JP2017139605A - 通信端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存のネットワーク側での大規模な機能追加や負荷増大を低減しつつ、アプリケーションごとに複数種類の無線ネットワークを切り替えて接続することができる通信端末装置を提供する。【解決手段】複数種類のアプリケーションから選択された少なくとも1つのアプリケーションを実行するとき、その実行対象のアプリケーションに対応する通信品質の要求情報及び無線ネットワークの選択情報と無線ネットワークの通信品質の情報とに基づいて、実行対象のアプリケーションの実行時の通信に使用する少なくとも1つの無線ネットワークを選択するように制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、無線ネットワークに接続して通信可能な通信端末装置に関するものである。
従来、3G、LTE、4G(LTE−TDD)などの移動体通信の無線ネットワークと、無線LAN(Local Area Network)の無線ネットワークとを切り替えて接続して通信可能な通信端末装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このように無線ネットワークとを切り替えることによりスループットの向上と無線リソースの有効活用を図ることができる。
しかしながら、多数の通信端末装置における無線ネットワークの切り替えをネットワーク側で制御しようとすると、基地局装置やアクセスポイントを含む既存のネットワーク側に大規模な機能追加が発生したり負荷増大をもたらしたりするという課題がある。
また、通信端末装置で実行されるアプリケーションの種類によってスループットの向上や無線リソースの有効活用のために好適な無線ネットワークが異なる場合があるため、通信端末装置で実行されるアプリケーションごとに複数種類の無線ネットワークを切り替えて接続できるようにしたいという要請がある。
本発明の一態様に係る通信端末装置は、無線ネットワークに接続可能な通信端末装置であって、周波数帯及び無線通信方式の少なくとも一方が互いに異なる複数種類の無線ネットワークに選択的に接続して通信する通信手段と、無線ネットワークへの接続を伴う互いに異なる複数種類の通信サービスのアプリケーションを選択的に実行するアプリケーション実行手段と、前記複数種類のアプリケーションそれぞれにおいて要求される通信品質の要求情報と、前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択情報と、前記複数種類の無線ネットワークそれぞれの通信品質の情報とを記憶する記憶手段と、前記複数種類のアプリケーションから選択された少なくとも1つのアプリケーションを実行するとき、その実行対象のアプリケーションに対応する前記通信品質の要求情報及び前記無線ネットワークの選択情報と前記無線ネットワークの通信品質の情報とに基づいて、前記実行対象のアプリケーションの実行時の通信に使用する少なくとも1つの無線ネットワークを選択するように制御する制御手段と、を備える。
前記通信端末装置において、前記制御手段は、通信品質が高い無線ネットワークを優先的に選択してもよい。
また、前記通信端末装置において、前記複数種類の無線ネットワークそれぞれに接続して通信を行ったときの通信品質を測定する測定手段と、前記制御手段は、前記測定手段の測定結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記通信品質の測定情報を更新してもよい。ここで、前記制御手段は、前記複数種類のアプリケーションから選択された少なくとも1つのアプリケーションを実行するとき、前記記憶手段に記憶されている前記アプリケーション情報と前記無線ネットワークの通信品質の情報とに基づいて、前記複数種類の無線ネットワークから少なくとも1つの無線ネットワークを仮選択し、その仮選択した無線ネットワークに接続して通信を行って通信品質を測定し、その測定結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記通信品質の測定情報を更新するとともに、その更新後の通信品質の測定情報と前記アプリケーション情報とに基づいて、前記実行対象のアプリケーションの実行時に使用する少なくとも1つの無線ネットワークを本選択するように制御してもよい。また、前記通信品質の情報は、前記仮選択した無線ネットワークの通信品質と前記本選択した無線ネットワークの通信品質との差に関する情報を含んでもよい。
また、前記通信端末装置において、前記制御手段は、前記実行対象のアプリケーションについて選択した前記少なくとも1つの無線ネットワークの情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記実行対象のアプリケーションに対応する前記無線ネットワークの選択情報を更新してもよい。
また、前記通信端末装置において、前記制御手段は、前記複数種類のアプリケーションから選択された複数のアプリケーションをマルチタスクで実行するとき、前記実行対象の複数のアプリケーションそれぞれについて少なくとも1つの無線ネットワークを選択してもよい。
また、前記通信端末装置において、前記無線ネットワークの選択情報は、前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用された無線ネットワークの過去の選択使用頻度の情報を含んでもよい。ここで、前記無線ネットワークの過去の選択使用頻度の情報は、複数の時間帯ごとに記憶されていてもよい。
また、前記通信端末装置において、前記通信品質の情報は、前記アプリケーションの実行時の通信におけるスループット及び遅延時間の少なくとも1つを含んでもよい。
また、前記通信端末装置において、前記通信品質の情報は、当該通信端末装置の移動速度(移動度)を含んでもよい。
また、前記通信端末装置において、前記無線ネットワークの選択情報は、前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択優先順位の情報を含んでもよい。ここで、前記選択優先順位の情報をサーバからダウンロードする手段を更に備えてもよい。また、当該通信端末装置で実行可能な前記複数種類のアプリケーションのクラス情報、当該通信端末装置で通信に使用可能な前記複数種類の無線ネットワークの情報、前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択情報、前記通信品質の情報及び当該通信端末装置が在圏するセルに関する情報の少なくとも1つの情報を、前記サーバにアップロードする手段を更に備えてもよい。
また、前記通信端末装置において、前記アップロード手段は、当該通信端末装置の位置登録時、当該通信端末装置のセル間移動のハンドオーバー時、又は、当該通信端末装置の通信で使用する無線ネットワークの変更時に、前記情報のアップロードを行ってもよい。
本発明によれば、既存のネットワーク側での大規模な機能追加や負荷増大を低減しつつ、アプリケーションごとに複数種類の無線ネットワークを切り替えて接続することができる。
本発明の一実施形態に係る通信システムの一例を示す概略構成図。 本発明の一実施形態に係る通信端末装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。 本実施形態に係る通信端末装置における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択機能の構成の一例を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る通信端末装置における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択機能動作の一例を示す説明図。 本発明の一実施形態に係る通信端末装置における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択エージェントの処理手順の一例の前半部分を示すフローチャート。 図5の無線ネットワーク選択エージェントの処理手順の残りの後半部分を示すフローチャート。 本発明の一実施形態に係る通信端末装置における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択エージェントの処理手順の他の一例を示すフローチャート。 図7の無線ネットワーク選択エージェントにおける選択アルゴリズム他の一例を示すフローチャート。 通信品質Q(n,k)に複数の構成要素がある場合の通信品質Q(n,k)の定量化方法の一例を示す説明図。 本発明の一実施形態に係る通信端末装置における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択エージェントの処理手順の更に他の一例の前半部分を示すフローチャート。 図10の無線ネットワーク選択エージェントの処理手順に続く無線ネットワーク番号を求める部分の処理手順の一例を示すフローチャート。 図11の処理手順に続く通信品質データベースの更新手順の一例を示すフローチャート。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの一例を示す概略構成図である。本実施形態の通信システムにおいて、通信端末装置10は、セルラー通信機能と無線LAN通信機能とを有する携帯電話機やスマートフォンなどの通信端末装置である。通信端末装置10は、所定の無線通信方式及び周波数帯を利用した複数種類のセルラー方式それぞれの無線ネットワークの中継装置(以下「基地局」という)60,65を介したセルラー通信経路(セルラー通信ベアラ)と、所定の無線通信方式及び周波数帯を利用した無線LAN方式の無線ネットワークの中継装置(以下「アクセスポイント」という。)20を介した少なくとも1つの無線LAN通信経路(無線LAN通信ベアラ)とを切り替えて通信することができる。
