JP2017200333A - ロータ及び電動機 - Google Patents
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Description
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、電動機の性能の向上を図ることができるロータ及びこれを備えた電動機を提供することを目的とする。
以下、本発明のロータを備えた電動機、及び、該電動機を備えた建設機械について図1〜図9を参照して詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、建設機械としての油圧ショベル100は、下部走行体110、スイングサークル120及び上部旋回体130を備えている。以下では、建設機械が水平面に設置された状態における重力が作用する方向を「上下方向」と称する。
下部走行体110は、左右一対の履帯111,111を有しており、これら履帯111,111が走行用油圧モータ(図示省略)によって駆動されることで油圧ショベル100を走行させる。
電動機1は、回転中心となる軸線Oが上下方向に一致する縦置きの状態で配置されている。この電動機1の出力は、インナーレース122の内歯に噛み合あったスイングピニオン123に伝達される。
上部旋回体130の旋回の減速時には電動機1が発電機として機能することで回生エネルギーとしての電力を生成する。この電力はインバータ139を介してキャパシタ140に蓄積される。キャパシタ140に蓄積された電力は、エンジン136加速時に発電機モータ137に供給される。キャパシタの電力によって発電機モータ137が駆動されることで、該発電機モータ137がエンジン136の出力を補助する。
図3に示すように電動機1は、ケーシング2、冷却油供給部20、ステータ30及びロータ40を備えている。
<ケーシング>
ケーシング2は、電動機1の外形をなす部材である。ケーシング2は、上下方向(軸線O方向)に延びる筒状をなして内側が収容空間とされた筒状部3と、収容空間を上下から閉塞する第一蓋部4及び第二蓋部7を有している。
冷却油供給部20は、ケーシング2内に冷却油を供給する。本実施形態では、ケーシング2内に供給された冷却油は回収され、冷却された後、再びケーシング2内に供給される。即ち、冷却油供給部20によって冷却油を循環させている。
冷却油供給部20は、冷却油貯留部21、導入流路22、還流流路23、冷却油ポンプ24及び冷却部25を備えている。
ステータ30は、ステータコア31及びコイル34を備えている。
ステータコア31は、軸線Oを中心とした円筒状をなして外周面がケーシング2の内周面に固定されたヨーク32と、該ヨーク32の内周面から突出するようにヨーク32の周方向に互いに間隔をあけて複数形成されたティース33とを有する。ステータコア31は、電磁鋼板を上下方向に複数積層させることで構成されている。
コイル34は各ティース33に対応するように複数設けられており、各ティース33に巻き掛けられている。これによってコイル34は、周方向に間隔をあけて複数が設けられている。
ロータ40は、シャフト41、ロータコア50、永久磁石80、第一エンドプレート90及び第二エンドプレート96(一対のエンドプレート)を備えている。
シャフト41は、軸線Oに沿って延びる棒状の部材である。以下では、シャフト41の径方向を単に「径方向」と称し、シャフト41の周方向を単に「周方向」と称する。
シャフト41は、ケーシング2内でステータ30の内側を上下方向に貫通するように配置されている。シャフト41の上端は、ケーシング2内におけるシャフト収容部5内に延びている。シャフト41の下端は、ケーシング2のシャフト貫通部8を挿通してケーシング2の外部まで延びている。シャフト41は、第一軸受11及び第二軸受12によってケーシング2に対して軸線O回りに相対回転可能に支持されている。シャフト41の外周面は第一シール部13及び第二シール部14に接触しており、これら第一シール部13及び第二シール部14の設置個所での液密性が担保されている。
シャフト中心孔44は、シャフト41の上下方向全域にわたっては延びておらず、シャフト41の上端から下端に向かう中途まで延びている。これによってシャフト41は、上端から下端に向かってのシャフト中心孔44が形成されている部分が中空構造とされており、残りの下方側の部分が中実構造とされている。
