JP2017163393A - 無線通信システム、無線機、無線通信方法、昇降機制御システムおよび変電所制御システム - Google Patents

無線通信システム、無線機、無線通信方法、昇降機制御システムおよび変電所制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017163393A
JP2017163393A JP2016047071A JP2016047071A JP2017163393A JP 2017163393 A JP2017163393 A JP 2017163393A JP 2016047071 A JP2016047071 A JP 2016047071A JP 2016047071 A JP2016047071 A JP 2016047071A JP 2017163393 A JP2017163393 A JP 2017163393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
code
polarization
transmitter
wireless communication
communication system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016047071A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6542695B2 (ja
Inventor
武井 健
Takeshi Takei
健 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2016047071A priority Critical patent/JP6542695B2/ja
Publication of JP2017163393A publication Critical patent/JP2017163393A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6542695B2 publication Critical patent/JP6542695B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)

Abstract

【課題】人為的あるいは自然的な特定の伝播路の障害および妨害に対し、強い耐性を持つ無線通信システムを実現すること。【解決手段】送受信機能を具備する一対の無線機201,301は、送信機が空間的に直交する二つのアンテナ11、12を用いて搬送波の周波数とは異なる周波数で偏波が回転する電波を用い、同一の情報に相関強度を有する符号を重畳して送信する。受信機は、単一のアンテナ31を用いて偏波が回転する到来波を単一の偏波で時間的に連続して受信し、受信した信号を回転偏波の一周期内の異なる偏波に対応する異なる時刻毎に送信で重畳したものと同一の符号を用いて再現し、同異なる時刻で得られる受信信号に対応する複数の該再現結果を用いて、送受信機間に形成される異なる反射伝搬路毎に送信情報を再現する。【選択図】 図1

Description

本発明は、無線通信システム、無線機、無線通信方法、昇降機制御システムおよび変電所制御システムに係り、特に、送信機が時系列的に異なる偏波を用いて送信を行い、受信機が異なる偏波で受信を行う、偏波を制御する無線通信システム、無線機、無線通信システム、無線機、同無線通信システムを運用するための無線通信方法、同無線通信システムを用いる昇降機制御システムおよび変電所制御システムに関する。
持続的発展可能な社会の実現に向けて、エネルギー、水、ガス、石油等を生産・分配する社会インフラシステムの高効率運用が重要となっている。社会インフラシステムの高効率運用は、例えば、同システムを構成する機器の高効率動作により実現され、同動作を可能とする機器の監視・制御ネットワーク等を必要とする。同機器の高効率動作を行う為に、同機器に多数のセンサを配置し、得られた多くのデータから機器の稼働状況を推測・予測する技術が有望視されている。このように多くのセンサからのデータを収集・解析し、稼働状況推測し、制御情報を同機器に伝達する為のネットワークは、伝送経路が極めて多数となるため、従来の有線技術に代わり無線技術によるネットワークの構成が望まれる。社会インフラシステムは社会にライフラインを提供するので、ネットワークが人為的あるいは自然的に特定の伝送路が障害および妨害を受けた場合に、該障害・妨害を受けた伝送路を用いない通信を行い、ライフラインを提供可能な機能が極めて重要である。一般に無線通信では伝送路が開放空間であるので、自動的に複数の伝送路が送受信点間に形成されるが、一般にそれらを一括して送受信するため、人為的あるいは自然的に発生した特定の伝送路の障害および妨害に対してネットワークの通信品質は劣化する場合が想定され、ネットワークダウンにまで及ぶ可能性がある。有線通信では外部者が伝送路を特定できるので、外部者が伝送路を発見・介入した場合、ライフラインの供給に深刻な影響を与える可能性を完全には否定できない。すなわち、従来技術の無線通信および有線通信では、人為的あるいは自然的な特定の伝送路の障害および妨害に対して、強い耐性を持つネットワークを必ずしも実現できていない場合が想定される。
社会インフラシステムを構成する機器に配置されるセンサおよび同機器を制御するアクチュエータは同機器自体が電磁波散乱体となるので、電磁波を通信媒体として用いる無線ネットワークでは、同ネットワークを構成する無線機が見通し状態で通信をすることが期待できず、該機器により反射された多重反射波を用いる非見通し状態で通信をするという特殊な状況で運用される。電磁波はベクトル波であり反射により進行方向に垂直な偏波と呼ばれる物理実態が固有な変化をするために、送信機から自動的に複数の方向に放射された同一偏波の電波は、複数の機器により固有の反射を行い、受信機に複数の伝搬路を通じて固有の偏波の変化を受けた複数の電波として到来する。従って、受信機はこれら複数の到来電波のベクトル合成によって生じる予測不能な偏波方向を用いることとなる。電磁波を用いる無線通信の送受対称性により、送受信間に生じる予測不能な偏波方向の変化は特定の送受信機の対に固有なものであり、且つ電波環境が変化することで時々刻々と不規則な変化をする。
従来技術として送信機と受信機が空間的に直交する特定の偏波を用いて通信品質の向上を目指す通信システムが、特開2014−112832号公報記載の先行技術にて提案されている。
特開2014−112832号公報
上述のような先行技術では、送受信間で直交する特定の偏波を用いて通信を行うために、送受信間で二つの単一の伝送路を用いることとなり、人為的あるいは自然的な特定の伝送路の障害および妨害に対して、通信品質が大きく変動するという課題があった。
本発明は、以上の点に鑑み、人為的あるいは自然的な特定の伝送路の障害および妨害に対し強い耐性を持つネットワークを実現することを目的とする。
本発明の第1の解決手段によると
無線通信システムであって、
送信機は、
情報信号と複数の符号のうちの予め定められた一つとを掛け合わせて二分岐し、分岐の一つの信号を、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状余弦搬送波に各々重畳し、第1の送信アンテナより放射し、分岐の他の信号を、前記各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状正弦搬送波に各々重畳し、第2の送信アンテナより放射する、送信信号処理回路
を備え、
受信機は、
受信アンテナによる受信信号を搬送波でダウンコンバートし、前記送信機が用いた回転偏波の周波数を掛け合わせた信号を入力し、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した前記各領域に割り振り、前記各領域の各値を、各々スライディングして前記送信機が用いた前記符号と相関計算を行うための、受信信号処理回路と、
前記受信信号処理回路による相関計算の結果が極大値又は最大値又は予め定められた閾値より大きい値となったら、前記各領域の相関計算の結果を、前記送信機が用いた偏波に対応する情報信号として再現するためのベースバンド回路、
を備えた、
無線通信システムが提供される。
本発明の第2の解決手段によると
上述のような無線通信システムを適用した昇降機制御システムが提供される。
本発明の第3の解決手段によると
上述のような無線通信システムを適用した変電所制御システムが提供される。
本発明の第4の解決手段によると
無線機であって、
送信機は、
情報信号と複数の符号のうちの予め定められた一つとを掛け合わせて二分岐し、分岐の一つの信号を、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状余弦搬送波に各々重畳し、第1の送信アンテナより放射し、分岐の他の信号を、前記各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状正弦搬送波に各々重畳し、第2の送信アンテナより放射する、送信信号処理回路
を備え、
受信機は、
受信アンテナによる受信信号を搬送波でダウンコンバートし、前記送信機が用いた回転偏波の周波数を掛け合わせた信号を入力し、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した前記各領域に割り振り、前記各領域の各値を、各々スライディングして前記送信機が用いた前記符号と相関計算を行うための、受信信号処理回路と、
前記受信信号処理回路による相関計算の結果が極大値又は最大値又は予め定められた閾値より大きい値となったら、前記各領域の相関計算の結果を、前記送信機が用いた偏波に対応する情報信号として再現するためのベースバンド回路、
を備えた、
無線機が提供される。
本発明の第5の解決手段によると
無線通信方法であって、
送信機により、
情報信号と複数の符号のうちの予め定められた一つとを掛け合わせて二分岐し、分岐の一つの信号を、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状余弦搬送波に各々重畳し、第1の送信アンテナより放射し、分岐の他の信号を、前記各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状正弦搬送波に各々重畳し、第2の送信アンテナより放射し、
受信機により、
受信アンテナによる受信信号を搬送波でダウンコンバートし、前記送信機が用いた回転偏波の周波数を掛け合わせた信号を入力し、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した前記各領域に割り振り、前記各領域の各値を、各々スライディングして前記送信機が用いた前記符号と相関計算を行い、
相関計算の結果が極大値又は最大値又は予め定められた閾値より大きい値となったら、前記各領域の相関計算の結果を、前記送信機が用いた偏波に対応する情報信号として再現する、
無線通信方法が提供される。
本発明によると、人為的あるいは自然的な特定の伝送路の障害および妨害に対し強い耐性を持つネットワークを実現することができる。
本実施例の無線通信システムの構成図の例である。 本実施例の無線通信システムの他の構成図の例である。 本実施例の無線通信システムの他の構成図の例である。 本実施例の無線通信システムの他の構成図の例である。 本実施例の無線通信システムの他の構成図の例である。 本実施例の無線通信システムの他の受信機の構成図の例である。 本実施例の無線通信システムの他の送信機の構成図の例である。 本実施例の無線通信システムの他の送信機の構成図の例である。 本実施例の無線通信システムの他の送信機の構成図の例である。 本実施例の無線通信システムの他の送信機の構成図の例である。 本実施例の無線通信システムを適用した昇降機システムの構成図の例である。 本実施例の無線通信システムを適用した変電所システムの構成図の例である。 本実施例の無線通信システムの動作プロトコルを説明する図である。 本実施例の無線機の受信処理についてのフローチャート(1)である。 本実施例の無線機の受信処理についてのフローチャート(2)である。
以下、実施例を図面を用いて説明する。

