JP2017212846A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】並列接続されるように配設させた複数のリアクタにおける発熱異常を、温度センサを設けることなく抑制する。【解決手段】複数のリアクタ(24,25)は、整流部(22)の出力側において、互いに並列接続されるように配設されている。コンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルが閾値よりも低い場合、コントローラ(31)は、リアクタ(24,25)に関する異常が発生していると判定して、出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作を停止させる。閾値は、複数のリアクタ(24,25)が正常に並列接続されている場合における出力電圧(V1)のリプル以下、に設定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置に関するものである。
電力変換装置は、モータに交流電力を供給して該モータを駆動する装置である。電力変換装置としては、特許文献1,2に示されるように、整流部、リアクタ、コンデンサ、及びインバータ式の電力変換部によって構成されているものが知られている。整流部は、商用電源から出力された交流の商用電圧を整流する。リアクタは、力率改善用として利用され、コンデンサは、整流後の電圧を平滑する。電力変換部は、平滑後の電圧を、モータ駆動用の交流電力の生成に利用する。
特開平4−156222号公報 実開平5−43800号公報
大容量の電力変換装置では、リアクタのサイズが大きくなる場合があり、この場合、電力変換装置自体のサイズが大型化する傾向にある。そのため、大容量の電力変換装置では、サイズの比較的小さい複数のリアクタを並列接続させることにより、大容量の電力変換装置を実現しつつも電力変換装置のサイズの大型化を抑制することが知られている。
この際、リアクタをメンテナンス時に交換する可能性に鑑み、各リアクタをコネクタを介して配線に接続させることが一般的に行われる。この態様では、任意のリアクタがコネクタから抜ける等のリアクタに関する不具合が生じる可能性がある。当該不具合が生じると、正常に配線と導通している(即ち不具合の生じていない)リアクタには電流が集中して流れ、当該リアクタにて発生する熱が該リアクタの耐熱を超えてしまう虞がある。
上記に対し、各リアクタ付近に温度センサを配置し、リアクタの少なくとも1つにおいて発熱が耐熱を超えたか否かを監視する技術が考えられる。しかしこの技術では、リアクタの数だけ温度センサが必要となり、電力変換装置の製造コストが増加してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のリアクタが並列接続されるように配設させた電力変換装置において、リアクタの発熱異常を、温度センサを設けることなく抑制することである。
第1の発明は、交流電源(91)からの入力交流を整流する整流部(22)と、上記整流部(22)の出力側において、互いに並列接続されるように配設された複数のリアクタ(24,25)と、上記リアクタ(24,25)の出力を平滑化するコンデンサ(26)と、上記コンデンサ(26)の出力に接続され、出力交流電力(SU,SV,SW)を生成する電力変換部(28)と、上記コンデンサ(26)の出力電圧(V1)を検出する検出部(27)と、上記検出部(27)の検出結果に基づいて上記電力変換部(28)を制御する制御部(31)とを備え、上記制御部(31)は、上記検出部(27)により検出された上記出力電圧(V1)のリプルが閾値よりも低い場合、上記リアクタ(24,25)に関する異常が発生していると判定して上記電力変換部(28)による上記出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作を停止させ、上記閾値は、複数の上記リアクタ(24,25)が正常に並列接続されている場合における上記出力電圧(V1)のリプル以下、に設定されていることを特徴とする電力変換装置である。
リアクタ(24,25)に関する異常としては、互いに並列接続されるべき複数のリアクタ(24,25)の少なくとも一つが、何らかの原因により配線から外れている場合や、任意のリアクタ(24,25)内部の断線等が挙げられる。
コンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルは、リアクタンス値が小さい程大きく、逆にリアクンス値が大きい程小さくなる性質を有する。任意のリアクタ(24,25)にて上記異常が生じた場合、未だ正常に接続されているリアクタ(24,25)のみの合成リアクタンス値は、全てのリアクタ(24,25)が正常に並列接続された場合よりも大きくなるため、コンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルは、正常時よりも小さくなる。