シャフト径方向孔45の径方向外側の端部は、シャフト41の外周面における固定面43に開口している。シャフト径方向孔45は、周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態では、周方向に90°の間隔をあけて計4つのシャフト径方向孔45が放射状に形成されている。
ロータコア50は、図3及び図4に示すように、全体としての外形が筒状をなしており、シャフト41の外周面の固定面43に外嵌されている。シャフト41に外嵌されたロータコア50の上端は、シャフト中心孔44の下端に対応する上下方向位置とされている。換言すれば、シャフト中心孔44は、シャフトの上端から下方に端部に向かって、ロータコア50の上端に対応する上下方向位置まで延びている。シャフト径方向孔45もロータコアの上端に対応する上下方向位置に位置している。
コア中央孔51は、ロータコア50を上下方向に貫通するように該ロータコア50の中央に形成された孔部である。コア中央孔51は軸線Oに直交する断面形状が円形をなしている。ロータコア50は、コア中央孔51を介してシャフト41の固定面43に外嵌される。
第一鋼板60は、図5に示すように、軸線Oに直交する方向に延在するとともに、外形が軸線Oを中心とした円形をなす円板状の部材である。各第一鋼板60は、同一の形状をなしている。
第一鋼板60の中央には、軸線Oを中心とした円形をなして上下方向に貫通する鋼板中央孔61が形成されている。
本実施形態の第一鋼板60には、径方向外側から内側に向かって、即ち、上記V字の外側から内側に向かって、バリア形成孔64、埋込部形成孔62及び第一流路形成孔63が順次一体に連続して形成されている。
第二鋼板70は、図6に示すように、軸線Oに直交する方向に延在するとともに、外形が軸線Oを中心とした円形をなす円板状の部材である。第二鋼板70の外形は第一鋼板60の外形と同様とされている。第二鋼板70には、第一鋼板60の鋼板中央孔61、埋込部形成孔62、第一流路形成孔63、バリア形成孔64及び第二流路形成孔66とそれぞれ同様の形状及び配置関係をなす鋼板中央孔71、埋込部形成孔72、第一流路形成孔73、バリア形成孔74及び第二流路形成孔76が形成されている。
第二鋼板70には、上下方向に貫通する複数のカシメ用孔部77が周方向に間隔をあけて複数形成されている。カシメ用孔部77は、第一鋼板60のカシメ用凸部67と対応するようにして計8つが設けられている。カシメ用孔部77は、第一鋼板60のカシメ用凸部67と同一の周方向位置及び径方向位置に設けられている。
第二鋼板70は、抜き孔65が形成されていない点、カシメ用凸部67に代えてカシメ用孔部77が形成されている点で第一鋼板60と相違する。
図7に示すように、複数の第一鋼板60は、互いのカシメ用凸部67が上下方向に順次嵌合していることで固定一体化されている。一つの第二鋼板70は、互いに積層された複数の第一鋼板60のうちの最も下方の第一鋼板60のカシメ用凸部67が嵌合することで、該第一鋼板60に固定一体化されている。これにより全体として円筒形状をなすロータコア50が構成されている。
磁石埋込部52は、互いに積層された複数の第一鋼板60及び一つの第二鋼板70における埋込部形成孔62,72によって画成されている。
第一軸方向流路53は、互いに積層された複数の第一鋼板60及び一つの第二鋼板70における第一流路形成孔63,73によって画成されている。
第二軸方向流路54は、互いに積層された複数の第一鋼板60及び一つの第二鋼板70の第二流路形成孔66,76によって画成されている。
空隙部55は、互いに積層された複数の第一鋼板60の抜き孔65によって画成されている。空隙部55は、ロータコア50の最も下方に配置された第二鋼板70によって下方から閉塞されている。
永久磁石80は、図3及び図4に示すように、ロータコア50の上下方向全域にわたって延びる長尺形状をなしている。永久磁石80は、周方向に間隔をあけて複数がロータコア50に固定されている。
第一エンドプレート90は、図3及び図4に示すように、軸線Oに直交する方向に延在するとともに、外形が軸線Oを中心とした円形をなす円板状の部材である。第一エンドプレート90はロータコア50の下方から該ロータコア50に積層されるように固定されている。即ち、第一エンドプレート90は、ロータコア50における第二鋼板70に下方から積層されている。第一エンドプレート90は、中央に軸線Oを中心とした円形をなす円形孔91が形成されている。第一エンドプレート90は円形孔91がシャフト41の外周面の固定面43に外嵌されることで該シャフト41に固定されている。第一エンドプレート90の下方を向く面は、シャフト41の段差部42に上方から当接している。
