JP2017192257A - 絶縁劣化位置特定装置、太陽光発電システム及び接続箱 - Google Patents

絶縁劣化位置特定装置、太陽光発電システム及び接続箱 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽光発電システム全体の対地間電圧を一括して測定することにより絶縁劣化位置を特定することが可能な絶縁劣化位置特定装置、太陽光発電システム及び接続箱を提供する。【解決手段】集電箱内母線5の回路構成を直列回路に組み替え可能な集電箱用切換機構17と、接続箱内母線6の回路構成を直列回路に組み替え可能な接続箱用切換機構18とを備える。PCS1には測定部8を接続し、測定部8には演算部9を接続する。測定部8は極性切替部21にて直流電圧の極性を反転させた前後の対地間電圧を測定する。演算部9は、測定部8が測定した極性反転前後の対地間電圧と、予め定められた区間の回路構成のデータとを用いて、当該区間における絶縁劣化位置を特定する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、絶縁劣化位置特定装置並びにそれを用いた太陽光発電システム及び接続箱に関する。
近年、再生可能エネルギーへの注目度が高まっており、太陽光発電システムを一戸建てやマンション等の一般住宅やオフィスビルなどに導入して太陽光発電が行われている。さらには、発電所として基幹的役割を担うべく、広大な敷地に多数の太陽光モジュールを敷設したメガソーラーシステムなどの太陽光発電所も現実味を帯びている。
太陽光発電システムでは、システムに含まれるケーブルなどに絶縁劣化が生じたこと自体は、パワーコンディショナー単位で直流地絡として故障を検出することができる。ただし、故障を検出しただけでは、太陽光発電システムのどこが、絶縁劣化位置となっているのかを、特定することはできない。
一般に、太陽光発電システムでは、パワーコンディショナーから太陽光モジュールに向かって枝状に分岐して接続されている。すなわち、パワーコンディショナーから複数の接続箱へ枝状に分岐して接続され、さらに、各接続箱から複数の太陽光モジュールへと枝状に分岐して接続されている。なお、太陽光発電システムの規模がある程度大きいと、複数の接続箱を共通の接続箱に接続してからパワーコンディショナーへと接続することがある。このような共通の接続箱を通常、集電箱と呼んでいる。以下、接続箱と集電箱とを区別して、集電箱と太陽光モジュールとの間に接続されるものを接続箱と呼ぶ。ただし、集電箱は広義の接続箱に含まれるものとする。
接続箱及び集電箱を含む太陽光発電システムでは、パワーコンディショナーから複数の集電箱へ、各集電箱から複数の接続箱へ、そして、各接続箱から複数の太陽光モジュールへと、接続されている。そのため従来では、集電箱や接続箱での回路ごとに絶縁抵抗を測定し、測定結果から絶縁劣化位置を特定している。集電箱や接続箱での回路の数は、例えば集電箱であれば、そこに接続された接続箱の数だけ、接続箱であれば、そこに接続された太陽光モジュールの数だけある。したがって、作業員は回路ごとに配線用遮断器を手動で開放して、絶縁抵抗測定を繰り返している。このような絶縁劣化位置の特定作業は面倒であり、作業効率が低かった。
特開2013−239628号公報
以上述べたように、太陽光発電システムにおいて、地絡の原因となる絶縁劣化位置を特定するためには、集電箱や接続箱の回路毎に絶縁抵抗をいちいち測定する必要があり、絶縁劣化位置の特定には多くの時間と費用を要していた。特に、敷地が広い太陽光発電所では、集電箱及び接続箱が発電所内に均一に広く点在している。したがって、絶縁抵抗を測定する作業員は、点在した集電箱や接続箱の設置場所まで移動しなくてはならず、絶縁劣化位置の特定に要する時間と費用が増大した。
本実施形態は、上記の課題を解決するために提案されたものであり、絶縁劣化位置の調査対象となる区間全体の対地間電圧を一括して測定することにより、絶縁劣化位置を迅速且つ低コストに特定することが可能な絶縁劣化位置特定装置、太陽光発電システム及び接続箱を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の実施形態は、ケーブルにて枝状に分岐して接続された回路構成を持つ区間を、絶縁劣化位置の調査対象として、前記区間における絶縁劣化位置を特定する絶縁劣化位置特定装置であって、次の構成要素(1)〜(5)を備えている。
