JP2017143793A - 細菌の有害性低減物質のスクリーニング方法 - Google Patents
細菌の有害性低減物質のスクリーニング方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017143793A JP2017143793A JP2016028653A JP2016028653A JP2017143793A JP 2017143793 A JP2017143793 A JP 2017143793A JP 2016028653 A JP2016028653 A JP 2016028653A JP 2016028653 A JP2016028653 A JP 2016028653A JP 2017143793 A JP2017143793 A JP 2017143793A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substance
- bacteria
- bacterial
- test substance
- screening method
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Fodder In General (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
【課題】細菌の有害性を低減し、かつ、耐性菌が出現しにくい薬剤の有効成分となる物質のスクリーニング方法、当該スクリーニング方法により得られた物質を含有する腸内フローラバランス改善剤、細菌の毒性低減剤、細菌感染症治療剤および薬剤耐性菌感染症治療剤を提供すること。【解決手段】細菌の有害性を低減する物質をスクリーニングする方法であって(1)異物排出トランスポーターを発現する細菌を、該細菌が増殖可能な量の抗菌物質を含有する培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させる被験物質を選択する工程、(2)前記異物排出トランスポーターを発現する細菌より異物排出トランスポーターの発現レベルが低い細菌を、抗菌物質を含有しない培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させない被験物質を選択する工程、および(3)前記(1)で選択され、かつ、前記(2)で選択された化合物を選択する工程、を含むことを特徴とするスクリーニング方法。【選択図】なし
Description
本発明は、細菌の有害性低減物質のスクリーニング方法、ならびに当該スクリーニング方法により選択された物質を含有する腸内フローラバランス改善剤、細菌の毒性低減剤、細菌感染症治療剤および薬剤耐性菌感染症治療剤に関するものである。
近年、薬剤耐性細菌の出現が医療現場において大きな問題となっている。化学療法が困難な薬剤耐性菌の出現により、人類は多くの感染症の脅威に曝されており、今日もなお、感染症の克服は医学的重要課題の一つである。一方で、細菌ゲノム配列が次々と解読され、細菌染色体上には、異物排出トランスポーターをコードしている遺伝子が数多く潜在していることが明らかとなってきた。異物排出トランスポーターは、抗菌薬や細胞障害性異物を菌体外に排出することにより、細菌を様々な化合物に対して耐性化させる。抗菌薬のほとんどが近年になって人工的に創られたものであり、細菌に昔から存在する異物排出トランスポーターが抗菌薬耐性のためだけに用意されているとは考えにくい。これら異物排出トランスポーターは、薬剤耐性以外にも本来の生理機能を保有していると考えられる。
本発明者らは、大腸菌のゲノム配列解析の結果から、マクロライド系抗生物質の耐性獲得に関与するABCトランスポーター遺伝子を見出し、macABと命名した(非特許文献1)。また本発明者らは、MacB蛋白質は、4回膜貫通型の蛋白質であり、ATP結合サイトを含むN末側270アミノ酸残基が細胞質内に存在し、膜貫通領域1と2の間にある200アミノ酸がペリプラズム領域に存在していることを明らかにした(非特許文献2)。さらに本発明者らは、サルモネラにおいてゲノム解析から推定された9個のトランスポーター遺伝子をクローニングし、これらすべてが薬剤耐性獲得および病原性発現に関与していることを見出した(非特許文献3)。
Kobayashi N, Nishino K, Yamaguchi A, Novel macrolide-specific ABC-type efflux transporter in Escherichia coli, J Bacteriol. 2001 Oct;183(19):5639-44.
Kobayashi N, Nishino K, Hirata T, Yamaguchi A, Membrane topology of ABC-type macrolide antibiotic exporter MacB in Escherichia coli, FEBS Lett. 2003 Jul 10;546(2-3):241-6.
Nishino K, Latifi T, Groisman EA, Virulence and drug resistance roles of multidrug efflux systems of Salmonella enterica serovar Typhimurium, Mol Microbiol. 2006 Jan;59(1):126-41.
本発明は、細菌の有害性を低減し、かつ、耐性菌が出現しにくい薬剤の有効成分となる物質のスクリーニング方法を提供することを課題とする。また、当該スクリーニング方法により得られた物質を含有する腸内フローラバランス改善剤、細菌の毒性低減剤、細菌感染症治療剤および薬剤耐性菌感染症治療剤を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の各発明を包含する。
[1]細菌の有害性を低減する物質をスクリーニングする方法であって
(1)異物排出トランスポーターを発現する細菌を、該細菌が増殖可能な量の抗菌物質を含有する培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させる被験物質を選択する工程、
(2)前記異物排出トランスポーターを発現する細菌より異物排出トランスポーターの発現レベルが低い細菌を、抗菌物質を含有しない培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させない被験物質を選択する工程、および
(3)前記(1)で選択され、かつ、前記(2)で選択された化合物を選択する工程、
を含むことを特徴とするスクリーニング方法。
[2]細菌の有害性を低減する物質が、腸内フローラバランス改善物質、細菌の毒性低減物質、細菌感染症治療用物質または薬剤耐性菌感染症治療用物質である前記[1]に記載のスクリーニング方法。
[3]異物排出トランスポーターが、VcmB、VcmD、VcmH、VcmN、MepA、EfrAB、MsrC、AbcA、SmdAB、PatA、PatB、VcaM、AbeS、Mmr、SsmE、TetA、TetB、CmlA、CmlB1、Cme、EfmA、EmrB、SmfY、LmrS、MdeA、SdrM、MefA、VceCAB、AbeM、EmmdR、SdeAB、SdeCDE、SdeXY、SmeDEF、SmeABC、SmeIJK、SmeYZ、VexAB、VexEF、AdeABC、AdeFGH、AdeIJK、AheABC、CeoAB、OpcM、AmrAB、BpeAB、OprB、CmeABC、EefABC、MtrCDE、MefA、Bmr、QacA、QacC、LmrB、NorA、NorB、NorC、NorM、MepA、MdeA、MexVW、MexJK、OpmH、MexAB、OprM、MexXY、OprA、MexEF、OprN、MexCD、OprJ、MdtM、MdtL、MdtH、MdtG、MdfA、Fsr、Bcr、EmrD、EmrKY、MdtIJ、SugE、EmrE、MdtEF、KocC、OqxAB、KexD、MacAB、TolC、AcrAB、AcrD、AcrEF、MdtABC、MdsABC、EmrAB、MdfAおよびMdtKからなる群より選択されることを特徴とする前記[1]または[2]に記載のスクリーニング方法。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する腸内フローラバランス改善剤。