凹部93は、第一エンドプレート90の上方を向く面、即ち、第二鋼板70に接する面から窪むように、周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態では、図8に示すように、周方向に等間隔をあけて4つの凹部93が形成されている。
第一エンドプレート90が第二鋼板70に積層されることで凹部93及び第二鋼板70によって画成される径方向流路92は、ロータコア50の第一軸方向流路53と第二軸方向流路54とを径方向に連通させている。径方向流路92は、第二鋼板70によって空隙部55と独立するように隔てられている。本実施形態では計8つの径方向流路形成部が形成されているため、軸線O方向視で8つの径方向流路92が画成されている。
第二エンドプレート96は、図3及び図4に示すように、第一エンドプレート90と同様、軸線Oに直交する方向に延在するとともに、外形が軸線Oを中心とした円形をなす円板状の部材である。第二エンドプレート96はロータコア50の上方から該ロータコア50に積層されるように固定されている。即ち、第二エンドプレート96は、ロータコア50における複数の第一鋼板60のうち最も上方に配置された第一鋼板60に上方から積層されている。第二エンドプレート96は、中央に軸線Oを中心とした円形をなす円形孔97が形成されている。第二エンドプレート96は円形孔97がシャフト41の外周面の固定面43に外嵌されることで該シャフト41に固定されている。第二エンドプレート96は第一エンドプレート90とともにロータコア50を上下から挟み込むように支持している。
第二エンドプレート96は、下方を向く面によってロータコア50内の第二軸方向流路54を上方から閉塞している。
第二エンドプレート96には、図9に示すように、上下方向に貫通する貫通孔98が周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態では、貫通孔98は、周方向に等間隔をあけて計8つが形成されている。
これによりロータ40内には、シャフト中心孔44、シャフト径方向孔45、第二軸方向流路54、径方向流路92、第一軸方向流路53及び貫通孔98の順序で冷却油が流通する冷却流路が形成されている。
電動機1の駆動時には、インバータ139を介してステータ30の各コイル34に交流電力が供給され、これらコイル34によって生成される回転磁界に各永久磁石80が追従することでロータ40がステータ30に対して回転する。建設機械の上部旋回体130の旋回時には電動機1が高トルクで駆動される。そのため、ロータコア50での鉄損及び永久磁石80内の渦電流損によりロータコア50及び永久磁石80が高温になり、コイル34での銅損及びステータコア31での鉄損によりステータ30が高温となる。ステータ30が高温となれば、該ステータ30の輻射熱によりロータコア50はさらに高温となる。そのため、冷却油供給部20により電動機1内に冷却油が供給される。
径方向流路92は第一エンドプレート90の凹部93と第二鋼板70とによって画成されている。そのため、第一エンドプレート90に孔加工を施すことなく径方向流路92を形成することができる。そのため、加工コストを低減させることができる。
本実施形態の第一鋼板60及び第二鋼板70の相違は、カシメ用凸部67及びカシメ用孔部77以外は、抜き孔65の有無のみである。そのため、本実施形態の第一鋼板60及び第二鋼板70を製造するためには、従来の二種類の型のうち上記一方の型のみに、抜き孔65を形成するための変更を加えるのみでよい。したがって、従来の設備に軽微な変更を加えるのみで容易に製造設備を構築することができる。
なお、従来の二種類の電磁鋼板に埋込部形成孔62,72、第一流路形成孔63,73、バリア形成孔64,74、及び第二流路形成孔66,76がなければ、これを上記型にこれらを形成するための変更を加えればよい。
ロータコア50がシャフト41に固定されている上下方向範囲はほぼ全域が中実構造となるため、シャフト41がロータコア50を支持する部分での強度を確保することができる。
