JP2017137657A - 内窓枠構造用枠材及び内窓枠構造 - Google Patents
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Abstract
Description
また、内窓枠をサッシアングルにビスで固定する場合、ビスが挿入された部分に枠材からバリ屑が生じ、サッシアングルと枠材との間に該バリ屑が溜まって固定が不安定になることがある。また、内窓枠におけるビスで固定する部分が中空であると、ビスによる保持力が充分に得られにくいことがある。
[1]複数個を枠状に組み合わせて内窓枠構造を形成するための板状で樹脂製の内窓枠構造用枠材であって、
平板部と、平板部における第1端部から平面方向の外側に突出するように、かつ該第1端部の長さ方向に延在するように設けられた凸条と、を備え、
前記凸条は、中空状であり、かつその中空部内に前記平板部の平面方向に沿って設けられ、該中空部内を分割する内部板片を備えている、内窓枠構造用枠材。
[2]前記平板部における前記第1端部と反対側の第2端部に、別の内窓枠構造用枠材の前記凸条が嵌め込まれる嵌め込み部が設けられている、[1]に記載の内窓枠構造用枠材。
[3]前記平板部が中空状である、[1]又は[2]に記載の内窓枠構造用枠材。
[4]前記平板部が、
互いの平面が離間した状態で対向配置された平面視形状が矩形状の第1板部及び第2板部と、
前記第1板部及び前記第2板部における前記第1端部と反対側の第2端部同士を接続する第3板部と、
前記第1端部と前記第2端部との間で、前記第1板部から前記第2板部まで延び、前記第3板部と平行に並んで設けられた複数の内部板部と、を備え、
前記第1板部及び前記第2板部における前記第1端部側に、前記第1板部と前記第2板部の間から平面方向の外側に突出するように前記凸条が設けられている、[1]〜[3]のいずれかに記載の内窓枠構造用枠材。
[5]前記第3板部の前記第1板部側の端部及び前記第2板部側の端部のそれぞれから、平面方向の外側に突出するように第1突出片及び第2突出片がさらに設けられ、
前記第1突出片、前記第3板部及び前記第2突出片により、前記凸条が嵌まり込む凹条の前記嵌め込み部が形成されている、[4]に記載の内窓枠構造用枠材。
[6]前記平板部及び前記凸条を形成する樹脂に、木片及び木粉のいずれか一方又は両方が配合されている、[1]〜[5]のいずれかに記載の内窓枠構造用枠材。
[7]前記[1]〜[6]のいずれかに記載の内窓枠構造用枠材を用いた内窓枠構造であって、複数の内窓枠構造用枠材が枠状に組み合わされ、それら内窓枠構造用枠材上に、窓が移動可能に嵌め込まれるレール部材が設けられた、内窓枠構造。
本発明の内窓枠構造は、様々な寸法の窓用開口部に容易に適用でき、施工現場で切断除去されて無駄になる枠材量を低減できるため低コストであり、組み立て作業も容易で、ビス等でサッシアングル等に良好に固定することができある。
本発明の内窓枠構造用枠材は、複数個を枠状に組み合わせて内窓枠構造を形成するための板状で樹脂製の内窓枠構造用枠材である。本発明の内窓枠構造用枠材は、平板部と、平板部における第1端部から平面方向の外側に突出するように、かつ該第1端部の長さ方向に延在するように設けられた凸条と、を備えている。平板部における第1端部と反対側の第2端部には、別の内窓枠構造用枠材の前記凸条が嵌め込まれる嵌め込み部が設けられている。また、凸条は、中空状であり、かつその中空部内に前記平板部の平面方向に沿って設けられ、該中空部内を分割する内部板片を備えている。
以下、本発明の内窓枠構造用枠材の一例を示してより詳しく説明する。
凸条12は、平板部10における第1板部14及び第2板部16の第1端部1a側で、第1板部14と第2板部16の間から平面方向の外側に突出するように設けられている。
平板部10が中空状であることで、軽量となるために取り扱い性が向上し、また切断加工が容易になるため施工現場での作業が容易になる。また、平板部10の機械的強度を高めるため、木片を配合した樹脂材料を用いて平板部10を成形する場合でも、平板部10の押出成形が容易になる。
第1板部14及び第2板部16の厚みは、強度、切断加工性等を考慮して適宜決定すればよく、例えば、1.5〜5.0mmとすることができる。
第3板部18の厚みは、強度等を考慮して適宜決定すればよく、例えば、1.0〜5.0mmとすることができる。
隣り合う内部板部20の間隔は、強度等を考慮して適宜決定すればよく、例えば、5.0〜25.0mmとすることができ、好ましくは10.0〜20.0mmである。
また、凸条12が中空状になっていれば、木片を配合した樹脂材料を用いて凸条12の強度を高める場合でも、凸条12を押出成形で容易に成形できる。
また、凸条12における第1板部14及び第2板部16から突き出た部分の長さは、隣り合う内部板部20の対向面同士の距離よりも短くなっている。
