JP2017141633A - スリップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な操作で短時間に組み付けできて、十分なスリップ張力が得られる低コストのスリップ装置を提供すること。
【解決手段】第1グリップ20及び第2グリップ30と、第1及び第2グリップ20,30の両端部を固定する固定手段とを具備し、第1及び第2グリップ20,30の対向面の間に多段絞り孔40A,40Bを形成し、多段絞り孔40A,40B内に段階的にロープの絞り込みが可能なように、ロープの引張方向へ向けて縮径する複数のテーパ孔41,42を直列に形成すると共に、複数のテーパ孔41,42の間に拡径部43を形成した。
【選択図】図2
【解決手段】第1グリップ20及び第2グリップ30と、第1及び第2グリップ20,30の両端部を固定する固定手段とを具備し、第1及び第2グリップ20,30の対向面の間に多段絞り孔40A,40Bを形成し、多段絞り孔40A,40B内に段階的にロープの絞り込みが可能なように、ロープの引張方向へ向けて縮径する複数のテーパ孔41,42を直列に形成すると共に、複数のテーパ孔41,42の間に拡径部43を形成した。
【選択図】図2
Description
本発明は2本のロープを把持しつつ、ロープに作用する引張力を吸収するスリップ装置に関する。
落石用又は雪崩用防護柵は、防護ネットに作用した外力の吸収機能を有する緩衝装置を具備している。
特許文献1,2には、ループを形成したロープの重合部を把持可能な鋼又は鋳鉄で形成した2枚の挟持板と、挟持板を締め付けるための複数の締結ボルト、ナットを具備した緩衝装置が開示されている。
従来の緩衝装置は各挟持板の対向面に連続した単数又は複数のロープ収容溝が凹設してあり、各ロープ収容溝は断面が半円形を呈し、その全長に亘って径と深さが均一である。
この緩衝装置は、ロープと挟持板との間に設定した所定の摩擦力以上の引張力が作用するとロープが摺動する際の摩擦抵抗によりエネルギーを吸収する構造である。
特許文献1,2には、ループを形成したロープの重合部を把持可能な鋼又は鋳鉄で形成した2枚の挟持板と、挟持板を締め付けるための複数の締結ボルト、ナットを具備した緩衝装置が開示されている。
従来の緩衝装置は各挟持板の対向面に連続した単数又は複数のロープ収容溝が凹設してあり、各ロープ収容溝は断面が半円形を呈し、その全長に亘って径と深さが均一である。
この緩衝装置は、ロープと挟持板との間に設定した所定の摩擦力以上の引張力が作用するとロープが摺動する際の摩擦抵抗によりエネルギーを吸収する構造である。
従来の緩衝装置はつぎのような問題点を有している。
<1>緩衝装置のエネルギー吸収性能を高めるには、挟持板の全長を長くしてロープとの接触面積を大きく確保し、さらに締結用ボルトも大径ボルトを使用する必要があった。
そのため、緩衝装置が大型となりコストが高くつくといった問題点があった。
<2>緩衝装置が正規の摩擦抵抗を発揮するには、すべてのボルト、ナットを規定された均一トルクで締め付けなければならいがそのトルク管理が難しい。締結力にバラツキを生じると緩衝性能が不安定となる。
<3>ロープ収容溝の端部に面した挟持板の角部が鋭く尖っている。
そのため、ロープが摺動する時に挟持板の尖った角部に当たってロープが損傷したり破断したりする危険がある。
<4>出願人は図6に示す複数のロープA,Bと複数の緩衝装置Cを組み合せて構成する防護ネットを先に提案した。
この防護ネットは、ループ状に巻き掛けた各ロープA,Bの交差部と、図面上で上下に隣接させた各単体輪a1,b1の中間地点と各ロープA,Bの直線部との間に緩衝装置Cを組み付けて複数の単体輪a1,b1を縦横方向に連続して形成している。
例えば、横10m高さ3mの防護ネットを製作するには、約330個の緩衝装置Cが必要となるが、従来の摩擦抵抗式の緩衝装置Cを適用すると、安定した緩衝性能が得難いだけでなく、コストも高くつくといった問題点がある。
<1>緩衝装置のエネルギー吸収性能を高めるには、挟持板の全長を長くしてロープとの接触面積を大きく確保し、さらに締結用ボルトも大径ボルトを使用する必要があった。
そのため、緩衝装置が大型となりコストが高くつくといった問題点があった。
<2>緩衝装置が正規の摩擦抵抗を発揮するには、すべてのボルト、ナットを規定された均一トルクで締め付けなければならいがそのトルク管理が難しい。締結力にバラツキを生じると緩衝性能が不安定となる。
<3>ロープ収容溝の端部に面した挟持板の角部が鋭く尖っている。
そのため、ロープが摺動する時に挟持板の尖った角部に当たってロープが損傷したり破断したりする危険がある。
<4>出願人は図6に示す複数のロープA,Bと複数の緩衝装置Cを組み合せて構成する防護ネットを先に提案した。
この防護ネットは、ループ状に巻き掛けた各ロープA,Bの交差部と、図面上で上下に隣接させた各単体輪a1,b1の中間地点と各ロープA,Bの直線部との間に緩衝装置Cを組み付けて複数の単体輪a1,b1を縦横方向に連続して形成している。
