JP2017169540A - 白毛化抑制剤のスクリーニング方法及びスクリーニングキット - Google Patents

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愛 小林
江美 神谷
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江美 神谷
暢彦 田口
Nobuhiko Taguchi
暢彦 田口
隆弘 國貞
Takahiro Kunisada
隆弘 國貞
仁美 青木
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仁美 青木
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【課題】本発明の課題は、白毛化抑制剤のスクリーニング方法であって、白毛化抑制効果を迅速に評価できるスクリーニング方法又はスクリーニングキットを提供することである。【解決手段】上記課題を解決するために、Hmgb2、Blmh、S100A9、Vdac1又はPrdx5から選択される1種以上の遺伝子の発現量を測定することを特徴とする白毛化抑制剤のスクリーニング方法又はスクリーニングキットを提供する。これにより、白毛化抑制剤の評価において、迅速に白毛化抑制効果を評価することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、白毛化抑制剤のスクリーニング方法及びスクリーニングキットに関する。更に詳しくは、本発明は、放射線や紫外線、酸化ストレス等の白毛化を誘発する因子を与えると発現量が増加または低減する特定の遺伝子について、当該因子の付与後の発現量を測定し、その変動量を評価することにより白毛化抑制効果を確認するスクリーニング方法及びスクリーニングキットに関する。
黒毛マウスにおいて、ヘアサイクルを成長期に誘導し放射線を照射すると、次のヘアサイクルでは白毛が生えることが知られている。従来、白毛化抑制剤の開発では、この黒毛マウスの体毛が白毛化するという現象を利用して白毛化抑制効果を評価している。
例えば、特許文献1には、フラボノイド類としてステルビンを含有する白毛化抑制剤が開示され、特許文献2には、サクラ抽出物、ローマカミツレ抽出物、ルテオリンを含有する白毛の予防・治療剤が開示されている。
また、特許文献3には、ステルビン、ルテオリン、ディオスメチン等のフラボノイド類及びヤーバサンタ抽出物を含有する毛包ケラチノサイト幹細胞のDNA損傷抑制剤、及び、これを含有する白毛化抑制組成物が開示されている。
特許文献1〜3に記載されたフラボノイド類及び植物抽出物の白毛化抑制効果の評価では、黒毛マウスの背部の体毛を刈り取ってフラボノイド等を数日間塗布し、放射線を照射後、さらに数週間飼育して生え揃った体毛を目視にて評価している。この評価方法では、放射線照射後、体毛が生え揃うまでに数週間を要するため、迅速に評価することができないという問題がある。
その他、特許文献4には、毛髪の状態を評価する方法として、被験対象より採取した毛髪の毛幹部の遺伝子発現量を指標とする評価方法が記載されており、白髪の程度の評価において有効な遺伝子群が特定されている。また、特許文献5には、分離された毛包中のチロシナーゼをコードするmRNAを検出することを特徴とする毛髪の色の推定方法が開示されている。しかし、これらの方法は、白毛における遺伝子の発現量を特定したに過ぎず、どのように抗白髪剤をスクリーニングできるのか判然としない。
特開2013−147491号公報 特開2012−25736号公報 特開2015−193550号公報 特開2008−249700号公報 特開2000−300298号公報
本発明の課題は、白毛化抑制剤のスクリーニング方法であって、白毛化抑制効果を迅速に評価できるスクリーニング方法を提供することである。
