JP2017146696A - 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理システム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及び画像処理システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017146696A
JP2017146696A JP2016026758A JP2016026758A JP2017146696A JP 2017146696 A JP2017146696 A JP 2017146696A JP 2016026758 A JP2016026758 A JP 2016026758A JP 2016026758 A JP2016026758 A JP 2016026758A JP 2017146696 A JP2017146696 A JP 2017146696A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hologram
image
observation object
area
image processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016026758A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017146696A5 (ja
Inventor
寛和 辰田
Hirokazu Tatsuta
寛和 辰田
威 國弘
Takeshi Kunihiro
威 國弘
堂脇 優
Masaru Dowaki
優 堂脇
松居 恵理子
Eriko Matsui
恵理子 松居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2016026758A priority Critical patent/JP2017146696A/ja
Priority to US16/073,500 priority patent/US10852695B2/en
Priority to PCT/JP2017/004088 priority patent/WO2017141741A1/en
Priority to DE112017000840.9T priority patent/DE112017000840T5/de
Publication of JP2017146696A publication Critical patent/JP2017146696A/ja
Publication of JP2017146696A5 publication Critical patent/JP2017146696A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/04Processes or apparatus for producing holograms
    • G03H1/0443Digital holography, i.e. recording holograms with digital recording means
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/10Investigating individual particles
    • G01N15/14Optical investigation techniques, e.g. flow cytometry
    • G01N15/1429Signal processing
    • G01N15/1433Signal processing using image recognition
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/04Processes or apparatus for producing holograms
    • G03H1/08Synthesising holograms, i.e. holograms synthesized from objects or objects from holograms
    • G03H1/0866Digital holographic imaging, i.e. synthesizing holobjects from holograms
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T19/00Manipulating 3D models or images for computer graphics
    • G06T19/20Editing of 3D images, e.g. changing shapes or colours, aligning objects or positioning parts
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/20Analysis of motion
    • G06T7/215Motion-based segmentation
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2200/00Indexing scheme for image data processing or generation, in general
    • G06T2200/04Indexing scheme for image data processing or generation, in general involving 3D image data
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10056Microscopic image
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30024Cell structures in vitro; Tissue sections in vitro

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Graphics (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

【課題】ホログラムを用いて観察対象物を観察する場合に、画像の再構成による処理負荷を最小限に抑える。【解決手段】本開示に係る画像処理装置は、観察対象物のホログラムから前記観察対象物の動きを検出する動き検出部と、前記観察対象物の動きの検出結果に基づいて、前記ホログラムの一部を抽出するホログラム処理部と、抽出した前記ホログラムの一部から画像を再構成する再構成部と、を備える。この構成により、ホログラムを用いて観察対象物を観察する場合に、画像の再構成による処理負荷を最小限に抑えることができる。【選択図】図1

