JP2017190643A - 屋根の雪下ろし装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】袋状体を膨張させることにより積雪を落下させる屋根の雪下ろし装置であって、袋状体を簡素な構造として極めて低廉に製作できると共に、袋状体自体が落雪を阻害することがなく、積雪に縦方向或いは横方向に大きな亀裂を発生させることができ、より効果的に落雪させることができる屋根の雪下ろし装置を提供する。【解決手段】本発明の屋根の雪下ろし装置1は、屋根30の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体2と、袋状体2に気体を供給するための気体供給手段3と、袋状体2と気体供給手段3とを連通する連通部4と、気体供給手段3を制御して袋状体2内に気体を供給および袋状体2内から気体を排出するための制御部5とを備え、袋状体2は、棟31から軒32に向かって配される複数の袋体6からなり、複数の袋体6は保護シート7により被覆されている。【選択図】図4

Description

本発明は、屋根の上に載置した袋状体を膨張させることにより積雪に亀裂を生じさせ落下させる屋根の雪下ろし装置に関するものである。
豪雪地方の雪下ろしは大変な労力を要する作業であると共に、極めて危険な作業であるため、毎年尊い命が犠牲となっている。このような雪下ろしを容易かつ安全に行うことができる装置として、屋根の上に載置した袋状体を気体で膨張させることにより積雪を落下させる屋根の雪下ろし装置が種々提案されている。例えば、そのようなものとして、本件出願人が先に提案した特開2015−68026号公報の屋根の雪降ろし装置などがある。
しかし、この屋根の雪下ろし装置は、小袋状体を縦横に多数配してファスナーで連結する等、袋状体の構造が複雑で袋状体の製作が困難かつ製作コストが高くなるものであった。また、この種の屋根の雪下ろし装置は、軒側から棟側に向かって順次段階的に小袋状体を膨張させて積雪を落下させるものであるため、上段の小袋状体と下段の小袋状体との間に積雪が詰まって落雪を阻害することがあった。
特開2015−68026号公報
そこで、本願発明者は、屋根からの落雪実験を繰り返す中で、小袋状体を小さく膨張させることでは十分な落雪を発生させることはできず、積雪に縦方向或いは横方向の大きな亀裂を発生させることで効果的な落雪を実現できるとの知見を得て本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の課題は、袋状体を膨張させることにより積雪を落下させる屋根の雪下ろし装置であって、袋状体を簡素な構造とすることができ極めて低廉に製作できると共に、袋状体自体が落雪を阻害することがなく、積雪に縦方向或いは横方向に大きな亀裂を発生させることができて、効果的に落雪させることができる屋根の雪下ろし装置を提供することにある。
上記課題を解決するものは、屋根の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体と、該袋状体に気体を供給するための気体供給手段と、前記袋状体と前記気体供給手段とを連通する連通部と、前記気体供給手段を制御して前記袋状体内に気体を供給および前記袋状体内から気体を排出させるための制御部とを備え、前記袋状体は、棟から軒に向かって配される複数の袋体からなり、該複数の袋体は保護シートにより被覆されていることを特徴とする屋根の雪下ろし装置である。
また、上記課題を解決するものは、屋根の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体と、該袋状体に気体を供給するための気体供給手段と、前記袋状体と前記気体供給手段とを連通する連通部と、前記気体供給手段を制御して前記袋状体内に気体を供給および前記袋状体内から気体を排出させるための制御部とを備え、前記袋状体は、棟の下部或いは軒の上部において屋根の横幅方向に沿って部分的に配される帯状体であることを特徴とする屋根の雪下ろし装置である。
前記連通部は、前記袋状体に装着するニップルを有し、該ニップルは管状本体部の側壁に気体流通口を有すると共に、前記管状本体部の下端面は半球面状に形成されていることが好ましい。前記屋根の雪下ろし装置は、前記袋状体の上方に降り積もった積雪の量を検知する検知手段を有していることが好ましい。前記屋根の雪下ろし装置は、該屋根の雪下ろし装置による積雪の落下を事前に警報するための警報手段を有していることが好ましい。前記気体供給手段は真空ポンプが使用され、前記袋状体内へ気体を供給する際には、前記真空ポンプの排気側エアが前記袋状体内へ供給されるように構成されていることが好ましい。
請求項1に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、袋状体を簡素な構造とすることができ極めて低廉に製作できると共に、袋状体自体が落雪を阻害することがなく、積雪に縦方向に大きな亀裂を発生させることができ、より効果的に落雪させることができる。
