JP2017153693A - 遊技機 - Google Patents

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Gen Okamura
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Abstract

【課題】遊技者の遊技への注目度を向上させることができる遊技機の提供。【解決手段】遊技機は、遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段と、遊技球を入球させるために遊技領域に設けられた複数の入球手段とを備える。入球手段は、発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する通常入球手段と、発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する参照入球手段とを備える。遊技機は、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合と、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合とで通常入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を異なるように設定する長期電役表示継続時間の設定処理を備える。【選択図】図37

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来、複数の絵柄を変動表示する表示装置を備えた遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この遊技機は、作動口(入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
特開2005−074175号公報
しかしながら、入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態は、他の入球手段に対して独立して設定されているので、単調になってしまい、ひいては遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。
本発明の目的は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる遊技機を提供することである。
本発明の遊技機は、遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段と、遊技球を入球させるために遊技領域に設けられた複数の入球手段とを備える遊技機であって、入球手段は、発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する通常入球手段と、発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する参照入球手段とを備え、遊技機は、入球手段への遊技球の入球を契機として変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、入球手段への遊技球の入球に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する表示手段と、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合と、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合とで通常入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を異なるように設定する変動状態設定手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るパチンコ機の正面図 遊技盤の正面図 右側可変入球機構の近傍を拡大した図 図柄表示装置の表示画面を示す図 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図 内部抽選に用いられる各カウンタの内容を示す図 小当たり発生に当選する乱数の値を記憶した電役当否テーブルを示す図 当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルを示す図 当たりの種別の振分先に係る乱数の値を記憶した振分テーブルを示す図 タイマ割込み処理のフローチャートを示す図 スルー用の入賞処理のフローチャートを示す図 作動口用の入賞処理のフローチャートを示す図 通常処理のフローチャートを示す図 メイン処理のフローチャートを示す図 遊技回制御処理のフローチャートを示す図 データ設定処理のフローチャートを示す図 変動開始処理のフローチャートを示す図 遊技状態移行処理のフローチャートを示す図 大入賞口開閉処理のフローチャートを示す図 大入賞口開放処理のフローチャートを示す図 開閉実行モード終了時の移行処理のフローチャートを示す図 可変入球実行処理のフローチャートを示す図 電役サポート用処理のフローチャートを示す図 電役変動開始処理のフローチャートを示す図 電動役物開放処理のフローチャートを示す図 音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図 音声発光制御装置にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図 演出決定処理のフローチャートを示す図 羽根部材開放告知演出の判定処理のフローチャートを示す図 羽根部材の開放および閉鎖と、羽根部材開放告知演出を発生させるタイミングとを示す図 遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図 低頻度サポートモードにて中央スルーゲートへの入賞をトリガとして下作動口に遊技球が入賞した場合の遊技回用の演出を示す図 右側可変入球機構の周辺を示す拡大図 低頻度サポートモードにて右側スルーゲートへの入賞をトリガとして下作動口に遊技球が入賞した場合の遊技回用の演出を示す図 右側可変入球機構の周辺を示す拡大図 本発明の第2実施形態に係る遊技盤の正面図 電役変動開始処理のフローチャートを示す図 本発明の第2実施形態の変形例に係る電役サポート用処理のフローチャートを示す図 本発明の第3実施形態に係る演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図 低期待度のストーリーを選択した場合のスーパーリーチを示す図 中期待度のストーリーを選択した場合の図柄表示装置の表示画面を示す図 高期待度のストーリーを選択した場合の図柄表示装置の表示画面を示す図 演出実行処理のフローチャートを示す図 スーパーリーチの継続時間の関係を示す図 低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図 中期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図 低期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図 本発明の第4実施形態に係る演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図 最高期待度のストーリーに差し替えた場合の図柄表示装置の表示画面を示す図 スーパーリーチの継続時間の関係を示す図 低期待度のストーリーから最高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図 最高期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図 低期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図 本発明の第5実施形態に係るスーパーリーチの継続時間の関係を示す図 低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図 中期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図 低期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機の正面図である。
パチンコ機10は、遊技機の一種であるパチンコ遊技機である。このパチンコ機10は、図1に示すように、パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方(正面側)に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを備えている。
遊技機本体12は、左右両側部のうち一方を支持側として回動可能となるように外枠11に支持される内枠(図示略)と、内枠の前方に配置されるとともに、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能となるように内枠に支持される前扉枠13と、内枠の後方に配置されるとともに、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能となるように内枠に支持される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
なお、遊技機本体12は、その回動先端部に設けられた施錠装置(図示略)を備えている。この施錠装置は、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能な施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠13を内枠に対して開放不能な施錠状態とする機能を有している。これらの施錠状態は、パチンコ機10の前面に露出させて設けられたシリンダ錠14に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことによって解除される。
前扉枠13は、内枠の前面側全体を覆うようにして設けられた略楕円形状の窓部21と、窓部21に嵌め込まれた窓パネル22とを有している。なお、本実施形態では、窓パネル22は、ガラスによって無色透明に形成されているが、合成樹脂などによって無色透明に形成されていてもよい。
また、前扉枠13は、窓部21の周囲に設けられた各種ランプ部等にて構成される発光手段の一部として窓部21の上方に設けられた表示ランプ部23と、表示ランプ部23の左右両側に設けられるとともに、遊技状況に応じた効果音などを出力するスピーカ部24と、窓部21の下方に設けられた上側膨出部25および下側膨出部26とを備えている。
上側膨出部25および下側膨出部26は、上下に並設されるとともに、共に前方へ膨出するように設けられている。
上側膨出部25は、上方に開口するようにして内側に設けられた上皿25aと、遊技者に操作されることによって、情報の入力を受け付ける押ボタン25bとを有している。上皿25aは、裏パックユニットに設けられた払出装置71(図5参照)にて払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構81(図5参照)側へ導くための機能を有している。押ボタン25bは、遊技者に操作されることによって、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行する操作手段として機能する。
下側膨出部26は、同じく上方に開口するようにして内側に設けられた下皿26aを有している。下皿26aは、上皿25a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
さらに、前扉枠13は、下皿26aの右方に設けられた発射手段としての発射ハンドル27を備えている。この発射ハンドル27は、パチンコ機10の遊技者に操作されることによって、内枠の下方に設けられた遊技球発射機構81から内枠の上方に設けられた遊技領域に向けて遊技球を発射する。発射ハンドル27は、その回転操作量を変更することによって、遊技領域に向けて発射する遊技球の発射強度、すなわち発射の勢いを変更する。
図2は、遊技盤の正面図である。
遊技盤31は、図2に示すように、その表面に取り付けられた内レール部32および外レール部33を有し、内枠に搭載されている。前述した遊技領域は、内レール部32および外レール部33によって区画されるようにして遊技盤31に形成されている。この遊技領域は、窓部21を介して略全域を前方から視認することができる。
内レール部32および外レール部33は、遊技領域への遊技球の誘導レール34を構成し、この誘導レール34は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことによって遊技球発射機構81から発射された遊技球を遊技領域の上部に案内する。
誘導レール34は、その出口部分が遊技領域の一方の側部に配置されるとともに、遊技領域の上部中央を向くようにして形成されている。このため、遊技領域の上部における遊技球の到達位置は、遊技者による発射ハンドル27の回転操作量が大きくなるにしたがって、誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトしていく。なお、本実施形態では、誘導レール34の出口部分は、遊技領域の左側部に設けられている。
遊技盤31は、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように形成された大小複数の開口部を遊技領域に有している。また、遊技盤31は、各開口部に設けられた一般入賞口35、上作動口(第1始動入球部)36、下作動口(第2始動入球部)37、可変入賞装置38、およびアウト口39を有している。また、遊技盤31は、可変入賞装置38の上方に設けられた右側可変入球機構40と、上作動口36の上方および中央部右側にそれぞれ設けられた2つのスルーゲート41と、上部右側に設けられた主表示装置42と、中央部に設けられた可変表示ユニット43等とを有している。さらに、遊技盤31は、遊技球の落下方向を適宜分散させるために、または調整等するために植設された多数の釘44や、風車等の各種部材(役物)を遊技領域に有している。
一般入賞口35、上作動口36、下作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口のそれぞれは、遊技球の入球を検知する検知センサ50a〜50d(図5参照)を備え、これらの検知センサ50a〜50dは、遊技盤31の背面側に配設されている。具体的には、一般入賞口35は、検知センサ50aを備え、上作動口36は、検知センサ50bを備え、下作動口37は、検知センサ50cを備え、可変入賞装置38は、検知センサ50dを備えている。パチンコ機10は、検知センサ50a〜50dの検知結果に基づいて、所定数の賞球の払い出しを実行する。なお、検知センサ50a〜50dは、遊技球の入賞を個別に検知できるものであれば、どのようなものであってもよく、例えば、電磁誘導型の近接センサなどを採用することができる。
具体的には、パチンコ機10は、一般入賞口35への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しを実行する。パチンコ機10は、上作動口36への入球が発生した場合および下作動口37への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しを実行する。パチンコ機10は、可変入賞装置38への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しを実行する。なお、これら賞球の個数は任意であり、例えば、各作動口36,37の賞球個数を相違させてもよい。
アウト口39は、遊技盤31の遊技領域の最下部に設けられている。各種入賞口等に入球しなかった遊技球は、このアウト口39を通って遊技領域から排出される。また、アウト口39は、遊技球の入球を検知する検知センサ50e(図5参照)を備え、この検知センサ50eは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、アウト口39への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
スルーゲート41は、上作動口36の上方に設けられた中央スルーゲート411と、中央部右側に設けられた右側スルーゲート412とを備え、遊技球の入球が発生した場合には、内部抽選を実行する。
中央スルーゲート411は、遊技球の入球を検知する検知センサ50f(図5参照)を備え、この検知センサ50fは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、中央スルーゲート411への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
右側スルーゲート412は、遊技球の入球を検知する検知センサ50g(図5参照)を備え、この検知センサ50gは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、右側スルーゲート412への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
したがって、スルーゲート41は、遊技球を入球させるために遊技領域に設けられた複数の入球手段として機能する。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することをいい、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続する態様も含む。ただし、以下の説明では、アウト口39への遊技球の入球と明確に区別するために、各種入賞口への遊技球の入球を入賞とも表現する。また、スルーゲート41への入球とは、遊技領域に設けられたゲートを通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続することをいう。このスルーゲート41への入球についても各種入賞口への入球と同様に入賞とも表現する。
上作動口36および下作動口37は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤31に設置されている。各作動口36,37は、遊技領域を流下する遊技球を入球可能とすべく共に上向きに開口するとともに、上作動口36を上方に配置し、下作動口37を下方に配置するようにして鉛直方向に並設されている。下作動口37は、左右一対の可動片によって構成されたガイド片(サポート片)としての電動役物37aを有している。
電動役物37aは、遊技盤31の背面側に搭載された電動役物駆動部37bに連結されている。この電動役物37aは、電動役物駆動部37bにて駆動されることによって、閉鎖状態(非サポート状態または非ガイド状態)および開放状態(サポート状態またはガイド状態)のいずれかに設定される。閉鎖状態は、電動役物37aの上端を左右方向に近接させることによって、下作動口37を閉鎖した状態である。開放状態は、電動役物37aの上端を左右方向に離間させることによって、下作動口37を開放した状態である。
ここで、電動役物37aを閉鎖状態に設定した場合には、この電動役物37aの上端と、上作動口36の底面部との間隔は、遊技球1個分よりも狭くなる。また、電動役物37aを開放状態に設定した場合には、この電動役物37aの上端と、上作動口36の底面部との間隔は、遊技球1個分よりも広くなる。したがって、遊技球は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した場合には、下作動口37に入賞することができず、開放状態に設定した場合には、下作動口37に入賞することができる。
なお、電動役物37aは、前述した閉鎖状態および開放状態に代えて、下作動口37に遊技球が入賞しにくい状態(閉鎖状態とは異なり遊技球の入球は可能な状態)と、下作動口37に遊技球が入賞しやすい状態とを切り換える構成としてもよい。また、下作動口37は、このような切り換えを電動役物37aの設定によって行うのではなく、下作動口37の変位によって行う構成としてもよく、このように構成した場合には、下作動口37は、電動役物37aを備えていなくてもよい。
可変入賞装置38は、遊技領域を流下する遊技球を入球可能とすべく上向きに開口する大入賞口38aと、大入賞口38aを開閉するための開閉扉38bと、開閉扉38bを駆動する可変入賞駆動部38cとを備えている。
なお、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大とし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、可変表示ユニット43等を避けて可変入賞装置38および右側可変入球機構40に遊技球を導くことができる。
また、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を中程度とし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側から遊技領域の中央へとシフトさせることによって、中央スルーゲート411に遊技球を導くことができる。
したがって、中央スルーゲート411は、遊技領域の中央(第1の経路)に向かって発射ハンドル27にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する第1の入球手段として機能する。
さらに、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大とし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、右側スルーゲート412に遊技球を導くことができる。
したがって、右側スルーゲート412は、遊技領域の右側(第2の経路)に向かって発射ハンドル27にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する第2の入球手段として機能する。
ここで、遊技盤31は、可変入賞装置38の前面側を覆うようにして設けられたカバー381を備えている。このカバー381は、可変入賞装置38を前面側から視認可能とすべく透明(または半透明)に形成された透明パネル381aと、この透明パネル381aの周囲に設けられるとともに、不透明に形成された不透明パネル381bとを備えている。
したがって、遊技者は、透明パネル381aおよび窓部21を介して可変入賞装置38を前方から視認することができる。
大入賞口38aは、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように遊技領域に形成された開口部に設けられている。この大入賞口38aは、前述したように、遊技球の入球を検知する検知センサ50dを備えている。パチンコ機10は、その検知結果に基づいて、所定数の賞球の払い出しを実行する。
開閉扉38bは、矩形板状に形成されるとともに、大入賞口38aの開口を閉鎖するようにして遊技盤31に設けられている。この開閉扉38bは、窓パネル22に向かって前進して遊技盤31から突出することによって、大入賞口38aの開口を閉鎖する閉鎖状態と、遊技盤31の内部に向かって後退して遊技盤31に埋没することによって、大入賞口38aの開口を開放する開放状態とを有している。
可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを駆動することによって、開閉扉38bを開放状態および閉鎖状態のいずれかに設定する。
具体的には、開閉扉38bは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態に設定されている。そして、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉38bは、遊技球が入賞できる開放状態に設定される。
なお、開閉実行モード(特定制御状態)とは、開閉扉38bを開放状態に設定し、大入賞口38aに遊技球を入球可能とするモードをいう。また、開閉実行モードにおいて、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回のラウンド遊技という。
図3は、右側可変入球機構の近傍を拡大した図である。
右側可変入球機構40は、図3に示すように、遊技領域を流下する遊技球を右側可変入球機構40の内部に誘導する誘導部401と、誘導部401にて右側可変入球機構40の入口に誘導された遊技球を案内する案内通路402と、案内通路402にて案内される遊技球の行き先を切り替える切替部403と、案内通路402の案内先に設けられた右入球口404および左入球口405とを備えている。
誘導部401は、右側可変入球機構40の右側に形成された入口を閉鎖するようにして遊技盤31に設けられた羽根部材401aと、遊技盤31の盤面と直交する軸を中心として羽根部材401aを回動自在に支持するピン401bと、羽根部材401aを駆動する羽根部材駆動部401cとを備えている。
羽根部材401aは、ピン401bを中心として反時計回りに回動することによって、右側可変入球機構40の入口を閉鎖する閉鎖状態(図中一点鎖線)と、ピン401bを中心として時計回りに回動することによって、右側可変入球機構40の入口を開放する開放状態(図中実線)とを有している。羽根部材401aは、開放状態において、右側可変入球機構40の入口側に向かうにしたがって下降するように傾斜している。
羽根部材駆動部401cは、羽根部材401aを駆動することによって、羽根部材401aを閉鎖状態および開放状態のいずれかに設定する。
したがって、羽根部材駆動部401cにて羽根部材401aを開放状態に設定した場合には、遊技球は、羽根部材401aの傾斜を利用して羽根部材401aを伝って右側可変入球機構40に入球する(図中実線)。
これに対して、羽根部材駆動部401cにて羽根部材401aを開放状態に設定した場合には、遊技球は、右側可変入球機構40に入球しない(図中一点鎖線)。
案内通路402は、その通路内を複数の遊技球が同時に通過できない幅に形成されている。また、案内通路402は、その途中で二股に分岐し、この分岐の上流側に位置する上流側案内通路402aと、下流側に位置する二条の下流側案内通路402b,402cとを有している。
上流側案内通路402aは、誘導部401にて右側可変入球機構40の入口に誘導された遊技球を右側可変入球機構40の入口から案内通路402の分岐位置にかけて案内する。この上流側案内通路402aは、右側可変入球機構40の入口から案内通路402の分岐位置に向かうにしたがって下降するように傾斜している。したがって、遊技球は、上流側案内通路402aの傾斜を利用して上流側案内通路402aを伝って案内通路402の分岐位置に到達する。
下流側案内通路402bは、案内通路402の分岐位置に近い位置に設けられている。また、下流側案内通路402bは、遊技球を案内通路402の分岐位置から落下させるように鉛直方向に沿って形成されている。この下流側案内通路402bは、上流側案内通路402aを伝って案内通路402の分岐位置に到達した遊技球を右入球口404に案内する。
下流側案内通路402cは、案内通路402の分岐位置から遠い位置に設けられている。また、下流側案内通路402cは、遊技球を案内通路402の分岐位置から落下させるように鉛直方向に沿って形成されている。この下流側案内通路402cは、上流側案内通路402aを伝って案内通路402の分岐位置に到達した遊技球を左入球口405に案内する。
切替部403は、下流側案内通路402bの入口を閉鎖するようにして遊技盤31に設けられたプレート403aと、遊技盤31の盤面と直交する軸を中心としてプレート403aを回動自在に支持するピン403bと、プレート403aを駆動するプレート駆動部403cとを備えている。
プレート403aは、ピン403bを中心として時計回りに回動することによって、下流側案内通路402bの入口を閉鎖する閉鎖状態(図中二点鎖線)と、ピン403bを中心として反時計回りに回動することによって、下流側案内通路402cの入口を閉塞するとともに、下流側案内通路402bの入口を開放する開放状態(図中実線)とを有している。プレート403aは、閉鎖状態において、下流側案内通路402c側に向かうにしたがって下降するように傾斜している。
プレート駆動部403cは、プレート403aを駆動することによって、プレート403aを閉鎖状態および開放状態のいずれかに設定する。
したがって、プレート駆動部403cにてプレート403aを開放状態に設定した場合には、案内通路402の分岐位置に到達した遊技球は、下流側案内通路402bの入口に案内された後、右入球口404に入球する(図中実線)。
これに対して、プレート駆動部403cにてプレート403aを閉鎖状態に設定した場合には、案内通路402の分岐位置に到達した遊技球は、プレート403aの傾斜を利用してプレート403aを伝って下流側案内通路402cの入口に案内された後、左入球口405に入球する(図中二点鎖線)。
右入球口404は、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように遊技領域に形成された開口部に設けられている。この右入球口404は、遊技球の入球を検知する検知センサ50hを備えている。なお、パチンコ機10は、右入球口404への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
左入球口405は、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように遊技領域に形成された開口部に設けられている。左入球口405に入球した遊技球は、前述したアウト口39を通った遊技球と合流し、遊技領域から排出される。なお、パチンコ機10は、左入球口405への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
パチンコ機10は、右入球口404への入球が発生した場合には、開閉実行モードに移行するので、遊技球を右入球口404に案内する下流側案内通路402bには、開閉実行モードに移行することを意味する「V」の文字が表示されている。
また、パチンコ機10は、左入球口405への入球が発生した場合には、開閉実行モードに移行しないので、遊技球を左入球口405に案内する下流側案内通路402cには、開閉実行モードに移行しないことを意味する「×」の文字が表示されている。
ここで、羽根部材401aおよびプレート403aは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態に設定されている。そして、内部抽選において可変入球実行モードへの移行に当選し、可変入球実行モードに移行した場合には、羽根部材401aおよびプレート403aは、遊技球が入賞できる開放状態に設定される。
なお、可変入球実行モードとは、羽根部材401aを開放状態に設定し、右側可変入球機構40に遊技球を入球可能とするととともに、プレート403aを開放状態または閉鎖状態に設定し、右入球口404および左入球口405のいずれかに遊技球を入球可能とするモードをいう。また、可変入球実行モードでは、プレート403aを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの時間(開放期間)は、羽根部材401aを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの時間(開放期間)よりも短くなっている。具体的には、プレート403aの開放期間は、羽根部材401aの開放期間の約1/10程度である。
主表示装置42は、図2に示すように、メイン表示部45と、役物用表示部46とを有し、複数のセグメント発光部を所定の態様で配列したセグメント表示器や、ドット表示器などの複数の表示装置を配置して構成されている。
なお、主表示装置42は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして遊技盤31に設けられている。すなわち、主表示装置42は、窓パネル22を介してパチンコ機10の前方から視認可能となっている。また、主表示装置42と、窓パネル22との間の距離は、遊技球1個分よりも狭くなっている。これによって、パチンコ機10は、主表示装置42と、窓パネル22との間を遊技球が落下していくのを防止している。換言すれば、パチンコ機10は、主表示装置42の前方を遊技球が落下していくのを防止している。
メイン表示部45は、上作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第1結果表示部45aと、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第2結果表示部45bとを備えている(図5参照)。なお、メイン表示部45は、開閉実行モードとなった場合(または開閉実行モードとなる場合)に、その開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数を明示するためのラウンド表示部を更に備えていてもよい。
第1結果表示部45aは、上作動口36への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、上作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第1結果表示部45aは、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
第2結果表示部45bは、下作動口37への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。この内部抽選の結果が可変入球実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第2結果表示部45bは、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、可変入球実行モードへ移行する。また、パチンコ機10は、可変入球実行モードにおいて、右入球口404への入球が発生した場合には、開閉実行モードへ移行する。
役物用表示部46は、各スルーゲート41への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。役物用表示部46は、内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、電役開放状態へ移行する。この電役開放状態では、下作動口37に設けられた電動役物37aは、所定の態様で開放状態となる。
なお、本実施形態では、メイン表示部45および役物用表示部46は、セグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等の他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部45および役物用表示部46に変動表示させる絵柄としては、複数種の文字を変動表示させる構成、複数種の記号を変動表示させる構成、複数種のキャラクタを変動表示させる構成、または複数種の色を切り換えて表示させる構成などを採用できる。
可変表示ユニット43は、絵柄の一種である図柄を変動表示(可変表示または切換表示)する図柄表示装置51を備えている。また、可変表示ユニット43は、図柄表示装置51を囲むようにして配設されたセンターフレーム52を備えている。このセンターフレーム52の上部は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして設けられている。これによって、パチンコ機10は、図柄表示装置51の表示画面Gの前方を遊技球が落下していくのを防止し、遊技球の落下によって表示画面Gの視認性が低下するといった不都合を生じない構成となっている。
図柄表示装置51は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されている。この図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて図柄の変動表示を開始する。すなわち、図柄表示装置51は、メイン表示部45の第1結果表示部45aにて変動表示を実行する場合およびメイン表示部45の第2結果表示部45bにて変動表示を実行する場合には、それに合わせて変動表示を実行する。
なお、図柄表示装置51は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置、またはCRT等の他の表示装置であってもよい。
センターフレーム52は、図柄表示装置51の左下側の領域に設けられた第1保留ランプ部53と、図柄表示装置51の右下側の領域に設けられた第2保留ランプ部54とを備えている。
第1保留ランプ部53は、上作動口36に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第1保留ランプ部53は、遊技球を最大4個まで保留することができ、第1結果表示部45aおよび図柄表示装置51の変動表示に対応している。
第2保留ランプ部54は、下作動口37に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第2保留ランプ部54は、遊技球を最大4個まで保留することができ、第2結果表示部45bおよび図柄表示装置51の変動表示に対応している。
なお、各保留ランプ部53,54は、図柄表示装置51の一部に画像として表示される等の他の構成であってもよい。
また、本実施形態では、上作動口36に入賞した遊技球の保留個数を表示する第1保留ランプ部53と、下作動口37に入賞した遊技球の保留個数を表示する第2保留ランプ部54とを備えていたが、各スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数を表示する保留ランプ部を備えていてもよい。
図4は、図柄表示装置の表示画面を示す図である。具体的には、図4(A)は、上作動口36への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行する場合の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図4(B)は、下作動口37への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行する場合の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
図柄表示装置51の表示画面Gは、図4に示すように、3列の表示領域に区画されており、各表示領域には、左から順に左図柄列Z1、中図柄列Z2、および右図柄列Z3が表示される。なお、図4では、各表示領域の中心線を一点鎖線で示している。
上作動口36への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行する場合には、各図柄列Z1〜Z3は、図4(A)に示すように、「1」〜「8」の数字からなる8種類の図柄を下方から上方に向かって昇順となるとともに、「8」の次は「1」となるように配列して構成されている。
下作動口37への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行する場合には、各図柄列Z1〜Z3は、図4(B)に示すように、「A」〜「C」の英字からなる3種類の図柄を下方から上方に向かって昇順となるとともに、「C」の次は「A」となるように配列して構成されている。
したがって、遊技者は、図柄表示装置51の表示画面Gを見ることによって、上作動口36および下作動口37のいずれの作動口への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行しているかを確認することができる。
図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行する。この遊技回用の演出は、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から停止表示に切り換わり、最終的には、有効ラインL上に所定の図柄を停止表示した状態で終了する。
すなわち、遊技回とは、各作動口36,37への入賞に基づいて、メイン表示部45および図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示するまでをいう。
なお、図柄表示装置51における図柄の変動表示の態様は、これに限定されることはなく任意である。例えば、図柄列の列数、各図柄列のスクロールの方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、各図柄列の図柄は、数字または英字のみの態様に代えて、絵と数字または英字とを組み合わせた態様としてもよく、絵のみの態様としてもよい。
また、図柄表示装置51の表示画面Gにおける左下の表示領域には、電役用図柄GSが表示されている。この電役用図柄GSは、「○」および「×」の記号からなる2種類の図柄を左右方向に並べて配列して構成されている。
図柄表示装置51は、各スルーゲート41への入賞に基づいて、「○」および「×」の記号の明暗を交互に変化させるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて電役遊技回用の演出を実行する。この電役遊技回用の演出は、変動表示から停止表示に切り換わり、最終的には、「○」および「×」の記号のいずれか一方を明るくし、いずれか他方を暗くして停止表示した状態で終了する。
すなわち、電役遊技回とは、スルーゲート41への入賞に基づいて、役物用表示部46および図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示するまでをいう。
このように、本実施形態では、役物用表示部46および図柄表示装置51は、各スルーゲート41への遊技球の入球を契機として変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、各スルーゲート41への遊技球の入球に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する表示手段として機能する。
<パチンコ機10の電気的構成>
図5は、パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
パチンコ機10は、図5に示すように、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備え、これらの装置は、内枠の背面側に搭載されている。また、パチンコ機10は、前述した払出装置71に遊技球の払い出しをさせる払出制御を実行する払出制御装置70と、前述した遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する電源・発射制御装置80とを備え、これらの装置は、裏パックユニットに搭載されている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御(主制御)を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65とを備えている。なお、主制御装置60は、主制御基板61などを収容する基板ボックスを備えている。この基板ボックスは、その開放に際して痕跡を残す痕跡手段を備えていてもよく、その開放に際して痕跡を残す痕跡構造を備えていてもよい。具体的には、痕跡手段としては、複数のケース体を結合することによって基板ボックスを構成し、各ケース体の分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)を設ける構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成などを採用することができる。また、痕跡構造としては、これらのケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成などを採用することができる。
主制御基板61は、主制御基板61に実装されたMPU62と、このMPU62を構成しているROM63およびRAM64とを備えている。ここで、MPU62は、ROM63およびRAM64の他、CPU、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、および乱数発生器としてのカウンタ回路などを複合的にチップ化した素子である。
なお、本実施形態では、ROM63およびRAM64は、MPU62に対して1チップ化されているが、個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の他の制御装置のMPUについても同様である。
ROM63は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このROM63は、当否テーブル記憶エリア63aや、振分テーブル記憶エリア63bや、電役当否テーブル記憶エリア63cや、リーチ用テーブル記憶エリア63dなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM64は、ROM63に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM64は、各種カウンタエリア64aや、保留球格納エリア64bや、各種フラグ格納エリア64cなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
MPU62は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU62の入力ポートは、主制御装置60に設けられた停電監視基板65と、複数の検知センサ50a〜50hとに接続されている。MPU62の出力ポートは、停電監視基板65と、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とに接続されている。また、MPU62の出力ポートは、下作動口37の電動役物37aを開閉動作させる電動役物駆動部37bと、可変入賞装置38の開閉扉38bを開閉動作させる可変入賞駆動部38cと、羽根部材401aを開閉動作させる羽根部材駆動部401cと、プレート403aを開閉動作させるプレート駆動部403cと、メイン表示部45と、役物用表示部46とに接続されている。
なお、主制御基板61は、ドライバ回路を有している。MPU62は、このドライバ回路を通じて各種駆動部などの駆動制御を実行する。具体的には、電役開放状態では、MPU62は、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを開閉させる。また、開閉実行モードでは、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行して大入賞口38aを開閉させる。また、可変入球実行モードでは、MPU62は、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行して羽根部材401aを開閉させるとともに、プレート駆動部403cの駆動制御を実行してプレート403aを開閉させる。また、各遊技回では、MPU62は、メイン表示部45の表示制御を実行して各作動口36,37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。さらに、電役遊技回では、MPU62は、役物用表示部46の表示制御を実行して各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。
停電監視基板65は、主制御基板61と、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置80とを中継し、電源・発射制御装置80から出力される直流安定24ボルトの電圧を監視する。したがって、MPU62は、停電監視基板65を介して電力を受給する。
検知センサ50a〜50hは、一般入賞口35、上作動口36、下作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口や、アウト口39や、右入球口404や、各スルーゲート41に1対1で対応して設けられている。MPU62は、検知センサ50a〜50hの検知結果に基づいて、各種入賞口や、アウト口39や、右入球口404や、各スルーゲート41への入賞判定(入球判定)を行っている。なお、MPU62は、上作動口36または下作動口37への入賞判定に基づいて、内部抽選を実行する。
払出制御装置70は、主制御装置60から送信されるコマンド(制御命令)に基づいて、払出装置71に賞球や貸し球(遊技に際して遊技者に貸し出す遊技球)の払い出しをさせる払出制御を実行する。
電源・発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、電源・発射制御装置80は、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。なお、電源・発射制御装置80は、バックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部を備えている。この電断時用電源部は、パチンコ機10への電力供給が遮断された電断時においても主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力を供給する。
また、電源・発射制御装置80は、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する。ここで、遊技球発射機構81は、遊技盤31の誘導レール34に向けて延びる発射レールと、上皿25aに貯留されている遊技球を発射レール上に供給する球送り装置と、発射レール上に供給された遊技球を誘導レール34に向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイドとを備えている。電源・発射制御装置80は、所定の発射条件が整っている場合に、このソレノイドに対して駆動信号(発射許可信号)を供給し、遊技球を発射させる。
<主制御装置60のMPU62にて内部抽選を実行するための電気的構成>
図6は、内部抽選に用いられる各カウンタの内容を示す図である。
MPU62は、図6に示すように、各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4の値(情報)を用いることによって、内部抽選などを実行する。具体的には、MPU62は、当たり発生の抽選に当たり乱数カウンタC1を使用し、当たり発生に際し、その当たりの種別の抽選に当たり種別カウンタC2を使用し、リーチ表示を発生させるか否かの抽選にリーチ乱数カウンタC3を使用する。また、MPU62は、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に乱数初期値カウンタCINIを使用し、メイン表示部45および図柄表示装置51における表示継続時間の決定に変動種別カウンタCSを使用する。さらに、MPU62は、下作動口37の電動役物37aを電役開放状態とするか否かの抽選に電動役物開放カウンタC4を使用する。なお、各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM64の各種カウンタエリア64a(図5参照)に設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア64b(図5参照)に格納される。
保留球格納エリア64bは、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。
第1取得情報記憶手段として設けられた第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリアRa1〜第4エリアRa4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRa1〜Ra4は、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として上作動口36への遊技球の入賞に合わせて各エリアRa1〜Ra4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU62は、上作動口36への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第1結果表示部用保留エリアRaは、4つの記憶エリアを備えているので、上作動口36への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第1結果表示部用保留エリアRaは、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
なお、上作動口36に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2取得情報記憶手段として設けられた第2結果表示部用保留エリアRbは、第1エリアRb1〜第4エリアRb4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRb1〜Rb4は、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を格納可能な記憶容量に設定されている。また、各エリアRb1〜Rb4は、電役遊技回の消化に際して中央スルーゲート411および右側スルーゲート412のうち、どちらのスルーゲート41への入賞をトリガとして下作動口37の電動役物37aを電役開放状態としたかに係る情報(スルーゲート情報)をも格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として下作動口37への遊技球の入賞に合わせて各エリアRb1〜Rb4に時系列的に格納していくとともに、下作動口37への遊技球の入賞に合わせてスルーゲート情報を各エリアRb1〜Rb4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU62は、下作動口37への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRb1→第2エリアRb2→第3エリアRb3→第4エリアRb4の順に保留情報およびスルーゲート情報を時系列的に格納していく。
このように、第2結果表示部用保留エリアRbは、4つの記憶エリアを備えているので、下作動口37への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第2結果表示部用保留エリアRbは、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
なお、下作動口37に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、各結果表示部45a,45bの変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRa、または第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報や、スルーゲート情報を移動させるためのエリアである。
<各カウンタの詳細な説明>
以下、各カウンタの詳細について説明する。
まず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値250に達した後、0に戻ることによって、0〜250の範囲内でループするループカウンタとなっている。
電動役物開放カウンタC4は、定期的に更新され、その更新された値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファに格納される。
そして、MPU62は、抽選カウンタ用バッファに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、下作動口37の電動役物37aを電役開放状態とするか否かの抽選(電動役物開放抽選)を実行する。
ここで、パチンコ機10は、電動役物37aを開放状態に設定することによって、下作動口37への遊技球の入賞を可能とする頻度が互いに異なる複数のサポートモードを有している。具体的には、パチンコ機10は、電動役物37aを開放状態に設定する頻度が相対的に低い低頻度サポートモード(低頻度ガイド状態)と、電動役物37aを開放状態に設定する頻度が相対的に高い高頻度サポートモード(高頻度ガイド状態)とを有している。
図7は、小当たり発生に当選する乱数の値を記憶した電役当否テーブルを示す図である。
電動役物開放カウンタC4の値のうち、小当たり発生に当選する乱数の値は、図7に示すように、電役当否情報群記憶手段として設けられたROM63の電役当否テーブル記憶エリア63c(図5参照)に電役当否テーブル(電役当否情報群)として記憶されている。
また、電役当否テーブルは、図7(a)に示す低頻度サポートモード用の電役当否テーブル(低頻度用電役当否情報群)と、図7(b)に示す高頻度サポートモード用の電役当否テーブル(高頻度用電役当否情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの電役当否テーブルと、抽選カウンタ用バッファに格納された電動役物開放カウンタC4の値とを比較することによって、小当たり発生の抽選を実行する。
これらの電役当否テーブルは、「小当たり当選」および「外れ結果」の複数の小当たり発生の抽選の結果(電役当否結果)を有している。
ここで、「小当たり当選」は、下作動口37の電動役物37aを電役開放状態とする電役当否結果である。
具体的には、小当たり発生の抽選に際して低頻度サポートモード用の電役当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図7(a)に示すように、「小当たり当選」となる乱数の値は2個である。換言すれば、低頻度サポートモードでは、電動役物開放抽選は、約1/125の確率で小当たり発生に当選する。
また、低頻度サポートモードにおいて、「小当たり当選」となる乱数の値以外は、小当たり発生に当選せずに「外れ結果」となる。
これに対して、小当たり発生の抽選に際して高頻度サポートモード用の電役当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図7(b)に示すように、「外れ結果」となる乱数の値は2個である。
また、高頻度サポートモードにおいて、「外れ結果」となる乱数の値以外は、小当たり発生に当選して「小当たり結果」となる。換言すれば、高頻度サポートモードでは、電動役物開放抽選は、約124/125の確率で小当たり発生に当選する。
なお、各電役当否テーブルに記憶される乱数の値や個数は任意であり、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して「小当たり当選」となる確率が高くなっていればよい。
したがって、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードと比較して、遊技球は、下作動口37に入賞しやすくなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、遊技球は、下作動口37よりも上作動口36に入賞する確率が高くなる。また、高頻度サポートモードでは、遊技球は、上作動口36よりも下作動口37に入賞する確率が高くなる。
そして、下作動口37への入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードの構成は、これに限定されることはない。例えば、高頻度サポートモードは、小当たり発生に当選した際に、電動役物37aを開放状態に設定する回数を低頻度サポートモードと比較して多くするように構成してもよい。また、例えば、高頻度サポートモードは、小当たり発生に当選した際に、電動役物37aを開放状態に設定する1回の開放時間を低頻度サポートモードと比較して長くするように構成してもよい。また、例えば、高頻度サポートモードは、1回の電役開放状態における各回の開放の間に、電動役物37aを閉鎖状態に設定する閉鎖時間を低頻度サポートモードと比較して短くするように構成してもよい。また、例えば、高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選を終えてから次回の電動役物開放抽選を行うまでに待機する時間として最低限確保される確保時間(役物用表示部46における1回の変動表示の継続時間)を低頻度サポートモードと比較して短くするように構成してもよい。また、例えば、複数種類の確保時間を用意し、高頻度サポートモードは、短い確保時間を低頻度サポートモードと比較して選択し易いように構成してもよく、選択される確保時間の平均を低頻度サポートモードと比較して短くするように構成してもよい。さらに、電動役物37aを開放状態に設定する回数、開放時間、および確保時間の各条件を組み合わせることによって、高頻度サポートモードは、電動役物37aを開放状態に設定する頻度を低頻度サポートモードと比較して相対的に高くするように構成してもよい。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値599に達した後、0に戻ることによって、0〜599の範囲内でループするループカウンタとなっている。また、当たり乱数カウンタC1は、1周ループするごとに、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値を初期値として読み込む。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様に0〜599の範囲内でループするループカウンタである。
