JP2017184951A - 静電容量式起き上がりセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ベッド上に寝ている人が起き上がったことを早く確実に簡便な構造にて介護者や看護師に報知して被介護者や患者の転落や徘徊を未然に防ぐ装置を提供する。【解決手段】圧力の大きさに応じて変形する絶縁体12a、12bと、絶縁体12a、12bの対向する両面にそれぞれ当接して取り付けられた二個の電極14a,14a’、14b、14b’と、を有する静電容量式圧力センサ10a、10bと、静電容量式圧力センサ10a、10bの二個の電極14a,14a’、14b、14b’の外側に当接して取り付けられた二枚の絶縁シート16、16’と、を備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、静電容量式起き上がりセンサに関する。
従前より、介護施設でベッドに寝ている被介護者や病院でベッドでの安静を課せられた患者がベッドから起き上がる際や離床しようとする際にベッドから転落する事故や無断でベッドから離れて徘徊する問題が発生している。このような事象を未然に防ぐために、これらの人の起き上がり(ベッドに横臥している人の上半身の少なくとも一部がベッドの表面から離れること)を検知するセンサが開発されている。これらのセンサには、例えば、ベッドから降りようとして床に足を降ろしたことを検知するマットセンサとベッド上の超音波センサの組み合わせ(特許文献1)、ベッド上の人の動きを検出する焦電型赤外線センサ(特許文献2)、ベッド上の人の圧力を直接検出する静電容量式圧力センサ(特許文献3)等がある。
特開2011−135967号公報 特開2009−077908号公報 特開2010−284498号公報
しかし、特許文献1に開示された発明においては、起床して床面に足が着いてから後の検知となるため、床面に足が着く前に発生するベッドからの転落を未然に防ぐことはできない。特許文献2に開示された焦電型赤外線センサにおいては、人の動きに反応するので、転落していなくても寝姿が変わっただけで転落と誤検知されるおそれがあった。また、ベッドに近づく人やベッド近辺の動物、カーテン等、動く物体による誤検知のおそれもあった。
静電容量式圧力センサでは、センサの厚さを薄くし柔軟性のある構造にて寝心地を害さないことが望まれる。また、起き上がりを正しく検知するためには、ベッドに人が寝ていないときの静電容量値の把握は不可欠である。しかし、ベッドに人が寝ていないときの静電容量値は、センサ自体の経年変化やベッドへの布団やマットレスの敷き方、湿気等の環境変化により変化する。例えば、ベッドに人が寝ていないときの静電容量値としてある一つの値を無人圧力値として設定し、無人圧力値から所定の値だけ増加した圧力値をベッドに人が寝たと判断する際の閾値として設定する。そして、検出された静電容量式圧力センサの静電容量値と閾値との大小比較で人の起き上がりを検知するように構成する。このような場合には、上記の無人圧力値が変化すると閾値も変化する。閾値が変化するとベッドに人が寝ている/寝ていないの判断基準が変化してしまう。そのため、人の起き上がりを正しく検知できなくなるおそれがあった。
このように、ベッド上に寝ている人が起き上がったことを早く確実に簡便な構造にて介護者や看護師に報知して被介護者や患者の転落や徘徊を未然に防ぐ装置が求められている。
本発明に係る静電容量式起き上がりセンサの1つの実施形態は、圧力の大きさに応じて変形する絶縁体と、前記絶縁体の対向する両面にそれぞれ当接して取り付けられた二個の電極と、を有する静電容量式圧力センサと、前記静電容量式圧力センサの二個の前記電極の外側に当接して取り付けられた二枚の絶縁シートと、を備えている。
このような構成とすれば、二枚の絶縁シートと二個の電極がそれぞれ接合されているので、静電容量式圧力センサに圧力が直接印加されなかった場合であっても、絶縁シートに圧力を印加されれば、間接的に静電容量式圧力センサに圧力を作用させることができる。これにより、確実に圧力の印加を検知することができる。また、絶縁シートにより静電容量式圧力センサが保護されるので、静電容量式圧力センサが劣化しにくくなり、寿命が長くなる。
静電容量式起き上がりセンサの1つの実施形態は、前記静電容量式圧力センサを二個有し、二個の前記静電容量式圧力センサは互いに離間して設置されている。
静電容量式圧力センサが一個であれば、例えば、人の圧力を効率よく印加させることができる肩の位置に正確に静電容量式圧力センサを合わせることが困難であるが、二個の静電容量式圧力センサを離間させて設置することで人の圧力の検出可能範囲が広がる。また、人が横向けに寝たときに、背中あたりが浮いても、静電容量式圧力センサのどちらかが圧力を検出することができる。