(1)前記区間の回路構成を直列回路に組み替え可能な切換機構。
(2)前記直列回路に直流電圧を印加する直流電源。
(3)前記直流電源が印加する直流電圧の極性を反転させる極性切替部。
(4)前記極性切替部にて直流電圧の極性を反転させた前後の対地間電圧を測定する測定部。
(5)前記測定部が測定した極性反転前後の対地間電圧と、予め定められた前記区間における回路構成のデータとを用いて、前記絶縁劣化位置を特定する演算を行う演算部。
なお、本発明の実施形態は、他の態様として、上記の絶縁劣化位置特定装置を有する太陽光発電システム及び上記の切換機構を備えた接続箱として捉えることもできる。
第1の実施形態を含む太陽光発電システムの概要を示すブロック図。 太陽光発電システムの通常時の回路構成を示す図。 第1の本実施形態の構成ならびに第1の実施形態にて太陽光発電システムにおける絶縁劣化位置を特定する際の回路構成を示す図。 第1の実施形態の接続箱用切換機構の構成を示す図。 第1の実施形態における絶縁劣化位置の特定演算を説明するための回路図。 第1の実施形態のフローチャート。 一般的な絶縁劣化位置の判定方法を説明するための図。 一般的な絶縁劣化位置の判定処理のフローチャート。 第2の実施形態の構成を示す図。 他の実施形態の構成を示す図。
(第1の実施形態)
[構成]
以下、第1の実施形態に係る絶縁劣化位置特定装置及び当該装置を有する太陽光発電システム、集電箱並びに接続箱について、図1〜図8を参照して具体的に説明する。
(太陽光発電システムの構成)
図1のブロック図に示すように、太陽光発電システムPには、直流を交流に変換するパワーコンディショナー(以下、PCSと記載)1と、受光面に入射する太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する太陽光モジュール(以下、単にモジュールとも記載)41〜44が設けられている。モジュール41〜44は、太陽電池セルが直列に複数接続された太陽電池ストリングを複数有している。
PCS1にはケーブル7を介して集電箱2が電気的に接続されており、集電箱2にはケーブル7を介して接続箱31、32が分岐して電気的に接続されている。接続箱31にはケーブル7を介してモジュール41、42が分岐して電気的に接続されており、接続箱32にはケーブル7を介してモジュール43、44が分岐して電気的に接続されている。なお、図1では、集電箱2を1つだけ示したが、複数であってもよい。
図2は、太陽光発電システムPの回路構成を示している。図2に示すように、集電箱2には、集電箱内母線5が設けられている。集電箱内母線5は、接続箱31あるいは32から送電された電源を1つにまとめるための母線である。集電箱内母線5には接続箱31との接離を行う配線用遮断器11と、接続箱32との接離を行う配線用遮断器12が設置されている。
接続箱31、32には接続箱内母線6が設けられている。接続箱内母線6は、各太陽光モジュール41〜44から送電された電源を1つにまとめるための母線である。接続箱31内の接続箱内母線6にはモジュール41との接離を行う配線用遮断器13と、モジュール42との接離を行う配線用遮断器14が設置されている。接続箱32内の接続箱内母線6にはモジュール43との接離を行う配線用遮断器15と、モジュール44との接離を行う配線用遮断器16が設置されている。
図2に示した太陽光発電システムPでは、モジュール41、42にて発電された電源が、ケーブル7を経由して、接続箱31内の接続箱内母線6にて1系統に集約されている。また、モジュール43、44にて発電された電源が、ケーブル7を経由して、接続箱32内の接続箱内母線6にて1系統に集約されている。
