JP2017140203A - 電気掃除機 - Google Patents

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Taiji Tajima
泰治 田島
剛一 長田
Koichi Osada
剛一 長田
将 矢野
Masaru Yano
将 矢野
泰弘 米川
Yasuhiro Yonekawa
泰弘 米川
貴弘 中居
Takahiro Nakai
貴弘 中居
有香子 上山
Yukako Kamiyama
有香子 上山
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Abstract

【課題】塵埃除去力を改善した電気掃除機を提供する。【解決手段】モータにより第一の回転方向に回転する回転ブラシと、回転ブラシを収納する回転ブラシ収容部と、回転可能な回転体とを備え、回転ブラシ及び回転体は、清掃面に接触可能な電気掃除機であって、回転体及び回転ブラシの間に隙間を有しており、隙間は、回転ブラシ及び回転ブラシ収容部の間の空間を介して集塵ケースに繋がっており、回転体は、第一の回転方向に回転自在。【選択図】図12

Description

本発明は、電気掃除機に関する。
電気掃除機のうち部屋を自律的に移動しながら掃除する自走式電気掃除機が知られている。自走式電気掃除機は、動力源として充電池を搭載し、主に前進しながらモータ駆動の回転ブラシを用いて塵埃を掻き込む。自走式電気掃除機は、搭載した充電池を動力源とするため、使用可能な電気容量に限界が存在する。そのため、電源コード付きの電気掃除機と比較して、電動送風機が発生できる吸引力は弱い。
特許文献1においては、塵埃の掻き込み能力の向上を目的としてモータ駆動の回転ブラシを2本備えた自走式電気掃除機が開示されている(特許請求の範囲参照)。
特許文献2においては、吸口後退時の塵埃の吸込み性を向上させた電気掃除機の吸口体が開示されている(特許請求の範囲参照)。前進時は、第2回転清掃体30の回転は抑制される(0066、図10等)。
特開2012−245386号公報 特開2015−12885号公報
特許文献1に記載される自走式電気掃除機は、モータ駆動の回転ブラシを2本備えるため床面との抵抗が大きい。このため、特許文献1に記載される自走式電気掃除機では、高トルクを発生するモータの採用、又は、モータの減速比の増大が必要である。高トルクを発生するモータは高性能の磁石を使用しているため、自走式電気掃除機の製造コストが上昇するという問題が生じる。モータの減速比を大きくするには、プーリやギアの大径化、又は、プーリやギアの増加が必要となる。その結果、自走式電気掃除機の本体の大型化につながるという問題が生じる。
特許文献2に記載される電気掃除機の吸口体は、後方からの塵埃をブラシ室へ誘導することを目的としており、吸口体前進時の塵埃の除去力自体を増加させるものではない。
上記事情に鑑みてなされた本発明は、モータにより第一の回転方向に回転する回転ブラシと、該回転ブラシを収納する回転ブラシ収容部と、回転可能な回転体とを備え、前記回転ブラシ及び前記回転体は、清掃面に接触可能な電気掃除機であって、前記回転体及び前記回転ブラシの間に隙間を有しており、該隙間は、前記回転ブラシ及び前記回転ブラシ収容部の間の空間を介して集塵ケースに繋がっており、前記回転体は、第一の回転方向に回転自在であることを特徴とする。
本発明によれば、塵埃除去力を改善した電気掃除機を提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、明細書中において説明する。
実施形態に係る自走式電気掃除機の斜視図である。 実施形態に係る自走式電気掃除機の上ケースを取り外した状態の斜視図である。 実施形態に係る自走式電気掃除機の底面図である。 図1のA−A断面図である。 実施形態に係る自走式電気掃除機の吸込部から回転ブラシ、起毛布ローラ体および掻取りブラシを取り外した状態の底面図である。 実施形態に係る自走式電気掃除機の吸込部の斜視図である。 実施形態に係る自走式電気掃除機の回転ブラシの斜視図である。 実施形態に係る自走式電気掃除機の掻取りブラシの斜視図である。 実施形態に係る自走式電気掃除機の起毛布ローラ体の斜視図である。 図9のB−B断面図である。 実施形態に係る自走式電気掃除機の吸口カバー体の斜視図である。 図6のC−C断面図である。 実施形態に係る自走式電気掃除機本体における集塵ケースの位置関係を示す分解模式図である。 実施形態に係る自走式電気掃除機の制御装置、及び制御装置に接続される機器を示す構成図である。 段差のある床面を移動している状態における図1のA−A断面図である。
以下、本発明の実施形態について、適宜、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。同様の構成要素には同様の符号を付し、同様の説明は繰り返さない。
本実施形態は以下の内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内において適宜変更して実施可能である。
なお、自走式電気掃除機C(図1参照)が進行する向きのうち、サイドブラシ40を設けた側を前方、鉛直上向きを上方、駆動輪61が対向する方向を左方及び右方とする。すなわち図1等に示す様に前後、上下、左右を定義する。自走式電気掃除機Cは、主に前方に進行する。
図1は、本実施形態に係る自走式電気掃除機Cを左前方から見下ろした斜視図である。
自走式電気掃除機Cは、所定の掃除領域(例えば、室内)を自律的に移動しながら掃除する掃除機である。自走式電気掃除機Cは、上壁(及び一部の側壁)である上ケース91と、底壁(及び一部の側壁)である下ケース51(図2参照)と、前部に設置されるバンパ92と、を含んで構成される本体50を備える。上ケース91には、後記する集塵ケースK(図13参照)を出し入れするための蓋93が設けられている。
(本体50)
