JP2017166885A - ロープテスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄製のロープの劣化や断線の状況を検知するロープテスタを提供する。
【解決手段】磁束検出部20と前記磁束検出部20を保持する保持部90と前記保持部を挟みこむ一対の板状部材と、前記一対の板状部材に軸支され前記板状部材間に被測定物であるロープ40を案内するとともに前記ロープ40と前記磁束検出部20との間隔を一定に保つロープガイド50とを有し、前記磁束検出部20は、前記回転部材から磁気を受ける第1コイルを含んで発振する第1発振回路と、前記回転部材から磁気を受ける第2コイルを含んで発振する第2発振回と、前記第1発振回路及び第2発振回路夫々における発振周波数を計測する計測手段と、前記計測手段にて計測した発振周波数の差分を算出する算出手段と、前記算出手段にて算出した差分を透磁率に変換する変換手段とからなり、ロープ40の透磁率の変化からロープ40の劣化や断線を検出することを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】磁束検出部20と前記磁束検出部20を保持する保持部90と前記保持部を挟みこむ一対の板状部材と、前記一対の板状部材に軸支され前記板状部材間に被測定物であるロープ40を案内するとともに前記ロープ40と前記磁束検出部20との間隔を一定に保つロープガイド50とを有し、前記磁束検出部20は、前記回転部材から磁気を受ける第1コイルを含んで発振する第1発振回路と、前記回転部材から磁気を受ける第2コイルを含んで発振する第2発振回と、前記第1発振回路及び第2発振回路夫々における発振周波数を計測する計測手段と、前記計測手段にて計測した発振周波数の差分を算出する算出手段と、前記算出手段にて算出した差分を透磁率に変換する変換手段とからなり、ロープ40の透磁率の変化からロープ40の劣化や断線を検出することを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、鉄製のロープの劣化や断線の状況を検知するロープテスタに関する。
クレーンやエレベータに用いられるワイヤーロープの劣化を調べるロープテスタが知られている。特許文献1には、永久磁石でロープを磁化し、ロープから漏洩する漏洩磁界によりロープの劣化や断線等を検知する技術を開示している。
しかし、この技術では、ロープを磁化するための永久磁石を使用する必要があり、ロープテスタ自体の小型化に限界がある。
また、永久磁石の磁界を強くするために複数の永久磁石を使用する場合には磁石同士の吸引、反発を避けるために永久磁石を固定する部材の強度を高めたり、また永久磁石同士の距離を一定以上に離す必要がある。さらには磁化する永久磁石と検知するセンサを別に設置する必要があり小型化に限界がある。
しかし、この技術では、ロープを磁化するための永久磁石を使用する必要があり、ロープテスタ自体の小型化に限界がある。
また、永久磁石の磁界を強くするために複数の永久磁石を使用する場合には磁石同士の吸引、反発を避けるために永久磁石を固定する部材の強度を高めたり、また永久磁石同士の距離を一定以上に離す必要がある。さらには磁化する永久磁石と検知するセンサを別に設置する必要があり小型化に限界がある。
よって本発明の目的は、永久磁石による鉄製のロープの磁化や通電が不要であり、装置の小型化が可能なロープテスタを提供することにある。
磁束検出部と前記磁束検出部を保持する保持部と前記保持部を挟みこむ一対の板状部材と、前記一対の板状部材に軸支され前記板状部材間に被測定物であるロープを案内するとともに前記ロープと前記磁束検出部との間隔を一定に保つロープガイドとを有し、
前記磁束検出部は、
前記ロープから磁気を受ける第1コイルを含んで発振する第1発振回路と、
前記ロープから磁気を受ける第2コイルを含んで発振する第2発振回路と、
前記第1発振回路及び第2発振回路夫々における発振周波数を計測する計測手段と、
前記計測手段にて計測した発振周波数の差分を算出する算出手段と、
前記算出手段にて算出した差分を透磁率に変換する変換手段とからなり、
ロープの透磁率の変化からロープの劣化や断線を検出することを特徴とするロープテスタ。
前記磁束検出部は、
前記ロープから磁気を受ける第1コイルを含んで発振する第1発振回路と、
前記ロープから磁気を受ける第2コイルを含んで発振する第2発振回路と、
前記第1発振回路及び第2発振回路夫々における発振周波数を計測する計測手段と、
前記計測手段にて計測した発振周波数の差分を算出する算出手段と、
