JP2017204086A - 情報処理装置、ジョブ管理方法およびジョブ管理プログラム - Google Patents

情報処理装置、ジョブ管理方法およびジョブ管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】稼働率の向上を図る。
【解決手段】情報処理装置1は、特定手段1aと決定手段1bとを有する。特定手段1aは、実行中のジョブそれぞれを候補ジョブとする。そして特定手段1aは、ジョブを実行していない空きノードから選択された移動先ノードに候補ジョブを移動させるマイグレーションを実施することで、空きノードが連続する範囲を拡大できる場合、そのマイグレーションをマイグレーション候補M1、M2として特定する。決定手段1bは、複数のマイグレーション候補M1、M2それぞれの、マイグレーションを実施する際の通信量と、候補ジョブの実行に利用するノード数とに基づいて、実施対象のマイグレーション候補M1を決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理装置、ジョブ管理方法およびジョブ管理プログラムに関する。
大規模ネットワークなどで稼働するコンピュータシステムでは、ジョブを実行して所定の業務を行う場合、ジョブを実行するためのスケジューリングを行って、ジョブを資源(ノード)に割り当てる。
一般的には、ジョブの実行に要する資源量(ノード数、ノードのメモリ量等)と、いつまでにジョブの実行を終了させるかという時間制限とにもとづいて、ジョブの割り当てが行われる。
ジョブ割り当てに関連する技術として、例えば、ノードに存在するエージェントに対して、頻繁に通信するエージェントを同一ノードに移動させる技術がある。
また例えば、使用中のノードを架空の熱源とし、熱源の周囲の空きノードの温度が最も低い空きノードを中心ノードとして、中心ノードから距離の近い空きノードを選択する技術がある。
さらに例えば、現在時刻と割り当て済みのジョブの開始予定時刻との間に亘って複数ノードの一部が空き状態の空き資源を探索し、探索した空き資源にジョブを割り当てる技術がある。
特開2007−293761号公報 特開2011−227747号公報 特開2015−194923号公報
ジョブをノードへ割り当てる場合、例えば、割り当てるべきジョブの実行に要するノード数分の空きノードが探索される。ただし、空きノードと、他のジョブを実行中の使用ノードとが混在している状態(フラグメンテーション状態)では、ノード間の通信が確保できずに、その空きノードに対してジョブの割り当てができない可能性がある。
そこで、フラグメンテーション状態が生じる場合では、ジョブのマイグレーションを行って空きノードをまとめ、まとめた分領域が増えた空きノードに対してジョブを割り当てることが行われる。なお、マイグレーションとは、あるノードで実行されるジョブを他のノードで実行させる技術である。
しかし、マイグレーションを行っても、マイグレーションの処理自体に時間がかかると、結果的にシステム全体として稼働率が向上しない場合がある。
1つの側面では、本発明は、稼働率を向上させることを目的とする。
1つの案では、直接網で接続された複数のノードに実行させるジョブを管理する情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、特定手段と決定手段とを有する。特定手段は、実行中のジョブそれぞれを候補ジョブとし、ジョブを実行していない空きノードから選択された移動先ノードに候補ジョブを移動させるマイグレーションを実施することで、空きノードが連続する範囲を拡大できる場合、候補ジョブの移動先ノードへのマイグレーションをマイグレーション候補として特定する。決定手段は、マイグレーション候補が複数あるとき、複数のマイグレーション候補それぞれの、マイグレーション候補に示されるマイグレーションを実施する際の通信量と、該マイグレーションで移動する候補ジョブの実行に利用するノード数とに基づいて、複数の前記マイグレーション候補の中から実施対象のマイグレーション候補(M1)を決定する。
1側面によれば、稼働率の向上を図ることができる。
第1の実施の形態に係る情報処理装置の機能の一例を示す図である。 ジョブのスケジューリングを説明するための図である。 フラグメンテーション状態の一例を示す図である。 フラグメンテーション状態のときのジョブの割り当ての一例を示す図である。 マイグレーションの一例を示す図である。 マイグレーション後のジョブの割り当ての一例を示す図である。 第2の実施の形態に用いるジョブコントローラのハードウェアの一構成例を示す図である。 第2の実施の形態に用いるジョブコントローラの機能の一例を示すブロック図である。 タイムマップの一例を示す図である。 マイグレーション最短時間候補を決定するまでの動作の一例を示すフローチャートである。 フラグメンテーション状態のときのジョブ投入の一例を示す図である。 複数のマイグレーション候補の一例を示す図である。 マイグレーション後のジョブの実行の一例を示す図である。
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る情報処理装置の機能の一例を示す図である。情報処理装置1は、直接網で接続された複数のノードに実行させるジョブを管理する。直接網は、相互接続される複数のノードが、内蔵するルータによって直接接続されるネットワークである。直接網には、メッシュ結合、トーラス結合などのネットワークがある。
また情報処理装置1は、ノードで実行されているジョブを、現在実行しているノードとは異なるノードに移動するマイグレーションの機能を有する。また、情報処理装置1は、特定手段1a、決定手段1b、および判定手段1cを備えている。特定手段1a、決定手段1b、および判定手段1cは、例えば情報処理装置1内のプロセッサが、各要素に対応する処理が記述されたプログラムを実行することで実現する機能である。
