JP2017153910A - 粒子線治療システム - Google Patents

粒子線治療システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017153910A
JP2017153910A JP2016042740A JP2016042740A JP2017153910A JP 2017153910 A JP2017153910 A JP 2017153910A JP 2016042740 A JP2016042740 A JP 2016042740A JP 2016042740 A JP2016042740 A JP 2016042740A JP 2017153910 A JP2017153910 A JP 2017153910A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
irradiation
particle beam
therapy system
nozzle
ports
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016042740A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6653595B2 (ja
Inventor
滝沢 賢一
Kenichi Takizawa
賢一 滝沢
朋貴 村田
Tomotaka Murata
朋貴 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2016042740A priority Critical patent/JP6653595B2/ja
Priority to US15/448,685 priority patent/US10532227B2/en
Publication of JP2017153910A publication Critical patent/JP2017153910A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6653595B2 publication Critical patent/JP6653595B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/10X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
    • A61N5/1077Beam delivery systems
    • A61N5/1078Fixed beam systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/10X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
    • A61N5/1048Monitoring, verifying, controlling systems and methods
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/10X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
    • A61N5/1077Beam delivery systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/10X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
    • A61N2005/1085X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy characterised by the type of particles applied to the patient
    • A61N2005/1087Ions; Protons

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Radiation-Therapy Devices (AREA)

Abstract

【課題】機構が簡略で、メンテナンス性に優れた粒子線治療システムを提供する。【解決手段】照射装置10a,10bは、各々が標的に対して複数の方向から粒子線を照射するための照射ポート102a,102b,102cを複数有している。また、照射装置10a,10bの照射ノズル部105は、複数の照射ポート102a,102b,102c間を移動可能であり、複数の照射ポート102a,102b,102cと照射ノズル部105との間に、固定されたカバー構造107が設けられている。また、カバー構造107は、照射ノズル部105が移動するためのスリット110を有している。【選択図】 図5

