JP2017204123A - 端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】赤外線や電波を利用した無線通信(例えば近距離無線通信)に専用される通信機器を必要とせずに、遅延証明書を表すデータを利用者に提供する。【解決手段】端末装置300は、交通機関の遅延状況を示す案内データQを含む音響を収音した収音信号SPから当該案内データQを抽出する抽出部332と、抽出部332が抽出した案内データQに応じた遅延証明書を表す証明書データを取得する取得部334とを具備する。【選択図】図7
Description
本発明は、交通機関における各種情報を端末装置に提供するための技術に関する。
交通機関における各種情報を端末装置に提供するための各種の技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、列車の車両内にいる乗客が所持する携帯電話に対して、当該列車に乗車していたことを証明する乗車証明情報を提供する技術が開示されている。
特許文献1の技術において、乗車証明情報は、無線通信により車両内に設置された通信機器から携帯電話機に送信されるので、無線通信を行うための専用の通信機器を車両内に設置する必要があるという問題がある。以上の事情を考慮して、本発明は、赤外線や電波を利用した無線通信(例えば近距離無線通信)に専用される通信機器を必要とせずに、遅延証明書を表すデータを利用者に提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の端末装置は、交通機関の遅延状況を示す案内データを含む音響を収音した収音信号から当該案内データを抽出する抽出部と、抽出部が抽出した案内データに応じた遅延証明書を表す証明書データを取得する取得部とを具備する。以上の構成では、交通機関の遅延状況を示す案内データを含む音響を収音した収音信号から当該案内データが抽出され、当該案内データに応じた遅延証明書を表す証明書データが取得される。したがって、例えば証明書データを生成するための案内データを赤外線や電波で通信機器から受信して、当該案内データに応じた遅延証明書を表す証明書データを生成する構成と比較して、赤外線や電波を利用した無線通信(例えば近距離無線通信)に専用される通信機器を必要とせずに、証明書データを取得することが可能である。
本発明の好適な態様において、抽出部は、交通機関の遅延状況を案内する案内音声を放音する放音装置から放音される音響を収音した収音信号から案内データを抽出する。以上の構成では、交通機関の遅延状況を案内する案内音声を放音する放音装置から放音される音響を収音した収音信号から案内データが抽出される。したがって、交通機関の遅延状況を案内する案内音声を放音する放音装置を利用して証明書データを取得することが可能である。
本発明の好適な態様において、案内データは、遅延証明書に含まれる文字列を識別する識別情報を含み、取得部は、識別情報に対応する文字列を含む遅延証明書を表す証明書データを取得する。以上の構成では、案内データは、遅延証明書に含まれる文字列を識別する識別情報を含み、識別情報に対応する文字列を含む遅延証明書を表す証明書データが取得される。したがって、遅延証明書に含まれる文字列を案内データとする構成と比較して、案内データのデータ量を削減することが可能である。
本発明の好適な態様において、取得部は、複数の識別情報の各々に対応する文字列を記憶する記憶装置から、抽出部が抽出した案内データが示す識別情報に対応する文字列を特定し、当該文字列を含む遅延証明書を表す証明書データを生成する。以上の構成では、複数の識別情報の各々に対応する文字列を記憶する記憶装置から、案内データが示す識別情報に対応する文字列が特定され、当該文字列を含む遅延証明書を表す証明書データが生成される。したがって、端末装置がインターネット等の通信網を介してサーバ等に識別情報に対応する文字列の要求をして証明書データを受信する構成と比較して、インターネット等の通信網を介さずに証明書データを取得することが可能である。
本発明の好適な態様において、取得部は、証明書データと案内データに応じた情報を提示するための表示データとを取得する。以上の構成では、証明書データと案内データに応じた情報を提示するための表示データとが取得される。したがって、遅延証明書と遅延状況の案内に関連する情報とを提示することが可能である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る情報提供システム1の構成図である。第1実施形態の情報提供システム1は、電車やバス等の交通機関の利用者Uに情報を提供するコンピュータシステムである。第1実施形態では、利用者Uは、端末装置300を携帯して電車やバス等の車両M内に所在する。端末装置300は、例えば携帯電話機やスマートフォン等の可搬型の通信端末である。情報提供システム1は、車両M内に設置され、電車やバス等の交通機関の遅延状況Rを示すデータ(以下「案内データ」という)Qを端末装置300に提供する。遅延状況Rは、利用者Uが乗車している交通機関に発生している遅延の状況である。例えば遅延している路線名,遅延理由および遅延時間等を含む遅延状況Rが案内データQにより示される。端末装置300は、情報提供システム1から提供された案内データQに応じた遅延証明書を利用者Uに提示する。なお、実際には車両M内には複数の端末装置300が存在し得るが、以下の説明では便宜的に任意の1個の端末装置300に着目する。