特定手段1aは、マイグレーション候補(M1、M2)を特定する。例えば特定手段1aは、実行中のジョブそれぞれを候補ジョブとする。そして特定手段1aは、ジョブを実行していない空きノードから選択された移動先ノードに候補ジョブを移動させるマイグレーションを実施することで、空きノードが連続する範囲を拡大できるか否かを判断する。範囲を拡大できる場合、特定手段1aは、候補ジョブの移動先ノードへのマイグレーションをマイグレーション候補(M1、M2)として特定する。1つの移動ジョブに対して、移動先ノードが異なる複数のマイグレーション候補(M1、M2)が存在する場合もある。
なお、特定手段1aは、空きノードが連続する範囲が、新規に実行するジョブを実行できるまで拡大できたときに、候補ジョブの移動先ノードへのマイグレーションをマイグレーション候補(M1、M2)として特定してもよい。例えばトーラスネットワーク上でジョブをノードに割り当てる場合、ジョブを実行するノード間の通信が効率的に行われるように割り当てが行われる。複数のノードで並列実行される並列ジョブの場合、隣接するノード群で実行される。2次元のトーラスネットワークであれば、ジョブは、長方形の領域内の各ノードで実行される。3次元のトーラスネットワークであれば、ジョブは、直方体の領域内の各ノードで実行される。すなわち、特定手段1aは、現在実行しているジョブのマイグレーションにより、新たに実行するジョブを実行するノード数分の空きノードを包含する長方形または直方体の領域が確保できるときに、そのマイグレーションをマイグレーション候補(M1、M2)とする。
決定手段1bは、マイグレーション候補(M1、M2)が複数あるとき、複数のマイグレーション候補(M1、M2)の中から、マイグレーションに要する時間が最短のマイグレーション候補を、実施対象のマイグレーション候補として決定する。例えば決定手段1bは、複数のマイグレーション候補(M1、M2)それぞれについて、マイグレーション候補(M1、M2)に示されるマイグレーションを実施する際の通信量と、マイグレーションで移動する候補ジョブの実行に利用するノード数とを計算する。そして決定手段1bは、マイグレーション候補ごとの通信量とノード数とに基づいて、実施対象のマイグレーション候補(M1)を決定する。
例えば決定手段1bは、複数の前記マイグレーション候補から、比較対象から除外されていない2つのマイグレーション候補を繰り返し抽出して、抽出されたマイグレーション候補を含むマイグレーション候補対を生成する。次に、決定手段1bは、マイグレーション候補対に含まれるマイグレーション候補それぞれの通信量とノード数とに基づいて、ジョブの移動に要する時間を比較する評価値を計算する。評価値は、例えば、通信量の比とノード数の比との和である。決定手段1bは、生成されたマイグレーション候補対ごとに、マイグレーション候補対に含まれる2つの前記マイグレーション候補のうち、評価値に基づいてジョブの移動に要する時間が他方より長いと評価できるマイグレーション候補を、比較対象から除外する。そして決定手段1bは、比較対象から除外されずに最後に残ったマイグレーション候補を、実施対象のマイグレーション候補(M1)に決定する。
判定手段1cは、実施対象のマイグレーション候補に示されたマイグレーションを実施した場合の有効性を判定する。例えば判定手段1cは、実施対象のマイグレーション候補(M1)に基づいてマイグレーションを実施した場合における損失稼働率と有効稼働率とを算出する。損失稼働率は、候補ジョブの実行効率が低下する度合いを示す値である。有効稼動率は、マイグレーションを実施した場合における候補ジョブ以外のジョブの実行効率が向上する度合いを示す値である。そして判定手段1cは、損失稼働率が有効稼働率より小さい場合には、実施対象のマイグレーション候補のマイグレーションの実施が有効であると判定する。
以下、図1に示す具体例を用いて動作の流れを説明する。
〔ステップS1〕時刻T0以前から、ジョブA、B、Cがそれぞれノードに割り当てられて、ジョブA、B、Cが実行されている。また、ジョブA、B、Cが割り当てられていない空きノードn1、n2が散在している。この状態で、時刻T0において、ジョブDを投入する場合に、ジョブAをマイグレーションするものとする。
この場合、特定手段1aは、空きノードn1へのマイグレーションであるマイグレーション候補M1と、空きノードn2へのマイグレーションであるマイグレーション候補M2とを特定する。
〔ステップS2〕決定手段1bでは、マイグレーション候補M1、M2の内のどちらが、マイグレーションにかかる時間が最短なものかを、評価値にもとづき評価する。この例では、マイグレーション候補M1の方がマイグレーション候補M2よりもマイグレーションにかかる時間が短いとすれば、マイグレーション候補M1を、実施対象のマイグレーション候補に決定する。
〔ステップS3〕判定手段1cでは、決定手段1bで決定されたマイグレーション最短時間候補によるマイグレーションを実際に行った場合に、稼働率が向上するか否かの実施の有効性を判定する。
ここで、ジョブAを空きノードn1へマイグレーションして、新たにできた領域の空きノードn3にジョブDを投入して実行する場合を状態st1とする。またマイグレーションを実施せずに、十分な空きノードが確保できるのを待ってジョブDを投入して実行する場合を状態st2とする。判定手段1cは、状態st1が、状態st2よりも稼動率が向上するかどうかにより、状態st1が稼働率の向上に有効であるか否かを判定する。この例では、マイグレーション最短時間候補M1によるマイグレーションの実施が稼働率を向上させると判定したとする。
〔ステップS4〕ジョブAは、マイグレーション候補M1によって空きノードn1へマイグレーションされ、その結果生成された空きノードn3に対してジョブDが投入される。
なお、マイグレーション最短時間候補M1によるマイグレーションの実施が稼働率を向上させるものでないと、判定手段1cで判定された場合は、例えば、状態st2のように、ジョブAのマイグレーションを実施せずに、ジョブDは、ジョブCの終了予定時刻T1から実行される。