そこで、ここでは、検出したコンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルが、正常時における出力電圧(V1)のリプル以下に設定された閾値よりも低い場合、リアクタ(24,25)に関する異常が発生していると判定されて電力変換部(28)の動作が停止される。これにより、上記異常が発生したが故に、正常なリアクタ(24,25)に電流が集中して流れ、その結果、当該リアクタ(24,25)の発熱が耐熱(許容値)を超えてしまう、いわゆるリアクタ(24,25)の発熱異常を、温度センサを設けることなく抑制することができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記リアクタ(24,25)に関する異常には、複数の上記リアクタ(24,25)が正常に並列接続されていない場合が含まれる。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、上記出力電圧(V1)の検出動作及び上記出力交流電力(SU,SV,SW)の生成停止動作は、上記出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作の開始時から所定時間内に行われる。
出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作の開始時、即ち電力変換装置(20)の駆動対象(例えばモータ)の起動直後は、電力変換装置(20)の負荷が大きくなることがある。この場合、リアクタ(24,25)に関する異常が生じている場合と生じていない場合(正常の場合)とで、出力電圧(V1)のリプルの差は比較的大きくなる。従って、出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作の開始時から所定時間の間は、リアクタ(24,25)に関する異常の有無は判定され易くなる。また、起動直後に出力交流電力(SU,SV,SW)の生成停止動作を行うことにより、異常が生じているにも拘わらず出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作が継続して行われ、その結果リアクタ(24,25)の発熱異常が生じてしまうことを、防ぐことができる。
本発明によれば、リアクタ(24,25)の発熱異常を、温度センサを設けることなく抑制することができる。
図1は、電力変換装置を備えたモータ駆動システムの構成図である。 図2は、リアクタンス値とコンデンサの出力電圧のリプルとの関係を説明するための図である。 図3は、リアクタの発熱異常防止制御の動作の流れを示す図である。 図4は、閾値の決定の仕方を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
≪実施形態≫
<概要>
図1は、本実施形態に係る電力変換装置(20)を備えたモータ駆動システム(100)の構成を表している。モータ駆動システム(100)は、モータ(11)と、電力変換装置(20)とで構成されている。
モータ(11)は、例えば、3相のブラシレスDCモータであって、空気調和装置に含まれる圧縮機の駆動源として使用される。
電力変換装置(20)は、商用電源(91)及びモータ(11)と、複数本のハーネス及びコネクタ(C1,C2,C3,C6,C7,C8)を介して接続されている。電力変換装置(20)は、交流電源である商用電源(91)からの入力交流電力を出力交流電力(SU,SV,SW)に変換してモータ(11)に供給する。これにより、モータ(11)は駆動する。
<電力変換装置の構成>
電力変換装置(20)は、整流部(22)、複数のリアクタ(24,25)、コンデンサ(26)、電圧検出部(27)(検出部に相当)、電力変換部(28)、電流検出部(29)及びコントローラ(31)(制御部に相当)を備える。
−整流部−
整流部(22)は、コネクタ(C1,C2,C3)を介して商用電源(91)と接続されている。整流部(22)は、6つのダイオード(22a,22b,22c,22d,22e,22f)で構成されている。
ダイオード(22a,22c,22e)の各カソード端子は、電源配線(41)に接続されている。ダイオード(22b,22d,22f)の各アノード端子は、GND配線(42)に接続されている。ダイオード(22a)のアノード端子とダイオード(22b)のカソード端子との接続点、ダイオード(22c)のアノード端子とダイオード(22d)のカソード端子との接続点、及び、ダイオード(22e)のアノード端子とダイオード(22f)のカソード端子との接続点は、それぞれ対応するコネクタ(C1,C2,C3)を介して商用電源(91)の出力に接続されている。
整流部(22)は、商用電源(91)からの入力交流を整流して出力する。
−リアクタ−
複数のリアクタ(24,25)は、力率改善用のDCリアクタであって、整流部(22)の出力側において、コネクタ(C4a,C4b,C5a,C5b)を介して電源配線(41)上に配設されている。リアクタ(24,25)はメンテナンスの対象となる可能性があるからである。
特に、リアクタ(24,25)は、電源配線(41)上において、互いに並列に接続されるようにして配設されている。各リアクタ(24,25)のインダクタンス値は、電源配線(41)上を流れる電流値等に応じて、適宜決定される。
