JP2017195562A - 移動無線通信システム、移動局及び位置登録要求送信方法 - Google Patents

Abstract

【課題】一斉通信が届く電波環境にある送信出力の低い使用タイプで使用されている移動局の位置登録を、高出力で電波を送信する基地局に行わせ、移動局が一斉通信を受信できるようにする可能性を向上させることができる移動無線通信システム、移動局及び位置登録要求送信方法を提供する。【解決手段】移動無線システム１は、位置登録要求を送信する移動局４０と、位置登録要求に対する位置登録応答を送信する基地局３０と、を有する移動無線システムである。移動局４０は、移動局４０の使用タイプを検出する検出部４２と、使用タイプが送信出力の低いハンディ・タイプであり、位置登録応答が受信できなかった場合、ハンディ・タイプの送信出力を超える高出力モードに切り替える出力部４３と、を有している。【選択図】 図１

Description

本発明は、移動無線通信システム、移動局及び位置登録要求送信方法に関し、特に、複数の送信出力モードをもつ移動局を備える移動無線通信システム、移動局及び位置登録要求送信方法に関する。

防災用途で使用される移動無線通信システムは、統制台と回線制御装置と複数の基地局からなる統制局と、複数の移動局から構成される。防災用途で使用される移動無線通信システムは、移動局間の相互通信、および統制台からの一斉通信（下り方向の単向通信）が可能である。防災用途で使用される無線通信システムの場合は、統制台からの一斉通信により重要な情報を通達することから、相互通話はできなくても、一斉通信を受信できることが重要となる。

移動局は基地局からの電波（報知情報）を受信すると、当該基地局に対して位置登録を行う。これにより、回線制御装置は、移動局がどの基地局のエリア内にいるかを管理して、基地局を介した通信を制御する。基地局に位置登録を要求するときの送信出力設定の技術が、例えば特許文献１に開示されている。特許文献１に開示されている携帯端末装置は、位置登録を行うときに、無線基地局から送られてくる電波の受信レベルを測定し、これが第１のしきい値以下のときには最大送信電力とする。携帯端末は、位置登録データの送信連続失敗回数をカウントし、第２のしきい値を超えると、送信電力を抑制し電池の消耗を抑える。

特開２００６−１０１１８０号公報

防災用途で使用される無線通信システムの場合は、移動無線通信システムで使用される移動局は、複数の送信出力を有する。移動局をハンディ・タイプとして使用する場合は、アンテナが側頭部に近接するため、人体が電磁波にさらされる局所ＳＡＲ（Ｓｐｅｃｉｆｉｃ Ａｂｓｏｒｐｔｉｏｎ Ｒａｔｅ）を考慮して、低出力モード（送信出力電力が２Ｗ等）での運用とする。

一方で、車両に設置して外部アンテナに接続する車載タイプとして使用する場合は、局所ＳＡＲを考慮する必要はないため、高出力モード（送信出力電力が５Ｗ等）として運用するよう構成されている。また防災用途で使用される無線通信システムの基地局も高出力（送信出力電力が５Ｗ等）で電波を送信している。

しかし、移動局をハンディ・タイプとして使用する場合は、低出力モード（２Ｗ等）での運用が標準となるため、送信と受信のバランスが悪く、基地局への送信が届かなくても、基地局からの受信が届く電波環境にある移動局が存在する問題があった。すなわち基地局からの電波を受信できる電波環境にあるのに、一斉通信を受信できない移動局が存在するという問題があった。この課題を解決する構成は上述の特許文献１にも開示されていない。

本発明の目的は、一斉通信が届く電波環境にある送信出力の低い使用タイプで使用されている移動局の位置登録を、高出力で電波を送信する基地局に行わせ、移動局が一斉通信を受信できるようにする可能性を向上させることができる移動無線通信システム、移動局及び位置登録要求送信方法を提供することにある。

本発明の移動無線システムは、位置登録要求を送信する移動局と、前記位置登録要求に対する位置登録応答を送信する基地局と、を有する移動無線システムであって、前記移動局は、前記移動局の使用タイプを検出する検出部と、前記使用タイプが送信出力の低い使用タイプであり、前記位置登録応答が受信できなかった場合、前記使用タイプの送信出力を超える他の送信出力モードに切り替える出力部と、を有する。

本発明の移動局は、位置登録要求を送信する送信部と、移動局の使用タイプを検出する検出部と、前記使用タイプが送信出力の低い使用タイプであり、前記位置登録応答が受信できなかった場合、前記使用タイプの送信出力を超える他の送信出力モードに切り替える出力部と、を有する。