図1は、第1実施形態に係る情報提供システム1の構成図である。第1実施形態の情報提供システム1は、電車やバス等の交通機関の利用者Uに情報を提供するコンピュータシステムである。第1実施形態では、利用者Uは、端末装置300を携帯して電車やバス等の車両M内に所在する。端末装置300は、例えば携帯電話機やスマートフォン等の可搬型の通信端末である。情報提供システム1は、車両M内に設置され、電車やバス等の交通機関の遅延状況Rを示すデータ(以下「案内データ」という)Qを端末装置300に提供する。遅延状況Rは、利用者Uが乗車している交通機関に発生している遅延の状況である。例えば遅延している路線名,遅延理由および遅延時間等を含む遅延状況Rが案内データQにより示される。端末装置300は、情報提供システム1から提供された案内データQに応じた遅延証明書を利用者Uに提示する。なお、実際には車両M内には複数の端末装置300が存在し得るが、以下の説明では便宜的に任意の1個の端末装置300に着目する。
図1に例示される通り、情報提供システム1は、収音装置120と配信装置140と放音装置160とを具備する。収音装置120は、周囲の音響を収音する音響機器(マイクロホン)である。具体的には、収音装置120は、交通機関の管理者(典型的には車両の運転者)OPが発音した案内音声Gを収音して、当該案内音声Gの時間波形を表す音声信号SGを生成する。収音装置120は、生成した音声信号SGを配信装置140に供給する。なお、収音装置120が生成した音声信号SGをアナログからデジタルに変換するA/D変換器の図示は便宜的に省略されている。
例えば交通機関に遅延が発生している場合、管理者OPは、遅延状況Rを案内する案内音声Gを発音する。具体的には、管理者OPは、図2に例示される通り、遅延路線名(例えば「山手線」)と遅延理由(例えば「踏切事故」)と遅延時間(例えば「10分」)とを遅延状況Rとして含む「山手線は、踏切事故のため、10分遅れています。」という文字列Kを案内音声Gとして発音する。文字列Kは、遅延状況Rを示す文字列である挿入句P1(「山手線」)と挿入句P2(「踏切事故」)と挿入句P3(「10分」)とを含む。
図3は、端末装置300が提示する遅延証明書の説明図である。遅延証明書は、利用者Uが乗車している電車の遅延を証明するための証明書である。遅延証明書は、図3に例示される通り、案内音声Gで報知された遅延状況Rの遅延が発生したことを証明する文書であり、日付、時刻および鉄道会社名等の書誌的な事項のほか、上述した複数の挿入句Pを含む。つまり、遅延証明書は、案内音声Gに含まれる遅延状況Rを示す文字列を含む。
図4は、図1に例示した配信装置140の構成図である。配信装置140は、図4に例示される通り、記憶装置421と制御装置423と加算器425とを具備し、収音装置120から供給された音声信号SGから案内データQを含む音響信号SQを生成する。
記憶装置421は、例えば、半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の記録媒体で構成され、制御装置423が実行するプログラムや制御装置423が使用する各種のデータを記憶する。記憶装置421は、図4に例示される通り、挿入句情報テーブルTA1を記憶する。図5は、挿入句情報テーブルTA1の説明図である。挿入句情報テーブルTA1には、案内音声Gに含まれる複数の挿入句Pが登録される。各挿入句Pには、挿入句情報DAが対応付けられる。具体的には、挿入句情報DAは、複数の挿入句Pの各々を識別するための識別情報(101,102,103…)である。
図4の制御装置423は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の処理装置で構成され、配信装置140の全体的な動作を制御する。具体的には、記憶装置421に記憶されたプログラムを制御装置423が実行することで、図4に例示される通り、案内データQに応じた音響信号SQを生成するための複数の機能(案内データ生成部71,信号処理部73)が実現される。
案内データ生成部71は、収音装置120から取得した音声信号SGから案内データQを生成する。案内データQは、上述した通り、遅延状況Rを示すデータであり、遅延証明書に含まれる挿入句Pを識別する挿入句情報DAを含む。すなわち、案内データ生成部71は、案内音声Gに含まれる遅延状況Rに対応する複数の挿入句情報DAを特定し、挿入句情報DAを含む案内データQを生成する。
具体的には、案内データ生成部71は、まず、収音装置120から取得した音声信号SGに対する音声認識で案内音声Gの発音内容を解析し、案内音声Gが表す文字列Kを特定する。例えば、遅延状況Rを案内する案内音声Gを示す音声信号SGを解析することで、図2に例示した「山手線は、踏切事故のため、10分遅れています。」という文字列Kが特定され得る。音声信号SGの音声認識には、例えばHMM(Hidden Markov Model)等の音響モデルと言語的な制約を示す言語モデルとを利用した認識技術等の公知の技術が任意に採用され得る。