また、本発明の課題は、白毛化抑制剤のスクリーニングに利用するスクリーニングキットであって、白毛化抑制効果を迅速に評価できるスクリーニングキットを提供することである。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、放射線や紫外線、酸化ストレス等の白毛化を誘発する因子を与えると、Hmgb2遺伝子、Blmh遺伝子、S100A9遺伝子、Vdac1遺伝子及びPrdx5遺伝子の発現量が増加又は低減することが認められ、これらの遺伝子の発現量を測定することにより迅速に白毛化抑制効果を評価できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の白毛化抑制剤のスクリーニング方法及びスクリーニングキットを提供するものである。
(第1発明)
上記課題を解決するための第1発明は、白毛化抑制剤のスクリーニング方法であって、Hmgb2、Blmh、S100A9、Vdac1又はPrdx5から選択される1種以上の遺伝子の発現量を測定することを特徴とする白毛化抑制剤のスクリーニング方法である。
(第2発明)
上記課題を解決するための第2発明は、前記遺伝子の発現量の測定は、3次元培養皮膚組織において発現されたmRNA又はタンパク質の量を測定することを特徴とする第2発明に記載の白毛化抑制剤のスクリーニング方法。
(第3発明)
上記課題を解決するための第3発明は、白毛化抑制剤のスクリーニングを目的とするスクリーニングキットであって、Hmgb2、Blmh、S100A9、Vdac1又はPrdx5から選択される遺伝子の発現量を測定することを特徴とするスクリーニングキットである。
第1発明によれば、放射線や紫外線、酸化ストレス等の白毛化を誘発する因子を与えると、Hmgb2遺伝子、Blmh遺伝子、S100A9遺伝子、Vdac1遺伝子及びPrdx5遺伝子の発現量が増加又は低減するため、白毛化抑制剤について、これらの遺伝子の発現量を測定することにより、迅速に白毛化抑制効果を評価することができる。
第2発明によれば、3次元培養皮膚組織を使用するため、動物の飼育等の作業を軽減することができる。
第3発明によれば、Hmgb2、Blmh、S100A9、Vdac1又はPrdx5から選択される遺伝子の発現量を簡易的に測定することができるため、より迅速に白毛化抑制効果を評価できる。
マウスの皮膚組織におけるタンパク質の発現量の増減について、2次元電気泳動によって確認した結果の一例である。 マウスの皮膚組織を用いた試験において、放射線照射前後のタンパク質の発現量を定量した結果である。(A)はHMGB2タンパク質、(B)はBLMHタンパク質、(C)はS100A9タンパク質の結果である。 マウスの皮膚組織を用いた試験において、放射線照射前後のタンパク質の発現量を定量した結果である。(D)はVDAC1タンパク質、(E)はPRDX5タンパク質の結果である。 放射線(5Gy)の照射により、体毛が白毛化した黒毛マウスの写真である。 3次元培養皮膚組織におけるタンパク質の発現量の増減について、2次元電気泳動によって確認した結果の一例である。 3次元培養皮膚組織を用いた試験において、放射線照射前後のタンパク質の発現量を定量した結果である。(A)はHMGB2タンパク質、(B)はBLMHタンパク質、(C)はS100A9タンパク質の結果である。 NHEKのsiPrdx5モデルを用いた試験において、放射線照射後の細胞生存率を測定した結果である。
次に、本発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。
〔白毛化抑制剤のスクリーニング方法〕
本発明の白毛化抑制剤のスクリーニング方法は、Hmgb2遺伝子、Blmh遺伝子、S100A9遺伝子、Vdac1遺伝子、Prdx5遺伝子のいずれか1種以上の発現量を測定することを特徴とする。これらの遺伝子は、放射線や紫外線、酸化ストレス等の白毛化を誘発する因子を与えると発現量が増加または低減するため、白毛化抑制剤を適用した際に、これらの遺伝子の発現量の変動を評価することにより白毛化抑制剤の効果を確認することができる。
Hmgb2(high mobility group box 2)遺伝子、Blmh(bleomycin hydrolase)遺伝子、S100A9遺伝子、Vdac1(voltage-dependent anion channel 1)遺伝子、Prdx5(peroxiredoxin 5)遺伝子とは、HMGB2タンパク質、BLMHタンパク質、S100A9タンパク質、VDAC1タンパク質、PRDX5タンパク質をそれぞれ発現する遺伝子である。