本実施形態では、説明の便宜上、並列接続されたリアクタ(24,25)の数が2つである場合を例示する。各リアクタ(24,25)の各インダクタンス値は、同一であってもよいし同一でなくてもよいが、本実施形態では、説明の便宜上、同一である場合を例示する。
−コンデンサ−
コンデンサ(26)は、各リアクタ(24,25)の出力側において、一端が電源配線(41)に接続され他端がGND配線(42)に接続されている。コンデンサ(26)は、リアクタ(24,25)の出力を平滑化することにより、比較的リプルの低い直流電圧を出力電圧(V1)として生成する。
なお、コンデンサ(26)は、リアクタ(24,25)の出力を平滑化できるものであれば良く、その種類は問わない。コンデンサ(26)の種類としては、電界コンデンサ、タンタルコンデンサ、フィルムコンデンサ等が挙げられる。
−電圧検出部−
電圧検出部(27)は、コンデンサ(26)の出力電圧(V1)を検出する。
具体的に、電圧検出部(27)は、互いに直列に接続された2つの抵抗(27a,27b)及びコントローラ(31)の機能の一部によって構成されている。互いに直列に接続された2つの抵抗(27a,27b)は、コンデンサ(26)と電力変換部(28)との間において、コンデンサ(26)に並列となるように、電源配線(41)とGND配線(42)との間に接続されている。抵抗(27a,27b)同士の接続点における電圧(V2)は、コントローラ(31)に入力され、コントローラ(31)にて所定周期でサンプリング且つAD変換される。これにより電圧検出部(27)の検出結果(V1)が認識される。
−電力変換部−
電力変換部(28)は、コンデンサ(26)の出力側にて、コンデンサ(26)と並列に接続されている。電力変換部(28)にはコンデンサ(26)の出力電圧(V1)が供給され、電力変換部(28)は出力交流電力(SU,SV,SW)を生成する。
電力変換部(28)は、図示していないが、インバータ回路及びインバータ駆動部で構成されている。インバータ回路は、例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタで構成されたパワー素子と、パワー素子に逆並列に接続された還流用ダイオードとを、それぞれ複数有する構成となっている。インバータ駆動部は、例えば集積回路によって構成されており、各パワー素子のゲート端子に接続されている。インバータ駆動部は、コントローラ(31)から出力されるモータ制御信号(Pwm)に基づいて、各パワー素子へのゲート電圧の印加制御を行うことで各パワー素子をオン及びオフさせて、インバータ回路に出力交流電力(SU,SV,SW)を生成させる。
−電流検出部−
電流検出部(29)は、電源配線(41)から電力変換部(28)及びモータ(11)を経てGND配線(42)に流れる電流(Idc)、を検出する。
具体的に、電流検出部(29)は、GND配線(42)上に直列に接続されたシャント抵抗(29a)、及び、コントローラ(31)の機能の一部によって構成されている。シャント抵抗(29a)の両端電圧(Vdc)は、該シャント抵抗(29a)を流れる電流(Idc)とシャント抵抗(29a)の抵抗値とに基づく値となっており、コントローラ(31)に入力される。コントローラ(31)に入力された電圧(Vdc)は、コントローラ(31)にて所定周期でサンプリング且つAD変換される。これにより電流検出部(29)の検出結果(Idc)が認識される。
−コントローラ−
コントローラ(31)は、メモリ及びCPUによって構成されている。コントローラ(31)は、メモリに格納された各種プログラムに応じて、モータ(11)に関する各種制御を行う。コントローラ(31)は、例えば各検出部(27,29)の検出結果(V1,Idc)に基づいてモータ制御信号(Pwm)を生成し、これを電力変換部(28)に出力する。即ち、コントローラ(31)は、各検出部(27,29)の検出結果(V1,Idc)に基づいて電力変換部(28)を制御する。
特に、本実施形態に係るコントローラ(31)は、電圧検出部(27)により検出されたコンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルに基づいて、リアクタ(24,25)における発熱異常を防止する制御を行う。この動作について、以下より詳述する。
<リアクタの発熱異常防止制御>
本実施形態では、比較的大きい負荷にも対応するべく、複数のリアクタ(24,25)が並列接続するように配設されている。これによって大容量の電力変換装置(20)を実現しつつも電力変換装置(20)自体のサイズの大型化が抑制されている。
一方、任意のリアクタ(24,25)では、端部がコネクタ(C4a,C4b,C5a,C5b)から抜けていることにより当該リアクタ(24,25)が電源配線(41)と導通していない等の不具合が、リアクタ(24,25)に関する異常として発生する場合がある。リアクタ(24,25)に関する異常の他の例としては、リアクタ(24,25)の端部はコネクタ(C4a,C4b,C5a,C5b)に差し込まれているものの、リアクタ(24,25)内部が断線している場合等が挙げられる。即ち、リアクタ(24,25)に関する異常には、複数のリアクタ(24,25)が、互いに並列接続されるよう配設されているにもかかわらず、正常に並列接続されていない場合が含まれる。