案内データ生成部71は、次に、文字列Kに含まれる複数の挿入句を特定し、当該複数の挿入句Pの各々に応じた挿入句情報DAを挿入句情報テーブルTA1から取得する。例えば文字列Kの中に、挿入句情報テーブルTA1に登録された挿入句Pと同様の文字列が存在する場合は、当該文字列が挿入句Pとして特定される。具体的には、案内データ生成部71は、形態素解析等の自然言語処理により文字列Kを複数の語句(すなわち形態素)に分解し、分解後の語句と同様の挿入句Pに対応する挿入句情報DAを挿入句情報テーブルTA1から検索する。例えば、「山手線は、踏切事故のため、10分遅れています。」という図2の文字列Kが音声認識により特定された場合、挿入句P1「山手線」の挿入句情報DA「105」と、挿入句P2「踏切事故」の挿入句情報DA「103」と、挿入句P3「10分」の挿入句情報DA「101」とが特定される。なお、1個の文字列Kから複数の挿入句Pが特定され得る。案内データ生成部71は、以上に例示した手順で特定した挿入句情報DAを含む案内データQを生成する。
図4の信号処理部73は、案内データ生成部71が生成した案内データQを含む音響信号SQを生成する。音響信号SQは、案内データQを所定の周波数帯域の音響成分として含有する。具体的には、音響信号SQの周波数帯域は、放音装置160による放音と端末装置300による収音とが可能な周波数帯域であり、かつ、利用者Uが通常の環境で聴取する音声や楽音等の音響の周波数帯域を上回る周波数帯域(例えば18kHz以上かつ20kHz以下)の範囲内に包含される。信号処理部73による音響信号SQの生成には公知の技術が任意に採用され得るが、例えば、所定の周波数の正弦波等の搬送波を案内データQで周波数変調することで音響信号SQを生成する構成や、拡散符号を利用した案内データQの拡散変調と所定の周波数の搬送波を利用した周波数変換とを順次に実行して音響信号SQを生成する構成が採用され得る。また、音響透かしやフィンガープリントの技術も音響信号SQの生成に採用され得る。
図6は、配信装置140の制御装置423の動作のフローチャートである。音声信号SGの取得を契機として図6の処理が開始される。案内データ生成部71は、収音装置120から取得した音声信号SGに対する音声認識で案内音声Gの発音内容を解析し、案内音声Gが表す文字列Kを特定する(SA1)。案内データ生成部71は、特定した文字列Kから複数の挿入句Pを特定し、当該複数の挿入句Pの各々に応じた挿入句情報DAを挿入句情報テーブルTA1から取得する(SA2)。ステップSA1とステップSA2との処理は、案内データQを生成する処理である。信号処理部73は、案内データ生成部71が生成した案内データQに応じた音響信号SQを生成する(SA3)。信号処理部73は、生成した音響信号SQを加算器425に供給する(SA4)。
図4の加算器425は、信号処理部73が生成した音響信号SQと、収音装置120が生成した音声信号SGとを加算することで音響信号SRを生成する。加算器425は、制御装置423により実現することも可能である。図4の放音装置160は、配信装置140の加算器425から供給される音響信号SRに応じた音響を放音する音響機器(スピーカ)であり、端末装置300は、当該音響を収音する。つまり、案内音声Gを放音する放音装置160が、案内データQを含む音響の放音にも併用される。以上の説明から理解される通り、放音装置160は、空気振動たる音波を伝送媒体とする音響通信で案内データQを端末装置300に送信する要素として機能する。音響通信で案内データQを配信する構成によれば、赤外線や電波を利用した無線通信(例えば近距離無線通信)に専用される通信機器を必要とせずに、端末装置300に案内データQを配信することが可能である。例えば、交通機関に設置されている既存の放音装置160を利用して、案内データQを端末装置300に配信することが可能である。なお、音響信号SRをデジタルからアナログに変換するD/A変換器の図示は便宜的に省略されている。
図7は、端末装置300の構成図である。端末装置300は、図7に例示される通り、収音装置31と記憶装置33と制御装置35と出力装置37とを具備し、配信装置140が生成した案内データQに応じた遅延証明書を利用者に提示する。
記憶装置33は、制御装置35が実行するプログラムや制御装置35が使用する各種のデータを記憶する。半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せが記憶装置33として任意に採用される。記憶装置33は、図7に例示される通り、証明書テンプレートと挿入句提示テーブルTA2とを記憶する。
図8は、証明書テンプレートの説明図である。証明書テンプレートは、遅延証明書のうち遅延状況R以外の定型的な部分を表すデータである。具体的には、証明書テンプレートは、図8に例示される通り、「遅延証明書」や「ABC鉄道株式会社」等の書誌的な文字列のほか、「[]線は、[]により最大[]分遅延したことを証明します。大変ご迷惑をおかけいたしました。」という証明内容を表す文字列を含む。なお、図8の証明書テンプレートの日付および時刻の文字列(「2016年4月30日 9時25分」)は、端末装置300で設定されている日付および時刻情報を取得して証明書テンプレートに組み込むことも可能である。証明書テンプレートには、挿入句Pが挿入される複数の挿入区間Sが設けられている。各挿入区間Sには挿入区間Sの属性が対応付けられる。任意の1個の挿入区間Sの属性は、その挿入区間Sに挿入される挿入句Pが表す情報の種類を表し、図8に例示される通り、例えば「路線」や「原因」などである。1個の証明書テンプレートには、遅延状況Rを示す複数の挿入句Pが挿入される。
図9は、挿入句提示テーブルTA2の説明図である。挿入句提示テーブルTA2には、配信装置140の記憶装置421に記憶される挿入句情報テーブルTA1と同様に、挿入句情報DAが対応付けられた複数の挿入句Pが登録される。挿入句提示テーブルTA2に登録された各挿入句Pには、その挿入句Pの属性が対応付けられる。