[5]前記[1]〜[3]のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する細菌の毒性低減剤。
[6]前記[1]〜[3]のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する細菌感染症治療剤。
[7]前記[1]〜[3]のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する薬剤耐性菌感染症治療剤。
[8]前記[4]に記載の腸内フローラバランス改善剤、前記[5]に記載の細菌の毒性低減剤、前記[6]に記載の細菌感染症治療剤または請求項7の薬剤耐性菌感染症治療剤を含有する医薬品。
[9]前記[4]に記載の腸内フローラバランス改善剤または前記[5]に記載の細菌の毒性低減剤を含有する飲食品。
[10]前記[4]に記載の腸内フローラバランス改善剤または前記[5]に記載の細菌の毒性低減剤を含有する飼料。
[1]細菌の有害性を低減する物質をスクリーニングする方法であって
(1)異物排出トランスポーターを発現する細菌を、該細菌が増殖可能な量の抗菌物質を含有する培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させる被験物質を選択する工程、
(2)前記異物排出トランスポーターを発現する細菌より異物排出トランスポーターの発現レベルが低い細菌を、抗菌物質を含有しない培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させない被験物質を選択する工程、および
(3)前記(1)で選択され、かつ、前記(2)で選択された化合物を選択する工程、
を含むことを特徴とするスクリーニング方法。
[2]細菌の有害性を低減する物質が、腸内フローラバランス改善物質、細菌の毒性低減物質、細菌感染症治療用物質または薬剤耐性菌感染症治療用物質である前記[1]に記載のスクリーニング方法。
[3]異物排出トランスポーターが、VcmB、VcmD、VcmH、VcmN、MepA、EfrAB、MsrC、AbcA、SmdAB、PatA、PatB、VcaM、AbeS、Mmr、SsmE、TetA、TetB、CmlA、CmlB1、Cme、EfmA、EmrB、SmfY、LmrS、MdeA、SdrM、MefA、VceCAB、AbeM、EmmdR、SdeAB、SdeCDE、SdeXY、SmeDEF、SmeABC、SmeIJK、SmeYZ、VexAB、VexEF、AdeABC、AdeFGH、AdeIJK、AheABC、CeoAB、OpcM、AmrAB、BpeAB、OprB、CmeABC、EefABC、MtrCDE、MefA、Bmr、QacA、QacC、LmrB、NorA、NorB、NorC、NorM、MepA、MdeA、MexVW、MexJK、OpmH、MexAB、OprM、MexXY、OprA、MexEF、OprN、MexCD、OprJ、MdtM、MdtL、MdtH、MdtG、MdfA、Fsr、Bcr、EmrD、EmrKY、MdtIJ、SugE、EmrE、MdtEF、KocC、OqxAB、KexD、MacAB、TolC、AcrAB、AcrD、AcrEF、MdtABC、MdsABC、EmrAB、MdfAおよびMdtKからなる群より選択されることを特徴とする前記[1]または[2]に記載のスクリーニング方法。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する腸内フローラバランス改善剤。
[5]前記[1]〜[3]のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する細菌の毒性低減剤。
[6]前記[1]〜[3]のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する細菌感染症治療剤。
[7]前記[1]〜[3]のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する薬剤耐性菌感染症治療剤。
[8]前記[4]に記載の腸内フローラバランス改善剤、前記[5]に記載の細菌の毒性低減剤、前記[6]に記載の細菌感染症治療剤または請求項7の薬剤耐性菌感染症治療剤を含有する医薬品。
[9]前記[4]に記載の腸内フローラバランス改善剤または前記[5]に記載の細菌の毒性低減剤を含有する飲食品。
[10]前記[4]に記載の腸内フローラバランス改善剤または前記[5]に記載の細菌の毒性低減剤を含有する飼料。
本発明のスクリーニング方法によれば、細菌の有害性を低減し、かつ、耐性菌が出現しにくい薬剤の有効成分となる物質を取得することができる。本発明のスクリーニング方法で取得された物質は、腸内フローラバランス改善剤、細菌の毒性低減剤、細菌感染症治療剤または薬剤耐性菌感染症治療剤の有効成分として有用であると共に、新たな薬剤耐性菌を出現させにくいという効果を奏する。
〔スクリーニング方法〕
本発明は、細菌の有害性を低減する物質のスクリーニング方法を提供する。細菌の有害性とは、細菌によって生体が受ける好ましくない事象全般を意味する具体的には、例えば、細菌感染症の発症、薬剤耐性菌による薬効の低減、腸内フローラバランスの乱れ、細菌毒性物質による各種疾患症状、細菌の定着性による治療期間延長などが挙げられる。
本発明は、細菌の有害性を低減する物質のスクリーニング方法を提供する。細菌の有害性とは、細菌によって生体が受ける好ましくない事象全般を意味する具体的には、例えば、細菌感染症の発症、薬剤耐性菌による薬効の低減、腸内フローラバランスの乱れ、細菌毒性物質による各種疾患症状、細菌の定着性による治療期間延長などが挙げられる。
本発明のスクリーニング方法は、以下の工程(1)〜(3)を含むものであればよい。
(1)異物排出トランスポーターを発現する細菌を、該細菌が増殖可能な量の抗菌物質を含有する培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させる被験物質を選択する工程
(2)前記異物排出トランスポーターを発現する細菌より異物排出トランスポーターの発現レベルが低い細菌を、抗菌物質を含有しない培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させない被験物質を選択する工程
(3)前記(1)で選択され、かつ、前記(2)で選択された化合物を選択する工程
(1)異物排出トランスポーターを発現する細菌を、該細菌が増殖可能な量の抗菌物質を含有する培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させる被験物質を選択する工程
(2)前記異物排出トランスポーターを発現する細菌より異物排出トランスポーターの発現レベルが低い細菌を、抗菌物質を含有しない培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させない被験物質を選択する工程
(3)前記(1)で選択され、かつ、前記(2)で選択された化合物を選択する工程
本発明のスクリーニング方法において工程(1)の後に工程(2)を行ってもよく、工程(1)と工程(2)を並行して行ってもよく、工程(2)を先に行い、その後に工程(1)を行ってもよい。工程(1)を先に行う場合、工程(1)で選択された被験物質のみを工程(2)に供してもよく、工程(1)に供した全部の被験物質を工程(2)に供してもよい。工程(2)を先に行う場合も同様である。