本発明の位置登録要求送信方法は、位置登録要求を送信し、移動局の使用タイプを検出し、前記使用タイプが送信出力の低い使用タイプであり、前記位置登録応答が受信できなかった場合、前記使用タイプの送信出力を超える他の送信出力モードに切り替え、再度、前記位置登録要求を送信する、位置登録要求送信方法。

本発明によれば、一斉通信が届く電波環境にある送信出力の低い使用タイプで使用されている移動局の位置登録を、高出力で電波を送信する基地局に行わせ、移動局が一斉通信を受信できるようにする可能性を向上させることができる。

図１は、本発明の第１の実施形態の移動無線システムの概略構成を示すブロック図である。 図２は、本発明の第１の実施形態の移動局の構成を示すブロック図である。 図３は、図２の位置登録要求時の出力設定の切替え動作を示すフローチャートである。

図１は、本発明の第１の実施形態の構成を示すブロック図である。図２は、本発明の第１の実施形態の移動局の構成を示すブロック図である。図１及び図２を用いて本発明の第１の実施形態の構成を説明する。

（構成の説明）
移動無線通信システム１は、図１に示すように、統制台１０と、回線制御装置２０と、基地局３０と、基地局３０と無線通信を行う移動局４０を備えている。統制台１０は、複数の移動局１０に一斉通信（下り方向の単向通信）が可能である。移動局４０は、電源をＯＮしたとき、又は別の基地局のエリア内に移動したとき、基地局３０からの電波（報知情報）を受信すると、当該基地局に対して位置登録を行う。これにより、回線制御装置２０は、移動局４０がどの基地局３０のエリア内にいるかを管理して、基地局３０を介した通信を制御する。

また移動局４０は、図２に示すように、送信部４１と、検出部４２と、出力部４３を備えている。

移動局４０の出力部４３は、少なくとも複数の送信出力モードを有する。低出力モードでは、出力部４３は、例えばアンテナが側頭部に近接するため、人体が電磁波にさらされる局所ＳＡＲ（Ｓｐｅｃｉｆｉｃ Ａｂｓｏｒｐｔｉｏｎ Ｒａｔｅ）を考慮して２Ｗの出力電力で送信信号を出力する。高出力モードでは、出力部４３は、人体がこの電磁波にさらされることを考慮することなく設定された高出力、例えば５Ｗの出力電力で送信信号を出力する。

一方、図１の基地局３０は、人体がこの電磁波にさらされることを考慮することなく設定された高出力、例えば５Ｗの出力電力で電波を送信する。

操作者が移動局４０を携帯して使用される使用タイプは、ハンディ・タイプという。また移動局４０を消防車などの車両に設置された車載アダプタに搭載して使用される使用タイプは、車載タイプという。例えば、車載アダプタには外部アンテナ端子が備えられており、移動局４０には、車載アダプタに搭載されたとき外部アンテナ端子に接触する出力端子４４が備えられている。出力端子４４は、外部アンテナ端子に接触することで消防車などの車両に設置された外部アンテナに接続される。

検出部４２は、移動局４０がハンディ・タイプとして使用されているかを検出する。検出部４２は、例えば、出力端子４４に外部アンテナが接続されているか検出し、接続されていないことを検出した場合、ハンディ・タイプとして使用されていると検出する。

移動局４０がハンディ・タイプとして使用されていることを検出すると、検出部４２は、出力部４３における送信出力の設定を低出力モードとする。移動局４０が車載タイプとして使用されている場合、検出部４２は、出力部４３における送信出力設定を高出力モードとする。

送信部４１は、基地局３０からの報知情報を含む電波を受信する。送信部４１は、この報知情報に基づいて位置登録要求を送信する。

基地局３０は、位置登録要求などの基地局３０に対する移動局要求を受信すると、当該移動局４０に対して位置登録応答を送信する。

出力部４３は、送信部４１が送信した位置登録要求に対して基地局３０から位置登録応答の受信可否を判断し、受信できなかった場合、送信出力モードを高出力モード（５Ｗ等）に設定する。高出力モード（５Ｗ等）に設定された後、送信部４１は、再度、位置登録要求を送信する。

内部アンテナ４５は、ハンディ・タイプとして使用されている場合、出力部４３に接続され、送信に使用される。

（動作の説明）
図３は、図２の位置登録要求時の出力設定の切替え動作を示すフローチャートである。まず移動局４０の検出部４２は、電源投入時などに、ハンディ・タイプとして使用されているか判断する（ステップＳ１）。

