JP2017203773A - 海上気象予報提供方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】10日間の気象予報データと過去の気象データから延長気象予報データを求め、11〜14日先の高精度の気象予報データを、効率的に船舶のユーザーに提供する。【解決手段】海底地形や海岸線データに基づいて、10日間の気象予報データ1の全体の分解能が同じになるように、予報精細化手段2で精細化する。予報延長手段3に、過去10年分の気象データをデータベースとして持つ。パターン認識処理を利用して、気象予報データ1をデータベースと比較して、最大類似度の先の4日間の気象データから、11〜14日先までの延長部分データを求める。予報データ圧縮手段4により14日間の延長気象予報データ30を圧縮し、圧縮化予報データ40を予報データ蓄積提供手段5に蓄積し、インターネット6と衛星通信7を介して船舶に送信する。船舶の送受信装置8で圧縮化予報データ40を受信し、端末装置9により圧縮化予報データ40を解凍伸張して海上気象予想図10として表示する。【選択図】図1

Description

本発明は、海上気象予報提供方法に関するものであり、特に、海岸地形データなどに基づいて気象予報データを精細化し、精細化した気象予報データと過去の海上気象データを比較して、最も類似する過去の気象データに基づいて11日以上先の海上天候を予測し、予測データを圧縮して船舶に提供する海上気象予報提供方法に関する。
従来、天気予報は、各地の天気・気圧・風向・風速・気温・湿度などの情報を収集し、数日後までの天気・風・気温などの状態を、熱力学モデルを用いてスーパーコンピュータを利用した数値計算により行っている。数値予報ができるようになるまでは、観測記録をもとにした過去の経験則の蓄積に頼る部分が大きく、予報官の経験に左右されるところが大きかった。数値予報の登場によって解析業務の負担が軽減されるとともに、精度が向上して予報の幅も広がってきている。
数値予報は、スーパーコンピュータを必要とするので、簡単に行うことはできない。そこで、長期間の観測記録と現在の気象データを比較して、過去の気象の変化から将来の変化を予測する気象予測方法が行われている。この方法は、簡単な割にはかなり実際の天気に近い天気を予測できるので、いろいろなところで応用されている。以下に、これに関連する従来技術の例をあげる。
特許文献1に開示された「気象予測方法」は、気象庁等から提供される汎用気象情報に基づいて局地的な気象予測を的確に行うことができるものである。図9(a)に示すように、予測対象地点気象情報入力手段で、気象予測対象地点の現在気象情報を入力する。周辺地点気象情報入力手段で、気象予測対象地点の周辺地点の現在気象情報を入力する。気象予測対象地点の周辺地点の過去の気象情報とこれに対応する気象予測対象地点の気象変化度とを互いに関連づけたものを地域データとして気象情報データベースに複数記憶させる。入力された周辺地点の現在気象情報をキーとしてデータベース内の地域データを検索することにより、該当する周辺地点の過去の気象情報に対応する予測対象地点の気象変化度を気象変化度検索手段で求める。入力された気象予測対象地点の現在気象情報と検索により求められた気象予測対象地点の気象変化度とに基づいて気象予測対象地点の将来気象を気象算出手段で算出する。
特許文献2に開示された「発雷予測装置」は、現在の気象状況に類似している過去の気象事例を検索し、予測に利用することで、精度の良い発雷の予測を行うものである。図9(b)に示すように、エコー強度画像表示器の出力、発雷危険度画像表示器の出力、気象現況データファイルに格納されている発雷判定要素に基づいて現在の発雷判定要素と類似した過去の気象状況を、過去事例検索部で出力する。エコー強度画像表示器の出力、発雷危険度画像表示器の出力、過去事例検索部からの過去の気象状況、グラフ表示器の出力に基づいて過去事例を考慮した発雷予測結果を、過去事例考慮発雷予測判断器で出力する。
特許文献3に開示された「気象予報支援方法」は、過去の気象画像の中から現況に類似する画像を検索し、その時間経過を提示することで、気象予報を支援するものである。図9(c)に示すように、遂次観測された気象画像を入力、表示する。気象画像の特微量を計算し、過去の画像から類似する気象画像を検索、表示する。検索された気象画像から時間経過した画像を検索、表示し、新たに得られた特微量と気象画像をデータベースに記憶する。過去の気象画像の中から現状に類似する画像を逐次検索し、複数の候補の画像を提示し、また、その時間経過の様子を画像として提示しているため、現在と類似する過去の現象の推移の様子を気象予報者に提示することができ、気象予報者の経験則の想起や過去事例からの類推思考に有効な情報を提供でき、より高精度な予測が短時間にかつ容易に出せるよう気象予報者を支援することができる。また、新しい気象画像が観測される毎に、逐次、提示する情報を更新しているために、気象予報者に最新の情報を迅速に提示することができる。
特許文献4に開示された「時系列画像予測方法」は、より長い時間先までの予測、および時間的に急激に画像パターンが変化するような時系列画像に対してより精度の高い予測画像を得るものである。図9(d)に示すように、学習用の画像系列を入力し、その学習用の画像系列に対し特徴量の系列を計算し、学習用の画像系列に対する固有空間を構築し、学習用の画像系列に対応する固有空間上での軌跡を計算する。予測の対象となる入力キー画像系列を入力し、対応する固有空間上での軌跡を計算し、固有空間上において、入力キー画像系列の軌跡と類似する学習用の画像系列の軌跡を検索し、その軌跡上で最もよく合致する位置を検出し、検索された学習用の画像系列の位置から時間的に先の画像系列を取りだし、予測画像を合成し、予測画像系列を出力する。予測対象の時系列をなす画像系列と類似する過去の画像系列を検索し、検索された過去の画像系列の先の時刻の画像系列から予測画像を得ることで、より長い時間先までの予測、および時間的に急激に画像パターンが変化するような画像系列に対してもより精度の高い予測画像の系列を提供することが可能となる。