なお、図1の通信システムでは、複数のセルラー通信経路が、FDD−LTE方式の基地局60を介したセルラー通信経路及びTDD−LTE方式の基地局65を介したセルラー通信経路である場合について示しているが、他の種類のセルラー通信経路(例えば、後述のW−CDMA方式やCDMA2000方式のセルラー通信経路)を利用できるものであってもよい。また、通信端末装置10は、複数種類の無線ネットワークの通信経路を同時に利用して通信することができるものであってもよい。また、通信端末装置10は、無線LAN通信機能を備えず、複数種類のセルラー方式の無線ネットワークのセルラー通信経路(例えば、TDD−LTE方式、FDD−LTE方式、W−CDMA方式、CDMA2000方式などのセルラー通信経路)を切り替えて通信することができるものであってもよい。
通信端末装置10は、例えばファストフード店や駅構内などに設けられた無線LAN方式の無線ネットワークのアクセスポイント20の無線通信可能な通信エリア20A内に位置するとき、所定の無線通信方式及び周波数帯を利用して無線ネットワークのアクセスポイント20に接続する。そして、通信端末装置10は、そのアクセスポイント20及びバックボーンネットワーク30を介して通信ネットワークに接続してサーバ40、80と通信したり、他のアクセスポイント21等を介して他の通信端末装置11、12と通信したりすることができる。
アクセスポイント20は、所定の無線通信方式及び周波数帯を利用して通信端末装置10と無線通信可能な無線LANの中継装置であり、バックボーンネットワーク30及びゲートウェイ(GW)等を介して、外部の通信ネットワークとしてのインターネット50等に接続されている。なお、アクセスポイント20は、認証処理装置としての認証サーバや、ポリシー管理装置としてのポリシーサーバに接続するものであってもよい。認証サーバは、通信サービスに加入している加入者の各種情報が格納された加入者データベース(DB)が接続された例えばRADIUS(Remote Authentication Dial In User Service)サーバである。ポリシーサーバは、複数の通信端末装置10の通信ポリシー情報を管理するサーバである。
また、アクセスポイント20は、所定の無線通信方式及び周波数帯を利用した無線ネットワークを介した無線LAN通信経路により、通信エリア20A内の通信端末装置10と無線通信し、通信端末装置10と通信ネットワークとの間の通信を中継することができる。アクセスポイント20と通信端末装置10との間の無線通信方式は、例えばIEEE802.11(802.11a、802.11b、802.11n等)の規格に準拠したWi−Fi(登録商標)などの無線LAN通信方式であり、その無線通信方式で利用する周波数帯は、例えば2.4GHz帯又は5GHz帯である。
また、通信端末装置10は、移動体通信網のマクロセルやスモールセルなどの無線通信可能エリアである通信エリア60Aに在圏するとき、所定の無線通信方式及び周波数帯を利用して無線ネットワークのマクロセル基地局やスモールセル基地局などの基地局60に接続する。そして、通信端末装置10は、その基地局60,65及びコアネットワーク70を介して通信ネットワークに接続してサーバ40、80と通信したり、他の基地局61等を介して他の通信端末装置11、12と通信したりすることができる。
基地局60は、所定の無線通信方式及び周波数帯を利用して通信端末装置10と無線通信可能なセルラー方式の移動体通信の中継装置であり、コアネットワーク70及びゲートウェイ(GW)等を介して、各種サーバや外部の通信ネットワークとしてのインターネット50等に接続されている。基地局60は、前述の認証サーバやポリシーサーバに接続するものであってもよい。また、基地局60および65の通信エリアは、通信エリア60Aと同じであってもよいし、通信エリア60Aの一部のエリアであってもよい。
また、基地局60は、所定の無線通信方式及び周波数帯を利用した無線ネットワークを介したセルラー通信経路により、通信エリア60A内の通信端末装置10と無線通信し、通信端末装置10と通信ネットワークとの間の通信を中継することができる。
前記セルラー通信経路の無線ネットワークは、第3世代(3G)、LTE(Long Term Evolution)、LTE−Advanced、第4世代(4G)、第5世代(5G)などの規格に準拠したセルラー通信の無線ネットワークであり、例えば次の(A)〜(D)に例示する無線通信方式及び周波数帯を利用した無線ネットワークである。
(A)800MHz、900MHz、1.7GHz、1.8MHz、1.9GHz又は2.1GHzの周波数帯のW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式。
(B)800MHz又は2.1GHzの周波数帯のCDMA(Code Division Multiple Access)2000方式。
(C)700MHz、800MHz、900MHz、1.5GHz、1.7GHz、1.8MHz、1.9GHz又は2.1GHzの周波数帯のFDD(Frequency Division Duplex)−LTE方式。
(D)800MHz、2.5GHz又は3.5GHzの周波数帯のTDD(Time Division Duplex)−LTE方式。
なお、図1では、通信エリア20A、60Aに在圏する通信端末装置10が1台について図示しているが、通信端末装置10は2台以上であってもよい。また、本実施形態の通信端末装置10は、前記無線ネットワークを切り替えて通信可能なものであれば、ノートパソコンなどのパソコン装置、ゲーム機、タブレット端末、デジタルカメラ、プリンタ、書籍閲覧端末等の、通信機能を有する装置であってもよい。また、本実施形態の通信端末装置10は、ネットワーク連携可能な家電(例えば、TV、冷蔵庫、録画機器)、時計や眼鏡などのウェアラブルデバイス、体重計や血圧計及びその他医療機器、ロボット等の、通信機能を有する装置であってもよい。
図2は、本発明の一実施形態に係る通信端末装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の通信端末装置10は、主制御部110と無線通信部111とベースバンド処理部112と音入出力部113と表示部114と操作手段としての操作部115とを備える。また、通信端末装置10は、装置本体に対して着脱可能な加入者情報記憶媒体であるICモジュールとしてのUSIM15が装着されている。
主制御部110は、MPU(Micro Processing Unit)やRAM、ROM等からなる記憶装置を備え、所定の基本OSやミドルウェア等のプログラムが実行されることにより、ベースバンド処理部112等の各部を制御したり、ソフトウェア構成上のネイティブプラットフォーム環境やアプリケーション実行環境を構築したり、各種処理を実行したりする。
上記記憶装置は、通信端末装置10で実行可能な複数種類のアプリケーション(例えば、電子メール、ストリーミング動画の視聴)それぞれにおいて要求される通信品質の要求情報と、前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択情報と、前記複数種類の無線ネットワークそれぞれの通信品質の情報とを記憶する記憶手段としての機能を有する。
上記通信品質の情報は、アプリケーションの起動中に無線ネットワークを介して受信したときの情報データの通信速度(スループット)及びレスポンス(例えば遅延:Latency)の情報であり、起動中のアプリケーションに渡される。上記通信品質の情報としては、上記通信速度(スループット)及びレスポンスの情報に代えて又は加えて、無線ネットワークの切り替え前と比較した通信品質の改善/劣化を示す簡易情報を用いてもよい。この簡易情報は、例えば、無線ネットワークの切り替え前と比較した結果、通信品質が向上した情報(例えば、フラグ情報:+1)や通信品質が劣化した情報(例えば、フラグ情報:−1)であってもよい。
