JP2017172198A - 送風作業装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動モータで駆動される送風作業装置を用いた作業で、作業者の腕の疲労を軽減する。
【解決手段】送風作業装置1は、背負い式のフレーム10と、フレーム10に取り付けられたバッテリ2と、バッテリ2から給電される電動モータ5及び電動モータ5によって駆動される軸流ファン6が内蔵された送風機本体3と、送風機本体3の送風側に接続される噴流筒4とを備え、送風機本体3は、フレーム10に上下及び左右に揺動自在に軸支されている。
【選択図】図1
【解決手段】送風作業装置1は、背負い式のフレーム10と、フレーム10に取り付けられたバッテリ2と、バッテリ2から給電される電動モータ5及び電動モータ5によって駆動される軸流ファン6が内蔵された送風機本体3と、送風機本体3の送風側に接続される噴流筒4とを備え、送風機本体3は、フレーム10に上下及び左右に揺動自在に軸支されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、送風作業装置に関するものである。
送風作業装置は、原動機によって駆動されるブロアで生成した圧縮空気を吐出し、路上や庭などに散らかった落ち葉や刈草などを吹き寄せる作業装置であり、手持ち式や背負い式で作業者が歩行しながら作業を行うものが一般に知られている。下記特許文献1には、バッテリを背負って、電動モータ駆動のブロアを手持ち式にしたものが示されている。
送風作業装置は、排気ガスや騒音などの環境問題を考慮して、エンジン駆動のものから電動モータ駆動のものへとニーズがシフトする傾向にある。電動モータ駆動の送風作業装置は、重量物としてバッテリと電動モータとを備えており、前述した従来技術ではバッテリを背負い式にすることで、作業時の重量負担を軽減している。
しかしながら、従来技術のように、バッテリを背負い、送風機部分を手で持ちながら作業を行うものでは、重い電動モータなどを含む送風機部分を片腕で支持することになり、また作業中は送風の反力が腕に加わることにもなるので、作業が進むに連れて腕の疲労が大きくなる問題がある。特に、送風によって落ち葉などを吹き寄せる作業は、左右両方から吹き寄せることで効率的な作業を行うことができるが、これを実現するためには、左右両腕でそれぞれ送風機部分を保持して2方向から送風することが必要になり、作業者の腕への負担は更に大きくなる問題があった。
また、従来技術のように、送風機部分とバッテリ部分とが離間しているものでは、バッテリから手持ちの送風機部分までを繋ぐケーブルが絡まったり、作業中にケーブルが不意に抜けてしまったり、ケーブルが枝などに引っかかることがあり、作業性が悪化したり断線の虞があるなどの問題があった。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、電動モータで駆動される送風作業装置において、作業者の腕の疲労を軽減すること、左右両方から圧縮空気を吹き寄せる送風作業を、少ない作業負担で実現できること、バッテリと電動モータとを接続するケーブルの絡まりや不意の抜け、枝などへの引っかかりを防止して、断線を防止すると共に作業性を改善すること、等が本発明の課題である。
このような課題を解決するために、本発明の送風作業装置は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
背負い式のフレームと、前記フレームに取り付けられたバッテリと、前記バッテリから給電される電動モータ及び該電動モータによって駆動される軸流ファンが内蔵された送風機本体と、前記送風機本体の送風側に接続される噴流筒とを備え、前記送風機本体は、前記フレームに上下及び左右に揺動自在に軸支されていることを特徴とする送風作業装置。
このような送風作業装置は、電動モータ及び軸流ファンが内蔵される送風機本体を背負い式フレームに上下及び左右に揺動自在に軸支しているので、作業者の腕の疲労を軽減することができ、更に噴流筒の方向を自由に変更して、良好な操作性で作業を行うことができる。また、バッテリと電動モータとを接続するケーブルの絡まりや、不意の抜け、枝などへの引っかかりを防止して、断線を防止し、作業性を改善することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1に示すように、送風作業装置1は、背負い用ハーネス11が取り付けられた背負い式のフレーム10と、フレーム10に取り付けられたバッテリ2と、送風機本体3と、噴流筒4とを備えている。
送風機本体3は、図示省略した作業者が背負った状態のフレーム10に対して、図示Z軸方向の支持軸aと図示X軸方向の支持軸bの周りにそれぞれ揺動自在に軸支されるように、支持アーム12を介して支持されている。図示の例では、支持アーム12はフレーム10の下端部に回転自在に支持されており、送風機本体3とフレーム10との支持部は、フレーム10の下端部に設けられている。
噴流筒4は、送風機本体3の送風側に接続されており、送風機本体3を支持軸a,bの周りに揺動させることで、噴流筒4の噴出口4Aの向きを上下・左右に変更できるようになっている。支持軸a,b周りの送風機本体3の回転は、所定の回転角度(例えば、前方180°)で回動規制されていることが好ましい。なお図示の例では2軸で支持しているが、これに換えてボール支持などによって、送風機本体3又は噴流筒4を揺動自在にフレーム10に支持しても良い。