Description

本発明は、粒子線治療システムに関する。
特許文献1には、構造をより簡素化でき、粒子線を出射する照射部がどのような位置にあっても実質的に水平なアクセスフロアを形成することを目的として、粒子線を出射する粒子線照射部が設置された回転ガントリーと、回転ガントリー内で相対的に回転可能に支持された環状フレームと、環状フレームに対向して配置され、固定された環状フレームと、環状フレームの双方に接触して、回転ガントリーの回転に伴う環状フレームの連れ回りを阻止する連れ回り阻止機構と、環状フレーム間に配置され、環状フレームと移動自在に係合されて下側が実質的に水平となり、更に回転ガントリーの回転に伴って移動する屈曲自在な移動床とを備える技術が記載されている。
また、特許文献2には、照射対象に複数の方向からビームを照射する場合に、コストを低減することを目的として、ワブラ電磁石,散乱体,レンジモジュレータ,患者コリメータ,患者ボーラス等により構成される照射ノズル部を、照射対象に対して異なる複数の方向から荷電粒子ビームを出力する複数の照射ポートで共用することが記載されている。
特開2004−121309号公報 特開2002−113118号公報
放射線による癌治療において、近年、正常細胞に比較的障害を与えずに治療することができる粒子線(陽子線や重粒子線等)が注目されている。
この粒子線の照射を効率良く行うためには、患者の患部に精度良く粒子線ビームを照射する必要があり、照射ノズルを患者に対して最適な照射位置に設定可能な構造を有する放射線治療装置の開発がされてきた。
粒子線を照射対象に照射する照射ノズルは、粒子線が通る真空ダクトや、付与する線量分布を調整するための機器が粒子線経路に沿って設置されるため、コンパクトな構造体とすることが困難である。
この照射ノズルを特許文献1や特許文献2に記載されているように、その先端を照射対象に向けたまま周方向に移動可能にする場合、アクセスフロアを形成するために、若しくは照射ノズルを移動させるための駆動構造を隠すための覆いとして、照射ノズルの移動に合わせて変形可能な構造(移動床)を設置していた。しかし、この変形可能な移動床を採用する場合、機構が複雑化するとの課題があった。また、複雑化するため、メンテナンスに時間を要する等の課題もあった。
そこで本発明は、機構が簡略で、メンテナンス性に優れた粒子線治療システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、粒子線を加速する加速器と、この加速器で加速された粒子線を輸送するビーム輸送系と、このビーム輸送系により輸送された前記粒子線を標的に照射する照射ノズルを有する照射装置と、前記加速器、前記ビーム輸送系および前記照射装置を制御する制御装置とを備え、前記照射装置は、標的に対して複数の方向から前記粒子線を照射するための照射ポートを複数有し、前記照射装置の前記照射ノズルは、前記複数の照射ポート間を移動可能であり、前記複数の照射ポートと前記照射ノズルとの間に、固定されたカバー部材が設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、機構が簡略で、メンテナンス性に優れた粒子線治療システムを提供することができる。
本発明の好適な一実施例である粒子線治療システムの構成図である。 図1の粒子線治療システムにおける粒子線照射装置の構成図である。 図1の粒子線治療システムによる治療計画を立てる治療計画装置の構成図である。 図2の粒子線照射装置を制御する照射制御装置の構成図である。 実施例1における照射ノズルとカバー部材とをビームの照射と平行な方向から見たときの概略を示す図である。 実施例1における照射ノズルとカバー部材とを治療台側から見たときの概略を示す図である。 実施例2における照射ノズルとカバー部材とを治療台側から見たときの概略を示す図である。 実施例3における照射ノズルとカバー部材とをビームの照射と平行な方向から見たときの概略を示す図である。
以下に本発明の粒子線治療システムの実施例を、図面を用いて説明する。
<実施例1>
本発明の粒子線治療システムの実施例1を、図1乃至図6を用いて説明する。本実施例では、粒子線治療システムとして、炭素イオン等の重粒子を照射する粒子線治療システムを例にして説明する。
まず、図1に示す治療システムについて説明する。図1は本発明の好適な一実施例である粒子線治療システムの構成を示す図である。
図1において、粒子線治療システムは、重粒子線(以下、ビームとも記載)を加速するシンクロトロン20と、シンクロトロン20で加速されたビームを輸送するビーム輸送系と、ビーム輸送系により輸送されたビームを標的に照射する照射ノズル部(照射ノズル)105(図2参照)を有する照射装置10a,10bと、シンクロトロン20、ビーム輸送系および照射装置10a,10b内の各機器の動作を制御する照射制御装置400(図4参照)とを備えている。
シンクロトロン20では、ビームが加速された後にビーム輸送系に対して出射される。出射されたビームは切替電磁石30aに導かれる。切替電磁石30aは、励磁されているときにビームを偏向して照射装置10aに導き、励磁されていないときにはビームを偏向せずに直進させる。この切替電磁石30aは、電源40aから電力が供給されることによって励磁されるが、電源40aからの電力の供給は図示しない制御盤のスイッチを操作者が操作することで制御される。つまり、照射装置10aにおいて患者106の治療を行うときに、操作者のスイッチ操作により電源40aから切替電磁石30aに電力を供給させ、照射装置10aにおいて患者106の治療を行わないときには、操作者のスイッチ操作により電源40aから切替電磁石30aへの電力の供給を停止させる。なお、照射制御装置400において、自動で切替を行ってもよい。照射装置10aでは、導かれたビームを患者106の患部に照射するが、詳細については後述する。
照射装置10bで治療を行う場合は、切替電磁石30aへの電力の供給を停止させると共に、切替電磁石30bに電力を供給する。切替電磁石30bへの電力の供給は、前述の切替電磁石30aの場合と同様に、操作者によるスイッチ操作によって電源40bが制御されて行われる。切替電磁石30aへの電力の供給を停止し、切替電磁石30bに電力を供給することによって、ビームは無励磁状態の切替電磁石30aを直進した後、励磁状態の切替電磁石30bにて偏向されて照射装置10bに導かれる。照射装置10bにおける治療については、後述する照射装置10aでの照射と略同じであるため、詳細は省略する。
なお、照射装置10a,10bにて治療を行わない場合は、シンクロトロン20からのビームの出射を停止するか、切替電磁石30a,30bを共に無励磁状態としてビームをビームダンプ50に捨てる。
次に、図2を用いて照射装置10aにおけるビームの照射について詳細に説明する。図2は図1の粒子線治療システムが有する粒子線照射装置の構成を示す図である。
図2に示す本実施例の照射装置10aは、患者106に対して3方向からビームを照射できるように構成されている。つまり、床101に対して垂直に配置された真空ダクト102aと、床101に対して45°傾けて配置された真空ダクト102bと、床101に対して水平に配置された真空ダクト102cとが設けられている。照射装置10aでは、ビームを導く真空ダクトを変えることによってビームの照射方向が変えられる。なお、本実施例では、真空ダクト102a〜102cをそれぞれ照射ポート102a〜102cと呼ぶ。