このように、情報処理装置1は、マイグレーション候補の中から、評価値にもとづき、マイグレーションにかかる時間が最短の候補を決定し、決定した候補のマイグレーションの実施の有効性を判定する。これにより、マイグレーションにかかる時間が最短で、実施に有効なマイグレーションのみを行うことになるので、稼働率の向上を図ることが可能になる。
なお図1の例では、マイグレーション候補が2つしか示されていないが、3つ以上のマイグレーション候補が存在する場合もある。その場合、決定手段1bは、例えば複数のマイグレーション候補から、比較対象から除外されていない2つのマイグレーション候補を繰り返し抽出して、抽出されたマイグレーション候補を含むマイグレーション候補対を生成する。次に決定手段1bは、マイグレーション候補対に含まれるマイグレーション候補それぞれの通信量と前記ノード数とに基づいて、ジョブの移動に要する時間を比較する評価値を計算する。次に決定手段1bは、生成されたマイグレーション候補対ごとに、マイグレーション候補対に含まれる2つのマイグレーション候補のうち、評価値に基づいてジョブの移動に要する時間が他方より長いと評価できるマイグレーション候補を、比較対象から除外する。そして決定手段1bは、比較対象から除外されずに最後に残ったマイグレーション候補を、実施対象のマイグレーション候補M1に決定する。これにより、多数のマイグレーション候補が存在する場合でも、実施対象のマイグレーション候補を容易に決定できる。
[第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、複数ノードが存在するネットワーク、例えば、トーラスネットワークやメッシュネットワーク等でジョブをスケジューリングする際に、マイグレーションを効率的に行って、マイグレーションに要する時間の短縮化を図るものである。
なお、トーラスネットワークとは、トーラス(円環)構造に沿ってノードを相互に接続させたネットワークであり、2次元または3次元のトポロジで形成される。
図2は、ジョブのスケジューリングを説明するための図である。ジョブのスケジューリングを行うジョブコントローラは、資源量と経過時間制限にもとづいて、ジョブを資源に対して割り当てる。
〔動作1〕ジョブコントローラは、ジョブを実行するために空いている資源量を探索する。例えば、ジョブコントローラは、ジョブを実行するための資源量が管理されているデータベースを参照して、投入されたジョブのための空き資源量を探索する。
〔動作2〕ジョブコントローラは、現在動作中のジョブの終了予定時刻を認識する。そして、ジョブコントローラは、認識した終了予定時刻から、投入されたジョブの実行を開始して終了するまでに経過する時間制限分の空き資源量を確保する。
図2に示す例において、ジョブA、Bが動作しているときにジョブCが投入された際、ジョブコントローラは、ジョブCを実行するための資源量が空いている領域を探索する。
また、ジョブコントローラは、ジョブAの終了予定時刻が時刻T1であることを認識し、時刻T1からジョブCを実行して時刻T2に終了するまでの経過時間制限分の資源量を確保(使用)するものとする。
なお、ジョブCの資源量は、1つのノードでジョブCが実行可能ならば、1つのノードとしてよいし、複数のノードでジョブCを実行するならば、複数のノードがジョブCの資源量に対応する。
ここで、ネットワーク上でジョブをノードに割り当てる際は、例えば、割り当てるべきジョブの実行に要するノード数分の空きノードが探索される。しかし、空きノードと、使用中ノードとが混在するフラグメンテーション状態が生じると、ノード間の通信が確保できず、その空きノードに対してジョブの割り当てができない可能性がある。
図3は、フラグメンテーション状態の一例を示す図である。一定の資源量に対してジョブを割り当てて実行する場合、ジョブが割り当てられなかった資源が散在する場合があり、この現象はフラグメンテーション(断片化)と呼ばれる。
図3の例では、現時刻T0において、ジョブA、B、Cがそれぞれノードに割り当てられて動作を開始しているが、ジョブA、B、Cが割り当てられていない空きノード(空きノードn1、n2とする)が散在しており、フラグメンテーション状態が生じている。
図4は、フラグメンテーション状態のときのジョブの割り当ての一例を示す図である。フラグメンテーション状態のときに、ジョブEを実行するものとし、個々の空きノードn1、n2の各資源量は、ジョブEを実行するには不足しているものとする。
この場合、空きノードn1にジョブEを割り当てることができず、空きノードn2にジョブEを割り当てることもできない。
よって、図3のフラグメンテーション状態のままでジョブEを最も早く実行するには、図4に示すように、ジョブCの終了予定時刻である時刻T1以降に割り当て可能なノードを使用して、ジョブEを実行することになる。
このように、フラグメンテーション状態では、散在している空きノードにジョブを割り当てられない可能性がある。また、空きノードにジョブを割り当てられないと、当該ジョブの実行開始時間が遅くなってしまう。
そこで、このようなフラグメンテーション状態の解決策としては、ジョブのマイグレーションを行い、空きノードをまとめることが考えられる。
図5は、マイグレーションの一例を示す図である。状態st11では、ジョブAを実行しているノードから、空いているノードn1へジョブAを移動するマイグレーションが行われている。また、状態st12では、マイグレーションを行うことによって、新たな空きノードn3が生成されている。
図6は、マイグレーション後のジョブの割り当ての一例を示す図である。図5に示すようなマイグレーションを行うことにより、移動先のノードn1でジョブAを実行させることができ、また、ジョブEの実行に要する資源量を有する空きノードn3が確保できている。したがって、ジョブEを空きノードn3に割り当てることができるので、時刻T1よりも早い時刻T0からジョブEを実行することが可能になる。
このように、マイグレーションを行うことによって、フラグメンテーション状態で散在した空きノードをまとめ、まとめた分領域が増えた空きノードに対してジョブを割り当てることができる。
