JP2017149833A - 粘着シートおよび粘着シートの製造方法 - Google Patents

粘着シートおよび粘着シートの製造方法 Download PDF

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翔 大高
征太郎 山口
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Abstract

【課題】優れた定荷重性が得られるばかりか、各種被着体に対して、優れた粘着力を発揮する粘着シート等を提供する。【解決手段】基材の少なくとも片面に、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層を備えた粘着シートおよびその製造方法であって、粘着剤層の前記粘着剤組成物が、(A)末端シリル基ポリマーと、(B1)23℃で固体の粘着付与樹脂と、(B2)23℃で液体の粘着付与樹脂とを含み、(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合等を有し、さらに、主鎖の両末端に、加水分解性シリル基を有しており、かつ、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値とする。【選択図】図1

Description

本発明は、粘着シートおよび粘着シートの製造方法に関する。
特に、定荷重性が優れているばかりか、各種被着体に対して、優れた粘着力を発揮する粘着シートおよびそのような粘着シートの製造方法に関する。
従来、感圧接着剤(粘着剤)を基材に塗布した粘着シートは、押圧によって容易に被着体に貼り付けることができることから、多くの分野において幅広く使用されている。
また、粘着シートにおける粘着剤としては、アクリル系粘着剤が広く使用されているが、かかるアクリル系粘着剤を用いた粘着シートは、例えば、フッ素系樹脂等の低極性表面を有する被着体に対して貼合した場合、粘着力を殆ど発現しないという問題が見られた。
したがって、一般的には、低極性表面を有する被着体に対しては、シリコーン系粘着剤を用いた粘着シートが使用されている。
しかしながら、シリコーン系粘着剤はアクリル系粘着剤と比較して非常に高価であり、加えて、シリコーン系粘着剤に適用できるフッ素系やフッ素化シリコーン系の剥離剤も高価であるため、汎用材料としての使用が難しいという実情があった。
そこで、アクリル系粘着剤としながらも、フッ素系樹脂に対する粘着性に優れた粘着テープが開示されている(例えば、特許文献1)。
より具体的には、支持体に架橋アクリル系感圧接着剤層が設けられてなる粘着テープであって、架橋アクリル系感圧接着剤は、炭素数8〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが80重量%以上を占める(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と、同単量体と共重合可能な官能基を有する不飽和単量体0.1〜6重量%とを共重合してなるアクリル系共重合体100重量部に対し、これと相溶可能な粘着付与樹脂3〜25重量部を配合し、その後架橋が施されてなるものであり、該接着剤層の層厚が25〜100μmであり、かつ、層厚(単位:μm)とゲル分率(単位:%)の間に下式で表わされる関係が成立することを特徴とするフッ素系樹脂固定用粘着テープが開示されている。
0.05×層厚≦ゲル分率≦0.4×層厚
また、所定の末端シリル基ポリマーと、粘着付与樹脂と、を含んでなる粘着剤組成物を用いることを特徴とした、優れた耐熱性を有する粘着シートが開示されている(例えば、特許文献2)。
より具体的には、主鎖または側鎖にウレタン結合および/または尿素結合を有するとともに、分子末端に、所定の加水分解性シリル基を含有する末端シリル基ポリマー100質量部と、粘着付与樹脂10〜150質量部と、三フッ化ホウ素および/またはその錯体、フッ素化剤およびフッ素系無機酸のアルカリ金属塩よりなる群から選ばれたフッ素系化合物0.001〜10質量部と、を均一に混合してなる粘着剤前駆体を、テープ基材またはシート基材の表面に塗布した後、該末端シリル基ポリマーを硬化させることにより、該粘着剤前駆体を粘着剤層とすることを特徴とする粘着シートが開示されている。
さらにまた、バックグラインドテープ等として好適であって、末端シリル基ポリマーの硬化物を粘着剤層の主剤としてなる、粘着力が所定値以下の粘着シートが開示されている(例えば、特許文献3)。
より具体的には、主鎖にウレタン結合を有するとともに、分子末端に、所定の加水分解性シリル基を含有する末端シリル基ポリマーを水添加して硬化させ、それを粘着剤層の主剤としてなり、かつ、粘着力(対SUS板)が8N/25mm以下のバックグラインドテープ等に適用される粘着シートである。
特開2005−154474号公報(特許請求の範囲等) 特許第5284362号公報(特許請求の範囲等) 特許第5561166号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、特許文献1に開示された粘着テープは、フッ素系樹脂等の被着体に対しては、ある程度の粘着力を発揮できるものの、粘着剤層を相当程度厚くし、かつ、ゲル分率を相当程度低くする必要があった。
したがって、定荷重性が乏しく、かかる粘着剤層を備えた粘着テープをロール状に巻いた際に、粘着剤層の一部が外部へはみ出し易くなって、特に、長尺ロールを生産する際の歩留まりが極端に低いという問題が見られた。
また、特許文献2に開示された粘着シートの場合、粘着剤層の構成成分として、所定の末端シリル基ポリマーおよび粘着付与樹脂等を用いており、ステンレス板に対する粘着力には優れているものの、室温で状態が異なる複数の粘着付与樹脂の配合については何ら考慮していないため、定荷重性が乏しいという問題が見られた。
また、特許文献3に開示された粘着シートの場合、それぞれ粘着剤層の構成成分として、所定の末端シリル基ポリマーを用いているものに、粘着付与樹脂の配合までは考慮しておらず、それぞれステンレス板に対する粘着性が過度に低いという問題が見られた。
そこで、以上のような事情に鑑み、本発明者等は鋭意努力したところ、所定の末端シリル基ポリマーに対し、室温(23℃)で固体状および液体状である粘着付与樹脂をそれぞれ所定量配合することにより、良好な定荷重性が得られるばかりか、各種被着体に対しても、優れた粘着力を発揮する粘着シートが得られることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の目的は、定荷重性が良好であって、かつ、各種被着体に対して、優れた粘着力を発揮する粘着シートおよび、そのような粘着シートの効率的な製造方法を提供することにある。
本発明によれば、基材の少なくとも片面に、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層を備えた粘着シートであって、粘着剤層の粘着剤組成物が、下記(A)、(B1)および(B2)成分を含み、
(A)末端シリル基ポリマー
(B1)23℃で固体の粘着付与樹脂
(B2)23℃で液体の粘着付与樹脂
(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有しており、かつ、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値とすることを特徴とする粘着シートが提供され、上述した問題を解決することができる。
(一般式(1)中、X1およびX2は独立しており、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
すなわち、本発明の粘着シートであれば、粘着剤層を構成する粘着剤組成物(硬化物)が、所定の末端シリル基ポリマーに対して、固体状及び液体状の両方の粘着付与樹脂を含むことから、定荷重性が良好であって、かつ、各種被着体に対しても、良好な粘着性を発揮することができる。
また、本発明の別の態様は、基材を含まず、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層から構成された粘着シートであって、粘着剤層の粘着剤組成物が、下記(A)、(B1)および(B2)成分を含み、
(A)末端シリル基ポリマー
(B1)23℃で固体の粘着付与樹脂
(B2)23℃で液体の粘着付与樹脂
(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有しており、かつ、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値とすることを特徴とする粘着シートである。
(一般式(1)中、X1およびX2は独立しており、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
すなわち、本発明の別の粘着シートによれば、粘着剤層を構成する粘着剤組成物(硬化物)が、所定の末端シリル基ポリマーに対して、固体状及び液体状の両方の粘着付与樹脂を含むことから、基材がなくとも、フィルム状粘着剤(両面タイプ)として、定荷重性が良好であって、かつ、各種被着体に対して、良好な粘着性を発揮することができる。
また、本発明の粘着シートを構成するにあたり、JIS Z 8803:2011に準拠して測定される(B2)成分の23℃における粘度を2,000〜1,000,000mPa・sの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、(B2)成分が室温(23℃)で液体状であって、(B1)成分の配合による過度の硬化を抑制し、各種被着体に対する粘着力をさらに良好な範囲で制御することができるためである。
