JP2017142747A - ネットワークシステム、システム管理方法およびシステム管理プログラム - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、物理的な設定と論理的な設定を統合的に管理し、ネットワーク構成を動的に変更することができるネットワーク管理装置が開示されている。
このようなサービスにおけるネットワークシステムでは、ネットワーク事業者が提供するAPI(Application Programming Interface)を用いて、サービス提供事業者が各ネットワーク事業者内のサブシステムに関する情報の収集や、各サブシステムへの設定などのシステム制御を行っている。
しかしながら、各ネットワーク事業者が提供するAPIは共通仕様でないため、サービス提供事業者がサブシステムの指定したい範囲(階層)を指定できないという課題がある。
また、サービス提供事業者は、提供するサービスの種類に応じて適切な範囲の情報収集が必要であるが、オプション項目についてはネットワーク事業者が決定してしまうので、必要な範囲の情報を収集することが困難な場合がある。また、余分な情報を収集すると、その情報に対する対処が必要となる場合もある。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかるネットワークシステム、システム管理方法およびシステム管理プログラムを詳細に説明する。
図1は、実施の形態にかかるネットワークシステム10の構成を示すブロック図である。
ネットワークシステム10は、サービス提供事業者20と、複数のネットワーク事業者30(30A〜30C)とを含んで構成される。
サービス提供事業者20は、複数のネットワーク事業者30が提供する通信網を介してカスタマにサービスを提供している。より詳細には、サービス提供事業者20は、その提供サービスごとに利用するネットワーク事業者30の組み合わせを変更する。例えば、サービス提供事業者20の提供サービスとして「サービスA」および「サービスB」がある場合、「サービスA」はネットワーク事業者30Aおよび30Bの通信網を用いて、「サービスB」はネットワーク事業者30Bおよび30Cの通信網を用いて、カスタマに提供する。
後述するように、サービス提供事業者20は自身が提供するサービスに応じて、各ネットワーク事業者30に対して情報収集や設定(システム制御)を実行する。
ネットワーク事業者30は、階層構造を有する複数のサブシステムを備える。
図2は、ネットワーク事業者30のサブシステム構成の一例を示す説明図である。
なお、サービス提供事業者20にとっては図2に示すようなネットワーク事業者30の構造(システム構成)および管理方法はブラックボックスとなっている。
ネットワークリソースオーケストレータ311の下位には、物理ネットワーク装置管理部312および仮想ネットワーク装置管理部314が設けられており、物理ネットワーク装置管理部312の下位には複数の物理ネットワーク装置313が、仮想ネットワーク装置管理部314の下位には複数の仮想ネットワーク装置315が、それぞれ接続している。
また、サーバリソースオーケストレータ321の下位には、仮想APL管理部322および物理リソース管理部325が設けられている。仮想APL管理部322の下位には仮想リソース管理部323が設けられ、さらにその下位に複数の仮想リソース324が接続している。物理リソース管理部325の下位には複数の物理リソース326が接続している。
これらの各構成部が、それぞれサブシステム300(図3(b)参照)となっている。
このAPIには、CRUD(Create、Read、Update、Delete)を実行する各種の命令が設定されている。
上述したネットワーク事業者30におけるサブシステムの階層構造では、上位のサブシステムほどAPIの必須項目が少なく、下位のサブシステムほど必須項目が多くなっている。よって、例えば収集系の命令の実行範囲を上位のサブシステムに限定すれば限定的な情報のみを取得可能となり、命令の実行範囲を下位のサブシステムに広げれば詳細な情報を取得可能となる。
図3(a)に示すように、サービス提供事業者20は、命令選択部202、フラグ付加部204、送受信部206、応答確認部208を備える。
収集系のシステム制御命令としては、例えば「Retrieve」があり、設定系のシステム制御命令としては例えば「createNSR」、「deleteVNFR」などがある。