床101に対して垂直な方向からビームを照射する場合、偏向電磁石103a,103b,103dを励磁すると共に四極電磁石104a〜104fを励磁する。また、このとき偏向電磁石103cは無励磁状態とする。前述のようにシンクロトロン20から出射されたビームは照射装置10aの偏向電磁石103aに導かれ、偏向電磁石103a,103b,103dによって偏向されると共に、四極電磁石104a〜104fによってチューンが調節されて照射ポート102aに導かれる。
ビームは照射ポート102aから出力された後、照射ノズルを通って治療台108上の患者106に照射される。ここで、本実施例の照射装置10aにおける照射ノズルは、複数ある照射ポート102a,102b,102c間を移動可能な照射ノズル部105を備えている。このため、照射ポート102aから出力されたビームが通る位置(図2中のAの位置)に照射ノズル部105を予め移動させておく。なお、照射ポート102aから出力されたビームが通る位置には予めリミットスイッチが設けられており、照射ノズル部105に設けられた駆動装置(図示せず)を制御することによって照射ノズル部105をリミットスイッチの位置まで移動させる。このように、本実施例では、照射ノズルを移動させるための移動機構として、リミットスイッチおよび駆動装置を用いている。以上のようにして、ビームを照射ポート102aを介して照射することにより、床101に対して垂直な方向から患者106にビームを照射することができる。
次に、床101に対して45°傾いた方向からビームを照射する場合について説明する。まず、照射ノズル部105を照射ポート102bから出力されたビームが通る位置(図2中のBの位置)に移動させる。その後、偏向電磁石103a〜103cおよび四極電磁石104a〜104d,104g,104hを励磁状態とする。偏向電磁石103aに導かれたビームは、偏向電磁石103a〜103cおよび四極電磁石104a〜104d,104g,104hによって照射ポート102bに導かれ、照射ポート102bおよび照射ノズル部105を介して患者106に照射される。このようにして、ビームを照射ポート102bを介して照射することにより、床101に対して45°傾いた方向から患者106にビームを照射することができる。
更に、床101に対して水平な方向からビームを照射する場合について説明する。まず、照射ノズル部105を照射ポート102cから出力されたビームが通る位置(図2中のCの位置)に移動させる。その後、四極電磁石104i,104jを励磁状態とする。このとき偏向電磁石103aは必ず無励磁状態とする。偏向電磁石103aに導かれたビームは、偏向電磁石103aで偏向されずに直進し、四極電磁石104i,104jによってチューンを調節された後に照射ポート102cに導かれ、照射ポート102cおよび照射ノズル部105を介して患者106に照射される。このようにして、ビームを照射ポート102cを介して照射することにより、床101に対して水平な方向から患者106にビームを照射することができる。
以上の通り、本実施例の照射装置10aでは、3方向からビームを照射することができる。なお、本実施例の照射装置10aは、照射ポートを3つ設けて3方向からのビーム照射を可能としたのに加えて、治療台108として傾けることができるようなカウチを採用することにより患者106の向きを変え、患部に対するビームの照射方向を調節できるようにすることもできる。
更に、図2に示すように、照射ノズル部105が設置された空間と、複数の照射ポート102a,102b,102cの設置された空間と、を隔てるようにカバー構造(カバー部材)107が設けられている。このカバー構造107は、照射ノズル部105が移動で通過する箇所の壁面を構成している。すなわち、照射ノズル部105を移動させる移動機構を患者の視界から隠すように治療室の側壁113の一部に見えるように設置されている。カバー構造107は床101に対して固定されている。
カバー構造107は、照射ノズル部105の移動に伴って、照射ノズル部105の通過経路からカバー構造107を退避させるために意図的な変形をさせる必要が無いような構造となっている。照射ノズル部105は、各照射ポート102a〜102cから構造的に分離されており、真空ダクトがそこで途切れても照射精度が保たれるように、その先の照射ノズル部105を構成している。また、固定のカバー構造107をその間に通すことができる十分なスペースをビームが通る経路においても確保している。また照射ノズル部105は、カバー構造107の治療台108が設置されている側をカバー構造107に沿って移動させることができるように移動機構に取り付けられている。カバー構造107の具体的な構造や照射ノズル部105の移動機構の構成については後述する。
次に、照射装置10aの具体的な制御方法について図3および図4を参照して以下説明する。照射装置10aを構成する多数の機器は予め定められた治療計画に基づいて制御されるので、まず治療計画の立て方について図3を用いて説明する。図3は、治療計画を立てるための治療計画装置の構成を示す図である。
まず、操作者が入力装置301を用いて治療計画装置300に治療を行う患者106を特定するための情報(例えば、氏名や予め患者106に割り当てられた番号:患者特定情報と呼ぶ)を入力する。治療計画装置300において、入力された患者特定情報は判定部302に入力され、判定部302は患者特定情報を画像データ取込部303に出力する。画像データ取込部303は、入力された患者特定情報にて特定される患者106の画像データを画像サーバ304より取り込む。なお、画像データとは患者106の患部を予めX線CT装置(図示せず)により撮像して得られた断層画像のデータのことであり、画像サーバ304には複数の患者106の画像データが患者特定情報に対応づけられて予め記憶されている。画像データ取込部303に取り込まれた画像データは記憶部305に記憶されると共に表示制御部306に入力される。表示制御部306は、入力された画像データに基づいて患者106の患部の断層画像を画像表示装置307に表示させる。
操作者は、画像表示装置307に表示された断層画像上に入力装置301を用いて患部領域、照射中心位置、体輪郭、重要臓器、位置判別用マーカー等の情報を入力する。入力された情報は判定部302を介して患部領域設定部308に入力され、患部領域設定部308は入力された情報を画像データと対応づけて記憶部305に記憶させる。次に操作者は、入力装置301により3次元画像表示指令を入力し、入力された3次元画像表示指令は判定部302を介して3次元データ作成部309に与えられる。3次元画像表示指令が与えられた3次元データ作成部309は、記憶部305に記憶されている断層画像の画像データに基づいて3次元の人体データを生成し、記憶部305に記憶させる。表示制御部306は、記憶部305に記憶されている画像データと3次元人体データとを読み出し、両データに基づいて画像表示装置307に断層画像と3次元人体画像とを表示させる。
操作者は、画像表示装置307に表示された断層画像と3次元人体画像を参照しながら患部に対するビームの照射方向を入力装置301を用いて入力する。なお、本実施例では、ビームを複数の方向から患部に照射するので、照射する順番を付加して複数の照射方向を入力する。入力された複数の照射方向は判定部302を介して照射方向設定部310に入力され、照射方向設定部310は、入力された複数の照射方向毎に使用する照射ポート102a〜102cと治療台108の傾きを決定する。決定した照射ポート102a〜102cと治療台108の傾きは複数の照射方向と対応づけて記憶部305に記憶させる。なお、操作者により設定された照射方向での照射が不可能な場合は、画像表示装置307に照射が不可能であることを表示させる。また、画像表示装置307において断層画像や3次元人体画像に重ねて操作者により入力された照射方向を矢印で表示したり、治療台108を傾けて患者106の向きを変える場合に断層画像や3次元人体画像を傾けて表示することにより、操作者が照射方向を視認しやすくなる。