静電容量式起き上がりセンサの1つの実施形態において、前記二枚の絶縁シートは、前記静電容量式圧力センサの長手方向と平行な辺同士が接続されている。
静電容量式圧力センサの長手方向と平行な二枚の絶縁シートの辺同士が接続されることにより、絶縁シートに印加された圧力を更に効率的に静電容量式圧力センサに作用させることができる。
静電容量式起き上がりセンサの1つの実施形態は、前記静電容量式圧力センサが検出する圧力値に応じて出力される圧力信号が入力され、前記圧力信号の値に基づいて制御信号を出力する制御部と、前記制御信号に基づいて外部に情報を報知する報知部と、を更に備え、前記制御部は、前記静電容量式圧力センサの前記圧力値として第1所定値と前記第1所定値よりも大きい第2所定値を設定した後に、前記第2所定値を上回る前記圧力値が第1所定時間以上継続した後に前記第2所定値を下回る前記圧力値が第2所定時間以上継続したと判断した場合には、前記制御部は前記制御信号を出力し、前記報知部に人の起き上がり検知を報知させる。
このような構成とすれば、例えば、人が寝ていないときの圧力値を第1所定値に設定し、人が寝ているときの圧力値が第2所定値を上回るように第2所定値を設定すれば、第2所定値を上回る圧力値が第1所定時間以上継続すると制御部は人が寝ていると判断する。そしてその後に第2所定値を下回る圧力値が第2所定時間以上継続すれば、制御部は人が寝ていないと判断するので、静電容量式圧力センサの圧力値の変化から人の起き上がりを確実に検知することができる。
静電容量式起き上がりセンサの1つの実施形態において、前記制御部は、前記圧力信号が前記制御部に入力されなくなったときに、前記制御信号を出力し、前記報知部に前記静電容量式圧力センサの故障を報知させる。
静電容量式圧力センサは外部から圧力が加わらないときであってもいくらかの静電容量値を持っているので圧力値はゼロにならず、ある圧力値が制御部に入力される。しかし、圧力信号が制御部に入力されなくなった場合には、制御部は静電容量式圧力センサが故障していると判断するので、報知部は静電容量式圧力センサが故障した旨を確実に報知することができる。
静電容量式起き上がりセンサの1つの実施形態において、前記制御部は、前記静電容量式圧力センサの前記圧力値が前記第1所定値と前記第2所定値との間にある状態が所定時間以上継続したと判断した場合には、前記制御信号を出力し、前記報知部に前記静電容量式圧力センサの故障を報知させる。
静電容量式起き上がりセンサを使用し続けると、時間の経過と共に絶縁体の厚みが薄くなる。厚みが薄くなると、静電容量式圧力センサの初期の静電容量値が大きくなると共に、圧力の変化に対する静電容量の変化が小さく圧力が印加されても圧力信号が示す圧力値が第2所定値を上回らないことがある。この場合、例えば、人が寝ていた場合であっても人が寝ていない状態に相当する圧力信号が出力されるので誤検知となってしまう。このような誤検知を防ぐために、圧力値が第1所定値と第2所定値の間にある状態が所定時間以上継続したと制御部が判断した場合には、制御部は、静電容量式圧力センサが故障した旨を報知部に報知させることができる。
静電容量式起き上がりセンサの1つの実施形態において、前記制御部は、通電中に交流信号を印加して出力された初期所定時間の前記圧力信号の周波数成分に基づいて前記第1所定値を設定する。
通電中に交流信号を印加して出力された初期所定時間の圧力信号の周波数成分に基づいて第1所定値を設定するように構成することにより、第1所定値を容易に設定することができる。
本発明の第1実施形態に係る静電容量式起き上がりセンサの使用例を表す斜視図である。 静電容量式起き上がりセンサのセンサ部の構造を表す斜視図である。 静電容量式起き上がりセンサのセンサ部の構造を表す断面図である。 静電容量式起き上がりセンサのセンサ部が収容袋に収容された状態を表す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る静電容量式起き上がりセンサのセンサ部の構造を表す断面図である。 静電容量式起き上がりセンサの構造を表すブロック図である。 静電容量式起き上がりセンサで検出した圧力の変化を表す波形図である。 静電容量式起き上がりセンサで検出した圧力の変化をフーリエ変換した結果を表すグラフである。 静電容量式起き上がりセンサで検出した圧力の変化をフーリエ変換した結果を表すグラフである。 本発明の第3実施形態に係る静電容量式起き上がりセンサのセンサ部の構造を表す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に記載される実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定するものではない。従って、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