ハンディ・タイプとして使用されている場合、移動局４０の出力部４３は、低出力モード（２Ｗ等）に設定する（ステップＳ２）。ハンディ・タイプで使用されていなければ移動局４０の出力部３０は、高出力モードに設定する（ステップＳ３）。

また、移動局４０の送信部４１は、基地局３０からの報知情報を含む電波を受信する（ステップＳ４）。

移動局４０の送信部４１は、報知情報に基づいて基地局３０に対して位置登録要求を送信する（ステップＳ５）。

基地局３０は位置登録要求を受信すると、当該移動局４０に対して位置登録応答を送信する。

移動局４０の出力部４３は、送信部４１が送信した位置登録要求に対する位置登録応答が基地局３０から受信できたか判断する（ステップＳ６）。受信できなかったとき、出力部４３は、送信出力モードを高出力モード（５Ｗ等）に設定する（ステップＳ７）。

高出力モード（５Ｗ等）に設定された後、ステップＳ２に戻り、送信部４１は再度、位置登録要求などの基地局３０に対する移動局要求を行う。

位置登録応答が受信できたとき、移動局４０の検出部４２は、ハンディ・タイプとして使用されているか判断し（ステップＳ８）、ハンディ・タイプとして使用されている場合、出力部４３は送信出力モードを当初の低出力モード（２Ｗ等）に設定して（ステップＳ７）、待受け状態に遷移する。ハンディ・タイプとして使用されていなければ、移動局４０は高出力モードのまま処理を終了する。

なお低出力モード（２Ｗ等）の設定では移動局４０が送信する電波が基地局３０に届かない状態の場合は、低出力モードに設定されている状態では、基地局３０との相互通話はできないが、統制台からの一斉通信は下り方向の単向通信であるため、受信することができる。

（効果の説明）
以上説明したように、本実施形態によれば、一斉通信が届く電波環境にあるハンディ・タイプとして使用されている移動局の位置登録を、高出力の電波を送信する基地局に行わせ、移動局が一斉通信を受信できるようにする可能性を向上させることができる。

以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

例えば検出部４２は、出力端子４４に外部アンテナが接続されていないことを検出した場合、ハンディ・タイプとして使用されていると検出するとして説明したがこれに限らない。検出部４２は、出力部４３が送信出力を内部アンテナに接続している場合、使用タイプがハンディ・タイプであることを検出するように構成されてもよい。

１ 移動無線通信システム
１０ 統制台
２０ 回線制御装置
３０ 基地局
４０ 移動局
４１ 送信部
４２ 検出部
４３ 出力部
４４ 出力端子
４５ 内部アンテナ

Claims (6)

1. 位置登録要求を送信する移動局と、
   前記位置登録要求に対する位置登録応答を送信する基地局と、
   を有する移動無線システムにおいて、
   前記移動局は、
   前記移動局の使用タイプを検出する検出部と、
   前記使用タイプが送信出力の低い使用タイプであり、前記位置登録応答が受信できなかった場合、前記使用タイプの送信出力を超える他の送信出力モードに切り替える出力部と、
   を有する移動無線システム。
2. 位置登録要求を送信する送信部と、
   移動局の使用タイプを検出する検出部と、
   前記使用タイプが送信出力の低い使用タイプであり、前記位置登録応答が受信できなかったとき、前記使用タイプの送信出力を超える他の送信出力モードに切り替える出力部と、
   を有する移動局。
3. 前記使用タイプが前記送信出力の低い使用タイプである場合、前記出力部は、前記位置登録応答が受信できたとき、前記送信出力モードを当初の送信出力モードに設定する、請求項２に記載の移動局。
4. 外部アンテナに接続される出力端子を備え、
   前記検出部は、前記出力端子に前記外部アンテナが接続されているか検出し、接続されていないことを検出した場合、前記送信出力の低い使用タイプとして使用されていると検出する、請求項２又は３に記載の移動局。
5. 前記使用タイプが前記送信出力の低い使用タイプである場合の送信に使用される内部アンテナを備え、
   前記検出部は、前記出力部が送信出力を内部アンテナに接続している場合、前記使用タイプが前記送信出力の低い使用タイプであると検出する、請求項２又は３に記載の移動局。
6. 位置登録要求を送信し、
   移動局の使用タイプを検出し、
   前記使用タイプが送信出力の低い使用タイプであり、前記位置登録応答が受信できなかった場合、前記使用タイプに対応する送信出力を超える他の送信出力モードに切り替え、
   再度、前記位置登録要求を送信する、
   位置登録要求送信方法。

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