図2は、上ケース91を取り外した状態を左前方から見下ろした斜視図である。下ケース51は、走行モータ57、回転ブラシモータ21、電動送風機81、制御装置95等を載置する筐体であり、その外形は薄型の円板状を呈している。
図3は、自走式電気掃除機Cの底面図である。下ケース51には、下方に露出可能な駆動輪61と、走行モータ57と、減速機構とを含んで構成される駆動機構を収容する2つの駆動機構収容部54と、サイドブラシ取付部82と、吸込部10を固定する孔部52と、排気口53と、充電池B(図4参照)を収納する電池収容部55(図4参照)とが形成されている。
平面視で略円板状を呈する下ケース51の左右両側に駆動機構収容部54が形成されている。又、平面視で円形を呈する下ケース51の中心付近であり、駆動機構収容部54に挟まれた位置に排気口53が複数形成されている。下ケース51の中心よりも前側には、電池収容部55が形成されている。電池収容部55の左右には、サイドブラシ40を取り付けるサイドブラシ取付部82が形成されている。下ケース51の中心よりも後側、つまり、排気口53、及び、駆動機構収容部54の後側に吸込部10が固定される孔部52が形成されている。
孔部52に固定される吸込部10は、吸引口17(図5参照)が形成されるとともに、掻取りブラシ1、回転ブラシ5、及び被掃除面上を自由転動する起毛布ローラ体100を収容する部材である。
図4は、図1のA−A線で切断した側断面図である。バンパ92は、外部から作用する押圧力に応じて前後方向で移動可能に設置されている。バンパ92は、左右一対のバンパばね(図示省略)によって前方向に付勢されている。バンパばねは、その先端がJ字状に湾曲しており、この湾曲箇所がバンパ92の内壁面に接している。バンパ92を介して障害物からの抗力がバンパばねに作用すると、バンパばねは変形し、バンパ92を前方向に付勢しつつバンパ92の後退を許容する。バンパ92が障害物から離れて前記した抗力がなくなると、バンパばねの付勢力によってバンパ92は元の位置に戻る。ちなみに、バンパ92の後退(つまり、障害物との接触)は、後記するセンサ類96(赤外線センサ)によって検知され、その検知結果が制御装置95(図14参照)に入力される。
(駆動輪61)
図3に示す様に、駆動輪61は、駆動輪61自体が回転することで本体50を前進、後退、旋回させることができる車輪である。駆動輪61は、左右両側に配置されている。
(支持機構)
図3に示す駆動機構収容部54に収容される支持機構は、駆動輪61を本体50に支持する機構である。支持機構は、駆動輪61を支持するアーム71を含む。
(電池収容部55)
図4に示す様に、電池収容部55は、下ケース51に形成された内部に充電池Bを収容する空間であり、壁面で囲まれた下向きに開口を有して構成される。
(前方蓋56)
図3に示す様に、前方蓋56は、下ケース51に形成された電池収容部55(図4参照)の開口を下ケース51の下面から塞ぐ略長方形板状の部材である。前方蓋56は、前部中央付近に係止爪56aを備え、後部左右両側にネジ孔を有する張出部56bを備える。前方蓋56は、係止爪56aと、ネジ孔に挿通されたネジとにより下ケース51に下方から固定される。また、前方蓋56は、下ケース51の中心側付近に補助輪83を取り付ける円形の補助輪取付部84を備える。さらに前方蓋56は、下ケース51に取り付けた状態において、サイドブラシ40の回転軸と、下ケース51の略中心位置とを結ぶ線上位置にガイドブラシ(L)45を固定する溝部を備える。ガイドブラシ(L)45(刷毛部材)は、この溝部に備わる。
(補助輪83)
図3に示す様に、補助輪83は、本体50を床面から所定高さで保ちつつ自走式電気掃除機Cを円滑に移動させるための補助的な車輪である。補助輪83は、本体50の移動に伴い床面との間で生じる摩擦力によって従動回転するように軸支されている。又、補助輪83は、向きが水平方向に360°回転自在に構成されている。なお、図3に示す補助輪83は、本体50の前方の左右方向の中央に設けられ、補助輪取付部84に取り付けられている。
(吸込部10)
図5は、回転ブラシ5、掻取りブラシ1、及び起毛布ローラ体100を取り外した状態における吸込部10の底面図である。図5に示す吸込部10は、下ケース51の孔部52に取り付けられる(図3参照)。
そして、図4に示す様に、吸込部10から下流側に向かって順に、集塵ケースK、集塵フィルタF、電動送風機81、及び、排気口53(図3参照)という空気が流通可能な流路を形成している。吸込部10は、吸引口17が形成されるとともに、回転ブラシ5、掻取りブラシ1、及び起毛布ローラ体100を収容する部材であり(図3参照)、回転ブラシモータ21(図6参照)を固定する部材でもある。
図5に示す様に、吸込部10の前部には、回転ブラシ5を収容する回転ブラシ収容部15が形成されている。回転ブラシ収容部15の前部には、起毛布ローラ体100を収容する起毛布ローラ体収容部101が形成されている。回転ブラシ収容部15の後部には、掻取りブラシ1を収容する掻取りブラシ収容部11が形成されている。回転ブラシ収容部15には回転ブラシ5(図3参照)が配置される。起毛布ローラ体収容部101には起毛布ローラ体100が配置される。つまり、自走式電気掃除機Cの前部から、起毛布ローラ体100、回転ブラシ5、掻取りブラシ1の順に配置される。
また、回転ブラシ5、起毛布ローラ体100、掻取りブラシ1は、それぞれ回転可能に取り付けられる。回転ブラシ5、起毛布ローラ体100、掻取りブラシ1は、取り外し可能に吸込部10へ取り付けられる。
図6は、吸込部10の斜視図である。図6に示す様に、吸込部10の上面側には、回転ブラシ5を回転させる回転ブラシモータ21が備わるとともに、回転ブラシモータ21の動力を伝達する動力伝達機構22が備わる。回転ブラシ5の回転方向を第一の回転方向と呼ぶ。第一の回転方向に回転する回転ブラシ5は、床面に接する側が前方から後方に向かって回転する。