前記算出手段にて算出した差分を透磁率に変換する変換手段とからなり、
ロープの透磁率の変化からロープの劣化や断線を検出することを特徴とするロープテスタ。
本発明においては、二つの発振回路の発振周波数の差から透磁率を検出し、透磁率の変化からロープの劣化や断線を検出することができるので、永久磁石によるロープの磁化や通電等に必要な装置が不要であり、装置の小型化を実現することができる。
前記磁束検出部の前記第1コイル及び前記第2コイルは平面コイルであり、前記平面コイルは前記ロープに平面を向けるように配置されていることを特徴とする。
本発明において、前記平面コイルは前記ロープに平面を向けるように配置されていることから、ロープの透磁率の変化をコイルのインダクタンスの変化としてとらえる際の感度が向上する。
前記磁束検出部の前記第1コイル及び第2コイルは平面コイルであり前記ロープの外周面を覆うように湾曲していることを特徴とする。
本発明において前記コイルは前記ロープの外周面を覆うように湾曲していることからロープの広い領域からロープの劣化をモニターすることができ、ロープの周方向の部分的な劣化を検知することが可能となる。
本発明のロープテスタは、永久磁石による鉄製のロープの磁化や通電が不要であり、装置の小型化が可能となる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1及び図2は、本発明のロープテスタの磁束検出部の構成を示す斜視図及び断面図である。
図1及び図2において、10は扁平矩形状の基板である。基板10の一端部の一面(下面)には第1コイル1が形成されている(図2参照)。また、基板10の一端部の他面(上面)には、第1コイル1と同軸をなして、第2コイル2が形成されている。これらの第1コイル1及び第2コイル2は、例えば、基板10への銅箔パターンの印刷により形成される。
基板10の他端部の上面には、他端から一部を突出させてコネクタ3が実装されている。基板10の中央部の上面には、後述する各種の処理を行うマイクロコンピュータからなる電子チップ4が実装されている。さらに、電子チップ4の近傍には、回路部品5が実装されている。回路部品5は、第1コイル1または第2コイル2と発振回路を構成するためのコンデンサなどを含んでいる。本発明の磁束検出部20は、以上のような構成をなす。
磁性を有する鉄や磁性ステンレスは腐食によってその腐食部を含む一定の領域においては透磁率が変化する。また細線でできたロープの一部に断線が発生した場合には断線部を含む一定の領域においては透磁率が変化する。
本発明においては、鉄材や磁性ステンレスでできたロープの腐食や断線といった劣化を透磁率の変化として磁束検出部で連続して測定することができる。
磁性を有する鉄や磁性ステンレスは腐食によってその腐食部を含む一定の領域においては透磁率が変化する。また細線でできたロープの一部に断線が発生した場合には断線部を含む一定の領域においては透磁率が変化する。
本発明においては、鉄材や磁性ステンレスでできたロープの腐食や断線といった劣化を透磁率の変化として磁束検出部で連続して測定することができる。
図3は本発明のロープテスタ30の構成を示す正面図であり、図4は図3のA−A断面を図3の右側から見た図である。また図5は図3において本発明の構成要件の関係を説明するために構成要件の一部を実線で示したもの(透過図)である。
ロープテスタ30は図3で矢印の方向に移動するロープ40の透磁率の変化をインダクタンスの変化として検知する。
本発明において測定できるロープの材質は鉄材や磁性ステンレス等の磁性体である。
50はロープガイドである。外周面側が凹状に湾曲した柱状をしておりその軸中心の回転軸60により回転自在に支持されている。
80は一対の側板(板状部材)であり回転軸60及び保持部90を挟み込み固定している。保持部90は矩形板状の基底部130の一部が突出(突出部95)した略T字状をしており突出部95の先端に磁束検出部20を保持している。磁束検出部20は矩形板状をしており、板状面(平面部)がロープ40の側面に対向するように配置されている。
図6はロープ40と磁束検出部20の位置関係を示す断面図(図3のB-B断面であり突出部95の一部を表記したもの)である。
一対のロープガイド50がそれぞれの凹部でロープ40を挟み込むように、ロープ40の進行方向に沿って二組配置されている。磁束検出部に対してロープの長手方向が磁束検出部と平行となるように設置されている。