図7の収音装置31は、周囲の音響を収音する音響機器(マイクロホン)であり、情報提供システム1の放音装置160から放音される音響を収音して収音信号SPを生成する。収音信号SPは、案内データQの音響成分(音響信号SQ)を含有する。すなわち、第1実施形態の収音装置31は、端末装置300の相互間の音声通話や動画撮影時の音声収録に利用されるほか、案内データQを音響通信により受信する受信機としても機能する。なお、収音装置31が生成した収音信号SPをアナログからデジタルに変換するA/D変換器の図示は便宜的に省略されている。
制御装置35は、例えばCPU等の処理装置で構成され、端末装置300の全体的な動作を制御する。具体的には、記憶装置33に記憶されたプログラムを制御装置35が実行することで、図7に例示される通り、収音装置31が生成した収音信号SPから遅延証明書を生成するための複数の機能(抽出部332,取得部334,出力制御部336)が実現される。
抽出部332は、収音装置31が生成した収音信号SPから案内データQを抽出する。具体的には、抽出部332は、収音信号SPのうち案内データQを含む周波数帯域の帯域成分を例えば帯域通過フィルタで強調し、案内データQの変調に対応する復調処理を当該帯域成分に対して実行することで案内データQを抽出する。
取得部334は、抽出部332が抽出した案内データQに応じた遅延証明書を表す証明書データを取得する。証明書データは、案内データQに含まれる挿入句情報DAが示す挿入句Pを証明書テンプレートの各挿入区間に挿入した遅延証明書を表す。具体的には、取得部334は、案内データQに含まれる挿入句情報DAに対応する挿入句Pを挿入句提示テーブルTA2から特定する。また、取得部334は、記憶装置33から証明書テンプレートを取得し、特定した各挿入句Pを証明書テンプレートの挿入区間Sに挿入した遅延証明書を表す証明書データを生成する。挿入句Pの各々は、証明書テンプレートの複数の挿入区間Sのうち、その挿入句Pと同じ属性の挿入区間Sに挿入される。例えば、属性「路線」の挿入句P1「山手線」と、属性「原因」の挿入句P2「踏切事故」と、属性「時刻」の挿入句P3「10分」とを図8の証明書テンプレートの挿入区間Sに挿入することで、図3の遅延証明書を表す証明書データが生成される。
図7の出力制御部336は、取得部334が生成した証明書データが表す遅延証明書の出力を出力装置37に指示する。図7の出力装置37は、出力制御部336が特定した遅延証明書を再生する装置であり、表示装置371を具備する。表示装置371は、例えば液晶ディスプレイであり、制御装置35から指示された画像や文字列を表示する。具体的には、表示装置371は、遅延証明書を表示する。なお、表示装置371に表示される遅延証明書を記憶装置33に記憶させることや、他の端末装置300に送信することも可能である。
図10は、端末装置300の制御装置35の動作のフローチャートである。利用者Uからの指示(プログラムの起動)を契機として図10の処理が開始される。抽出部332は、収音装置31が生成した収音信号SPを取得する(SB1)。抽出部332は、取得した収音信号SPから案内データQを抽出する(SB2)。ステップSB1とステップSB2との処理は、案内データQを抽出する処理である。取得部334は、抽出した案内データQに含まれる挿入句情報DAに対応する挿入句Pを挿入句提示テーブルTA2から特定し、記憶装置33から取得した証明書テンプレートの挿入区間Sに当該挿入句Pを挿入した遅延証明書を表す証明書データを生成する(SB3)。出力制御部336は、生成した証明書データが表す遅延証明書の表示を表示装置371に指示する(SB4)。
以上の説明から理解される通り、第1実施形態では、交通機関の遅延状況Rを示す案内データQを含む音響を収音した収音信号SPから当該案内データQが抽出され、当該案内データQに応じた遅延証明書を表す証明書データが生成される。したがって、例えば証明書データを生成するための案内データQを赤外線や電波で通信機器から受信して、当該案内データQに応じた遅延証明書を表す証明書データを生成する構成と比較して、赤外線や電波を利用した無線通信(例えば近距離無線通信)に専用される通信機器を必要とせずに、証明書データを生成することが可能である。また、紙媒体の遅延証明書を駅員等が人力で配布する場合と比較して、駅員の労力を低減し、ひいては人件費を削減することが可能である。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を説明する。以下に例示する各態様において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
本発明の第2実施形態を説明する。以下に例示する各態様において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
第1実施形態の端末装置300は、遅延状況Rに関する案内音声Gが車両M内で放音された場合に当該遅延状況Rに応じた遅延証明書を利用者Uに提示した。ここで、車両M内では、実際には、遅延状況Rの案内のほかにも多様な案内(例えば「次は、新宿駅に停車します。」といった次の停車駅の案内)の案内音声Gが放音される。そこで、第2実施形態では、端末装置300は、案内音声Gで報知される案内に関連した情報(以下「関連情報」という)を提示し、遅延状況Rを通知する関連情報を提示する場合には、第1実施形態と同様の遅延証明書も提示する。つまり、第2実施形態では、遅延状況Rを案内する案内音声Gが車両M内で放音された場合、関連情報と遅延証明書とを利用者Uに提示する。