内窓枠構造用枠材1の第1端部1aから第2端部1bまでの幅は、様々な寸法の内窓枠構造に対応できるように適宜決定すればよく、特に限定されず、例えば、50〜200mmとすることができる。
内窓枠構造用枠材1を形成する樹脂は、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ASA樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。内窓枠構造用枠材1を形成する樹脂としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
内窓枠構造用枠材1を形成する樹脂には、補強のために木片及び木粉のいずれか一方又は両方を配合してもよい。
また、内窓枠構造用枠材1においては、第1板部14の板本体部14a、第2板部16の板本体部16a、第3板部18の板本体部18a及び凸条12が、同じ材料で形成されている。該材料としては、第1板部14の板本体部14aと表面層14b、第2板部16の板本体部16aと表面層16b、及び第3板部18の板本体部18aと表面層18bの接着強度を高めつつ、機械的強度に優れた内窓枠構造用枠材1が得られやすい点から、表面層14b、表面層16b及び表面層18bを形成する樹脂と同じ樹脂に木片や木粉が配合された材料が好ましい。
また、比較的サイズの小さい内窓枠構造用枠材を使用できるため、該内窓枠構造用枠材の取り扱い性に優れる。さらに、凸条が中空状で、その中空部に内部板片が設けられているため、該凸条をサッシアングル等とビス等で接続する際に、それらの接続部分の納まりも良く、しっかりと固定できる。これらのことから、本発明の内窓枠構造用枠材を用いる場合、内窓枠構造を形成するための組み立て作業も容易である。
内窓枠構造用枠材1Aは、第1突出片22及び第2突出片24が設けられていない以外は内窓枠構造用枠材1と同じである。
本発明の内窓枠構造は、本発明の内窓枠構造用枠材を用いた内窓枠構造であって、複数の本発明の内窓枠構造用枠材が枠状に組み合わされ、それら内窓枠構造用枠材上に、窓が移動可能に嵌め込まれるレール部材が設けられた内窓枠構造である。本発明の内窓枠構造は、1種の内窓枠構造用枠材で形成してもよく、2種以上の内窓枠構造用枠材を組み合わせて形成してもよい。
内窓枠構造100は、図5及び図6に示すように、コンクリート壁312の表面に断熱材層314が設けられた壁体300に形成された、外窓(不図示)を取り付けられる窓用開口部310において、外窓よりも室内側に設けられている。内窓枠構造100は、複数の内窓枠構造用枠材1及び内窓枠構造用枠材1Aと、内窓枠構造用枠材1上に設けられたレール部材2とを備えている。
具体的には、2つの内窓枠構造用枠材1が、それぞれの幅方向が奥行方向となるように、かつ第1端部1a側が外窓側、第2端部1bが室内側となるように直列に配置されている。そして、外窓側の内窓枠構造用枠材1の嵌め込み部26に室内側の内窓枠構造用枠材1の凸条12が嵌め込まれて、それら2つの内窓枠構造用枠材1が連結されて上枠部110が形成されている。
室内側の内窓枠構造用枠材1とコンクリート壁312に固定された内窓枠構造用枠材1Aとをビス止めにより固定する場合には、それら内窓枠構造用枠材1と内窓枠構造用枠材1Aにおけるビスが挿入される中空部分に木芯が挿入されていることが好ましい。これにより、ビス止めによる固定強度がより高くなる。
コンクリート壁312における窓用開口部310よりも下側に固定された内窓枠構造用枠材1Aと、下枠部112における室内側の内窓枠構造用枠材1とを固定する態様としては、コンクリート壁312における窓用開口部310よりも上側に固定された内窓枠構造用枠材1Aと、上枠部110における室内側の内窓枠構造用枠材1とを固定する態様として挙げたものと同じ態様が挙げられる。
コンクリート壁312における窓用開口部310よりも水平方向の外側に固定された内窓枠構造用枠材1Aと、側枠部114及び側枠部116における室内側の内窓枠構造用枠材1とを固定する態様としては、コンクリート壁312における窓用開口部310よりも上側に固定された内窓枠構造用枠材1Aと、上枠部110における室内側の内窓枠構造用枠材1とを固定する態様として挙げたものと同じ態様が挙げられる。
上部レール2aは、上枠部110の下面、すなわち上枠部110を形成する室内側の内窓枠構造用枠材1の第1板部14の表面に設けられている。下部レール2bは、下枠部112の上面、すなわち下枠部112を形成する室内側の内窓枠構造用枠材1の第1板部14の表面に設けられている。側部レール2cは、側枠部114の側面、すなわち側枠部114を形成する室内側の内窓枠構造用枠材1の第1板部14の表面に設けられている。側部レール2dは、側枠部116の側面、すなわち側枠部116を形成する室内側の内窓枠構造用枠材1の第1板部14の表面に設けられている。
