JP2017161721A - 歌詞生成装置および歌詞生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの創造力に依存せずに歌詞を生成することが可能な歌詞生成装置および歌詞生成方法を提供する。
【解決手段】決定部35は、ユーザによる選択子の操作に基づいて、複数の歌詞要素のうち歌詞として使用すべき使用歌詞要素を決定する。出力部36は、決定された使用歌詞要素を出力する。各歌詞要素は、品詞の種類に基づいて定められた複数の品詞類型のいずれかに分類される。複数の選択子の各々は、いずれかの品詞類型に対応しかつ対応する品詞類型を識別可能に設けられる。決定部35は、操作された選択子に対応する品詞類型の使用歌詞要素を決定する。
【選択図】図3
【解決手段】決定部35は、ユーザによる選択子の操作に基づいて、複数の歌詞要素のうち歌詞として使用すべき使用歌詞要素を決定する。出力部36は、決定された使用歌詞要素を出力する。各歌詞要素は、品詞の種類に基づいて定められた複数の品詞類型のいずれかに分類される。複数の選択子の各々は、いずれかの品詞類型に対応しかつ対応する品詞類型を識別可能に設けられる。決定部35は、操作された選択子に対応する品詞類型の使用歌詞要素を決定する。
【選択図】図3
Description
本発明は、歌詞を生成する歌詞生成装置および歌詞生成方法に関する。
楽曲の制作に種々の操作子を有する装置が用いられる。特許文献1に記載される演奏装置は、マトリクス状に配置された複数のマトリクススイッチを有する。例えば、各マトリクススイッチの横方向における位置が発音タイミングに対応し、縦方向における位置が音高に対応する。この場合、複数のマトリクススイッチを操作することによって発音タイミングおよび音高を指定することができる。これにより、楽曲の旋律を制作することができる。
音声合成技術を用いた歌唱音の制作では、例えば、電子鍵盤楽器または上記のような演奏装置を用いて旋律が入力され、キーボード等を用いて歌詞が入力される。楽曲の歌詞としては、意外性または偶然性を有することが面白みとなることがある。しかしながら、ユーザが歌詞を制作すると、その歌詞はユーザの創造力に依存する。そのため、意外性または偶然性を有する歌詞を制作することが難しい。
本発明の目的は、ユーザの創造力に依存せずに歌詞を生成することが可能な歌詞生成装置および歌詞生成方法を提供することである。
本発明に係る歌詞生成装置は、ユーザにより操作される複数の選択子と、ユーザによる選択子の操作に基づいて、複数の歌詞要素のうち歌詞として使用すべき使用歌詞要素を決定する決定手段と、決定された使用歌詞要素を出力する出力手段とを備え、各歌詞要素は、品詞の種類に基づいて定められた複数の品詞類型のいずれかに分類され、複数の選択子の各々は、いずれかの品詞類型に対応しかつ対応する品詞類型を識別可能に設けられ、決定手段は、操作された選択子に対応する品詞類型の使用歌詞要素を決定する。
この歌詞生成装置においては、ユーザにより選択子が操作されると、操作された選択子に対応する品詞類型の使用歌詞要素が決定される。各選択子は対応する品詞類型を識別可能に設けられるので、ユーザは、各品詞類型に対応する選択子を選択的に操作することができる。選択子の操作によって品詞類型毎に使用歌詞要素が決定されるので、それらの使用歌詞要素を用いて、ユーザの創造力に依存せずに意外性および偶然性を有する歌詞を生成することができる。
複数の歌詞要素は、基準歌詞要素および置換歌詞要素を含み、基準歌詞要素は、暫定的に使用歌詞要素に決定され、複数の選択子は、置換歌詞要素が割り当てられる置換用選択子を含み、決定手段は、操作された置換用選択子に割り当てられた置換歌詞要素を、当該置換歌詞要素と共通の品詞類型に分類される基準歌詞要素に代えて使用歌詞要素に決定してもよい。
この場合、置換用選択子が操作されると、操作された置換用選択子に割り当てられた置換歌詞要素が基準歌詞要素に代えて使用歌詞要素に決定される。それにより、使用歌詞要素と置換歌詞要素との組み合わせからなる面白みのある歌詞を生成することができる。また、共通の品詞類型に分類される基準歌詞要素と置換歌詞要素とが置換されるので、予め用意された文法的構成が維持され、意味的な面白みが生じやすくなる。
複数の歌詞要素は、基準歌詞要素および置換歌詞要素を含み、基準歌詞要素は、暫定的に使用歌詞要素に決定され、複数の選択子は、基準歌詞要素が割り当てられる歌詞対応選択子を含み、決定手段は、操作された歌詞対応選択子に割り当てられた基準歌詞要素に代えて当該基準歌詞要素と共通の品詞類型に分類される置換歌詞要素を使用歌詞要素に決定してもよい。
この場合、歌詞対応選択子が操作されると、操作された歌詞対応選択子に割り当てられた基準歌詞要素に代えて置換歌詞要素が使用歌詞要素に決定される。それにより、使用歌詞要素と置換歌詞要素との組み合わせからなる面白みのある歌詞を生成することができる。また、共通の品詞類型に分類される基準歌詞要素と置換歌詞要素とが置換されるので、予め用意された文法的構成が維持され、意味的な面白みが生じやすくなる。
各選択子の色は、対応する品詞類型によって異なってもよい。この場合、ユーザが各選択子に対応する品詞類型を容易に識別することができる。
歌詞生成装置は、旋律を表す旋律データを取得する旋律取得部と、出力された使用歌詞要素および取得された旋律データから歌唱音を表す歌唱音データを合成する歌唱音データ合成手段とをさらに備えてもよい。
この場合、生成された歌詞の歌唱音を出力することができる。選択子の操作による使用歌詞要素の決定と、決定された使用歌詞要素に基づく歌唱音の出力とが略同時に行われることにより、ユーザは、即興的な歌詞の生成を楽しむことができる。