また、本発明の粘着シートを構成するにあたり、(B1)成分が、テルペンフェノールおよびロジンまたはいずれか一方であることが好ましい。
このように構成することにより、(A)成分と、(B1)成分との間の相溶性を、より良好なものとすることができ、ひいては、ゲル分率や凝集力の調整がさらに容易になる。
また、本発明の粘着シートを構成するにあたり、(B1)成分が、完全水添テルペンフェノールを含むことが好ましい。
このように構成することにより、(A)成分と、(B1)成分との間の相溶性を、さらに良好なものとすることができ、ひいては、良好な耐熱性を得ることができる。
また、本発明の粘着シートを構成するにあたり、完全水添テルペンフェノールの配合量を、(B1)成分の全体量(100重量%)に対して、30〜100重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、(A)成分と、(B1)成分との間の相溶性を、さらに良好なものとすることができ、ひいては、良好な耐熱性を得ることができる。
また、本発明の粘着シートを構成するにあたり、粘着剤組成物が、(C)成分として、(A)成分の硬化を促進するための触媒を含むとともに、当該触媒が、アルミ系触媒、チタン系触媒、ジルコニウム系触媒、ビスマス系触媒および三フッ化ホウ素系触媒からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
このように構成することにより、各種被着体に対する粘着性や(A)成分の硬化性を制御することができ、ひいては、ゲル分率や凝集力の調整がさらに容易になる。
また、本発明の粘着シートを構成するにあたり、粘着剤組成物が、(D)成分として、アミノ基含有アルコキシシランを含むことが好ましい。
このように構成することにより、各種被着体に対する粘着性や(A)成分の硬化性を制御することができ、ひいては、ゲル分率や凝集力の調整がさらに容易になる。
また、本発明の別の態様は、基材の少なくとも片面に、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層を備えた粘着シートの製造方法であって、下記工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする粘着シートの製造方法である。
(1)下記(A)、(B1)、および(B2)成分を含む粘着剤組成物を、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値として準備する工程
(A)主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有する末端シリル基ポリマー
(B1)23℃で固体の粘着付与樹脂
(B2)23℃で液体の粘着付与樹脂
(一般式(1)中、X1およびX2は独立しており、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
(2)粘着剤組成物を、基材の少なくとも一方の面に積層する工程
(3)粘着剤組成物を硬化させ、当該粘着剤層を備えた粘着シートとする工程
すなわち、本発明の粘着シートの製造方法であれば、所定の末端シリル基ポリマーおよび室温(23℃)で固体状および液体である複数の粘着付与樹脂を含むことから、定荷重性が良好であって、かつ、各種被着体に対しても、良好な粘着性を発揮する粘着シートを効率的に得ることができる。
また、本発明の別の態様は、基材を含まず、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層のみから構成された粘着シートの製造方法であって、下記工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする粘着シートの製造方法である。
(1)下記(A)、(B1)、および(B2)成分を含む粘着剤組成物を、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値として準備する工程
(A)主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有する末端シリル基ポリマー
(B1)23℃で固体の粘着付与樹脂
(B2)23℃で液体の粘着付与樹脂
(一般式(1)中、X1およびX2は独立しており、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
(2)粘着剤組成物を、剥離フィルムの表面に積層する工程
(3)粘着剤組成物を硬化させ、当該粘着剤層を備えた粘着シートとする工程
すなわち、本発明の別の粘着シートの製造方法によれば、粘着剤層を構成する粘着剤組成物(硬化物)が、所定の末端シリル基ポリマーに対して、固体状及び液体状の両方の粘着付与樹脂を含むことから、基材がなくとも、フィルム状粘着剤(両面タイプ)として、定荷重性が良好であって、かつ、各種被着体に対して、良好な粘着性を発揮することができる粘着シートを安定的に得ることができる。
図1は、粘着付与樹脂(B1)および(B2)の配合量と、粘着シートにおけるSUS板に対する粘着力と、の関係について説明するために供する図である。 図2は、粘着付与樹脂(B1)および(B2)の配合量と、粘着シートにおける定荷重性と、の関係について説明するために供する図である。 図3(a)〜(d)は、粘着剤層の形成方法を説明するために供する図である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態は、基材の少なくとも片面に、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層を備えた粘着シートであって、粘着剤層の粘着剤組成物が、下記(A)、(B1)、および(B2)成分を含み、
(A)末端シリル基ポリマー
(B1)23℃で固体の粘着付与樹脂
(B2)23℃で液体の粘着付与樹脂
(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有しており、かつ、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値とすることを特徴とする粘着シートが提供される。
(一般式(1)中、X1およびX2は独立しており、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
以下、第1の実施形態の粘着シートを、図面を適宜参照して、具体的に説明する。
1.粘着剤層
(1)(A)成分:末端シリル基ポリマー
(1)−1 構造
(A)成分としての末端シリル基ポリマーは、主鎖または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有するとともに、主鎖の両末端に下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有することを特徴とする。
(一般式(1)中、X1〜X2はヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、R1は炭素数1〜20のアルキル基である。)
この理由は、このような構造を有する(A)成分であれば、一般式(1)で表わされる2官能の加水分解性末端シリル基を有することから、(A)成分同士の加水分解脱水縮合により効果的に三次元網目構造を形成することができるためである。
したがって、所定の粘着付与樹脂との相溶性を好適な範囲に調節することができるとともに、ゲル分率や定荷重性の調整が容易になり、優れた粘着力を発揮することができる。
また、一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基に関し、Rで表わされるアルキル基の炭素数は、加水分解脱水縮合反応性の観点から、1〜12であることが好ましく、1〜3であることがさらに好ましい。
さらにまた、一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基に関し、X1またはX2がアルコキシ基である場合、当該アルコキシ基における炭素数は、加水分解脱水縮合反応性の観点から、1〜12であることが好ましく、1〜3であることがさらに好ましい。
また、所定の末端シリル基ポリマーの末端部分における具体的構造を、下記一般式(2)〜(8)(末端部分−A〜G)に示す。
(一般式(2)中、R2およびR3は炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、R、X1およびX2は一般式(1)の場合と同様であり、下記一般式(3)〜(8)においても同様であり、一般式(8)中、X3はアルキレン基であり、X4は炭素数1〜20の有機基を示している。)
また、(A)成分である末端シリル基ポリマーの主鎖の骨格としては、ポリオキシアルキレンであることを特徴とする。
この理由は、ポリオキシアルキレンであれば、得られる粘着剤層に対し、適度な柔軟性を付与することができ、被着体に対する粘着力をさらに向上させることができるためである。
したがって、(A)成分である末端シリル基ポリマーの側鎖の骨格としても、ポリオキシアルキレンであることが好ましい。
なお、かかるポリオキシアルキレンの具体例としては、ポリオキシプロピレンやポリオキシエチレン等が挙げられる。
また、(A)成分が、側鎖に一般式(1)で表される加水分解性シリル基を有さず、主鎖の両末端のみに一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有する両末端シリル基ポリマーであることが好ましい。
この理由は、かかる両末端シリル基ポリマーであれば、(A)成分同士の架橋密度が好適な範囲に調節され、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与樹脂の相溶性を、より好適な範囲に調節することができるためである。