本実施形態では、第二軸方向流路54が径方向外側から空隙部55に覆われているため、該空隙部55がコイル34による径方向外側からの磁場の磁気シールドとなる。そのため、第二軸方向流路54の近傍までの磁場の到達が抑制される。したがって、ロータコア50における空隙部55の内側の部分である第二軸方向流路54付近では、鉄損による発熱が抑えられる。これにより、第二軸方向流路54を冷却油が流通する際に該冷却油の加熱が促進されることはない。よって、ロータコア50内での冷却流路が長大化しているにもかかわらず、永久磁石80を冷却に寄与する第一軸方向流路53での冷却効果を高く維持することができる。
第二実施形態のロータ40Aについて図10を参照して説明する。第二実施形態では、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第二実施形態のロータ40Aは、シャフト41A、ロータコア50A、第一エンドプレート90A及び第二エンドプレート96を備えている。
シャフト41Aは、シャフト中心孔44及びシャフト径方向孔45は形成されていない点で第一実施形態のシャフト41と相違する。シャフト41Aは軸線O方向全域にわたって中実構造とされている。
第二実施形態のロータ40Aでも、第一実施形態同様、第一軸方向流路53が空隙部55Aと独立して形成されているため、冷却油が空隙部55Aに直接的に導入されることはない。
第三実施形態のロータ40Bについて図11を参照して説明する。第三実施形態では、他の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第三実施形態のロータ40Bは、シャフト41B、ロータコア50B、第一エンドプレート90及び第二エンドプレート96を備えている。
第三実施形態のシャフト41Bには、第一実施形態のシャフト41のシャフト中心孔44及びシャフト径方向孔45と異なるシャフト中心孔44B及びシャフト径方向孔45Bが形成されている。シャフト中心孔44Bは、シャフト41Bの上端からロータコア50Bの下端に対応する上下方向位置まで延びている。シャフト径方向孔45Bは、シャフト中心孔44Bの下端から径方向外側に延びて第一エンドプレート90に形成された径方向流路92に連通している。換言すれば、シャフト径方向孔45Bの上下方向位置は径方向流路92と同一とされている。シャフト中心孔44Bは、シャフト41の上端からシャフト径方向孔45Bの上下方向位置まで延びている。
本実施形態では、シャフト径方向孔45Bと径方向流路92とが直接的に接続されている。
第三実施形態のロータ40Bでも、第一実施形態同様、第一軸方向流路53及び径方向流路92が空隙部55と独立して形成されているため、冷却油が空隙部55に直接的に導入されることはない。
第四実施形態のロータ40Cについて図12を参照して説明する。第四実施形態では、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第四実施形態のロータ40Cは、シャフト41C、ロータコア50C、第一エンドプレート90C及び第二エンドプレート96を備えている。
第四実施形態のロータ40Cでは、第一軸方向流路53及び径方向流路57Cが上下の空隙部55C,55Cと独立して形成されているため、冷却油がこれら空隙部55C,55Cに直接的に導入されることはない。
第五実施形態のロータ40Dについて図13を参照して説明する。第五実施形態では、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第五実施形態のロータ40Dは、シャフト41、ロータコア50D、第一エンドプレート90D及び第二エンドプレート96Dを備えている。
第五実施形態の空隙部55Dの上端は第二鋼板70Dによって閉塞されており、下端は第一エンドプレート90Dによって閉塞されている。
第五実施形態のロータ40Dでも、第二エンドプレート96Dの径方向流路57Dとロータコア50の第一軸方向流路53が空隙部55Dと独立して形成されているため、冷却油が空隙部55Dに直接的に導入されることはない。
第六実施形態の電動機について図14を参照して説明する。第六実施形態では、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第一実施形態の電動機1が回転中心となる軸線Oを上下方向に一致させたいわゆる縦置きの電動機1であるのに対して、第六実施形態の電動機1Eは回転中心となる軸線Oを水平方向に一致させたいわゆる横置きの電動機である。横置きの電動機1Eは、例えばホイールローダ等の建設機械に走行用モータとして設けられている。