磁束検出部の板状面を構成する4辺のうち、ロープの進行方向と平行な2辺のそれぞれの先端と後端へロープ軸中心から引いた垂線の長さは等しくなるようにしてある。
また軸断面で見た場合、磁束検出部の板状面を構成する4辺のうち、ロープの進行方向と垂直な辺の両端部それぞれへロープの軸中心から引いた線の長さは等しくなるようにしてある。
磁束検出部20は配線110を通じ端子120を介して外部機器(図示していない)に接続される。外部機器においては得られた透磁率の保存や解析を行う。
ロープテスタ30は図3で矢印の方向に移動するロープ40の透磁率の変化をインダクタンスの変化として検知する。
本発明において測定できるロープの材質は鉄材や磁性ステンレス等の磁性体である。
50はロープガイドである。外周面側が凹状に湾曲した柱状をしておりその軸中心の回転軸60により回転自在に支持されている。
80は一対の側板(板状部材)であり回転軸60及び保持部90を挟み込み固定している。保持部90は矩形板状の基底部130の一部が突出(突出部95)した略T字状をしており突出部95の先端に磁束検出部20を保持している。磁束検出部20は矩形板状をしており、板状面(平面部)がロープ40の側面に対向するように配置されている。
図6はロープ40と磁束検出部20の位置関係を示す断面図(図3のB-B断面であり突出部95の一部を表記したもの)である。
一対のロープガイド50がそれぞれの凹部でロープ40を挟み込むように、ロープ40の進行方向に沿って二組配置されている。磁束検出部に対してロープの長手方向が磁束検出部と平行となるように設置されている。
磁束検出部の板状面を構成する4辺のうち、ロープの進行方向と平行な2辺のそれぞれの先端と後端へロープ軸中心から引いた垂線の長さは等しくなるようにしてある。
また軸断面で見た場合、磁束検出部の板状面を構成する4辺のうち、ロープの進行方向と垂直な辺の両端部それぞれへロープの軸中心から引いた線の長さは等しくなるようにしてある。
磁束検出部20は配線110を通じ端子120を介して外部機器(図示していない)に接続される。外部機器においては得られた透磁率の保存や解析を行う。
次に磁束検出部20による透磁率検出の仕組みについて説明する。
磁束検出部20は図1及び図2に示した基板10の下面側がロープ40側になるように、配置される。よって、第1コイル1が第2コイル2よりも、ロープ40に近い位置に配されることになる。
図7は、本発明のロープテスタ30の磁束検出部20の機能構成を示すブロック図である。図7において、図1及び図2と同一または同様な部分には同一の符号を付している。
磁束検出部20は図1及び図2に示した基板10の下面側がロープ40側になるように、配置される。よって、第1コイル1が第2コイル2よりも、ロープ40に近い位置に配されることになる。
図7は、本発明のロープテスタ30の磁束検出部20の機能構成を示すブロック図である。図7において、図1及び図2と同一または同様な部分には同一の符号を付している。
第1コイル1と回路部品5の一部とにより、第1発振回路6が構成されており、第2コイル2と回路部品5の一部とにより、第2発振回路7が構成されている。本発明の磁束検出部20にあっては、第1発振回路6と第2発振回路7とにおいて、第1コイル1及び第2コイル2を除く他の構成部材は共通としている。よって、第1発振回路6及び第2発振回路7夫々で計測される発振周波数は、異なる構成部材による特性のばらつきの影響を受けず、正確な値が計測される。よって、透磁率の検出精度は高い。
また、電子チップ4は、第1発振回路6及び第2発振回路7夫々における発振周波数を計測する計測部41と、計測部41で計測した発振周波数の差分を算出する算出部42と、算出部42にて算出した差分を透磁率に変換する変換部43とを機能的に有している。
図8は、本発明の磁束検出部20の一構成例を示す回路図である。図8において、コイルL1及びコイルL2は夫々、前述した第1コイル1及び第2コイル2に該当する。また、マイクロコンピュータU1は、前述した電子チップ4に相当する。
コイルL1の一端は、マイクロコンピュータU1の第6端子に接続され、コイルL2の一端は、マイクロコンピュータU1の第3端子に接続されている。コイルL1の他端及びコイルL2の他端はコンデンサC1を介してトランジスタQ1のベースに接続されている。トランジスタQ1のベース、コレクタ間には抵抗R2が設けられ、トランジスタQ1のベース、エミッタ間にはコンデンサC2が設けられている。トランジスタQ1のコレクタは、マイクロコンピュータU1の第2端子に接続されているとともに、抵抗R3を介して接地されている。