主制御部110の記憶装置は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、及び光ディスク装置のうちの少なくともいずれか一つを有する。この記憶装置は、各部での処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、記憶装置は、ドライバプログラムとして、IEEE802.11規格の無線通信方式や移動体通信(セルラー通信)の無線通信方式を実行する通信ドライバプログラム、操作部115を制御する入力デバイスドライバプログラム、表示部114を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、上記記憶装置は、オペレーティングシステムプログラムとして、例えば、Android(登録商標)OS、iOS(登録商標)等の基本OSや、IEEE802.11規格の無線通信方式や移動体通信(セルラー通信)の無線通信方式での認証等を行う接続制御プログラム等を記憶する。また、上記記憶装置は、ウェブ認証を行う認証プログラム、時間を計時する計時プログラム、ウェブページを取得及び表示するウェブブラウザプログラム、電子メールを送信及び受信する電子メールプログラム、リアルタイム又は非リアルタイムのストリーミング動画の視聴プログラムなどのアプリケーションプログラム、それらのプログラムの実行時に用いる各種データ、及び使用中のアプリケーションに関するアプリケーション情報(例えば、アプリケーションの名前、種類、クラス)等を記憶することができる。また、上記記憶装置は、基地局60や無線LANのアクセスポイント20に接続するためのネットワーク情報や通信品質測定条件等を記憶することができる。また、上記記憶装置は、各種のテキストデータ、映像データ、画像データ等を記憶したり、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶したりしてもよい。
上記ネットワーク情報は、無線ネットワークを介した通信で得られる情報であり、例えば無線ネットワークの運用に関するポリシー情報である。このポリシー情報としては、無線ネットワークを運用するネットワーク事業者の無線ネットワークの運用指針の情報(例えば、後述の無線ネットワーク選択優先順位の情報)、顧客の契約情報、顧客の料金情報、顧客のデータ使用量(データ使用性向)などが挙げられる。このネットワーク情報は、前記アプリケーション情報とともに、無線ネットワークを選択する制御プログラムが実行されて機能する無線ネットワーク選択エージェントに、初期情報として入力される。
また、上記記憶装置は、複数種類の無線ネットワークそれぞれに接続して通信を行ったときの通信品質を測定する測定通信品質測定プログラム、無線ネットワークを選択するように制御する制御プログラム(無線ネットワーク選択エージェント)、それらのプログラムの実行時に用いる各種データを記憶している。また、上記記憶装置は、アプリケーション毎の無線ネットワーク選択の設定情報及び履歴情報を記憶している。
表1は、アプリケーション毎の無線ネットワーク(NW)選択の設定情報及び履歴情報を示す内部情報記憶テーブルの一例である。この無線ネットワーク選択の設定情報及び履歴情報は、通信端末装置10で起動されるアプリケーションごとの無線ネットワークの選択制御に用いることができる。
Figure 2017139605
表1の内部情報記憶テーブルでは、単一のアプリケーション又は同様の所要通信品質Qreqを要求するアプリケーション群ごとにアプリケーション番号(アプリ番号)kを付与している。このアプリケーション番号としてはアプリケーションに対応するクラス識別情報(クラス番号)であってもよい。そして、それらのアプリケーション又はアプリケーション群ごとに必要となる所要通信品質Qreq(k)の数値が格納されている。所要通信品質Qreq(k)としては、表1に例示するようにスループット(情報速度)やエンドツーエンド(End−to−end)の伝送遅延時間などがある。さらに、通信端末装置の移動速度(「移動度」ともいう。)なども所要通信品質として利用できる。この例では、所要通信品質はスループットとエンドツーエンドの伝送遅延を品質尺度としている。所要通信品質Qreq(k)は、アプリケーション番号k(アプリケーション又はアプリケーション群)ごとに設定される。
また、表1の内部情報記憶テーブルには、各アプリケーション又はアプリケーション群で利用可能な無線ネットワーク(無線アクセス方式(RAT:Radio Access Technology))の名称とそれらに付与した無線ネットワーク番号nとが格納されている。さらに、利用可能なネットワークを通信端末装置が選択する際に、どの無線ネットワークを優先的に接続するかについての情報(NW選択優先順位)p(n)も内部情報記憶テーブルに格納されている。NW選択優先順位p(n)は、ネットワーク事業者がネットワークポリシーとしてユーザごとにあらかじめ設定することもできるし、また別の一例では、ユーザ側で設定することもできる。また、その通信端末装置があるアプリケーションの使用時に過去利用された無線ネットワークの割合(選択頻度)F(n)を統計情報として所持している場合は、過去の選択頻度情報から過去に選択頻度の高い順に、無線ネットワークの優先順位(NW選択優先順位p(n))を設定することもできる。また、通信品質を構成する要素(例えば、前述のエンドツーエンド遅延の小さい順)に優先順位を設定することもできる。
また、表1の内部情報記憶テーブルでは、前述のように所要通信品質Qreqとしてスループット(情報速度)[Mbps]及びエンドツーエンドの伝送遅延時間(遅延(E2E))[ms]が設定されている。スループットは通信端末装置10とアプリケーションの起動中に通信するサーバ(例えば、メールサーバやストリーミング動画サーバ)との間のデータ送受信についてアプリケーションが要求する要求条件(例えば、アプリケーションを正常に実行する上で必要最小限な値)を設定したものである。
また、表1の内部情報記憶テーブルでは、測定通信品質(以下、「通品品質の測定値」ともいう。)Q(n,k)として、端末が無線ネットワークと接続して測定したスループット(情報速度)[Mbps]及びエンドツーエンドの伝送遅延時間(遅延(E2E))[ms]の測定値が格納されている。これらの数値は実際に無線ネットワークに接続して測定したものでもよいし、無線ネットワークに接続しその場で計測できない場合はあらかじめ設定された数値で代用し格納することもできる。
また、表1中の所要通信品質Qreq及び無線NW選択優先順位p(n)の少なくとも一方の情報は、例えば、通信端末装置10に予め組み込んでおいてもよいし、所定のタイミングに通信ネットワーク側の所定のサーバ40から通信端末装置10にダウンロードしてもよい。また、表1中の測定通信品質Q(n,k)(スループット及び遅延)並びに選択頻度F(n)の少なくとも一方の情報は、所定の期間(例えば1日、1月など)に測定・調査されたものであってもよいし、1日の複数の時間帯(例えば、午前、午後、深夜)ごとに測定・調査されたものであってもよい。また、表1中の測定通信品質Q(n,k)(スループット及び遅延)並びに選択頻度F(n)の少なくとも一方の情報は、所定のタイミングに通信ネットワーク側の所定のサーバ40へアップロードしてもよい。また、表1のアプリケーション毎の無線ネットワーク(NW)選択の履歴情報には、アプリケーションの利用時刻及び利用時間(長さ)、さらにアプリケーション使用時の端末の位置情報(使用場所)を含めてもよい。また、表1の内部情報記憶テーブルは、利用者ごとに個別に作成した個人テーブルであってもよいし、複数の利用者に共通に作成された共有テーブルであってもよい。
図2中の無線通信部111は、図1中の無線LANのアクセスポイント20を介して通信する無線LAN通信手段及びセルラー通信の基地局60及び基地局65を介して通信する移動体通信手段として機能し、例えばシンセサイザ、周波数変換器,高周波増幅器、アンテナなどにより構成されている。無線通信部111は、アクセスポイント20との間でIEEE802.11等の所定の通信方式により無線通信するための高周波信号処理を実行したり、基地局60又は基地局65との間で3GやTDD方式のLTE、FDD方式のLTEなどの所定の通信方式により無線通信するための高周波信号処理を実行したりする。
また、無線通信部111は、周波数帯及び無線通信方式の少なくとも一方が互いに異なる複数種類の無線ネットワークに選択的に接続して通信する通信手段としても機能する。複数種類の無線ネットワークを介した無線通信を切り替える無線NW選択・切り替え部は、無線通信部111内に設けてもよいし、無線通信部111の外に設けてもよい。また、複数種類の無線ネットワークごとに個別の無線通信部を備えてもよいし、複数種類の無線ネットワーク間で一部を共用するように構成してもよい。