回転ブラシモータ21は、吸込部10の左右方向の一端側に取り付けられている。回転ブラシモータ21は、回転軸が回転ブラシ5の回転軸5b(図7参照)と平行に配置されている。又、回転ブラシモータ21の回転軸(図示省略)は、左右方向の一端側に向けて延び、吸込部10の一端において、動力伝達機構22を介して回転ブラシ5の回転軸5bと連結されている。
(回転ブラシ収容部15)
回転ブラシ収容部15の形状について、説明する。図5,図6に示す様に、回転ブラシ収容部15は、断面が円弧状の曲面を有する凹部である。図5に示す様に、回転ブラシ収容部15の後側の曲面に吸引口17が形成されている。吸引口17は、集塵ケースKの開口と連通する(図4参照)。
図5に示す様に、回転ブラシ収容部15の吸引口17から右側の曲面上に、即ち、吸引口17とは反対側の(離れた)曲面上に集塵リブ16が複数(この例では3つ)設けられている。同様に、回転ブラシ収容部15の吸引口17から左側の曲面上に、集塵リブ16が(この例では1つ)設けられている。吸込部10の下面側から見て、集塵リブ16は、後側(後退方向側)よりも前側(前進方向側)の方が、吸引口17に向かうように、斜めに設けられている。又、後記の図7に示すように、左右方向(回転ブラシ5の回転軸方向)に見て、集塵リブ16の形状は、回転ブラシ5の外径の形状に沿うように形成されている。
回転ブラシ収容部15の右側には、回転ブラシ5の回転軸5b(図7参照)の一端を軸支する軸受(A)18(図5参照)が備わる。軸受(A)18は、回転ブラシ5の一端に備わる嵌合部6の外形に対応し(図7参照)、嵌合部6が嵌合する嵌合凹部(図示省略)を備える。回転ブラシ収容部15の左側には、回転ブラシ5の回転軸5b(図7参照)の他端に備わる軸受(B)7が係止する係止部19(図5参照)、及び、回転ブラシ5の回転軸5bが非接触で回転可能に収容される凹部19a(図5参照)が形成されている。
(掻取りブラシ収容部11)
掻取りブラシ収容部11の形状について、説明する。図5,図6に示す様に、掻取りブラシ収容部11は、断面が円弧状の曲面を有する凹部である。掻取りブラシ収容部11の曲面を掻取りブラシ1(植毛)に接近するように設けることにより、吸込部10の気密を確保することができる。このため、自走式電気掃除機Cのゴミをとる性能を向上させることができる。
(起毛布ローラ体収容部101)
起毛布ローラ体収容部101の形状について、説明する。図5,図6に示す様に、掻取りブラシ収容部101は、断面が円弧状の曲面を有する凹部である。起毛布ローラ体収容部101の両端には、起毛布ローラ体のシャフト102(図9参照)を軸支する軸受101aが備わる。起毛布ローラ体収容部101の曲面を起毛布ローラ体100(植毛)に接近するように設けることにより、吸込部10の気密を確保することができる。このため、自走式電気掃除機Cのゴミをとる性能を向上させることができる。
(回転ブラシ5)
図7は、回転ブラシ5の斜視図である。回転ブラシ5は水平方向に回転軸5bを有する略円筒形のブラシであり、本実施形態では駆動輪61の回転中心を通る軸(左右方向)に略並行に配置されている(図3参照)。回転ブラシ5は、回転ブラシ収容部15の長手方向(左右方向)の一端側から他端側まで連続して設けられている。回転ブラシ5は、吸込部10に回転可能に支持されており、回転ブラシモータ21(図6参照)により、第一の回転方向に回転駆動する様になっている(図12参照)。本体50の前進時に駆動輪61が回転する方向と同じ方向に回転ブラシ5は回転する。本実施形態では、後進時に駆動輪61の回転方向が変わっても(反転しても)、回転ブラシ5の回転方向は第一の回転方向に維持できる。また、回転ブラシ5は、軸部5aの外周面から法線方向に突出する植毛5cを備えている。ここで、回転ブラシ5の植毛5cは、長さが異なる植毛、硬さが異なる植毛など複数種類の植毛を備え、各植毛が回転軸5b(図参照)に対してらせん状に列をなす様に配設されていてもよい。
なお、本実施形態では、複数種類の植毛を配設した場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、1種類であってもよい。又、らせん状に配置された植毛間にゴムなどの弾性材料からなるブレード部材をらせん状に配置する構成を追加してもよく、適宜変更することができる。
図7に示す様に、回転ブラシ5の回転軸5bの一端(図の左側)には、回転ブラシ収容部15に備えられた軸受(A)18(図5参照)の嵌合凹部に嵌合する嵌合部6が備わる。嵌合部6は、回転力の伝達等の観点から、回転軸5bに垂直な断面視で奇数の角を有する多角形(本実施形態では5角形)であり、回転軸5b端に向けてテーパが形成されている。
軸受(A)18は、回転ブラシモータ21(図6参照)の回転力を回転ブラシ5に伝達する動力伝達機構22につながる。動力伝達機構22は、任意の構成とすることが可能である。動力伝達機構22は、例えば、プーリを含んで構成されてもよく、ギアを含んで構成されてもよく、歯付きベルトやタイミングベルトを含んで構成されてもよい。
上述のように、回転ブラシ5の回転軸5bの他端(図の右側)には、軸受(B)7(図7参照)が備わる。軸受(B)7は、回転ブラシ収容部15の左側に形成された係止部19(図5参照)に係止する。
(掻取りブラシ1)
図8は、掻取りブラシ1の斜視図である。掻取りブラシ1は、水平方向に回転軸を有するブラシであり、本実施形態では駆動輪61の回転中心を通る軸(左右方向)に沿って、回転ブラシ5の後方に配置されている(図3参照)。掻取りブラシ1は、掻取りブラシ収容部11の長手方向(左右方向)の一端側から他端側まで連続して設けられている。掻取りブラシ1は、回転軸4を有する略円筒形であり、吸込部10に回転可能に支持されている。なお、掻取ブラシ1は軸部表面の一部又は全面に植毛2を備える。
ここで、掻取りブラシ1の植毛2は、掻き取り力を向上させる観点からは、長いほうが好ましく、同様に、硬いほうが好ましい。掻取りブラシ1の植毛2が長いと、植毛2がじゅうたん等の奥まで到達し、奥から塵埃を掻き取ることが可能となり、また、掻取りブラシ1の植毛2が硬いと、じゅうたんの毛等の抵抗に抗して奥から塵埃を掻き取ることが可能となるためである。