マイクロコンピュータU1の第1端子には、電源電圧Vddの入力端子が接続されている。電源電圧Vddの入力端子は、抵抗R1を介してトランジスタQ1のエミッタに接続されている。抵抗R1とトランジスタQ1のエミッタとの間にはコンデンサC3の一端が接続され、コンデンサC3の他端は接地されている。電源電圧Vddの入力端子と前記第1端子との間にはコンデンサC6の一端が接続され、コンデンサC6の他端は接地されている。マイクロコンピュータU1の第8端子には、接地用の端子が接続されている。
マイクロコンピュータU1の第7端子には、抵抗R4を介して、透磁率に相当する検出電圧Voutを出力する出力端子が接続されている。該出力端子と抵抗R4との間にはコンデンサC7の一端が接続され、コンデンサC7の他端は接地されている。マイクロコンピュータU1の第5端子には、抵抗R6を介して、オフセット制御を行うための制御電圧Vcontを入力する入力端子が接続されている。マイクロコンピュータU1の第5端子と抵抗R6との間にはコンデンサC4の一端が接続され、コンデンサC4の他端は接地されている。
コイルL1、2個のコンデンサC2及びC3並びにトランジスタQ1にて、前述した第1発振回路6(コルピッツ発振回路)が構成され、コイルL2、2個のコンデンサC2及びC3並びにトランジスタQ1にて、前述した第2発振回路7(コルピッツ発振回路)が構成されている。そして、マイクロコンピュータU1の切り替え動作(マイクロコンピュータU1の第3端子及び第6端子で切り替え動作を行っている)により、第1発振回路6と第2発振回路7とが所定時間ずつ交互に発振するようになっている。
次に、本発明の磁束検出部20の動作について説明する。図9は、本発明の磁束検出部20の動作を説明するためのタイミングチャートである。
第1発振回路6と第2発振回路7とを、交互に所定時間ずつ発振させ、夫々の発振における発振周波数を計測部41にて計測する。所定時間は、例えば2msである。この際、図9に示すように、第1発振回路6を発振させてその発振周波数を計測する期間では第2発振回路7を発振させず、また、第2発振回路7を発振させてその発振周波数を計測する期間では第1発振回路6を発振させない。よって、互いに発振の影響を受けることなく、発振周波数を計測するので、その計測値は精度が高い。
所定時間(例えば2ms)ずつの発振周波数の計測を終了すると、第1発振回路6における(第1コイル1に由来する)計測された発振周波数と、第2発振回路7における(第2コイル2に由来する)計測された発振周波数との差分を、算出部42にて算出する。そして、変換部43により、算出した差分を透磁率に変換し、透磁率の変化量を求める。磁束検出部20では、磁性体との距離の変化を透磁率の変化として検出する。
なお所定の時間は2msに限らずさらに短い時間を設定することも可能である。
短い時間で第1発振回路と第2発振回路の切り替えを行い計測することからロープが高速で移動する場合でも測定可能である。
なお所定の時間は2msに限らずさらに短い時間を設定することも可能である。
短い時間で第1発振回路と第2発振回路の切り替えを行い計測することからロープが高速で移動する場合でも測定可能である。
また、第1発振回路6を発振させて、その発振周波数を計測する期間では、それ以前の第1発振回路6と第2発振回路7の計測値(例えばA′とB′)の差分を、算出部42にて算出し、変換部43により、算出した差分を透磁率に変換し、透磁率の変化量を求めるので、各発振回路の発振周波数の計測開始のタイミングで透磁率の変化量の更新が順次行われる。
本発明において下記のような利点があげられる。測定するロープの材質や形状によって、透磁率の変化する範囲が変わる場合がある。この場合、例えばマイクロコンピュータU1の未使用端子を利用して、この未使用端子の電圧レベルを外部から制御することで、調節するオフセット機能を与えることができる。
なお、図8には一例として端子を8個有するマイクロコンピュータを記載したが、この構成に限定されるものではない。必要な場合には異なる端子数のマイクロコンピュータを使用し透磁率の変化などの情報をシリアル通信などの手段で、上位の制御側に伝達し、また上位側からの制御信号を受けることも可能である。
以下、上述したような手順により、透磁率を検出できる原理を説明する。