A.概要

本実施例においては、送信機および受信機が複数の偏波を用いて通信を行い、該複数の偏波に対応する複数の伝送路の異なる組み合わせにより複数の異なる受信波を形成し、該複数の受信波を用いて、特定の伝送路からの信号を選択的に再現し、人為的あるいは自然的に特定の伝送路が障害および妨害を受けた場合に、該障害・妨害を受けた伝送路を用いない通信を行う。
本実施例は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、送受信機能を具備する一対の無線機が同時に、送信機が空間的に直交する二つのアンテナを用いて搬送波の周波数とは異なる周波数で偏波が回転する電波を用い同一の情報に相関強度を有する符号を重畳して送信し、受信機は単一のアンテナを用いて偏波が回転する到来波を単一の偏波で時間的に連続して受信し、受信した信号を回転偏波の一周期内の異なる偏波に対応する異なる時刻毎に送信で重畳したものと同一の符号を用いて再現し、同異なる時刻で得られる受信信号に対応する複数の該再現結果を用いて、該再合成結果を用いて送受信機間に形成される異なる反射伝搬路毎に送信情報を受信することを、特徴とすることができる。また、その他の一例を挙げるならば、送受信機能を具備する一対の無線機が同時に、送信機が空間的に直交する二つのアンテナを用いて搬送波の周波数とは異なる周波数で偏波が回転する電波を用い同一の情報に相関強度を有する符号を重畳して送信し、受信機は単一のアンテナを用いて偏波が回転する到来波を単一の偏波で時間的に連続して受信し、受信した信号を回転偏波の一周期内の異なる偏波に対応する異なる時刻毎に送信で重畳したものと同一の符号を用いて再現し、同異なる時刻で得られる受信信号に対応する複数の該再合成結果を該符号の符号長を変更して検証し、同複数の再合成結果の各組の独立性が互いに最大となる符号長の符号を用いて、送受信機間に形成される異なる反射伝搬路毎に送信情報を受信することを、特徴とすることができる。また、その他の一例を挙げるならば、送受信機能を具備する一対の無線機が同時に、送信機が空間的に直交する二つのアンテナを用いて搬送波の周波数とは異なる周波数で偏波が回転する電波を用い同一の情報に相関強度を有する符号を重畳して送信し、受信機は単一のアンテナを用いて偏波が回転する到来波を単一の偏波で時間的に連続して受信し、受信した信号を回転偏波の一周期内の異なる偏波に対応する異なる時刻毎に送信で重畳したものと同一の符号を用いて再現し、同異なる時刻で得られる受信信号に対応する複数の該再合成結果を該符号の相関強度を変更して検証し、同複数の再合成結果の各組の独立性が互いに最大となる符号の相関強度を用いて、送受信機間に形成される異なる反射伝搬路毎に送信情報を受信することを特徴とすることができる。また、その他の一例を挙げるならば、送受信機能を具備する一対の無線機が同時に、送信機が空間的に直交する二つのアンテナを用いて搬送波の周波数とは異なる周波数で偏波が回転する電波を用い同一の情報に異なる相関強度を有し互いに強い相互相関特性を有する複数の符号の加算を重畳して送信し、受信機は単一のアンテナを用いて偏波が回転する到来波を単一の偏波で時間的に連続して受信し、受信した信号を回転偏波の一周期内の異なる偏波に対応する異なる時刻毎に且つ送信で重畳したものと同一の異なる相関強度を有し互いに強い相互相関特性を有する複数の符号を用いて再現し、同異なる時刻で得られる受信信号に対応する複数の異なる相関強度を有し互いに強い相互相関特性を有する符号の該再合成結果のうち該異なる時刻の同複数の再合成結果の各組の独立性が互いに最大となる相関強度を有し互いに強い相互相関特性を有する符号用いて、送受信機間に形成される異なる反射伝搬路毎に送信情報を受信することを特徴とすることができる。また、その他の一例を挙げるならば、送受信機能を具備する一対の無線機が同時に、送信機が空間的に直交する二つのアンテナを用いて搬送波の周波数とは異なる周波数で偏波が回転する電波を用い同一の情報に異なる相関強度を有し互いに強い相互相関特性を有する複数の符号の加算を重畳して送信し、受信機は空間的に直交する二つのアンテナを用いて偏波が回転する到来波を時間的に連続して各々独立に受信し該独立の受信結果より任意の単一の偏波に対する受信信号を再現し、受信した信号を回転偏波の一周期内の異なる偏波に対応する異なる時刻毎に且つ送信で重畳したものと同一の異なる相関強度を有し互いに強い相互相関特性を有する複数の符号を用いて再現し、同異なる時刻で得られる受信信号に対応する複数の異なる相関強度を有し互いに強い相互相関特性を有する符号の該再合成結果のうち該異なる時刻の同複数の再合成結果の各組の独立性が互いに最大となる相関強度を有し互いに強い相互相関特性を有する符号用いて、送受信機間に形成される異なる反射伝搬路毎に送信情報を受信することを特徴とすることができる。
本実施例では、送受信機が電磁波散乱体である什器に囲まれており見通し通信が期待できない場合、固定の無線通信は特定の複数の反射波が主たる無線通信伝送路を形成する。無線機が固定であるから、主たる反射波による無線伝搬路も概略固定であり、送受信間の通信は有限の反射波による無線伝搬路を主として行われる。通常の無線通信ではこれらの無線伝搬路は一括して用いられるために、一部の該無線伝搬路が外部干渉を受けた場合その影響は無線通信品質に直接及ぼされる。送信機が搬送波の周波数と比べて十分に低い周波数で偏波が回転する電波を用いて送信を行う場合、送信機は異なる偏波で信号を送信し、受信機は受信偏波を特定できるアンテナを用いて異なる偏波により、主たる有限の無線伝搬路の異なる組み合わせで受信信号を得ることが出来る。送信機が情報信号に相関強度を有する符号を重畳して送信する場合、受信機は同一の符号を用いてデジタル的に(非連続的に)受信信号に含まれる情報を再現することができる。送受信機が用いる異なる偏波の組ごとにこのデジタル的に再現された情報の組を用いて、送受信間に形成される主たる伝搬路の異なる経路を経由して送信機から受信機に到来した信号を、該異なる伝搬路が反射の際に被る異なる偏波のシフトに対応して、該異なる経由毎に再現可能となる。また、送受信機が用いる異なる偏波の組ごとにこのデジタル的に再現された情報の組を1と0の2値による重み付けにより再合成した結果を用いて、送受信間に形成される主たる伝搬路の異なる経路を経由して送信機から受信機に到来した信号を、該異なる伝搬路が反射の際に被る異なる偏波のシフトに対応して、該異なる経由毎に再現可能となる。更には、送受信機が用いる異なる偏波の組ごとにこのデジタル的に再現された情報の組を1と0と−1の3値による重み付けにより再合成した結果を用いて、送受信間に形成される主たる伝搬路の異なる経路を経由して送信機から受信機に到来した信号を、該異なる伝搬路が反射の際に被る異なる偏波のシフトに対応して、該異なる経由毎に再現可能となる。これにより送受信間に形成される主たる無線伝搬路を選択することができ、障害・妨害を受けた伝送路を用いない通信が可能となるので、人為的あるいは自然的な特定の伝送路の障害および妨害に対し強い耐性を持つネットワークを実現することができる。
B.無線機および無線通信システム
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの構成例を図1および図13を用いて説明する。
図1は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの構成図の例である。また、図13はその動作を説明するプロトコルである。
第一の無線機201の送信機では、ベースバンド回路30は、送信符号切り替え器3および受信符号切り替え機53を制御して、予め定められた符号を選択する。また、ベースバンド回路30は、第一の可変送信偏波回転周波数発生器15および第二の可変送信偏波回転周波数発生器25を制御して、回転偏波の周期を定める。そして、第一の無線機201の送信機では、回転偏波を構成する第一の可変送信偏波回転周波数発生器15の出力が、搬送波に掛け合わされてビート状余弦搬送波を生成する。また、回転偏波を構成する第一の可変送信偏波回転周波数発生器15の出力が、搬送波に掛け合わされてビート状余弦搬送波を生成する。また、第一の無線機201の送信機は、情報信号発生器1の出力と、複数の異なる符号長の不等長相関符号4の一つを送信符号切り替え器3で選択した出力とを、第一の送信乗算器2で掛け合わせて二分岐する。分岐の一つは、第一の符号長可変送信可変デジタル信号処理回路14に入力され、第一の保護領域付き符号長可変送信符号バッファ13に格納された後、回転偏波の一周期を予め定めた分割数で等分割した各領域に対応する複数の第一の符号長可変送信偏波角度領域符号割当て器12に出力され、ビート状余弦搬送波に重畳されて、第一の送信アンテナ11より空間に放射される。分岐の他は、第二の符号長可変送信可変デジタル信号処理回路24に入力され、第二の保護領域付き符号長可変送信符号バッファ23に格納された後、回転偏波の一周期を予め定めた分割数で等分割した各領域に対応する複数の第二の符号長可変送信偏波角度領域符号割当て器22に出力され、ビート状正弦搬送波に重畳されて、第二の送信アンテナ21より空間に放射される。なお、第一の送信アンテナ11と第二の送信アンテナ21は、好ましくは、空間的に直交するように配置される。