例えば、横10m高さ3mの防護ネットを製作するには、約330個の緩衝装置Cが必要となるが、従来の摩擦抵抗式の緩衝装置Cを適用すると、安定した緩衝性能が得難いだけでなく、コストも高くつくといった問題点がある。
本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところは、簡単な操作で短時間に組み付けできて、十分なスリップ張力が得られる低コストのスリップ装置を提供することにある。
本発明は、1本又は複数本のロープを滑動可能に保持するスリップ装置であって、相対向する対向面の間に前記ロープを間に挟んで絞り込む第1グリップ及び第2グリップと、前記第1及び第2グリップの両端部を固定する固定手段とを具備し、前記第1及び第2グリップの対向面の間に多段絞り孔を形成し、前記多段絞り孔内に段階的にロープの絞り込みが可能なように、ロープの引張方向へ向けて縮径する複数のテーパ孔を直列に形成し、前記複数のテーパ孔の間に拡径部を形成し、前記複数のテーパ孔とロープの外周面との間における滑り抵抗を超えるとロープのスリップを許容することを特徴とする。
本発明の他の形態において、前記多段絞り孔はロープの引張方向へ向けて縮径する第1テーパ孔と、間に拡径部を介して形成し、ロープの引張方向へ向けて縮径する第2テーパ孔とを具備し、ロープの引張方向へ向けて第1テーパ孔、拡径部、第2テーパ孔の順に位置する。
本発明の他の形態において、第2テーパ孔の最小径が第1テーパ孔の最小径より小さい関係にある。
本発明の他の形態において、ロープ径Dに対し、第1テーパ孔の最大径d1と最小径d2、及び第2テーパ孔の最大径d3と最小径d4がつぎの寸法関係1〜4にある。
(寸法関係1)d2<D<d1
(寸法関係2)d4<D<d3
(寸法関係3)d3<d1
(寸法関係4)d4<d2
本発明の他の形態において、前記第1及び第2グリップの対向面の間に互いに平行な2本又は3本以上の多段絞り孔を形成する。
本発明の他の形態において、前記固定手段として前記第1及び第2グリップの両端部を貫挿する2本の連結ボルト又は連結ピンが適用可能である。
本発明の他の形態において、前記多段絞り孔はロープの引張方向へ向けて縮径する第1テーパ孔と、間に拡径部を介して形成し、ロープの引張方向へ向けて縮径する第2テーパ孔とを具備し、ロープの引張方向へ向けて第1テーパ孔、拡径部、第2テーパ孔の順に位置する。
本発明の他の形態において、第2テーパ孔の最小径が第1テーパ孔の最小径より小さい関係にある。
本発明の他の形態において、ロープ径Dに対し、第1テーパ孔の最大径d1と最小径d2、及び第2テーパ孔の最大径d3と最小径d4がつぎの寸法関係1〜4にある。
(寸法関係1)d2<D<d1
(寸法関係2)d4<D<d3
(寸法関係3)d3<d1
(寸法関係4)d4<d2
本発明の他の形態において、前記第1及び第2グリップの対向面の間に互いに平行な2本又は3本以上の多段絞り孔を形成する。
本発明の他の形態において、前記固定手段として前記第1及び第2グリップの両端部を貫挿する2本の連結ボルト又は連結ピンが適用可能である。
本発明に係る発明はつぎの効果を奏する。
<1>多段絞り孔内に形成した複数のテーパ孔の最小径とロープ径との寸法差を小さくできるので、特殊な押込み器具を用いずに簡単な押込み操作で以て短時間のうちにロープを組み付けできて、十分なスリップ張力を得ることができる。
<2>スリップ装置はロープとの接触面積が大きな摩擦摺動式ではなく、ロープとの接触面積が小さくとも制動機能を発揮するロープの絞り込み式の装置である。
そのため、従来の緩衝装置と比べてスリップ装置を小型化でき、さらにスリップ装置の組立てに多数の大径ボルトを用いなくて済むので、スリップ装置を低コストに製作できる。
殊に複数のロープと組み合せて防護ネットを製作する場合に好適である。
<3>スリップ装置が摩擦摺動式ではなく、絞り込み式であるため、ボルトのトルク管理が不要である。
<4>多段絞り孔内に形成した複数のテーパ孔の入口側が拡径しているだけでなく、複数のテーパ孔の最小径とロープ径との寸法差を小さくできるため、ロープがスリップする際にロープの損傷や破断が生じ難い。
<1>多段絞り孔内に形成した複数のテーパ孔の最小径とロープ径との寸法差を小さくできるので、特殊な押込み器具を用いずに簡単な押込み操作で以て短時間のうちにロープを組み付けできて、十分なスリップ張力を得ることができる。
<2>スリップ装置はロープとの接触面積が大きな摩擦摺動式ではなく、ロープとの接触面積が小さくとも制動機能を発揮するロープの絞り込み式の装置である。
そのため、従来の緩衝装置と比べてスリップ装置を小型化でき、さらにスリップ装置の組立てに多数の大径ボルトを用いなくて済むので、スリップ装置を低コストに製作できる。
殊に複数のロープと組み合せて防護ネットを製作する場合に好適である。
<3>スリップ装置が摩擦摺動式ではなく、絞り込み式であるため、ボルトのトルク管理が不要である。
