JP2017187283A - オージェ電子分光分析の分析試料作製方法およびオージェ電子分光分析方法 - Google Patents

オージェ電子分光分析の分析試料作製方法およびオージェ電子分光分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電体シートと組成が異なる粉末試料を含有する混合物とを交互に積層させることにより、帯電現象を簡便かつ効果的に抑制することができ、効率的にオージェ電子分光分析ができる分析試料作製方法を提供する。
【解決手段】組成が異なる粉末試料をそれぞれ樹脂と混合することで、組成が異なる粉末試料ごとの混合物を得る混合物作製工程S1と、一の導電体シートの上に複数の混合物のいずれかを塗布した後、塗布された混合物の上に他の導電体シートを搭載することを繰り返し、導電体シートと混合物を交互に積層し、最下層と最上層を導電体シートとすることで、積層体を得る積層工程S2と、積層体の積層方向に対して断面を形成する断面加工工程S3とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、オージェ電子分光分析の分析試料作製方法およびオージェ電子分光分析方法に関する。
オージェ電子分光法(AES)は、超高真空中で試料表面に電子線を照射し、放出されるオージェ電子のエネルギーと強度から、固体試料の極表面層(数nm)に存在する元素の組成と分布に関する情報が得られる。このオージェ電子分光分析法は、オージェ電子の発生効率が軽元素ほど高いことから、蛍光X線および特性X線を用いた分光分析法と比較して、特に軽元素の分析に有効な分析法である。
ところで、オージェ電子分光分析法は、電子線をプローブとして用いるため、試料が絶縁性の場合には帯電現象を抑制する必要があった。そこで、これまで様々な提案がなされてきた。
帯電現象を抑制する方法として、非特許文献1では、Arイオン銃を用いて低エネルギーのArイオンを照射し、余分な電子を除去する方法や、試料を傾斜させて電子線入射角を浅くすることで放出二次電子量を多くし、試料表面に電子が溜り難くする方法が提案されている。
また、特許文献1では、試料表面に数nm程度の導電性薄膜を形成して、電子を試料外に逃す方法も提案されている。さらに、特許文献2では、試料がバルクの場合には、金属板で測定部位を囲むようにマスクをとり、電子を系外に逃がす方法などが提案されている。
そして、特許文献3では、絶縁性粉末と導電助剤との混合を行い、得られた混合物を金属製の粉末ホルダーに充填し、混合物に対して断面加工を行うことにより分析断面を形成する方法が提案されている。
特開平10−104180号公報 特開2003−4675号公報 特開2014−66586号公報
堤建一、池尾信行、田中章泰、田澤豊彦、日本電子(株)SA事業ユニット、「AESにおける絶縁物試料分析」、日本電子ニュース、2010年、第42巻、p.36−40
しかしながら、Arイオンを照射する方法や試料を傾斜させる方法(非特許文献1)では、試料の導電性が著しく低い場合には十分な帯電抑制効果が得られないことが多い。また、試料表面に数nm程度の導電性薄膜を形成する手法では、オージェ電子の検出深さが数nmであるため、導電性薄膜の情報が目的元素の情報を妨害するという問題がある(特許文献1)。
さらに、金属板でマスクする方法では、平坦なバルク試料には適用可能であるものの、凸凹の大きな試料や、粉末試料、樹脂に埋め込んで断面加工を行った粉末サンプルである場合には十分な帯電抑制効果が得られない(特許文献2)。また、金属製の粉末ホルダーに充填する方法では、分析断面を形成するのに時間を要しすぐに実施することができない(特許文献3)。発明者は、上述の方法において1試料の分析試料作製には12時間程度を要していた。さらに、組成が異なる粉末試料においては、その試料数に比例して分析試料の作製に時間と工数を要した。上記のように、これまでの分析試料作製方法では、オージェ電子分光分析が正確に行えないこと、および分析試料作製時間に長時間を要し効率が悪いことなどの課題がある。このため、発明者は、これらの課題を解決することに着目した。