Description

本開示は、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理システムに関する。
医療および生命科学の分野において、多くの種類の生物学的試料の動きを観察し、これらの形態の変化ついて評価することが行われている。形態の変化は、生物学的試料の生命活動または生命状態等を反映する動きのことであり、生物学的試料の状態等の評価に密接に関連している。
細胞を観察する手法として一般的な位相差顕微鏡を用いる方法では、照明用のケーラー照明と観察用の拡大光学系が必要であり、システムが巨大になるとともに、高コストとなる。特に並列的に対象を観察するシステムにおいては、観察光学系自体がシンプルで、並列化しやすい質量、サイズであることが望まれる。しかしながら、観察光学系を用いたシステムでは、広範囲を観察しようとすると、光学系の数を増やす必要があり、コストが増大する問題がある。
一方、透明体を可視化する手法として、インラインホログラム像を用いる方法が知られている。しかしながら、インラインホログラム像から直接、対象物体の動きパラメータを算出すると、動いている対象の面積を正しく計算できないという問題がある。例えば、拍動している心筋細胞と拍動していないその他の細胞の数の比を算出したい場合、動いている部分の面積が正しく測定できないと正しい結果が得られないことになる。この点に関し、下記の非特許文献1には、LFI技術によりインラインホログラム像を画像に再構成する方法が記載されている。このような再構成を行うことなく、ホログラムから対象物の面積を正しく計算することはできない。
一方で、再構成していないホログラムを用いて対象物体の動きを検出することはできる。例えば、下記の特許文献1には、画像の動きを検出する方法が記載されている。
特許第5772817号公報
Onur Mudanyali, Derek Tseng, Chulwoo Oh, Serhan O. Isikman, Ikbal Sencan, Waheb Bishara, CetinOztoprak,SungkyuSeo, Bahar Khademhosseini,Aydogan Ozcan 著、「Compact, light-weight and cost-effective microscope based onlensless incoherent holography for telemedicine applications」、www.rsc.org/loc
インラインホログラム像を用いることにより、広範囲の細胞を観測する場合であっても、拡大光学系と比較してシステムの規模を縮小することができる。しかしながら、インラインホログラム像から正しい面積値を算出するため、すべてのフレームの再構成画像を生成することとすると、計算処理の負荷が高くなり、計算に多大な時間を要する問題がある。
そこで、ホログラムを用いて観察対象物を観察する場合に、画像の再構成による処理負荷を最小限に抑えることが求められていた。
本開示によれば、観察対象物のホログラムから前記観察対象物の動きを検出する動き検出部と、前記観察対象物の動きの検出結果に基づいて、前記ホログラムの一部を抽出するホログラム処理部と、抽出した前記ホログラムの一部から画像を再構成する再構成部と、を備える画像処理装置が提供される。
また、本開示によれば、観察対象物のホログラムから前記観察対象物の動きを検出することと、前記観察対象物の動きの検出結果に基づいて、前記ホログラムの一部を抽出することと、抽出した前記ホログラムの一部から画像を再構成することと、を備える、画像処理方法が提供される。
また、本開示によれば、観察対象物に部分コヒーレンス光を出射する光源と、前記部分コヒーレンス光が前記観察対象物で分離されて得られる透過光及び回折光の干渉によるホログラムを検出する画像センサーと、前記ホログラムから前記観察対象物の動きを検出する動き検出部と、前記観察対象物の動きの検出結果に基づいて、前記ホログラムの一部を抽出するホログラム処理部と、抽出した前記ホログラムの一部から画像を再構成する再構成部と、を備える、画像処理システムが提供される。
以上説明したように本開示によれば、ホログラムを用いて観察対象物を観察する場合に、画像の再構成による処理負荷を最小限に抑えることが可能となる。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の実施形態に係るシステムを示す模式図である。 図1のシステムから得られるホログラムを示す模式図である。 干渉縞に暗部(黒丸)と明部(白丸)ができる様子を説明するための模式図である。 微少ビーズを顕微鏡で観察した画像を示す図である。 微小ビーズをホログラムで観察した画像を示す図である。 観察対象物が左右に振動する場合を示す模式図である。 XY平面上のホログラムを見た状態を示す模式図である。 図1のシステムにより培養心筋細胞を撮影して得られたホログラムを示す模式図である。 図6のホログラムに対してブロックマッチングから得られる、動き解析結果(拍動波形)を示す模式図である。 拍動面積比を検出する全体的な処理を示すフローチャートである。 図7を詳細に示す図であって、拍動波形の最大変位と最少変位を示す特性図である。 変位最大画像と変位最少画像から、拍動を伴う細胞と伴わない細胞の比率を算出する処理を示すフローチャートである。 再構成した画像を、1つのブロックがN×Nピクセルからなる複数のブロックに分割した状態を示す模式図である。 最少変位画像と最大変位画像から動きのある細胞面積を計算する処理を示すフローチャートである。 最小変位画像と最大変位画像のぞれぞれを、N×Nピクセルからなる複数のブロックに分割し、選択したブロック間でブロックマッチングを行う様子を示す模式図である。 第2の実施形態の処理を示すフローチャートである。 ステップS72でカウントされた同心円状のホログラムを示す模式図である。 ステップS76で静止しているホログラムのみを抽出した状態を示す模式図である。 精子などの個別にランダムに動く細胞において、動いている細胞のみを抽出して計算負荷を低下させる例を示すフローチャートである。 同心円状のホログラムの画像を示す模式図である。 動きのあるホログラムのみの領域を抽出した結果を示す模式図である。 第1の実施形態に係る処理結果の表示例を示す図である。 第2の実施形態に係る処理結果の表示例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態
1.1.システムの構成例
1.2.拍動面積比を検出する処理
2.第2の実施形態
2.1.ランダムな動きの細胞を観測する例
3.処理結果の適用例
1.第1の実施形態
1.1.システムの構成例
まず、図1を参照して、本開示の各実施形態に係る画像処理システム1000の概略構成について説明する。図1は、本開示の各実施形態に係る画像処理システム1000を示す模式図であって、一般的なレンズフリーイメージング(LFI)のシステム構成を示している。図1に示す構成において、部分コヒーレンス光を出射する光源100を出射した光は、サンプルステージ102上の観察対象物104に入射する。なお、光源100は、部分コヒーレンス光を出射するため、レーザダイオード(LD)、またはLEDとピンホールの組み合わせ等から構成される。なお、本実施形態において、観察対象物104は、一例として生体に由来する物であり、細胞、組織、精子、受精卵、ゼブラフィッシュなどの小生物を含む。
観察対象物104に入射した光は、透過光106と回折光108に分離される。透過光106は、回折光108と画像センサー110上で干渉し、センサー110によりホログラム像の出力112が得られる。透過光106は、ホログラム生成のための参照光とも称することができる。画像処理システム1000は、光源100やセンサー110を制御する制御部200と、得られたデータを処理する演算部(画像処理装置)300と、ユーザによる操作情報が入力される操作入力部350を更に備える。