<4>多段絞り孔内に形成した複数のテーパ孔の入口側が拡径しているだけでなく、複数のテーパ孔の最小径とロープ径との寸法差を小さくできるため、ロープがスリップする際にロープの損傷や破断が生じ難い。
図面を参照しながら本発明を実施するための好適な形態について説明する。
<1>スリップ装置の概要
図1〜3を参照して説明すると、本発明に係るスリップ装置10は、1本又は複数本のロープA,Bのスリップ(滑動)を許容しながらロープA,Bに一定のスリップ張力を付与する絞り込み式の制動装置である。
「スリップ張力」とは、各ロープA,BがスリップするときのロープA,Bの張力を指す。
本例ではスリップ装置10が引張方向A1,B1の異なる2本のロープA,Bを保持する形態について説明するが、ロープの本数は1本、又は3本以上であっても適用可能である。
スリップ装置10は相対向する対向面の間にロープを間に挟んで絞り込む第1グリップ20及び第2グリップ30と、これら両グリップ20,30の両端部を固定する固定手段とを具備する。
第1及び第2グリップ20,30の対向面の間には、各ロープA,Bを段階的に絞り込み可能なようにテーパ状を呈する2本の多段絞り孔40A,40Bが形成されていて、多段絞り孔40A,40Bとロープの外周面との間におけるスリップ抵抗を超えるとロープA,Bのスリップを許容する。
各多段絞り孔40A,40Bは各ロープA,Bの引張方向A1,B1が相反方向であることから、テーパの傾斜方向が逆の関係にある。
スリップ装置10はロープの本数と同数の多段絞り孔を有していればよい。
ロープA,Bは鋼製ロープ、樹脂製ロープ、繊維製ロープ、又はこれらの複合物を含む。本例ではロープA,Bが同径の組み合せの場合について説明するが、異径のロープの組み合わせでもよい。
図1〜3を参照して説明すると、本発明に係るスリップ装置10は、1本又は複数本のロープA,Bのスリップ(滑動)を許容しながらロープA,Bに一定のスリップ張力を付与する絞り込み式の制動装置である。
「スリップ張力」とは、各ロープA,BがスリップするときのロープA,Bの張力を指す。
本例ではスリップ装置10が引張方向A1,B1の異なる2本のロープA,Bを保持する形態について説明するが、ロープの本数は1本、又は3本以上であっても適用可能である。
スリップ装置10は相対向する対向面の間にロープを間に挟んで絞り込む第1グリップ20及び第2グリップ30と、これら両グリップ20,30の両端部を固定する固定手段とを具備する。
第1及び第2グリップ20,30の対向面の間には、各ロープA,Bを段階的に絞り込み可能なようにテーパ状を呈する2本の多段絞り孔40A,40Bが形成されていて、多段絞り孔40A,40Bとロープの外周面との間におけるスリップ抵抗を超えるとロープA,Bのスリップを許容する。
各多段絞り孔40A,40Bは各ロープA,Bの引張方向A1,B1が相反方向であることから、テーパの傾斜方向が逆の関係にある。
スリップ装置10はロープの本数と同数の多段絞り孔を有していればよい。
ロープA,Bは鋼製ロープ、樹脂製ロープ、繊維製ロープ、又はこれらの複合物を含む。本例ではロープA,Bが同径の組み合せの場合について説明するが、異径のロープの組み合わせでもよい。
<2>一対のグリップ
鋳鉄や鋼材からなる第1及び第2グリップ20,30は、グリップ本体21,31と、グリップ本体21,31の最外端部に突設した単数及び複数の連結片22〜23,32〜33とを具備する。
第1グリップ20の連結片22〜23と第2グリップ30の連結片32〜33は互いに嵌合可能であり、その板面には孔22a,23a,32a,33aが開設してある。
スリップ装置10は従来のような摩擦抵抗式ではなく、多段の絞り込み式であるため、多段絞り孔40A,40Bに沿ったグリップ本体21,31の全長を短くできる。
鋳鉄や鋼材からなる第1及び第2グリップ20,30は、グリップ本体21,31と、グリップ本体21,31の最外端部に突設した単数及び複数の連結片22〜23,32〜33とを具備する。
第1グリップ20の連結片22〜23と第2グリップ30の連結片32〜33は互いに嵌合可能であり、その板面には孔22a,23a,32a,33aが開設してある。
スリップ装置10は従来のような摩擦抵抗式ではなく、多段の絞り込み式であるため、多段絞り孔40A,40Bに沿ったグリップ本体21,31の全長を短くできる。
<2.1>グリップ本体
各グリップ本体21,31の対向面には、入口溝25,35と、出口溝26,36とが同一線上に形成されている。さらに入口溝25,35と出口溝26,36の間にはそれぞれ拡径部43,43が形成されている。
すなわち、第1グリップ20のグリップ本体21の対向面には、ロープAの引張方向A1に沿って入口溝25,拡径部43,出口溝26の順に形成され、第2グリップ20のグリップ本体31の対向面にも、ロープBの引張方向B1に沿って入口溝35,拡径部43,出口溝36の順に形成されている。