被験物質としては、例えば、核酸、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、細胞培養上清、植物抽出液、哺乳動物の組織抽出液、血漿等を好ましく用いることができる。ただし、これらに限定されない。被験物質は、新規な物質であってもよいし、公知の物質であってもよい。これら被験物質は塩を形成していてもよい。被験物質の塩としては、生理学的に許容される酸や塩基との塩が好適に用いられる。
工程(1)では、異物排出トランスポーターを発現する細菌を、該細菌が増殖可能な量の抗菌物質を含有する培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させる被験物質を選択する。
工程(1)で用いる細菌は、異物排出トランスポーターを発現する細菌であればよく、特に限定されない。具体的には、大腸菌、サルモネラ菌、ブドウ球菌、腸球菌、肺炎球菌、肺炎桿菌、緑膿菌、アシネトバクター、結核菌などが挙げられる。本発明のスクリーニング方法に使用する異物排出トランスポーターを発現する細菌として、遺伝子組み換え技術により異物排出トランスポーターを過剰発現するように作製された細菌を用いることが好ましい。このような細菌は、公知の遺伝子組み換え技術を用いて、異物排出トランスポーター遺伝子が挿入された発現ベクターを宿主菌に導入すること等により作製することができる。宿主菌には、上記例示した細菌を好適に用いることができる。
本発明のスクリーニング方法で用いる異物排出トランスポーターは、細菌の異物排出トランスポーターであれば特に限定されず、公知の異物排出トランスポーターおよび今後見出される異物排出トランスポーターのいずれであっても使用することができる。具体的には、例えば、VcmB、VcmD、VcmH、VcmN、MepA、EfrAB、MsrC、AbcA、SmdAB、PatA、PatB、VcaM、AbeS、Mmr、SsmE、TetA、TetB、CmlA、CmlB1、Cme、EfmA、EmrB、SmfY、LmrS、MdeA、SdrM、MefA、VceCAB、AbeM、EmmdR、SdeAB、SdeCDE、SdeXY、SmeDEF、SmeABC、SmeIJK、SmeYZ、VexAB、VexEF、AdeABC、AdeFGH、AdeIJK、AheABC、CeoAB、OpcM、AmrAB、BpeAB、OprB、CmeABC、EefABC、MtrCDE、MefA、Bmr、QacA、QacC、LmrB、NorA、NorB、NorC、NorM、MepA、MdeA、MexVW、MexJK、OpmH、MexAB、OprM、MexXY、OprA、MexEF、OprN、MexCD、OprJ、MdtM、MdtL、MdtH、MdtG、MdfA、Fsr、Bcr、EmrD、EmrKY、MdtIJ、SugE、EmrE、MdtEF、KocC、OqxAB、KexD、MacAB、TolC、AcrAB、AcrD、AcrEF、MdtABC、MdsABC、EmrAB、MdfA、MdtK等が挙げられる。なかでも、MacAB、MexAB、MexXY、OprM、MdtEF、TolC、AcrAB、AcrD、AcrEF、MdtABC、MdsABC、EmrAB、MdfA、MdtK、MdtIJ、SugE、EmrE、MdtM、MdtL、MdtH、MdtG、MdfA、Fsr、Bcr、EmrD、EmrKY等が好ましい。より好ましくは、MacAB、MexAB、MexXY、MdtEF、AcrAB、AcrD、AcrEF、MdtABC、MdsABC、EmrAB、およびEmrKYである。
用いる培地は特に限定されず、用いる細菌に適した培地を、公知の培地から適宜選択して使用することができる。培地は液体培地でもよく、固形培地でもよい。菌の増殖レベルを測定する方法に応じて選択することが好ましい。
工程(1)では、抗菌物質を含有する培地を用いる。抗菌物質は、標的とする異物排出トランスポーターで排出される公知の抗菌物質から適宜選択して用いることができる。具体的には、例えば、マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシン等)、β-ラクタム系抗生物質(ペニシリン、メチシリン、アンピシリン、セフォタキシム、セフタジジム、セフメタゾール、アズトレオナム、イミペネム、メロペネム等)、アミノグリコシド系抗生物質(ストレプトマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、アミカシン、アルベカシン等)、テトラサイクリン系抗生物質(テトラサイクリン、ミノサイクリン等)などである。抗菌物質の濃度は、使用する異物排出トランスポーターを発現する細菌が増殖可能な濃度である。このような濃度は、使用する異物排出トランスポーターを発現する細菌と使用する抗菌物質に応じて異なるため、予め予備検討を行って決定することが好ましい。
被験物質は、直接培地に添加してもよく、適当な溶媒に溶解または懸濁して培地に添加してもよい。被験物質の濃度は、各被験物質間で効果の度合いを比較しやすくするため、一定濃度に合わせることが好ましい。
培養温度は使用する細菌の増殖に適した温度を適宜選択することが好ましい。通常、30℃〜37℃の範囲から選択される。培養時間は、菌の増殖レベルを測定する方法に応じて、増殖レベルの差異が判定可能になる培養時間を設置することが好ましい。
増殖レベルを測定する方法は特に限定されず、公知の方法から適宜選択して使用することができる。例えば、細菌を培養した液体培地の濁度を測定する方法、固形培地(寒天平板培地)を用いたコロニー計数法、市販の細菌数測定装置を使用する方法などが挙げられる。ハイスループットスクリーニングの観点から、マルチウェルプレートを用いて培養後の液体培地の濁度を測定する方法を採用することが好ましい。
工程(1)では、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルが低下していれば、当該被験物質を目的物質として選択すれることができる。被験物質が細菌の増殖レベルを低下させる程度は特に限定されないが、例えば、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して70%以下に減少させる被験物質が好ましく、50%以下に減少させる被験物質がより好ましく、30%以下に減少させる被験物質がさらに好ましい。
工程(2)では、工程(1)で使用する細菌より異物排出トランスポーターの発現レベルが低い細菌を、抗菌物質を含有しない培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させない被験物質を選択する。
工程(2)で使用する細菌は、工程(1)で使用する細菌より異物排出トランスポーターの発現レベルが低い細菌であれば特に限定されないが、工程(1)で使用する細菌と同種(species)の細菌が好ましい。工程(2)で使用する細菌としては、工程(1)で使用する細菌より異物排出トランスポーターの発現レベルが50%以下に低下していることが好ましく、発現レベルが20%以下に低下していることがより好ましい。異物排出トランスポーターの発現レベルは、当該異物排出トランスポーターのmRNA量または蛋白質量を公知の方法で測定することによって評価することができる。
工程(2)で使用する細菌としては、例えば、自身の(内在性の)異物排出トランスポーター遺伝子がノックアウトされ、異物排出トランスポーターを発現しない細菌を好適に用いることができる。このような細菌は、公知の遺伝子組み換え技術を用いて作製することができる。工程(1)において、異物排出トランスポーターを過剰発現する細菌を用いる場合は、自身の(内在性の)異物排出トランスポーターを発現する細菌を使用することも可能である。