(1)−2 重量平均分子量
また、(A)成分の重量平均分子量(Mw)を30,000〜150,000の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる重量平均分子量が30,000未満の値となると、分子構造が密になり、十分な粘着力が得られず、また粘度が低くなり過ぎ、溶液塗布によるシート化時に加工性が悪くなる場合があるためである。
一方、かかる重量平均分子量が150,000を超えた値となると、架橋密度が過度に低下して、ゲル分率の値が低くなったり、あるいは、粘度増大等による加工適性の低下が顕著になったりする場合があるためである。
したがって、(A)成分の重量平均分子量を35,000〜100,000の範囲内の値とすることがより好ましく、40,000〜60,000の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、(A)成分である末端シリル基ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィ(GPC)等の公知の分子量測定装置を用いて、測定することがで
きる。
(1)−3 配合量
また、(A)成分の配合量を、粘着剤層の全体量(100重量%)に対して、20〜51重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる(A)成分の配合量が20重量%未満の値となると、粘着剤層全体に対する(A)成分の絶対量が過度に少なくなって、十分な粘着特性を得ることが困難になる場合があるためである。
一方、かかる(A)成分の配合量が51重量%を超えた値となると、粘着剤層全体に対する(A)成分の絶対量が過度に多くなって、所定の粘着付与樹脂との相溶性の調節が困難になる場合があるためである。
したがって、(A)成分の配合量を、粘着剤層の全体量(100重量%)に対して、25〜50重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、25〜45重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(1)−4 片末端シリル基ポリマー
また、(A´)成分として、さらに主鎖の片末端のみに一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有する片末端シリル基ポリマーを含むとともに、その配合量を、両末端シリル基ポリマー100重量部に対して、0.1〜30重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、両末端シリル基ポリマーに対して、所定の範囲で片末端シリル基ポリマーを混合することで、(A)成分同士の架橋密度がより好適な範囲に調節され、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与樹脂の相溶性の調節をさらに容易にすることができるためである。
すなわち、片末端シリル基ポリマーの配合量が0.1重量部未満の値となると、その添加効果を十分に得られない場合があるためである。一方、片末端シリル基ポリマーの配合量が30重量部を超えた値となると、(A)成分同士の架橋密度が過度に低下して、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与樹脂の相溶性の調節が困難になる場合があるためである。
したがって、片末端シリル基ポリマーの配合量を、両末端シリル基ポリマー100重量部に対して、0.5〜10重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜5重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
但し、両末端シリル基ポリマーのみを用いた場合であっても、フッ素系化合物を含む被着体に対し、優れた粘着力を発揮する粘着剤層を得られることが確認されているため、特に必要のない場合には、片末端シリル基ポリマーを混合することなく、両末端シリル基ポリマーのみを用いることも、製造工程の簡略化の観点からは好ましい。
(2)(B1)成分:粘着付与樹脂1
(2)−1 種類
(B1)成分として、23℃で固体の粘着付与樹脂を所定量配合することを特徴とする。
すなわち、かかる粘着付与樹脂を配合すれば、所定の末端シリル基ポリマーに対する相溶性を絶妙な範囲に調節することができ、これにより、各種被着体に対して、優れた粘着力を発揮しているものと推定される。
また、かかる(B1)成分としての粘着付与樹脂の種類を、重合ロジン、重合ロジンエステル、ロジン誘導体などのロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂などのテルペン系樹脂及びその水添物(部分水添および完全水添を含む。)、テルペンフェノール系樹脂及びその水添物(部分水添及び完全水添を含む。)、クマロン・インデン樹脂、脂肪族系石油系樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族/芳香族共重合体石油樹脂などの石油系樹脂及びその水添物(部分水添および完全水添を含む。)スチレン又は置換スチレンの低分子質量合体等からなる群から選択される少なくとも一種とすることが好ましい。
この理由は、これらの粘着付与樹脂であれば、(A)成分との組み合わせにより、粘着剤組成物に対し、優れた粘着力を付与することができるためである。
そして、好適な(B1)成分の粘着付与樹脂として、テルペンフェノールおよびロジンまたはいずれか一方であることが好ましい。
この理由は、このような粘着付与樹脂であれば、(A)成分と、(B1)成分との間の相溶性を、より良好なものとすることができ、ひいては、ゲル分率や凝集力の調整がさらに容易になるためである。
さらに、(B1)成分として、完全水添テルペンフェノールを含むことが好ましい。
この理由は、完全水添テルペンフェノールを含むことにより、系中のアルコキシシリル基の反応速度と反応率をより良好なものとすることができ、ひいては、良好な耐熱性を得ることができるためである。
なお、完全水添テルペンフェノール系樹脂に該当するか否かは、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)により得られるFT−IRスペクトルを用いて判断することができる。
すなわち、メチル基の炭素−水素結合伸縮振動に由来する約2960cm-1のピークの高さを100とした場合に、フェノール部位の芳香族炭素−炭素二重結合伸縮振動に由来する1625‐1575cm-1のピークの高さが20%未満であるならば、フェノール部位が完全水添しているといえる。
一方、フェノール部位由来のピークの高さが20%以上である場合は、フェノール部位およびテルペン部位がほとんど水添されていないか、非水添テルペンフェノール系樹脂であるといえる。
そして、(B1)成分の粘着付与樹脂として、完全水添テルペンフェノールを含む場合、その配合量を、(B1)成分の全体量(100重量%)に対して、30〜100重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような配合量とすることにより、系中のアルコキシシリル基の反応速度と反応率をより良好なものとすることができ、ひいては、良好な耐熱性を得ることができるためである。
また、(B1)成分の軟化点(JIS K 5902:2006準拠測定)を80〜170℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、所定温度で固体であって、所定の末端シリル基ポリマーに対する相溶性を過度に高めることなく、かつ、過度に低下させることもない絶妙な範囲に調節することができ、これにより、各種被着体に対して、優れた粘着力を発揮できるためである。
すなわち、かかる軟化点が80℃未満の値となると、各種被着体に対する粘着力を十分に向上させることが困難になる場合があるためである。一方、かかる軟化点が170℃を超えた値となると、所定の末端シリル基ポリマーに対する相溶性が過度に低下するほか、ガラス転移点の上昇により、各種被着体に対する粘着力を十分に向上させることが困難になる場合があるためである。
したがって、(B1)成分の軟化点を90〜160℃の範囲内の値とすることがより好ましく、100〜150℃の範囲内の値とすることがよりさらに好ましい。
また、(B1)成分の重量平均分子量(Mw)を500〜1,500の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような重量平均分子量の範囲とすることにより、所定の末端シリル基ポリマーに対する相溶性を過度に高めることなく、かつ過度に低下させることもない絶妙な範囲に調節することができ、これにより、各種被着体に対して、優れた粘着力を発揮できるためである。
すなわち、かかる重量平均分子量が500未満の値となると、各成分との間の相溶性が低下して、各種被着体に対する粘着力を十分に向上させることが困難になる場合があるためである。一方、かかる重量平均分子量が1,500を超えた値となると、所定の末端シリル基ポリマーに対する相溶性が過度に低下することにより、各種被着体に対する粘着力を十分に向上させることが困難になる場合があるためである。
したがって、(B1)成分の重量平均分子量を650〜1,200の範囲内の値とすることがより好ましく、700〜900の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)−2 配合量
