JP2017172973A - 圧力検出装置及び圧力検出装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出面積を大きくしても配線構造が複雑化しにくい圧力検出装置と、その制御方法を提供する。
【解決手段】本発明の圧力検出装置1(1A)は、第1基材3と、該第1基材3に対向して配置されている第2基材4と、第1基材3上であって第2基材4側に並んで形成されている複数の第1帯状電極5と、第2基材4上であって第1基材3側に、第1帯状電極5に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極6と、を有するセンサシート10と、第1帯状電極5の複数に接続されており、第1帯状電極5に電圧を印加する複数の第1能動回路部Dと、第2帯状電極6の複数に接続されており、第2帯状電極6の電流信号又は電圧信号を検出する複数の第2能動回路部Sと、を有し、複数の第1能動回路部Dが、センサシート10の一辺に沿って並んで配置されており、複数の第2能動回路部Sが、センサシート10の他辺に沿って並んで配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の圧力検出装置1(1A)は、第1基材3と、該第1基材3に対向して配置されている第2基材4と、第1基材3上であって第2基材4側に並んで形成されている複数の第1帯状電極5と、第2基材4上であって第1基材3側に、第1帯状電極5に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極6と、を有するセンサシート10と、第1帯状電極5の複数に接続されており、第1帯状電極5に電圧を印加する複数の第1能動回路部Dと、第2帯状電極6の複数に接続されており、第2帯状電極6の電流信号又は電圧信号を検出する複数の第2能動回路部Sと、を有し、複数の第1能動回路部Dが、センサシート10の一辺に沿って並んで配置されており、複数の第2能動回路部Sが、センサシート10の他辺に沿って並んで配置されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、地面や床などの平面の上に敷いて使用される圧力検出装置と、その制御方法に関する。
歩行時や立位時に足裏に掛かる圧力、臥位時に背部や頭部に掛かる圧力、座位時に臀部に掛かる圧力の分布を測定するセンサが開発されている。
例えば、特許文献1には、一方向に沿って配列された複数の圧力計測シート及び出力回路を有する圧力分布センサとPCとを有している歩行解析装置が記載されている。当該圧力計測シートの圧力計測面に対向する領域には、第1電極と第2電極とが互いに直交して配置されており、複数の圧力計測シートの対応する位置にある第1電極、第2電極はそれぞれ配線によって互いに接続されており、配線は、複数の圧力計測シートにおける相対位置が同じである複数の圧力計測点に加えられた合計圧力に相当する電気信号をPCに出力する出力回路に接続されている。
例えば、特許文献1には、一方向に沿って配列された複数の圧力計測シート及び出力回路を有する圧力分布センサとPCとを有している歩行解析装置が記載されている。当該圧力計測シートの圧力計測面に対向する領域には、第1電極と第2電極とが互いに直交して配置されており、複数の圧力計測シートの対応する位置にある第1電極、第2電極はそれぞれ配線によって互いに接続されており、配線は、複数の圧力計測シートにおける相対位置が同じである複数の圧力計測点に加えられた合計圧力に相当する電気信号をPCに出力する出力回路に接続されている。
特許文献2には、n×m個(n≧2、m≧2)の交叉点を持つマトリックス構造を有する複数のセンサユニットからなり、該交叉点に加わる圧力が電気信号として取り出せる回路で構成され、該センサユニットの各々は、異なる駆動回路で駆動され、該駆動回路の出力は、被検出2次元空間に対応する圧力分布メモリの所定の領域に並列的に記憶される圧力分布センサが記載されている。特許文献2において、センサユニットの圧力情報は、駆動回路を介して、画像統合処理部に記憶される。
1m2超の大面積で圧力を検出する場合には、これら従来の検出装置を複数接続することが考えられるが、特許文献1の圧力分布センサのように駆動回路(出力回路)が1つであると、データ処理を行う駆動回路とセンサ自体とを接続する引き回し配線が過度に長くなったり、配線数が増加するため、配線構造が複雑化するおそれがある。また、特許文献2の圧力分布センサにおいて、検出面積が増大するとセンサユニットの数が増加するため、画像統合処理部から離れて配置されている駆動回路については、駆動回路から画像統合処理部までの引き回し配線が過度に長くなるおそれがある。さらに、分解能を維持しながら検出面積を増大させると検出点が増加し、駆動回路でのデータ処理速度が遅くなるため、従来の圧力検出装置には改善の余地があった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、検出面積を大きくしても配線構造が複雑化しにくい圧力検出装置と、その制御方法を提供することを目的とする。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、検出面積を大きくしても配線構造が複雑化しにくい圧力検出装置と、その制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成し得た圧力検出装置とは、第1基材と、該第1基材に対向して配置されている第2基材と、第1基材上であって第2基材側に並んで形成されている複数の第1帯状電極と、第2基材上であって第1基材側に、第1帯状電極に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極と、を有するセンサシートと、第1帯状電極の複数に接続されており、第1帯状電極に電圧を印加する複数の第1能動回路部と、第2帯状電極の複数に接続されており、第2帯状電極の電流信号又は電圧信号を検出する複数の第2能動回路部と、を有し、複数の第1能動回路部が、センサシートの一辺に沿って並んで配置されており、複数の第2能動回路部が、センサシートの他辺に沿って並んで配置されていることを特徴とする。