次に、機器データ作成部311は、記憶部305に記憶されている照射方向から見た患部の深さ位置、患部の厚さ、患部外形の2次元形状および患部底部の形状を記憶部305に記憶されている3次元人体データより計算する。そして、その計算結果に基づいて、必要に応じ、スキャニング照射であればシンクロトロン20から出射するビームのエネルギー、走査電磁石の電流値等、ブロードビーム照射であれば更に、ワブラ電磁石に流す電流の値、散乱体の厚み、レンジモジュレータの形状、患者コリメータの形状、患者ボーラスの形状等の機器データを求め、記憶部305に記憶させる。なお、上記機器データは照射方向毎に求められる。
次に、線量分布計算部312が、記憶部305に記憶された照射方向と機器データおよび3次元人体データに基づいて患者106に照射されるビームの線量分布を照射方向毎とに計算し、線量分布の計算結果を表示制御部306に出力する。表示制御部306は、入力された線量分布の計算結果に基づいて患者106の体内における線量分布を画像表示装置307に表示させる。
操作員は、表示された線量分布が良好であれば承認をし、例えば重要な臓器における線量が多い等の問題があれば照射方向を変更して良好な線量分布が得られるまで線量分布の計算を行わせる。
操作者に承認された線量分布に対応する照射ポート102a〜102c、治療台108の傾きおよび機器データは、対応する照射方向毎に患者特定情報と対応づけられて記憶部305から患者データ転送部313に入力され、患者データ転送部313は、入力された患者特定情報、照射方向、照射ポート102a〜102c、治療台108の傾きおよび機器データを患者データ蓄積装置314に転送する。なお、患者特定情報、照射方向、照射ポート102a〜102c、治療台108の傾きおよび機器データをまとめて患者データと呼ぶ。患者データ蓄積装置314では、入力された患者データを記憶し、照射制御装置400や機器作製装置315の要求に応じて患者データを出力する。
必要に応じ、機器作製装置315は、患者データ蓄積装置314に記憶されている患者データのうち、散乱体の厚み、レンジモジュレータの形状、患者コリメータの形状および患者ボーラスの形状に基づいて、散乱体、レンジモジュレータ、患者コリメータおよび患者ボーラスを作製する。
次に、先に作成された治療計画に基づいた実際の照射の際の照射装置10aの具体的な制御方法について図4を参照して以下説明する。図4は、照射制御装置400の構成を示す図である。
照射制御装置400において、まず操作者が入力装置401によって治療を行う患者106の患者特定情報を入力すると共に使用する照射装置を選択し、患者特定情報と選択された照射装置を特定する情報が判定部402に入力される(ここでは照射装置10aが選択されたとする)。判定部402に入力された患者特定情報は患者データ取込部403に入力され、患者データ取込部403は入力された患者特定情報に基づいて対応する患者データを患者データ蓄積装置314から取り込む。
患者データ取込部403が取り込んだ患者データのうち、1番目に照射を行う照射方向が表示制御部404に入力され、表示制御部404はその照射方向を表示装置405に表示させる。操作者は、必要に応じ、表示装置405に表示された照射方向に応じて作製された散乱体、レンジモジュレータ、患者コリメータおよび患者ボーラスを照射ノズル部105に設置する。
患者データ取込部403が取り込んだ患者データのうち、1番目に照射を行う照射方向に対応する照射ポート(ここでは照射ポート102aとする)は、照射ノズル位置制御部406、偏向電磁石選択部407および四極電磁石選択部408に入力される。
照射ノズル位置制御部406は、入力された照射ポートに基づいて駆動装置417を制御し、照射ポート102aから出力されたビームが通過する位置に照射ノズル部105を移動させる。
偏向電磁石選択部407には、判定部402から照射装置を特定するための情報も入力され、偏向電磁石選択部407は、照射装置10aを構成する偏向電磁石のうち照射ポート102aを使用する際に励磁しなければならない偏向電磁石(この場合は偏向電磁石103a,103b,103d)を選択し、選択した偏向電磁石を特定するための情報を電磁石電源制御部409に出力する。なお、電磁石電源制御部409には、患者データのうちシンクロトロン20から出射するビームのエネルギーも入力される。また、四極電磁石選択部408にも判定部402から照射装置を特定するための情報が入力され、四極電磁石選択部408は照射装置10aを構成する四極電磁石のうち照射ポート102aを使用する際に励磁しなければならない四極電磁石(この場合は四極電磁石104a〜104f)を選択し、選択した四極電磁石を特定するための情報を電磁石電源制御部409に出力する。
電磁石電源制御部409は、入力された偏向電磁石および四極電磁石を特定するための情報とビームエネルギーとに基づいて電磁石電源410を制御して、特定された偏向電磁石および四極電磁石に電力を供給させ、偏向電磁石および四極電磁石を励磁する。なお、偏向電磁石および四極電磁石にて必要とされる電力の値は各照射ポート毎にビームのエネルギーと対応づけて予め電磁石電源制御部409に記憶されており、電磁石電源制御部409は記憶している電力値に応じて各電磁石電源410を制御する。ここで、励磁する必要がない電磁石に対しては電力値として0を設定するか、電磁石電源410を停止させるように設定する。
患者データ取込部403が取り込んだ患者データのうち、照射系電磁石に与える電流の値は照射系電磁石電源制御部411に入力され、治療台の傾きは治療台制御部412に入力される。照射系電磁石とは、スキャニング照射をする場合は図2等に示すような走査電磁石109aであり、ワブラ照射をする場合はワブラ電磁石である。また、患者データ取込部403が取り込んだ患者データのうちシンクロトロン20から出射するビームのエネルギーは、ビームエネルギー設定部413に入力される。
照射系電磁石電源制御部411は、入力された電流値を出力するように照射系電磁石電源414を制御する。一方、治療台制御部412は、治療台108が入力された傾きとなるように治療台駆動装置415を制御する。更に、ビームエネルギー設定部413は、入力されたビームエネルギーを加速器制御装置416に出力し、加速器制御装置416は与えられたビームエネルギーを持つビームが出射されるようにシンクロトロン20を制御する。なお、治療台108の傾きを入力装置401からの操作者の指示によって変更できるようにしても良い。
以上のようにして、照射装置10aの照射ポート102aからビームを照射するための準備が行われる。
そして、準備が整った状態で操作員から入力装置401を用いて治療開始指令が入力されると、それを受けた判定部402は、加速器制御装置416に対して出射開始指令を出力する。出射開始指令を受けた加速器制御装置416はシンクロトロン20よりビームを出射させ、シンクロトロン20から出射されたビームは照射装置10aに導かれ、照射ポート102aから患者106に対して照射される。患部に照射されるビームの照射線量は照射ノズル部105に設けられた線量計にて測定され、その測定値が予め定められた設定値に達したら、シンクロトロン20からのビームの出射を停止し、患部へのビーム照射を停止する。