そこで、本発明では、このような実情に鑑みて、粉末試料を分析対象としたオージェ電子分光分析において、帯電現象を抑制して正確な分析を可能にし、かつ、組成が異なる複数の粉末試料を測定可能な、新規かつ改良されたオージェ電子分光法の分析試料作製方法およびオージェ電子分光分析方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、一の導電性シートの上に粉末試料と樹脂をそれぞれ含む混合物を塗布し、塗布された混合物の層の上に導電性シートを搭載し、さらに異なる粉末試料の混合物を塗布しその上に他の導電性シートを搭載するという操作を繰り返し行った。そして、本発明者は、導電性シートからなる導電層と組成が異なる複数の粉末試料のいずれかを含有する混合物の層とを交互に積層させることにより、測定領域内の余分な電子を効率よく試料外に逃して帯電を解消できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すわなち、本発明の一態様に係るオージェ電子分光分析の分析試料作製方法は、組成が異なる粉末試料をそれぞれ樹脂と混合することで、該組成が異なる粉末試料ごとの混合物を得る混合物作製工程と、一の導電体シートの上に前記組成が異なる粉末試料ごとの混合物のいずれかを塗布した後、塗布された該混合物の上に他の導電体シートを搭載することを繰り返し、該導電体シートと該混合物を交互に積層し、最下層と最上層を導電体シートとすることで、積層体を得る積層工程と、前記積層体の積層方向に対して断面を形成する断面加工工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るオージェ電子分光分析方法は、組成が異なる粉末試料をそれぞれ樹脂と混合することで、該組成が異なる粉末試料ごとの混合物を得る混合物作製工程と、一の導電体シートの上に前記組成が異なる粉末試料ごとの混合物のいずれかを塗布した後、塗布された該混合物の上に他の導電体シートを搭載することを繰り返し、該導電体シートと前記混合物を交互に積層し、最下層と最上層を導電体シートとすることで、積層体を得る積層工程と、前記積層体の積層方向に対して断面を形成する断面加工工程と、前記積層体に形成される前記断面をオージェ電子分光分析により測定する測定工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、導電体シートと組成が異なる粉末試料を含有する混合物とを交互に積層させることにより、帯電現象を簡便かつ効果的に抑制することができ、効率的にオージェ電子分光分析ができる。
本発明の実施形態に係るオージェ電子分光分析の分析試料作製方法の概略を示すフロー図である。 本発明の実施形態に係るオージェ電子分光分析の分析試料作製方法における積層工程で作製される積層体を模式的に示す図であり、(A)は各材料を搭載する前の積層体を示す図であり、(B)は各材料を搭載した後の積層体の積層構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る実施例1のオージェ電子分光分析の分析試料作製方法で作製される分析試料のうち金属酸化物Aを含有する混合物の層の断面を測定したオージェスペクトルである。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
[1.オージェ電子分光分析の分析試料作製方法]
図1は、本発明の実施形態に係るオージェ電子分光分析の分析試料作製方法の概略を示すフロー図である。本発明の実施形態に係るオージェ電子分光分析の分析試料作製方法は、図1に示すように、混合物作製工程S1と積層工程S2と断面加工工程S3とを有する。各工程について、下記にてそれぞれ説明する。
[1−1.混合物作製工程]
混合物作製工程S1は、組成が異なる粉末試料をそれぞれ樹脂と混合する。すなわち、組成が異なる粉末試料ごとに、流動状態にある硬化性樹脂を混合することで、組成が異なる粉末試料ごとの混合物が得られる。
粉末試料としては、金属酸化物や金属炭酸塩が挙げられる。ここで、金属酸化物や金属炭酸塩に含有される金属は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属から選ばれる1種、あるいは複数の金属元素でも良い。
硬化性樹脂は、分析する元素に影響がなければ特に限定されるものではなく、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などが使用できる。なお、この硬化性樹脂は、常温硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などのタイプが挙げられ、分析試料を作製する便宜上、常温硬化性樹脂を使用するのが好ましい。