本発明に係る歌詞生成方法は、ユーザによる選択子の操作に基づいて、複数の歌詞要素のうち歌詞として使用すべき使用歌詞要素を決定するステップと、決定された使用歌詞要素を出力するステップとを備え、各歌詞要素は、品詞の種類に基づいて定められた複数の品詞類型のいずれかに分類され、いずれかの品詞類型にそれぞれ対応しかつ対応する品詞類型をそれぞれ識別可能に複数の選択子が設けられ、使用歌詞要素を決定するステップにおいて、操作された選択子に対応する品詞類型の使用歌詞要素を決定する。
歌詞生成プログラムは、ユーザによる選択子の操作に基づいて、複数の歌詞要素のうち歌詞として使用すべき使用歌詞要素を決定するステップと、決定された使用歌詞要素を出力するステップとを、コンピュータに実行させ、各歌詞要素は、品詞の種類に基づいて定められた複数の品詞類型のいずれかに分類され、いずれかの品詞類型にそれぞれ対応しかつ対応する品詞類型をそれぞれ識別可能に複数の選択子が設けられ、使用歌詞要素を決定するステップにおいて、操作された選択子に対応する品詞類型の使用歌詞要素を決定する。
この歌詞生成方法および歌詞生成プログラムによれば、選択子の操作によって品詞類型毎に使用歌詞要素が決定されるので、それらの使用歌詞要素を用いて、ユーザの創造力に依存せずに意外性および偶然性を有する歌詞を生成することができる。
本発明によれば、ユーザの創造力に依存せずに歌詞を生成することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る歌詞生成装置および歌詞生成方法について図面を用いて詳細に説明する。
(1)電子音楽装置の構成
図1は、本発明の実施の形態に係る歌詞生成装置を含む電子音楽装置の構成を示すブロック図である。図1の電子音楽装置1は、表示入力部2、設定操作子4および表示部6を備える。表示入力部2、設定操作子4および表示部6はバス19に接続される。
図1は、本発明の実施の形態に係る歌詞生成装置を含む電子音楽装置の構成を示すブロック図である。図1の電子音楽装置1は、表示入力部2、設定操作子4および表示部6を備える。表示入力部2、設定操作子4および表示部6はバス19に接続される。
表示入力部2は、スイッチ群21および表示部群22を含む。スイッチ群21は、オンオフ操作される複数のスイッチSW(後述の図2参照)を含む。表示部群22は、複数のスイッチSWにそれぞれ対応するように設けられた複数の表示部DS(後述の図2参照)を含む。スイッチSWおよび表示部DSの詳細については後述する。
設定操作子4は、例えばオンオフ操作されるスイッチからなり、各種設定を行うために用いられる。表示部6は、例えば液晶ディスプレイを含み、演奏または設定等に関する各種情報を表示する。表示部6がタッチパネルディスプレイにより構成されてもよい。
電子音楽装置1は、RAM(ランダムアクセスメモリ)9、ROM(リードオンリメモリ)10、CPU(中央演算処理装置)11、タイマ12および記憶装置13をさらに備える。RAM9、ROM10、CPU11および記憶装置13はバス19に接続され、タイマ12はCPU11に接続される。外部記憶装置15等の外部機器が通信I/F(インタフェース)14を介してバス19に接続されてもよい。RAM9、ROM10、CPU11およびタイマ12がコンピュータを構成する。
RAM9は、例えば揮発性メモリからなり、CPU11の作業領域として用いられるとともに、各種データを一時的に記憶する。ROM10は、例えば不揮発性メモリからなり、システムプログラムおよび歌詞生成プログラム等のコンピュータプログラムを記憶する。CPU11は、ROM10に記憶された歌詞生成プログラムをRAM9上で実行することにより後述する歌詞生成処理を行う。タイマ12は、時間情報をCPU11に与える。
記憶装置13は、ハードディスク、光学ディスク、磁気ディスクまたはメモリカード等の記憶媒体を含む。記憶装置13には、1または複数の楽曲に対応する基準楽曲データが記憶される。基準楽曲データは、基準歌詞要素データ、旋律データ、伴奏データおよび歌詞区間データを含む。基準歌詞要素データは、対応する楽曲の歌詞を構成する複数の基準歌詞要素を表す。基準歌詞要素の詳細については後述する。旋律データは、対応する楽曲の歌唱パートの旋律(音符列)を表し、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)データからなる。伴奏データは、対応する楽曲の伴奏音を表し、例えばMIDIデータまたはオーディオデータからなる。歌詞区間データは、各基準歌詞要素に対応する楽曲の時間的区間を表す。例えば、一の基準歌詞要素に対応する旋律の最初の音のノートオンの時点が当該一の基準歌詞要素に対応する歌詞区間の開始時点であり、次の基準歌詞要素に対応する旋律の最初の音のノートオンの時点が上記一の基準歌詞要素に対応する歌詞区間の終了時点である。
また、記憶装置13には、複数の置換歌詞要素を表す置換歌詞要素データが記憶される。置換歌詞要素の詳細については後述する。また、記憶装置13には、音声合成に用いられる音声素片データ群が記憶される。音声素片データ群は、種々の音声素片のサンプリング波形を表す複数の音声素片データを含む。上記の歌詞生成プログラムが記憶装置13に記憶されてもよい。外部記憶装置15は、記憶装置13と同様に、ハードディスク、光学ディスク、磁気ディスクまたはメモリカード等の記憶媒体を含む。基準楽曲データ、置換歌詞要素データ、音声素片データ群および歌詞生成プログラムが外部記憶装置15に記憶されてもよい。