入口溝25,35及び出口溝26,36はロープA,Bの各引張方向A1,B1へ向けて縮径するテーパ状の溝として形成されていて、しかもそのテーパ面は、ロープA,Bの損傷を少なくするため外方へ向けて湾曲している。
各ロープA,Bの引張方向A1,B1が相反方向であることから、各多段絞り孔40A,40Bのテーパの傾斜方向は逆の関係にある。
各グリップ本体21,31の対向面には、入口溝25,35と、出口溝26,36とが同一線上に形成されている。さらに入口溝25,35と出口溝26,36の間にはそれぞれ拡径部43,43が形成されている。
すなわち、第1グリップ20のグリップ本体21の対向面には、ロープAの引張方向A1に沿って入口溝25,拡径部43,出口溝26の順に形成され、第2グリップ20のグリップ本体31の対向面にも、ロープBの引張方向B1に沿って入口溝35,拡径部43,出口溝36の順に形成されている。
入口溝25,35及び出口溝26,36はロープA,Bの各引張方向A1,B1へ向けて縮径するテーパ状の溝として形成されていて、しかもそのテーパ面は、ロープA,Bの損傷を少なくするため外方へ向けて湾曲している。
各ロープA,Bの引張方向A1,B1が相反方向であることから、各多段絞り孔40A,40Bのテーパの傾斜方向は逆の関係にある。
<2.2>多段絞り孔
各ロープA,Bを段階的に絞り込んで安定したスリップ張力を得るために機能する各多段絞り孔40A,40Bは、各ロープA,Bの引張方向A1,B1に沿って同一線上に位置する第1テーパ孔41及び第2テーパ孔42と、両テーパ孔41,42の間に位置する拡径部43とからなる。
第1及び第2テーパ孔41,42は共に各ロープA,Bの引張方向A1,B1へ向けて縮径するようにテーパ状に形成されている。
各ロープA,Bを段階的に絞り込んで安定したスリップ張力を得るために機能する各多段絞り孔40A,40Bは、各ロープA,Bの引張方向A1,B1に沿って同一線上に位置する第1テーパ孔41及び第2テーパ孔42と、両テーパ孔41,42の間に位置する拡径部43とからなる。
第1及び第2テーパ孔41,42は共に各ロープA,Bの引張方向A1,B1へ向けて縮径するようにテーパ状に形成されている。
<2.3>第1テーパ孔及び第2テーパ孔
本例では相対向する一対の入口溝25,35とにより第1テーパ孔41を形成し、相対向する一対の出口溝26,36とにより第2テーパ孔42を形成する。
本例では相対向する一対の入口溝25,35とにより第1テーパ孔41を形成し、相対向する一対の出口溝26,36とにより第2テーパ孔42を形成する。
<2.4>第1テーパ孔及び第2テーパ孔の寸法関係
図5を参照して各テーパ孔41,42の寸法関係を詳しく説明する。尚、同図は発明の理解を助けるためテーパ角度をデフォルメして表記している。
各ロープA,Bの径をD、第1テーパ孔41の入口側の最大径をd1、出口側の最小径をd2とし、さらに第2テーパ孔42の入口側の最大径をd3、出口側の最小径をd4としたとき、つぎの寸法関係にある。
(寸法関係1)d2<D<d1
(寸法関係2)d4<D<d3
(寸法関係3)d3<d1
(寸法関係4)d4<d2
要は第2テーパ孔42の最小径d4が第1テーパ孔41の最小径d2より大きい寸法関係になっていて、各ロープA,Bを段階的に絞り込みできるようになっていればよい。
第1テーパ孔41の最大径d1を、ロープA,Bの径Dより大きくしたのは、多段絞り孔40Aの中心線から外れた方向からロープA,Bが引き込まれたときに、第1テーパ孔41の入口側の角部でロープA,Bが損傷したり破断したりするのを防止して、ロープA,Bの引き込みを円滑にするためである。
尚、スリップ時におけるロープA,Bの損傷を回避するため、第1及び第2テーパ孔41の出口の角部を面取りして丸みを持たせておくとよい。
図5を参照して各テーパ孔41,42の寸法関係を詳しく説明する。尚、同図は発明の理解を助けるためテーパ角度をデフォルメして表記している。
各ロープA,Bの径をD、第1テーパ孔41の入口側の最大径をd1、出口側の最小径をd2とし、さらに第2テーパ孔42の入口側の最大径をd3、出口側の最小径をd4としたとき、つぎの寸法関係にある。
(寸法関係1)d2<D<d1
(寸法関係2)d4<D<d3
(寸法関係3)d3<d1
(寸法関係4)d4<d2
要は第2テーパ孔42の最小径d4が第1テーパ孔41の最小径d2より大きい寸法関係になっていて、各ロープA,Bを段階的に絞り込みできるようになっていればよい。
第1テーパ孔41の最大径d1を、ロープA,Bの径Dより大きくしたのは、多段絞り孔40Aの中心線から外れた方向からロープA,Bが引き込まれたときに、第1テーパ孔41の入口側の角部でロープA,Bが損傷したり破断したりするのを防止して、ロープA,Bの引き込みを円滑にするためである。
尚、スリップ時におけるロープA,Bの損傷を回避するため、第1及び第2テーパ孔41の出口の角部を面取りして丸みを持たせておくとよい。
<2.5>第1テーパ孔及び第2テーパ孔を直列に配置した理由