また、システム制御命令には各種のパラメータが含まれる。パラメータの一例としては、例えば「vnfReference」、「vlReference」、「ipaddrv4」などがある。
命令にフラグを付加した場合には当該命令全体の実行範囲が指定され、パラメータにフラグを付加した場合には命令のうち当該パラメータに関する処理の実行範囲が指定される。
このフラグは、例えばネットワーク事業者30を構成するサブシステム300の階層を指定するものであり、例えば「1」、「2」などの数値を用いることができる。なお、フラグの値は上記のような数値に限らず、任意の文字列などを用いることができる。また、後述するように、フラグの取扱いについてはネットワーク事業者30で設定されるため、付加したフラグがネットワーク事業者30のサブシステムのうちどの範囲を指定するものかは、サービス提供事業者20側では把握できない。
例えば上記の命令「Retrieve」にフラグ「2」を付加する場合、「Retrieve 2」のような「命令名 フラグ」、または「パラメータ フラグ」というデータ形式とする。なお、命令またはパラメータへのフラグの付加方法(データ形式)は上記に限らず任意である。
応答確認部208は、ネットワーク事業者30から受信したシステム制御命令の実行結果の内容を確認する。具体的には、例えば送信した命令が収集系の場合には、意図した範囲(項目など)の情報が収集できているか否かを確認する。また、命令が設定系の場合には、意図した内容の設定が正常に行われているか否かを確認する。
応答確認部208で命令が正常に行われなかったと判定された場合、命令選択部202は上述したように命令に付与するフラグの値を変更し、命令の実行範囲を再設定する。
図3(b)に示すように、ネットワーク事業者30は、階層構造を有する複数のサブシステム300を備える。
フラグルール設定部350は、各サブシステム300のフラグ判定部304に対して、システム制御命令に付加されているフラグに対する取扱いルールを設定する。例えば、フラグをサブシステム300の階層範囲を指定するものであると設定する場合、フラグ「1」が付加された命令はE2Eオーケストレータ310でのみ実行するように設定し、フラグ「2」が付加された命令はE2Eオーケストレータ310、ネットワークリソースオーケストレータ311およびサーバリソースオーケストレータ321で実行するように設定する。
なお、命令の種類によっては、同じ階層にあるサブシステムのうち一部のみが命令を実行する場合もある。例えば物理ネットワーク装置313に関連する命令にフラグ「3」が付加されている場合、この命令を実行するのはE2Eオーケストレータ310、ネットワークリソースオーケストレータ311および物理ネットワーク装置管理部312となる。物理ネットワーク装置管理部312と同じ階層にある仮想ネットワーク装置管理部314や、サーバリソースオーケストレータ321以下のリソース側のツリーでは命令に対応する処理を実行できないため、命令は無視される。
また、フラグが付加されていない命令は、例えば全階層で実行すると設定する。
また、フラグルール設定部350で各応答部305から返す値の詳細度(オプション値をどの程度入れるか、必須の余剰情報を削るかなど)を設定するようにしてもよい。
送受信部302は、上位のサブシステム(E2Eオーケストレータ310においてはサービス提供事業者20)および下位のサブシステムに接続される。送受信部302は、上位のサブシステムから転送されるシステム制御命令の受信、上位のサブシステムに対するシステム制御命令への応答の送信、下位のサブシステムに対するシステム制御命令の転送等を行う。
フラグ判定部304は、システム制御命令に付加されたフラグに基づいて当該命令を実行するか否かを判断する。例えばフラグがサブシステム300の階層範囲を指定するものである場合、それぞれのサブシステム300は、E2Eオーケストレータ310を最上位(1階層)として自システムが何階層目に位置するかを把握しておく。そして、システム制御命令に付加されたフラグの数が自システムの階層数以上である場合には、その命令を実行すると判断する。
情報収集部307は、システム制御命令がサブシステム300に関する情報の収集を行うものである場合には、自システムに関する情報を送受信部302を介して上位のサブシステムに送信する。なお、上位のサブシステムは、下位のサブシステムから送信された情報を更に上位のサブシステムに転送する。