しかし、従来のマイグレーションは、複数の空きノードの内のどの空きノードに対して、ジョブを移動させるかといったマイグレーションの候補を決定する処理を含めて、マイグレーション自体に時間を要していた。このため、トータルとして稼働率が向上しない可能性があり、または稼働率が下がってしまう可能性もある。
したがって、第2の実施の形態では、マイグレーションにかかる時間を適切に評価し、マイグレーションにかかる時間が最短の候補を決定し、決定した候補のマイグレーションの実施の有効性を判定する。これによりマイグレーションに要する時間を短縮化して、稼働率の向上を可能にするものである。
図7は、第2の実施の形態に用いるジョブコントローラのハードウェアの一構成例を示す図である。ジョブコントローラ10は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス109を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。
プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101の機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)などの電子回路で実現してもよい。
メモリ102は、ジョブコントローラ10の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に必要な各種データが格納される。メモリ102としては、例えばRAM(Random Access Memory)などの揮発性の半導体記憶装置が使用される。
バス109に接続されている周辺機器としては、HDD(Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、機器接続インタフェース107およびネットワークインタフェース108がある。
HDD103は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。HDD103は、ジョブコントローラ10の補助記憶装置として使用される。HDD103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお補助記憶装置としては、フラッシュメモリなどの不揮発性の半導体記憶装置を使用することもできる。
グラフィック処理装置104には、モニタ201が接続されている。グラフィック処理装置104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像をモニタ201の画面に表示させる。モニタ201としては、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた表示装置や液晶表示装置などがある。
入力インタフェース105には、キーボード202とマウス203とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード202やマウス203から送られてくる信号をプロセッサ101に送信する。
なお、マウス203はポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボールなどがある。
光学ドライブ装置106は、レーザ光などを利用して、光ディスク204に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク204は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク204には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(Re Writable)などがある。
機器接続インタフェース107は、ジョブコントローラ10に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置205やメモリリーダライタ206を接続することができる。メモリ装置205は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ206は、メモリカード207へのデータの書き込み、またはメモリカード207からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード207は、カード型の記録媒体である。
ネットワークインタフェース108は、ネットワーク110に接続されている。ネットワークインタフェース108は、ネットワーク110を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示した情報処理装置1も、図7に示したジョブコントローラ10と同様のハードウェアにより実現することができる。
ジョブコントローラ10は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。ジョブコントローラ10に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。
例えば、ジョブコントローラ10に実行させるプログラムをHDD103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、HDD103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。またジョブコントローラ10に実行させるプログラムを、光ディスク204、メモリ装置205、メモリカード207などの可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。
可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、HDD103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