特許文献5に開示された「事象予測方法」は、気象衛星画像を用いて、高度別に雲の動きを予測・合成して、事象としての気象予測の精度を向上させるものである。図9(e)に示すように、広域観測網による事象を予測するセンターAにおいて、広域事象予測を行う。局所観測により蓄積されている事象データベースを保持するセンターBにおいて、センターAからセンターBのエリアを含む広域の事象予測結果を取得する。事象予測結果とセンターBのエリアの過去の事象との類似性に基づいて、現況に類似した過去の現象を事象データベースから過去の事象の選定を行い、選定された過去の事象と該事象の後の変化に基づいて現況の予測値を生成する。
特許文献6に開示された「気象予測支援システム」は、雲の広がり具合に関する情報を利用して、適当な事例数に自動的に絞り込むと同時に、ミクロ・マクロ両観点からの類似精度を高めることのできるものである。図9(f)に示すように、気象観測装置で気象状況を観測する。この観測された気象状況を用い、観測時刻及び観測エリアを指標とする複数の気象属性値により特徴付けた気象データを、処理手段で生成する。この気象データを気象データベースに記録する。指定した検索エリアにおいて気象データベースを検索し、現在の気象データとその気象属性の類似する過去の気象データを検索手段で抽出する。この抽出件数にもとづき評価手段で検索エリアを修正し、新たな検索エリアを検索手段に指定する。
非特許文献1には「ニューラルネットワークに基づく翌日の気象変化予想システム」が開示されている。これは、天気図データベースを活用して、パターンマッチング手法に基づいて類似天気図を抽出する手法である。翌日の気温や日照などの予測を行う。概要は以下の通りである。日本をとり囲む天気図の緯線および経線に沿って15個のブロックに分割する。各ブロックの中の気象状況の有無を2進数で表した天気図マトリックスを作成し、これを天気図データベースとする。このデータベースを用いて、現時点と類似した天気日をパターンマッチングで抽出する。現時点に類似した天気は同じ気象変化を示すものと仮定し、翌日の気温変化予測を行う。天気図データベースから得られる気圧配置、前線位置、天気配置に関する情報をリカレント型ニューラルネットワークに入力する。対象地区における最高最低気温や日照時間の予想値を出力する。類似した天気は同じ日照変化を示すものと仮定し、類似天気日の翌日の日照時間変化をAMeDASデータから読みとり、これを現時点での日照時間変化の予測値とする。
非特許文献2には「記憶に基づく推論による天気予測」が開示されている。これは、記憶に基づく推論を天気予測に応用したシステムである。アメダスなどの気象庁の観測網から得られた9年分の観測データを事例として持ち、数時間先の東京近辺の天気を予測する。記憶に基づく推論では、類似度の定義が大きな意味を持つ。条件付き確率を基にした特徴重み付け方法を用いる。ベンチマークデータによってその評価を行う。その結果を利用して天気予測を行い、利用する事例の量や、観測データの領域と正答率の関係を調べ、記憶に基づく推論による天気予測の特性および有効性を明らかにする。
非特許文献3には「記憶に基づく推論による天気予測-相互情報量による回答分布評価と気象庁との比較-」が開示されている。これは、記憶に基づく推論方式(Memory-Based Reasoning; MBR)の応用として天気予測システムWINDOMを実装したものである。 WINDOMは、最大過去9年間('82〜'90)分のアメダスおよび有人観測所の観測データを保持し、マッチングにより数時間(3〜12時間)先の関東近辺の降水の有無を予測する。「気象状況が似ているならば、その後の天気も似ているだろう」という仮定のもとに、現在の気象状況(観測される降水や気圧などの分布)と類似した過去の時点をデータベースから検索し、その時点から数時間先の天気を、現在から同じ時間だけ先の天気の予測として回答する。実際の天気と予測した天気との相互情報量を用いて天気予測の回答分布を評価する。関東甲信地区の降水有無の予測について、WINDOMによる予測と、気象庁による予測との正答率での比較を行う。WINDOMは、全地域の平均値では気象庁の正答率に達していないものの、地域によっては気象庁の平均正答率に匹敵する高い正答率が得られている。
非特許文献4には「記憶に基づく推論方式による天気予報-システムの性能評価-」が開示されている。これは、記憶に基づく推論方式(Memory-Based Reasoning; MBR)を用いた天気予測システム WINDOM を並列計算機 AP1000 上に実装したものである。そのマッチング方式を改良して高精度したものである。MBRによる天気予測は、「同じような気象状況ならば、その後の天気も同じようになるだろう」という仮説に基づいて天気予測を行う。6時間後の東京の天気を予測する場合、まず現在の気象状況と最も似ている過去の時点を、データペースから検索する。そして、その時点から6時間後の東京の天気を、現在から6時間後の東京の天気の予測値として回答する。データペースには、気象庁が無料で公開している気象観測データを直接利用する。具体的にはアメダスのデータから降水量、風向、風速、日照時間、気温の5要素を、有人観測所のデータから海面気圧、雲量、天気の3項目をそれぞれ使用する。観測点は関東近辺を使用する。データベースには最高9年分(1982年〜90年)の観測データを蓄え、これを用いて1991年の天気を予測する。