演算部300は、回路(ハードウェア)、またはCPUなどの中央演算処理装置とこれを機能させるためのプログラム(ソフトウェア)から構成される。演算部300は、ホログラム処理部302、再構成部308、動き領域特定部312、存在領域特定部314、表示制御部316を有して構成される。ホログラム処理部302は、制御部200を介してセンサー110から観察対象物104のホログラム400を取得するホログラム取得部302a、ホログラム400から観察対象物104の動きを検出する動き検出部302b、観察対象物104の動きの検出結果に基づいてホログラム400の一部を抽出するホログラム抽出部302cを含む。再構成部308は、抽出したホログラム400から画像を再構成する。動き領域特定部312は、ブロックマッチング部312a、比率算出部312b、トラッキング部312cを含む。存在領域特定部314は、カウント部を含む。
図2は、センサー110から得られるホログラム400を示す模式図である。観察対象物104で回折した回折光108と、観察対象物104を透過した透過光106(参照光)が干渉して、センサー110上にホログラム400が生じる。ホログラム400の干渉縞は、図2中にセンサー110上に黒丸(暗部)、白丸(明部)を示したように、同心状に明暗を繰り返したものとなる。このとき、対象物のサイズをL1とすると、センサー110上で観察されるホログラム400のサイズL2は光源100の波長と、観察対象物104とセンサー110との距離によって変動し、L2>L1となる。
図3は、干渉縞に暗部(黒丸)と明部(白丸)ができる様子を説明するための模式図である。回折光104と参照光106のうち、波面が揃って強めあうと明部(白丸)が生じ、波面がλ/2ずれて弱め合うと暗部(黒丸)が生じる。図2及び図3に示す回折光104と参照光106において、実線と破線はそれぞれ光波の振幅が最大の波面と最少の波面を表している。この干渉縞はより正確には、Fresnel-Kirchhoffの回折公式やRayleigh-Sommerfeldの回折公式から計算可能である。
図4A及び図4Bは、顕微鏡による画像とホログラム400を比較して示す図である。図4Aは、微少ビーズを顕微鏡で観察した画像を示しており、図4Bは、同じく微小ビーズをホログラム400で観察した画像(波長635nm)を示している。微小ビーズのサイズは3.7μmであるが、ホログラム400で観察した微小ビーズのサイズは150μm以上となっている。
図5Aは、観察対象物104が左右に振動する場合を示している。この場合、得られる同心円状のホログラム400は、観察対象物104と同様に左右に振動する。ここで、ホログラム400の移動量は、観察対象物104の実際の移動量と変わらない。このホログラム400において、ブロックマッチングやオプティカルフローなどの動きベクトル解析を行った場合、観察対象物104の移動量は正しく測定できるが、動いている物体の面積を正しく測定することはできない。
図5Bは、XY平面上のホログラム400を見た状態を示しており、センサー110からの出力を表している。ホログラム処理部302の動き検出部302bは、ホログラム400から観察対象物104の動きをベクトル解析により検出する。特許文献1に記載されているように、ベクトル解析においては、ホログラム400の画像を複数のブロック450に分割し、ブロック450の単位で画像のマッチングを行い、動きベクトル460を計算する。動きのあったブロック460の数を用いて、動きのあった観察対象物104の面積を測定することは可能であるが、観察対象物104のホログラム400は実際の観察対象物104よりも大きく撮影されるため、実際の観察対象物104の面積よりも大きく計算されてしまう。
動きのあった観察対象物104の正しい面積を測定するには、ホログラム400から元の画像へ観察対象物104を再構成して、再構成画像から面積を算出する。このため、再構成部308がホログラム400から画像を再構成する処理を行う。ホログラム400から画像への再構成は、レンズフリーイメージング(LFI)により行うことができ、例えば上述した非特許文献1に記載されている手法を用いる。例えば、観察視野内に存在している観察対象物104のうち、収縮⇔弛緩などの周期的な動きを伴うものの割合を算出したい場合、変位0の画像と変位最大の再構成画像が得られれば、パターンマッチングによる動きのある部位の面積を正しく計算することができる。このため、ホログラム処理部302のホログラム抽出部302cは、変位0のホログラム400と変位最大のホログラム400を抽出し、抽出したホログラム400のみ再構成部308が再構成を行う。変位0の画像と変位最大の画像のみを再構成すれば良いため、全てのフレームを再構成する場合よりも圧倒的に計算時間を削減することができる。
周期的な動きを含む観察対象物104として、培養心筋細胞の場合を例に挙げて、拍動面積比を検出する手法について具体的に説明する。図6は、図1の画像処理システム1000により培養心筋細胞を撮影して得られたホログラム400を示す模式図であって、再構成していないものを示している。図7は、このホログラム400に対してブロックマッチングから得られる、動き解析結果(拍動波形)を示す模式図であって、横軸が時間、縦軸が速度を表している。
図7に示す動き解析は、現時刻のフレーム画像データと1つ先の時刻のフレーム画像データについて、ブロック毎に動きベクトルを算出することによって取得でき、例えば特許第5772817号公報に記載された方法で取得できる。ここで、図7に示す速度の値は、得られた動きベクトルの平均を示している。図7に示すように、速度の波形には周期的な2セットのピークが観察され、1つめの山が収縮、2つめの山が弛緩を表している。収縮と弛緩の谷に相当する部分が、拍動の最大の変位点を示している。
1.2.拍動面積比を検出する処理
図8は、拍動面積比を検出する全体的な処理を示すフローチャートである。また、図9は、図7を詳細に示す図であって、拍動波形の最大変位470と最少変位480の位置を示す特性図である。先ず、ステップS10では、ホログラム400の動画を取得する。次のステップS11では、細胞に由来するホログラム400の面積を、コントラストのしきい値に基づいて決定する。つまり、ステップS11では、細胞が存在する領域を特定する。なお、細胞が存在する領域を特定せずに、画面全体から拍動波形を算出しても良い。次のステップS12では、ホログラム400の動画から動きベクトルを検出する。この際、ステップS11で求めた細胞に由来する領域のみで動きベクトルを検出することで、処理負荷を軽減できる。なお、ステップS11の処理では、後述する図10の処理と同様に、輝度差が所定値以上のブロック数に基づいて、細胞が存在する領域を特定しても良い。
次のステップS14では、動きベクトルの画像から細胞の拍動波形を算出する。次のステップS16では、拍動波形から最大変位470、最少変位480のフレームを決定する。図9に示すように、最小変位480から細胞が拡大し、最大変位470で細胞が最も大きくなる。その後、細胞が収縮し、次の最小変位470で細胞が最も小さくなる。次のステップS18では、最大変位470、最少変位480のフレームを、LFI技術を使って再構成する。これにより、最大変位470のフレームから変位最大画像が得られ、最小変位480のフレームから最少変位画像が得られる。次のステップ20では、最大変位画像と最少変位画像から拍動を伴う細胞の比率(面積比率)を算出し、出力する。