不等長相関符号4は回転偏波の一周期を整数分割した長さに対応する長さを有する。たとえば、回転偏波の周波数を100kHz、情報信号を拡散する相関符号の周波数を64MHzとする場合、回転偏波の一周期には相関符号の640bitが含まれることになる。回転偏波の周期を4分割する場合は一分割あたりのビット数は160bitとなり、8分割する場合は80bit、16分割する場合は40bitとなる。不等長相関符号はこの分割数に対応しており、回転偏波の周期の分割数に合わせて、4、8,16分割に対して不等長相関符号4の符号長は、それぞれ160,80,40bit未満である。該不等長相関符号の前後にはガードバンドを形成するため第一の保護領域付き符号長可変送信符号バッファ13によりダミー符号が付加されて、回転偏波の一周期を整数分割した部分に重畳される。ダミー符号のbit数はたとえば4bitであり、この場合、回転偏波の周期の分割数4、8,16に対して不等長相関符号4の符号長は152,72,32bitである。本図ではC1,C2,・・・CNの不等長相関符号4が示されているが、夫々長さは無線機が回転偏波の一周期を何分割するかの仕様にて決定される。
第一の無線機201の受信機では、受信アンテナ31で受信された信号が搬送波周波数でダウンコンバートされる(図中省略)。その出力に、送信機が用いる回転偏波周波数と同一の周波数の可変受信偏波回転周波数発生器33の出力を受信乗算器32により掛け合わせ、符号長可変受信可変デジタル信号処理回路38に入力され、回転偏波の一周期を予め定めた分割数で等分割した各領域に対応する複数の符号長可変受信偏波角度領域符号割当て器34に割り振られた後、符号長可変受信偏波角度領域符号割当て器34の各値は、夫々符号長可変スライディングバッファ35に入力される。また、送信機が用いた複数の異なる符号長の不等長相関符号54の一つを送信符号切り替え器53で選択して、符号長可変受信符号バッファ37に格納後、符号長可変スライディング乗算器36により、符号長可変スライディングバッファ35と符号長可変受信符号バッファ37の内容は相関計算が行われ、その最大値がデジタル信号処理および制御信号を送出するベースバンド回路30に入力される。
第二の無線機301も第一の無線機201と同様の構成・動作をとるので説明を省略する。なお、第一無線機201の各部の番号と、第二の無線機301の各部の100番台の番号とが対応して示される。また、図中、Tcは搬送波の周期、Tpは回転偏波の周期、Ta1〜Ta4は回転偏波の一周期を分割した長さ、をそれぞれ示す。
図14は、本実施例の無線機の受信処理についてのフローチャート(1)である。以下に、
受信機のベースバンド回路30および符号長可変受信可変デジタル信号処理回路38の処理の概要を図14のフローチャートを用いて説明する。受信アンテナで受信された信号は搬送波周波数でダウンコンバートされ、情報信号を拡散する相関符号の周波数帯に移される。受信機のベースバンド回路30は、符号長可変受信可変デジタル信号処理回路38により、回転偏波の一周期分の信号を符号長可変受信偏波角度領域符号割当て器34に格納する(S101)。ベースバンド回路30は、あらかじめ送信機が回転偏波の周期を分割した分割数を知っており、且つ、送信機が用いた不等長相関符号4を知っており、符号長可変受信偏波角度領域符号割当て器34の格納データを、その分割数(偏波数)で分割する(S103)。ベースバンド回路30は、符号長可変受信偏波角度領域符号割当て器34に格納された回転偏波の一周期分の信号に対して、送信機が分割した回転偏波の周期の整数の一分の長さの領域に存在する不等長相関符号を抽出するために、送信機が用いたもとの同一の不等長相関符号54と符号長可変スライディングバッファ35を用いる。ベースバンド回路30は、回転偏波の一周期のうち送信機が分割した一部分に相当する符号長可変受信偏波角度領域符号割当て器34の一部分を、符号長可変スライディングバッファ35に転送する(S105)。一方、ベースバンド回路30は、受信符号切り替え機53を切り換えて、送信機が伝送に用いた不等長相関符号54を選択する(S107)。ベースバンド回路30は、各符号長可変スライディング乗算器36により、各符号長可変スライディングバッファ35の内容をスライドしながら不等長相関符号54との相関を計算する(S109)。ここで、ベースバンド回路30は、各符号長可変スライディング乗算器36により、不等長相関符号より長いビット列を含む各符号長可変スライディングバッファ35の内容から該不等長相関符号と同じ長さの部分をスライドして取りだし、不等長相関符号と掛け合わせて相関計算を行う。なお、各符号長可変スライディングバッファ35の内容を、同じスライディング量で同期してスライドするようにしてもよい。ベースバンド回路30は、各々の相関計算による相関値が極大(または、最大、または、予め定められた閾値より大)であれば(S111)、各符号長可変スライディングバッファ35に対応する相関計算結果を、送信機が用いた偏波に対応する伝送情報信号として再現する(S113)。なお、ステップS111の判断としては、例えば、各相関値の合計若しくは積、予め定められた重み付けの合計若しくは積、極大(または、最大、または、予め定められた閾値より大)である個数など、適宜の判断基準を予め定めることができる。情報信号の周波数は相関符号の周波数より十分に低いので、ベースバンド回路30は、各符号長可変スライディングバッファ35の内容の該不等長相関符号に対応する部分のみで逆拡散に当たる該不等長相関符号との相関計算を行うことで、送信機が用いた特定の偏波に対応する回転偏波の一周期の特定の分割された部分で伝送される情報信号を復元することが可能となる。ベースバンド回路30は、あらかじめ送信機が回転偏波の一周期を何分割して情報信号を伝送しているかを知っているので、回転偏波の分割されたすべての部分について前述の処理をすることが可能で、それにより送信機が用いるすべての偏波に対応する回転偏波の周期のすべての部分に対応する各偏波によって伝送される情報信号をすべて復元することが出来る。
ベースバンド回路30は、回転偏波の一周期の各分割領域より得られた異なる送信偏波に対応する信号から、送受信間に形成される反射波により有限の主たる伝送路を構成する。ベースバンド回路30は、これらの有限の主たる伝送路より、該回転偏波の一周期を分割した個数だけの選択可能な複数の通信伝搬路を生成し、該複数の通信伝搬路毎に送信機から送信された情報を受信機にて再現することができる。ベースバンド回路30は、該複数の通信伝搬路の生成に最適な相関強度を生成する符号長の符号を選ぶ制御を、送信符号切り替え器3および受信符号切り替え機53により行う。且つ、ベースバンド回路30は、同符号の符号長に対応する回転偏波の周期を変更するために第一の可変送信偏波回転周波数発生器15および第二の可変送信偏波回転周波数発生器25の周波数を変更する制御を行う。第二の無線機301の構成は、第一の無線機201と同一でありその構成要素には同様の符号が付されている。電磁波を用いる無線通信の対称性より、第一の無線機201と第二の無線機301の相互通信により、第一の無線機201と第二の無線機301の送受信機は自動的に同一の動作環境となる。
無線機201と無線機301は同一の構成と同一の操作を行うので、図14のフローチャートの操作も自動的に収斂する。すなわち、スライディング操作の幅が次第に減少してゆき最終的には、該幅はゼロとなる。この状態を以て、二つの無線機201と301の通信状態が安定したことになる。この安定状態になってから実施的なデータ転送を行うことが望ましい。回転偏波の周波数または周期を変える主たる目的の一つは、無線機201と無線機301の通信状態を安定化させることである。この安定度は図14のフローチャートの操作におけるスライディング操作の幅の変化によって測ることが出来る。
図15は、本実施例の無線機の受信処理についてのフローチャート(2)である。以下、図15により、送信機が回転偏波の周波数または周期を変える操作を考慮した無線機のベースバンド回路30および符号長可変受信可変デジタル信号処理回路38の処理のフローチャートを示す。ベースバンド回路30が回転偏波の周波数または周期を変更した場合、図14の操作は初めからやり直しとなる。再び前述の二つの無線機201と301の通信状態が安定したことを確認して実施的にデータ転送の再開となる。無線機201と無線機301を取り囲む物理的状況が変化すると両無線機間の電波伝搬状態が変化する。この変化は図14のスライディング操作の幅が変化する現象として現れる。この現象を積極的に利用すれば、本実施例の無線機によって構成される無線ネットワークに対して外部から自然的あるいは人為的に何らかの干渉があったことを検出することができる。なお、図15において、図14で同一ステップ符号を付したステップは、同一の処理が実行される。