ベースバンド処理部112は、他の携帯電話機等の通信端末装置や各種サーバとの間で音声通信やデータ送受信の通信を行うためのデジタル処理を実行する。このベースバンド処理部112と上記無線通信部111との間はD/A変換器やA/D変換器を介して接続されている。
音入出力部113は、マイク、スピーカ、音信号処理部等で構成されている。マイクから出力されるアナログの音声信号は、音信号処理部でデジタル信号に変換され、主制御部110やベースバンド処理部112等に送られる。スピーカは、音信号処理部でデジタル信号から変換されたアナログ信号が入力され、通話中の音声を出力したり、メールの着信音、電話の呼び出し音、音楽などを出力したりする。なお、スピーカは、通話中の音声を聞くための受話器用スピーカ(レシーバ)と、着信音や音楽などを出力する外部出力用スピーカとを別々に設けて構成してもいいし、これらの受話器用スピーカ及び外部出力用スピーカを兼用するように一つのスピーカで構成してもよい。
表示部114は、LCD(液晶ディスプレイ)や有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等で構成され、主制御部110からの指令に基づいて各種画像を表示する。例えば、表示部114は、通信品質の測定結果の情報を示す画像、無線ネットワークの選択情報を示す画像、Wi−Fi等の無線LAN接続の状況を示す画像などを表示するようにしてもよい。
操作部115は、表示部114に組み込まれたタッチパネルや、各種の操作キーやボタン、電源ON/OFF手段としての電源スイッチなどで構成されている。この操作部115は、利用者が、通信端末装置10の本体電源をON/OFFしたり、通話開始、終話、メニュー選択、画面切り換え等を指示したり、情報を入力したりするときに用いられる。
また、通信端末装置10は、位置情報取得手段としてのGPS(Global Positioning System)部117、撮像手段としてのカメラ部118、センサー部119、電源供給手段としての電源供給部120、図示しない時計部等も備えている。
GPS部117は、GPS受信モジュールやGPSアンテナ等で構成され、地球の周りに配置されている複数のGPS衛星から電波を受信し、その受信結果に基づいて通信端末装置10が位置する緯度、経度及び高度のデータを算出する。
カメラ部118は、レンズや撮像デバイス等で構成され、人物や風景等を撮影する時に用いられる。撮像デバイスとしては、CCD(Charge Coupled Device)カメラやCMOSカメラを用いることができる。
センサー部119は、加速度センサー及び/又は地磁気センサー等で構成されている。加速度センサーは、1軸の加速度センサーであっていいし、2軸や3軸等の複数軸の加速度センサーであってもよい。また、地磁気センサーも、1軸の地磁気センサーであっていいし、2軸や3軸等の複数軸の地磁気センサーであってもよい。このセンサー部119の出力に基づいて、通信端末装置10の位置、向き、姿勢及び動きを示すデータを算出することができる。また、センサー部119の出力に基づいて、所定高度における基準位置から利用者の通信端末装置10が移動したときの加速度データや地磁気データの時間変化の情報である履歴情報から、通信端末装置10が位置している高度、角度等を示すデータを算出することができる。
電源供給部120は、充電可能なバッテリー、バッテリーから各部に所定電圧の電力を供給する電力供給回路、バッテリーを充電する充電回路などを備えている。時計部はクロック回路等で構成され、正確な日時を計数し、各種情報の更新処理等のための時刻情報を生成する。
本実施形態において、通信端末装置10の主制御部110は、所定のプログラムが実行されることにより、他の無線通信部111などと協働して次のような各手段としての機能を実現可能である。
例えば、通信端末装置10の主制御部110は、所定のプログラムが実行されることにより、次の(A101)〜(A105)の各手段として機能することができる。
(A101)無線ネットワークへの接続を伴う互いに異なる複数種類の通信サービスのアプリケーションを選択的に実行するアプリケーション実行手段。
(A102)複数種類のアプリケーションから選択された少なくとも1つのアプリケーションを実行するとき、その実行対象のアプリケーションに対応する前記通信品質の要求情報及び前記無線ネットワークの選択情報と前記無線ネットワークの通信品質の情報とに基づいて、前記実行対象のアプリケーションの実行時の通信に使用する少なくとも1つの無線ネットワークを選択するように制御する制御手段。
(A103)前記複数種類の無線ネットワークそれぞれに接続して通信を行ったときの通信品質(例えば、スループット、遅延時間)を測定する測定手段(通信品質測定手段)。
(A104)前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択優先順位の情報をサーバ40からダウンロードする手段。
(A105)通信端末装置10で実行可能な複数種類のアプリケーションのクラス情報、通信端末装置10で通信に使用可能な複数種類の無線ネットワークの情報、前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択情報及び通信端末装置10が在圏するセルに関する情報の少なくとも1つの情報を、サーバ40にアップロードする手段。
図3は、本実施形態に係る通信端末装置10における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択機能の構成の一例を示す説明図である。
図3において、アプリケーション実行手段141は、アプリケーションを実行するとともに、実行されている若しくはこれから実行しようとするアプリケーションのアプリケーション番号k又はそのアプリケーションが属するアプリケーション群のアプリケーション番号kを制御手段143に提供する。制御手段143は記憶手段144に格納されている所要通信品質Qreq(k)を読み出す。さらに、利用可能な無線ネットワーク番号n、NW情報選択優先順位p(n)を読み出す。また、別の実施例では、選択頻度F(n)をさらに読み出す。また、別の実施例では更に過去に測定された測定通信品質Q(n,k)を読み出す。また、別の実施例では更に過去の複数の時刻tに測定された測定通信品質Q(n,k,t)を読み出す。
制御手段143は、これらの情報と通信品質手段142で測定された各無線ネットワークの通信品質の測定結果とを用いて、最適な無線ネットワークを選択する。選択結果に従って、制御手段143はそのアプリケーションへ、無線通信手段(例えば、通信手段145のFDD−LTE)を接続する。
図4は、本実施形態に係る通信端末装置10における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択機能動作の一例を示す説明図である。制御指令部132は、初期情報(アプリケーション情報、ネットワーク情報)及び内部情報記憶テーブル134に記憶された過去の無線ネットワーク選択履歴情報を用いて、どの無線ネットワークを選択するか判断し、その判断結果である無線ネットワーク選択指令を無線ネットワーク選択・切り替え部136に指示する。無線ネットワーク選択・切り替え部136は、制御指令部132からの無線ネットワーク選択指令に従って、アプリケーションで用いる無線ネットワークを選択する。無線ネットワーク品質測定部138は、選択後の無線ネットワークを介した通信品質を測定し、その測定結果である通信品質情報を制御部132へ送付する。制御指令部132は、新たに得られた通信品質情報と、内部情報記憶テーブル134に記憶された過去の判断の履歴情報とに基づいて、最適と思われる無線ネットワークを判断し、その無線ネットワークの選択を指示する無線ネットワーク選択指令を再度、無線ネットワーク選択・切り替え部136に送付する。制御指令部132は同時に、内部情報記憶テーブル134に、無線NW選択指令情報、選択した無線ネットワークによって得られた通信品質、そのときに使用していたアプリケーション情報及びネットワーク情報を記憶・更新する。
なお、図4の無線ネットワーク選択エージェントの動作において、使用中のアプリケーションで選択して利用する無線ネットワーク(ベアラ)は単数であってもよいし複数であってもよい。また、複数のアプリケーションを起動して使用しているマルチタスクの場合は、その複数のアプリケーションそれぞれについて、単数又は複数の無線ネットワーク(ベアラ)を選択して利用するようにしてもよい。