なお、上述の処理では最大変位470、最少変位480の2枚のフレームを再構成したが、最大変位470または最小変位480のフレームは周期的に現れるため、複数フレームの平均から再構成しても良い。
次に、変位最大画像と変位最少画像から、拍動を伴う細胞と伴わない細胞の比率を算出する処理を説明する。図10は、細胞の存在しない平坦なエリアを計算から除外するため、最少変位または最大変位の画像細胞から細胞が存在する面積を算出する処理を示すフローチャートである。この処理では、再構成した画像のブロック内に所定の閾値以上の輝度差が存在するブロック数をカウントして面積Aを算出する。この面積の算出は、存在領域特定部314によって行われる。なお、面積Aの算出は、最大変位画像と最少変位画像のいずれか一方、または最大変位画像と最少変位画像の双方から算出できる。最大変位画像と最少変位画像の双方から面積Aを算出した場合は、算出精度をより高めることができる。なお、操作入力部350に入力されたユーザによる操作情報に基づいて、細胞が存在する領域を特定しても良い。ユーザは、表示制御部316により表示部に表示された画面に基づいて、画面内の領域を指定することで、細胞が存在する領域を指定することができる。
先ず、ステップS30では、再構成した画像から、N×Nピクセル(pixel)のブロック450を順次抽出することで、再構成した画像をN×Nピクセル(pixel)のブロック450に分割する。図11は、再構成した画像全体を、1つのブロックがN×Nピクセルからなる複数のブロックに分割した状態を示している。
次のステップS32では、(i,j)番目のブロックを選択する。次のステップS34では、ステップS32で選択したブロック内に、所定のしきい値以上の輝度差があるか否かを判定する。図11では、N×Nピクセルのブロックのうちの1つを抜き出した状態を示しており、抜き出したブロックの各ピクセルの輝度を濃度で表している。例えば、輝度値を8ビットで表すと、255段階で各ピクセルの輝度を表現できる。ブロック内の最大輝度差を求め、ステップS34では、最大輝度差が所定のしきい値以上であるか否かを判定する。
ステップS34において、ブロック内に所定のしきい値以上の輝度差がある場合は、ステップS36へ進む。ブロック内に所定のしきい値以上の輝度差がある場合は、そのブロックが細胞の位置に対応していることが判る。一方、ブロック内所定のしきい値以上の輝度差が無い場合、例えばブロック内が白色または黒色など輝度が一様の場合は、そのブロックが細胞に対応しない領域であることが判る。従って、しきい値以上の輝度差があるブロックの数の合計から、細胞が存在する面積Aを求めることができる。
ステップS36では、(i,j)番目のブロックを細胞のあるエリアとしてカウントする。このカウントは、存在領域特定部314のカウント部にて行われる。ステップS36の後は、ステップS38へ進む。また、ステップS34において、ブロック内の輝度差が所定のしきい値未満の場合は、ステップS38へ進む。
ステップS38では、全てのブロックを評価済か否かを判定し、全てのブロックを評価済の場合はステップS40へ進む。ステップS40では、カウントされた最終的なブロック数を全細胞の面積Aとする。一方、ステップS38で全てのブロックを評価済でない場合は、ステップS32へ戻り、次のブロックを選択する。
以上のように図10の処理では、ブロック内に所定のしきい値以上の輝度差がある場合は細胞が存在するブロックと判定し、その総数を求めることで、ブロック数から細胞が存在するエリアの面積Aを求めることができる。
なお、図10の処理では、輝度差が所定値以上のブロック数から、細胞が存在するエリアの面積Aを算出したが、細胞が存在するエリアと存在しないエリアのエッジを検出し、閉じたエッジ内の面積を細胞が存在するエリアの面積Aとしても良い。
図12は、最少変位画像と最大変位画像から動きのある細胞面積を計算する処理を示すフローチャートである。最少変位画像と最大変位画像のそれぞれの画像において、同様の処理が行われる。先ず、ステップS50では、図10のステップS30と同様に、最少変位画像と最大変位画像のそれぞれからN×Nピクセルのブロックを抽出することで、それぞれの画像をN×Nピクセルのブロックに分割する。
次のステップS52では、それぞれの画像において、(i,j)番目のブロックを選択する。次のステップS54では、ステップS52で選択したブロックが、図10のフローチャートで算出した面積Aの領域に含まれるか否かを判定し、面積Aの領域に含まれる場合はステップS56へ進む。
ステップS56では、最小変位画像と最大変位画像の選択したブロック間でマッチングを行う。このブロックマッチングは、動き領域特定部312のブロックマッチング部312aにより行われる。図13は、最小変位画像と最大変位画像のそれぞれを、N×Nピクセルからなる複数のブロックに分割し、位置が対応するブロック間でブロックマッチングを行う様子を示している。ブロックマッチングは、両ブロックの一致のレベルを示すパラメータに基づいて評価され、パラメータが所定のしきい値以上の場合は、両ブロックが一致すると判定する。図13では、上述した図10の処理を最小変位画像に基づいて行い、最小変位画像中で面積Aを算出した場合を示している。
ステップS56において、両ブロックが一致する場合は、ステップS58へ進む。一方、ステップS56で両ブロックが一致しない場合は、ステップS60へ進み、(i,j)番目のブロックを動いている細胞のあるエリアとしてカウントし、ステップS58へ進む。また、次のステップS54において、ステップS52で選択したブロックが、面積Aの領域に含まれない場合は、ステップS58へ進む。
このように、ステップS56で両ブロックが一致しない場合は、動いている細胞のあるエリアとしてカウントし、カウント数に応じて動いている細胞のあるエリアの面積(動き領域)が抽出される。この処理は、動き領域特定部312によって行われる。
ステップS58では、全てのブロックを評価済であるか否かを判定し、全てのブロックを評価済の場合はステップS62へ進む。ステップS62では、ステップS60でカウントされた最終的なブロックの総数を動きのある細胞の面積Bとする。ステップS62の後はステップS64へ進み、面積Aに対する面積Bの比率(=B/A)を算出する。この比率の算出は、動き領域特定部312の比率算出部312bが行う。一方、ステップS58で全てのブロックを評価済でない場合は、ステップS52へ戻り、次のブロックを選択する。
以上のように、図12の処理では、最小変位画像と最大変位画像のブロックマッチングを行うことで、動いている細胞のあるエリアの面積Bを求めることができ、細胞が存在するエリアの面積Aに対する動いている細胞があるエリアの面積Bの比率を算出できる。
なお、図12では、ブロックマッチングにより動いている細胞のあるエリアの面積Bを算出したが、最小変位画像と最大変位画像の対応する画素値(輝度値)の減算を行い、差分が一定の閾値を超えるピクセルの数から面積を算出しても良い。
以上のようにして算出された、細胞が存在するエリアの面積Aに対する動いている細胞があるエリアの面積Bの比率は、観察視野内の細胞のうち拍動を伴う心筋細胞の比率を表すパラメータとなる。細胞が存在するエリアの面積Aよりも動いている細胞があるエリアの面積Bの方が小さいため、面積B<面積Aの関係がある。
例えば、IPS細胞から作成した心筋細胞には、実際には心筋細胞とならなかった細胞が含まれる場合がある。心筋細胞になった比率が高いほど、つまり、心筋細胞の純度が高いほど、患者に対する負担が低くなる。この場合に、本実施形態の手法により面積Aに対する面積Bの比率を求めることにより、心筋細胞の純度を精度良く求めることが可能である。