工程(2)において工程(1)と同じ種の細菌を使用する場合、抗菌物質を含まない培地を用いること以外は工程(1)と同じ方法で培養することが好ましい。ただし、工程(1)と異なる培養条件を設定してもよい。工程(2)において工程(1)と異なる種の細菌を使用する場合は、使用する細菌に適した培地を公知の培地から適宜選択し、使用する細菌に適した培養条件を適宜設定すればよい。
増殖レベルを測定する方法は、工程(1)と同じ方法を用いることができる。工程(2)において、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルが低下していなければ、当該被験物質を目的物質として選択することができる。被験物質が細菌の増殖レベルを低下させない被験物質の選択基準としては、例えば、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して80%以上の増殖レベルが好ましく、90%以上の増殖レベルがより好ましい。
工程(3)では、工程(1)で選択され、かつ、工程(2)で選択された化合物を選択する。工程(3)で選択される物質は、異物排出トランスポーターを阻害することにより細菌の有害性を低減することができると共に、抗菌活性が弱く菌に選択圧をかけないため、新たな薬剤耐性菌を出現させにくい薬剤として非常に有用である。工程(3)で選択される物質は、腸内フローラバランス改善、細菌の毒性低減、細菌感染症の治療、薬剤耐性菌感染症の治療のために有用である。
〔腸内フローラバランス改善剤〕
本発明は、上記本発明のスクリーニング方法により選択された物質を含有する腸内フローラバランス改善剤を提供する。腸内フローラバランスとは、腸内に生息している細菌種のバランスを意味し、腸内フローラバランス改善とは、理想的とされている善玉菌2割:悪玉菌1割:中間菌7割の状態に腸内フローラを移行させる、あるいは現状のバランスのまま悪玉菌および中間菌の毒性を低減させることを意味する。本発明のスクリーニング方法により選択された物質は、腸内フローラを構成する細菌のうち、いわゆる悪玉菌が産生する毒物の放出を抑制することができるので、腸内フローラバランスを改善することができる。しかも新たな薬剤耐性菌を出現させにくいので、非常に有用である。
本発明は、上記本発明のスクリーニング方法により選択された物質を含有する腸内フローラバランス改善剤を提供する。腸内フローラバランスとは、腸内に生息している細菌種のバランスを意味し、腸内フローラバランス改善とは、理想的とされている善玉菌2割:悪玉菌1割:中間菌7割の状態に腸内フローラを移行させる、あるいは現状のバランスのまま悪玉菌および中間菌の毒性を低減させることを意味する。本発明のスクリーニング方法により選択された物質は、腸内フローラを構成する細菌のうち、いわゆる悪玉菌が産生する毒物の放出を抑制することができるので、腸内フローラバランスを改善することができる。しかも新たな薬剤耐性菌を出現させにくいので、非常に有用である。
〔細菌の毒性低減剤〕
本発明は、上記本発明のスクリーニング方法により選択された物質を含有する細菌の毒性低減剤を提供する。細菌の毒性低減とは、各種細菌感染症において、実際に疾患症状(下痢・出血など)を引き起こす原因となっている、細菌の毒物放出量を抑えることを意味する。本発明のスクリーニング方法により選択された物質は、細菌が産生する毒物の放出を抑制することができるので、各種細菌感染症における症状を低減することができる。しかも新たな薬剤耐性菌を出現させにくいので、非常に有用である。
本発明は、上記本発明のスクリーニング方法により選択された物質を含有する細菌の毒性低減剤を提供する。細菌の毒性低減とは、各種細菌感染症において、実際に疾患症状(下痢・出血など)を引き起こす原因となっている、細菌の毒物放出量を抑えることを意味する。本発明のスクリーニング方法により選択された物質は、細菌が産生する毒物の放出を抑制することができるので、各種細菌感染症における症状を低減することができる。しかも新たな薬剤耐性菌を出現させにくいので、非常に有用である。
〔細菌感染症治療剤〕
本発明は、上記本発明のスクリーニング方法により選択された物質を含有する細菌感染症治療剤を提供する。治療対象の細菌感染症としては、例えば、ペスト、細菌性赤痢、コレラ、腸チフス、パラチフス、ジフテリア感染症、腸管出血性大腸菌感染症、破傷風、ブルセラ症、レジオネラ症、細菌性髄膜炎、結核などが挙げられる。好ましくは、細菌性赤痢、腸チフス、腸管出血性大腸菌感染症、細菌性髄膜炎、結核である。本発明のスクリーニング方法により選択された物質は、あらゆる菌が元々保有する異物排出トランスポーターを阻害し、細菌が元々もっている薬剤自然抵抗性を低減することができるので、より低用量の抗菌薬を用いた細菌感染症の治療が可能となる。これにより、治療期間短縮、抗菌薬による副作用低減にも役立つ。しかも新たな薬剤耐性菌を出現させにくいので、非常に有用である。
本発明は、上記本発明のスクリーニング方法により選択された物質を含有する細菌感染症治療剤を提供する。治療対象の細菌感染症としては、例えば、ペスト、細菌性赤痢、コレラ、腸チフス、パラチフス、ジフテリア感染症、腸管出血性大腸菌感染症、破傷風、ブルセラ症、レジオネラ症、細菌性髄膜炎、結核などが挙げられる。好ましくは、細菌性赤痢、腸チフス、腸管出血性大腸菌感染症、細菌性髄膜炎、結核である。本発明のスクリーニング方法により選択された物質は、あらゆる菌が元々保有する異物排出トランスポーターを阻害し、細菌が元々もっている薬剤自然抵抗性を低減することができるので、より低用量の抗菌薬を用いた細菌感染症の治療が可能となる。これにより、治療期間短縮、抗菌薬による副作用低減にも役立つ。しかも新たな薬剤耐性菌を出現させにくいので、非常に有用である。
〔薬剤耐性菌感染症治療剤〕
本発明は、上記本発明のスクリーニング方法により選択された物質を含有する薬剤耐性菌感染症治療剤を提供する。薬剤耐性菌とは、薬剤、特に抗生物質などの抗菌薬に対する抵抗性を獲得した細菌を意味する。本発明のスクリーニング方法により選択された物質は、細菌内に取り込まれた抗菌薬が、細菌の異物排出トランスポーターによって菌体外に放出されるのを阻害することができるので、耐性を獲得されてしまった抗菌薬と併用することにより、薬剤耐性菌感染症を治療することが可能になる。しかも新たな薬剤耐性菌を出現させにくいので、非常に有用である。本発明の薬剤耐性菌感染症治療剤は、多剤耐性菌感染症の治療にも好適に用いることができる。
本発明は、上記本発明のスクリーニング方法により選択された物質を含有する薬剤耐性菌感染症治療剤を提供する。薬剤耐性菌とは、薬剤、特に抗生物質などの抗菌薬に対する抵抗性を獲得した細菌を意味する。本発明のスクリーニング方法により選択された物質は、細菌内に取り込まれた抗菌薬が、細菌の異物排出トランスポーターによって菌体外に放出されるのを阻害することができるので、耐性を獲得されてしまった抗菌薬と併用することにより、薬剤耐性菌感染症を治療することが可能になる。しかも新たな薬剤耐性菌を出現させにくいので、非常に有用である。本発明の薬剤耐性菌感染症治療剤は、多剤耐性菌感染症の治療にも好適に用いることができる。
〔医薬品〕