ベースバンド回路30は、回転偏波周波数を変更し(S209)、初期化(スライディン偏差閾値:ΔSth、過去スライディング量:Sold=0)を行う(201)。その後、ベースバンド回路30は、図14で上述したようにステップS101〜S109を実行し、各符号長可変スライディングバッファ35のスライディング量をSとする(S201)。相関値が極大(または、最大、または、予め定めた閾値より大)でない場合(S111:No)、ベースバンド回路30は、SをSoldに代入し、ステップS109に移行して処理を繰り返す。ステップS111でYesの場合、ベースバンド回路30は、スライディング量の変化(|S−Sold|)が、ステップS201で予め定めたスライディング偏差閾値△Sth以上であれば(S207)、ステップS209に移行して処理を繰り返す。一方、ステップS207でYesであればベースバンド回路30は、図14で上述したようにステップS113の処理を実行し、各符号長可変スライディングバッファ35に対応する相関計算結果を、送信機が用いた偏波に対応する伝送情報信号として再現する。
送信機から異なる伝搬路を経て受信機に到達した電磁波は、偏波が時間とともに回転するので、単一の固定したアンテナが受信する信号は、到来電磁波の偏波ベクトルと受信アンテナのアンテナと平行なベクトルの内積が異なる偏波に対する重みとなる。但し、送信点から受信点に至るまでの種々の外部干渉により電磁波に与えられる外来雑音は予測不能に増大する可能性があり、到来電磁波の偏波ベクトルとアンテナのベクトルの内積によるダイナミックレンジでは異なる偏波を有する到来信号の識別が信号対雑音比の関係から不可能になる可能性がある。情報に重畳する符号の相関強度を可変とすることにより、偏波別の到来電磁波に含まれる信号の再生強度を調整し該識別を最適化することが可能となる。一般に有相関符号の相関強度とその周波数スペクトラムには関係があり、相関強度の増加はスペクトラムのシャープ性の増加となって外部から観測可能である。有相関符号の相関強度の変更の際には、送信電磁波のスペクラムの急峻化といった変化として外部に明らかになる場合が想定されるが、無線システムが用いる通信周波数帯域の内部に現れる現象であり、他無線システムに対しては影響を及ぼすことは少ない。
つぎに、第一の無線機201および第二の無線機301の動作を図13を用いて説明する。
図13は、無線システムのプロトコル説明する図であり、偏波チャネル確立プロトコルと情報伝送プロトコルを含む。
第一の無線機201および第二の無線機301は、(例えば、同時またはほぼ同時に、)以下のように偏波チャネル確立プロトコルに従って通信手続きを開始する。
(a)搬送波周波数および回転偏波周波数を設定し、該設定した搬送波周波数で既に通信を行っている無線システムの有無を調査し、そのようなシステムが見当たらない場合に、回転偏波を用いた通信手続きに入る。もし、そのようなシステムが見つかった場合は、待機し該当システムが見当たらなくなるまで同調査を繰り返す。
(b)回転偏波通信の開始に当たっては、送信機が用いる異なる偏波の数に相当する回転偏波周期の分割数Nを設定し、同Nに相当する回転偏波周期の分割の時間に対応する符号長を決定する。本実施例の無線機は複数の相関強度を有する符号を有しているので、その中の一つを選ぶために符号の相関強度を暫定的に設定する。送受信機間で既知の固定信号に設定した相関強度を有する符号を回転偏波の一周期を分割した各領域に該情報信号に重畳して回転偏波を用いて送信する。
(c)受信機は回転偏波の一周期に亘り固定の単一アンテナで到来信号を受信し、回転偏波の一周期を分割した各時間領域で送信機が用いた符号と同一の符号を用いて領域毎に情報を再現する。
(d)各時間領域に対応する複数の該再現結果に対して回転偏波周期の分割数と同数の種類の異なる重み付けを行い、送受信間に回転偏波周期の分割数と同数の異なる通信伝搬路を経由した信号を個別に得ることができる(偏波チャネル分離行列生成)。該回転偏波周期の分割数と同数の種類の異なる重み付けの独立性を計算して(行列特性評価)、独立性が不十分な場合には、異なる相関強度を有する符号を新たに用いて同様の処理を行う。同独立性が十分な場合には、情報伝送プロトコルに移行する。
情報伝送プロトコルでは、以下のように処理が実行される。
(e)該設定した搬送波周波数で既に通信を行っている無線システムの有無を調査し、そのようなシステムが見当たらない場合に、回転偏波を用いた通信手続きに入る。もし、そのようなシステムが見つかった場合は、待機し該当システムが見当たらなくなるまで同調査を繰り返す。
(f)情報信号に設定した相関強度を有する符号を回転偏波の一周期を分割した各領域に該情報信号に重畳して回転偏波を用いて送信する。
(g)受信機は回転偏波の一周期に亘り固定の単一アンテナで到来信号を受信し、回転偏波の一周期を分割した各時間領域で送信機が用いた符号と同一の符号を用いて領域毎に情報を再現する。
各時間領域に対応する複数の該再現結果に対して回転偏波周期の分割数と同数の種類の異なる重み付けを行い、送受信間に回転偏波周期の分割数と同数の異なる通信伝搬路を経由した信号を個別に得ることができる(偏波チャネル行列分離生成)。もし、回転偏波周期の分割数と同数の種類の異なる重み付けの独立性を計算して(行列特性評価)、独立性が不十分な場合には、情報伝送プロトコルを終了して偏波チャネル確立プロトコルへと移行する。
本実施例によれば、送受信間に自動的に形成される有限の複数の主たる無線伝搬路より、選択可能な有限な通信伝搬路を形成出来るので、障害・妨害を受けた伝送路を用いない通信が可能となるので、人為的あるいは自然的な特定の伝送路の障害および妨害に対し強い耐性を持つネットワークを実現することができる。
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの他の構成例を、図2を用いて説明する。
図2は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの他の構成図の例である。図1の実施例と異なる点は、無線システムの送受信機が用いる符号が固定長の循環符号であることである。
第一の無線機202の送信機は、情報信号発生器1の出力と複数の異なる相関強度の等長送信有相関循環符号5の一つを送信符号切り替え器3で選択した出力とを、第一の送信乗算器2で掛け合わせて二分岐する。分岐の一つは、第一の送信デジタル信号処理回路19に入力され、第一の送信符号バッファ17に格納された後、回転偏波の一周期を予め定めた分割数で等分割した各領域に対応する複数の第一の送信偏波角度領域符号割当て器16に出力され、回転偏波を構成する第一の送信偏波回転周波数発生器18の出力が掛け合わされたビート状余弦搬送波に重畳されて、第一の送信アンテナ11より空間に放射される。分岐の他は、第二の送信デジタル信号処理回路29に入力され、第二の送信符号バッファ27に格納された後、回転偏波の一周期を予め定めた分割数で等分割した各領域に対応する複数の第二の送信偏波角度領域符号割当て器26に出力され、回転偏波を構成する第一の送信偏波回転周波数発生器28の出力が掛け合わされたビート状正弦搬送波に重畳されて、第二の送信アンテナ21より空間に放射される。
第一の無線機202の受信機は、受信アンテナ31の出力に、送信機が用いる回転偏波周波数と同一の周波数の受信偏波回転周波数発生器43の出力を受信乗算器32により掛け合わせ、回転偏波の一周期を予め定めた分割数で等分割した各領域に対応する複数の受信偏波角度領域符号割当て器44に割り振られた後、受信偏波角度領域符号割当て器44の各値は、夫々循環スライディングバッファ45に入力さる。また、送信機が用いた複数の異なる符号長の等長受信有相関循環符号の一つを送信符号切り替え器53で選択して受信符号バッファ47に格納後、スライディング乗算器46により、循環スライディングバッファ45と受信符号バッファ47の内容は相関計算が行われ、その最大値がデジタル信号処理および制御信号を送出するベースバンド回路30に入力される。ベースバンド回路30は、回転偏波の一周期の各分割領域より得られた異なる送信偏波に対応する信号から、送受信間に形成される反射波により構成される有限の主たる伝送路より、該回転偏波の一周期を分割した個数だけの選択可能な複数の通信伝搬路を生成し、該複数の通信伝搬路毎に送信機から送信された情報を受信機にて再現することができる。ベースバンド回路30は、該複数の通信伝搬路の生成に最適な相関強度を生成する循環符号を選ぶ制御を送信符号切り替え器3および受信符号切り替え機53に行う。第二の無線機302の構成は、第一の無線機202と同一でありその構成要素には同様の符号が付されている。
本実施例によれば、図1の実施例と同様の効果を送受信機が用いる符号の符号長を可変とすることなく実現でき、且つ符号の循環より該符号の符号間干渉を低減するための回転偏波の一周期中に必要となる緩衝領域を削減できる。よって、本実施例によれば、送受信機のデジタル信号処理回路が必要とする記憶領域が増えるものの、デジタル信号処理を簡略化することが出来、無線機が用いるデジタル信号処理デバイスの消費電力低減およびデジタル信号処理高速化に伴う送受信間スループット向上に効果がある。
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの他の構成例を図3を用いて説明する。
図3は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの他の構成図の例である。図2の実施例と異なる点は、無線システムの送受信機が用いる符号が固定長の非循環符号であることである。これに伴い、図2の等長送信有相関循環符号5と等長受信有相関循環符号55および第一の送信符号バッファ17と第二の送信符号バッファ27が、それぞれ、図3の等長送信有相関符号6と等長受信有相関符号56および第一の緩衝領域付き送信符号バッファ61と第二の緩衝領域付き送信符号バッファ71に変更される。第一の無線機203の構成と第二の無線機302の構成は同一でありその構成要素には同様の符号が付されている。