当たり乱数カウンタC1は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、当たり乱数カウンタC1の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納された当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、当たり発生の抽選(当否抽選)を実行する。
図8は、当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルを示す図である。
当たり乱数カウンタC1の値のうち、当たり発生に当選する乱数の値は、図8に示すように、当否情報群記憶手段として設けられたROM63の当否テーブル記憶エリア63a(図5参照)に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。
当否テーブルは、図8(a)に示す第1当否テーブル(第1当否情報群)と、図8(b)に示す第2当否テーブル(第2当否情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの当否テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、当たり発生(大当たり発生または特別当たり発生)の抽選を実行する。
第1当否テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた当たり乱数カウンタC1の値、すなわち上作動口36への入賞に基づく当たり乱数カウンタC1の値に対して大当たり発生の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。この第1当否テーブルは、図8(a)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は「7」および「77」の2個である。
また、「大当たり当選」となる乱数の値以外は、大当たり発生に当選せずに「通常外れ結果」となる。
第2当否テーブルは、第2結果表示部用保留エリアRbから実行エリアAEにシフトされた当たり乱数カウンタC1の値、すなわち下作動口37への入賞に基づく当たり乱数カウンタC1の値に対して特別当たり発生の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。この第2当否テーブルは、図8(b)に示すように、「特別当たり当選」となる乱数の値は「0〜119」の120個である。換言すれば、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果、「特別当たり当選」となる確率は1/5である。
ここで、第1当否テーブルに記憶された大当たり当選となる乱数の値は、第2当否テーブルに記憶された「特別当たり当選」となる乱数の値に含まれている。
また、「特別当たり当選」となる乱数の値以外は、特別当たり発生に当選せずに「通常外れ結果」となる。
なお、各当否テーブルに記憶される乱数の値や個数は任意である。また、第2当否テーブルに記憶された「特別当たり当選」となる乱数の値は、第1当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値を含んでいなくてもよく、第1当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値の一部を含んでいてもよい。
ここで、「大当たり当選」は、開閉実行モードに移行する当否結果である。
また、「特別当たり当選」は、可変入球実行モードに移行する当否結果である。そして、パチンコ機10は、この可変入球実行モードにおいて、右入球口404への入球が発生した場合には、開閉実行モードへ移行する。
なお、以下の説明では、右入球口404への入球が発生することによって、開閉実行モードへ移行することを大当たり発生とも表現する。
ここで、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果、「特別当たり当選」となる確率は1/5であり、前述したように、プレート403aの開放期間は、羽根部材401aの開放期間の約1/10程度であるので、下作動口37への入賞を契機として大当たり発生に当選する確率は約1/50程度である。
次に、当たり種別カウンタC2について説明する。当たり種別カウンタC2は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値29に達した後、0に戻ることによって、0〜29の範囲内でループするループカウンタとなっている。
当たり種別カウンタC2は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、当たり種別カウンタC2の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納された当たり種別カウンタC2の値に基づいて、当たり発生に際し、その当たりの種別の抽選(振分抽選)を実行する。
図9は、当たりの種別の振分先に係る乱数の値を記憶した振分テーブルを示す図である。
当たりの種別の振分先に係る乱数の値は、図9に示すように、振分情報群記憶手段として設けられたROM63の振分テーブル記憶エリア63b(図5参照)に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルは、図9(a)に示す第1振分テーブル(第1振分情報群)と、図9(b)に示す第2振分テーブル(第2振分情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの振分テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された当たり種別カウンタC2の値とを比較することによって、当たりの種別の抽選を実行する。
第1振分テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた当たり種別カウンタC2の値、すなわち上作動口36への入賞に基づく当たり種別カウンタC2の値に対して当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第1振分テーブルは、図9(a)に示すように、「低頻度サポートモード結果(低頻度サポートモード対応の振分結果)」および「高頻度サポートモード結果(高頻度サポートモード対応の振分結果)」の複数の振分結果を振分先としている。具体的には、第1振分テーブルでは、当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜14」を「低頻度サポートモード結果」に振り分け、「15〜〜29」を「高頻度サポートモード結果」に振り分けている。
したがって、上作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果、「低頻度サポートモード結果」となる確率は50%であり、「高頻度サポートモード結果」となる確率も50%である。
第2振分テーブルは、第2結果表示部用保留エリアRbから実行エリアAEにシフトされた当たり種別カウンタC2の値、すなわち下作動口37への入賞に基づく当たり種別カウンタC2の値に対して当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第2振分テーブルは、図9(b)に示すように、「高頻度サポートモード結果(高頻度サポートモード対応の振分結果)」のみの振分結果を振分先としている。具体的には、第2振分テーブルでは、当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜29」の全てを「高頻度サポートモード結果」に振り分けている。
したがって、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果、「低頻度サポートモード結果」となる確率は0%であり、「低頻度サポートモード結果」となる確率は100%である。
「低頻度サポートモード結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが低頻度サポートモードに設定される振分結果である。この低頻度サポートモードは、大当たり発生となるまで継続する。
「高頻度サポートモード結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、50回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行する。
したがって、MPU62は、低頻度サポートモード(通常遊技状態)と、低頻度サポートモードよりも遊技者にとって有利な高頻度サポートモード(特定制御状態)とを移行させる状態移行手段として機能する。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値238に達した後、0に戻ることによって、0〜238の範囲内でループするループカウンタとなっている。
リーチ乱数カウンタC3は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、リーチ乱数カウンタC3の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、リーチ表示を発生させるか否かの抽選(リーチ発生抽選)を実行する。
リーチ表示は、当否抽選において「大当たり当選」または「特別当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に発生する期待演出である。
具体的には、MPU62は、当否抽選において「大当たり当選」または「特別当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に、リーチ用テーブルと、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ表示を発生させるか否かの抽選を実行し、この抽選においてリーチ表示を発生させるとなった場合にリーチ表示を発生させる。なお、リーチ用テーブルは、リーチ表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63d(図5参照)に記憶されている。
ここで、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「高頻度サポートモード結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低頻度サポートモード結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。さらに、当否抽選において「特別当たり当選」となった場合には、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の英字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。
リーチ表示は、同一の数字または同一の英字を有する図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」または「特別当たり当選」となった場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生する。
リーチ表示の態様は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、一部の図柄列(例えば、図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせを表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(例えば、図柄列Z2)を変動表示する。
したがって、パチンコ機10は、リーチ表示を発生させることによって、図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」または「特別当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させることができる。
なお、リーチ表示の態様は、これに限定されることはなく、一部の図柄列を停止表示させた上で残りの図柄列を変動表示させるとともに、所定のキャラクタなどを動画として背景に表示してもよく、各図柄列を縮小表示または非表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示してもよい。
ここで、パチンコ機10は、図柄表示装置51の変動表示の一種として期待演出を有している。期待演出とは、図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」または「特別当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させるような演出をいう。具体的には、パチンコ機10は、前述したリーチ表示と、予告表示との2種類の期待演出を有している。
予告表示は、当否抽選において「大当たり当選」または「特別当たり当選」となった場合に、当否抽選において「大当たり当選」または「特別当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合よりも演出を発生しやすくする期待演出である。この予告表示は、演出を発生しやすくする代わりに、出現率の低い演出を選択しやすくするようにしてもよく、これらを組み合わせるようにしてもよい。
なお、リーチ表示を発生させるか否かの抽選は、主制御装置60にて実行されていたのに対し、予告表示を発生させるか否かの抽選は、音声発光制御装置90にて実行される。
予告表示の態様は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、全ての図柄列Z1〜Z3を変動表示させている、一部の図柄列(例えば、図柄列Z1)を有効ラインL上に停止表示させた上で複数の図柄列(例えば、図柄列Z2,Z3)を変動表示させている、またはリーチ表示を発生させている状況において、所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gに表示する。この予告表示は、リーチ表示を発生させる場合およびリーチ表示を発生させない場合のいずれの場合においても発生するが、リーチ表示を発生させない場合よりもリーチ表示を発生させる場合に発生しやすくなるように設定されている。
なお、予告表示は、これに限定されることはなく、例えば、背景を変更して表示してもよく、図柄列Z1〜Z3の形態を変更して表示してもよい。
最後に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値198に達した後、0に戻ることによって、0〜198の範囲内でループするループカウンタとなっている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理の実行ごとに少なくとも1回更新され、その更新の都度、抽選カウンタ用バッファに格納される。
そして、MPU62は、抽選カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値に基づいて、メイン表示部45における絵柄の表示継続時間と、図柄表示装置51における図柄の表示継続時間とを決定する。なお、これらの表示継続時間については後に詳細に説明する。また、本実施形態では、図柄表示装置51における電役用図柄GSの電役表示継続時間は、変動種別カウンタCSの値に関わらず同一となっている。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
主制御装置60のMPU62は、遊技を進行させるタイマ割込み処理および通常処理や、電源投入に伴って起動するメイン処理を実行する。以下、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理について順に説明する。
なお、MPU62は、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理の他、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力によって起動するNMI割込み処理を実行するが、この処理についての説明は省略する。
<タイマ割込み処理>
図10は、タイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
タイマ割込み処理では、MPU62は、図10に示すように、ステップS101〜S105を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS101では、MPU62は、複数の検知センサ50a〜50hの読み込み処理を実行する。この読み込み処理では、MPU62は、複数の検知センサ50a〜50hの状態を読み込み、その状態を判定して入賞検知情報としてRAM64に保存する。MPU62は、各種入賞口に対応した検知センサ50a〜50dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、賞球の払い出し指示を行うための賞球コマンドを設定し、この設定したコマンドを払出制御装置70に送信する。例えば、MPU62は、可変入賞装置38に対応した検知センサ50dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、特定単位個数である15個の賞球を指示するための賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。
なお、払出制御装置70は、MPU62から送信される賞球コマンドに基づいて、払出装置71に賞球の払い出しを実行させる払出制御を行う。
ステップS102では、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合には、乱数初期値カウンタCINIの値を0に戻してクリアする。
ステップS103では、MPU62は、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の前回値にそれぞれ1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、各カウンタC1〜C4の前回値にそれぞれ1を加算する際に最大値に達していた場合には、各カウンタC1〜C4の値を0に戻してクリアする。
ステップS104では、MPU62は、スルー用の入賞処理を実行する。
以下、スルー用の入賞処理について詳細に説明する。
<スルー用の入賞処理>
図11は、スルー用の入賞処理のフローチャートを示す図である。
スルー用の入賞処理では、MPU62は、図11に示すように、ステップS201〜S205を実行する。
ステップS201では、MPU62は、中央スルーゲート411に対応した検知センサ50fが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、中央スルーゲート411に遊技球が入賞(スルー入賞)したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS201にて中央スルーゲート411に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS202において、RAM64の各種フラグ格納エリア64cに設けられた中央スルーゲートフラグを示すエリアに1を代入することによって、中央スルーゲートフラグをセットする。この中央スルーゲートフラグは、電役遊技回の消化に際して中央スルーゲート411および右側スルーゲート412のうち、どちらのスルーゲート41への入賞をトリガとして役物用表示部46の変動表示を開始させているかを特定するためのフラグである。このステップS202では、MPU62は、中央スルーゲートフラグをセットしているので、電役遊技回の消化に際し、中央スルーゲート411への遊技球の入賞に基づいて、役物用表示部46に変動表示を開始させることを示している。
これに対して、MPU62は、ステップS201にて中央スルーゲート411に遊技球が入賞していないと判定した場合には、ステップS203において、右側スルーゲート412に対応した検知センサ50gが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、右側スルーゲート412に遊技球が入賞(スルー入賞)したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS203にて右側スルーゲート412に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS204において、RAM64の各種フラグ格納エリア64cに設けられた中央スルーゲートフラグを示すエリアに0を代入することによって、中央スルーゲートフラグをクリアする。このステップS204では、MPU62は、中央スルーゲートフラグをクリアしているので、電役遊技回の消化に際し、右側スルーゲート412への遊技球の入賞に基づいて、役物用表示部46に変動表示を開始させることを示している。
MPU62は、ステップS202またはステップS204の処理を実行した後、ステップS205において、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4を抽選カウンタ用バッファの電動役物開放カウンタバッファに格納する。
MPU62は、ステップS205の処理を実行した後、またはステップS203にて右側スルーゲート412に遊技球が入賞していないと判定した場合には、スルー用の入賞処理を終了する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、図10を参照してステップS105以降の処理について説明する。
ステップS105では、MPU62は、作動口用の入賞処理を実行する。その後、MPU62は、タイマ割込み処理を終了する。
以下、作動口用の入賞処理について詳細に説明する。
<作動口用の入賞処理>
図12は、作動口用の入賞処理のフローチャートを示す図である。
作動口用の入賞処理では、MPU62は、図12に示すように、ステップS301〜S309を実行する。
ステップS301では、MPU62は、上作動口36に対応した検知センサ50bが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、上作動口36に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。MPU62は、ステップS301にて上作動口36に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS302において、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第1始動保留記憶数RaNとして第1結果表示部用保留エリアRaにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS305以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS301にて上作動口36に遊技球が入賞していないと判定した場合には、ステップS303において、下作動口37に対応した検知センサ50cが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、下作動口37に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS303にて下作動口37に遊技球が入賞していないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS303にて下作動口37に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS304において、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第2始動保留記憶数RbNとして第2結果表示部用保留エリアRbにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS305以降の処理を実行する。
ステップS302またはステップS304の処理を実行した後、MPU62は、ステップS305において、ステップS302またはステップS304にてセットした始動保留記憶数N(RaNまたはRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS305にて始動保留記憶数Nが上限値未満でないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS305にて始動保留記憶数Nが上限値未満であると判定した場合には、ステップS306において、その始動保留記憶数Nの値に1を加算して更新する。
ステップS307では、MPU62は、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を結果表示部用保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS306にて更新した始動保留記憶数Nと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。
例えば、MPU62は、ステップS302にて第1始動保留記憶数RaNをセットした場合には、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS306にて更新した第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS302にて第1始動保留記憶数RaNに「3」をセットした場合には、ステップS306にて更新した第1始動保留記憶数RaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRa4に保留情報を格納する。
また、例えば、MPU62は、ステップS304にて第2始動保留記憶数RbNをセットした場合には、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS306にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS304にて第2始動保留記憶数RbNに「3」をセットした場合には、ステップS306にて更新した第2始動保留記憶数RbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRb4に保留情報を格納する。
また、ステップS307では、MPU62は、第1保留ランプ部53または第2保留ランプ部54を点灯させるためのコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるコマンドに基づいて、第1保留ランプ部53または第2保留ランプ部54を点灯させる。また、上作動口36または下作動口37に入賞した遊技球の保留個数は、前述したように、最大4個であり、第1保留ランプ部53または第2保留ランプ部54は、この保留個数と対応する数だけ点灯する。
ステップS308では、MPU62は、下作動口37に対応した検知センサ50cが遊技球の入賞を検知したか否かを再び判定することによって、下作動口37に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS308にて下作動口37に遊技球が入賞していないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS308にて下作動口37に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS309において、スルーゲート情報を結果表示部用保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS306にて更新した始動保留記憶数Nと対応する記憶エリアに格納する。その後、MPU62は、作動口用の入賞処理を終了する。
具体的には、MPU62は、RAM64に中央スルーゲートフラグがセットされているか否かを判定する。
そして、MPU62は、RAM64に中央スルーゲートフラグがセットされていると判定した場合には、中央スルーゲート411への入賞をトリガとして下作動口37に遊技球が入賞したことを示す値(具体的には1)を第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS306にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアにスルーゲート情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS304にて第2始動保留記憶数RbNに「3」をセットした場合には、ステップS306にて更新した第2始動保留記憶数RbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRb4にスルーゲート情報を格納する。
これに対して、MPU62は、RAM64に中央スルーゲートフラグがセットされていないと判定した場合には、右側スルーゲート412への入賞をトリガとして下作動口37に遊技球が入賞したことを示す値(具体的には0)を第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS306にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアにスルーゲート情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS304にて第2始動保留記憶数RbNに「3」をセットした場合には、ステップS306にて更新した第2始動保留記憶数RbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRb4にスルーゲート情報を格納する。
<通常処理>
図13は、通常処理のフローチャートを示す図である。
MPU62は、電源投入に伴って起動する後述のメイン処理を実行した後、遊技を進行させるための主要な処理である通常処理を実行する。この通常処理では、MPU62は、図13に示すように、ステップS401〜S415を実行する。具体的には、MPU62は、ステップS401〜S410を4msec周期で定期的に実行し、残余時間が発生した場合にステップS409〜S412を繰り返し実行し、ステップS409の判定結果に応じてステップS413以降を実行する。
ステップS401では、MPU62は、タイマ割込み処理または前回の通常処理で設定したコマンドをサブ側の各制御装置に送信するための外部出力処理を実行する。この外部出力処理では、例えば、MPU62は、賞球コマンドが設定されているか否かを判定し、賞球コマンドが設定されていると判定した場合には、その賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。また、例えば、MPU62は、遊技回用の演出に対応したコマンドや、電役遊技回用の演出に対応したコマンドや、可変入球実行モード用の演出や、開閉実行モード用の演出に対応したコマンドなどの演出用のコマンドが設定されているか否かを判定し、演出用のコマンドが設定されていると判定した場合には、その演出用のコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
ステップS402では、MPU62は、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合には、変動種別カウンタCSの値を0に戻してクリアする。
ステップS403では、MPU62は、遊技回を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、MPU62は、当否抽選および振分抽選を実行するとともに、図柄表示装置51に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報の決定およびメイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報の決定などを実行する。
ステップS404では、MPU62は、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理では、MPU62は、開閉実行モード、可変入球実行モード、低頻度サポートモード、および高頻度サポートモードなどの各遊技状態への移行処理を実行する。
なお、ステップS403の遊技回制御処理およびステップS404の遊技状態移行処理については後に詳細に説明する。
ステップS405では、MPU62は、デモ表示実行判定処理を実行する。このデモ表示実行判定処理では、MPU62は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過したか否かを判定し、開始待ち期間を経過していると判定した場合には、デモ表示を開始させるためのデモコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるデモコマンドに基づいて、デモ表示実行処理を開始する。
ここで、MPU62は、ステップS405の処理の実行回数をカウントすることによって開始待ち期間が経過したか否かを判定する。例えば、開始待ち期間を3secとし、ステップS405の処理を繰り返し実行する間隔が4msecである場合には、MPU62は、ステップS405の処理の実行回数をカウントして750回に達したときに開始待ち期間を経過したと判定する。なお、開始待ち期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて開始待ち期間を測定してもよい。また、MPU62は、ステップS405の処理の実行回数をカウントしているときに新たな遊技回を開始した場合には、そのカウントの値をリセットする。
ステップS406では、MPU62は、下作動口37に設けられた電動役物37aの駆動制御を実行するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、MPU62は、RAM64の抽選カウンタ用バッファに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、電動役物開放抽選を実行する。また、MPU62は、電動役物開放抽選の結果を表示するように、役物用表示部46の表示制御を実行する。
ステップS407では、MPU62は、電動役物37aを開放させるための電動役物開放処理を実行する。電動役物開放処理では、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合には、電動役物37aの開閉処理を実行する。
なお、ステップS406の電役サポート用処理およびステップS407の電動役物開放処理については後に詳細に説明する。
ステップS408では、MPU62は、遊技球発射制御処理を実行する。この遊技球発射制御処理では、MPU62は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことに基づいて、電源・発射制御装置80に遊技球を発射させる発射制御を実行させる。具体的には、電源・発射制御装置80は、所定の周期(本実施形態では0.6sec)で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。なお、ソレノイドは、発射ハンドル27の回転操作量に応じた発射強度で遊技球を発射するように励磁される。また、電源・発射制御装置80は、所定の発射条件が整っている場合に、遊技球発射機構81のソレノイドに対して駆動信号を供給し、遊技球を発射させる。
ステップS409では、MPU62は、RAM64の停電フラグ格納エリア(図示略)に停電フラグがセットされているか否かを判定する。この停電フラグは、MPU62のNMI端子に対して停電監視基板65から停電信号が入力されることによってRAM64にセットされる。停電監視基板65は、停電の発生を確認した場合に、この停電信号を出力する。なお、この停電フラグは、次回のメイン処理の実行時にクリアされる。
ここで、パチンコ機10は、RAM64等の所定のエリアに1を代入することによって各種のフラグをセットし、0を代入することによって各種のフラグをクリアする。例えば、パチンコ機10は、RAM64の停電フラグ格納エリアに1を代入することによって停電フラグをセットし、RAM64の停電フラグ格納エリアに0を代入することによって停電フラグをクリアする。
MPU62は、ステップS409にて停電フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS410以降の処理を実行することなく、ステップS413以降の電断時処理を実行する。具体的には、ステップS413では、MPU62は、タイマ割込み処理の発生を禁止する。ステップS414では、MPU62は、RAM判定値(RAM64のチェックサム)を算出して保存する。ステップS415では、MPU62は、RAM64へのアクセスを禁止する。その後、MPU62は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
これに対して、MPU62は、ステップS409にて停電フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS410において、次回の通常処理を実行するタイミングに至ったか否か、すなわち現在の通常処理を開始したときから所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS410にて次回の通常処理を実行するタイミングに至っていないと判定した場合、すなわち残余時間が発生した場合には、ステップS411において、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行し、ステップS412において、変動種別カウンタCSの更新を実行する。なお、MPU62は、ステップS410にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定するまでステップS409〜S412を繰り返し実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS410にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定した場合、すなわち残余時間が発生していない場合には、ステップS401を再び実行することによって、次回の通常処理を開始する。
<メイン処理>
図14は、メイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理では、MPU62は、図14に示すように、ステップS501〜S512を実行する。
ステップS501では、MPU62は、電源投入に伴って立ち上げ処理を実行する。この立ち上げ処理では、MPU62は、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)が動作可能な状態になるのを待つために、電源投入後、所定の時間(例えば、500msec程度)が経過するまで待機する。
ステップS502では、MPU62は、許可禁止用期間である1secが経過したか否かを判定する。MPU62は、ステップS502にて1secが経過していないと判定した場合には、ステップS502の処理を繰り返し実行する。また、MPU62は、ステップS502にて1secが経過したと判定した場合には、ステップS503以降の処理を実行する。
ここで、MPU62は、ステップS502の処理の実行回数をカウントすることによって1secが経過したか否かを判定する。例えば、ステップS502の処理を繰り返し実行する間隔が0.1msecである場合には、MPU62は、ステップS502の処理の実行回数をカウントして10000回に達したときに1secが経過したと判定する。なお、許可禁止用期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて許可禁止用期間を測定してもよい。
ステップS503では、MPU62は、RAM64へのアクセスを許可する。
ステップS504では、MPU62は、電源・発射制御装置80に設けられたRAM消去スイッチ(図示略)がオンになっているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS504にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合には、ステップS509以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS504にてRAM消去スイッチがオンになっていないと判定した場合には、ステップS505において、RAM64の停電フラグ格納エリアに停電フラグがセットされているか否かを判定する。
そして、MPU62は、ステップS505にて停電フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS509以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS505にて停電フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS506において、RAM判定値を算出する。
ステップS507では、MPU62は、ステップS506にて算出したRAM判定値が正常であるか否かを判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認する。具体的には、MPU62は、ステップS506にて算出したRAM判定値と、通常処理のステップS414(電断時処理)にて保存されたRAM判定値とを比較し、これらが一致した場合には、RAM判定値は正常であると判定し、一致しない場合には、RAM判定値は異常であると判定する。
そして、MPU62は、ステップS507にてRAM判定値が正常でないと判定した場合には、ステップS509以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS507にてRAM判定値が正常であると判定した場合には、ステップS508において、RAM64の停電フラグ格納エリアに格納されている停電フラグをクリアする。
なお、RAM64に記憶されたデータの有効性は、RAM判定値の整合性を確認する方法とは異なる方法によって判定してもよく、例えば、電断時処理にてRAM64の所定のエリアにキーワードを書き込み、このキーワードが正常に書き込まれているか否かをメイン処理にて判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認してもよい。
前述したように、MPU62は、ステップS504にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合、ステップS505にて停電フラグがセットされていないと判定した場合、またはステップS507にてRAM判定値が正常でないと判定した場合には、ステップS509以降の処理を実行する。
具体的には、MPU62は、ステップS509において、RAM64の作業領域をクリアし、ステップS510において、RAM64の初期化を実行する。
したがって、例えば、遊技場の管理者は、遊技場の営業開始時にRAM消去スイッチを押下しながらパチンコ機10の電源を投入することによって、RAM64に記憶されたデータを初期化することができる。また、パチンコ機10は、停電監視基板65にて停電の発生を確認していない場合や、RAM判定値が異常であった場合には、RAM64に記憶されたデータを初期化する。
ステップS508またはステップS510の処理を実行した後、MPU62は、ステップS511において、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)に対して初期コマンドを送信し、ステップS512において、タイマ割込み処理の発生を許可し、前述した通常処理に移行する。
なお、サブ側の制御基板は、ステップS511にて送信された初期コマンドを受信することによって、主制御基板61との通信が正常に行われていることを認識するとともに、自己の初期化を実行する。
<遊技回制御処理>
図15は、遊技回制御処理のフローチャートを示す図である。
遊技回制御処理では、MPU62は、図15に示すように、ステップS601〜S609を実行する。
ステップS601では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS601にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS602以降の処理を実行することなく、遊技回制御処理を終了する。したがって、開閉実行モード中であると判定した場合には、MPU62は、各作動口36,37への遊技球の入賞を検知しているか否かに関わらず遊技回の進行を開始しない。
なお、MPU62は、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグを参照することによって、開閉実行モード中であるか否かを判定している。以下の各処理においても同様である。MPU62は、開閉実行モードへの移行時に開閉実行モード中フラグをセットし、開閉実行モードの終了時に開閉実行モード中フラグをクリアする。
これに対して、MPU62は、ステップS601にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS602において、メイン表示部45が変動表示中であるか否か、すなわち遊技回を進行中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS602にてメイン表示部45が変動表示中でないと判定した場合には、ステップS603〜S605の遊技回開始用処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS602にてメイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には、ステップS606〜S609の遊技回進行用処理を実行する。
まず、ステップS603〜S605の遊技回開始用処理について説明する。
ステップS603では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数とを把握し、これらの保留個数の合計数CRNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS603にて合計数CRNが「0」以下であると判定した場合には、遊技回制御処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS603にて合計数CRNが「0」以下でないと判定した場合には、ステップS604において、第1結果表示部用保留エリアRaまたは第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報を遊技回の消化用に設定するためのデータ設定処理を実行する。その後、MPU62は、ステップS605において、メイン表示部45および図柄表示装置51に変動表示を開始させて遊技回を消化するための変動開始処理を実行し、遊技回制御処理を終了する。
以下、ステップS604のデータ設定処理およびステップS605の変動開始処理について詳細に説明する。
図16は、データ設定処理のフローチャートを示す図である。
データ設定処理では、MPU62は、図16に示すように、ステップS701〜S711を実行する。
ステップS701では、MPU62は、作動口用の入賞処理のステップS304にてセットされた第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS701にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であると判定した場合には、ステップS702〜S706の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、ステップS701にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合には、ステップS707〜S711の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
このように、データ設定処理は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第1結果表示部用のデータ設定処理と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第2結果表示部用のデータ設定処理とを有している。
そして、MPU62は、ステップS701にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合には、第1結果表示部用のデータ設定処理を実行することなく、第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。換言すれば、MPU62は、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報があると判定した場合には、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報があるか否かに関わらず第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定する。
まず、ステップS702〜S706の第1結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
ステップS702では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNの値に1を減算して更新する。
ステップS703では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアRa1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS704では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留情報を第1エリアRa1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRa2の保留情報を第1エリアRa1にシフトし、第3エリアRa3の保留情報を第2エリアRa2にシフトし、第4エリアRa4の保留情報を第3エリアRa3にシフトする。
ステップS705では、MPU62は、RAM64に記憶された第2結果表示部フラグをクリアする。この第2結果表示部フラグは、遊技回の消化に際して第1結果表示部45aおよび第2結果表示部45bのうち、どちらのメイン表示部45に変動表示を開始させているかを特定するためのフラグである。このステップS705では、MPU62は、第2結果表示部フラグをクリアしているので、遊技回の消化に際し、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示している。
ステップS706では、MPU62は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第1保留ランプ部53の点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、上作動口36に入賞した遊技球の保留個数の減少に伴って、第1保留ランプ部53の点灯個数を減少させる。
次に、ステップS707〜S711の第2結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
ステップS707では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNの値に1を減算して更新する。
ステップS708では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2エリアRb1に格納された保留情報およびスルーゲート情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS709では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報およびスルーゲート情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留情報およびスルーゲート情報を第1エリアRb1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRb2の保留情報およびスルーゲート情報を第1エリアRb1にシフトし、第3エリアRb3の保留情報およびスルーゲート情報を第2エリアRb2にシフトし、第4エリアRb4の保留情報およびスルーゲート情報を第3エリアRb3にシフトする。
ステップS710では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグをセットする。このステップS710では、MPU62は、第2結果表示部フラグをセットしているので、遊技回の消化に際し、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示している。
ステップS711では、MPU62は、保留情報およびスルーゲート情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報およびスルーゲート情報を対象として保留情報およびスルーゲート情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第2保留ランプ部54の点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、下作動口37に入賞した遊技球の保留個数の減少に伴って、第2保留ランプ部54の点灯個数を減少させる。
図17は、変動開始処理のフローチャートを示す図である。
変動開始処理では、MPU62は、図17に示すように、ステップS801〜S817を実行する。
ステップS801では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS801にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、上作動口36への遊技球の入賞に基づく第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS802において、第1当否テーブル(図8(a)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出す。
これに対して、MPU62は、ステップS801にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、下作動口37への遊技球の入賞に基づく第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS803において、第2当否テーブル(図8(b)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出す。
ステップS802またはステップS803の処理を実行した後、MPU62は、ステップS804において、当否判定処理を実行する。この当否判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された当たり乱数カウンタC1の値と、ステップS802またはステップS803にて読み出した当否テーブルとを比較することによって、当否抽選の結果(当否結果)を判定する。なお、前述したように、当否結果は、「大当たり当選」、「特別当たり当選」、および「通常外れ結果」のいずれかであり、サポートモードが低頻度サポートモードであっても高頻度サポートモードであっても同様である。
ステップS805では、MPU62は、ステップS804にて判定した当否結果が当たり発生(「大当たり当選」または「特別当たり当選」)であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS805にて当否結果が当たり発生であると判定した場合には、ステップS806以降の処理を実行し、ステップS805にて当否結果が当たり発生でないと判定した場合には、ステップS814以降の処理を実行する。
まず、ステップS805において、MPU62にて当否結果が当たり発生であると判定された場合の処理(ステップS806以降の処理)について説明する。
ステップS806では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS806にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、上作動口36への遊技球の入賞に基づく第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS807において、第1振分テーブル(図9(a)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア63bから読み出す。
これに対して、MPU62は、ステップS806にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、下作動口37への遊技球の入賞に基づく第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS808において、第2振分テーブル(図9(b)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア63bから読み出す。
ステップS807またはステップS808の処理を実行した後、MPU62は、ステップS809において、振分判定処理を実行する。この振分判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された当たり種別カウンタC2の値と、ステップS807またはステップS808にて読み出した振分テーブルとを比較することによって、振分抽選の結果(振分結果)を判定する。
ステップS810では、MPU62は、ステップS804にて判定した当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS810にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS811において、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。この大当たり結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報をステップS809にて判定した振分結果に応じて決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ステップS809にて判定した振分結果と、ROM63に予め記憶された大当たり結果用の停止結果テーブルとを比較することによって、メイン表示部45の第1結果表示部45aに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この大当たり結果用の停止結果テーブルは、メイン表示部45に停止表示させる絵柄の態様を振分結果ごとに相違させて規定している。
これに対して、MPU62は、ステップS810にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合(当否結果が「特別当たり当選」であると判定した場合)には、ステップS812において、特別当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。この特別当たり結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された特別当たり結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部45の第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。