以上のようにして1番目に照射を行う照射方向からのビーム照射が終了したら、次に2番目に照射を行う照射方向からビーム照射を行う。その手順は1番目の照射方向の場合と同様であるので詳細な説明は省略するが、照射方向を変更する際に照射ポート102a,102b,102cが変わる場合は、照射ノズル部105の位置や治療台108の傾き、励磁される偏向電磁石および四極電磁石が変更されると共に、必要に応じ、照射ノズル部105に設置される散乱体、レンジモジュレータ、患者コリメータおよび患者ボーラスも交換される。
このように、設定された各照射方向からの照射が全て終了するまでビーム照射を繰り返し、患者106の患部に対して複数の方向からのビーム照射が行われる。
次に、図5の照射ノズル部105の俯瞰図を用いて、照射ノズル部105の具体的な構造や移動機構、カバー構造107の具体的構造について説明する。図5は、照射ノズル部105とカバー構造107をビームの照射と平行な方向から見たときの概略を示す図であり、図6は、照射ノズル部105とカバー構造107とを治療台108側から見たときの概略を示す図である。
図5に示すように、走査電磁石109a,109b,109cやワブラ電磁石は、真空ダクト102a,102b,102c側に設けられており、カバー構造107よりビーム上流側に設置されている。
照射ノズル部105内には、モニタ510とコンペンセータ501が設置されている。モニタ510として例えば、線量モニタやビームの平坦度を計測するビーム位置モニタを設置する。またコンペンセータ501として例えば、ビームのエネルギーを調節してビームの到達する深さを調節するレンジモジュレータ(飛程調節器)、散乱体、リッジフィルタ患者コリメータ、患者ボーラス、アプリケータ等を設置する。
また、カバー構造107は、照射ノズル部105が設置された空間と、複数の照射ポート102a,102b,102cの設置された空間と、を隔てるように、床101や治療室の側壁113に対して固定されている。図5および図6に示すように、カバー構造107には、照射ノズル部105を両側で支持する第1支持部材503A,第2支持部材503Bおよびこれら第1支持部材503A,第2支持部材503Bをカバー構造の裏に通し、移動するためのスリット110が2本形成されている。2本のスリット110の間のカバー構造107は、一枚、若しくは複数の板からなり、その上下端で床101や治療室の側壁113に固定されている2本のカバー支持部材112に、その両側を挟まれるように固定されている。なお、カバー支持部材112は、カバー支持部材112からカバー構造107を取り外して付け替えることでカバー構造107を交換可能にすることもできる。
また、図5に示すように、カバー構造107の複数の照射ポート102a,102b,102cの設置された空間側には、照射ノズル部105が複数の照射ポート102a,102b,102c間を移動可能なようにするための移動機構が設けられている。
照射ノズル部105を移動させる移動機構は、駆動モータからなる駆動装置417と、この駆動装置417の回転により回転するギア506と、このギア506と噛合い、複数の照射ポート102a,102b,102c間の照射ノズル部105の移動をガイドするガイドラック504Aおよびガイドレール504Bと、を有している。ガイドラック504Aとガイドレール504Bとは、照射ノズル部105の移動方向に対して垂直な方向から見たときに照射ポート102a,102b,102cを挟むように配置されており、照射ノズル部105の移動方向に対して平行な方向から見たときにカバー構造107に平行に配置されている。
照射ノズル部105は、両側の端部に設けられた第1支持部材503A,第2支持部材503Bにより、移動機構に対して支持されている。より具体的には、第1支持部材503Aの端部は、ガイドラック504Aにギア506を介して支持され、第2支持部材503Bの端部は、ガイドレール504Bに支持されている。
照射ノズル部105を複数の照射ポート102a,102b,102c間で移動させるときは、駆動装置417を駆動させる。駆動装置417が駆動することによりギア506が回転する。ギア506の歯はガイドラック504Aに設けられた歯と噛合っているため、ガイドラック504Aに沿ってギア506の回転方向に照射ノズル部105が所定の照射ポート102a,102b,102cと相対する位置まで移動する。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本発明の実施例1の粒子線治療システムは、照射装置10a,10bは、各々が標的に対して複数の方向から粒子線を照射するための照射ポート102a,102b,102cを複数有している。また、照射装置10a,10bの照射ノズル部105は、複数の照射ポート102a,102b,102c間を移動可能であり、複数の照射ポート102a,102b,102cと照射ノズル部105との間に、固定されたカバー構造107が設けられている。また、カバー構造107は、照射ノズル部105を支える支持部材(第1支持部材503Aと第2支持部材503B)を通すためのスリット110を有している。更に、照射ノズル部105は照射ポート102a,102b,102cと分離して移動可能に形成され、照射ノズル部105内には真空ダクトが設けられていない構造となっている。
この固定されたカバー構造107が、照射ノズル部105の先端を照射対象に向けたまま周方向に移動可能にする場合に、アクセスフロア、若しくは照射ノズルを移動させるための駆動構造を隠すための覆いとして用いられる。そのため、照射ノズルの移動に合わせて変形可能な移動床等を設置する必要がなくなり、機構が複雑化する必要がなくなる。また、駆動系の数を大幅に削減することができるため、メンテナンスの頻度も従来に比べて大幅に低減することができ、メンテナンス性に非常に優れた粒子線治療システムとすることができる。更に、複数の照射ポート102a〜102cに対して照射ノズル部105を共用するため、複数の照射ポート毎に照射ノズルを設ける場合に比べて照射ノズルの数を少なくでき、照射装置のコストを低減することができる、との効果も奏する。
また、照射する粒子線が陽子より質量の大きいヘリウム、アルゴン、炭素などからなるシステムの場合、特に重粒子からなるシステムの場合、ビームの位置を変更させるために長い距離が必要となり、走査電磁石109a,109b,109cやワブラ電磁石が照射装置最後の直線部において、照射ノズル出口から上流側に離して配置されることになる。そのため、陽子より質量の大きいイオンを用いるシステムに本発明を適用した場合、モニタやコンペンセータと走査電磁石の間に、カバー構造を設置するに好適なスペースを確保しやすくなるため、カバー構造をよりメンテしやすい簡素化された構造とすることができる。
また、陽子より質量の大きいイオンを用いるシステムに本発明を適用した場合、質量の大きいイオンは空気中での散乱が比較的少ないため、カバー構造を設置するためにノズル照射部と照射ポートを構造的に分離し、真空ダクトの端部をカバー構造までとして場合であっても、照射精度の維持がより容易となる。
更に、望ましくはモニタとコンペンセータを搭載したノズル部と、更に望ましくはモニタのみを搭載した薄い照射ノズル部と組み合わせることで、照射精度の維持がより容易となる。