図5は、本実施形態に係る通信端末装置における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択エージェントの処理手順の一例を示すフローチャートであり、図6は、図5の無線ネットワーク選択エージェントの処理手順の残りの後半部分を示すフローチャートである。図5及び図6に示す例は、所要通信品質Qreq(k)を満たす最小の通信品質の測定値Q(n,k)をもつ無線ネットワーク番号を選択する方法の一例である。
図5において、無線ネットワークを介した通信を伴う使用アプリケーションについて無線ネットワークの選択処理を行う所定のタイミングが到来したら、通信品質測定回数のカウンタnを初期設定する(S11)。そして、通信端末装置10における使用アプリケーション情報(使用アプリケーション番号k)に基づいて内部情報記憶テーブルを参照し、使用中の1番目のアプリケーションについて最適な無線ネットワークを選択する。使用するアプリケーションが複数あるときには、以下同様に2番目以降のアプリケーションについても同様に最適な無線ネットワークを選択する。
以下、使用中の1番目のアプリケーションに対する最適ネットワークを選択する方法の一例を説明する。
図5において、まず、アプリケーション情報k(一番目のアプリケーションの場合はk=1)及びネットワーク情報の初期設定(所要品質Qreq(k))を読み出し(S12)、無線ネットワーク(ベアラ)の初期選択(n=1)を行う(S13)。すなわち、内部情報記憶テーブルに履歴情報として保存されている使用対象のアプリケーション(アプリケーション番号k)に対応する通信品質の要求条件である所要通信品質Qreq(k)の情報を読み出し(S12)、使用できる無線ネットワークの選択情報n(1≦n≦N(最大値))と、その無線ネットワークの測定通信品質Q(n,k)の情報(通信品質の測定値)とに基づいて、その時点で所要通信品質Qreq(k)を満たす無線ネットワークを一つ選択する(S13)。具体的には、使用可能な無線ネットワークnの通信品質の測定を行い、その測定値Q(n,k)を取得する(S131)。そして、測定した通信品質の測定値Q(n,k)のうち所要通信品質Qreq(k)を満たす無線ネットワーク番号nとそのときの測定した通信品質Q(n,k)を選択する(S132〜S134)。
以上の処理により求められた所要通信品質を満たす通信品質の測定値をQminとするとともに、それを提供する無線ネットワークの無線ネットワーク番号をNminとすることにより(S14)、Qmin及びNminの初期化が完了し、通信品質測定回数のカウンタnを再度初期設定する(S15)。
なお、使用できる無線ネットワーク(1≦n≦N(最大値))のいずれについても通信品質の測定値Q(n,k)が所要通信品質Qreq(k)を満たさない場合は、デフォルトの無線ネットワークの通信品質の測定値Q(nd,k)及び無線ネットワーク番号ndを上記Qmin及びNminとして設定する(S16)。
図6の処理ステップS17は、所要通信品質Qreq(k)を満たしかつ最小の通信品質となる無線ネットワークを選択する部分である。上記処理ステップS14で算出した通信品質Qminおよびそれを提供する無線ネットワーク番号Nminより通信品質が少なくかつ所要通信品質Qreq(k)を満たす無線ネットワークが見つかった場合は、その新たな最小通信品質Q(n,k)とそのときの無線ネットワーク番号nを新たにQminおよびnとする(S174)。
次に、上記最小の通信品質の測定値の初期値Qminを基準にして、所要通信品質Qreq(k)を満たす最小の通信品質の測定値Q(n,k)をもつ無線ネットワーク番号を選択する無線ネットワーク選択エージェント処理(図6のS17)を実行する。この無線ネットワーク選択エージェント処理では、通信品質の測定値Q(n,k)が所要通信品質Qreq(k)を満たすかどうか判定し、所要通信品質を満たす通信品質の測定値Q(n,k)の中から、通信品質Q(n,k)が最小となる無線通信ネットワーク番号nとその通信品質Q(n,k)とを求める(S171〜S176)。
すなわち、図6の処理ステップS17は、所要通信品質Qreq(k)を満たしかつ最小の通信品質となる無線ネットワークを選択する部分である。上記処理ステップS14で算出した通信品質Qminより通信品質が小さくかつ所要通信品質Qreq(k)を満たす無線ネットワークが見つかった場合は、その新たな最小通信品質Q(n,k)及びそれを提供する無線ネットワークの無線ネットワーク番号nをそれぞれ新たにQmin及びNminとする(S174)。
図7は、本発明の一実施形態に係る通信端末装置における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択エージェントの処理手順の他の一例を示すフローチャートである。図7に示す例は、所要通信品質Qreq(k)を満たす無線ネットワークのうちあらかじめ設定された優先順位の最も高い無線ネットワーク番号nを選択する方法の例である。
使用可能な無線ネットワークの優先順位jは、内部情報記憶テーブルに、p(n)として設定されている。図7において、まず、優先順位の初期値j=1を設定する(S21)。次に、通信端末装置10における使用アプリケーション情報(使用アプリケーション番号k)に基づいて内部情報記憶テーブルを参照し、使用しているアプリケーションkの所要通信品質Q(n,k)を読み出す。次に、優先順位j(=P(n))が1番目の無線ネットワーク番号np(j=1)を、内部情報記憶テーブルを参照して読み出す(S231)。次に、読み出された優先順位1番目の無線ネットワークnp(1)の通信品質Q(np(j=1),k)の測定を行い(S232)、測定された通信品質の測定値Q(np(j=1),k)がアプリケーションkの所要品質Qreq (k)を満たすか判定を行う(S233)。この処理ステップS231からS233で構成されるループが、優先順位j番目の無線ネットワークがアプリケーションkの所要品質Qreq(k)を満足するかを判定する部分(S23)であり、この部分が優先順位j=1から最大値のNまで繰り返される。
ここで、もしすべての順位の無線ネットワークが所要通信品質Qreq(k)を満たしていないときは判断ステップS234をYESに分岐し、どの無線ネットワークもアプリケーションkの所要通信品質を満たさない場合には、その場合の選択処理(S25)として、優先順位1番の無線ネットワーク番号=np(1)を選択し、その無線ネットワーク番号np(1)と通信品質Q(np(1),k)をそれぞれNs(k)とQs(k)に格納する(S250)。他方、上記判定ステップS233で通信品質の測定値Q(np(j),k)が所要品質Qreq(k)を満足している場合は、そのときの無線ネットワーク番号np(j)と通信品質Q(np(j),k)をそれぞれNs(k)とQs(k)に格納する。このときのNs(k)が、選択された最適無線ネットワークの番号である。
なお、上記図7の例では、どの無線ネットワークもアプリケーションの所要品質を満していないときに優先順位1番の無線ネットワークを選択したが、最も通信品質(測定値)が高い無線ネットワークを選択するようにしてもよい。
図8は、図7の無線ネットワーク選択エージェントにおいて、どの使用可能な無線ネットワークも所要通信品質を満たさないときの選択アルゴリズム(S25)の他の一例を示すフローチャートである。この図8の処理ステップS25’は、図7の処理ステップS25に置き換えられて実施される。
図8において、まず、通信品質測定値のカウンタnを初期設定し(S251)、前述の処理ステップS23で測定された1番目の無線ネットワーク番号n(=1)に対応する通信品質測定値Q(1,k)をよみ読み出し、その無線ネットワーク番号n(=1)及び通信品質測定値Q(1,k)をそれぞれ、Nmax(k)とQmax(k)に格納する。
次に、通信品質測定値のカウンタnをカウントアップ(n=n+1)し、n番目の無線ネットワーク番号nに対応する通信品質測定値Q(n,k)を読み出し(S253)、読み出されたn番目の無線ネットワークの通信品質測定値Q(n,k)とQmax(k)とを比較する(S254)。ここで、通信品質測定値Q(n,k)がQmax(k)以上の場合(S254でYES)は、その無線ネットワーク番号n及び通信品質測定値Q(n,k)でNmax(k)とQmax(k)を更新する(S256)。以上の処理ステップS253〜S256を残りの無線ネットワークについて繰り返すことにより、どの使用可能な無線ネットワークも所要通信品質を満たさないときに、最も通信品質測定値が高い無線ネットワークを選択することができる。
なお、上記図5〜図7の例では、所要通信品質Qreq及び通信品質測定値Q(n,k)が例えばスループット(情報速度)のような単一の指標の場合を説明したが、所要通信品質Qreq及び通信品質Q(n,k)はそれぞれ例えばスループット(情報速度)及び伝送遅延時間のように2つ以上の構成要素であってもよい。