図8は、第2の実施の形態に用いるジョブコントローラの機能の一例を示すブロック図である。ジョブコントローラ10は、マイグレーション候補選択部11、通信量算出部12、係数算出部13、マイグレーション最短時間候補決定部14、マイグレーション判定部15およびメモリ16を備える。
これらの各構成部の機能は、図7に示したプロセッサ101によって実行される。メモリ16は、図7に示したメモリ102およびHDD103に対応する。なお、各構成部を論理回路等によってハードウェア回路で構成することもできる。
また、図1に示した特定手段1aおよび決定手段1bの機能は、マイグレーション候補選択部11、通信量算出部12、係数算出部13およびマイグレーション最短時間候補決定部14で実現され、図1に示した判定手段1cの機能は、マイグレーション判定部15で実現される。
マイグレーション候補選択部11は、フラグメンテーション状態が生じた場合などに、ジョブのマイグレーション候補を選択する。通信量算出部11は、選択されたマイグレーション候補のジョブをマイグレーションしたときに発生する通信量を算出する。
係数算出部13は、マイグレーション候補の通信量の比率を通信量の係数として算出する。また、係数算出部13は、マイグレーション候補でジョブが利用するノード数の比率をノード数の係数として算出する。
マイグレーション最短時間候補決定部14は、通信量の係数、または通信量の係数とノード数の係数とを加算した値にもとづいて、複数のマイグレーション候補の中から、マイグレーションにかかる時間が最も短いマイグレーション最短時間候補を決定する。
マイグレーション判定部15は、マイグレーション最短時間候補決定部14で決定されたマイグレーション最短時間候補でマイグレーションを行った際に、稼働率が実際に向上するか否かを判定する。
メモリ16は、各構成部で利用される各種のパラメータや、ジョブコントローラ10の全体制御に使用される情報などを格納する。また、メモリ16は、ジョブを実行するためのCPUの性能(動作周波数)およびメモリ制限値(ジョブの実行で使用されるメモリ容量の制限値)などをジョブ毎に保持している。さらに、メモリ16には、以下に示すようなタイムマップが保持されている。
図9は、タイムマップの一例を示す図である。タイムマップm1は、時刻毎にジョブがどのノードに割り当てられるかの情報が示されるものである。この例では、時刻T0では、ノードN1にジョブAが割り当てられ、ノードN2にジョブBが割り当てられ、ノードN3にジョブCが割り当てられて、ノードN1〜N3でジョブA〜Cの実行が開始される状態が示される。
また、時刻T1では、ノードN1に割り当てられていたジョブAの実行が終了し、ノードN2にジョブBが割り当てられ、ノードN3にジョブCが割り当てられて実行中である状態が示される。
さらに、時刻T2では、ノードN2に割り当てられていたジョブBの実行が終了し、ノードN3にジョブCが割り当てられて実行中である状態が示される。
さらにまた、時刻T3では、ノードN3に割り当てられていたジョブCの実行が終了する状態が示される。
このように、時刻毎にジョブがどのノードに割り当てられるかの情報がタイムマップm1で記憶し管理されることで、ジョブの割り当て情報を容易に認識することができる。また、実行されるジョブA、B、CそれぞれのCPUの性能およびメモリ制限値についてもタイムマップm1から取得することが可能である。
次にジョブコントローラ10において、複数のマイグレーション候補の中から、マイグレーションにかかる時間が最短の候補を決定するまでの動作について詳しく説明する。
〔通信量算出処理〕
最初に、通信量算出処理について説明する。マイグレーションを行う場合、ジョブを空きノードへ移動するが、マイグレーションによる移動に伴って、ジョブのデータ分の通信量が発生する。
したがって、あるマイグレーション候補(マイグレーション候補Maとする)が選択されたとき、通信量算出部12は、マイグレーション候補Maによる移動を実行する際に発生する通信量(マイグレーション候補Maの通信量)を算出する。
この場合、通信量算出部12は、マイグレーション候補Maのジョブ単位の通信量をまず算出する。ジョブ単位の通信量は、以下の式(1)で算出される。
(ジョブ単位の通信量)=(通信ホップ数)×(メモリ量)・・・(1)
なお、式(1)中の通信ホップ数は、マイグレーション対象のジョブの移動元から移動先に存在するノードのホップ数である。
メモリ16は、どのノードにどのジョブが割り当てられているかの情報を保持しているため、通信量算出部12は、保持されている情報にもとづき、割り当てられたジョブの場所(座標)から即時に通信ホップ数を計算可能である。
例えば、3次元座標の場合の通信ホップ数は、以下の式(2)で算出することができる。
(通信ホップ数)=(移動先のノードのx座標−移動元のノードのx座標)+(移動先のノードのy座標−移動元のノードのy座標)+(移動先のノードのz座標−移動元のノードのz座標)・・・(2)
一方、式(1)中のメモリ量は、ジョブを実行する際にどこまでメモリを使用してよいかのメモリ制限値に該当する。
ここで、ジョブの実行に要するメモリ使用量を取得しようとすると、ジョブが実際動作しているノードで現在の利用量を取得しなくてはならないため時間がかかる。そのため、メモリ容量の制限値を利用する。
ジョブコントローラ10では、ノードに搭載されたメモリの容量範囲でジョブを割り当てるが、そのジョブがどこまで容量を使用してよいかという、メモリ制限値がメモリ16に保持されている。したがって、通信量算出部12は、通信量算出に利用されるメモリ制限値、すなわちメモリ量は、即時に取得することができる。
上記のようにして、通信量算出部12は、式(1)でジョブ単位の通信量を算出する。その後、通信量算出部12は、マイグレーション候補Maに含まれるマイグレーション対象すべてのジョブ単位の通信量の合計を算出し、その合計結果をマイグレーション候補Maの通信量とする。