一方、掻取りブラシ1の植毛は、消費電力を減らす観点からは、柔らかいほうが好ましい。掻取りブラシ1の植毛2が柔らかいと、じゅうたんの毛等の接触抵抗が小さくなり、掻取りブラシ1が回転しやすくなるため、走行モータや回転ブラシモータ21の消費電力が小さくなるためである。
回転ブラシ5の後端及び掻取りブラシ1の前端は近接しており、例えば、回転ブラシの植毛5cは、掻取りブラシ1の植毛2に接触可能に配置できる。本実施形態では、掻取りブラシ1及び回転ブラシ5は、互いの植毛5c,2の根元又は根元近傍が接触して設置されている。このことから、回転ブラシ5は、自らの回転力を掻取りブラシ1に与えることができる。すなわち、掻取りブラシ1は、回転ブラシ5に対応した回転、すなわち、回転ブラシ5とは逆方向(第二の回転方向)の回転力を与えられる(図12参照)。
ここで、掻取りブラシ1が清掃面に接触した状態で本体50が前進すると、掻取りブラシ1は、清掃面との摩擦により回転ブラシ5により与えられる回転力を打ち消す第一の回転方向の回転力が与えられるため、掻取りブラシ1が常に第二の回転方向に回転するとは限らない。
本実施形態では、本体50の前進時においては、掻取りブラシ1は、回転ブラシ5からの回転力よりも清掃面からの回転力が勝り、第一の回転方向に従動回転するように、設計してある。この際、清掃面としては、フローリング、絨毯、畳等を想定できる。このとき、回転ブラシ5からの第二の回転方向への回転力が加わっているため、掻取りブラシ1の回転速度と本体50の前進速度とが異なる値となり、清掃面に対する抵抗が発生することになる。このため、掻取りブラシ1は床面から塵埃を掻き出すように回収できる。なお、植毛2は、掻取りブラシ1の周方向全周に亘って設けられている。
(起毛布ローラ体100)
図9は、起毛布ローラ体100の斜視図である。起毛布ローラ体100は、水平方向に回転軸を有する略円筒形状の部材であり、本実施形態では、駆動輪61の回転中心を通る軸(左右方向)に略並行に配置されている(図3参照)。起毛布ローラ体100は、起毛布ローラ体収容部101の長手方向(左右方向)の一端側から他端側まで連続して設けられている。起毛布ローラ体100は、吸込部10に回転可能に支持されている。起毛布ローラ体100は、回転ブラシ5の前方に位置している。本実施形態では、掻取りブラシ1及び起毛布ローラ体100それぞれの回転軸の方向は、回転ブラシ5の軸方向に略平行である。また、起毛布ローラ体100の後端は、回転ブラシ5の前端の近傍に位置している。起毛布ローラ体100の回転軸方向(長手方向)長さは、回転ブラシ収容部15の左右方向長さとほぼ等しい(図5参照)。これにより、回転ブラシ収容部15の気密を保持することができる。起毛布ローラ体100が回転ブラシ5の前方にあることで、特に電気掃除機が、前進動作が多い自走式電気掃除機である場合に顕著な効果を奏することができる。
図10は、図9のB−B断面図である。起毛布ローラ体100は、回転ブラシ5の直径よりも小径の起毛布103を有し、回転ブラシ5の前方に配置される。ここで、回転ブラシ5の直径とは、回転軸5bの回転中心軸から植毛5cの先端までの距離の2倍を言う。また、起毛布103の直径とは、シャフト102の回転中心軸から起毛布103の先端までの距離の2倍を言う。どちらの場合も、複数の距離を想定できる場合は、そのうちの最も大きい値を指すと解釈できる。例えば起毛布103が自重等により直線状でない場合は、これを直線状に張ったときの距離として解釈できる。
起毛布ローラ体100は、回転ブラシ5の回転軸21と略平行なシャフト102を有している。シャフト102には、中空のパイプ体104が挿通されている。これにより、起毛布ローラ体100は、回転自在、特に第一の回転方向に回転自在である。パイプ体104の外側には、微細繊維で形成されたカットパイル状の起毛布103がパイプ体104の回転軸方向に対して螺旋状に巻かれており、この起毛布103の微細繊維はパイプ体104に対し円周方向に対しほぼ垂直に植毛されている。パイプ体104の両端面には、ホルダー105が固定されている。そして、このホルダー105は、巻き付けた起毛布103の端部を押さえて剥がれを防止するとともに、シャフト102の軸受けを兼ねている。シャフト102とパイプ体104は略同心円で隙間を有するように設置されているので、これによりパイプ体104および起毛布103は、シャフト102に回動又は回転可能に支持される。このように、起毛布ローラ体100を電動機で駆動させるのではなく、シャフト102を介して吸込部10に支持させることにより、起毛布ローラ体100の構成を簡略化することができる。また,ホルダー105を含む起毛布ローラ体100の左右幅は,この起毛布ローラ体100を取り付ける起毛布ローラ体収容部101(図5参照)の左右幅より短く構成してある。そのため起毛布ローラ体100は左右に隙間を有しており、この隙間分、シャフト102に沿って左右に移動することができる。シャフト102を固定し、パイプ体104を回動又は回転自在に配置しているため、シャフト102の回転運動を低減できるから、清掃時に床面の糸屑や髪の毛等の細長い塵埃がシャフト102に巻き付く事を抑制できる。シャフト102に糸屑等が巻き付いた場合でも容易に取り除く事が出来る。なお、シャフト102は、固定されていることが好ましいが、シャフト102が電動機等から回転力を受けて回転する構成でなければよい。例えば、シャフト102が遊嵌等される構成であっても良い。
また、起毛布ローラ体100の直径は、本体50の小型化の観点からは小さい方が望ましいが、大きなごみを吸引するためには、大きい方が望ましい。そこで家庭内のごみのうち、自走式電気掃除機に吸引して欲しいごみの最大直径を5mm程度(米粒等を想定)とすると、起毛布103の刷毛高さが5mm程度あればよく、起毛布ローラ体100の直径は20mm程度となる。回転ブラシ5の直径は40mm程度にできるので、例えば、起毛布ローラ体100は、回転ブラシ5の直径の略1/2の直径で構成される。すなわち、小形化の観点からは略1/2以下に、塵埃収集効率の観点からは略1/2超にできる。