ステータ30及びロータ40を囲うケーシング2Eは、軸線Oに沿って水平方向に延びる筒状をなして内側が収容空間とされた筒状部3Eと、収容空間を水平方向一方側(軸線方向一方側)から閉塞する第一蓋部4と、収容空間を水平方向他方側(軸線方向他方側)から閉塞する第二蓋部7とを有している。
筒状部3Eにおける下部の壁部内には、下方に向かって筒状部3Eの外部に開口するとともに、筒状部3Eの内周面の下部に開口する冷却油排出路17が形成されている。冷却油排出路17における筒状部3Eの内周面の開口部は、コイル34の軸線O方向両側のコイルエンドに対応する位置に一対が形成されている。
冷却油導入孔6に導入された冷却油は、回転駆動するロータ40のシャフト41の水平方向一方側の端部からシャフト中心孔44内に導入され、第一実施形態同様、ロータコア50及び該ロータコア50に設けられた永久磁石80を冷却しロータ40外部に排出される。
冷却油導入路16に導入された冷却油は、コイル34のコイルエンドに直接的に供給されることで該コイルエンドを冷却する。その後、冷却油は下方に滴下されることでロータ40の外面を冷却し、ロータ40内を流通した冷却油とともに冷却油排出路17に導入され、ケーシング2E外部に排出される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
第一実施形態では、径方向流路92が軸線O方向視で8つ形成されていたが適宜変更してもよい。径方向流路92の数は、シャフト径方向孔45及び第二軸方向流路54の数の倍とされることが好ましく、即ち、ロータ40の極数に一致することが好ましい。
なお、第一実施形態では、フラックスバリア部56に加えて第一軸方向流路53もフラックスバリアとしての機能を有する。磁石埋込部52と第一軸方向流路53とを別個に形成する場合には、第一実施形態のフラックスバリア部56に加えて第二のフラックスバリア部を第一実施形態の第一軸方向流路53の形成箇所に設けることが好ましい。
第一エンドプレート90の径方向流路92に加えて、ロータコア50や第二エンドプレート96に第一軸方向流路53に連通する別の径方向流路を形成してもよい。即ち、径方向流路は、第一エンドプレート90、第二エンドプレート96及びロータコア50の少なくとも一つに形成されていればよい。
第四実施形態では、第三鋼板78Cを一つのみ設けた例について説明したが、径方向流路57Cの流路断面積を確保するために複数の第三鋼板78Cを互いに積層してもよい。
永久磁石80はロータコア50の内部に埋め込むように設置するのみならず、ロータコア50の外周面に周方向に間隔をあけて設けてもよい。
シャフト中心孔44をロータコア50の上端に対応する上下方向位置よりも下方に延ばし、該シャフト中心孔44が下端に接続されたシャフト径方向孔45を介して第二軸方向流路54に連通する構成としてもよい。
第一実施形態では、第一鋼板60にカシメ用凸部67としていわゆるVカシメを設けた例について説明したが、丸カシメ等の他のカシメ形状であってもよい。第二鋼板70のカシメ用孔部77は、第一鋼板60のカシメ用凸部67が嵌合可能であればいかなる形状であってもよい。
第一鋼板60、第二鋼板70に形成された各孔の形状を適宜変更してもよい。
電動機1の出力をスイングピニオン123に伝達する例について説明したが、例えば、電動機1が遊星歯車減速機を介してスイングピニオン123に接続されていてもよい。
電動機1をPTOを介してエンジン136や油圧ポンプ138に接続してもよい。これにより、油圧ポンプ138駆動時にエンジン136をアシストすることができる。
実施形態では、建設機械として油圧ショベル100、ホイールローダに電動機を適用した例について説明したが、他の建設機械に本実施形態の電動機を適用してもよい。
Claims (8)
- 軸線に沿って延びるシャフトと、
前記軸線方向に積層された複数の鋼板を有し、前記シャフトの径方向外側に固定されたロータコアと、
前記ロータコアに固定されて、前記シャフトの周方向に間隔をあけて複数が配置された永久磁石と、
前記ロータコアを前記軸線方向両側から挟み込むように設けられた一対のエンドプレートと、
を備え、
前記ロータコアが、
前記軸線方向に延びて冷却油が流通する第一軸方向流路と、
前記第一軸方向流路とは独立して、該第一軸方向流路及び前記永久磁石より前記径方向内側に形成された空隙部と、