図9は、通信品質Q(n,k)に複数の構成要素がある場合の通信品質Q(n,k)の定量化方法の一例を示す説明図である。なお、図9では、スループットと伝送遅延時間の2つの構成要素がある場合について説明するが、他の構成要素(例えば、通信端末装置10の移動速度(移動度))がある場合も、その他の構成要素の指標値が大きくなるほど通信品質が良くなるように設定すれば同様に扱うことができる。
前述の図4、5、7に示す内部情報記憶テーブルにおいて、測定通信品質Q(n,k)に複数の項目(例えば、スループット(情報速度)I[Mbs]と伝送遅延時間D[ms]の2項目)がある場合は、
Q(n,k)=aI+b(1/D) (式1)
を通信品質の評価関数とすることができる。
上記式1において1/Dとしたのは伝送遅延時間Dは小さくなるほど通信品質が良くなるため、1/DとすることによりDが小さくなるほど1/Dが大きくなるようにしたためである。ここで、式1中のa,bは項目1と項目2の重みづけ係数で、使用するアプリケーションkにより、あらかじめ決めておくことができる。
図9では、スループット(情報速度)Iと伝送遅延時間Dとが異なる4種類の無線ネットワーク(無線ネットワーク#1,無線ネットワーク#2,無線ネットワーク#3,無線ネットワーク#4)がある場合の複合通信品質Q(n,k)の作成法を一例として示した。伝送遅延時間Dは短い方が通信品質がよいので、ここでは例として逆数をとって図9に図示した。同図9においては、直線(通信品質判断線)の傾きはアプリケーションの種類によって異なる。図示のアプリケーションの場合、通信品質Q(n,k)は、無線ネットワーク#2,無線ネットワーク#3,無線ネットワーク#1,無線ネットワーク#4の順に通信品質が高いことがわかる。
以上のように複数の異なる通信品質の評価項目がある場合はそれらの評価項目の値又はその逆数の値を重みづけする評価関数を定義することで通信品質Q(n,k)を定量化できる。
図10は、本発明の一実施形態に係る通信端末装置における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択エージェントの処理手順の更に他の一例の前半部分を示すフローチャートである。また、図11は、図10の無線ネットワーク選択エージェントの処理手順に続く無線ネットワーク番号を求める部分の処理手順の一例を示すフローチャートである。また、図12は、図11の処理手順に続く通信品質データベースの更新手順の一例を示すフローチャートである。これら図10〜図12に示す例は、内部情報記憶テーブルに書き込まれた通信品質Q(n,k,t−1)を読み出して、最適無線ネットワークを選択し、ネットワーク選択を迅速に行うことができる例である。通信品質Qは、無線ネットワーク番号n、使用中のアプリケーション番号kおよび通信品質測定時刻tの3つの変数をもつ。例えば、Q(n,k,t−1)は、1回前の測定時刻における無線ネットワークn、アプリケーションkの通信品質Qを表す。
図10において、まず、使用できる無線ネットワーク番号nの初期値(n=1)を設定する(S31)。次に、使用中のアプリケーションkの所要通信品質Qreq(k)を読み出す(S32)。その次の処理ステップS33は内部情報記憶テーブルから読み出した時刻t−1における通信品質情報Q(n,k,t−1)が所要通信品質Qreq(k)を満たしているかを検査するステップである。
上記処理ステップS33では、まず、内部情報記憶テーブルから時刻t−1における通信品質情報Q(n,k,t−1)を読み出して取得し(S331)、Q(n,k,t−1)が所要通信品質Qreq(k)を満たすかどうか検査する(S332)。そして、最初にQreq(k)を満たす無線ネットワークの通信品質Qminとその時の無線ネットワーク番号Nminを格納する(S34)。これらの値は次の処理ステップS37の最小値検索の初期値となる。
なお、使用できる無線ネットワーク(1≦n≦N)のいずれについても通信品質情報Q(n,k)が所要通信品質Qreq(k)を満たさない場合は、デフォルトの無線ネットワークの通信品質情報Q(nd,k)及び無線ネットワーク番号ndを上記Qmin及びNminとして設定する(S35)。すなわち、処理ステップS35は、使用できるすべての無線ネットワークが所要通信品質Qreq(k)を満たさない場合の例外処理であり、あらかじめ設定した無線ネットワークに接続するステップである。このデフォルトの無線ネットワークとしてネットワーク接続の優先順位の一番高い無線ネットワークとすることもできる。
次に、使用できる無線ネットワーク番号nの初期値(n=1)に設定した(S36)後、所要通信品質を満たす最小の通信品質Qminとそれを提供する無線ネットワーク番号Nminを求める処理を実行する(S37)。この処理ステップS37では、まず、内部情報記憶テーブルより通信品質情報Q(n,k,t−1)を取得し(S371)、取得した通信品質情報Q(n,k,t−1)が所要通信品質Qreq(k)を満足するかを検査する(S372)。次に、取得した通信品質情報Q(n,k,t−1)がそれ以前に求めた通信品質情報の最小値Qminより小さいかを判定する(S373)。もし、通信品質情報Q(n,k,t−1)がそれ以前に求めた通信品質情報の最小値Qminより小さい場合は、その通信品質情報Q(n,k,t−1)値を新たな最小値Qminとして内部情報記憶テーブルに格納する。また、そのときの無線ネットワーク番号nもNminとして内部情報記憶テーブルに格納する。以上の処理ステップS371〜S374をすべての無線ネットワークnに対して繰り返して通信品質の最小値の検出を行う(S371〜S376)。以上の最小値検出により、アプリケーションkの所要通信品質Qreq(k)を満たす最小限の通信品質Q(n,k,t−1)を持つ無線ネットワークNminを選択できる。
図12に示す処理ステップS38は、内部情報記憶テーブルに格納されている通信品質Q(n,k,t−1)を新たに測定した通信品質測定値Q(n,k,t)で更新する機能ブロックである。この処理ステップS38では、無線ネットワーク番号の初期値n=1を設定し(S381)、通信品質の測定を行って通信品質測定値Q(n,k,t)を取得する(S382)。次に、取得した通信品質測定値Q(n,k,t)を内部情報記憶テーブルに出力して更新格納する。以上の処理ステップS332〜S383をすべての無線ネットワークnに対して繰り返す(S382〜S385)。
なお、上記図5〜図12で説明した無線ネットワークの選択アルゴリズムの例においては、通信品質測定の代わりに、無線通信事業者などが無線ネットワークの仕様から計算し予め設定した通信品質Q(n,k)を用いることもできる。この場合、無線インタフェースで達成可能な通信品質Q(n,k)の推定値又は計算値となり、通信品質の測定が困難な場合においても準最適な無線ネットワークの選択が可能となる。
また、上記図5〜図12で説明した無線ネットワークの選択アルゴリズムの例において、通信品質Q(n,k)又は通信品質Q(n,k,t)は、通信品質の数値そのものを測定することに替えて、前回の通信品質の測定値との差分を用いることができる。
また、測定通信品質情報Q(n,k)に測定時刻tの情報に加えて、Q(n,k,t)として内部情報記憶テーブルに複数の通信品質情報を格納した場合、過去に測定した通信品質Q(n,k,t−1)を用いて無線ネットワークの選択に使用することもできる。一例として、過去に測定した通信品質Q(n,k,t−1),Q(n,k,t−2)などを用いることによりQ(n,k,t)を過去の時刻における複数の通信品質測定結果から線形予測をして、例えば式2によりQ(n,k,t)の推定値Q_estimation(n,k,t)を算出して、ネットワーク選択時に測定通信品質情報Q(n,k)に代えて推定値Q_estimation(n,k,t)を用いて、ネットワーク選択を行うこともできる。
Q_estimation(n,k, t)=a1×Q(n,k,t−1)+a2×Q(n,k,t−2)+a3×Q(n,k,t−3)+・・・+an*Q(n,k,t−n) (式2)
ここで、式(2)中のa1,a2,・・・,anは、重みづけ係数であり、例えば、最小二乗法により推定値Q_estimation(n,k,t)と実測値Q(n,k,t)の誤差が最小になるように、決定できる。
以上、本実施形態によれば、無線ネットワークを介した通信を伴う複数種類のアプリケーションを通信端末装置10で使用する場合に、使用するアプリケーションごとに複数種類の無線ネットワークを切り替えて接続することができる。また、上記所定の無線ネットワーク選択エージェントを通信端末装置10に組み込むことで、使用するアプリケーションごとの無線ネットワークの切り替え制御が可能になるので、既存のネットワーク側での大規模な機能追加や負荷増大を低減することができる。また、無線方式を扱う層(無線プロトコル層、物理層)の変更を行う必要がない。