1.第1実施形態
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る静電容量式起き上がりセンサ1(以下、単に「起き上がりセンサ1」とも称する)は、ベッド50のマットレスとシーツの間に設置されている。起き上がりセンサ1の設置対象となる人60は、例えば、介護施設でベッド50に寝ている身体の不自由な被介護者や病院でベッド50に寝ている安静が課せられた患者等である。起き上がりセンサ1は人60がベッド50に寝ているときにその肩付近が当たるように設置されている。
起き上がりセンサ1は、人60の起き上がりを検知して介護者、看護師、スタッフ等への報知を行うものである。これにより、人60の転落や徘徊を未然に防ぐことができる。
図2、図3に示すように、起き上がりセンサ1は、二個のクッション材12a、12b、二組の電極14a、14a’と電極14b、14b’、一組の絶縁シート16、16’、制御部30、報知部40を有する。電極14a、14a’はクッション材12aの上下面それぞれに当接するように接着剤等により取り付けられており、これにより静電容量式圧力センサ10aを構成する。電極14b、14b’はクッション材12bの上下面それぞれに当接するように接着剤等により取り付けられており、これにより静電容量式圧力センサ10bを構成する。以下、静電容量式圧力センサ10a、10bを単に圧力センサ10a、10bとも称する。クッション材12a、12bは絶縁体の一例である。
圧力センサ10a、10bは、人60が寝ることにより印加された圧力を、電極14a、14a’の間の静電容量、及び/又は、電極14b、14b’の間の静電容量として検出することにより、人60がベッド50に寝ているか否かを検知する。圧力センサ10a、10bの構成と動作は公知のため、これ以上の詳細な説明は省略する。
クッション材12a、12bは、軟らかく復元力のある絶縁体、例えば、ポリエチレンスポンジやスポンジゴムからなる。クッション材12a、12bの厚さは、いずれも約5mmである。これは人60の寝心地を害さないためである。電極14a、14a’、14b、14b’は、クッション材12a、12bの厚さと比較して非常に薄くなっており(例えば、0.1mm以下)、銅箔テープや導電シートが用いられる。クッション材12a、12bと電極14a、14a’、14b、14b’の長手方向の長さはいずれもD2である(D2については後述)。また、図3に示すように、電極14a、14a’、14b、14b’の幅方向(紙面の左右方向)の長さは、クッション材12a、12bの幅方向の長さよりも少し短い。
圧力センサ10a、10bの間隔W2は約100mmである。間隔W2を空けて圧力センサ10aと10bを設置する理由は、圧力センサ10a、10bによる人60の検出可能範囲を広げるためである。すなわち、圧力センサが一個の場合、人60の圧力を効率よく印加させることができる肩の位置に正確に圧力センサを合わせることが困難であり、二個の圧力センサ10a、10bを離間させて設置することで検出可能範囲が広がる。また、人60が横向けに寝たときに、背中あたりが浮いても、圧力センサ10a、10bのどちらかが圧力を検出することができる。
そして更に人60の検出可能範囲を広げるために、起き上がりセンサ1においては、絶縁シート16、16’を用いている。絶縁シート16、16’は、例えば、ポリエステルやポリプロピレン等からなる、曲げ応力の作用に対する復元力があり且つ柔軟性を持つフィルム状シートであり、厚さは約0.2mmである。絶縁シート16は上面の電極14a、14bに絶縁シート16’は下面の電極14a’、14b’に、それぞれ当接するように接着剤等により取り付けられている。
絶縁シート16と電極14a、14b、絶縁シート16’と電極14a’、14b’がそれぞれ接合されていることにより、圧力センサ10a、10bに人60の圧力が直接印加されなかった場合であっても、絶縁シート16、16’に圧力を印加することにより、間接的に圧力センサ10a、10bに圧力を作用させることができる。そのため、圧力センサ10a、10bから絶縁シート16、16’の端辺までの長さW3は約50mmとなっている。従って、絶縁シート16、16’全体の幅W1は約200mmである。絶縁シート16、16’のベッド50の幅方向に平行な長さD1は、ベッド50の横幅より有効検知距離を考慮した長さとする。また、D2はD1よりも約50mm短い。これらにより、圧力センサ10a、10bは、少ない電極面積でありながら広範囲で圧力を検出することができる。