本発明の圧力検出装置は、第1帯状電極に電圧を印加する複数の第1能動回路部と、第2帯状電極の電流信号又は電圧信号を検出する複数の第2能動回路部とを分けて設けている。これにより、1つの能動回路部に第1帯状電極と第2帯状電極を接続することによって能動回路部から離れて配置されている電極との引き回し配線が過度に長くなったり、1つの能動回路部に接続される配線数が増加することを抑制できる。また、複数の第1能動回路部がセンサシートの一辺に沿って並んで配置されているため、第1帯状電極の近くに配置されている第1能動回路部に第1帯状電極を接続することができ、第1帯状電極と第1能動回路部を接続する配線長さを短くすることができる。同様に、複数の第2能動回路部がセンサシートの他辺に沿って並んで配置されているため、第2帯状電極の近くに配置されている第2能動回路部に第2帯状電極を接続することができ、第2帯状電極と第2能動回路部を接続する配線長さを短くすることができる。このため、検出面積が増加しても帯状電極と能動回路部との配線長を短く保つことができ、また、1つの能動回路部に接続される配線数が増加することを抑制できるため、配線構造が複雑化することを抑制できる。
本発明の圧力検出装置は、第1帯状電極に電圧を印加する複数の第1能動回路部と、第2帯状電極の電流信号又は電圧信号を検出する複数の第2能動回路部とを分けて設けている。これにより、1つの能動回路部に第1帯状電極と第2帯状電極を接続することによって能動回路部から離れて配置されている電極との引き回し配線が過度に長くなったり、1つの能動回路部に接続される配線数が増加することを抑制できる。また、複数の第1能動回路部がセンサシートの一辺に沿って並んで配置されているため、第1帯状電極の近くに配置されている第1能動回路部に第1帯状電極を接続することができ、第1帯状電極と第1能動回路部を接続する配線長さを短くすることができる。同様に、複数の第2能動回路部がセンサシートの他辺に沿って並んで配置されているため、第2帯状電極の近くに配置されている第2能動回路部に第2帯状電極を接続することができ、第2帯状電極と第2能動回路部を接続する配線長さを短くすることができる。このため、検出面積が増加しても帯状電極と能動回路部との配線長を短く保つことができ、また、1つの能動回路部に接続される配線数が増加することを抑制できるため、配線構造が複雑化することを抑制できる。
本発明の圧力検出装置は、複数の第1能動回路部が、第2帯状電極の長手方向に沿って並んで配置されており、複数の第2能動回路部が、第1帯状電極の長手方向に沿って並んで配置されていることが好ましい。これにより、第1帯状電極の長手方向と、複数の第1能動回路部の配列方向が垂直となるため、第1帯状電極と第1能動回路部の接続に要する配線長を短くすることができる。同様に、第2帯状電極の長手方向と、複数の第2能動回路部の配列方向が垂直となるため、第2帯状電極と第2能動回路部の接続に要する配線長を短くすることができる。
本発明に係るセンサシートが、第1基材と、該第1基材に対向して配置されている第2基材と、第1基材上であって第2基材側に並んで形成されている複数の第1帯状電極と、第2基材上であって第1基材側に、第1帯状電極に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極と、をそれぞれ有する複数のセンサタイルから形成されていることが好ましい。このように、センサシートを複数のセンサタイルから形成することによって、センサシートの形状、検出面積の変更や、修理、交換を容易に行える。
第1帯状電極の長手方向に沿って隣り合うセンサタイルは、対応する位置に存在する第1帯状電極同士が互いに接続されており、第2帯状電極の長手方向に沿って隣り合うセンサタイルは、対応する位置に存在する第2帯状電極同士が互いに接続されていることが好ましい。これにより、隣り合うセンサタイルは、第1帯状電極同士または第2帯状電極同士で接続されるため、センサタイル同士を接続するときに別途配線を設ける必要がなく、配線が複雑化することを抑制できる。
本発明には、全ての第1能動回路部及び全ての第2能動回路部に接続されている中央制御部をさらに有する圧力検出装置も含まれる。
上記目的を達成し得た圧力検出装置の制御方法とは、第1基材と、該第1基材に対向して配置されている第2基材と、第1基材上であって第2基材側に並んで形成されている複数の第1帯状電極と、第2基材上であって第1基材側に、第1帯状電極に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極と、を有するセンサシートと、k個の第1帯状電極に接続されている第1能動回路部をm個有し、j個の第2帯状電極に接続されている第2能動回路部を複数有し、m個の第1能動回路部が、センサシートの一辺に沿って並んで配置されており、複数の第2能動回路部が、センサシートの他辺に沿って並んで配置されている圧力検出装置を準備する工程と、1番目からm番目まで順番に、第1能動回路部に接続されているk個の第1帯状電極に電圧を印加して、第2能動回路部で電流信号又は電圧信号を検出した第2帯状電極と交差している第1帯状電極が接続されている第1集積回路部を特定する工程と、特定された第1集積回路部に接続されているk個の各第1帯状電極に順番に電圧を印加して、第2能動回路部で電流信号又は電圧信号を検出する工程と、を含むことを特徴とする。ただし、k、j、mは2以上の整数である。本発明の圧力検出装置の制御方法は、第1能動回路部の特定工程と、電流信号又は電圧信号の検出工程と、を有しているため、圧力が加えられている箇所を段階的に絞り込むことができる。このため、検出面積の増大に伴い能動回路部の個数が増加しても処理速度の向上が可能となる。
本発明の圧力検出装置は、第1能動回路部と第2能動回路部とを分けて設けているため、1つの能動回路部に第1帯状電極と第2帯状電極を接続することによって能動回路部から離れて配置されている電極との引き回し配線が過度に長くなったり、1つの能動回路部に接続される配線数が増加することを抑制できる。本発明の圧力検出装置は、複数の第1能動回路部がセンサシートの一辺に沿って並んで配置されているため、第1帯状電極の近くに配置されている第1能動回路部に第1帯状電極を接続することができ、第1帯状電極と第1能動回路部を接続する配線長さを短くすることができる。同様に、本発明の圧力検出装置は、複数の第2能動回路部がセンサシートの他辺に沿って並んで配置されているため、第2帯状電極の近くに配置されている第2能動回路部に第2帯状電極を接続することができ、第2帯状電極と第2能動回路部を接続する配線長さを短くすることができる。このため、検出面積が増加しても帯状電極と能動回路部との配線長を短く保つことができ、また、1つの能動回路部に接続される配線数が増加することを抑制できるため、配線構造が複雑化することを抑制できる。