なお、2つのマイグレーション候補の通信量を比較した場合、通信量が大きい分、通信経路を圧迫することになるので、通信量が小さいマイグレーション候補の方が時間短縮に有利となる。したがって、時間短縮の点から、通信ホップ数が小さい方が望ましく、また、ジョブの実行に要するメモリ量が小さい方が望ましい。
〔係数算出処理〕
次に係数算出処理について説明する。係数算出部13は、マイグレーション候補Maの通信量と、マイグレーション候補Maの比較対象になるマイグレーション候補(マイグレーション候補Mbとする)の通信量との比率(通信量の係数)を算出する。
なお、マイグレーション候補Maの通信量は第1の通信量、マイグレーション候補Mbの通信量は第2の通信量に対応する。通信量の係数は、以下の式(3)で算出される。
(通信量の係数)=(マイグレーション候補Mbの通信量)/(マイグレーション候補Maの通信量)・・・(3)
また、係数算出部13は、マイグレーション候補Maでジョブが利用するノード数と、マイグレーション候補Mbでジョブが利用するノード数との比率(ノード数の係数)を算出する。
なお、マイグレーション候補Maでジョブが利用するノード数は第1のノード数、マイグレーション候補Mbでジョブが利用するノード数は第2のノード数に対応する。ノード数の係数は、以下の式(4)で算出される。
(ノード数の係数)=(マイグレーション候補Mbでジョブが利用するノード数)/(マイグレーション候補Maでジョブが利用するノード数)・・・(4)
マイグレーション候補でジョブが利用するノード数は、ジョブコントローラ10がジョブ割り当ての際に、どのノードにどれだけのジョブを割り当てられるかの情報をメモリ16上に保持させている。このため、係数算出部13は、ノード数の係数算出を行う場合、ノード数を即時に取得することができる。なお、ノード数が多いほど、マイグレーションに時間がかかることになる。
〔マイグレーション最短時間候補決定処理〕
次にマイグレーション最短時間候補の決定処理について説明する。マイグレーションの処理時間に影響が最も大きいのは通信量である。したがって、マイグレーション最短時間候補決定部14では、2つのマイグレーション候補に対して、どちらのマイグレーション候補が時間短縮に有利なのか、まず通信量の係数にもとづいて比較を行う。
そして、通信量の係数だけの比較によって、時間短縮に有利なマイグレーション最短時間候補を決定できない場合には、さらにノード数の係数を加味して判断するようにする。この場合、具体的には、マイグレーション最短時間候補決定部14は、通信量の係数とノード数の係数とを加算した最終評価値を算出し、この最終評価値と所定値とを比較してマイグレーション最短時間候補を決定する。なお、最終評価値の算出式は、以下の式(5)となる。
(最終評価値)=(通信量の係数)+(ノード数の係数)={(マイグレーション候補Mbの通信量)/(マイグレーション候補Maの通信量)}+{(マイグレーション候補Mbでジョブが利用するノード数)/(マイグレーション候補Maでジョブが利用するノード数)}・・・式(5)
図10は、マイグレーション最短時間候補を決定するまでの動作の一例を示すフローチャートである。
〔ステップS11〕マイグレーション候補選択部11は、マイグレーション候補Maを選択する。
〔ステップS12〕マイグレーション候補選択部11は、マイグレーション候補Maの比較対象となるマイグレーション候補Mbを選択する。マイグレーション候補Maとマイグレーション候補Mbとが、比較対象となるマイグレーション候補対を構成する。なお、以前に選択され比較対象から除外されたマイグレーション候補は、ステップS12では選択されない。
〔ステップS13〕通信量算出部12は、選択されたマイグレーション候補の通信量を上記の式(1)にもとづいて算出する。
〔ステップS14〕係数算出部13は、式(3)にもとづいて通信量の係数を算出し、式(4)にもとづいて、ノード数の係数を算出する。
〔ステップS15〕マイグレーション最短時間候補決定部14は、通信量の係数(第1の評価値)と所定範囲とを比較する(第1の評価)。通信量の係数が所定範囲以下(例えば、0.9以下)の場合は、マイグレーション候補Mbは以後の比較対象から除外され、処理がステップS16に進められる。通信量の係数が所定範囲以上(例えば、1.1以上)の場合は、マイグレーション候補Mbは以後の比較対象から除外され、処理がステップS19に進められる。また、通信量の係数が所定範囲以内(例えば、0.9<通信量の係数<1.1)にある場合は、処理がステップS17に進められる。
〔ステップS16〕マイグレーション最短時間候補決定部14は、通信量の係数が所定範囲以下の場合、マイグレーション候補Mbをマイグレーション候補Maにする仮設定を行う。
〔ステップS17〕マイグレーション最短時間候補決定部14は、通信量の係数が所定範囲以内にある場合は、最終評価値を式(5)にもとづき算出する。
〔ステップS18〕マイグレーション最短時間候補決定部14は、最終評価値(第2の評価値)と所定値とを比較する(第2の評価)。最終評価値が所定値未満(例えば、2未満)の場合は、処理がステップS16に進められ、最終評価値が所定値以上(例えば、2以上)の場合は、処理がステップS19に進められる。
〔ステップS19〕マイグレーション最短時間候補決定部14は、他のマイグレーション候補があるか否かを判断し、他のマイグレーション候補がある場合は、処理がステップS12へ進められる。また、他のマイグレーション候補が無い場合は、処理がステップS20へ進められる。
〔ステップS20〕マイグレーション最短時間候補決定部14は、マイグレーション候補Maをマイグレーション最短時間候補として決定する。
上記のように、マイグレーション最短時間候補決定部14は、最初に、通信量のパラメータを含む第1の評価値(通信ノードの係数)にもとづいて、マイグレーション最短時間候補を決定するための第1の評価を行う。