更に、照射ノズル部105を移動させる移動機構は、駆動装置417と、駆動装置417の回転により回転するギア506と、ギア506と噛合い、複数の照射ポート102a,102b,102c間の照射ノズル部105の移動をガイドするガイドラック504Aと、を有することで、簡易な構造で、かつ高精度に照射ノズル部105の照射ポート102a,102b,102c間の移動および照射ポート102a,102b,102cに対する位置決めが可能となる。よって、構造が簡易でありながら、高精度な照射が可能な粒子線治療システムとすることができる。
また、複数の照射ポート102a,102b,102c間の照射ノズル部105の移動をガイドするガイドレール504Bを更に有することにより、より安定した照射ノズル部105の照射ポート102a,102b,102c間の移動および照射ポート102a,102b,102cに対する位置決めが可能となる。
更に、ガイドラック504Aとガイドレール504Bとが照射ポート102a,102b,102cを挟むように配置されており、カバー構造107が、スリット110が2本形成されており、照射ノズル部105は、ガイドラック504A側の第1支持部材503Aとガイドレール504B側の第2支持部材503Bとにより移動機構に支持されていることで、照射ノズル部105が2本の支持部材で移動機構に対して支持されることになり、更に安定した照射ノズル部105の照射ポート102a,102b,102c間の移動および照射ポート102a,102b,102cに対する位置決めが可能となる。
また、2本のスリット110の間のカバー構造107は、一枚、若しくは複数の板からなり、カバー支持部材112から取り外して付け替えることで交換可能に形成されていることにより、照射によってカバー構造107が消耗したとしても容易に交換することができるため、構造がより簡易でありながら、メンテナンス性に優れた粒子線治療システムとすることができる。
<実施例2>
本発明の粒子線治療システムの実施例2を図7を用いて説明する。図7は本実施例における照射ノズルとカバー部材とを治療台側から見たときの概略を示す図である。
図7に示すように、本実施例の粒子線治療システムに設けられたカバー構造107Aは、複数の照射ポート102a,102b,102cに対応する位置に孔111が設けられている。
その他の構成・動作は前述した実施例1の粒子線治療システムと略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例2の粒子線治療システムにおいても、前述した実施例1の粒子線治療システムとほぼ同様な効果が得られる。
また、カバー構造107Aは、複数の照射ポート102a,102b,102cに対応する位置に孔111が設けられていることにより、照射の際の粒子線の散乱の原因となる物体をより低減することができるため、より高精度な照射を行うことができる。また照射を行うことによるカバー構造107Aの損耗をより低減することができ、更にメンテナンス性の優れた粒子線治療システムとなる。
なお、カバー構造107Aの孔111には、放射線の透過性が高い部材を設けて、窓のような構造とすることができる。
<実施例3>
本発明の粒子線治療システムの実施例3を図8を用いて説明する。図8は本実施例における照射ノズルとカバー部材とをビームの照射と平行な方向から見たときの概略を示す図である。
図8に示すように、本実施例の粒子線治療システムに設けられたカバー構造107Aは、実施例2と同様に、複数の照射ポート102a,102b,102cに対応する位置に孔111が設けられている。
また、本実施例では、複数の照射ポート102a,102b,102cのカバー構造107Aの孔111に最も近い側、即ち、標的に最も近い位置である真空ダクト102a,102b,102cの最下流側にカバー114が設けられている。
その他の構成・動作は前述した実施例1の粒子線治療システムと略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例3の粒子線治療システムにおいても、前述した実施例1の粒子線治療システムとほぼ同様な効果が得られる。
また、複数の照射ポート102a,102b,102cは、標的に最も近い位置にカバー114が設けられていることにより、照射ノズル部105が移動して存在しない場合において真空ダクト102a,102b,102cの最下流側が治療室側に直接暴露されることを防止することができ、真空ダクト102a,102b,102の長寿命化を図ることができ、よりメンテナンス性の優れた粒子線治療システムとなる。
<その他>
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
例えば、照射装置に設置される四極電磁石の数は患部におけるビームパラメータを最適にするのに必要な数を設置すればよく、実施例で説明した四極電磁石の数に限られるものではない。
また、照射ノズルに設けられる機器で走査電磁石やワブラ電磁石以外にも自動的に制御可能な機器があれば、その機器を照射制御装置400にて制御しても良い。
更に、上述の実施例では、シンクロトロン20に対して2つの照射装置を設けた例について説明したが、照射装置の数は2つに限られるものではない。
また、上述の実施例では、照射ポートを3つ設けた場合について説明したが、照射ポートの数は3つに限られるものではなく、2つでも4つでもよく、複数であれば良い。
更に、重粒子線の加速器としてシンクロトロンを例に示したが、加速器はサイクロトロンやライナック等の他の加速器であってもよい。
また、炭素等の重粒子イオンを照射する重粒子線照射システムを例に示したが、照射対象に照射する粒子線は重粒子イオンに限られず、重粒子より質量の小さい陽子や、炭素以外の陽子より質量の大きい粒子、中性子にも適用できる。
10a,10b…照射装置
20…シンクロトロン
30a,30b…切替電磁石
40a,40b…電源
50…ビームダンプ
101…床
102a,102b,102c…照射ポート(真空ダクト)
103a,103b,103c,103d…偏向電磁石
104a,104b,104c,104d,104e,104f,104g,104h,104i,104j…四極電磁石
105…照射ノズル部(照射ノズル)
107,107A…カバー構造(カバー部材)
108…治療台
109a,109b,109c…走査電磁石
110…スリット
111…孔
112…カバー支持部材
113…側壁
114…カバー
300…治療計画装置
301…入力装置
302…判定部
303…画像データ取込部
304…画像サーバ
305…記憶部
306…表示制御部
307…画像表示装置
308…患部領域設定部
309…次元データ作成部
310…照射方向設定部
311…機器データ作成部
312…線量分布計算部
313…患者データ転送部
314…患者データ蓄積装置
315…機器作製装置
400…照射制御装置
401…入力装置
402…判定部
403…患者データ取込部
404…表示制御部
405…表示装置
406…照射ノズル位置制御部
407…偏向電磁石選択部
408…四極電磁石選択部
409…電磁石電源制御部
410…電磁石電源
411…照射系電磁石電源制御部
412…治療台制御部
413…ビームエネルギー設定部
414…照射系電磁石電源
415…治療台駆動装置
416…加速器制御装置
417…駆動装置(駆動モータ)
501…コンペンセータ
503A…第1支持部材
503B…第2支持部材
504A…ガイドラック
504B…ガイドレール
506…ギア
510…モニタ