本実施の形態では、フラグが付加された設定系の命令は、後述する本実行部309ではなく仮実行部308で処理する。
設定の仮実行とは、設定を実際には実行せず、すなわち内部設定を変更することなく、実行した場合の状態を応答することを指す。仮実行後のサブシステム300の状態は、仮実行前と変更がない。このような仮実行を行うことによって、サービス提供事業者20は、ネットワーク事業者30の状態に変更を加えることなく、実際に設定を変更した場合の結果を取得(シミュレート)することができる。仮実行結果を確認したサービス提供事業者20は、必要があればフラグを付加しない設定系の命令を送信し、後述する本実行部309で実際に設定を変更する。
なお、命令の仮実行に際して、当該サブシステム300より下位のサブシステム(フラグの対象外のサブシステム)の実行情報が必要な場合は、例えば下位のサブシステムの情報を推定したうえで応答するか、応答不能を返す。
本実施の形態では、フラグが付加されていない設定系の命令は、本実行命令であるものとして本実行部309で実際に設定を変更する。
なお、仮実行を行わず、初めから設定系の命令を本実行部309で処理するようにしてもよいことは無論である。
図中に白矢印で示すように、フラグを付加しない命令はネットワーク事業者30のサブシステムの全階層で実行される。
この場合、例えば収集系の命令の場合には下位のサブシステムの情報をすべて集めた後に上位のサブシステムへ応答するため、サブシステムが多いほど応答がばらついたり、応答が返らない場合に対応できないなどの問題が生じる場合がある。
また、設定系の命令の場合には、1回の命令ですべてのサブシステムに設定が実行されるため、実行時の意図しない動作(応答)に対処できない。また、応答が返らない場合にどのサブシステムが原因となるかが特定困難であるなどの問題が生じる場合がある。
例えばネットワーク装置の情報収集に関する命令にフラグ「3」が付加されている場合、E2Eオーケストレータ310、ネットワークリソースオーケストレータ311、物理ネットワーク装置管理部312および仮想ネットワーク装置管理部314で保持する情報が収集され、その結果がサービス提供事業者20に返される。3階層目よりも下位に位置する物理ネットワーク装置313や仮想ネットワーク装置315の情報は収集しない。
これにより、サービス提供事業者20は、提供サービスに応じて取得する情報の範囲を変更したり、ネットワーク事業者30の状況を把握しながら設定の変更を行うことができる。また、ネットワーク事業者30は、自身の管理方式をブラックボックス化したままでサービス提供事業者20の要望に応じた情報を提供することができる。
また、サービス提供事業者20がフラグによりシステム制御命令の実行範囲を指定することができ、サービス提供事業者20のサービスの種類に応じて必要十分な範囲の情報収集を行ったり、ネットワーク事業者30への影響を考慮しながら設定変更を行う上で有利となる。
また、システム制御命令が収集系の命令の場合、サービス提供事業者20が必要とする範囲の情報を、効率的にサービス提供事業者20が取得する上で有利となる。
また、システム制御命令が設定系の命令の場合、当該設定がネットワーク事業者30に及ぼす影響を評価した上で命令を本実行することができ、効率的に設定を行う上で有利となる。
実施の形態1では、サービス提供事業者20がシステム制御命令にフラグを付加し、各サブシステム300でフラグに基づいて命令の実行可否を判断することにより、命令の実行範囲を指定した。
実施の形態2では、各サブシステム300内にスイッチを設け、このスイッチを切り替えることにより命令の実行範囲を指定する。
なお、実施の形態2において、実施の形態1と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図5(a)に示すように、サービス提供事業者20は、命令選択部202、送受信部206、応答確認部208を備える。
実施の形態2では命令またはパラメータへのフラグの付加は行わず、そのままネットワーク事業者30へと送信する。
実施の形態2では、ネットワーク事業者30はスイッチ設定部360を備える。
スイッチ設定部360は、それぞれのサブシステム300のスイッチ303に対してオン/オフの条件を設定する。より詳細には、スイッチ設定部360は、各サブシステム300のスイッチ303に対して、命令の実行の可否、すなわち応答部305への命令の引き渡しの可否を設定する。スイッチ303への設定は、例えばシステム制御命令の種類や命令に含まれるパラメータごとに行う。