このとき、第1の評価値がマイグレーション最短時間候補を決定するための基準を満たさないとする(第1の評価値が所定範囲内に含まれない)。この場合、マイグレーション最短時間候補決定部14は、ノード数のパラメータおよび通信量のパラメータを含む第2の評価値(最終評価値)にもとづいて、マイグレーション最短時間候補を決定するための第2の評価を行う。
これにより、複数のマイグレーション候補の中から、マイグレーションにかかる時間が最短のマイグレーション最短時間候補を効率よくかつ高速に決定することが可能になる。
〔マイグレーション判定処理〕
次にマイグレーション判定処理について説明する。マイグレーション判定部15では、上記のようにして決定されたマイグレーション最短時間候補を用いてマイグレーションを実施した際に、実際に稼働率が向上するか否かを判定する。
稼働率の向上が見込まれると判断された場合には、決定されたマイグレーション最短時間候補によるマイグレーションが実施される。また、稼働率の向上が見込まれないと判断された場合には、マイグレーション最短時間候補によるマイグレーションは実施されない。
マイグレーション判定部15は、マイグレーション最短時間候補によるマイグレーションを実行した際に、そのマイグレーションにより損失する稼働率(損失稼働率)を以下の式(6)にもとづき算出する。
(損失稼働率)=(マイグレーションにかかる時間)×(ノード数)・・・式(6)
なお、マイグレーションにかかる時間は、以下の式(7)から求められる。
(マイグレーションにかかる時間)=(ファイルにジョブデータを書き込む時間)×(メモリ使用量)/(バンド幅)・・・式(7)
式(7)中のファイルにジョブデータを書き込む時間は、マイグレーションによって移動すべきジョブデータをファイルに書き込むための処理時間であり固定値である。また、メモリ使用量は、マイグレーション対象のノードのメモリ使用量である。バンド幅は、マイグレーション対象のノードと接続する通信路のバンド幅である。
また、マイグレーション判定部15は、式(6)で算出した損失稼働率が、マイグレーションにより有効活用できる稼働率(有効稼働率)より小さいと判断した場合には、マイグレーションが稼働率向上に有効であると判断する。なお、有効稼働率は、以下の式(8)で算出される。
(有効稼働率)={(マイグレーションを行わなかった場合の実行予定時刻)−(マイグレーションを行った場合の実行予定時刻)}×ノード数・・・(8)
このように、マイグレーション判定部15は、マイグレーション最短時間候補でマイグレーションを行った際の損失稼働率と有効稼働率とを算出し、損失稼働率が有効稼働率より小さい場合は、マイグレーション最短時間候補のマイグレーションの実施が有効であると判定する。
ここで、フラグメンテーション状態のときに、投入されたジョブを実行する際には、マイグレーションを行わずに、現在実行中のジョブの終了予定時刻から投入ジョブを実行した方が、マイグレーションを行って実行するよりも稼働率が向上する可能性もある。
したがって、マイグレーション判定部15では、このような状況にも対処できるように、マイグレーション最短時間候補の実施の有効性を判定する。これにより、稼働率が最も向上するジョブの割り当てを行うことが可能になる。
次にマイグレーション最短時間候補の決定および判定を行って、マイグレーションによるジョブ割り当てを実行するまでの流れを図11〜図13を用いて説明する。
図11は、フラグメンテーション状態のときのジョブ投入の一例を示す図である。図11の例では、現時刻T0において、ジョブA、B、Cがそれぞれノードに割り当てられて動作を開始している。また、ジョブA、B、Cが割り当てられていない空きノードが散在しており、フラグメンテーション状態が生じている。
ジョブA、B、Cが実行中のシステムに対して、ジョブDを投入される。現在の空き状態では、ジョブDの開始時刻は時刻T1となり、現時刻T0から即時に実行することができない。したがって、ジョブコントローラ10は、マイグレーションにより稼働率向上が行えるかどうかの評価を行う。
図12は、複数のマイグレーション候補の一例を示す図である。ジョブAの空きノードn1へのマイグレーションをマイグレーション候補Ma1とし、ジョブAの空きノードn2へのマイグレーションをマイグレーション候補Mb1とする。
ジョブコントローラ10は、ジョブAがマイグレーション候補Ma1によって移動した場合の通信量と、ジョブAがマイグレーション候補Mb1によって移動した場合の通信量とから通信量の係数を求めて評価する。
この例では、マイグレーション候補Mb1よりもマイグレーション候補Ma1の通信量が十分に低いものであるとして、ジョブコントローラ10は、マイグレーション候補Ma1をマイグレーション最短時間候補と決定する。
図13は、マイグレーション後のジョブの実行の一例を示す図である。ジョブコントローラ10は、決定したマイグレーション候補Ma1により稼働率が向上するか判定する。この例では、マイグレーション候補Ma1によるジョブAのマイグレーションにかかる時間の方が、時刻T1まで待ってジョブDを実行する待ち時間よりも短く、マイグレーションを行った方が、稼働率が向上すると判断したとする。
したがって、ジョブコントローラ10は、ジョブAをマイグレーション候補Ma1で移動し、マイグレーション候補Ma1で生成された空きノードにジョブDを割り当ててジョブDを実行する。
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
1 情報処理装置
1a 特定手段
1b 決定手段
1c 判定手段
A、B、C、D ジョブ
M1、M2 マイグレーション候補
n1、n2、n3 空きノード
T0、T1、T2、T3 時刻

Claims (8)

  1. 直接網で接続された複数のノードに実行させるジョブを管理する情報処理装置において、
    実行中のジョブそれぞれを候補ジョブとし、ジョブを実行していない空きノードから選択された移動先ノードに前記候補ジョブを移動させるマイグレーションを実施することで、空きノードが連続する範囲を拡大できる場合、前記候補ジョブの前記移動先ノードへのマイグレーションをマイグレーション候補として特定する特定手段と、