非特許文献5には「住宅における分散電源導入時の電力品質維持・向上に関する研究」が開示されている。これは、環境調和型電力エネルギーシステムが導入された場合の住宅における電気エネルギーの安定供給と品質向上についての研究である。太陽光発電や風力発電や蓄電池が導入された場合における計測である。天気図データベースは、1999年〜2001年における9時の天気図を用いて作成した。1日の天気図を256(16×16)ブロックに区切り、2項目(気圧,前線)をデータ化する。前線については、寒冷前線、温暖前線、停滞前線、閉塞前線、前線がない場合の5種類を数値変換し、種類と有無の関係をデータ化する。予測対象日の気圧、前線と、過去の比較すべき天気日の気圧、前線から、天気図の類似度を表す評価指標を算出する。評価指数が最も0に近い天気図がデータベースから類似天気図として抽出される。
非特許文献6には「類似気象データを用いたニューラルネットワークによる翌日最大電力需要予測」が開示されている。これは、SDPデータ(地上気象観測編集データ)を用いた翌日最大電力需要予測手法である。気象官署などで観測されているSDPデータをデータベース化する。現時点のSDPデータと類似したSDPデータを過去のデータベースからパターンマッチングで抽出する。抽出された類似気象データのみを用いてニューラルネットワークで学習を行い、翌日最大電力需要の予測を行う。
特開平10-096790号公報 特開平11-160428号公報 特開平11-258359号公報 特開平11-328407号公報 特開2001-324576号公報 特開2004-125678号公報
一柳勝宏他:「ニューラルネットワークに基づく翌日の気象変化予想システム」(科学研究費助成事業1994年度 研究実績報告書)(研究課題番号:06650340) 毛利隆夫他:「記憶に基づく推論による天気予測」人工知能学会誌 10(5), 798-805, 1995-09-01 毛利隆夫他:「記憶に基づく推論による天気予測-相互情報量による回答分布評価と気象庁との比較-」情報処理学会第49回(平成6年後期)全国大会、(5J-7)、pp.2-13〜2-14、1994. 毛利隆夫、 田中英彦:「記憶に基づく推論方式による天気予報-システムの性能評価-」第47回情報処理学会(平成5年後期)全国大会講演論文集(2)、pp.41-42、1993. 雪田和人:「住宅における分散電源導入時の電力品質維持・向上に関する研究」(日比科学技術振興財団 平成18年度 研究報告書)pp.55-63。 後藤泰之他:「類似気象データを用いたニューラルネットワークによる翌日最大電力需要予測」(愛知工業大学研究報告第33号B) 平成10年、Vol.33-B, Mar. 1998.
しかし、従来の気象予報方法では、次のような問題がある。現在の気象データから将来の気象状況を予測するので、あまり遠い将来の天気を予測することはできない。気象予報データと過去データ記録を単純に比較して、類似する気象観測記録から気象予報を延長しても、あまり正確な気象予報はできない。また、気象予報の精細度が粗いので、局地的に精細な気象予報ができない。さらに、気象予報データのサイズが大きいので、通信回線の細い衛星通信を用いる船舶などのユーザーは送受信に係るデータ伝送時間が長くなり、かつ通信不良となり易い。
従来の特許文献による各種予測手法は、現在気象庁が運用する数値予報モデルを用いたものが主力である。現行の予測方法は、力学的予測モデルによる予報結果や複数の初期値から成る複数の力学的予測結果から得られるアンサンブル平均を用いて予測するアンサンブル予報や主に予測時間が短い時に用いる気象現象が大きく変化しない場合と急変する場合等の気象変化状況を、画像処理などで予測処理する方法(パターンマッチング法)が用いられている。しかも、予測対象時間を無限に延長させても予測精度の劣化はないという極めて非現実的な仮定に基づいている。しかし、局地的現象から見た現実的運用面では、特にパターンマッチング法では高々6時間先までの予測値が使用可能な限界である。また、予測対象要素の変化の様子が正確に得られることを前提として、局地的予測が可能であるとしている。実際に気象現象を予測する場合、最も重要なことは、予測対象要素の変化の法則を的確に把握し、その変化傾向に対応するように用いる数式やパターン変化を調整し続けることが、予測方法の最大の課題である。従来の特許文献による予測手法では、この辺の議論をほとんどしていない。
数々の高精度な数値予報モデルを使っても、なぜ、予測値が現実的に外れるのか。それは、大気のノイズのせいである。すなわち、気象予測の対象となる大気や海洋は、回転する地球上にある。地球が回転するために、慣性波や重力波(慣性や重力による大気の波)が必ず現れる。それが大気海洋予測モデルにノイズとなって混入する。また、大気の運動にはカオス的な特徴があり、予測対象時間を長くすればするだけ、誤差が急激に大きく成長する。既存の高分解能を有する予測方法では、高々6時間程の予測が限度であり、2週間(360時間)という長時間予測には到底使用できないものもある。
気象庁における10日以上の予測では、1ヵ月予報や3ヵ月予報に代表されるように、アンサンブル予報を用いている。その予測結果は、全てアンサンブル平均化されて出力されたものである。これは平滑化された予報であり、不確かさを多分に含んだ確率予報でしかない。また、予測時間を無限に長くできるという非現実的予測手法を用いている。実況観測値を主に用いた単純な予測手法は、直近数時間にしか適用できないという現実を無視している。現行の数値予報モデル(全球数値予報モデルG.S.M、全球波浪数値予報モデルGWM)で、予測精度が保証される予測時間の限界は10日程度(264時間先)である。予測の限界は、決定論的カオスによる予測不可能性にある。現行の数値予報モデルでは、予測時間が10日(264時間先)を過ぎると、大きなバラつきを持った予測値を出力してしまう。数値予報モデルの根幹を成すプリミティブ方程式が持つ非線形項が、結果を大きく左右するからである。その予測結果は、実際と全く異なる気象現象となるため、現実的に使用できない。