Claims (12)

  1. 粒子線を加速する加速器と、
    この加速器で加速された粒子線を輸送するビーム輸送系と、
    このビーム輸送系により輸送された前記粒子線を標的に照射する照射ノズルを有する照射装置と、
    前記加速器、前記ビーム輸送系および前記照射装置を制御する制御装置とを備え、
    前記照射装置は、標的に対して複数の方向から前記粒子線を照射するための照射ポートを複数有し、
    前記照射装置の前記照射ノズルは、前記複数の照射ポート間を移動可能であり、
    前記複数の照射ポートと前記照射ノズルとの間に、固定されたカバー部材が設けられた
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  2. 請求項1に記載の粒子線治療システムにおいて、
    前記粒子線は、陽子より質量の大きい粒子からなる
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  3. 請求項1に記載の粒子線治療システムにおいて、
    前記照射ノズルを移動させる移動機構は、
    駆動モータと、
    この駆動モータの回転により回転するギアと、
    このギアと噛合い、前記複数の照射ポート間の前記照射ノズルの移動をガイドするガイドラックと、を有する
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  4. 請求項3に記載の粒子線治療システムにおいて、
    前記移動機構は、前記複数の照射ポート間の前記照射ノズルの移動をガイドするガイドレールを更に有する
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  5. 請求項4に記載の粒子線治療システムにおいて、
    前記ガイドラックと前記ガイドレールとが前記照射ポートを挟むように配置されており、
    前記照射ノズルは、前記ガイドラック側の第1支持部材と前記ガイドレール側の第2支持部材とにより前記移動機構に支持されている
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  6. 請求項1に記載の粒子線治療システムにおいて、
    前記カバー部材は、前記複数の照射ポートに対応する位置に孔が設けられている
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  7. 請求項6に記載の粒子線治療システムにおいて、
    前記複数の照射ポートは、前記標的に最も近い位置にカバーが設けられている
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  8. 請求項1に記載の粒子線治療システムにおいて、
    前記カバー部材は、交換可能である
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  9. 粒子線を加速する加速器と、
    この加速器で加速された粒子線を輸送するビーム輸送系と、
    このビーム輸送系により輸送された前記粒子線を標的に照射する照射ノズルを有する照射装置とを備え、
    前記照射装置は、標的に対して複数の方向から前記粒子線を照射するための照射ポートを複数有し、
    前記複数の照射ポートと前記照射ノズルとの間に、固定されたカバー部材が設けられており、
    このカバー部材は、前記照射ノズルを支える支持部材を通すためのスリットを有する
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  10. 請求項9に記載の粒子線治療システムにおいて、
    前記カバー部材は、前記スリットが2本形成されている
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  11. 請求項10に記載の粒子線治療システムにおいて、
    前記2本のスリットの間のカバー部材は、一枚、若しくは複数の板からなり、交換可能に形成されている
    ことを特徴とする粒子線治療システム。
  12. 粒子線を加速する加速器と、
    前記加速器で加速された粒子線を照射ポートまで輸送するビーム輸送系と、
    前記照射ポートまで輸送された前記粒子線を標的に照射する照射ノズルとを備え、
    前記照射ノズルは前記照射ポートと分離して移動可能に形成され、
    前記照射ノズル内に真空ダクトを設けない
    ことを特徴とする粒子線照射システム。
JP2016042740A 2016-03-04 2016-03-04 粒子線治療システム Active JP6653595B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016042740A JP6653595B2 (ja) 2016-03-04 2016-03-04 粒子線治療システム
US15/448,685 US10532227B2 (en) 2016-03-04 2017-03-03 Particle beam treatment system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016042740A JP6653595B2 (ja) 2016-03-04 2016-03-04 粒子線治療システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017153910A true JP2017153910A (ja) 2017-09-07
JP6653595B2 JP6653595B2 (ja) 2020-02-26