請求項2に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、袋状体をより簡素な構造とすることができてより低廉に製作でき、袋状体自体が落雪を阻害することもなく、積雪に横方向に大きな亀裂を発生させることができると共に、棟に積もった雪と棟の下部に積もった雪、或いは軒から吊り下がった氷柱(つらら)と軒の上部に積もった雪とを分断して、より効果的に落雪させることができる。
請求項3に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、袋状体内から気体を吸引する際に袋状体の下面内壁がニップルに張り付いて吸引を阻害することを防止できると共に、ニップルの下端面で袋状体を破損させることを防止できる。
請求項4に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、急激な降雪時にも検知手段の検知により自動的に落雪作業が行われるため、装置に過度な負担がかかることなく、安定した雪下ろしを行うことができる。
請求項5に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、使用者等が屋根の雪下ろし装置による落雪を事前に知ることができ安全性を確保することができる。
請求項6に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、気体供給手段をより低廉に製作できる。
第1の本発明に係る屋根の雪下ろし装置の一実施例を説明するための説明図である。 図1のA-A線断面図である。 図1に示した屋根の雪下ろし装置における、袋状体の膨張状態を説明するための縦断面図である。 図1に示した屋根の雪下ろし装置の袋状体を屋根に取り付けた状態を示す斜視図である。 図1に示した屋根の雪下ろし装置におけるニップルの斜視図である。 図1に示した屋根の雪下ろし装置におけるニップルの作用を説明するための説明図である。 第2の本発明に係る屋根の雪下ろし装置の一実施例を説明するための説明図である。 図7のB-B線断面図である。 図7に示した屋根の雪下ろし装置の袋状体を屋根(棟の下部)に取り付けた状態を示す斜視図である。 図7に示した屋根の雪下ろし装置の袋状体を屋根(軒の上部)に取り付けた状態を示す斜視図である。
第1の本発明では、袋状体2を棟31から軒32に向かって配される複数の袋体6から構成し、これら複数の袋体6を保護シート7により被覆したことで、袋状体2を簡素な構造とすることができ極めて低廉に製作できると共に、袋状体2自体が落雪を阻害することがなく、積雪に対して縦方向に大きな亀裂を発生させて効果的に落雪させることができる屋根の雪下ろし装置1を実現した。
また、第2の本発明では、袋状体26を棟31の下部或いは軒32の上部において屋根30の横幅方向に沿って部分的に配される帯状体にて構成したことで、袋状体26を簡素な構造とすることができ極めて低廉に製作できると共に、袋状体26自体が落雪を阻害することがなく、積雪に対して横方向に大きな亀裂を発生させて効果的に落雪させることができる屋根の雪下ろし装置20を実現した。
第1の本発明に係る屋根の雪下ろし装置を図1ないし図6に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の屋根の雪下ろし装置1は、図1または図4に示すように、屋根30の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体2と、袋状体2に気体を供給するための気体供給手段3と、袋状体2と気体供給手段3とを連通する連通部4と、袋状体2の上部に降り積もった積雪の量を検知する検知手段8と、積雪の落下を事前に警報するための警報手段9と、気体供給手段3を制御して袋状体2内に気体を供給および袋状体2内から気体を排出すると共に検知手段8および警報手段9を制御するための制御部5とを備え、袋状体2は、棟31から軒32に向かって配される複数の袋体6からなり、複数の袋体6は保護シート7により被覆されている。以下、各構成について順次詳述する。
袋状体2は、内部に気体(この実施例では空気)が供給され膨張することにより積雪に亀裂を生じさせて落下させるためのものであり、図4に示すように、屋根30の上面に載置固定される。
この実施例の袋状体2は、図1または図4に示すように、屋根30の棟31から軒32に向かって配される5つの袋体(この実施例では平面視短冊状の矩形袋体)6を有しており、これらが屋根30一面に載置される。同様にして反対側の屋根面においても屋根30の棟31から軒32に向かって配される5つの袋体(この実施例では平面視短冊状の矩形袋体で、長手方向の両端が閉塞(例えば溶着等により閉塞)した長尺状筒状体)6が配される。そして、この実施例では、中央の袋体6より順次外方の袋体6を膨張させることにより、積雪に対して、縦方向、すなわち棟31と軒32間に延びる大きな亀裂を生じさせ、これにより効果的に落雪を生起させることができる。なお、膨張させたまま次位の袋体6を膨張させるより、膨張させた後、収縮させて、次位の袋体6を膨張および収縮させる方が、袋体6の両側をより確実に分断でき、より確実に落雪を生起させることができるため好ましい。
このように、本発明の屋根の雪下ろし装置1は、複数の袋体6を屋根30の縦方向にのみ配し、小袋状体を横方向(屋根の幅方向)に複数段配したものでないため、上段の小袋状体と下段の小袋状体との間に積雪が詰まって落雪を阻害することがなく、また、屋根30の縦方向に棟31から軒32に渡る大きな亀裂を積雪に生じさせるため、極めて効果的に落雪させることができる。