分析対象である粉末試料と流動状態の硬化性樹脂の混合比は、特に限定されるものではなく、粉末試料が硬化性樹脂と1つにまとまり、塗布できるような混合比であれば良い。具体的には、分析試料である粉末試料と硬化性樹脂の混合比は、質量比で250:1以上500:1以下であることが好ましい。粉末試料に対し樹脂が多すぎる場合には、帯電し正確な分析結果が得られない。一方、粉末試料に対し樹脂が少なすぎる場合には、粉末試料と樹脂の間に空隙ができるので、後工程である断面加工工程S3において断面加工する際に粉末試料が脱落するおそれがある。
粉末試料と樹脂を混合する方法は、公知の混合方法が使用でき、ロールミル、ホモジナイザー、ブラネタリーミキサーなどのいずれを使用しても良く、特に限定されない。本実施形態においては、分析に使用する粉末試料は極少量であるため、手混合による方法が最も効率的である。
このように、混合物作製工程S1では、組成が異なる粉末試料ごとの混合物が得られる。
[1−2.積層工程]
積層工程S2は、一の導電体シートの上に組成が異なる粉末試料ごとの混合物のいずれかを塗布した後、塗布された混合物の上に他の導電体シートを搭載することを繰り返し、導電体シートと混合物を交互に積層する。すなわち、最下層と最上層を導電体シートとすることで、積層体が得られる。
図2は、本発明の実施形態に係るオージェ電子分光分析の分析試料作製方法における積層工程で作製される積層体を模式的に示す図であり、図2(A)は各材料を搭載する前の積層体を示す図であり、図2(B)は各材料を搭載した後の積層体を示す図である。
図2(A)に示すように、平らな面に基材となる導電体シート11を載置し、導電体シート11の上に混合物21を塗布し、塗布された混合物21の上に基材となる導電体シート12を搭載する。続いて導電体シート12の上に混合物22を塗布し、塗布された混合物22の上に基材となる導電体シート13を搭載する。この操作を、導電体シート14,15および混合物23,24,25と繰り返し、最上層には導電体シート16を搭載する。そして、常温環境下(15℃〜25℃)で、ガラス板を用いて最上層である導電体シート16の上面からプレスし、混合物に含有される硬化性樹脂を硬化させる。これにより、図2(B)に示すように、導電層111,112,113,114,115,116および混合物の層121,122,123,124,125が交互に積層された積層体1を作製することができる。
従来、オージェ電子分光分析法では、入射プローブが電子で、検出対象も電子であるため、分析試料の測定面に帯電した場合、検出されるピークが本来のエネルギー値より高磁場側にシフトし、またピークがブロードになるので、測定誤差の補正を考慮する必要があった。しかしながら、本実施形態では、この積層体が導電層を混合物の層に挟むことにより、混合物の層の断面における分析表面上に発生する帯電が抑制され、混合物の層の両側の導電層に電気が流れ出る。そして、その電気が分析試料の系外へと流れ出る。このため、オージェ電子分光分析法では、後述する断面加工工程S3により断面加工された積層体の断面上は帯電されないので、測定誤差の補正を考慮せずに、数nmの表面上の元素情報を精度高く測定することができる。
また、従来、オージェ電子分光分析法では、測定したい粉末試料などが複数ある場合には、1つずつ試料を調整していた。このため、試料1つごとに、表面を断面加工する必要があったため、非常に手間がかかっていた。しかしながら、本実施形態では、積層体には粉末試料と樹脂が混合された複数の混合物の層を積層しているので、積層体を断面加工することにより、一度に、複数の混合物の層を有する分析試料を作製することができる。したがって、本実施形態では、断面加工に要する時間や工程数が短縮されるので、複数の分析試料を1つずつ準備して元素分析するよりも効率的に元素分析することができる。
図2(B)に示すように、積層体1の最下層に導電層111を、積層体1の最上層に導電層116を積層するように作製する。すなわち、積層体1の両面の最外層が、導電層111,116となる。これにより、オージェ電子分光分析法では、特に混合物の層125の断面に発生する帯電が、導電層115だけでなく導電層116にも流れ出るので、より確実に帯電現象を抑制することができるので、元素情報をさらに精度高く測定することができる。混合物の層121でも、導電層112だけでなく導電層111にも混合物の層121の断面に発生する帯電が流れ出るので、同様の効果が得られる。