ステップS811またはステップS812の処理を実行した後、MPU62は、ステップS813において、ステップS809にて判定した振分結果に応じたフラグをRAM64にセットする。具体的には、MPU62は、振分結果が「低頻度サポートモード結果」であることを特定した場合には、低頻度サポートモード結果フラグをセットし、「高頻度サポートモード結果」であることを特定した場合には、高頻度サポートモード結果フラグをセットする。その後、MPU62は、ステップS815以降の処理を実行する。
なお、以下の各処理において、MPU62は、これらのフラグを参照することによって、振分結果の判定を実行する。
次に、ステップS805において、MPU62にて当否結果が当たり発生でないと判定された場合の処理(ステップS814以降の処理)について説明する。
ステップS814では、MPU62は、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この通常外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された通常外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この通常外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルおよび特別当たり結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様とは異なっている。
ステップS811、ステップS812、およびステップS814のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS815において、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
表示継続時間の設定処理では、MPU62は、RAM64の抽選カウンタ用バッファにおける変動種別カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値を取得する。
また、表示継続時間の設定処理では、MPU62は、図柄表示装置51にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、MPU62は、ステップS804にて判定した当否結果が当たり発生である場合、またはステップS804にて判定した当否結果が「通常外れ結果」であるとともに、リーチ発生抽選に当選した場合には、リーチ表示が発生すると判定する。なお、MPU62は、前述したように、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63dに予め記憶されたリーチ用テーブルと、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ発生抽選を実行する。
MPU62は、リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63dに記憶されたリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって、変動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、その決定した表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
MPU62は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63dに記憶されたリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって、変動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、その決定した表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
具体的には、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を短くするように設定されている。したがって、上作動口36に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、上作動口36に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。そして、下作動口37に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、下作動口37に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。また、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、低頻度サポートモードである場合と比較して、表示継続時間を短くするように設定されている。換言すれば、保留個数が同じであれば、高頻度サポートモードである場合の表示継続時間は、低頻度サポートモードである場合のそれよりも短い。
さらに、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間は、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは異なっている。
なお、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を長くなる等のように前述した関係とは逆の関係に設定されていてもよく、保留個数やサポートモードに応じて変動しない構成としてもよい。また、当否結果および振分結果のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルを設定してもよい。
ステップS816では、MPU62は、変動用コマンドおよび種別コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS816にて設定した変動用コマンドおよび種別コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動用コマンドおよび種別コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
変動用コマンドは、表示継続時間に係る情報と、スルーゲート情報とを含んでいる。また、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を含んでいない。
ここで、前述したように、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間と、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは互いに異なっている。
したがって、リーチ表示が発生するか否かの情報を変動用コマンドに含めなかったとしても、表示継続時間に係る情報に基づいて、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90にてリーチ表示が発生するか否かを判定することは可能である。この意味では、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を間接的に含んでいるとも言える。なお、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を直接的に含んでいてもよい。
種別コマンドは、当否結果に係る情報を含んでいる。換言すれば、種別コマンドは、当否結果に係る情報として、「大当たり当選」、「特別当たり当選」、および「通常外れ結果」に係る各情報を含んでいる。また、種別コマンドは、振分結果に係る情報を含んでいる。換言すれば、種別コマンドは、振分結果に係る情報として、「低頻度サポートモード結果」および「高頻度サポートモード結果」に係る各情報を含んでいる。
なお、以下の説明では、当否結果および振分結果を総称して遊技結果とする。換言すれば、種別コマンドは、遊技結果に係る情報を含んでいる。
ステップS817では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定し、その判定結果に基づいてメイン表示部45に変動表示を開始させる。その後、MPU62は、変動開始処理を終了する。
具体的には、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、遊技回の消化に際し、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、第1結果表示部45aに変動表示を開始させる。
これに対して、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、遊技回の消化に際し、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、第2結果表示部45bに変動表示を開始させる。
遊技回制御処理の説明に戻り、図15を参照してステップS606〜S609の遊技回進行用処理について説明する。
MPU62は、ステップS602において、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定し、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には、ステップS606〜S609の遊技回進行用処理を実行する。
ステップS606では、MPU62は、変動開始処理のステップS815にてセットした表示継続時間が経過したか否かを判定する。具体的には、MPU62は、RAM64の表示継続時間カウンタにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。なお、この表示継続時間カウンタの値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
MPU62は、ステップS606にて表示継続時間が経過していないと判定した場合には、ステップS607において、変動表示用処理を実行する。この変動表示用処理では、MPU62は、変動表示中のメイン表示部45の表示を更新する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS606にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、ステップS608において、変動終了処理を実行する。この変動終了処理では、MPU62は、メイン表示部45に変動表示を開始させる際に実行された変動開始処理のステップS811、ステップS812、およびステップS814のいずれかの処理においてRAM64に記憶した情報(メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報)を特定する。そして、MPU62は、遊技回の終了に際し、この特定した情報に対応した絵柄を変動表示中のメイン表示部45に表示させるようにメイン表示部45の表示制御を実行する。
ここで、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄は、遊技結果の種類ごとに異なっている。したがって、遊技場の管理者などは、遊技回の終了に際してメイン表示部45を目視することによって、遊技結果を確認することができる。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
また、メイン表示部45は、図柄表示装置51の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部45に停止表示させる絵柄は、図柄表示装置51の表示画面Gに停止表示させる図柄列Z1〜Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、遊技回の終了に際し、メイン表示部45ではなく図柄表示装置51の表示画面Gを確認することによって、当たり発生の抽選に当選したか否か等を判断することになるので、表示画面Gへの注目度を高めることができる。
ステップS609では、MPU62は、変動終了コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS609にて設定した変動終了コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動終了コマンドに基づいて、その遊技回の演出を終了させるための処理を実行する。ここで、音声発光制御装置90は、変動終了コマンドの受信を必要とすることなく、独自に遊技回の演出を終了するように構成されていてもよい。
<遊技状態移行処理>
図18は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
遊技状態移行処理では、MPU62は、図18に示すように、ステップS901〜S920を実行する。
ステップS901では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS901にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS902以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS901にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS911以降の処理を実行する。
まず、ステップS901において、MPU62にて開閉実行モード中でないと判定された場合の処理(ステップS902以降の処理)について説明する。
ステップS902では、MPU62は、可変入球実行モード中であるか否かを判定する。
なお、MPU62は、RAM64に記憶された可変入球実行モード中フラグを参照することによって、可変入球実行モード中であるか否かを判定している。以下の各処理においても同様である。MPU62は、可変入球実行モードへの移行時に可変入球実行モード中フラグをセットし、可変入球実行モードの終了時に可変入球実行モード中フラグをクリアする。
MPU62は、ステップS902にて可変入球実行モード中でないと判定した場合には、ステップS903以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS902にて可変入球実行モード中であると判定した場合には、ステップS916以降の処理を実行する。
まず、ステップS902において、MPU62にて可変入球実行モード中でないと判定された場合の処理(ステップS903以降の処理)について説明する。
ステップS903では、MPU62は、メイン表示部45の変動表示が終了したか否かを判定する。MPU62は、ステップS903にてメイン表示部45の変動表示が終了していないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS903にてメイン表示部45の変動表示が終了したと判定した場合には、ステップS904において、当否結果が当たり発生(「大当たり当選」または「特別当たり当選」)であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS904にて当否結果が当たり発生でないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS904にて当否結果が当たり発生であると判定した場合には、ステップS905において、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS905にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合(当否結果が「特別当たり当選」であると判定した場合)には、下作動口37への遊技球の入賞に基づく第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS906において、RAM64に可変入球実行モード中フラグをセットした後、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS905にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合(当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合)には、上作動口36への遊技球の入賞に基づく第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS907において、RAM64に開閉実行モード中フラグをセットした後、ステップS908以降の処理を実行する。
ステップS908では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「15」をセットする。このラウンドカウンタRCは、開閉実行モードへの移行に際してラウンド遊技の回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
ここで、開閉実行モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を実行したことを条件として終了する。ここで、ラウンド遊技の回数は、ラウンドカウンタRCにセットした値に対応している。
なお、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口38aの開閉を実行する。また、1回のラウンド遊技は、以下の2つの条件のうち、いずれかの条件を満たすまで継続する。換言すれば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、以下の2つの条件のうち、いずれかの条件を満たすことによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定する。
(1)予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること
(2)大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達すること
ステップS909では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなる。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
このように、MPU62は、ステップS909において、振分結果の種類に関わらずタイマカウンタTにオープニング用の待機時間をセットする。換言すれば、オープニング用の待機時間は、振分結果の種類に関わらず同一である。
なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に振分結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、オープニング用の待機時間は、「低頻度サポートモード結果」の振分結果である場合と、「高頻度サポートモード結果」の振分結果である場合とで大きく相違する等のように、振分結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS910では、MPU62は、オープニングコマンドを設定する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。このオープニングコマンドは、開閉実行モードへの移行の契機となった振分結果の情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS910にて設定したオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードへの移行を認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
次に、ステップS901において、MPU62にて開閉実行モード中であると判定された場合の処理(ステップS911以降の処理)について説明する。
ステップS911では、MPU62は、大入賞口開閉処理を実行する。
図19は、大入賞口開閉処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開閉処理では、MPU62は、図19に示すように、ステップS1001〜S1016を実行する。
ステップS1001では、MPU62は、大入賞口38aが開放中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1001にて大入賞口38aが開放中でないと判定した場合には、ステップS1002以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1001にて大入賞口38aが開放中であると判定した場合には、ステップS1006以降の処理を実行する。
まず、ステップS1001において、MPU62にて大入賞口38aが開放中でないと判定された場合の処理(ステップS1002以降の処理)について説明する。
ステップS1002では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1002にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1002にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下ではないと判定した場合には、ステップS1003において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1003にてタイマカウンタTの値が「0」以下ではないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1003にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS1004において、大入賞口開放処理を実行する。
以下、ステップS1004の大入賞口開放処理について詳細に説明する。
図20は、大入賞口開放処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放処理では、MPU62は、図20に示すように、ステップS1101〜S1103を実行する。
ステップS1101では、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた入賞カウンタPCに「8」をセットし、ステップS1102において、タイマカウンタTに「15000」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は30secとなる。
ステップS1103では、MPU62は、大入賞口38aの開放実行処理を実行する。この開放実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行することによって、開閉扉38bを開放状態に設定する。その後、MPU62は、大入賞口開放処理を終了する。
なお、ステップS1101にて入賞カウンタPCにセットされた値は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を規定している。
また、ステップS1102にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの上限継続時間を規定している。
ここで、パチンコ機10は、前述したように、0.6secの周期で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。また、MPU62は、前述したように、入賞カウンタPCに「8」をセットすることによって、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を8個に設定している。
したがって、上限継続時間は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも十分に長いので、上限である8個の遊技球を大入賞口38aに入賞させることは容易である。
大入賞口開閉処理の説明に戻り、図19を参照してステップS1005以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS1004の大入賞口開放処理を実行した後、ステップS1005において、開放コマンドを設定する。また、MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS1005にて設定した開放コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される開放コマンドに基づいて、開閉扉38bを開放状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
次に、ステップS1001において、MPU62にて大入賞口38aが開放中であると判定された場合の処理(ステップS1006以降の処理)について説明する。
ステップS1006では、MPU62は、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。すなわち、MPU62は、大入賞口開放処理のステップS1102にてタイマカウンタTにセットされた上限継続時間が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1006にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS1007以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1006にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS1010以降の処理を実行する。
まず、ステップS1006において、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定された場合の処理(ステップS1007以降の処理)について説明する。
ステップS1007では、MPU62は、大入賞口38aへの入賞が発生したか否かを判定する。なお、大入賞口38aへの入賞が発生したか否かの判定は、大入賞口38aに対応した検知センサ50dの検知結果に基づいて実行される。
MPU62は、ステップS1007にて大入賞口38aへの入賞が発生していないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1007にて大入賞口38aへの入賞が発生したと判定した場合には、ステップS1008において、入賞カウンタPCの値に1を減算して更新する。
ステップS1009では、MPU62は、入賞カウンタPCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1009にて入賞カウンタPCの値が「0」以下でないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1009にて入賞カウンタPCの値が「0」以下であると判定した場合、またはステップS1006にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS1010において、閉鎖実行処理を実行する。この閉鎖実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行することによって、開閉扉38bを閉鎖状態に設定する。
ステップS1011では、MPU62は、閉鎖コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS1011にて設定した閉鎖コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される閉鎖コマンドに基づいて、開閉扉38bを閉鎖状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
ステップS1012では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新する。
ステップS1013では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1013にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS1014において、タイマカウンタTの値に「500」をセットする。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
ここで、ステップS1014にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定してから再び開閉扉38bを開放状態に設定するまでの開放待機時間を規定している。なお、本実施形態では、開放待機時間は1secである。この開放待機時間は、開閉実行モードの進行状況に関わらず同一である。
これに対して、MPU62は、ステップS1013にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS1015以降の処理を実行する。
ステップS1015では、MPU62は、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、前述したように、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、エンディング用の待機時間は4secとなる。なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
エンディング用の待機時間は、オープニング用の待機時間と同様に、振分結果の種類に関わらず同一である。
なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に振分結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、エンディング用の待機時間は、「低頻度サポートモード結果」の振分結果である場合と、「高頻度サポートモード結果」の振分結果である場合とで大きく相違する等のように、振分結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS1016では、MPU62は、エンディングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS1016にて設定したエンディングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードの終了を認識し、所定の処理を実行する。
遊技状態移行処理の説明に戻り、図18を参照してステップS912以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS911の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS912において、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS912にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下ではないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS912にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS913において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS913にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS913にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS914において、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグをクリアする。
ステップS915では、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。
以下、開閉実行モード終了時の移行処理について詳細に説明する。
図21は、開閉実行モード終了時の移行処理のフローチャートを示す図である。
開閉実行モード終了時の移行処理では、MPU62は、図21に示すように、ステップS1201〜S1204を実行する。
ステップS1201では、MPU62は、振分結果が「高頻度サポートモード結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1201にて振分結果が「高頻度サポートモード結果」であると判定した場合には、ステップS1202において、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。
ステップS1203では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた遊技回数カウンタの値に「50」をセットする。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされている場合には、遊技回数カウンタにセットされた終了基準回数である50回の遊技回を消化するまで継続する。MPU62は、50回の遊技回を消化した場合には、高頻度サポートフラグをクリアする。これによって、MPU62は、サポートモードを低頻度サポートモードに設定する。
なお、MPU62は、これらの処理を通常処理のステップS406において、電役サポート用処理として実行するが、詳細な説明は省略する。
これに対して、MPU62は、ステップS1201にて振分結果が「低頻度サポートモード結果」であると判定した場合には、ステップS1204において、RAM64に記憶された高頻度サポートフラグをクリアする。これによって、MPU62は、サポートモードを低頻度サポートモードに設定する。
このように、当否抽選において当たり発生となって、振分抽選において振分結果が「高頻度サポートモード結果」となった場合には、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モードの終了後に、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモードは、当否抽選において当たり発生となることなく、50回の遊技回を消化した場合には、低頻度サポートモードに移行する。
また、当否抽選において当たり発生となって、振分抽選において振分結果が「低頻度サポートモード結果」となった場合には、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モードの終了後に、低頻度サポートモードに移行する。低頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において当たり発生となるまで継続する。
また、当否抽選において当たり発生とならなかった場合、すなわち当否抽選において当否結果が「通常外れ結果」となった場合には、遊技状態は移行しない。
遊技状態移行処理の説明に戻り、図18を参照してステップS916以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS902において、可変入球実行モードであるか否かを判定し、可変入球実行モード中であると判定した場合には、ステップS916以降の処理を実行する。
ステップS916では、MPU62は、可変入球実行処理を実行する。
以下、可変入球実行処理について詳細に説明する。
図22は、可変入球実行処理のフローチャートを示す図である。
可変入球実行処理では、MPU62は、図22に示すように、ステップS1301〜S1313を実行する。
ステップS1301では、MPU62は、羽根部材401aが開放中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1301にて羽根部材401aが開放中でないと判定した場合には、ステップS1302以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1301にて羽根部材401aが開放中であると判定した場合には、ステップS1305以降の処理を実行する。
まず、ステップS1301において、MPU62にて羽根部材401aが開放中でないと判定された場合の処理(ステップS1302以降の処理)について説明する。
ステップS1302では、MPU62は、羽根部材開放実行処理を実行する。この羽根部材開放実行処理では、MPU62は、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを開放状態に設定する。
ステップS1303では、MPU62は、羽根部材開放コマンドを設定する。また、MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS1303にて設定した羽根部材開放コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される羽根部材開放コマンドに基づいて、羽根部材401aを開放状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
ステップS1304では、MPU62は、タイマカウンタTに「1000」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は2secとなる。
次に、ステップS1301において、MPU62にて羽根部材401aが開放中であると判定された場合の処理(ステップS1305以降の処理)について説明する。
ステップS1305では、MPU62は、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1305にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS1306以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1305にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS1312以降の処理を実行する。
まず、ステップS1305において、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合の処理(ステップS1306以降の処理)について説明する。
ステップS1306では、MPU62は、RAM64に記憶されたプレート開閉実行済フラグを参照することによって、プレート403aの開閉を実行済みであるか否かを判定する。このプレート開閉実行済フラグは、羽根部材401aを開放状態に設定した後、羽根部材401aを閉鎖状態に設定するまでの間に、プレート403aの開閉を実行したことを特定するためのフラグである。MPU62は、プレート403aの開閉を実行した時にプレート開閉実行済フラグをセットし、羽根部材401aを閉鎖状態に設定した時にプレート開閉実行済フラグをクリアする。
MPU62は、ステップS1306にてプレート403aの開閉を実行済みであると判定した場合(RAM64にプレート開閉実行済フラグがセットされている場合)には、可変入球実行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1306にてプレート403aの開閉を実行済みでないと判定した場合(RAM64にプレート開閉実行済フラグがセットされていない場合)には、ステップS1307において、タイマカウンタTの値が「500」以下であるか否かを判定する。換言すれば、MPU62は、羽根部材401aを開放状態に設定した後、1secを経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1307にてタイマカウンタTの値が「500」以下でないと判定した場合(羽根部材401aを開放状態に設定した後、1secを経過していないと判定した場合)には、可変入球実行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1307にてタイマカウンタTの値が「500」以下であると判定した場合(羽根部材401aを開放状態に設定した後、1secを経過したと判定した場合)には、ステップS1308において、プレート開放処理を実行する。このプレート開放処理では、MPU62は、プレート駆動部403cの駆動制御を実行することによって、プレート403aを開放状態に設定する。
ステップS1309では、タイマカウンタTの値が「400」以下であるか否かを判定する。換言すれば、MPU62は、プレート403aを開放状態に設定した後、0.2secを経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1309にてタイマカウンタTの値が「400」以下でないと判定した場合(プレート403aを開放状態に設定した後、0.2secを経過していないと判定した場合)には、可変入球実行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1309にてタイマカウンタTの値が「400」以下であると判定した場合(プレート403aを開放状態に設定した後、0.2secを経過したと判定した場合)には、ステップS1310において、プレート閉鎖処理を実行する。このプレート閉鎖処理では、MPU62は、プレート駆動部403cの駆動制御を実行することによって、プレート403aを閉鎖状態に設定する。
ステップS1311では、MPU62は、RAM64の各種フラグ格納エリア64cに設けられたプレート開閉実行済フラグを示すエリアに1を代入することによって、プレート開閉実行済フラグをセットする。その後、MPU62は、可変入球実行処理を終了する。
次に、ステップS1305において、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合の処理(ステップS1312以降の処理)について説明する。
ステップS1312では、MPU62は、羽根部材閉鎖実行処理を実行する。この羽根部材閉鎖実行処理では、MPU62は、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを閉鎖状態に設定する。
ステップS1313では、MPU62は、RAM64の各種フラグ格納エリア64cに設けられたプレート開閉実行済フラグおよび可変入球実行モード中フラグを示すエリアに0を代入することによって、プレート開閉実行済フラグおよび可変入球実行モード中フラグをクリアする。その後、MPU62は、可変入球実行処理を終了する。
このように、可変入球実行モードでは、MPU62は、羽根部材401aを開放状態に設定し、右側可変入球機構40に遊技球を入球可能とするととともに、プレート403aを開放状態または閉鎖状態に設定し、右入球口404および左入球口405のいずれかに遊技球を入球可能とする。また、可変入球実行モードでは、プレート403aを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの時間(開放期間)は、羽根部材401aを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの時間(開放期間)よりも短くなっている。具体的には、プレート403aの開放期間(本実施形態では0.2sec)は、羽根部材401aの開放期間(本実施形態では2sec)の約1/10程度である。換言すれば、右側可変入球機構40に入球した遊技球は、約1/10の確率で右入球口404に入球することになる。
なお、本実施形態では、羽根部材401aの開放期間において、プレート403aは、1回の開閉動作を実行しているが、複数回の開閉動作を実行していてもよい。
遊技状態移行処理の説明に戻り、図18を参照してステップS917以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS916の可変入球実行処理を実行した後、ステップS917において、右入球口404に対応した検知センサ50hが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、右入球口404に遊技球が入賞(V入賞)したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS917にて右入球口404に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS918において、V入賞成功処理を実行する。このV入賞成功処理では、MPU62は、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを閉鎖状態に設定した後、RAM64に記憶されたプレート開閉実行済フラグおよび可変入球実行モード中フラグをクリアする。また、V入賞成功処理では、MPU62は、V入賞成功コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS918にて設定したV入賞成功コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、前述したステップS907以降の処理を実行する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるV入賞成功コマンドに基づいて、右入球口404に遊技球が入賞したことを認識し、所定の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS917にて右入球口404に遊技球が入賞していないと判定した場合には、ステップS919において、羽根部材401aを閉鎖状態に設定したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS919にて羽根部材401aを閉鎖状態に設定していないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS919にて羽根部材401aを閉鎖状態に設定したと判定した場合には、ステップS920において、V入賞失敗処理を実行する。このV入賞失敗処理では、MPU62は、V入賞失敗コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS920にて設定したV入賞失敗コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるV入賞失敗コマンドに基づいて、右入球口404に遊技球が入賞なかったことを認識し、所定の処理を実行する。
このように、パチンコ機10は、上作動口36への入賞に基づく当否抽選において「大当たり当選」となった場合には、そのまま開閉実行モードに移行するのに対し、下作動口37への入賞に基づく当否抽選において「特別当たり当選」となった場合には、可変入球実行モードに移行し、この可変入球実行モードにおいて、右入球口404への入球が発生した場合には、開閉実行モードに移行する。
なお、パチンコ機10は、可変入球実行モードにおいて、左入球口405への入球のみが発生した場合や、右入球口404および左入球口405のいずれにも入球が発生しなかった場合には、開閉実行モードに移行しない。
<電役サポート用処理>
図23は、電役サポート用処理のフローチャートを示す図である。
電役サポート用処理では、MPU62は、図23に示すように、ステップS1401〜S1408を実行する。
ステップS1401では、MPU62は、役物用表示部46が変動表示中であるか否か、すなわち電役遊技回を進行中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1401にて役物用表示部46が変動表示中でないと判定した場合には、ステップS1402以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1401にて役物用表示部46が変動表示中であると判定した場合には、ステップS1405以降の処理を実行する。
まず、ステップS1401において、役物用表示部46が変動表示中でないと判定した場合の処理(ステップS1402以降の処理)について説明する。
ステップS1402では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1402にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS1403以降の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。したがって、開閉実行モード中であると判定した場合には、MPU62は、各スルーゲート41への遊技球の入賞を検知しているか否かに関わらず電役遊技回の進行を開始しない。
なお、MPU62は、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグを参照することによって、開閉実行モード中であるか否かを判定している。
これに対して、MPU62は、ステップS1402にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS1403において、各スルーゲート41のいずれかに遊技球が入賞したか否かを判定する。具体的には、MPU62は、RAM64の抽選カウンタ用バッファに電動役物開放カウンタC4の値が格納されているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1403にて各スルーゲート41のいずれかに遊技球が入賞していないと判定した場合(抽選カウンタ用バッファに電動役物開放カウンタC4の値が格納されていないと判定した場合)には、ステップS1404以降の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1403にて各スルーゲート41のいずれかに遊技球が入賞したと判定した場合(抽選カウンタ用バッファに電動役物開放カウンタC4の値が格納されていると判定した場合)には、ステップS1404において、電役変動開始処理を実行する。その後、MPU62は、電役サポート用処理を終了する。
以下、電役変動開始処理について詳細に説明する。
図24は、電役変動開始処理のフローチャートを示す図である。
電役変動開始処理では、MPU62は、図24に示すように、ステップS1501〜S1510を実行する。
ステップS1501では、MPU62は、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
なお、MPU62は、RAM64に記憶された高頻度サポートフラグを参照することによって、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定している。
MPU62は、ステップS1501にてサポートモードが高頻度サポートモードでないと判定した場合(サポートモードが低頻度サポートモードであると判断した場合)には、ステップS1502において、低頻度サポートモード用の電役当否テーブル(図7(a)参照)をROM63の電役当否テーブル記憶エリア63cから読み出し、ステップS1501にてサポートモードが高頻度サポートモードであると判断した場合には、ステップS1503において、高頻度サポートモード用の電役当否テーブル(図7(b)参照)をROM63の電役当否テーブル記憶エリア63cから読み出す。
ステップS1502またはステップS1503の処理を実行した後、MPU62は、ステップS1504において、電役当否判定処理を実行する。この電役当否判定処理では、MPU62は、RAM64の抽選カウンタ用バッファに格納された電動役物開放カウンタC4の値と、ステップS1502またはステップS1503にて読み出した電役当否テーブルとを比較することによって、電役当否抽選の結果(電役当否結果)を判定する。なお、前述したように、電役当否結果は、「小当たり当選」および「外れ結果」のいずれかであり、サポートモードが低頻度サポートモードであっても高頻度サポートモードであっても同様である。
ステップS1505では、MPU62は、ステップS1504にて判定した電役当否結果が「小当たり当選」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1505にて電役当否結果が「小当たり当選」であると判定した場合には、ステップS1506において、小当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。この小当たり結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、役物用表示部46に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された小当たり結果用の停止結果テーブルを参照することによって、役物用表示部46に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。
これに対して、MPU62は、ステップS1505にて電役当否結果が「小当たり当選」でないと判定した場合(「外れ結果」であると判定した場合)には、ステップS1507において、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、役物用表示部46に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、役物用表示部46に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。
ステップS1506またはステップS1507の処理を実行した後、MPU62は、ステップS1508において、電役表示継続時間(電役表示継続期間)の設定処理を実行する。
電役表示継続時間の設定処理では、MPU62は、RAM64に記憶された高頻度サポートフラグを参照することによって、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
MPU62は、サポートモードが高頻度サポートモードであると判定した場合には、ROM63に記憶された高頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルを参照することによって、電役表示継続時間を決定し、その決定した電役表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた電役表示継続時間カウンタにセットする。
これに対して、MPU62は、サポートモードが高頻度サポートモードでないと判定した場合(サポートモードが低頻度サポートモードであると判定した場合)には、ROM63に記憶された低頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルを参照することによって、電役表示継続時間を決定し、その決定した電役表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた電役表示継続時間カウンタにセットする。
ここで、高頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルは、低頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルと比較して、電役表示継続時間を短くするように設定されている。換言すれば、高頻度サポートモードである場合の電役表示継続時間は、低頻度サポートモードである場合のそれよりも短い。
また、高頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルを参照することによって決定される電役表示継続時間は、低頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルを参照することによって決定される電役表示継続時間とは異なっている。
なお、電役表示継続時間は、サポートモードに応じて変動しない構成としてもよい。また、高頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルおよび低頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルは同一であってもよい。
ステップS1509では、MPU62は、電役変動用コマンドを設定する。この電役変動用コマンドは、電役表示継続時間に係る情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS1509にて設定した電役変動用コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される電役変動用コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
ステップS1510では、MPU62は、役物用表示部46に変動表示を開始させる。その後、MPU62は、電役変動開始処理を終了する。
電役サポート用処理の説明に戻り、図23を参照してステップS1405以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS1401において、役物用表示部46が変動表示中であるか否かを判定し、役物用表示部46が変動表示中であると判定した場合には、ステップS1405以降の処理を実行する。
ステップS1405では、MPU62は、電役変動開始処理のステップS1508にてセットした電役表示継続時間が経過したか否かを判定する。具体的には、MPU62は、RAM64の電役表示継続時間カウンタにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。なお、この電役表示継続時間カウンタの値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
MPU62は、ステップS1405にて電役表示継続時間が経過していないと判定した場合には、ステップS1406において、電役変動表示用処理を実行する。この電役変動表示用処理では、MPU62は、変動表示中の役物用表示部46の表示を更新する。その後、MPU62は、電役サポート用処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1405にて電役表示継続時間が経過していると判定した場合には、ステップS1407において、電役変動終了処理を実行する。この電役変動終了処理では、MPU62は、役物用表示部46に変動表示を開始させる際に実行された電役変動開始処理のステップS1506またはステップS1507の処理においてRAM64に記憶した情報(役物用表示部46に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報)を特定する。そして、MPU62は、電役遊技回の終了に際し、この特定した情報に対応した絵柄を変動表示中の役物用表示部46に表示させるように役物用表示部46の表示制御を実行する。
ここで、役物用表示部46は、図柄表示装置51における電役用図柄GSと比較して表示領域が狭く、役物用表示部46に停止表示させる絵柄は、図柄表示装置51における電役用図柄GSに停止表示させる「○」および「×」の記号からなる2種類の図柄と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、電役遊技回の終了に際し、役物用表示部46ではなく図柄表示装置51における電役用図柄GSを確認することによって、小当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、表示画面Gへの注目度を高めることができる。
ステップS1408では、MPU62は、電役変動終了コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS1408にて設定した電役変動終了コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、電役サポート用処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される電役変動終了コマンドに基づいて、その電役遊技回の演出を終了させるための処理を実行する。ここで、音声発光制御装置90は、電役変動終了コマンドの受信を必要とすることなく、独自に電役遊技回の演出を終了するように構成されていてもよい。
<電動役物開放処理>
図25は、電動役物開放処理のフローチャートを示す図である。
電動役物開放処理では、MPU62は、図25に示すように、ステップS1601〜S1604を実行する。