なお、この実施例の袋状体2は、5つの袋体6から構成されているが、これに限定されるものではなく複数であれば何本でもよく、設置する屋根の大きさに応じて適宜選択決定される。また、この実施例の袋状体2は屋根30の全体に配置されており、これがより確実に落雪させるために好ましいが、部分的に配したものも本発明の範疇に包含される。さらに、この実施例の袋体6としては、エアバッグを形成する樹脂材料が好適に使用できるが、これに限定されるものではなく、高強度性、耐衝撃性、耐水性または耐候性を備えた樹脂材料であればどのようなものにて形成されていてもよい。
保護シート7は、袋状体2を保護すると共に、複数の袋体6を連結して一体のシート状物として構成するためのものである。具体的には、この実施例の保護シート7は、図2に示すように、5つの袋体6の上下面にそれぞれ配されており、上下面からそれぞれ5つの袋体6を被覆して保護するように配されている。そして、袋体6が膨張した場合でも、図3に示すように、袋体6の上方の保護シート7も同時に持ち上がることで、袋体6間に積雪が入り込むような大きな谷部が形成されないようにも作用する。
さらに、各袋体6は長手方向の上下部位にて紐部材(図示しない)を介してそれぞれ保護シート7に連結されており、袋体6同士をファスナーなど連結部材では直接連結する必要がなく、この点においても袋状体2をより低廉に製作できる。すなわち、本発明の屋根の雪下ろし装置1における袋状体2は、保護シート7により複数の袋体6が間接的に連結されてシート状物が構成されており、膨張部を構成する構造が極めて簡素であるため、製作コストをより低廉化することができる。
なお、この実施例の保護シート7は、硬質塩化ビニールシートなどの樹脂材料にて形成されているが、これに限定されるものではなく、高強度性、耐衝撃性、耐水性または耐候性を備えたシート材であればどのようなものにて形成されていてもよい。また、この実施例の保護シート7は、袋体6の上下面にそれぞれ配されており、これが袋体6を保護するために最も好ましいが、袋体6の上面側のみに保護シートが設けられたようなものも本発明の範疇に包含される。
気体供給手段3は、袋状体2(この実施例では5つの袋体6)内に気体を供給するためのものであり、この実施例では家庭用100Vで使用可能な真空ポンプが使用されている。そして、袋状体2内へ気体を供給する際には、真空ポンプの排気側エアが袋状体2内へ供給されるように構成されている。具体的には、制御部5が真空ポンプの吸気側ポートと排気側ポート双方を開閉する共通の電磁弁(図示しない)と真空ポンプを制御可能に構成され、袋状体2内へ気体を供給する(袋状体2を膨張させる)際には、電磁弁を介して真空ポンプの排気側エアが袋状体2内へ供給されるように制御され、袋状体2内から気体を排出する(袋状体2を収縮させる)際には、電磁弁を介して真空ポンプにより吸引されるように制御するよう構成されている。気体供給手段3をこのような家庭用100Vで使用可能な真空ポンプにより構成することで、屋根の雪下ろし装置1の製作コストをより低廉化することができる。
なお、この実施例の気体供給手段は真空ポンプにて構成されているが、これに限定されるものではなく、コンプレッサーにより構成されていてもよい。また、この実施例の気体供給手段は家庭用100Vで使用可能な低廉な真空ポンプにて構成されているが、膨張収縮を短時間で行うためには、気体供給手段が大型の真空ポンプまたはコンプレッサーにて構成され、これを複数の使用者で共有して屋根の雪下ろし装置を低廉化させてもよい。さらに、この実施例における気体供給手段は真空ポンプであるため、気体は空気であるが、これに限定されるものではなく、ヘリウムガス等他の気体を供給する装置を使用してもよい。
連通部4は、袋状体2と気体供給手段3とを連通するための部位であり、この実施例では、前述した電磁弁と連通管(耐寒性樹脂系エアホース)と連通管の先端に取り付けられたニップル(継手管)10を有している。
ニップル10は、袋状体2(この実施例では各袋体6それぞれ)と連通管とを連通させるために各袋体6の装着部6aにそれぞれ装着するものであり、図5に示すように、内面に形成された螺合部により連通管の端部を取り付ける連結孔15を備えた頭部14と、頭部14の下方に一体成形された管状本体部11とを有している。この管状本体部11の側壁の四方にはそれぞれ気体を流通させるための気体流通口12が設けられており、管状本体部11の下端面13は閉塞し半球面状に形成されている。
そして、図6に示すように、気体流通口12が管状本体部11の下端面13ではなく側壁に設けられていることで、袋体6内から気体を吸引する際に袋体6の下面内壁がニップル10の下端面13に張り付いて吸引を阻害することが防止される。また、管状本体部11の下端面13が閉塞し半球面状に形成されていることにより、ニップルの下端面13に袋体6の下面内壁が接触しても、袋体6の破損が防止されるように構成されている。