図3に示すように、圧力センサ10aと圧力センサ10bとは、並列に接続され、電線18によりそれぞれで検出された人60の圧力に応じた静電容量の合計値が圧力信号として出力される。圧力信号は制御部30に入力される。制御部30は、圧力信号の値に基づいて、制御信号を出力する。制御信号は報知部40に入力され、報知部40は、制御信号に基づいて音や光、通信装置等により外部に制御部30の判断結果を報知する。制御部30と報知部40の詳細な説明は後述する。
起き上がりセンサ1は、図4に示すような布製の収容袋5に収容された状態で使用されてもよい。収容袋5を使用することで、起き上がりセンサ1が汚損することがなく、収容袋5を洗濯することで、常に清潔な状態で起き上がりセンサ1を使用することができる。
2.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態に係る静電容量式起き上がりセンサ1について図5から図9を用いて説明する。以下の各実施形態の説明においては、第1実施形態と同じ構成の箇所には同じ符号を付し、同様の構成に関する説明は省略する。
本実施形態に係る起き上がりセンサ1においては、一方の絶縁シート16’の外側に更に遮蔽電極20a、20bを備えている点であり、その他の構成は第1実施形態と同じである。遮蔽電極20a、20bは、接着剤等により絶縁シート16’の電極14a’、14b’とは反対側に取り付けられている。遮蔽電極20a、20bは電極14a’、14b’を覆うように取り付けられると共に、起き上がりセンサ1の出力を受信する側の回路(図6参照)の接地端子に電気的に接続されている。これにより、商用配電設備や無線通信装置からの不要周波数電圧が電極14a’、14b’に誘起されることが軽減され、静電容量値の検出確度を高めることができる。
図6は、本実施形態に用いることができる制御部30の回路構成を表す。制御部30は、発振器31、帯域通過フィルタ(BPF)32、整流器34、微分器36、制御回路38を有している。発振器31で例えば10kHzで発振される矩形信号fo(交流信号の一例)は、起き上がりセンサ1の電極14a、14bに接続されている。矩形信号foは、電極14a’、14b’を通過し、誘導ノイズを減衰させるBPF32を通過して整流器34にて直流に変換される。この変換された直流信号の電圧値は、圧力センサ10a、10bで検出した圧力(人60が寝ている状態で圧力センサ10a、10bに印加した圧力)に比例する圧力信号であり、該圧力信号が表す圧力センサ10a、10bの圧力の値をPとする。圧力信号は更に微分器36に接続されており、該微分器36は圧力の時間変化率の信号を出力する。この信号は、人60の体動を表す体動信号であり、この体動信号が表す人60の体動をΔPとする。圧力信号と体動信号は制御回路38に入力される。制御部30は、CPUを中核部材として、上記の機能がハードウェア又はソフトウェア或いはその両方で構築されている。
図7は、当該圧力P及び体動ΔPの動作波形を表す。図7において、人60がベッド50に寝ていないときの圧力Pを無人圧力値Poとする。また、人60がベッド50に寝ていると判断される基準となる圧力Pを閾値Psとする。無人圧力値Poは第1所定値の一例であり、閾値Psは第2所定値の一例である。
無人圧力値Poと閾値Psの設定方法を以下に説明する。起き上がりセンサ1をベッド50に設置して不図示の電源をオンにする。電源がオンになり通電が開始されると、圧力センサ10a、10bは圧力信号を出力し始める。この状態では人60はベッド50に寝ていないがシーツ等の張り具合により起き上がりセンサ1に多少の圧力が印加されている。ただし、圧力Pは変動しておらず、ほぼ一定値である。
