得情報を記憶する取得情報記憶手段と、
識別情報が特定態様で停止表示すると、可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、」を備えるものとしてもよい。これによると、始動口への遊技球の入球に基づいて(始動口への入球が検知された時に)取得情報の取得条件が成立するものとされる。
前述した遊技機において、「遊技球が入球可能な始動口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な可変入球口と、
始動口への遊技球の入球に基づいて取得した取得情報を記憶する取得情報記憶手段と、
識別情報が特定態様で停止表示すると、可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、」を備えるものとしてもよい。これによると、始動口への遊技球の入球に基づいて(始動口への入球が検知された時に)取得情報の取得条件が成立するものとされる。
前述した遊技機において、「第1の態様と、前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様と、に変化可能な可変始動口と、
遊技状態として、第1頻度状態と、前記第1頻度状態よりも前記可変始動口への入球頻度が高い第2頻度状態と、を有し、
前記遊技状態が前記第1頻度状態か前記第2頻度状態かを判定可能な第1頻度状態判定手段と、
前記遊技状態が前記第1頻度状態か前記第2頻度状態かを判定可能な第2頻度状態判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1頻度状態判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2頻度状態判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第1頻度状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第2頻度状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する」ことを特徴としてもよい。また、第1頻度状態と第2頻度状態とを設定可能な頻度状態設定手段を備えてもよい。
遊技状態として、第1頻度状態と、前記第1頻度状態よりも前記可変始動口への入球頻度が高い第2頻度状態と、を有し、
前記遊技状態が前記第1頻度状態か前記第2頻度状態かを判定可能な第1頻度状態判定手段と、
前記遊技状態が前記第1頻度状態か前記第2頻度状態かを判定可能な第2頻度状態判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1頻度状態判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2頻度状態判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第1頻度状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第2頻度状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する」ことを特徴としてもよい。また、第1頻度状態と第2頻度状態とを設定可能な頻度状態設定手段を備えてもよい。
この様な遊技機によれば、遊技状態として、可変始動口への入球頻度が所定頻度の第1頻度状態と、可変始動口への入球頻度が所定頻度よりも高い第2頻度状態と、を有している。また、主制御部及び副制御部の何れにも遊技状態(第1頻度状態又は第2頻度状態)を判定可能な頻度状態判定手段(第1頻度状態判定手段、第2頻度状態判定手段)を有し、主制御部及び副制御部の何れも取得情報及び遊技状態(第1頻度状態又は第2頻度状態)を正確に把握している。そして、主制御部は、当該取得情報及び遊技状態(第1頻度状態又は第2頻度状態)を少なくとも含む変動情報に基づいて第1変動態様を選択し、同様に副制御部も、当該取得情報及び遊技状態(第1頻度状態又は第2頻度状態)を少なくとも含む変動情報に基づいて第2変動態様を選択するものとしている。またこれにより、主制御部の制御負担を抑制しつつ、副制御部の制御処理に基づいて適切な事前演出を実行し、識別情報の変動表示の態様と事前演出の態様とが乖離することなく、遊技演出を適切に多様化することが可能となる。
前述した遊技機において、「遊技状態として、第1演出状態と、前記第1演出状態と演出態様が異なる第2演出状態と、を有し、
前記遊技状態が前記第1演出状態か前記第2演出状態かを判定可能な第1演出状態判定手段と、
前記遊技状態が前記第1演出状態か前記第2演出状態かを判定可能な第2演出状態判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1演出状態判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2演出状態判定手段を有し、
前記第1演出態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第1演出状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第2演出状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する」ことを特徴としてもよい。また、第1演出状態と第2演出状態とを設定可能な演出状態設定手段を備えてもよい。
前記遊技状態が前記第1演出状態か前記第2演出状態かを判定可能な第1演出状態判定手段と、
前記遊技状態が前記第1演出状態か前記第2演出状態かを判定可能な第2演出状態判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1演出状態判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2演出状態判定手段を有し、
前記第1演出態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第1演出状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第2演出状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する」ことを特徴としてもよい。また、第1演出状態と第2演出状態とを設定可能な演出状態設定手段を備えてもよい。