また、(B1)成分の配合量を、(A)成分100重量部に対して、90〜250重量部の範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、(B1)成分の配合量をかかる範囲内の値とすることにより、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与樹脂の相溶性を好適な範囲に調節することができるためである。
すなわち、かかる配合量が90重量部未満の値となると、基本的な粘着力を十分に向上させることが困難になる場合や、自立性のない膜となり、粘着テープとして被着体に貼り付することができない場合があるためである。一方、かかる配合量が250重量部を超えた値となると、所定の末端シリル基ポリマーに対する相溶性が過度に低下して、各種被着体に対する粘着力を十分に向上させることが困難になる場合があるためである。
したがって、(B1)成分の配合量を、(A)成分100重量部に対して、100〜170重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、110〜150重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)(B2)成分:粘着付与樹脂2
(3)−1 種類
(B2)成分として、23℃で液体の粘着付与樹脂を所定量配合することを特徴とする。
この理由は、かかる液体の粘着付与樹脂であれば、(B1)成分の配合による過度の硬化を抑制することができ、これにより、各種被着体に対する粘着力を良好な範囲で制御することができるためである。
したがって、かかる(B2)成分の23℃における粘度を2,000〜1,000,000mPa・sの範囲内の値とすることが好ましい。
すなわち、かかる粘着付与樹脂であれば、室温(23℃)において液体であって、(B1)成分の配合による過度の硬化を抑制することができ、これにより、各種被着体に対する粘着力をさらに良好な範囲で制御することができるためである。
したがって、(B2)成分の粘度を2,500〜800,000mPa・sの範囲内の値とすることがより好ましく、3,000〜700,000mPa・sの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、かかる液体の粘着付与樹脂の粘度は、JIS Z 8803:2011に準拠して、回転式粘度計等を用いて測定することができるが、さらに、かかる粘度の具体的な測定方法については、実施例においてより詳細に記載する。
なお、本発明において、粘着付与樹脂が室温において固体であるとは、23℃における粘度が1,000,000mPa・sを超えたものをいい、粘着付与樹脂が室温において液体であるとは、23℃における粘度が1,000,000mPa・s以下のものと定義される。
また、粘着付与樹脂の重量平均分子量(Mw)を100〜2,000の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような重量平均分子量の範囲とすることにより、所定の末端シリル基ポリマーに対する相溶性を過度に高めることなく、かつ過度に低下させることもない絶妙な範囲に調節することができ、これにより、各種被着体に対して、優れた粘着力を発揮できるためである。
すなわち、かかる重量平均分子量が100未満の値となると、これを配合して、成膜した場合に、自立性のない膜やフィルムとなってしまい、粘着テープとして被着体に貼り付することができない場合があるためである。一方、かかる重量平均分子量が2,000を超えた値となると、所定の末端シリル基ポリマーやB1成分に対する相溶性が過度に低下することにより、各種被着体に対する粘着力を十分に向上させることが困難になる場合があるためである。
したがって、(B2)成分の重量平均分子量は、200〜1,000の範囲内の値であることがより好ましく、250〜500の範囲内の値であることがさらに好ましい。
また、かかる(B2)成分の種類については、(B1)と同様のものを用いることができるが、より具体的には、重合ロジン、重合ロジンエステル、ロジン誘導体などのロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂などのテルペン系樹脂及びその水添物(部分水添および完全水添を含む。)、テルペンフェノール系樹脂及びその水添物(部分水添及び完全水添を含む。)、クマロン・インデン樹脂、脂肪族系石油系樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族/芳香族共重合体石油樹脂などの石油系樹脂及びその水添物(部分水添および完全水添を含む。)、スチレン又は置換スチレンの低分子質量合体、ヒドロアビエチルアルコールおよびヒドロアビエチルアルコールに由来したエステル等からなる群から選択される少なくとも一種とすることが好ましい。
この理由は、これらの粘着付与樹脂であれば、(A)成分との組み合わせにより、各種被着体に対して、優れた粘着力を発揮することができるためである。
(3)−2 配合量
また、(B2)成分の配合量を、(A)成分100重量部に対して、3〜140重量部の範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、(B2)成分の配合量をかかる範囲内の値とすることにより、(B1)成分の配合による過度の硬化を適度に抑制することができ、これにより、各種被着体に対する粘着力をさらに良好な範囲で制御することができるためである。
すなわち、かかる配合量が3重量部未満の値となると、(B1)成分の配合による過度の硬化を抑制する効果が十分に得られず、各種被着体に対する粘着力を良好な範囲で制御することが困難となる場合があるためである。一方、かかる配合量が140重量部を超えた値となると、粘着剤層が過度に軟化し、自立性のない膜となり、粘着テープとして被着体に貼り付することが困難となる場合があるためである。
したがって、(B2)成分の配合量を、(A)成分100重量部に対して、3〜124の範囲内の値とすることがより好ましく、15〜100の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、(B1)成分と(B2)成分との合計量を、(A)成分100重量部に対して、125重量部以上の値とすることが好ましい。
この理由は、(B1)成分と(B2)成分との合計量が所定値以上の値とすることにより、粘着力をさらに良好な範囲で制御することが容易になり、定荷重性が良好であって、かつ、各種被着体に対しても、良好な粘着性を発揮する粘着シートを効率的に得ることができるためである。
ここで、図1を参照して、(B1)成分の配合量と、SUS板に対する粘着力との関係について説明する。
すなわち、図1には、横軸に、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマー100重量部に対する(B1)成分の配合量を採り、縦軸に、得られた粘着剤組成物の硬化物を粘着剤層として有する粘着シートにおけるSUS板に対する粘着力の値を採った特性曲線L1およびL2を示してある。
また、特性曲線L1は、(B2)成分が所定量配合される場合の特性曲線であり、特性曲線Bは、(B2)成分が全く含まれない場合の特性曲線である。
まず、(B2)成分が所定量配合される場合の特性曲線L1について具体的にみると、SUS板に対する粘着力は、(B1)成分の配合量にほぼ比例して増加し、所定の範囲で極大値を示すと言うことができる。
より具体的には、(B1)成分の配合量が175重量部以下の場合、SUS板に対する粘着力は(B1)成分の配合量にほぼ比例して増加し、100重量部の場合にSUS板に対する粘着力は約30N/25mmである。
また、(B1)成分の配合量が175重量部を超えた値となると、SUS板に対する粘着力が低下し始めるものの、200重量部でも約35N/25mmという比較的良好な粘着力が得られていることが理解される。
次いで、(B2)成分が全く含まれない場合の特性曲線L2についてみると、(B1)成分の配合量が100重量部の場合にSUS板に対する粘着力は約30N/25mmであるもの、(B1)成分の配合量が100重量部を超えた値となると、粘着力が低下し始め、160重量部のときはほとんど粘着力を有さないレベルにまで低下してしまうことが理解される。
したがって、特性曲線L1およびL2からは、SUS板に対する良好な粘着力を安定的に得るためには、(B2)成分が所定量配合されるとともに、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマー100重量部に対する(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とすることが望ましいことが理解される。
また、図2を参照して、(A)成分100重量部に対する(B1)および(B2)成分の配合量の影響を、定荷重性の観点から説明する。
すなわち、図2には、横軸と縦軸に、それぞれ(A)成分である所定の末端シリル基ポリマー100重量部に対する(B1)および(B2)成分の配合量を採っており、各成分の配合量が、各プロット点に対応する配合量の場合に、実施例において詳述する定荷重性試験における粘着シートの剥がれ量(ズレ量)が20mm以下(定荷重性が良好)または20mmより大きいこと(定荷重性が乏しい)を示している。
具体的には、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマー100重量部に対する(B1)成分の配合量が90重量部未満の場合では、いずれもズレ量が20mmより大きい値(50mm)となり、良好な定荷重性が得られないことが理解される。
また、(B1)成分の配合量が90重量部以上の値であっても、(B2)成分が全く含まれない場合にはズレ量が20mmより大きい値となり、良好な定荷重性が得られないことが理解される。