導電体シートは、電気を良く通し、耐熱性を有する材料であればよく、例えば金属箔やグラファイトシートが挙げられる。
ここで、金属箔は、金属であれば特に限定されるものではないが、比較的容易に入手でき、安価であるためAl、Cu、Niなどが好ましく使用できる。この金属箔は、分析試料に応じて適宜、選択するものであり、例えば、Cuの酸化物や炭酸塩およびCuを含有する合金を分析する場合は、積層体を作製する際にCu箔の上にCuを含有する混合物を塗布しない。これは、導電層に含有される金属と混合物の層に含有される金属とが同じであるので、分析試料と導電層の元素の判別ができないためである。他金属でも同様で、分析対象となる金属と同じ金属箔を導電体シートとして用いることは好ましくない。
導電体シートの厚さは特に限定されるものではないが、10μm以上20μm以下が好ましい。導電体シートの厚みが10μm未満である場合には、粉末試料の凹凸で導電体シートが破れる。また、基材である導電体シートが薄すぎるので、取り扱いが難しい。一方、導電体シートの厚みが20μmを超える場合には、取り扱いは容易であるけれども、分析試料の積層高さが高くなり断面加工に時間がかかる。
また、導電体シートおよび2種類以上6種類以下の混合物を交互に積層させることが好ましい。すなわち、このように作製された積層体には、混合物の層数が2つ以上6つ以下で構成される。積層体に混合物の層数が7つ以上で構成される場合には、断面加工を均一にできない混合物の層が生じる場合があるので、断面加工ができなかった混合物の層について正確な分析をすることができない。一方、積層体に混合物の層数が1つで構成される場合には、複数の混合物に含まれる元素を分析するときに、後述する断面加工工程S3で1つの積層体ごとに断面を加工する必要があり時間がかかる。なお、導電層と最大6種類の混合物のいずれかを構成する混合物の層とを交互に積層させることで得られる積層体は、積層高さが2mm程度に抑えることができる。
このように、積層工程S2では、図2(B)に示す積層体1が得られる。
[1−3.断面加工工程]
断面加工工程S3は、積層体の積層方向に対して断面を形成する。すなわち、断面加工工程S3では、積層工程S2で得られた積層体の混合物の層が硬化したら、積層体に対して垂直に断面加工を施して、オージェ電子分光分析による電子線の照射面となる分析断面を形成し、分析試料とする。
積層された分析試料に対して施す断面加工方法としては、特に限定されないが、積層体の積層方向に対してクロスセクションポリッシャ(以下、「CP法」ともいう。)により断面加工することが好ましい。CP法では、試料に試料遮蔽板を密着させて、遮蔽板から出ている部分にArイオン粒子を照射し、原子や分子が弾き出されるスパッタリング現象を利用して、応力をかけずに試料を切削する。これにより、平滑で加工歪やだれのない、清浄な断面を作製することができる。このCP法によれば、より平滑で清浄な鏡面仕上げが可能となるので、分析精度を高めることができるとともに、特に、本実施形態のように、金属と樹脂と粉末との異なる材料が混在している混合物に対して、試料汚染(コンタミネーション)がオージェ電子分光分析に影響を与えないように、効果的に断面加工を行うことができるという点で好ましい。なお、断面加工した後、ほこりやゴミをエアーガンなどで除去してもよい。
このように、断面加工工程S3では、分析断面が形成された積層体を得る。
以上のように、本実施の形態に係るオージェ電子分光分析の分析試料作製方法は、図1に示すように、組成が異なる粉末試料をそれぞれ樹脂と混合することで、組成が異なる粉末試料ごとの混合物を得る混合物作製工程S1と、一の導電体シートの上に組成が異なる粉末試料ごとの混合物のいずれかを塗布した後、塗布された混合物の上に他の導電体シートを搭載することを繰り返し、導電体シートと混合物を交互に積層し、最下層と最上層を導電体シートとすることで、積層体を得る積層工程S2と、積層体の積層方向に対して断面を形成する断面加工工程S3とを有するものである。