本発明の圧力検出装置の制御方法は、圧力が加えられている箇所を段階的に絞り込むことができるため、検出面積の増大に伴い能動回路部の個数が増加しても処理速度の向上が可能となる。
本発明の圧力検出装置の制御方法は、圧力が加えられている箇所を段階的に絞り込むことができるため、検出面積の増大に伴い能動回路部の個数が増加しても処理速度の向上が可能となる。
1.圧力検出装置
本発明において圧力検出装置は、主に地面や床、椅子の座部等の平面上に敷いて使用される圧力検出装置であり、人の歩行時や立位時に足裏に掛かる圧力、就寝時に背部や頭部に掛かる圧力、座位時に臀部に掛かる圧力、物体の移動時に掛かる圧力を検出、計測するものである。
本発明において圧力検出装置は、主に地面や床、椅子の座部等の平面上に敷いて使用される圧力検出装置であり、人の歩行時や立位時に足裏に掛かる圧力、就寝時に背部や頭部に掛かる圧力、座位時に臀部に掛かる圧力、物体の移動時に掛かる圧力を検出、計測するものである。
以下、本発明の圧力検出装置について、図面を用いて説明するが、本発明は下記図面に限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
本発明において、圧力検出装置は厚み方向と面方向を有する。圧力検出装置の厚み方向は、第1基材と第2基材が積層される方向であり、圧力検出装置の面方向は、厚み方向と直交する方向である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る圧力検出装置1(1A)の平面図を表し、図2〜図3は、本発明の実施の形態1に係る圧力検出装置1(1A)の断面図を表す。本発明の圧力検出装置1Aは、センサシート10と、複数の第1能動回路部Dと、複数の第2能動回路部Sと、を有し、複数の第1能動回路部Dが、センサシート10の一辺に沿って並んで配置されており、複数の第2能動回路部Sが、センサシート10の他辺に沿って並んで配置されているものである。なお、電極の配置構造の理解を容易にするために、図1では、後述する第1基材3、感圧層7および誘電体層8を、図2〜図3では、第1能動回路部D、第2能動回路部Sを省略して記載している。
図1は、本発明の実施の形態1に係る圧力検出装置1(1A)の平面図を表し、図2〜図3は、本発明の実施の形態1に係る圧力検出装置1(1A)の断面図を表す。本発明の圧力検出装置1Aは、センサシート10と、複数の第1能動回路部Dと、複数の第2能動回路部Sと、を有し、複数の第1能動回路部Dが、センサシート10の一辺に沿って並んで配置されており、複数の第2能動回路部Sが、センサシート10の他辺に沿って並んで配置されているものである。なお、電極の配置構造の理解を容易にするために、図1では、後述する第1基材3、感圧層7および誘電体層8を、図2〜図3では、第1能動回路部D、第2能動回路部Sを省略して記載している。
センサシート10は、人や物からの圧力を受ける部分であり、板状やシート状に形成される。図2〜図3に示すように、センサシート10は、第1基材3と、該第1基材3に対向して配置されている第2基材4と、第1基材3上であって第2基材4側に並んで形成されている複数の第1帯状電極5と、第2基材4上であって第1基材3側に、第1帯状電極5に交差するように、並んで形成されている複数の第2帯状電極6と、を有する。
第1基材3と第2基材4は対向して配置されており、第1基材3は第1帯状電極5を支持するために設けられ、第2基材4は第2帯状電極6を支持するために設けられる。
第1基材3と第2基材4(以下、まとめて「基材」と記載することがある)は、一方主面と他方主面を有する板状またはフィルム状に形成されていることが好ましい。
基材には、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート等の高分子フィルムから形成されているフレキシブル基材や、ガラス基材等のリジッド基材を用いることができるが、荷重を繰り返し受けても塑性変形しにくいフレキシブル基材が用いられることが好ましい。また、帯状電極の形成状態や断線の有無の確認を行い易くするために、基材は透明または半透明であることが好ましい。
図1に示すように、第1帯状電極5と第2帯状電極6の互いに交差している部分が検出部となる。図1において、第1帯状電極5は9行、第2帯状電極6は8列形成されていることから、図1に示す圧力検出装置1Aは、合計72個の検出部を有している。
図1〜図3では、第1帯状電極5が厚み方向の上側に配置されて、第2帯状電極6が厚み方向の下側に配置されている例を示しているが、第1帯状電極5が厚み方向の下側に配置されて第2帯状電極6が厚み方向の上側に配置されていてもよい。
第1帯状電極5と第2帯状電極6(以下、まとめて「電極」と記載することがある)は、例えば、印刷法やフォトリソグラフィ法によって形成することができる。また、電極は、後述する導電性材料から作製されたナノワイヤーを含んでいてもよい。
電極の合計数は、検出面積や分解能に応じて設定することができ、第1帯状電極5と第2帯状電極6の数は、いずれか一方が他方より多くてもよく、第1帯状電極5と第2帯状電極6の数は同じであってもよい。
電極幅は、検出面積や分解能に応じて設定することができるが、人の歩行状態を検出する場合には、電極幅は1mm以上28mm以下であることが好ましく、5mm以上20mm以下であることが好ましい。隣り合う帯状電極の間隔、例えば、一の第1帯状電極5と他の第1帯状電極5の間隔は、1mm以上28mm以下であることが好ましく、5mm以上20mm以下であることがより好ましい。
電極の材料には、例えば、Cu、Al、Ag、C、Ni、Au等の金属材料、カーボンナノチューブ、グラフェン等の炭素材料、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の透明導電性金属酸化物等の導電性材料を用いることができる。
図2に示す抵抗検出方式の圧力検出装置1Aは、第1帯状電極5上であって第2帯状電極6側と、第2帯状電極6上であって第1帯状電極5側に感圧層7がそれぞれ形成されている。抵抗検出方式では、加えられた圧力に応じて感圧層7が変形し、第1帯状電極5と第2帯状電極6の間の電気抵抗値が変化することを利用している。感圧層7は、例えば、感圧インキを電極の上に印刷して形成したり、感圧材料から形成されたシートやフィルムを用いることができる。感圧材料としては、例えば、金属材料や炭素材料等の導電性粒子、またはITOナノ粒子などの半導体粒子を、樹脂内に分散させたものを用いることができる。図示していないが、第1帯状電極5上と第2帯状電極6上のいずれか一方に感圧層7が形成されていてもよい。