ステップS1601では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1601にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS1602以降の処理を実行することなく、電動役物開放処理を終了する。したがって、開閉実行モード中であると判定した場合には、各スルーゲート41への遊技球の入賞を検知しているか否かに関わらず電動役物37aの開閉処理を実行しない。
なお、MPU62は、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグを参照することによって、開閉実行モード中であるか否かを判定している。
ステップS1602では、MPU62は、役物用表示部46の変動表示が終了したか否かを判定する。MPU62は、ステップS1602にて役物用表示部46の変動表示が終了していないと判定した場合には、電動役物開放処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1602にて役物用表示部46の変動表示が終了したと判定した場合には、ステップS1603において、電役当否結果が「小当たり結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1603にて電役当否結果が「小当たり結果」でないと判定した場合(電役当否結果が「外れ結果」であると判定した場合)には、電動役物開放処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1603にて電役当否結果が「小当たり結果」であると判定した場合には、電役開放実行処理を実行する。この電役開放実行処理では、MPU62は、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行することによって、電動役物37aの開閉処理を実行する。その後、MPU62は、電動役物開放処理を終了する。
<音声発光制御装置90および表示制御装置100の電気的構成>
図26は、音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
音声発光制御装置90は、図26に示すように、音声発光制御基板91と、この音声発光制御基板91に実装されたMPU92と、このMPU92を構成しているROM93およびRAM94とを備えている。ここで、MPU92は、ROM93およびRAM94の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。
ROM93は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このROM93は、演出発生テーブル記憶エリア93aや、リーチ用データ記憶エリア93bなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM94は、ROM93に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM94は、各種カウンタエリア94aや、各種フラグ格納エリア94bや、コマンドリスト格納エリア94cなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
MPU92は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU92の入力ポートは、前述したように、主制御装置60に接続されている。また、MPU92の入力ポートは、押ボタン25bに接続されている。MPU92の出力ポートは、各種ランプ部23,53,54と、スピーカ部24と、表示制御装置100とに接続されている。
MPU92は、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、各種ランプ部23,53,54や、スピーカ部24の駆動制御を実行する。
また、MPU92は、これらのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信する。なお、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
表示制御装置100は、表示制御基板101と、MPU102と、このMPU102を構成しているプログラムROM103およびワークRAM104と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とを備えている。ここで、MPU102は、プログラムROM103およびワークRAM104の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。なお、MPU102、VDP105、キャラクタROM106、およびビデオRAM107は、表示制御基板101に実装されている。
MPU102は、音声発光制御装置90から送信されるコマンドを解析するとともに、このコマンドに基づいて所定の演算処理を行ってVDP105の制御を実行する。具体的には、MPU102は、VDP105に対するコマンドを生成することによってVDP105の制御を実行する。
プログラムROM103は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。
ワークRAM104は、プログラムROM103に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。
VDP105は、図柄表示装置51に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP105は、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。このVDP105は、MPU102にて生成されたコマンドの内容に基づいて、キャラクタROM106から画像データを読み出し、この画像データをビデオRAM107に記憶させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置51に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとして機能する。このキャラクタROM106は、各種図柄のビットマップ形式画像データや、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等を保持している。
ビデオRAM107は、図柄表示装置51に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、図柄表示装置51の表示内容は、このビデオRAM107の内容を書き替えることによって変更される。
<音声発光制御装置90にて実行されるタイマ割込み処理について>
図27は、音声発光制御装置にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技を進行させるタイマ割込み処理を実行する。このタイマ割込み処理では、MPU92は、図27に示すように、ステップS1701〜S1705を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS1701では、MPU92は、コマンド格納処理を実行する。このコマンド格納処理では、MPU92は、MPU62からコマンドを受信した場合に、そのコマンドをRAM94に格納する。具体的には、RAM94は、MPU62から受信したコマンドの格納および読み出しをするためのリングバッファを有し、MPU92は、MPU62から受信した順序にしたがってコマンドをリングバッファに格納していく。なお、MPU92は、リングバッファに格納した順序にしたがってリングバッファからコマンドを読み出す。
ステップS1702では、MPU92は、MPU62から受信したコマンドに基づいて演出決定処理を実行する。演出決定処理では、MPU92は、遊技回用の演出や、電役遊技回用の演出や、可変入球実行モード用の演出や、開閉実行モード用の演出などを決定する。したがって、本実施形態では、音声発光制御装置90は、スルーゲート41への遊技球の入球を契機として演出を実行する演出実行手段として機能する。
ステップS1703では、MPU92は、ステップS1702の演出決定処理の内容に基づいて、演出実行処理を実行する。具体的には、演出実行処理では、MPU92は、各種ランプ部23,53,54の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1704では、MPU92は、MPU62から受信したデモコマンドに基づいてデモ表示実行処理を実行する。デモ表示実行処理では、MPU92は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過した場合にデモ表示を実行する。具体的には、デモ表示実行処理では、MPU92は、各種ランプ部23,53,54の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1705では、ステップS1702の演出決定処理およびステップS1704のデモ表示実行処理で設定したコマンドを表示制御装置100に送信するためのコマンド送信処理を実行する。このコマンド送信処理では、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94cにコマンドリストとして格納された各種コマンドを表示制御装置100に送信するタイミングに至ったか否かを判定し、各種コマンドを表示制御装置100に送信するタイミングに至ったと判定した場合には、そのコマンドを表示制御装置100に送信する。
その後、MPU92は、タイマ割込み処理を終了する。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
図28は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回用の演出や、電役遊技回用の演出や、可変入球実行モード用の演出や、開閉実行モード用の演出などを実行するために演出決定処理を実行する。この演出決定処理では、MPU92は、図28に示すように、ステップS1801〜S1820を実行する。
ステップS1801では、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1801にて各コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1810以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1801にて各コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1802において、種別コマンドの内容に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1802にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS1803以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1802にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ステップS1804以降の処理を実行する。
まず、ステップS1802において、MPU92にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合の処理(ステップS1803以降の処理)について説明する。
ステップS1803では、MPU92は、大当たり用の図柄決定処理を実行する。この大当たり用の図柄決定処理では、MPU92は、振分結果が「高頻度サポートモード結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定し、振分結果が「低頻度サポートモード結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、奇数および偶数の数字は、抽選などによってランダムに決定される。
次に、ステップS1802において、MPU92にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合の処理(ステップS1804以降の処理)について説明する。
ステップS1804では、MPU92は、種別コマンドの内容に基づいて、当否結果が「特別当たり当選」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1804にて当否結果が「特別当たり当選」であると判定した場合には、ステップS1805以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1804にて当否結果が「特別当たり当選」でないと判定した場合(当否結果が「通常外れ結果」であると判定した場合)には、ステップS1807以降の処理を実行する。
まず、ステップS1804において、MPU92にて当否結果が「特別当たり当選」であると判定した場合の処理(ステップS1805以降の処理)について説明する。
ステップS1805では、MPU92は、特別当たり用の図柄決定処理を実行する。この特別当たり用の図柄決定処理では、MPU92は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の英字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定する。
ステップS1806では、MPU92は、羽根部材開放告知演出の判定処理を実行する。
以下、羽根部材開放告知演出の判定処理について詳細に説明する。
図29は、羽根部材開放告知演出の判定処理のフローチャートを示す図である。
羽根部材開放告知演出の判定処理では、MPU62は、図29に示すように、ステップS1901〜S1904を実行する。
ステップS1901では、MPU92は、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
なお、MPU92は、RAM64に記憶された高頻度サポートフラグを参照することによって、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定している。
MPU92は、ステップS1901にてサポートモードが高頻度サポートモードであると判定した場合には、ステップS1902以降の処理を実行することなく、羽根部材開放告知演出の判定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1901にてサポートモードが高頻度サポートモードでないと判定した場合(サポートモードが低頻度サポートモードであると判定した場合)には、ステップS1902において、変動用コマンドの内容に基づいて、中央スルーゲート411への入賞をトリガとして下作動口37に遊技球が入賞したか否かを判定する。具体的には、MPU92は、スルーゲート情報が1であるか否かを判定する。そして、MPU92は、スルーゲート情報が1であると判定した場合には、中央スルーゲート411への入賞をトリガとして下作動口37に遊技球が入賞したと判定する。また、MPU92は、スルーゲート情報が1でないと判定した場合には、中央スルーゲート411への入賞をトリガとして下作動口37に遊技球が入賞していないと判定する(右側スルーゲート412への入賞をトリガとして下作動口37に遊技球が入賞したと判定する)。
MPU92は、中央スルーゲート411への入賞をトリガとして下作動口37に遊技球が入賞していないと判定した場合には、ステップS1903以降の処理を実行することなく、羽根部材開放告知演出の判定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、中央スルーゲート411への入賞をトリガとして下作動口37に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS1903において、羽根部材開放告知演出の設定処理を実行する。この羽根部材開放告知演出は、図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「特別当たり当選」となり、羽根部材401aを開放することを遊技者に告知する演出である。羽根部材開放告知演出については後に詳細に説明する。
ステップS1904では、MPU92は、羽根部材開放告知演出コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94cに格納されたコマンドリストに羽根部材開放告知演出コマンドを記憶する。この羽根部材開放告知演出コマンドは、前述したステップS1705のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された羽根部材開放告知演出コマンドに基づいて、羽根部材開放告知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、変動表示を開始した後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「特別当たり当選」となり、羽根部材401aを開放することを遊技者に告知する。
図30は、羽根部材の開放および閉鎖と、羽根部材開放告知演出を発生させるタイミングとを示す図である。
羽根部材開放告知演出は、図30に示すように、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、所定の停止結果を表示する前に発生する。具体的には、図柄表示装置51は、図柄の変動表示を開始した後、高速変動期間の経過後にリーチ表示を発生させる。そして、図柄表示装置51は、リーチ表示を発生させた後、図柄の変動表示を停止する前に、羽根部材開放告知演出を発生させる。
また、MPU62は、前述したように、ステップS903において、メイン表示部45の変動表示が終了したか否かを判定し、メイン表示部45の変動表示が終了したと判定した場合には、ステップS904において、当否結果が当たり発生(「大当たり当選」または「特別当たり当選」)であるか否かを判定する。そして、MPU62は、ステップS904にて当否結果が当たり発生であると判定した場合には、ステップS905において、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定し、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、下作動口37への遊技球の入賞に基づく第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS906において、RAM64に可変入球実行モード中フラグをセットする。換言すれば、MPU62は、下作動口37への遊技球の入賞に基づく当否結果が「特別当たり当選」であった場合には、メイン表示部45の変動表示が終了した後、すぐに可変入球実行モードに移行して羽根部材401aを開放する。具体的には、メイン表示部45の変動表示が終了した後、可変入球実行モードに移行して羽根部材401aを開放するまでの待機期間(PD1)は、0.5secである。また、羽根部材401aの開放期間(PD2)は、前述したように、2secである。
ここで、羽根部材401aの開放を確認した後、遊技者が発射ハンドル27の回転操作量を最大とし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、可変表示ユニット43等を避けて右側可変入球機構40に遊技球を導くと(遊技者が右打ちを開始すると)、羽根部材401aが閉鎖した後に、遊技球が右側可変入球機構40に到達するようになっている。具体的には、遊技者が右打ちを開始すると、遊技球が右側可変入球機構40に到達するまでに3sec(最小到達時間)から5sec(最大到達時間)程度の時間を要する。換言すれば、メイン表示部45の変動表示が終了した後、可変入球実行モードに移行して羽根部材401aを開放するまでの待機期間(PD1)と、羽根部材401aの開放期間(PD2)との合計時間は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことによって遊技球発射機構81から発射された遊技球が右側可変入球機構40に到達する最小到達時間(本実施形態では3sec)よりも短くなっているので、遊技者は、右側可変入球機構40に遊技球を入球させることができない。
これに対して、羽根部材開放告知演出の発生を確認した後、遊技者が発射ハンドル27の回転操作量を最大とし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、可変表示ユニット43等を避けて右側可変入球機構40に遊技球を導くと(遊技者が右打ちを開始すると)、羽根部材401aが閉鎖する前に、遊技球が右側可変入球機構40に到達するようになっている。換言すれば、羽根部材開放告知演出の発生から羽根部材401aを閉鎖するまでの期間(PD3)は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことによって遊技球発射機構81から発射された遊技球が右側可変入球機構40に到達する最大到達時間(本実施形態では5sec)よりも長くなっているので、遊技者は、右側可変入球機構40に遊技球を入球させることができる。具体的には、本実施形態では、羽根部材開放告知演出の発生から羽根部材401aを閉鎖するまでの期間(PD3)は、6secとなっている。
なお、本実施形態では、羽根部材開放告知演出は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、所定の停止結果を表示する前に発生しているが、所定の停止結果を表示した後に発生してもよい。
また、本実施形態では、MPU62は、メイン表示部45の変動表示が終了した後、可変入球実行モードに移行して羽根部材401aを開放するまでの待機期間(PD1)を0.5secに設定し、下作動口37への遊技球の入賞に基づく当否結果が「特別当たり当選」であった場合には、メイン表示部45の変動表示が終了した後、すぐに可変入球実行モードに移行して羽根部材401aを開放しているが、すぐに可変入球実行モードに移行して羽根部材401aを開放しなくてもよく、例えば、所定の時間を経過した後、可変入球実行モードに移行して羽根部材401aを開放してもよい。
また、この所定の時間は、下作動口37への遊技球の入賞に基づく当否結果が「特別当たり当選」であった場合に、その都度ランダムに決定してもよい。
そして、所定の時間をランダムに決定した場合には、図柄表示装置51にて所定の停止結果を表示した後、遊技者が右打ちを開始すると、遊技球を右側可変入球機構40に入球させるために羽根部材401aが開放するまで遊技球を発射し続ける必要があるので、羽根部材401aを開放するまでの時間が長い場合には、遊技球は大きく減少してしまうことになる。
これに対して、羽根部材開放告知演出の発生から羽根部材401aを閉鎖するまでの期間(PD3)を6secに設定すれば、羽根部材開放告知演出の発生を確認した後、遊技者が右打ちを開始すると、羽根部材401aは、遊技球が右側可変入球機構40に到達した頃に開放することになり、遊技球を右側可変入球機構40に入球させるために羽根部材401aの開放まで遊技球を発射し続ける必要はないので、羽根部材401aを開放するまでの時間が長い場合であっても、遊技球は大きく減少することはない。
このように、本実施形態では、ステップS1902の処理は、低頻度サポートモードにて中央スルーゲート411への遊技球の入球を契機として演出を実行するか否かを判定する第1の演出判定部として機能する。
また、羽根部材開放告知演出の設定処理は、ステップS1902の処理にて中央スルーゲート411への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、遊技者に有利な情報を付与する有利情報付与部として機能する。
したがって、本実施形態では、中央スルーゲート411は、主制御装置60にて低頻度サポートモードに移行した場合(所定の条件を満たした場合)には、右側スルーゲート412よりも高い価値を遊技者に付与する。
なお、本実施形態では、主制御装置60にて低頻度サポートモードに移行した場合を所定の条件を満たした場合としているが、これ以外の場合を所定の条件を満たした場合としてもよい。例えば、低頻度サポートモードにおいて、所定の回数以上の遊技回を消化した場合を所定の条件を満たした場合としてもよい。要するに、第1の入球手段は、所定の条件を満たした場合には、第2の入球手段よりも高い価値を遊技者に付与すればよい。
また、本実施形態では、パチンコ機10は、ステップS1902の処理にて中央スルーゲート411への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、遊技者に有利な情報を付与する有利情報付与部を備えることによって、中央スルーゲート411は、主制御装置60にて低頻度サポートモードに移行した場合には、右側スルーゲート412よりも高い価値を遊技者に付与していた。
これに対して、例えば、パチンコ機10は、ステップS1902の処理にて右側スルーゲート412への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、右側可変入球機構40に遊技球を入球させないように邪魔をする可動式の邪魔板を備えることによって、中央スルーゲート411は、主制御装置60にて低頻度サポートモードに移行した場合には、右側スルーゲート412よりも高い価値を遊技者に付与してもよい。
要するに、中央スルーゲート411は、主制御装置60にて低頻度サポートモードに移行した場合には、右側スルーゲート412よりも高い価値を遊技者に付与することができればよい。
演出決定処理の説明に戻り、図28を参照してステップS1807以降の処理について説明する。
次に、ステップS1804において、MPU92にて当否結果が「特別当たり当選」でないと判定した場合(当否結果が「通常外れ結果」であると判定した場合)の処理(ステップS1807以降の処理)について説明する。
ステップS1807では、MPU92は、通常外れ用の図柄決定処理を実行する。この通常外れ用の図柄決定処理では、MPU92は、変動用コマンドの内容に基づいて、上作動口36および下作動口37のいずれの作動口への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するか(第1結果表示部45aおよび第2結果表示部45bのうち、どちらのメイン表示部45にて変動表示を実行するか)を判定するとともに、変動用コマンドの内容に基づいて、リーチ表示が発生するか否かを判定する。
MPU92は、上作動口36への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行すると判定するとともに、リーチ表示が発生すると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果としてリーチ表示の図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、リーチ表示の図柄の組み合わせは、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として前述した図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、およびリーチ表示の図柄の組み合わせのいずれとも異なる組み合わせの図柄を抽選などによってランダムに決定する。
また、MPU92は、下作動口37への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行すると判定するとともに、リーチ表示が発生すると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果としてリーチ表示の図柄の組み合わせに係る情報を決定する。
これに対して、MPU92は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として前述した図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の英字を有する図柄の組み合わせ、およびリーチ表示の図柄の組み合わせのいずれとも異なる組み合わせの図柄を決定する。
ステップS1803、ステップS1806、またはステップS1807の処理を実行した後、MPU92は、ステップS1808において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、変動用コマンドおよび種別コマンドに対応する演出パターンを選択する。具体的には、MPU92は、演出パターンとして、演出継続時間(演出継続期間)および演出の内容を選択する。なお、ステップS1808では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選も実行する。
また、MPU92は、選択した演出パターンに基づいて、前述したステップS1703の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1809では、MPU92は、ステップS1803、ステップS1806、またはステップS1807の処理にて決定した停止結果に係る情報を含む停止結果コマンドと、ステップS1808にて選択した演出パターンを含むパターンコマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94cに格納されたコマンドリストに停止結果コマンドおよびパターンコマンドを記憶する。これらの停止結果コマンドおよびパターンコマンドは、前述したステップS1705のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された停止結果コマンドおよびパターンコマンドに基づいて、遊技回用の演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された演出パターンに基づく遊技回用の演出を実行するとともに、MPU92にて決定された停止結果を有効ラインL上に最終的に停止表示させる。
MPU92は、ステップS1809の処理を実行した後、またはステップS1801にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1810以降の処理を実行する。
ステップS1810では、MPU92は、MPU62から送信された可変入球実行モード用のコマンド(羽根部材開放コマンド、V入賞成功コマンド、またはV入賞失敗コマンド)を受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1810にて可変入球実行モード用のコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1813以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1810にて可変入球実行モード用のコマンドを受信したと判定した場合には、ステップS1811において、可変入球実行モード用演出の決定処理を実行する。この可変入球実行モード用演出の決定処理では、MPU92は、ステップS1810にて羽根部材開放コマンドを受信したと判定した場合には、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、羽根部材401aの開放に対応する演出パターンを選択する。また、MPU92は、ステップS1810にてV入賞成功コマンドを受信したと判定した場合には、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、V入賞の成功に対応する演出パターンを選択し、ステップS1810にてV入賞失敗コマンドを受信したと判定した場合には、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、V入賞の失敗に対応する演出パターンを選択する。
ステップS1812では、MPU92は、ステップS1811にて選択した可変入球実行モード用の演出を含む可変入球実行モード用のコマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94cに格納されたコマンドリストに可変入球実行モード用のコマンドを記憶する。この可変入球実行モード用のコマンドは、前述したステップS1705のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された可変入球実行モード用のコマンドに基づいて、可変入球実行モード用の演出(羽根部材401aの開放、V入賞の成功、またはV入賞の失敗に対応する演出)を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、可変入球実行モード用の演出を実行し、羽根部材401aを開放したこと、V入賞に成功したこと、またはV入賞に成功したことを遊技者に報知する。
MPU92は、ステップS1812の処理を実行した後、またはステップS1810にて可変入球実行モード用のコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1813以降の処理を実行する。
ステップS1813では、MPU92は、MPU62から送信された電役変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1813にて電役変動用コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1816以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1813にて電役変動用コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1814において、電役当否結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。この図柄決定処理では、MPU92は、電役当否結果が「小当たり結果」であると判定した場合には、図柄表示装置51における電役用図柄GSに最終的に停止表示させる停止結果として「○」の記号に係る情報を決定し、遊技結果が「外れ結果」であると判定した場合には、図柄表示装置51における電役用図柄GSに最終的に停止表示させる停止結果として「×」の記号に係る情報を決定する。
ステップS1815では、MPU92は、ステップS1814の処理にて決定した停止結果に係る情報を含む電役停止結果コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94cに格納されたコマンドリストに電役停止結果コマンドを記憶する。この電役停止結果コマンドは、前述したステップS1705のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された電役停止結果コマンドに基づいて、電役遊技回用の演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、音声発光制御装置90のMPU92にて決定された停止結果を最終的に停止表示させる。
MPU92は、ステップS1815の処理を実行した後、またはステップS1813にて電役変動用コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1816以降の処理を実行する。
ステップS1816では、MPU92は、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1816にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1820以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1816にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1817において、オープニングコマンドの内容に基づいて、振分結果の種類を判定する。
ステップS1818では、MPU92は、ステップS1817にて判定した振分結果の種類に対応する開閉実行モード用の演出の決定処理を実行する。開閉実行モード用の演出の決定処理では、MPU92は、ステップS1817にて遊技結果が「高頻度サポートモード結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。また、MPU92は、振分結果が「低頻度サポートモード結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。
なお、演出Aおよび演出Bの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を15回実行する場合の時間と対応している。
また、MPU92は、演出Aおよび演出Bの選択結果に基づいて、前述したステップS1703の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1819では、MPU92は、ステップS1818にて選択した開閉実行モード用の演出に係る情報を含む開閉実行モード用コマンドを設定する。この開閉実行モード用コマンドは、前述したステップS1705のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された開閉実行モード用の演出を実行する。
MPU92は、ステップS1819の処理を実行した後、またはステップS1816にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1820以降の処理を実行する。
ステップS1820では、MPU92は、その他の処理を実行する。その他の処理では、MPU92は、例えば、MPU62から送信された開放コマンド、閉鎖コマンドおよびエンディングコマンドなどに基づいて、開閉実行モード用の演出を進行させるための処理を実行する。その後、MPU92は、演出決定処理を終了する。
<遊技結果と遊技状態等との関係について>
以下、遊技結果と、各種処理の実行に基づく遊技状態等との関係について説明する。
図31は、遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図である。具体的には、図31は、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図であり、遊技結果を列方向に並べ、遊技状態等を行方向に並べている。
パチンコ機10は、図31に示すように、「通常外れ結果」を除く遊技結果として、上作動口36への入賞に基づく「高頻度サポートモード結果」および「低頻度サポートモード結果」の振分結果と、下作動口37への入賞に基づく「高頻度サポートモード結果」の振分結果とを有している。
以下、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係について説明する。なお、本実施形態では、パチンコ機10は、遊技結果と、遊技状態等との関係を以下のように設定しているが、遊技結果と、遊技状態等との組み合わせ、遊技結果の内容、および遊技状態等の内容については任意である。
上作動口36への入賞に基づく「高頻度サポートモード結果」では、大入賞口38aの開閉は、15回実行される。また、上作動口36への入賞に基づく「高頻度サポートモード結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Aとなる。さらに、上作動口36への入賞に基づく「高頻度サポートモード結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。
上作動口36への入賞に基づく「低頻度サポートモード結果」では、大入賞口38aの開閉は、15回実行される。また、上作動口36への入賞に基づく「低頻度サポートモード結果」では、停止結果は、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Bとなる。さらに、上作動口36への入賞に基づく「低頻度サポートモード結果」では、サポートモードは、低頻度サポートモードに移行する。
下作動口37への入賞に基づく「高頻度サポートモード結果」では、大入賞口38aの開閉は、15回実行される。また、下作動口37への入賞に基づく「高頻度サポートモード結果」では、停止結果は、同一の英字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Aとなる。さらに、下作動口37への入賞に基づく「高頻度サポートモード結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。
したがって、遊技者は、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、振分結果が「高頻度サポートモード結果」であること、または「低頻度サポートモード結果」であることを把握することができる。
<羽根部材開放告知演出および右側可変入球機構への遊技球の入球の流れについて>
図32は、低頻度サポートモードにて中央スルーゲートへの入賞をトリガとして下作動口に遊技球が入賞した場合の遊技回用の演出を示す図である。換言すれば、図32は、羽根部材開放告知演出が発生する場合の遊技回用の演出を示す図である。
なお、図32は、当否結果が「特別当たり当選」であったときの図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、図32(A)に示すように、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「A」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてリーチ期間に移行する。
このリーチ期間では、MPU102は、MPU92から受信した羽根部材開放告知演出コマンドに基づいて、図32(B)に示すように、羽根部材開放告知演出を発生させる。具体的には、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方にキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフにて遊技者に対して右打ちさせるように告知する。
その後、MPU102は、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、図32(C)に示すように、停止結果として、同一の英字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「AAA」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。
MPU102にて同一の英字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示させた後、MPU62は、図32(D)に示すように、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを開放状態に設定する。
また、MPU102は、MPU92から受信した羽根部材開放コマンドに基づいて、羽根部材の開放を遊技者に報知するための演出を発生させる。具体的には、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの全面にキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフにて遊技者に対して右打ちさせるように報知する。
そして、MPU102は、MPU92から受信した可変入球実行モード用のコマンドに基づいて、図32(E)に示すように、可変入球実行モード用の演出(本実施形態ではV入賞の成功に対応する演出)を実行する。
なお、可変入球実行モード用の演出では、MPU102は、可変入球実行モードにおいて、右入球口404に遊技球が入賞(V入賞)した場合に、V入賞の成功に対応する演出を実行し、右入球口404に遊技球が入賞(V入賞)しなかった場合に、V入賞の失敗に対応する演出を実行する。
図33は、右側可変入球機構の周辺を示す拡大図である。
MPU62は、MPU102にて同一の英字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示させた後、図33(A)に示すように、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを開放状態に設定する(図中矢印参照)。
ここで、前述したように、羽根部材開放告知演出の発生を確認した後、遊技者が右打ちを開始すると、羽根部材401aが閉鎖する前に、遊技球が右側可変入球機構40に到達するようになっている。
MPU62は、羽根部材401aを開放状態に設定した後、1secを経過したときに、図33(B)に示すように、プレート駆動部403cの駆動制御を実行することによって、プレート403aを開放状態に設定し(図中矢印参照)、所定の時間(本実施形態では0.2sec)を経過した後、プレート403aを閉鎖状態に設定する(図33(C)矢印参照)。
そして、MPU62は、右入球口404に遊技球が入賞(V入賞)したとき、または羽根部材401aを開放状態に設定した後、2secを経過したときに、図33(C)に示すように、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを閉鎖状態に設定する(図中矢印参照)。
図34は、低頻度サポートモードにて右側スルーゲートへの入賞をトリガとして下作動口に遊技球が入賞した場合の遊技回用の演出を示す図である。換言すれば、図34は、羽根部材開放告知演出が発生しない場合の遊技回用の演出を示す図である。
なお、図34は、当否結果が「特別当たり当選」であったときの図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、図34(A)に示すように、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「A」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてリーチ期間に移行する。
このリーチ期間では、MPU102は、MPU92から羽根部材開放告知演出コマンドを受信していないので、図34(B)に示すように、羽根部材開放告知演出を発生させない。具体的には、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方にキャラクタを表示させることはなく、このキャラクタのセリフにて遊技者に対して右打ちさせるように告知することもない。
その後、MPU102は、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、図34(C)に示すように、停止結果として、同一の英字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「AAA」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。
MPU102にて同一の英字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示させた後、MPU62は、図34(D)に示すように、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを開放状態に設定する。
また、MPU102は、MPU92から受信した羽根部材開放コマンドに基づいて、羽根部材の開放を遊技者に報知するための演出を発生させる。具体的には、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの全面にキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフにて遊技者に対して右打ちさせるように報知する。
そして、MPU102は、MPU92から受信した可変入球実行モード用のコマンドに基づいて、図34(E)に示すように、可変入球実行モード用の演出(本実施形態ではV入賞の失敗に対応する演出)を実行する。
なお、可変入球実行モード用の演出では、MPU102は、可変入球実行モードにおいて、右入球口404に遊技球が入賞(V入賞)した場合に、V入賞の成功に対応する演出を実行し、右入球口404に遊技球が入賞(V入賞)しなかった場合に、V入賞の失敗に対応する演出を実行する。
図35は、右側可変入球機構の周辺を示す拡大図である。
MPU62は、MPU102にて同一の英字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示させた後、図35(A)に示すように、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを開放状態に設定する(図中矢印参照)。
ここで、前述したように、羽根部材401aの開放を確認した後、遊技者が右打ちを開始すると、羽根部材401aが閉鎖した後に、遊技球が右側可変入球機構40に到達するようになっている。
MPU62は、羽根部材401aを開放状態に設定した後、1secを経過したときに、図35(B)に示すように、プレート駆動部403cの駆動制御を実行することによって、プレート403aを開放状態に設定し(図中矢印参照)、所定の時間(本実施形態では0.2sec)を経過した後、プレート403aを閉鎖状態に設定する(図35(C)矢印参照)。
そして、MPU62は、羽根部材401aを開放状態に設定した後、2secを経過したときに、図35(C)に示すように、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを閉鎖状態に設定する(図中矢印参照)。
このように、本実施形態では、右側可変入球機構40は、スルーゲート41への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果、遊技領域の右側(第2の経路)に向かって発射された遊技球を一時的に入球可能とする可変入球機構として機能する。
また、本実施形態では、音声発光制御装置90は、ステップS1810の処理にて右側スルーゲート412への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、右側可変入球機構40に遊技球が入球不可能なタイミングで遊技者に情報(図34(D)参照)を付与する通常情報付与部として機能する。この際、ステップS1810の処理は、低頻度サポートモードにて右側スルーゲート412への遊技球の入球を契機として演出を実行するか否かを判定する第2の演出判定部として機能する。
これに対して、本実施形態では、羽根部材開放告知演出の設定処理は、ステップS1902の処理にて中央スルーゲート411への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、右側可変入球機構40に遊技球が入球可能なタイミングで遊技者に情報(羽根部材開放告知演出)を付与する。
なお、本実施形態では、羽根部材開放告知演出の設定処理は、ステップS1902の処理にて中央スルーゲート411への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、右側可変入球機構40に遊技球が入球可能なタイミングで遊技者に情報を付与することによって、遊技者に有利な情報を付与していたが、これ以外の遊技者に有利な情報を付与してもよい。
要するに、有利情報付与部は、第1の演出判定部にて第1の入球手段への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、遊技者に有利な情報を付与することができればよい。
また、本実施形態では、MPU102は、高速変動期間の経過後、リーチ表示を発生させてリーチ期間に移行し、羽根部材開放告知演出を発生させているが、リーチ表示を発生させる前に羽根部材開放告知演出を発生させてもよい。そして、リーチ表示の発生を確認した後、遊技者が右打ちを開始すると、羽根部材401aが閉鎖した後に、遊技球が右側可変入球機構40に到達するようになっている場合には、遊技者は、リーチ表示の発生を契機として右打ちを開始することができなくなるので、羽根部材開放告知演出の発生を契機として右打ちを開始せざるを得なくなる。換言すれば、羽根部材開放告知演出は、遊技者にとって更に有利な情報となる。
さらに、本実施形態では、MPU102は、高速変動期間の経過後、リーチ表示を発生させてリーチ期間に移行し、その後、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを開放状態に設定しているが、高速変動期間の経過後、リーチ表示を発生させることなく、羽根部材駆動部401cの駆動制御を実行することによって、羽根部材401aを開放状態に設定してもよい。これによれば、遊技者は、リーチ表示の発生を契機として右打ちを開始することができなくなるので、羽根部材開放告知演出の発生を契機として右打ちを開始せざるを得なくなる。換言すれば、羽根部材開放告知演出は、遊技者にとって更に有利な情報となる。
ここで、前述したように、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技領域の右側に向かって発射ハンドル27にて遊技球を発射することによって、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。したがって、右側スルーゲート412に遊技球が入球しやすくなるように設定することによって、遊技者の満足度は向上し、逆に右側スルーゲート412に遊技球が入球にくくなるように設定することによって、遊技者の満足度は低下することになる。
しかしながら、右側スルーゲート412に遊技球が入球しやすくなるように設定しただけでは、右側スルーゲート412にて遊技者に付与される価値は中央スルーゲート411にて遊技者に付与される価値よりも高くなってしまうので、低頻度サポートモードにおいて、遊技者は、遊技領域の右側に向かって発射ハンドル27にて遊技球を発射してしまい、ひいては遊技機の遊技性が低下してしまう場合があるという問題がある。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、中央スルーゲート411は、主制御装置60にて低頻度サポートモードに移行した場合には、右側スルーゲート412よりも高い価値を遊技者に付与するので、遊技者は、低頻度サポートモードでは、遊技領域の左側に向かって発射ハンドル27にて遊技球を発射するようになる。
したがって、右側スルーゲート412に遊技球が入球しやすくなるように設定し、高頻度サポートモードにおいて、遊技者の満足度を向上させることができるとともに、遊技者は、低頻度サポートモードでは、遊技領域の左側に向かって発射ハンドル27にて遊技球を発射するようになる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)中央スルーゲート411は、主制御装置60にて低頻度サポートモードに移行した場合には、右側スルーゲート412よりも高い価値を遊技者に付与するので、遊技者は、低頻度サポートモードでは、遊技領域の左側に向かって発射ハンドル27にて遊技球を発射するようになる。したがって、例えば、低頻度サポートモードでは、遊技領域の左側に向かって発射ハンドル27にて遊技球を発射し、高頻度サポートモードでは、遊技領域の右側に向かって発射ハンドル27にて遊技球を発射するように促す情報を遊技者に報知するようにパチンコ機10を構成した場合には、遊技者は、パチンコ機10にて報知される情報に逆らうことなく、発射ハンドル27にて遊技球を発射するようになるので、パチンコ機10は、その遊技性を向上させることができる。
(2)羽根部材開放告知演出の設定処理は、ステップS1902の処理にて中央スルーゲート411への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、遊技者に有利な情報を付与するので、中央スルーゲート411は、右側スルーゲート412よりも高い価値を遊技者に付与することができる。
(3)音声発光制御装置90は、右側可変入球機構40に遊技球が入球不可能なタイミングで遊技者に情報を付与し、羽根部材開放告知演出の設定処理は、右側可変入球機構40に遊技球が入球可能なタイミングで遊技者に情報を付与するので、中央スルーゲート411は、右側スルーゲート412よりも高い価値を遊技者に付与することができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図36は、本発明の第2実施形態に係る遊技盤の正面図である。
前記第1実施形態では、遊技盤31は、上作動口36と、2つのスルーゲート41とを備え、スルーゲート41は、上作動口36の上方に設けられた中央スルーゲート411と、中央部右側に設けられた右側スルーゲート412とを備えていた。
これに対して、本実施形態では、遊技盤31は、図36に示すように、上作動口36Aと、2つのスルーゲート41とを備え、スルーゲート41は、上作動口36Aの下方に設けられた中央スルーゲート411Aと、中央部右側に設けられた右側スルーゲート412とを備えている。換言すれば、本実施形態では、上作動口36Aおよび中央スルーゲート411Aの位置および形状は、前記第1実施形態とは逆になっている。
上作動口36Aは、前記第1実施形態における中央スルーゲート411と同様の位置に設けられるとともに、この中央スルーゲート411と同様のゲート状に形成されている。ここで、上作動口36Aへの入球とは、遊技領域に設けられたゲートを通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続することをいう。この上作動口36Aへの入球についても各種入賞口への入球と同様に入賞とも表現する。
したがって、上作動口36Aに入球した遊技球は、遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続し、そのまま中央スルーゲート411Aに入球する。
なお、上作動口36Aは、その形状、および中央スルーゲート411Aとの位置関係を除き、前記第1実施形態における上作動口36と同様の機能を有している。
このように、本実施形態では、上作動口36Aは、遊技領域の中央(第1の経路)に向かって発射ハンドル27にて発射された遊技球を入球させた後、遊技領域から排出せずに遊技領域の流下を継続させる参照入球手段として機能する。
そして、メイン表示部45および図柄表示装置51は、上作動口36Aへの遊技球の入球を契機として変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、上作動口36Aへの遊技球の入球に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する表示手段として機能する。
中央スルーゲート411Aは、前記第1実施形態における上作動口36と同様の位置に設けられるとともに、上作動口36と同様の開口部状に形成されている。ここで、中央スルーゲート411Aへの入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することをいう。この中央スルーゲート411Aへの入球についても各種入賞口への入球と同様に入賞とも表現する。
なお、中央スルーゲート411Aは、その形状、および上作動口36Aとの位置関係を除き、前記第1実施形態における中央スルーゲート411と同様の機能を有している。
このように、本実施形態では、中央スルーゲート411Aは、上作動口36Aの下方に設けられることによって、上作動口36Aにて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させる第1の入球手段として機能する。また、右側スルーゲート412は、上作動口36Aにて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させない第2の入球手段として機能する。
また、本実施形態では、主制御装置60は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、電役変動開始処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における電役変動開始処理の内容について説明する。
図37は、電役変動開始処理のフローチャートを示す図である。
電役変動開始処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様にステップS1501〜S1510を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図37に示すように、ステップS1506またはステップS1507の処理を実行した後、ステップS1511A〜S1513Aを実行し、ステップS1509に代えてステップS1509Aを実行し、その他のステップを前記第1実施形態と同様に実行する。
MPU62は、ステップS1506またはステップS1507の処理を実行した後、ステップS1511Aにおいて、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