本発明の目的は、上記従来の問題を解決して、気象庁の10日間の気象予報データを精細化した気象予報データと過去の気象データとに基づいて11日以上先の天気を予測して、データ圧縮して船舶のユーザーに提供することである。すなわち、従来の精細度を考慮していない気象予報データの比較による予測延長方法の欠点を除いて、気象予報データを全体の分解能が同じになるように精細化して予測延長を行うことにより予測精度を高めて、効率的に船舶に提供する。海上輸送、海上救難活動、海洋海底調査(探査)等において、各現場(洋上)での作業を容易に遂行させるべく、的確な海上気象予測を駆使しつつ作業リスクの軽減を図る現場(洋上)対応型簡易海上予測モデルとして、気象庁が保有する各種予測モデルを、さらに使い易く連動化させ、かつ現場に合せた予測情報に変換する。そして、14日先までの海上気象予報を行うことにある。また、過去の極軌道衛星を中心とした北極海衛星データから得られる海氷の季節(月別)変化を解析し、以後は日々の北極海の海氷データを得ることで、北極海航路のために北極海海域の14日先(360時間)の海上気象を予測する。
上記の課題を解決するために、本発明では、海上気象予報提供方法を、10日先までの気象庁予報データを海底地形データなどに基づいて、全体の分解能が同じになるように、気象予報データを精細化し、精細化した10日分の気象庁予報データと過去10年分の気象データとをパターン認識処理により比較して、最も類似する年月日を割り出し、対応する気象データの次の連続した4日間の気象データから定量的数値を抽出することにより、11日先〜14日先までの予測をして2週間先(14日先)までの気象予報データを作成し、気象予報データを圧縮して蓄積し、インターネットと通信衛星を介して船舶に提供するように構成した。
気象庁の保有する10日先までの予測モデル(全球数値予報モデルG.S.M・全球波浪数値予報モデルGWM)を用いて、海上最適類似予測手法により、11日〜14日先までの海上予測値を求める。通常の高気圧や低気圧の擾乱のライフタイムは7日間程度である。発達・衰弱に係る変化状況の信頼可能な期間を、ライフタイムの1/2とする。10日間の延長線上で精度を維持して予測するために、4日間の延長とする。すなわち、11日〜14日先までの海上における各格子値としての風向風速、有義波高・波向、周期を算出する。全球数値予報モデルG.S.M世界版と全球波浪数値予報モデルGWMの予測値に類似度の高い過去の気象データを求めて、予測値を得ることにより、予測精度の劣化要因である決定論的カオスによる予測不可能性を取り除いて、予測精度を高める。
上記のように構成したことにより、11日以上先の天気を精度よく予測した気象予報データを効率よく船舶に提供することができる。また、北極海に関して全球波浪数値予報モデルGWMでは、北緯75度以北の海域は波浪解析が成されていない。そこで、全球数値予報モデルG.S.Mによる風データと衛星データにおる海氷位置から海を特定し、十分に発達した北極海波浪予測を出力し、北極海を航行する船舶へ情報を提供することができる。
本発明の実施例における海上気象予報提供方法の概要を示す概念図である。 本発明の実施例における海上気象予報提供方法の予測精細化方法の原理を示す概念図である。 本発明の実施例における海上気象予報提供方法の予測延長方法の原理と概要を示す概念図である。 本発明の実施例における海上気象予報提供方法の予測延長方法の処理手順を示す流れ図である。 本発明の実施例における海上気象予報提供方法の予測延長方法の詳細を示す概念図である。 本発明の実施例における海上気象予報提供方法の北極海域の予測延長方法の概要を示す概念図である。 本発明の実施例における海上気象予報提供方法の予測データ圧縮方法の概要を示す概念図である。 本発明の実施例における海上気象予報提供方法に用いる予報データ蓄積手段と端末装置の概要を示す概念図である。 従来の気象予測方法の概念図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図8を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施例は、10日先までの気象庁予報データを、海底地形データや海岸線データなどに基づいて波の立ち方を計算し、全体の分解能が同じになるように精細化し、精細化した気象庁予報データと過去10年分の気象データとに基づいて、10日分の気象庁予報データと過去の気象データとをパターン認識処理を利用して比較し、最も類似する年月日を割り出し、対応する気象データの次の連続した4日間の気象データから定量的数値を抽出することにより、11日先〜14日先までの予測をして2週間先(14日先)までの延長気象予報データを作成し、延長気象予報データを圧縮し、インターネットと通信衛星を介して船舶で圧縮予報データを受信し、圧縮予報データを解凍伸張して元の延長気象予報データ(即ち、当日の初期値から14日先までの海上気象予測データ)に復元表示する海上気象予報提供方法である。
図1に、本発明の実施例における海上気象予報提供方法の概要を示す。図2に、予報精細化方法の概要を示す。図3に、予報延長方法の原理の概要を示す。図4に、予報延長方法の処理手順を示す。図5に、予報延長方法の詳細フローを示す。図6に、北極海域の初期時刻から10日先までの新たな波浪予測解析手法及び11日〜14日の予報延長方法の概要を示す。図7に、予報データ圧縮方法の概要を示す。図8に、予報データ蓄積提供方法と受信端末装置の概要を示す。図1〜図8において、気象予報データ1は、気象庁から発表される10日間の予報データなどである。予報精細化手段2は、海底地形データなどを利用して予報データを空間的に補間して精細化する手段である。予報延長手段3は、10日分の予報データと数値予報モデル初期値から4日分の延長予報データを求める手段である。予報データ圧縮手段4は、必要な精度までビット長を短縮するとともに、変化率の小さい場合に空間的時間的に差分データにしてデータ量を削減する手段である。予報データ蓄積提供手段5は、予報データを保持してインターネットに送出するウェッブサーバーである。インターネット6は、広域通信ネットワークである。衛星通信7は、海上の船舶と通信できる衛星である。送受信装置8は、衛星通信による船舶用送受信機である。端末装置9は、予報データを解凍伸張して海上気象予想図を表示する装置である。海上気象予想図10は、予報データに基づいて作成した受信側受信機上で表示可能なデジタルデータである。