一方、(B1)成分の配合量が125重量部であり、(B2)成分の配合量が6重量部である場合は、ズレ量が20mm以下(1mm)と良好な定荷重性が得られている。
したがって、良好な定荷重性を安定的に得る観点では、(A)成分である所定の末端シリル基ポリマー100重量部に対する(B2)成分の配合量を3重量部以上の値とすることが望ましいことが理解される。
(4)(C)成分:触媒
(4)−1 種類
また、本発明における粘着剤層を構成するにあたり、(C)成分として、(A)成分の硬化を促進するための触媒を含むとともに、当該触媒が、アルミ系触媒、チタン系触媒、ジルコニウム系触媒および三フッ化ホウ素系触媒からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
この理由は、これらの触媒であれば、(A)成分同士の架橋密度の制御が容易になり、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与樹脂の相溶性を、さらに好適な範囲に調節することができるためである。
また、アルミ系触媒としては、アルミニウムのアルコキシド、アルミニウムキレート、塩化アルミニウム(III)が好ましく、チタン系触媒としては、チタンのアルコキシド、チタンキレート、塩化チタン(IV)が好ましく、ジルコニウム系触媒としては、ジルコニウムのアルコキシド、ジルコニウムキレート、塩化ジルコニウム(IV)が好ましく、三フッ化ホウ素系触媒としては、三フッ化ホウ素のアミン錯体やアルコール錯体が特に好ましく使用される。
(4)−2 配合量
また、(C)成分である触媒の配合量を、(A)成分100重量部に対して、0.001〜10重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる(C)成分の配合量が0.001重量部未満の値となると、触媒作用が不十分となって、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与樹脂の相溶性が過度に大きくなり、フッ素系化合物を含む被着体に対する粘着力が過度に低下する場合があるためである。
一方、かかる(C)成分の配合量が10重量部を超えた値となると、触媒作用が過剰となって、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与樹脂の相溶性が過度に小さくなり、各種被着体に対する粘着力が過度に低下する場合があるためである。
したがって、(C)成分の配合量を、(A)成分100重量部に対して、0.01〜8重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.05〜5重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(5)(D)成分:アミノ基含有アルコキシシラン
また、(D)成分として、アミノ基含有アルコキシシラン(分子中にアミノ基を有するシランカップリング剤を含む。)を、(A)成分100重量部に対して、0.01重量部以上含有することが好ましい。
この理由は、(D)成分をかかる範囲で配合することにより、(A)成分の架橋助剤としての効果を発揮し、粘着剤組成物の凝集力を、より好適な範囲に調節することができるためである。
但し、かかる(D)成分の配合量が多すぎると、粘着剤層が黄変する原因となるおそれがある。
したがって、(D)成分の配合量を、(A)成分100重量部に対して、0.05〜1重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.1〜0.5重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、(D)成分の配合量に関して、(C)成分の配合量も考慮して定めることがより好ましい。
すなわち、(C)成分1モルに対して、(D)成分の配合量を1モル以上の値とすることが好ましい。
この理由は、(D)成分をかかる範囲で配合することにより、(C)成分とともに、所定の末端シリル基ポリマーの架橋助剤としての効果を発揮し、粘着剤組成物の凝集力を、より好適な範囲に調節することができるためである。
したがって、(D)成分の配合量を、(C)成分1モルに対して1〜30モルの範囲内の値とすることがより好ましく、2〜10モルの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、(D)成分であるアミノ基含有アルコキシシランとしては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等の少なくとも一つが好適に用いられる。
(6)添加剤
また、本発明における粘着剤層には、上述した以外の成分として、例えば、(D)成分以外のシランカップリング剤、老化防止剤、ビニルシラン化合物や酸化カルシウム等の脱水剤、充填剤、導電性材料、熱伝導性材料、可塑剤、無水シリカ、アマイドワックス等の揺変剤、イソパラフィン等の希釈剤、水酸化アルミニウム、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤等の難燃剤、シリコーンアルコキシオリゴマー、アクリルオリゴマー等の機能性オリゴマー、顔料、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、乾性油等の少なくとも一つを添加混合してもよい。
また、これらの添加剤を加える場合には、添加剤の種類にもよるが、本発明の効果を損なわない程度に配合することが好ましく、その配合量を、(A)成分100重量部に対して、0.01〜100重量部の範囲内の値とすることが好ましく、0.01〜70重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.01〜40重量部の範囲内の値とすることが特に好ましい。
(7)ゲル分率
また、本発明における粘着剤層(硬化物)のゲル分率を48%以下の値とすることが好ましい。
この理由は、粘着剤層のゲル分率をかかる範囲内の値とすることにより、(A)成分同士の架橋密度がさらに好適な範囲に調節され、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与樹脂の相溶性を、より一段と好適な範囲に調節することができるためである。
すなわち、粘着剤層のゲル分率が48%を超えた値となると、(A)成分同士の架橋密度が過度に大きくなって、所定の末端シリル基ポリマーに対する所定の粘着付与樹脂の相溶性が過度に小さくなり、各種被着体に対する粘着力が過度に低下する場合があるためである。
但し、粘着剤層のゲル分率が過度に小さくなると、長尺物にしてロール状態で保管する場合に、粘着剤層のシート端部からしみ出しやすくなる場合がある。
したがって、粘着剤層のゲル分率を10〜45%の範囲内の値とすることがより好ましく、20〜42%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、ゲル分率の具体的な測定方法については、実施例において詳細に記載するが、いわゆるソックスレー抽出法による。
(8)粘着力
さらにまた、本発明の粘着シートにおける粘着剤層のステンレス板(SUS板)に対して、JIS Z 0237:2000に準拠して測定される粘着力を28〜50N/25mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる粘着力が28N/25mm未満の値となると、ステンレス板等の極性被着体に使用可能な粘着シートとして、実用性が著しく低下する場合があるためである。
一方、かかる粘着力が50N/25mmを超えた値となると、使用可能な(A)成分や、(B)成分等の種類が過度に制限されたり、あるいは、粘着剤層のゲル分率の値を所定範囲に厳格に制限しなければならない場合があるためである。
したがって、ステンレス板に対する粘着力を30〜45N/25mmの範囲内の値とすることがより好ましく、33〜42N/25mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(9)厚さ
また、粘着剤層の厚さを、1〜100μmの範囲内の値とすることが好ましく、5〜50μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
この理由は、粘着剤層の厚さが薄すぎると、十分な粘着特性等が得られない場合があり、逆に、厚すぎると、残留溶剤が問題となる場合があるためである。
2.基材
また、本発明の粘着シートは、上述した粘着剤層を基材の片面または両面上に備えることを特徴とする。
かかる基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリノルボルネン、エチレン−ビニルアセテート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、塩化ビニル、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニルエーテルサルフォンなどの樹脂からなる樹脂フィルムが好ましく挙げられる。
また、基材の厚さとしては、特に制限されるものではないが、通常1〜1,000μmの範囲内の値とすることが好ましく、10〜100μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
3.基材レス
また、第1の実施形態において、基材を含まず、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層のみから構成された粘着シート、すなわち、所定厚さを有する基材レスの粘着シート態様であることも好ましい。