絞り孔をひとつの連続したテーパ孔で構成すると、絞り孔を構成するテーパ孔の最小径とロープ径の寸法差が大きくなるために絞り孔内にロープを収容する作業が非常に困難となる。
さらに、連続したテーパ面とロープ外周面との間の接触面積が増して摩擦抵抗が大きくなることに伴いスリップ時にロープを円滑に縮径することが非常に困難となるだけでなく、無理に引っ張るとロープ表面の素線が断裂するおそれがあり、所望のスリップ張力が得られない。
本発明ではこのような問題を解消するため、多段絞り孔40A,40B内への各ロープA,Bの収容作業と、引張時におけるロープA,Bの絞り込みを容易にするために第1テーパ孔41及び第2テーパ孔42の2つを直列に配列した。
換言すれば多段絞り孔40A,40B内のテーパ面を多段に形成した。
本例では第1テーパ孔41及び第2テーパ孔42の2つを直列に配列した形態を示すが、拡径部43を間に挟んで3つ以上のテーパ孔を直列に配列してもよい。
絞り孔をひとつの連続したテーパ孔で構成すると、絞り孔を構成するテーパ孔の最小径とロープ径の寸法差が大きくなるために絞り孔内にロープを収容する作業が非常に困難となる。
さらに、連続したテーパ面とロープ外周面との間の接触面積が増して摩擦抵抗が大きくなることに伴いスリップ時にロープを円滑に縮径することが非常に困難となるだけでなく、無理に引っ張るとロープ表面の素線が断裂するおそれがあり、所望のスリップ張力が得られない。
本発明ではこのような問題を解消するため、多段絞り孔40A,40B内への各ロープA,Bの収容作業と、引張時におけるロープA,Bの絞り込みを容易にするために第1テーパ孔41及び第2テーパ孔42の2つを直列に配列した。
換言すれば多段絞り孔40A,40B内のテーパ面を多段に形成した。
本例では第1テーパ孔41及び第2テーパ孔42の2つを直列に配列した形態を示すが、拡径部43を間に挟んで3つ以上のテーパ孔を直列に配列してもよい。
<2.6>拡径部を形成した理由
第1テーパ孔41と第2テーパ孔42の間には拡径部43を形成している。
拡径部43は第1及び第2テーパ孔41,42の境界部の孔底(溝底)を窪ませて形成してある。
仮に入口溝25,35と出口溝26,36の間に拡径部43が存在しないと、上記したようにひとつのテーパ孔で絞り込む場合と同様の問題が生じる。
拡径部43を形成したのは、ロープA,Bの収容作業を容易にするためと、第1テーパ孔41で絞り込んだロープA,Bを一旦開放して、第2テーパ孔42によるロープA,Bの絞り込みをし易くするためである。
第1テーパ孔41と第2テーパ孔42の間には拡径部43を形成している。
拡径部43は第1及び第2テーパ孔41,42の境界部の孔底(溝底)を窪ませて形成してある。
仮に入口溝25,35と出口溝26,36の間に拡径部43が存在しないと、上記したようにひとつのテーパ孔で絞り込む場合と同様の問題が生じる。
拡径部43を形成したのは、ロープA,Bの収容作業を容易にするためと、第1テーパ孔41で絞り込んだロープA,Bを一旦開放して、第2テーパ孔42によるロープA,Bの絞り込みをし易くするためである。
さらに拡径部43を設けず各絞り孔をひとつの連続したテーパ孔として形成した場合には、ロープ径より小径の溝内にロープを縮径させて収容する際に、大きな押込み力が必要な上に、ロープに与えるダメージが大きい。仮にロープをテーパ孔内に収容できたとしても、ロープがテーパ孔の出口付近で大きく縮径されているため、大きな摩擦力によってロープの連続したスリップが阻害される。
拡径部43は、第1テーパ孔41で縮径したロープA,Bを一旦開放して拡径し、拡径したロープA,Bを第2テーパ孔42により再度縮径することにより、ロープA,Bの縮径作業が容易になると共に、安定した大きいスリップ張力を得ることができる。
拡径部43は、第1テーパ孔41で縮径したロープA,Bを一旦開放して拡径し、拡径したロープA,Bを第2テーパ孔42により再度縮径することにより、ロープA,Bの縮径作業が容易になると共に、安定した大きいスリップ張力を得ることができる。
尚、本例ではグリップ本体21,31の板面中央に貫通した開口を設けて拡径部43を形成した場合を示すが、グリップ本体21,31を貫通させずに各対向面に溝底より深く窪ませて拡径部43を形成してもよい。
又、本例では各多段絞り孔40A,40Bの円周方向に沿って部分的に拡径部43を形成した形態を示すが、拡径部43を各多段絞り孔40A,40Bの円周方向に沿って連続して形成してもよい。
又、本例では各多段絞り孔40A,40Bの円周方向に沿って部分的に拡径部43を形成した形態を示すが、拡径部43を各多段絞り孔40A,40Bの円周方向に沿って連続して形成してもよい。
<3>グリップの固定手段
第1グリップ20の連結片22,23と第2グリップ30の連結片32,33を互いに嵌合させ同一線上に位置合わせをした各挿通孔22a,23a,32a,33aに連結ボルト50を挿通し、ナット51を螺着することでスリップ装置10の組立てが可能である。