歌詞生成プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納された形態で提供され、ROM10または記憶装置13にインストールされてもよい。また、通信I/F14が通信網に接続されている場合、通信網に接続されたサーバから配信された歌詞生成プログラムがROM10または記憶装置13にインストールされてもよい。同様に、準楽曲データ、置換歌詞要素データおよび音声素片データ群が、記憶媒体から取得されてもよく、通信網に接続されたサーバから取得されてもよい。
電子音楽装置1は、音源16、効果回路17およびサウンドシステム18をさらに備える。音源16および効果回路17はバス19に接続され、サウンドシステム18は効果回路17に接続される。音源16は、CPU11により生成される歌唱音データ等に基づいて楽音信号を生成する。効果回路17は、音源16により生成される楽音信号に音響効果を付与する。
サウンドシステム18は、デジタルアナログ(D/A)変換回路、増幅器およびスピーカを含む。サウンドシステム18は、音源16から効果回路17を通して与えられる楽音信号をアナログ音信号に変換し、アナログ音信号に基づく音を発生する。電子音楽装置1において、主として表示入力部2、RAM9、ROM10およびCPU11が歌詞生成装置100を構成する。
図2は、図1の表示入力部2の一例を示す図である。図2の例では、スイッチ群21として、押下式の複数のスイッチSWがマトリクス状に配置される。また、表示部群22として、複数のスイッチSWの内部に複数の表示部DSがそれぞれ配置される。各表示部DSは、例えばRGB(赤緑青)の三色LEDを含み、種々の色で発光する。それにより、各スイッチSWの色を適宜変化させることができる。以下の説明においては、複数のスイッチSWの横の並びを行と呼び、縦の並びを列と呼ぶ。図2の例では、複数のスイッチSWが5つの行および6つの列を構成する。
(2)歌詞生成装置100の機能的な構成
図3は、歌詞生成装置100の機能的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、歌詞生成装置100は、基準楽曲データ取得部31、操作検出部34、決定部35、出力部36、歌唱音データ合成部37および出力制御部38を含む。
図3は、歌詞生成装置100の機能的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、歌詞生成装置100は、基準楽曲データ取得部31、操作検出部34、決定部35、出力部36、歌唱音データ合成部37および出力制御部38を含む。
基準楽曲データ取得部31は、一の楽曲(以下、対象楽曲と呼ぶ)の基準楽曲データを取得する。操作検出部34は、表示入力部2の複数のスイッチSW(図3)の操作および設定操作子4(図1)の操作を検出する。決定部35は、ユーザによるスイッチSWの操作に基づいて、取得された基準楽曲データの基準歌詞要素データにより表される基準歌詞要素および記憶される置換歌詞要素データにより表される置換歌詞要素のうち、歌詞として使用すべき使用歌詞要素を決定する。出力部36は、決定された使用歌詞要素を順に出力する。
歌唱音データ合成部37は、出力された使用歌詞要素および取得された基準楽曲データの旋律データに基づいて、音声合成技術により歌唱音データを合成する。具体的には、音声素片データ群から使用歌詞要素に対応する複数の音声素片データが抽出され、旋律データに対応するように各音声素片データの音高および時間長が調整される。複数の音声素片データが連結されることにより、歌唱音データが合成される。なお、ユーザが鍵盤またはテルミン等を操作して入力した旋律データに基づいて、歌唱音データが合成されてもよい。出力制御部38は、合成された歌唱音データに基づく歌唱音の出力を制御する。さらに、出力制御部38が、取得された基準楽曲データの伴奏データに基づく伴奏音の出力を制御してもよい。
図1のCPU11がROM10または記憶装置13に記憶された歌詞生成プログラムを実行することにより、基準楽曲データ取得部31、操作検出部34、決定部35、出力部36、歌唱音データ合成部37および出力制御部38が実現される。これらの機能部は、電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。
(3)基準歌詞要素および置換歌詞要素
図4は、基準歌詞要素および置換歌詞要素の例を示す図である。各基準歌詞要素は、楽曲の歌詞を構成する1または複数の単語からなる。図4の例では、“I”、“bought”、“Vocaloid”および“yesterday”がそれぞれ基準歌詞要素に相当する。
図4は、基準歌詞要素および置換歌詞要素の例を示す図である。各基準歌詞要素は、楽曲の歌詞を構成する1または複数の単語からなる。図4の例では、“I”、“bought”、“Vocaloid”および“yesterday”がそれぞれ基準歌詞要素に相当する。
各基準歌詞要素は、品詞の種類に基づいて定められた複数の品詞類型のいずれかに分類される。品詞類型は、例えば、名詞に対応する名詞類型、動詞に対応する動詞類型、副詞に対応する副詞類型、および形容詞に対応する形容詞類型を含む。各品詞類型は、対応する品詞の単語に限らず、その品詞に類する他の品詞の単語を含んでもよい。例えば、動詞類型が、“can”または“may”等の助動詞を含んでもよい。また、各品詞類型は、対応する品詞の単語に連なる他の品詞の単語を含んでもよい。例えば、名詞類型が、“the”または“a”等の冠詞を含んでもよく、動詞類型が、be動詞、過去分詞および前置詞からなるイディオムを含んでもよい。図4の例において、“I”および“Vocaloid”は名詞類型に分類され、“bought”は動詞類型に分類され、“yesterday”は副詞類型に分類される。本例では、主に英語を対象とする品詞類型が用いられるが、品詞類型の種類はこれに限定されず、他の種々の品詞類型が用いられてもよい。