他方、図3に示す容量検出方式の圧力検出装置1Aは、第1帯状電極5と第2帯状電極6との間に弾性を有する誘電体層8が配置されている。容量検出方式では、加えられた圧力に応じて誘電体層8が変形し、第1帯状電極5と第2帯状電極6の間の静電容量が変化することを利用している。誘電体層8は、感圧層7と同様に、印刷法で形成したり、誘電材料から形成されたシートやフィルムを用いることができる。また、誘電体層としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、天然ゴム等のゴム、シリコーンゲル、ウレタンゲル等のゲル、ウレタン、シリコン、フッ素形樹脂等の発泡体を用いることができる。
センサシート10の一辺の長さは、測定対象や目的に応じて設定すればよいが、歩行状態の検出に用いる場合には、大人の平均的な歩幅が約60〜80cmであることを考慮して3m〜10mに設定することができる。
センサシート10の形状は、圧力検出装置1Aの配置場所に応じて自由に変更することができるが、電極と能動回路部の接続や、能動回路部の配置を効率的に行う観点からは、センサシート10は四角形状であることが好ましい。
第1能動回路部Dと第2能動回路部S(以下、まとめて「能動回路部」と記載することがある)は、信号増幅や整流を行う能動素子(例えば、トランジスタやダイオード等)を含む回路を有する部分である。
本発明の圧力検出装置1Aは、第1帯状電極5の複数に接続されており、第1帯状電極5に電圧を印加する複数の第1能動回路部Dと、第2帯状電極6の複数に接続されており、第2帯状電極6の電流信号又は電圧信号を検出する複数の第2能動回路部Sに接続されているものである。このように、本発明の圧力検出装置1Aは、第1能動回路部Dと、第2能動回路部Sを分けて設けているため、1つの能動回路部に第1帯状電極5と第2帯状電極6を接続することによって能動回路部から離れて配置されている電極との引き回し配線が過度に長くなったり、1つの能動回路部に接続される配線数が増加することを抑制できる。
第1能動回路部Dは、第1帯状電極5に任意の波形、大きさの電圧信号を付与する。第1能動回路部Dは、プログラムの読み出しや実行をするCPU及び当該プログラムが記録されているメモリを有するマイコン、または論理回路を含むものである。第1能動回路部Dには、電圧を印加する第1帯状電極5を選択するスイッチング回路等の各種回路が設けられている。第1能動回路部Dには、プログラムを選択するためのスイッチ等の入力装置が接続されてもよい。
第2能動回路部Sは、第1帯状電極5と第2帯状電極6が交差している部分である検出部に圧力が加えられて、当該検出部での電気抵抗や静電容量が変化したときの電気信号(抵抗検出方式の場合には電流信号であり、容量検出方式の場合には電圧信号)を検出、測定する。第2能動回路部Sは、プログラムの読み出しや実行をするCPU及びプログラムが記録されているメモリを有するマイコンまたは論理回路と、A/D変換器とを含むものである。第2能動回路部Sには、例えば、読み出しを行う電極を選択するスイッチング回路や、検出された微弱な電流または電圧信号の出力を増幅する増幅回路等の各種回路が設けられている。
図示していないが、第2能動回路部Sには、圧力の有無を判定するための基準値が格納されている基準値格納部と、検出されるデータと基準値とを比較する比較部と、検出されるデータが基準値よりも低い場合には圧力が掛けられていないと判定し、検出されるデータが基準値以上である場合には圧力が掛けられていると判定する判定部が設けられていてもよい。
また、第2能動回路部Sには、検出されたデータを分析する分析部が設けられていてもよい。分析部では、人や物の移動速度、重心等を分析することができる。特に、歩行中の人を検出する場合には、被験者の歩幅や歩行速度、重心位置、左右の対称性等を分析することができるため、例えば、症状が歩容に現われやすい脳卒中や脳挫傷等のスクリーニング検査、リハビリテーションなどの術後の状態観察、個人を識別するための歩容認証に好適に使用できる。
1つの能動回路部に接続される電極の数は、センサシート10に設けられる帯状電極の数に応じて設定することができる。例えば、図1に示すように、一の第1能動回路部D1と他の第1能動回路部D2に接続されている電極数は同じであってもよく、一の第1能動回路部Dと他の第1能動回路部Dに接続されている電極の数が異なっていてもよい(図示せず)。第2能動回路部Sに接続される電極数についても、第1能動回路部Dと同様に設定できる。
図1に示すように第1能動回路部Dに接続されている電極数と第2能動回路部Sに接続されている電極数が異なっていてもよく、同じであってもよい(図示せず)。
本発明の圧力検出装置1Aは、複数の第1能動回路部Dが、センサシート10の一辺に沿って並んで配置されている。このため、本発明の圧力検出装置は、第1帯状電極の近くに配置されている第1能動回路部に第1帯状電極を接続することができ、第1帯状電極と第1能動回路部を接続する配線長さを短くすることができる。また、本発明の圧力検出装置1Aは、複数の第2能動回路部Sが、センサシート10の他辺に沿って並んで配置されている。このため、第2帯状電極の近くに配置されている第2能動回路部に第2帯状電極を接続することができ、第2帯状電極と第2能動回路部を接続する配線長さを短くすることができる。その結果、検出面積が増加しても帯状電極と能動回路部との配線長を短く保つことができ、また、1つの能動回路部に接続される配線数が増加することを抑制できるため、配線構造が複雑化することを抑制できる。なお、図1には、3つの第1能動回路部D1、D2、D3が、センサシート10の右辺10aに沿って並んで配置されており、2つの第2能動回路部Sが、センサシート10の下辺10bに沿って並んで配置されていることが示されている。
配線構造を単純化するためには、複数の第1能動回路部Dが配置されるセンサシート10の一辺は、複数の第2能動回路部Sが配置されるセンサシート10の他辺と直交していることが好ましい。これにより、センサシート10の周囲に能動回路部を効率的に配置することができるため、電極と能動回路部を接続する配線長を短くすることができる。
また、配線構造を単純にするためには、第2帯状電極6の長手方向とセンサシート10の一辺が平行に形成されていることが好ましく、第1帯状電極5の長手方向とセンサシート10の他辺が平行に形成されていることが好ましい。