なお、MPU62は、RAM64に記憶された高頻度サポートフラグを参照することによって、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定している。
MPU62は、ステップS1511Aにてサポートモードが高頻度サポートモードであると判定した場合には、前記第1実施形態と同様に、ステップS1508以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1511Aにてサポートモードが高頻度サポートモードでないと判定した場合(サポートモードが低頻度サポートモードであると判断した場合)には、ステップS1512Aにおいて、メイン表示部45の第1結果表示部45aが変動表示中であるか否か、すなわち遊技回を進行中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1512Aにてメイン表示部45の第1結果表示部45aが変動表示中であると判定した場合には、前記第1実施形態と同様に、ステップS1508以降の処理を実行する。
ここで、本実施形態では、前述したように、上作動口36Aに入球した遊技球は、遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続し、そのまま中央スルーゲート411Aに入球するので、中央スルーゲート411Aへの入賞に基づく電役遊技回では、メイン表示部45の第1結果表示部45aは、必ず上作動口36Aへの入賞に基づく変動表示中となる。
したがって、MPU62は、ステップS1512Aにてメイン表示部45の第1結果表示部45aが変動表示中であると判定した場合には、中央スルーゲート411Aへの入賞に基づく電役遊技回であると判定し、ステップS1508において、電役表示継続時間(電役表示継続期間)の設定処理を実行する。
電役表示継続時間の設定処理では、MPU62は、RAM64に記憶された高頻度サポートフラグを参照することによって、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
MPU62は、サポートモードが高頻度サポートモードであると判定した場合には、ROM63に記憶された高頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルを参照することによって、電役表示継続時間を決定し、その決定した電役表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた電役表示継続時間カウンタにセットする。
これに対して、MPU62は、サポートモードが高頻度サポートモードでないと判定した場合(サポートモードが低頻度サポートモードであると判定した場合)には、ROM63に記憶された低頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルを参照することによって、電役表示継続時間を決定し、その決定した電役表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた電役表示継続時間カウンタにセットする。
ここで、高頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルは、低頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルと比較して、電役表示継続時間を短くするように設定されている。換言すれば、高頻度サポートモードである場合の電役表示継続時間は、低頻度サポートモードである場合のそれよりも短い。
また、高頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルを参照することによって決定される電役表示継続時間は、低頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルを参照することによって決定される電役表示継続時間とは異なっている。
なお、電役表示継続時間は、サポートモードに応じて変動しない構成としてもよい。また、高頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルおよび低頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルは同一であってもよい。
これに対して、MPU62は、ステップS1512Aにてメイン表示部45の第1結果表示部45aが変動表示中でないと判定した場合には、右側スルーゲート412への入賞に基づく電役遊技回であると判定し、ステップS1513Aにおいて、長期電役表示継続時間(長期電役表示継続期間)の設定処理を実行する。
したがって、本実施形態では、電役サポート用処理は、上作動口36Aへの遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、中央スルーゲート411Aに遊技球が入球したと判定し、上作動口36Aへの遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、右側スルーゲート412に遊技球が入球したと判定する入球判定手段として機能する。換言すれば、電役サポート用処理は、各スルーゲート41に遊技球が入球した場合に、中央スルーゲート411Aおよび右側スルーゲート412のどちらに遊技球が入球したかを判定する入球判定手段として機能する。
長期電役表示継続時間の設定処理では、MPU62は、ROM63に記憶された長期電役表示継続時間テーブルを参照することによって、長期電役表示継続時間を決定し、その決定した長期電役表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた電役表示継続時間カウンタにセットする。
なお、本実施形態では、長期電役表示継続時間は、ROM63に記憶された長期電役表示継続時間テーブルを参照することによって決定しているが、複数の継続時間の中から抽選などによってランダムに決定してもよく、所定の継続時間に固定して決定してもよい。
ここで、長期電役表示継続時間テーブルは、低頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルや、高頻度サポートモード用の電役表示継続時間テーブルと比較して、電役表示継続時間を十分に長い時間(例えば、60sec)となるように設定されている。換言すれば、長期電役表示継続時間は、低頻度サポートモードである場合の電役表示継続時間や、高頻度サポートモードである場合の電役表示継続時間よりも十分に長い。
このように、本実施形態では、長期電役表示継続時間の設定処理は、主制御装置60にて低頻度サポートモードに移行した場合には、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間を中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間よりも長くなるように設定することによって、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定する変動状態設定手段として機能する。
また、本実施形態では、長期電役表示継続時間の設定処理は、電役サポート用処理にて中央スルーゲート411Aに遊技球が入球したと判定した場合には、変動表示の継続時間を電役表示継続時間(通常継続時間)に設定し、電役サポート用処理にて右側スルーゲート412に遊技球が入球したと判定した場合には、変動表示の継続時間を電役表示継続時間よりも長い長期電役表示継続時間(長期継続時間)に設定する。
ステップS1508の処理またはステップS1513Aの処理を実行した後、MPU62は、ステップS1509Aにおいて、電役変動用コマンドを設定する。この電役変動用コマンドは、電役表示継続時間または長期電役表示継続時間に係る情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS401において、ステップS1509Aにて設定した電役変動用コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される電役変動用コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
ステップS1510では、MPU62は、役物用表示部46に変動表示を開始させる。その後、MPU62は、電役変動開始処理を終了する。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の作用・効果を奏することができる他、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)長期電役表示継続時間の設定処理は、主制御装置60にて低頻度サポートモードに移行した場合には、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定するので、中央スルーゲート411Aは、右側スルーゲート412よりも更に高い価値を遊技者に付与することができる。したがって、遊技者は、低頻度サポートモードでは、遊技領域の中央(第1の経路)に向かって発射ハンドル27にて遊技球を発射するようになる。
(2)長期電役表示継続時間の設定処理は、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間を中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間よりも長くなるように設定するので、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の状態は、中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも時間効率を損なうことになる。したがって、長期電役表示継続時間の設定処理は、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定することができる。
(3)パチンコ機10は、電役サポート用処理を備えているので、同様の機能を有する複数のスルーゲート41を備えている場合であっても中央スルーゲート411Aおよび右側スルーゲート412のどちらに遊技球が入球したかを判定することができる。また、長期電役表示継続時間の設定処理は、電役サポート用処理にて中央スルーゲート411Aに遊技球が入球したと判定した場合には、変動表示の継続時間を電役表示継続時間に設定し、電役サポート用処理にて右側スルーゲート412に遊技球が入球したと判定した場合には、変動表示の継続時間を電役表示継続時間よりも長い長期電役表示継続時間に設定するので、中央スルーゲート411Aは、右側スルーゲート412よりも更に高い価値を遊技者に付与することができる。したがって、遊技者は、低頻度サポートモードでは、遊技領域の中央(第1の経路)に向かって発射ハンドル27にて遊技球を発射するようになる。
(4)上作動口36Aに入球した遊技球は、遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続し、そのまま中央スルーゲート411Aに入球するので、中央スルーゲート411Aに遊技球が入球した場合には、上作動口36Aへの遊技球の入球に基づく変動表示を必ず実行していることになる。そして、電役サポート用処理は、上作動口36Aへの遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、中央スルーゲート411Aに遊技球が入球したと判定し、上作動口36Aへの遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、右側スルーゲート412に遊技球が入球したと判定する。換言すれば、電役サポート用処理は、各スルーゲート41に遊技球が入球した場合に、上作動口36Aへの入球に基づく変動表示を実行しているか否かを参照することによって、中央スルーゲート411Aおよび右側スルーゲート412のどちらに遊技球が入球したかを判定することができるので、入球判定手段の構成を多様化することができる。
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、上作動口36Aおよび中央スルーゲート411Aの位置および形状を前記第1実施形態と逆にすることによって、中央スルーゲート411Aへの入賞に基づく電役遊技回では、メイン表示部45の第1結果表示部45aは、必ず上作動口36Aへの入賞に基づく変動表示中となるようにしていた。
これに対して、例えば、上作動口36および中央スルーゲート411の位置および形状を前記第1実施形態と同様とし、中央スルーゲート411への入賞に対する電役遊技回の開始を遅延させることによって、中央スルーゲート411への入賞に基づく電役遊技回では、メイン表示部45の第1結果表示部45aは、必ず上作動口36への入賞に基づく変動表示中となるようにしてもよい。
具体的には、本変形例では、主制御装置60は、本実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、電役サポート用処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における電役サポート用処理の内容について説明する。
図38は、本発明の第2実施形態の変形例に係る電役サポート用処理のフローチャートを示す図である。
電役サポート用処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様にステップS1401〜S1408を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図38に示すように、ステップS1403の処理を実行した後、ステップS1404を実行する前に、ステップS1409Aを実行し、その他のステップを本実施形態と同様に実行する。
MPU62は、ステップS1403にて各スルーゲート41のいずれかに遊技球が入賞したと判定した場合(抽選カウンタ用バッファに電動役物開放カウンタC4の値が格納されていると判定した場合)には、ステップS1409Aにおいて、遅延時間(遅延期間)としての1secが経過したか否かを判定する。
ここで、MPU62は、ステップS1403にて各スルーゲート41のいずれかに遊技球が入賞したと初めて判定したときを0回とし、ステップS1409Aの処理の実行回数をカウントして500回に達したときに1sec(遅延時間)が経過したと判定する。なお、遅延時間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて遅延時間を測定してもよい。また、MPU62は、電役変動開始処理を実行した場合には、そのカウントの値をリセットする。
MPU62は、ステップS1409Aにて1secが経過していないと判定した場合には、ステップS1404以降の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1409Aにて1secが経過したと判定した場合には、ステップS1404において、電役変動開始処理を実行する。その後、MPU62は、電役サポート用処理を終了する。
したがって、ステップS1409Aの処理は、中央スルーゲート411への遊技球の入球に基づく変動表示の実行を遅延させる抽選遅延部として機能する。
本変形例では、上作動口36および中央スルーゲート411の位置および形状は、前記第1実施形態と同様としている。
したがって、中央スルーゲート411は、遊技領域の中央(第1の経路)に向かって発射ハンドル27にて発射された遊技球を入球させた後、遊技領域から排出せずに遊技領域の流下を継続させる第1の入球手段として機能する。
また、上作動口36は、中央スルーゲート411の下方に設けられることによって、中央スルーゲート411にて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させる参照入球手段として機能する。
また、本変形例では、電役サポート用処理は、上作動口36への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、中央スルーゲート411に遊技球が入球したと判定し、上作動口36への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、右側スルーゲート412に遊技球が入球したと判定する。
このような本変形例によれば、中央スルーゲート411に入球した遊技球は、遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続し、そのまま上作動口36に入球する。また、電役サポート用処理は、中央スルーゲート411への遊技球の入球に基づく変動表示の実行を遅延させるステップS1409Aの処理を備えている。したがって、中央スルーゲート411に遊技球が入球した場合には、上作動口36への遊技球の入球に基づく変動表示を必ず実行していることになる。そして、電役サポート用処理は、上作動口36への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、中央スルーゲート411に遊技球が入球したと判定し、上作動口36への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、右側スルーゲート412に遊技球が入球したと判定する。換言すれば、電役サポート用処理は、各スルーゲート41に遊技球が入球した場合に、上作動口36への入球に基づく変動表示を実行しているか否かを参照することによって、中央スルーゲート411および右側スルーゲート412のどちらに遊技球が入球したかを判定することができるので、入球判定手段の構成を多様化することができる。
また、本実施形態および本変形例では、入球判定手段は、各スルーゲート41に遊技球が入球した場合に、上作動口36,36Aへの入球に基づく変動表示を実行しているか否かを参照することによって、中央スルーゲート411,411Aおよび右側スルーゲート412のどちらに遊技球が入球したかを判定していた。
これに対して、入球判定手段は、検知センサ50fにて遊技球が入球したことを検知した場合(RAM64に中央スルーゲートフラグがセットされている場合)には、中央スルーゲート411,411Aに遊技球が入球したと判定し、検知センサ50gにて遊技球が入球したことを検知した場合(RAM64に中央スルーゲートフラグがセットされていない場合)には、右側スルーゲート412に遊技球が入球したと判定するように構成してもよい。
この場合には、検知センサ50fは、中央スルーゲート411,411Aに遊技球が入球したことを検知する第1の検知部として機能し、検知センサ50gは、右側スルーゲート412に遊技球が入球したことを検知する第2の検知部として機能する。
これによれば、入球判定手段は、検知センサ50fと、検知センサ50gとを備えているので、各スルーゲート41に遊技球が入球した場合に、中央スルーゲート411,411Aおよび右側スルーゲート412のどちらに遊技球が入球したかを確実に判定することができ、入球判定手段の構成を簡素にすることができる。
また、本実施形態および本変形例では、変動状態設定手段は、主制御装置60にて低頻度サポートモードに移行した場合には、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定していた。
これに対して、変動状態設定手段は、状態移行手段にて通常遊技状態に移行した場合に限らず、これ以外の場合に、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定してもよい。要するに、変動状態設定手段は、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定すればよい。
また、本実施形態および本変形例では、変動状態設定手段は、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間を中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間よりも長くなるように設定することによって、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定していた。
これに対して、変動状態設定手段は、例えば、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の当選確率を中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の当選確率よりも低くなるように設定することによって、右側スルーゲート412への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を中央スルーゲート411Aへの遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定してもよい。要するに、変動状態設定手段は、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定すればよい。
また、本実施形態および本変形例では、パチンコ機10は、中央スルーゲート411,411A、右側スルーゲート412、および上作動口36,36Aを入球手段として備えている。中央スルーゲート411,411Aおよび右側スルーゲート412は、発射ハンドル27にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する通常入球手段として機能する。上作動口36,36Aは、発射ハンドル27にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する参照入球手段として機能している。
また、メイン表示部45、役物用表示部46、および図柄表示装置51は、入球手段への遊技球の入球を契機として変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、入球手段への遊技球の入球に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する表示手段として機能している。
長期電役表示継続時間の設定処理は、上作動口36,36Aへの遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合と、上作動口36,36Aへの遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合とで各スルーゲート41への入球に基づく変動表示の状態を異なるように設定する変動状態設定手段として機能している。
そして、本実施形態および本変形例において、長期電役表示継続時間の設定処理は、上作動口36,36Aへの遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合と、上作動口36,36Aへの遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合とで各スルーゲート41への入球に基づく変動表示の状態を異なるように設定している点に着目すれば、各スルーゲート41への入球に基づく変動表示の状態を多様化でき、遊技機の遊技性を向上させることができるという格別の作用効果を奏することができる新たな発明と考えることもできる。
なお、この点に着目した場合には、上作動口36Aおよび中央スルーゲート411Aは、本実施形態および本変形例のように近接させて配置する必要はなく、離間させて配置してもよい。また、上作動口36および中央スルーゲート411は、本実施形態および本変形例のように近接させて配置する必要はなく、離間させて配置してもよい。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
<演出パターンの決定処理>
前記第1実施形態では、ステップS1803、ステップS1806、またはステップS1807の処理を実行した後、MPU92は、ステップS1808において、演出パターンの決定処理を実行している。
この演出パターンの決定処理では、例えば、リーチ表示に対応する演出パターンを選択している。リーチ表示は、遊技回の開始から終了までの所定のタイミングで発生し、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、高速変動期間の経過後に発生するノーマルリーチと、このノーマルリーチの発生後、ノーマルリーチ期間の経過後に発生するスーパーリーチとを有している。このスーパーリーチは、スーパーリーチ期間の経過後に終了し、図柄表示装置51は、図柄の変動表示を停止する。
このように、本実施形態では、図柄表示装置51は、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段として機能している。また、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、図柄表示装置51にて遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を実行する期待演出実行手段として機能している。
本実施形態では、この演出パターンの決定処理にて選択されるリーチ表示に対応する演出パターンのうち、スーパーリーチに対応する演出パターンについて詳細に説明する。
なお、本実施形態では、この演出パターンの決定処理にて選択される演出パターンのうち、スーパーリーチに対応する演出パターン以外についての説明は省略する。
図39は、本発明の第3実施形態に係る演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、演出決定処理のステップS1808において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、図39に示すように、ステップS2001〜S2008を実行する。
ステップS2001では、MPU92は、スーパーリーチを発生させるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間を特定し、この表示継続時間がスーパーリーチの発生に対応しているか否かを判定することによって、スーパーリーチを発生させるか否かを判定する。
MPU92は、スーパーリーチを発生させないと判定した場合には、ステップS2002以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を実行する。
これに対して、MPU92は、スーパーリーチを発生させると判定した場合には、ステップS2002において、ストーリー選択処理を実行する。具体的には、MPU92は、低期待度、中期待度、および高期待度の3つのストーリーのうち、いずれかのストーリーを選択する。ここで、これらの3つのストーリーは、低期待度、中期待度、および高期待度の順に時系列的に連続しているかのごとく構成されている。
このように、本実施形態では、リーチ表示(スーパーリーチ)は、時系列的に連続する3つのストーリーを備えている。
また、本実施形態では、ストーリー選択処理は、複数のストーリーのうち、いずれかのストーリーを後段ストーリーとして選択するストーリー選択部として機能する。
なお、本実施形態では、リーチ表示は、時系列的に連続する3つのストーリーを備えているが、2つのストーリーを備えていてもよく、4つ以上の複数のストーリーを備えていてもよい。要するに、リーチ表示は、時系列的に連続する複数のストーリーを備えていればよい。
ここで、低期待度のストーリーは、当否抽選の結果が「大当たり当選」である場合に選択されにくく、「通常外れ結果」である場合に選択されやすいストーリーである。
また、高期待度のストーリーは、当否抽選の結果が「大当たり当選」である場合に選択されやすく、「通常外れ結果」である場合に選択されにくいストーリーである。
そして、中期待度のストーリーは、当否抽選の結果が「大当たり当選」である場合には、低期待度のストーリーよりも選択されやすく、高期待度のストーリーよりも選択されにくいストーリーであり、当否抽選の結果が「通常外れ結果」である場合には、低期待度のストーリーよりも選択されにくく、高期待度のストーリーよりも選択されやすいストーリーである。
図40は、低期待度のストーリーを選択した場合のスーパーリーチを示す図である。具体的には、図40(A)は、低期待度のストーリーを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図40(B)は、当否結果が「大当たり当選」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図40(C)は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
低期待度のストーリーでは、MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、図40(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる。
また、このスーパーリーチ期間では、MPU102は、スーパーリーチの期待度を示すインジケータIND1を図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に配置し、ストーリーの進行度を示すインジケータIND2を図柄表示装置51の表示画面Gの右上位置に配置する。
インジケータIND1は、左右方向に沿って表示された直線状の部位と、左端、中央、および右端のそれぞれに形成された丸状の部位とを有している。これらの丸状の部位は、スーパーリーチの期待度を示している。具体的には、左端の丸状の部位は、低期待度のストーリーを進行していることを示し、中央の丸状の部位は、中期待度のストーリーを進行していることを示し、右端の丸状の部位は、高期待度のスーパーリーチを進行していることを示している。図40(A)では、MPU102は、低期待度のストーリーを進行していることを示すインジケータIND1の左端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与している。
インジケータIND2は、左右方向に沿って表示された直線状の部位を有している。この直線状の部位は、ストーリーの進行度を示している。具体的には、この直線状の部位の左端は、低期待度のストーリーの開始時点を示し、右端は、低期待度のストーリーの終了時点を示している。図40(A)では、MPU102は、低期待度のストーリーの開始時点であることを示すインジケータIND2の左端にマークM2(黒丸)を付与している。また、図40(B),(C)では、MPU102は、低期待度のストーリーの終了時点であることを示すインジケータIND2の右端にマークM2(黒丸)を付与している。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図40(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図40(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に悪魔を勝利させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
図41は、中期待度のストーリーを選択した場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。具体的には、図41(A)は、中期待度のストーリーを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図41(B)は、当否結果が「大当たり当選」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図41(C)は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
中期待度のストーリーでは、MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、図41(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる。
また、このスーパーリーチ期間では、MPU102は、スーパーリーチの期待度を示すインジケータIND1を図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に配置し、ストーリーの進行度を示すインジケータIND2を図柄表示装置51の表示画面Gの右上位置に配置する。図41(A)では、MPU102は、中期待度のストーリーを進行していることを示すインジケータIND1の中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与している。図41(A)では、MPU102は、中期待度のストーリーの開始時であることを示すインジケータIND2の左端にマークM2(黒丸)を付与している。また、図41(B),(C)では、MPU102は、中期待度のストーリーの終了時点であることを示すインジケータIND2の右端にマークM2(黒丸)を付与している。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図41(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図41(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
図42は、高期待度のストーリーを選択した場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。具体的には、図42(A)は、高期待度のストーリーを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図42(B)は、当否結果が「大当たり当選」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図42(C)は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
高期待度のストーリーでは、MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、図42(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に存在している天使に宝箱を開けさせる。
また、このスーパーリーチ期間では、MPU102は、スーパーリーチの期待度を示すインジケータIND1を図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に配置し、ストーリーの進行度を示すインジケータIND2を図柄表示装置51の表示画面Gの右上位置に配置する。図42(A)では、MPU102は、高期待度のストーリーを進行していることを示すインジケータIND1の右端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与している。図42(A)では、MPU102は、高期待度のストーリーの開始時であることを示すインジケータIND2の左端にマークM2(黒丸)を付与している。また、図42(B),(C)では、MPU102は、高期待度のストーリーの終了時点であることを示すインジケータIND2の右端にマークM2(黒丸)を付与している。
このように、本実施形態では、インジケータIND1は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知するストーリー種別報知部として機能している。
なお、本実施形態では、ストーリー種別報知部は、インジケータIND1を採用しているが、音声などを採用してもよい。要するに、ストーリー種別報知部は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知することができればよい。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、宝箱に財宝が入っているか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図42(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入った宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図42(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入っていない宝箱(空の宝箱)を発見させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
演出パターンの決定処理の説明に戻り、図39を参照してステップS2003以降の処理について説明する。
ステップS2002のストーリー選択処理にて低期待度、中期待度、および高期待度の3つのストーリーのうち、いずれかのストーリーを選択した後、MPU92は、ステップS2003において、ステップS2002のストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2003にて低期待度のストーリーを選択したと判定した場合には、ステップS2004以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2003にて低期待度のストーリーを選択していないと判定した場合(中期待度または高期待度のストーリーを選択したと判定した場合)には、ステップS2004において、早送り演出の抽選処理を実行する。この早送り演出の抽選処理では、MPU92は、早送り演出を発生させるか否かの抽選を実行する。
具体的には、MPU92は、演出発生カウンタの値を用いることによって、早送り演出を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、演出発生カウンタは、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられている。
演出発生カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。演出発生カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された演出発生カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、演出発生カウンタ用バッファに格納された演出発生カウンタの値に基づいて、早送り演出を発生させるか否かの抽選(早送り演出発生抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、演出発生カウンタ用バッファに格納された演出発生カウンタの値を取得するとともに、この値を演出発生用テーブルと比較することによって、早送り演出を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、演出発生用テーブルは、早送り演出の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の演出発生テーブル記憶エリア93aに記憶されている。
したがって、MPU92は、ステップS2003にて低期待度のストーリーを選択したと判定した場合には、ステップS2004の早送り演出の抽選処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了するので、早送り演出は発生しない。
ステップS2005では、MPU92は、ステップS2004にて早送り演出発生抽選に当選したか否か(早送り演出を発生させるか否か)を判定する。
MPU92は、ステップS2005にて早送り演出を発生させないと判定した場合には、ステップS2005以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2005にて早送り演出を発生させると判定した場合には、ステップS2006において、早送り演出発生フラグをセットする。MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた早送り演出発生フラグを示すエリアに1を代入することによって、早送り演出発生フラグをセットし、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた早送り演出発生フラグを示すエリアに0を代入することによって、早送り演出発生フラグをクリアする。
ここで、この早送り演出発生フラグは、スーパーリーチ期間に早送り演出を発生させることを特定するためのフラグである。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた早送り演出発生フラグを示すエリアを参照することによって、早送り演出を発生させるか否かを判定する。
ステップS2007では、MPU92は、開始時ストーリー選択処理を実行する。この開始時ストーリー選択処理では、MPU92は、スーパーリーチを開始するときに、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーに先駆けて進行するストーリーを選択する。具体的には、MPU92は、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーよりも期待度の低いストーリーを選択する。したがって、MPU92は、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択した場合には、中期待度または低期待度のストーリーをランダムに選択し、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択した場合には、低期待度のストーリーを選択する。
このように、本実施形態では、開始時ストーリー選択処理は、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択された後段ストーリーよりも時系列的に前の前段ストーリーを選択する前段ストーリー選択部として機能する。
また、本実施形態では、リーチ表示(スーパーリーチ)は、前段ストーリーの期待度よりも後段ストーリーの期待度が高くなるように設定されている。
なお、本実施形態では、リーチ表示(スーパーリーチ)は、前段ストーリーの期待度よりも後段ストーリーの期待度が高くなるように設定されているが、前段ストーリーの期待度よりも後段ストーリーの期待度が低くなるように設定されていてもよく、前段ストーリーの期待度および後段ストーリーの期待度が同じになるように設定されていてもよい。
ステップS2008では、MPU92は、再昇格フラグの設定処理を実行する。この再昇格フラグの設定処理では、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択した場合に、再昇格フラグをセットし、これ以外の場合に、再昇格フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた再昇格フラグを示すエリアに1を代入することによって、再昇格フラグをセットし、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた再昇格フラグを示すエリアに0を代入することによって、再昇格フラグをクリアする。
ここで、この再昇格フラグは、早送り演出の発生中に再昇格を発生させることを特定するためのフラグである。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた早送り再昇格フラグを示すエリアを参照することによって、再昇格を発生させるか否かを判定する。
<演出実行処理>
前記第1実施形態では、MPU92は、ステップS1703において、演出実行処理を実行している。
この演出実行処理では、ステップS1702の演出決定処理の内容に基づいて、演出実行処理を実行する。具体的には、演出実行処理では、MPU92は、各種ランプ部23,53,54の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
本実施形態では、この演出実行処理にて実行される演出決定処理の内容のうち、スーパーリーチに対応する演出決定処理の内容について詳細に説明する。
なお、本実施形態では、この演出実行処理にて実行される演出決定処理の内容のうち、スーパーリーチに対応する演出決定処理の内容以外についての説明は省略する。
図43は、演出実行処理のフローチャートを示す図である。
演出実行処理では、MPU92は、図43に示すように、ステップS2101〜S2120を実行する。
ステップS2101では、MPU92は、スーパーリーチが発生中であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2101にてスーパーリーチが発生中でないと判定した場合には、ステップS2102以降の処理を実行し、ステップS2101にてスーパーリーチが発生中であると判定した場合には、ステップS2105以降の処理を実行する。
まず、S2101において、MPU92にてスーパーリーチが発生中でないと判定した場合の処理(ステップS2102以降の処理)について説明する。
ステップS2102では、MPU92は、スーパーリーチを発生させるタイミングに至ったか否かを判定する。具体的には、MPU92は、ノーマルリーチの発生後、ノーマルリーチ期間が経過したと判定した場合には、スーパーリーチを発生させるタイミングに至ったと判定し、ノーマルリーチ期間が経過していないと判定した場合には、スーパーリーチを発生させるタイミングに至っていないと判定する。
MPU92は、ステップS2102にてスーパーリーチを発生させるタイミングに至っていないと判定した場合には、ステップS2103以降の処理を実行することなく、演出実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2102にてスーパーリーチを発生させるタイミングに至ったと判定した場合には、ステップS2103において、スーパーリーチ発生処理を実行する。スーパーリーチ発生処理では、MPU92は、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理を実行した場合には、この開始時ストーリー選択処理にて選択されたストーリーのスーパーリーチを発生させる。また、スーパーリーチ発生処理では、MPU92は、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理を実行していない場合には、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーのスーパーリーチを発生させる。そして、MPU92は、それぞれのストーリーのスーパーリーチに対応するように各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。なお、それぞれのストーリーのスーパーリーチのデータは、ROM93のリーチ用データ記憶エリア93bに記憶されている。
ステップS2104では、MPU92は、スーパーリーチを開始するときのストーリーに係る情報を含むスーパーリーチ発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94cに格納されたコマンドリストにスーパーリーチ発生コマンドを記憶する。このスーパーリーチ発生コマンドは、前述したステップS1705のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。その後、MPU92は、演出実行処理を終了する。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、スーパーリーチ用の演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、低期待度、中期待度、および高期待度のいずれかのストーリーのスーパーリーチを開始する。
次に、S2101において、MPU92にてスーパーリーチが発生中であると判定した場合の処理(ステップS2105以降の処理)について説明する。
ステップS2105では、MPU92は、早送り演出が発生中であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2105にて早送り演出が発生中でないと判定した場合には、ステップS2106以降の処理を実行し、ステップS2105にて早送り演出が発生中であると判定した場合には、ステップS2110以降の処理を実行する。
まず、S2105において、MPU92にて早送り演出が発生中でないと判定した場合の処理(ステップS2106以降の処理)について説明する。
ステップS2106では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに早送り演出発生フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、RAM94に早送り演出発生フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2107以降の処理を実行することなく、演出実行処理を終了する。したがって、MPU92は、RAM94に早送り演出発生フラグがセットされていないと判定した場合(早送り演出を発生させない場合)には、ステップS2103のスーパーリーチ発生処理にて発生させたストーリーのスーパーリーチをそのまま進行させる。
これに対して、RAM94に早送り演出発生フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2107において、早送り演出を発生させるタイミングに至ったか否かを判定する。
なお、本実施形態では、早送り演出を発生させるタイミングは、スーパーリーチの発生後すぐに設定しているが、スーパーリーチの発生後、所定の期間を置いて早送り演出を発生させるように設定してもよい。
MPU92は、ステップS2107にて早送り演出を発生させるタイミングに至っていないと判定した場合には、ステップS2108以降の処理を実行することなく、演出実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2107にて早送り演出を発生させるタイミングに至ったと判定した場合には、ステップS2108において、早送り演出発生処理を実行する。早送り演出発生処理では、MPU92は、開始時ストーリー選択処理にて選択されたストーリーのスーパーリーチからステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーのスーパーリーチまで早送り演出を発生させる。そして、MPU92は、早送り演出の発生に対応するように各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
図44は、スーパーリーチの継続時間の関係を示す図である。具体的には、図44(A)は、早送り演出が発生しない場合のスーパーリーチの継続時間を示す図であり、図44(B)〜(D)は、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの継続時間を示す図である。
早送り演出が発生しない場合のスーパーリーチの継続時間は、図44(A)に示すように、低期待度のストーリーおよび中期待度のストーリーでは、40secであり、高期待度のストーリーでは、50secである。
なお、図44では、ストーリーの期待度を示す文字を、そのストーリーのスーパーリーチの継続時間を示す線分の下に丸で囲って示している。具体的には、低期待度のストーリーは、低の文字を丸で囲って示し、中期待度のストーリーは、中の文字を丸で囲って示し、高期待度のストーリーは、高の文字を丸で囲って示している。以下の図面においても同様である。
これに対して、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの継続時間は、図44(B)に示すように、合計して40secとなっている。この場合には、早送り演出は、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて選択された低期待度のストーリーを2倍速で早送りして20secとし、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択された中期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点(残り20secとなる時点)に接続してスーパーリーチを構成する。したがって、早送り演出は、低期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに終了する。以下の説明では、早送り演出の発生時における低期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDLとも表現する。
また、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの継続時間は、図44(C)に示すように、合計して50secとなっている。この場合には、早送り演出は、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて選択された中期待度のストーリーを2倍速で早送りして20secとし、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択された高期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点(残り30secとなる時点)に接続してスーパーリーチを構成する。したがって、早送り演出は、中期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに終了する。以下の説明では、早送り演出の発生時における中期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDMとも表現する。
さらに、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの継続時間は、図44(D)に示すように、合計して50secとなっている。この場合には、早送り演出は、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて選択された低期待度のストーリーと、中期待度のストーリーとをそれぞれ2倍速で早送りして各20secとし、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択された高期待度のストーリーを40secだけ進行させた時点(残り10secとなる時点)に接続してスーパーリーチを構成する。したがって、早送り演出は、低期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに中期待度のストーリーに昇格し、40secを経過したときに終了する。以下の説明では、早送り演出の発生時における低期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDLとも表現し、早送り演出の発生時における中期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDMとも表現する。
なお、本実施形態では、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合には、早送り演出は、低期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに中期待度のストーリーに昇格し、高期待度のストーリーに接続しているが、中期待度のストーリーに昇格することなく、高期待度のストーリーに接続してもよい。
ここで、スーパーリーチの継続時間は、早送り演出を発生させる場合であっても早送り演出を発生させない場合であってもステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーと対応するように設定されている。具体的には、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択した場合には、スーパーリーチの継続時間は、早送り演出を発生させる場合であっても早送り演出を発生させない場合であっても40secである。また、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択した場合には、スーパーリーチの継続時間は、早送り演出を発生させる場合であっても早送り演出を発生させない場合であっても50secである。
なお、スーパーリーチの継続時間や、早送りの速度は、これらに限定されることはなく任意である。例えば、スーパーリーチの継続時間は、全て同じであってもよく、全て異なっていてもよい。また、例えば、早送りの速度は、1倍速よりも速い速度であれば、2倍速以外の速度であってもよい。
さらに、本実施形態では、スーパーリーチの継続時間は、早送り演出を発生させる場合であっても早送り演出を発生させない場合であってもステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーと対応するように設定されていたが、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーと対応するように設定されていなくてもよい。
演出実行処理の説明に戻り、図43を参照してステップS2109以降の処理について説明する。
ステップS2109では、MPU92は、早送り演出の発生に係る情報を含む早送り演出発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94cに格納されたコマンドリストに早送り演出発生コマンドを記憶する。この早送り演出発生コマンドは、前述したステップS1705のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。その後、MPU92は、演出実行処理を終了する。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された早送り演出発生コマンドに基づいて、早送り演出の発生を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、早送り演出を発生させる。
次に、S2105において、MPU92にて早送り演出が発生中であると判定した場合の処理(ステップS2110以降の処理)について説明する。
ステップS2110では、MPU92は、早送り演出を終了させるタイミングに至ったか否かを判定する。具体的には、MPU92は、早送り演出を発生させた後、昇格時点PDL,PDMに至ったか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2110にて早送り演出を終了させるタイミングに至っていないと判定した場合には、ステップS2111以降の処理を実行し、ステップS2110にて早送り演出を終了させるタイミングに至ったと判定した場合には、ステップS2119以降の処理を実行する。
まず、S2110において、早送り演出を終了させるタイミングに至っていないと判定した場合(ステップS2111以降の処理)について説明する。
ステップS2111では、MPU92は、押ボタン25bの押下を検知したか否かを判定する。
MPU92は、押ボタン25bの押下を検知していないと判定した場合には、ステップS2112以降の処理を実行することなく、演出実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、押ボタン25bの押下を検知したと判定した場合には、ステップS2112において、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられた押ボタンカウンタPBNの値に1を加算して更新する。
なお、MPU92は、前述したステップS2108の早送り演出発生処理において、この押ボタンカウンタPBNの値に0を代入してリセットしている。
ステップS2113では、MPU92は、押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上であるか否かを判定する。ここで、この規定回数は、ストーリーを昇格させるために必要となる押ボタン25bの押下回数を規定している。なお、この規定回数は、例えば、10sec以内に遊技者によって操作を完了することができる程度の回数に設定されている。換言すれば、この規定回数は、低期待度のストーリーを早送りしている場合であっても中期待度のストーリーを早送りしている場合であっても昇格時点PDL,PDMまでに遊技者によって操作を完了することができる程度の回数に設定されている。