本実施形態のように、回転ブラシ5に植毛5cを採用することで、塵埃の掻き出し力を確保しつつ、回転体に起毛布103を採用することで、回転ブラシ5との間の隙間の負圧を大きくできる。また、後述するように、回転体に起毛布103等の柔らかい素材を採用することで、段差乗り越え時に段差を傷つけるおそれを低減できる。
(吸口カバー30)
図11は、吸口カバー30の斜視図である。吸口カバー30は、吸口カバー取付部材35、及び、軸受保持部材37を有する。吸口カバー30は、吸込部10の回転ブラシ収容部15の開口を覆う部材であり、回転ブラシ収容部15の開口に相対する領域に細い仕切り30aにより区分された開口部を有する部材である。吸口カバー30は、開口部の前側(進行方向側)に、シャフト102(図9参照)を保持する軸受保持部106を有している。
吸口カバー30は、下面の軸受保持部材37、及び、吸口カバー取付部材35の係止部に対応する位置に係止部(図示省略)を有し、係止部を介して弾性体(図示省略)を備える。吸口カバー30は、後部に備わる2つの噛合爪30c,35cが吸口カバー取付部材35、及び、軸受保持部材37と噛み合うことにより構成される左右一対の蝶番を軸として揺動可能である。
吸口カバー30は、後部の蝶番(一対の蝶番)を揺動軸として揺動できる。揺動の際、さらに好ましくは弾性部材から付勢されることで、床やじゅうたん等の清掃面に押圧されて清掃面の凹凸にフィットして、吸引空間の気密性を向上させることができる。つまり、清掃対象が傾斜している場合でも、段差を有している場合であっても、吸口カバー30は、清掃対象に追従して、吸引空間の気密性を維持、向上する。このような清掃面への揺動や付勢を実現する構成は、種々公知の構成を採用できる。
吸口カバー30は、開口部の左右両側にガイドブラシ(S)49(図3参照)が固定される溝部を備える。ガイドブラシ(S)49は、溝部から清掃面に向けて延在するように設けられたブラシであり、例えば刷毛を採用できる。
自走式電気掃除機Cを清掃面上に置いた状態では、吸込部10は、駆動輪61、補助輪83とともに清掃面に接地する。駆動輪61と補助輪83により、本体50は床面から所定高さで保持されるため、回転ブラシ5の植毛と清掃面との接地面積が広がりすぎないようになっている。これにより、回転ブラシモータ21の負荷の増大防止を図っている。
(軸受保持部材37)
軸受保持部材37は、吸口カバー30の左側に位置し、回転ブラシ5の回転軸5bに備わる軸受(B)7を下面から保持する部材である。つまり、軸受保持部材37は、回転ブラシ5の回転軸5bを保持する部材である。
図11に示す様に、軸受保持部材37は、前部にラッチ37aを、後部に係止爪37bを備え、ラッチ37aと係止爪37bとにより吸込部10に固定される。軸受保持部材37は、ラッチ37aと係止爪37bとの間に形成された凹部により軸受(B)7を吸込部10に保持する。軸受保持部材37は、後部の係止爪37bの根元から(取付状態で)本体50下面に向けて噛合爪30cが形成されている。軸受保持部材37は、下面側に吸口カバー30との間に挿入される弾性体(図示省略)を係止する係止部(図示省略)を有する。
(吸口カバー取付部材35)
吸口カバー取付部材35は、吸口カバー30の右側に位置し、吸口カバー30を吸込部10の後部に取り付け可能とする部材である。つまり、吸口カバー取付部材35は、吸込部10に備わる軸受(A)18を覆う部材である。図11に示す様に、吸口カバー取付部材35は、前部にラッチ35aを、後部に係止爪35bを備え、ラッチ35aと係止爪35bとにより吸込部10に固定される。
吸口カバー取付部材35は、後部の係止爪35bの根元から(取付状態で)本体50の下面に向けて噛合爪35cが形成されている(図3参照)。吸口カバー30は、噛合爪30cと噛合爪35cにより構成された左右一対の蝶番により、この一対の蝶番を軸に本体50の下面から清掃面(床面、絨毯)に向けて揺動できる。弾性体等で清掃面方向に付勢することで、清掃面の凹凸に応じて清掃面にフィットする態様にすることが可能である。清掃面が床面である場合は、重力によってもまた、清掃面にフィットする態様で揺動できる。吸口カバー取付部材35は、下面側に吸口カバー30との間に挿入される弾性体(図示省略)を係止する係止部(図示省略)を有する。
なお、軸受保持部材37及び吸口カバー取付部材35の位置関係は、左右逆であっても良い。また、掻取りブラシ1及び起毛布ローラ体100の位置関係は、前後逆であっても良い。
(起毛布ローラ体100の動作等)
図12は、図6のC−C断面図である。起毛布ローラ体100は、回転ブラシ5との間に隙間を有しているため、回転ブラシ5の回転力を受けることが掻取りブラシ1に比して抑制されている。すなわち、回転ブラシ5の回転力を受けない程度に離間させておくことが好ましい。これは例えば、起毛布103の略全体が植毛5cに接触しない距離と解釈できる。なお、起毛布ローラ体100及び回転ブラシ5の間の隙間は、回転ブラシ5及び回転ブラシ収容部15の間の空間と、吸引口17とを介して集塵ケースKに繋がっている。
起毛布ローラ体100は第一の回転方向に回転するが、全周にわたり起毛布103の微細繊維が植毛されているので、清掃面M1と起毛布ローラ体100との間の気密は高い状態に保たれる。このとき、清掃面M1上に比較的大きな塵埃DSがあった場合でも、起毛布ローラ体100が回転しているため、塵埃DSは、起毛布ローラ体100に巻き込まれながら回転ブラシ収容部15に導入されて、吸引口17を経て、集塵ケースKに吸引される。ここで、回転ブラシ5の半径と起毛布ローラ体100の半径の和より、回転ブラシ5と起毛布ローラ体100との軸間距離の方が大きくなっている。これにより、回転ブラシ5と起毛布ローラ体100が接触してしまい、その摩擦により起毛布ローラ体100が回転ブラシ5と逆方向に回転するおそれを抑制できる。すなわち、起毛布ローラ体100が前方から来た塵埃DSを前側に押し出し、塵埃DSが回転ブラシ収容部15に入っていかないおそれを低減できる。