能動回路部を、センサシート10の面方向内側、すなわち、センサシート10の厚み方向下側や上側に配置するためには、能動回路部と電極を接続する配線を折り返す必要があるため、配線長が長くなるおそれがある。また、能動回路部をセンサシートの厚み方向上側に配置すると、能動回路部とセンサシートが重なるため、検出領域が減少するおそれがある。このため、必要な検出領域を確保しつつ、能動回路部と電極との配線長を短くするためには、面方向において、第1能動回路部Dがセンサシート10の外側に配置されていることが好ましく、第2能動回路部Sがセンサシート10の外側に配置されていることが好ましい。
帯状電極と能動回路部との配線長を短くすることができるという本発明の効果をより一層得るためには、第1能動回路部Dとセンサシート10の一辺(図1の10a)が近接して配置されていることが好ましく、第2能動回路部Sとセンサシート10の他辺(図1の10b)が近接して配置されていることが好ましい。
具体的には、図1に示すように、第1帯状電極5の長手方向におけるセンサシートの全長をL1、第2帯状電極6の長手方向におけるセンサシートの全長をL2としたとき、第1能動回路部Dは、センサシート10の一辺から0.2L1以内(より好ましくは0.1L1以内)の領域に配置されていることが好ましい。第2能動回路部Sは、センサシート10の他辺から0.2L2以内(より好ましくは0.1L2以内)の領域に配置されていることが好ましい。
第1能動回路部Dと第1帯状電極5の間の配線長を短くするためには、第1帯状電極5の長手方向の一方端がセンサシート10の一辺の近傍まで設けられていることが好ましく、例えば、第1帯状電極5の長手方向の一方端が、センサシート10の一辺から0.1L1以内の領域に配置されていることが好ましい。具体的には、第1帯状電極5の長手方向の一方端は、センサシート10の一辺から、例えば300mm以内(好ましくは200mm以内、より好ましくは150mm以内)の領域に配置される。同様に、第2能動回路部Sと第2帯状電極6が接続されている配線長を短くするためには、第2帯状電極6の長手方向の一方端がセンサシート10の他辺の近傍まで設けられていることが好ましく、第2帯状電極6の長手方向の一方端が、センサシート10の他辺から0.1L2以内の領域に配置されていることが好ましい。具体的には、第2帯状電極6の長手方向の一方端は、センサシート10の他辺から、例えば、300mm以内(好ましくは200mm以内、より好ましくは150mm以内)の領域に配置される。
また、第1能動回路部Dは、センサシート10の一辺と垂直な辺から0.1L2以内の領域に配置されていることが好ましい。同様に、第2能動回路部Sは、センサシート10の他辺と垂直な辺から0.1L1以内の領域に配置されていることが好ましい。
複数の第1能動回路部Dが、第2帯状電極6の長手方向に沿って並んで配置されており、複数の第2能動回路部Sが、第1帯状電極5の長手方向に沿って並んで配置されていることが好ましい。これにより、第1帯状電極5の長手方向と、複数の第1能動回路部Dの配列方向が垂直となるため、第1帯状電極5と第1能動回路部Dの接続に要する配線長を短くすることができる。また、第2帯状電極6の長手方向と、複数の第2能動回路部Sの配列方向が垂直となるため、第2帯状電極6と第2能動回路部Sの接続に要する配線長を短くすることができる。
図1に示すように、本発明には、全ての第1能動回路部D及び全ての第2能動回路部Sに接続されている中央制御部Mをさらに有する圧力検出装置1Aも含まれる。中央制御部Mは、第1能動回路部Dに対しては、第1帯状電極5に付与する電圧信号の種類や大きさ、電圧信号を付与するタイミング等の条件を命令する。また、中央制御部Mは、第2能動回路部Sに対しては、第2帯状電極6を介して電流信号又は電圧信号を検出するタイミング等の条件を命令する。
中央制御部Mは、プログラム読み出しや実行をするCPUと、プログラムやデータの記録をするメモリを有していればよく、例えば、マイコンやPCを用いることができる。中央制御部Mには、上述した第2能動回路部Sのように、検出されたデータを分析する分析部が設けられていてもよい。
なお、第2能動回路部Sや中央制御部Mには、グラフ化や画像化された検出データを視認するための表示装置や、検出データを音声や振動として出力する出力装置が接続されていてもよい。
中央制御部Mと第1能動回路部Dは、直接接続されてもよく、他の第1能動回路部Dを介して間接的に接続されてもよい。同様に、中央制御部Mと第2能動回路部Sは直接接続されてもよく、他の第2能動回路部Sを介して間接的に接続されてもよい。
図1では、中央制御部Mと一の第1能動回路部D1が直接接続されており、他の第1能動回路部D2は、一の第1能動回路部D1を介して間接的に中央制御部Mと接続されており、さらに他の第1能動回路部D3は、一の第1能動回路部D1及び他の第1能動回路部D2を介して間接的に中央制御部Mと接続されている。また、中央制御部Mと一の第2能動回路部S1が直接接続されており、他の第2能動回路部S2は、一の第2能動回路部S1を介して間接的に中央制御部Mと接続されている。
複雑な検出条件や分析条件を付与するために、さらに、中央制御部MにPCが接続されていてもよい。
センサシート10への荷重が検出部に確実に伝達されるように、図2〜図3に示すように、本発明の圧力検出装置1Aには、第1基板上であって第1帯状電極5と反対側、又は第2基板上であって第2帯状電極6と反対側に凸部を有する圧力集中体20がさらに設けられていてもよい。
圧力集中体20は、シート材の表面に凸部を有しており、第1帯状電極5と第2帯状電極6の交差点上に該凸部が設けられることが好ましい。これにより、シート材の表面から印加される圧力は、すべて、感圧領域である交差点上に集中するため、正確な圧力を検出することができる。
圧力集中体20は、例えば、シリコーンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム等のゴム材料を用いることができる。
圧力検出装置1Aの基材や電極の破損防止および美観性の観点から、図2〜図3に示すように、センサシート10の上にはラグ、カーペット、マット、絨毯等の敷物21が好ましく設けられる。
(実施の形態2)
次に、センサシート10が複数のセンサタイルTから形成されている態様について、図4〜図5を用いて説明する。図4は、実施の形態2に係る圧力検出装置1(1B)の平面図を表し、図5は、図4のV−V線における断面図を表しており、本発明に係るセンサタイルT同士の接続方法を示す。図4では、図1と同様に、電極の配置構造の理解を容易にするために、第1基材3および第2基材4の一部、感圧層7は省略している。図5は、図2と同様に、抵抗検出方式の例を示している。