無人圧力値Poを設定するために、制御部30の制御回路38は、図7(b)に示す初期所定時間To(初期所定時間Toは例えば数分間)の間の体動ΔPをフーリエ変換する。図8は、ベッド50で人60が寝ておらず圧力センサ10a、10bに人60による圧力が印加されていないとき(図7(b)の一番左の初期所定時間To)のフーリエ変換結果である。一方、図9は人60が寝ているとき(図7(b)の左から三番目の初期所定時間To)のフーリエ変換結果であり、このときは呼吸に相当する周波数fb,心拍に相当する周波数fhや筋肉の収縮活動等による周波数が周波数成分Fとして現れる。よって圧力センサ10a、10bが人60による圧力が印加されていないときには図8に示す一様な周波数成分Fの分布となり、人60が寝ているときには図9に示すような一様でない周波数成分Fの分布となる。そこで、制御回路38は、当該周波数成分Fの分散の演算を行い、演算結果が所定値以下になるときの圧力Pを無人圧力値Poと設定する(図7参照)。演算結果が所定値を上回る場合には、所定値以下になるまで、初期所定時間Toの間の体動ΔPについてのフーリエ変換と分散演算を繰り返し実行する。
無人圧力値Poは機器のノイズやベッド50の敷き布団、マットレスの軋み及び誘導ノイズ等より大きい値に設定する。分散を演算する代わりに標準偏差の演算を行ってもよい。また、BPF32、整流器34、微分器36はハードウェアで構成されずに、コンピュータソフトウェアにより実現してもよい。
図7(b)に示すように、無人圧力値Poが設定された後も、それ以降の初期所定時間Toに対してフーリエ変換と分散演算が実行され、それが繰り返される。そして、演算結果が所定値を上回る場合には設定された無人圧力値Poが維持され、演算結果が所定値以下になったときはその時の圧力Pが新たな無人圧力値Poとして設定される。このように、起き上がりセンサ1の作動中は常に無人圧力値Poを設定するための演算を行って、新たな無人圧力値Poの設定を行っている。そのため、シーツの張り具合の変化など、日々の環境の変化により人60が寝ていないときの僅かな圧力の変化(静電容量の変化)があったとしても、常に正確な無人圧力値Poを設定することができるので、起き上がりセンサ1の検知確度を高めることができる。
そして、制御回路38は、無人圧力値Poに対して所定の圧力値を加算した圧力値を閾値Psに設定する。加算する圧力値はクッション材12a、12bの材質等に基づいて定める。圧力センサ10a、10bから出力される圧力信号による圧力Pが閾値Psを超えていると、制御部30(制御回路38)は、人60がベッド50に寝ていると判断する。
制御部30は、閾値Psを上回る圧力Pが第1所定時間T1以上継続すると人60が寝ていると判断する。そして、その後、圧力Pが閾値Psを下回る時間が第2所定時間T2以上継続すると人60はもはや寝ていない、すなわち起き上がった状態にあると判断する。このように、制御部30は、圧力センサ10a、10bに印加される圧力の変化に基づいて人60が起き上がったと判断する。制御部30(制御回路38)は人60が起き上がったと判断すると、制御信号を報知部40に向けて出力する。報知部40は、制御信号に応じて、人60の起き上がりを検知したことを報知する。報知部40は、例えば、ランプ点灯、ブサー鳴動、不図示の有線/無線通信装置の一つ又は複数により、介護者、看護師、スタッフ等への報知を行う。これにより、人60の転落や徘徊を未然に防ぐことができる。
制御部30は上述した人60の起き上がりの検知以外にも、圧力信号(圧力P)に応じて様々な制御信号を出力することができる。例えば、圧力センサ10a、10bは外部から圧力が加わらないときであっても幾らかの静電容量値を持っているので出力される圧力Pはゼロにならず、ある圧力値を出力する。しかし、例えば電線18が断線した場合には、圧力センサ10a、10bが持つ静電容量値は圧力信号として出力されないので、圧力信号が制御部30に入力されなくなる。そのような場合には、制御部30は電線18が断線していると判断し、報知部40に起き上がりセンサ1が故障した旨を報知させることができる。
また、上述したように、圧力センサ10a、10bのクッション材12a、12bにはポリエチレンスポンジやスポンジゴムが使用されるが、これらの材料は、時間の経過と共に厚みが薄くなる現象がある。厚みが薄くなると、圧力センサ10a、10bの初期の静電容量値が大きくなると共に、人60が寝てもクッション材12a、12bがほとんど変形しないため、圧力Pの変化量が小さく閾値Psを上回らないことがある。このような場合、人60が寝ているにもかかわらず寝ていない状態に相当する圧力信号が出力されるので誤検知となってしまう。このような誤検知を防ぐために、圧力信号による圧力Pが無人圧力値Poより大きいが閾値Psよりも小さい状態が所定時間以上継続すると、制御部30はクッション材12a、12bの厚みが薄くなったと判断し、報知部40に起き上がりセンサ1が故障した旨を報知させることができる。
上記の二種類の故障の報知は、断線の場合と、クッション材12a、12bの薄化とで同じ種類(光の点灯パターンやブザー音の種類)の報知を行ってもよいし、故障のモードに応じて異なる種類の報知を行ってもよい。