置換歌詞要素は、予め用意された1または複数の単語からなる。図4には、置換歌詞要素の例として、6つの文が示される。これらの文を構成する1つの単語または複数の単語が置換歌詞要素に相当する。例えば、“Fernando”、“loves”および“tacos”がそれぞれ置換歌詞要素に相当する。置換歌詞要素は、本例のように文単位で用意されてもよく、独立した一または複数の単語単位で用意されてもよい。あるいは、楽曲(例えば、対象楽曲以外の楽曲)の歌詞を構成する一または複数の単語が置換歌詞要素として用いられてもよい。各置換歌詞要素は、基準歌詞要素と同様にいずれかの品詞類型に分類される。
(3)歌詞の決定
本実施の形態では、図2の表示入力部2の操作に基づいて、基準歌詞要素および置換歌詞要素から歌詞として使用すべき歌詞要素(以下、使用歌詞要素と呼ぶ。)が決定されつつ、決定された歌詞と対象楽曲の旋律とが合成された歌唱音が略リアルタイムで図1のサウンドシステム18から出力される。また、歌唱音とともに対象楽曲の伴奏音が出力されてもよい。
本実施の形態では、図2の表示入力部2の操作に基づいて、基準歌詞要素および置換歌詞要素から歌詞として使用すべき歌詞要素(以下、使用歌詞要素と呼ぶ。)が決定されつつ、決定された歌詞と対象楽曲の旋律とが合成された歌唱音が略リアルタイムで図1のサウンドシステム18から出力される。また、歌唱音とともに対象楽曲の伴奏音が出力されてもよい。
図2の表示入力部2の各スイッチSWには、基準歌詞要素または置換歌詞要素が割り当てられる。図5は、基準歌詞要素および置換歌詞要素の割り当ての例について説明するための図である。以下の説明においては、複数のスイッチSWの上の行から下の行へ順に第1行、第2行、・・・、第5行と呼び、左の列から右の列へ順に第1列、第2列、・・・、第6列と呼ぶ。また、基準歌詞要素および置換歌詞要素を歌詞要素と総称する。
本例では、第1行のスイッチSWに割り当てられる歌詞要素が使用歌詞要素に相当する。そのため、第1行のスイッチSWに割り当てられる歌詞要素に基づいて歌唱音が合成される。初期状態では、暫定的に基準歌詞要素が使用歌詞要素に決定され、第1行のスイッチSWに基準歌詞要素が割り当てられる。また、第2行から第5行のスイッチSWには置換歌詞要素が割り当てられる。各スイッチSWには、割り当てられた置換歌詞要素の品詞類型に対応する色が付される。図5においては、各品詞類型に対応する色が、ハッチングまたはドットパターンで表される。
以下の説明では、必要に応じて、第1行の各スイッチSWを歌詞対応スイッチSWaと呼び、第2行から第5行の各スイッチSWを置換用スイッチSWbと呼ぶ。また、第1行かつ第i列(iは1以上6以下の整数)の歌詞対応スイッチSWaを歌詞対応スイッチ(1,i)と表し、第j行(jは2以上5以下の整数)かつ第i列の置換用スイッチSWbを置換用スイッチ(j,i)と表す。
図5の例では、歌詞対応スイッチ(1,1)、(1,2)、(1,3)および(1,4)に、基準歌詞要素として“I”、“bought”、“Vocaloid”および“yesterday”がそれぞれ割り当てられている。各歌詞対応スイッチSWaに割り当てられる基準歌詞要素は、歌唱音の出力と対応するように、時間の経過とともに順次変化される。
図6は、基準歌詞要素の割り当ての変化について説明するための図である。図6の例では、現時点で出力される歌唱音に対応する基準歌詞要素が歌詞対応スイッチ(1,1)に割り当てられ、その基準歌詞要素に続く5つの基準歌詞要素が歌詞対応スイッチ(1,2)、(1,3)、・・・、(1,6)にそれぞれ割り当てられる。図6(a)においては、現時点で出力される歌唱音に対応する基準歌詞要素が“I”である。そのため、“I”が歌詞対応スイッチ(1,1)に割り当てられ、“I”に続く“bought”、・・・、“sound”が、歌詞対応スイッチ(1,2)〜(1,6)にそれぞれ割り当てられる。出力される歌唱音の進行に伴い、図6(b)および図6(c)に示すように、各基準歌詞要素が割り当てられる歌詞対応スイッチSWaが、左へ1つずつずらされる。
各置換用スイッチSWbには、予め定められた方式で置換歌詞要素が割り当てられる。例えば、各置換用スイッチSWbに対応する品詞類型が予め定められる。置換歌詞要素データから各品詞類型の置換歌詞要素が適宜抽出され、対応する置換用スイッチSWbに割り当てられる。この場合、品詞類型毎に置換歌詞要素データから置換歌詞要素が無作為に抽出されてもよく、予め定められた抽出条件に基づいて置換歌詞要素が抽出されてもよい。抽出条件は、例えば、歌詞対応スイッチSWaに割り当てられる種々の品詞類型の基準歌詞要素のうち、該当の品詞類型の基準歌詞要素と音節数または発音が近いことである。
他の方法として、置換歌詞要素データから抽出された種々の品詞類型の置換歌詞要素が複数の置換用スイッチSWbに無作為に割り当てられてもよい。また、各置換用スイッチSWbに割り当てられる置換歌詞要素をユーザが任意に指定可能であってもよい。各置換用スイッチSWbに割り当てられる置換歌詞要素は固定されていてもよく、歌唱音の進行に合わせて切り替えられてもよい。例えば、複数の歌詞対応スイッチSWaに割り当てられる基準歌詞要素と共通の品詞類型に分類される置換歌詞要素のみが置換用スイッチSWbに割り当てられるように、基準歌詞要素の割り当ての変化に基づいて、置換歌詞要素の割り当てが変化されてもよい。また、一部の置換用スイッチSWbに置換歌詞要素が割り当てられなくてもよい。この場合、歌詞要素が割り当てられていない置換用スイッチSWbの操作は無効となる。