また、本実施形態によれば、使用するアプリケーションごとに使用する無線ネットワークとして、そのアプリケーション使用中の通信品質が高い無線ネットワークを優先的に選択しているため、各アプリケーションにおいて通信品質が高い無線ネットワークで通信が可能になる。
また、本実施形態によれば、通信端末装置10で利用可能な複数種類の無線ネットワークそれぞれに接続して通信を行ったときの通信品質を測定し、その測定結果に基づいて内部情報記憶テーブル中の通信品質の測定情報を更新する自己再学習機能を有しているので、無線ネットワークの環境変化などがあった場合でも、最新の通信品質の測定結果に基づいて、アプリケーションに好適な無線ネットワークの選択を精度よく行うことができる。
また、本実施形態によれば、前記複数種類のアプリケーションから選択された少なくとも1つのアプリケーションを実行するとき、内部情報記憶テーブル中のアプリケーション情報と無線ネットワークの通信品質の情報とに基づいて、複数種類の無線ネットワークから少なくとも1つの無線ネットワークを仮選択し、その仮選択した無線ネットワークに接続して通信を行って通信品質を測定し、その測定結果に基づいて、内部情報記憶テーブルに記憶されている通信品質の測定情報を更新するとともに、その更新後の通信品質の測定情報とアプリケーション情報とに基づいて、アプリケーションの実行時に使用する少なくとも1つの無線ネットワークを本選択するように制御している。この制御により、実行対象のアプリケーションについて過去に選択された無線ネットワークの通信品質が劣化した場合のみ、無線ネットワークの再選択を行うようにすることができるため、無駄な無線ネットワークの再選択を回避できる。ここで、前記通信品質の情報は、前記仮選択した無線ネットワークの通信品質と前記本選択した無線ネットワークの通信品質との差に関する情報(例えば通信品質の改善又は劣化を示すフラグなどの識別子)を含んでもよい。この場合は、通信品質の改善又は劣化の判断が容易になる。
また、本実施形態によれば、実行対象のアプリケーションについて選択した少なくとも1つの無線ネットワークの情報に基づいて、内部情報記憶テーブルに記憶されている実行対象のアプリケーションに対応する無線ネットワークの選択情報を更新することにより、当該アプリケーションについて直近に利用された実績のある無線ネットワークを優先的に選択できるようになる。
また、本実施形態によれば、複数種類のアプリケーションから選択された複数のアプリケーションをマルチタスクで実行するとき、その複数のアプリケーションそれぞれについて少なくとも1つの無線ネットワークを選択することにより、マルチタスクの複数のアプリケーションそれぞれについて最適な無線ネットワークを個別に選択して利用できる。
また、本実施形態によれば、前記無線ネットワークの選択情報は、複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用された無線ネットワークの過去の選択使用頻度の情報を含むことにより、各アプリケーションに実績のある好適な無線ネットワークを精度よく選択することができる。ここで、前記無線ネットワークの過去の選択使用頻度の情報は、複数の時間帯ごとに記憶されていてもよく、この場合は、各時間帯で無線ネットワークの選択使用頻度が異なる場合に、時間帯ごとに、各アプリケーションに実績のある好適な無線ネットワークを精度よく選択することができる。
また、本実施形態によれば、前記通信品質の情報が、アプリケーションの実行時の通信におけるスループット及び遅延時間の少なくとも1つを含むことにより、スループットが高く遅延時間が短い無線ネットワークを選択してアプリケーションに利用できる。
また、本実施形態によれば、前記無線ネットワークの選択情報が、複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択優先順位の情報を含むことにより、その無線ネットワークの選択優先順位に基づいて、無線ネットワークを効率よく選択することができる。
ここで、前記無線ネットワークの選択優先順位の情報をサーバ40から通信端末装置10にダウンロードしてもよい。この場合は、サーバ40において前記無線ネットワークの選択優先順位を集中管理することができる。
また、通信端末装置10で実行可能な複数種類のアプリケーションのクラス情報、通信端末装置10で通信に使用可能な複数種類の無線ネットワークの情報、複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択情報及び通信端末装置10が在圏するセルに関する情報の少なくとも1つの情報を、前記サーバ40にアップロードしてもよい。この場合は、前記各種情報に基づいて前記無線ネットワークの選択優先順位を精度よく設定できる。
また、無線ネットワークの環境が大きく変化する可能性が高い、通信端末装置10の位置登録時、通信端末装置10のセル間移動のハンドオーバー時、又は、通信端末装置10の通信で使用する無線ネットワークの変更時に、前記情報のアップロードを行うことにより、環境変化に応じて前記無線ネットワークの選択優先順位をより精度よく設定できる。
10、11、12 通信端末装置
20 無線LANのアクセスポイント
20A アクセスポイントの通信エリア
30 バックボーンネットワーク
40 サーバ
50 インターネット
60 基地局
60A 基地局の通信エリア(セル)
70 コアネットワーク
80 サーバ
特開2014−222846
図4は、本実施形態に係る通信端末装置10における再学習機能を伴う無線ネットワーク選択機能動作の一例を示す説明図である。制御指令部132は、初期情報(アプリケーション情報、ネットワーク情報)及び内部情報記憶テーブル134に記憶された過去の無線ネットワーク選択履歴情報を用いて、どの無線ネットワークを選択するか判断し、その判断結果である無線ネットワーク選択指令を無線ネットワーク選択・切り替え部136に指示する。無線ネットワーク選択・切り替え部136は、制御指令部132からの無線ネットワーク選択指令に従って、アプリケーションで用いる無線ネットワークを選択する。無線ネットワーク品質測定部138は、選択後の無線ネットワークを介した通信品質を測定し、その測定結果である通信品質情報を制御指令部132へ送付する。制御指令部132は、新たに得られた通信品質情報と、内部情報記憶テーブル134に記憶された過去の判断の履歴情報とに基づいて、最適と思われる無線ネットワークを判断し、その無線ネットワークの選択を指示する無線ネットワーク選択指令を再度、無線ネットワーク選択・切り替え部136に送付する。制御指令部132は同時に、内部情報記憶テーブル134に、無線NW選択指令情報、選択した無線ネットワークによって得られた通信品質、そのときに使用していたアプリケーション情報及びネットワーク情報を記憶・更新する。
以下、使用中の1番目のアプリケーションに対する最適ネットワークを選択する方法の一例を説明する。
図5において、まず、アプリケーション番号k(一番目のアプリケーションの場合はk=1)及びネットワーク情報の初期設定(所要通信品質Qreq(k))を読み出し(S12)、無線ネットワーク(ベアラ)の初期選択(n=1)を行う(S13)。すなわち、内部情報記憶テーブルに履歴情報として保存されている使用対象のアプリケーション(アプリケーション番号k)に対応する通信品質の要求条件である所要通信品質Qreq(k)の情報を読み出し(S12)、使用できる無線ネットワークの選択情報n(1≦n≦N(最大値))と、その無線ネットワークの測定通信品質Q(n,k)の情報(通信品質の測定値)とに基づいて、その時点で所要通信品質Qreq(k)を満たす無線ネットワークを一つ選択する(S13)。具体的には、使用可能な無線ネットワークnの通信品質の測定を行い、その測定値Q(n,k)を取得する(S131)。そして、測定した通信品質の測定値Q(n,k)のうち所要通信品質Qreq(k)を満たす無線ネットワーク番号nとそのときの測定した通信品質Q(n,k)を選択する(S132〜S134)。
使用可能な無線ネットワークの優先順位jは、内部情報記憶テーブルに、p(n)として設定されている。図7において、まず、優先順位の初期値j=1を設定する(S21)。次に、通信端末装置10における使用アプリケーション情報(使用アプリケーション番号k)に基づいて内部情報記憶テーブルを参照し、使用しているアプリケーションkの所要通信品質Q(n,k)を読み出す。次に、優先順位j(=P(n))が1番目の無線ネットワーク番号np(j=1)を、内部情報記憶テーブルを参照して読み出す(S231)。次に、読み出された優先順位1番目の無線ネットワーク番号np(1)の通信品質Q(np(j=1),k)の測定を行い(S232)、測定された通信品質の測定値Q(np(j=1),k)がアプリケーションkの所要通信品質Qreq (k)を満たすか判定を行う(S233)。この処理ステップS231からS233で構成されるループが、優先順位j番目の無線ネットワークがアプリケーションkの所要通信品質Qreq(k)を満足するかを判定する部分(S23)であり、この部分が優先順位j=1から最大値のNまで繰り返される。