集塵ケースKに吸引された空気からは塵埃が除外される。空気は、フィルタF、電動送風機81内を通り、下ケース51中心部の排気口53から本体50の外部に排出される。排気口53から排出された空気は、駆動輪61それぞれの間に2箇所設けられたガイドブラシ(M)47の間を通り、再び吸込部10の回転ブラシ収容部15等を経て吸引口17に吸い込まれる。つまり、空気の一部は循環している。
起毛布ローラ体100が清掃面M1に接触した状態で本体50が前進すると、起毛布ローラ体100は、清掃面M1との摩擦により、回転ブラシ5と同一の第一の回転方向の回転力が与えられる。
(サイドブラシ40)
図3に示すサイドブラシ40は、略上下方向に回転軸を備えるブラシである。サイドブラシ40自体が回転駆動されることで、本体50よりも外側にある部屋の隅などの回転ブラシ5を届かせることが容易ではない場所の塵埃を吸込部10(吸引口17)に導くことができる。サイドブラシ40の一部は、平面視で本体50から露出している。サイドブラシ40は、平面視において120°間隔で放射状に延びる3束の刷毛を有し、吸込部10よりも前方において左右に配置されている。右側のサイドブラシ40は、その根元がサイドブラシホルダ41に固定されている。サイドブラシ40の植毛は、先端に向かうにつれて床面に近づくように傾斜しており、その先端付近は床面に接している。
サイドブラシホルダ41は、下ケース51の底面付近に設置され、サイドブラシモータ42に連結されている(図2参照)。サイドブラシモータ42が駆動することで、サイドブラシ40が内側に向けて(図3に付した矢印の方向に)回転し、左右のガイドブラシ(L)45の間に塵埃を掻き集めるようになっている。なお、左側のサイドブラシ40についても同様である。
(ガイドブラシL)
図3に示すガイドブラシ(L)45は、前方蓋56の溝部に固定された植毛である。サイドブラシ40の回転軸と、アーム(サスペンションアーム)71の斜辺(ガイドブラシ47の前端付近)とを結ぶ位置に配置される。ガイドブラシ(L)45は、サイドブラシ40が掻き集めた塵埃を左右のガイドブラシ(M)47の間に誘導し、吸込部10に導くブラシである。ガイドブラシ(L)45は、使用時において清掃対象(床面、絨毯)に接触する長さが好ましい。これにより、塵埃をガイドブラシ(L)45の間から逃さない様にすることができる。ガイドブラシ(L)45の植毛の材質や長さ等は、これらに限られることはなく、適宜選択可能である。
(ガイドブラシM)
図3に示すガイドブラシ(M)47は、アーム(サスペンションアーム)71の溝部に固定された植毛である。ガイドブラシ(M)47は、回転ブラシ収容部15の側壁の延長線上の内側、かつ、駆動輪61と略平行な方向に並んで配置される。アーム(サスペンションアーム)71は、駆動輪61に対して左右方向の内側に、前後方向に沿った回動軸が位置し、駆動輪61を上下方向に回動させることが可能な部材である。
ガイドブラシ(M)47は、サイドブラシ40が掻き集めた塵埃を、ガイドブラシ(L)45を経て吸込部10に導くブラシである。ガイドブラシ(M)47は、使用時においてアーム71が上下動しても常に清掃対象に接触する長さが好ましい。ガイドブラシ(M)47の植毛の材質や長さ等は、これらに限られることはなく、適宜選択可能である。
(電動送風機81)
図4に示す電動送風機81は、回転駆動することで集塵ケースK内の空気を外部に排出して負圧を発生させ、床面から吸引口17(吸込部10)を介して塵埃を吸い込む機能を有している。電動送風機81の外周面には弾性体80が設置されている。このように弾性体を介在させることで、電動送風機81の振動が減衰して本体50に伝わりにくくなり、本体50の振動、騒音を低減できる。なお、図2に例示する様に、本実施形態では、電動送風機81は下ケース51の中心付近に配置されている。
図13は、本体50内における、吸込部10(吸引口17)と、集塵ケースKと、電動送風機81との位置関係を示す模式図である。図13に示す様に、吸引口17から下流側に向かって順に、集塵ケースK、集塵フィルタF、電動送風機81、及び、排気口53(図3参照)が設けられている。吸引口17付近には、床面上の塵埃を掻き込む回転ブラシ5が設けられている(図3参照)。電動送風機81、及び、回転ブラシモータ21が駆動すると、床面等の塵埃は吸引口17(吸込部10)を介して吸引され、回転ブラシ5(図3参照)によって掻き込まれる。この塵埃は、流入口K1を介して集塵ケースKに導かれる。集塵フィルタFで塵埃が取り除かれた空気は、排気口53(図3参照)を介して本体50から排出される。なお、集塵ケースKは、上ケース91に設けられた蓋93(図1参照)を開けることで着脱可能である。
(センサ類)
図14は、自走式電気掃除機の制御装置95、及び制御装置95に接続される機器を示す概略構成図である。バンパセンサ(障害物検知手段)は、バンパ92の後退(つまり、障害物との接触)を検知する赤外線センサである。図4に示すように、本体50の前方に赤外線センサを備える。例えば、バンパ92に障害物が接触した場合、センサ光(の反射光)の受光時間が短くなる。この受光時間の変化に応じた検知信号が制御装置95に出力される。
測距センサ(障害物検知手段)は、障害物までの距離を検出する赤外線センサである。本実施形態では、正面3箇所と側面2箇所の計5か所に測距センサを設けた。
測距センサは、赤外線を発光させる発光部(図示せず)と、赤外線が障害物で反射して戻ってくる反射光を受光する受光部(図示せず)と、を有している。この受光部によって検出される反射光の強さに基づいて、障害物までの距離が算出される。なお、バンパ92のうち少なくとも測距センサの近傍は、赤外線を透過させる樹脂又はガラスで形成されている。
ちなみに、測距センサとして他の種類のセンサ(例えば、超音波センサ、可視光センサ)を用いてもよい。また、測距センサのいくつかを障害物の有無のみを判定するセンサ(設定された距離以内に障害物が存在するかを判定)とし、コスト低減を図ることも可能である。