なお、上述の処理では、ホログラム400の動画のフレームから最小変位画像と最大変位画像のフレームのみを抜き出して再構成を行ったが、最小変位画像と最大変位画像のフレーム以外であっても、抜き出したフレームに差分が検出されるだけの変化があれば良い。また目的に応じて、拍動に不整脈が生じたフレームなどを抜き出すなどしても良い。
ホログラム400の時間的な変動が画面の一部に限られる場合は、ホログラム400の画像全体を再構成する必要がないため、再構成する画像のエリアを限定しても良い。画像内において、時間的な変動が発生する領域のみを再構成することで、処理を簡素に行うことができる。
特に、心筋画像において、拍動は伝播を伴うため、必ずしも画面全体で最大変位画像が得られるわけではない。また心筋細胞が密ではない場合は、拍動の同期が不十分な場合もある。これらの場合はホログラム400の画像を複数のエリアに分割して、それぞれのエリアで動き解析を実施して、動き波形を計算しても良い。この場合、抽出する最大変位画像、最小変位画像のフレームが、分割したエリア毎に異なることになる。
以上説明したように第1の実施形態によれば、ホログラム400の動画のフレームのうち、動き解析をホログラム400に基づいて行い、動き解析によって得られた最大変位画像と最少変位画像のみを再構成する。そして、再構成した最大変位画像と最少変位画像に基づいて、細胞が存在するエリアの面積Aに対する、動いている細胞があるエリアの面積Bの比率を求める。最大変位画像と最少変位画像のみを再構成することで、処理負荷を大幅に軽減することができる。これにより、観察視野内の細胞のうち拍動を伴う細胞が存在する割合を取得することが可能となる。
2.第2の実施形態
2.1.ランダムな動きの細胞を観測する例
次に、本開示の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の画像処理システムは、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態では、拍動細胞などの周期的な動きをする細胞ではなく、ランダムな動きの細胞を含むその他の細胞に本開示を適用した場合について説明する。
ランダムな動きの細胞の場合、動きが周期的ではないため、ホログラム400の動き解析結果から最大変位量を算出できない場合が想定される。例えば、精子のように常にランダムな動きを伴うものの場合は、フレームの抽出を次のように行う。
精子の場合、動き量のグラフが常に平坦であり、精子頭部が円環状のホログラム400として観察されるため、この干渉環をトラッキングしたり、動き解析したりすることによって細胞数、運動率などの所望のパラメータを得ることができる。しかしながら、正確な細胞数を求めるためには、観察される干渉環が細胞由来のものか、ディッシュ上の傷やダスト由来のものかを区別することが望ましい。このため、第2の実施形態では、1つのフレームのホログラム400のみを再構成し、キズやゴミを除去し、正確な細胞数を検出する。
具体的には、ホログラム400から円環状ホログラムの数をパターンマッチングによりカウントする。このカウントは、存在領域特定部314のカウント部にて行われる。そして、円環状ホログラムのうち動的なものの数を動きベクトル解析またはトラッキングによってカウントする。このトラッキングは、パターンマッチングなどの公知の手法により動き領域特定部312のトラッキング部312cが行う。円環状ホログラムは、円環状であるため、比較的容易にトラッキングすることが可能である。そして、ホログラムの動画から少なくとも1つのフレームを抽出し、再構成を行う。再構成により得られた画像に基づいて、ダスト、キズなど、対象となる細胞以外のものをカウントし、動的な円環状ホログラムのカウント数から減算する。
図14は、第2の実施形態の処理を示すフローチャートであって、キズやゴミを分離するために再構成画像を利用し、細胞のカウントはホログラムを使う例を示している。先ず、ステップS70では、ホログラム400の動画を取得する。次のステップS72では、同心円状のホログラム(円環状ホログラム)の数をカウントする。図15は、ステップS72でカウントされた同心円状のホログラム402,404を示している。ここで、ホログラム402は動きのあるものであり、ホログラム404は動きのないものである。
次のステップS74では、ホログラム動画の動き検出を行い、トラッキングを行う。次のステップS76では、静止しているホログラム404のみを抽出する。図16は、ステップS76で静止しているホログラム404のみを抽出した状態を示す模式図である。次のステップS78では、ステップS76で抽出したホログラム404の再構成を行う。再構成画像を得ることで、円環状ホログラムにゴミやキズが含まれているかを認識できる。
次のステップS80では、再構成画像からゴミ、キズを分離し、動きのないホログラム404のカウント数から除外する。次のステップS82では、全体の細胞の個数に対する、動きのある細胞の個数の比率を計算する。つまり、ステップS82では、ホログラム402,404の総数に対するホログラム402の数の比率を求める。この比率の算出は、動き領域特定部312の比率算出部312bによって行われる。ステップS82の後は処理を終了する。細胞が精子の場合は、更に運動している精子から前進運動精子のみを抽出してカウントし、運動率を算出する。
以上のように、図14の処理によれば、静止しているホログラム404のみを抽出して再構成を行うため、ゴミ、キズ等を分離することができ、静止している細胞の数を正確にカウントすることができる。従って、全体の細胞の個数に対する、動きのある細胞の個数の比率を、高精度に算出することが可能となる。
また、図17は、精子などの個別にランダムに動く細胞において、動いている細胞のみを抽出して計算負荷を低下させる例を示すフローチャートである。先ず、ステップS90では、ホログラムの動画を取得する。次のステップS92では、ホログラム動画の動き検出を行い、トラッキングを行う。これにより、図18に示すように、図15と同様に同心円状のホログラム402,404の画像が得られる。次のステップS94では、動きのあるホログラム402のみの領域を抽出する。この領域の抽出は、ホログラム処理部302のホログラム抽出部302cによって行われる。図19は、動きのあるホログラム402のみの領域を抽出した結果を示す模式図である。次のステップS96では、ステップS94で抽出した領域のみでホログラム402の再構成を行う。ステップS96の後は処理を終了する。
以上のように、図17の処理によれば、動きのあるホログラム402のみの領域を抽出して、ホログラム402の再構成を行うため、計算負荷を大幅に軽減することができる。
3.処理結果の適用例
本開示の各実施形態に係る画像処理システム1000による処理結果の適用例について説明する。ここでは、表示制御部316が画像処理システム1000の内部または外部に設けられた表示部に表示させる画面を示しつつ、動き補償処理および解析処理の例について説明する。
(適用例1:心筋細胞の局所的な形態の変化についての解析処理)
先ず、第1の適用例について説明する。図20は、第1の実施形態に係る処理結果の表示例を示す図である。図20を参照すると、表示制御部316により表示部に表示される画面1100は、オリジナル動画像表示画面1110、細胞存在領域表示画面1120A、および細胞動き領域表示画面1120Bを含む。
オリジナル動画像表示画面1110には、複数の心筋細胞のホログラム像が表示されている。このうち、心筋細胞の像510Aが、ホログラム400による観察対象とされているものとする。演算部300は、心筋細胞の像510Aのホログラム400についての動き解析処理を行う。細胞存在領域表示画面1120Aには、心筋細胞の像510Aのホログラム400を再構成した画像511Aが表示される。細胞存在領域表示画面1120Aには、細胞が存在する領域(面積A)が表示される。