検知手段8は、袋状体2の上部に降り積もった積雪量を検知するためのものであり、この実施例では、通電センサーが用いられている。具体的には、通電センサーにより設定時間(例えば5分、10分、30分、60分)毎に電気通電抵抗を測定し積雪量を検知するように構成されている。ただし、本発明における検知手段8は、袋状体2の上部に降り積もった積雪量を検知できるものであればどのような検知手段でもよく、例えばロード(重量)センサーや位置センサーなどでもよい。
警報手段9は、屋根の雪下ろし装置1による積雪の落下を使用者等に事前に報知するためのものであり、この実施例では鳴動手段(ブザー)が使用されている。このような警報手段9を屋内外に設けることで、使用者等が屋根の雪下ろし装置1による雪の落下を事前に知ることができ、安全性をより確保することができる。ただし、警告手段9は、鳴動手段などの鳴り物に限定されるものではなく、屋根の雪下ろし装置1による積雪の落下を事前に報知できるものであればどのようなものでもよく、例えば視覚に訴えるもの(例えば警告灯など)、または鳴り物と視覚に訴えるものの双方で構成されたものなどであってもよい。
制御部5は、気体供給手段3、電磁弁、検知手段8および警報手段9を制御するためのものであり、この実施例では制御盤にて構成されている。そして、制御部5は、検知手段5が設定量の積雪量を検知すると、警報手段9に警告音を発生させ、気体供給手段3および電磁弁を制御して袋状体2(5つの袋体6)内に気体を供給して膨張させる。この膨張により積雪に縦方向の大きな亀裂が発生し積雪を複数に分断することで順次落雪が生起する。なお、この実施例では、中央の袋体6から順次外方の袋体6を膨張させるように制御しているが、5つの袋体6をどのような順序で膨張させてもよい。他方、袋状体2内を収縮させる場合は、制御部5は、気体供給手段3および電磁弁を制御して袋状体2内の気体を吸引して外部に排出させるように制御する。このように、本発明の屋根の雪下ろし装置1は、検知手段5が設定量の積雪量を検知する度毎に上記動作を繰り返すことで安全かつ効率的に雪下ろしが遂行されるように構成されている。
つぎに、第2の本発明に係る屋根の雪下ろし装置を図7ないし図10に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の屋根の雪下ろし装置20は、図7、図9または図10に示すように、屋根30の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体26と、袋状体26に気体を供給するための気体供給手段3と、袋状体26と気体供給手段3とを連通する連通部4と、袋状体26の上部に降り積もった積雪の量を検知する検知手段8と、積雪の落下を事前に警報するための警報手段9と、気体供給手段3を制御して袋状体26内に気体を供給および袋状体26内から気体を排出すると共に検知手段8および警報手段9を制御するための制御部5とを備え、袋状体26は、棟31の下部或いは軒32の上部において屋根30の横幅方向に沿って部分的に配される帯状体からなり、袋体26は保護シート27により被覆されている。以下、この屋根の雪下ろし装置20の特徴を説明し、前述した第1の本発明に係る屋根の雪下ろし装置1と同一構成部分については同一符号を付し説明を省略する。
この実施例の屋根の雪下ろし装置20は、図7、図9または図10に示すように、袋状体26が棟31の下部或いは軒32の上部のいずれかにおいて屋根の横幅方向に沿って部分的に配される平面視帯状体で構成されており、この袋状体26が図9または図10に示すように、屋根面毎に配される点に特徴を有する。
これにより、屋根面毎に一つの袋状体26を部分的に配すればよいため、袋状体をより簡素な構造とすることができ袋状体の製作コストより低廉化できる。また、屋根面毎に一つの袋状体26が配されるため、袋状体間で積雪が詰まることもなく効果的に落雪させることができる。さらに、積雪に横方向に大きな亀裂を発生させることができるため、図9における袋状体26の配置、すなわち、袋状体26を棟31の下部に配置した場合では、棟31に積もった雪と棟31の下部に積もった雪とを分断して効果的に落雪させることができる。他方、図10における袋状体26の配置、すなわち、袋状体26を軒32の上部に配置した場合では、軒32から吊り下がった氷柱(つらら)と軒32の上部に積もった雪とを分断して、効果的に落雪させることができる。なお、この実施例の屋根の雪下ろし装置20の袋状体26もまた、前述した屋根の雪下ろし装置1の袋状体2と同様、図8に示すように、上下面がそれぞれ保護シート27にて被覆されている。
1 屋根の雪下ろし装置(第1の発明)
2 袋状体
3 気体供給手段
4 連通部
5 制御部
6 袋体
7 保護シート
8 検知手段
9 警報手段
10 ニップル
20 屋根の雪下ろし装置(第2の発明)
30 屋根
31 棟
32 軒
本発明は、屋根の上に載置した袋状体を膨張させることにより積雪に亀裂を生じさせ落下させる屋根の雪下ろし装置に関するものである。
豪雪地方の雪下ろしは大変な労力を要する作業であると共に、極めて危険な作業であるため、毎年尊い命が犠牲となっている。このような雪下ろしを容易かつ安全に行うことができる装置として、屋根の上に載置した袋状体を気体で膨張させることにより積雪を落下させる屋根の雪下ろし装置が種々提案されている。例えば、そのようなものとして、本件出願人が先に提案した特開2015−68026号公報の屋根の雪降ろし装置などがある。