床面用測距センサ(障害物検知手段)は、床面までの距離を計測する赤外線センサであり、下ケース51の下面前後左右4か所に設置されている(図3参照)。床面用測距センサによって階段等の大きな段差を検知することで、自走式電気掃除機Cの(階段などからの)落下を抑制できる。例えば、床面用測距センサによって前方に30mm程度の段差が検知された場合、制御装置95(図11参照)は走行モータを制御して本体50を後退させ、進行方向を転換させる。ここで、床面用測距センサのいくつか、例えば使用頻度の少ない後部のセンサは段差の有無のみ(設定された距離以上の段差が存在するか)を判定するセンサとし、コスト低減を図ることも可能である。
図14に示す走行モータパルス出力より、走行モータの回転速度、回転角度を検出する。なお、走行モータパルス出力より検出される回転速度、回転角度と、減速機構の歯車比と、駆動輪61の径と、に基づいて、制御装置95は本体50の移動速度、移動距離を算出する。
走行モータ電流計測器は、走行モータの電機子巻線に流れる電流を計測する計測器である。同様に、電動送風機用電流計測器は電動送風機81の電流値を計測し、回転ブラシモータ用電流計測器は回転ブラシモータ21の電流値を計測する。2つのサイドブラシモータ用電流計測器はサイドブラシモータ42の電流値を計測する。それぞれの電流計測器は、計測した電流値を制御装置95に出力する。これにより、例えば回転ブラシに異物が絡まり回転が停止した異常を検知でき、表示パネル(図示省略)によりユーザに報知できる。
(操作ボタン97)
操作ボタン97は、ユーザの操作に応じた操作信号を制御装置95に出力するボタンであり(図1参照)、例えば、電源ボタンと、掃除の開始/終了ボタンと、掃除モードを変更するための掃除モード選択ボタンと、を有している。
表示パネル駆動装置は、制御装置95からの指令に応じて、表示パネルの電極に電圧を印加する装置である。表示パネル(図示省略)は、複数のLED(Light Emitting Diode)と、7セグメントディスプレイ(図示省略)と、を有しており、自走式電気掃除機Cの運転状態等を表示する。
充電池Bは、例えば、充電することで再利用可能な二次電池であり、電池収容部55(図4参照)に収容されている。充電池Bからの電力は、センサ類96(図2参照)、各モータ、各駆動装置、及び制御装置95に供給される。
(駆動装置)
図14に示す走行モータ駆動装置(左)(右)は、左右側の走行モータを駆動するインバータ、または、PWM制御によるパルス波形発生装置であり、制御装置95からの指令に応じて動作する。電動送風機駆動装置、回転ブラシ用モータ駆動装置、サイドブラシ用モータ駆動装置(左)(右)についても同様である。これら各駆動装置は、本体50内の制御装置95(図2参照)に設置されている。
(制御装置95)
制御装置95は、例えばマイコン(Microcomputer:図示省略)であり、ROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムを読み出してRAM(Random Access Memory)に展開し、CPU(Central Processing Unit)が各種処理を実行するようになっている。制御装置95は、操作ボタン97(図1参照)、及び、前記したセンサ類96から入力される信号に応じて演算処理を実行し、上述した各駆動装置に指令信号を出力する。
(集塵ケースK)
集塵ケースKは、床面から吸引口17(吸込部10)を介して吸いこまれた塵埃を回収する容器である(図13参照)。集塵ケースKは、回収した塵埃を収容する本体と、回収した塵埃を取出し可能とする蓋K2と、折り畳み可能な取っ手K3とを備える。集塵ケース本体は、下面が吸込部10の上部の形状に対応するように構成される形状であり、吸引口17に対向する位置には吸引口17に対応する形状の流入口K1を備え、全体として略直方体形状である。蓋K2は、電動送風機の吸引口に対向し、集塵フィルタFを備える。取っ手は、本体の上部に備わる。
(段差のある掃除面での動作)
図15は、図1のA−A断面図であり、段差のある掃除面M2を移動している状態を示している。上述のように自走式電気掃除機Cは、平坦な清掃面上に置いた状態では、重力又は付勢によって吸込部10は清掃面に接触する。これにより清掃面との気密性を向上している。
しかし、段差のある清掃面M2を移動する際には、吸込部10の前方部が段差に衝突して摩擦力が発生してしまい、段差を乗り越えられないおそれがある。そこで本実施形態では、吸込部10のうち、その前方側に起毛布ローラ体100を設けることにより、段差に起毛布ローラ体100が接触し易いようにしている。このため、起毛布ローラ体100が回転することにより、スムースに段差を乗り越える事が出来る。
回転体の一例としての起毛布ローラ体100のうち、シャフト102の直径、パイプ体104の直径、又はシャフトの中心から起毛布103の先端までの長さ、の少なくとも何れかは、回転ブラシ5の直径より小さいことが好ましい。こうすることで、起毛布ローラ体100の慣性モーメントを小さくすることができ、段差の乗り越えをさらに容易にできるとともに、起毛布ローラ体100の重量を小さくすることができ、自走式電気掃除機Cの充電池の電力消費速度を小さくすることができる。
(本実施形態の自走式電気掃除機Cが奏するその他の構成及び効果)
本実施形態に係る自走式電気掃除機Cは、以下の効果を奏する。
起毛布ローラ体100は、本体50の移動の際に清掃面との摩擦力によって従動回転するように構成されている。このため起毛布ローラ体100を駆動するためのモータや、動力を伝達するためのプーリやギアが不要であるため、自走式電気掃除機Cの本体を小型にできる。また、起毛布ローラ体100はモータを必要としないため、消費電力を削減しつつ清掃能力を向上させることが可能となる。
起毛布ローラ体100は従動回転するが、略全周にわたり起毛布103の微細繊維が植毛されているので、清掃面M1と起毛布ローラ体100との間の気密は高い状態に保たれる。