精細化予報データ20は、海底地形データなどを利用して、予報データを空間的に精細化したものである。精細化演算手段21は、海底地形データなどを利用して、予報データを空間的に精細化する手段である。海底地形データ22は、波浪データを空間的に精細化するための地形データである。海岸線データ23は、波浪データに境界条件を与える海岸線のデータである。延長気象予報データ30は、4日分延長された14日分の気象予報データである。過去データ記録31は、過去10年分の数値予報モデルで第一推定値として扱われる各初期値を格納したデータベースである。このデータを過去の気象データと呼ぶ。記録データ保持手段32は、過去10年分の数値予報モデル初期値データのうちの10日分のデータを保持する手段である。予報データ保持手段33は、10日分の予報データを保持する手段である。類似度計算手段34は、10日分の現予報データと10日分の数値予報モデル初期値データとの類似度を計算する手段である。類似度記憶手段35は、日時対応に類似度を記憶する手段である。最大類似度日時検索手段36は、類似度が最大である日時を求める手段である。対応気象データ抽出手段37は、最大類似度に対応する日時の次の4日分の気象データを抽出する手段である。延長予報データ保持手段38は、抽出した4日分の気象データを延長予報データとして保持する手段である。
圧縮化予報データ40は、データ量を削減した予報データである。汎用圧縮手段41は、通常の圧縮方法でデータ圧縮する手段である。特化圧縮手段42は、気象予報データの圧縮に適した方法でデータ圧縮する手段である。蓄積手段51は、圧縮化予報データを蓄積しておく記憶装置である。送出手段52は、圧縮化予報データを衛星通信でインターネットを介してダウンロードする手段である。解凍伸張手段91は、受信した圧縮化予報データを元に戻す手段である。記憶手段92は、解凍伸張した予報データを保持する手段である。予測領域指定手段93は、ユーザーが予報データの領域を任意に指定する手段である。海上気象予想図作成手段94は、各予報データから海上気象予想図を作成する手段である。表示手段95は、海上気象予想図を表示する手段である。
上記のように構成された本発明の実施例における海上気象予報提供方法の手順と機能を説明する。最初に、図1を参照しながら、海上気象予報提供方法の概要を説明する。図1(a)に示すように、陸上の気象予報センター側では、気象予報データ1を予報精細化手段2により精細化して、精細化予報データ20を得る。予報延長手段3により、精細化予報データ20の予報延長を行い、延長気象予報データ30を得る。予報データ圧縮手段4により、延長気象予報データ30を圧縮して、圧縮化予報データ40を得る。予報データ蓄積提供手段5により、圧縮化予報データ40をインターネット6経由で船舶に提供する。船舶側では、インターネット6と衛星通信7を介して、送受信装置8で圧縮化予報データ40を受信する。端末装置9により圧縮化予報データ40を解凍伸張して、海上気象予想図10として表示する。天気図の代わりに数値データやグラフとして表示することもできる。これらを代表して単に予想データということもある。
次に、図1(b)の総合的解析フローを参照しながら、全体の処理の流れの具体例を説明する。ここで用いる気象庁の数値予報モデルは以下の5種の予報モデルである。(1)全球波浪数値予報モデル(GWM)と、(2)沿岸波浪数値予報モデル(CWM)と、(3)全球数値予報モデル(G.S.M)と、(4)全球数値予報モデル(日本領域)(G.S.M-J)と、(5)メソ数値予報モデル(MSM)である。これらの5種の数値予報モデルを一元化処理して、現場(洋上)対応型簡易海上予測モデルを作成する。きめの細かい海底地形処理や海岸線処理を行って、予測モデルを高度化する。予測対象時間を11日〜14日先(360時間先)まで延長して、追加予測値を作成する。洋上への送信のために、データ容量の超軽量化処理を行う。また、当日の初期値から14日先(360時間先)までの波浪、周期、風向風速に関する予測値を算出し、北極海波浪予測処理も行う。
海底地形データと海岸線データを用いて、沿岸波浪数値予報モデル(CWM)を精細化する。この沿岸波浪数値予報モデル(CWM)に合わせて、日本を含む領域の全球数値予報モデル(G.S.M-J)を修正する。また、沿岸波浪数値予報モデル(CWM)に合わせて、全球波浪数値予報モデル(GWM)を修正する。さらに、修正全球波浪数値予報モデル(GWM)に合わせて、全球数値予報モデル(G.S.M)を修正する。沿岸波浪数値予報モデル(CWM)と修正全球波浪数値予報モデル(GWM)と修正全球数値予報モデル(G.S.M)に基づいて、予測データのない領域の補間をメッシュ解析により行い、一元化した合成予測モデルを作成する。5種の予報モデルは、予測メッシュ分解能も予測解析領域も予測表示時間も異なるので、これらが同じになるように補間して1つの10日先までの予測モデルとする。各数値予報モデルの初期値を比較して類似度を算出するための新しい格子点値を作成する。北緯75度以北の領域では、風予測値により各格子点で最も発達した波浪解析値を算出し、解析値のない北極海を中心とした領域の波浪解析値を時系列的に作成する。
一方、海上最適類似予測手法により、予測を延長する。すなわち、過去10年分の衛星赤外画像を利用して、予測モデルと過去画像を比較し、類似度を求める。類似度が最大となる数値予報モデルの初期値の年月日を抽出し、11日〜14日の全球波浪数値予報モデル(GWM)を作成する。さらに、3時間、6時間、12時間に対応するそれぞれに発達した波浪解析を行い、北極海域では全球波浪数値予報モデル(GWM)の海上最適類似予測手法により得た風データから、11日〜14日先までの新たな風予測値を作成し、風データから波浪解析を行い、波浪予測値を作成する。予測値をデータ圧縮してデータを軽量化し、スペクトル解析によりデータ分散処理を行って船舶に送信する。船舶で受信し、受信した軽量化データを復元処理して海上気象予想図を表示する。