このような異常がいずれかのリアクタ(24,25)で生じた場合、異常が生じていない(電源配線(41)と正常に導通している)リアクタ(24,25)には、該リアクタ(24,25)に流れるべき電流のみならず、異常が生じたリアクタ(24,25)に本来流れるはずの電流までもが流れてしまう。このような電流の集中により、異常が生じていないリアクタ(24,25)における発熱は、該リアクタ(24,25)の耐熱を超えてしまう、いわゆるリアクタの発熱異常が生じる虞がある。
そこで、本実施形態に係るコントローラ(31)は、リアクタ(24,25)に関する異常の有無を判定し、リアクタ(24,25)に関する異常がある場合には出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作を停止させる制御を行うことで、リアクタ(24,25)の発熱異常を防ぐ。特に、本実施形態に係るコントローラ(31)は、リアクタ(24,25)に関する異常の有無の判定を、温度センサを設けることなく、コンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルに基づいて行う。
−出力電圧のリプルに基づくリアクタに関する異常の有無の判定−
ここで、コントローラ(31)が、コンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルに基づいてリアクタ(24,25)に関する異常の有無の判定を、如何にして行うかについて説明する。
リアクタ(24,25)が正常に並列接続されている場合、合成リアクタンス値は、各リアクタ(24,25)のリアクタンス値以下となる。具体的に、2つのリアクタ(24,25)のリアクタンス値それぞれを“La”“Lb”とすると、合成リアクタンス値(L)は、“(La×Lb)/(La+Lb)”と表される。一例として、リアクタ(24,25)のリアクタンス値が共に1.4mHであるとすると、合成リアクタンス値(L)は0.7mHとなる。この値は、各リアクタ(24,25)のリアクタンス値(La,Lb)の半分となっている。
図2は、任意のリアクタンス値(L1,L2)とコンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルとの関係を説明するための図である。図2に示すように、横軸を時間、縦軸をコンデンサ(26)の出力電圧(V1)とすると、コンデンサ(26)の出力電圧(V1)は、コンデンサ(26)による充放電によって時間と共に大きさが変化し、その態様は三角波となる。この三角波は、出力電圧(V1)の脈動を表す。出力電圧(V1)の脈動の周期は、リアクタンス値(L1,L2)の大小に関係なく概ね一定であるが、出力電圧(V1)の最大値と最小値との差であるリプルは、リアクタンス値(L1,L2)が小さい程大きくなり、逆にリアクタンス値(L1,L2)が大きい程小さくなる性質を有する。図2では、リアクタンス値(L1)は、リアクタンス値(L2)よりも小さく(L1<L2)、リアクタンス値(L1)の出力電圧(V1)を実線、リアクタンス値(L2)の出力電圧(V1)を破線で表している。リアクタンス値(L1)の出力電圧(V1)のリプルは、リアクタンス値(L1)よりも値が大きいリアクタンス値(L2)の出力電圧(V1)のリプルよりも大きくなっている。
上記性質に鑑みると、図1において、例えばリアクタ(24)の端部がコネクタ(C4a,C4b)から抜けている異常のみが生じており、電源配線(41)にはリアクタ(25)のみが導通している場合、合成リアクタンス値は、リアクタ(25)のリアクタンス値そのものとなり、2つのリアクタ(24,25)が正常に電源配線(41)に並列接続されている場合の合成リアクタンス値よりも大きくなる。この場合のコンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルは、2つのリアクタ(24,25)が正常に電源配線(41)に並列接続されている場合よりも低くなる。
以上より、コントローラ(31)は、コンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルの大小に応じて、リアクタ(24,25)に関する異常の有無を判定することができる。
−リアクタの発熱異常防止制御の動作の流れ−
図3は、本実施形態に係るリアクタ(24,25)の発熱異常防止制御の動作の流れを示す。
先ず、モータ(11)の起動指示が外部機器からなされると、コントローラ(31)は、モータ(11)を起動させるためのモータ制御信号(Pwm)を生成して電力変換部(28)に出力する。電力変換部(28)は、出力交流電力(SU,SV,SW)の生成を開始する(ステップS1)。ステップS1の直後より、電圧検出部(27)は、コンデンサ(26)の出力電圧(V1)の検出を開始する(ステップS2)。なお、電流検出部(29)による電流の検出動作も、ステップS2と同じタイミングにて開始されてもよい。