連結ボルト50とナット51を用いて第1及び第2グリップ20,30の両端部を固定したとき、スリップ装置10の多段絞り孔40A,40Bの内径が図5に示した寸法となるように関係づけられている。
第1グリップ20の連結片22,23と第2グリップ30の連結片32,33を互いに嵌合させ同一線上に位置合わせをした各挿通孔22a,23a,32a,33aに連結ボルト50を挿通し、ナット51を螺着することでスリップ装置10の組立てが可能である。
連結ボルト50とナット51を用いて第1及び第2グリップ20,30の両端部を固定したとき、スリップ装置10の多段絞り孔40A,40Bの内径が図5に示した寸法となるように関係づけられている。
従来の緩衝装置では複数の締付ボルトの締付力を利用して2枚の挟持板の間に挟んだロープを強く締め付けて所定の摩擦抵抗を確保していることから、締付ボルトの設置本数が多く、しかも太径の締付ボルトを使用していた。
本発明のスリップ装置10では連結ボルト50に第1及び第2グリップ20,30の締付け機能を持たせていない。連結ボルト50はそのせん断強度で以て両グリップ20,30を固定するだけであるから、ボルト径も小さく、使用本数も2本で済む。
尚、本例では固定手段として連結ボルト50とナット51を適用したが、ストッパ付きの連結ピンを適用することも可能である。
[スリップ装置の組立方法とスリップ動作]
図1〜5を参照してスリップ装置10の組立方法とスリップ動作について説明する。
図1〜5を参照してスリップ装置10の組立方法とスリップ動作について説明する。
<1>スリップ装置の組立方法
図4に示すように、第1及び第2グリップ20,30のグリップ本体21,31の対向面に形成した入口溝25,35と出口溝26,36に跨って各ロープA,Bを収容しつつ、第1及び第2グリップ20,30を突き合せる。
この状態で、第1及び第2グリップ20,30の連結片22,23と連結片32,33とを互いに嵌合させ、同一線上に位置合わせをした各挿通孔22a,23a,32a,33aに連結ボルト50を挿通し、ナット51を取り付けることでスリップ装置10の組立てを完了する。
図4に示すように、第1及び第2グリップ20,30のグリップ本体21,31の対向面に形成した入口溝25,35と出口溝26,36に跨って各ロープA,Bを収容しつつ、第1及び第2グリップ20,30を突き合せる。
この状態で、第1及び第2グリップ20,30の連結片22,23と連結片32,33とを互いに嵌合させ、同一線上に位置合わせをした各挿通孔22a,23a,32a,33aに連結ボルト50を挿通し、ナット51を取り付けることでスリップ装置10の組立てを完了する。
第1及び第2グリップ20,30の組付け方法としては、本例のように互いに平行にした状態で第1グリップ20及び第2グリップ30を互いに近づけて接合し、その後に第1及び第2グリップ20,30の両端をボルト50、ナット51で固定する。
他の組付け方法としては、第1グリップ20と第2グリップ30の片側を予め連結ボルト50等で枢支しておき、この連結ボルト50を中心に第1グリップ20又は第2グリップ30の何れか一方を回動させて第1及び第2グリップ20,30を接合し、その後に第1グリップ20又は第2グリップ30の他側に残りの連結ボルト50を挿入して固定することも可能である。
他の組付け方法としては、第1グリップ20と第2グリップ30の片側を予め連結ボルト50等で枢支しておき、この連結ボルト50を中心に第1グリップ20又は第2グリップ30の何れか一方を回動させて第1及び第2グリップ20,30を接合し、その後に第1グリップ20又は第2グリップ30の他側に残りの連結ボルト50を挿入して固定することも可能である。
スリップ装置10の組立てにあたり、各多段絞り孔40A,40Bを構成する第1テーパ孔41と第2テーパ孔42の最小径と各ロープA,Bの径との寸法差を小さくできるので、特殊な押込み器具を用いなくとも各ロープA,Bを多段絞り孔40A,40B内へ収容する作業を簡単に行うことができる。
各ロープA,Bは、その外周面が各多段絞り孔40A,40Bを構成する第1テーパ孔41と第2テーパ孔42の一部と環状に圧接するが、拡径部43の形成箇所では接触していない。
各ロープA,Bは、その外周面が各多段絞り孔40A,40Bを構成する第1テーパ孔41と第2テーパ孔42の一部と環状に圧接するが、拡径部43の形成箇所では接触していない。
<2>スリップ装置のスリップ動作
図3,5を参照しながらスリップ装置10のスリップ動作について説明する。
ロープA,Bの一方又は両方に引張力が作用すると、その引張力はロープA,Bの外周面が接する各第1テーパ孔41と第2テーパ孔42へ伝わる。
図3,5を参照しながらスリップ装置10のスリップ動作について説明する。
ロープA,Bの一方又は両方に引張力が作用すると、その引張力はロープA,Bの外周面が接する各第1テーパ孔41と第2テーパ孔42へ伝わる。