また、細胞動き領域表示画面1120Bには、細胞存在領域表示画面1120Aに表示された面積Aに対応する画像511Aに加え、面積A内で細胞が動いている領域511Bが表示される。
また、解析結果表示画面1130には、心筋細胞の像510Aの移動履歴に関するグラフが表示されている。当該移動履歴は、心筋細胞の像510Aについての並進成分の動き補償パラメータから取得することができる。これにより、心筋細胞の並進方向の動きについて定量的に評価することができる。
また、解析結果表示画面1131には、心筋細胞の像510Aの拍動に基づく動きの大きさおよび各像の面積の時系列の変化を示すグラフが表示されている。
また、解析結果表示画面1132および1133には、心筋細胞の像510Aの形状の変化および拡縮率についての画像が表示されている。これにより、心筋細胞の収縮および拡張の動きについて定量的に評価することができる。
(適用例2:複数の精子の運動に関する解析処理)
次に、第2の適用例について説明する。図21は、第2の実施形態に係る処理結果の表示例を示す図である。図21を参照すると、表示制御部316により表示部に表示される画面1200は、オリジナル動画像表示画面1210、再構成画像表示画面1220A〜1220D、および解析結果表示画面1230〜1233を含む。
オリジナル動画像表示画面1210には、複数の精子のホログラム像が表示されている。このうち、精子の像520A〜520Dが、ユーザの操作等により処理部260の処理の対象として選択されているとする。この場合、精子の像520A〜520Dが選択されていることを示す枠1211A〜1211Dが、精子の像520A〜520Dの各々の周囲に表示されてもよい。
このとき、演算部300は、選択された精子の像520A〜520Dの各々について、処理を行う。再構成画像表示画面1220A〜1220Dには、ホログラムを再構成して得られた精子の像521A〜521Dを含む動画像がそれぞれ表示される。なお、図21に示すように、表示制御部316は、精子の像521A〜521Dが同一の向きとなるように、各々の再構成画像の向き等を制御してもよい。例えば、表示制御部316は、精子の像520A〜520Dの並進成分の動きの大きさから精子の像520A〜520Dの移動方向を推定し、推定された移動方向が動き補償画像表示画面1220A〜1220D内において規定の向きとなるように各動き補償画像の表示を制御してもよい。これにより、精子の像521A〜521Dの大きさまたは形状等の形態について比較することができる。
また、解析結果表示画面1230および解析結果表示画面1231には、精子の像520A〜520Dの移動履歴および回転履歴に関するグラフがそれぞれ表示されている。当該移動履歴は、精子の像520A〜520Dについての並進成分の動き補償パラメータから取得することができる。また、当該回転履歴は、精子の像520A〜520Dについての回転成分の動き補償パラメータから取得することができる。これにより、精子の並進方向および回転方向の動きについて定量的に評価することができる。
また、解析結果表示画面1232には、精子の像520A〜520Dの移動量を示す棒グラフが表示されている。当該移動量は、精子の像520A〜520Dについての並進成分の動き補償パラメータから算出することができる。各精子の移動量を棒グラフで表示することにより、精子の運動状態を定量的に解析することが可能となる。
また、解析結果表示画面1233には、精子の像521A〜521Dの形態の評価値を示す棒グラフが表示されている。当該形態の評価値とは、例えば、精子の像521A〜521Dの大きさや形状の特徴から算出される評価値であってもよい。各精子の形態の評価値を棒グラフで表示することにより、精子の形態の良否を定量的に評価することができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1) 観察対象物のホログラムから前記観察対象物の動きを検出する動き検出部と、
前記観察対象物の動きの検出結果に基づいて、前記ホログラムの一部を抽出するホログラム処理部と、
抽出した前記ホログラムの一部から画像を再構成する再構成部と、
を備える、画像処理装置。
(2) 前記ホログラムは異なる時間に取得された複数のフレームから構成され、
前記ホログラム処理部は、前記検出結果に基づいて、前記複数のフレームから一部を抽出する、前記(1)に記載の画像処理装置。
(3) 前記ホログラム処理部は、前記複数のフレームから、前記観察対象物の変位量が異なる2つのフレームを抽出する、前記(2)に記載の画像処理装置。
(4) 前記ホログラム処理部は、前記変位量が最大のフレームと最少のフレームを抽出する、前記(3)に記載の画像処理装置。
(5) 前記変位量が最大のフレーム内の第1の画像ブロックと、前記第1の画像ブロックと位置が対応する第2の画像ブロックであって、前記変位量が最少のフレーム内の前記第2の画像ブロックとが一致するか否かを判定するブロックマッチング部と、
前記判定の結果、前記第1の画像ブロックと前記第2の画像ブロックとが一致していない場合、前記第1及び前記第2の画像ブロックに対応する領域を前記観察対象物の動き領域として特定する動き領域特定部と、
前記観察対象物が存在する領域に対する、前記動き領域の比率を算出する比率算出部と、
を備える、前記(4)に記載の画像処理装置。
(6) 前記第1又は前記第2の画像ブロック内の輝度差に基づいて前記観察対象物が存在する前記領域を特定する存在領域特定部を備える、前記(5)に記載の画像処理装置。
(7) ユーザによる操作情報に基づいて前記観察対象物が存在する前記領域を特定する存在領域抽出部を備える、前記(5)に記載の画像処理装置。
(8) 前記ホログラム処理部は、前記検出結果に基づいて、前記ホログラムの平面領域の一部を抽出する、前記(1)に記載の画像処理装置。
(9) 前記ホログラムから、所定の形状に合致する前記観察対象物をカウントするカウント部を備え、
前記ホログラム処理部は、前記ホログラムの平面領域から、前記所定の形状に合致する前記観察対象物であって、動きが生じていない前記観察対象物のホログラムを抽出し、
前記再構成部は、動きが生じていない前記観察対象物のホログラムから画像を再構成し、
前記カウント部は、再構成により得られた画像から得られる不要物の数をカウント数から除外する、前記(8)に記載の画像処理装置。
(10) 前記ホログラム処理部は、前記ホログラムの平面領域から、前記観察対象物に動きが生じている領域を抽出する、前記(8)に記載の画像処理装置。
(11) 前記観察対象物は生体に由来する物である、前記(1)〜(10)のいずれかに記載の画像処理装置。
(12) 観察対象物のホログラムから前記観察対象物の動きを検出することと、
前記観察対象物の動きの検出結果に基づいて、前記ホログラムの一部を抽出することと、
抽出した前記ホログラムの一部から画像を再構成することと、
を備える、画像処理方法。
(13) 観察対象物に部分コヒーレンス光を出射する光源と、
前記部分コヒーレンス光が前記観察対象物で分離されて得られる透過光及び回折光の干渉によるホログラムを検出する画像センサーと、
前記ホログラムから前記観察対象物の動きを検出する動き検出部と、
前記観察対象物の動きの検出結果に基づいて、前記ホログラムの一部を抽出するホログラム処理部と、
抽出した前記ホログラムの一部から画像を再構成する再構成部と、
を備える、画像処理システム。
300 演算部
302 ホログラム処理部
302b 動き検出部
302c ホログラム抽出部
308 再構成部
312 動き領域特定部
312a ブロックマッチング部
312b 比率算出部
314 存在領域特定部