コントローラ(31)は、検出された出力電圧(V1)のリプルを閾値と比較する(ステップS3)。出力電圧(V1)のリプルが閾値より低い場合(ステップS3のYes)、コントローラ(31)は、リアクタ(24,25)に関する異常が、リアクタ(24)またはリアクタ(25)にて発生していると判定し(ステップS4)、電力変換部(28)による出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作を停止する(ステップS5)。即ち、モータ(11)の駆動が停止される。この場合、図示しないが、モータ(11)を搭載する空気調和装置のリモートコントローラ等には、リアクタに関する異常が生じている旨が表示されたり、サービスマンへの連絡が自動または手動で行われたりしてもよい。
出力電圧(V1)のリプルが閾値より高い場合(ステップS3のNo)、コントローラ(31)は、リアクタ(24,25)に関する異常は発生していないと判定する(ステップS6)。電力変換部(28)による出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作は継続され、モータ(11)も停止せずに駆動を続ける。
ステップS1における出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作の開始時から所定時間が経過するまでは(ステップS7のNo)、ステップS2以降の動作が繰り返される。出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作の開始時から所定時間が経過した場合(ステップS7のYes)、及び、ステップS5にて出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作が停止された場合は、本実施形態に係るリアクタ(24,25)の発熱異常防止制御の一連の動作が終了する。
このように、コンデンサ(26)の出力電圧(V1)の検出動作(ステップS2)及び出力交流電力(SU,SV,SW)の生成停止動作(ステップS3〜S5)は、出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作の開始時から所定時間内に行われる。これは、モータ(11)の起動直後からしばらくの間は、電力変換装置(20)にとって負荷が大きくなる場合があり、この場合には、リアクタ(24,25)に関する異常の有無に伴う出力電圧(V1)のリプルの差が、顕著に付くためである。
なお、所定時間とは、例えばモータ(11)が起動を開始してから回転が定常状態に至るまでの時間であってもよいし、起動開始から定常状態に至るよりも前までの時間であってもよい。所定時間は、例えば起動開始のタイミングから3分等と、適宜決定される。
−閾値について−
図3のステップS3に係る“閾値”は、図4に示すように、全てのリアクタ(24,25)が正常に並列接続されて電源配線(41)と導通している場合の出力電圧(V1)のリプル以下、に設定されている。上述のように、リアクタ(24,25)に関する異常の発生時、出力電圧(V1)のリプルは、正常時よりも低くなるためである。
更に、閾値は、図4に示すように、任意のリアクタ(24,25)においてリアクタ(24,25)に関する異常が生じている場合の出力電圧(V1)のリプル以上であることが好ましい。
なお、どのリアクタ(24,25)にて異常が生じているかによって、合成リアクタンス値は異なるため、出力電圧(V1)のリプルも変化する。そこで、閾値は、各リアクタ(24,25)の耐熱の規格や、リアクタ(24,25)が1つずつ異常となったと仮定した際に想定される出力電圧のリプル等も考慮の上、適宜決定されることが好ましい。例えば、閾値は、正常時の出力電圧(V1)のリプルと、任意のリアクタ(24,25)において異常が生じたと仮定した場合の出力電圧(V1)のリプルと、の中間の値に決定されることができる。
上述した条件を満たすように設定された閾値が制御に用いられることにより、図4の斜線範囲、即ちコンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルが閾値以下である範囲が、リアクタ(24,25)に関する異常が発生していると判定される部分となる。この斜線範囲では、図3のステップS5に示すように、リアクタ(24,25)の過剰な発熱を避けるため、モータ(11)の起動が強制終了されるようになる。
なお、図4では、横軸を電流(Idc)、縦軸を出力電圧(V1)のリプルとし、全てのリアクタ(24,25)が正常に並列接続されている場合の出力電圧(V1)のリプルを実線、リアクタ(24,25)に関する異常が生じている場合の出力電圧(V1)のリプルを破線、その間の値に決定される閾値を太い実線、にて表している。出力電圧(V1)のリプルは、電流(Idc)が増える程増加するが、モータ(11)の起動直後に相当する各線の左側付近にて、最もリプル同士の差が大きくなっている。本実施形態では、当該部分となるモータ(11)の起動直後にリアクタ(24,25)の発熱異常防止制御を行っている。このことからも、リアクタ(24,25)の発熱異常防止制御は、モータ(11)の起動直後に行われることが適していると言える。
<効果>
コンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルは、リアクタンス値が小さい程大きく、逆にリアクタンス値が大きい程小さくなる性質を有する。任意のリアクタ(24,25)にて、リアクタ(24,25)が正常に並列接続されていない等の異常が生じた場合、未だ正常に電源配線(41)に接続されているリアクタ(24,25)のみの合成リアクタンス値は、全てのリアクタ(24,25)が正常に並列接続された場合よりも大きくなるため、コンデンサ(26)の出力電圧(V1)のリプルは、正常時よりも小さくなる。
そこで、本実施形態のコントローラ(31)は、検出した出力電圧(V1)のリプルが、正常時における出力電圧(V1)のリプル以下に予め設定された閾値よりも低い場合、リアクタ(24,25)に関する異常が発生していると判定して電力変換部(28)を動作停止にさせる。これにより、リアクタ(24,25)に関する異常が発生したが故に、正常なリアクタ(24,25)に電流が集中して流れ、その結果、当該リアクタ(24,25)の発熱が耐熱を超えてしまう、いわゆるリアクタ(24,25)の発熱異常を、温度センサを設けることなく抑制することができる。
また、出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作の開始時、即ちモータ(11)の起動直後は、電力変換装置(20)の負荷が大きくなることがある。この場合、リアクタ(24,25)に関する異常が生じている場合と生じていない場合(正常の場合)とで、出力電圧(V1)のリプルの差は比較的大きくなる。従って、出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作の開始時から所定時間の間は、リアクタ(24,25)に関する異常の有無は判定され易くなる。また、起動直後に出力交流電力(SU,SV,SW)の生成停止動作を行うことにより、異常が生じているにも拘わらず出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作が継続して行われ、その結果リアクタ(24,25)の発熱異常が生じてしまうことを、防ぐことができる。
≪その他の実施形態≫
互いに並列に接続されるリアクタの数は、複数であればよく、2つに限定されない。
図3では、リアクタ(24,25)の発熱異常防止制御が、出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作開始から所定時間経過以内に行われると説明したが、これに限定されない。リアクタ(24,25)の発熱異常防止制御は、モータ(11)の駆動が定常状態に至っている間に行われても良いし、モータ(11)の起動直後から駆動停止するまで行われても良い。
以上説明したように、本発明は、リアクタの発熱異常を、温度センサを設けることなく抑制することができる点で有用である。
20 電力変換装置
22 整流部
24,25 リアクタ
26 コンデンサ
27 電圧検出部(検出部)
28 電力変換部
31 コントローラ(制御部)
V1 コンデンサの出力電圧
SU,SV,SW 出力交流電力
91 商用電源(交流電源)

Claims (3)

  1. 交流電源(91)からの入力交流を整流する整流部(22)と、
    上記整流部(22)の出力側において、互いに並列接続されるように配設された複数のリアクタ(24,25)と、
    上記リアクタ(24,25)の出力を平滑化するコンデンサ(26)と、
    上記コンデンサ(26)の出力に接続され、出力交流電力(SU,SV,SW)を生成する電力変換部(28)と、
    上記コンデンサ(26)の出力電圧(V1)を検出する検出部(27)と、
    上記検出部(27)の検出結果に基づいて上記電力変換部(28)を制御する制御部(31)と
    を備え、
    上記制御部(31)は、上記検出部(27)により検出された上記出力電圧(V1)のリプルが閾値よりも低い場合、上記リアクタ(24,25)に関する異常が発生していると判定して上記電力変換部(28)による上記出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作を停止させ、
    上記閾値は、複数の上記リアクタ(24,25)が正常に並列接続されている場合における上記出力電圧(V1)のリプル以下、に設定されている
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1において、
    上記リアクタ(24,25)に関する異常には、複数の上記リアクタ(24,25)が正常に並列接続されていない場合が含まれる
    ことを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    上記出力電圧(V1)の検出動作及び上記出力交流電力(SU,SV,SW)の生成停止動作は、上記出力交流電力(SU,SV,SW)の生成動作の開始時から所定時間内に行われる
    ことを特徴とする電力変換装置。
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