次に、センサシート10が複数のセンサタイルTから形成されている態様について、図4〜図5を用いて説明する。図4は、実施の形態2に係る圧力検出装置1(1B)の平面図を表し、図5は、図4のV−V線における断面図を表しており、本発明に係るセンサタイルT同士の接続方法を示す。図4では、図1と同様に、電極の配置構造の理解を容易にするために、第1基材3および第2基材4の一部、感圧層7は省略している。図5は、図2と同様に、抵抗検出方式の例を示している。
図4〜図5に示すように、センサシート10は、第1基材3と、該第1基材3に対向して配置されている第2基材4と、第1基材3上であって第2基材4側に並んで形成されている複数の第1帯状電極5と、第2基材4上であって第1基材3側に、第1帯状電極5に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極6と、をそれぞれ有する複数のセンサタイルTから形成されていてもよい。このように、センサシート10を複数のセンサタイルTから形成することによって、センサシート10の形状、検出面積の変更や、修理、交換を容易に行える。
センサタイルT(以下、「タイルT」と記載することがある)は、正方形や長方形のタイルT状の基材が用いられている以外は、上述したセンサシート10と同様の構造である。図4は、3行×4列、合計12個のタイルTを接続して1つのセンサシート10を形成した例を示している。
様々な形状のセンサシート10を容易に形成するためには、タイルTの一辺の長さは、5cm以上であることが好ましく、10cm以上であることがより好ましく、15cm以上であることがさらに好ましい。また、運搬時の取り扱い性を考慮すると、タイルTの一辺の長さは、50cm以下であることが好ましく、40cm以下であることがより好ましく、30cm以下であることがさらに好ましい。
第1帯状電極5の長手方向に沿って隣り合うタイルTは、対応する位置に存在する第1帯状電極5同士が互いに接続されていることが好ましい。また、第2帯状電極6の長手方向に沿って隣り合うタイルTは、対応する位置に存在する第2帯状電極6同士が互いに接続されていることが好ましい。これにより、隣り合うタイルTは、第1帯状電極5同士または第2帯状電極6同士で接続されるため、タイルT同士を接続するときに別途配線を設ける必要がなく、配線が複雑化することを抑制できる。
図5に示すように、タイルTは、第1基材3上の第1帯状電極5の長手方向の長さが、第2基材4上の第2帯状電極6の短手方向の配置長さよりも大きく、第2基材4上の第2帯状電極6の長手方向の長さが、第1基材3上の第1帯状電極5の短手方向の配置長さよりも大きいことが好ましい。帯状電極の短手方向の配置長さとは、複数の帯状電極のうち、最も離れて配置されている2つの帯状電極の離間距離と、当該2つの帯状電極の短手方向の長さの和である。これにより、例えば、タイルT41の第2基材4上の第2帯状電極6と、タイルT41と隣り合うタイルT42の第2基材4上の第2帯状電極6が近接して配置されるため、隣り合うタイルTの電極同士を接続しやすくなる。
図5のタイルT41、T42、T43は、検出側(図5の上側)に配置されている基材が、第2基材4、第1基材3、第2基材4の順に交互に配置されている。すなわち、基材の厚み方向において上下逆さにしたタイルTを交互に配置している。このようにタイルTを配置することによって、基材の厚み方向において、第1基材3と第2基材4の重なり領域が形成されていることが好ましい。これにより、第1基材3と第2基材4の重なり領域において、隣り合うタイルTの第1帯状電極5同士、第2帯状電極6同士がそれぞれ導通するように接続することが可能となる。
図5は、図4のV−V線における断面図を表しており、本発明に係るセンサタイルT同士の接続方法を示す。センサタイルTの帯状電極同士の接続には、タッカーを用いて針(ステープル)や釘を打ち込む方法、導電性を有する接着剤を用いた接着や融着により接合する方法、帯状電極をコネクタに接続した上でコネクタ同士を接続する方法等を用いることができる。図5では、電極同士の接続に導電両面テープ9を用いた例を示す。この例の場合、センサシート10の一辺の長さに相当する1本の第1帯状電極5や他辺の長さに相当する第2帯状電極6が存在するのと、実質的に同じになる。つまり、タイルT同士の接続部分も含めて隙間なく検出領域とすることができる。
実施の形態2では、タイルを並べて長方形状のセンサシートを形成した例を説明したが、タイルを組み合わせて異方形状のセンサシートを形成することももちろん可能である。
2.圧力検出装置の制御方法
本発明の圧力検出装置の制御方法は、第1基材と、該第1基材に対向して配置されている第2基材と、
第1基材上であって第2基材側に並んで形成されている複数の第1帯状電極と、
第2基材上であって第1基材側に、第1帯状電極に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極と、を有するセンサシートと、
k個の第1帯状電極に接続されている第1能動回路部をm個有し、
j個の第2帯状電極に接続されている第2能動回路部を複数有し、
m個の第1能動回路部が、センサシートの一辺に沿って並んで配置されており、
複数の第2能動回路部が、センサシートの他辺に沿って並んで配置されている圧力検出装置を準備する工程と、
1番目からm番目まで順番に、第1能動回路部に接続されているk個の第1帯状電極に電圧を印加して、第2能動回路部で電流信号又は電圧信号を検出した第2帯状電極と交差している第1帯状電極が接続されている第1集積回路部を特定する工程と、
特定された第1集積回路部に接続されているk個の各第1帯状電極に順番に電圧を印加して、第2能動回路部で電流信号又は電圧信号を検出する工程と、
を含むことを特徴とする。ただし、k、j、mは2以上の整数である。
本発明の圧力検出装置の制御方法は、第1能動回路部の特定工程と、電流信号又は電圧信号の検出工程と、を有しているため、圧力が加えられている箇所を段階的に絞り込むことができる。このため、検出面積の増大に伴い能動回路部の個数が増加しても、高速処理が可能となる。
本発明の圧力検出装置の制御方法は、第1基材と、該第1基材に対向して配置されている第2基材と、
第1基材上であって第2基材側に並んで形成されている複数の第1帯状電極と、
第2基材上であって第1基材側に、第1帯状電極に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極と、を有するセンサシートと、