図11は、関連情報の説明図である。関連情報は、図11に例示される通り、例えば管理者OPが案内音声Gとして発音する図2の文字列Kであり、定型句と挿入句Pとを含む。定型句は、複数の関連情報にわたり共通に利用される定型的な文字列(例えば文章)である。1個の定型句には、相異なる複数の挿入句Pから選択された挿入句Pが挿入される。定型句は、挿入句Pが挿入されるべき空欄(図11の例では点線の枠で例示される欄)「挿入区間S」が設けられていて、当該挿入区間Sに挿入句Pが挿入される。遅延状況Rを通知する関連情報に含まれる挿入句Pは、遅延証明書に含まれる挿入句Pと同一である。つまり、遅延状況Rを通知する関連情報と遅延証明書とには、共通の挿入句Pが含まれる。
図12は、第2実施形態に係る配信装置140の構成図である。配信装置140は、記憶装置421と制御装置423と加算器425とを具備し、収音装置120から供給された音声信号SGから案内データQを含む音響信号SQを生成する。第2実施形態の記憶装置421は、図12に例示される通り、挿入句情報テーブルTA1と定型句情報テーブルTB1とを記憶する。挿入句情報テーブルTA1には、第1実施形態と同様に、案内音声Gに含まれる複数の挿入句Pの各々に挿入句情報DAが対応付けられる。図13は、定型句情報テーブルTB1の説明図である。定型句情報テーブルTB1には、関連情報に含まれる定型句が登録される。各定型句には、定型句情報DBが対応付けられる。具体的には、定型句情報DBは、複数の定型句の各々を識別するための識別情報(201,202,203……)である。
図12の制御装置423は、第1実施形態と同様に、案内データ生成部71および信号処理部73として機能する。第2実施形態における案内データ生成部71は、収音装置120から取得した音声信号SGから、関連情報に含まれる挿入句Pを識別する挿入句情報DAを第1実施形態と同様に生成するほか、関連情報に含まれる定型句を識別する定型句情報DBとを含む案内データQを生成する。
案内データ生成部71は、収音装置120から取得した音声信号SGから案内データQを生成する。第1実施形態では、案内データQは、遅延状況Rを表す挿入句情報DAを含むが、第2実施形態では、案内データQは、関連情報を表す挿入句情報DAと定型句情報DBとを含む。すなわち、案内データ生成部71は、関連情報に対応する定型句情報DBと複数の挿入句情報DAを特定し、定型句情報DBと複数の挿入句情報DAとを含む案内データQを生成する。
具体的には、案内データ生成部71は、第1実施形態と同様に、収音装置120から取得した音声信号SGに対する音声認識で文字列Kを特定し、当該文字列Kに含まれる複数の挿入句Pの各々に応じた挿入句情報DAを挿入句情報テーブルTA1から取得する。
また、案内データ生成部71は、音声認識で特定した文字列Kに類似する定型句の定型句情報DBを定型句情報テーブルTB1から検索する。具体的には、案内データ生成部71は、定型句情報テーブルTB1に登録される複数の定型句の各々について文字列Kとの間の類似度の指標(以下「類似指標」という)を算定し、複数の定型句のうち類似指標が示す類似度が最大となる1個の定型句(すなわち文字列Kに最も類似する定型句)の定型句情報DBを取得する。したがって、「山手線は、踏切事故のため、10分遅れています。」という文字列Kが特定された場合、定型句「[]は、[]のため、[]遅れています。」の定型句情報DB「201」が定型句情報テーブルTB1から取得される。なお、類似指標の種類は任意であるが、例えば文字列間の類似性を評価するための編集距離(レーベンシュタイン距離)等の公知の指標が類似指標として任意に採用され得る。案内データ生成部71は、以上に例示した手順で特定した定型句情報と複数の挿入句情報とを含む案内データQを生成する。図12の信号処理部73は、第1実施形態と同様に、案内データ生成部71が生成した案内データQを含む音響信号SQを生成する。
図14は、配信装置140の制御装置423の動作のフローチャートである。処理の開始から挿入句情報DAを特定する処理まで(SA1〜SA2)は、第1実施形態と同様である。案内データ生成部71は、案内音声Gの解析により特定した文字列Kに類似する定型句の定型句情報DBを定型句情報テーブルTB1から検索する(SC1)。ステップSA1〜SC1の処理は、案内データQを生成する処理である。なお、ステップSA2とステップSC1の処理の順序の前後は問わない。音響信号SQを生成する処理(SA3)と音響信号SQを加算器425に供給する処理(SA4)とは、第1実施形態と同様である。
図12の加算器425は、第1実施形態と同様に、信号処理部73が生成した音響信号SQと、収音装置120が生成した音声信号SGとを加算することで音響信号SRを生成する。放音装置160は、第1実施形態と同様に、配信装置140の加算器425から供給される音響信号SRに応じた音響を放音する。
図15は、第2実施形態に係る端末装置300の構成図である。第2実施形態の端末装置300は、図15に例示される通り、第1実施形態と同様に、収音装置31と記憶装置33と制御装置35と出力装置37とを具備する。