接続箱31、32において複数の接続箱母線6にて集約された電源は、ケーブル7を経由して、集電箱2内の集電箱内母線5にて1系統に集約され、さらにPCS1へと送られる。上述したように、太陽光発電システムPの回路構成は、PCS1から集電箱2及び接続箱31、32を経由して、モジュール41〜44に至るまで、ケーブル7にて接続されて枝状に広がるように構成されている。なお、集電箱内母線5及び接続箱内母線6の回路構成には、図4に示すような導体A、B、Cが組み込まれている。
(絶縁劣化位置特定装置の構成の概要)
第1の実施形態に係る絶縁劣化位置特定装置は、以上のような太陽光発電システムP全体を調査対象として絶縁劣化位置を特定する装置である。絶縁劣化位置の調査対象は、具体的には、PCS1から集電箱2及び接続箱31、32を経てモジュール41〜44までの区間、つまりケーブル7にて電気機器が接続された区間である。
図3に示すように、絶縁劣化位置特定装置には、太陽光発電システムPにおける対地間電圧を測定する測定部8と、絶縁劣化位置の特定演算を行う演算部9と、集電箱用切換機構17と、接続箱用切換機構18と、が設けられている。測定部8は、絶縁劣化位置の特定に際してPCS1に接続される。演算部9は測定部8に接続されている。演算部9には、表示部10が接続されている。表示部10は、太陽光発電システムPのどこに絶縁劣化位置が位置するのかを視覚的に表示する表示装置である。
(切換機構)
集電箱用切換機構17は、集電箱2において集電箱内母線5の回路構成を直列回路に組み替え可能とする電動切換機構である。接続箱用切換機構18は、接続箱31、32において接続箱内母線6の回路構成を直列回路に組み替え可能とする電動切換機構である。これらの切換機構17、18により、絶縁劣化位置の調査対象となる区間の回路構成を、図2に示した枝状に広がるような通常の回路構成から、直列回路に組み替えるようになっている。
図4を用いて、接続箱31に設けた接続箱用切換機構18の構成について説明する。なお、接続箱32に設けた接続箱用切換機構18は、接続されるモジュール41、42がモジュール43、44に代わるだけで、構成については接続箱用切換機構18と同様である。また、集電箱用切換機構17についても、接続されるモジュール41、42が、接続箱31、32に代わるが、構成については接続箱31に設けた接続箱用切換機構18と同様である。そのため、接続箱31側の接続箱用切換機構18の構成についてのみ説明し、接続箱32側の接続箱用切換機構18及び集電箱用切換機構17の構成については説明を省略する。
接続箱用切換機構18は、接続箱31の内部に設置した導体A、B、Cを電動で切換える機構である。導体A、B、Cは一方の端部を支軸として回動自在である。直流電流がモジュール41、42から集電箱2に向かって流れるものとして、モジュール41、42寄りの端部を上流側端部、集電箱2寄りの端部を下流側端部として説明すると、導体Aは下流側端部を支軸として回動自在であり、導体B、Cは上流側端部を支軸として回動自在である。また、接続箱31には導体Dが固定されている。導体Dはc点にて導体Cに接続されるものである。
図3に示すように、切換機構17、18には、予め設定された時間帯に、切換機構17、18による直列回路への組み替えを阻止するインターロック部19が接続されている。インターロック部19において直列回路への組み替えを阻止する時間帯とは、季節によって変動するが、太陽が出ている日中の時間帯である。
(測定部)
図3に戻って、測定部8及び演算部9の構成について説明する。測定部8は、絶縁回路やノイズ成分を除去するフィルタ回路、対地間電圧をアナログ信号からディジタルデータに変換するAD変換器などを備えた測定装置である。測定部8には直流電源20及び極性切替部21が組み込まれている。直流電源20は、切換機構17、18にて組み替えた直列回路に対し直流電圧を印加する電気回路である。極性切替部21は直流電源20が印加する直流電圧の極性を反転させる電気回路である。極性切替部21は直流電源20の出力側に接続されている。
測定部8は、極性切替部21にて直流電圧の極性を反転させた前後の対地間電圧を測定する測定器である。測定部8は、例えば、直流電圧の極性を反転させた前の対地間電圧としてP極からの対地間電圧V1及びN極からの対地間電圧V2を測定する。また、測定部8は、直流電圧の極性を反転させた後の対地間電圧として、P極からの対地間電圧V1´及びN極からの対地間電圧V2´を測定する。測定部8は、こうして測定した対地間電圧を演算部9へ送るようになっている。