本発明の白毛化抑制剤のスクリーニング方法は、好ましくは、以下のステップ(1)〜(4)により実施することができる。
(1)被験対象を、試験対象となる白毛化抑制剤(以下、「被試験剤」という。)を適用する被試験群と、被試験群と対比する対比群に分けるステップ、
(2)各群の被験対象に、白毛化を誘発する因子(以下、「白毛化誘発因子」という。)を与えるステップ、
(3)当該因子の付与後のHmgb2遺伝子、Blmh遺伝子、S100A9遺伝子、Vdac1遺伝子又はPrdx5遺伝子の発現量を測定するステップ、
(4)各遺伝子の発現量について、被試験群を対比群と対比して、白毛化抑制効果を評価するステップ。
被験対象は、体毛を有する動物又はその細胞であればよく、好ましくは黒毛、金髪、赤毛等の有色の体毛を有する動物又はその細胞であればよい。有色の体毛を有する動物としては、例えば、ヒトの他、マウス、ラット、モルモット、イヌ、ネコ、サル、ウサギ等の非ヒト哺乳動物等が挙げられる。動物を使用する場合には、飼育の簡易性等の観点から、マウス、ラット、モルモットが好ましい。
細胞としては、動物から単離した培養細胞を使用することができ、好ましくは有色の体毛を有する動物から単離した培養細胞を使用することができる。また、3次元培養組織を用いてもよい。培養細胞または3次元培養組織を用いることにより、動物の飼育作業が不要となり、白毛化抑制剤の効果をより簡易的に評価することができる。更には、ヒト用の白毛化抑制剤のスクリーニングにおいては、遺伝的な類似性の観点から、ヒトの細胞を使用することが好ましく、特に皮膚組織の細胞を使用することが好ましい。
対比群としては、被試験剤の白毛化抑制効果を対比することができれば、どのような条件としてもよく、例えば、被試験剤を適用しないコントロール群の他、被試験剤と比較する白毛化抑制剤を適用した対照群としてもよい。対照群を設けることにより、従来の白毛化抑制剤と被試験剤を比較することができる。
また、白毛化誘発因子を与えない非白毛化群を設けることが好ましい。この非白毛化群を設けることにより、白毛化誘導因子の付与による各遺伝子の発現量の変動において、増加するのか、低減するのかを確認することできる。
白毛化誘発因子は、有色の体毛を有する動物の体毛を白毛化する因子であれば特に制限されないが、例えば、X線、α線、β線、γ線、中性子線等の放射線照射、紫外線照射、老化、酸化ストレス等が挙げられる。短時間で白毛化を誘発することができるという観点から、放射線照射が好ましい。
遺伝子の発現量を測定するステップでは、遺伝子の転写産物であるmRNA量や、mRNAから翻訳されたタンパク質の量を測定する。
mRNA量の測定には、特に制限されないが、例えば、定量RT−PCRや、マイクロアレイ解析等を用いることができる。
また、タンパク質の量の測定には、特に制限されないが、例えば、ウエスタンブロット法や、ELISA法や、高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)等を用いることができる。
〔スクリーニングキット〕
本発明のスクリーニングキットは、白毛化抑制剤のスクリーニングを目的とするものであり、Hmgb2遺伝子、Blmh遺伝子、S100A9遺伝子、Vdac1遺伝子、Prdx5遺伝子のいずれか1種以上の発現量を測定することを特徴とする。
スクリーニングキットは、Hmgb2遺伝子、Blmh遺伝子、S100A9遺伝子、Vdac1遺伝子、Prdx5遺伝子の発現量の測定を簡易的に行うためのキットであれば、特に制限されない。なお、遺伝子の発現量の測定を簡易的に行うためのキットには、直接測定に利用するキットだけでなく、測定の前処理に利用するキットも包含される。
例えば、Hmgb2遺伝子、Blmh遺伝子、S100A9遺伝子、Vdac1遺伝子、Prdx5遺伝子を含む白毛化に関する遺伝子のDNA断片がプラスチックやガラス等の基板に高密度に配列したDNAチップや、HMGB2タンパク質、BLMHタンパク質、S100A9タンパク質、VDAC1タンパク質、PRDX5タンパク質を含む白毛化に関するタンパク質の抗体を用いたELISAキット等が挙げられる。