記憶装置33は、図15に例示される通り、証明書テンプレートと挿入句提示テーブルTA2と定型句提示テーブルTB2とを記憶する。証明書テンプレートと挿入句提示テーブルTA2とは、第1実施形態と同様である。図16は、定型句提示テーブルTB2の説明図である。定型句提示テーブルTB2は、配信装置140の記憶装置421に記憶される定型句情報テーブルTB1と同様に、定型句情報DBが対応付けられた複数の定型句が登録される。定型句提示テーブルTB2に登録された各定型句には、その定型句の属性が対応付けられる。定型句の属性は、関連情報の種類を表し、図16に例示される通り、例えば「遅延」や「停車駅」である。なお、遅延状況Rを通知する関連情報に含まれる定型句の属性は「遅延」である。定型句の各挿入区間Sには、その挿入区間Sの属性が対応付けられる。任意の1個の挿入区間Sの属性は、その挿入区間Sに挿入される挿入句Pが表す情報の種類を表し、図15に例示される通り、例えば「路線」や「原因」などである。
図15の抽出部332は、第1実施形態と同様に、収音装置31が生成した収音信号SPから案内データQを抽出する。第2実施形態の取得部334は、抽出部332が抽出した案内データQに応じた関連情報を提示するための表示データを取得し、関連情報が遅延状況Rの通知である場合は、案内データQに応じた遅延証明書を表す証明書データも取得する。表示データは、案内データQが示す挿入句Pを定型句の各挿入区間に挿入した関連情報を表す。
具体的には、取得部334は、まず、案内データQに含まれる定型句情報DBが示す定型句を定型句提示テーブルTB2から特定し、案内データQに含まれる挿入句情報DAが示す挿入句Pを挿入句提示テーブルTA2から特定する。取得部334は、次に、特定した各挿入句Pを定型句の挿入区間Sに挿入した関連情報の表示データを生成する。挿入句Pの各々は、定型句の複数の挿入区間Sのうち、その挿入句Pと同じ属性の挿入区間Sに挿入される。例えば、属性「路線」の挿入句P1「山手線」と、属性「原因」の挿入句P2「踏切事故」と、属性「時間」の挿入句P3「10分」とを、図16の定型句「[路線]は、[原因]のため、[時間]遅れています。」に挿入すると、「山手線は、踏切事故のため、10分間遅れています。」となる。
また、取得部334は、案内データQに含まれる定型句情報DBの定型句の属性が「遅延」の場合は、第1実施形態と同様に、案内データQに応じた遅延証明書を表す証明書データを生成する。つまり、取得部334は、定型句情報DBが示す定型句の属性が「遅延」以外(例えば「停車駅」)の場合は、表示データを生成し、定型句情報DBが示す定型句の属性が「遅延」の場合は、表示データと証明書データとを生成する。
出力制御部336は、出力装置37に関連情報の出力を指示し、関連情報が遅延状況Rの通知である場合には、遅延証明書の出力も指示する。具体的には、出力制御部336は、遅延状況Rの通知以外(例えば停車駅の通知)の関連情報の場合、出力装置37に関連情報の出力を指示する。一方で、出力制御部336は、遅延状況Rを通知する関連情報の場合、出力装置37に関連情報と遅延証明書との出力を指示する。
出力装置37は、第1実施形態と同様に、表示装置371を具備する。具体的には、表示装置371は、遅延状況Rの通知以外の関連情報の出力の指示が出力制御部336からあった場合、図17に例示される通り、関連情報を表す文字列を表示する。一方で、表示装置371は、遅延状況Rを通知する関連情報と遅延証明書との出力の指示が出力制御部336からあった場合、図18に例示される通り、例えば「遅延証明書」ボタンと関連情報を表す文字列とを表示する。利用者Uが「遅延証明書」ボタンを押下すると、図3の遅延証明書が表示される。なお、関連情報を機械翻訳により他言語に翻訳した文字列を表示装置371に表示することも可能である。
図19は、端末装置300の制御装置35の動作のフローチャートである。処理の開始から案内データQを抽出する処理まで(SB1〜SB2)は、第1実施形態と同様である。取得部334は、抽出した案内データQに含まれる挿入句情報DAに対応する挿入句Pと定型句情報DBに対応する定型句とを特定し、定型句の挿入区間Sに当該挿入句Pを挿入した関連情報の表示データを生成する(SD1)。取得部334は、定型句の属性が「遅延」の場合(SD2;YES)、第1実施形態と同様に、遅延証明書を表す証明書データを生成する(SB3)。出力制御部336は、生成した表示データが表す関連情報と証明書データが表す遅延証明書の表示を表示装置371に指示する(SB4)。取得部334は、定型句の属性が「遅延」でない場合(SD2;NO)、生成した表示データが表す関連情報の表示を表示装置371に指示する(SD3)。
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、端末装置300は、証明書データと表示データとを生成するので、遅延証明書と遅延状況Rの案内に関連する情報とを利用者Uに提示することが可能である。
<変形例>
以上に例示した各態様は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2個以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
以上に例示した各態様は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2個以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