次に、図2(a)を参照しながら、予報データ精細化方法の概要を説明する。各予報モデルによる異なる分解能を同じにすることにより、広域メッシュ域を狭域メッシュ域に合わせて解析処理することができる。予報精細化手段2による予報データの精細化は、海底地形データや海岸線データなどに基づいて、波の立ち方を計算し、予報データを精細化するというものである。予報精細化手段2は、精細化演算手段21により海底地形データ22と海岸線データ23に基づいて、波の立ち方を計算し、気象予報データ1を精細化して、精細化予報データ20として出力する。沿岸域や港湾内の予報の場合は、陸上の地形も考慮する。これらのデータに基づいて、温度データや気圧データなどを精細化して、精細化予報データ20とする。
次に、図2(b)〜(d)を参照しながら、予報データ精細化方法の具体例を説明する。5種の異なる予測モデルを一つのモデル仕様として一元化処理する方法である。予報モデルごとに分解能が異なる。この制限により、単純には一元化できない。そこで、沿岸部や港湾部について海底地形処理や海岸線処理を行い、元の数値予報モデルよりもさらに現場環境に合わせた予測データを得て、予報モデルを最小メッシュ分解能として一元化する。
図2(b)に示すように、海底地形因子Geo1に基づいて海底地形処理を行い、海岸線地形因子Geo2に基づいて海岸線地形処理を行い、波の立ち方を計算し、沿岸波浪数値予報モデル(CWM)の精細化を行う。補正沿岸波浪数値予報モデル(CWM)と日本領域のメソ数値予報モデル(MSM)とから、全球数値予報モデル(日本領域)(G.S.M-J)の推定値を求める。必要に応じて、全球数値予報モデル(G.S.M)の推定値も求める。補正沿岸波浪数値予報モデル(C-CWM)を計算するために、すべての予報モデルの精細度を合わせるように、補間して格子点の値を求める。海底地形データと海岸線データを利用して、浅海波と深海波による波の立ち方を区分して解析し、沿岸波浪数値予報モデルを作成する。沿岸波浪数値予報モデルと地形データから、補正沿岸波浪数値予報モデルを作成する。補正沿岸波浪数値予報モデルと、日本領域のメソ数値予報モデルから、全球数値予報モデルの日本版推定値を求める。全球数値予報モデルの世界版推定値も同様にして求める。すべてのモデルが補正沿岸波浪数値予報モデルに用いる関数として同一化した予測格子点推定値を算出し、補正沿岸波浪数値予報モデルの出力に合せて表示する。
図2(c)、(d)に示すように、海上予測データが存在しない領域については、全球数値予報モデル(G.S.M)の推定値を、線形補間で求める。元々の予測モデル上で陸上部分として海上予測データが存在しない領域については、元々メッシュデータのない領域(メッシュ)は、第一推定値として下記のとおりに作成する。
G.S.M推定値=a・GWM(1)+b・GWM(2)+c・GWM(3)+・・・+h・GWM(n)+i・Geo1 +j・Geo2
1地点の補間処理を行う場合、Geo1とGeo2を加味しながら東西南北の8地点の値を用いて補間作業を行う。この場合、補間点数が多くないので、ラグランジュ補間を用いる。
次に、図3(a)を参照しながら、気象予報延長方法の原理を説明する。気象庁の気象予報データは、常に10日先までの気象予報に関するデータとなっている。気象庁の10日先までの気象予報データは、力学的手法での解析結果である。ここでは、気象庁の力学的手法による気象予報データと過去10年分の過去データ記録31を基にして、比較一致法により2週間先(14日先)までの延長気象予報データを作成する。10日分の気象予報データと過去の数値予報モデル初期値データ(第一推定値)とのマッチングを行う。過去の気象データの分解能(精細度)は、精細化した気象予報データの分解能と同じであるので、無理なく比較することができる。それに加えて、雲データや気圧配置データなどを比較して、現在の気象データ(現初期値)から10日先までの気象予報データに最も類似する過去の気象データの年月日を割り出す。最大類似度の日時の次の4日分の過去の気象データから定量的数値を抽出し、現予報値に追加する11日〜14日の気象予報データとする。このように、10日間の気象予報データと10日分の数値予報モデル初期値(第一推定値)との類似性を基に、11日先〜14日先に出現する可能性の高い過去の海上気象データから新たな気象予報データを求めて、14日先までの延長気象予報データとする。
次に、図3(b)を参照しながら、予報延長方法の具体的な処理方法を説明する。過去データ記録31に、過去10年分の数値予報モデル初期値データ(第一推定値)を格納しておく。過去の気象観測データ自体では気象予報データと直接比較できないので、気象予報データに対応する数値予報モデル初期値データを過去の気象データとしてデータベース(過去データ記録31)に格納しておく。過去データ記録31から、最初の10日分の初期値データ(気象データ)を取りだす。記録データ保持手段32に、過去10年分の気象データのうちの10日分の気象データを保持する。予報データ保持手段33に、10日分の気象庁予報データを保持する。類似度計算手段34で、10日分の気象庁予報データと10日分の初期値データ(気象データ)との類似度を計算する。10日分の気象庁予報データと過去の気象データとのマッチングを行い、類似度を求める。類似度記憶手段35に、日時対応に類似度を記憶する。過去の気象データの日時を1日進める。過去の気象データの検索が終了していなければ計算を繰り返す。過去の気象データの検索が終了したら、最大類似度日時検索手段36で、類似度が最大である日時を求める。対応気象データ抽出手段37で、最大類似度に対応する日時について、対応する気象データの次の4日分の気象データを抽出する。こうして抽出した4日間の連続した気象データを、11日先〜14日先の延長部分データとする。抽出した4日分の延長部分データと10日分の気象予報データを結合して、延長気象予報データ30として延長予報データ保持手段38に保持する。