Family

ID=59722469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016042740A Active JP6653595B2 (ja) 2016-03-04 2016-03-04 粒子線治療システム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10532227B2 (ja)
JP (1) JP6653595B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10431418B1 (en) 2018-04-05 2019-10-01 B Dot Medical Inc. Focusing magnet and charged particle irradiation apparatus

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109011220A (zh) * 2018-09-03 2018-12-18 东莞东阳光高能医疗设备有限公司 一种中子俘获治疗系统

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2824363B2 (ja) * 1992-07-15 1998-11-11 三菱電機株式会社 ビーム供給装置
EP1075855A1 (fr) * 1999-08-11 2001-02-14 Jean Valentin Dispositif de radiothérapie stéréotaxique
JP2002113118A (ja) 2000-10-10 2002-04-16 Hitachi Ltd 荷電粒子ビーム照射装置
AU2003258441A1 (en) * 2002-09-18 2004-04-08 Paul Scherrer Institut System for performing proton therapy
JP3748426B2 (ja) 2002-09-30 2006-02-22 株式会社日立製作所 医療用粒子線照射装置
US7402823B2 (en) * 2006-06-05 2008-07-22 Varian Medical Systems Technologies, Inc. Particle beam system including exchangeable particle beam nozzle
US8394007B2 (en) * 2008-10-31 2013-03-12 Toby D Henderson Inclined beamline motion mechanism

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10431418B1 (en) 2018-04-05 2019-10-01 B Dot Medical Inc. Focusing magnet and charged particle irradiation apparatus
EP3549637A1 (en) 2018-04-05 2019-10-09 B dot Medical Inc. Focusing magnet and charged particle irradiation apparatus
US10446364B1 (en) 2018-04-05 2019-10-15 B Dot Medical Inc. Focusing magnet and charged particle irradiation apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
US20170252581A1 (en) 2017-09-07
JP6653595B2 (ja) 2020-02-26
US10532227B2 (en) 2020-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5722559B2 (ja) 治療計画装置
JP5496414B2 (ja) 粒子線治療装置
JP2002113118A (ja) 荷電粒子ビーム照射装置
TWI510220B (zh) 粒子射線治療裝置、以及決定分時照射對象的治療室之方法
JP2009217938A (ja) 加速器システム及び粒子線治療システム
JP2005185703A (ja) 粒子線治療装置
JP6654102B2 (ja) 粒子線治療システム
TWI551323B (zh) Charged particle beam irradiation device
JP5705372B2 (ja) 粒子線治療装置および粒子線治療装置の運転方法
WO2018116354A1 (ja) 放射線照射計画装置、臨床判断支援装置およびプログラム
JP6653595B2 (ja) 粒子線治療システム
CN108348767B (zh) 粒子束治疗系统
JP2008272139A (ja) 荷電粒子ビーム照射システム及び荷電粒子ビーム出射方法
JP6618833B2 (ja) 粒子線治療装置
WO2019008793A1 (ja) 粒子線照射装置
JP7082366B2 (ja) 放射線治療装置及びベッド位置決め装置並びにベッドの位置決め方法
WO2016162998A1 (ja) 治療計画装置および粒子線治療装置
JP2013055989A (ja) 荷電粒子線照射装置
JP2011206495A (ja) 粒子線治療システム
TWI816312B (zh) 帶電粒子束照射系統
JP6063982B2 (ja) 粒子線治療システム
JP2013013613A (ja) 荷電粒子線照射装置
JP2018099247A (ja) 放射線治療装置
JP6815231B2 (ja) 荷電粒子線治療装置
JP6063983B2 (ja) 粒子線治療システム

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20160329

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190304

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6653595

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150