例えば被検出物の透磁率が大きくなった場合被検出物の近傍に配されたコイルのインダクタンスは、この透磁率の変動に応じて増加する。この結果、そのコイルを含む発振回路の発振周波数は低下する。ここで、被検出物からの距離を異ならせて2個のコイルを配置している場合、何れのコイルもインダクタンスが増加して、何れの発振回路も発振周波数は低下する。但し、被検出物に近い方のコイルは、遠い方のコイルに比べて、透磁率の変化の影響を強く受けるので、上記の場合、インダクタンスの増加量が大きくなり、発振周波数の低下量も大きくなる。よって、2個のコイル夫々を含む2つの発振回路における発振周波数には、透磁率の変化の程度に応じた分の差異が生じることになる。このように、両発振周波数の差分と透磁率との間には相関関係が存在するので、本発明では、両発振回路の発振周波数の差分に基づいて被検出物の透磁率を検出することが可能である。
上述した実施の形態では、同軸状に基板10に配した2個のコイル(第1コイル1及び第2コイル2)のインダクタンスの変化を、マイクロコンピュータ(電子チップ4)に内蔵された発振器の正確なクロック信号で駆動される2つの発振回路(第1発振回路6及び第2発振回路7)における発振周波数の差分として検出し、その差分(発振周波数の変化量)をマイクロコンピュータにて演算処理して透磁率の変化を検出している。ここで、2個のコイル夫々を交互に発振回路に接続させて、夫々所定時間にわたって交互にマイクロコンピュータにて発振周波数を計測し、その差分を算出して透磁率の変化を検出している。
本実施の形態では、第1コイル1及び第2コイル2を基板10の上下面に同軸状に配しているので、コイルの配置に必要な面積を低減でき、水平方向での狭小化を図れる。また、基板10に導体パターンを印刷してコイルを形成するようにしたので、高さ方向における低背化を図れる。さらに、マイクロコンピュータを用いて各種の処理を行うようにしたので、部品点数を低減できて、回路部品を実装する面積は少なくて済む。以上のことから、磁束検出部の大幅な小型化を実現できる。
2つの発振回路における発振周波数の計測を交互に行うようにしているので、一方のコイルを含む発振回路の計測が他方のコイルで発生する磁束(他方のコイルでのインダクタンス変化)の影響を受けないため、正確な発振周波数を計測することができ、この結果、高い精度にて透磁率を検出することが可能である。
本実施の形態では、2つの発振回路を構成するトランジスタとコンデンサを共通とし、コイルを発振回路それぞれに配置したので、部品の数を少なくすることができて、コストダウンがはかれる。又部品数が少ないため部品特性のばらつきを低減でき、さらに温度変化、ノイズといった外乱の影響を受け難く、正確な測定が可能となる。
マイクロコンピュータを用いてソフトウェアにより種々の処理を行うようにしたので、ハードウェアとしての回路部品の点数を減少できて、回路部品における特性のばらつきの影響を受けることが少なくなる。また、ソフトウェアにて処理するので、環境(温度、湿度など)の影響を受けにくくなる。よって、検出される透磁率の精度を高めることができる。
また、異なる材質のロープを測定する場合でも、ソフトウェアの内容を変更するのみで簡単に対応できる。よって、磁束検出部の大量生産が容易となって、低コスト化を図ることができる。
図10は本発明のロープテスタ30を使用する場合のロープテスタの機器への取付例を示す。例えば本発明のロープテスタ30をエレベータ装置に用いる場合にはロープテスタ30の保持部をロープテスタ取付面220(例えばエレベータ装置の壁等)に固定し連続してロープ40の劣化を測定することが可能となる。(磁束検出部20から外部機器への接続を示す配線110や端子120は記載していない)
図11は本発明の別の実施の形態を示す一部透過図である。
本実施の形態においてはコイル部分115と電子チップ及び回路部品を分離しコイル部分115のみをロープの近傍におき、電子チップ及び回路部品を含む素子部140を配線110によりコイル部分に接続している。
本実施の形態においてはコイル部分115と電子チップ及び回路部品を分離しコイル部分115のみをロープの近傍におき、電子チップ及び回路部品を含む素子部140を配線110によりコイル部分に接続している。
図12は平面コイルの形状の別の実施の形態である。図6と同様にB−B断面で表示している。ロープ40の断面形状に合わせ湾曲させた平面コイル150となっている。本実施形態により、ロープ40のコイル対向面及び側面の測定が可能となる。
図13は平面コイルのさらに別の実施の形態を示す。ロープ40の断面形状に合わせ湾曲させた平面コイル160となっている。本実施形態により、外周面約320度にわたり測定することが可能となる。
図13は平面コイルのさらに別の実施の形態を示す。ロープ40の断面形状に合わせ湾曲させた平面コイル160となっている。本実施形態により、外周面約320度にわたり測定することが可能となる。