本発明の腸内フローラバランス改善剤、細菌の毒性低減剤、細菌感染症治療剤および薬剤耐性菌感染症治療剤は、いずれも医薬品の形態で実施することができる。本発明の医薬品は、本発明のスクリーニング方法で選択された物質を有効成分とし、常套手段に従って製剤化することができる。例えば、経口投与のための製剤としては、固体または液体の剤形、具体的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などが挙げられる。これらの製剤は公知の方法によって製造され、製剤分野において通常用いられる担体、希釈剤もしくは賦形剤を含有するものである。例えば、錠剤用の担体、賦形剤としては、乳糖、でんぷん、蔗糖、ステアリン酸マグネシウムなどが用いられる。非経口投与のための製剤としては、例えば、注射剤、坐剤などが用いられ、注射剤は静脈注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤、関節内注射剤などの剤形を包含する。このような注射剤は、公知の方法に従って、例えば、上記有効成分を通常注射剤に用いられる無菌の水性もしくは油性液に溶解、懸濁または乳化することによって調製される。注射用の水性液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液などが用いられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例えば、エタノール等)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、非イオン界面活性剤(例えば、ポリソルベート80、HCO−50等)などと併用してもよい。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどを併用してもよい。直腸投与に用いられる坐剤は、上記有効成分を通常の坐薬用基剤に混合することによって調製される。このようにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトやヒト以外の哺乳動物(例えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して経口的にまたは非経口的に投与することができる。
本発明の腸内フローラバランス改善剤、細菌の毒性低減剤、細菌感染症治療剤および薬剤耐性菌感染症治療剤は、いずれも医薬品の形態で実施することができる。本発明の医薬品は、本発明のスクリーニング方法で選択された物質を有効成分とし、常套手段に従って製剤化することができる。例えば、経口投与のための製剤としては、固体または液体の剤形、具体的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などが挙げられる。これらの製剤は公知の方法によって製造され、製剤分野において通常用いられる担体、希釈剤もしくは賦形剤を含有するものである。例えば、錠剤用の担体、賦形剤としては、乳糖、でんぷん、蔗糖、ステアリン酸マグネシウムなどが用いられる。非経口投与のための製剤としては、例えば、注射剤、坐剤などが用いられ、注射剤は静脈注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤、関節内注射剤などの剤形を包含する。このような注射剤は、公知の方法に従って、例えば、上記有効成分を通常注射剤に用いられる無菌の水性もしくは油性液に溶解、懸濁または乳化することによって調製される。注射用の水性液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液などが用いられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例えば、エタノール等)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、非イオン界面活性剤(例えば、ポリソルベート80、HCO−50等)などと併用してもよい。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどを併用してもよい。直腸投与に用いられる坐剤は、上記有効成分を通常の坐薬用基剤に混合することによって調製される。このようにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトやヒト以外の哺乳動物(例えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して経口的にまたは非経口的に投与することができる。
本発明の医薬品には、有効成分を0.001〜50質量%、好ましくは0.01〜10質量%、更に好ましくは0.1〜1質量%含有することができる。
本発明の医薬品の投与量は、目的、疾患の種類、疾患の重篤度、患者の年齢、体重、性別、既往歴、有効成分の種類などを考慮して、適宜設定される。約65〜70kgの体重を有する平均的なヒトを対象とした場合、1日当たり0.02mg〜4000mg程度が好ましく、0.1mg〜200mg程度がより好ましい。1日当たりの総投与量は、単一投与量であっても分割投与量であってもよい。
本発明の医薬品の投与量は、目的、疾患の種類、疾患の重篤度、患者の年齢、体重、性別、既往歴、有効成分の種類などを考慮して、適宜設定される。約65〜70kgの体重を有する平均的なヒトを対象とした場合、1日当たり0.02mg〜4000mg程度が好ましく、0.1mg〜200mg程度がより好ましい。1日当たりの総投与量は、単一投与量であっても分割投与量であってもよい。
〔飲食品〕
本発明の腸内フローラバランス改善剤および細菌の毒性低減剤は、いずれも飲食品の形態で実施することができる。飲食品には、健康食品、機能性食品、特定保健用食品、病者用食品、栄養補助食品(サプリメント)等が含まれる。飲食品の形態は特に限定されない。例えば茶飲料、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料、そば、うどん、中華麺、即席麺等の麺類、飴、キャンディー、ガム、チョコレート、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子およびパン類、かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品、加工乳、発酵乳等の乳製品、サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂および油脂加工食品、ソース、たれ等の調味料、カレー、シチュー、丼、お粥、雑炊等のレトルトパウチ食品、アイスクリーム、シャーベット、かき氷等の冷菓などを挙げることができる。栄養補助食品(サプリメント)は、例えば錠剤、顆粒剤、散剤、ドリンク剤等の形態で提供することができる。
本発明の腸内フローラバランス改善剤および細菌の毒性低減剤は、いずれも飲食品の形態で実施することができる。飲食品には、健康食品、機能性食品、特定保健用食品、病者用食品、栄養補助食品(サプリメント)等が含まれる。飲食品の形態は特に限定されない。例えば茶飲料、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料、そば、うどん、中華麺、即席麺等の麺類、飴、キャンディー、ガム、チョコレート、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子およびパン類、かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品、加工乳、発酵乳等の乳製品、サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂および油脂加工食品、ソース、たれ等の調味料、カレー、シチュー、丼、お粥、雑炊等のレトルトパウチ食品、アイスクリーム、シャーベット、かき氷等の冷菓などを挙げることができる。栄養補助食品(サプリメント)は、例えば錠剤、顆粒剤、散剤、ドリンク剤等の形態で提供することができる。
〔飼料〕
本発明の腸内フローラバランス改善剤および細菌の毒性低減剤は、いずれも飼料の形態で実施することができる。飼料としては、例えば、ウシ、ウマ、ブタ等の家畜用飼料、ニワトリ等の家禽用飼料、イヌ、ネコ等のペット用飼料などが挙げられる。本発明の飼料は、飼料中に本発明の腸内フローラバランス改善剤または細菌の毒性低減剤を添加する以外、一般的な飼料の製造方法を用いて加工製造することができる。
本発明の腸内フローラバランス改善剤および細菌の毒性低減剤は、いずれも飼料の形態で実施することができる。飼料としては、例えば、ウシ、ウマ、ブタ等の家畜用飼料、ニワトリ等の家禽用飼料、イヌ、ネコ等のペット用飼料などが挙げられる。本発明の飼料は、飼料中に本発明の腸内フローラバランス改善剤または細菌の毒性低減剤を添加する以外、一般的な飼料の製造方法を用いて加工製造することができる。