k個の第1帯状電極に接続されている第1能動回路部をm個有し、
j個の第2帯状電極に接続されている第2能動回路部を複数有し、
m個の第1能動回路部が、センサシートの一辺に沿って並んで配置されており、
複数の第2能動回路部が、センサシートの他辺に沿って並んで配置されている圧力検出装置を準備する工程と、
1番目からm番目まで順番に、第1能動回路部に接続されているk個の第1帯状電極に電圧を印加して、第2能動回路部で電流信号又は電圧信号を検出した第2帯状電極と交差している第1帯状電極が接続されている第1集積回路部を特定する工程と、
特定された第1集積回路部に接続されているk個の各第1帯状電極に順番に電圧を印加して、第2能動回路部で電流信号又は電圧信号を検出する工程と、
を含むことを特徴とする。ただし、k、j、mは2以上の整数である。
本発明の圧力検出装置の制御方法は、第1能動回路部の特定工程と、電流信号又は電圧信号の検出工程と、を有しているため、圧力が加えられている箇所を段階的に絞り込むことができる。このため、検出面積の増大に伴い能動回路部の個数が増加しても、高速処理が可能となる。
本発明の圧力検出装置の制御方法について、人の足裏によってセンサシートに圧力が掛けられている場合を例に挙げて、図6〜図8を用いて説明する。なお、圧力検出装置を構成する各部材については「1.圧力検出装置」に記載したとおりである。図6〜図8は、本発明の圧力検出装置1(1C)の制御方法を示す平面図を表す。なお、図6〜図8では、電極の配置構造の理解を容易にするために、圧力検出装置1Cの厚み方向の上側に配置されている第1基材または第2基材を省略して記載している。
(1)圧力検出装置の準備工程
第1基材3と、該第1基材3に対向して配置されている第2基材4と、
第1基材3上であって第2基材4側に並んで形成されている複数の第1帯状電極5と、
第2基材4上であって第1基材3側に、第1帯状電極5に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極6と、を有するセンサシートと、
k個の第1帯状電極5に接続されている第1能動回路部Dをm個有し、
j個の第2帯状電極6に接続されている第2能動回路部Sをn個有し、
m個の第1能動回路部Dが、センサシートの一辺に沿って並んで配置されており、
n個の第2能動回路部Sが、センサシートの他辺に沿って並んで配置されている圧力検出装置1Cを準備する。ここで、k、j、m、nは2以上の整数である。
第1基材3と、該第1基材3に対向して配置されている第2基材4と、
第1基材3上であって第2基材4側に並んで形成されている複数の第1帯状電極5と、
第2基材4上であって第1基材3側に、第1帯状電極5に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極6と、を有するセンサシートと、
k個の第1帯状電極5に接続されている第1能動回路部Dをm個有し、
j個の第2帯状電極6に接続されている第2能動回路部Sをn個有し、
m個の第1能動回路部Dが、センサシートの一辺に沿って並んで配置されており、
n個の第2能動回路部Sが、センサシートの他辺に沿って並んで配置されている圧力検出装置1Cを準備する。ここで、k、j、m、nは2以上の整数である。
図6に示す圧力検出装置1Cは、第1能動回路部Dの個数mは3、1つの第1能動回路部Dに接続されている第1帯状電極5の個数kは8、第2能動回路部Sの個数nは2、1つの第2能動回路部Sに接続されている第2帯状電極6の個数jは8である。3つの第1能動回路部Dが、センサシートの右辺に沿って並んで配置されており、2つの第2能動回路部Sが、センサシートの下辺に沿って並んで配置されている。また、図6に示す圧力検出装置1Cのセンサシートは、実施の形態2で説明したように6行×4列個のセンサタイルから形成されている。
図6は、各第1能動回路部Dに接続されている第1帯状電極5の個数kが8個で一定である形態を示すが、第1能動回路部Dに接続される第1帯状電極5の個数kは、第1能動回路部D毎に異なっていてもよい。同様に各第2能動回路部Sに接続される第2帯状電極6の個数jは同じであってもよく、異なっていてもよい。
(2)第1能動回路部の特定工程
1番目からm番目まで順番に、第1能動回路部Dに接続されているk個の第1帯状電極5に電圧を印加して、第2能動回路部Sで電流信号又は電圧信号を検出した第2帯状電極6と交差している第1帯状電極5が接続されている第1集積回路部を特定する。
1番目からm番目まで順番に、第1能動回路部Dに接続されているk個の第1帯状電極5に電圧を印加して、第2能動回路部Sで電流信号又は電圧信号を検出した第2帯状電極6と交差している第1帯状電極5が接続されている第1集積回路部を特定する。
圧力が掛けられている第1能動回路部Dの特定工程について具体的に説明する。
1番目、2番目、3番目の第1能動回路部DをそれぞれD1、D2、D3とする。図6〜図8では図面の下側から順に1番目の能動回路部D1、2番目の能動回路部D2、3番目の能動回路部D3と番号を付しているが、上側から順に番号を付してもよい。
1番目の第1能動回路部D1に接続されている8つの第1帯状電極5に電圧を印加する。次いで、2番目の第1能動回路部D2、3番目の第1能動回路部D3の順に、それぞれの第1能動回路部Dに接続されている第1帯状電極5に電圧を印加する。すなわち、同じ第1能動回路部Dに接続されている第1帯状電極5に一括して電圧を印加する。
そして、第2能動回路部Sで電流信号又は電圧信号を検出した第2帯状電極6と交差している第1帯状電極5が接続されている第1能動回路部Dを特定する。なお、図7の場合には、圧力が掛けられているのは、2番目の第1能動回路部D2であることが特定される。
検出対象が1つの第1能動回路部Dに接続されている第1帯状電極5による検出範囲よりも小さい場合には、検出部を含む第1能動回路部Dが特定された段階で第1能動回路部Dの特定工程を終了して、次の検出工程に移行してもよい。すなわち、検出部を含む第1能動回路部Dが特定された段階で、以降の第1能動回路部D(図6〜図8の場合には、第1能動回路部D3)に接続されている第1帯状電極5に電圧を印加せずに、本第1能動回路部Dの特定工程を終了してもよい。
(3)検出工程
特定された第1能動回路部Dに接続されているk個の各第1帯状電極5に順番に電圧を印加して、第2能動回路部Sで電流信号又は電圧信号を検出する。
特定された第1能動回路部Dに接続されているk個の各第1帯状電極5に順番に電圧を印加して、第2能動回路部Sで電流信号又は電圧信号を検出する。