しかし、この屋根の雪下ろし装置は、小袋状体を縦横に多数配してファスナーで連結する等、袋状体の構造が複雑で袋状体の製作が困難かつ製作コストが高くなるものであった。また、この種の屋根の雪下ろし装置は、軒側から棟側に向かって順次段階的に小袋状体を膨張させて積雪を落下させるものであるため、上段の小袋状体と下段の小袋状体との間に積雪が詰まって落雪を阻害することがあった。
特開2015−68026号公報
そこで、本願発明者は、屋根からの落雪実験を繰り返す中で、小袋状体を小さく膨張させることでは十分な落雪を発生させることはできず、積雪に縦方向或いは横方向の大きな亀裂を発生させることで効果的な落雪を実現できるとの知見を得て本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の課題は、袋状体を膨張させることにより積雪を落下させる屋根の雪下ろし装置であって、袋状体を簡素な構造とすることができ極めて低廉に製作できると共に、袋状体自体が落雪を阻害することがなく、積雪に縦方向或いは横方向に大きな亀裂を発生させることができて、効果的に落雪させることができる屋根の雪下ろし装置を提供することにある。
上記課題を解決するものは、屋根の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体と、該袋状体に気体を供給するための気体供給手段と、前記袋状体と前記気体供給手段とを連通する連通部と、前記気体供給手段を制御して前記袋状体内に気体を供給および前記袋状体内から気体を排出するための制御部とを備え、前記袋状体は、棟から軒に向かって配される複数の袋体からなり、該複数の袋体は保護シートにより被覆され、前記連通部は、前記袋状体に装着するニップルを有し、該ニップルは管状本体部の側壁に気体流通口を有すると共に、前記管状本体部の下端面は閉塞し半球面状に形成されていることを特徴とする屋根の雪下ろし装置である。
また、上記課題を解決するものは、屋根の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体と、該袋状体に気体を供給するための気体供給手段と、前記袋状体と前記気体供給手段とを連通する連通部と、前記気体供給手段を制御して前記袋状体内に気体を供給および前記袋状体内から気体を排出するための制御部とを備え、前記袋状体は、棟の下部或いは軒の上部において屋根の横幅方向に沿って部分的に配される帯状体であり、前記連通部は、前記袋状体に装着するニップルを有し、該ニップルは管状本体部の側壁に気体流通口を有すると共に、前記管状本体部の下端面は閉塞し半球面状に形成されていることを特徴とする屋根の雪下ろし装置である。
前記屋根の雪下ろし装置は、前記袋状体の上方に降り積もった積雪の量を検知する検知手段を有していることが好ましい。前記屋根の雪下ろし装置は、該屋根の雪下ろし装置による積雪の落下を事前に警報するための警報手段を有していることが好ましい。前記気体供給手段は真空ポンプが使用され、前記袋状体内へ気体を供給する際には、前記真空ポンプの排気側エアが前記袋状体内へ供給されるように構成されていることが好ましい。
請求項1に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、袋状体を簡素な構造とすることができ極めて低廉に製作できると共に、袋状体自体が落雪を阻害することがなく、積雪に縦方向に大きな亀裂を発生させることができ、より効果的に落雪させることができる。さらに、袋状体内から気体を吸引する際に袋状体の下面内壁がニップルに張り付いて吸引を阻害することを防止できると共に、ニップルの下端面で袋状体を破損させることを防止できる。
請求項2に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、袋状体をより簡素な構造とすることができてより低廉に製作でき、袋状体自体が落雪を阻害することもなく、積雪に横方向に大きな亀裂を発生させることができると共に、棟に積もった雪と棟の下部に積もった雪、或いは軒から吊り下がった氷柱(つらら)と軒の上部に積もった雪とを分断して、より効果的に落雪させることができる。さらに、袋状体内から気体を吸引する際に袋状体の下面内壁がニップルに張り付いて吸引を阻害することを防止できると共に、ニップルの下端面で袋状体を破損させることを防止できる。
請求項に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、急激な降雪時にも検知手段の検知により自動的に落雪作業が行われるため、装置に過度な負担がかかることなく、安定した雪下ろしを行うことができる。
請求項に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、使用者等が屋根の雪下ろし装置による落雪を事前に知ることができ安全性を確保することができる。
請求項に記載した屋根の雪下ろし装置によれば、気体供給手段をより低廉に製作できる。