本発明には、以下の各発明が含まれる。
(A)請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の有効量を投与する工程を包含することを特徴とする腸内フローラバランス改善方法。
(B)請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の有効量を投与する工程を包含することを特徴とする細菌の毒性低減方法。
(C)請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の有効量を投与する工程を包含することを特徴とする細菌感染症の治療方法。
(D)請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の有効量を投与する工程を包含することを特徴とする薬剤耐性菌感染症の治療方法。
(E)腸内フローラバランスを改善するための請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質。
(F)細菌の毒性を低減するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質。
(G)細菌感染症を治療するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質。
(H)薬剤耐性菌感染症を治療するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質。
(I)腸内フローラバランス改善剤を製造するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の使用。
(J)細菌の毒性低減剤を製造するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の使用。
(K)細菌感染症治療剤を製造するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の使用。
(L)薬剤耐性菌感染症治療剤を製造するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の使用。
(A)請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の有効量を投与する工程を包含することを特徴とする腸内フローラバランス改善方法。
(B)請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の有効量を投与する工程を包含することを特徴とする細菌の毒性低減方法。
(C)請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の有効量を投与する工程を包含することを特徴とする細菌感染症の治療方法。
(D)請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の有効量を投与する工程を包含することを特徴とする薬剤耐性菌感染症の治療方法。
(E)腸内フローラバランスを改善するための請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質。
(F)細菌の毒性を低減するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質。
(G)細菌感染症を治療するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質。
(H)薬剤耐性菌感染症を治療するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質。
(I)腸内フローラバランス改善剤を製造するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の使用。
(J)細菌の毒性低減剤を製造するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の使用。
(K)細菌感染症治療剤を製造するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の使用。
(L)薬剤耐性菌感染症治療剤を製造するための、請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質の使用。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
(1)MacAB過剰発現株
本発明者らが自作したTg1 E. coli ΔacrB/pHSG399-macAB株(Nishino et al., ANTIMICROBIAL AGENTS AND CHEMOTHERAPY, Sept. 2003, p.3030-3033 Vol.47, No.9の「KAM3/pHSGmacAB」と同じ)を使用した。
(2)コントロール株
本発明者らが自作したΔacrB/pHSG399株(Nishino et al., ANTIMICROBIAL AGENTS AND CHEMOTHERAPY, Sept. 2003, p.3030-3033 Vol.47, No.9の「KAM3/pHSG339」と同じ)を使用した。
(3)スクリーニング化合物
大阪大学化合物ライブラリー(全3200化合物、http://www.uic.osaka-u.ac.jp/JST/Lib/index.html参照)を使用した。
(4)操作手順
4−1:マーカー薬剤として終濃度5μg/mLのクロラムフェニコールを含むLBブロス(ベクトン・ディッキンソン社製)で、MacAB過剰発現株およびコントロール株を37℃で一夜前培養した。
4−2:透明平底96ウェルプレート(ベクトン・ディッキンソン社製)を用いた。MacAB過剰発現株の培養には、終濃度8μg/mLのエリスロマイシン、終濃度25μMのスクリーニング化合物(溶媒はDMSO、DMSOの終濃度は2.5%)を含むLBブロスを用い、コントロール株の培養には、終濃度25μMのスクリーニング化合物(溶媒はDMSO、DMSOの終濃度は2.5%)を含み、エリスロマイシンを含まないLBブロスを用いた。培地の容量は200μL/ウェルとし、菌はいずれも終濃度が2×107CFU(colony-forming unit)/μLとなるように添加した。
4−3:37℃で15時間静置培養した後、プレートリーダー(TECAN製、infiniteM200PRO)を用いてOD600を測定した。
(5)目的化合物の選択
5−1:MacAB過剰発現株を、スクリーニング化合物を含まない溶媒(DMSO)のみ添加した培地で培養したウェルと比較して、OD600が低値であるスクリーニング化合物を、異物排出トランスポーターを阻害する候補化合物として選択した。図1に示したプレートでは、ウェルNo.E−4とE−6の2化合物が選択された。
5−2:上記で選択した化合物において、コントロール株を、スクリーニング化合物を含まない溶媒(DMSO)のみ添加した培地で培養したウェルと比較して、OD600がほとんど変化しないスクリーニング化合物を、抗菌活性がなく、かつ、異物排出トランスポーターを阻害する化合物として選択した。図2に示したプレートでは、図1で選択されたE−4とE−6の化合物のうち、E−6の化合物は抗菌活性がなく、目的の化合物であることが見出された。
(1)MacAB過剰発現株
本発明者らが自作したTg1 E. coli ΔacrB/pHSG399-macAB株(Nishino et al., ANTIMICROBIAL AGENTS AND CHEMOTHERAPY, Sept. 2003, p.3030-3033 Vol.47, No.9の「KAM3/pHSGmacAB」と同じ)を使用した。