この様な遊技機によれば、遊技状態として、第1演出状態と、第1演出状態と演出態様が異なる第2演出状態と、を有している。また、主制御部及び副制御部の何れにも遊技状態(第1演出状態又は第2演出状態)を判定可能な演出状態判定手段(第1演出状態判定手段、第2演出状態判定手段)を有し、主制御部及び副制御部の何れも取得情報及び遊技状態(第1演出状態又は第2演出状態)を正確に把握している。そして、主制御部は、当該取得情報及び遊技状態(第1演出状態又は第2演出状態)を少なくとも含む変動情報に基づいて第1変動態様を選択し、同様に副制御部も、当該取得情報及び遊技状態(第1演出状態又は第2演出状態)を少なくとも含む変動情報に基づいて第2変動態様を選択するものとしている。またこれにより、主制御部の制御負担を抑制しつつ、副制御部の制御処理に基づいて適切な事前演出を実行し、識別情報の変動表示の態様と事前演出の態様とが乖離することなく、遊技演出を適切に多様化することが可能となる。
1 パチンコ遊技機、7 画像表示装置、7a 表示画面、7b 演出図柄表示領域(演出図柄表示部)、8 演出図柄、20 第1始動口、21 第2始動口、30 第1大入賞口、35 第2大入賞口、41a 第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示部)、41b 第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示部)、80 主制御基板(主制御部)、81 遊技制御用マイコン、90 サブ制御基板(サブ制御部)、91 演出制御用マイコン、100 画像制御基板(画像制御部)、101 画像制御用マイコン、102 演出表示器、
Claims (5)
- 所定の取得条件の成立に基づいて取得した取得情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
少なくとも前記取得情報を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択する第1変動態様選択手段と、
少なくとも前記取得情報を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する第2変動態様選択手段と、
前記第1変動態様選択手段が選択した前記第1変動態様に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記識別情報の変動表示を行う前に、前記第2変動態様選択手段が選択した前記第2変動態様に基づいて、前記識別情報の変動表示の内容を示す事前演出を実行する事前演出実行手段と、
前記識別情報が特定態様で停止表示すると、遊技者に有利な特典を付与する特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、
を備えた遊技機であって、
前記取得情報記憶手段、前記当否判定手段、前記第1変動態様選択手段、及び、前記特別遊技実行手段を有する主制御部と、
前記第2変動態様選択手段及び前記事前演出実行手段を有し、前記主制御部からの制御信号を受信して制御する副制御部と、を備え、
前記主制御部は、前記識別情報の変動表示を開始する際に前記第1変動態様を選択し、
前記副制御部は、前記取得条件が成立した際に、前記主制御部から前記取得情報を受信して、前記第2変動態様を選択する
ことを特徴とする遊技機。 - 第3変動態様を選択する第3変動態様選択手段と、
前記第3変動態様選択手段が選択した前記第3変動態様に基づいて第2識別情報を変動表示する第2識別情報表示手段と、を備え、
前記第2識別情報は、前記識別情報の変動表示の開始に伴って変動表示を開始すると共に、前記識別情報の変動表示の終了に伴って変動表示を終了し、
前記識別情報が特定態様で停止表示する場合には前記第2識別情報を特別態様で停止表示して前記特別遊技を実行する遊技機であって、
前記主制御部は前記識別情報表示手段を有し、
前記副制御部は前記第2識別情報表示手段及び前記第3変動態様選択手段を有し、
前記副制御部は、前記第2識別情報の変動表示を開始する際に、前記主制御部で選択した前記第1変動態様を受信し、当該第1変動態様に基づいて前記第3変動態様を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記取得情報の記憶数を判定可能な第1記憶数判定手段と、
前記取得情報の記憶数を判定可能な第2記憶数判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1記憶数判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2記憶数判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記取得情報の記憶数を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記取得情報の記憶数を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する
ことを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の遊技機。 - 遊技状態として、前記識別情報の変動時間の平均時間が所定時間となる第1遊技状態と、前記識別情報の変動時間の平均時間が前記第1遊技状態よりも短い時間となる第2遊技状態と、を有し
前記遊技状態が前記第1遊技状態か前記第2遊技状態かを判定可能な第1遊技状態判定手段と、
前記遊技状態が前記第1遊技状態か前記第2遊技状態かを判定可能な第2遊技状態判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1遊技状態判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2遊技状態判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第1遊技状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第2遊技状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の遊技機。 - 遊技状態として、前記当否判定手段が当りと判定する確率を第1確率とする第1確率状態と、前記当否判定手段が当りと判定する確率を前記第1確率よりも高い第2確率とする第2確率状態と、を有し、
前記遊技状態が前記第1確率状態か前記第2確率状態かを判定可能な第1確率状態判定手段と、
前記遊技状態が前記第1遊技状態か前記第2遊技状態かを判定可能な第2確率状態判定手段と、を有し、
前記主制御部は前記第1確率状態判定手段を有し、
前記副制御部は前記第2確率状態判定手段を有し、
前記第1変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第1確率状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第1変動態様を選択し、
前記第2変動態様選択手段は、少なくとも前記取得情報及び前記第2確率状態判定手段の判定結果を含む変動情報に基づいて、第2変動態様を選択する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の遊技機。
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