(演算部)
演算部9は、ソフトウェアにより各種の処理を実行するプロセッサを有するコンピュータで実現される。演算部9には、太陽光発電システムPにおける回路構成についてのデータ、例えば全ケーブルのケーブル長やインピーダンスなどを保存する記憶部22が設けられている。
演算部9による絶縁劣化位置の特定演算について、図5(a)、(b)を用いて説明する。演算部9は、次の(式1)の演算式を用いて、xを求めることにより、絶縁劣化位置を特定している。
x/L=2(V1−V1´)/(V1−V1´−V2+V2´)…(式1)
2L: 太陽光発電システムP全体のケーブル長
x:測定点から絶縁劣化位置までのケーブル長
V1:極性反転前のP極からの対地間電圧
V2: 極性反転前のN極からの対地間電圧
V1´: 極性反転後のP極からの対地間電圧
V2´: 極性反転後のN極からの対地間電圧
全体のケーブル長2Lは、記憶部22にデータとして保存されている。V1、V2、V1、V1´が、測定部8の測定結果であって、極性切替部21にて直流電圧の極性を反転させた前後の太陽光発電システムPでの対地間電圧である。太陽光発電システムP全体のケーブル長を2L、測定点から絶縁劣化位置までのケーブル長をxとすると、直列回路では、対地間電圧V1と対地間電圧V2との間には、次の関係式が成立する。
V1=(x/2L)・(V1−V2)…(式2)
また、直流電源20の極性を反転させた後に計測される対地間電圧V1´、V2´の間についても同様に次の関係式が成立する。
V1´=(x/2L)・(V1´−V2´)……(式3)
(式2)、(式3)をxについて整理すると、(式4)を導くことができる。
x(V1−V2)=V1・2L…(式2’)
x(V1´−V2´)=V1´・2L…(式3’)
x(V1−V2)−V1・2L=x(V1´−V2´)−V1´・2L…(式4)
(式4)を展開すると、(式5)となる。
x(V1−V2)−x(V1´−V2´)=V1・2L−V1´・2L
⇔x・(V1−V1´−V2+V2´)=2L・(V1−V1´)
⇔x/2L={(V1−V1´)/(V1−V1´−V2+V2´)}…(式5)
この(式5)から上記の(式1)を得ることができる。
[作用]
本実施形態における絶縁劣化位置特定処理について、図6のフローチャートに従って説明する。図6のステップS01では、集電箱用切換機構17、接続箱用切換機構18が切換動作を実施することで、太陽光発電システムPの回路構成全体を直列回路に組み替える。太陽光発電システムPの回路構成の組み替えについて、図4を参照して説明する。
図4(a)は太陽光発電システムPにおける通常の回路構成である。図4(a)に示した状態では、導体A、Bはそれぞれの先端部がd点で接続され、モジュール41、42のN極側に接続されている。また、導体C、Dはc点で接続され、モジュール41、42のP極側に接続されている。
このような状態で、図4(a)において、導体Aが時計回転方向に回動し、導体Bが反時計回転方向に回動すると、導体A、Bの先端部同士が接続される。この時の接続点をa点とする(図4(b)参照)。すなわち、導体A、Bはd点からa点に切換えられたことになる。さらに、図4(a)において導体Cは反時計回転方向に回動することで、c点からb点に切換えられたことになる(図4(c)参照)。
図4(a)に示した通常の回路構成では導体A、Bはモジュール41、42のN極側に接続され、導体C、Dはモジュール41、42のP極側に接続されている。この状態から、導体A、B、Cが回動して、図4(c)に示した状態まで移行すると、接続箱31内の接続箱内母線6の回路構成は、一筆書きで描いたように直列回路に組み替えられる。
具体的には、導体A、a点、導体B、モジュール42、導体C、b点、モジュール41、c点、導体Dの順で直列に接続される。なお、測定部8は、図4(c)では便宜的に接続箱31に接続されているが、実際には図3に示すようにPCS1に近接して接続される。測定部8は、この1ヶ所だけで、太陽光発電システムP全体における対地間電圧を測定する。