(1)前述の各形態では、挿入句Pの識別情報を挿入句情報DAとして例示したが、挿入句情報DAの内容は以上の例示に限定されない。例えば、挿入句情報DAが挿入句Pの文字列自体を表す構成も採用され得る。以上の構成によれば、挿入句提示テーブルTA2を記憶装置33に記憶する必要がない。一方で、挿入句Pの識別情報を挿入句情報DAとする前述の各形態によれば、案内データQのデータ量を削減することが可能である。なお、第2実施形態では、定型句情報DBについても同様に、定型句の文字列自体を表す構成も採用され得る。以上の構成によれば、定型句提示テーブルTB2を記憶装置33に記憶する必要がない。
(2)前述の各形態では、配信装置140は、案内音声Gの発音内容を音声認識により解析することで案内データQを生成したが、案内データQを事前に準備しておくことも可能である。以上の構成によれば、配信装置140は、案内音声Gで報知されることが予想される案内を示す相異なる複数の案内データQを記憶し、複数の案内データQのうち管理者OPが案内音声Gに応じて選択した案内データQを含む音響信号SQを加算器425に供給する。したがって、案内音声Gの放音の有無に関わらず、案内データQを端末装置300に配信することができる。なお、前述の各形態では、案内音声Gを解析して案内データQを生成するので、実際には、案内音声Gの放音後に案内データQの音響成分が放音装置160から放音される。案内データQを事前に準備しておく構成によれば、案内音声Gと案内データQの音響成分とを並行して放音することが可能である。一方で、案内音声Gの発音内容を音声認識により解析することで案内データQを生成する構成によれば、管理者OPが案内データQを選択する操作が不要となる。
(3)前述の各形態では、遅延状況Rを示す挿入句Pの識別情報を案内データQに含めたが、案内データQの内容は任意である。例えば交通機関の遅延が発生した時刻に対応する遅延時刻情報を識別情報とともに案内データQに含めることも可能である。遅延時刻情報は、例えば、交通機関に遅延が発生した時刻、または、遅延状況Rを通知する案内音声Gが発音された時刻である。
ここで、情報提供システム1の放音装置160による再生音を録音機器で録音しておけば、実際には遅延状況Rを通知する案内音声Gの発音時に交通機関を利用していなかった利用者Uの端末装置300に対して録音機器から収録音を再生することで、当該端末装置300に遅延証明書を作成させることが可能である。しかし、遅延証明書の本来の目的からすれば、交通機関の遅延の影響を実際に受けた利用者Uに限定して遅延証明書を発行することが望ましい。前述の遅延時刻情報は、端末装置300の利用者Uが遅延発生時に実際に交通機関を利用していたか否かを判定するために好適に利用される。
例えば、遅延時刻情報が示す時刻と端末装置300で計時された現在時刻との時間差が大きい場合には、車両M内で案内データQを含む音響を収録した録音機器から再生される収録音を端末装置300に収音させた(つまり遅延発生時に端末装置300の利用者Uは交通機関を実際には利用していなかった)と推定される。したがって、遅延時刻情報を含む案内データQを含む音響信号SRを収音した端末装置300の出力制御部336は、遅延時刻情報が示す時刻と現在時刻との時間差が閾値を下回る場合には、証明書データに応じて遅延証明書を提示する一方、時間差が閾値を上回る場合には、証明書データに応じた遅延証明書の提示を禁止する。すなわち、証明書データが無効とされる。以上の説明から理解される通り、案内データに遅延時刻情報を含ませることで、端末装置300の利用者Uが遅延発生時に実際に交通機関を利用していたか否かの判定が可能になる。ひいては、遅延証明書の偽造を防止することができる。
(4)前述の各形態では、案内データQを含む音響信号SQは、案内音声Gを放音する放音装置160から放音されたが、案内データQを含む音響信号SQを、案内音声Gを放音する放音装置160とは別個の放音装置160から放音することも可能である。以上の構成によれば、配信装置140の加算器425は不要である。ただし、案内音声Gを放音する放音装置160から案内データQを含む音響信号SQを放音する前述の各形態によれば、案内音声Gを放音する放音装置160を利用して証明書データを生成することが可能である。
(5)前述の各形態では、情報提供システム1は、電車やバス等の交通機関の車両M内に設置されたが、情報提供システム1の設置場所は以上の例示に限定されない。例えば、駅の改札口に設置することも可能である。なお、交通機関は、電車やバスだけでなく、船舶や航空機も含む。
(6)前述の各形態では、証明書テンプレートと挿入句提示テーブルTA2とを端末装置300の記憶装置33に記憶させたが、証明書テンプレートと挿入句提示テーブルTA2との記憶先は以上の例示に限定されない。例えば、移動体通信網やインターネット等の通信網を介して端末装置300と通信する配信サーバ装置に証明書テンプレートと挿入句提示テーブルTA2とを記憶することも可能である。以上の構成によれば、取得部334は、証明書データを受信する要素として機能する。具体的には、取得部334は、まず、案内データQに含まれる挿入句情報DAを指定した情報要求を配信サーバ装置に送信する。配信サーバ装置は、情報要求に含まれる挿入句情報DAに対応する挿入句Pを、事前に用意された証明書テンプレートに挿入することで証明書データを生成し、要求元の端末装置300に送信する。端末装置300の取得部334は、配信サーバ装置から証明書データを受信し、出力制御部336は、その証明書データが示す遅延証明書を表示装置371に表示させる。