すなわち、粘着剤組成物が、(A)末端シリル基ポリマー、(B1)23℃で固体の粘着付与樹脂、(B2)23℃で液体の粘着付与樹脂を含み、硬化されてなる基材レスの粘着シート態様である。
したがって、粘着剤組成物が、(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有しており、かつ、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値としてあることが好ましい。
この理由は、このように基材レスの粘着シートであっても、粘着剤層の粘着剤組成物としては、基本的に、フィルム状粘着剤として、定荷重性が良好であって、かつ、各種被着体に対して、良好な粘着性を発揮することができるためである。
なお、基材レスの粘着シートにおいて、(A)末端シリル基ポリマー、(B1)23℃で固体の粘着付与樹脂、(B2)23℃で液体の未満の粘着付与樹脂の種類や配合量については、上述したとおり、基材を含む粘着シートと同様の内容である。
その上、(C)成分としての触媒の種類や配合量、(D)成分としてのアミノ基含有アルコキシシランの種類や配合量、更には、各種添加剤についても、上述したとおり、基材を含む粘着シートと同様の内容であることが好ましい。
また、基材レスの粘着シートの厚さは、1〜500μmの範囲の値とすることが好ましい。
4.剥離フィルム
また、本発明の粘着シートは、粘着剤層の表面に対して剥離フィルムが貼合されていることも好ましい。
かかる剥離フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルムや、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィルム等が挙げられる。また、これらの剥離シートに対し、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、長鎖アルキルアクリレート樹脂、ゴム系樹脂等の剥離剤を塗布して、剥離層を設けたものも挙げられる。
また、かかる剥離フィルムの厚さが、通常、20〜150μmの範囲内の値であることが好ましい。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、基材の少なくとも片面に、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層を備えた粘着シートの製造方法であって、下記工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする粘着シートの製造方法である。
(1)下記(A)、(B1)、および(B2)成分を含む粘着剤組成物を、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値として準備する工程
(A)主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有する末端シリル基ポリマー
(B1)23℃で固体の粘着付与樹脂
(B2)23℃で液体の粘着付与樹脂
(一般式(1)中、X1およびX2は独立しており、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
(2)粘着剤組成物を、基材の少なくとも一方の面に積層する工程
(3)粘着剤組成物を硬化させ、当該粘着剤層を備えた粘着シートとする工程
以下、粘着剤層を構成する工程につき、図3(a)〜(d)を適宜参照して、具体的に説明する。
(1)工程(1)(粘着剤組成物の準備工程)
工程(1)は、(A)〜(C)成分を含む所定の粘着剤組成物を準備する工程である。
より具体的には、例えば、(A)成分を所望により希釈溶剤で希釈し、撹拌下、(B1)成分、(B2)成分および(C)成分を添加して、均一な混合液とすることが好ましい。
続いて、得られた混合液に対し、(D)成分やその他の添加剤を添加した後、均一になるまで撹拌しつつ、所望の粘度になるように、必要に応じて希釈溶剤をさらに加えることにより、粘着剤組成物の溶液を得ることが好ましい。
なお、各成分の詳細および配合量等は、既に記載した通りであるため、省略する。
(2)工程(2)(粘着剤組成物の塗布工程)
工程(2)は、図3(a)に示すように、粘着剤組成物を基材2に対して塗布し、塗布層4、4´を形成する工程である。
また、基材2上に粘着剤組成物を塗布する方法としては、例えば、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等を用いて、溶剤を加えた粘着剤組成物を塗布して塗布層4、4´(塗膜)を形成した後、乾燥させることが好ましい。
このとき、塗布層4、4´の厚さを、乾燥後に得られる粘着剤層の厚さが1〜100μmの範囲内の値となるように適宜調整することが好ましく、乾燥後に得られる粘着剤層の厚さが5〜50μmの範囲内の値となるように適宜調整することがより好ましい。
この理由は、塗布層4、4´の厚さが薄すぎると、十分な粘着特性等が得られない場合があり、逆に、厚すぎると、乾燥が不十分となり残留溶剤が問題となる場合があるためである。
また、乾燥条件としては、通常、50〜150℃で、10秒〜10分の範囲内とすることが好ましい。
なお、基材の詳細については、既に記載した通りであるため、省略する。
(3)工程(3)(塗布層の硬化工程)
工程(3)は、粘着剤組成物の塗布層4、4´を硬化させて、粘着剤層40、40´とする工程である。
すなわち、図3(b)〜(c)に示すように、基材2上で乾燥させた状態の塗布層4、4´の表面に対し、剥離フィルム8、8´を積層させた状態で硬化させて、粘着剤層40、40´とすることが好ましい。
あるいは、基材2上に塗布した粘着剤組成物の塗布層4、4´を、先に硬化させ、粘着剤層40、40´としたのち、剥離フィルム8、8´に対して積層させてもよいし、若しくは、剥離フィルム8、8´を最後まで積層させなくてもよい。
なお、粘着剤組成物の塗布層4、4´における硬化は、上述した乾燥工程と、シーズニング工程とを通して行われる。
かかるシーズニング工程の条件としては、粘着剤組成物の塗布層4、4´や基材2にダメージを与えることなく、かつ、粘着剤組成物の塗布層4、4´を均一に硬化する観点から、温度を20〜50℃とすることが好ましく、23〜30℃とすることがより好ましい。
また、湿度としては、30〜75%RHとすることが好ましく、45〜65%RHとすることがより好ましい。
なお、最終的に得られた粘着シート100を被着体200に貼合する方法としては、図3(c)〜(d)に示すように、まず、粘着剤層40に積層してある剥離フィルム8を剥離し、次いで、現れた粘着剤層40の表面を、被着体200に対して密着させることによって貼合し、積層体を得ることが好ましい。
また、第2の実施形態において、得られる粘着シートが、基材を含まず、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層のみから構成された粘着シート、すなわち、所定厚さを有する基材レスの粘着シート態様であることも好ましい。
すなわち、基材を含まず、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層のみから構成された粘着シートの製造方法であって、第2の実施形態における工程(2)において、粘着剤組成物を、剥離フィルムの表面に積層する工程とする製造方法である。
したがって、このように製造することにより、基材を含まない場合であっても、所定の粘着シートを効率的に製造することができる。
なお、第2の実施形態における工程(2)において、粘着剤組成物を、基材2の代りに剥離フィルムの表面に塗布して塗布層を形成するため、工程(2)および(3)において塗布層4´、剥離フィルム8´および粘着剤層40´が存在しない以外は、基材を含む粘着シートの製造方法と同じであるため、具体的な記載は省略する。
以下、実施例を参照して、本発明を更に具体的に説明する。
但し、本発明はこれらの実施例等の記載によって限定されるものではない。
[実施例1]
1.粘着剤組成物の調製
(1)シリル化剤の準備
撹拌装置付きの反応容器内に、N−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン100重量部に対して、アクリル酸メチルを83.5重量部仕込んだ後、撹拌しながら、窒素雰囲気下、80℃、10時間の条件で溶液重合し、シリル化剤となるシラン化合物を得た。
(2)ウレタンプレポリマーの準備
別の撹拌装置付きの反応容器内に、ポリオキシプロピレンジオール(旭硝子(株)製、PMLS4015、重量平均分子量:15,000)100重量部と、イソホロンジイソシアネート2.46重量部(NCO/OH比=1.7)と、ジブチルスズジラウレート0.005重量部と、を仕込み、撹拌しながら、窒素雰囲気下、85℃、7時間の条件で反応させ、ウレタンプレポリマーを得た。
(3)末端シリル基ポリマーの合成
次いで、得られたウレタンプレポリマー100重量部に対し、得られたシリル化剤としてのシラン化合物4.21重量部を添加し、撹拌しながら、窒素雰囲気下、80℃、1時間の条件で反応させ、末端シリル基ポリマーを得た。
このとき、FT−IRにて、イソシアネート基の吸収(2265cm-1)の消失具合により反応の進行を確認した。
なお、得られた末端シリル基ポリマーは、主鎖であるポリオキシプロピレンの両末端に、下記式(9)で表わされる末端部分を有する、重量平均分子量:44,850の両末端シリル基ポリマーであった。
また、シリル化剤の原材料をN−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランとしたことにより、得られた(A)成分である末端シリル基ポリマーには、2官能の末端シリル基が導入された。
(4)混合工程