引張力がロープA,Bと第1テーパ孔41と第2テーパ孔42の周面間における滑り抵抗を超えると、ロープA,Bが引張り方向A1,B1へ向けてスリップを開始する。
例えば一方のロープAのスリップについて説明すると、第1テーパ孔41の区間ではロープAが徐々に縮径されながら通過し、最小径d2を通過することで所望の径に縮径される。
拡径部43の区間を通過する際に、ロープAが絞り込みから一旦開放され、その後、第2テーパ孔42の区間を通過する際に再びロープAが徐々に縮径され、最小径d4を通過するときに所望の径まで縮径される。
他方のロープBのスリップ動作についても上記したロープAと同様である。
このように各ロープA,Bは、スリップ装置10内に形成した第1テーパ孔41と拡径部43と第2テーパ孔42とを通過することで安定したスリップ張力を得ることができる。
例えば一方のロープAのスリップについて説明すると、第1テーパ孔41の区間ではロープAが徐々に縮径されながら通過し、最小径d2を通過することで所望の径に縮径される。
拡径部43の区間を通過する際に、ロープAが絞り込みから一旦開放され、その後、第2テーパ孔42の区間を通過する際に再びロープAが徐々に縮径され、最小径d4を通過するときに所望の径まで縮径される。
他方のロープBのスリップ動作についても上記したロープAと同様である。
このように各ロープA,Bは、スリップ装置10内に形成した第1テーパ孔41と拡径部43と第2テーパ孔42とを通過することで安定したスリップ張力を得ることができる。
<3>多段絞り孔の設計例
図5を参照して多段絞り孔40A,40Bの設計例について説明する。
例えば、径Dが12mmのロープA,Bを用いてスリップ装置10に1.5〜2.0tのスリップ張力を付与するには、一対の入口溝25,35によって形成される第1テーパ孔41の最小径d2を11.0mmに設定し、さらに一対の出口溝26,36によって形成される第2テーパ孔42の最小径d4を10.5mmに設定する。
第1及び第2テーパ孔41,42の最小径d2,d4を上記した寸法に設定することで、二回の絞り込みにより各ロープA,Bを合計1.5mmまで絞り込むことが可能となる。
スリップ装置10のスリップ張力は、第1及び第2テーパ孔41,42のテーパ角度だけでなく、ロープ径Dに応じた第1及び第2テーパ孔41,42の最小径d2,d4の組み合せ(寸法差)を選択することで変更可能である。
図5を参照して多段絞り孔40A,40Bの設計例について説明する。
例えば、径Dが12mmのロープA,Bを用いてスリップ装置10に1.5〜2.0tのスリップ張力を付与するには、一対の入口溝25,35によって形成される第1テーパ孔41の最小径d2を11.0mmに設定し、さらに一対の出口溝26,36によって形成される第2テーパ孔42の最小径d4を10.5mmに設定する。
第1及び第2テーパ孔41,42の最小径d2,d4を上記した寸法に設定することで、二回の絞り込みにより各ロープA,Bを合計1.5mmまで絞り込むことが可能となる。
スリップ装置10のスリップ張力は、第1及び第2テーパ孔41,42のテーパ角度だけでなく、ロープ径Dに応じた第1及び第2テーパ孔41,42の最小径d2,d4の組み合せ(寸法差)を選択することで変更可能である。
<4>スリップ装置の組付け例
図6を参照して説明すると、複数のロープA,Bと複数のスリップ装置10とを組み合せて防護柵用の防護ネットを形成した。
本例では、各ロープA,Bをループ状に巻き掛け、各ロープA,Bの交差部にスリップ装置10を組み付けて複数の単体輪a1,b1を横一列に連続して形成する。
更に図面上で上下に隣接させた各単体輪a1,b1の中間地点と各ロープA,Bの直線部との間にスリップ装置10を組み付けて、上下に位置するロープA,B間を連結して、連続輪要素からなる防護ネットを組み立てる。
本例におけるスリップ装置10のスリップ作用は既述したスリップ装置10と同様であるのでその説明を省略する。
図6を参照して説明すると、複数のロープA,Bと複数のスリップ装置10とを組み合せて防護柵用の防護ネットを形成した。
本例では、各ロープA,Bをループ状に巻き掛け、各ロープA,Bの交差部にスリップ装置10を組み付けて複数の単体輪a1,b1を横一列に連続して形成する。
更に図面上で上下に隣接させた各単体輪a1,b1の中間地点と各ロープA,Bの直線部との間にスリップ装置10を組み付けて、上下に位置するロープA,B間を連結して、連続輪要素からなる防護ネットを組み立てる。
本例におけるスリップ装置10のスリップ作用は既述したスリップ装置10と同様であるのでその説明を省略する。
A,B・・・・ロープ
10・・・・・スリップ装置
20・・・・・第1グリップ
21・・・・・グリップ本体
22,23・・連結片
25・・・・・第1グリップの入口溝
26・・・・・第1グリップの出口溝
30・・・・・第2グリップ
31・・・・・グリップ本体
32,33・・連結片
35・・・・・第2グリップの入口溝
36・・・・・第2グリップの出口溝