ただし、証明書テンプレートと挿入句提示テーブルTA2とを端末装置300の記憶装置33に記憶させ、取得部334が、証明書テンプレートと挿入句Pとを含む証明書データを生成する前述の各形態によれば、インターネット等の通信網を介さずに証明書データを取得することができるという利点がある。以上の説明から理解される通り、取得部334は、証明書データをそれ自身が生成する要素と証明書データを他装置(例えば配信サーバ)から受信する要素とを包含する。なお、前述の各形態では、端末装置300は、証明書テンプレートと挿入句提示テーブルTA2とを配信サーバ装置から事前に取得することで記憶装置33に記憶させることが可能である。
(7)第2実施形態では、関連情報と案内音声Gとで言語(日本語)が共通する場合を例示したが、関連情報と案内音声Gとで言語を相違させることも可能である。例えば、案内音声Gを日本語で発音する一方、英語で表現された関連情報を記憶装置33に記憶させることも可能である。
(8)第2実施形態では、関連情報を定型句と挿入句Pとに区分したが、定型句と挿入句Pとの区別を省略することも可能である。例えば、挿入句Pに相当する語句を相違させた複数の関連情報を事前に用意して、当該複数の関連情報のうち案内音声Gに応じて特定した関連情報を案内データQとして配信することも可能である。ただし、関連情報を定型句と挿入句Pとに区分する前述の各形態によれば、相異なる挿入句Pを含む複数の関連情報の提供に1個の定型句が共用されるので、多様な関連情報を端末装置300に提供するために必要なデータ量を削減することが可能である。
(9)第2実施形態では、関連情報は、表示装置371への表示により利用者Uに提示されたが、関連情報の提示方法は以上の例示に限定されない。例えば関連情報が表す文字列に対応する音声を出力装置37が具備する放音装置により放音することも可能である。つまり、表示装置371または放音装置は、証明書データを出力する出力装置37の例示である。放音装置により関連情報を出力する構成によれば、関連情報の表示とともに関連情報が表す文字列に対応する音声が放音されるので、例えば聴覚障害者等にも関連情報を提供することが可能である。なお、表示装置371を省略し、音声での放音のみで関連情報を提供する構成も採用され得る。
(10)前述の各形態では、証明書データは、証明書テンプレートと挿入句とを含む遅延証明書を表すデータであったが、証明書データのファイル形式は任意である。例えば、遅延証明書を表すテキストデータや、遅延証明書を表す画像(例えばPDFファイル)データとすることも可能である。
(11)前述の各形態で例示した端末装置300は、制御装置35とプログラムとの協働により好適に実現される。このプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体を包含し得る。
(12)本発明は、前述の各形態に係る端末装置300の動作方法(証明書データ取得方法)としても特定され得る。具体的には、本発明の好適な態様の証明書データ取得方法においては、端末装置300が、交通機関の遅延状況Rを示す案内データQを含む音響を収音した収音信号SPから当該案内データQを抽出し、抽出した案内データQに応じた遅延証明書を表す証明書データを取得する。
1……情報提供システム、120……収音装置、140……配信装置、160……放音装置、300……端末装置、31……収音装置、33……記憶装置、35……制御装置、37……出力装置、332……抽出部、334……取得部、336……出力制御部、371……表示装置、421……記憶装置、423……制御装置、425……加算器、71……案内データ生成部、73……信号処理部。
Claims (5)
- 交通機関の遅延状況を示す案内データを含む音響を収音した収音信号から当該案内データを抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した案内データに応じた遅延証明書を表す証明書データを取得する取得部と
を具備する端末装置。 - 前記抽出部は、前記交通機関の遅延状況を案内する案内音声を放音する放音装置から放音される前記音響を収音した収音信号から前記案内データを抽出する
請求項1の端末装置。 - 前記案内データは、前記遅延証明書に含まれる文字列を識別する識別情報を含み、
前記取得部は、前記識別情報に対応する文字列を含む遅延証明書を表す証明書データを取得する
請求項1または請求項2の端末装置。 - 前記取得部は、複数の識別情報の各々に対応する文字列を記憶する記憶装置から、前記抽出部が抽出した案内データが示す識別情報に対応する文字列を特定し、当該文字列を含む遅延証明書を表す証明書データを生成する
請求項3の端末装置。 - 前記取得部は、前記証明書データと前記案内データに応じた情報を提示するための表示データとを取得する
請求項1から請求項4の何れかの端末装置。
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021046116A (ja) * | 2019-09-19 | 2021-03-25 | 株式会社日立製作所 | 運行情報作成支援装置、運行情報作成支援方法 |
-
2016
- 2016-05-11 JP JP2016095203A patent/JP2017204123A/ja active Pending
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JP7300356B2 (ja) | 2019-09-19 | 2023-06-29 | 株式会社日立製作所 | 運行情報作成支援装置、運行情報作成支援方法 |
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