Claims (13)

  1. 観察対象物のホログラムから前記観察対象物の動きを検出する動き検出部と、
    前記観察対象物の動きの検出結果に基づいて、前記ホログラムの一部を抽出するホログラム処理部と、
    抽出した前記ホログラムの一部から画像を再構成する再構成部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 前記ホログラムは異なる時間に取得された複数のフレームから構成され、
    前記ホログラム処理部は、前記検出結果に基づいて、前記複数のフレームから一部を抽出する、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記ホログラム処理部は、前記複数のフレームから、前記観察対象物の変位量が異なる2つのフレームを抽出する、請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記ホログラム処理部は、前記変位量が最大のフレームと最少のフレームを抽出する、請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記変位量が最大のフレーム内の第1の画像ブロックと、前記第1の画像ブロックと位置が対応する第2の画像ブロックであって、前記変位量が最少のフレーム内の前記第2の画像ブロックとが一致するか否かを判定するブロックマッチング部と、
    前記判定の結果、前記第1の画像ブロックと前記第2の画像ブロックとが一致していない場合、前記第1及び前記第2の画像ブロックに対応する領域を前記観察対象物の動き領域として特定する動き領域特定部と、
    前記観察対象物が存在する領域に対する、前記動き領域の比率を算出する比率算出部と、
    を備える、請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記第1又は前記第2の画像ブロック内の輝度差に基づいて前記観察対象物が存在する前記領域を特定する存在領域特定部を備える、請求項5に記載の画像処理装置。
  7. ユーザによる操作情報に基づいて前記観察対象物が存在する前記領域を特定する存在領域特定部を備える、請求項5に記載の画像処理装置。
  8. 前記ホログラム処理部は、前記検出結果に基づいて、前記ホログラムの平面領域の一部を抽出する、請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記ホログラムから、所定の形状に合致する前記観察対象物をカウントするカウント部を備え、
    前記ホログラム処理部は、前記ホログラムの平面領域から、前記所定の形状に合致する前記観察対象物であって、動きが生じていない前記観察対象物のホログラムを抽出し、
    前記再構成部は、動きが生じていない前記観察対象物のホログラムから画像を再構成し、
    前記カウント部は、再構成により得られた画像から得られる不要物の数をカウント数から除外する、請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記ホログラム処理部は、前記ホログラムの平面領域から、前記観察対象物に動きが生じている領域を抽出する、請求項8に記載の画像処理装置。
  11. 前記観察対象物は生体に由来する物である、請求項1に記載の画像処理装置。
  12. 観察対象物のホログラムから前記観察対象物の動きを検出することと、
    前記観察対象物の動きの検出結果に基づいて、前記ホログラムの一部を抽出することと、
    抽出した前記ホログラムの一部から画像を再構成することと、
    を備える、画像処理方法。
  13. 観察対象物に部分コヒーレンス光を出射する光源と、
    前記部分コヒーレンス光が前記観察対象物で分離されて得られる透過光及び回折光の干渉によるホログラムを検出する画像センサーと、
    前記ホログラムから前記観察対象物の動きを検出する動き検出部と、
    前記観察対象物の動きの検出結果に基づいて、前記ホログラムの一部を抽出するホログラム処理部と、
    抽出した前記ホログラムの一部から画像を再構成する再構成部と、
    を備える、画像処理システム。
JP2016026758A 2016-02-16 2016-02-16 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理システム Pending JP2017146696A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016026758A JP2017146696A (ja) 2016-02-16 2016-02-16 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理システム
US16/073,500 US10852695B2 (en) 2016-02-16 2017-02-03 Image processing apparatus, method of image processing, and image processing system
PCT/JP2017/004088 WO2017141741A1 (en) 2016-02-16 2017-02-03 Image processing apparatus, method of image processing, and image processing system
DE112017000840.9T DE112017000840T5 (de) 2016-02-16 2017-02-03 Bildverarbeitungsvorrichtung, verfahren zur bildverarbeitung und bildverarbeitungssystem