スイッチ設定部360による設定は、コンピュータ(システム)により自動的に行ってもよいし、人間(オペレータ)による操作により行ってもよい。
スイッチ303以外の構成は、実施の形態1と同様である。
スイッチ303は、請求項における判断部の一形態であり、スイッチ設定部360によって設定された条件、すなわち命令の種類または命令に含まれるパラメータの種類に基づいてオン/オフが切り替わる。スイッチ303がオンの場合には応答部305にシステム制御命令が入力され、命令に応じた処理が実行される。スイッチ303がオフの場合には応答部305にシステム制御命令が入力されず、処理は実行されない。
20 サービス提供事業者
202 命令選択部
204 フラグ付加部
206 送受信部
208 応答確認部
30(30A〜30C) ネットワーク事業者
300 サブシステム
302 送受信部
303 スイッチ
304 フラグ判定部
305 応答部
307 情報収集部
308 仮実行部
309 本実行部
350 フラグルール設定部
360 スイッチ設定部
Claims (7)
- ネットワーク事業者と、前記ネットワーク事業者の通信回線を介してカスタマにサービスを提供するサービス提供事業者とからなるネットワークシステムであって、
前記ネットワーク事業者は、階層構造を有する複数のサブシステムを備え、
それぞれの前記サブシステムは、
前記サービス提供事業者から送信されるシステム制御命令を、当該サブシステムで実行するか否か判断する判断部と、
前記判断部の判断結果に基づいて上位のサブシステムに対して応答する応答部と、
を備えることを特徴とするネットワークシステム。 - 前記システム制御命令は、前記ネットワーク事業者が提供するAPI(Application Programming Interface)に基づく命令であり、
前記サービス提供事業者は、前記命令または前記命令に含まれるパラメータに、前記命令の実行範囲を指定するフラグを付加するフラグ付加部を備え、
前記判断部は、前記フラグに基づいて当該命令を実行するか否かを判断するフラグ判定部である、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記システム制御命令は、前記ネットワーク事業者が提供するAPI(Application Programming Interface)に基づく命令であり、
前記判断部は、前記命令の種類または前記命令に含まれるパラメータの種類に基づいてオン/オフが切り替わるスイッチであり、
前記ネットワーク事業者は、それぞれの前記サブシステムの前記スイッチに対して前記オン/オフの条件を設定するスイッチ設定部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記システム制御命令は、前記サブシステムに関する情報の収集を行うものであり、
前記応答部は、前記判断部が前記システム制御命令を実行すると判断した場合、前記サブシステムに関する情報を前記上位のサブシステムに送信する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のネットワークシステム。 - 前記システム制御命令は、前記サブシステムに対する設定を行うものであり、
前記応答部は、前記判断部が前記システム制御命令を実行すると判断した場合、前記システム制御命令で指定された内容の設定を仮実行し、当該仮実行結果を前記上位のサブシステムに送信する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のネットワークシステム。 - ネットワーク事業者と、前記ネットワーク事業者の通信回線を介してカスタマにサービスを提供するサービス提供事業者とからなるネットワークシステムで用いられるシステム管理方法であって、
前記ネットワーク事業者は、階層構造を有する複数のサブシステムを備え、
それぞれの前記サブシステムが、
前記サービス提供事業者から送信されるシステム制御命令について、当該サブシステムで実行するか否か判断する判断工程と、
前記判断工程における判断結果に基づいて上位のサブシステムに対して応答する応答工程と、
を実行することを特徴とするシステム管理方法。 - 請求項6に記載のシステム管理方法をコンピュータに実行させるためのシステム管理プログラム。
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