以下に、本発明の実施例を示す。なお、本発明の範囲は、実施例の条件等の記載により何ら限定されるものではない。
<マウスの皮膚組織におけるタンパク質の発現量の変動>
マウスの皮膚組織において、放射線照射により発現量が変動したタンパク質を以下の方法で同定した。
7週齢の黒毛マウスの背中から毛を抜去し、成長期に誘導したのち放射線(5Gy)を照射した。照射24時間後に皮膚を採取し、表皮のみ単離した。単離した表皮をタンパク質抽出試薬であるmammalian cell lysis kit;MCL1(SIGMA−ALDRICH社製)に浸漬しホモジナイズ(破砕・懸濁)してタンパク質を抽出し、2次元電気泳動にてタンパク質を分離した。上記のmammalian cell lysis kit;MCL1の組成は下記の通りである。
50mM Tris−HCl(pH7.5)、1mM EDTA、250mM NaCl、0.1%(w/v)SDS、0.5%(w/v)Deoxycholic acid sodium salt、1%(v/v)Igepal CA-630(SIGMA−ALDRICH社製の界面活性剤(Octylphenoxy)polyethoxyethanol)、適量のProtease Inhibitor
2次元電気泳動により得られたゲルの写真を図1に示す。未照射群と照射群の各群のゲルについて各スポットの蛍光強度を積算し、未照射群と照射群において各スポットの濃度を比較した。濃度に差異のあったスポットについて図1に枠線で示す。
次に、2次元電気泳動により分離したタンパク質をゲルからメンブレンに転写し、濃度に差異のあったスポット領域について、カッターナイフで切り抜いた。切り抜いたメンブレン片をメタノールに浸漬してタンパク質を抽出後、トリプシンで処理した。この抽出液をLC/MSに供して、発現量が変動したタンパク質の同定及び定量を行った。
その結果、発現量が変動したタンパク質として、HMGB2タンパク質、BLMHタンパク質、S100A9タンパク質、VDAC1タンパク質、PRDX5タンパク質が同定された。なお、BLMHタンパク質、PRDX5タンパク質については、等電点の異なる複数のスポットを有しているが、これはリン酸化の程度等により等電点の差異が生じたものである。
各タンパク質の定量の結果は、図2に示した。図2を見ると、HMGB2タンパク質、VDAC1タンパク質、PRDX5タンパク質は、放射線の照射により発現量が低下することが認められた。また、BLMHタンパク質、S100A9タンパク質は、放射線の照射により発現量が増加することが認められた。また、上記試験と同様に、7週齢の黒毛マウスに放射線(5Gy)を照射し、放射線照射後1カ月間飼育してマウスの体毛が白毛化することを確認した(図3)。
この結果から、放射線照射による黒毛マウスの白毛化に際して、HMGB2タンパク質、VDAC1タンパク質、PRDX5タンパク質の発現量は低下し、BLMHタンパク質、S100A9タンパク質の発現量は増加することが認められる。
そして、HMGB2タンパク質、BLMHタンパク質、S100A9タンパク質、VDAC1タンパク質、PRDX5タンパク質の発現量を測定し、その変動量を評価することにより、黒毛マウスの体毛が生え揃うことを待たずに白毛化抑制効果を評価することができる。
<3次元培養皮膚組織におけるタンパク質の発現量の変動>
マウスの皮膚組織を用いた試験において放射線照射の前後で発現量が変動したタンパク質について、3次元培養皮膚組織を用いて、放射線照射前後における発現量の変動を確認した。
3次元培養皮膚組織を培養液に入れ1時間馴化させた後、放射線(5Gy)を照射した。
照射6時間後、3次元培養皮膚組織からタンパク質抽出試薬であるmammalian cell lysis kit;MCL1(SIGMA−ALDRICH社製)によりタンパク質を抽出して、2次元電気泳動によってタンパク質を分離した。2次元電気泳動により得られたゲルの写真を図4に示す。未照射群と照射群の各群のゲルにおける各スポットについて濃度を比較した。
次に、HMGB2タンパク質、BLMHタンパク質、S100A9タンパク質の各スポットについて、マウスの皮膚組織における試験と同様にLC/MSを用いて定量した。各タンパク質の定量の結果を図5に示す。