第1の本発明に係る屋根の雪下ろし装置の一実施例を説明するための説明図である。 図1のA-A線断面図である。 図1に示した屋根の雪下ろし装置における、袋状体の膨張状態を説明するための縦断面図である。 図1に示した屋根の雪下ろし装置の袋状体を屋根に取り付けた状態を示す斜視図である。 図1に示した屋根の雪下ろし装置におけるニップルの斜視図である。 図1に示した屋根の雪下ろし装置におけるニップルの作用を説明するための説明図である。 第2の本発明に係る屋根の雪下ろし装置の一実施例を説明するための説明図である。 図7のB-B線断面図である。 図7に示した屋根の雪下ろし装置の袋状体を屋根(棟の下部)に取り付けた状態を示す斜視図である。 図7に示した屋根の雪下ろし装置の袋状体を屋根(軒の上部)に取り付けた状態を示す斜視図である。
第1の本発明では、袋状体2を棟31から軒32に向かって配される複数の袋体6から構成し、これら複数の袋体6を保護シート7により被覆したことで、袋状体2を簡素な構造とすることができ極めて低廉に製作できると共に、袋状体2自体が落雪を阻害することがなく、積雪に対して縦方向に大きな亀裂を発生させて効果的に落雪させることができる屋根の雪下ろし装置1を実現した。
また、第2の本発明では、袋状体26を棟31の下部或いは軒32の上部において屋根30の横幅方向に沿って部分的に配される帯状体にて構成したことで、袋状体26を簡素な構造とすることができ極めて低廉に製作できると共に、袋状体26自体が落雪を阻害することがなく、積雪に対して横方向に大きな亀裂を発生させて効果的に落雪させることができる屋根の雪下ろし装置20を実現した。
第1の本発明に係る屋根の雪下ろし装置を図1ないし図6に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の屋根の雪下ろし装置1は、図1または図4に示すように、屋根30の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体2と、袋状体2に気体を供給するための気体供給手段3と、袋状体2と気体供給手段3とを連通する連通部4と、袋状体2の上部に降り積もった積雪の量を検知する検知手段8と、積雪の落下を事前に警報するための警報手段9と、気体供給手段3を制御して袋状体2内に気体を供給および袋状体2内から気体を排出すると共に検知手段8および警報手段9を制御するための制御部5とを備え、袋状体2は、棟31から軒32に向かって配される複数の袋体6からなり、複数の袋体6は保護シート7により被覆されている。以下、各構成について順次詳述する。
袋状体2は、内部に気体(この実施例では空気)が供給され膨張することにより積雪に亀裂を生じさせて落下させるためのものであり、図4に示すように、屋根30の上面に載置固定される。
この実施例の袋状体2は、図1または図4に示すように、屋根30の棟31から軒32に向かって配される5つの袋体(この実施例では平面視短冊状の矩形袋体)6を有しており、これらが屋根30一面に載置される。同様にして反対側の屋根面においても屋根30の棟31から軒32に向かって配される5つの袋体(この実施例では平面視短冊状の矩形袋体で、長手方向の両端が閉塞(例えば溶着等により閉塞)した長尺状筒状体)6が配される。そして、この実施例では、中央の袋体6より順次外方の袋体6を膨張させることにより、積雪に対して、縦方向、すなわち棟31と軒32間に延びる大きな亀裂を生じさせ、これにより効果的に落雪を生起させることができる。なお、膨張させたまま次位の袋体6を膨張させるより、膨張させた後、収縮させて、次位の袋体6を膨張および収縮させる方が、袋体6の両側をより確実に分断でき、より確実に落雪を生起させることができるため好ましい。
このように、本発明の屋根の雪下ろし装置1は、複数の袋体6を屋根30の縦方向にのみ配し、小袋状体を横方向(屋根の幅方向)に複数段配したものでないため、上段の小袋状体と下段の小袋状体との間に積雪が詰まって落雪を阻害することがなく、また、屋根30の縦方向に棟31から軒32に渡る大きな亀裂を積雪に生じさせるため、極めて効果的に落雪させることができる。
なお、この実施例の袋状体2は、5つの袋体6から構成されているが、これに限定されるものではなく複数であれば何本でもよく、設置する屋根の大きさに応じて適宜選択決定される。また、この実施例の袋状体2は屋根30の全体に配置されており、これがより確実に落雪させるために好ましいが、部分的に配したものも本発明の範疇に包含される。さらに、この実施例の袋体6としては、エアバッグを形成する樹脂材料が好適に使用できるが、これに限定されるものではなく、高強度性、耐衝撃性、耐水性または耐候性を備えた樹脂材料であればどのようなものにて形成されていてもよい。
保護シート7は、袋状体2を保護すると共に、複数の袋体6を連結して一体のシート状物として構成するためのものである。具体的には、この実施例の保護シート7は、図2に示すように、5つの袋体6の上下面にそれぞれ配されており、上下面からそれぞれ5つの袋体6を被覆して保護するように配されている。そして、袋体6が膨張した場合でも、図3に示すように、袋体6の上方の保護シート7も同時に持ち上がることで、袋体6間に積雪が入り込むような大きな谷部が形成されないようにも作用する。