以上のような回路構成の組み替えに続き、図6のステップS02では、測定部8が、太陽光発電システムPにおける対地間電圧に関して、極性切替部21を通じて直流電圧の極性を反転させた前後の対地間電圧を、片方ずつ共通の直列回路について測定する。具体的には、極性反転前におけるP極からの対地間電圧V1、N極からの対地間電圧V2、極性反転後におけるP極からの対地間電圧V1´、N極からの対地間電圧V2´という、4つの対地間電圧を測定する。
続いて、図6のステップS03では、演算部9が、上記(式1)の演算式を用いて、太陽光発電システムPにおける絶縁劣化位置を特定する。すなわち、演算部9は、直流電圧の極性を反転させた前後の対地間電圧V1、V2、V1´、V2´を測定部8から取り込み、これらの対地間電圧V1、V2、V1´、V2´と、記憶部22に保存した全体のケーブル長2Lとを用いて、(式1)に基づき、測定点から絶縁劣化位置までのケーブル長xを求める。そして、ステップS04では、表示部10が、太陽光発電システムPのどこに絶縁劣化位置が位置するのかを視覚的に表示する。
[効果]
以上述べたように、本実施形態は、集電箱内母線5及び接続箱内母線6の回路構成を直列回路に組み替え可能な集電箱用切換機構17及び接続箱用切換機構18と、PCS1からモジュール41〜44側の対地間電圧を測定する測定部8と、測定部8の測定結果を用いて、PCS1からモジュール41〜44までの区間における絶縁劣化位置を特定する演算を行う演算部9を備えている。
このような本実施形態では、太陽光発電システムPにおける通常の接続状態から、切換機構17、18が集電箱内母線5及び接続箱内母線6の回路構成を直列回路に組み替えることで、太陽光発電システムPに含まれる全ての機器が直列に接続されたことになり、測定部8が一括して太陽光発電システムPの対地間電圧を測定するだけで済む。
そして、演算部19は測定部8の測定結果を(式1)に適用し、測定点から絶縁劣化位置までのケーブル長xを求めることができる。したがって、太陽光発電システムPにおいて、PCS1からモジュール41〜44に至るまでの区間のどこに、絶縁劣化位置が存在するのかを特定することが可能である。
上記のような本実施形態によれば、測定部8が一括して太陽光発電システムPの対地間電圧を測定するだけなので、集電箱や接続箱の回路毎に手作業で絶縁抵抗を測定していた従来技術と比べて、測定作業が大幅に簡略化する。例えば、従来技術では、図7に示すように、接続箱31内には配線用遮断器13、14があるが、配線用遮断器13、14を交互に開放し、測定部8を用いて2回、区分した回路の絶縁抵抗を測定していた。
すなわち、従来の手法による絶縁劣化位置の特定処理では、図8のフローチャートに示すごとく、配線用遮断器11〜16を開放して順次6回、絶縁抵抗を測定する必要があった。また、最初にPCS1からの絶縁抵抗も測定するので、合計7回も絶縁抵抗を測定している。このように従来技術では、本実施形態に比べて作業数が格段に多く、絶縁劣化位置の特定には多大な時間と費用がかかっていた。
これに対して、本実施形態によれば、切換機構17、18を動作させることで調査対象である太陽光発電システムPの回路構成全体を直列回路とし、演算部9が(式1)の演算式を利用して、絶縁劣化位置を特定することが可能となる。その結果、太陽光発電システムPにおける絶縁劣化位置を短時間で特定することができ、優れた作業効率を発揮することができる。特に、集電箱2及び接続箱31、32が点在する太陽光発電所では、長距離移動を伴う測定作業を省くことができ、時間の短縮化及び低コスト化が実現する。
また、本実施形態の切換機構17、18は、電動切換機構なので、集電箱2及び接続箱31、32内の導体A〜Cを、電動で移動させることができ、集電箱内母線5及び接続箱内母線6の回路構成をスムーズに直列回路に組み替えることが可能である。したがって、演算部9が(式1)の演算式を利用した絶縁劣化位置の特定を、確実に実施することができる。
さらに、本実施形態では、インターロック部19が、日中の時間帯での切換機構17、18による直列回路への組み替えを阻止する。そのため、発電中のモジュール41〜44が直列に接続されることを回避することができる。したがって、モジュール41〜44において過電圧の発生を防止することが可能であり、優れた安全性を確保することができる。