上述した制御部30による制御は、本実施形態のみならず、他の実施形態においても適用可能であることは当然である。
3.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態に係る静電容量式起き上がりセンサ1について図10を用いて説明する。本実施形態に係る起き上がりセンサ1においては、電極14a、14bがフレキシブル基板22により形成され、電極14a’、14b’、遮蔽電極20a、20bがフレキシブル基板22’により形成されている。電極14a、14b、14a’、14b’、遮蔽電極20a、20bをフレキシブル基板22、22’で構成することにより、それぞれの電極を個別に準備して接着剤等で貼り付ける必要がないので、短い工数で起き上がりセンサ1を製造することができる。なお、フレキシブル基板22、22’は一枚のフレキシブル基板としてまとめられていてもよい。
上述した各実施形態に係る起き上がりセンサ1において、一組の絶縁シート16、16’は離間していたが、対向する長辺同士の一方若しくは両方が接着等の方法により接続されていてもよい。絶縁シート16、16’の長辺同士が接続されることにより、絶縁シート16、16’に印加された人60の圧力を更に効率的に圧力センサ10a、10bに作用させることができる。
上述した各実施形態に係る起き上がりセンサ1はベッド50に載置されたが、これだけに限られるものではない。例えば、起き上がりセンサ1を車いすの座面に載置することにより、車いすの使用者が車いすから転落するのを検知することができる。
本発明は、静電容量式起き上がりセンサに利用することが可能である。
1 静電容量式起き上がりセンサ
10a、10b 静電容量式圧力センサ
12a、12b クッション材(絶縁体)
14a、14a’、14b、14b’ 電極
16、16’ 絶縁シート
30 制御部
40 報知部
Po 無人圧力値(第1所定値)
Ps 閾値(第2所定値)
To 初期所定時間
T1 第1所定時間
T2 第2所定時間

Claims (7)

  1. 圧力の大きさに応じて変形する絶縁体と、前記絶縁体の対向する両面にそれぞれ当接して取り付けられた二個の電極と、を有する静電容量式圧力センサと、
    前記静電容量式圧力センサの二個の前記電極の外側に当接して取り付けられた二枚の絶縁シートと、を備えた静電容量式起き上がりセンサ。
  2. 前記静電容量式圧力センサを二個有し、二個の前記静電容量式圧力センサは互いに離間して設置されている、請求項1に記載の静電容量式起き上がりセンサ。
  3. 前記二枚の絶縁シートは、前記静電容量式圧力センサの長手方向と平行な辺同士が接続されている、請求項1又は2に記載の静電容量式起き上がりセンサ。
  4. 前記静電容量式圧力センサが検出する圧力値に応じて出力される圧力信号が入力され、前記圧力信号の値に基づいて制御信号を出力する制御部と、
    前記制御信号に基づいて外部に情報を報知する報知部と、を更に備え、
    前記制御部は、前記静電容量式圧力センサの前記圧力値として第1所定値と前記第1所定値よりも大きい第2所定値を設定した後に、前記第2所定値を上回る前記圧力値が第1所定時間以上継続した後に前記第2所定値を下回る前記圧力値が第2所定時間以上継続したと判断した場合には、前記制御部は前記制御信号を出力し、前記報知部に人の起き上がり検知を報知させる、請求項1から3のいずれか一項に記載の静電容量式起き上がりセンサ。
  5. 前記制御部は、前記圧力信号が前記制御部に入力されなくなったときに、前記制御信号を出力し、前記報知部に前記静電容量式圧力センサの故障を報知させる、請求項4に記載の静電容量式起き上がりセンサ。
  6. 前記制御部は、前記静電容量式圧力センサの前記圧力値が前記第1所定値と前記第2所定値との間にある状態が所定時間以上継続したと判断した場合には、前記制御信号を出力し、前記報知部に前記静電容量式圧力センサの故障を報知させる、請求項4又は5に記載の静電容量式起き上がりセンサ。
  7. 前記制御部は、通電中に交流信号を印加して出力された初期所定時間の前記圧力信号の周波数成分に基づいて前記第1所定値を設定する、請求項4から6のいずれか一項に記載の静電容量式起き上がりセンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108303869A (zh) * 2018-02-28 2018-07-20 王崧屹 一种闹钟唤醒系统的控制方法
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