    前記マイグレーション候補が複数あるとき、複数の前記マイグレーション候補それぞれの、前記マイグレーション候補に示されるマイグレーションを実施する際の通信量と、該マイグレーションで移動する前記候補ジョブの実行に利用するノード数とに基づいて、複数の前記マイグレーション候補の中から実施対象のマイグレーション候補を決定する決定手段と、
    を有する情報処理装置。
  2. 前記決定手段は、前記マイグレーション候補に示されるマイグレーションで移動する前記候補ジョブを現在実行しているノードから前記移動先ノードまでの通信のホップ数と、前記候補ジョブが使用するメモリ量とに基づいて、前記通信量を算出する、
    請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記決定手段は、
    複数の前記マイグレーション候補から、比較対象から除外されていない2つの前記マイグレーション候補を繰り返し抽出して、抽出された前記マイグレーション候補を含むマイグレーション候補対を生成し、
    前記マイグレーション候補対に含まれる前記マイグレーション候補それぞれの前記通信量と前記ノード数とに基づいて、ジョブの移動に要する時間を比較する評価値を計算し、
    生成された前記マイグレーション候補対ごとに、前記マイグレーション候補対に含まれる2つの前記マイグレーション候補のうち、前記評価値に基づいてジョブの移動に要する時間が他方より長いと評価できる前記マイグレーション候補を、比較対象から除外し、
    比較対象から除外されずに最後に残った前記マイグレーション候補を、実施対象のマイグレーション候補に決定する、
    請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記決定手段は、
    前記マイグレーション候補対に含まれる2つの前記マイグレーション候補それぞれのマイグレーションを実施する際の通信量を比較する第1の評価値を計算すると共に、該2つの前記マイグレーション候補それぞれの前記候補ジョブの実行に利用するノード数と、マイグレーションを実施する際の通信量とを比較する第2の評価値を計算し、
    前記第1の評価値に基づいて、前記マイグレーション候補対に含まれる2つの前記マイグレーション候補のうち、ジョブの移動に要する時間が他方より短い前記マイグレーション候補を決定するための第1の評価を行い、前記第1の評価値が決定するための基準を満たさない場合は、前記第2の評価値に基づいて、ジョブの移動に要する時間が他方より短い前記マイグレーション候補を決定するための第2の評価を行う、
    請求項3記載の情報処理装置。
  5. 前記決定手段は、
    前記マイグレーション候補対に含まれる第1のマイグレーション候補に示されるマイグレーションを実施する際の第1の通信量と、前記マイグレーション候補対に含まれる第2のマイグレーション候補に示されるマイグレーションを実施する際の第2の通信量とを求め、
    前記第1のマイグレーション候補に示されるマイグレーションで移動する第1の候補ジョブの実行に利用する第1のノード数と、前記第2のマイグレーション候補に示されるマイグレーションで移動する第2の候補ジョブの実行に利用する第2のノード数とを求め、
    前記第2の通信量を前記第1の通信量で除算した値である通信量係数を前記第1の評価値とし、
    前記第2のノード数を前記第1のノード数で除算した値であるノード数係数と、前記通信量係数とを加算した加算値を前記第2の評価値とする、
    請求項4記載の情報処理装置。
  6. 前記実施対象のマイグレーション候補に基づいてマイグレーションを実施した場合における、前記候補ジョブの実行効率が低下する度合いを示す損失稼働率と、該マイグレーションを実施した場合における前記候補ジョブ以外のジョブの実行効率が向上する度合いを示す有効稼働率とを算出し、前記損失稼働率が前記有効稼働率より小さい場合には、前記実施対象のマイグレーション候補のマイグレーションの実施が有効であると判定する判定手段をさらに有する、
    請求項1乃至5のいずれかに記載の情報処理装置。
  7. 直接網で接続された複数のノードに実行させるジョブを管理する情報処理装置が、
    実行中のジョブそれぞれを候補ジョブとし、ジョブを実行していない空きノードから選択された移動先ノードに前記候補ジョブを移動させるマイグレーションを実施することで、空きノードが連続する範囲を拡大できる場合、前記候補ジョブの前記移動先ノードへのマイグレーションをマイグレーション候補として特定し、
    前記マイグレーション候補が複数あるとき、複数の前記マイグレーション候補それぞれの、前記マイグレーション候補に示されるマイグレーションを実施する際の通信量と、該マイグレーションで移動する前記候補ジョブの実行に利用するノード数とに基づいて、複数の前記マイグレーション候補の中から実施対象のマイグレーション候補を決定する、
    ジョブ管理方法。
  8. 直接網で接続された複数のノードに実行させるジョブを情報処理装置に管理させるジョブ管理プログラムにおいて、
    前記情報処理装置に、
    実行中のジョブそれぞれを候補ジョブとし、ジョブを実行していない空きノードから選択された移動先ノードに前記候補ジョブを移動させるマイグレーションを実施することで、空きノードが連続する範囲を拡大できる場合、前記候補ジョブの前記移動先ノードへのマイグレーションをマイグレーション候補として特定し、
    前記マイグレーション候補が複数あるとき、複数の前記マイグレーション候補それぞれの、前記マイグレーション候補に示されるマイグレーションを実施する際の通信量と、該マイグレーションで移動する前記候補ジョブの実行に利用するノード数とに基づいて、複数の前記マイグレーション候補の中から実施対象のマイグレーション候補を決定する、
    処理を実行させるジョブ管理プログラム。
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