さらに、各袋体6は長手方向の上下部位にて紐部材(図示しない)を介してそれぞれ保護シート7に連結されており、袋体6同士をファスナーなど連結部材では直接連結する必要がなく、この点においても袋状体2をより低廉に製作できる。すなわち、本発明の屋根の雪下ろし装置1における袋状体2は、保護シート7により複数の袋体6が間接的に連結されてシート状物が構成されており、膨張部を構成する構造が極めて簡素であるため、製作コストをより低廉化することができる。
なお、この実施例の保護シート7は、硬質塩化ビニールシートなどの樹脂材料にて形成されているが、これに限定されるものではなく、高強度性、耐衝撃性、耐水性または耐候性を備えたシート材であればどのようなものにて形成されていてもよい。また、この実施例の保護シート7は、袋体6の上下面にそれぞれ配されており、これが袋体6を保護するために最も好ましいが、袋体6の上面側のみに保護シートが設けられたようなものも本発明の範疇に包含される。
気体供給手段3は、袋状体2(この実施例では5つの袋体6)内に気体を供給するためのものであり、この実施例では家庭用100Vで使用可能な真空ポンプが使用されている。そして、袋状体2内へ気体を供給する際には、真空ポンプの排気側エアが袋状体2内へ供給されるように構成されている。具体的には、制御部5が真空ポンプの吸気側ポートと排気側ポート双方を開閉する共通の電磁弁(図示しない)と真空ポンプを制御可能に構成され、袋状体2内へ気体を供給する(袋状体2を膨張させる)際には、電磁弁を介して真空ポンプの排気側エアが袋状体2内へ供給されるように制御され、袋状体2内から気体を排出する(袋状体2を収縮させる)際には、電磁弁を介して真空ポンプにより吸引されるように制御するよう構成されている。気体供給手段3をこのような家庭用100Vで使用可能な真空ポンプにより構成することで、屋根の雪下ろし装置1の製作コストをより低廉化することができる。
なお、この実施例の気体供給手段は真空ポンプにて構成されているが、これに限定されるものではなく、コンプレッサーにより構成されていてもよい。また、この実施例の気体供給手段は家庭用100Vで使用可能な低廉な真空ポンプにて構成されているが、膨張収縮を短時間で行うためには、気体供給手段が大型の真空ポンプまたはコンプレッサーにて構成され、これを複数の使用者で共有して屋根の雪下ろし装置を低廉化させてもよい。さらに、この実施例における気体供給手段は真空ポンプであるため、気体は空気であるが、これに限定されるものではなく、ヘリウムガス等他の気体を供給する装置を使用してもよい。
連通部4は、袋状体2と気体供給手段3とを連通するための部位であり、この実施例では、前述した電磁弁と連通管(耐寒性樹脂系エアホース)と連通管の先端に取り付けられたニップル(継手管)10を有している。
ニップル10は、袋状体2(この実施例では各袋体6それぞれ)と連通管とを連通させるために各袋体6の装着部6aにそれぞれ装着するものであり、図5に示すように、内面に形成された螺合部により連通管の端部を取り付ける連結孔15を備えた頭部14と、頭部14の下方に一体成形された管状本体部11とを有している。この管状本体部11の側壁の四方にはそれぞれ気体を流通させるための気体流通口12が設けられており、管状本体部11の下端面13は閉塞し半球面状に形成されている。
そして、図6に示すように、気体流通口12が管状本体部11の下端面13ではなく側壁に設けられていることで、袋体6内から気体を吸引する際に袋体6の下面内壁がニップル10の下端面13に張り付いて吸引を阻害することが防止される。また、管状本体部11の下端面13が閉塞し半球面状に形成されていることにより、ニップルの下端面13に袋体6の下面内壁が接触しても、袋体6の破損が防止されるように構成されている。
検知手段8は、袋状体2の上部に降り積もった積雪量を検知するためのものであり、この実施例では、通電センサーが用いられている。具体的には、通電センサーにより設定時間(例えば5分、10分、30分、60分)毎に電気通電抵抗を測定し積雪量を検知するように構成されている。ただし、本発明における検知手段8は、袋状体2の上部に降り積もった積雪量を検知できるものであればどのような検知手段でもよく、例えばロード(重量)センサーや位置センサーなどでもよい。
警報手段9は、屋根の雪下ろし装置1による積雪の落下を使用者等に事前に報知するためのものであり、この実施例では鳴動手段(ブザー)が使用されている。このような警報手段9を屋内外に設けることで、使用者等が屋根の雪下ろし装置1による雪の落下を事前に知ることができ、安全性をより確保することができる。ただし、警告手段9は、鳴動手段などの鳴り物に限定されるものではなく、屋根の雪下ろし装置1による積雪の落下を事前に報知できるものであればどのようなものでもよく、例えば視覚に訴えるもの(例えば警告灯など)、または鳴り物と視覚に訴えるものの双方で構成されたものなどであってもよい。
制御部5は、気体供給手段3、電磁弁、検知手段8および警報手段9を制御するためのものであり、この実施例では制御盤にて構成されている。そして、制御部5は、検知手段5が設定量の積雪量を検知すると、警報手段9に警告音を発生させ、気体供給手段3および電磁弁を制御して袋状体2(5つの袋体6)内に気体を供給して膨張させる。この膨張により積雪に縦方向の大きな亀裂が発生し積雪を複数に分断することで順次落雪が生起する。なお、この実施例では、中央の袋体6から順次外方の袋体6を膨張させるように制御しているが、5つの袋体6をどのような順序で膨張させてもよい。他方、袋状体2内を収縮させる場合は、制御部5は、気体供給手段3および電磁弁を制御して袋状体2内の気体を吸引して外部に排出させるように制御する。このように、本発明の屋根の雪下ろし装置1は、検知手段5が設定量の積雪量を検知する度毎に上記動作を繰り返すことで安全かつ効率的に雪下ろしが遂行されるように構成されている。