(2)コントロール株
本発明者らが自作したΔacrB/pHSG399株(Nishino et al., ANTIMICROBIAL AGENTS AND CHEMOTHERAPY, Sept. 2003, p.3030-3033 Vol.47, No.9の「KAM3/pHSG339」と同じ)を使用した。
(3)スクリーニング化合物
大阪大学化合物ライブラリー(全3200化合物、http://www.uic.osaka-u.ac.jp/JST/Lib/index.html参照)を使用した。
(4)操作手順
4−1:マーカー薬剤として終濃度5μg/mLのクロラムフェニコールを含むLBブロス(ベクトン・ディッキンソン社製)で、MacAB過剰発現株およびコントロール株を37℃で一夜前培養した。
4−2:透明平底96ウェルプレート(ベクトン・ディッキンソン社製)を用いた。MacAB過剰発現株の培養には、終濃度8μg/mLのエリスロマイシン、終濃度25μMのスクリーニング化合物(溶媒はDMSO、DMSOの終濃度は2.5%)を含むLBブロスを用い、コントロール株の培養には、終濃度25μMのスクリーニング化合物(溶媒はDMSO、DMSOの終濃度は2.5%)を含み、エリスロマイシンを含まないLBブロスを用いた。培地の容量は200μL/ウェルとし、菌はいずれも終濃度が2×107CFU(colony-forming unit)/μLとなるように添加した。
4−3:37℃で15時間静置培養した後、プレートリーダー(TECAN製、infiniteM200PRO)を用いてOD600を測定した。
(5)目的化合物の選択
5−1:MacAB過剰発現株を、スクリーニング化合物を含まない溶媒(DMSO)のみ添加した培地で培養したウェルと比較して、OD600が低値であるスクリーニング化合物を、異物排出トランスポーターを阻害する候補化合物として選択した。図1に示したプレートでは、ウェルNo.E−4とE−6の2化合物が選択された。
5−2:上記で選択した化合物において、コントロール株を、スクリーニング化合物を含まない溶媒(DMSO)のみ添加した培地で培養したウェルと比較して、OD600がほとんど変化しないスクリーニング化合物を、抗菌活性がなく、かつ、異物排出トランスポーターを阻害する化合物として選択した。図2に示したプレートでは、図1で選択されたE−4とE−6の化合物のうち、E−6の化合物は抗菌活性がなく、目的の化合物であることが見出された。
(6)結果
大阪大学化合物ライブラリー(全3200化合物)をスクリーニングした結果、異物排出トランスポーターを阻害する候補化合物として10化合物が見出された。これらの10化合物中、抗菌活性がない2種類の異物排出トランスポーター阻害化合物が見出された。
大阪大学化合物ライブラリー(全3200化合物)をスクリーニングした結果、異物排出トランスポーターを阻害する候補化合物として10化合物が見出された。これらの10化合物中、抗菌活性がない2種類の異物排出トランスポーター阻害化合物が見出された。
なお本発明は上述した各実施形態および実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
Claims (10)
- 細菌の有害性を低減する物質をスクリーニングする方法であって
(1)異物排出トランスポーターを発現する細菌を、該細菌が増殖可能な量の抗菌物質を含有する培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させる被験物質を選択する工程、
(2)前記異物排出トランスポーターを発現する細菌より異物排出トランスポーターの発現レベルが低い細菌を、抗菌物質を含有しない培地を用いて、被験物質存在下または非存在下で培養し、被験物質非存在下で培養した細菌の増殖レベルと比較して、被験物質存在下で培養した細菌の増殖レベルを低下させない被験物質を選択する工程、および
(3)前記(1)で選択され、かつ、前記(2)で選択された化合物を選択する工程、
を含むことを特徴とするスクリーニング方法。 - 細菌の有害性を低減する物質が、腸内フローラバランス改善物質、細菌の毒性低減物質、細菌感染症治療用物質または薬剤耐性菌感染症治療用物質である請求項1に記載のスクリーニング方法。
- 異物排出トランスポーターが、VcmB、VcmD、VcmH、VcmN、MepA、EfrAB、MsrC、AbcA、SmdAB、PatA、PatB、VcaM、AbeS、Mmr、SsmE、TetA、TetB、CmlA、CmlB1、Cme、EfmA、EmrB、SmfY、LmrS、MdeA、SdrM、MefA、VceCAB、AbeM、EmmdR、SdeAB、SdeCDE、SdeXY、SmeDEF、SmeABC、SmeIJK、SmeYZ、VexAB、VexEF、AdeABC、AdeFGH、AdeIJK、AheABC、CeoAB、OpcM、AmrAB、BpeAB、OprB、CmeABC、EefABC、MtrCDE、MefA、Bmr、QacA、QacC、LmrB、NorA、NorB、NorC、NorM、MepA、MdeA、MexVW、MexJK、OpmH、MexAB、OprM、MexXY、OprA、MexEF、OprN、MexCD、OprJ、MdtM、MdtL、MdtH、MdtG、MdfA、Fsr、Bcr、EmrD、EmrKY、MdtIJ、SugE、EmrE、MdtEF、KocC、OqxAB、KexD、MacAB、TolC、AcrAB、AcrD、AcrEF、MdtABC、MdsABC、EmrAB、MdfAおよびMdtKからなる群より選択されることを特徴とする請求項1または2に記載のスクリーニング方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する腸内フローラバランス改善剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する細菌の毒性低減剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する細菌感染症治療剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のスクリーニング方法により選択された物質を含有する薬剤耐性菌感染症治療剤。
- 請求項4に記載の腸内フローラバランス改善剤、請求項5に記載の細菌の毒性低減剤、請求項6に記載の細菌感染症治療剤または請求項7の薬剤耐性菌感染症治療剤を含有する医薬品。
- 請求項4に記載の腸内フローラバランス改善剤または請求項5に記載の細菌の毒性低減剤を含有する飲食品。
- 請求項4に記載の腸内フローラバランス改善剤または請求項5に記載の細菌の毒性低減剤を含有する飼料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016028653A JP2017143793A (ja) | 2016-02-18 | 2016-02-18 | 細菌の有害性低減物質のスクリーニング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016028653A JP2017143793A (ja) | 2016-02-18 | 2016-02-18 | 細菌の有害性低減物質のスクリーニング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017143793A true JP2017143793A (ja) | 2017-08-24 |
Family
ID=59680394