次に、図4を参照しながら、予報延長方法の処理手順を説明する。ステップ11で、過去データ記録31から、季節別に区分した最初の10日分の気象データを取りだす。ステップ12で、10日間分の気象庁予報データと過去の気象データとのマッチングを行い、類似度を求める。ステップ13で、類似度を日時対応に記憶する。ステップ14で、適する気象データの日時を1日進める。ステップ15で、過去の気象データの検索が終了していなければ、ステップ12から繰り返す。過去の気象データの検索が終了したら、ステップ16で、類似度が最大の日時に対応する気象データの次の連続した4日間の気象データを、11日先〜14日先の延長部分データとする。
図5を参照しながら、海上最適類似予測手法の一例を説明する。現行の数値予報モデルの予測時間(最大10日/264時間先)を、現予測モデル値を基にさらに4日間延長し360時間として処理出力する。10日(当日を含めると11日、264時間先)という予測の限界を超える手法として、「海上最適類似予測手法」を示す。類似度算出のために、現数値予報モデルの精度にあわせて、10日間の予報データの格子点値を作成する。全球数値予報モデルG.S.M雲画像と、過去10年分の衛星画像について、比較対象領域を選定する。全球数値予報モデルG.S.M予測データ(10日分)と過去雲画像データ(10日分)とを比較して、類似度を計算する。類似度計算処理は、50°×50°領域における従来のパターンマッチング法を用いる。類似度数が最大値の年月日を求める。11日目〜14日目の風と波と周期を過去データから取得する。今回の予測値として、10日〜11日の予測時間のつなぎ目の位相のずれや量的変化度を修正して、2次元メッシュ予測値として格子点値を完成させる。10日分の予報データの精度にあわせて、50°×50°領域格子点値を作成する。
図6を参照しながら、北極海波浪予測方法を説明する。現行の全球波浪数値予報モデル(GWM)の予測領域(北緯75度以南)を、本来の全球海域予測として北極海全域について波浪処理出力する。北緯75度以北のすべて海域について、G.S.M世界版の風データから、海上における十分に発達した状況での波浪並びに周期についてメッシュ解析を実施する。各格子点での波の発達を求める。北極海の中心部分を占める海氷は衛星画像から入手し、陸上として認知する。衛星画像から得られるデジタルデータから、地表面輝度温度の変化で海氷部分(陸扱い)と海面部分(海扱い)に区分する。衛星画像から得られる海氷面積変動から、月別海氷面積の統計的変化状況を数値化して、北極点を中心とした海岸線データを作成し、波浪予測メッシュ解析の基本データを12個(12ヶ月毎)持つこととする。その他の開かれた海域については、メッシュ毎に波浪解析処理を行う。6時間〜12時間ピッチにおける波の発達を考える。風は、G.S.M世界版により初期〜10日間まで表示する。11日目〜14日目まで風の予測値については、海上最適類似予測手法を適用する。初期〜14日まで波高と周期を予測表示する。類似シナリオ予測手法により、ロシア、カナダ、グリーンランド、アラスカの沿岸域での類似波を計算する。一定の風速による局地的波の発達状況は、有効フェッチFeと風速から有義波高Hと周期Tを算出する。有義波に関する予測式はウィルソンの公式を用いる。これは既存の公式である。gは重力加速度、Feは有効フェッチであり、複雑な地形を考慮した吹走距離である。吹続時間は6時間と12時間とし、一定の風速と吹走距離、吹続時間から、発達し得る最大の波浪を計算し、方向スペクトル変換し適切な有義波を求める。
次に、図7(a)を参照しながら、予報データ圧縮方法の概要を説明する。予報データ圧縮手段4による予報データの圧縮は、通常のzipファイル形式を基本としてデータ圧縮を行う。予報データ圧縮手段4は、予報延長手段3から延長気象予報データ30を受け取る。汎用圧縮手段41は、ランレングス符号化やハフマン符号化などの汎用圧縮符号化方法により、延長気象予報データ30をデータ圧縮する。特化圧縮手段42では、フーリエ変換などの天気予報データに適した圧縮方法でデータ圧縮を行う。このようにして削減したデータを圧縮化予報データ40として出力する。
図7(b)を参照しながら、データ軽量化のためのスペクトル解析手法を説明する。各予測モデルは、それぞれデータ容量が大きいので、高速通信に対応しない洋上(船上)通信の時間短縮のために、データ軽量化処理をする。データ送受信については、通常のデータ圧縮技術はそのまま用いて、さらに受信側を船舶とした洋上における低速通信向け仕様として、各格子点値に対して周波数分解を行い、送受信に係るデータの低容量化を行う。時間変化と空間変化に関するスペクトル解析によって要素を算出する。分解処理はフーリエ変換を利用する。各気象要素の物理量を一次元フーリエ級数に分解する。作成済みのデータを、各気象要素別に有限個の正弦波分解して格納する。スペクトル解析により複数の4つの基本データに分解することで軽量化して送受信を行う。予測データの送受信は、有限個に分解した正弦波データにて実施する。データ受信後、分解処理データの再構築により予測データを復元する。受信側パソコンにデータ復元化プログラムを内蔵しておく。受信後にパソコン上で画像処理して、分解したデータを再度合成させ、元の予測データに復元する。
次に、図8(a)を参照しながら、予報データ蓄積提供手段の概要を説明する。予報データ蓄積提供手段5は、インターネット6に接続されたウェッブサーバーである。予報データ蓄積提供手段5は、予報データ圧縮手段4から、圧縮化予報データ40を受け取る。精度に応じて2種類か3種類とする。地域別予報日別に蓄積手段51に保存する。船舶からの要求に応じて、送出手段52からインターネット6経由で圧縮化予報データ40を送出する。