MPU92は、ステップS2113にて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上でないと判定した場合には、ステップS2114以降の処理を実行することなく、演出実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2113にて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上であると判定した場合には、ステップS2114において、ストーリー昇格演出発生処理を実行する。ストーリー昇格演出発生処理では、MPU92は、早送り中の現在の期待度のストーリーから1つ上位の期待度のストーリーへと昇格させる。具体的には、低期待度のストーリーを早送りしていた場合には、この低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格させる。また、中期待度のストーリーを早送りしていた場合には、この中期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格させる。そして、MPU92は、ストーリー昇格演出に対応するように各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2115では、MPU92は、ストーリー昇格演出の発生に係る情報を含むストーリー昇格演出発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94cに格納されたコマンドリストにストーリー昇格演出発生コマンドを記憶する。このストーリー昇格演出発生コマンドは、前述したステップS1705のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドに基づいて、ストーリー昇格演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、ストーリー昇格演出を発生させる。
ステップS2116では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに再昇格フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、RAM94に再昇格フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2117以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、RAM94に再昇格フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2119以降の処理を実行する。
まず、S2116において、MPU92にてRAM94に再昇格フラグがセットされていると判定した場合の処理(ステップS2117以降の処理)について説明する。
ステップS2117では、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられた押ボタンカウンタPBNの値に0を代入してリセットする。
ステップS2118では、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた再昇格フラグを示すエリアに0を代入することによって、再昇格フラグをクリアする。その後、MPU92は、演出実行処理を終了する。
換言すれば、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択した場合には、MPU92は、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格させた後、引き続き中期待度のストーリーを早送りし、昇格時点PDMにて中期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと再昇格させるか否かを判定することになる。
次に、S2116において、MPU92にてRAM94に再昇格フラグがセットされていないと判定した場合の処理(ステップS2119以降の処理)について説明する。ここで、MPU92は、前述したように、ステップ2110にて早送り演出を終了させるタイミングに至ったと判定した場合にもステップS2119以降の処理を実行する。
ステップS2119では、MPU92は、早送り演出終了処理を実行する。早送り演出終了処理では、MPU92は、早送り演出を終了し、その後、現在の期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。そして、MPU92は、早送り演出の終了に対応するように各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2120では、MPU92は、早送り演出の終了に係る情報を含む早送り演出終了コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94cに格納されたコマンドリストに早送り演出終了コマンドを記憶する。この早送り演出終了コマンドは、前述したステップS1705のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。その後、MPU92は、演出実行処理を終了する。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドに基づいて、早送り演出の終了を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、早送り演出を終了させる。
このように、本実施形態では、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する早送り演出実行部として機能している。
また、本実施形態では、ステップS2113の処理は、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続するか否かを判定する接続判定部として機能している。そして、早送り演出実行部は、ステップS2113の処理にて後段ストーリーに接続すると判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させ、ステップS2113の処理にて後段ストーリーに接続しないと判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、前段ストーリーを維持して通常の速さで進行させる。
さらに、本実施形態では、押ボタン25bは、遊技者に操作されることによって、情報の入力を受け付ける操作手段として機能し、ステップS2113の処理は、前段ストーリーを早送りして進行させているときに、押ボタン25bが遊技者に操作されることによって、後段ストーリーに接続すると判定している。
なお、本実施形態では、ステップS2113の処理は、前段ストーリーを早送りして進行させているときに、押ボタン25bが遊技者に連打されることによって、押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となった場合に、後段ストーリーに接続すると判定しているが、これ以外の判定基準を設定してもよい。例えば、接続判定部は、押ボタン25bが遊技者に長押しされることによって、押ボタン25bの押下を継続している時間が規定時間以上となった場合に、後段ストーリーに接続すると判定してもよい。要するに、接続判定部は、前段ストーリーを早送りして進行させているときに、操作手段が遊技者に操作されることによって、後段ストーリーに接続すると判定すればよい。
また、本実施形態では、操作手段は、押ボタン25bを採用しているが、カーソルキーなどを採用してもよい。要するに、操作手段は、遊技者に操作されることによって、情報の入力を受け付けることができればよい。
<早送り演出発生時のスーパーリーチの流れについて>
図45は、低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図である。換言すれば、図45は、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの流れを示す図である。具体的には、図45(A)は、低期待度のストーリーを開始した後、早送り演出が発生した状態を示す図であり、図45(B)は、中期待度のストーリーへの昇格に成功した状態を示す図であり、図45(C)は、中期待度のストーリーへの昇格に失敗した状態を示す図である。また、図45(A)〜(C)の各図は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、これらの工程を各図の下に線分にて示し、各図の工程に該当する位置に星印を付している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせることによって、低期待度のストーリーを進行させる。
また、MPU102は、スーパーリーチ期間に移行した後、MPU92から送信された早送り演出発生コマンドに基づいて、図45(A)に示すように、すぐに早送り演出を発生させる。早送り演出では、MPU102は、低期待度のストーリーを早送り(2倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信した場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図45(B)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、中期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、中期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、中期待度のストーリーは、中期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点(残り20secとなる時点)に接続して進行させる。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、中期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点であることを示す1/2(20sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この中期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図41(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図41(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図45(C)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、低期待度のストーリーを進行していることを示す左端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、低期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、低期待度のストーリーは、低期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点(残り20secとなる時点)に接続して進行させる。換言すれば、この際、低期待度のストーリーは、20secだけ進行させた時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、低期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点であることを示す1/2(20sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この低期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図40(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図40(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に悪魔を勝利させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
図46は、中期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図である。換言すれば、図46は、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの流れを示す図である。具体的には、図46(A)は、中期待度のストーリーを開始した後、早送り演出が発生した状態を示す図であり、図46(B)は、高期待度のストーリーへの昇格に成功した状態を示す図であり、図46(C)は、高期待度のストーリーへの昇格に失敗した状態を示す図である。また、図46(A)〜(C)の各図は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、これらの工程を各図の下に線分にて示し、各図の工程に該当する位置に星印を付している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる。
また、MPU102は、スーパーリーチ期間に移行した後、MPU92から送信された早送り演出発生コマンドに基づいて、図46(A)に示すように、すぐに早送り演出を発生させる。早送り演出では、MPU102は、中期待度のストーリーを早送り(2倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信した場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図46(B)に示すように、昇格時点PDMにて中期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、高期待度のストーリーを進行していることを示す右端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、高期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、高期待度のストーリーは、高期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点(残り30secとなる時点)に接続して進行させる。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を50secとし、高期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点であることを示す2/5(20sec/50sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この高期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、宝箱に財宝が入っているか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図42(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入った宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図42(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入っていない宝箱(空の宝箱)を発見させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図46(C)に示すように、昇格時点PDMにて中期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、中期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、中期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、中期待度のストーリーは、中期待度のストーリーを10secだけ進行させた時点(残り30secとなる時点)に接続して進行させる。換言すれば、この際、中期待度のストーリーは、10secだけ進行させた時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、中期待度のストーリーを10secだけ進行させた時点であることを示す1/4(10sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この中期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図41(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図41(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
図47は、低期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図である。換言すれば、図47は、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの流れを示す図である。具体的には、図47(A)は、低期待度のストーリーを開始した後、早送り演出が発生した状態を示す図であり、図47(B)は、中期待度のストーリーへの昇格に成功した状態を示す図であり、図47(C)は、中期待度のストーリーへの昇格に失敗した状態を示す図であり、図47(D)は、高期待度のストーリーへの再昇格に成功した状態を示す図であり、図47(E)は、高期待度のストーリーへの再昇格に失敗した状態を示す図であり、る。また、図47(A)〜(E)の各図は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、これらの工程を各図の下に線分にて示し、各図の工程に該当する位置に星印を付している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせることによって、低期待度のストーリーを進行させる。
また、MPU102は、スーパーリーチ期間に移行した後、MPU92から送信された早送り演出発生コマンドに基づいて、図47(A)に示すように、すぐに早送り演出を発生させる。早送り演出では、MPU102は、低期待度のストーリーを早送り(2倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信した場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図47(B)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、中期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図47(C)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、低期待度のストーリーを進行していることを示す左端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、低期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、低期待度のストーリーは、低期待度のストーリーを10secだけ進行させた時点(残り30secとなる時点)に接続して進行させる。換言すれば、この際、低期待度のストーリーは、10secだけ進行させた時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、低期待度のストーリーを10secだけ進行させた時点であることを示す1/4(10sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この低期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図40(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図40(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に悪魔を勝利させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
また、MPU102は、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格させた場合には、図47(B)に示すように、早送り演出を継続する。この早送り演出では、MPU102は、中期待度のストーリーを早送り(2倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを更に受信した場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図47(D)に示すように、昇格時点PDMにて中期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと再昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、高期待度のストーリーを進行していることを示す右端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、高期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、高期待度のストーリーは、高期待度のストーリーを40secだけ進行させた時点(残り10secとなる時点)に接続して進行させる。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を50secとし、高期待度のストーリーを40secだけ進行させた時点であることを示す4/5(40sec/50sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この高期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、宝箱に財宝が入っているか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図42(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入った宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図42(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入っていない宝箱(空の宝箱)を発見させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図47(E)に示すように、昇格時点PDMにて中期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、中期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、中期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、中期待度のストーリーは、中期待度のストーリーを30secだけ進行させた時点(残り10secとなる時点)に接続して進行させる。換言すれば、この際、中期待度のストーリーは、30secだけ進行させた時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、中期待度のストーリーを30secだけ進行させた時点であることを示す3/4(30sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この中期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図41(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図41(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、インジケータIND2は、後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するストーリー進行度報知部として機能している。
なお、本実施形態では、ストーリー進行度報知部は、インジケータIND2を採用しているが、音声などを採用してもよい。要するに、ストーリー進行度報知部は、後段ストーリーの進行度を遊技者に報知することができればよい。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)表示制御装置100は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知するインジケータIND1を備えているので、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する場合であっても、遊技者は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを容易に把握することができる。したがって、遊技者は、期待感の大小を容易に判断することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)表示制御装置100は、後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するインジケータIND2を備えているので、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーの途中に接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する場合であっても、遊技者は、後段ストーリーの進行度を容易に把握することができる。
(3)ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、ステップS2113の処理にて後段ストーリーに接続すると判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させ、ステップS2113の処理にて後段ストーリーに接続しないと判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、前段ストーリーを維持して通常の速さで進行させるので、リーチ表示を多様化することができ、ひいては遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
(4)ステップS2113の処理は、前段ストーリーを早送りして進行させているときに、押ボタン25bが遊技者に操作されることによって、後段ストーリーに接続すると判定するので、遊技者は、押ボタン25bを操作することによって、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させることができる。したがって、遊技者は、複数のストーリーの間を意識して遷移させることができるので、期待感の大小を容易に判断することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(5)スーパーリーチは、前段ストーリーの期待度よりも後段ストーリーの期待度が高くなるように設定されているので、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理にてストーリーを早送りして進行させればさせるほどスーパーリーチの期待度は高くなる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、ステップS2113の処理にて後段ストーリーに接続すると判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させ、ステップS2113の処理にて後段ストーリーに接続しないと判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、前段ストーリーを維持して通常の速さで進行させていた。これに対して、早送り演出実行部は、前段ストーリーを早送りして進行させた後、自動的に後段ストーリーに接続して通常の早さで進行させてもよい。要するに、早送り演出実行部は、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の早さで進行させればよい。この場合には、期待演出実行手段は、接続判定部を備えていなくてもよい。
また、本実施形態では、期待演出実行手段は、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出のみを実行していたが、例えば、前段ストーリーを巻き戻して進行させる巻き戻し演出を早送り演出と組み合わせて実行するようにしてもよい。要するに、期待演出実行手段は、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する早送り演出実行部を備えていればよい。
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、音声発光制御装置90は、前記第3実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、演出パターンの決定処理は、前記第3実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における演出パターンの決定処理の内容について説明する。
<演出パターンの決定処理>
図48は、本発明の第4実施形態に係る演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、演出決定処理のステップS1808において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、前記第3実施形態と略同様に、ステップS2001〜S2008を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図48に示すように、ステップS2007の処理を実行した後、ステップS2008の処理を実行する前に、ステップS2009C,2010Cの処理を実行する。
ステップS2009Cでは、MPU92は、種別コマンドの内容に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2009Cにて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、前記第3実施形態と同様に、ステップS2008以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS2009Cにて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS2010Cにおいて、中期待度のストーリーの差し替え処理を実行する。中期待度のストーリーの差し替え処理では、MPU92は、中期待度のストーリーを最高期待度のストーリーに差し替える。この中期待度のストーリーの差し替え処理は、ステップS2005にて早送り演出を発生させると判定した場合にのみ実行されるので、MPU92は、早送り演出が発生する場合にのみ中期待度のストーリーを最高期待度のストーリーに差し替えている。
ここで、最高期待度のストーリーは、当否抽選の結果が「大当たり当選」である場合にのみ選択されるストーリーである。したがって、最高期待度のストーリーは、高期待度のストーリーよりも更に高い期待度を有している。
このように、本実施形態では、中期待度のストーリーの差し替え処理は、前段ストーリー(中期待度のストーリー)とは異なる特定ストーリー(最高期待度のストーリー)に前段ストーリーを差し替えるストーリー差し替え部として機能している。
また、本実施形態では、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーを早送りして進行させた後、または中期待度のストーリーの差し替え処理にて差し替えられた最高期待度のストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の早さで進行させる早送り演出を実行する。
なお、本実施形態では、ストーリー差し替え部は、最高期待度のストーリーに中期待度のストーリーを差し替えているが、例えば、最高期待度のストーリーに低期待度のストーリーを差し替えるようにしてもよい。要するに、ストーリー差し替え部は、前段ストーリーとは異なる特定ストーリーに前段ストーリーを差し替えればよい。
また、本実施形態では、特定ストーリーは、高期待度のストーリーよりも更に高い期待度を有する最高期待度のストーリーを採用しているが、高期待度のストーリーと同じ期待度を有していてもよく、高期待度のストーリーよりも低い期待度を有していてもよい。要するに、特定ストーリーは、前段ストーリーと異なっていればよい。
また、本実施形態では、ステップS2009Cの処理は、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えるか否かを判定する差し替え判定部として機能している。そして、中期待度のストーリーの差し替え処理は、ステップS2009Cの処理にて中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えると判定した場合には、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替え、ステップS2009Cの処理にて中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えないと判定した場合には、中期待度のストーリーを維持する。
具体的には、本実施形態では、パチンコ機10は、遊技盤31に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射ハンドル27と、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する上作動口36(始動入球手段)とを備えている。そして、ステップS2009Cの処理は、上作動口36への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選した場合には、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えると判定し、上作動口36への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選しなかった場合には、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えないと判定している。換言すれば、ステップS2009Cの処理は、上作動口36への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えるか否かを判定している。
なお、本実施形態では、ステップS2009Cの処理は、上作動口36への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選した場合には、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えると判定し、上作動口36への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選しなかった場合には、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えないと判定していた。これに対して、差し替え判定部は、これ以外の判定基準に基づいて、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えるか否かを判定してもよい。例えば、差し替え判定部は、当否抽選とは異なる他の抽選の結果に基づいて、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えるか否かを判定してもよく、抽選以外の他の条件に基づいて、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えるか否かを判定してもよい。要するに、差し替え判定部は、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えるか否かを判定することができればよい。
図49は、最高期待度のストーリーに差し替えた場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。具体的には、図49(A)は、最高期待度のストーリーを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図49(B)は、スーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
最高期待度のストーリーでは、MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、図49(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる。
ここで、最高期待度のストーリーでは、MPU102は、中期待度のストーリーと同様に、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させるが、この天使の移動速度は、中期待度のストーリーのそれよりも速くなっている。また、スーパーリーチの継続時間は、中期待度のストーリーでは、40secであるのに対し、最高期待度のストーリーでは、30secである。
なお、この最高期待度のストーリーは、当否結果が「大当たり当選」であって、早送り演出が発生する場合に、中期待度のストーリーを差し替えるために存在しているので、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択されることはない。
また、このスーパーリーチ期間では、MPU102は、スーパーリーチの期待度を示すインジケータIND1を図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に配置し、ストーリーの進行度を示すインジケータIND2を図柄表示装置51の表示画面Gの右上位置に配置する。図49(A)では、MPU102は、中期待度のストーリーを進行していることを示すインジケータIND1の中央の丸状の部位に最高期待度のストーリーを進行している場合にもマークM1(黒丸)を付与している。換言すれば、最高期待度のストーリーでは、インジケータIND1は、中期待度のストーリーであるかのごとく偽装を施している。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図49(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。ここで、最高期待度のストーリーは、当否結果が「大当たり当選」であって、早送り演出が発生する場合に、中期待度のストーリーを差し替えるので、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知することはない。
図50は、スーパーリーチの継続時間の関係を示す図である。具体的には、図50(A)〜(C)は、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの継続時間を示す図である。
なお、図50では、ストーリーの期待度を示す文字を、そのストーリーのスーパーリーチの継続時間を示す線分の下に丸で囲って示している。具体的には、低期待度のストーリーは、低の文字を丸で囲って示し、最高期待度のストーリーは、最高の文字を丸で囲って示し、高期待度のストーリーは、高の文字を丸で囲って示している。以下の図面においても同様である。
ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合であって、ステップS2010Cにて中期待度のストーリーの差し替え処理を実行した場合のスーパーリーチの継続時間は、図50(A)に示すように、合計して40secとなっている。この場合には、早送り演出は、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて選択された低期待度のストーリーを2倍速で早送りして20secとし、最高期待度のストーリーを10secだけ進行させた時点(残り20secとなる時点)に接続してスーパーリーチを構成する。したがって、早送り演出は、低期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに終了する。以下の説明では、早送り演出の発生時における低期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDLとも表現する。
また、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合であって、ステップS2010Cにて中期待度のストーリーの差し替え処理を実行した場合のスーパーリーチの継続時間は、図50(B)に示すように、合計して50secとなっている。この場合には、早送り演出は、最高期待度のストーリーを1.5倍速で早送りして20secとし、高期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点(残り30secとなる時点)に接続してスーパーリーチを構成する。したがって、早送り演出は、最高期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに終了する。以下の説明では、早送り演出の発生時における最高期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDMとも表現する。
さらに、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合であって、ステップS2010Cにて中期待度のストーリーの差し替え処理を実行した場合のスーパーリーチの継続時間は、図50(C)に示すように、合計して50secとなっている。この場合には、早送り演出は、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて選択された低期待度のストーリーを2倍速で早送りして20secとし、最高期待度のストーリーを1.5倍速で早送りして20secとし、高期待度のストーリーを40secだけ進行させた時点(残り10secとなる時点)に接続してスーパーリーチを構成する。したがって、早送り演出は、低期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに最高期待度のストーリーに昇格し、40secを経過したときに終了する。以下の説明では、早送り演出の発生時における低期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDLとも表現し、早送り演出の発生時における最高期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDMとも表現する。
ここで、スーパーリーチの継続時間は、早送り演出を発生させる場合であっても早送り演出を発生させない場合であってもステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーと対応するように設定されている。具体的には、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択した場合には、スーパーリーチの継続時間は、早送り演出を発生させる場合であっても早送り演出を発生させない場合であっても40secである。また、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択した場合には、スーパーリーチの継続時間は、早送り演出を発生させる場合であっても早送り演出を発生させない場合であっても50secである。
なお、スーパーリーチの継続時間や、早送りの速度は、これらに限定されることはなく任意である。例えば、スーパーリーチの継続時間は、全て同じであってもよく、全て異なっていてもよい。また、例えば、早送りの速度は、1倍速よりも速い速度であれば、2倍速以外の速度であってもよい。
さらに、本実施形態では、スーパーリーチの継続時間は、早送り演出を発生させる場合であっても早送り演出を発生させない場合であってもステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーと対応するように設定されていたが、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーと対応するように設定されていなくてもよい。
<早送り演出発生時のスーパーリーチの流れについて>
図51は、低期待度のストーリーから最高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図である。換言すれば、図51は、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合であって、ステップS2010Cにて中期待度のストーリーの差し替え処理を実行した場合のスーパーリーチの流れを示す図である。具体的には、図51(A)は、低期待度のストーリーを開始した後、早送り演出が発生した状態を示す図であり、図51(B)は、最高期待度のストーリーへの昇格に成功した状態を示す図であり、図51(C)は、最高期待度のストーリーへの昇格に失敗した状態を示す図である。また、図51(A)〜(C)の各図は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、これらの工程を各図の下に線分にて示し、各図の工程に該当する位置に星印を付している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせることによって、低期待度のストーリーを進行させる。
また、MPU102は、スーパーリーチ期間に移行した後、MPU92から送信された早送り演出発生コマンドに基づいて、図51(A)に示すように、すぐに早送り演出を発生させる。早送り演出では、MPU102は、低期待度のストーリーを早送り(2倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信した場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図51(B)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーから最高期待度のストーリーへと昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、最高期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、最高期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、最高期待度のストーリーは、最高期待度のストーリーを10secだけ進行させた時点(残り20secとなる時点)に接続して進行させる。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を30secとし、最高期待度のストーリーを10secだけ進行させた時点であることを示す1/3(10sec/30sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
ここで、前述したように、最高期待度のストーリーでは、MPU102は、中期待度のストーリーと同様に、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させるが、この天使の移動速度は、中期待度のストーリーのそれよりも速くなっているので、遊技者は、最高期待度のストーリーであることを容易に把握することができる。
この最高期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図49(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。ここで、最高期待度のストーリーは、当否結果が「大当たり当選」であって、早送り演出が発生する場合に、中期待度のストーリーを差し替えるので、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知することはない。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図51(C)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、低期待度のストーリーを進行していることを示す左端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、低期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、低期待度のストーリーは、低期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点(残り20secとなる時点)に接続して進行させる。換言すれば、この際、低期待度のストーリーは、20secだけ進行させた時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、低期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点であることを示す1/2(20sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この低期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図40(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。ここで、最高期待度のストーリーは、当否結果が「大当たり当選」であって、早送り演出が発生する場合に、中期待度のストーリーを差し替えるので、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に悪魔を勝利させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知することはない。
図52は、最高期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図である。換言すれば、図52は、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合であって、ステップS2010Cにて中期待度のストーリーの差し替え処理を実行した場合のスーパーリーチの流れを示す図である。具体的には、図52(A)は、最高期待度のストーリーを開始した後、早送り演出が発生した状態を示す図であり、図52(B)は、高期待度のストーリーへの昇格に成功した状態を示す図であり、図52(C)は、高期待度のストーリーへの昇格に失敗した状態を示す図である。また、図52(A)〜(C)の各図は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、これらの工程を各図の下に線分にて示し、各図の工程に該当する位置に星印を付している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる。
また、MPU102は、スーパーリーチ期間に移行した後、MPU92から送信された早送り演出発生コマンドに基づいて、図52(A)に示すように、すぐに早送り演出を発生させる。早送り演出では、MPU102は、最高期待度のストーリーを早送り(1.5倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
ここで、スーパーリーチの継続時間は、中期待度のストーリーでは、40secであるのに対し、最高期待度のストーリーでは、30secであるので、中期待度のストーリーを早送りして20secとした場合には、2倍速の早送りとなり、最高期待度のストーリーを早送りして20secとした場合には、1.5倍速の早送りとなる。そして、最高期待度のストーリーでは、MPU102は、中期待度のストーリーと同様に、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させるが、この天使の移動速度は、中期待度のストーリーのそれよりも速くなっている。
したがって、2倍速の早送りとした中期待度のストーリーと、1.5倍速の早送りとした最高期待度のストーリーとを比較した場合には、遊技者は、最高期待度のストーリーであることを容易に把握することができない。特に、最高期待度のストーリーの天使の移動速度を中期待度のストーリーの天使の移動速度の4/3倍に設定した場合には、中期待度および最高期待度のストーリーを早送りして20secとしたときの天使の移動速度は全く同じ速度となる。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信した場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図52(B)に示すように、昇格時点PDMにて最高期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、高期待度のストーリーを進行していることを示す右端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、高期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、高期待度のストーリーは、高期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点(残り30secとなる時点)に接続して進行させる。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を50secとし、高期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点であることを示す2/5(20sec/50sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この高期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、宝箱に財宝が入っているか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図42(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入った宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。ここで、最高期待度のストーリーは、当否結果が「大当たり当選」であって、早送り演出が発生する場合に、中期待度のストーリーを差し替えるので、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入っていない宝箱(空の宝箱)を発見させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知することはない。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図52(C)に示すように、昇格時点PDMにて最高期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、最高期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、最高期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、最高期待度のストーリーは、最高期待度のストーリーを開始時点(残り30secとなる時点)に接続して進行させる。換言すれば、この際、最高期待度のストーリーは、開始時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を30secとし、最高期待度のストーリーの開始時点であることを示す左端(0sec/30sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
ここで、前述したように、最高期待度のストーリーでは、MPU102は、中期待度のストーリーと同様に、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させるが、この天使の移動速度は、中期待度のストーリーのそれよりも速くなっているので、遊技者は、最高期待度のストーリーであることを容易に把握することができる。
この最高期待度のストーリーでは、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、MPU102は、図49(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。ここで、最高期待度のストーリーは、当否結果が「大当たり当選」であって、早送り演出が発生する場合に、中期待度のストーリーを差し替えるので、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知することはない。
図53は、低期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図である。換言すれば、図53は、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合であって、ステップS2010Cにて中期待度のストーリーの差し替え処理を実行した場合のスーパーリーチの流れを示す図である。具体的には、図53(A)は、低期待度のストーリーを開始した後、早送り演出が発生した状態を示す図であり、図53(B)は、最高期待度のストーリーへの昇格に成功した状態を示す図であり、図53(C)は、最高期待度のストーリーへの昇格に失敗した状態を示す図であり、図53(D)は、高期待度のストーリーへの再昇格に成功した状態を示す図であり、図53(E)は、高期待度のストーリーへの再昇格に失敗した状態を示す図であり、る。また、図53(A)〜(E)の各図は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、これらの工程を各図の下に線分にて示し、各図の工程に該当する位置に星印を付している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせることによって、低期待度のストーリーを進行させる。
また、MPU102は、スーパーリーチ期間に移行した後、MPU92から送信された早送り演出発生コマンドに基づいて、図53(A)に示すように、すぐに早送り演出を発生させる。早送り演出では、MPU102は、低期待度のストーリーを早送り(2倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信した場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図53(B)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーから最高期待度のストーリーへと昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、最高期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図53(C)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、低期待度のストーリーを進行していることを示す左端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、低期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、低期待度のストーリーは、低期待度のストーリーを10secだけ進行させた時点(残り30secとなる時点)に接続して進行させる。換言すれば、この際、低期待度のストーリーは、10secだけ進行させた時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、低期待度のストーリーを10secだけ進行させた時点であることを示す1/4(10sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この低期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図40(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。ここで、最高期待度のストーリーは、当否結果が「大当たり当選」であって、早送り演出が発生する場合に、中期待度のストーリーを差し替えるので、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に悪魔を勝利させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知することはない。