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016028653A Pending JP2017143793A (ja) | 2016-02-18 | 2016-02-18 | 細菌の有害性低減物質のスクリーニング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017143793A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019045353A (ja) * | 2017-09-04 | 2019-03-22 | 学校法人星薬科大学 | アクアポリンを指標とする腸内細菌叢の変化を検出する方法 |
-
2016
- 2016-02-18 JP JP2016028653A patent/JP2017143793A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019045353A (ja) * | 2017-09-04 | 2019-03-22 | 学校法人星薬科大学 | アクアポリンを指標とする腸内細菌叢の変化を検出する方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Schesser et al. | The yopJ locus is required for Yersinia‐mediated inhibition of NF‐κB activation and cytokine expression: YopJ contains a eukaryotic SH2‐like domain that is essential for its repressive activity | |
Salzman et al. | Paneth cells, defensins, and the commensal microbiota: a hypothesis on intimate interplay at the intestinal mucosa | |
Quereda et al. | Listeriolysin S: A bacteriocin from epidemic Listeria monocytogenes strains that targets the gut microbiota | |
Siroy et al. | Global comparison of the membrane subproteomes between a multidrug-resistant Acinetobacter baumannii strain and a reference strain | |
Slocum et al. | Distinct lipid a moieties contribute to pathogen-induced site-specific vascular inflammation | |
Bäckhed et al. | Structural requirements for TLR4-mediated LPS signalling: a biological role for LPS modifications | |
Mills et al. | Identification and characterization of two Klebsiella pneumoniae lpxL lipid A late acyltransferases and their role in virulence | |
KR20130086155A (ko) | 박테로이데스로부터의 세포 성분, 그의 조성물, 및 박테로이데스 또는 그의 세포 성분을 이용하는 치료 방법 | |
Fischer et al. | Virulence mechanisms and persistence strategies of the human gastric pathogen Helicobacter pylori | |
KR20050109928A (ko) | 유산균으로부터 유래된 소염 활성 | |
Olkkola et al. | Mutations in the rpsL gene are involved in streptomycin resistance in Campylobacter coli | |
CN103221420A (zh) | 用于递送治疗性肽的组合物和方法 | |
Yu et al. | Risks related to high-dosage recombinant antimicrobial peptide microcin J25 in mice model: intestinal microbiota, intestinal barrier function, and immune regulation | |
Lee et al. | Pathophysiology of enteropathogenic Escherichia coli during a host infection | |
Tatsuno et al. | Increased adherence to Caco-2 cells caused by disruption of the yhiE and yhiF genes in enterohemorrhagic Escherichia coli O157: H7 | |
US11590182B2 (en) | Methods and compositions to modulate antibiotic resistance and gastrointestinal microbiota | |
JP2014028856A (ja) | 自然免疫機構を活性化/抑制する作用を有する物質の評価方法及びスクリーニング方法、並びに、自然免疫機構を活性化/抑制するための薬剤、食品及びそれらの製造方法 | |
US20180064766A1 (en) | Composition for preventing or treating of colitis disease comprising Lactobacillus sakei K040706 as an active ingredient | |
KR20210091689A (ko) | 미생물 혼합물, 그로부터 유래된 분자 및 그의 사용 방법 | |
Derbise et al. | Inheritance of the lysozyme inhibitor Ivy was an important evolutionary step by Yersinia pestis to avoid the host innate immune response | |
US20220378855A1 (en) | Compositions for modulating gut microflora populations, enhancing drug potency and treating cancer, and methods for making and using same | |
Qu et al. | In vitro activity and in vivo efficacy of Isoliquiritigenin against Staphylococcus xylosus ATCC 700404 by IGPD target | |
Lukic et al. | Lactococcus lactis and Lactobacillus salivarius differently modulate early immunological response of Wistar rats co-administered with Listeria monocytogenes | |
Wang et al. | Microbiota and gut health: promising prospects for clinical trials from bench to bedside | |
JP2017143793A (ja) | 細菌の有害性低減物質のスクリーニング方法 |