従来より、帯電現象の抑制を図るため、低エネルギーのArイオンを照射する方法や試料を傾けて二次電子が溜り難くする方法など、また、金属製ホルダーに充填する方法のように、手間や精密な調整を要している。しかしながら、本実施形態に係るオージェ電子分光分析の分析試料作製方法によれば、簡便な操作で帯電現象の抑制を可能にし、複数の分析試料を調整することができる。また、本実施形態では、分析試料の分析を行う表面に導電性薄膜を形成する従来の方法のように分析元素の情報を妨害することもないため、的確にかつ高い精度で、分析試料における元素情報を得ることができる。さらに、本実施形態では、組成が異なる粉末試料を測定する場合に、1つずつ試料を調整せずに、組成が異なる粉末試料を含有する混合物の層が導電体シートを挟んで積層された分析試料とすることで、1つずつ試料を調整する工程を省略しかつ手間がかからずに、オージェ電子分光分析により積層体に形成される断面における各混合物の層の元素情報を効率的に測定することができる。
[2.オージェ電子分光分析方法]
本発明の実施形態に係るオージェ電子分光分析方法は、混合物作製工程と積層工程と断面加工工程と測定工程とを有する。なお、本実施形態に係るオージェ電子分光分析方法では、図1に示すオージェ電子分光分析の分析試料作製方法における混合物作製工程S1と積層工程S2と断面加工工程S3と構成については同様であることから、説明の便宜上、同様な構成についてはその説明を割愛する。測定工程について、下記にて説明する。
測定工程は、分析試料として積層体に形成される断面をオージェ電子分光分析により測定する。
このとき、分析試料を、オージェ電子分光分析装置の測定ステージに設置するが、設置方法は特に限定されるものではなく、使用するオージェ電子分光分析装置の試料設置方法に従えばよい。分析試料を測定ステージ上に設置する方法として、具体的には下記3つの方法が例示される。第1に、分析試料を、オージェ電子分光分析装置に付属される金属製の試料ホルダーに載置させる。試料ホルダーに載置するに際しては、分析試料を断面加工した面を上にして、その金属製の試料ホルダーに導電性テープなどの導電性接着剤を用いて分析試料を固定する。第2に、分析試料を、分析試料を断面加工した面を上にして、試料ホルダーに分析試料の両面の最外層をそれぞれバネやネジなどで固定する。第3に、分析試料を、バネにより上下に可動する試料ホルダーに、分析試料の断面加工された面を上にして、分析試料をバネおよび蓋部の間に挟み込んで固定する。
ここで、オージェ電子分光分析法は、公知な手法により、分析試料の元素情報を測定する。
分析試料を載置固定させると、次に、オージェ電子分光分析装置によって、断面加工した分析試料における粉末試料と樹脂を含有する混合物の層に対して電子線照射して元素分析を行う。なお、オージェ電子分光分析の分析条件としては特に限定されず、分析対象試料に応じて適宜設定することができる。
以上のように、本実施の形態に係るオージェ電子分光分析方法は、組成が異なる粉末試料をそれぞれ樹脂と混合して、組成が異なる粉末試料ごとの混合物を得る混合物作製工程と、一の導電体シートの上に組成が異なる粉末試料ごとの混合物のいずれかを塗布した後、塗布された混合物の上に他の導電体シートを搭載することを繰り返し、導電体シートと混合物を交互に積層し、最下層と最上層を導電体シートとすることで、混合物の層が導電体シートを挟んで積層された積層体を得る積層工程と、積層体の積層方向に対して断面を形成する断面加工工程と、積層体に形成される各混合物の層の断面をオージェ電子分光分析により測定する測定工程とを有するものである。
本実施の形態に係るオージェ電子分光分析方法では、上述のようにして調整した分析試料を用いてオージェ電子分光分析を行うようにしているので、測定領域における帯電現象の発生を抑制することができ、その帯電現象に基づくオージェ電子のピークのシフトを防止することができる。また、本実施形態によれば、絶縁性粉末試料中に含まれる元素について、正確な元素情報を効果的に取得することができ、精度の高い元素分析を行うことができる。
以下、実施例および比較例を用いて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例および比較例に限定されるものではない。
[混合物の作製]
粉末試料である金属酸化物Aを0.5mg、常温硬化性樹脂であるエポキシ樹脂(製品名:エポキュアー2、ビューラー社製)を約0.001〜0.002mgを混合し、金属酸化物粒子Aを含有する混合物を作製した。粉末試料である金属酸化物B、金属酸化物C、金属酸化物D、金属炭酸塩A、金属炭酸塩B、金属炭酸塩C、および金属炭酸塩Dについても、金属酸化物Aの作製と同様に、混合物をそれぞれ作製した。