本実施例によれば、符号の符号間干渉を低減するために回転偏波の一周期中に緩衝領域が必要となるが、符号に対する循環性という制約を外すことが出来る。よって、本実施例によれば、相関強度が異なる等符号長の符号の選択の幅が広がり、結果として符号の相関強度のダイナミックレンジを増加できるので、送受信間に形成する選択可能な通信伝搬路の安定化に効果がある。
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの他の構成例を図4を用いて説明する。
図4は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの他の構成図の例である。図2の実施例と異なる点は、無線システムの送受信機が用いる符号が異なる相関強度を有し互いに強い相互相関特性を有する複数の符号であることである。これに伴い、図2の等長送信有相関循環符号5と等長受信有相関循環符号55および第一の送信符号バッファ17と第二の送信符号バッファ27が、それぞれ、図4の等長送信直交符号7と等長受信直交符号57および第一の緩衝領域付き送信符号バッファ62と第二の緩衝領域付き送信符号バッファ72に変更される。更に、図2の送信符号切り替え器3が、合成器9に置き換わり、複数の等長送信直交符号7の加算結果が、第一の送信乗算器2によって情報信号発生回路1の出力と掛け合わされる。さらに、受信符号バッファ47が受信符号バッファ51に置き換わり、受信符号切り替え器53により選択された等長受信直交符号57が符号バッファ51に蓄積されスライディング乗算器46によりスライディングバッファ49内のデータとスライディング相関が行われる。第一の無線機204の構成と第二の無線機304の構成は同一でありその構成要素には同様の符号が付されている。
本実施例によれば、同一の送受信機間において異なる選択可能な通信伝搬路を、異なる強い相互相関特性を有する複数の符号を用いて実現可能となり、実質的に送受信間で選択可能な通信伝搬路の数を増やすことが出来る。そして、本実施例によれば、同一の送受信機間の人為的あるいは自然的な特定の伝送路の障害および妨害に対する耐性を向上させることが可能となる。
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの他の構成例を図5を用いて説明する。
図5は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの他の構成図の例である。図4の実施例と異なる点は、無線システムの受信機がスライディング乗算器46とスライディングバッファ49と等長受信直交符号57からなる構成を、該等長受信直交符号57の数だけ併設することである。これにより、受信偏波角度領域符号割当て器44の各値は、夫々スライディングバッファ49に入力され、等長受信直交符号57の各々はスライディング乗算器46により、スライディングバッファ49と等長受信直交符号57の内容の相関計算が行われ、その最大値がデジタル信号処理および制御信号を送出するベースバンド回路30に入力される。第一の無線機205の構成と第二の無線機305の構成は、同一であり、その構成要素には同様の符号が付されている。
本実施例によれば、一つの無線機が異なる強い相互相関特性を有する符号を用いて、回転偏波を用いて送受信間に選択可能な通信伝搬路を形成する通信を、異なる無線機と同時に行うことが出来る。そして、本実施例によると、回転偏波を用いる多数の無線機によって構成される無線通信システム全体のスループットを、向上させることが可能となる。
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの受信機の他の構成例を図6を用いて説明する。
図6は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの受信機の他の構成図の例である。図2の実施例の無線機302の受信機と異なる点は、空間的に直交する二つの受信アンテナを具備し、夫々のアンテナに結合する同一の回路を併設することである。
受信機506は、第一の受信アンテナ131の出力に送信機が用いる回転偏波周波数と同一の周波数の第一の受信偏波回転周波数発生器143の出力を第一の受信乗算器132により掛け合わせ、デジタル処理部に転送する。そして、転送された出力は、回転偏波の一周期を同分割した各領域に対応する複数の第一の受信偏波角度領域符号割当て器144に割り振られた後、第一の受信偏波角度領域符号割当て器144の各値は、夫々第一のスライディングバッファ149に入力される。また、送信機が用いた複数の等長受信有相関符号156の一つを送信符号切り替え器153で選択して受信符号バッファ148に格納後、第一のスライディング乗算器146により、第一のスライディングバッファ149と受信符号バッファ148の内容は相関計算が行われ、その最大値がデジタル信号処理および制御信号を送出するベースバンド回路130に入力される。一方、第二の受信アンテナ181の出力に送信機が用いる回転偏波周波数と同一の周波数の第二の受信偏波回転周波数発生器193の出力を第二の受信乗算器182により掛け合わせ、デジタル処理部に転送する。そして、転送された出力は、回転偏波の一周期を同分割した各領域に対応する複数の第二の受信偏波角度領域符号割当て器194に割り振られた後、第二の受信偏波角度領域符号割当て器194の各値は、夫々第二のスライディングバッファ199に入力さる。また、送信機が用いた複数の等長受信有相関符号156の一つを送信符号切り替え器153で選択して第二の受信符号バッファ198に格納後、第二のスライディング乗算器196により、第二のスライディングバッファ199と受信符号バッファ148の内容は相関計算が行われ、その最大値がデジタル信号処理および制御信号を送出するベースバンド回路130に入力される。
本実施例によれば、ベースバンド回路130は空間的に直交する二つの受信アンテナが受信する信号から再現された情報信号を独立に有するので、これらを用いて等価的に該二つの受信アンテナが張る面のすべての単一偏波で受信機に到来する電磁波を受信できる。そして、本実施例によれば、三次元空間を任意の平面で回転する偏波を有するすべての電磁波に対して本発明の選択可能な通信伝搬路を生成する無線通信を可能とする効果がある。
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの送信機の他の構成例を図7を用いて説明する。
図7は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの送信機の他の構成図の例である。図1の実施例の無線機201の送信機と異なる点は、四つの搬送波を用いて回転偏波を生成することである。
送信機406は、情報信号発生器1の出力と、複数の異なる符号長の不等長相関符号4の一つを送信符号切り替え器3で選択した出力とを、第一の送信乗算器2で掛け合わせて二分岐する。分岐の一つは、第一の符号長可変送信可変デジタル信号処理回路14に入力され、第一の保護領域付き符号長可変送信符号バッファ13に格納された後、回転偏波の一周期を等分割した各領域に対応する複数の第一の符号長可変送信偏波角度領域符号割当て器12に出力され回転偏波の一周期毎に纏めて連続的に第一の符号長可変送信可変デジタル信号処理回路14の出力となる。分岐の他は、第二の符号長可変送信可変デジタル信号処理回路24に入力され、第二の保護領域付き符号長可変送信符号バッファ23に格納された後、回転偏波の一周期を等分割した各領域に対応する複数の第二の符号長可変送信偏波角度領域符号割当て器22に出力され、回転偏波の一周期毎に纏めて連続的に第二の符号長可変送信可変デジタル信号処理回路24の出力となる。両出力はアナログ処理部に転送され、該第一の符号長可変送信可変デジタル信号処理回路14の出力は二分岐され、一方は第一の余弦搬送波発生回路63の出力と第一の乗算回路65により掛け合わされ他方は周波数可変の第二の余弦搬送波発生回路64の出力と第二の乗算回路66により掛け合わされる。そして、両者は、加算器67で加算され、第一の送信アンテナ11より空間に放射される。また、該第二の符号長可変送信可変デジタル信号処理回路24の出力は二分岐され、一方は第一の正弦搬送波発生回路73の出力と第三の乗算回路75により掛け合わされ、他方は周波数可変の第二の正弦搬送波発生回路74の出力と第四の乗算回路76により掛け合わされる。そして、両者は、減算器77で減算され、第二の送信アンテナ21より空間に放射される。ベースバンド回路30は、送信符号切り替え器3の切り替え制御信号および第二の余弦搬送波発生回路64第二の正弦搬送波発生回路74の周波数制御信号を用いて、それらを管理する。回転偏波周波数は、第一および第二の余弦搬送波発生回路および正弦搬送波発生回路の差の半分であり、ベースバンド回路30より任意に設定可能である。