本発明においては第1コイル及び第2コイルで構成し磁束を検出している。この際第1コイル、第2コイルを複数のコイルで構成しても良い。複数のコイルで構成することで、インダクタンスを大きくすることができる。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 第1コイル
2 第2コイル
3 コネクタ
4 電子チップ
5 回路部品
6 第1発振回路
7 第2発振回路
10 基板
20 磁束検出部
30 ロープテスタ
40 ロープ
41 計測部
42 算出部
43 変換部
50 ロープガイド
60 回転軸
80 側板
90 保持部
95 突出部(保持部)
110 配線
115 コイル部分
120 端子
130 基底部(保持部)
140 素子部
150,160 湾曲コイル
220 ロープテスタ取付面(例えばエレベータ装置の壁)
2 第2コイル
3 コネクタ
4 電子チップ
5 回路部品
6 第1発振回路
7 第2発振回路
10 基板
20 磁束検出部
30 ロープテスタ
40 ロープ
41 計測部
42 算出部
43 変換部
50 ロープガイド
60 回転軸
80 側板
90 保持部
95 突出部(保持部)
110 配線
115 コイル部分
120 端子
130 基底部(保持部)
140 素子部
150,160 湾曲コイル
220 ロープテスタ取付面(例えばエレベータ装置の壁)
Claims (3)
- 磁束検出部と前記磁束検出部を保持する保持部と前記保持部を挟みこむ一対の板状部材と、前記一対の板状部材に軸支され前記板状部材間に被測定物であるロープを案内するとともに前記ロープと前記磁束検出部との間隔を一定に保つロープガイドとを有し、
前記磁束検出部は、
前記ロープから磁気を受ける第1コイルを含んで発振する第1発振回路と、
前記ロープから磁気を受ける第2コイルを含んで発振する第2発振回路と、
前記第1発振回路及び第2発振回路夫々における発振周波数を計測する計測手段と、
前記計測手段にて計測した発振周波数の差分を算出する算出手段と、
前記算出手段にて算出した差分を透磁率に変換する変換手段とからなり、
ロープの透磁率の変化からロープの劣化や断線を検出することを特徴とするロープテスタ。 - 前記磁束検出部の前記第1コイル及び前記第2コイルは平面コイルであり、前記平面コイルは前記ロープに平面を向けるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のロープテスタ。
- 前記磁束検出部の前記第1コイル及び第2コイルは平面コイルであり前記ロープの外周面を覆うように湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のロープテスタ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016050643A JP2017166885A (ja) | 2016-03-15 | 2016-03-15 | ロープテスタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP (1) | JP2017166885A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022039434A1 (ko) * | 2020-08-19 | 2022-02-24 | (주)엔키아 | 배터리팩을 이용하여 체결 가능한 와이어로프 진단 장치 |
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2016
- 2016-03-15 JP JP2016050643A patent/JP2017166885A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2023501291A (ja) * | 2020-08-19 | 2023-01-18 | エヌキア カンパニー リミテッド | バッテリーパックを用いて係合可能なワイヤーロープ診断装置 |
JP7361322B2 (ja) | 2020-08-19 | 2023-10-16 | エヌキア カンパニー リミテッド | バッテリーパックを用いて係合可能なワイヤーロープ診断装置 |
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