清掃面M1上に比較的大きな塵埃DSがあった場合でも、起毛布ローラ体100が回転しているため、塵埃DSは、起毛布ローラ体100に巻き込まれながら回転ブラシ収容部15に導入されて、吸引口17を経て、集塵ケースKに吸引される。
これにより、自走式電気掃除機Cの弱い吸引力でも、回転ブラシ収容部の負圧(ゲージ圧で、大気圧より低い圧力の事)を大きくすることができ、塵埃除去力を向上できる。
また、段差のある掃除面M2を移動する際でも、吸込部10の前方に起毛布ローラ体100が設けられているため、段差に起毛布ローラ体100が衝突しても、起毛布ローラ体100が回転することにより、スムースに段差を乗り越える事が出来る。
起毛布ローラ体100が従動回転することにより、掃除面と掃除機Cとの接触抵抗が低減し、駆動輪の消費電力が低減することにより、稼働時間を向上させることができる
本体50の下面には、吸口カバー30が備わる。吸口カバー30は前記のとおり、弾性体を備える。弾性体の反発力により、吸口カバー30と清掃面との気密性が向上する。吸口カバー30は、開口部に形成された細い仕切り30aにより、回転ブラシ5が電源コード等の細長いひも状の物体を巻き込むことを防止する。
以上、本発明に係る自走式電気掃除機について実施の形態を示して詳細に説明した。なお、本発明の内容は、実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲内において適宜改変・変更等することができることはいうまでもない。また、本発明は本実施形態においては、自走式掃除機を例に取り説明したが、特に電源として電池を用いたキャニスター式、スティック式及び、ハンディ式の掃除機の吸口へ適用しても同様な効果がある。また、本実施形態においては、回転ブラシの前側に起毛布ローラ体を配したが、起毛布ローラ体に代えて清掃面との接触で従動回転可能な回転体にすることができる。この場合でも、例えば段差の乗り越えを容易にする効果を奏することができる。
1 掻取りブラシ
2 植毛
4 回転軸
5 回転ブラシ
5a 軸部
5b 回転軸
5c 植毛
6 嵌合部
7 軸受(B)
10 吸込部
11 掻取りブラシ収容部
15 回転ブラシ収容部
16 集塵リブ
17 吸引口
18 軸受(A)
19 係止部
21 回転ブラシモータ
22 動力伝達機構
30 吸口カバー
30a 仕切り
30c 噛合爪
35 吸口カバー取付部材
35a ラッチ
35b 係止爪
35c 噛合爪
37 軸受保持部材
37a ラッチ
37b 係止爪
40 サイドブラシ
41 サイドブラシホルダ
42 サイドブラシモータ
45 ガイドブラシ(L)
47 ガイドブラシ(M)
49 ガイドブラシ(S)
50 本体
51 下ケース
52 孔部
53 排気口
54 駆動機構収容部
55 電池収容部
56 前方蓋
56a 係止爪
56b 張出部
61 駆動輪
70 支持機構
71 アーム(サスペンション)
81 電動送風機
82 サイドブラシ取付部
83 補助輪
84 補助輪取付部
91 上ケース
92 バンパ
93 蓋
95 制御装置
96 センサ類(障害物検知手段)
97 操作ボタン
100 起毛布ローラ体(回転体)
102 シャフト
103 起毛布
104 パイプ体
105 ホルダー
C 自走式電気掃除機
K 集塵ケース
K1 流入口
F 集塵フィルタ
B 充電池
M1 掃除面
M2 段差のある掃除面

Claims (9)

  1. モータにより第一の回転方向に回転する回転ブラシと、
    該回転ブラシを収納する回転ブラシ収容部と、
    回転可能な回転体とを備え、
    前記回転ブラシ及び前記回転体は、清掃面に接触可能な電気掃除機であって、
    前記回転体及び前記回転ブラシの間に隙間を有しており、
    該隙間は、前記回転ブラシ及び前記回転ブラシ収容部の間の空間を介して集塵ケースに繋がっており、
    前記回転体は、第一の回転方向に回転自在であることを特徴とする電気掃除機。
  2. 前記回転体は、前記回転ブラシの前方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。
  3. 第一の回転方向は、床面に接する側が前方から後方に向かう回転方向であり、
    当該電気掃除機は、自律走行する自走式電気掃除機であり、
    前記回転体は、当該電気掃除機の前進時に第一の回転方向に回転することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気掃除機。
  4. 前記回転ブラシ及び前記回転体を備える吸込部を有し、
    該吸込部は、揺動可能に当該電気掃除機に取付けられており、
    当該電気掃除機は、自律走行する自走式電気掃除機であることを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載の電気掃除機。
  5. 前記回転ブラシは、植毛を備え、
    前記回転体は、起毛布を備えることを特徴とする請求項1乃至4何れか一項に記載の電気掃除機。
  6. 前記回転体の直径は、前記回転ブラシの直径より小さく、
    当該電気掃除機は、自律走行する自走式電気掃除機であることを特徴とする請求項1乃至5何れか一項に記載の電気掃除機。
  7. 前記回転体は、
    パイプ体と、
    該パイプ体の中空部分に挿通したシャフトと、を有し、
    前記パイプ体は、回転自在であることを特徴とする請求項1乃至6何れか一項に記載の電気掃除機。
  8. 前記回転体の回転軸方向長さは、前記回転ブラシの回転軸方向についての前記回転ブラシ収容部の長さと略同一であることを特徴とする請求項1乃至7何れか一項に記載の自走式電気掃除機。
  9. 前記回転ブラシの半径と前記回転体の半径の和より、前記回転ブラシと前記回転体との軸間距離が大きいことを特徴とする請求項1乃至8何れか一項に記載の電気掃除機。
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