また、MPU102は、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーから最高期待度のストーリーへと昇格させた場合には、早送り演出を継続する。この早送り演出では、MPU102は、最高期待度のストーリーを早送り(1.5倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを更に受信した場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図53(D)に示すように、昇格時点PDMにて最高期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと再昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、高期待度のストーリーを進行していることを示す右端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、高期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、高期待度のストーリーは、高期待度のストーリーを40secだけ進行させた時点(残り10secとなる時点)に接続して進行させる。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を50secとし、高期待度のストーリーを40secだけ進行させた時点であることを示す4/5(40sec/50sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この高期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、宝箱に財宝が入っているか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図42(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入った宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。ここで、最高期待度のストーリーは、当否結果が「大当たり当選」であって、早送り演出が発生する場合に、中期待度のストーリーを差し替えるので、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入っていない宝箱(空の宝箱)を発見させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知することはない。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図53(E)に示すように、昇格時点PDMにて最高期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、最高期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、最高期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、最高期待度のストーリーは、最高期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点(残り10secとなる時点)に接続して進行させる。換言すれば、この際、最高期待度のストーリーは、20secだけ進行させた時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を30secとし、最高期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点であることを示す2/3(20sec/30sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
ここで、前述したように、最高期待度のストーリーでは、MPU102は、中期待度のストーリーと同様に、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させるが、この天使の移動速度は、中期待度のストーリーのそれよりも速くなっているので、遊技者は、最高期待度のストーリーであることを容易に把握することができる。
この最高期待度のストーリーでは、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、MPU102は、図49(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。ここで、最高期待度のストーリーは、当否結果が「大当たり当選」であって、早送り演出が発生する場合に、中期待度のストーリーを差し替えるので、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知することはない。
このように、本実施形態では、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーの差し替え処理にて差し替えられた最高期待度のストーリーを早送りして進行させることによって、中期待度のストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施している。
また、本実施形態では、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーの差し替え処理にて差し替えられた最高期待度のストーリーを中期待度のストーリーの早送りとは異なる速さで早送りして進行させることによって、中期待度のストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施している。具体的には、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーを高速にした最高期待度のストーリーを用意し、最高期待度のストーリーを早送りして進行させるときに、中期待度のストーリーを早送りして進行させるときよりも遅い速度で早送りすることによって、中期待度のストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施している。
なお、本実施形態では、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーを高速にした最高期待度のストーリーを用意し、最高期待度のストーリーを早送りして進行させるときに、中期待度のストーリーを早送りして進行させるときよりも遅い速度で早送りすることによって、中期待度のストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施していた。これに対して、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーを低速にした最高期待度のストーリーを用意し、最高期待度のストーリーを早送りして進行させるときに、中期待度のストーリーを早送りして進行させるときよりも速い速度で早送りすることによって、中期待度のストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施してもよい。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーの差し替え処理にて差し替えられた最高期待度のストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行するので、スーパーリーチを多様化することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)中期待度のストーリーの差し替え処理は、ステップS2009Cの処理にて中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えると判定した場合には、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替え、ステップS2009Cの処理にて中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えないと判定した場合には、中期待度のストーリーを維持するので、リーチ表示を更に多様化することができ、ひいては遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
(3)ステップS2009Cの処理は、上作動口36への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えるか否かを判定するので、上作動口36への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に関連付けて中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(4)ステップS2009Cの処理は、上作動口36への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選した場合には、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えると判定し、上作動口36への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選しなかった場合には、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えないと判定するので、遊技者は、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えたか否かに注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(5)ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーの差し替え処理にて差し替えられた最高期待度のストーリーを早送りして進行させることによって、中期待度のストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すので、遊技者は、中期待度のストーリーを早送りしているのか、最高期待度のストーリーを早送りしているのかを識別しにくくなる。したがって、遊技者は、中期待度のストーリーから最高期待度のストーリーに差し替えたか否かの予測を楽しむことができる。
(6)ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーの差し替え処理にて差し替えられた最高期待度のストーリーを中期待度のストーリーの早送りとは異なる速さで早送りして進行させるので、中期待度のストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことができる。
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーを高速にした最高期待度のストーリーを用意していた。これに対して、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、中期待度のストーリーを低速にした最高期待度のストーリーを用意していてもよく、中期待度のストーリーとは全く異なる最高期待度のストーリーを用意していてもよい。
また、例えば、本実施形態では、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、最高期待度のストーリーを早送りして進行させるときに、中期待度のストーリーを早送りして進行させるときよりも遅い速度で早送りすることによって、中期待度のストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施していた。これに対して、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、最高期待度のストーリーを早送りして進行させるときに、中期待度のストーリーを早送りして進行させるときと同じ速度で早送りして進行させてもよく、中期待度のストーリーを早送りして進行させるときよりも速い速度で早送りして進行させてもよい。換言すれば、ステップS2108の早送り演出発生処理およびステップS2114のストーリー昇格演出発生処理は、最高期待度のストーリーを早送りして進行させるときに、中期待度のストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施していなくてもよい。
また、本実施形態では、表示制御装置100は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知するインジケータIND1や、後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するインジケータIND2を備えているが、これらを備えていなくてもよい。
〔第5実施形態〕
以下、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、音声発光制御装置90は、前記第3実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、演出実行処理におけるスーパーリーチの継続時間は、前記第3実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における演出実行処理の内容について説明する。
図54は、本発明の第5実施形態に係るスーパーリーチの継続時間の関係を示す図である。具体的には、図54(A)は、早送り演出が発生しない場合のスーパーリーチの継続時間を示す図であり、図54(B)〜(D)は、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの継続時間を示す図である。
早送り演出が発生しない場合のスーパーリーチの継続時間は、図54(A)に示すように、低期待度のストーリーでは、60secであり、中期待度のストーリーおよび高期待度のストーリーでは、40secである。
なお、図54では、ストーリーの期待度を示す文字を、そのストーリーのスーパーリーチの継続時間を示す線分の下に丸で囲って示している。具体的には、低期待度のストーリーは、低の文字を丸で囲って示し、中期待度のストーリーは、中の文字を丸で囲って示し、高期待度のストーリーは、高の文字を丸で囲って示している。以下の図面においても同様である。
これに対して、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの継続時間は、図54(B)に示すように、合計して60secとなっている。この場合には、早送り演出は、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて選択された低期待度のストーリーを3倍速で早送りして20secとし、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択された中期待度のストーリーの開始時点に接続してスーパーリーチを構成する。したがって、早送り演出は、低期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに終了する。以下の説明では、早送り演出の発生時における低期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDLとも表現する。
また、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの継続時間は、図54(C)に示すように、合計して60secとなっている。この場合には、早送り演出は、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて選択された中期待度のストーリーを2倍速で早送りして20secとし、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択された高期待度のストーリーの開始時点に接続してスーパーリーチを構成する。したがって、早送り演出は、中期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに終了する。以下の説明では、早送り演出の発生時における中期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDMとも表現する。
さらに、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの継続時間は、図54(D)に示すように、合計して80secとなっている。この場合には、早送り演出は、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて選択された低期待度のストーリーを3倍速で早送りして20secとし、中期待度のストーリーを2倍速で早送りして20secとし、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択された高期待度のストーリーの開始時点に接続してスーパーリーチを構成する。したがって、早送り演出は、低期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに中期待度のストーリーに昇格し、40secを経過したときに終了する。以下の説明では、早送り演出の発生時における低期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDLとも表現し、早送り演出の発生時における中期待度のストーリーの終了時点を昇格時点PDMとも表現する。
なお、本実施形態では、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合には、早送り演出は、低期待度のストーリーを開始した後すぐに発生し、20secを経過したときに中期待度のストーリーに昇格し、高期待度のストーリーに接続しているが、中期待度のストーリーに昇格することなく、高期待度のストーリーに接続してもよい。
ここで、スーパーリーチの継続時間は、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーが同一であっても、早送り演出を発生させる場合と、早送り演出を発生させない場合とで異なっている。具体的には、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択した場合には、早送り演出を発生させる場合のスーパーリーチの継続時間は60secであり、早送り演出を発生させない場合のスーパーリーチの継続時間は40secである。また、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択した場合には、早送り演出を発生させる場合のスーパーリーチの継続時間は60secまたは80secであり、早送り演出を発生させない場合のスーパーリーチの継続時間は40secである。
なお、スーパーリーチの継続時間や、早送りの速度は、これらに限定されることはなく任意である。例えば、スーパーリーチの継続時間は、全て同じであってもよく、全て異なっていてもよい。また、例えば、早送りの速度は、1倍速よりも速い速度であれば、2倍速以外の速度であってもよい。
さらに、本実施形態では、スーパーリーチの継続時間は、ステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーと対応するように設定されていなかったが、早送り演出を発生させる場合であっても早送り演出を発生させない場合であってもステップS2002のストーリー選択処理にて選択されたストーリーと対応するように設定されていてもよい。
例えば、本実施形態では、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択した場合には、早送り演出を発生させる場合のスーパーリーチの継続時間は60secであり、早送り演出を発生させない場合のスーパーリーチの継続時間は40secであったが、早送り演出を発生させない場合のスーパーリーチの継続時間を60secに引き伸ばしてもよい。具体的には、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択した場合には、早送り演出を発生させない場合のスーパーリーチの継続時間は、例えば、中期待度のストーリーの一部または全部をスローモーションとしたり、中期待度のストーリーの終了後に図柄の再抽選などの調整時間を設けたりすることによって、60secに引き伸ばしてもよい。
<早送り演出発生時のスーパーリーチの流れについて>
図55は、低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図である。換言すれば、図55は、ステップS2002のストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの流れを示す図である。具体的には、図55(A)は、低期待度のストーリーを開始した後、早送り演出が発生した状態を示す図であり、図55(B)は、中期待度のストーリーへの昇格に成功した状態を示す図であり、図55(C)は、中期待度のストーリーへの昇格に失敗した状態を示す図である。また、図55(A)〜(C)の各図は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、これらの工程を各図の下に線分にて示し、各図の工程に該当する位置に星印を付している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせることによって、低期待度のストーリーを進行させる。
また、MPU102は、スーパーリーチ期間に移行した後、MPU92から送信された早送り演出発生コマンドに基づいて、図55(A)に示すように、すぐに早送り演出を発生させる。早送り演出では、MPU102は、低期待度のストーリーを早送り(3倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信した場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図55(B)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、中期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、中期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、中期待度のストーリーは、中期待度のストーリーの開始時点に接続して進行させる。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、中期待度のストーリーの開始時点であることを示す左端(0sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この中期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図41(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図41(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図55(C)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、低期待度のストーリーを進行していることを示す左端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、低期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、低期待度のストーリーは、低期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点(残り40secとなる時点)に接続して進行させる。換言すれば、この際、低期待度のストーリーは、20secだけ進行させた時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を60secとし、低期待度のストーリーを20secだけ進行させた時点であることを示す1/3(20sec/60sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この低期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図40(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図40(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に悪魔を勝利させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
図56は、中期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図である。換言すれば、図56は、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて中期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの流れを示す図である。具体的には、図56(A)は、中期待度のストーリーを開始した後、早送り演出が発生した状態を示す図であり、図56(B)は、高期待度のストーリーへの昇格に成功した状態を示す図であり、図56(C)は、高期待度のストーリーへの昇格に失敗した状態を示す図である。また、図56(A)〜(C)の各図は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、これらの工程を各図の下に線分にて示し、各図の工程に該当する位置に星印を付している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる。
また、MPU102は、スーパーリーチ期間に移行した後、MPU92から送信された早送り演出発生コマンドに基づいて、図56(A)に示すように、すぐに早送り演出を発生させる。早送り演出では、MPU102は、中期待度のストーリーを早送り(2倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信した場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図56(B)に示すように、昇格時点PDMにて中期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、高期待度のストーリーを進行していることを示す右端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、高期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、高期待度のストーリーは、高期待度のストーリーの開始時点に接続して進行させる。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、高期待度のストーリーの開始時点であることを示す左端(0sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この高期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、宝箱に財宝が入っているか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図42(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入った宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図42(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入っていない宝箱(空の宝箱)を発見させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図56(C)に示すように、昇格時点PDMにて中期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、中期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、中期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、中期待度のストーリーは、中期待度のストーリーの開始時点に接続して進行させる。換言すれば、この際、中期待度のストーリーは、開始時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、中期待度のストーリーの開始時点であることを示す左端(0sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この中期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図41(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図41(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
図57は、低期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと昇格可能なスーパーリーチの流れを示す図である。換言すれば、図57は、ステップS2002のストーリー選択処理にて高期待度のストーリーを選択し、ステップS2007の開始時ストーリー選択処理にて低期待度のストーリーを選択し、早送り演出が発生する場合のスーパーリーチの流れを示す図である。具体的には、図57(A)は、低期待度のストーリーを開始した後、早送り演出が発生した状態を示す図であり、図57(B)は、中期待度のストーリーへの昇格に成功した状態を示す図であり、図57(C)は、中期待度のストーリーへの昇格に失敗した状態を示す図であり、図57(D)は、高期待度のストーリーへの再昇格に成功した状態を示す図であり、図57(E)は、高期待度のストーリーへの再昇格に失敗した状態を示す図であり、る。また、図57(A)〜(E)の各図は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、これらの工程を各図の下に線分にて示し、各図の工程に該当する位置に星印を付している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図4参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせることによって、低期待度のストーリーを進行させる。
また、MPU102は、スーパーリーチ期間に移行した後、MPU92から送信された早送り演出発生コマンドに基づいて、図57(A)に示すように、すぐに早送り演出を発生させる。早送り演出では、MPU102は、低期待度のストーリーを早送り(3倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信した場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図57(B)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、中期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDLにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図57(C)に示すように、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、低期待度のストーリーを進行していることを示す左端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、低期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、低期待度のストーリーは、低期待度のストーリーの開始時点に接続して進行させる。換言すれば、この際、低期待度のストーリーは、開始時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を60secとし、低期待度のストーリーの開始時点であることを示す左端(0sec/60sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この低期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図40(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図40(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に悪魔を勝利させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
また、MPU102は、昇格時点PDLにて低期待度のストーリーから中期待度のストーリーへと昇格させた場合には、図57(B)に示すように、早送り演出を継続する。この早送り演出では、MPU102は、中期待度のストーリーを早送り(2倍速)で表示するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に早送り中であることを示す早送り記号の画像GB1を表示する。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの上方(画像GB1の上方)に押ボタン25bを示す画像GB2を表示し、この画像GB2の下側(画像GB1および画像GB2の間)に「連打せよ!!」の文字を表示する。
そして、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを更に受信した場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていた場合)には、図57(D)に示すように、昇格時点PDMにて中期待度のストーリーから高期待度のストーリーへと再昇格させる。また、MPU102は、インジケータIND1において、高期待度のストーリーを進行していることを示す右端の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
なお、本実施形態では、インジケータIND1のマークM1(黒丸)は、直線状の部位を飛び越えて丸状の部位を遷移しているが、例えば、押ボタン25bを連打することによって、直線状の部位を右側に向かって移動させた後、丸状の部位に遷移するようにしてもよい。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、高期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、高期待度のストーリーは、高期待度のストーリーの開始時点に接続して進行させる。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、高期待度のストーリーの開始時点であることを示す左端(0sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この高期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、宝箱に財宝が入っているか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図42(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入った宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図42(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入っていない宝箱(空の宝箱)を発見させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、MPU102は、MPU92から送信されたストーリー昇格演出発生コマンドを受信しなかった場合(昇格時点PDMにて押ボタンカウンタPBNの値が規定回数以上となっていなかった場合)には、図57(E)に示すように、昇格時点PDMにて中期待度のストーリーを維持する。また、MPU102は、インジケータIND1において、中期待度のストーリーを進行していることを示す中央の丸状の部位にマークM1(黒丸)を付与する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された早送り演出終了コマンドを受信した場合には、早送り演出を終了し、中期待度のストーリーを通常の速さで進行させる。この際、中期待度のストーリーは、中期待度のストーリーの開始時点に接続して進行させる。換言すれば、この際、中期待度のストーリーは、開始時点まで巻き戻される。また、MPU102は、インジケータIND2において、その左端を0secとし、右端を40secとし、中期待度のストーリーの開始時点であることを示す左端(0sec/40sec)の位置にマークM2(黒丸)を付与する。
この中期待度のストーリーでは、前述したように、MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図41(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図41(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、S2114のストーリー昇格演出発生処理は、後段ストーリーの開始時点に接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行している。
また、本実施形態では、後段ストーリーの継続時間は、前段ストーリーの継続時間以下に設定されている。
さらに、本実施形態では、インジケータIND2は、後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するストーリー進行度報知部として機能している。
なお、本実施形態では、ストーリー進行度報知部は、インジケータIND2を採用しているが、音声などを採用してもよい。要するに、ストーリー進行度報知部は、後段ストーリーの進行度を遊技者に報知することができればよい。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)ストーリー昇格演出発生処理は、後段ストーリーの開始時点に接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行するので、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する場合であっても、遊技者は、後段ストーリーを必ず開始時点から見ることができ、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを容易に把握することができる。したがって、遊技者は、期待感の大小を容易に判断することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)後段ストーリーの継続時間は、前段ストーリーの継続時間以下に設定されているので、前段ストーリーの継続時間よりも長い時間に設定されている場合と比較して、早送り演出実行部にて前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる場合にリーチ表示の全体の継続時間を短くすることができる。
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、表示制御装置100は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知するインジケータIND1や、後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するインジケータIND2を備えているが、これらを備えていなくてもよい。
〔各実施形態の変形例〕
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
(1)前記各実施形態では、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口38aの開閉を実行していた。これに対して、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、複数回の大入賞口38aの開閉を実行してもよい。
(2)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、または大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、上限個数は、上限継続時間に応じて変動するようにしてもよく、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定するための条件は任意である。
(3)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数である8個に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、上限個数を8個以外の任意の個数に設定してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、振分結果に応じて上限個数を相違させて設定してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、1回の開閉実行モード中におけるラウンドごとに上限個数を相違させて設定してもよい。
(4)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、遊技球が入球したことを契機として開閉扉38bを閉鎖状態に設定する終了契機口を備え、予め定められた時間が経過することによって、この終了契機口への入球を可能とするように構成されていてもよい。
(5)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの入賞が発生したときから予め定められた時間が経過することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定してもよい。
(6)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定することなく、次回のラウンド遊技に移行するようにしてもよい。
(7)前記各実施形態では、パチンコ機10は、1種類の開閉実行モードを有していた。具体的には、パチンコ機10は、上限継続時間でラウンド遊技を15回実行する開閉実行モードを有していた。これに対して、パチンコ機10は、上限継続時間の態様や、ラウンド遊技の実行回数について、これらとは相違する開閉実行モードを有していてもよい。また、パチンコ機10は、上限継続時間の態様を相違させることによって、複数種類の開閉実行モードを設定する構成としてもよく、これに代えて、半開や全開といったように開閉扉38bの開放の度合いを相違させることによって、複数種類の開閉実行モードを設定する構成としてもよい。さらに、上限継続時間の態様は、遊技者からは同一の態様に見えるものの正確な上限継続時間は相違するように設定してもよい。
(8)前記各実施形態では、遊技結果と、開閉実行モード用の演出とは、1対1で対応するように予め設定されていた。これに対して、例えば、開閉実行モード用の演出は、遊技結果に対応させることなく、複数種類の演出からランダムに選択して設定するようにしてもよく、複数種類の演出から抽選などによって選択して設定し、その選択率を遊技結果に応じて相違させるようにしてもよい。
(9)前記各実施形態では、MPU62は、大当たり発生の抽選に当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に当たり種別カウンタC2を使用していた。これに対して、MPU62は、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に当たり乱数カウンタC1を使用してもよい。この場合には、当たり種別カウンタC2は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられていなくてもよい。
(10)前記各実施形態では、パチンコ機10は、サポートモードを設定することによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出していたが、これら以外の遊技状態を設定することによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードを継続させる遊技回の回数を相違させることによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高確率モードを継続させる遊技回の回数を相違させることによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。
(11)前記各実施形態では、パチンコ機10は、上作動口36に係る保留情報を第1結果表示部用保留エリアRaに格納し、下作動口37に係る保留情報を第2結果表示部用保留エリアRbに格納することによって、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを別々に格納していた。これに対して、パチンコ機10は、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを一緒に格納してもよい。
(12)前記各実施形態では、MPU62は、上作動口36に係る保留情報があるか否かに関わらず下作動口37に係る保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定していた。これに対して、MPU62は、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを、それぞれの保留情報の入賞順に遊技回の消化用に設定してもよい。
(13)前記各実施形態では、主制御装置60は、音声発光制御装置90にコマンドを送信し、音声発光制御装置90は、そのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信することによって、表示制御装置100の制御を実行していた。これに対して、主制御装置60は、表示制御装置100にコマンドを送信し、表示制御装置100は、そのコマンドを解析した結果のコマンドを音声発光制御装置90に送信することによって、音声発光制御装置90の制御を実行してもよい。なお、主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドや、音声発光制御装置90から表示制御装置100に送信されるコマンドは、前記各実施形態に記載したコマンドに限らず任意である。
(14)前記各実施形態では、パチンコ機10は、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを別々の制御装置として備えていた。これに対して、例えば、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを同一の制御装置として備えていてもよく、音声発光制御装置90および表示制御装置100の少なくともいずれかの制御装置を主制御装置60と同一の制御装置として備えていてもよい。
(15)前記各実施形態では、図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向きに周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行していた。これに対して、遊技回用の演出は、前記各実施形態に記載した演出に限らず任意である。例えば、パチンコ機10は、遊技盤31に設けられた可動式の装飾部材と、図柄表示装置51とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、遊技盤31に設けられた発光手段と、図柄表示装置51とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、これらの装飾部材および発光手段と、図柄表示装置51とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。
(16)前記各実施形態では、パチンコ機10は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、内部抽選(当否抽選および振分抽選)を実行し、その後、メイン表示部45および図柄表示装置51は、変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示していた。これに対して、例えば、メイン表示部45および図柄表示装置51は、内部抽選を実行する前に変動表示を開始し、その変動表示の停止結果として、変動表示を開始した後に行われた内部抽選の結果を表示してもよい。この場合には、変動表示を開始した後、その変動表示を停止する前に、内部抽選を実行するとともに、停止結果等の設定を実行すればよい。
(17)前記各実施形態では、パチンコ機10は、メイン表示部45を備え、メイン表示部45は、絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、内部抽選の結果を表示していた。これに対して、例えば、メイン表示部45は、その変動表示の停止結果として、内部抽選の結果に関わらず同一の停止結果を表示してもよく、ランダムに停止結果を表示することによって、内部抽選の結果を識別できないようにしてもよい。また、例えば、パチンコ機10は、メイン表示部45を備えていなくてもよい。
(18)前記各実施形態では、図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向きに周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行していた。これに対して、図柄表示装置51は、内部抽選の結果を明示する図柄(絵柄)を表示することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行してもよい。
例えば、図柄表示装置51は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を表示する領域よりも狭い領域および各図柄列Z1〜Z3の図柄を表示する領域の周縁の領域の少なくともいずれかに所定の領域を設定し、各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を停止する際に、この所定の領域に内部抽選の結果を明示する図柄を表示してもよい。この所定の領域に表示する図柄は、各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示中には、変動表示を実行していてもよく、非表示となっていてもよい。
ここで、所定の領域に表示する図柄は、遊技者にとって識別しにくい文字や、色や、模様を採用してもよく、これらの組み合わせを採用してもよい。また、遊技者にとって識別しにくい文字や、色や、模様ではなくても、相互に類似する図柄や、その組み合わせを採用することによって、遊技者にとって識別しにくいようにしてもよい。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、遊技回の終了に際してメイン表示部45を目視することなく、図柄表示装置51を目視することによって、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
(19)前記各実施形態では、パチンコ機10は、単独で動作するように構成されていたが、携帯電話機などの外部機器と連動させることによって、情報を送受信するように構成されていてもよい。例えば、遊技者が遊技機に設けられたボタン等を操作することによって、光学コードを出力することができるように遊技機を構成するとともに、この光学コードの情報を携帯電話等に設けられたカメラにて撮像して読み取り、ウェブサイトにアクセスすることによって、遊技機の情報をウェブサーバーに送信できるように遊技機を構成してもよい。また、遊技者がウェブサイトにアクセスすることによって発行されたパスワードを遊技機に設けられたボタン等を操作して遊技機に入力することによって、ウェブサーバーの情報を受信できるように遊技機を構成してもよい。
(20)前記各実施形態では、本発明の遊技機としてパチンコ機10を例示して説明していた。これに対して、本発明の遊技機は、パチンコ機10とは異なる他のタイプのパチンコ機であってもよく、例えば、本発明の遊技機は、特定の領域に遊技球が入球すると、電動役物を所定の回数だけ開放させるパチンコ機や、特定の領域に遊技球が入球すると、大当たりの権利を発生させるパチンコ機などであってもよい。また、本発明の遊技機は、アレンジボール機や、雀球等の他のタイプの遊技機であってもよい。
〔各実施形態から抽出される発明群〕
以下、前記各実施形態から抽出される発明群の特徴を説明する。なお、本発明群の特徴のうち、前記各実施形態において対応する構成を括弧書きで示すが、本発明群の特徴は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明群の特徴の目的を達成できる範囲での変形、改良等や、各特徴の組み合わせは本発明群の特徴に含まれるものである。
<特徴A群>
特徴A1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技球を入球させるために前記遊技領域に設けられた複数の入球手段(スルーゲート41)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記入球手段は、
前記遊技領域の第1の経路(左打ち)に向かって前記発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する第1の入球手段(中央スルーゲート411,411A)と、
前記遊技領域の第2の経路(右打ち)に向かって前記発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する第2の入球手段(右側スルーゲート412)とを備え、
前記第1の入球手段は、所定の条件を満たした場合には、前記第2の入球手段よりも高い価値を遊技者に付与することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A1によれば、第1の入球手段は、所定の条件を満たした場合には、第2の入球手段よりも高い価値を遊技者に付与するので、遊技者は、所定の条件を満たした場合には、遊技領域の第1の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射するようになる。したがって、例えば、所定の条件を満たした場合には、遊技領域の第1の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射し、所定の条件を満たしていない場合には、遊技領域の第2の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射するように促す情報を遊技者に報知するように遊技機を構成した場合には、遊技者は、遊技機にて報知される情報に逆らうことなく、発射手段にて遊技球を発射するようになるので、遊技機は、その遊技性を向上させることができる。
特徴A2.
本発明群の特徴A1に記載された遊技機において、
通常遊技状態(低頻度サポートモード)と、前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態(高頻度サポートモード)とを移行させる状態移行手段(主制御装置60)を備え、
前記第1の入球手段は、前記状態移行手段にて通常遊技状態に移行した場合には、前記第2の入球手段よりも高い価値を遊技者に付与することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A2によれば、第1の入球手段は、状態移行手段にて通常遊技状態に移行した場合には、第2の入球手段よりも高い価値を遊技者に付与するので、遊技者は、通常遊技状態では、遊技領域の第1の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射するようになる。したがって、例えば、通常遊技状態では、遊技領域の第1の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射し、特定遊技状態では、遊技領域の第2の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射するように促す情報を遊技者に報知するように遊技機を構成した場合には、遊技者は、遊技機にて報知される情報に逆らうことなく、発射手段にて遊技球を発射するようになるので、遊技機は、その遊技性を向上させることができる。
特徴A3.
本発明群の特徴A2に記載された遊技機において、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として演出を実行する演出実行手段(音声発光制御装置90)を備え、
前記演出実行手段は、
前記通常遊技状態にて前記第1の入球手段への遊技球の入球を契機として演出を実行するか否かを判定する第1の演出判定部(ステップS1902の処理)と、
前記第1の演出判定部にて前記第1の入球手段への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、遊技者に有利な情報を付与する有利情報付与部(羽根部材開放告知演出の設定処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A3によれば、有利情報付与部は、第1の演出判定部にて第1の入球手段への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、遊技者に有利な情報を付与するので、第1の入球手段は、第2の入球手段よりも高い価値を遊技者に付与することができる。
特徴A4.
本発明群の特徴A3に記載された遊技機において、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果、前記遊技領域の第2の経路に向かって発射された遊技球を一時的に入球可能とする可変入球機構(右側可変入球機構40)を備え、
前記演出実行手段は、
前記通常遊技状態にて前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として演出を実行するか否かを判定する第2の演出判定部(ステップS1810の処理)と、
前記第2の演出判定部にて前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、前記可変入球機構に遊技球が入球不可能なタイミングで遊技者に情報を付与する通常情報付与部(音声発光制御装置90)とを備え、
前記有利情報付与部は、前記第1の演出判定部にて前記第1の入球手段への遊技球の入球を契機として演出を実行すると判定した場合に、前記可変入球機構に遊技球が入球可能なタイミングで遊技者に情報を付与することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A4によれば、通常情報付与部は、可変入球機構に遊技球が入球不可能なタイミングで遊技者に情報を付与し、有利情報付与部は、可変入球機構に遊技球が入球可能なタイミングで遊技者に情報を付与するので、第1の入球手段は、第2の入球手段よりも高い価値を遊技者に付与することができる。
特徴A5.