を有するロータ。 - 前記シャフトが、
該シャフトの前記軸線方向一方側の端部から前記軸線方向他方側に向かって延びるシャフト中心孔と、
該シャフト中心孔から該シャフトの外周面まで径方向に延びるシャフト径方向孔と、
を有し、
前記エンドプレートと前記ロータコアとの少なくとも一方が、
前記空隙部と独立して径方向に延びるとともに、前記第一軸方向流路と前記シャフト径方向孔とに連通する径方向流路を有する請求項1に記載のロータ。 - 前記鋼板として、
前記軸線方向に貫通する第一流路形成孔及び抜き孔を有し、前記軸線方向に互いに積層された複数の第一鋼板と、
前記軸線方向に貫通する第一流路形成孔を有し、互いに積層された複数の第一鋼板にさらに前記軸線方向から積層された第二鋼板と、
を有し、
前記第一軸方向流路は、前記第一鋼板及び前記第二鋼板の前記第一流路形成孔によって画成されており、
前記空隙部は、前記第一鋼板の前記抜き孔によって画成されており、
前記第二鋼板が、前記空隙部と前記径方向流路とを隔てている請求項2に記載のロータ。 - 前記一対のエンドプレートのうち前記第二鋼板に接しているエンドプレートに、該第二鋼板側から窪む凹部が設けられ、
前記径方向流路は、前記凹部と前記第二鋼板とによって画成されている請求項3に記載のロータ。 - 前記第一鋼板に、前記軸線方向に突出するカシメ用凸部が設けられ、
前記第二鋼板に、前記軸線方向に貫通するカシメ用孔部が設けられ、
複数の第一鋼板は、前記カシメ用凸部が順次嵌合されることで互いに積層されており、
前記第二鋼板は、前記第一鋼板のカシメ用凸部が前記カシメ用孔部に嵌合することで、該第一鋼板に積層されている請求項3又は4に記載のロータ。 - 前記シャフト中心孔は、前記ロータコアの前記軸線方向一方側の端部に対応する軸線方向位置まで延びている請求項2から5のいずれか一項に記載のロータ。
- 前記ロータコアが、
前記空隙部の前記径方向内側で該空隙部と独立して前記軸線方向に延びる第二軸方向流路を有し、
前記径方向流路は、前記第二軸方向流路を介して前記シャフト径方向孔と連通している請求項2から6のいずれか一項に記載のロータ。 - 軸線に沿って延びるシャフト、該シャフトの径方向外側に固定されたロータコア、該ロータコア内に前記シャフトの周方向に間隔をあけて複数配置された永久磁石、及び、前記ロータコアを前記軸線方向両側から挟み込むように設けられた一対のエンドプレートを有するロータと、
該ロータを外周側から囲うステータコア、及び、該ステータコアに固定されて互いに周方向に間隔をあけて複数配置されたコイルを有するステータと、
を備え、
前記シャフトは、
該シャフトの前記軸線方向一方側の端部から前記ロータコアの前記軸線方向一方側の端部に対応する前記軸線方向位置まで延びているシャフト中心孔と、
該シャフト中心孔から該シャフトの外周面まで延びるシャフト径方向孔と、
を有し、
前記ロータコアは、
前記軸線方向に貫通する第一流路形成孔、抜き孔、及び、第二流路形成孔を有し、互いに前記軸線方向に積層された複数の第一鋼板と、
前記軸線方向に貫通する第一流路形成孔、及び、第二流路形成孔を有し、互いに積層された複数の第一鋼板にさらに前記軸線方向他方側から積層された少なくとも一の第二鋼板と、
を有し、
前記第一鋼板及び前記第二鋼板の第一流路形成孔によって、前記永久磁石に沿って前記軸線方向に延びる第一軸方向流路が画成され、
前記第一鋼板の前記抜き孔によって、前記第一軸方向流路とは独立して該第一軸方向流路の前記径方向内側に位置する空隙部が画成され、該空隙部は下端が前記第二鋼板によって閉塞されており、
前記第一鋼板及び前記第二鋼板の第二流路形成孔と前記シャフトの外周面とによって前記空隙部の前記径方向内側で前記軸線方向に延びて上端で前記シャフト径方向孔に連通する第二軸方向流路が画成され、
前記一対のエンドプレートのうち前記軸線方向他方側のエンドプレートは、前記軸線方向一方側を向く面から窪む凹部を有し、
該凹部と前記第二鋼板とによって、前記径方向に延びて前記第一軸方向流路の下端と前記第二軸方向流路の下端とを連通させる径方向流路が画成され、
前記一対のエンドプレートのうち前記軸線方向一方側のエンドプレートは、前記軸線方向に貫通して前記第一軸方向流路に接続される貫通孔を有するとともに、前記空隙部を前記軸線方向一方側から閉塞している電動機。
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