[実施例1]
導電体シートとして厚さ15μmのAl箔(1cm四方)の上に金属酸化物Aとエポキシ樹脂の混合物を塗布し、Al箔を搭載し、その上に金属酸化物Bおよびエポキシ樹脂を混合した混合物を塗布しAl箔を搭載した。この操作を繰り返し、金属酸化物Cとエポキシ樹脂の混合物、金属炭酸塩Aとエポキシ樹脂の樹脂混合物、金属炭酸塩Bとエポキシ樹脂の混合物をそれぞれ異なるAl箔の上に塗布し、最上層にAl箔を搭載した。その後、常温環境下で、ガラス板を用いて最上層のAl箔の上面からプレスすることにより、各混合物に含有されるエポキシ樹脂を硬化させた。これにより、積層体が得られた。なお、金属酸化物A、B、C、金属炭酸塩A、Bに含まれる金属元素は、Al元素とは異なっている。
次に、このようにして得られた各混合物が積層された積層体について、クロスセクションポリッシャ(型式:SM−09010、日本電子(株)社製)を用いて、Arイオンの加速電圧5kV、電流90μAで積層方向に断面加工を行い、分析試料を得た。なお、断面加工に要した時間は6時間であった。
(オージェ電子分光分析法による分析および分析結果)
得られた分析試料の断面は、オージェ電子分光分析装置(型式:JEOLJAMP−9500F、日本電子(株)社製)付属の金属製試料ホルダーに載置固定し、オージェ電子分光分析が行われた。載置固定に際しては、分析試料は断面加工した面を上にして、導電性の両面テープを用いて試料ホルダーに固定した。また、分析条件としては、電子線加速電圧10kV、照射電流5.0×10-9A、電子線入射角度30°とし、30〜2000eVの範囲を1eVステップで走査して、オージェ電子を検出した。
分析の結果、表1に示すように、5つの混合物の層(金属酸化物A、B、Cと金属炭酸塩A、B)において帯電の影響なく分析できることが確認された。
本発明の実施形態に係る実施例1のオージェ電子分光分析の分析試料作製方法で作製される分析試料のうち金属酸化物Aを含有する混合物の層の断面を測定したオージェスペクトルを図3に示す。図3に示すように、ピークX、ピークY、およびピークZから金属酸化物Aの構成元素を確認することができた。なお、規格化されたエネルギー値とは、照射した電子エネルギーを1として規格化された値である。
[実施例2]
基材として導電体シートを厚さ15μmのCu箔にした以外は、実施例1と同様に積層された積層体を作製し、断面加工を行い、分析試料を得た。なお、断面加工に要した時間は6時間であった。得られた分析試料の断面は、実施例1と同様にオージェ電子分光分析が行われた。なお、金属酸化物A、B、C、金属炭酸塩A、Bに含まれる金属元素は、Cu元素とは異なっている。
その結果、表1に示すように、5つの混合物の層(金属酸化物A、B、Cと金属炭酸塩A、B)において帯電の影響なく分析できることが確認された。
[実施例3]
積層する混合物の層数として、金属炭酸塩Cを加え6つにした以外は、実施例1と同様に積層された積層体を作製し、断面加工を行い、分析試料を得た。なお、金属炭酸塩Cに含まれる金属元素もAl元素とは異なっている。断面加工に要した時間は7.5時間であった。得られた分析試料の断面は、実施例1と同様にオージェ電子分光分析が行われた。
その結果、表1に示すように、6つの混合物の層(金属酸化物A、B、Cと金属炭酸塩A、B、C)において帯電の影響なく分析できることが確認された。
[比較例1]
基材として導電体シートをポリイミドフィルムに変更した以外は、実施例1と同様に積層された積層体を作製し、断面加工を行い、分析試料を得た。なお、断面加工に要した時間は、6時間であった。得られた分析試料の断面は、実施例1と同様にオージェ電子分光分析が行われた。
その結果、表1に示すように、5つの混合物の層(金属酸化物A、B、Cと金属炭酸塩A、B)において帯電現象によりピークエネルギー値がシフトしてしまい正確な分析結果が得られなかった。
[比較例2]
積層する混合物の層として、さらに金属酸化物Dおよび金属炭酸塩Dを加えて、粉末試料を含有する混合物の層数を8つにした以外は、実施例1と同様に積層された積層体を作製し、断面加工を行い、分析試料を得た。断面加工を12時間行った。得られた分析試料の断面は、実施例1と同様にオージェ電子分光分析が行われた。なお、金属酸化物D、金属炭酸塩Dに含まれる金属元素もAl元素とは異なっている。