上部レール2aと下部レール2bのそれぞれのレール部52は、互いに対応する位置に設けられている。そして、上部レール2aと下部レール2bのそれぞれのレール部52には、内窓400の上端部と下端部が嵌め込めるようになっている。内窓400の下端部にはレール部52上を移動する戸車410が設けられており、レール部52に嵌め込んだ内窓400がレール部52に沿って移動可能になっている。
また、本発明の内窓枠構造用枠材は取り扱い性に優れ、凸条をサッシアングル等とビス等で接続する際に、それらの接続部分の納まりも良く、しっかりと固定できる。そのため、本発明の内窓枠構造は組み立て作業も容易である。
[曲げ弾性係数の測定]
成形体又は木片から、巾140mm×長さ350mmの試験片を切り出した。曲げ弾性係数は、JAS規格 構造用パネル(4)常態曲げ試験に準拠して測定した。
線膨張率は、以下の方法で測定した。成形体又は木片から、巾140mm×長さ500mm(常温)の試験片を切り出した。試験片を0℃と温度雰囲気中に約12時間放置し、該温度雰囲気から取り出した直後の長さを測定した。次いで、温度を70℃に変更した以外は前記と同様にして取り出し直後の試験片の長さを測定した。0℃の試験片の長さを基準とした70℃の試験片の長さ変化率を、線膨張率として算出した。
リサイクル品であるABS樹脂及びポリ塩化ビニルと、タルクと、木片とを混合して樹脂材料を調製した。該樹脂材料における各成分の比率は、ABS樹脂を20.0質量%、ポリ塩化ビニルを50質量%、木片を30質量%とした。前記樹脂材料を用いて押出成形により、厚さ25mmの成形体を得た。
樹脂材料をポリ塩化ビニルの100質量%とした以外は、例1と同様にして成形体を得た。
比較対象として、厚さ18mmの木板を用意した。
各例における曲げ弾性係数及び線膨張率の測定結果を表1に示す。
2 レール部材
10 平板部
12 凸条
12e 内部板片
14 第1板部
16 第2板部
18 第3板部
20 内部板部
22 第1突出片
24 第2突出片
26 嵌め込み部
100 内窓枠構造
110 上枠部
112 下枠部
114 側枠部
116 側枠部
Claims (7)
- 複数個を枠状に組み合わせて内窓枠構造を形成するための板状で樹脂製の内窓枠構造用枠材であって、
平板部と、平板部における第1端部から平面方向の外側に突出するように、かつ該第1端部の長さ方向に延在するように設けられた凸条と、を備え、
前記凸条は、中空状であり、かつその中空部内に前記平板部の平面方向に沿って設けられ、該中空部内を分割する内部板片を備えている、内窓枠構造用枠材。 - 前記平板部における前記第1端部と反対側の第2端部に、別の内窓枠構造用枠材の前記凸条が嵌め込まれる嵌め込み部が設けられている、請求項1に記載の内窓枠構造用枠材。
- 前記平板部が中空状である、請求項1又は2に記載の内窓枠構造用枠材。
- 前記平板部が、
互いの平面が離間した状態で対向配置された平面視形状が矩形状の第1板部及び第2板部と、
前記第1板部及び前記第2板部における前記第1端部と反対側の第2端部同士を接続する第3板部と、
前記第1端部と前記第2端部との間で、前記第1板部から前記第2板部まで延び、前記第3板部と平行に並んで設けられた複数の内部板部と、を備え、
前記第1板部及び前記第2板部における前記第1端部側に、前記第1板部と前記第2板部の間から平面方向の外側に突出するように前記凸条が設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内窓枠構造用枠材。 - 前記第3板部の前記第1板部側の端部及び前記第2板部側の端部のそれぞれから、平面方向の外側に突出するように第1突出片及び第2突出片がさらに設けられ、
前記第1突出片、前記第3板部及び前記第2突出片により、前記凸条が嵌まり込む凹条の前記嵌め込み部が形成されている、請求項4に記載の内窓枠構造用枠材。 - 前記平板部及び前記凸条を形成する樹脂に、木片及び木粉のいずれか一方又は両方が配合されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の内窓枠構造用枠材。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の内窓枠構造用枠材を用いた内窓枠構造であって、複数の内窓枠構造用枠材が枠状に組み合わされ、それら内窓枠構造用枠材上に、窓が移動可能に嵌め込まれるレール部材が設けられた、内窓枠構造。
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2016
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