送風機本体3には、図2に示すように、電動モータ5と軸流ファン6が内蔵されている。送風機本体3の先端側には前述した噴流筒4が接続されており、送風機本体3の後方側には、空気の吸入口3Aが設けられている。電動モータ5は、図示省略した給電ケーブルを介してバッテリ2に接続されており、バッテリ2からの給電によって回転駆動する。
軸流ファン6は、電動モータ5の駆動軸5Aに装着されて、回転駆動されることで吸入口3Aから送風機本体3内に空気を吸引して噴流筒4側に送る。図示の例では、送風機本体3の中心軸と電動モータ5の駆動軸5Aが同軸になっており、送風機本体3と噴流筒4とが直線的に接続されて、送風機本体3の中心軸と噴流筒4の中心軸とが同軸になっている。
送風機本体3又は噴流筒4には、噴流筒4の噴出方向(噴出口4Aの向き)を変更するグリップ部13が設けられ、そのグリップ部13には、操作入力部13Aが設けられている。フレーム10には、制御部14が設けられており、グリップ部13の操作入力部13Aによって入力される操作信号は、信号ケーブル15を介して制御部14に入力される。制御部14から出力される制御信号は、図示省略した信号線を介して電動モータ5に入力される。これにより、操作入力部13Aを操作することで、電動モータ5のオン・オフや回転数を自由に制御することができるようになっている。図示の例では、制御部14をフレーム10に設けているが、制御部14は送風機本体3内に設けることもできる。
このような送風作業装置1による作業は、作業者が背負い用ハーネス11を肩に掛けて、フレーム10を背負った状態で、手でグリップ部13を保持し、歩行しながら作業を行う。送風作業装置1は、作業者がフレーム10を背負った状態で、噴流筒4の噴出口4Aが斜め下向きになるように、送風機本体3及び噴流筒4が支持アーム12を介してフレーム10に支持されている。作業者は、グリップ部13を上下・左右に操作することで、噴出口4Aの向きを適宜変えて所望の方向に吹き寄せを行う。
このような送風作業装置1によると、従来技術と同様に、重量物であるバッテリ2が背負い式のフレーム10に支持されていると共に、送風機本体3と噴流筒4がフレーム10に支持されているので、腕への重量負担を十分に軽減した状態で作業を行うことができる。更には、送風機本体3が電動モータ5と軸流ファン6を組み合わせた構造であるから、エンジン直結型の遠心ファンタイプと比較すると、送風機部分、全体サイズとも、大幅に小型軽量化を図ることができる。
また、送風機本体3と噴流筒4がフレーム10に支持されていることで、作業中の送風反力は、フレーム10を介して、その大半を作業者の身体全体で受け止めることになるので、作業中の腕の疲労を十分に軽減することができる。
作業中は、グリップ部13を操作して噴出口4Aの向きを変更しながら作業を行うが、送風機本体3と噴流筒4の重量がフレーム10に支持されているので、軽い操作で噴出口4Aの向きを変えることができ、快適な作業を安定的に行うことができる。
また、送風機本体3と噴流筒4とが直線的に接続されており、送風機本体3と噴流筒4の中心軸と電動モータ5及び軸流ファン6の駆動軸が同軸に配備されているので、吸入口3Aから送風機本体3内に吸引した空気を、管内損失を最小限としたままで噴流筒4に送って、噴出口4Aから送り出すことができる。これによって、比較的小さい動力で大きな風量を得ることができ、エネルギー消費の少ない作業を行うことができるので、バッテリ2の消費を抑えることができ、小型のバッテリ2で長時間の作業を行うことができる。
図3に示した送風作業装置1Aは、送風機本体3と噴流筒4をフレーム10の左右に一対設けた2筒式の例である。一対の送風機本体3と噴流筒4の構造は、それぞれ図1及び図2に示したとおりであり、各々の送風機本体3と噴流筒4は、支持アーム12を介して、フレーム10に上下及び左右に揺動自在に支持されている。
左右の送風機本体3又は噴流筒4には、それぞれグリップ部13が装着されており、作業者は、右手で右側のグリップ部13を持ち、左手で左側のグリップ部13を持って、左右の噴出口4Aの向きを自由に変更しながら吹き寄せ作業を行う。
左右のグリップ部13には、それぞれ操作入力部13Aが設けられており、各々の操作入力部13Aの操作によって、左右の送風機本体3内の電動モータ5の回転数を各々独立して制御できるようになっている。制御部14は、それぞれの送風機本体3に個別に設けてもよいし、フレーム10に設けて、それぞれの電動モータ5を個別に制御できるようにしてもよい。
このような送風作業装置1Aは、1筒式の噴流筒4で落ち葉などを吹く場合、噴流の中心から左右に落ち葉などが拡がってしまい、拡がった落ち葉などを吹き寄せるために作業者が何度も左右に移動しなければならないが、2筒式の噴流筒4を採用していることで、左右から中央に向かって同時に噴流を吹き付けることで落ち葉などの拡がりを抑止でき、吹き寄せ作業の作業効率を大幅に向上させることができる。また、左右の送風機本体3は、独立して出力調整が可能であるので、作業環境や状況に応じた調整によって、作業の効率化や電力の節減が可能になる。
そして、左右の送風機本体3と噴流筒4は、共にフレーム10に支持されているので、2筒式の吹き寄せ作業を行う場合にも、両腕に係る負担は少なくなり、左右のグリップ部13を適宜操作して、円滑に作業を進めることができる。更に、移動時を含む非作業時には、図4に示すように、送風機本体3及び噴流筒4を所定の位置(例えば、図示のような上向き)に向けてロックする機構を設けることで、両手をグリップ部13から離すことも可能であるから、落ち葉などの吹き寄せ後の箒による掃き取り作業を送風作業装置1Aを背負ったまま行うことが可能になる。また、前述したロック機構を設けることで、保管時には少ないスペースで送風作業装置1を収納することができる。