次いで、得られた(A)成分である末端シリル基ポリマー100重量部に対し、溶媒としての酢酸エチル100重量部、(B1)成分である23℃で固体の粘着付与樹脂としてのテルペンフェノール系樹脂(ヤスハラケミカル(株)製、YSポリスターNH、軟化点125℃、重量平均分子量:815)125重量部と、(B2)成分である23℃で液体の粘着付与樹脂としてのテルペンフェノール系樹脂(ヤスハラケミカル(株)製、YSレジンCP、重量平均分子量:306、以下、B2−1と称する場合がある。)24重量部を添加し、均一になるまで撹拌して混合物を得た。
なお、B2−1の粘度(mPa・s)は、JIS Z 8803:2011に準拠し、ブルックフィールド社製B型粘度計(DV−3Ultra プログラマブルレオメータ)を使用して測定した。すなわち、測定温度:23℃、スピンドル:No.7、回転数:6rpmの条件で粘度測定し、608,000mPa・sという値が得られた。
次いで、得られた混合物に含まれる(A)成分である末端シリル基ポリマー100重量部に対し、(C)成分である触媒としての三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体0.1重量部と、(D)成分である架橋助剤としての3−アミノプロピルトリメトキシシランを0.6重量部添加し、均一になるまで撹拌して、硬化前の粘着剤組成物を得た。
2.粘着剤組成物の塗布
次いで、得られた粘着剤組成物を、厚さ50μmのポリエステルフィルム(東レ(株)製、ルミラーT60)に対しナイフコーター法にて塗布した後、100℃で1分間乾燥させ、厚さが23μmの塗布層を形成した。
3.粘着剤組成物のシーズニング
次いで、得られた粘着剤組成物の塗布層と、基材とからなる積層体を、23℃、50%RHの環境下に14日間放置(シーズニング)し、硬化前の粘着剤組成物を十分に硬化させ、塗布層を粘着剤層とし、実施例1の粘着シートを得た。
4.評価
(1)ゲル分率の評価
得られた粘着シートにおける粘着剤層、すなわち、シーズニング工程を経てなる硬化後の粘着剤層のゲル分率を測定した。
より具体的には、粘着シートから、初期重量0.1gの粘着剤層を採取し、それをテトロンメッシュ(#400)に包んで、ソックスレー抽出装置(東京硝子器械(株)製、脂肪抽出器)により、抽出溶剤:酢酸エチル、抽出温度:23℃、抽出時間:120時間の条件で、残留物を得て、残留物重量(g)および初期重量(g)を下記式(A)に代入し、ゲル分率を算出した。得られた結果を表1に示す。
(2)粘着力の評価
(2)−1 ステンレス板(SUS板)
JIS Z 0237:2000に準拠して、得られた粘着シートにおける、被着体としてのSUS板(SUS304、#360処理)に対する粘着力を測定した。
すなわち、得られた粘着シートから25mm×250mmの試験片を切り出し、2kgのゴムローラを用いて、切り出した粘着シートをSUS板に対して貼合し、貼合直後から23℃、50%RHの標準環境下に24時間放置した。
次いで、引っ張り試験機(オリエンテック(株)製、テンシロン)を用いて、放置後の粘着シートを、SUS板から、剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件にて剥離し、このとき測定された剥離荷重を粘着力(N/25mm)とした。得られた結果を表1に示す。
また、用いた被着体表面の極性を評価するべく、被着体表面に対する純水の接触角を別途測定した。
すなわち、極性を有する被着体表面の場合、水分子との水素結合によるエネルギーの安定化により、被着体表面は親水性となることから、接触角は小さくなる。
一方、被着体表面の極性が低い場合は、かかるエネルギ−の安定化が十分になされないことから、被着体表面は疎水性となり、接触角は大きくなる。
ここで、SUS板の表面に対する純水の接触角(測定温度25℃)を、接触角計(共和界面化学(株)製、FACE−CONTACT−ANGLE METER)を用いて液滴法にて測定したところ、99°であった。
(2)−2 ガラス板(GL板)
また、厚さ2mmのGL板を用いて、SUS板の場合と同様に、GL板に対する粘着力の測定を行った。得られた結果を表1に示す。
なお、ガラス板の表面に対する水の接触角(測定温度:25℃)は10°未満(測定限界以下)であった。
(3)定荷重性の評価
SUS304板(#360処理)上に、粘着シート(サイズ:25mm×100mm)の貼付面積が25mm×50mmとなるように手貼りした後、重量2kgロールを1往復させて貼付し、定荷重性の評価サンプルとした。
次いで、評価サンプルを23℃、50%RHの条件下に24時間放置した後、評価サンプルにおける粘着シートの自由端部に、200gの錘を取り付け、鉛直方向に1.96Nの荷重がかかるようにした。
次いで、周囲温度を40℃に保持するとともに、50%RHの条件下に、評価サンプルを24時間放置した後、粘着シートの剥がれ量(ズレ量)を測定した。
[実施例2]
実施例2では、(B2)成分として、23℃で液体のロジンエステル系樹脂(イーストマン・ケミカル社製、Foralyn5020、重量平均分子量:303、以下、B2−2と称する場合がある。)を、(A)成分100重量部に対して、24重量部配合した以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。また、実施例1と同様にして測定されたB2−2の粘度は、5,333mPa・sであった。得られた結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例3では、(B2)成分として、23℃で液体のヒドロアビエチルアルコール(イーストマン・ケミカル社製、ABITOL E、重量平均分子量:325)(以下、B2−3と称する場合がある。)を、(A)成分100重量部に対して、24重量部配合した以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。また、実施例1の場合と同様にして測定されたB2−3の粘度は、4,788mPa・sであった。得られた結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例4では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を150重量部とするとともに、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を、(A)成分100重量部に対して、25重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例5では、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を、(A)成分100重量部に対して、18重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例6では、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を、(A)成分100重量部に対して、50重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例7]
実施例7では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を175重量部とするとともに、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を、(A)成分100重量部に対して、75重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例8では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を175重量部とするとともに、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を、(A)成分100重量部に対して、100重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例9]
実施例9では、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を、(A)成分100重量部に対して、12重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例10]
実施例10では、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を、(A)成分100重量部に対して、6重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例11]
実施例11では、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を、(A)成分100重量部に対して、100重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例12]
実施例12では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を200重量部とするとともに、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を、(A)成分100重量部に対して、25重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例13]
実施例13では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を100重量部とするとともに、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を、(A)成分100重量部に対して、25重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例1]