ここで、もしすべての順位の無線ネットワークが所要通信品質Qreq(k)を満たしていないときは判断ステップS234をYESに分岐し、どの無線ネットワークもアプリケーションkの所要通信品質を満たさない場合には、その場合の選択処理(S25)として、優先順位1番の無線ネットワーク番号=np(1)を選択し、その無線ネットワーク番号np(1)と通信品質Q(np(1),k)をそれぞれNs(k)とQs(k)に格納する(S250)。他方、上記判定ステップS233で通信品質の測定値Q(np(j),k)が所要通信品質Qreq(k)を満足している場合は、そのときの無線ネットワーク番号np(j)と通信品質Q(np(j),k)をそれぞれNs(k)とQs(k)に格納する。このときのNs(k)が、選択された最適無線ネットワークの番号である。
次に、使用できる無線ネットワーク番号nの初期値(n=1)に設定した(S36)後、所要通信品質を満たす最小の通信品質Qminとそれを提供する無線ネットワーク番号Nminを求める処理を実行する(S37)。この処理ステップS37では、まず、内部情報記憶テーブルより通信品質情報Q(n,k,t−1)を取得し(S371)、取得した通信品質情報Q(n,k,t−1)が所要通信品質Qreq(k)を満足するかを検査する(S372)。次に、取得した通信品質情報Q(n,k,t−1)がそれ以前に求めた通信品質情報の最小値Qminより小さいかを判定する(S373)。もし、通信品質情報Q(n,k,t−1)がそれ以前に求めた通信品質情報の最小値Qminより小さい場合は、その通信品質情報Q(n,k,t−1)値を新たな最小値Qminとして内部情報記憶テーブルに格納する。また、そのときの無線ネットワーク番号nもNminとして内部情報記憶テーブルに格納する。以上の処理ステップS371〜S374をすべての無線ネットワーク番号nに対して繰り返して通信品質の最小値の検出を行う(S371〜S376)。以上の最小値検出により、アプリケーションkの所要通信品質Qreq(k)を満たす最小限の通信品質Q(n,k,t−1)を持つ無線ネットワーク番号Nminを選択できる。

Claims (14)

  1. 無線ネットワークに接続可能な通信端末装置であって、
    周波数帯及び無線通信方式の少なくとも一方が互いに異なる複数種類の無線ネットワークに選択的に接続して通信する通信手段と、
    無線ネットワークへの接続を伴う互いに異なる複数種類の通信サービスのアプリケーションを選択的に実行するアプリケーション実行手段と、
    前記複数種類のアプリケーションそれぞれにおいて要求される通信品質の要求情報と、前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択情報と、前記複数種類の無線ネットワークそれぞれの通信品質の情報とを記憶する記憶手段と、
    前記複数種類のアプリケーションから選択された少なくとも1つのアプリケーションを実行するとき、その実行対象のアプリケーションに対応する前記通信品質の要求情報及び前記無線ネットワークの選択情報と前記無線ネットワークの通信品質の情報とに基づいて、前記実行対象のアプリケーションの実行時の通信に使用する少なくとも1つの無線ネットワークを選択するように制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする通信端末装置。
  2. 請求項1の通信端末装置において、
    前記制御手段は、通信品質が高い無線ネットワークを優先的に選択することを特徴とする通信端末装置。
  3. 請求項1又は2の通信端末装置において、
    前記複数種類の無線ネットワークそれぞれに接続して通信を行ったときの通信品質を測定する測定手段と、
    前記制御手段は、前記測定手段の測定結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記通信品質の測定情報を更新することを特徴とする通信端末装置。
  4. 請求項3の通信端末装置において、
    前記制御手段は、前記複数種類のアプリケーションから選択された少なくとも1つのアプリケーションを実行するとき、前記記憶手段に記憶されている前記アプリケーション情報と前記無線ネットワークの通信品質の情報とに基づいて、前記複数種類の無線ネットワークから少なくとも1つの無線ネットワークを仮選択し、その仮選択した無線ネットワークに接続して通信を行って通信品質を測定し、その測定結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記通信品質の測定情報を更新するとともに、その更新後の通信品質の測定情報と前記アプリケーション情報とに基づいて、前記実行対象のアプリケーションの実行時に使用する少なくとも1つの無線ネットワークを本選択するように制御することを特徴とする通信端末装置。
  5. 請求項4の通信端末装置において、
    前記通信品質の情報は、前記仮選択した無線ネットワークの通信品質と前記本選択した無線ネットワークの通信品質との差に関する情報を含むことを特徴とする通信端末装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかの通信端末装置において、
    前記制御手段は、前記実行対象のアプリケーションについて選択した前記少なくとも1つの無線ネットワークの情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記実行対象のアプリケーションに対応する前記無線ネットワークの選択情報を更新することを特徴とする通信端末装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかの通信端末装置において、
    前記制御手段は、前記複数種類のアプリケーションから選択された複数のアプリケーションをマルチタスクで実行するとき、前記実行対象の複数のアプリケーションそれぞれについて少なくとも1つの無線ネットワークを選択することを特徴とする通信端末装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかの通信端末装置において、
    前記無線ネットワークの選択情報は、前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用された無線ネットワークの過去の選択使用頻度の情報を含むことを特徴とする通信端末装置。
  9. 請求項8の通信端末装置において、
    前記無線ネットワークの過去の選択使用頻度の情報は、複数の時間帯ごとに記憶されていることを特徴とする通信端末装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかの通信端末装置において、
    前記通信品質の情報は、前記アプリケーションの実行時の通信におけるスループット及び遅延時間並びに当該通信端末装置の移動速度の少なくとも1つを含むことを特徴とする通信端末装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかの通信端末装置において、
    前記無線ネットワークの選択情報は、前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択優先順位の情報を含むことを特徴とする通信端末装置。
  12. 請求項11の通信端末装置において、
    前記選択優先順位の情報をサーバからダウンロードする手段を更に備えることを特徴とすることを特徴とする通信端末装置。
  13. 請求項12のいずれかの通信端末装置において、
    当該通信端末装置で実行可能な前記複数種類のアプリケーションのクラス情報、当該通信端末装置で通信に使用可能な前記複数種類の無線ネットワークの情報、前記複数種類のアプリケーションそれぞれの実行時に選択して使用可能な無線ネットワークの選択情報、前記通信品質の情報及び当該通信端末装置が在圏するセルに関する情報の少なくとも1つの情報を、前記サーバにアップロードする手段を更に備えることを特徴とする通信端末装置。
  14. 請求項1乃至11のいずれかの通信端末装置において、
    前記アップロード手段は、当該通信端末装置の位置登録時、当該通信端末装置のセル間移動のハンドオーバー時、又は、当該通信端末装置の通信で使用する無線ネットワークの変更時に、前記情報のアップロードを行うことを特徴とする通信端末装置。
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