ユーザは、歌詞対応スイッチSWaまたは置換用スイッチSWbを操作(押下)することにより、歌詞対応スイッチSWaに割り当てられる使用歌詞要素を置換することができる。具体的には、いずれかの置換用スイッチSWbが操作されると、複数の歌詞対応スイッチSWaに割り当てられた歌詞要素のうち、操作された置換用スイッチSWbに割り当てられた置換歌詞要素と共通の品詞類型に分類される歌詞要素が、操作された置換用スイッチSWbに割り当てられた置換歌詞要素で置換される。この場合、基準歌詞要素に代えて、操作された置換用スイッチSWbに割り当てられた置換歌詞要素が使用歌詞要素に決定される。例えば、図5の置換用スイッチ(3,4)に、置換歌詞要素として動詞類型の“was”が割り当てられているとする。この場合、置換用スイッチ(3,4)が操作されると、歌詞対応スイッチ(1,2)に割り当てられた“bought”が、“was”で置換される。
なお、本例において、歌詞対応スイッチ(1,1)に割り当てられた歌詞要素は、その時点で出力が開始されている歌唱音に対応するので、歌詞対応スイッチ(1,1)に割り当てられた基準歌詞要素を置換することはできない。また、複数の歌詞対応スイッチSWaに共通の品詞類型の基準歌詞要素が割り当てられている場合であって、その品詞類型に対応する置換用スイッチSWbが操作された場合には、例えば、該当の複数の歌詞対応スイッチSWaのうち、最も左に位置する歌詞対応スイッチSWaに割り当てられた基準歌詞要素が置換される。あるいは、該当の複数の歌詞対応スイッチSWaに割り当てられた全ての基準歌詞要素が置換されてもよい。
一方、いずれかの歌詞対応スイッチSWaが操作されると、その歌詞対応スイッチSWaに割り当てられた基準歌詞要素が、複数の置換用スイッチSWbに割り当てられた置換歌詞要素のうち、操作された歌詞対応スイッチSWaに割り当てられた基準歌詞要素と共通の品詞類型に分類されるいずれかの置換歌詞要素で置換される。この場合、操作された歌詞対応スイッチSWaに割り当てられた基準歌詞要素に代えて、置換歌詞要素が使用歌詞要素に決定される。例えば、図5の歌詞対応スイッチ(1,4)が操作された場合、歌詞対応スイッチ(1,4)に割り当てられた“yesterday”が、複数の置換用スイッチSWbに割り当てられた置換歌詞要素のうち、副詞類型に分類されるいずれかの置換歌詞要素に置換される。この場合、該当の品詞類型に分類される複数の置換歌詞要素のうち、置換に用いられる置換歌詞要素は、無作為に選択されてもよく、上記の抽出条件と同様の条件に基づいて選択されてもよい。
基準歌詞要素が置換歌詞要素で置換された後、その置換歌詞要素が他の置換用歌詞要素でさらに置換可能であってもよい。また、基準歌詞要素が置換歌詞要素で置換された後、該当の歌詞対応スイッチSWaが操作される等の所定の操作により、置換価値要素に代えて元の基準歌詞要素が再度使用歌詞要素に決定されてもよい。
図7は、置換用スイッチSWbおよび歌詞対応スイッチSWaの操作による歌詞生成の例について説明するための図である。図7の例では、時点t1から時点t7までの期間に、6つの歌詞要素に対応する歌唱音が出力される。6つの歌詞要素は、歌詞区間T1〜T6に対応する。図7の上部には、各歌詞要素の品詞類型に対応するスイッチSWの色(図7においては、ハッチングまたはドットパターン)が示される。
時点t2aにおいて、名詞類型の置換歌詞要素“tacos”が割り当てられた置換用スイッチSWbが操作される。これにより、歌詞対応スイッチSWa(この時点では歌詞対応スイッチ(1,2))に割り当てられた名詞類型の基準歌詞要素“Vocaloid”が、置換歌詞要素“tacos”で置換される。そのため、時点t3から時点t4までの間に、“tacos”が歌唱音として出力される。
また、時点t4aにおいて、形容詞類型の基準歌詞要素“stylish”が割り当てられた歌詞対応スイッチSWa(この時点では歌詞対応スイッチ(1,2))が操作される。本例では、複数の置換用スイッチSWbに割り当てられた形容詞類型の置換歌詞要素のうち、操作された歌詞対応スイッチSWaに割り当てられた “stylish”と同じ音節数を有する “too sweet”が選択され、歌詞対応スイッチSWaに割り当てられた“stylish”が“too sweet”で置換される。そのため、時点t5から時点t6までの間に、“too sweet”が歌唱音として出力される。
このように、本実施の形態では、置換用スイッチSWbおよび歌詞対応スイッチSWaの操作によって使用歌詞要素が適宜置換される。これにより、意外性および偶然性を有する歌詞を生成することができる。また、使用歌詞要素に基づく歌唱音が略リアルタイムで出力されるので、ユーザは、即興的な歌詞の生成を楽しむことができる。
(4)歌詞生成処理
図8は、図3の各機能部による歌詞生成処理の一例を示すフローチャートである。図8の歌詞生成処理は、図1のCPU11がROM10または記憶装置13に記憶された歌詞生成プログラムを実行することに行われる。本例では、使用歌詞要素に基づく歌唱音が出力されるとともに、対象楽曲の伴奏音が出力される。
図8は、図3の各機能部による歌詞生成処理の一例を示すフローチャートである。図8の歌詞生成処理は、図1のCPU11がROM10または記憶装置13に記憶された歌詞生成プログラムを実行することに行われる。本例では、使用歌詞要素に基づく歌唱音が出力されるとともに、対象楽曲の伴奏音が出力される。
まず、図3の基準楽曲データ取得部31が、対象楽曲の基準楽曲データを取得する(ステップS1)。例えば、ユーザが設定操作子4を操作して対象楽曲を選択すると、基準楽曲データ取得部31は、設定操作子4により検出された操作に基づいて、選択された対象楽曲の基準楽曲データを図1の記憶装置13から読み出す。
次に、出力制御部38が、操作検出部34により開始操作が検出されたか否かを判定する(ステップS2)。例えば、設定操作子4としてスタートボタンおよびストップボタンが設けられる。ユーザは、開始操作としてスタートボタンを操作し、停止操作としてストップボタンを操作する。開始操作が検出されるまで、出力制御部38はステップS2を繰り返す。開始操作が検出されると、出力制御部38は、取得された基準楽曲データの伴奏データに基づく伴奏音の出力が開始されるように音源16および効果回路17を制御する(ステップS3)。
次に、出力制御部38は、操作検出部34により停止操作が検出されたか否かを判定する(ステップS4)。停止操作が検出されると、歌詞生成処理が終了される。停止操作が検出されていない場合、決定部35は、表示入力部2のスイッチSWの操作が操作検出部34により検出されたか否かを判定する(ステップS5)。スイッチSWの操作が検出された場合、決定部35は、検出された操作に基づいて、上記のように、該当の基準歌詞要素に代えて置換歌詞要素を使用歌詞要素に決定する(ステップS6)。ステップS5でスイッチSWの操作が検出されていない場合、ステップS6がスキップされる。
次に、出力制御部38は、取得された基準楽曲データの歌詞区間データおよびタイマ12からの時間情報に基づいて、歌唱音の合成タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS7)。合成タイミングは、例えば、各歌詞区間の開始時点よりも一定時間だけ前の時点である。合成タイミングが到来していない場合、出力制御部38は、ステップS4に戻る。合成タイミングが到来すると、出力部36が、次の歌詞区間に対応する使用歌詞要素を出力し(ステップS8)、歌唱音データ合成部37が、出力された使用歌詞要素および基準楽曲データの旋律データに基づいて、次の歌詞区間の歌唱音データを合成する(ステップS9)。歌詞区間が移行すると、出力制御部38は、合成された歌唱音データに基づく歌唱音が出力されるように音源16および効果回路17を制御する(ステップS10)。このとき、出力される歌唱音に対応する使用歌詞要素が、歌詞対応スイッチ(1,1)に割り当てられている。
次に、出力制御部38は、最後の歌詞区間が終了したか否かを判定する(ステップS11)。最後の歌詞区間が終了していない場合、出力制御部38はステップS4に戻る。最後の歌詞区間が終了すると、出力制御部38は、伴奏パートが終了したか否かを判定する(ステップS12)。伴奏パートが終了していない場合、伴奏音の出力が継続される。伴奏パートが終了すると、歌詞生成処理が終了する。
(5)効果
本実施の形態に係る歌詞生成装置100においては、ユーザによりスイッチSWが操作されると、操作されたスイッチSWに対応する品詞類型の使用歌詞要素が決定される。各スイッチSWは対応する品詞類型を識別可能に設けられるので、ユーザは、各品詞類型に対応するスイッチSWを選択的に操作することができる。スイッチSWの操作によって品詞類型毎に自動的または半自動的に使用歌詞要素が決定されるので、それらの使用歌詞要素を用いて、ユーザの創造力に依存せずに意外性および偶然性を有する歌詞を生成することができる。それにより、面白みのある歌詞を生成することができる。
本実施の形態に係る歌詞生成装置100においては、ユーザによりスイッチSWが操作されると、操作されたスイッチSWに対応する品詞類型の使用歌詞要素が決定される。各スイッチSWは対応する品詞類型を識別可能に設けられるので、ユーザは、各品詞類型に対応するスイッチSWを選択的に操作することができる。スイッチSWの操作によって品詞類型毎に自動的または半自動的に使用歌詞要素が決定されるので、それらの使用歌詞要素を用いて、ユーザの創造力に依存せずに意外性および偶然性を有する歌詞を生成することができる。それにより、面白みのある歌詞を生成することができる。
また、本実施の形態では、置換歌詞要素が割り当てられる置換用スイッチSWbが操作されると、操作された置換用スイッチSWbに割り当てられた置換歌詞要素が基準歌詞要素に代えて使用歌詞要素に決定される。一方、基準歌詞要素が割り当てられる歌詞対応スイッチSWaが操作されると、操作された歌詞対応スイッチSWaに割り当てられた基準歌詞要素に代えて置換歌詞要素が使用歌詞要素に決定される。それにより、使用歌詞要素と置換歌詞要素との組み合わせからなる面白みのある歌詞を生成することができる。また、共通の品詞類型に分類される基準歌詞要素と置換歌詞要素とが置換されるので、楽曲の歌詞の文法的構成が維持される。この場合、文として成立するが思いもよらない単語が用いられることがあり、歌詞の面白みが増す。
また、本実施の形態では、スイッチSWの操作による使用歌詞要素の決定と、決定された使用歌詞要素に基づく歌唱音の出力とが略同時に行われることにより、ユーザは、即興的な歌詞の生成を楽しむことができる。
(6)置換歌詞要素の割り当ての他の例
(a)図9は、置換歌詞要素の割り当ての他の例について説明するための図である。図9の例では、歌詞対応スイッチSWaに割り当てられる歌詞要素の品詞類型と、置換用スイッチSWbに割り当てられる置換歌詞要素の品詞類型とが、各行において互いに一致する。この場合、歌唱音の進行に伴い、各歌詞対応スイッチSWaへの基準歌詞要素の割り当てが図6の例のように変化するとともに、各置換用スイッチSWbへの置換歌詞要素の割り当ても同様に変化する。
(a)図9は、置換歌詞要素の割り当ての他の例について説明するための図である。図9の例では、歌詞対応スイッチSWaに割り当てられる歌詞要素の品詞類型と、置換用スイッチSWbに割り当てられる置換歌詞要素の品詞類型とが、各行において互いに一致する。この場合、歌唱音の進行に伴い、各歌詞対応スイッチSWaへの基準歌詞要素の割り当てが図6の例のように変化するとともに、各置換用スイッチSWbへの置換歌詞要素の割り当ても同様に変化する。
(b)上記実施の形態では、第1行の選択子(例えばスイッチSW)に基準歌詞要素が割り当てられ、第2行から第5行の選択子に置換歌詞要素が割り当てられるが、基準歌詞要素および置換歌詞要素の割り当ては適宜変更されてもよい。例えば、いずれかの列の選択子に基準歌詞要素が割り当てられ、他の列の選択子に置換歌詞要素が割り当てられてもよい。または、全ての選択子に基準歌詞要素が割り当てられてもよい。この場合、操作された選択子に割り当てられた基準歌詞要素に代えて、予め用意された置換歌詞要素が使用歌詞要素に決定される。あるいは、全ての選択子に置換歌詞要素が割り当てられてもよい。この場合、操作された選択子に割り当てられた置換歌詞要素が使用歌詞要素に決定される。
(7)品詞類型の識別
(a)上記実施の形態では、色によって各スイッチSWに対応する品詞類型が識別されるが、品詞類型を識別するための他の構成が用いられてもよい。図10は、品詞類型を識別するための他の構成の例を示す図である。図10の例では、置換用スイッチSWbの色が全て同じであるが、各品詞類型に対応する置換用スイッチSWbの位置が予め定められる。これにより、ユーザは、位置に基づいて各置換用スイッチSWbに対応する品詞類型を識別することができる。なお、本例においても、品詞類型毎に各置換用スイッチSWbの色が異なってもよい。
(a)上記実施の形態では、色によって各スイッチSWに対応する品詞類型が識別されるが、品詞類型を識別するための他の構成が用いられてもよい。図10は、品詞類型を識別するための他の構成の例を示す図である。図10の例では、置換用スイッチSWbの色が全て同じであるが、各品詞類型に対応する置換用スイッチSWbの位置が予め定められる。これにより、ユーザは、位置に基づいて各置換用スイッチSWbに対応する品詞類型を識別することができる。なお、本例においても、品詞類型毎に各置換用スイッチSWbの色が異なってもよい。
(b)品詞類型によって各スイッチSWの明度が異なってもよく、品詞類型によって各スイッチSWに異なるマーク等が付されてもよい。あるいは、割り当てられる歌詞要素に関する付加情報(例えば、音節数)が、各スイッチSWの明度によって表されてもよい。例えば、対応する品詞類型が各スイッチSWの色で表されるとともに、割り当てられる歌詞要素の音節数が各スイッチSWの明度で表されてもよい。
(c)表示入力部2は、スイッチ群21および表示部群22の代わりに、タッチパネルディスプレイ(以下、タッチパネルと略記する。)を有してもよい。この場合、タッチパネル上に複数の選択子が表示される。図11は、タッチパネル上に表示される選択子の例を示す図である。図11の例では、タッチパネルTPに種々の形状を有する複数の選択子SEが表示される。ユーザは、選択子SEを操作(タッチ)することにより、上記実施の形態と同様に楽曲の歌詞を生成することができる。各選択子SEの形状は、割り当てられる品詞類型に対応する。ユーザは、各選択子SEの形状に基づいて、各選択子SEに対応する品詞類型を識別することができる。また、上記実施の形態の複数のスイッチSWと同様に、品詞類型によって異なる色を有する複数の選択子がタッチパネルTP上に表示されてもよい。
(7)他の実施の形態
(a)図12は、本発明の他の実施の形態に係る歌詞生成装置100の機能的な構成を示すブロック図である。図12の歌詞生成装置100について、図3の例と異なる点を説明する。図12の歌詞生成装置100は、基準楽曲データ取得部31の代わりに、歌詞データ取得部41、旋律データ取得部42、歌詞分割部43および歌詞区間算出部44を備える。
(a)図12は、本発明の他の実施の形態に係る歌詞生成装置100の機能的な構成を示すブロック図である。図12の歌詞生成装置100について、図3の例と異なる点を説明する。図12の歌詞生成装置100は、基準楽曲データ取得部31の代わりに、歌詞データ取得部41、旋律データ取得部42、歌詞分割部43および歌詞区間算出部44を備える。
歌詞データ取得部41は、対象楽曲の歌詞を表す歌詞データを取得し、旋律データ取得部42は、対象楽曲の旋律データを取得する。歌詞データおよび旋律データは、図1の記憶装置13に予め記憶されていてもよく、記録媒体または通信網に接続されたサーバから取得されてもよい。歌詞分割部43は、取得された歌詞データにより表される歌詞を形態素解析等によって複数の基準歌詞要素に分割する。歌詞区間算出部44は、取得された歌詞データおよび旋律データに基づいて、各基準歌詞要素に対応する対象楽曲の時間的区間を歌詞区間として算出する。
これにより、基準歌詞要素データが予め用意されていない場合でも、楽曲の歌詞データから基準歌詞要素を取得することができ、その基準歌詞要素を用いて上記実施の形態と同様に使用歌詞要素を決定することができる。この場合、既存の歌詞データを用いることができるので、対象楽曲の選択の自由度が高くなるとともに、歌詞生成装置100の汎用性が高くなる。
(b)各スイッチSWに割り当てられる歌詞要素が図1の表示部6により表示されてもよい。また、表示入力部2がタッチパネルを有する場合には、タッチパネル上に歌詞要素が表示されてもよい。図13は、タッチパネルTPにおける歌詞要素の表示例を示す図である。図13の例では、各選択子SEの近傍に、その選択子SEに割り当てられる歌詞要素が表示される。この場合、ユーザは、各選択子SEに割り当てられた歌詞要素を確認しながら選択子SEを操作して使用歌詞要素を置換することができる。
(c)各選択子に基準歌詞要素または置換歌詞要素が割り当てられる代わりに、各選択子に品詞類型が割り当てられてもよい。この場合、選択子が操作されると、その選択子に割り当てられた品詞類型の置換歌詞要素が、置換歌詞要素データから無作為にまたは一定の条件で抽出され、使用歌詞要素に決定される。例えば、名詞類型が割り当てられた選択子が操作されると、名詞類型の置換歌詞要素が置換歌詞要素データから抽出されて使用歌詞要素に決定される。
また、上記実施の形態では、基準歌詞要素が暫定的に使用歌詞要素に決定されるが、全ての使用歌詞要素が選択子の操作に基づいて決定されてもよい。例えば、複数の選択子をユーザが順に操作すると、操作された選択子に割り当てられた歌詞要素が順に使用歌詞要素に決定される。また、予め品詞類型の順序が定められていてもよい。この場合、ユーザによる選択子の操作に基づいて、定められた品詞類型の順序で使用歌詞要素が決定される。
(d)ユーザまたは他の特定の者だけが聴取することができるように、ヘッドフォン等の装着型の出力部が図1のサウンドシステム18と別個に設けられてもよい。この場合、ユーザが選択子を操作すると、操作された選択子に割り当てられた歌詞要素を表す音声が装着型の出力部から出力される。これにより、他の聴者に認識されることなく、特定の者のみが各選択子に割り当てられた歌詞要素を確認することができる。
(e)歌唱音データが合成されることなく、決定された使用歌詞要素を含む歌詞データが出力されてもよい。また、図1の音源16、効果回路17およびサウンドシステム18は、歌詞生成装置100に搭載されてもよく、歌詞生成装置100の外部装置として設けられてもよい。また、歌詞生成装置100は、電子音楽装置1に限らず、パーソナルコンピュータ、スマートデバイス(smart device)、ゲーム機器等の電子機器に適用されてもよい。
(8)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることができる。
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることができる。
上記実施の形態では、歌詞生成装置100が歌詞生成装置の例であり、スイッチSWが選択子の例であり、決定部35が決定手段の例であり、出力部36が出力手段の例であり、置換用スイッチSWbが置換用選択子の例であり、歌詞対応スイッチSWaが歌詞対応選択子の例であり、旋律取得部31bが旋律取得手段の例であり、歌唱音データ合成部37が歌唱音データ合成手段の例である。
本発明は、歌詞の生成に用いられる種々の装置に有効に利用可能である。
1…電子音楽装置,2…表示入力部,4…設定操作子,6…表示部,9…RAM,10…ROM,11…CPU,12…タイマ,13…記憶装置,16…音源,17…効果回路,18…サウンドシステム,19…バス,21…スイッチ群,22…表示部群,31…基準楽曲データ取得部,34…操作検出部,35…決定部,36…出力部,37…歌唱音データ合成部,38…出力制御部,41…歌詞データ取得部,42…旋律データ取得部,43…歌詞分割部,44…歌詞区間算出部,100…歌詞生成装置,DS…表示部,SW…スイッチ
Claims (6)
- ユーザにより操作される複数の選択子と、
ユーザによる選択子の操作に基づいて、複数の歌詞要素のうち歌詞として使用すべき使用歌詞要素を決定する決定手段と、
決定された前記使用歌詞要素を出力する出力手段とを備え、
各歌詞要素は、品詞の種類に基づいて定められた複数の品詞類型のいずれかに分類され、
前記複数の選択子の各々は、いずれかの品詞類型に対応しかつ対応する品詞類型を識別可能に設けられ、
前記決定手段は、操作された選択子に対応する品詞類型の使用歌詞要素を決定する、歌詞生成装置。 - 前記複数の歌詞要素は、基準歌詞要素および置換歌詞要素を含み、
前記基準歌詞要素は、暫定的に使用歌詞要素に決定され、
前記複数の選択子は、置換歌詞要素が割り当てられる置換用選択子を含み、
前記決定手段は、操作された置換用選択子に割り当てられた置換歌詞要素を、当該置換歌詞要素と共通の品詞類型に分類される基準歌詞要素に代えて使用歌詞要素に決定する、請求項1記載の歌詞生成装置。 - 前記複数の歌詞要素は、基準歌詞要素および置換歌詞要素を含み、
前記基準歌詞要素は、暫定的に使用歌詞要素に決定され、
前記複数の選択子は、基準歌詞要素が割り当てられる歌詞対応選択子を含み、
前記決定手段は、操作された歌詞対応選択子に割り当てられた基準歌詞要素に代えて当該基準歌詞要素と共通の品詞類型に分類される置換歌詞要素を使用歌詞要素に決定する、請求項1記載の歌詞生成装置。 - 各選択子の色は、対応する品詞類型によって異なる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の歌詞生成装置。
- 旋律を表す旋律データを取得する旋律取得部と、
出力された使用歌詞要素および取得された旋律データから歌唱音を表す歌唱音データを合成する歌唱音データ合成手段とをさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の歌詞生成装置。 - ユーザによる選択子の操作に基づいて、複数の歌詞要素のうち歌詞として使用すべき使用歌詞要素を決定するステップと、
決定された前記使用歌詞要素を出力するステップとを備え、
各歌詞要素は、品詞の種類に基づいて定められた複数の品詞類型のいずれかに分類され、
いずれかの品詞類型にそれぞれ対応しかつ対応する品詞類型をそれぞれ識別可能に複数の選択子が設けられ、
使用歌詞要素を決定する前記ステップにおいて、操作された選択子に対応する品詞類型の使用歌詞要素を決定する、歌詞生成方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2016045855A JP2017161721A (ja) | 2016-03-09 | 2016-03-09 | 歌詞生成装置および歌詞生成方法 |
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