図5は、送風機本体3とフレーム10との支持部20の一例を示している。支持部20は、前述した支持アーム12を介して送風機本体3とフレーム10とを2軸(回転軸21,22)で軸支している。ここで、送風機本体3と支持アーム12とは、回転軸21によって軸支されており、支持アーム12とフレーム10とは、回転軸22によって軸支されている。
この際、回転軸22の軸受23には、回転規制部23A,23Bが設けられ、ストッパ兼ロック部材24を回転規制部23A,23Bに当接させることで、回転軸22の軸受23周りの回転を180°の範囲で回転規制している。これによって、送風機本体3のフレーム10に対する軸支には、前方180°の範囲で回転規制がなされ、グリップ部13を手放した場合などに送風機本体3がフレーム10に対して過剰に揺動したり、ケーブルが支持アーム12などに絡まることを防止している。
また、回転軸22の軸受23には、ロック溝23Cが設けられており、このロック溝23Cとストッパ兼ロック部材24とによってロック機構30が構成されている。ロック機構30は、ロック溝23Cにストッパ兼ロック部材24を嵌め込むことで、回転軸22の軸受23に対する回転をロックする。図示の例では、ロック機構30は、送風機本体3の向きを上向きにした状態でロックしている。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る送風作業装置1,1Aは、作業者の腕の疲労を軽減することができ、更に噴流筒4の方向を自由に変更して、良好な操作性で作業を行うことができる。また、前述の実施形態において、支持アーム12をフレーム10に対して着脱自在にすることもできる。この場合には、1筒式と2筒式の選択や、1筒式の場合に、支持アーム12の接続位置をフレーム10の左右位置のいずれか選択できるようにして、右利き用と左利き用を兼用させることができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。上述の各図で示した実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
1,1A:送風作業装置,2:バッテリ,3:送風機本体,3A:吸入口,
4:噴流筒,4A:噴出口,
5:電動モータ,6:軸流ファン,
10:フレーム,11:背負い用ハーネス,12:支持アーム,
13:グリップ部,13A:操作入力部,14:制御部,15:信号ケーブル,
20:支持部,21,22:回転軸,
23:軸受部,23A,23B:回転規制部,23C:ロック溝,
24:ストッパ兼ロック部材,30:ロック機構
4:噴流筒,4A:噴出口,
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20:支持部,21,22:回転軸,
23:軸受部,23A,23B:回転規制部,23C:ロック溝,
24:ストッパ兼ロック部材,30:ロック機構
Claims (10)
- 背負い式のフレームと、
前記フレームに取り付けられたバッテリと、
前記バッテリから給電される電動モータ及び該電動モータによって駆動される軸流ファンが内蔵された送風機本体と、
前記送風機本体の送風側に接続される噴流筒とを備え、
前記送風機本体は、前記フレームに上下及び左右に揺動自在に軸支されていることを特徴とする送風作業装置。 - 前記送風機本体と前記フレームとの支持部には、前記送風機本体を所定の位置に向けてロックするロック機構が設けられることを特徴とする請求項1記載の送風作業装置。
- 前記ロック機構は、前記送風機本体の向きを上向きにしてロックすることを特徴とする請求項2記載の送風作業装置。
- 前記送風機本体と前記フレームとの支持部が前記フレームの下端部に設けらえることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の送風作業装置。
- 前記送風機本体の前記フレームに対する支持部には、回動規制部が設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の送風作業装置。
- 前記回動規制部は、前記送風機本体の回転を前方180°の範囲で回転規制することを特徴とする請求項5記載の送風作業装置。
- 前記送風機本体と前記噴流筒とが直線的に接続されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の送風作業装置。
- 前記送風機本体又は前記噴流筒には、前記噴流筒の噴出方向を変更するグリップ部が設けられることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の送風作業装置。
- 前記フレーム又は前記送風機本体には、前記電動モータの回転を制御する制御部が設けられ、前記グリップ部には、前記制御部に操作信号を入力する操作入力部が設けられることを特徴とする請求項8項記載の送風作業装置。
- 前記送風機本体は、前記フレームの左右に一対設けられることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の送風作業装置。
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