次に、図8(b)を参照しながら、端末装置の概要を説明する。船舶の端末装置9の送受信装置8は、通信衛星を介して予報データ蓄積提供手段5から予報データを受信する。送受信装置8は衛星電話などである。端末装置9の予測領域指定手段93から所望の領域などを指定して、予報データをダウンロードする。取得した圧縮化予報データ40を解凍伸張手段91で解凍伸張して、精細化予報データ20を記憶手段92に記憶する。海上気象予想図作成手段94で、所望の領域の海上気象予想図を作成して、表示手段95に表示する。天気図あるいは予報データとして提供される情報は、風向風速などの風情報と、波高や波向やうねり周期などの波情報である。
予報データの要求は、精度と海域と予報期間を指定して行う。空間的精度は、例えば、0.5°メッシュ(30マイル)と、0.05°メッシュ(3マイル)と、0.025°メッシュ(1.5マイル)などを選択できる。予報期間は、例えば、24時間先、3日先、5日先、10日先、14日先などを選択できる。海域は、特定した複数の領域から選定する海上の任意の地点海域と日時あるいは地点と航行速度を指定することで、特定した航路の海上予測を時系列に予測表示することもできる。
上記のように、本発明の実施例では、海上気象予報提供方法を、10日先までの気象庁予報データについて、海底地形データや海岸線データなどに基づいて波の立ち方を計算し、全体の分解能が同じになるように精細化し、精細化した気象庁予報データと過去10年分の数値予報モデル初期値に基づいて、10日分の気象庁予報データの雲画像と過去の衛星雲画像観測値を、パターン認識処理を利用して比較し、最も類似する年月日を割り出し、対応する気象データの次の連続した4日間の気象データから定量的数値を抽出することにより、11日先〜14日先までの予測をして2週間先(14日先)までの延長気象予報データを作成し、延長気象予報データを圧縮し、インターネットと衛星通信を介して船舶で圧縮予報データを受信し、圧縮予報データを解凍伸張して海上気象予想図として表示する構成としたので、かなり先の精細な海上気象予報を効率的に船舶に提供できる。
本発明の海上気象予報提供方法は、高精度な延長気象予報データを効率的に船舶に提供して、海難事故を防止して船舶の安全航行を図るための海上気象予報提供方法として最適である。また、海氷面が日々変化する北極海航路の安全航行に有効であり、特に極東とヨーロッパを結ぶ航路の場合、船舶運航管理面から判断できる14日間という予測期間の重要性と、それに伴う極東とヨーロッパの経済効果を加速させることができる。
1 気象予報データ
2 予報精細化手段
3 予報延長手段
4 予報データ圧縮手段
5 予報データ蓄積提供手段
6 インターネット
7 衛星通信
8 送受信装置
9 端末装置
10 海上気象予想図
20 精細化予報データ
21 精細化演算手段
22 海底地形データ
23 海岸線データ
30 延長気象予報データ
31 過去データ記録
32 記録データ保持手段
33 予報データ保持手段
34 類似度計算手段
35 類似度記憶手段
36 最大類似度日時検索手段
37 対応第一推定値抽出手段
38 延長予報データ保持手段
40 圧縮化予報データ
41 汎用圧縮手段
42 特化圧縮手段
51 蓄積手段
52 送出手段
91 解凍伸張手段
92 記憶手段
93 予測領域指定手段
94 海上気象予想図作成手段
95 表示手段

Claims (6)

  1. 予報精細化手段により、地理的データを利用して、全体の分解能が同じになるように、気象予報データを精細化し、予報延長手段により、過去の気象データと精細化した気象予報データとを比較して、気象予報データを延長し、波浪予測データの存在しない北極海域(北緯75度以北)については波浪予想解析を行って気象予報データを延長し、予報データ圧縮手段により、気象予報データを圧縮し、予報データ蓄積提供手段により、圧縮予報データをインターネット経由で提供し、インターネットと衛星通信を介して、船舶の受信装置で圧縮予報データを受信し、船舶の端末装置により、圧縮予報データを解凍伸張して、海上気象予想図として表示することを特徴とする海上気象予報データ提供方法。
  2. 前記予報精細化手段による気象予報データの精細化では、海底地形データや海岸線データなどに基づいて海上気象予測データ(風向風速、波高波向、周期)を精細化することを特徴とする請求項1記載の海上気象予報提供方法。
  3. 前記予報延長手段による延長処理では、10日先までの気象庁予報データと過去10年分の数値予報モデルの初期値データとに基づいて、10日分の気象庁予報データと過去の気象データとをパターン認識処理を利用して比較し、最も類似する年月日を割り出し、対応する気象データの次の連続した4日間の気象データから定量的数値を抽出することにより、11日先〜14日先までの予測をして2週間先(14日先)までの海上気象予報(風向風速、波高波向、周期)を行うことを特徴とする請求項1記載の海上気象予報提供方法。
  4. 前記予報データ圧縮手段による気象予報データの圧縮では、気象予報データをフーリエ級数に分解することにより気象予報データを圧縮することを特徴とする請求項1記載の海上気象予報提供方法。
  5. 前記端末装置による情報処理では、圧縮予報データをダウンロードし、取得した圧縮予報データを解凍伸張して所望の精度の海上気象予想図として表示することを特徴とする請求項1記載の海上気象予報提供方法。
  6. 北緯75度以上の北極海域による14日先までの海上気象予想図作成では、衛星データから入手する海氷デジタルデータを基に、海氷から成る陸域とする海岸線を作成し、14日までの発達した海上気象予報(風向風速、波高波向、周期)を行うことを特徴とする請求項1記載の海上気象予測提供方法。
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