また、本実施形態では、絶縁劣化位置を表示する表示部10を備えたので、太陽光発電システムPが広大な敷地に設置されている場合でも、作業員は的確に絶縁劣化位置を把握することができ、作業効率のさらなる向上を図ることが可能である。また、表示部10はタブレット端末などでもよく、演算部9などに無線送信装置を組み込んでおき、特定した絶縁劣化位置を表示部10に送るようにしてもよい。
(第2の実施形態)
[構成]
以下、第2の実施形態に係る絶縁劣化位置特定装置について、図9を用いて説明する。第2の実施形態では、モジュール41〜44に過電圧防止ダイオード23が設けられている。これ以外の構成については、上記第1の実施形態と同様であるため、説明は省略する。
[作用と効果]
PCS1から集電箱2、接続箱31、32、モジュール41〜44について一つの直列回路に構成した場合、モジュール41〜44が発電することで過電圧が生じるおそれがある。そこで、第2の実施形態においては、測定部8による対地間電圧の測定中にモジュール41〜44が発電したとしても、過電圧防止ダイオード23が過電圧の発生を確実に防止することができる。
(他の実施形態)
本実施形態は、上記の態様に限定されるものではない。例えば、太陽光発電システムPにおいて、集電箱2を省いた構成であってもよい。また、集電箱や接続箱やモジュールの配置数、接続箱に対して接続されるモジュールの数、集電箱に対して接続される接続箱の数なども適宜選択可能である。さらに、集電箱2あるいは接続箱31、32だけを本発明の実施態様としてもよい。このとき、集電箱2は少なくとも集電箱用切換機構17を備えており、接接続箱31、32は少なくとも接続箱用切換機構18を備えている。
切換機構は、ケーブルにて枝状に分岐して接続された回路構成を持つ区間について、その回路構成を直列回路に組み替えることが可能な機構であれば、その構成は適宜変更可能である。例えば、図10に示す切換機構24では、接続箱31の内部に設置した導体E、F、Gを電動で切換える機構である。導体E、F、Gは、一方の端部を支軸として回動自在である。導体Eは下流側端部を支軸として回動自在であり、導体F、Gは上流側端部を支軸として回動自在である。
図10(a)に示した通常の回路構成では導体E、Fはモジュール41のP極側に接続され、導体Gはモジュール41のN極側に接続されている。この状態から、導体E、F、Gが回動して図10(b)に示した状態に移行すると、接続箱31内の接続箱内母線6の回路構成は、一筆書きで描いたように直列回路に組み替えられる。
図10(b)に示すように、導体Eが反時計回転方向に回動すると、その先端部はc点から離れ、導体Fが時計回転方向に回動すると、その先端部はf点から離れる。最終的には導体E、Fの先端部同士が点eで接続される。すなわち、導体Eはc点からe点に切換えられ、導体Fはf点からe点に切換えられたことになる。また、導体Gは時計回転方向に回動することで、g点からf点に切換えられる。つまり、図10(b)の状態では、導体A、導体B、モジュール42、導体C、c点、f点、導体G、モジュール41、導体F、e点、導体E、導体Dの順で直列に接続される。このような実施形態では、導体E、F、Gが小さくて済み、切換機構24の構成をコンパクト化することが容易である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…パワーコンディショナー(PCS)
2…集電箱
31、32…接続箱
41〜44…太陽光モジュール(モジュール)
5…集電箱内母線
6…接続箱内母線
7…ケーブル
8…測定部
9…演算部
10…表示部
11〜16…配線用遮断器
17…集電箱用切換機構
18…接続箱用切換機構
19…インターロック部
20…直流電源
21…極性切替部
22…記憶部
23…過電圧防止ダイオード

Claims (9)

  1. ケーブルにて枝状に分岐して接続された回路構成を持つ区間を、絶縁劣化位置の調査対象として、前記区間における絶縁劣化位置を特定する絶縁劣化位置特定装置であって、