図7〜図8に示すように、上記特定工程によって特定された第1能動回路部D2には8つの第1帯状電極5(5−1〜5−8)が接続されている。第1能動回路部D2に接続されている8個の第1帯状電極5に、例えば、第1帯状電極5−1、5−2、5−3、・・・、5−8の順に電圧を印加する。そうすると、第2能動回路部Sで電流信号又は電圧信号が検出された場所を特定することができる。なお、図8では、第1帯状電極5−2〜5−7と交差する第2帯状電極6に圧力が掛けられていることが電流又は電圧信号により第2能動回路部Sで検出される。
第2能動回路部Sが、基準値格納部と、比較部と、判定部とを有している場合には、さらに、以下の工程が設けられていてもよい。
(4)比較部において、検出されたデータと基準値格納部に格納されている基準値とを比較する工程
(5)判定部において、検出されたデータが基準値よりも低い場合には圧力が掛けられていない(荷重なし)と判定し、基準値以上である場合には圧力が掛けられている(荷重あり)と判定する工程
(4)比較部において、検出されたデータと基準値格納部に格納されている基準値とを比較する工程
(5)判定部において、検出されたデータが基準値よりも低い場合には圧力が掛けられていない(荷重なし)と判定し、基準値以上である場合には圧力が掛けられている(荷重あり)と判定する工程
1、1A、1B、1C:圧力検出装置
3:第1基材
4:第2基材
5:第1帯状電極
6:第2帯状電極
7:感圧層
8:誘電体層
10:センサシート
T、T41、T42、T43:センサタイル
20:圧力集中体
21:敷物
D、D1、D2、D3:第1能動回路部
S、S1、S2:第2能動回路部
M:中央制御部
3:第1基材
4:第2基材
5:第1帯状電極
6:第2帯状電極
7:感圧層
8:誘電体層
10:センサシート
T、T41、T42、T43:センサタイル
20:圧力集中体
21:敷物
D、D1、D2、D3:第1能動回路部
S、S1、S2:第2能動回路部
M:中央制御部
Claims (6)
- 第1基材と、該第1基材に対向して配置されている第2基材と、
前記第1基材上であって前記第2基材側に並んで形成されている複数の第1帯状電極と、
前記第2基材上であって前記第1基材側に、前記第1帯状電極に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極と、を有するセンサシートと、
前記第1帯状電極の複数に接続されており、前記第1帯状電極に電圧を印加する複数の第1能動回路部と、
前記第2帯状電極の複数に接続されており、前記第2帯状電極の電流信号又は電圧信号を検出する複数の第2能動回路部と、を有し、
前記複数の第1能動回路部が、前記センサシートの一辺に沿って並んで配置されており、
前記複数の第2能動回路部が、前記センサシートの他辺に沿って並んで配置されていることを特徴とする圧力検出装置。 - 前記複数の第1能動回路部が、前記第2帯状電極の長手方向に沿って並んで配置されており、
前記複数の第2能動回路部が、前記第1帯状電極の長手方向に沿って並んで配置されている請求項1に記載の圧力検出装置。 - 前記センサシートが、第1基材と、該第1基材に対向して配置されている第2基材と、前記第1基材上であって前記第2基材側に並んで形成されている複数の第1帯状電極と、
前記第2基材上であって前記第1基材側に、前記第1帯状電極に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極と、をそれぞれ有する複数のセンサタイルから形成されている請求項1または2に記載の圧力検出装置。 - 前記第1帯状電極の長手方向に沿って隣り合うセンサタイルは、対応する位置に存在する第1帯状電極同士が互いに接続されており、
前記第2帯状電極の長手方向に沿って隣り合うセンサタイルは、対応する位置に存在する第2帯状電極同士が互いに接続されている請求項3に記載の圧力検出装置。 - 全ての前記第1能動回路部及び全ての前記第2能動回路部に接続されている中央制御部をさらに有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧力検出装置。
- 第1基材と、該第1基材に対向して配置されている第2基材と、
前記第1基材上であって前記第2基材側に並んで形成されている複数の第1帯状電極と、
前記第2基材上であって前記第1基材側に、前記第1帯状電極に交差するように並んで形成されている複数の第2帯状電極と、を有するセンサシートと、
k個の第1帯状電極に接続されている第1能動回路部をm個有し、
j個の第2帯状電極に接続されている第2能動回路部を複数有し、
前記m個の第1能動回路部が、前記センサシートの一辺に沿って並んで配置されており、
前記複数の第2能動回路部が、前記センサシートの他辺に沿って並んで配置されている圧力検出装置を準備する工程と、
1番目からm番目まで順番に、第1能動回路部に接続されているk個の第1帯状電極に電圧を印加して、第2能動回路部で電流信号又は電圧信号を検出した第2帯状電極と交差している第1帯状電極が接続されている第1集積回路部を特定する工程と、
特定された第1集積回路部に接続されているk個の各第1帯状電極に順番に電圧を印加して、第2能動回路部で電流信号又は電圧信号を検出する工程と、
を含むことを特徴とする圧力検出装置の制御方法。
ただし、k、j、mは2以上の整数である。
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KR102264759B1 (ko) * | 2019-12-27 | 2021-06-15 | 하이비스 주식회사 | 버튼형 압력감지재 |
KR20210136760A (ko) * | 2020-05-08 | 2021-11-17 | 하이비스 주식회사 | 외부 보강재가 구비된 고온용 배관의 내부 결함 또는 내부 두께 감육 위험 감지방법 |
WO2023243330A1 (ja) * | 2022-06-16 | 2023-12-21 | Nissha株式会社 | せん断力センサシート |
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2016
- 2016-03-18 JP JP2016055529A patent/JP2017172973A/ja active Pending
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