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016026758A JP2017146696A (ja) 2016-02-16 2016-02-16 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017146696A true JP2017146696A (ja) 2017-08-24
JP2017146696A5 JP2017146696A5 (ja) 2019-03-22

Family

ID=58185582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016026758A Pending JP2017146696A (ja) 2016-02-16 2016-02-16 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理システム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10852695B2 (ja)
JP (1) JP2017146696A (ja)
DE (1) DE112017000840T5 (ja)
WO (1) WO2017141741A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020059642A1 (ja) * 2018-09-19 2020-03-26 ソニー株式会社 観察装置、観察方法及び観察システム
WO2021261158A1 (ja) * 2020-06-25 2021-12-30 富士フイルム株式会社 情報処理装置、その作動方法及び作動プログラム
WO2023195490A1 (ja) * 2022-04-06 2023-10-12 富士フイルム株式会社 撮像システム及び細胞濃度調整方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112514831B (zh) * 2020-07-28 2022-06-10 上海市农业科学院 一种活体鳝鱼表型获取的装置与方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120148141A1 (en) * 2010-12-14 2012-06-14 Aydogan Ozcan Compact automated semen analysis platform using lens-free on-chip microscopy
JP2013531787A (ja) * 2010-05-25 2013-08-08 アリックス インコーポレイテッド 粒子の運動度および/または細胞の分散を求めるためのホログラフィック変動顕微鏡装置および方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009041055A1 (ja) * 2007-09-26 2009-04-02 Panasonic Corporation ビーム走査型表示装置、その表示方法、プログラム、及び集積回路
JP5772817B2 (ja) 2010-03-29 2015-09-02 ソニー株式会社 画像処理装置および方法、並びに、プログラム
US9588037B2 (en) * 2012-07-13 2017-03-07 The Regents Of The University Of California High throughput lens-free three-dimensional tracking of sperm
EP3009501A4 (en) 2013-07-19 2017-01-25 Sony Corporation Cell evaluation device, method, and program
EP3126818B1 (en) 2014-04-03 2018-12-05 IMEC vzw Method and device for drug screening
KR20170029320A (ko) * 2015-09-07 2017-03-15 엘지전자 주식회사 이동 단말기 및 그 제어방법
JP6046789B2 (ja) 2015-10-27 2016-12-21 京楽産業.株式会社 遊技機

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013531787A (ja) * 2010-05-25 2013-08-08 アリックス インコーポレイテッド 粒子の運動度および/または細胞の分散を求めるためのホログラフィック変動顕微鏡装置および方法
US20120148141A1 (en) * 2010-12-14 2012-06-14 Aydogan Ozcan Compact automated semen analysis platform using lens-free on-chip microscopy

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020059642A1 (ja) * 2018-09-19 2020-03-26 ソニー株式会社 観察装置、観察方法及び観察システム
WO2021261158A1 (ja) * 2020-06-25 2021-12-30 富士フイルム株式会社 情報処理装置、その作動方法及び作動プログラム
JP7397196B2 (ja) 2020-06-25 2023-12-12 富士フイルム株式会社 情報処理装置、その作動方法及び作動プログラム
WO2023195490A1 (ja) * 2022-04-06 2023-10-12 富士フイルム株式会社 撮像システム及び細胞濃度調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE112017000840T5 (de) 2018-11-22
WO2017141741A1 (en) 2017-08-24
US20190049897A1 (en) 2019-02-14
US10852695B2 (en) 2020-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Anand et al. Automated disease identification with 3-D optical imaging: a medical diagnostic tool
US11543641B2 (en) Method and system for full-field interference microscopy imaging
Liebling et al. Four-dimensional cardiac imaging in living embryos<? xpp qa?> via postacquisition synchronization of nongated<? xpp qa?> slice sequences
CN108377658B (zh) 数字全息术中的自动聚焦系统和方法
JP2017146696A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理システム
CN109154563B (zh) 用于获取样本中所存在的粒子的装置和方法
JPWO2017168984A1 (ja) 撮像装置、撮像方法
Smith et al. CoLux: Multi-object 3d micro-motion analysis using speckle imaging
JP2018532121A (ja) 波長可変レーザを用いた大面積octシステムと3次元イメージ補正方法
Ye et al. In-vivo full-field measurement of microcirculatory blood flow velocity based on intelligent object identification
JP2022508237A (ja) 生物医学的パラメータを遠隔監視するためのシステムおよび方法
US20110242543A1 (en) Interferometric systems having reflective chambers and related methods
Xue et al. Quantitative interferometric microscopy cytometer based on regularized optical flow algorithm
WO2013185936A1 (en) Apparatus and method for estimating a property of a surface using speckle imaging
CN103383353B (zh) 一种基于光学涡旋的动态散斑测试方法
Romero et al. Digital holographic microscopy for detection of Trypanosoma cruzi parasites in fresh blood mounts
JP7174604B2 (ja) 光画像計測装置、光画像計測方法
US20230070373A1 (en) Method for evaluating measurement data from a light field microscope, and apparatus for light field microscopy
CN106955092B (zh) 一种脉搏分布的测量方法和设备
US20230351648A1 (en) A tomography system and a method for analysis of biological cells
Pawłowski et al. Shape and motion measurement of time-varying three-dimensional objects based on spatiotemporal fringe-pattern analysis
Vaz et al. Use of laser speckle and entropy computation to segment images of diffuse objects with longitudinal motion
Ali et al. Blood cell characterization based on deep learning and diffraction phase microscopy
Xiao et al. Performance characterization of a high-speed stereo vision sensor for acquisition of time-varying 3D shapes
RU2569730C1 (ru) Способ определения функционального состояния клетки

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190204

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190204

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190208

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20190214

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190222

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20190515

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200331

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20201006