40A・・・・多段絞り孔
40B・・・・多段絞り孔
41・・・・・第1テーパ孔
42・・・・・第2テーパ孔
43・・・・・拡径部
50・・・・・連結ボルト
51・・・・・ナット
10・・・・・スリップ装置
20・・・・・第1グリップ
21・・・・・グリップ本体
22,23・・連結片
25・・・・・第1グリップの入口溝
26・・・・・第1グリップの出口溝
30・・・・・第2グリップ
31・・・・・グリップ本体
32,33・・連結片
35・・・・・第2グリップの入口溝
36・・・・・第2グリップの出口溝
40A・・・・多段絞り孔
40B・・・・多段絞り孔
41・・・・・第1テーパ孔
42・・・・・第2テーパ孔
43・・・・・拡径部
50・・・・・連結ボルト
51・・・・・ナット
Claims (6)
- 1本又は複数本のロープを滑動可能に保持するスリップ装置であって、
相対向する対向面の間に前記ロープを間に挟んで絞り込む第1グリップ及び第2グリップと、
前記第1及び第2グリップの両端部を固定する固定手段とを具備し、
前記第1及び第2グリップの対向面の間に多段絞り孔を形成し、
前記多段絞り孔内に段階的にロープの絞り込みが可能なように、ロープの引張方向へ向けて縮径する複数のテーパ孔を直列に形成し、
前記複数のテーパ孔の間に拡径部を形成し、
前記複数のテーパ孔とロープの外周面との間における滑り抵抗を超えるとロープのスリップを許容することを特徴とする、
スリップ装置。 - 前記多段絞り孔はロープの引張方向へ向けて縮径する第1テーパ孔と、間に拡径部を介して形成し、ロープの引張方向へ向けて縮径する第2テーパ孔とを具備し、ロープの引張方向へ向けて第1テーパ孔、拡径部、第2テーパ孔の順に位置することを特徴とする、請求項1に記載のスリップ装置。
- 第2テーパ孔の最小径が第1テーパ孔の最小径より小さい関係にあることを特徴とする、請求項2に記載のスリップ装置。
- ロープ径Dに対し、第1テーパ孔の最大径d1と最小径d2、及び第2テーパ孔の最大径d3と最小径d4がつぎの寸法関係1〜4にあることを特徴とする、請求項2に記載のスリップ装置。
(寸法関係1)d2<D<d1
(寸法関係2)d4<D<d3
(寸法関係3)d3<d1
(寸法関係4)d4<d2 - 前記第1及び第2グリップの対向面の間に平行な2本の多段絞り孔を形成したことを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一項に記載のスリップ装置。
- 前記固定手段が前記第1及び第2グリップの両端部を貫挿する2本の連結ボルト又は連結ピンであることを特徴とする、請求項1に記載のスリップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016024801A JP2017141633A (ja) | 2016-02-12 | 2016-02-12 | スリップ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016024801A JP2017141633A (ja) | 2016-02-12 | 2016-02-12 | スリップ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017141633A true JP2017141633A (ja) | 2017-08-17 |
Family
ID=59627158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016024801A Pending JP2017141633A (ja) | 2016-02-12 | 2016-02-12 | スリップ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017141633A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53113528U (ja) * | 1977-02-18 | 1978-09-09 | ||
JPS55114760U (ja) * | 1979-02-07 | 1980-08-13 | ||
JP2002322615A (ja) * | 2001-04-25 | 2002-11-08 | Yoshida Kouzou Design:Kk | 防護柵 |
JP2008267095A (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-06 | Kanamori Tobei Shoji Kk | 衝撃力吸収装置及びそれに用いる金具 |
-
2016
- 2016-02-12 JP JP2016024801A patent/JP2017141633A/ja active Pending
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