本発明群の特徴A1から特徴A4のいずれかに記載された遊技機において、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、前記入球手段への遊技球の入球に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する表示手段(役物用表示部46および図柄表示装置51)と、
所定の条件を満たした場合には、前記第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定する変動状態設定手段(長期電役表示継続時間の設定処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A5によれば、変動状態設定手段は、所定の条件を満たした場合には、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定するので、第1の入球手段は、第2の入球手段よりも高い価値を遊技者に付与することができる。したがって、遊技者は、所定の条件を満たした場合には、遊技領域の第1の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射するようになる。
特徴A6.
本発明群の特徴A5に記載された遊技機において、
前記変動状態設定手段は、
前記第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間を前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間よりも長くなるように設定することによって、前記第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A6よれば、変動状態設定手段は、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間を第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間よりも長くなるように設定するので、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態は、第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも時間効率を損なうことになる。したがって、変動状態設定手段は、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定することができる。
特徴A7.
本発明群の特徴A5または特徴A6に記載された遊技機において、
前記入球手段に遊技球が入球した場合に、前記第1の入球手段および前記第2の入球手段のどちらに遊技球が入球したかを判定する入球判定手段(電役サポート用処理)を備え、
前記変動状態設定手段は、前記入球判定手段にて前記第1の入球手段に遊技球が入球したと判定した場合には、変動表示の継続時間を通常継続時間に設定し、前記入球判定手段にて前記第2の入球手段に遊技球が入球したと判定した場合には、変動表示の継続時間を前記通常継続時間よりも長い長期継続時間に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A7によれば、遊技機は、入球判定手段を備えているので、同様の機能を有する複数の入球手段を備えている場合であっても第1の入球手段および第2の入球手段のどちらに遊技球が入球したかを判定することができる。また、変動状態設定手段は、入球判定手段にて第1の入球手段に遊技球が入球したと判定した場合には、変動表示の継続時間を通常継続時間に設定し、入球判定手段にて第2の入球手段に遊技球が入球したと判定した場合には、変動表示の継続時間を通常継続時間よりも長い長期継続時間に設定するので、第1の入球手段は、第2の入球手段よりも高い価値を遊技者に付与することができる。したがって、遊技者は、所定の条件を満たした場合には、遊技領域の第1の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射するようになる。
特徴A8.
本発明群の特徴A7に記載された遊技機において、
前記入球判定手段は、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことを検知する第1の検知部(検知センサ50f)と、
前記第2の入球手段に遊技球が入球したことを検知する第2の検知部(検知センサ50g)とを備え、
前記第1の検知部にて遊技球が入球したことを検知した場合には、前記第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、前記第2の検知部にて遊技球が入球したことを検知した場合には、前記第2の入球手段に遊技球が入球したと判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A8によれば、入球判定手段は、第1の検知部と、第2の検知部とを備えているので、入球手段に遊技球が入球した場合に、第1の入球手段および第2の入球手段のどちらに遊技球が入球したかを確実に判定することができ、入球判定手段の構成を簡素にすることができる。
特徴A9.
本発明群の特徴A7または特徴A8に記載された遊技機において、
前記遊技領域の第1の経路(左打ち)に向かって前記発射手段にて発射された遊技球を入球させた後、遊技領域から排出せずに遊技領域の流下を継続させる参照入球手段(上作動口36A)と、
前記参照入球手段の下方に設けられることによって、前記参照入球手段にて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させる前記第1の入球手段(中央スルーゲート411A)と、
前記参照入球手段への遊技球の入球を契機として変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する前記表示手段(メイン表示部45、役物用表示部46、および図柄表示装置51)とを備え、
前記入球判定手段は、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、前記第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、前記第2の入球手段に遊技球が入球したと判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A9によれば、参照入球手段に入球した遊技球は、遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続し、そのまま第1の入球手段に入球するので、第1の入球手段に遊技球が入球した場合には、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を必ず実行していることになる。そして、入球判定手段は、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、第2の入球手段に遊技球が入球したと判定する。換言すれば、入球判定手段は、入球手段に遊技球が入球した場合に、参照入球手段への入球に基づく変動表示を実行しているか否かを参照することによって、第1の入球手段および第2の入球手段のどちらに遊技球が入球したかを判定することができるので、入球判定手段の構成を多様化することができる。
特徴A10.
本発明群の特徴A7または特徴A8に記載された遊技機において、
前記遊技領域の第1の経路(左打ち)に向かって前記発射手段にて発射された遊技球を入球させた後、遊技領域から排出せずに遊技領域の流下を継続させる前記第1の入球手段(中央スルーゲート411)と、
前記第1の入球手段の下方に設けられることによって、前記第1の入球手段にて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させる参照入球手段(上作動口36)と、
前記参照入球手段への遊技球の入球を契機として変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する前記表示手段(メイン表示部45、役物用表示部46、および図柄表示装置51)とを備え、
前記入球判定手段は、
前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の実行を遅延させる抽選遅延部(ステップS1409Aの処理)を備え、
前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、前記第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、前記第2の入球手段に遊技球が入球したと判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A10によれば、第1の入球手段に入球した遊技球は、遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続し、そのまま参照入球手段に入球する。また、入球判定手段は、第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の実行を遅延させる抽選遅延部を備えている。したがって、第1の入球手段に遊技球が入球した場合には、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を必ず実行していることになる。そして、入球判定手段は、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、第2の入球手段に遊技球が入球したと判定する。換言すれば、入球判定手段は、入球手段に遊技球が入球した場合に、参照入球手段への入球に基づく変動表示を実行しているか否かを参照することによって、第1の入球手段および第2の入球手段のどちらに遊技球が入球したかを判定することができるので、入球判定手段の構成を多様化することができる。
このような本発明の特徴A群によれば、遊技機の遊技性を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段と、遊技球を入球させるために遊技領域に設けられた複数の入球手段とを備えた遊技機が知られている。この入球手段は、遊技領域の第1の経路(左打ち)に向かって発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する第1の入球手段と、遊技領域の第2の経路(右打ち)に向かって発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する第2の入球手段とを備えている。
遊技機は、入球手段に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行し、この内部抽選の結果、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態とを移行させている。
そして、遊技者は、遊技機にて報知される情報に基づいて、通常遊技状態では、遊技領域の第1の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射し、特定遊技状態では、遊技領域の第2の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射する。
しかしながら、例えば、通常遊技状態において、第2の入球手段にて遊技者に付与される価値が第1の入球手段にて遊技者に付与される価値よりも高い場合には、遊技者は、遊技機にて報知される情報とは異なる第2の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射してしまい、ひいては遊技機の遊技性が低下してしまう場合があるという問題がある。
<特徴B群>
特徴B1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技球を入球させるために前記遊技領域に設けられた複数の入球手段(スルーゲート41および上作動口36,36A)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記入球手段は、
前記発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する通常入球手段(中央スルーゲート411,411Aおよび右側スルーゲート412)と、
前記発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する参照入球手段(上作動口36,36A)とを備え、
前記遊技機は、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、前記入球手段への遊技球の入球に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する表示手段(メイン表示部45、役物用表示部46、および図柄表示装置51)と、
前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合と、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合とで前記通常入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を異なるように設定する変動状態設定手段とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B1によれば、変動状態設定手段は、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合と、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合とで通常入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を異なるように設定するので、通常入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を多様化でき、遊技機の遊技性を向上させることができる。
特徴B2.
本発明群の特徴B1に記載された遊技機において、
前記入球手段は、
前記発射手段にて発射された遊技球を入球させた後、遊技領域から排出せずに遊技領域の流下を継続させる前記参照入球手段(上作動口36A)を備え、
前記通常入球手段は、
前記参照入球手段の下方に設けられることによって、前記参照入球手段にて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させる第1の入球手段(中央スルーゲート411A)と、
前記参照入球手段にて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させない第2の入球手段(右側スルーゲート412)とを備え、
前記遊技機は、
前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、前記第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、前記第2の入球手段に遊技球が入球したと判定する入球判定手段(電役サポート用処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B2によれば、参照入球手段に入球した遊技球は、遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続し、そのまま第1の入球手段に入球するので、第1の入球手段に遊技球が入球した場合には、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を必ず実行していることになる。そして、入球判定手段は、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、第2の入球手段に遊技球が入球したと判定する。換言すれば、入球判定手段は、入球手段に遊技球が入球した場合に、参照入球手段への入球に基づく変動表示を実行しているか否かを参照することによって、第1の入球手段および第2の入球手段のどちらに遊技球が入球したかを判定することができるので、変動状態設定手段は、通常入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を異なるように設定することができる。
特徴B3.
本発明群の特徴B1に記載された遊技機において、
前記通常入球手段は、
前記発射手段にて発射された遊技球を入球させた後、遊技領域から排出せずに遊技領域の流下を継続させる第1の入球手段(中央スルーゲート411)と、
前記発射手段にて発射された遊技球を入球させる第2の入球手段(右側スルーゲート412)とを備え、
前記入球手段は、
前記第1の入球手段の下方に設けられることによって、前記第1の入球手段にて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させる前記参照入球手段(上作動口36)を備え、
前記遊技機は、
前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、前記第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、前記第2の入球手段に遊技球が入球したと判定する入球判定手段(電役サポート用処理)を備え、
前記入球判定手段は、
前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の実行を遅延させる抽選遅延部(ステップS1409Aの処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B3によれば、第1の入球手段に入球した遊技球は、遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続し、そのまま参照入球手段に入球する。また、入球判定手段は、第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の実行を遅延させる抽選遅延部を備えている。したがって、第1の入球手段に遊技球が入球した場合には、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を必ず実行していることになる。そして、入球判定手段は、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、第2の入球手段に遊技球が入球したと判定する。換言すれば、入球判定手段は、入球手段に遊技球が入球した場合に、参照入球手段への入球に基づく変動表示を実行しているか否かを参照することによって、第1の入球手段および第2の入球手段のどちらに遊技球が入球したかを判定することができるので、変動状態設定手段は、通常入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を異なるように設定することができる。
特徴B4.
本発明群の特徴B2または特徴B3に記載された遊技機において、
前記変動状態設定手段は、前記第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B4によれば、変動状態設定手段は、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定するので、遊技者は、遊技領域の第1の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射するようになる。したがって、遊技機は、変動状態設定手段にて有利になるように設定された第1の入球手段に遊技球を入球させるべく遊技領域の第1の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射するようになる。換言すれば、遊技機は、遊技領域の第1の経路に向かって発射手段にて遊技球を発射するように遊技者を誘導することができるので、遊技機は、その遊技性を向上させることができる。
特徴B5.
本発明群の特徴B4に記載された遊技機において、
前記変動状態設定手段は、
前記第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間を前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間よりも長くなるように設定することによって、前記第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B5によれば、変動状態設定手段は、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間を第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間よりも長くなるように設定するので、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態は、第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも時間効率を損なうことになる。したがって、変動状態設定手段は、第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定することができる。
このような本発明の特徴B群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する表示装置を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、作動口(入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
しかしながら、入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態は、他の入球手段に対して独立して設定されているので、単調になってしまい、ひいては遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。
<特徴C群>
特徴C1.
複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置51)と、前記変動表示手段にて遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記リーチ表示は、
時系列的に連続する複数のストーリーを備え、
前記期待演出実行手段は、
前記複数のストーリーのうち、いずれかのストーリーを後段ストーリーとして選択するストーリー選択部(ストーリー選択処理)と、
前記後段ストーリーよりも時系列的に前の前段ストーリーを選択する前段ストーリー選択部(開始時ストーリー選択処理)と、
前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する早送り演出実行部(早送り演出発生処理およびストーリー昇格演出発生処理)と、
前記複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知するストーリー種別報知部(インジケータIND1)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C1によれば、期待演出実行手段は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知するストーリー種別報知部を備えているので、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する場合であっても、遊技者は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを容易に把握することができる。したがって、遊技者は、期待感の大小を容易に判断することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C2.
本発明群の特徴C1に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するストーリー進行度報知部(インジケータIND2)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C2によれば、期待演出実行手段は、後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するストーリー進行度報知部を備えているので、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーの途中に接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する場合であっても、遊技者は、後段ストーリーの進行度を容易に把握することができる。
特徴C3.
本発明群の特徴C1または特徴C2に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続するか否かを判定する接続判定部(ステップS2113の処理)を備え、
前記早送り演出実行部は、前記接続判定部にて前記後段ストーリーに接続すると判定した場合には、前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させ、前記接続判定部にて前記後段ストーリーに接続しないと判定した場合には、前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、前記前段ストーリーを維持して通常の速さで進行させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C3によれば、早送り演出実行部は、接続判定部にて後段ストーリーに接続すると判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させ、接続判定部にて後段ストーリーに接続しないと判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、前段ストーリーを維持して通常の速さで進行させるので、リーチ表示を多様化することができ、ひいては遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
特徴C4.
本発明群の特徴C3に記載された遊技機において、
遊技者に操作されることによって、情報の入力を受け付ける操作手段(押ボタン25b)を備え、
前記接続判定部は、前記前段ストーリーを早送りして進行させているときに、前記操作手段が遊技者に操作されることによって、前記後段ストーリーに接続すると判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C4によれば、接続判定部は、前段ストーリーを早送りして進行させているときに、操作手段が遊技者に操作されることによって、後段ストーリーに接続すると判定するので、遊技者は、操作手段を操作することによって、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させることができる。したがって、遊技者は、複数のストーリーの間を意識して遷移させることができるので、期待感の大小を容易に判断することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C5.
本発明群の特徴C1から特徴C4のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記前段ストーリーとは異なる特定ストーリーに前記前段ストーリーを差し替えるストーリー差し替え部(中期待度のストーリーの差し替え処理)を備え、
前記早送り演出実行部は、前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C5によれば、早送り演出実行部は、ストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行するので、リーチ表示を多様化することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C6.
本発明群の特徴C5に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えるか否かを判定する差し替え判定部(ステップS2009Cの処理)を備え、
前記ストーリー差し替え部は、前記差し替え判定部にて前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えると判定した場合には、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替え、前記差し替え判定部にて前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えないと判定した場合には、前記前段ストーリーを維持することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C6によれば、ストーリー差し替え部は、差し替え判定部にて前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えると判定した場合には、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替え、差し替え判定部にて前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えないと判定した場合には、前段ストーリーを維持するので、リーチ表示を更に多様化することができ、ひいては遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
特徴C7.
本発明群の特徴C6に記載された遊技機において、
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36)とを備え、
前記差し替え判定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えるか否かを判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C7によれば、差し替え判定部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えるか否かを判定するので、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に関連付けて前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C8.
本発明群の特徴C7に記載された遊技機において、
前記差し替え判定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選した場合には、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えると判定し、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選しなかった場合には、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えないと判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C8によれば、差し替え判定部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選した場合には、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えると判定し、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選しなかった場合には、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えないと判定するので、遊技者は、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えたか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C9.
本発明群の特徴C5から特徴C8のいずれかに記載された遊技機において、
前記早送り演出実行部は、前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを早送りして進行させることによって、前記前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C9によれば、早送り演出実行部は、ストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを早送りして進行させることによって、前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すので、遊技者は、前段ストーリーを早送りしているのか、特定ストーリーを早送りしているのかを識別しにくくなる。したがって、遊技者は、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えたか否かの予測を楽しむことができる。
特徴C10.
本発明群の特徴C9に記載された遊技機において、
前記早送り演出実行部は、前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを前記前段ストーリーの早送りとは異なる速さで早送りして進行させることによって、前記前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C10によれば、早送り演出実行部は、ストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを前段ストーリーの早送りとは異なる速さで早送りして進行させるので、例えば、前段ストーリーを高速にした特定ストーリーを用意し、特定ストーリーを早送りして進行させるときに、前段ストーリーを早送りして進行させるときよりも遅い速度で早送りすることによって、前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことができる。また、例えば、前段ストーリーを低速にした特定ストーリーを用意し、特定ストーリーを早送りして進行させるときに、前段ストーリーを早送りして進行させるときよりも速い速度で早送りすることによって、前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことができる。
特徴C11.
本発明群の特徴C1から特徴C10のいずれかに記載された遊技機において、
前記リーチ表示は、前記前段ストーリーの期待度よりも前記後段ストーリーの期待度が高くなるように設定されていることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C11によれば、リーチ表示は、前段ストーリーの期待度よりも後段ストーリーの期待度が高くなるように設定されているので、早送り演出実行部にてストーリーを早送りして進行させればさせるほどリーチ表示の期待度は高くなる。したがって、遊技機は、遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴C群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、作動口に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、絵柄の変動表示を開始した後、特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を実行している。このリーチ表示は、例えば、時系列的に連続する複数のストーリーを有し、これらのストーリーの一部を早送りする演出を実行し、遊技者の期待感を増大させている。
しかしながら、このようなストーリーの一部を早送りする演出は、ストーリーの進行の速度が速く、その内容も難解になってしまうので遊技者は期待感の大小を判断しにくく、ひいては遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。
<特徴D群>
特徴D1.
複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置51)と、前記変動表示手段にて遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記リーチ表示は、
時系列的に連続する複数のストーリーを備え、
前記期待演出実行手段は、
前記複数のストーリーのうち、いずれかのストーリーを後段ストーリーとして選択するストーリー選択部(ストーリー選択処理)と、
前記後段ストーリーよりも時系列的に前の前段ストーリーを選択する前段ストーリー選択部(開始時ストーリー選択処理)と、
前記前段ストーリーとは異なる特定ストーリーに前記前段ストーリーを差し替えるストーリー差し替え部(中期待度のストーリーの差し替え処理)と、
前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、または前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する早送り演出実行部(早送り演出発生処理およびストーリー昇格演出発生処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D1によれば、早送り演出実行部は、前段ストーリーを早送りして進行させた後、またはストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行するので、リーチ表示を多様化することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D2.
本発明群の特徴D1に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えるか否かを判定する差し替え判定部(ステップS2009Cの処理)を備え、
前記ストーリー差し替え部は、前記差し替え判定部にて前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えると判定した場合には、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替え、前記差し替え判定部にて前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えないと判定した場合には、前記前段ストーリーを維持することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D2によれば、ストーリー差し替え部は、差し替え判定部にて前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えると判定した場合には、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替え、差し替え判定部にて前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えないと判定した場合には、前段ストーリーを維持するので、リーチ表示を更に多様化することができ、ひいては遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
特徴D3.
本発明群の特徴D2に記載された遊技機において、
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36)とを備え、
前記差し替え判定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えるか否かを判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D3によれば、差し替え判定部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えるか否かを判定するので、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に関連付けて前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D4.
本発明群の特徴D3に記載された遊技機において、
前記差し替え判定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選した場合には、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えると判定し、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選しなかった場合には、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えないと判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D4によれば、差し替え判定部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選した場合には、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えると判定し、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選しなかった場合には、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えないと判定するので、遊技者は、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えたか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D5.
本発明群の特徴D1から特徴D4のいずれかに記載された遊技機において、
前記早送り演出実行部は、前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを早送りして進行させることによって、前記前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D5によれば、早送り演出実行部は、ストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを早送りして進行させることによって、前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すので、遊技者は、前段ストーリーを早送りしているのか、特定ストーリーを早送りしているのかを識別しにくくなる。したがって、遊技者は、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えたか否かの予測を楽しむことができる。
特徴D6.
本発明群の特徴D5に記載された遊技機において、
前記早送り演出実行部は、前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを前記前段ストーリーの早送りとは異なる速さで早送りして進行させることによって、前記前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D6によれば、早送り演出実行部は、ストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを前段ストーリーの早送りとは異なる速さで早送りして進行させるので、例えば、前段ストーリーを高速にした特定ストーリーを用意し、特定ストーリーを早送りして進行させるときに、前段ストーリーを早送りして進行させるときよりも遅い速度で早送りすることによって、前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことができる。また、例えば、前段ストーリーを低速にした特定ストーリーを用意し、特定ストーリーを早送りして進行させるときに、前段ストーリーを早送りして進行させるときよりも速い速度で早送りすることによって、前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことができる。
特徴D7.
本発明群の特徴D1から特徴D6のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、前記複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知するストーリー種別報知部(インジケータIND1)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D7によれば、期待演出実行手段は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知するストーリー種別報知部を備えているので、前段ストーリーを早送りして進行させた後、またはストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する場合であっても、遊技者は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを容易に把握することができる。したがって、遊技者は、期待感の大小を容易に判断することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D8.
本発明群の特徴D7に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するストーリー進行度報知部(インジケータIND2)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D8によれば、期待演出実行手段は、後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するストーリー進行度報知部を備えているので、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーの途中に接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する場合であっても、遊技者は、後段ストーリーの進行度を容易に把握することができる。
特徴D9.
本発明群の特徴D1から特徴D8のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、または前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続するか否かを判定する接続判定部(ステップS2113の処理)を備え、
前記早送り演出実行部は、前記接続判定部にて前記後段ストーリーに接続すると判定した場合には、前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、または前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させ、前記接続判定部にて前記後段ストーリーに接続しないと判定した場合には、前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、または前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを早送りして進行させた後、前記前段ストーリーまたは前記特定ストーリーを維持して通常の速さで進行させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D9によれば、早送り演出実行部は、接続判定部にて後段ストーリーに接続すると判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、またはストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させ、接続判定部にて後段ストーリーに接続しないと判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、またはストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを早送りして進行させた後、前段ストーリーまたは特定ストーリーを維持して通常の速さで進行させるので、リーチ表示を多様化することができ、ひいては遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
特徴D10.
本発明群の特徴D9に記載された遊技機において、
遊技者に操作されることによって、情報の入力を受け付ける操作手段(押ボタン25b)を備え、
前記接続判定部は、前記前段ストーリーまたは前記特定ストーリーを早送りして進行させているときに、前記操作手段が遊技者に操作されることによって、前記後段ストーリーに接続すると判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D10によれば、接続判定部は、前段ストーリーまたは特定ストーリーを早送りして進行させているときに、操作手段が遊技者に操作されることによって、後段ストーリーに接続すると判定するので、遊技者は、操作手段を操作することによって、前段ストーリーまたは特定ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させることができる。したがって、遊技者は、複数のストーリーの間を意識して遷移させることができるので、期待感の大小を容易に判断することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D11.
本発明群の特徴D1から特徴D10のいずれかに記載された遊技機において、
前記リーチ表示は、前記前段ストーリーの期待度よりも前記後段ストーリーの期待度が高くなるように設定されていることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D11によれば、リーチ表示は、前段ストーリーの期待度よりも後段ストーリーの期待度が高くなるように設定されているので、早送り演出実行部にてストーリーを早送りして進行させればさせるほどリーチ表示の期待度は高くなる。したがって、遊技機は、遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴D群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、作動口に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、絵柄の変動表示を開始した後、特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を実行している。このリーチ表示は、例えば、時系列的に連続する複数のストーリーを有し、これらのストーリーの一部を早送りする演出を実行し、遊技者の期待感を増大させている。
しかしながら、このようなストーリーの一部を早送りする演出は、単に早送りすることのみによって、高期待度であることを示しているにすぎないので、リーチ表示は単調になってしまい、ひいては遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。
<特徴E群>
特徴E1.
複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置51)と、前記変動表示手段にて遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記リーチ表示は、
時系列的に連続する複数のストーリーを備え、
前記期待演出実行手段は、
前記複数のストーリーのうち、いずれかのストーリーを後段ストーリーとして選択するストーリー選択部(ストーリー選択処理)と、
前記後段ストーリーよりも時系列的に前の前段ストーリーを選択する前段ストーリー選択部(開始時ストーリー選択処理)と、
前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する早送り演出実行部(早送り演出発生処理およびストーリー昇格演出発生処理)とを備え、
前記早送り演出実行部は、前記後段ストーリーの開始時点に接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E1によれば、早送り演出実行部は、後段ストーリーの開始時点に接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行するので、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する場合であっても、遊技者は、後段ストーリーを必ず開始時点から見ることができ、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを容易に把握することができる。したがって、遊技者は、期待感の大小を容易に判断することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E2.
本発明群の特徴E1に記載された遊技機において、
前記後段ストーリーの継続時間は、前記前段ストーリーの継続時間以下に設定されていることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E2によれば、後段ストーリーの継続時間は、前段ストーリーの継続時間以下に設定されているので、前段ストーリーの継続時間よりも長い時間に設定されている場合と比較して、早送り演出実行部にて前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる場合にリーチ表示の全体の継続時間を短くすることができる。
特徴E3.
本発明群の特徴E1または特徴E2に記載された遊技機において、
前記複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知するストーリー種別報知部(インジケータIND1)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E3によれば、期待演出実行手段は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを遊技者に報知するストーリー種別報知部を備えているので、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する場合であっても、遊技者は、複数のストーリーのうち、どのストーリーを進行させているかを容易に把握することができる。したがって、遊技者は、期待感の大小を容易に判断することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E4.
本発明群の特徴E1から特徴E3のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するストーリー進行度報知部(インジケータIND2)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E4によれば、期待演出実行手段は、後段ストーリーの進行度を遊技者に報知するストーリー進行度報知部を備えているので、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーの途中に接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行する場合であっても、遊技者は、後段ストーリーの進行度を容易に把握することができる。
特徴E5.
本発明群の特徴E1から特徴E4のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続するか否かを判定する接続判定部(ステップS2113の処理)を備え、
前記早送り演出実行部は、前記接続判定部にて前記後段ストーリーに接続すると判定した場合には、前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させ、前記接続判定部にて前記後段ストーリーに接続しないと判定した場合には、前記前段ストーリーを早送りして進行させた後、前記前段ストーリーを維持して通常の速さで進行させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E5によれば、早送り演出実行部は、接続判定部にて後段ストーリーに接続すると判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させ、接続判定部にて後段ストーリーに接続しないと判定した場合には、前段ストーリーを早送りして進行させた後、前段ストーリーを維持して通常の速さで進行させるので、リーチ表示を多様化することができ、ひいては遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
特徴E6.
本発明群の特徴E5に記載された遊技機において、
遊技者に操作されることによって、情報の入力を受け付ける操作手段(押ボタン25b)を備え、
前記接続判定部は、前記前段ストーリーを早送りして進行させているときに、前記操作手段が遊技者に操作されることによって、前記後段ストーリーに接続すると判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E6によれば、接続判定部は、前段ストーリーを早送りして進行させているときに、操作手段が遊技者に操作されることによって、後段ストーリーに接続すると判定するので、遊技者は、操作手段を操作することによって、前段ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させることができる。したがって、遊技者は、複数のストーリーの間を意識して遷移させることができるので、期待感の大小を容易に判断することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E7.
本発明群の特徴E1から特徴E6のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記前段ストーリーとは異なる特定ストーリーに前記前段ストーリーを差し替えるストーリー差し替え部(中期待度のストーリーの差し替え処理)を備え、
前記早送り演出実行部は、前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを早送りして進行させた後、前記後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E7によれば、早送り演出実行部は、ストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを早送りして進行させた後、後段ストーリーに接続して通常の速さで進行させる早送り演出を実行するので、リーチ表示を多様化することができ、ひいては遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E8.
本発明群の特徴E7に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えるか否かを判定する差し替え判定部(ステップS2009Cの処理)を備え、
前記ストーリー差し替え部は、前記差し替え判定部にて前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えると判定した場合には、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替え、前記差し替え判定部にて前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えないと判定した場合には、前記前段ストーリーを維持することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E8によれば、ストーリー差し替え部は、差し替え判定部にて前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えると判定した場合には、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替え、差し替え判定部にて前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えないと判定した場合には、前段ストーリーを維持するので、リーチ表示を更に多様化することができ、ひいては遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
特徴E9.
本発明群の特徴E8に記載された遊技機において、
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36)とを備え、
前記差し替え判定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えるか否かを判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E9によれば、差し替え判定部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えるか否かを判定するので、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に関連付けて前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E10.
本発明群の特徴E9に記載された遊技機において、
前記差し替え判定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選した場合には、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えると判定し、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選しなかった場合には、前記前段ストーリーから前記特定ストーリーに差し替えないと判定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E10によれば、差し替え判定部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選した場合には、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えると判定し、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選に当選しなかった場合には、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えないと判定するので、遊技者は、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えたか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E11.
本発明群の特徴E7から特徴E10のいずれかに記載された遊技機において、
前記早送り演出実行部は、前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを早送りして進行させることによって、前記前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E11によれば、早送り演出実行部は、ストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを早送りして進行させることによって、前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すので、遊技者は、前段ストーリーを早送りしているのか、特定ストーリーを早送りしているのかを識別しにくくなる。したがって、遊技者は、前段ストーリーから特定ストーリーに差し替えたか否かの予測を楽しむことができる。
特徴E12.
本発明群の特徴E11に記載された遊技機において、
前記早送り演出実行部は、前記ストーリー差し替え部にて差し替えられた前記特定ストーリーを前記前段ストーリーの早送りとは異なる速さで早送りして進行させることによって、前記前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E12によれば、早送り演出実行部は、ストーリー差し替え部にて差し替えられた特定ストーリーを前段ストーリーの早送りとは異なる速さで早送りして進行させるので、例えば、前段ストーリーを高速にした特定ストーリーを用意し、特定ストーリーを早送りして進行させるときに、前段ストーリーを早送りして進行させるときよりも遅い速度で早送りすることによって、前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことができる。また、例えば、前段ストーリーを低速にした特定ストーリーを用意し、特定ストーリーを早送りして進行させるときに、前段ストーリーを早送りして進行させるときよりも速い速度で早送りすることによって、前段ストーリーを早送りして進行させているかのごとく偽装を施すことができる。
特徴E13.
本発明群の特徴E1から特徴E12のいずれかに記載された遊技機において、
前記リーチ表示は、前記前段ストーリーの期待度よりも前記後段ストーリーの期待度が高くなるように設定されていることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E13によれば、リーチ表示は、前段ストーリーの期待度よりも後段ストーリーの期待度が高くなるように設定されているので、早送り演出実行部にてストーリーを早送りして進行させればさせるほどリーチ表示の期待度は高くなる。したがって、遊技機は、遊技者の早送り演出への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴E群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、作動口に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、絵柄の変動表示を開始した後、特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を実行している。このリーチ表示は、例えば、時系列的に連続する複数のストーリーを有し、これらのストーリーの一部を早送りする演出を実行し、遊技者の期待感を増大させている。
しかしながら、このようなストーリーの一部を早送りする演出は、ストーリーの進行の速度が速く、その内容も難解になってしまうので遊技者は期待感の大小を判断しにくく、ひいては遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。
以上のように、本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に好適に利用できる。
10…パチンコ機、35…一般入賞口、36…上作動口、37…下作動口、38…可変入賞装置、38a…大入賞口、38b…開閉扉、38c…可変入賞駆動部、39…アウト口、40…右側可変入球機構、51…図柄表示装置、60…主制御装置、62…MPU、90…音声発光制御装置、92…MPU、100…表示制御装置、102…MPU。

Claims (5)

  1. 遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段と、前記遊技球を入球させるために前記遊技領域に設けられた複数の入球手段とを備える遊技機であって、
    前記入球手段は、
    前記発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する通常入球手段と、
    前記発射手段にて発射された遊技球を入球させることによって内部抽選を実行する参照入球手段とを備え、
    前記遊技機は、
    前記入球手段への遊技球の入球を契機として変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、前記入球手段への遊技球の入球に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する表示手段と、
    前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合と、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合とで前記通常入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を異なるように設定する変動状態設定手段とを備えることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載された遊技機において、
    前記入球手段は、
    前記発射手段にて発射された遊技球を入球させた後、遊技領域から排出せずに遊技領域の流下を継続させる前記参照入球手段を備え、
    前記通常入球手段は、
    前記参照入球手段の下方に設けられることによって、前記参照入球手段にて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させる第1の入球手段と、
    前記参照入球手段にて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させない第2の入球手段とを備え、
    前記遊技機は、
    前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、前記第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、前記第2の入球手段に遊技球が入球したと判定する入球判定手段を備えることを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1に記載された遊技機において、
    前記通常入球手段は、
    前記発射手段にて発射された遊技球を入球させた後、遊技領域から排出せずに遊技領域の流下を継続させる第1の入球手段と、
    前記発射手段にて発射された遊技球を入球させる第2の入球手段とを備え、
    前記入球手段は、
    前記第1の入球手段の下方に設けられることによって、前記第1の入球手段にて遊技領域の流下を継続させた遊技球を入球させる前記参照入球手段を備え、
    前記遊技機は、
    前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行している場合には、前記第1の入球手段に遊技球が入球したと判定し、前記参照入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示を実行していない場合には、前記第2の入球手段に遊技球が入球したと判定する入球判定手段を備え、
    前記入球判定手段は、
    前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の実行を遅延させる抽選遅延部を備えることを特徴とする遊技機。
  4. 請求項2または請求項3に記載された遊技機において、
    前記変動状態設定手段は、前記第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定することを特徴とする遊技機。
  5. 請求項4に記載された遊技機において、
    前記変動状態設定手段は、
    前記第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間を前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の継続時間よりも長くなるように設定することによって、前記第2の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態を前記第1の入球手段への遊技球の入球に基づく変動表示の状態よりも不利になるように設定することを特徴とする遊技機。
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JP2012024195A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Heiwa Corp 弾球遊技機
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