つぎに、第2の本発明に係る屋根の雪下ろし装置を図7ないし図10に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の屋根の雪下ろし装置20は、図7、図9または図10に示すように、屋根30の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体26と、袋状体26に気体を供給するための気体供給手段3と、袋状体26と気体供給手段3とを連通する連通部4と、袋状体26の上部に降り積もった積雪の量を検知する検知手段8と、積雪の落下を事前に警報するための警報手段9と、気体供給手段3を制御して袋状体26内に気体を供給および袋状体26内から気体を排出すると共に検知手段8および警報手段9を制御するための制御部5とを備え、袋状体26は、棟31の下部或いは軒32の上部において屋根30の横幅方向に沿って部分的に配される帯状体からなり、袋体26は保護シート27により被覆されている。以下、この屋根の雪下ろし装置20の特徴を説明し、前述した第1の本発明に係る屋根の雪下ろし装置1と同一構成部分については同一符号を付し説明を省略する。
この実施例の屋根の雪下ろし装置20は、図7、図9または図10に示すように、袋状体26が棟31の下部或いは軒32の上部のいずれかにおいて屋根の横幅方向に沿って部分的に配される平面視帯状体で構成されており、この袋状体26が図9または図10に示すように、屋根面毎に配される点に特徴を有する。
これにより、屋根面毎に一つの袋状体26を部分的に配すればよいため、袋状体をより簡素な構造とすることができ袋状体の製作コストより低廉化できる。また、屋根面毎に一つの袋状体26が配されるため、袋状体間で積雪が詰まることもなく効果的に落雪させることができる。さらに、積雪に横方向に大きな亀裂を発生させることができるため、図9における袋状体26の配置、すなわち、袋状体26を棟31の下部に配置した場合では、棟31に積もった雪と棟31の下部に積もった雪とを分断して効果的に落雪させることができる。他方、図10における袋状体26の配置、すなわち、袋状体26を軒32の上部に配置した場合では、軒32から吊り下がった氷柱(つらら)と軒32の上部に積もった雪とを分断して、効果的に落雪させることができる。なお、この実施例の屋根の雪下ろし装置20の袋状体26もまた、前述した屋根の雪下ろし装置1の袋状体2と同様、図8に示すように、上下面がそれぞれ保護シート27にて被覆されている。
1 屋根の雪下ろし装置(第1の発明)
2 袋状体
3 気体供給手段
4 連通部
5 制御部
6 袋体
7 保護シート
8 検知手段
9 警報手段
10 ニップル
20 屋根の雪下ろし装置(第2の発明)
30 屋根
31 棟
32 軒

Claims (6)

  1. 屋根の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体と、該袋状体に気体を供給するための気体供給手段と、前記袋状体と前記気体供給手段とを連通する連通部と、前記気体供給手段を制御して前記袋状体内に気体を供給および前記袋状体内から気体を排出するための制御部とを備え、前記袋状体は、棟から軒に向かって配される複数の袋体からなり、該複数の袋体は保護シートにより被覆されていることを特徴とする屋根の雪下ろし装置。
  2. 屋根の上面に載置され内部に供給される気体により膨張することで積雪に亀裂を発生させて落下させる袋状体と、該袋状体に気体を供給するための気体供給手段と、前記袋状体と前記気体供給手段とを連通する連通部と、前記気体供給手段を制御して前記袋状体内に気体を供給および前記袋状体内から気体を排出するための制御部とを備え、前記袋状体は、棟の下部或いは軒の上部において屋根の横幅方向に沿って部分的に配される帯状体であることを特徴とする屋根の雪下ろし装置。
  3. 前記連通部は、前記袋状体に装着するニップルを有し、該ニップルは管状本体部の側壁に気体流通口を有すると共に、前記管状本体部の下端面は閉塞し半球面状に形成されている請求項1または2に記載の屋根の雪下ろし装置。
  4. 前記屋根の雪下ろし装置は、前記袋状体の上方に降り積もった積雪の量を検知する検知手段を有している請求項1ないし3のいずれかに記載の屋根の雪下ろし装置。
  5. 前記屋根の雪下ろし装置は、該屋根の雪下ろし装置による積雪の落下を事前に警報するための警報手段を有している請求項1ないし4のいずれかに記載の屋根の雪下ろし装置。
  6. 前記気体供給手段は真空ポンプが使用され、前記袋状体内へ気体を供給する際には、前記真空ポンプの排気側エアが前記袋状体内へ供給されるように構成されている請求項1ないし5のいずれかに記載の屋根の雪下ろし装置。
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