本実施例によれば、四つの搬送波周波数を用いて任意の周波数の回転偏波において、選択可能な複数の通信伝送路を送受信間に生成して無線通信が実現出来る。よって、本実施例によれば、無線機は搬送波周波数とオーダーが異なる回転偏波の周波数を発生させる回路用いず、スプリアス周波数の発生が抑制出来るので通信品質を向上させる効果がある。
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの送信機の他の構成例を図8を用いて説明する。
図8は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの送信機の他の構成図の例である。図7の実施例の送信機406と異なる点は、無線システムの送信機407が用いる符号が不等長送信有相関符号4に代わり等長送信有相関符号6となることである。これに伴い、図7の第一の符号長可変送信偏波角度領域符号割当て器12と第二の符号長可変送信偏波角度領域符号割当て器22および第一の保護領域付き符号長可変送信符号バッファ13と第二の保護領域付き符号長可変送信符号バッファ23は、それぞれ、図8の第一の送信偏波角度領域符号割当て器16と第二の送信偏波角度領域符号割当て器26および第一の緩衝領域付き送信符号バッファ61と第二の緩衝領域付き送信符号バッファ71に変更される。
本実施例によれば、図7の実施例と比べて無線システムが用いる符号を等長と出来るので、無線機が用いるデジタル信号処理を簡略化でき、無線機の低消費電力化に効果がある。
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの送信機の他の構成例を図9を用いて説明する。
図9は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの送信機の他の構成図の例である。図8の実施例の送信機407と異なる点は、無線システムの送受信機408が新たに送受信同期確立用の同期符号8を具備することである。これに伴い、送信機408は更に同期符号切り替え器82が追加される。同期符号切り替え器82は、送信符号切り替え器3の出力と送受信同期確立用の同期符号8を選択して第一の送信乗算器に加える。同期信号8は強い相関特性を持つものが選ばれ、送受信機で同符号を共有しスライディング相関計算を用いて送受信機の通信の任意のタイミングで送受信間の同期をとることができる。
本実施例の通信システムによれば、送信機が用いる回転偏波の一周期の複数の分割領域に対応する受信機における再生情報を用いて選択可能な通信伝搬路を送受信間に生成する。そして、本実施例によれば、該分割領域と実時間軸上の対応がきわめて重要であるため、本実施例により送受信間で同期をとることにより該対応を精度よく保つことができ、該選択可能な通信伝搬路を用いるデータ転送を安定化させる効果がある。
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの送信機の他の構成例を図10を用いて説明する。
図10は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの送信機の他の構成図の例である。図9の実施例の送信機408と異なる点は、無線システムの送受信機409が四つの余弦および正弦の搬送波発生回路をデジタル回路で実現し、より低い周波数の回転偏波を形成する二つのビート搬送波を生成し、該二つのビート搬送波をデルタシグマ回路によりアップコンバートすることである。
送信機409は、複数の等長送信有相関符号6の一つを送信符号切り替え器3で選択して、更にその出力と同期信号8とを同期符号切り替え器82を用いて選択する。送信機409は、その選択した出力と情報信号発生器1の出力とを第一の送信乗算器2で掛け合わせて二分岐する。分岐の一つは、第一の緩衝領域付き送信符号バッファ61に入力され、第一の緩衝領域付き送信符号バッファ61に格納された後、回転偏波の一周期を同分割した各領域に対応する複数の第一の送信偏波角度領域符号割当て器16に出力され、回転偏波の一周期毎に纏めて連続的に第一のデジタル出力となる。分岐の他は、第二の緩衝領域付き送信符号バッファ71に入力され、第二の緩衝領域付き送信符号バッファ71に格納された後、回転偏波の一周期を同分割した各領域に対応する複数の第二の送信偏波角度領域符号割当て器26に出力され、回転偏波の一周期毎に纏めて連続的に第二のデジタル出力となる。該第一のデジタル出力は二分岐され、一方は第一の余弦搬送波発生回路83の出力と第一の乗算回路85により掛け合わされ、他方は周波数可変の第二の余弦搬送波発生回路84の出力と第二の乗算回路86により掛け合わされる。さらに、両者は加算器87で加算され、クロック発生回路70で動作する第一のデルタシグマ回路88でアップコンバートされ、アナログ出力として第一の帯域通過型フィルタ68と第一の電力増幅器69の縦続接続を介して、第一の送信アンテナ11より空間に放射される。該第二のデジタル出力は、二分岐され、一方は第一の正弦搬送波発生回路93の出力と第三の乗算回路95により掛け合わされ、他方は周波数可変の第二の正弦搬送波発生回路94の出力と第四の乗算回路96により掛け合わされる。さらに、両者は減算器97で減算され、クロック発生回路70で動作する第二のデルタシグマ回路98でアップコンバートされ、アナログ出力として第二の帯域通過型フィルタ78と第一の電力増幅器79の縦続接続を介して、第二の送信アンテナ21より空間に放射される。
本実施例によれば、信号乗算および周波数変換等の非線形処理をすべてデジタル回路で実施し、非線形処理を行うアナログ回路を無線機から除去出来る。よって、本実施例によれば、無線機の経年変化、温度変化を抑制することが出来、無線システムの長寿命化および高信頼化に効果がある。
D.他のシステムへの適用
本実施例では、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの他の構成例を図11を用いて説明する。
図11は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムを適用した昇降機システムの構成図の例である。本実施例の昇降機システム1100は、昇降機が設置される建物1101の内部を昇降カゴ1111が昇降する。建物1101の内部の床部および天井部には、基地局無線機1103と基地局2直交偏波一体アンテナ1102が結合し設置される。昇降機1111の外部天井と外部床面には、端末無線機113が設置され、端末局2直交偏波一体アンテナ1112が高周波ケーブル1114を用いて結合されている。基地局無線機1103および端末局無線機1113は、実施例1〜10のように、其々外部者からの伝搬路改変行為を検出し同改変に対して送受信間の通信品質の低下を補償する送信機および受信機を具備する。基地局無線機1103と端末局無線機1113は、建物1101の内部を無線伝送媒体とするので、該建物1101の内壁および該昇降機の外壁により電磁波は多重反射を受け、多重波干渉環境が形成される。本実施例では、多重波干渉環境下で外部者からの伝搬路改変行為を検出し同改変に対して送受信間の通信品質の低下を補償する高品質の無線伝送が実現可能となる。そして、同無線機を用いた無線接続手段を用いて、昇降機1111の制御・監視を建物1101より有線接続手段を用いずに遠隔で実施できるので、ケーブル等の該有線接続手段を削除可能である。また、本実施例では、同一の輸送能力をより小さい建物体積で実現でき、あるいは同一の建物体積で昇降機寸法を増大させることによる輸送能力向上を実現できる。
本実施例では、本発明の送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムの他の構成例を図12を用いて説明する。
図12は、送受信機が回転偏波を使い複数の回転偏波伝搬路を選択的に使用する無線システムを適用した変電設備監視システムの構成図の例である。本実施例の変電設備監視システム1200は、複数の変電機1201と同変電機1201には、端末局無線機1203と端末局回転偏波アンテナ1202が結合し設置される。端末局無線機1203は、実施例1〜10のように、回転偏波を送受信可能なアンテナを具備する回転偏波の電磁波を用いる無線通信システムの送信機および受信機を具備する。該複数の変電機1201の近傍に、該変電機1201の数よりも少ない数の複数の基地局装置1211が設営される。該基地局装置1211は、実施例1〜10のように、回転偏波を送受信可能なアンテナを具備する回転偏波の電磁波を用いる基地局無線機1213と、基地局回転偏波アンテナ1212が結合し設置される。変電機の寸法は、例えば数mのオーダーであり無線機が使用する電磁波の周波数である数百MHzから数GHzに対応する波長に比べ圧倒的に大きいため、該複数の変電機1201により電磁波は多重反射を受け、多重波干渉環境が形成される。本実施例では、多重波干渉環境下で複数の反射波を用いて送受信間の通信品質の低下を補償する高品質の無線伝送が実現可能となる。そして、同無線機を用いた無線接続手段を用いて、変電機1201の制御・監視を複数の無線基地局1211により有線接続手段を用いずに遠隔で実施できる。また、本実施例では、ケーブル等の該有線接続手段を用いる場合に課題となる高圧誘導電力の影響を解決でき、同ケーブルの敷設コストを削除できるので、変電機1201の制御・監視システムの安全性向上およびコスト削減に効果がある。
D.構成例