比較例1では、(B2)成分を全く配合しなかった以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例2]
比較例2では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を120重量部とするとともに、(B2)成分を全く配合しなかった以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例3]
比較例3では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を160重量部とするとともに、(B2)成分を全く配合しなかった以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例4]
比較例4では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を80重量部に低下させるとともに、(B2)成分の配合量20重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例5]
比較例5では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を60重量部に低下させるとともに、(B2)成分の配合量40重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例6]
比較例6では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を40重量部に低下させるとともに、(B2)成分の配合量60重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例7]
比較例7では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を60重量部に低下させるとともに、(B2)成分の種類をB2−2とし、さらにその配合量を40重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例8]
比較例8では、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を60重量部に低下させるとともに、(B2)成分の種類をB2−3とし、さらにその配合量を40重量部とした以外は、実施例1と同様に粘着シートを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
以上、詳述したように、本発明によれば、(A)成分である末端シリル基ポリマーに対し、23℃で固体の粘着付与樹脂(B1)および23℃で液体の粘着付与樹脂(B2)成分等を配合することにより、優れた定荷重性が得られるばかりか、各種被着体(SUS板等)に対して、優れた粘着力を発揮する粘着テープが効率的に得られるようになった。
したがって、本発明の粘着シートおよび粘着シートの製造方法によれば、粘着シート等における品質の向上、特に、粘着シート等の適用対象の拡大に、著しく寄与することが期待される。
2:基材、4、4´:塗布層、8、8´:剥離フィルム、40、40´:粘着剤層、100:粘着シート、200:被着体

Claims (10)

  1. 基材の少なくとも片面に、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層を備えた粘着シートであって、
    前記粘着剤層の前記粘着剤組成物が、下記(A)、(B1)、および(B2)成分を含み、
    (A)末端シリル基ポリマー
    (B1)23℃で固体の粘着付与樹脂
    (B2)23℃で液体の粘着付与樹脂
    前記(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有しており、
    かつ、前記(A)成分100重量部に対して、前記(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値とすることを特徴とする粘着シート。
    (一般式(1)中、X1およびX2は独立しており、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
  2. 基材を含まず、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層のみから構成された粘着シートであって、
    前記粘着剤層の前記粘着剤組成物が、下記(A)、(B1)、および(B2)成分を含み、
    (A)末端シリル基ポリマー
    (B1)23℃で固体の粘着付与樹脂
    (B2)23℃で液体の粘着付与樹脂
    前記(A)成分が、主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有しており、
    かつ、前記(A)成分100重量部に対して、前記(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値とすることを特徴とする粘着シート。
    (一般式(1)中、X1およびX2は独立しており、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
  3. 前記(B2)成分の粘度(JIS Z 8803:2011に準拠して測定)を2,000〜1,000,000mPa・sの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の粘着シート。
  4. 前記(B1)成分が、テルペンフェノールおよびロジンまたはいずれか一方であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着シート。
  5. 前記(B1)成分が、完全水添テルペンフェノールを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘着シート。
  6. 前記完全水添テルペンフェノールの配合量を、前記(B1)成分の全体量(100重量%)に対して、30〜100重量%の範囲内の値とすることを特徴とする請求項5に記載の粘着シート。
  7. 前記粘着剤組成物が、(C)成分として、前記(A)成分の硬化を促進するための触媒を含むとともに、前記触媒が、アルミ系触媒、チタン系触媒、ジルコニウム系触媒、ビスマス系触媒および三フッ化ホウ素系触媒からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の粘着シート。
  8. 前記粘着剤組成物が、(D)成分として、アミノ基含有アルコキシシランを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の粘着シート。
  9. 基材の少なくとも片面に、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層を備えた粘着シートの製造方法であって、下記工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする粘着シートの製造方法。
    (1)下記(A)、(B1)、および(B2)成分を含む粘着剤組成物を、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値として準備する工程
    (A)主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有する末端シリル基ポリマー
    (B1)23℃で固体の粘着付与樹脂
    (B2)23℃で液体の粘着付与樹脂
    (一般式(1)中、X1およびX2は独立しており、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
    (2)前記粘着剤組成物を、前記基材の少なくとも一方の面に積層する工程
    (3)前記粘着剤組成物を硬化させ、前記粘着剤層を備えた粘着シートとする工程
  10. 基材を含まず、粘着剤組成物の硬化物からなる粘着剤層のみから構成された粘着シートの製造方法であって、下記工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする粘着シートの製造方法。
    (1)下記(A)、(B1)、および(B2)成分を含む粘着剤組成物を、(A)成分100重量部に対して、(B1)成分の配合量を90〜250重量部の範囲内の値とし、(B2)成分の配合量を3〜140重量部の範囲内の値として準備する工程
    (A)主鎖中に、ポリオキシアルキレン構造を有し、主鎖の一部または側鎖にウレタン結合および尿素結合、あるいはいずれか一方を有し、さらに、主鎖の両末端に、下記一般式(1)で表わされる加水分解性シリル基を有する末端シリル基ポリマー
    (B1)23℃で固体の粘着付与樹脂
    (B2)23℃で液体の粘着付与樹脂
    (一般式(1)中、X1およびX2は独立しており、ヒドロキシ基またはアルコキシ基であり、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
    (2)前記粘着剤組成物を、剥離フィルムの表面に積層する工程
    (3)前記粘着剤組成物を硬化させ、前記粘着剤層を備えた粘着シートとする工程
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