    前記区間の回路構成を直列回路に組み替え可能な切換機構と、
    前記直列回路に直流電圧を印加する直流電源と、
    前記直流電源が印加する直流電圧の極性を反転させる極性切替部と、
    前記極性切替部にて直流電圧の極性を反転させた前後の対地間電圧を測定する測定部と、
    前記測定部が測定した極性反転前後の対地間電圧と、予め定められた前記区間における回路構成のデータとを用いて、前記絶縁劣化位置を特定するための演算を行う演算部と、
    を備えた絶縁劣化位置特定装置。
  2. 前記区間には、直流を交流に変換するパワーコンディショナーと、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する太陽光モジュールとが設けられ、
    前記パワーコンディショナーには、前記ケーブルを介して枝状に分岐して集電箱が接続され、
    前記集電箱の内部には、前記太陽光モジュールが発電した電源を1系統に集約する集電箱内母線が設けられ、
    前記集電箱内母線には導体が接続され、
    前記切換機構は、前記導体を移動させることにより前記集電箱内部の回路構成を直列回路に組み替え可能な機構である請求項1に記載の絶縁劣化位置特定装置。
  3. 前記区間には、直流を交流に変換するパワーコンディショナーと、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する太陽光モジュールとが設けられ、
    前記太陽光モジュールには、当該太陽光モジュールが前記ケーブルを介して枝状に分岐するように接続箱が接続され、
    前記接続箱の内部には、前記太陽光モジュールが発電した電源を1系統に集約する接続箱内母線が設けられ、
    前記接続箱内母線には導体が接続され、
    前記切換機構は、前記導体を移動させることにより前記接続箱内部の回路構成を直列回路に組み替え可能な機構である請求項1または2に記載の絶縁劣化位置特定装置。
  4. 前記切換機構は、前記導体を電動で移動させる電動切換機構である請求項2または3に記載の絶縁劣化位置特定装置。
  5. 予め設定された時間帯には前記切換機構による直列回路への組み替えを阻止するインターロック部を備えた請求項1〜4のいずれかに記載の絶縁劣化位置特定装置。
  6. 前記区間に含まれる電気機器に過電圧防止ダイオードを備えた請求項1〜5のいずれかに記載の絶縁劣化位置特定装置。
  7. 前記区間での前記絶縁劣化位置を表示する表示部を備えた請求項1〜6のいずれかに記載の絶縁劣化位置特定装置。
  8. 直流を交流に変換するパワーコンディショナーと、
    太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する太陽光モジュールと、
    前記パワーコンディショナーから前記太陽光モジュールに至るまでの区間の回路構成を直列回路に組み替え可能な切換機構と、
    前記直列回路に直流電圧を印加する直流電源と、
    前記直流電源が印加する直流電圧の極性を反転させる極性切替部と、
    前記極性切替部にて直流電圧の極性を反転させた前後の対地間電圧を測定する測定部と、
    前記測定部が測定した極性反転前後の対地間電圧と、予め定められた前記区間における回路構成のデータとを用いて、前記絶縁劣化位置を特定するための演算を行う演算部と、
    を備えた太陽光発電システム。
  9. 直流を交流に変換するパワーコンディショナーから太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する太陽光モジュールに至るまでの区間の回路構成を、直列回路に組み替え可能な切換機構を備えた接続箱。
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JP2021151034A (ja) * 2020-03-18 2021-09-27 株式会社アイテス 住宅用太陽電池診断システム

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