図5を見ると、HMGB2タンパク質、BLMHタンパク質、S100A9タンパク質のいずれのタンパク質も、放射線の照射により発現量が増加することが認められた。
なお、HMGB2タンパク質では、マウスの皮膚組織を用いた試験では発現量が低下したのに対して、3次元培養皮膚組織を用いた試験では増加するという結果となった。その理由は不明であるが、放射線照射による発現量の変動が確認された。
また、VDAC1タンパク質、PRDX5タンパク質の発現量の増減については、図4に示すゲルのスポットの蛍光強度を、画像解析システムImageMaster 2D Platinum(GE社製)により確認した。その結果、マウスの皮膚組織を用いた試験と同様、放射線照射により変動することが認められた。
<細胞の生存率の測定>
上記マウスの皮膚組織を用いた試験および3次元培養皮膚組織を用いた試験において放射線照射の前後で発現量が変動したタンパク質について、NHEK(正常ヒト表皮角化細胞:Normal Human Epidermal Keratinocytes)を用いて、放射線による細胞の生存率の測定を行い、当該タンパク質の細胞死抑制への関与を確認した。
評価方法は、siRNAを用いてPrdx5遺伝子の発現を阻害したsiPrdx5モデルを用いた。siRNAは、Lopofectamine RNAiMAX Reagent(Life Technologies社製)を使用した。NHEKを1ウェルあたり1.0×106個となるように、6ウエルプレートに投入し、製品プロトコールに忠実に従い、Prdx5のサイレンシングを行った。siPrdx5には、下記のsiRNA ID#119485と#119532(Life Technologies社製)を1:1になるように調整し試験に用いた。
#119485 GCC UGG CAC CCA AUA UCA Utt
#119532 CCC AAU AUC AUC UCA CAG Ctt
陰性対照には、同社のNegative control#1(Cat.#AM4311)を用いた。被験物質としては、細胞死抑制効果を有することが確認されているヒドロキシゲンクワニン(以下、「HGK)という)を用いた。NHEKをsiRNAに暴露した翌日、被験物質を1時間暴露し、20Gyの放射線を照射した。72時間後に、MTTアッセイを用いて細胞生存率を測定した。その結果を図6に示す。
図6を参照すると、Prdx5を阻害していないNegative Controlにおいては、HGKは優れた細胞死抑制効果を示すが、Prdx5を阻害したsiPrdx5モデルにおいては、HGKの細胞死抑制効果が発揮されていないことが分かる。このことから、HGKによる細胞死の抑制には、Prdx5遺伝子の存在が関与していることが認められた。
本発明の白毛化抑制剤のスクリーニング方法は、白毛化抑制剤の効果を迅速に評価することができるため、新規の白毛化抑制剤の開発等に利用することができる。また、従来の白毛化抑制剤の比較評価等にも利用することができる。
本発明の白毛化抑制剤のスクリーニングキットは、Hmgb2、Blmh、S100A9、Vdac1又はPrdx5から選択される遺伝子の発現量を簡易的に測定できるため、本発明の白毛化抑制剤のスクリーニング方法に好適に利用することができる。

Claims (3)

  1. 白毛化抑制剤のスクリーニング方法であって、
    Hmgb2、Blmh、S100A9、Vdac1又はPrdx5から選択される1種以上の遺伝子の発現量を測定することを特徴とする白毛化抑制剤のスクリーニング方法。
  2. 前記遺伝子の発現量の測定は、3次元培養皮膚組織において発現されたmRNA又はタンパク質の量を測定することを特徴とする請求項1に記載の白毛化抑制剤のスクリーニング方法。
  3. 白毛化抑制剤のスクリーニングを目的とするスクリーニングキットであって、
    Hmgb2、Blmh、S100A9、Vdac1又はPrdx5から選択される遺伝子の発現量を測定することを特徴とするスクリーニングキット。
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