その結果、8つの混合物の層(金属酸化物A、B、C、Dと金属炭酸塩A、B、C、D)のうち、最上層側から6つの混合物の層のみ分析することができた。一方、最下層側から2つの混合物の層は断面が露出しておらず分析できなかった。
実施例1〜3および比較例1〜2で評価した分析試料を分析することができたか否かを表す判定について、下記の基準に基づいて3段階に分けて評価した。得られた結果を表1に示した。
総合判定 基準
○ : 分析試料作製に要する時間が8時間以下であり、かつ、オージェ電子分光分析により、分析試料内のすべての混合物の層について元素分析することができた場合
× : 分析試料作製に要する時間が8時間を超える場合、または、オージェ電子分光分析により、分析試料内のすべての混合の層のうち1つの混合の層でも元素分析することができなかった場合
[実施例に基づく考察]
実施例1〜3では、分析試料に各混合物の層の両側に金属箔を用いることで、オージェ電子分光分析により精度高く元素分析を測定することができた。しがたって、本実施形態に係るオージェ電子分光分析の分析試料作製方法では、混合物を一の導電体シートの上に塗布し、塗布された混合物の上に他の導電体シートを搭載することを繰り返し、導電体シートと混合物を交互に積層し、最下層と最上層を導電体シートとすることにより、積層体に形成される断面上の帯電を抑制するのに有用であることが確認された。さらに、複数の粉末試料について元素情報をオージェ電子分光分析により測定するにあたり、1つずつ分析試料を作製せずに、複数の粉末試料を含有する分析試料の作製することでオージェ電子分光分析により積層体に形成される断面における元素情報を効率的に測定することも確認された。
一方、比較例1では、ポリイミドフィルムを用いることで、オージェ電子分光分析により精度高く元素分析を測定することができなかった。これにより、導電性を有さないポリイミドフィルムには、積層体に形成される断面上の帯電を抑制することができなかったためであると推察される。
また、比較例2では、分析試料内に8つも混合物の層を積層させることで、オージェ電子分光分析により元素分析を測定することができなかった。これにより、断面加工を均一にできない2つの混合物の層が生じるので、断面加工ができなかった混合物の層について正確な分析をすることができないことが確認された。
1 積層体、11〜16 導電体シート、21〜26 混合物、111〜116 導電層、121〜126 混合物の層、S1 混合物作製工程、S2 積層工程、S3 断面加工工程

Claims (4)

  1. 組成が異なる粉末試料をそれぞれ樹脂と混合することで、該組成が異なる粉末試料ごとの混合物を得る混合物作製工程と、
    一の導電体シートの上に前記組成が異なる粉末試料ごとの混合物のいずれかを塗布した後、塗布された該混合物の上に他の導電体シートを搭載することを繰り返し、該導電体シートと該混合物を交互に積層し、最下層と最上層を導電体シートとすることで、積層体を得る積層工程と、
    前記積層体の積層方向に対して断面を形成する断面加工工程とを有することを特徴とするオージェ電子分光分析の分析試料作製方法。
  2. 前記断面加工工程では、前記積層体の積層方向に対してクロスセクションポリッシャにより断面加工することを特徴とする請求項1記載のオージェ電子分光分析の分析試料作製方法。
  3. 前記導電体シートは、金属箔またはグラファイトシートであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のオージェ電子分光分析の分析試料作製方法。
  4. 組成が異なる粉末試料をそれぞれ樹脂と混合することで、該組成が異なる粉末試料ごとの混合物を得る混合物作製工程と、
    一の導電体シートの上に前記組成が異なる粉末試料ごとの混合物のいずれかを塗布した後、塗布された該混合物の上に他の導電体シートを搭載することを繰り返し、該導電体シートと前記混合物を交互に積層し、最下層と最上層を導電体シートとすることで、積層体を得る積層工程と、
    前記積層体の積層方向に対して断面を形成する断面加工工程と、
    前記積層体に形成される前記断面をオージェ電子分光分析により測定する測定工程とを有することを特徴とするオージェ電子分光分析方法。
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