本発明および/または本実施例は、例えば、以下の構成例のように提供されることができる。
(構成例1)
偏波が回転する電波を用いて情報信号を偏波回転周期内に収まる相関強度可変の符号と重畳させ送信し、同符号で受信信号を再生し偏波回転周期を分割した時刻に対応する複数の分割再生信号を重み付けして再合成し、該再合成信号間の相関が最大となるように符号を変更して相関強度を調整する無線通信システム。
(構成例2)
構成例1の無線通信システムであって、送信機と受信機からなる無線機は偏波回転周期を等分割した領域に同一の符号を割当てて送信を行い、受信信号から得られる再合成信号の相関によって送信に用いる符号を変更することを特徴とする無線通信システム。
(構成例3)
構成例1または2の無線通信システムであって、符号の変更において異なる符号長の符号を用いることを特徴とする無線通信システム。
(構成例4)
構成例1乃至3のいずれかに記載の無線通信システムであって、符号の変更において等符号長の自己相関値が異なる符号を用いることを特徴とする無線通信システム。
(構成例5)
構成例1乃至4のいずれかに記載の無線通信システムであって、無線機は自己相関強度の異なる且つ相互相関係数の互いに小さい複数の符号群を用いて、同時に複数の無線機と通信を行うことを特徴とする無線通信システム。
(構成例6)
構成例1乃至5のいずれかに記載の無線通信システムであって、無線機は同期確立用の自己相関強度が用いる他の符号より大きい符号を別に具備し、任意の時刻に自己相関強度が最大の符号を用いて通信を行い無線機間の同期をとることを特徴とする無線通信システム。
(構成例7)
構成例1乃至6のいずれかに記載の無線通信システムであって、無線機は空間的に直交する二つのアンテナを具備し、送信に際しては両者で回転偏波を生成し、受信に際してはそのいずれかあるいは両者を用いて受信信号から情報再生を行うことを特徴とする無線通信システム。
(構成例8)
構成例1乃至7のいずれかに記載の無線通信システムであって、無線機は相関特性の異なる信号を複数用いて通信を行う伝搬路特性解析モードと、単一の符号を用いて通信を行うデータ伝送モードを有し、これらを交互に行うことを特徴とする無線通信システム。
(構成例9)
構成例1乃至8のいずれかに記載の無線通信システムであって、無線機は一つの搬送波周波数と一つのこれより低いオーダーの回転偏波周波数を用いて回転偏波を送信することを特徴とする無線通信システム。
(構成例10)
構成例1乃至8のいずれかに記載の無線通信システムであって、無線機は近接する二つの異なる搬送波周波数を用いて回転偏波を送信することを特徴とする無線通信システム。
(構成例11)
構成例1乃至10のいずれかに記載の無線通信システムを適用した昇降機制御システム。
(構成例12)
構成例1乃至10のいずれかに記載の無線通信システムを適用した変電所制御システム。
E.付記

なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれている。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…情報信号発生器
2…第一の送信乗算器
3…送信符号切り替え器
4…不等長送信有相関符号
11…第一の送信アンテナ
12…第一の符号長可変送信偏波角度領域符号割当て器
13…第一の保護領域付き符号長可変送信符号バッファ
14…第一の符号長可変送信可変デジタル信号処理回路
15…第一の可変送信偏波回転周波数発生器
30…ベースバンド回路
31…受信アンテナ
32…受信乗算器
33…可変受信偏波回転周波数発生器
34…符号長可変受信偏波角度領域符号割当て器
35…符号長可変スライディングバッファ
36…符号長可変スライディング乗算器
37…符号長可変受信符号バッファ
38…符号長可変受信可変デジタル信号処理回路

Claims (15)

  1. 無線通信システムであって、
    送信機は、
    情報信号と複数の符号のうちの予め定められた一つとを掛け合わせて二分岐し、分岐の一つの信号を、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状余弦搬送波に各々重畳し、第1の送信アンテナより放射し、分岐の他の信号を、前記各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状正弦搬送波に各々重畳し、第2の送信アンテナより放射する、送信信号処理回路
    を備え、
    受信機は、
    受信アンテナによる受信信号を搬送波でダウンコンバートし、前記送信機が用いた回転偏波の周波数を掛け合わせた信号を入力し、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した前記各領域に割り振り、前記各領域の各値を、各々スライディングして前記送信機が用いた前記符号と相関計算を行うための、受信信号処理回路と、
    前記受信信号処理回路による相関計算の結果が極大値又は最大値又は予め定められた閾値より大きい値となったら、前記各領域の相関計算の結果を、前記送信機が用いた偏波に対応する情報信号として再現するためのベースバンド回路、
    を備えた、
    無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記受信機は、
    回転偏波の一周期分の受信信号を格納する符号割当て器と、
    あらかじめ取得している前記送信機が用いた分割数により、前記符号割当て器に格納された回転偏波の一周期分の信号を分割した前記各領域の信号を記憶する、各スライディングバッファと、
    あらかじめ取得している前記送信機が用いた前記符号を用いて、前記各スライディングバッファの内容をスライドしながら前記符号との相関計算を行うための各スライディング乗算器と、
    を備え、
    前記ベースバンド回路は、相関計算の結果の値が極大又は最大又は予め定められ閾値より大きい値となった場合、相関計算の結果の値により回転偏波の情報信号を復元する、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
    前記ベースバンド回路は、
    送信する回転偏波の周波数又は周期を変更して、前記符号割当て器及び前記各スライディングバッファ及び前記各スライディング乗算器を用いて、前記相関計算を行い、前記相関計算の結果に基づき、スライディング量を求め、
    送信する回転偏波の周波数又は周期を変更した際のスライディング量の変化が、予め定められたスライディング偏差閾値より小さくなったら、前記相関計算の結果の値により、スライディング量を定め、前記各領域に対応する各偏波によって伝送される、回転偏波の情報信号を復元する、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記符号が、異なる符号長又は不等長の相関符号であることを特徴とする無線通信システム。
  5. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記符号が、等符号長の循環符号又は等符号長の非循環符号であることを特徴とする無線通信システム。
  6. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記符号が、異なる相関強度を有し、且つ、互いに強い相互相関特性を有する複数の符号を加算した符号であることを特徴とする無線通信システム。
  7. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記符号は、前後にガードバンド又は緩衝領域が付加され、前記符号とガードバンド又は緩衝領域とを合わせた符号長が、回転偏波の一周期を整数分割した前記各領域の長さとすることを特徴とする無線通信システム。
  8. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記送信機は、前記符号又は予め定められた同期符号を選択して、前記情報信号と乗算するための同期符号切り替え器、
    をさらに備えたことを特徴とする無線通信システム。
  9. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記受信機は、前記送信機が備える前記複数の符号の数、前記受信信号処理回路を併設することを特徴とする無線通信システム。
  10. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記受信機は、
    空間的に直交する二つの受信アンテナを具備し、
    前記二つの受信アンテナの各々に対して前記受信信号処理回路をそれぞれ結合し、
    前記ベースバンド回路は、二つの前記受信信号処理回路の出力により、空間的に直交する前記二つの受信アンテナが受信する信号から情報信号を再現する、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  11. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記送信機は、
    前記送信信号処理回路のビート状余弦搬送波に重畳された出力を二分岐し、一方を第1の余弦搬送波と掛け合わせ、他方を前記ベースバンド回路により周波数制御される周波数可変の第2の余弦搬送波と掛け合わせ、両者を加算して前記第1の送信アンテナより放射し、
    ビート状正弦搬送波に重畳された出力を二分岐し、一方を第1の正弦搬送波と掛け合わせ、他方を前記ベースバンド回路により周波数制御される周波数可変の第2の正弦搬送波と掛け合わせ、両者を減算して前記第2の送信アンテナより放射する、
    処理部を、さらに備えたことを特徴とする無線通信システム。
  12. 請求項1に記載の無線通信システムを適用した昇降機制御システム。
  13. 請求項1に記載の無線通信システムを適用した変電所制御システム。
  14. 無線機であって、
    送信機は、
    情報信号と複数の符号のうちの予め定められた一つとを掛け合わせて二分岐し、分岐の一つの信号を、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状余弦搬送波に各々重畳し、第1の送信アンテナより放射し、分岐の他の信号を、前記各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状正弦搬送波に各々重畳し、第2の送信アンテナより放射する、送信信号処理回路
    を備え、
    受信機は、
    受信アンテナによる受信信号を搬送波でダウンコンバートし、前記送信機が用いた回転偏波の周波数を掛け合わせた信号を入力し、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した前記各領域に割り振り、前記各領域の各値を、各々スライディングして前記送信機が用いた前記符号と相関計算を行うための、受信信号処理回路と、
    前記受信信号処理回路による相関計算の結果が極大値又は最大値又は予め定められた閾値より大きい値となったら、前記各領域の相関計算の結果を、前記送信機が用いた偏波に対応する情報信号として再現するためのベースバンド回路、
    を備えた、
    無線機。
  15. 無線通信方法であって、
    送信機により、
    情報信号と複数の符号のうちの予め定められた一つとを掛け合わせて二分岐し、分岐の一つの信号を、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状余弦搬送波に各々重畳し、第1の送信アンテナより放射し、分岐の他の信号を、前記各領域で、回転偏波と搬送波とが掛け合わされたビート状正弦搬送波に各々重畳し、第2の送信アンテナより放射し、
    受信機により、
    受信アンテナによる受信信号を搬送波でダウンコンバートし、前記送信機が用いた回転偏波の周波数を掛け合わせた信号を入力し、回転偏波の一周期を予め定められた分割数に等分割した前記各領域に割り振り、前記各領域の各値を、各々スライディングして前記送信機が用いた前記符号と相関計算を行い、
    相関計算の結果が極大値又は最大値又は予め定められた閾値より大きい値となったら、前記各領域の相関計算の結果を、前記送信機が用いた偏波に対応する情報信号として再現する、
    無線通信方法。


JP2016047071A 2016-03-10 2016-03-10 無線通信システム、無線機、無線通信方法、昇降機制御システムおよび変電所制御システム Expired - Fee Related JP6542695B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016047071A JP6542695B2 (ja) 2016-03-10 2016-03-10 無線通信システム、無線機、無線通信方法、昇降機制御システムおよび変電所制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016047071A JP6542695B2 (ja) 2016-03-10 2016-03-10 無線通信システム、無線機、無線通信方法、昇降機制御システムおよび変電所制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017163393A true JP2017163393A (ja) 2017-09-14
JP6542695B2 JP6542695B2 (ja) 2019-07-10

Family

ID=59858016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016047071A Expired - Fee Related JP6542695B2 (ja) 2016-03-10 2016-03-10 無線通信システム、無線機、無線通信方法、昇降機制御システムおよび変電所制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6542695B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116669054A (zh) * 2023-07-31 2023-08-29 国网湖北省电力有限公司 一种5g基站优化规划方法及存储介质

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016001816A (ja) * 2014-06-12 2016-01-07 株式会社日立製作所 無線通信システム、及びこれを用いた昇降機システム並びに変電設備監視システム

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016001816A (ja) * 2014-06-12 2016-01-07 株式会社日立製作所 無線通信システム、及びこれを用いた昇降機システム並びに変電設備監視システム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
武井 健: "偏波制御高セキュア無線通信システム", 平成28年電気学会全国大会講演論文集 [3] エレクトロニクス/情報工学システム/センサ・マイクロマ, vol. 3-S14-8, JPN6019009017, 5 March 2016 (2016-03-05), pages 17 - 20, ISSN: 0004029953 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116669054A (zh) * 2023-07-31 2023-08-29 国网湖北省电力有限公司 一种5g基站优化规划方法及存储介质
CN116669054B (zh) * 2023-07-31 2023-12-12 国网湖北省电力有限公司 一种5g基站优化规划方法及存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP6542695B2 (ja) 2019-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ngo et al. Cell-free massive MIMO: Uniformly great service for everyone
Mudumbai et al. Distributed transmit beamforming: challenges and recent progress
KR101768355B1 (ko) 채널 피드백을 생성하고 송신하기 위한 방법 및 송신기 장치와 채널 피드백을 수신하고 검색하기 위한 방법 및 수신기 장치
JPH09503118A (ja) スペクトル拡散通信ネットワークにおいてユーザによる干渉をシミュレートするシステム及び方法
JP6228108B2 (ja) 無線通信システム
MXPA03003622A (es) Metodo y aparato para receptor de acceso multiple por division de espacio.
US10153824B2 (en) Wireless communication system and system using same
Chang et al. Dynamic power allocation via wavefront multiplexing through multiple base stations
Luo et al. Design and analysis of in-band full-duplex private 5G networks using FR2 band
JP6685485B1 (ja) 送信装置、受信装置、通信装置、無線通信システム、制御回路および記憶媒体
JP6581437B2 (ja) 無線通信システム
JP2005311901A (ja) 受信装置、送信装置、無線通信システム、及び受信方法
Altin et al. Novel OMA and hybrid NOMA schemes for MEC offloading
CN108123722B (zh) 无线系统、屏蔽区域内无线系统、无线设备
Erseghe et al. Distance measurement over PLC for dynamic grid mapping of smart micro grids
Ku et al. Efficient Beam‐Training Technique for Millimeter‐Wave Cellular Communications
JP2017163393A (ja) 無線通信システム、無線機、無線通信方法、昇降機制御システムおよび変電所制御システム
KR100936229B1 (ko) 동시 도약 통신이 가능한 2채널 무전기 및 그 운용 방법
JP6475042B2 (ja) 無線送信機、無線受信機、および無線通信システム
CN108123731B (zh) 无线系统、升降机控制系统、变电设备监视系统
Alizadeh et al. A graph-based approach for relay selection and resource allocation in cognitive two-way relay networks
US10148338B1 (en) Wireless communication system
Dagefu et al. An experimental study of quasi-synchronous multiuser communications in cluttered scenarios at low VHF
Selim et al. X-haul outage compensation in 5G/6G using reconfigurable intelligent surfaces
WO2018185883A1 (ja) 無線通信システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6542695

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees