JP2017158044A - 無線通信用集積回路、無線通信装置及び方法 - Google Patents

無線通信用集積回路、無線通信装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で初回パケットの尤度情報と再送パケットの尤度情報を合成する。【解決手段】実施形態によれば、無線通信用集積回路のベースバンド集積回路は、第1、第2のスクランブルシードでスクランブルされた第1、第2のパケットデータを受信し、第1、第2のパケットデータの第1、第2の尤度情報の少なくとも一方を保存し、第1のパケットデータを第2のスクランブルシードでスクランブルされたデータに変換するため又は第2のパケットデータを第1のスクランブルシードでスクランブルされたデータに変換するための変換データを生成し、第1、第2の尤度情報のいずれか一方の尤度情報の符号を変換データに基づいて変換して第3の尤度情報を生成し、第1、第2の尤度情報のいずれか他方の尤度情報と第3の尤度情報とに基づいて第4の尤度情報を生成する。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は自動再送制御(ARQ:Automatic Repeat reQuest)を利用する無線通信用集積回路、無線通信装置及び方法に関する。
無線パケット通信は、帯域利用効率の向上のために自動再送制御を採用している。自動再送制御によれば、受信パケットの復号結果がエラーを含む場合、同じデータが再送信される。同じデータが再送されるので、受信パケットの信頼性情報(LLR:Log Likelihood Ratio、以下、尤度情報と称する)を用いて復号する受信機は、初回パケットの尤度情報と再送パケットの尤度情報とを合成することにより、受信信号の品質を改善することができる。
一方、無線送信機においては、信号のスペクトルや時間波形を滑らかにするため、あるいは他のシステムへの干渉を小さくするために、送信データがスクランブル処理され、疑似的にランダム化してから符号化されることが多い。スクランブル処理は、1パケット内の一部のデータの“0”、“1”を入れ替える(極性の反転)処理である。“0”、“1”の入れ換えはスクランブル回路により生成されるスクランブルコードにより制御され、スクランブルコードはスクランブルシードにより決定される。受信機は、送信機側のスクランブル回路と同一構造のデスクランブル回路を含み、復号したデータをデスクランブル処理して、元の送信データを得ることができる。通信システムによっては、初回の送信時と再送時とでスクランブルシードが変わることがある。スクランブルシードが異なると、同じデータでも“0”、“1”が入れ替わる箇所が異なり、初回の送信パケットと再送パケットでは全く違ったデータ列として受信されるので、尤度情報を合成しても受信信号の品質が改善されない。
再送時にスクランブルシードが変更されても、尤度情報の合成により受信信号の品質を改善できる従来例が提案されている。従来例は、初回パケットを受信すると、復号とデスクランブル処理を軟値(符号と振幅)により実行し、デスクランブル結果(軟値)をメモリに保存する。従来例は、再送パケットを受信すると、保存していた初回パケットのスクランブル結果に対して再送パケットと同じスクランブルシードでスクランブル処理を行い、その結果を符号化する。スクランブル処理と符号化は軟値により行われる。符号化結果(軟値)は、初回の送信データが再送パケットと同じスクランブルシードでスクランブル処理された後送信されたパケットの尤度情報と等価である。このため、この符号化結果を再送パケットの尤度情報と合成すれば、受信信号の信頼性を向上することができる。
国際公開第2015/094257号
従来例は、受信機における復号、デスクランブル処理、スクランブル処理、符号化の各々を軟値で実行するため、回路規模と消費電力が大きくなる。また、一般的な無線通信装置のデコーダの出力とデスクランブル回路の入出力は、バイナリデータであるので、従来例は、尤度情報の合成のために専用の軟値処理のデコーダとデスクランブル回路を設ける必要がある。
本発明の目的は、簡単な構成で初回パケットの尤度情報と再送パケットの尤度情報を合成することができる無線通信用集積回路、無線通信装置及び方法を提供することである。
実施形態によれば、無線通信用集積回路はベースバンド集積回路を具備する。
ベースバンド集積回路は、
RF集積回路を介して、第1のスクランブルシードでスクランブルされた第1のパケットデータと、第2のスクランブルシードでスクランブルされた第2のパケットデータとを受信し、
メモリに、前記第1のパケットデータの第1の尤度情報と、前記第2のパケットデータの第2の尤度情報の少なくとも一方を保存し、
前記第1のパケットデータを第2のスクランブルシードでスクランブルされたデータに変換するため又は前記第2のパケットデータを第1のスクランブルシードでスクランブルされたデータに変換するための変換データを生成し、
前記第1の尤度情報と前記第2の尤度情報のいずれか一方の尤度情報の符号を前記変換データに基づいて変換して第3の尤度情報を生成し、
前記第1の尤度情報と前記第2の尤度情報のいずれか他方の尤度情報と、前記第3の尤度情報とに基づいて第4の尤度情報を生成する。
実施形態による無線通信装置の一例の構成を示すブロック図である。 図1の無線LANモジュールの一例の詳細な構成を示すブロック図である。 図2のスクランブル回路36あるいはデスクランブル回路62の一例の詳細な構成を示すブロック図である。 図2の変換データ生成部74の一例の詳細な構成を示すブロック図である。 図2の符号変換部76の原理の一例を示す図である。 図2の符号変換部76の作用の一例を示す図である。 図2の尤度生成部78の作用の一例を示す図である。 図2の尤度生成部78の作用の他の例を示す図である。 図2のデスクランブル回路62のスクランブルシードの設定を説明する図である。 実施形態のパケットフォーマットの一例を示す図である。 第2実施形態における無線LANモジュールの一例の詳細な構成を示すブロック図である。 図11のパケット識別部82の作用の一例を示す図である。 第3実施形態における無線LANモジュールの一例の詳細な構成を示すブロック図である。 フレームアグリゲーションの一例を示す図である。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態による無線通信装置の一例の構成を示すブロック図である。実施形態はどのような無線通信にも適用可能であるが、例えば、IEEE802.11規格に準拠した無線LANに適用することができる。実施形態による無線通信装置は、無線LANの基地局であるアクセスポイント、無線通信端末(単に端末とも称される)、中継装置等のいずれとしても実現され得る。端末の例は、移動体端末、TV、デジタルカメラ、ウェアラブルデバイス、タブレット、スマートフォン、携帯電話、ゲーム装置、ネットワークストレージ装置、モニタ、デジタルオーディオプレーヤ、Webカメラ、ビデオカメラ、プロジェクタ、ナビゲーションシステム、セットトップボックス、ゲートウェイ、プリンタサーバ、モバイルアクセスポイント、ルータ、エンタープライズ/サービスプロバイダアクセスポイント、ポータブル装置、ハンドヘルド装置等がある。
アンテナ16とホストシステム12との間に接続される無線LANモジュール14は、アンテナ16に接続される無線部22と、ホストシステム12に接続されるベースバンド部20とを含む。無線LANモジュール14は1チップのICで構成されてもよいし、無線部22とベースバンド部20が別々のチップのICで構成されてもよい。アンテナ16は、チップアンテナでもよいし、プリント基板上の配線からなるアンテナでもよいし、線状の導体素子からなるアンテナでもよい。アンテナ16は単数に限らず、MU−MINOシステムのように複数のアンテナが設けられていてもよい。ベースバンド部20とホストシステム12は接続ケーブルを介して接続されてもよいし、直接接続されてもよい。無線LANモジュール14あるいはベースバンド部20がICチップで構成される場合、ICチップが実装されるプリント基板の配線を介してベースバンド部20がホストシステム12に接続されてもよい。ホストシステム12は、任意の通信プロトコルに従って、無線LANモジュール14およびアンテナ16を用いて、外部の装置と通信を行う。通信プロトコルは、TCP/IPと、それより上位層のプロトコルを含んでもよい。無線LANモジュール14がTCP/IPプロトコルを実行し、ホストシステム12は、それより上位層のプロトコルのみを実行してもよい。ホストシステム12の処理は、CPU等のプロセッサによるソフトウェア(プログラム)で行われてもよいし、ハードウェアにより行われてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの両方により行われてもよい。
ベースバンド部20は、バイナリデータをホストシステム12と送受信するホストインターフェース30と、ベースバンド回路24と、D/A変換器26と、A/D変換器28とを含む。ホストインターフェース30の一例は、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)、SPI(Serial Digital Interface)、SDIO(Secure Digital Input/Output)、USB、PCI Express等があるが、どのようなインターフェースも適用可能である。ホストインターフェース30は、ホストシステム12とベースバンド回路24との間でフレーム等を受け渡しするためのバッファメモリを含んでもよい。バッファメモリはDRAM等の揮発性メモリでもよいし、フラッシュメモリ、MRAM等の不揮発性メモリでもよい。ベースバンド回路24は送信信号をD/A変換器26を介して無線部22に出力し、無線部22からの受信信号をA/D変換器28を介して入力する。無線部22は、アンテナ16を介してフレームを送受信する無線通信部またはRF(Radio Frequency)集積回路を形成する。一例として、本実施形態に係るベースバンド回路24は、送信時のデジタル領域の処理およびDA変換を行う部分と、受信時のAD変換以降の処理を行う部分とに対応する。ベースバンド回路24は集積回路で構成されてもよい。無線部22(RF集積回路)は、送信時にDA変換より後の処理を行う部分と、受信時のAD変換より前の処理を行う部分に対応する。本実施形態に係る無線通信用集積回路は、ベースバンド集積回路24およびRF集積回路22のうち、少なくともベースバンド集積回路24を含む。ここで述べた以外の方法でブロック間の処理、あるいはベースバンド集積回路24およびRF集積回路22間の処理を切り分けてもよい。
図2は、無線LANモジュール14の一例の詳細なブロック回路図である。ホストインターフェース30からの送信データは、アクセス制御部64において無線LANのパケットフォーマットに合致したデータサイズとなるように制御されたのち、スクランブル回路(スクランブラとも称される)36でスクランブル処理される。アクセス制御部64は、バイナリデータであるヘッダ部を生成し、ペイロード部の先頭にヘッダ部を付加してスクランブル回路36に供給する。図3はスクランブル回路36の一例の詳細を示す。なお、後述するデスクランブル回路(デスクランブラとも称される)62も図3と同じ構成である。
スクランブル回路36は、直列に接続された多数のフリップフロップからなるシフトレジスタを含み、スクランブルコードに応じて入力データの“0”、“1”を入れ替え(極性を反転し)、入力データ(送信データ)を疑似的にランダム化する。無線通信では、送信される信号の周波数スペクトルを滑らかにする(スパイク状のスペクトルを回避する)用途や、送信される信号の時間波形のPAPR(Peak to Average Power Ratio:ピークの振幅と平均振幅との比率)を小さくする用途で、送信データをスクランブル処理することが一般的である。
スクランブル回路36の構成(シフトレジスタの接続)は、生成多項式S(x)(generator polynomial)によって定義される。図3の例では、7つのフリップフロップ104、106、108、110、112、114、116が直列に接続され、入力側から数えて4番目のフリップフロップ110の出力xと7番目(出力端)のフリップフロップ116の出力xがEX−OR回路118に供給される。この場合、生成多項式S(x)はS(x)=x+x+1である。
シフトレジスタは、クロックが入ると、データを左側へ移動し、EX−OR回路118から1ビットのスクランブルコードを出力する。EX−OR回路118の出力(スクランブルコード)はEX−OR回路102に供給されるとともに、シフトレジスタの入力端のフリップフロップ104にもフィードバックされる。EX−OR回路102には入力データ系列がクロックに同期して1ビットずつ供給される。EX−OR回路102は、スクランブルコードが“0”の場合、入力データをそのまま出力し、スクランブルコードが“1”の場合、入力データの“0”、“1”を反転して出力する。EX−OR回路102の出力がスクランブル結果である。
スクランブルコードは、生成多項式およびスクランブルシード(初期値とも称される)により決まる。スクランブルシードとは、7つのフリップフロップ104、106、108、110、112、114、116の初期状態におけるデータであり、オール“0”以外の“1”、“0”のデータパターンである。そのため、構造(生成多項式)が同じスクランブル回路であっても、スクランブルシードが異なれば、スクランブルコードは異なる。なお、スクランブルコードは周期的であり、シフトレジスタの段数(フリップフロップの個数)に応じて周期が変わる。
スクランブル回路36、デスクランブル回路62の構成は図3の構成に限定されない。送信側と受信側で同じ構成であれば、どのような構成(生成多項式)を採用してもよく、フリップフロップの個数、何番目のフリップフロップの出力を使う、複数のフリップフロップの出力の合成に排他的論理和以外の演算を使う等は、任意である。無線通信では、送信側と受信側でスクランブル回路の生成多項式は予め既知である。スクランブルシードそのもの、あるいはスクランブルシードの変更ルールが予め既知の無線システムもあるし、または送信機が送信信号のプリアンブル部やヘッダ部等にスクランブルシードを挿入して送信し、受信機が受信信号のプリアンブル部やヘッダ部等からスクランブルシードを取り出して、デスクランブル回路に設定するような無線システムもある。受信機は、送信機と同じスクランブル回路(スクランブルシードも同じ)を使って受信信号をデスクランブル(スクランブル)処理することにより、スクランブルされたデータを元に戻すことができる。
図2に戻り、スクランブル回路36の出力は、FEC(Forward Error Correction)エンコーダ(誤り訂正符号化器)38で誤り訂正符号化される。誤り訂正符号化の一例は畳み込み符号化、ターボ符号化、LDPC(Low Density Parity Check)符号化等がある。
FECエンコーダ38の出力は、マッピング回路40に供給され、スクランブル処理された送信データの“0”、“1”が無線周波数信号にマッピング(変調)される。マッピングの例は、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)等があるが、どのような変調方式も適用可能である。
マッピング回路40の出力が、D/A変換器26を介してミキサ42に入力される。ミキサ42には、PLL(Phase Locked Loop)回路48の出力が供給される。PLL回路48は、発振器50から供給される発振信号を分周または逓倍あるいは分周及び逓倍してD/A変換器26の出力の位相に同期した一定周波数の信号を出力する。ミキサ42は、PLL回路48の出力に基づいてD/A変換器26の出力を無線周波数の信号にアップコンバートする。
ミキサ42の出力がRFアンプ44を介してセレクタ46に供給される。セレクタ46は送信時と受信時とで切り替えられ、送信時はRFアンプ44を選択する。そのため、RFアンプ44からの無線周波数の送信パケット(送信フレームとも称する)がセレクタ46、アンテナ16を介して送信される。
セレクタ46にはLNA(Low Noise Amplifier)アンプ52も接続される。受信時、セレクタ46はLNAアンプ52を選択する。そのため、アンテナ16で受信した無線周波数の信号がLNAアンプ52を介してミキサ54に供給される。ミキサ54は、PLL回路48の出力に基づいてLNAアンプ52の出力をダウンコンバートする。
ミキサ54の出力はA/D変換器28を介してデマッピング(復調)回路56に供給される。デマッピング回路56は、受信信号を“1”、“0”のいずれかに変換するが、単に“1”、“0”に変換するのではなく、“1”または“0”となる確率を示す尤度情報に変換する。尤度情報は、例えば受信信号が“1”の確率は80%で、“0”の確率は20%であることを示す振幅と符号とからなる軟値データである。例えば、正の符号かつ振幅の大きい尤度情報ほど、受信データが“1”である確率が高く、負の符号かつ振幅の大きい尤度情報ほど、データが“0”である確率が高いことを示す。一般に、無線通信信号は、伝搬路におけるフェージングや無線機の雑音の影響で歪んでいるため、デマッピング回路56は、これらの歪・雑音の影響を加味して尤度情報を算出する。
デマッピング回路56から出力される尤度情報は、フィールド判定部58へと供給される。フィールド判定部58では、供給された尤度情報が合成対象のフィールドかどうかを判定し、合成対象のフィールドであればその尤度情報をFECデコーダ60に供給し、さらにメモリ70または72に供給する。合成対象でない場合は、FECデコーダ60のみに尤度情報を供給する。合成対象のフィールドかどうかの判定指標としては、例えば受信パケットのプリアンブル部は非合成対象のフィールド、ペイロード部は合成対象のフィールドと判断する。FECデコーダ60は、FECエンコーダ38で使われた誤り訂正符号に対応した復号方式で尤度情報を誤り訂正復号する。FECデコーダ60は、基本的にデマッピング回路56から出力された尤度情報に基づいて復号処理を行うが、後述する尤度生成部78から新たな尤度情報が供給された場合は、新たな尤度情報に基づいて復号処理を行う。FECデコーダ60から出力される復号データ(バイナリデータ)は、デスクランブル回路62と変換データ生成部74に供給される。
デスクランブル回路62は図3に示したスクランブル回路36と同じ構成である。デスクランブル回路62の出力は、アクセス制御部64に供給される。アクセス制御部64では、CRCチェックにより復号データがエラーを含むか否かを判定し、エラーを含まない場合、肯定応答(ACK:Acknowledge)を送信側へ送信するとともに、復号データをホストI/F30に供給する。復号データが1ビットでもエラーを含む場合、送信側へ肯定応答ACKを送信しない。1ビットでもエラーを含む復号データは破棄される。送信側は、データを送信してから一定時間経過しても肯定応答ACKを受信しない場合、送信データを再送する。あるいは、アクセス制御部64は復号データがエラーを含む場合、否定応答(NACK:Negative Acknowledge)を送信側へ送信する。送信側は、否定応答NACKを受信すると、送信データを再送する。何回か再送を続けると、いつかはCRCエラーが0になる。しかし、実施形態は、初回パケットの尤度情報と再送パケットの尤度情報を合成することにより、復号の精度を向上する。尤度情報の振幅は、ノイズ、チャネル特性により本来の振幅に対する歪み成分を含む。歪は、受信機の熱雑音や、伝搬路の特性の影響によるランダムな歪を含む。ランダムな歪は、加算すると半減する(3dB下がる)。そのため、尤度情報を加算することにより、ノイズの影響を除去し、本来の尤度情報を得ることができる。なお、CRCエラーが0になるまで無限に再送を要求せずに、再送回数は上限を設けてもよい。
このように、受信データの復号結果がエラーを含む場合、同じ送信データが再送される。メモリ70は初回の受信パケットの尤度情報LLRを、メモリ72は再送時の受信パケットの尤度情報LLRを保存する。ここでは、送信機は、再送時にスクランブルシードを変更し、スクランブルシードは送信パケットのプリアンブル部やヘッダ部等に挿入して受信側へ伝えることを想定する。メモリ70は、初回パケットの尤度情報LLRの全てをできる限り保存しておくことが望ましいが、メモリ72は、後述する変換データ生成処理や符号変換処理のレイテンシに相当する尤度情報LLRを一時的に保存しておけばよい。このため、メモリ72は、簡易なレジスタで代用してもよい。
実施形態は、スクランブルシードの違いによる初回パケットと再送パケットのデータ系列における符号の並びの違いを補償するために、初回パケットのスクランブル出力または再送パケットのスクランブル出力の符号を変換する。変換データ生成部74は、この変換のための変換データ(データ系列)を生成する。変換データ生成部74の一例を図4に示す。FECデコーダ60の出力がシード抽出部122に供給され、デコーダ60の出力データからスクランブルシードが抽出される。初回パケットのスクランブルシードSeedはメモリ124に保存され、再送パケットのスクランブルシードSeedはEX−OR回路126に供給される。EX−OR回路126にはメモリ124の保存データであるSeedも供給される。EX−OR回路126は初回パケットのスクランブルシードSeedと再送パケットのスクランブルシードSeedの排他的論理和を生成し、排他的論理和を第3のスクランブルシードSeedとしてスクランブル回路128に供給する。
例えば、
初回パケットのスクランブルシードSeed=[1111000]、
再送パケットのスクランブルシードSeed=[0101100]とすると、
初回パケットのスクランブルシードと再送パケットのスクランブルシードの排他的論理和Seed=[1010100]である。
スクランブル回路128も図3と同じ構成である。スクランブル回路128のスクランブルシードとして初回パケットのスクランブルシードSeedと再送パケットのスクランブルシードSeedの排他的論理和Seedが設定され、入力データとしてゼロ系列(0,0,0,0,…:パケット長だけ0が続く)が入力され、スクランブル出力が得られる。スクランブル出力はエンコーダ38と同じ構造のFECエンコーダ132に供給され、誤り訂正符号化され、変換データが得られる。スクランブル回路128とFECエンコーダ132はバイナリ処理回路であるので、送信側のスクランブル回路36とFECエンコーダ38で兼用することもできる。
変換データ生成部74から出力される変換データは、符号変換部76に供給される。符号変換部76にはメモリ70から初回パケットの尤度情報LLRも供給される。符号変換部76の原理を図5に示す。初回パケットと再送パケットは、もともと同じデータ(生データ)であったが、スクランブル回路のスクランブルシードが異なるために、スクランブル出力は異なるデータ系列Data[0110110…]、Data[1010011…]になっている。図5は符号のみに着目するが、初回パケットと再送パケットのスクランブル出力は振幅も異なる。しかし、両者は同じスクランブル回路36および同じFECエンコーダ38によって生成され、スクランブル回路36の生成多項式は線形演算の式であるので、図5に示すように、初回パケットのスクランブルシードSeedと再送パケットのスクランブルシードSeedに基づいて生成される変換データ[1100101…]を用いて初回パケットのスクランブル出力のデータ系列Data[0110110…]を変換すると、初回パケットのスクランブル出力のデータ系列Data[0110110…]の符号の並びをパケットの元データを再送パケットのスクランブルシードSeedでスクランブルしたデータ系列の符号の並びと等しくすることができる。なお、変換処理はビット単位のEX−OR処理であるため、逆の変換も可能である。即ち、再送パケットのスクランブル出力のデータ系列Data[1010011…]の符号の並びをパケットの元データを初回パケットのスクランブルシードSeedでスクランブルしたデータ系列の符号の並びに戻すこともできる。その場合、図2の構成におけるメモリ70とメモリ72が保存するデータを入れ替え、メモリ70が再送パケットの尤度情報LLR2を保存し、メモリ70が初回パケットの尤度情報LLR1を保存し、デスクランブラ回路62のスクランブルシードを初回パケットのスクランブルシードSeedに設定する。
符号変換部76の作用の一例を図6に示す。メモリ70に保存された初回パケットの尤度情報LLRが符号変換部76に供給される。符号変換部76は変換データに応じて初回パケットの尤度情報LLRの符号を変換する。尤度情報の振幅は変化しない。変換データが“1”ならば、尤度情報LLRの符号を反転させ、変換データが“0”ならば、尤度情報LLRの符号は反転させないことで、尤度情報LLRの符号は変換データに応じて変換される。符号変換後の尤度情報LLRは尤度生成部78に供給される。
尤度生成部78には、メモリ72に保存されている再送パケットの尤度情報LLRも供給される。尤度生成部78は2つの尤度情報LLR、LLRに基づいて尤度情報LLR、LLRの合成情報である新尤度情報LLRを生成する。尤度情報LLRはFECデコーダ60に供給される。
尤度生成部78による合成作用の一例を図7に示す。メモリ70に保存された初回パケットの尤度情報LLRは符号変換部76により符号変換後の初回パケットの尤度情報LLRとされる。尤度情報LLRは、符号変換処理によって初回パケットと再送パケットとのスクランブルコードの違いによる符号の並びの違いが解消されたものである。すなわち、尤度情報LLRと尤度情報LLRは振幅については全く同じであるが、符号については異なるデータを含む。一方、初回パケットの尤度情報LLRと再送パケットの尤度情報LLRは、異なるスクランブルシードの影響で、符号の並びがバラバラであり、異なるデータ系列となっている。しかし、再送パケットの尤度情報LLRと符号変換後の初回パケットの尤度情報LLRは、スクランブルコードの違いによる符号の並びの違いは解消されており、理想的には同じデータ系列になるはずであるが、雑音や伝搬路の影響によって同一ではない。尤度情報LLRと尤度情報LLRは、符号については殆ど殆ど同じ並びとなるが、振幅については若干異なるデータを含む。そこで、尤度生成部78において両者を合成して新尤度情報を生成すれば、雑音の影響を軽減した新たな尤度情報LLRが得られる。新尤度情報生成の例は種々あるが、例えば以下のような2つの尤度情報の線形加算処理がある。
LLR(k)=C(k)xLLR(k)+C(k)xLLR(k)
ただし、k=1,2,3,…,N
Nは誤り訂正符号化後のバイナリデータのデータ長である。線形加算の係数C(k)およびC(k)は実装に依存するが、例えば、全てのkにおいて、以下のように設定してもよい。
(k)=1/(R+1)
(k)=R/(R+1)
ここで、Rは再送回数(1回目の再送なら1)である。
このように線形加算の係数を設定することで、再送回数が多いほど、尤度情報に移動平均処理が施され、ノイズの影響を軽減することができる。
あるいは、以下のようにC(k)、C(k)を設定すると、2つの尤度情報のうち一方のみを選択する処理となり、簡易な実装で信頼度の高い尤度情報を選択することができる。
|LLR(k)|≧|LLR(k)|ならば、
(k)=1
(k)=0
|LLR(k)|<|LLR(k)|ならば、
(k)=0
(k)=1
なお、図7では初回パケットの尤度情報LLRを符号変換する例を示したが、図8に示すように再送パケットの尤度情報LLRを符号変換するようにしてもよい。
どちらの場合でも、変換データは同じものを使うことができるが、デスクランブル回路62のスクランブルシードは、図9に示すように設定する必要がある。
図9(a)は、デスクランブル回路62のスクランブルシードとして再送パケットのスクランブルシードSeedを使う場合の一例を示す。この場合は、メモリ70に保存されている初回パケットの尤度情報LLRが符号変換部76で符号変換され、符号変換後の尤度情報LLRとされる。メモリ72に保存されている再送パケットの尤度情報LLRと符号変換後の尤度情報LLRとが尤度生成部78で線形加算あるいは一方が選択され、新尤度情報LLRが生成される。FECデコーダ60は、新尤度情報LLRを誤り訂正復号し、デスクランブル回路62は復号結果をスクランブルシードSeedを使ってデスクランブルする。
図9(b)は、デスクランブル回路62のスクランブルシードとして初回パケットのスクランブルシードSeedを使う場合の一例を示す。この場合は、メモリ70に保存されている再送パケットの尤度情報LLRが符号変換部76で符号変換され、符号変換後の尤度情報LLRとされる。メモリ72に保存されている初回パケットの尤度情報LLRと符号変換後の尤度情報LLRとが尤度生成部78で線形加算あるいは一方が選択され、新尤度情報LLRが生成される。FECデコーダ60は、新尤度情報LLRを誤り訂正復号し、デスクランブル回路62は復号結果をスクランブルシードSeedを使ってデスクランブルする。
上述のような構成に基づいて再送パケットに対する尤度合成処理が行われる。
図10は、パケットフォーマットに対する受信処理の流れの一例を示す。図10(a)は、一般的なパケット構成例を示す。パケットの先頭に物理層の制御に必要なプリアンブルが配置され、ヘッダ、ペイロードが後に続く。プリアンブルとヘッダを併せてプリアンブルと呼ぶこともある。図10(b)は、IEEE802.11axの場合のパケット構成例を示す。プリアンブルは、レガシープリアンブルと、802.11ax独自のプリアンブルを含む。レガシープリアンブルはL−STF(Legacy - Short training field)と、L−LTF(Legacy - Long training field)と、L−SIG(Legacy - Signal field)を含む。802.11ax独自のプリアンブルは、HE−SIG A/B(High Efficiency - Signal field A/B)と、HE−STF(High Efficiency - Short training field)と、HE−LTF(High Efficiency - Long training field)を含む。プリアンブルの後にサービスフィールドと、MACヘッダが続き、その後にデータ本体としてのFrame Bodyが続く。Frame Bodyに後続するFCS(Frame Check Sequence)は受信側でパケットの誤り検出のために用いられるチェックサム符号である。チェックサム符号の一例は、CRC(Cyclic Redundancy Code)を含む。
スクランブル回路のスクランブルシードは、図10(a)に示す一般的なパケットではプリアンブルあるいはヘッダに格納してもよく、図10(b)に示すIEEE802.11axのパケットではサービスフィールドに格納してもよい。そのため、一般的なパケットを受信する場合は、プリアンブルやヘッダを復号した直後(スクランブルシードを受信した直後)から変換データ生成部74は動作開始可能となる。プリアンブルやヘッダに格納されるパケット情報を解析することにより、受信パケットが初回のパケットか再送パケットかを判定することができる。この再送パケットの判定が完了次第、尤度生成部78は動作開始可能となる。IEEE802.11axのパケットを受信する場合は、プリアンブルの受信が終了するタイミングt1で尤度情報LLRの取得が開始される。サービスフィールドの途中のタイミングt2でスクランブルシードの取得が開始されると、変換データ生成部74が動作開始可能となり、変換データの生成が開始される。タイミングt2からエンコード132および符号変換部76での処理のレイテンシィが経過したタイミングt3で、符号変換後の尤度情報LLRの取得が開始される。MACヘッダに格納されるパケット情報を解析することにより、受信パケットが初回のパケットか再送パケットかを判定し、タイミングt4で再送パケットであると判定されると、尤度生成部78が動作開始可能となり、FECデコーダ60による新尤度情報LLRの復号が開始される。このため、プリアンブルの受信終了タイミングt1から再送判定タイミングt4までが、実施形態による追加で必要になるレイテンシィである。
なお、受信パケットのプリアンブルまたはヘッダは、当該パケットが誰宛の再送パケットであるかを表す情報も含んでいてもよい。FECデコーダ60は、この情報に基づいて、デマッピング回路56から出力された現在の受信パケットの尤度情報LLR、あるいは尤度生成部78から出力された新尤度情報LLRを復号する。これにより、再送パケットに対してのみ尤度合成が行われ、再送パケットの信頼性が向上するとともに、新規パケットに対して尤度合成して誤ったデコード結果となることが防止される。例えば、IEEE802.11axのマルチユーザフォーマットでは、プリアンブル部のシグナルフィールド(HE−SIG−B)にユーザのID情報が格納されるので、自分のID情報の有無に基づいて尤度合成処理のON/OFFを切り替えても良い。
また、再送パケットを受信し、尤度生成部78から出力された新尤度情報LLRの復号結果もCRCエラーを含んでいる場合は、再送パケットの尤度情報が保存され、新尤度情報がメモリ72あるいはメモリ70に保存され、上述と同様の再送時の尤度合成が行われる。
上述したように、本実施形態による無線通信装置は、送信側において、初回の送信時と再送時とで異なるスクランブルシードがスクランブル回路に設定された場合でも、初回送信時のスクランブルシードと再送時のスクランブルシードとから生成された変換データを用いて初回または再送パケットの尤度情報の符号を変換することにより、符号変換後の尤度情報と、再送または初回パケットの尤度情報の符号の並びを等しくすることができ、2つのパケットの尤度情報の合成を可能とする。符号変換処理はバイナリ処理であるので、回路規模を小さく抑えることができる。さらに、符号変換のための専用の回路を追加する必要が無く、通常の無線通信装置が有するバイナリ処理のデコーダ・エンコーダやデスクランブル回路を符号変換のために流用することも可能である。これにより、簡単な構成で初回パケットの尤度情報と再送パケットの尤度情報を合成することができる無線通信装置を提供することができる。
他の実施形態を説明する。
図11は第2実施形態の無線LANモジュールの詳細な構成の一例を示す。第2実施例は、図2に示す第1実施形態とほとんど同じであるが、尤度生成部78の出力にパケット識別部82が接続されていることが異なる。尤度生成部78から出力される新尤度情報LLRと、メモリ72から出力される再送パケットの尤度情報LLRがパケット識別部82に供給される。
パケット識別部82は、図12に示すように、2つの尤度情報LLR、LLRを比較し、受信パケットが再送パケットであるか新規パケットであるかを識別する。図12(a)に示すように、2つの尤度情報LLR、LLRの符号の並びの類似性が高い場合は、受信パケットは再送パケットであると判断し、新尤度情報LLRをFECデコーダ60へ供給する。図12(b)に示すように、2つの尤度情報LLR、LLRの符号の並びの類似性が低い場合は、受信パケットは再送パケットではなく新規パケットであると判断し、尤度情報LLRをFECデコーダ60へ供給する。
第2実施形態によれば、無線通信装置は、受信パケットと直前に受信したパケットの尤度情報の符号の並びを比較し、両者の類似性に基づいて受信パケットが再送パケットであるか否かを判定し、再送パケットであれば尤度生成部78から出力される新尤度情報を、再送パケットでなければ受信パケットの尤度情報を復号する。これにより、再送パケットに対してのみ尤度合成が行われ、再送パケットの信頼性が向上するとともに、新規パケットに対して尤度合成して誤ったデコード結果となることが防止される。なお、第1実施形態は、受信パケットのプリアンブルまたはヘッダを復号して、当該パケットが自分宛の再送パケットであるか否かを判定し、自分宛の再送パケットであると判明してから尤度合成をする必要があった。一方第2実施形態では、当該パケットが自分宛の再送パケットか否かをパケット識別部82で判断するため、プリアンブル部またはヘッダ部の復号結果を待たずに尤度合成処理を始めることができる。即ち、第1実施形態の場合よりも短いレイテンシで尤度合成処理をすることができる。第2実施形態でも、メモリ70は、初回パケットの尤度情報LLRの全てをできる限り保存しておくことが望ましいが、メモリ72は、後述する変換データ生成処理や符号変換処理のレイテンシに相当する尤度情報LLRを一時的に保存しておけばよい。このため、メモリ72は、簡易なレジスタで代用してもよい。
図13は第3実施形態の無線LANモジュールの詳細な構成の一例を示す。第2実施例は、図11に示す第2実施形態とほとんど同じであるが、パケット識別部82の出力にFECデコーダ84、デスクランブル回路86が接続されていること、デスクランブル回路62の出力とデスクランブル回路86の出力がアクセス制御部64を介してホストI/F30に供給されていることが異なる。
FECデコーダ60は現在の受信パケットの尤度情報LLRのみを用いて復号し、FECデコーダ84は現在の受信パケットの尤度情報と過去の受信パケットの尤度情報との合成処理後の新尤度情報LLRを用いて復号し、アクセス制御部64が両デコーダ60、84の復号結果(デスクランブル後)を比べて、どちらの復号結果が適切かを判断して、いずれか一方をホストI/F30に供給する。アクセス制御部64の判断基準は、例えば、それぞれの復号結果をCRC検出器に与えて、CRC結果を用いる、あるいは直前のデコード結果との類似性に基づく等がある。
第3実施形態によれば、受信パケットが複数のフレームを含む場合、一部のフレームのみ再送して、尤度合成することができる。そのため、図14に示すようなフレームアグリゲーションを採用する無線通信装置にも適用できる。図14(a)は、1パケットが3フレームを含み、第1、第2フレームはCRCエラーが無く正常に受信できたが、第3フレームはCRCエラーを含み、正常に受信できなかったことを示す。この場合、パケット全体を再送する必要は無く、第3フレームのみの再送でよい。そのため、図14(b)に示すように、第3フレーム(再送)と新規の第4、第5フレームからなるパケットが再送される。初回パケットの第3フレームの尤度情報がメモリ70に保存され、再送パケットの第3フレームの尤度情報がメモリ72に保存され、両フレームの尤度情報が合成される。
第3実施形態によれば、無線通信装置は、受信パケットの尤度情報を復号した結果と、受信パケットの尤度情報と直前に受信したパケットの尤度情報の合成尤度情報を復号した結果とを比較することにより受信パケットが再送パケットであるか否かを判定し、いずれか一方の復号結果を選択する。これにより、再送パケットに対してのみ尤度合成が行われ、再送パケットの信頼性が向上するとともに、新規パケットに対して尤度合成して誤ったデコード結果となることが防止される。なお、第3実施形態も、第2実施形態の場合と同様に、受信パケットのプリアンブルまたはヘッダの復号結果を待たずに尤度合成処理を開始することができる。即ち、第1実施形態の場合よりも短いレイテンシで尤度合成処理をすることができる。第3実施例では、直前に受信したパケットの尤度情報はメモリ70に保存する必要があるが、現在の受信パケットの尤度情報はメモリ72に保存しなくても良い。
本実施形態の処理はコンピュータプログラムによって実現することができるので、このコンピュータプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を通じてこのコンピュータプログラムをコンピュータにインストールして実行するだけで、本実施形態と同様の効果を容易に実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
36…スクランブル回路、38…FECエンコーダ、40…マッピング回路、56…デマッピング回路、58…フィールド判定部、60…FECデコーダ、62…デスクランブル回路、64…エラー検出器、66…ACK応答部、70,72…メモリ、74…変換データ生成部、76…符号変換部、78…尤度生成部、82…パケット識別部。

Claims (12)

  1. RF集積回路を介して、第1のスクランブルシードでスクランブルされた第1のパケットデータと、第2のスクランブルシードでスクランブルされた第2のパケットデータとを受信し、
    メモリに、前記第1のパケットデータの第1の尤度情報と、前記第2のパケットデータの第2の尤度情報の少なくとも一方を保存し、
    前記第1のパケットデータを第2のスクランブルシードでスクランブルされたデータに変換するため又は前記第2のパケットデータを第1のスクランブルシードでスクランブルされたデータに変換するための変換データを生成し、
    前記第1の尤度情報と前記第2の尤度情報のいずれか一方の尤度情報の符号を前記変換データに基づいて変換して第3の尤度情報を生成し、
    前記第1の尤度情報と前記第2の尤度情報のいずれか他方の尤度情報と、前記第3の尤度情報とに基づいて第4の尤度情報を生成するベースバンド集積回路
    を具備する無線通信用集積回路。
  2. 前記ベースバンド集積回路は、前記第1の尤度情報の復号結果がエラーを含む場合、前記第2のパケットデータの送信を要求する請求項1記載の無線通信用集積回路。
  3. 前記第1のパケットデータは、送信データが前記第1のスクランブルシードが設定された第1のスクランブル回路によりスクランブルされたデータを含み、
    前記第2のパケットデータは、前記送信データが前記第2のスクランブルシードが設定された前記第1のスクランブル回路によりスクランブルされたデータを含む請求項1記載の無線通信用集積回路。
  4. 前記ベースバンド集積回路は、
    前記第1のスクランブル回路と同一構造を有し、第3のスクランブルシードが設定される第2のスクランブル回路を具備する請求項3記載の無線通信用集積回路。
  5. 前記第1のパケットデータは、前記第1のスクランブルシードが設定された前記第1のスクランブル回路の出力が第1の誤り訂正符号化回路により符号化されたデータを含み、
    前記第2のパケットデータは、前記第2のスクランブルシードが設定された前記第1のスクランブル回路の出力が第1の誤り訂正符号化回路により符号化されたデータを含み、
    前記ベースバンド集積回路は、
    前記第1の誤り訂正符号化回路と同一機能を有し、前記第2のスクランブル回路の出力を符号化する第2の誤り訂正符号化回路を具備する
    請求項4記載の無線通信用集積回路。
  6. 前記第3のスクランブルシードは、前記第1、第2のスクランブルシードの排他的論理和である請求項4記載の無線通信用集積回路。
  7. 前記ベースバンド集積回路は、
    前記第1の尤度情報と前記第2の尤度情報のいずれか他方の尤度情報と、前記第3の尤度情報とを加算する請求項1記載の無線通信用集積回路。
  8. 前記ベースバンド集積回路は、
    前記第1の尤度情報と前記第2の尤度情報のいずれか他方の尤度情報と、前記第3の尤度情報の一方を選択する請求項1記載の無線通信用集積回路。
  9. 前記第4の尤度情報の復号結果がエラーを含む場合、前記メモリは前記第4の尤度情報をさらに保存する請求項1記載の無線通信用集積回路。
  10. 前記RF集積回路をさらに備え、
    前記ベースバンド集積回路および前記RF集積回路が1つの集積回路で構成された請求項1ないし9のいずれか一項に記載の無線通信用集積回路。
  11. 少なくとも1つのアンテナと、
    前記少なくとも1つのアンテナを介して、フレームを送受信する無線部と、
    メモリと、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記無線部を介して、第1のスクランブルシードでスクランブルされた第1のパケットデータと、第2のスクランブルシードでスクランブルされた第2のパケットデータとを受信し、
    前記メモリに、前記第1のパケットデータの第1の尤度情報と、前記第2のパケットデータの第2の尤度情報の少なくとも一方を保存し、
    前記第1のパケットデータを第2のスクランブルシードでスクランブルされたデータに変換するため又は前記第2のパケットデータを第1のスクランブルシードでスクランブルされたデータに変換するための変換データを生成し、
    前記第1の尤度情報と前記第2の尤度情報のいずれか一方の尤度情報の符号を前記変換データに基づいて変換して第3の尤度情報を生成し、
    前記第1の尤度情報と前記第2の尤度情報のいずれか他方の尤度情報と、前記第3の尤度情報とに基づいて第4の尤度情報を生成する
    無線通信装置。
  12. 第1のスクランブルシードでスクランブルされた第1のパケットデータをRF集積回路を介して受信し、
    第2のスクランブルシードでスクランブルされた第2のパケットデータを前記RF集積回路を介して受信し、
    メモリに、前記第1のパケットデータの第1の尤度情報と、前記第2のパケットデータの第2の尤度情報の少なくとも一方を保存し、
    前記第1のパケットデータを第2のスクランブルシードでスクランブルされたデータに変換するため又は前記第2のパケットデータを第1のスクランブルシードでスクランブルされたデータに変換するための変換データを生成し、
    前記第1の尤度情報と前記第2の尤度情報のいずれか一方の尤度情報の符号を前記変換データに基づいて変換して第3の尤度情報を生成し、
    前記第1の尤度情報と前記第2の尤度情報のいずれか他方の尤度情報と、前記第3の尤度情報とに基づいて第4の尤度情報を生成する方法。
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